JP6117977B1 - 足指入力用キーボードを有する電子楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の楽器は一般に上肢、特に手指を駆使して演奏するように作られていたので手指に障害がある場合や手指以外の身体部位、特に足指を使って楽器を演奏することは困難だった。また、足指は手指に比べて動作を意識的にコントロールし難く可動範囲も狭いので、足指用楽器では並列的にキーを配置しただけでは機能しないという課題があった。【解決手段】 人間の足指の屈折・伸展、ひねりなどの動作特性に適合した楽音入力用キーボードを有する電子楽器を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、足指で演奏する電子楽器に係り、特に、人間の足指の動作特性に適合したキーボード構造及び楽音制御手段を備えた電子楽器に関する。
従来の楽器は、一般に上肢、特に手指を駆使して演奏するように作られていた。しかしこれら従来の手指を使って演奏する楽器では、手指に障害がある場合や、手指以外の身体部位、特に足指を使って楽器を演奏しようとすることは困難であった。足指は二足歩行に適するように骨格・筋肉群が構成され、かつ無意識的な体重移動や身体姿勢保持ができるように機能付けられている。このため手指に比べて動作を意識的にコントロールし難いという特性があり、また手指に比べて可動範囲も狭い。したがって足指操作用キーの配置は、単にキーを並列的に配置しただけでは機能せず、足指の屈折・伸展、横方向への拡張・縮小、ひねりなどの動作に適合したものでなければならないという課題があった。
下肢を用いて演奏や機器入力を行うものとして、例えば特許文献1には「音楽の鳴る靴」という名称で、足のステップに合わせて楽音を発生させる靴が開示されている。特許文献1に記載された発明は、靴に電池やアンプ、スピーカ等を備えたオールインワン型の楽器であって、靴底面の前後左右に傾斜面を設け、各傾斜面にスイッチを備え、ステップに応じてメロディーを奏でることができる。
また特許文献2には「楽音制御方法及び楽音制御装置」という名称で、身振りに合わせて楽音を発生させる楽音制御装置が開示されている。特許文献2に記載された発明は、靴の中敷の前部と後部に圧力センサを備え、身振りに応じて変化する圧力センサからの信号を手、肩、肘、腰などに装着したコントローラで制御して演奏することができる。
さらに特許文献3には「足裏用スイッチ」という名称で、手指以外の身体部位を利用して携帯電話やコンピュータキーボードの入力を行う方法が開示されている。特許文献3に記載された発明は、手以外にも足の親指、小指及び踵などを併用してキー入力を行い、手の操作回数を減らすことができる。
特許文献4には「足用入力装置」という名称で、足の指先でキーを操作して電子機器にデータ入力する足用入力装置が開示されている。特許文献4に記載された発明は、足の指先、足指の腹、足裏、踵などの操作を組み合わせて、文字コードなどを生成することができる。
特公昭54−019338号公報 特許第2970494号公報 特開2010−033526号公報 特開2012−053661号公報
しかし特許文献1に開示された発明では、靴底の特定箇所に備えられたスイッチをステップに合わせて楽音を発生する装置であり、常に体重移動や姿勢の変化を伴うので、複雑な曲やテンポの速い曲を演奏することが困難であるという課題があった。
また、特許文献2に開示された発明では、身体の各部に装着したコントローラを必要とするので、演奏曲目の自由度は大きいが、装置が大型化並びに複雑化する課題があった。
さらに、特許文献3に開示された発明では、コンピュータ等のキー入力の一部を足指等に分担する装置であり、音楽の演奏で要求される迅速かつ正確なキー操作が困難であるという課題があった。
そして、特許文献4に開示された発明では、主としてつま先(拇指)と拇指の腹を使用してキーを操作するので、キーを選択するときにつま先を左右に振る必要があり、キー位置と足先との相対的位置のずれを生じやすく、音楽の演奏で要求される迅速かつ正確なキー操作が困難であるという課題があった。
本発明は、上記のような従来技術では未解決な課題に対処するために、人間の足指の動作特性に適合したキーボード構造及び楽音制御手段を有する電子楽器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、足指で入力可能な楽音キーを備えた足指入力用キーボードと、該キーボードからの入力信号を受けて所定の楽音コードを生成する楽音制御装置と、前記楽音コードに基づいて楽音を発生する楽音発生制御装置とで構成され、
前記足指入力用キーボードは、踵から足根小球部までを載せる足載せ部、および前記足載せ部の前方に楽音入力キーを配置する領域を設けた基板と、前記基板の楽音入力キー配置領域に複数の楽音入力キーを備え、第1足指乃至第3足指及び第5足指の各足指の腹部で押下可能な位置に楽音入力キーを配置し、
第1足指用と第5足指用に各々1の楽音入力キーを備え、第2足指、第3足指の2足指の屈折操作に対応する1の楽音入力キーを備えたことを特徴とする電子楽器。である。
前記足指入力用キーボードは、踵から足根小球部(足指の付け根)までを載せる足載せ部、および前記足載せ部の前方に楽音入力キーを配置する領域を設けた基板と、前記基板の楽音入力キー配置領域に複数の楽音入力キーを備え、第1足指(拇指)乃至第5足指(小指)の各足指の腹部で押下可能な位置に楽音入力キーを配置したことを特徴とする。
