JP6036045B2 - 太陽光発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電システムに関する。
建物には十分な採光を得るために開口面積の大きな窓が設けられる。但し、開口面積の大きな窓を設けると、夏季の強い日射が屋内に直接取り込まれ、室内の温度が上昇したり、冷房負荷が増加したりしてしまう。そこで、建物の外壁に屋外側に突出する庇(日除けルーバー)を設置することで、強い日射を遮ることができる。
一方、近年では、環境問題や省エネルギーの観点から太陽光発電の需要が高まっており、屋根や外壁等に太陽電池パネルを設置する建物が増えている。但し、庇や太陽電池パネル等の設備を個別に設けると、種々の無駄が生じてしまう。そこで、庇に太陽電池パネルを設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−213255号公報
庇に太陽電池パネルを設ける場合、2枚のガラス板の間に太陽電池パネルを挟み込むことで、太陽電池パネルを保護することができる。但し、2枚のガラス板の接着が弱いと、経年劣化により剥離が生じ、水分の浸入等により太陽電池パネルが故障してしまう虞がある。そのため、2枚のガラス板の接着領域を十分な広さの幅にする必要がある。しかし、2枚のガラス板の接着領域が、例えば、ガラス板と接着剤だけで構成される場合、幅の広い接着領域から多くの太陽光が透過され、庇の日射遮蔽機能が低下してしまう。一方、接着領域から太陽光を透過しないように、例えば、色の濃い不透明な部材から接着領域が構成される場合、接着領域で太陽光が吸収され、庇に熱がこもってしまう。太陽電池パネルは高温になると発電効率が低下してしまうので、庇に熱がこもってしまうと、太陽電池パネルの発電効率が低下してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、太陽電池パネルを有する庇の日射遮蔽機能の低下を抑制し、且つ、太陽電池パネルの発電効率の低下を抑制する太陽光発電システムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するための太陽光発電システムは、2枚のガラス板の間に太陽電池パネルが挟み込まれた部材が外壁から屋外側に突出して設けられ庇として機能する太陽光発電システムであって、前記太陽電池パネルの周囲であり前記2枚のガラス板の接着領域に、前記太陽電池パネルの受光面と同じ側の面で太陽光を受光し当該太陽光を反射する反射部が設けられており、前記反射部は、受光した太陽光を鏡面反射し、前記太陽電池パネル及び前記反射部で反射された太陽光を受けて当該太陽光を前記太陽電池パネルに向けて鏡面反射する反射部材であって、角度調整可能な反射部材が屋内に設けられていることを特徴とする太陽光発電システムである。
このような太陽光発電システムによれば、2枚のガラス板の接着領域の幅を広くしても、接着領域から太陽光が透過されないため、庇の日射遮蔽機能の低下を抑制することができる。また、接着領域に設けられる反射部で太陽光が反射され、庇に熱がこもらないため、太陽電池パネルの発電効率の低下を抑制することができる。また、2枚のガラス板の接着を強くし、剥離を抑制することができる。
また、太陽光の高度に応じて反射部材の角度を調整し、庇で(太陽電池パネル及び反射部で)反射された太陽光を太陽電池パネルに戻すことができる。そのため、太陽電池パネルに入射する光量を増やし、発電量を高めることができる。また、反射部材で太陽光を鏡面反射することで、太陽電池パネルに太陽光が集光し、太陽電池パネルに入射する光量をより増やすことができ、反射部材の角度調整も容易となっている。また、可動する反射部材が屋内に設けられるため、故障し難いシステムとなる。
かかる太陽光発電システムであって、前記2枚のガラス板の間に前記反射部が設けられていることを特徴とする太陽光発電システムである。
このような太陽光発電システムによれば、ガラス板により反射部の剥離や疵付きや汚れを防止することができる。そのため、反射部のコーティング層を別に設ける必要がなく、コストダウンを図ることができる。
かかる太陽光発電システムであって、前記2枚のガラス板の露出面に前記反射部が設けられていることを特徴とする太陽光発電システムである。
このような太陽光発電にステムによれば、太陽電池パネルを有する汎用の庇や既存の庇に対して容易に反射部を設けることができ、また、反射部のメンテナンスが容易となる。
かかる太陽光発電システムであって、前記太陽電池パネル及び前記反射部で反射された太陽光を受けて当該太陽光を前記太陽電池パネルに向けて鏡面反射する反射部材の面は凹状の曲面であることを特徴とする太陽光発電システムである。
このような太陽光発電システムによれば、太陽電池パネルに太陽光をより集光させることができ、太陽電池パネルに入射する光量をより増やすことができ、反射部材の角度調整もより容易となる。
