JP5750597B1 - 手指運動機能回復支援用の楽器および片手演奏用音楽譜面データの生成システム - Google Patents

手指運動機能回復支援用の楽器および片手演奏用音楽譜面データの生成システム Download PDF

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Abstract

【課題】 手指の運動機能が低下している患者に対して、各指の障害度合いに応じた手指の運動量が確保できる楽曲演奏を可能とする。【解決手段】 リハビリテーションが必要な指を訓練指とし、手を所定位置に沿えれば少なくとも前記訓練指に当接する位置に配置されている一または複数の操作キー120と、利用者に感得される手段で前記利用者に押下されるべき操作キー120をガイドするガイド部材130と、元の音列を構成する使用音数が訓練指の数より多い場合において各々の使用音を訓練指の数以下のグループに圧縮して分類した圧縮分類処理後の音楽譜面データを記憶する記憶部140と、音楽譜面データ中の各構成音と操作キー120とを対応付け、楽曲演奏の流れに沿って次に押下する操作キー120を選定し、それに組み込まれたガイド部材130を起動する制御部170を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、手指の運動機能障害を患う方を対象としてその手指の運動機能回復を支援するための楽器に関する。特に両手ばかりでなく、片手の手指の運動機能回復に効果を発揮する楽器に関する。
手指の運動機能回復のためのリハビリテーションは広く普及している。手指の運動機能の低下の原因はさまざまであるが、例えば、事故などによる外傷、脳溢血や脳梗塞等の病気による脳の一部損傷、加齢による筋肉の委縮などがある。手指の運動機能が低下した状態となった患者に対して、手指の運動機能回復のためにリハビリテーションが施される。
手指の運動機能回復のためのリハリビテーションは一般には長期間を要し、手指の運動機能回復のための運動メニューを日々繰り返し行う必要がある。従来のリハリビテーションは療養施設内での医師や看護師などの指導に基づく手指の曲げ伸ばしの繰り返しや簡単な遊び道具を用いた単純運動の繰り返しなどの療法が多い。そのためリハビリテーションを受ける人達にとって、それらの単調な運動は自ら積極的に取り組める面白味がなく長続きしないことから、患者によってはリハビリテーションの効果が充分には現れにくいという問題があった。
例としては少ないが、楽しみながら継続しやすいリハビリテーションとして楽器を使用する療法がある。楽器は手指を用いて演奏するので手指の運動機能の回復につながる上、障害者が楽器演奏を通じて音楽を奏でるという喜びや演奏できた際の達成感を得ることができ、単調な手指の曲げ伸ばしのリハビリテーション療法よりも長続きすると言われている。なお、楽器には様々なものがあるが、手指の運動機能回復向けのリハビリテーションには指先を動かす鍵盤楽器が最適であると考えられる。しかしながら、かならずしも患者は楽器の演奏経験がある者、譜面が読める者とは限らない。このように鍵盤楽器がリハビリテーションに優れたものであることは分かっていても、手足に障害をもつ人達には汎用のピアノなどの鍵盤楽器を用いたリハビリテーションは困難であると考えられていた。
そのため、従来の鍵盤楽器に対する改良も試みられている例もある。下記のように、リハビリテーション向けに楽器演奏をアシストする機能のついた鍵盤楽器がいくつか提案されている。
第1の例は、光点灯式のナビゲーションが付いたキーボードが知られている。初心者用のキーボードとして曲の進行に従って鍵に内蔵されたLED照明が点灯し、その点灯に従って鍵を弾くキーボードである。この光点灯式のナビゲーションが付いたキーボードには、練習曲用の音楽譜面データが記憶されており、制御装置が曲の進行にともなって次に押すべきキーに内蔵されているLED照明を点灯させるようになっているものである。
第2の例は、特開2000−242161号の鍵盤楽器が知られている。特開2000−242161号の鍵盤楽器は、図11に示すように、鍵盤楽器本体1と、鍵盤楽器の前に配設したモニタ4を備えた構成となっている。上級者の弾く鍵盤楽器の指使いを映像として記録しておき、その映像を鍵盤楽器1の前方に設置したモニタ4に映し出し、それを見ながら上級者と同じ指使いで鍵盤楽器の練習をするというものである。なお、上級者の弾く鍵盤楽器の鍵に符号を付しておき、その符号と同一の符号を鍵盤楽器本体1の鍵盤5にも付しておく工夫も開示されている。
第3の例は、いわゆる“コンサートマジック機能”のついたものである。例えば特開平10−198360号のものがある。“コンサートマジック機能とは、楽器演奏者の押鍵のタイミングで音符データを自動演奏データメモリから読み出し、この音符データに基づいて出音を開始させる機能である。図12に示すように、電子楽器800においては、鍵盤801は単に出音タイミングを与える手段として使用され、楽器演奏者は、曲の出音すべきタイミングに合わせて、鍵盤801の何れか任意の鍵を押すことにより、自動演奏を進行させることができる。すなわち、コンサートマジック機能付きの電子楽器800は、演奏者が出音タイミングを鍵盤801で指示することによって自動演奏が進行するので、自分が演奏をしているという満足感を得ることができるものとなっている。
特開2000−242161号公報 特開平10−198360号公報
