JP6119318B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、前記駆動側回転体に内包され、前記駆動側回転体の内側表面との間に進角室及び遅角室となる空間を形成しつつ、前記駆動側回転体と同芯状に弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体とを備えると共に、前記従動側回転体に形成された少なくとも一つの凹部と、前記駆動側回転体に設けられ、前記凹部に対して回転径方向から係合して前記駆動側回転体と前記従動側回転体との相対回転位相をロック位相に固定し、前記凹部に対して回転径方向から引退してロック解除する少なくとも一つのロック部材とを備え、前記ロック部材を引退させる作動流体を前記凹部に供給するロック解除用流路と、前記相対回転位相を制御するよう前記進角・遅角室に作動流体を供給する位相変更用流路とを、前記従動側回転体において各別に設けてある弁開閉時期制御装置に関する。
上記弁開閉時期制御装置は、内燃機関の始動性を高めるべく、ロック部材の凹部との係合により駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相をロック位相に固定して内燃機関を始動させることができる。
内燃機関を始動させた後は、ロック部材を凹部から引退させてロック解除し、所望の相対回転位相になるように作動流体を位相変更用流路から進角室又は遅角室に供給して、駆動側回転体と従動側回転体とをロック位相から相対回転させることができる。
ロック部材の解除に用いるロック解除用流路は独立した専用流路であるため、ロック部材の係合・引退に際して当該流路の内部を流れる作動流体の量はロック部材のスロトークに必要な分だけでよいため僅かである。しかし、当該作動流体は外部の流路と接続されているものではないため、例えばロック部材の凹部に対する係合・引退動作の繰り返しによる摩耗などにより生じた異物が作動流体に混入していると、この異物が例えばロック部材と凹部との間に噛み込む場合がある。
特許文献1には、凹部に供給された作動流体に混入している異物を装置外部に排出するために、異物の排出孔を駆動側回転体に貫通形成してある弁開閉時期制御装置が開示されている。
この排出孔は駆動側回転体の外周面に開口しており、駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相がロック位相にあるときに、駆動側回転体に設けた連通路を通して、凹部に連通している。
特開2006−249970号公報
特許文献1に記載の弁開閉時期制御装置は、相対回転位相がロック位相にあるときに、排出孔が凹部に連通している。
このため、ロック部材を凹部から引退させるために作動流体を凹部に供給した際に、作動流体の一部が前記排出孔を介して外部に排出され、ロック部材に作用する作動流体の流体圧が低下して、ロック解除動作をタイミング良く行えないおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、凹部に供給された作動流体に混入している異物を、ロック解除動作のタイミングに悪影響を及ぼすことなく排出することができる弁開閉時期制御装置を提供することを目的とする。
本発明による弁開閉時期制御装置の特徴構成は、内内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
前記駆動側回転体に内包され、前記駆動側回転体の内側表面との間に進角室及び遅角室となる空間を形成しつつ、前記駆動側回転体と同芯状に弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体とを備えると共に、
前記従動側回転体に形成された少なくとも一つの凹部と、
前記駆動側回転体に設けられ、前記凹部に対して回転径方向から係合して前記駆動側回転体と前記従動側回転体との相対回転位相をロック位相に固定し、前記凹部に対して回転径方向から引退してロック解除する少なくとも一つのロック部材とを備え、
前記ロック部材を引退させる作動流体を前記凹部に供給するロック解除用流路と、前記相対回転位相を制御するよう前記進角・遅角室に作動流体を供給する位相変更用流路とを、前記従動側回転体において各別に設け、
前記ロック部材のうち少なくとも一つの引退姿勢にあるロック部材の先端部と前記従動側回転体との間に、作動流体に混入した異物を収容可能な異物収容部を設けてあり、