このような構造のキーボードであれば、第1足指乃至第5足指の屈折・伸展操作によって楽音の高低や長短を自由に調節でき、メロディーが演奏できるという作用を有する。上記楽音入力キーは、ピアノ等の鍵盤楽器における鍵(キー)に相当する。
さらに前記足指入力用キーボード、第1足指(拇指)用と第5足指(小指)用に各々1の楽音入力キーを備え、第2足指(示指)、第3足指(中指)の2足指の屈折操作に対応する1の楽音入力キーを備えたことを特徴とする。
人間の足指の動作特性において、第1足指は独立して屈折及び上方へ伸展でき最も自由度が高い。次いで、第5足指は独立して伸展はできないが、第1足指乃至第5足指を伸展した状態で第1足指側を浮かせ気味にして第5足指を屈折することで、実質的に第5足指単独で楽音入力キーを押下することができる。第2足指乃至第4足指は、意識的に独立して屈折・伸展させることはできず、略同列的に動作する。特に第4足指は、第2・第3足指にも、第5足指にも連れ回り的に動作する。また、第2足指、第3足指においても、まったく同時に屈折する訳ではなく、何れかの指が優先して屈折すると考えられるが、第2足指及び第3足指が押圧できる大きさの楽音入力キーを採用すればよい。
このような人間の足指の動作特性を考慮して、足指の数より少ない数の楽音入力キーを設置することで、無理・無駄のない楽音キー入力操作が可能になる。
請求項記載の発明は、請求項1記載の電子楽器において、前記足指入力用キーボード、前記基板の前記楽音入力キー配置領域における前記楽音入力キーの高さを調節可能にしたことを特徴とする。
このように、楽音入力キーの取付位置(取付方向を含む)及び高さを調節可能にすることで、取付方向を含む楽音入力キーの位置を演奏者ごとに最適化でき、楽音入力キーの操作感と入力の正確さが向上する。
また楽音入力キーの操作面の高さに高低差をつけることで、各足指の太さや動作速度の違いなどに起因する入力タイミングのずれを吸収し、滑らかな演奏を可能にする。
請求項記載の発明は、請求項1記載の電子楽器前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、第1足指用楽音入力キーからの信号、及び第5足指用楽音入力キーからの信号、及び第2足指、第3足指の2足指の屈折操作に対応する楽音入力キーからの信号、及び第1足指用楽音入力キーと第2足指、第3足指用楽音入力キーの同時入力信号に対して、夫々1楽音コードを生成することを特徴とする。
操作した楽音入力キーの単独又は組合せに応じた楽音コード生成制御をすることにより、少ない楽音入力キーに多くの楽音を割り当てることができ、発音制御可能な楽音の数を増やすことができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の電子楽器の前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、複数の楽音入力キーを同時入力した時に、特定の楽音入力キーの入力をキャンセルすることを特徴とする。
上記したように人間の足指動作において、第2足指乃至第4足指は個別に屈折することができず、略同列的に動作し、かつ、第2足指乃至第4足指を屈折するときに第5足指も付随的に屈折する動作特性がある。第2足指、第3足指で操作する楽音入力キーの入力操作時は、この第5足指の不要な動作による第5足指用楽音入力キーの入力信号を無視することで不所望な楽音の発生を抑制することができる。
請求項記載の発明は、請求項1、3、4の何れかに記載の電子楽器前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、右脚足指用キーと左脚足指用キーの同時入力信号に対して、左右脚の足指の組合せに応じた1楽音コードを生成することを特とする。
このように左右一対のキーボードを連携して一体の足指入力用キーボードを構成して楽音制御を行うと、左右足指の連携動作が可能になり、左右両脚足指の同時入力操作に対しても楽音の割り当てが可能になる。その結果、少ない楽音入力キーに対してより多くの楽音を割り当てることができるとともに、左右の足指の一体感が生じて楽音入力が円滑に行えるようになる。
請求項記載の発明は、請求項5記載の電子楽器前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、一方脚の足指入力用キーボードの特定の足指の楽音入力キーを、そのキー単独の入力操作では楽音信号を発しないシフトキーに設定し、該シフトキー操作時は、他方脚の足指入力用キーボードの楽音入力キーは、シフトキー非操作時とは異なる楽音コードを生成するように設定したことを特徴とする。
このように左右一対の足指入力用キーボードを一元化して特定の足指の楽音入力キーをシフトキーに設定して楽音制御することで、楽音入力キーの数を増やすことなく制御可能な楽音の数を増やすことができ、音域の拡大を図れる。
請求項記載の発明は、請求項1、3、4、5、6の何れかに記載の電子楽器の前記楽音発生制御装置において、特定の楽音に対して半音上り又は半音下りの楽音を予め並列的に保持しておき、曲の調に応じて切替可能にしたことを特徴とする。
このように、特定の楽音に対して半音上り又は半音下りの楽音を予め並列的に保持し切替可能にすることで、ヘ長調やニ長調などに特有の半音、例えばヘ長調の場合の「フラット付のシ(B♭)」やニ長調の場合の「シャープ付のファ(F#)」の楽音を予め保持しておき、1つの楽音入力キーに、基本のハ長調の楽音と、前記半音上り又は半音下りの楽音の、2つの楽音を設定しておき、曲目の調に応じて基本のハ長調と切替可能にすることで、半音入力用楽音キー(ピアノ等の黒鍵)を設けることなく演奏可能な曲目を増やすことができ、楽音入力キー数の増加を抑制することができるとともに、演奏の容易化が図れる。