しかし、上記従来技術における、リハビリテーション向けの改良を施した鍵盤楽器に対しては以下の問題があった。
リハビリテーションが必要な患者は必ずしも両手が均等に障害を負っているとは限らず、むしろ右手、左手のいずれかに重い障害が残り、その障害が残った側の手指の運動機能回復が求められる場合も多い。そのため、基本的には片手に集中した手指の運動機能回復に効果がある楽器となるよう配慮する必要がある。
また、リハビリテーションが必要な患者の手指の運動能力はかなり落ちているため、健常者ができる手指の動きをそのままシミュレートすることは基本的に無理があるという点を配慮する必要がある。
これらの点に配慮しつつ上記従来のリハビリテーション向けの改良を施した鍵盤楽器を見ると様々な問題点が見えてくる。
まず、上記第1の改良品である光点灯式のナビゲーションが付いたキーボードでは、キーボードの鍵盤配置はいわゆる通常の配置となっており、特段リハビリテーション向けのものとなっていない。そのため、1オクターブの鍵盤の幅や配置も普及品と同じであり、また、通常はピアノで鍵盤数が88個の7オクターブ、キーボードで鍵盤数が61個の5オクターブ程度の音域に対応する鍵盤が標準装備されている。健常者でも1オクターブ内に配列された13個のキーですら、自由に操るのは難しい場合が多い中、リハビリテーションを必要とする患者にとって1オクターブをまたがる指の動きは極めて難しく、また、7オクターブに及ぶ広範な音域の鍵盤操作はできないためリハビリテーション向けとしては無駄な鍵盤が多すぎると言える。つまり、光点灯式のナビゲーションが付いたキーボードは、楽曲演奏の流れに沿って次に押下する鍵盤を分かりやすく支援できる点は改善されているとはいえ、それは健常者のキーボード演奏の練習向けであり、むしろリハビリテーション向けの楽器としては不向きと言えるものであった。
次に、上記第2の改良品である特開2000−242161号の鍵盤楽器は、モニタ4上に上級者の指の運びの映像が映し出されるため、練習者はそれを追うように指を運んで行けば良いが、しかし、それは上級者の指の運びと同じ指の運びを行うように練習を行うこととなってしまい、手指のリハビリテーション向けの楽器としては不向きである。また、キーボードの鍵盤配置はいわゆる通常の配置となっており、特段リハビリテーション向けのものとなっていない。
次に、上記第3の改良品である特開平10−198360号の鍵盤楽器は、いわゆる“コンサートマジック機能”がついたものであり、任意の鍵盤を押すことでそのキー押下タイミングにて自動演奏データメモリから読み出した音符データに基づいた旋律どおりの出音となるため、手指が自在には動かない患者でも簡単に演奏を行うことができる。しかし、どの鍵盤でも良いため、演奏することに気を取られると自分の動かしやすい指を多用した演奏に陥ってしまうおそれがある。手指のリハビリテーションでは指ごとに障害の重さが異なることも多く、動かしにくい指も適度なタイミングで動かすような演奏とならないとリハビリテーションの施用効果が得られにくい。
そこで、上記問題に鑑み、本発明は、手指の運動機能が低下している患者に対して、各指の障害度合いに応じた手指の運動量が確保できる演奏を可能とする手指運動機能回復支援用の楽器を提供することを目的とする。
また、一般向けに作成されている音楽の旋律を変換し、当該手指運動機能回復支援用の楽器を用いて片手でも演奏できるような音楽譜面データを生成することができる演奏用音楽譜面データの生成システムを提供する。
上記目的を達成するため、本発明の手指運動機能回復支援用の楽器は、前記訓練指に対するリハビリテーションを支援する手指運動機能回復支援用の楽器であって、手を所定位置に沿えれば少なくとも前記訓練指に当接する位置に配置されている一または複数の操作キーと、前記操作キーに組み込まれた、利用者の五感のいずれかに感得される変化を起こして前記利用者に押下されるべき前記操作キーをガイドするガイド部材と、楽曲を構成する音列中の使用音数が前記訓練指の数以下である小音数の音楽譜面データ、または、元の音列を構成する使用音数が前記訓練指の数より多い場合において各々の前記使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類した圧縮分類処理後の音楽譜面データを記憶する記憶部と、前記記憶部から前記音楽譜面データを読み出して、前記音楽譜面データ中の各構成音と前記操作キーとを対応付け、楽曲演奏の流れに沿って次に押下する前記操作キーを選定し、それに組み込まれた前記ガイド部材を起動する制御部と、前記操作キーごとに割り当てられた音を出音する出音部を備えた構成とする。
上記構成により、各々の訓練指に対してガイド部材を介して操作キーの押下を促し、楽曲演奏を通じた訓練指のリハビリテーションを支援することができる。楽曲演奏ができるため、指の運動とともに楽曲演奏と言う達成感、面白さも得られ、リハビリテーションが長く継続しやすくなるという効果も得られる。ここで、一般の楽曲などは楽曲を構成する音列中の使用音数が多く、健常者でも指運びが容易ではない操作が求められるが、記憶部には小音数の音楽譜面データまたは圧縮分類処理後の音楽譜面データが記憶されているので、訓練指がようやく押下できるような状態であっても楽曲としての演奏が可能なものとなる。
ここで、訓練指が左手または右手のいずれかの片手のみであれば、片手での楽曲演奏を通じて片手のリハビリテーションを支援するものとなり、操作キーが当該片手を所定位置に沿えればすべての訓練指に当接する位置に配置され、小音数の音楽譜面データの音列中の使用音数が5音以下、または圧縮分類処理後のグループ数が5つ以下となる。