前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを前記ロック位相から相対回転させたとき、前記異物収容部が前記位相変更用流路に連通するように構成し
前記ロック部材が板状であって、前記駆動側回転体から径方向内側に突出して前記従動側回転体に係合するよう出退可能に構成してあり、前記ロック部材の先端側に凹状部を形成し、
前記凹状部が、前記異物収容部が前記位相変更用流路に連通した状態で、前記位相変更用流路に対向する位置で最も引退するように構成してある点にある。
本構成の弁開閉時期制御装置は、前記ロック部材のうち少なくとも一つの引退姿勢にあるロック部材の先端部と前記従動側回転体との間に、作動流体に混入した異物を収容可能な異物収容部を設けてある。
このため、作動流体に混入した異物を、引退姿勢にあるロック部材の先端部と従動側回転体との間の異物収容部に収容しておくことができる。
また、前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを前記ロック位相から相対回転させたとき、前記異物収容部が前記位相変更用流路に連通するように構成してある。
このため、位相変更用流路から進角室又は遅角室に作動流体を供給することにより、或いは、駆動側回転体と従動側回転体とが所定の方向に相対回転するように付勢するトーションスプリングなどの付勢部材により、駆動側回転体と従動側回転体とをロック位相から相対回転させたときに、引退姿勢にあるロック部材の先端部と従動側回転体との間に設けてある異物収容部を位相変更用流路に連通させることができる。
異物収容部が位相変更用流路に連通していると、進角室又は遅角室に作動流体を供給して駆動側回転体と従動側回転体とを更に相対回転させる際に、作動流体を位相変更用流路から、異物収容部を経由して、進角室又は遅角室に供給することができる。
したがって、異物収容部に収容された異物を、駆動側回転体と従動側回転体とをロック位相から相対回転させた位相、つまり、ロック位相と異なる位相において、進角室又は遅角室に供給される作動流体に混じって進角室又は遅角室に流入させて、進角室又は遅角室から排出される作動流体に混じって排出することができる。
よって、本構成の弁開閉時期制御装置であれば、凹部に供給された作動流体に混入している異物を、ロック解除動作のタイミングに悪影響を及ぼすことなく排出することができる。
また、本構成であれば、駆動側回転体と従動側回転体とが、ロック部材の先端部が従動側回転体の表面に近接又は接触しながら相対回転するときでも、異物を収容可能な異物収容部をロック部材の先端部と従動側回転体との間に確実に確保することができる。
本発明の他の特徴構成は、前記ロック部材が板状であって、前記駆動側回転体から径方向内側に突出して前記従動側回転体に係合するよう出退可能に構成してあり、前記ロック部材の先端側に凹状部を形成してある点にある。
また、駆動側回転体と従動側回転体とが回転している状態では、異物が遠心力によって凹状部のうちの従動側回転体の側から最も引退している部分に集まり易い。
したがって、本構成であれば、凹状部が位相変更用流路に対向しているときに、凹状部のうちの最も引退している部分に集まった異物を進角室又は遅角室に効率良く流入させることができる。
本発明の他の特徴構成は、前記ロック解除用流路を前記ロック部材の両側に設けてあり、前記位相変更用流路を前記ロック部材の中央位置に向けて開口可能に設けてある点にある。
ロック解除用流路をロック部材の両側に設けてあれば、ロック解除の際に、作動流体が当該両側のロック解除用流路から凹状部の中央に向けて流れ込み、異物を凹状部の中央側に集め易くなる。
さらに、位相変更用流路がロック部材の中央位置に向けて開口可能に設けてあるから、集められた異物が位相変更用流路から供給される作動流体に混じり易くなる。
したがって、本構成であれば、異物の排出効率を一層高めることができる。
本発明の他の特徴構成は、内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
前記駆動側回転体に内包され、前記駆動側回転体の内側表面との間に進角室及び遅角室となる空間を形成しつつ、前記駆動側回転体と同芯状に弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体とを備えると共に、
前記従動側回転体に形成された少なくとも一つの凹部と、
前記駆動側回転体に設けられ、前記凹部に対して回転径方向から係合して前記駆動側回転体と前記従動側回転体との相対回転位相をロック位相に固定し、前記凹部に対して回転径方向から引退してロック解除する少なくとも一つのロック部材とを備え、