かかる太陽光発電システムであって、前記2枚のガラス板よりも上方の前記外壁には窓が設けられ、前記窓は、上部よりも下部が屋外側に位置するように傾斜して開く、ことを特徴とする太陽光発電システムである。
このような太陽光発電システムによれば、庇で(太陽電池パネル及び反射部)で反射された太陽光の一部を窓で全反射させることができ、窓周辺に入射する光量を減らすことができる。また、屋内を換気することができる。従って、窓周辺の温度上昇を抑えることができる。
本発明によれば、太陽電池パネルを有する庇の日射遮蔽機能の低下を抑制し、且つ、太陽電池パネルの発電効率の低下を抑制する太陽光発電システムを提供することができる。
図1Aは太陽光発電システムの発電量を高める場合の説明図であり、図1Bは太陽電池パネルが設けられた庇の説明図であり、図1Cは反射ユニットの角度調整の説明図である。 室奥に太陽光を取り込む場合の説明図である。 窓周辺の温度上昇を抑える場合の説明図である。 図4Aから図4Dは庇の構成の変形例を説明する図である。 反射ユニットの変形例を説明する図である。 図6Aから図6Dは鏡面反射部材,拡散反射部材の変形例を説明する図である。 図7A及び図7Bは太陽光発電システムの変形例を説明する図である。
以下、太陽光発電システムの実施例について図を用いて詳細に説明する。
===実施例===
図1Aは、太陽光発電システムの発電量を高める場合の説明図であり、図1Bは、太陽電池パネル12が設けられた庇10の説明図であり、図1Cは、反射ユニット20の角度調整の説明図である。なお、図1Bの左図が庇10の上面図であり、図1Bの右図が庇10の断面図である。図2は、室奥に太陽光を取り込む場合の説明図であり、図3は、窓周辺の温度上昇を抑える場合の説明図である。
<<太陽光発電システムの構成>>
本実施例の太陽光発電システムは、屋内外を仕切る外壁2から屋外(室外)側に突出して設けられた庇10であり太陽電池パネル12を有する「庇10」と、建物1の屋内(室内)に設けられた「反射ユニット20」とを有する。説明のため、外壁2に対して庇10が突出する方向をX方向と呼び、庇10が外壁2に沿って延びている方向をY方向と呼ぶ。また、建物1の外壁2には庇10の上方と下方にそれぞれ上部窓3と下部窓4が設けられ、各窓3,4には光を透過する窓ガラスが取付けられている。窓3,4の面積を大きくすることで十分な採光を得ることができるが、夏場には強い太陽光が直接室内に入射し、室内の温度が上昇したり、冷房負荷が増加したりしてしまう。そこで、部屋の半分の高さよりも上方の外壁2に庇10を設けることで、強い太陽光を遮ることができる。
なお、庇10よりも上方の上部窓3は、図3に示すように、上部よりも下部が屋外側に位置するように傾斜して開閉する。そのため、上部窓が逆に傾斜して開く場合に比べて(即ち、上部が下部よりも屋外側に位置するように傾斜して開く場合に比べて)、降雨時に上部窓3を開けても雨の浸入を抑制することができる。
庇10は、図1Bに示すように、太陽光を透過する2枚のガラス板11a,11bと、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネル12と、鏡面反射部13(反射部)とを有する。太陽電池パネル12は2枚のガラス板11a,11bの間に挟み込まれて保護され、太陽電池パネル12の汚れや疵付きが防止されている。上方のガラス板11aを透過した太陽光が太陽電池パネル12の上面に照射されると電力が発生し、発生した電力は建物1内の設備の電源として利用されたりバッテリーに蓄えられたりする。つまり、本実施例の庇10は日射遮蔽を行いつつ発電も行う。このように庇10に太陽電池パネル12を設けることで、各部材を個別に設ける場合に比べて種々の無駄を省くことができる。
また、2枚のガラス板11a,11bで太陽電池パネル12を挟み込むことによって庇10を構成する場合、2枚のガラス板11a,11bの接着が弱いと、経年劣化により接着が剥離し、水分の浸入等により太陽電池パネル12が故障したり、見た目が悪くなったりする。そのため、太陽電池パネル12の周囲には、2枚のガラス板11a,11bの接着領域として、十分な広さの幅の接着領域を確保する必要がある。
ここで、仮に、本実施例の庇10とは異なり、太陽電池パネル12の周囲の接着領域に鏡面反射部13が設けられず、接着領域がガラス板11a,11bと接着剤14だけで構成されていたとする。この場合、接着領域に入射した太陽光が、ガラス板11a,11bと接着剤14を透過して下部窓4から室内に直接入射してしまい、庇10の日射遮蔽機能が低下してしまう。特に、2枚のガラス板11a,11bの接着を強めるために接着領域の幅を広くすると、接着領域を透過する光量が増え、庇10の日射遮蔽機能がより低下してしまう。一方、接着領域からの太陽光の透過を防止するために、色の濃い不透明な部材で接着領域を構成したとする。この場合、接着領域で太陽光が吸収され、庇10に熱がこもってしまう。太陽電池パネル12は高温になると発電効率が低下してしまうので、庇10に熱がこもると、太陽電池パネル12の発電効率が低下してしまう。