請求項記載の発明は、請求項1、3、4、5、6、7の何れかに記載の電子楽器の楽音制御装置において、所望する周波数の音を発生する楽音発生制御と、前記楽音周波数に対して1Hz以上相違する2以上の異なる周波数の楽音を同時並列的に発生する楽音制御とを切替可能にしたことを特徴とする。
このように、1の楽音入力キー操作で、目標周波数のみの楽音を発生する発音制御と、目標周波数に対して1Hz以上相違した2以上の異なる周波数の楽音を並列して同時に発生する発音制御とを切替可能にしたので、必要に応じてビブラート演奏や和音演奏をすることができる。
請求項記載の発明は、請求項1記載の電子楽器を、扁平な筐体と、該筐体の上面を開閉自在にする筐体の蓋と、筐体の一側面に設けた把持部とからなる外装ケースに、
その外装ケースの内部左右端に左脚用前記足指入力用キーボード及び右脚用前記足指入力用キーボードを夫々配置し、
前記左脚用足指入力用キーボードと右脚用足指入力用キーボードの中間に該左脚用足指入力用キーボードと右脚用足指入力用キーボードとを左右に仕切るかたちに電子装置収納領域を配置し、
該電子装置収納領域には、スピーカーボックスと、前記楽音制御装置及び前記楽音発生制御装置と、前記楽音制御装置及び前記楽音発生制御装置に電力を供給する電源装置とを、配置収納し、携行可能な一体式としたことを特徴とする。
このように本発明の電子楽器を一体式としたので携行が可能になった。
以上説明したように、本発明の請求項1記載の電子楽器においては、足指で楽音キー入力操作が可能な足指入力用キーボードと、該キーボードからの入力信号を受けて所定の楽音コードを生成する楽音制御装置と、前記楽音コードに基づいて楽音を発生する楽音発生制御装置とで構成されるので、足指を使って音楽を演奏する楽器を容易に構成できるという効果を奏する。
また、足指を意識的に動かすことは、ふくらはぎの筋肉を動かすことであり、2016年4月に発生した熊本地震の被災者が数多く罹患した「エコノミークラス症候群」に対する顕著な予防効果という身体的効果が期待できる。
さらに、足指で楽器を演奏するときは、曲の記憶または楽符等の視覚による音楽情報を、日常的には動かし慣れていない足指の動作に変換し、発音した楽音のリズム(発音継続時間)や楽音の高低(周波数)の適否を判断しつつ、それを次の足指の動作にフィードバックしつつメロディーを奏でるという一連の動作を繰り返すことになり、手指による楽器の演奏にも増して、脳の記憶領域や視覚領域、運動制御領域、聴覚領域などの脳神経活動が複合的に活発化され、その結果として高齢者の認知症を予防するという身体的効果も期待できる。
本発明を上記の疾病予防や健康増進の観点から見ると、従来の健康体操や健康増進装置は、健康に良いことは理解されても、概して同じ動作の繰り返しであって、単調であり、飽き易く長続きしにくい(継続意欲の減退)という課題があった。これに対して本発明は、健康増進の効果が演奏技術の上達(滑らかな演奏)や、演奏曲目の高度化(簡単な童謡から始めて、賛美歌やポップス等へのレベルアップ)という、感覚的かつ客観的な変化として認識できるため、従来の健康体操や健康増進装置に比べて、運動を継続する意欲の維持向上が図られるという顕著な効果が期待できる。
また、本発明の電子楽器の足指入力用キーボードは、第1足指乃至第5足指の屈折・伸展操作で楽音の高低や長短を調節できるので、足指の操作だけで音楽を演奏できるという従来技術にない効果を奏する。
さらに、本発明の電子楽器の足指入力用キーボード上記効果に加えて、楽音入力キーの数を人間の足指の動作特性を考慮した数に制限したので、無理・無駄のない楽音キー入力操作ができるという効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明によれば、楽音入力キーの取付位置及び楽音入力キーの操作面の高さを調節可能にしたので、取付位置を調節することで演奏者ごとに楽音入力キーの位置を最適化でき、楽音入力キーの操作感の向上が得られる。また、楽音入力キーの操作面の高さに高低差をつけて調節することで、各足指の太さや動作速度の違いなどに起因する入力タイミングのずれを吸収し、滑らかな演奏を可能にするという効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明によれば、楽音入力キーへの楽音の割り当てにおいて、各楽音入力キーに夫々異なる1楽音を割り当てるとともに、複数の楽音入力キーの同時入力操作に対して、同時操作した楽音入力キーの組合せに応じて、1楽音を割り当てたので、少ない楽音入力キーに多くの楽音を割り当てられるという効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明によれば、複数の楽音入力キーの同時入力操作時に、特定の楽音入力キーの入力をキャンセルすることとしたので、特定足指(第5足指)の付随的な屈折動作による不所望な楽音の発生を抑制できるという効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明によれば、左右一対のキーボードを連携して一体の足指入力用キーボードを構成して楽音制御を行うようにしたので、左右足指の連携動作が可能になり、左