また、ここで、訓練指が左手および右手にいずれにもあれば、両手での楽曲演奏を通じて両手のリハビリテーションを支援するものとなり、操作キーが両手を所定位置に沿えればすべての訓練指に当接する位置に配置され、小音数の音楽譜面データの前記音列中の使用音数が10音以下、または圧縮分類処理後のグループ数が10以下となる。
さらに、上記構成において、訓練指ごとの障害に応じたリハビリテーションを通じた訓練量の割合データの入力を受け付ける入力部を備えた構成とし、制御部が、音楽譜面データ中の音列中の使用音の出現回数の割合を検出し、訓練量の割合データに従って訓練量の割合の多い訓練指ほど出現回数の割合が多い音列中の使用音を割り当てることが好ましい。
リハビリテーションにおける訓練指の運動量はケースバイケースである。障害度合いの大きい指の訓練量を多くしたい場合もあれば、障害度合いの大きい指の訓練量が多くなりすぎると疲れが大きくかえってリハビリテーションが続きにくい場合もある。リハビリテーションのメニューは医者や看護師の指導のもと決められるべきである。もしも単にその楽曲の使用音を低音から高音まで順に操作キーに固定的に割り付けた場合、訓練したい指の使用頻度がどの程度になるか保証がなく、選曲が難しくなり、また演奏する曲目が限られてしまうおそれがある。しかし、上記構成によれば、楽曲が自由に選定できる一方、その楽曲で出現する使用音の割り当てを患者の状態、リハビリテーションメニューに応じて動的に行うことができ、訓練指に求められる運動量を確保しつつ、様々な楽曲を選択でき、自分の好きな楽曲の演奏と言う達成感、面白さも得られる上、リハビリテーション効果が得られやすくなる。
本発明の手指運動機能回復支援用の楽器の概形としては、全体が球体状のものであり、操作キーが球体の表面に配設したものがある。また、全体がいわゆるコンピュータの入力デバイスである“マウス”同様、略半球体状のものであり、操作キーが半球面状の上面側の表面に配設したものがある。
また、ガイド部材としては照明体、振動体、照明体と振動体の組み合わせがある。照明体が光ると押下すべき操作キーが視認でき、光っている操作キーに当接している指を押下するよう導くことができる。また、振動体が振動すると押下すべき操作キーが感得でき、振動している操作キーに当接している指を押下するよう導くことができる。
次に、本発明の手指運動機能回復支援用楽器向けの音楽譜面データの生成について述べる。
第1の生成手段は、手指運動機能回復支援用楽器自体に生成機能を持たせる構成である。
第1の生成手段の場合、手指運動機能回復支援用楽器自体に、利用者による原曲の選択を受け付ける原曲選定受付部と、前記選定された前記原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類し、各訓練指に割り当てる圧縮分類処理部と、前記圧縮分類処理後の音楽譜面データを前記記憶部に記憶させる音楽譜面データ書き込み部を備え、前記圧縮分類処理部が、前記圧縮分類処理の際に、旋律に沿った演奏中に各訓練指に割り当てた音の出現回数の割合が、前記入力部を介して入力された訓練指ごとの訓練量の割合と略合致するように割り当てる構成となる。
第2の生成手段は、手指運動機能回復支援用楽器とは別に、専用の音楽譜面データ生成システムを設け、当該システムから手指運動機能回復支援用楽器にダウンロードする構成である。
第2の生成手段の場合の構成は、利用者による原曲の選択を受け付ける原曲選定受付部と、前記選定された前記原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類し、各訓練指に割り当てる圧縮分類処理部と、手指運動機能回復支援用の楽器の記憶部に対して前記使用音数圧縮変換処理後の音楽譜面データをダウンロードするダウンロード手段を備えた手指運動機能回復支援用楽器向けの音楽譜面データ生成システムである。
第3の生成手段は、手指運動機能回復支援用楽器とは別に専用の音楽譜面データ生成システムを設け、当該システムからパソコンやスマートフォンにダウンロードする構成である。手指運動機能回復支援用楽器に対しては、当該パソコンやスマートフォンから音楽譜面データを転送する。
第3の生成手段の場合の構成は、利用者による原曲の選択を受け付ける原曲選定受付部と、前記選定された前記原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類し、各訓練指に割り当てる圧縮分類処理部と、ネットワークを介して前記利用者の持つコンピュータ端末または通信端末に対して前記使用音数圧縮変換処理後の音楽譜面データをダウンロードするダウンロード手段を備えた手指運動機能回復支援用楽器向けの音楽譜面データ生成システムである。
本発明の手指運動機能回復支援用の楽器によれば、各々の訓練指に対してガイド部材を介して操作キーの押下を促し、楽曲演奏を通じた訓練指のリハビリテーションを支援することができる。楽曲演奏ができるため、指の運動とともに楽曲演奏と言う達成感、面白さも得られ、リハビリテーションが長く継続しやすくなるという効果も得られる。