そこで、本実施例の庇10には、図1Bの左図に示すように、太陽電池パネル12の周囲であり、2枚のガラス板11a,11bの接着領域に、太陽電池パネル12の受光面と同じ側の面で(ここでは上面で)太陽光を受光し、その太陽光を鏡面反射する鏡面反射部13を設ける。そのような庇10の形成方法を具体的に説明すると、まず、上方のガラス板11aの下面のうち太陽電池パネル12が設けられない部位に、鏡を貼り付けたり、銀やアルミニウム等の蒸着膜を形成したりすることによって、上方のガラス板11aに鏡面反射部13を設ける。その後、下方のガラス板11bの上面のうち太陽電池パネル12が設けられない部位に接着剤14を塗布し、2枚のガラス板11a,11bで太陽電池パネル12を挟み込み、接着剤14で2枚のガラス板11a,11bを接着することによって、庇10を形成する。
そうすることで、庇10の受光面のうち太陽電池パネル12が存在しない部位(即ち、太陽電池パネル12の周囲でありガラス板11a,11bの接着領域)に入射した太陽光は、庇10を透過することなく、鏡面反射部13で反射される。従って、ガラス板11a,11bの接着領域に入射した太陽光が下部窓4から室内に直接入射してしまうことを防止することができ、ガラス板11a,11bの接着を強めるために接着領域の幅を広くしても、庇10の日射遮蔽機能の低下を抑制することができる。また、鏡面反射部13で太陽光は反射されるため、庇10に熱がこもらない。従って、熱による太陽電池パネル12の発電効率の低下を抑制することができる。
逆に言えば、ガラス板11a,11bの接着領域に鏡面反射部13を設けることで、日射遮蔽機能の低下や発電効率の低下の問題が生じないため、接着領域の幅を広くすることができ、2枚のガラス板11a,11bの接着を強くすることができる。従って、経年劣化により2枚のガラス板11a,11bの接着が剥離してしまうことを抑制することができ、水分の浸入等による太陽電池パネル12の故障や見た目の劣化を防止することができる。
なお、太陽電池パネル12に入射した太陽光も、一部は光電変換されるが、残りは反射される。従って、太陽電池パネル12に入射した太陽光が下部窓4から室内に直接入射してしまう問題や、熱がこもって発電効率が低下してしまう問題は生じない。
反射ユニット20は、屋内に配設され、庇10で反射された太陽光を受けて当該太陽光を再反射する反射部材21,22と、3つの回動部材23a〜23cと、2つのアーム部材24a,24bとを有する。反射部材21,22は、角度調整可能であり、入射した太陽光を主に鏡面反射する鏡面反射部材21と、入射した太陽光を主に拡散反射する拡散反射部材22とを有する。なお、鏡面反射(正反射)とは、入射角と反射角が等しい反射であり、拡散反射(乱反射)とは、反射光が種々の方向に散乱して進行する反射である。
反射部材21,22は、長方形の板状部材である鏡面反射部材21と拡散反射部材22を貼り合わせた部材のX方向に沿う辺を湾曲させた部材であり、鏡面反射部材21が拡散反射部材22よりも内側となるように、即ち、拡散反射部材22側が凸となるように湾曲させた部材である。そのため、反射部材21,22では、一方側の面が太陽光を鏡面反射する凹状の曲面形状を成し、反対側の面が太陽光を拡散反射する凸状の曲面形状を成す。また、反射部材21,22と庇10のY方向の各長さは同程度であり、反射部材21,22は、庇10の上面全域(即ち、太陽電池パネル12と鏡面反射部13)で反射された太陽光を受けることができる。
このように、反射部材21,22の一方側の面を鏡面反射部材21の凹状の曲面(鏡面反射部)とし、反対側の面を拡散反射部材22の凸状の曲面(拡散反射部)とする。そうすることで、例えば、鏡面反射部と拡散反射部が並んで同じ面に設けられる反射部材(不図示)に比べて、反射部材のサイズを小さくすることができる。
そして、第1アーム部材24aの一端が第1回動部材23aを介して天井面5に取り付けられ、第1アーム部材24aの他端が第2回動部材23bを介して第2アーム部材24bの一端に取り付けられ、第2アーム部材24bの他端が第3回動部材23cを介して反射部材21,22に取り付けられている。第1アーム部材24aは第1回動部材23aを中心に天井面5に対して揺動可能であり、第2アーム部材24bは第2回動部材23bを中心に第1アーム部材24aに対して揺動可能であり、反射部材21,22は第3回動部材23cを中心に揺動可能である。従って、図1Aに示すように鏡面反射部材21の凹状の曲面を庇10に向けたり、図2に示すように拡散反射部材22の凸状の曲面を室内側に向けたり、図1Cに示すように第3回動部材23cにより反射部材21,22の角度を微調整したりすることができる。