右両脚の足指の同時入力操作に対しても楽音の割り当てが可能になり、限られた数の楽音入力キーに対して、より多くの楽音を割り当てられるとともに、左右の足指の一体感が生じて楽音入力が円滑化するという効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明によれば、左右一対の足入力用キーボードの一方脚の特定足指の楽音入力キーをシフトキーに設定し、該シフトキー操作時は、他方脚の足指入力用キーボードの楽音入力キーは、上記シフトキーの非操作時とは異なる楽音コードを生成するように設定したので、少ない楽音入力キーに多くの楽音を割り当てることができ、制御可能な楽音の数を増やすことができるという効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明によれば、基準となる調(例えばハ長調)以外の調(例えばヘ長調)に固有の、基準のハ長調の楽音に対して半音上り又は半音下がりの楽音(例えばヘ長調のフラット付シ)を予め並列的に保持しておき、曲目の調に応じて、基準のハ長調の楽音と前記半音上下した楽音とを切替可能にして、楽音入力キーの数を増やさずに演奏可能な曲目を増やせるという効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明によれば、1の楽音入力キー操作で、目標周波数のみの楽音を発生する制御と、目標周波数に対して1Hz以上相違した2以上の異なる周波数の楽音を同時に発生する発音制御とを切替可能にしたので、必要に応じてビブラート演奏や和音演奏に切替えることができるという効果を奏する。
本発明の請求項9記載の発明によれば、電子楽器を携行可能な一体式としたので、持ち運びが容易になるという効果を奏する。
電子楽器の概観図 左右キーボードの斜視図 楽音入力キースイッチの構造(機械的伝達機構を有する型) 楽音入力キースイッチの構造(機械的伝達機構を有しない直動薄型) 男女足型の比較図 楽音入力キー踏み板の取付構造(高さ) リレーによる楽音制御回路とタイマーICとRCの組合わせによる楽音発生制御回路 ビブラート効果を切替可能な実施例の構造
本発明の足指で演奏する電子楽器は、足指の操作でリズミカルに楽音を入力して音楽を演奏する楽器である。以下、本発明の足指で演奏する電子楽器の実施例について図1乃至図7を参照しながら具体的に説明する。
(電子楽器の全体構成)
本実施例の足指で演奏する電子楽器は、足指で楽音キー入力が可能な足指入力用キーボードと、該キーボードの楽音入力キーからの入力信号に応じて所定の楽音コードを生成する楽音制御装置と、前記楽音コードに基づいて楽音を発生する楽音発生制御装置とで構成される。
図1は本実施例の足指で演奏する電子楽器の概観図である。図2は左右キーボードの入力キーの配置を表わしている。
図1に示すように、本実施例の足指で演奏する電子楽器1は、平面視略正方形の筐体100の内部に、足指で楽音キー入力が可能な左右一対の足指入力用キーボード2R、2Lと、該キーボード2R、2Lを仕切るように筐体中央部に電子装置収納領域を配置した。該電子装置収納領域には、図の右側からスピーカーボックス65、楽音発生制御装置6及び楽音制御装置4、並びに前記楽音制御装置4及び楽音発生制御装置6に電力を供給する電源装置70が縦一列に収納されている。
このような装置配置にすることで、上記左右キーボード2の楽音入力キー3からの信号に応じて所定の楽音コードを生成する楽音制御装置4と前記キーボード2と楽音制御装置4を接続する信号線5と、該楽音制御装置4が生成した楽音コードに基づいて楽音を発する楽音発生制御装置6を含む電子楽器1をコンパクトに構成できる。
また、電子楽器1を一体式に構成したので、使用時には蓋101を適度な傾斜角に開いて演奏を行い、保管時には筐体の蓋101を閉じておくことができる。また、運搬時には蓋101を閉じて把持部103を持って自由に移動できる。さらに、重量配分を左右均等にして重心の偏りをなくし、持ち運びしやすい構造にしてある。(図1、図2参照)
なお、本実施例の電子楽器1は、前記足指入力用キーボード2と、前記楽音制御装置4と、前記楽音発生制御装置6等を別体に、又は一部合体して構成することができる。
図1及び図2に示すように、足指入力用キーボード2は基板10を有し、該基板10の上面に、踵から足根小球部(足指の付け根)までを載せる足載せ部10A、及び前記足載せ部の身体方向前方に楽音入力キー3を配置する領域10Bを設けてある。
前記足指入力用キーボード2は片脚当たり3つの楽音入力キー3を備える。以下、入力操作する足指で楽音入力キーを区別するときは301、302、305の符号を付し、左右足で区別するときは左脚の足指には数字の後にLを追加し、右脚の足指には数字の後にRを追加して区別する。図2に示すように、第1足指(拇指)で押下可能な態様の楽音入力キー301と、第2足指(示指)、第3足指(中指)で押下可能な態様の楽音入力キー302と、第5足指(小指)で押下可能な態様の楽音入力キー305が位置調節可能に固定されている。第4足指は、前記のとおり第2・第3足指の動作にも、第5足指の動作にも連れ回り的に動作するので、上記楽音キー3の位置調節時に、第4足指を第2・第3足指の群(楽音入力キー302)に入れても、第5足指の群(楽音入力キー305)に入れても、キーボードを操作する上で問題とならない。
楽音入力キー3を位置調節可能な構造としたのは、個人差および習熟による最適キー位置の変化に対応するためである。左脚の足指入力用キーボード2L及び右脚の足指入力用キーボード2Rは左右対称形に作られている。
