JP6118058B2 - 固体撮像素子、撮像装置、及び制御方法 - Google Patents

固体撮像素子、撮像装置、及び制御方法 Download PDF

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本発明は、固体撮像素子、撮像装置、及び制御方法に関し、特に両眼立体視に係る画像を撮影可能な固体撮像素子に関する。
観察者に立体を知覚させる画像提示方法の1つに、左眼と右眼での像の違い、即ち両眼視差を有する両眼立体視用の画像をそれぞれの眼球に対して提示する方法がある。このような画像は、所謂ステレオカメラのように、基線長を有して配設された、光軸中心の異なる2つの光学系を有する撮像装置により撮影可能である。
また両眼立体視用の画像を撮影する撮像装置には、固体撮像素子の各画素の光電変換素子を例えば水平方向に二分することで、分割された光電変換素子の各々に、光学系の射出瞳を二分した各領域の通過光束を光電変換させる方式を採用するものもある。このような撮像装置によれば、各光束の重心間距離分の基線長を有して配設された2つの光学系を有する撮像装置の撮影画像と等価な両眼立体視用の画像が撮影可能である。
なお、固体撮像素子の各画素の光電変換素子を二分することで光軸中心の異なる像を取得する方法は、両眼立体視用の画像の撮影以外にも、被写体の焦点検出にも利用されている。即ち、取得された2種類の画像信号間における像のずれ量に基づき、被写体への合焦度合いを検出することができる。特許文献1には、光電変換素子を水平方向及び垂直方向の各々に二分可能な構造を有することで、モード切替により水平方向または垂直方向の各々についての合焦度合いを検出可能な固体撮像素子が開示されている。
特開2007−325139号公報
一方、上述したような各画素の光電変換素子が水平方向に二分されている固体撮像素子を有する撮像装置を、光軸周りに90度回転させて撮影する、所謂縦位置撮影を行った場合、撮影画像も同様に回転されて鑑賞されることが考えられる。しかしながら、固体撮像素子において光電変換素子が二分されている方向は縦位置撮影では垂直方向となるため、撮影画像を回転した場合に観察者は立体を好適に知覚することができなかった。これは、鑑賞する際の観察者の眼球配置に対して、視差が与えられる方向(像のずれ方向)が異なることによる。
特許文献1の固体撮像素子は、モード切替によって撮影画像である両眼立体視用の画像について、像のずれ方向を変更することができる。しかしながら、撮影画像の鑑賞方法は観察者の趣向に依るため、例えば横位置撮影を行って得られた撮影画像を90度回転させて鑑賞する場合には、同様の問題が発生する。つまり、両眼立体視用の画像における像のずれ方向は、観察者の鑑賞方法によって動的に変更される必要があるが、特許文献1のような固体撮像素子では撮影画像について後から像のずれ方向を変更することはできなかった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、撮影後に像のずれ方向を変更可能な両眼立体視用の画像を撮影できる固体撮像素子、撮像装置、及び制御方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の固体撮像素子は、以下の構成を備える。
2次元格子構造を有して複数の画素が配置され、各画素が光軸方向に第1の層と第2の層を含む複数の層に分離された光電変換手段を有する固体撮像素子であって、各画素につき、第1の層に含まれる光電変換手段と第2の層に含まれる光電変換手段は、互いに直交する被分割方向に2分割され、分割されたそれぞれの領域で撮像レンズの異なる瞳領域を通過した光を受光するフォトダイオードを含むことを特徴とする。
このような構成により本発明によれば、撮影後に像のずれ方向を変更可能な両眼立体視用の画像を撮影することが可能となる。
本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の機能構成を示したブロック図 本発明の実施形態に係る固体撮像素子102の回路構成を示した図 本発明の実施形態1に係る単位画素の光電変換部の構造を示した図 本発明の実施形態1に係る単位画素の回路構成を示した図 本発明の実施形態1の固体撮像素子102における光電変換部の配置を示した図 本発明の実施形態の固体撮像素子102における光電変換部の各層の分割状態を示した図 本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100で実行される撮影処理を例示したフローチャート 本発明の実施形態に係る画像メモリ108に格納する2種類の両眼立体視用の画像信号対を示した図 本発明の実施形態2に係る単位画素の光電変換部の構造を示した図 本発明の実施形態2の固体撮像素子102における光電変換部の配置を示した図 本発明の実施形態2の固体撮像素子102における光電変換部の各層の分割状態を示した図
