JP6119149B2 - 太陽光発電システム - Google Patents
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Description
一方、近年では、環境問題や省エネルギーの観点から太陽光発電の需要が高まっており、屋根や外壁等に太陽電池パネルを設置する建物が増えている。但し、庇や太陽電池パネル等の設備を個別に設けると、種々の無駄が生じてしまう。そこで、庇に太陽電池パネルを設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような太陽光発電システムによれば、反射部材の角度を調整することで、太陽光発電部材で反射された太陽光を反射部材で再反射して太陽光発電部材に戻すことで発電量を高めたり、太陽光発電部材で反射された太陽光を反射部材で屋内に向けて再反射することで屋内に太陽光を取り込んだりと、太陽光を有効に利用することができる。また、可動する反射部材が屋内に設けられるため、故障し難く、耐環境性を向上させることができる。
また、太陽光発電部材の発電量を高めることができる。また、鏡面反射部で太陽光を再反射することで太陽光発電部材に太陽光を集光させることができる。そのため、太陽光発電部材に戻る光量を増やすことができ、また、反射部材の角度調整を容易にすることができる。
このような太陽光発電システムによれば、太陽光発電部材に太陽光をより集光させることができる。
このような太陽光発電システムによれば、屋内のより奥部にまで太陽光を到達させることができる。
このような太陽光発電システムによれば、太陽光発電部材で反射された太陽光の一部を窓で全反射させることができ、窓周辺に入射する光量を減らすことができる。また、屋内を換気することができる。従って、窓周辺の温度上昇を抑えることができる。
図1Aは、太陽光発電システムの発電量を高める場合の説明図であり、図1Bは、太陽電池パネル12が設けられた庇10の説明図であり、図1Cは、反射ユニット20の角度調整の説明図である。なお、図1Bの左図が庇10の上面図であり、図1Bの右図が庇10の断面図である。図2は、室奥に太陽光を取り込む場合の説明図であり、図3は、窓周辺の温度上昇を抑える場合の説明図である。
本実施例の太陽光発電システムは、屋内外を仕切る外壁2から屋外(室外)側に突出した庇10であり太陽電池パネル12を有する「庇10」と、建物1の屋内(室内)に設けられた「反射ユニット20」とを有する。説明のため、外壁2に対して庇10が突出する方向をX方向と呼び、庇10が外壁2に沿って延びている方向をY方向と呼ぶ。また、建物1の外壁2には庇10の上方と下方にそれぞれ上部窓3と下部窓4が設けられ、各窓3,4には光を透過する窓ガラスが取付けられている。窓3,4の面積を大きくすることで十分な採光を得ることができるが、夏場には強い太陽光が直接室内に入射し、室内の温度が上昇したり、冷房負荷が増加したりしてしまう。そこで、部屋の半分の高さよりも上方の外壁2に庇10を設けることで、強い太陽光を遮ることができる。
庇10は景観の問題等により水平に設置することが一般に望まれているため、本実施例でも、外壁2から屋外側に庇10を水平に突出させる。しかし、庇10に設けられる太陽電池パネル12の姿勢も水平になってしまうため、太陽電池パネル12を太陽光に向けて傾斜させる場合に比べて発電量が低下してしまう。
一方、太陽の高度(角度)に応じて太陽電池パネル12が設けられた庇の角度を可変にすることで、太陽電池パネル12の発電量を高めることができる。しかし、屋外に可動部が設けられるため、可動部は故障し易く、メンテナンス性も悪い。また、太陽電池パネル12が設けられた庇を傾斜させてしまうと、太陽電池パネル12の特異な色が目立ったり、太陽電池パネル12からの反射光により光害が発生したりする虞がある。
また、太陽電池パネル12の発電量を高めることだけでなく、気象条件や使用者の状況に応じて、室奥へ太陽光を取り込むことや、窓3,4周辺の温度上昇を抑えることが望まれる場合もある。
図4Aから図4Eは、庇10の変形例を説明する図である。前述の実施例の庇10(図1B)では、上方のガラス板11aの下面に鏡を貼り付けたり銀やアルミニウム等の蒸着膜を形成したりすることによって、鏡面反射部13が設けられているが、これに限らない。太陽電池パネル12の周囲であり、2枚のガラス板11a,11bの接着領域に、太陽電池パネル12の受光面と同じ側の面で光を鏡面反射する鏡面反射部13を設ければよく、例えば、下方のガラス板11bの上面に鏡を貼り付けたり銀やアルミニウム等の蒸着膜を形成したりしてもよい(不図示)。