前記楽音入力キー3は、電気的スイッチ3Aと、足指の挙動を前記電気的スイッチに伝達する楽音入力キー操作子3Bとで構成される。楽音入力キー操作子3Bは、足指の腹で押下するための略平坦な面(操作面)を有する踏み板3B1と、足指の押下又は開放挙動を前記電気的スイッチAの開閉(オン・オフ)状態に変換する機械的伝達機構3B2とで構成される(図3a)。ただし、扁平な電気的スイッチを用いる場合は、前記機械的伝達機構3B2を省略して、前記足指の腹で押下するための踏み板3B1の直下に、前記電気的スイッチ3Aを配置してもよい(図3b)。なお、上記楽音入力キースイッチ3Aは電気的スイッチに限られないが、メリハリのある出力信号が得られるものが好ましい。
本発明の足指入力用キーボード2の各楽音入力キー301、302、305は、上述のように取付方向を含む取付位置及び取付高さが調節可能である。この特徴について図4及び図5を用いて説明する。図4は、足の大きさと足指の押圧点の個人差を表わしている。太線は成人男子の足型M(履物サイズ:26センチ)、実線は成人女子の足型F(履物サイズ:22.5センチ)を表わしている。
前記2つの足型M及びFのつま先と内側を一致させた場合、第1足指(拇指)では男子の押圧点MP1と女子の押圧点FP1は縦方向及び横方向にずれているのが認められる。第2足指(示指)では、男子の押圧点MP2と女子の押圧点FP2は縦方向のずれは殆どなく横方向に若干のずれが認められる。第3足指(中指)では足幅の相違が男子の押圧点MP3と女子の押圧点FP3の位置の相違に現れており、縦方向のずれは小さいが横方向のずれが大きくなっている。第4足指(薬指)では男子の押圧点MP4と女子の押圧点FP4は縦方向及び横方向のずれが顕著であり、男子の足型Mの第4足指(薬指)の押圧点MP4と女子の足型Fの第5足指(小指)の押圧点FP5が略一致している。
上記例のように、第1足指乃至第5足指の押圧点の位置は個人差があるので、楽音入力キー301、302、305の取付位置及び取付方向を演奏者に適した位置及び方向に簡単迅速に調整可能とする必要がある。簡便な調節固定手段としては、面ファスナーの使用や、ピンと穴開きプレートの組合せや、磁石と鉄板等の強磁性体の組合せによる固定手段が挙げられる。
図5は本発明の足指入力用キーボード2の各楽音入力キー301、302、305の取付高さの具体例を示している。図5において各キーの踏み板端面の高さを斜線部で表わしている。このように第2、第3足指用楽音入力キー302の踏み板は第5足指用楽音入力キー305の踏み板より相対的に高い位置に設定してある。楽音入力キー操作子の踏み板に高低差をつけることで、各足指の太さや動作速度(機敏さ)の違いなどに起因する入力タイミングのずれを吸収でき、滑らかな演奏が可能になる。
本発明においては楽音入力キー3に優先順位を設けて、第2足指、第3足指用楽音入力キー302を入力した場合に付随的に入力されてしまう第5足指用楽音入力キー305の入力信号をキャンセルすることにしている。しかし楽音入力キー305の入力が一瞬でも先に行われると、楽音入力キー305固有の楽音が一瞬発音され、それから所定の楽音入力キー302の楽音に切替わる現象が起きるときがある。このような過渡的な混音現象を効果的に抑制するために、楽音入力キー302の踏み板を楽音入力キー305の踏み板より相対的に高い位置に(足指に近づけて)固定している。このように踏み板に高低差を付けることで、楽音入力キー302の操作時に付随的に入力される楽音入力キー305より、楽音入力キー302を先に入力できるようにしている。
本発明の楽音制御装置4は、前記足指入力用キーボードの楽音入力キー3からの信号を入力して楽音コードに変換し、後続する楽音発生制御装置6に出力する機能を果たす。
既述のように、第1足指は独立して屈折及び上方へ伸展でき、最も自由度が高い足指と考えられる。第5足指は独立して伸展はできないが、第1足指乃至第5足指を伸展させた状態で第1足指側を浮かせ気味にすれば、第5足指単独で楽音入力キーを操作することができる。第2足指乃至第4足指は独立して屈折・伸展は出来ず、略同列的に動作する。第4足指は第5足指とも連れ回り的に動作する。
このような足指の動作特性を考慮して足指入力用キーボードの入力パターンを検討すると次のような構成が考えられる。
楽音入力キー305は第1足指側を浮かせ気味にして第5足指単独で操作して入力する。楽音入力キー302は第1足指を上方へ伸展して第2足指、第3足指を屈折して入力する。このとき付随的に入力される楽音入力キー305の入力信号をキャンセルする。楽音入力キー301は第2足指乃至第5足指を浮かせ気味にして第1足指を単独で屈折して入力する。入力パターンとして、前記キーの単独入力以外に第1足指並びに第2足指、第3足指を屈折して入力する合成楽音キー304が考えられる。(305の入力は無視する)この入力パターンを左右脚の足指に適用すると、8通りの入力パターンが得られ、「ドレミファ」及び「ソラシド」の8音(1オクターブ)が入力可能となり、童謡や民謡、唱歌などの曲目が演奏できる。楽音入力キー3の入力信号と出力する楽音の具体例を表1に示す。表1中「○」は入力オン、「×」は入力オフを表わす。
Figure 0006117977