[実施形態1]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、撮像装置の一例としての、本発明の固体撮像素子を有するデジタルカメラ100に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、本発明の固体撮像素子を有する任意の機器に適用可能である。
《デジタルカメラ100の構成》
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の機能構成を示すブロック図である。
システム制御部113は、例えばCPUであり、デジタルカメラ100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的にはシステム制御部113は、ROM115に記憶された各ブロックの動作プログラムを読み出してRAM114に展開して実行することにより、各ブロックの動作を制御する。
ROM115は、例えば書き換え可能な不揮発性メモリである。ROM115は、デジタルカメラ100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、カラーマトリックス演算用の行列係数をはじめとする、各ブロックの動作に必要なパラメータ等を記憶する。またRAM114は、揮発性メモリである。RAM114は、各ブロックの動作プログラムを展開する展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力された中間データ等を記憶する格納領域としても用いられる。
固体撮像素子102は、複数の画素が行方向(水平方向)及び列方向(垂直方向)に配列された2次元格子構造を有する撮像素子である。本実施形態では固体撮像素子102はCMOSセンサであるものとして説明するが、例えばCCD等であってもよいことは言うまでもない。固体撮像素子102は、光学系101により受光面に結像された光学像を光電変換し、アナログ画像信号(撮像信号)を出力する。光学系101及び固体撮像素子102の動作は、システム制御部113の制御によりタイミング発生回路105から出力されたタイミング信号に基づいて、駆動制御部106により制御される。
〈固体撮像素子102の構造〉
ここで、本実施形態の固体撮像素子102の構造について、図を用いて詳細を説明する。
図2は、固体撮像素子102の内部構造を示している。なお、説明を簡単にするため、図2では固体撮像素子102は4行4列の格子構造を有して単位画素が配置されているものとして説明する。しかしながら、固体撮像素子102の画素配置はこれに限られるものではないことは理解されよう。また以下において各単位画素は、必要がある場合、その行番号m(図の縦方向(列方向)の番号。下に行くほど増加)及び列番号n(図の横方向(行方向)の番号。右に行くほど増加)を用い、「単位画素mn」として個別参照するものとする。
各単位画素の光電変換部は、図3(a)の断面図に示されるような構造を有する。各単位画素はオンチップマイクロレンズ301、カラーフィルタ302、及び光電変換、電荷蓄積、電荷電圧変換、電圧増幅を行う半導体層で構成される。半導体層はSi半導体で構成されており、図の例ではN型半導体基板上に形成されたP型のwell領域に対してN型半導体層であるフォトダイオード(PD)303が埋め込まれている。本実施形態において半導体層は、PD303a及び303bの第1層とPD303c及び303dの第2層で構成されている。第1層及び第2層は、P型半導体層304で行方向または列方向(被分割方向)に2分割されており、各PD303において光電変換された電荷は、ほぼ混じることなく分離されて蓄積される。
即ち、各単位画素がこのように行方向あるいは列方向に2分割された光電変換部を有することで、本実施形態の固体撮像素子102は視差の生じる方向が異なる2種類の両眼立体視用の画像を撮像することができる。つまり、第1層及び第2層のPD303の各々は、光学系101の射出瞳のそれぞれ異なる領域を通過した光束について電荷の蓄積を行う。なお、本実施形態では第1層と第2層とは、P型半導体層304によって互いに直交する方向に2分割されているものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られず、連続するフォトダイオード層は各々異なる方向に2分割されているものであってもよい。
図4に単位画素の等価回路図を示す。図4において、破線で囲まれた構成が単位画素に相当している。各PD303に蓄積された電荷は、対応する転送トランジスタ(TX)401により浮遊拡散層(FD)402に転送される。TX401の各々は、タイミング発生回路105により発生されたHighのTX信号を受信した際に開状態となり、このときFD402に対応するPD303の電荷が転送され、転送された電荷を電圧に変換する。FD402において変換された電圧は電圧増幅部(SF)403により増幅されて出力される。また、単位画素内にはリセットトランジスタ(RS)404が存在しており、タイミング発生回路105により発生されたHighのRS信号を受信した際にリセットが行われる。FD402に転送された電荷は、リセットされた際の電位との差分電位として出力される。