図5は、反射ユニット20の変形例を説明する図である。前述の実施例(図1A)では、3つの回動部材23a〜23cと2つのアーム部材24a〜24bによって反射部材21,22の角度を調整しているが、これに限らない。例えば、図5に示す反射ユニット20は、反射部材21,22と、レール25と、蝶ネジ26とを有する。レール25は、天井面5から下方に延び、蝶ネジ26の軸を挿通するための孔であり上下方向に延びた孔を有する。蝶ネジ26は、レール25の孔に軸が通された状態でレール25に沿って上下方向にスライド可能である。また、反射部材21,22のY方向における側面には、蝶ネジ26と螺合するネジ山が形成されたネジ孔が設けられている。蝶ネジ26がレール25を介してネジ孔に挿入され反射部材21,22に締め付けられることで、レール25に対する反射部材21,22の位置が固定される。なお、レール25を2つ設け、反射部材21,22のY方向における両側面から蝶ネジ26で位置を固定するようにしてもよいし、レール25を1つだけ設け、反射部材21,22のY方向における片側の側面だけ蝶ネジ26で位置を固定するようにしてもよい。
図6Aから図6Dは、鏡面反射部材21,拡散反射部材22の変形例を説明する図である。前述の反射部材21,22(図1A)では、一方の面が鏡面反射部材21の凹状の曲面となっており、反対側の面が拡散反射部材22の凸状の曲面となっているが、これに限らない。例えば、図6Aに示すように、湾曲していない板状の反射部材31,32でもよい。即ち、一方の面が鏡面反射部材31の平坦面であり、反対側の面が拡散反射部材32の平坦面である反射部材でもよい。また、例えば、図6Bに示すように、一方の面が鏡面反射部材33の凹状の曲面であり、反対側の面が拡散反射部材34の平坦面である反射部材であってもよいし、図6Cに示すように、一方の面が鏡面反射部材35の平坦面であり、反対側の面が拡散反射部材36の凸状の曲面である反射部材であってもよい。
10 庇(太陽光発電部材)、11a ガラス板、11b ガラス板、
12 太陽電池パネル、13 鏡面反射部、14 接着剤、15 コーティング層、
20 反射ユニット、21 鏡面反射部材(反射部材,鏡面反射部)、
22 拡散反射部材(反射部材,拡散反射部)、23a 第1回動部材、
23b 第2回動部材、23c 第3回動部材、24a 第1アーム部材、
24b 第2アーム部材、25 レール、26 蝶ネジ、
31 鏡面反射部材、32 拡散反射部材、33 鏡面反射部材、
34 拡散反射部材、35 鏡面反射部材、36 拡散反射部材、
37 鏡面反射部材、38 アーム、39 回転部材
Claims (4)
- 太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光発電部材であって、屋外に設けられる太陽光発電部材と、
前記太陽光発電部材で反射された太陽光を受けて当該太陽光を再反射する反射部材であって、角度調整可能であり屋内に設けられる反射部材と、
を備え、
前記反射部材における鏡面反射部が、前記太陽光発電部材で反射された太陽光を受け、当該太陽光を前記太陽光発電部材に向けて鏡面反射するように、前記反射部材の角度が調整されるよう構成されており、
前記反射部材における拡散反射部が、前記太陽光発電部材で反射された太陽光を受け、当該太陽光を屋外側とは反対側の屋内に向けて拡散反射するように、前記反射部材の角度が調整されるように構成されており、
前記反射部材における前記鏡面反射部の反対側の面が前記拡散反射部であることを特徴とする太陽光発電システム。 - 請求項1に記載の太陽光発電システムであって、
前記鏡面反射部は凹状の曲面形状を成していることを特徴とする太陽光発電システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の太陽光発電システムであって、
前記拡散反射部は凸状の曲面形状を成していることを特徴とする太陽光発電システム。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の太陽光発電システムであって、
前記太陽光発電部材は屋内外を仕切る外壁から屋外側に突出して設けられ、
前記太陽光発電部材よりも上方の前記外壁には窓が設けられ、
前記窓は、上部よりも下部が屋外側に位置するように傾斜して開く、
ことを特徴とする太陽光発電システム。
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