前記ロック部材を引退させる作動流体を前記凹部に供給するロック解除用流路と、前記相対回転位相を制御するよう前記進角・遅角室に作動流体を供給する位相変更用流路とを、前記従動側回転体において各別に設け、
前記ロック部材のうち少なくとも一つの引退姿勢にあるロック部材の先端部と前記従動側回転体との間に、作動流体に混入した異物を収容可能な異物収容部を設けてあり、
前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを前記ロック位相から相対回転させたとき、前記異物収容部が前記位相変更用流路に連通するように構成し、
前記ロック部材が板状であって、前記駆動側回転体から径方向内側に突出して前記従動側回転体に係合するよう出退可能に構成してあり、前記ロック部材の先端側に凹状部を形成し、
前記ロック解除用流路を前記ロック部材の両側に設けてあり、前記位相変更用流路を前記ロック部材の中央位置に向けて開口可能に設けてある点にある。
本発明の他の特徴構成は、前記凹状部の形状を弧状に構成してある点にある。
凹状部が弧状であれば、凹状部のうちの従動側回転体の側から最も遠い部分に異物が円滑に移動し易い。
また、凹状部が位相変更用流路に対向しているときに位相変更用流路から進角室又は遅角室に作動流体を供給する際に、作動流体の流れによどみが生じ難く、作動流体がロック部材の幅方向や厚み方向に円滑に流れ易い。
したがって、本構成であれば、異物収容部からの異物の排出効率を高めることができる。
本実施形態に係る弁開閉時期制御装置の全体構成を表す回転軸芯Xに沿う断面図である。 ロック状態における図1のII−II線矢視断面図である。 ロック解除状態における図1のIII −III 線矢視断面図である。 異物収容部が進角流路に連通している状態における図1のIV−IV線断面図である。 異物収容部が進角流路に連通している状態における拡大断面図である。 図5のVI−VI線矢視断面図である。 異物収容部が遅角流路に連通している状態における図1のVII −VII 線断面図である。 異物収容部が遅角流路に連通している状態における拡大断面図である。 第2実施形態を示す拡大断面図である。 第3実施形態を示す拡大断面図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図6は、内燃機関Bに装備される本発明による弁開閉時期制御装置Aを示す。
弁開閉時期制御装置Aは、図1〜図4に示すように、内燃機関としての自動車用エンジンBのクランクシャフトB1と同期回転する駆動側回転体としての焼結金属やアルミ合金等の金属製のハウジング1と、ハウジング1に内包され、ハウジング1と同芯状に弁開閉用のカムシャフトB2と一体回転する従動側回転体としての焼結金属製のインナロータ2とを備えている。
ハウジング1は、フロントプレート1aと、タイミングスプロケット1bを一体に備えているリアプレート1cと、それらの間に組み付けてあるアウタロータ1dとをねじ等で締結して一体化してある。
インナロータ2は、カムシャフトB2の先端部にボルト2aで一体に固定され、ハウジング1に対して一定の角度範囲内で相対回転可能に組み付けられている。
カムシャフトB2は、エンジンBの吸気弁の開閉を制御するカム(不図示)の回転軸であり、エンジンBのシリンダヘッド(不図示)に回転自在に組み付けられている。
クランクシャフトB1が回転駆動すると、その回転駆動力が動力伝達部材B3を介してタイミングスプロケット1bに伝達され、ハウジング1が図2〜図4において矢印Sで示す回転方向に回転する。
ハウジング1の回転に伴い、インナロータ2が回転方向Sに従動回転してカムシャフトB2が回転し、カムシャフトB2に設けられたカムがエンジンBの吸気弁を開閉させる。
ハウジング1の内側表面とインナロータ2の外周面との間に四つの流体圧室3を形成する空間が形成されている。流体圧室3は、アウタロータ1dの内周側に回転方向Sで互いに離間して径方向内側に突出するように形成した四つの突出部4により区画されている。
本実施形態においては、流体圧室3が四つとなるよう区画形成されているが、これに限られるものではない。
夫々の流体圧室3に面するインナロータ2の外周部分にはベーン溝5aが形成され、これらのベーン溝5aにはベーン5が径方向に沿って摺動可能に装着されている。ベーン5は、ベーン溝5aの奥側に備えられたバネ(不図示)によって径方向外方に向けて付勢されている。