各単位画素には行選択トランジスタSELが設けられており、各単位画素のSF403は、SELmnを介して第n列の垂直信号線Vnに接続される。ここで、垂直信号線Vnに設置した定電流源Inを伴ってソースフォロワ回路が構成され、垂直信号線Vnを介してSF403から出力された電圧信号は、行メモリとしてのキャパシタCnに一時的に保持される。行ごとに一時的に保持された電圧信号は、水平走査回路202によって順次出力アンプ203を介して後述の相関二重サンプリング(CDS)回路103に出力される。
なお、SELmnは、垂直走査回路201によって各行に存在する、固体撮像素子102の列数分(図2の例では4列)の単位画素を順次選択する。そして水平走査回路202は、保持された固体撮像素子102の一行分の電圧信号を順次出力アンプ203に転送する。
図1に戻り、固体撮像素子102から出力されたアナログ画像信号は、CDS103によりサンプリングされる。CDS103は、サンプリング処理を行ったアナログ画像信号をA/D変換部104に出力する。A/D変換部104は、入力されたアナログ画像信号に対してA/D変換処理を適用し、デジタル画像信号に変換する。
A/D変換部104により変換されたデジタル画像信号は、信号処理部107に接続された画像メモリ108に格納され、信号処理部107より所定の信号処理が適用される。信号処理部107は、デジタル画像信号に対してホワイトバランス補正、ガンマ補正、カラーマトリックス演算等の各種信号処理を適用する。本実施形態の信号処理部107は、このような所定の信号処理を実行することにより、両眼立体視用の一対のカラー画像を出力する。
記録媒体110は、例えばデジタルカメラ100が内蔵する内蔵メモリや、メモリカードやHDD等のデジタルカメラ100に着脱可能に接続された記録装置である。本実施形態では、撮影により得られた両眼立体視用の画像は、記録媒体110に対する書き込み/読み出し制御を行う記録制御部109によって記録媒体110に伝送され、記録される。
表示装置112は、例えばLCD等のデジタルカメラ100に接続された表示装置である。本実施形態では、撮影や撮像により得られた両眼立体視用の画像は、表示装置112の表示制御を行う表示制御部111によって表示装置112に伝送され、表示される。
《固体撮像素子102の設計》
次に、本実施形態の固体撮像素子102の設計について、図を用いて説明する。
上述のように、各単位画素の光電変換部が、半導体の層構造を有する場合、各層のPD303であるSiに係る光の吸収特性は、半導体層の最上面からの深さdに応じて変化する。具体的にはSiの吸収特性は
I(d)∝exp(−α・d)
となる。ここで、αは吸収係数であり、可視光域の波長に対し単調減少する値である。本式によれば、dが小さい層(最上面からの深さが比較的浅い層)で光電変換する波長成分は短い波長成分に留まり、変換可能な波長幅は狭くなる。また、dが大きい層(最上面からの深さが深い層)で光電変換する波長成分は短い波長から長い波長まで含まれ、変換可能な波長幅は広くなる。
本実施形態の固体撮像素子102では、このようなSiの吸収特性に基づいて、図3に示されるような2種類の層厚分布を有する光電変換部が用いられる。図3(a)及び(b)においてタイプ1とタイプ2半導体層全体の層厚は同一であるが、第1層の層厚が異なる光電変換部を示している(タイプ1はタイプ2に比べて第1層の層厚が薄い)。つまり2種類の光電変換部は、それぞれ第1層のPD303で光電変換する波長成分が異なっている。
なお、図3(a)と(b)とは、第1層と第2層においてP型半導体層304によるPD303の分割方向が異なるものである。具体的には図3(a)の例では第1層においてPD303aとbとは行方向に2分割されており(分割線の方向が縦方向(列方向))、第2層においてPD303cとdとは列方向に2分割されている(分割線の方向が横方向(行方向))。また図3(b)の例では第1層においてPD303aとbとは列方向に2分割されており、第2層においてPD303cとdとは行方向に2分割されている。
本実施形態の固体撮像素子102では、該2種類の光電変換部を図5に示すように配置することで、2種類の方向に視差を有する両眼立体視用のカラー画像を生成可能な画像信号を撮像する。図5においてa1、a2、b1、b2は、それぞれ図3(a)のタイプ1、図3(a)のタイプ2、図3(b)のタイプ1、図3(b)のタイプ2が配置されることを示している。つまり、第1層では図6(a)のように各単位画素のPD303は分割され、第2層では図6(b)のように分割されることになる。