上記表1の楽音制御及び楽音発生制御を行なう電子回路の例を図6に示す。上記表1の楽音制御及び楽音発生制御を行う図6の電子回路は、小型リレーの組合せによる楽音制御回路41と、タイマーICとCR回路を組み合わせた楽音発生制御回路61を用いたものである。左右両脚の足指入力用キーボード2(RL)の各楽音入力キー301(RL)、302(RL)、305(RL)に対応する2極の小型リレーを備え、楽音入力キー3の電気的スイッチのオン・オフで小型リレーの駆動コイルを制御する。図中、リレーコイルとリレー回路を連結する破線は、リレーコイルが駆動するリレー接点との関係を表わしている。
このリレー回路による楽音制御では、302(RL)に対応する小型リレーのB接点(コイル無通電時閉、通電時開)を利用して楽音キー302(RL)入力時の305(RL)の入力をキャンセルしている。また、301(RL)と302(RL)の両方のA接点が閉(両方オン)のときレ(D4)又はシ(B4)の楽音を発生させている。
楽音発生制御回路61はタイマーIC(555)にコンデンサと半固定抵抗器を組み合わせた一般的な楽音発生回路である。上記発音制御回路41が前記楽音制御装置4に相当し、上記発音制御回路61が前記楽音発生制御装置6に相当する。
上記実施例1では、楽音コード発生装置をリレー回路で、楽音発生制御装置をタイマーICとCR回路で構成したが、これら2つの装置の働きを1つのマイコンで代替することができる。
具体的には、左右脚用楽音入力キー305L、302L、301L、301R、302R、305Rの電気式スイッチの状態を2進数6桁の数値として把握し、前記スイッチのオン状態を1、オフ状態を0であらわす。
上記表1の例で、無音は「000000」の値となる。ド(C4)の楽音は「100000」の値になり、ソ(G4)は「000100」の値になる。また、楽音キー302RLを入力したときに楽音キー305RLをキャンセルするには、楽音キー305RLが「0」と「1」の値をとることを許容し、305RLの入力を無視して実質的にキャンセルする。例えばレ(D4)は「011000」と「111000」の2つの値をとる。ラ(A4)は「000010」と「000011」の2つの値をとる。
上記のように2進数として捉えた各楽音キーの状態を10進数に変換すると、無音状態は2進数で「000000」で表わされ、10進数に変換すると{0×2^5+0×2^4+0×2^3+0×2^2+0×2^1+0×2^0}であり「0」となる。
ド(C4)は「100000」で表わされ{1×2^5+0×2^4+0×2^3+0×2^2+0×2^1+0×2^0}であり10進数では「32」となる。
同様にしてソ(G4)は「4」となる。楽音キー105のキャンセルを行うレ(D4)は「24、56」の2つの値をとり、ラ(A4)は「2、3」の2つの値をとる。(表2参照)
Figure 0006117977
このようにして楽音入力キーの状態を0と1の2進数値として捉えて10進数に変換し、10進数の値に対応する楽音を設定して楽音コードにすれば、マイコン上での後処理(楽音発生制御)が容易になる。
さらに左右脚キーボードの指足を左右同時に入力操作する合成キーを考慮すれば、左右脚の第1足指を同時に屈折して入力する合成楽音キー3014と、左右の第2足指、第3足指を屈折して入力する合成楽音キー3024と左右の第5足指を同時に屈折して入力する合成キー3054や、第1足指並びに第2足指、第3足指を屈折して入力する合成楽音キー3044などが考えられる。左右の足指を連動して同時入力する場合は、第1足指同士、第2足指同士のような対称な足指の組合せが好ましい。
左右一対のキーボードの連携により足指入力用キーボードを一体化して楽音コードを生成する応用例として、何れか特定のキーをシフトキーに設定し、当該シフトキーには楽音を設定せず、他のキーに異なる2楽音を設定し、前記シフトキーを操作しながら他の楽音キーを押した場合にはシフトキー非操作時とは異なる楽音を発生させることができる。
例えば右脚の第5足指で入力するキー305Rをシフトキーに設定して、左脚のキー301L乃至キー305L及び合成キー304Lを操作することで、制御可能な楽音の範囲を拡張することができる。具体例として、シフトキー305Rを押しながら左脚第5足指のキー305Lの入力に対してド(C5、523Hz:合成キー305LS)、同様にキー302Lの入力に対してレ(D5、587Hz:合成キー302LS)キー301Lの入力に対してミ(E5、659Hz:合成キー301LS)、合成キー304Lの入力に対してファ(F5、740Hz:合成キー304LS)を設定した。
上記のような方法で楽音入力キーからの入力信号を楽音コードに変換すると、305Rのシフトキー化によるマイナス1楽音(表2におけるC5、523Hz)を差引いても新たに3楽音を追加設定できる。
左右一対のキーボードを連携して一体の足指入力用キーボードを構成して楽音制御する上記2種類の楽音制御を、表1の楽音設定に追加した例を表3に示す。
Figure 0006117977

表3の例では、低いソ(G3、196Hz)から低いシ(B3、247Hz)までの楽音を、上記左右脚キーボードの左右足指同時入力操作による合成キー3044〜3014でカバーし、高いド(C5、523Hz)から高いファ(F5、740Hz)までを上記シフトキー操作による合成キー305LS〜301LSでカバーすることで、低いソ(G3、196Hz)から高いファ(F5、740Hz)まで約2オクターブに相当する14楽音を制御可能にしている。
この設定以外の楽音設定も自由であり、用途や曲目に応じた楽音設定が採用できる。また、シフトキーは足指入力用キーに限られず、例えば足首の左右のひねりを検出するスイッチや、足裏全体を前後左右に移動させ、その動きを検出するスイッチなどであってもよいし、身体の他の部位の動きを検出するものであってもよい。また複数のシフトキーを用いることができる。