流体圧室3は、ベーン5によって進角室3a及び遅角室3bとなる空間に仕切られている。進角室3aと遅角室3bはインナロータ2に形成してある進角流路6aと遅角流路6bに夫々接続されている。
進角流路6a及び遅角流路6bは、アウタロータ1dの厚さ方向中央位置において、アウタロータ1dの外周面に開口している。
進角流路6a及び遅角流路6bを介して、進角室3aと遅角室3bに対する作動流体
(作動油)の供給・排出を行う流体給排機構7を設けてある。
したがって、進角流路6a及び遅角流路6bが、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相を制御するように進角室3a又は遅角室3bに作動流体を供給する位相変更用流路を構成している。
インナロータ2とフロントプレート1aとに亘ってトーションスプリング2bが設けられている。トーションスプリング2bの付勢力により、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相が、インナロータ2がハウジング1に対して矢印S1で示す方向に移動する進角方向(進角室3aの容積が大きくなる方向)になるように付勢されている。
なお、トーションスプリング2bは、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相が、インナロータ2がハウジング1に対して矢印S2で示す方向に移動する遅角方向(遅角室3bの容積が大きくなる方向)になるように付勢するものでもよい。
弁開閉時期制御装置Aは、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相を、最進角位相(進角室3aの容積が最大になる位相)と最遅角位相(遅角室3bの容積が最大になる位相)との間の中間位相である中間ロック位相に固定する中間ロック機構8を有している。
中間ロック位相は、エンジンBを始動するのに最適な所定の位相、若しくはエンジンBの始動が可能な範囲内で排ガスを低減するのに適した位相である。
中間ロック機構8は、インナロータ2のハウジング1に対する進角方向S1への相対回転を規制する第1ロック部9と、インナロータ2のハウジング1に対する遅角方向S2への相対回転を規制する第2ロック部10と、中間ロック位相に固定するロック状態とその固定を解除するロック解除状態とに切換え自在な切換機構11とを備えている。
中間ロック機構8は、インナロータ2のハウジング1に対する相対回転を第1ロック部9と第2ロック部10とによって規制することにより、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相を中間ロック位相に固定する。
第1ロック部9と第2ロック部10は、回転方向に間隔を隔てて、一つの共通の突出部4に第2ロック部10が第1ロック部9よりも回転方向Sの下手側に位置するように配設してある。
第1ロック部9は、インナロータ2に形成された第1凹部9cと、アウタロータ1dに設けられ、第1凹部9cに対して係合・離脱する略長方形の平板状の第1ロック部材9bとを備えている。
第1ロック部材9bは、第1収容部9aに径方向内方側に向けて出退可能に収容され、先端部分が第1凹部9cに対して回転径方向から入り込んで係合するロック状態と、第1凹部9cに対して回転径方向から引退して係合を解除するロック解除状態とに切換えられる。
第2ロック部10は、インナロータ2に形成された第2凹部10cと、アウタロータ1dに設けられ、第2凹部10cに対して係合・離脱する略長方形の平板状の第2ロック部材10bとを備えている。
第2ロック部材10bは、第2収容部10aに径方向内方側に向けて出退可能に収容され、先端部分が第2凹部10cに対して回転径方向から入り込んで係合するロック状態と、第2凹部10cに対して回転径方向から引退して係合を解除するロック解除状態とに切換えられる。
第1ロック部9及び第2ロック部10の夫々は、対応する第1ロック部材9b又は第2ロック部材10bを凹部9c,10cに対する係合方向に突出付勢する弾性付勢部材としての圧縮コイルスプリング9d,10dを備えている。
第1凹部9c及び第2凹部10cの夫々の奥側底面には、インナロータ2に形成したロック解除用流路12が開口している。
ロック解除用流路12は、第1ロック部9及び第2ロック部10を対応する第1凹部9c又は第2凹部10cから引退させる作動流体を、第1凹部9c及び第2凹部10cに供給する。