また、本実施形態の固体撮像素子102では、列ごとに異なる色のカラーフィルタが適用される。図5に示されるように、本実施形態ではYeのカラーフィルタが適用される画素列(Ye列)と、Cyのカラーフィルタが適用される画素列(Cy列)とが、行方向(第2の方向)に交互に並んでいる。Ye列では、タイプ2のb2とa2とが列方向(第1の方向)に交互に並び、Cy列では、タイプ1のb1とa1とが交互に並んでいる。このカラーフィルタの適用により、各タイプの第1層及び第2層に配置されたPD303が受光する波長は異なる。
カラーフィルタが適用されない、あるいは透明色のフィルタが適用される場合、タイプ1の光電変換部では、第1層のPD303は青色に相当する波長の光のみを光電変換し、第2層のPD303は白色に相当する波長の光を光電変換する。これに対しタイプ2の光電変換部では、タイプ1に比べて第1層の層厚が厚いため、第1層のPD303は青緑色に相当する波長の光を光電変換し、第2層のPD303は白色に相当する波長の光を光電変換する。
一方、Yeのカラーフィルタが適用されたタイプ2の光電変換部では、第1層のPD303は緑色に相当する波長の光を光電変換し、第2層のPD303は黄色に相当する波長の光を光電変換する。またCyのカラーフィルタが適用されたタイプ1の光電変換部では、第1層のPD303は青色に相当する波長の光を光電変換し、第2層のPD303は青緑色に相当する波長の光を光電変換する。つまり、タイプ1及びタイプ2について、第1層及び第2層で光電変換される光の波長成分は、次の表1に示されるようになる。
本実施形態の固体撮像素子102は、このように各画素の光電変換部において、層ごとに特定の波長成分を有する光を吸収するように各層の層厚を決定する。これにより、後述の撮影処理において異なる方向に視差を有する両眼立体視用の画像を生成可能な画像信号を取得することができる。
《撮影処理》
このような構成をもつ本実施形態のデジタルカメラ100の撮影処理について、図7のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、システム制御部113が、例えばROM115に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、RAM114に展開して実行することにより実現することができる。なお、本撮影処理は、例えば両眼立体視用の画像を撮影する立体撮影モード設定された状態でデジタルカメラ100が起動された際に開始されるものとして説明する。
S701で、システム制御部113は、駆動制御部106及びタイミング発生回路105を制御することで、表示装置112へのスルー表示(撮像信号の順次表示)を開始する。具体的にはシステム制御部113は、駆動制御部106に光学系101のメカニカルシャッタを開かせ、タイミング発生回路105に固体撮像素子102への駆動設定信号を送出させる。
S702で、システム制御部113は、AE動作を開始する。システム制御部113は、まず固体撮像素子102から出力された画像信号について、信号処理部107に露出演算を行わせる。システム制御部113は例えば、画像信号から抽出した輝度情報をエリア別に重みづけ演算することで、現在の設定よりも何段明るく/暗くすればよいのかを演算結果に応じて判断する。またシステム制御部113は、判断結果に基づいて光学系101の絞りを駆動制御部106に駆動させる。これにより、次フレームの撮像において好適な明るさの画像が取得可能となる。なお、固体撮像素子102が電子シャッタ機能を有する場合、絞りだけでなくシャッタスピードの変更により露出調整を行ってもよい。
S703で、システム制御部113は、撮影指示がなされたか否かを判断する。具体的にはシステム制御部113は、ユーザによりシャッタレリーズスイッチが押下されたことを不図示の操作検出部が検出し、該操作検出部から操作入力に対応する制御信号を受信したか否かにより判断を行う。システム制御部113は、撮影指示がなされたと判断した場合は処理をS704に移し、なされていないと判断した場合は処理をS702に戻し、AE動作を継続する。
S704で、システム制御部113は、駆動制御部106及びタイミング発生回路105を制御し、固体撮像素子102に撮影動作を行わせる。
S705で、システム制御部113は、固体撮像素子102にアナログ画像信号の出力を行わせ、CDS103及びA/D変換部104における処理を実行させ、デジタル画像信号を生成させる。なお、アナログ画像信号は、単位画素の光電変換部が有する4つのPD303a乃至303dについて、それぞれ分離されて出力される。