制御部が、音楽譜面データ中の音列中の使用音の出現回数の割合を検出し、訓練量の割合データに従って訓練量の割合の多い訓練指ほど出現回数の割合が多い音列中の使用音を割り当てる処理を行うことにより、楽曲が自由に選定できる一方、その楽曲で出現する使用音の割り当てを患者の状態、リハビリテーションメニューに応じて動的に行うことができ、訓練指に求められる運動量を確保しつつ、様々な楽曲を選択でき、自分の好きな楽曲の演奏と言う達成感、面白さも得られる上、リハビリテーション効果が得られやすくなる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の手指運動機能回復支援用の楽器の実施形態を説明する。ただし、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
以下、本発明の手指運動機能回復支援用の楽器100と、手指運動機能回復支援用楽器向けの音楽譜面データ生成システム200に分けて説明する。
リハビリテーションが必要な指を“訓練指”と定義する。また、“音列を構成する使用音数”とは、楽曲で使用される音の種類別の数を意味するものとし、例えば、“ドレミファソラシ”の7音階中、“ド、レ、ミ”の3音のみで構成される楽曲であれば、音階中の使用音数が“3”であり、いわゆる“あーしたてんきになぁーあれー”は“レーレレレードドレードレー”であり音階中の使用音数が“2”となるものとして説明する。
図1は本発明の手指運動機能回復支援用の楽器100の構成例を簡単に示すブロック図である。
図2は本発明の手指運動機能回復支援用の楽器100の外形の一例である。
図1の構成に示すように、手指運動機能回復支援用の楽器100は、楽器本体110、操作キー120、ガイド部材130、記憶部140、出音部150、入力部160、制御部170を備えた構成となっている。
楽器本体110は、各構成部材を搭載するフレームであり、その形状は特に限定されないが、利用者が持ち支えるものは利用者が持ちやすい概形であることが好ましい。例えば、この例では、図2に示すように略球状体のフレームとなっている。もちろん他の形状であっても良い。素材は、丈夫な素材であれば良いが、例えば、プラスチックとする。大きさは特に限定されないが、大きすぎると持つことが大変であり、逆に小さすぎると扱いにくいので、図2の構成例ではソフトボール程度の大きさとなっている。
操作キー120は、手を所定位置に沿えれば少なくとも訓練指に当接する位置に配置されている一または複数の部材である。操作キー120の形状としては、鍵盤状のものやボタン状のものなどがある。図2の構成例ではボタン状のものとなっている。
なお、操作キー120にはセンサーが組み込まれており、訓練指の押下があったことを検知し、その検知信号を制御部150に対して出力する。制御部150は後述するように操作キー120からの出力を受け、出音部150から音を出力する。
ガイド部材130は、操作キー120に組み込まれた部材であり、利用者の五感のいずれかに感得される変化を起こして利用者に押下されるべき操作キー120をガイドする部材である。例えば、LED発光素子、振動バイブレーション素子などであり、LED発光素子であれば発光することにより利用者の視覚により認識させることができ、振動バイブレーション素子であれば振動することにより利用者の触覚により認識させることができる。
記憶部140は、音楽譜面データを記憶する部分であり、例えば、半導体記憶素子などである。なお、制御部170によって音楽譜面データの入出力のためのアクセスができるように構成されている。この構成例では、あらかじめ記憶部140に複数の音楽譜面データが記憶済みの構成とする。
なお、圧縮分類処理部を備える構成や、動的に楽曲を選択して外部からこの記憶部140に音楽譜面データをダウンロードする構成については実施例2において説明する。
また、音楽譜面データについては詳しく後述する。
出音部150は、操作キー120ごとに割り当てられている音を出音する部分であり、例えば、ピアノ音源やオルガン音源を備え、スピーカーを介して出音する仕組みである。
入力部160は、訓練指ごとの障害に応じたリハビリテーションを通じた訓練量の割合データの入力を受け付ける部分である。
リハビリテーションにおける訓練指の運動量はケースバイケースであり、障害度合いの大きい指の訓練量を多くしたい場合もあれば、障害度合いの大きい指の訓練量が多くなりすぎると疲れが大きくかえってリハビリテーションが続きにくい場合もある。そこで、訓練指ごとにどの程度の割合で指を動かすかを指定してもらうため、データの入力を受け付ける。例えば、“左手の親指の訓練量の割合45%、人差し指の訓練量の割合28%、中指の訓練量の割合17%、薬指の訓練量の割合7%、小指の訓練量の割合3%”などの訓練指ごとの訓練量の割合を数値で入力する。
制御部170は、様々な制御を行う部分である。
大きく分けると以下の制御がある。
第1には、楽曲演奏に従って、音楽譜面データを基に次に押下すべき操作キー120の中のガイド部材130を起動する制御がある。
第2には、利用者による操作キー120の押下検知信号を受け取り、出音部150を制御し、操作キー120ごとに割り当てられている音を出音させる制御がある。
第3には、利用者により演奏したい楽曲を自由に選定してもらい、その楽曲で出現する使用音の出現割合を検知し、入力部160を介して指定された訓練指の押下割合と使用音を出現割合が概ね合致するように、楽曲中の使用音と操作キーへの割り当てを決める制御がある。つまり、音楽譜面データ中の音列中の使用音の出現回数の割合を検出し、訓練量の割合データに従って訓練量の割合の多い訓練指ほど出現回数の割合が多い音列中の使用音を割り当てる。