なお、反射部材21,22の角度調整は、モーターにより自動で行うようにしてもよいし、手動で行うようにしてもよい。また、例えば図1Aの状態から図2の状態へ反射部材21,22の角度を調整する場合、第1アーム部材24aと第2アーム部材24bを下方に伸ばしてから、反射部材21,22の角度を変えることで、反射部材21,22が天井面5や上部窓3と接触してしまうことを防止できる。
<<太陽光発電システムの使用方法>>
庇10は景観の問題等により水平に設置することが一般に望まれているため、本実施例でも、外壁2から屋外側に庇10を水平に突出させる。しかし、庇10に設けられる太陽電池パネル12の姿勢も水平になってしまうため、太陽電池パネル12を太陽光に向けて傾斜させる場合に比べて発電量が低下してしまう。
一方、太陽の高度(角度)に応じて太陽電池パネル12が設けられた庇の角度を可変にすることで、太陽電池パネル12の発電量を高めることができる。しかし、屋外に可動部が設けられるため、可動部は故障し易く、メンテナンス性も悪い。また、太陽電池パネル12が設けられた庇を傾斜させてしまうと、太陽電池パネル12の特異な色が目立ったり、太陽電池パネル12からの反射光により光害が発生したりする虞がある。
また、太陽電池パネル12の発電量を高めることだけでなく、気象条件や使用者の状況に応じて、室奥へ太陽光を取り込むことや、窓3,4周辺の温度上昇を抑えることが望まれる場合もある。
そこで、本実施例の太陽光発電システムでは、屋外に設けられた庇10(太陽電池パネル12)の角度を水平に固定し、角度調整可能な反射部材21,22(反射ユニット20)を屋内に設ける。そして、気象条件や使用者の状況に応じて反射部材21,22の角度を調整し、太陽光を有効に利用する。
まず、太陽電池パネル12の発電量を高める場合について説明する。この場合、図1Aに示すように、鏡面反射部材21の凹状の曲面が、庇10で反射された太陽光を受け、当該太陽光を庇10(特に、太陽電池パネル12)に向けて鏡面反射するように、反射部材21,22の角度を調整する。そうすると、太陽電池パネル12や鏡面反射部13で反射された太陽光は上部窓3を透過し鏡面反射部材21で再反射された後に太陽電池パネル12に入射する。そのため、太陽電池パネル12に入射する光量を増やすことができ、太陽電池パネル12での発電量を高めることができる。また、鏡面反射部材21から太陽電池パネル12に戻った太陽光の一部は光電変換され、残りは上空に向けて反射される。そのため、太陽電池パネル12からの反射光による光害の発生を防止することができ、また、熱による太陽電池パネル12の発電効率の低下を抑制することができる。
また、太陽の高度に応じて、図1Cに示すように反射部材21,22の角度を微調整することができる。そのため、太陽の高度に関係なく、庇10で反射された太陽光を反射部材21,22で受け、その太陽光を太陽電池パネル12に戻すことができ、太陽電池パネル12の発電量を高めることができる。
ここで、仮に、庇10で反射された太陽光を拡散反射部材22で受けて太陽電池パネル12に戻すようしたとする。そうすると、庇10で反射された太陽光は拡散反射部材22で拡散されてしまい、太陽電池パネル12に戻る光量が減少してしまう。そのため、本実施例では、庇10で反射された太陽光を鏡面反射部材21で受けて太陽電池パネル12に戻すようにする。そうすることで、鏡面反射部材21で反射された太陽光を太陽電池パネル12に集光させることができ、太陽電池パネル12に多くの光量を戻すことができる。その結果、太陽電池パネル12での発電量をより高めることができる。また、鏡面反射部材21からの反射光が拡散せず反射部材21,22の角度を調整することが容易なシステムであるため、反射光が太陽電池パネル12に戻るように容易に調整できる。
更に、庇10(太陽電池パネル12及び鏡面反射部13)で反射された太陽光を受けて、その太陽光を太陽電池パネル12に向けて鏡面反射する鏡面反射部材21の面は凹状の曲面とする。そうすることで、太陽電池パネル12の周囲の鏡面反射部13で反射された太陽光も鏡面反射部材21で再反射された後に太陽電池パネル12に戻り易くなる。つまり、鏡面反射部材21からの反射光を太陽電池パネル12により集光させることができ、太陽電池パネル12により多くの光量を戻すことができる。よって、太陽電池パネル12での発電量をより高めることができる。また、反射部材21,22の角度調整は容易となっている。
また、前述のように、2枚のガラス板11a,11bの接着を強めるために接着領域の幅を広くする必要があるが、接着領域の幅を広くすると、庇10の受光面に対する太陽電池パネル12の割合が小さくなってしまう。しかし、本実施例の庇10では、接着領域に鏡面反射部13を設け、更に、太陽電池パネル12や鏡面反射部13で反射された太陽光を受けて、その太陽光を太陽電池パネル12に向けて鏡面反射する鏡面反射部材21を屋内に設ける。そのため、接着領域に入射し鏡面反射部13で反射された太陽光も太陽電池パネル12の発電に利用することができる。つまり、接着領域に鏡面反射部13を設けることで、接着領域の幅を広くし、庇10の受光面に対する太陽電池パネル12の割合が小さくなっても、太陽電池パネル12での発電量低下を抑制することができる。