S706で、システム制御部113は、信号処理部107に、2種類の両眼立体視用の画像信号対を画像メモリ108に格納させる。具体的には信号処理部107は、固体撮像素子102の各画素から出力された第1層及び第2層の画像信号を、その分割方法に応じて並べ替え、図8(a)及び(b)のような2種類の両眼立体視用の画像信号対を生成して画像メモリ108に格納する。具体的には信号処理部107は、図6に示したような第1層及び第2層の配置において行方向に2分割されている、即ち分割線の方向が縦方向(列方向)の画素群を用いて、図8の上下関係において水平視差を有する両眼立体視用の画像信号対I1を生成する。また信号処理部107は、列方向に2分割されている、即ち分割線の方向が横方向(行方向)の画素群を用いて、図8の上下関係において垂直視差を有する両眼立体視用の画像信号対I2を生成する。
S707で、システム制御部113は、カラーマトリックス演算を含む各種信号処理を信号処理部107に行わせて、原色ベイヤー配列を有する2対の両眼立体視用のカラー画像を生成させる。そしてシステム制御部113は、信号処理部107により生成された2対の両眼立体視用のカラー画像を記録制御部109に伝送させ、記録媒体110に記録させて本撮影処理を完了する。
ここで、カラーマトリックス演算は、例えば次の式に示されるように行えばよい。例えば水平視差(h方向)を有する画像信号対I1から原色ベイヤー配列を有する左眼用(l)の画像を生成する場合、図8(a)に示されるI1の2×2画素(h11l、h12l、h21l、h22l)ごとに、
と計算することで変換を行えばよい。また垂直視差(v方向)を有する画像信号対I2から原色ベイヤー配列を有する、画像を時計方向に90度回転させた際の右眼用(図8(b)の上側(u))の画像を生成する場合も、図8(b)に示されるI2の2×2画素ごとに、
と計算することで変換を行えばよい。このようにして得られたh11l’及びv21u’はR画素、h12l’及びv22u’はGr画素、h21l’及びv11u’はGb画素、h22l’及びv12u’はB画素に相当する。
なお、本実施形態のカラーマトリックス演算は、固体撮像素子102の各画素の光電変換部の第1層及び第2層が、上述の表1のような波長成分の光を光電変換することに依る。即ち、カラーマトリックス演算は上述の式に限定されるものではなく、各画素の光電変換部におけるPD303の層厚に応じて適宜変更されて実行されてよいことは容易に理解されよう。また、本実施形態では原色ベイヤー配列の画像の生成に、隣接した2×2画素を参照して処理を行うものとして説明したが、同一の方向に2分割された画素出力であれば、他の画素を参照して処理を行ってもよい。
以上説明したように、本実施形態の固体撮像素子によれば、撮影後に像のずれ方向を2種類のうちから選択可能な両眼立体視用の画像を撮影することができる。具体的には固体撮像素子は、各画素が光軸方向に複数の層に分離された光電変換部を有する複数の画素で構成される。そして光電変換部は、連続する層においてそれぞれ異なる被分割方向に2分割されている。
このようにすることで、異なる方向に視差を有する2対の両眼立体視用の画像を一回の撮影処理によって取得することができるため、例えば撮影後に2種類の方向から選択された方向に像のずれを有する画像を生成して提示することができる。
[実施形態2]
上述した実施形態1では、単位画素の光電変換部が二層構造を有する例について説明した。本実施形態では、単位画素の光電変換部が三層構造を有する例について説明する。なお、本実施形態のデジタルカメラ100の機能構成は、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
《固体撮像素子102の設計》
以下、本実施形態の固体撮像素子102の設計について、図を用いて説明する。
本実施形態の固体撮像素子102の各画素の光電変換部は、図9に示されるように半導体層においてPD303a乃至303fで構成される第1層、第2層、及び第3層を有する。またP型半導体層304は、各PD303を分離するために二層に渡って構成されている。図9(a)の例では、第1層と第3層においてPD303aとb、eとfとは列方向に2分割されており、第2層においてPD303cとdとは行方向に2分割されている。また図9(b)の例では、第1層と第3層においてPD303aとb、eとfとは行方向に2分割されており、第2層においてPD303cとdとは列方向に2分割されている。
本実施形態では固体撮像素子102の全ての単位画素には、透明色のカラーフィルタが適用されており、図10に示されるように隣接する画素との間において同一階層の分割方向が異なるように配置される。具体的には第1層は図11(a)、第2層は図11(b)、第3層は図11(c)に示されるように、各層のPD303の分割方向が行方向及び列方向において交互に変更されるように配置されている。
本実施形態の光電変換部では、第1層のPD303は青色に相当する波長の光のみを光電変換し、第2層のPD303は青緑色に相当する波長の光を光電変換し、第3層のPD303は白色に相当する波長の光を光電変換する。
《撮影処理》