以上が手指運動機能回復支援用の楽器100の基本構成である。
次に、記憶部140に搭載する音楽譜面データについて説明する。
手指運動機能回復支援用の楽器100において用いられる使用キーは、リハビリテーションを支援するものであるため最大10個あれば良い。片手の指のみであれば最大5個の音があれば良い。なお、怪我などによる指の欠損もあり得るため、訓練指の数に相当する数の音に限る必要がある。
そこで、もともと楽曲を構成する音列中の使用音数が訓練指の数以下である小音数の音楽譜面データであればそのまま用いることができる。一部の唱歌には5音以下の使用音のみで構成されているものがある。
さらに、本発明では、元の楽曲を構成する音列の使用音数が訓練指の数よりも多い場合でも取り込むように工夫をする。元の楽曲を構成する音列の使用音数が訓練指の数より多い場合において各々の使用音を訓練指の数以下のグループに圧縮して分類した圧縮分類処理後の音楽譜面データを生成する。
また、本発明では、元の楽曲を構成する音列の使用音数が訓練指の数よりも少ない場合でも、各々の訓練指の訓練量に応じて押下すべきキーの割り当て回数を調整するため、訓練指の数に対応するグループに圧縮するに際して、それらの押下回数が訓練指の訓練量の割り合いに近くなるよう調整して分類した音楽譜面データを生成することができる。
以下に圧縮変換処理の一例を示す。
唱歌「冬景色」を例にする。
図3は、唱歌「冬景色」の音楽譜面データである。なお、片手で演奏しやすいように編曲したものとなっている。
この編曲版の唱歌「冬景色」の音楽譜面データにおいて、楽曲を構成する音列中の使用音数は図4に示すように16音ある。説明の便宜のため、これらの使用音の番号を1番から16番まで番号を振る。
この使用音1番から使用音16番までの旋律中の出現回数を割り出すと、図4の下段のようになる。つまり、表中にあるように、使用音1番は2回、使用音2番は2回、・・・、使用音15番は4回、使用音16番は1回である。唱歌とはいえ、そのままの旋律を通常のピアノで弾けば16の使用音を使いつつ複雑な指使いが必要となることが分かる。
ここで、本発明では、16の使用音の操作キー割り当てをリハビリテーションが必要な訓練指数まで圧縮する。今、訓練指を左手の親指から小指までの5つとすると、唱歌「冬景色」の16の使用音を5つの操作キーに割り当てることにより片手での楽曲演奏を可能とし、リハビリテーションを支援する。
訓練量の割合の多い訓練指ほど出現回数の割合が多くなるような音列中の使用音を割り当て方は様々な決め方があるが、一例を説明する。
いま、各訓練指が、左手の親指、人差し指、中指、薬指、小指であり、それぞれの訓練量の割合は、“45%、28%、17%、7%、3%”であるとする。
また、親指に当接する操作キーがAボタン、人差し指に当接する操作キーがBボタン、中指に当接する操作キーがCボタン、薬指に当接する操作キーがDボタン、小指に当接する操作キーがEボタンとする。
ここで、使用音1番から使用音16番までをAからEの5つのグループに圧縮して割り当て、グループごとの割り当てが“45%、28%、17%、7%、3%”に近くなるように割り当てる。この例では、第1グループとしてAボタンに対して使用音7番、11番、13番、14番、15番を割り当て、第2グループとしてBボタンに対して使用音12番、6番、10番を割り当て、第3グループとしてCボタンに対して使用音3番、4番、8番、9番、16番を割り当て、第4グループとしてDボタンに対して使用音1番、5番を割り当て、第5グループとしてEボタンに対して使用音2番を割り当てる。この割り当て後の旋律中における各ボタンに対応する音の出現回数を数えると、Aボタンは39回、Bボタンは25回、Cボタンは14回、Dボタンは6回、Eボタンは2回となる。
旋律中の出現する音は86音であるため、各ボタン押下の比率を計算すると、Aボタンは39回/86回=45%、Bボタンは25回/86回=29%、Cボタンは14回/86回=16%、Dボタンは6回/86回=7%、Eボタンは2回/86回=3%となる。
表にすると図5のようになる。
図5の上の表に見るように、Aボタンの押下回数は45%となり、親指の訓練量の割合45%と概ね合致する。また、Bボタンの押下回数は29%となり、人差し指の訓練量の割合28%と概ね合致する。また、Cボタンの押下回数は16%となり、中指の訓練量の割合17%と概ね合致する。Dボタンの押下回数は7%となり、薬指の訓練量の割合7%と概ね合致する。また、Eボタンの押下回数は3%となり、小指の訓練量の割合3%と概ね合致する。
この図5の上表に示した操作キーと使用音の割り当ての関係を音列として表現したものが図5の下表である。図5の下表に示すように、使用音1番、2番、・・・、16番の順に、操作キーのボタンは、D、E、C、C、D、B、A、C、C、B、A、B、A、A、A、Cとなる。
このように操作キーと使用音の割り当ての関係がある場合、唱歌「冬景色」の旋律に沿って操作キーの操作順が決まる。
図6は、唱歌「冬景色」の旋律に沿って操作キーを表示したものである。
唱歌「冬景色」の楽曲演奏が始まると、1音目の音に対して割り付けられている最初の操作キー120はAボタンであり、制御部170はAボタンの操作キー120の内部に組み込まれているガイド部材130を起動させることにより利用者にAボタンの操作キー120の押下を促す。