したがって、中間ロック機構8は、第1ロック部材9bが第1凹部9cに対して係合し、かつ、第2ロック部材10bが第2凹部10cに対して係合することにより、インナロータ2のハウジング1に対する相対回転を規制して、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相を中間ロック位相に固定する。
第1ロック部材9b及び第2ロック部材10bは、板面が回転軸芯Xに沿う姿勢でハウジング1から径方向内側に突出して第1凹部9c又は第2凹部10cに係合するように出退可能に装着してある。第1凹部9c及び第2凹部10cは、回転軸芯Xと平行な溝状に形成してある。
第1ロック部材9b及び第2ロック部材10bの形状は、本実施形態に示されたプレート状の他にピン状などの形状を適宜採用することができる。
第1ロック部材9b,第2ロック部材10bが対応する第1凹部9c又は第2凹部10cに対してハウジング1の側に引退している引退姿勢にあるときに、その第1ロック部材9b,第2ロック部材10bの先端部とインナロータ2との間の空間を、作動流体に混入した異物を収容可能な異物収容部13として設けてある。
異物収容部13は、第1ロック部材9b,第2ロック部材10bの先端側の夫々に、円弧状の凹状部13aを形成して設けてある。
流体給排機構7は、ロック解除用流路12を介して第1凹部9c及び第2凹部10cに対する作動流体の供給・排出を行うことにより、第1ロック部9及び第2ロック部10をロック状態とロック解除状態とに切換え自在な切換機構11として機能する。
流体給排機構7について説明する。
図1に示すように、流体給排機構7は、エンジンBにより駆動されて作動流体の供給を行う機械式のオイルポンプ18と、進角流路6a及び遅角流路6bに対する作動流体の供給・排出を制御するスプール式のOCV(オイルコントロールバルブ)19と、ロック解除用流路12への作動流体の供給・排出を切り換えるスプール式のOSV(オイルスイッチングバルブ)20と、OCV19,OSV20及びオイルポンプ18の作動を制御するECU(エンジンコントロールユニット)21を備えている。
ECU21は、OCV19に対する通電量を制御することによりスプール弁の位置を変化させて、作動流体の進角室3aへの供給及び遅角室3bからオイルパン15への排出を行う進角制御と、作動流体の遅角室3bへの供給及び進角室3aからオイルパン15への排出を行う遅角制御と、進角室3a及び遅角室3bへの作動流体の供給及び排出を遮断する制御とを実行する。
本実施形態においては、OCV19への通電量が最大のときに進角制御が可能な作動流体経路が形成され、進角流路6aを介して作動流体が供給されることにより進角室3aの容積が増大して、インナロータ2のアウタロータ1dに対する回転位相が進角方向S1に変位する。
通電が遮断されたときに遅角制御が可能な作動流体経路が形成され、遅角流路6bを介して作動流体が供給されることにより遅角室3bの容積が増大して相対回転位相が遅角方向S2に変位する。
OSV20は、ECU21による通電・遮断の制御に基づくスプール弁の位置変更により、ロック解除用流路12を通した第1凹部9c,第2凹部10cへの作動流体の供給状態と、ロック解除用流路12を通した第1凹部9c,第2凹部10cからの作動流体の排出状態とに切り換える。
エンジンBが停止している状態ではOSV20への通電が遮断されているので、図1に示すようにOSV20は供給状態に切り換えられている。エンジンBの停止状態ではオイルポンプ18は駆動されていないので、第1凹部9c及び第2凹部10cには作動流体が供給されない。
したがって、エンジンBが停止している状態では、中間ロック機構8は、図2に示すように、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相を中間ロック位相に固定するロック状態に切り換えられている。
ECU21は、エンジンBが始動されるとOSV20に通電する。これにより、OSV20が排出状態に切り換えられて、オイルポンプ18の駆動に拘わらず、第1凹部9c及び第2凹部10cへの作動流体の供給が停止されている。
エンジンBの回転が安定すると、ECU21はOSV20への通電を遮断して、OSV20を供給状態に切り換え、ロック切換流路12を通して第1凹部9c,第2凹部10cに作動流体が供給される。
これにより、図3に示すように、第1ロック部材9bがコイルスプリング9dの付勢力に抗して第1凹部9cから退出すると共に、第2ロック部材10bがコイルスプリング10dの付勢力に抗して第2凹部10cから退出して、中間ロック位相の固定が解除されるロック解除状態に切換えられる。