また、太陽光の受光面である庇10の上面(即ち、上方のガラス板11aの上面)に、汚れ防止処理(例えば、撥水処理や粘着防止処理など)を施すとよい。そうすることで、屋外に設置される庇10の汚れを抑制することができ、汚れによる太陽電池パネル12への入射光量の低下を抑え、発電量の低下を抑制することができる。
なお、2枚のガラス板11a,11bの接着領域に鏡面反射部13が設けられていない場合、庇10の上面に汚れ防止処理を施すと、接着領域から透過する光量が増え、日射遮蔽機能が低下してしまう。しかし、本実施例の庇10のように接着領域に鏡面反射部13が設けられている場合には、鏡面反射部13で太陽光が反射されるため、庇10の上面に汚れ防止処理が施されていても、日射遮蔽機能が低下する問題は生じない。逆に、上面に汚れ防止処理を施すことで、太陽電池パネル12と鏡面反射部13に入射する光量を増やすことができ、鏡面反射部材21から太陽電池パネル22に戻る光量を増やすことができる。
次に、室奥(窓3,4から離れた屋内の場所)に太陽光を積極的に取り込む場合について説明する。この場合、図2に示すように、拡散反射部材22の凸状の曲面が、庇10で反射された太陽光を受け、当該太陽光を屋外側とは反対側の屋内(室奥)に向けて拡散反射するように、反射部材21,22の角度を調整する。そうすると、太陽電池パネル12や鏡面反射部13で反射された太陽光は、上部窓3を透過し、拡散反射部材22や天井面5によって室奥に向けて反射される。そのため、拡散反射部材22や天井面5で反射された太陽光を間接照明光として利用することができ、太陽光が届き難い室奥にまで太陽光を取り込むことができ、室奥を明るくすることができる。また、この場合にも、太陽電池パネル12に入射した太陽光によって発電が行われている。
ここで、仮に、庇10で反射された太陽光を鏡面反射部材21で受けて室奥に向けて再反射させるとする。そうすると、鏡面反射部材21からの反射光が集光し、局所的に明るくなったり眩しくなったりしてしまう。そこで、本実施例では、庇10で反射された太陽光を拡散反射部材22で受けて室奥に向けて再反射させる。そうすることで、拡散反射部材22で太陽光が拡散反射し、室奥全体に光が拡散され、室奥全体を明るくすることができる。
更に、庇10で反射された太陽光を、拡散反射部材22の凸状の曲面で受けて室奥に向けて再反射させるようにする。そうすることで、窓3,4からより離れた場所にまで光を到達させることができる。
また、この場合も、2枚のガラス板11a,11bの接着領域に鏡面反射部13を設けることで、日射遮蔽機能の低下を防止し、鏡面反射部13で反射された太陽光を室奥に取り込むことができる。つまり、より多くの太陽光を室奥に取り込むことができる。
次に、窓3,4周辺の温度上昇を抑えたい場合について説明する。この場合、図3に示すように、庇10よりも上方の上部窓3を開ける。そうすることで、室内が換気され、窓3,4周辺の温度上昇を抑えることができる。また、室奥に太陽光を取り込む場合(図2)と同様に、庇10で反射された太陽光を拡散反射部材22の凸状の曲面が受けて室奥に向けて再反射するように、反射部材21,22の角度を調整する。この場合、図2に示すように、庇10の屋外側の部位で反射された太陽光の方が屋内側の部位で反射された太陽光に比べて、窓3,4周辺で太陽光が拡散される。
但し、上部窓3が上部から下部にかけて屋外側に傾斜して開いているため、庇10の屋外側の部位で反射された太陽光は臨界角を超える程の大きな入射角で上部窓3に入射する。そのため、庇10の屋外側の部位で反射された太陽光、即ち、室内に入射した場合には窓3,4周辺で拡散反射される太陽光は、室内に入射することなく、上部窓3により上空に向けて全反射される。従って、窓3,4周辺で拡散反射される光量を減らすことができ、窓3,4周辺の温度上昇を抑えることができる。一方、庇10の屋内側の部位で反射された太陽光は、上部窓3に入射せずに直接室内に入射し、拡散反射部材22や天井面5により窓3,4から離れた室奥に向けて再反射される。
つまり、上部窓3の上部よりも下部が屋外側に位置するように傾斜させて上部窓3を開くことで、室奥に太陽光を取り込みつつ、窓3,4周辺に拡散される太陽光を減らして窓3,4周辺の温度上昇を抑えることができる。なお、この場合にも、太陽電池パネル12に入射した太陽光によって発電が行われている。また、上部窓3を開ける場合、図3のように拡散反射部材22を室奥に向けるに限らず、図1Aのように鏡面反射部材21を太陽電池パネル12に向けてもよい。