次に、唱歌「冬景色」の2音目の音に対して割り付けられている操作キー120もAボタンであり、制御部170は再度Aボタンの操作キー120の内部に組み込まれているガイド部材130を起動させることにより利用者にAボタンの操作キー120の押下を促す。
3音目からも順に“A”、“A”、“A”、“A”、“B”、“A”、“B”、“B”、“C”、“B”、“C”と押下すべき操作キーの誘導が続いて行く。
図7は、実際に利用者がリハビリテーション中に本発明の手指運動機能回復支援用の楽器100を用いて楽曲を演奏してリハビリテーションを支援する様子を簡単に示した図である。この構成例では、訓練指が両手にまたがっている場合の両手向けのものとなっている。図7に示すように、利用者が両手で手指運動機能回復支援用の楽器100を持ちつつ、ガイド部材の発光や振動に導かれて押下すべき操作キー120を追って訓練指を押下することによりリハビリテーションを行うものとなっている。
その際、どのような楽曲を選択しても、訓練指ごとに決められた訓練量の割合となるように操作キー120が割り当てられているので、訓練指ごとに必要なリハビリテーションが確保される。楽曲は利用者の好みに応じて選択されているため、利用者は比較的飽きることなく音楽演奏を通じたリハビリテーションを行うことができる。
実施例2として、圧縮分類処理部を備える構成について説明する。
圧縮分類処理部を備える構成として3パターン紹介する。
第1のパターンは、手指運動機能回復支援用の楽器の中に圧縮分類処理部のすべてのモジュールを備えた構成である。
第2のパターンは、ネットワーク上に手指運動機能回復支援用の楽器とサーバーを備え、圧縮分類処理部のモジュールの一部を手指運動機能回復支援用の楽器側に設け、残りの部分をサーバー側に備えた構成である。
第3のパターンは、ネットワーク上に手指運動機能回復支援用の楽器とサーバーと利用者端末を備え、圧縮分類処理部のモジュールの一部を利用者端末に設け、残りの圧縮分類処理部のモジュールをサーバー側に備えた構成例である。
まず、第1のパターンを説明する。
図8は第1のパターンにかかる手指運動機能回復支援用の楽器100aの構成例を簡単に示すブロック図である。
図8の構成に示すように、手指運動機能回復支援用の楽器100aは、楽器本体110、操作キー120、ガイド部材130、記憶部140、出音部150、入力部160、制御部170に加え、圧縮分類処理部180aを備えた構成となっている。
楽器本体110から制御部170までの各構成は実施例1と同様で良く、ここでの説明は省略する。
圧縮分類処理部180aは、原曲選定受付部181a、圧縮分類処理実行部182a、音楽譜面データ書き込み部183aを備えた構成となっている。
原曲選定受付部181aは、利用者による原曲の選択を受け付ける部分である。利用者は選択可能な範囲で演奏したい曲を選定することができる。
原曲選定受付部181aの音楽譜面データの受付手段は特に問われないが、例えば、USB端子の外部入力手段を持ち、USB端子を介して外部から音楽譜面データを受け渡す手段でも良い。近年スマートフォンやICレコーダーの音楽譜面データの入出力が可能な電子機器が普及しており、これら電子機器の出力データをUSB端子から入力することができる。
圧縮分類処理実行部182aは、原曲選定受付部181aを介して受け付けた原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を分析し、訓練指の数以下のグループに圧縮して分類する圧縮分類処理を施し、各訓練指に割り当てるものである。圧縮分類処理実行部182aは圧縮分類処理の際に、旋律に沿った演奏中に各訓練指に割り当てた音の出現回数の割合が、訓練指ごとの訓練量の割合と略合致するように割り当てる。この圧縮分類処理の処理内容については実施例1において説明したのでここでは省略する。
音楽譜面データ書き込み部183aは、圧縮分類処理実行部182aで圧縮分類処理後の音楽譜面データを記憶部140に記憶させる部分である。なお、音楽譜面データ書き込み部183aが音楽譜面データを制御部170に受け渡して制御部170を介して記憶部140に記憶させる方式でもよい。
次に、第2のパターンを説明する。
図9は、第2のパターンにかかる、ネットワーク上に手指運動機能回復支援用の楽器100bとサーバー200bを備えた構成例を簡単に示すブロック図である。
図8で示した圧縮分類処理部のモジュールのうち、原曲選定受付部181bが手指運動機能回復支援用の楽器100bにあり、圧縮分類処理実行部182bと音楽譜面データ書き込み部183bがサーバー200b側に分かれた構成となっている。
手指運動機能回復支援用の楽器100bは、原曲選定受付部181bとネットワーク通信手段190を備える以外は、実施例1と同様で良く、それら他の各部の詳しい説明は省略する。
原曲選定受付部181bは、利用者による原曲の選択を受け付ける部分であり、ネットワーク通信手段190を介して、サーバー200に対して楽曲の選定データに送信する。
原曲選定受付部181bの受付手段は特に問われないが、例えば、小さなモニタと選択手段が搭載されており、モニタ上に表示される楽曲のうち好みの楽曲を選択手段で選定し、その選定データを送信する。
サーバー200bは、圧縮分類処理実行部182bと、音楽譜面データ書き込み部183bを備えた構成となっている。
圧縮分類処理実行部182bは図8に示した圧縮分類処理実行部182aと同様で良い。