このような構成の固体撮像素子102を有する本実施形態のデジタルカメラ100の撮影処理について、以下に説明する。なお、処理の流れとしては上述した実施形態1の撮影処理と同様であるため、以下の説明では異なる処理を行うステップについて、本実施形態の処理を説明するものとする。
本実施形態の固体撮像素子102からは、対を有する画像信号は三層分出力される。このためS706においてシステム制御部113は、次のように組み合わせることで信号処理部107に2対の両眼立体視用の画像信号を生成させ、画像メモリ108に格納させる。例えば図8(a)のような水平視差を有する両眼立体視用の画像信号対I1は、
・奇数行奇数列は第3層の画像信号
・奇数行偶数列及び偶数行奇数列は第2層の画像信号
・偶数行偶数列は第1層の画像信号
を選択することで生成される。また図8(b)のような垂直視差を有する両眼立体視用の画像信号対I2は、
・奇数行奇数列及び偶数行偶数列は第2層の画像信号
・奇数行偶数列は第1層の画像信号
・偶数行奇数列は第3層の画像信号
を選択することで生成される。
また本実施形態の撮影処理のS707におけるカラーマトリックス演算は、同様に水平視差を有する画像信号対I1から原色ベイヤー配列を有する左眼用の画像を生成する場合は、
となる。また垂直視差を有する画像信号対I2から原色ベイヤー配列を有する、画像を時計方向に90度回転させた際の右眼用の画像を生成する場合は、
となる。このようにして得られたh11l’及びv21u’はR画素、h12l’及びv22u’はGr画素、h21l’及びv11u’はGb画素、h22l’及びv12u’はB画素に相当する。
なお、本実施形態の撮影処理のS706においては、第1層の画像信号の奇数列、及び第3層の偶数列は、原色ベイヤー配列を有する両眼立体視用の画像の生成には使用しないものとして説明した。このように両眼立体視用の画像の生成に用いられない画素のPD303については、初めから電源電圧VDDをリセットしたままの状態にしてもよいし、必ずしも他の層や画素と同様の分割構造を有していなくてもよい。
[その他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (7)

  1. 2次元格子構造を有して複数の画素が配置され、各画素が光軸方向に第1の層と第2の層を含む複数の層に分離された光電変換手段を有する固体撮像素子であって、
    各画素につき、前記第1の層に含まれる前記光電変換手段と前記第2の層に含まれる前記光電変換手段は、互いに直交する被分割方向に2分割され、分割されたそれぞれの領域で撮像レンズの異なる瞳領域を通過した光を受光するフォトダイオードを含む
    ことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 記2次元格子構造の第1の方向において連続する画素は、同一階層における前記光電変換手段の被分割方向が異なり、
    前記2次元格子構造の前記第1の方向と直交する第2の方向において連続する画素は、同一階層における前記光電変換手段の被分割方向が同一であ
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 記第2の方向において連続する画素列には異なる色のカラーフィルタが適用され、
    前記第2の方向において連続する画素は、少なくとも1つの同一階層の前記光電変換手段に含まれる前記フォトダイオードの層厚が異なる
    ことを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。
  4. 前記光電変換手段は、予め定められた波長成分の光を光電変換するように各層に含まれる前記フォトダイオードの層厚が決定されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の固体撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。
  6. 前記固体撮像素子の光電変換手段により光電変換されて得られた画像信号のうち、同一の被分割方向に2分割された層についての画像信号を用いて、該被分割方向に視差を有する両眼立体視用の画像を生成する生成手段を有することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の固体撮像素子を有する撮像装置の制御方法であって、
    前記撮像装置の生成手段が、前記固体撮像素子の光電変換手段により光電変換されて得られた画像信号のうち、同一の被分割方向に2分割された層についての画像信号を用いて、該被分割方向に視差を有する両眼立体視用の画像を生成する生成工程を有する
    ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
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