以上のように、水平に固定された庇10に対して反射部材21,22の角度を調整することで、太陽電池パネル12の発電量を高めたり(図1A)、室奥へ太陽光を取り込んだり(図2)、窓3,4周辺の温度上昇を抑えたりすること(図3)ができ、太陽光を有効に利用することができる。また、庇10が水平に保たれるため、景観が害されることがなく、太陽電池パネル12の特異な色が目立ってしまうことも防止できる。また、屋外に配設される庇10は固定し、屋内に設けられる反射部材21,22を角度調整可能とし、可動部(回動部材23a〜23cやアーム部材24a,24b)を屋内に設ける。そのため、可動部は外気に晒されず故障し難く、メンテナンス性が良い。また、手動で可動部を動かす場合、可動部を屋内に設ける方が容易に動かすことができる。
===庇10の変形例===
図4Aから図4Dは、庇10の変形例を説明する図である。前述の実施例の庇10(図1B)では、上方のガラス板11aの下面に鏡を貼り付けたり銀やアルミニウム等の蒸着膜を形成したりすることにより、鏡面反射部13を設けているが、これに限らない。太陽電池パネル12の周囲であり2枚のガラス板11a,11bの接着領域に、太陽電池パネル12の受光面と同じ側の面で太陽光を受光し当該太陽光を鏡面反射する鏡面反射部13を設ければよい。なお、「太陽電池パネル12の周囲であり2枚のガラス板11a,11bの接着領域」とは、庇10の上面であっても下面であっても、2枚のガラス板11a,11bの間であってもよい。また、後述の図7に示すように屋内に反射ユニット20が設けられない場合、鏡面反射部13は鏡面反射面に限らず、太陽光を反射する反射部を設ければよい。
庇10の変形例として、例えば、下方のガラス板11bの上面に鏡を貼り付けたり銀やアルミニウム等の蒸着膜を形成したりしてもよい(不図示)。また、図4Aに示すように、上面を鏡面処理した金属板13(例えばアルミニウム板)を、2枚のガラス板11a,11bの間であり太陽電池パネル12の周囲に挟み込み、その金属板13を介して接着剤14で2枚のガラス板11a,11bを接着してもよい。
以上のように、2枚のガラス板11a,11bの間に鏡面反射部13(反射部)を設けることで(図1B,図4A)、ガラス板11a,11bにより鏡面反射部13の剥離や疵付きや汚れを防止することができる。そのため、鏡面反射部13のコーティング層を別に設ける必要がなく、コストダウンを図ることができる。
また、例えば、図4Bに示すように、上方のガラス板11aの上面であり太陽電池パネル12の周囲に、鏡を貼り付けたり、銀やアルミニウム等の蒸着膜を形成したりして、上方のガラス板11aの上面に鏡面反射部13を設けてもよい。逆に、下方のガラス板11bの下面であり太陽電池パネル12の周囲に、鏡を貼り付けたり、銀やアルミニウム等の蒸着膜を形成したりしてもよい(不図示)。この場合、鏡面反射部13はガラス板11a,11bに保護されずに露出するため、鏡面反射部13を覆うコーティング層15を設けるとよい。そうすることで、鏡面反射部13の剥離や疵付きや汚れを防止することができる。
また、図4Cに示すように、上面を鏡面処理した金属板(例えばアルミニウム板)を上方のガラス板11aの上面であり太陽電池パネル12の周囲に接着剤14で接着し、その上からコーティング層15を設けてもよい。逆に、上面を鏡面処理した金属板を下方のガラス板11aの下面であり太陽電池パネル12の周囲に接着し、その金属板を覆うようにコーティング層15を設けてもよい(不図示)。
以上のように、2枚のガラス板11a,11bの露出面(庇10の上面又は下面)に鏡面反射部13を設けることで(図4B,図4C)、太陽電池パネル12を有する汎用の庇10や既存の庇10に対して容易に鏡面反射部13を設けることができる。また、ガラス板11a,11bの間に鏡面反射部13が設けられている場合に比べて、鏡面反射部13のメンテナンスが容易となる。
また、2枚のガラス板11a,11bを接着剤14で接着するに限らず、図4Dに示すように、溶着により2枚のガラス板11a,11bを接着してもよい。なお、図4Dでは、図4Bと同様の方法でガラス板11aの上面に鏡面反射部13を設けているが、これ以外の方法で鏡面反射部13を設ける場合にも、溶着により2枚のガラス板11a,11bを接着してもよい。
また、庇10の受光面のうち太陽電池パネル12が存在しない領域(接着領域)の全域に鏡面反射部13を設けるに限らず、接着領域の一部の領域にだけ鏡面反射部13を設けるようにしてもよい。そうすることで、鏡面反射部13が全く設けられない場合に比べて、日射遮蔽機能の低下と発電効率の低下を抑制することができる。
===反射ユニット20の変形例===
図5は、反射ユニット20の変形例を説明する図である。前述の実施例(図1A)では、3つの回動部材23a〜23cと2つのアーム部材24a〜24bによって反射部材21,22の角度を調整しているが、これに限らない。例えば、図5に示す反射ユニット20は、反射部材21,22と、レール25と、蝶ネジ26とを有する。レール25は、天井面5から下方に延び、蝶ネジ26の軸を挿通するための孔であり上下方向に延びた孔を有する。蝶ネジ26は、レール25の孔に軸が通された状態でレール25に沿って上下方向にスライド可能である。また、反射部材21,22のY方向における側面には、蝶ネジ26と螺合するネジ山が形成されたネジ孔が設けられている。蝶ネジ26がレール25を介してネジ孔に挿入され反射部材21,22に締め付けられることで、レール25に対する反射部材21,22の位置が固定される。なお、レール25を2つ設け、反射部材21,22のY方向における両側面から蝶ネジ26で位置を固定するようにしてもよいし、レール25を1つだけ設け、反射部材21,22のY方向における片側の側面だけ蝶ネジ26で位置を固定するようにしてもよい。