音楽譜面データ書き込み部183bは、圧縮分類処理実行部182bで圧縮分類処理後の音楽譜面データを記憶部140に記憶させる部分である。なお、音楽譜面データ書き込み部183bはネットワーク通信手段190を介して、手指運動機能回復支援用の楽器100bに対して送信し、記憶部140に音楽譜面データを書き込む。
次に、第3のパターンを説明する。
図10は、第3のパターンにかかる、ネットワーク上に手指運動機能回復支援用の楽器100cと利用者端末300cとサーバー200cを備えた構成例を簡単に示すブロック図である。
図8で示した圧縮分類処理部のモジュールのうち、原曲選定受付部181cと音楽譜面データ書き込み部183cが利用者端末300cにあり、圧縮分類処理実行部182cがサーバー200c側に分かれた構成となっている。
手指運動機能回復支援用の楽器100cは、実施例1と同様で良く、それら他の各部の詳しい説明は省略する。
利用者端末300は、利用者が携帯する端末であり、例えば、スマートフォン、携帯電話、パソコンなどであり、原曲選定受付部181cと音楽譜面データ書き込み部183cとネットワーク通信手段190を備えている。
原曲選定受付部181cは、利用者による原曲の選択を受け付ける部分であり、ネットワーク通信手段190を介して、サーバー200に対して楽曲の選定データに送信する。
原曲選定受付部181cの受付手段は特に問われないが、利用者端末にはモニタと入力手段が搭載されており、モニタ上に表示される楽曲のうち好みの楽曲を選択手段で選定し、その選定データを送信する。スマートフォンであればモニタにタッチパネル機能が搭載されており、モニタに表示された楽曲を指で押下することにより選定できる。原曲選定受付部181cはネットワーク通信手段190を介して、サーバー200に対して楽曲の選定データに送信する。
圧縮分類処理実行部182cは図8に示した圧縮分類処理実行部182aと同様で良い。サーバー200c上にて、原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を分析し、訓練指の数以下のグループに圧縮・分類する圧縮分類処理を実行する。
圧縮分類処理実行部182cはネットワーク通信手段190を介して、サーバー200cから圧縮分類処理後の音楽譜面データを利用者端末300cに送信する。
音楽譜面データ書き込み部183cは、サーバー200cの圧縮分類処理実行部182cにて圧縮分類された音楽譜面データをサーバー200cから受け取り、その後、手指運動機能回復支援用の楽器100cの記憶部140に対して音楽譜面データを書き込んで記憶させる部分である。
上記第1のパターン、第2のパターン、第3のパターンのいずれのパターンでも手指運動機能回復支援用の楽器100の記憶部140に対して利用者が望む楽曲の圧縮分類処理の音楽譜面データが記憶され、利用可能な状態になる。
利用者は、自分が指定した楽曲を演奏することによりリハビリテーションを行うことができる。
以上、本発明の手指運動機能回復支援用の楽器の構成を説明したが、本発明の手指運動機能回復支援用の楽器は、発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明は、手指運動機能回復支援用のリハビリテーションを支援する機器として広く適用することができる。
本発明の手指運動機能回復支援用の楽器100の構成例を簡単に示すブロック図である。 本発明の手指運動機能回復支援用の楽器100の外形の例である。 編曲版の唱歌「冬景色」の音楽譜面データを示す図である。 編曲版の唱歌「冬景色」の音楽譜面データにおける楽曲を構成する音列中の使用音数と、各使用音の旋律中での出現回数を表として示した図である。 操作キーと使用音の割り当ての関係を音列として表現した図である。 唱歌「冬景色」の旋律に沿った操作キーの操作順を併せて書き込んだ図である。 利用者が手指運動機能回復支援用の楽器100を用いて楽曲を演奏してリハビリテーションを行う様子を簡単に示した図である。 第1のパターンにかかる手指運動機能回復支援用の楽器100aの構成例を簡単に示すブロック図である。 第2のパターンにかかる、手指運動機能回復支援用の楽器100bとサーバー200bを備えた構成例を簡単に示すブロック図である。 第3のパターンにかかる、手指運動機能回復支援用の楽器100cと利用者端末300cとサーバー200cを備えた構成例を簡単に示すブロック図である。 特開2000−242161号の鍵盤楽器の構造を示す図である。 特開平10−198360号の鍵盤楽器の構造を示す図である。
100 手指運動機能回復支援用の楽器
110 楽器本体
120 操作キー
130 ガイド部材
140 記憶部
150 出音部
160 入力部
170 制御部
180 圧縮分類処理部
181 原曲選定受付部
182 圧縮分類処理実行部
183 音楽譜面データ書き込み部
190 ネットワーク通信手段
200 サーバー
300 利用者端末

Claims (10)

  1. リハビリテーションが必要な指を訓練指とし、前記訓練指に対するリハビリテーションを支援する手指運動機能回復支援用の楽器であって、
    手を所定位置に沿えれば少なくとも前記訓練指に当接する位置に配置されている一または複数の操作キーと、
    前記操作キーに組み込まれた、利用者の五感のいずれかに感得される変化を起こして前記利用者に押下されるべき前記操作キーをガイドするガイド部材と、