ロック解除状態において遅角流路6bを通して遅角室3bに作動流体を供給し、ハウジング1とインナロータ2とをロック位相から相対回転させて、図4に示すように、ベーン5の一つが突出部4に対して遅角方向S2から当接する最遅角位相に保持したときに、図5,図6にも示すように、異物収容部13が進角流路6aの一つ(進角流路14)に連通するように構成してある。
最遅角位相において異物収容部13に連通する進角流路6a(14)と進角室3aとを連通する連通溝14aをロータ2の外周部に形成してある。
したがって、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相が最遅角位相に保持されているときに、相対回転位相を進角方向S1に切り換えるべく、進角流路6a(14),連通溝14aを通して進角室3aに作動流体を供給すると、異物収容部13の異物が作動流体に混じって、連通溝14aを通して進角室3aに流入する。
進角室3aに流入した異物は、OCV19への通電を遮断して遅角流路6bを介して作動流体を遅角室3bに供給する遅角制御により、進角室3aの作動流体がオイルパン15に排出される際に、その排出される作動流体と共にオイルパン15に排出される。
また、ロック解除状態において遅角流路6bを通して遅角室3bに作動流体を供給し、ハウジング1とインナロータ2とをロック位相から相対回転させて、図7に示すようにベーン5の一つが突出部4に対して進角方向S1から当接する最進角位相に保持したときに、図8にも示すように、異物収容部13が遅角流路6bの一つ(遅角流路16)に連通するように構成してある。
最進角位相において異物収容部13に連通する遅角流路6b(16)と遅角室3bとを連通する連通溝16aをロータ2の外周部に形成してある。
したがって、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相が最進角位相に保持されているときに、相対回転位相を遅角方向S2に切り換えるべく、遅角流路6b(16),連通溝16aを通して遅角室3bに作動流体を供給すると、異物収容部13の異物が作動流体に混じって、連通溝16aを通して遅角室3bに流入する。
遅角室3bに流入した異物は、OCV19への通電により進角流路6aを介して作動流体を進角室3aに供給する進角制御により、遅角室3bの作動流体がオイルパン15に排出される際に、その排出される作動流体と共にオイルパン15に排出される。
図5,図6に示すように、ハウジング1とインナロータ2との相対回転位相を最遅角位相に保持して異物収容部13が進角流路6a(14)に連通している状態で、凹状部13aが進角流路6a(14)に対向する位置で最も引退するように構成してある。
なお、図8に示すように、最進角位相に保持して異物収容部13が遅角流路6b(16)に連通している状態では、凹状部13aが遅角流路6b(16)に対向する位置で最も引退するように構成してある。
このため、異物が遠心力によって凹状部13aのうちのインナロータ2の側から最も引退している底部分に集まり易い。
〔第2実施形態〕
図9は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、ロック解除用流路12をロック部材9b,10bの両側二箇所に開口するように分岐してある。
したがって、進角流路6a及び遅角流路6bは、アウタロータ1dの厚さ方向中央位置において、ロック部材9b,10bの幅方向中央位置に向けて開口している。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔第3実施形態〕
図10は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、第1ロック部材9b,第2ロック部材10bの先端側の夫々に矩形状の凹状部13aを形成して、異物収容部13を設けてある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔その他の実施形態〕
1.本発明による弁開閉時期制御装置は、駆動側回転体と従動側回転体とをロック位相と最遅角位相又は最進角位相との中間の位相に相対回転させたとき、異物収容部が位相変更用流路に連通するように構成してあってもよい。