太陽電池パネル12の発電量を高める場合には、図5の左図に示すように、鏡面反射部材21の凹状の曲面が庇10に向くように反射部材21,22の角度を調整する。一方、室奥へ太陽光を取り込んだり、窓3,4周辺の温度上昇を抑えたりする場合には、図5の右図に示すように、拡散反射部材22の凸状の曲面が室奥に向くように反射部材21,22の角度を調整する。そして、反射部材21,22の角度を調整する際には、まず、蝶ネジ26を緩めて、天井面5や窓3,4に反射部材21,22が接触しないように反射部材21,22の上下方向の位置をずらしつつ反射部材21,22の角度を変更した後に、蝶ネジ26を締め付けて反射部材21,22の位置を固定する。
また、前述の実施例では、庇10からの太陽光を太陽電池パネル12に戻したり(図1A)室奥に取り込んだりするために(図2)反射部材21,22を反転可能にしているがこれに限らない。例えば、庇10からの太陽光を受けた反射部材が太陽光を太陽電池パネル12に戻す向き(図1A)の範囲内でしか角度調整できなくてもよいし、庇10からの太陽光を受けた反射部材が太陽光を室奥に取り込む向き(図2)の範囲内でしか角度調整できなくてもよい。
===鏡面反射部材21,拡散反射部材22の変形例===
図6Aから図6Dは、鏡面反射部材21,拡散反射部材22の変形例を説明する図である。前述の反射部材21,22(図1A)では、一方の面が鏡面反射部材21の凹状の曲面となっており、反対側の面が拡散反射部材22の凸状の曲面となっているが、これに限らない。例えば、図6Aに示すように、湾曲していない板状の反射部材31,32でもよい。即ち、一方の面が鏡面反射部材31の平坦面であり、反対側の面が拡散反射部材32の平坦面である反射部材でもよい。また、例えば、図6Bに示すように、一方の面が鏡面反射部材33の凹状の曲面であり、反対側の面が拡散反射部材34の平坦面である反射部材であってもよいし、図6Cに示すように、一方の面が鏡面反射部材35の平坦面であり、反対側の面が拡散反射部材36の凸状の曲面である反射部材であってもよい。
これらの場合であっても、庇10からの太陽光を鏡面反射部材31,33,35の平坦面又は凹状の曲面が受けて太陽電池パネル12に戻すように反射部材の角度を調整することで、太陽電池パネル12の発電量を高めることができる。また、庇10からの太陽光を拡散反射部材32,34,36の平坦面又は凸状の曲面が受けて室奥に向けて再反射するように反射部材の角度を調整することで、室奥に太陽光を取り込んだり、窓周辺の温度上昇を抑えたりすることができる。但し、鏡面反射部材21の凹状の曲面で太陽光を太陽電池パネル12に戻す方が、より多くの太陽光を太陽電池パネル12に戻すことができ、また、拡散反射部材22の凸状の曲面で太陽光を再反射する方が、より室奥へ太陽光を拡散することができる。
また、例えば、図6Dに示すように、拡散反射部材を有さず、板状の鏡面反射部材37から構成される反射部材であってもよい。この場合、反射部材を反転させる必要がない。そのため、図6Dに示すように、アーム部材38の一端を天井面5に固定し、他端を鏡面反射部材37に回動部材39を介して取付けた簡易な構造で、鏡面反射部材37の角度を調整すればよい。また、鏡面反射部材を有さず、拡散反射部材から構成される反射部材(不図示)であってもよい。
===太陽光発電システムの変形例===
図7A及び図7Bは太陽光発電システムの変形例を説明する図である。前述の実施例では、庇10で反射された太陽光を太陽電池パネル12に戻したり室奥に向けたりする反射ユニット20が屋内に設けられているが、これに限らず、図7Aに示すように屋内に反射ユニット20を設けなくてもよい。また、前述の実施例では、庇10よりも上方に上部窓3が設けられているが、これに限らず、図7Aに示すように庇10よりも上方に窓3を設けなくてもよい。
この場合であっても、太陽電池パネル12に入射した太陽光の一部は発電に利用され、残りは外壁2や上空に向かって反射される。また、太陽電池パネル12の周囲でありガラス板11a,11bの接着領域に鏡面反射部13を設けることで、接着領域に入射した太陽光を鏡面反射部13により外壁2や上空に向かって反射させることができる。従って、ガラス板11a,11bの接着領域を太陽光が透過して庇4の下方の窓4に太陽光が直接入射してしまうことを防止することができ、庇10の日射遮蔽機能の低下を抑制することができる。また、太陽電池パネル12や鏡面反射部13で太陽光が反射され、庇10に熱がこもらないため、熱による太陽電池パネル12の発電効率の低下を抑制することができる。