    音列を構成する使用音数が前記訓練指の数以下である小音数の音楽譜面データ、または、元の音列を構成する使用音数が前記訓練指の数より多い場合において各々の前記使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類した圧縮分類処理後の音楽譜面データを記憶する記憶部と、
    前記記憶部から前記音楽譜面データを読み出して、前記音楽譜面データ中の各構成音と前記操作キーとを対応付け、楽曲演奏の流れに沿って次に押下する前記操作キーを選定し、それに組み込まれた前記ガイド部材を起動する制御部を備え、
    前記操作キーごとに割り当てられた音を出音する出音部と、
    前記訓練指ごとの障害に応じたリハビリテーションを通じた訓練量の割合データの入力を受け付ける入力部を備え、
    前記制御部が、前記音楽譜面データ中の前記音列中の使用音の出現回数の割合を検出し、前記訓練量の割合データに従って前記訓練量の割合の多い前記訓練指ほど前記出現回数の割合が多い前記音列中の使用音または前記グループを割り当てることを特徴とする手指運動機能回復支援用の楽器。
  2. リハビリテーションが必要な指を訓練指とし、前記訓練指に対するリハビリテーションを支援する手指運動機能回復支援用の楽器であって、
    利用者による原曲の選択を受け付ける原曲選定受付部と、
    前記選定された前記原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類し、各訓練指に割り当てる圧縮分類処理部と、
    前記圧縮分類処理後の音楽譜面データを記憶部に記憶させる音楽譜面データ書き込み部と、
    手を所定位置に沿えれば少なくとも前記訓練指に当接する位置に配置されている一または複数の操作キーと、
    前記操作キーに組み込まれた、利用者の五感のいずれかに感得される変化を起こして前記利用者に押下されるべき前記操作キーをガイドするガイド部材と、
    前記記憶部から前記音楽譜面データを読み出して、前記音楽譜面データ中の各構成音と前記操作キーとを対応付け、楽曲演奏の流れに沿って次に押下する前記操作キーを選定し、それに組み込まれた前記ガイド部材を起動する制御部と、
    前記操作キーごとに割り当てられた音を出音する出音部を備え、
    楽曲演奏を通じて訓練指のリハビリテーションを支援する手指運動機能回復支援用の楽器。
  3. 前記訓練指ごとの障害に応じたリハビリテーションを通じた訓練量の割合データの入力を受け付ける入力部を備え、
    前記圧縮分類処理部が、前記圧縮分類処理の際に、旋律に沿った演奏中に各訓練指に割り当てた音の出現回数の割合が、前記入力部を介して入力された訓練指ごとの訓練量の割合と略合致するように割り当てることを特徴とした請求項に記載の手指運動機能回復支援用の楽器。
  4. 前記訓練指が左手または右手のいずれかの片手のみであり、前記操作キーが、前記片手を前記所定位置に沿えればすべての前記訓練指に当接する位置に配置され、前記小音数の音楽譜面データの前記音列中の使用音数が5音以下、または前記圧縮分類処理後の前記グループ数が5つ以下であり、片手での楽曲演奏を通じて片手のリハビリテーションを支援する請求項1から3のいずれか1項に記載の手指運動機能回復支援用の楽器。
  5. 前記訓練指が左手および右手にいずれにもあり、前記操作キーが、両手を前記所定位置に沿えればすべての前記訓練指に当接する位置に配置され、前記小音数の音楽譜面データの前記音列中の使用音数が10音以下、または前記圧縮分類処理後の前記グループ数が10以下であり、両手での楽曲演奏を通じて両手のリハビリテーションを支援する請求項1から3のいずれか1項に記載の手指運動機能回復支援用の楽器。
  6. 前記操作キーが球体の表面に配設したものである請求項1乃至5のいずれかに記載の手指運動機能回復支援用の楽器。
  7. 前記操作キーが半球面状でその上面が掌に沿う曲面体の表面に配設したものである請求項1乃至5のいずれかに記載の手指運動機能回復支援用の楽器。
  8. 前記ガイド部材が、照明体または振動体のいずれか、または、照明体および振動体の組み合わせである請求項1乃至7のいずれかに記載の手指運動機能回復支援用の楽器。
  9. ネットワークを介して利用者による原曲の選択を受け付ける原曲選定受付部と、
    前記選定された前記原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類し、各訓練指に割り当てる圧縮分類処理部と、
    前記ネットワークを介して請求項に記載の手指運動機能回復支援用の楽器の記憶部に対して前記使用音数圧縮変換処理後の音楽譜面データをダウンロードするダウンロード手段を備えた手指運動機能回復支援用楽器向けの音楽譜面データ生成システム。
  10. ネットワークを介して利用者による原曲の選択を受け付ける原曲選定受付部と、
    前記選定された前記原曲の音楽譜面データの元の音列を構成する各々の使用音を前記訓練指の数以下のグループに圧縮して分類し、各訓練指に割り当てる圧縮分類処理部と、
    前記ネットワークを介して前記利用者の持つコンピュータ端末または通信端末に対して請求項1に記載の手指運動機能回復支援用楽器向けの前記使用音数圧縮変換処理後の音楽譜面データをダウンロードするダウンロード手段を備えた手指運動機能回復支援用楽器向けの音楽譜面データ生成システム。
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