本実施例の楽音発生制御装置は、ヘ長調やニ長調などに特有の半音キー、例えばヘ長調の場合の「シのフラット付(B♭)」を予め並列的に保持し、基本となるハ長調の楽音キーと、曲目の調(しらべ)に応じて前記半音とを設定切替可能にして、ピアノ等の黒鍵を省略し、少ない数の楽音入力用キーで多くの曲目の演奏を可能にする。
本実施例では、前記6個の足指用楽音入力キー(301L、302L、305L、301R、302R、305R)の上位又は下位に1以上の調(しらべ)設定スイッチを規定する。例えば調(しらべ)設定スイッチを2個にすれば4つの調(しらべ)を選択でき、設定スイッチ3個の場合は8つの調(しらべ)が選択可能になる。調(しらべ)設定スイッチはオン・オフ状態を保持するタイプのスイッチが好ましい。
調(しらべ)設定スイッチが2個の場合は、6個の足指用楽音入力キースイッチと合計して8個のスイッチのオン・オフ状態を1又は0で表わして2進法8桁の数字と捉え、これを10進数に変換して楽音コードを発生させる。2進数を10進数に変換する変換式と楽音コードをコンピュータに記憶しておき、楽音入力キーの入力操作に応じて、調(しらべ)に対応した楽音コードをスピーカ等の発音装置に出力することで、調(しらべ)に合致した演奏が可能になる。2切替スイッチ(4調(しらべ))、1オクターブ分の楽音コード表の一部を表4に示す。
実際の楽音コードテーブルは、調(しらべ)切替スイッチの4状態に応じたコードを含むが、例示には冗長すぎるので特徴的なコードのみ表4に示した。
なお、ハ長調(半音キーなし)はKSW1オフ、KSW2オフ。ヘ長調(シ♭)はKSW1オフ、KSW2オン。ト長調(ファ#)はKSW1オン、KSW2オフ。ニ長調(ド#、ファ#)はKSW1オン、KSW2オンと設定する。
Figure 0006117977

楽音入力キー及び調(しらべ)設定スイッチ以外にも、2進数10進数化を応用すると、目標周波数に近接した2以上の異なる周波数の楽音を発生させて「うなり」によるビブラート類似の音響効果を生じさせることができる。また、単独の楽音と和音とを切替えたり、楽音の音色を切替えたりすることができる。
通常の鍵盤楽器は全音又は半音の音程で楽音を段階的に配置してあるので、周波数が近接した2以上の異なる周波数の音の重なりによる物理現象の「うなり」は殆ど聞き取れない。しかし前記「うなり」現象を鍵盤楽器に利用すると弦楽器や管楽器の演奏におけるビブラートに類似する演奏効果を容易にだすことができる。
本実施例では、演奏効果切替スイッチを切替えることで、所望する楽音の入力キー操作に対して、目標周波数のみの楽音を発生する制御と、目標周波数に対して1〜10Hz相違した2以上の異なる周波数の楽音を同時に発生する発音制御とを切替え可能にして、必要に応じてビブラート類似の演奏効果を演出している。
具体例として図7に示すような、2系統の楽音発生制御装置(楽音発生制御装置62及び楽音発生制御装置63)を備え、6つの楽音入力キー(305L、302L、301L、301R、302R、305R)の上位にビブラートスイッチ(VSWと略す)を加えた7つのキー(スイッチ)構成を例に説明する。(表5)
表5において。VSWがオフのときに楽音入力キー105L(C4)を押すと、キーの状態は「0100000」であり楽音コード「32」を発生する。
VSWがオンのときに楽音入力キー105L(C4)を押すと、キーの状態は「1100000」であり楽音コード「96」を発生する。
上記楽音発生制御装置62(MC1)の楽音コード‐周波数変換テーブルでは、楽音コード「32」に対応する発生周波数を262Hz(=C4)、楽音コード「96」に対応する発生周波数を260Hz(C4−2Hz)に設定してある。
上記楽音発生制御装置63(MC2)の楽音コード−周波数変換テーブルでは楽音コード「32」に対応する発生周波数を262Hz(=C4)、楽音コード「96」に対応する発生周波数を264Hz(C4+2Hz)に設定してある。
ビブラートスイッチ(VSW)を切替えることで、2系列の楽音発生制御装置から同一の楽音を発生させる制御と、近接した異なる周波数の楽音を発生させてビブラート類似効果を発生させる制御とを選択できる。表中のファ(F4)及び他の楽音についても同様の演奏効果切替制御を行うことができる。
Figure 0006117977

ビブラートを効果的に演出する周波数差は2〜10Hzであり、好ましくは3〜8Hzである。目標周波数に対する発音周波数の偏差は、表5のように均等に設定してもよいし、偏らせて設定してもよい。楽音の周波数差が大きいほどビブラートが細かくなる。
また、複数の演奏効果切替スイッチ、及び対応可能な楽音制御装置を設けることで、上記ビブラート類似効果以外に、1の楽音入力キー操作で和音を形成する2以上の楽音を発生させることもできる。
請求項1乃至9に記載された発明は、足指を使って演奏し演奏者や聴衆に娯楽を与える新規な楽器としての利用が可能であり、また日常は意識的に動かすことが少ない足指の運動を通じて、下肢のみならず頭脳および身体全般の活性化を図る健康増進装置としての利用も可能である。特に楽譜等を見てそれを足指の動きに反映させ、自身の耳で演奏状態を聴きながら次の演奏にフィードバックする行為を繰り返す過程で、視覚、脳(記憶領域)、聴覚、足指の運動中枢等の統合が円滑化するという全身的効果が期待される。
1 電子楽器
100 筐体
101 蓋