また、図7Bに示すように、庇10よりも上方に上部窓3を設けるが、屋内に反射ユニット20を設けなくてもよい。この場合にも、ガラス板11a,11bの接着領域(太陽電池パネル12の周囲)に鏡面反射部13を設けることで、庇10の上面に入射した太陽光は太陽電池パネル12や鏡面反射部13で反射されるため、庇10の日射遮蔽機能の低下と熱による太陽電池パネル12の発電効率の低下を抑制することができる。また、この場合、太陽電池パネル12や鏡面反射部13で反射された太陽光の一部は外壁2や上空に向かうが、残りは上部窓3を透過して天井面5で反射される。従って、太陽電池パネル12や鏡面反射部13で反射された太陽光を、間接照明光として利用することができ、屋内を明るくすることができる。
また、これらの場合(図7A,図7B)、庇10で反射した太陽光を反射部材21,22に入射する必要がない。そのため、ガラス板11a,11bの接着領域に鏡面反射部13を設けるに限らず、太陽光を反射する反射部を設ければよい。例えば、太陽光を拡散反射する拡散反射部を太陽電池パネル12の周囲に設けてもよい。
以上、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、太陽電池パネルが設けられた庇10を外壁から水平に突出させているが、これに限らず、庇を傾斜させてもよい。また、上記実施形態では、窓3,4周辺の温度上昇を抑えるために(図3)、上部窓3が上下方向に傾斜して開閉するが、これに限らず、例えば、上部窓3が引き違い式の窓でもよい。また、上記実施形態では、屋外と屋内の境界部に窓ガラスが設けられているが、これに限らず、窓ガラスがなくてもよい。この場合にも、反射部材21,22の角度を調整する可動部(回動部材23a〜23cやアーム部材24a,24b)が屋根の下に設けられるため、可動部が屋外に設けられる場合に比べて、耐環境性を向上させることができる。また、上記実施形態では、反射部材21,22の角度が調整可能であり、反射部材21,22が屋内に設けられているが、これに限らず、反射部材21,22が固定されていてもよく、また、反射部材21,22が屋外に設けられていてもよい。
1 建物、2 外壁、3 上部窓(窓)、4 下部窓、5 天井面、
10 庇、11a ガラス板、11b ガラス板、12 太陽電池パネル、
13 鏡面反射部(反射部)、14 接着剤、15 コーティング層、
20 反射ユニット、21 鏡面反射部材(反射部材)、22 拡散反射部材、
23a 第1回動部材、23b 第2回動部材、23c 第3回動部材、
24a 第1アーム部材、24b 第2アーム部材、25 レール、26 蝶ネジ、
31 鏡面反射部材、32 拡散反射部材、33 鏡面反射部材、
34 拡散反射部材、35 鏡面反射部材、36 拡散反射部材、
37 鏡面反射部材、38 アーム、39 回転部材

Claims (5)

  1. 2枚のガラス板の間に太陽電池パネルが挟み込まれた部材が外壁から屋外側に突出して設けられ庇として機能する太陽光発電システムであって、
    前記太陽電池パネルの周囲であり前記2枚のガラス板の接着領域に、前記太陽電池パネルの受光面と同じ側の面で太陽光を受光し当該太陽光を反射する反射部が設けられており、
    前記反射部は、受光した太陽光を鏡面反射し、
    前記太陽電池パネル及び前記反射部で反射された太陽光を受けて当該太陽光を前記太陽電池パネルに向けて鏡面反射する反射部材であって、角度調整可能な反射部材が屋内に設けられていることを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 請求項1に記載の太陽光発電システムであって、
    前記2枚のガラス板の間に前記反射部が設けられていることを特徴とする太陽光発電システム。
  3. 請求項1に記載の太陽光発電システムであって、
    前記2枚のガラス板の露出面に前記反射部が設けられていることを特徴とする太陽光発電システム。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の太陽光発電システムであって、
    前記太陽電池パネル及び前記反射部で反射された太陽光を受けて当該太陽光を前記太陽電池パネルに向けて鏡面反射する反射部材の面は凹状の曲面であることを特徴とする太陽光発電システム。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の太陽光発電システムであって、
    前記2枚のガラス板よりも上方の前記外壁には窓が設けられ、
    前記窓は、上部よりも下部が屋外側に位置するように傾斜して開く、
    ことを特徴とする太陽光発電システム。
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