2.本発明による弁開閉時期制御装置は、作動流体に混入した異物を収容可能な異物収容部が、ロック部材の直線状に形成された先端面が、遠心力などにより、駆動側回転体の内周面よりも径方向外方側に入り込むことにより形成される空間で構成されていてもよい。3.本発明による弁開閉時期制御装置は、自動車その他の各種内燃機関の弁開閉時期制御装置に利用可能である。
1 駆動側回転体
2 従動側回転体
3a 進角室
3b 遅角室
6a,6b 位相変更用流路
9c,10c 凹部
9b,10b ロック部材
12 ロック解除用流路
13 異物収容部
13a 凹状部
B 内燃機関
B1 クランクシャフト
B2 カムシャフト

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体に内包され、前記駆動側回転体の内側表面との間に進角室及び遅角室となる空間を形成しつつ、前記駆動側回転体と同芯状に弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体とを備えると共に、
    前記従動側回転体に形成された少なくとも一つの凹部と、
    前記駆動側回転体に設けられ、前記凹部に対して回転径方向から係合して前記駆動側回転体と前記従動側回転体との相対回転位相をロック位相に固定し、前記凹部に対して回転径方向から引退してロック解除する少なくとも一つのロック部材とを備え、
    前記ロック部材を引退させる作動流体を前記凹部に供給するロック解除用流路と、前記相対回転位相を制御するよう前記進角・遅角室に作動流体を供給する位相変更用流路とを、前記従動側回転体において各別に設け、
    前記ロック部材のうち少なくとも一つの引退姿勢にあるロック部材の先端部と前記従動側回転体との間に、作動流体に混入した異物を収容可能な異物収容部を設けてあり、
    前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを前記ロック位相から相対回転させたとき、前記異物収容部が前記位相変更用流路に連通するように構成し
    前記ロック部材が板状であって、前記駆動側回転体から径方向内側に突出して前記従動側回転体に係合するよう出退可能に構成してあり、前記ロック部材の先端側に凹状部を形成し、
    前記凹状部が、前記異物収容部が前記位相変更用流路に連通した状態で、前記位相変更用流路に対向する位置で最も引退するように構成してある弁開閉時期制御装置。
  2. 前記ロック解除用流路を前記ロック部材の両側に設けてあり、前記位相変更用流路を前記ロック部材の中央位置に向けて開口可能に設けてある請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体に内包され、前記駆動側回転体の内側表面との間に進角室及び遅角室となる空間を形成しつつ、前記駆動側回転体と同芯状に弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体とを備えると共に、
    前記従動側回転体に形成された少なくとも一つの凹部と、
    前記駆動側回転体に設けられ、前記凹部に対して回転径方向から係合して前記駆動側回転体と前記従動側回転体との相対回転位相をロック位相に固定し、前記凹部に対して回転径方向から引退してロック解除する少なくとも一つのロック部材とを備え、
    前記ロック部材を引退させる作動流体を前記凹部に供給するロック解除用流路と、前記相対回転位相を制御するよう前記進角・遅角室に作動流体を供給する位相変更用流路とを、前記従動側回転体において各別に設け、
    前記ロック部材のうち少なくとも一つの引退姿勢にあるロック部材の先端部と前記従動側回転体との間に、作動流体に混入した異物を収容可能な異物収容部を設けてあり、
    前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを前記ロック位相から相対回転させたとき、前記異物収容部が前記位相変更用流路に連通するように構成し
    前記ロック部材が板状であって、前記駆動側回転体から径方向内側に突出して前記従動側回転体に係合するよう出退可能に構成してあり、前記ロック部材の先端側に凹状部を形成し、
    前記ロック解除用流路を前記ロック部材の両側に設けてあり、前記位相変更用流路を前記ロック部材の中央位置に向けて開口可能に設けてある弁開閉時期制御装置。
  4. 前記凹状部の形状を弧状に構成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
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