102 ストッパー
103 把持部

2 足指入力用キーボード
2R 右脚足指入力用キーボード
2L 左脚足指入力用キーボード

10 基板
10A 足載せ部
10B 楽音入力キー配置領域

3 楽音入力キー
3A 電気的スイッチ
3B 楽音入力キー操作子
3B1 踏み板
3B2 機械的伝達機構
301 第1足指用楽音入力キー
302 第2・第3足指用楽音入力キー
304 第1足指及び第2・第3足指屈折入力による合成楽音キー
305 第5足指用楽音入力キー

3014 左右脚の第1指足同時屈折入力による合成楽音キー
3024 左右脚の第2・第3足指屈折入力による楽音合成キー
3044 左右脚の第1足指及び第2・第3足指屈折入力による合成楽音キー
3054 左右脚の第5指足同時屈折入力による合成楽音キー

4 楽音制御装置
41 楽音制御回路
5 信号線
6 楽音発生制御装置
61 楽音発生制御回路
62 第1の楽音制御兼楽音発生制御装置(マイコン1:MC1)
621 第1のオーディオアンプ
63 第2の楽音制御兼楽音発生制御装置(マイコン2:MC2)
631 第2のオーディオアンプ
65 スピーカーボックス
70 電源装置

F 成人女子の足型
FP1 女子の第1足指の押圧点
FP2 女子の第2足指の押圧点
FP3 女子の第3足指の押圧点
FP4 女子の第4足指の押圧点
FP5 女子の第5足指の押圧点
M 成人男子の足型
MP1 男子の第1足指の押圧点
MP2 男子の第2足指の押圧点
MP3 男子の第3足指の押圧点
MP4 男子の第4足指の押圧点
MP5 男子の第5足指の押圧点

VSW ビブラートスイッチ
VSWI ビブラートスイッチ・インジケータ

Claims (9)

  1. 足指で入力可能な楽音キーを備えた足指入力用キーボードと、該キーボードからの入力信号を受けて所定の楽音コードを生成する楽音制御装置と、前記楽音コードに基づいて楽音を発生する楽音発生制御装置とで構成され、
    前記足指入力用キーボードは、踵から足根小球部までを載せる足載せ部、および前記足載せ部の前方に楽音入力キーを配置する領域を設けた基板と、前記基板の楽音入力キー配置領域に複数の楽音入力キーを備え、第1足指乃至第3足指及び第5足指の各足指の腹部で押下可能な位置に楽音入力キーを配置し、
    第1足指用と第5足指用に各々1の楽音入力キーを備え、第2足指、第3足指の2足指の屈折操作に対応する1の楽音入力キーを備えたことを特徴とする電子楽器。
  2. 前記足指入力用キーボード、前記基板の前記楽音入力キー配置領域における前記楽音入力キーの高さを調節可能にしたことを特徴とする請求項1記載の電子楽器
  3. 前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、第1足指用楽音入力キーからの信号、及び第5足指用楽音入力キーからの信号、及び第2足指、第3足指の2足指の屈折操作に対応する楽音入力キーからの信号、及び第1足指用楽音入力キーと第2足指、第3足指用楽音入力キーの同時入力信号に対して、夫々1楽音コードを生成することを特徴とする請求項1記載の電子楽器
  4. 前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、複数の楽音入力キーを同時入力した時に、特定の楽音入力キーの入力をキャンセルすることを特徴とする請求項3記載の電子楽器
  5. 前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、右脚足指用キーと左脚足指用キーの同時入力信号に対して、左右脚の足指の組合せに応じた1楽音コードを生成することを特徴とする請求項1、3、4の何れかに記載の電子楽器
  6. 前記足指入力用キーボードからの信号の楽音制御において、一方脚の足指入力用キーボードの特定足指の楽音入力キーを、そのキー単独の入力操作では楽音信号を発しないシフトキーに設定し、該シフトキー操作時は他方脚の足指入力用キーボードの楽音入力キーはシフトキー非操作時とは異なる楽音コードを生成するように設定したことを特徴とする請求項5記載の電子楽器
  7. 前記楽音発生制御装置、特定の楽音に対して半音上り又は半音下りの楽音を予め並列的に保持しておき、曲の調に応じて切替可能にしたことを特徴とする請求項1、3、4、5、6の何れかに記載の電子楽器
  8. 前記楽音制御装置、所望する周波数の楽音を発生する楽音発生制御と、前記楽音周波数に対して1Hz以上相違する2以上の異なる周波数の楽音を同時並列的に発生する楽音制御とを切替可能にしたことを特徴とする請求項1、3、4、5、6、7の何れかに記載の電子楽器
  9. 扁平な筐体と、該筐体の上面を開閉自在にする筐体の蓋と、筐体の一側面に設けた把持部とからなる外装ケースに、
    その外装ケースの内部左右端に左脚用前記足指入力用キーボード及び右脚用前記足指入力用キーボードを夫々配置し、
    前記左脚用足指入力用キーボードと右脚用足指入力用キーボードの中間に該左脚用足指入力用キーボードと右脚用足指入力用キーボードとを左右に仕切るかたちに電子装置収納領域を配置し、
    該電子装置収納領域には、スピーカーボックスと、前記楽音制御装置及び前記楽音発生制御装置と、前記楽音制御装置及び前記楽音発生制御装置に電力を供給する電源装置とを、配置収納し、携行可能な一体式とした請求項1記載の電子楽器。
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