本実施形態に係る移動通信システムは、直接的な端末間通信であるD2D通信をサポートする移動通信システムである。当該移動通信システムは、前記D2D通信の相手端末の発見に用いられる発見信号のスキャンを制御するユーザ端末と、前記ユーザ端末が存在するエリア内で前記発見信号を送信する他のユーザ端末に関する発見信号情報を前記ユーザ端末に通知するネットワーク装置と、を有する。前記ユーザ端末は、前記D2D通信の通信相手に希望する希望ユーザ端末であることを特定するための希望端末情報を設定し、前記ユーザ端末は、前記ネットワーク装置から通知された前記発見信号情報に、前記希望端末情報が含まれると判定するまで、前記発見信号のスキャンを制限する。
第1実施形態において、前記ユーザ端末は、前記D2D通信に使用するアプリケーションを示すアプリケーション識別子を前記希望端末情報として設定し、前記ユーザ端末は、前記発見信号情報に含まれ前記他のユーザ端末が前記D2D通信に使用するアプリケーションを示すアプリケーション識別子が、設定した前記アプリケーション識別子と合致した場合に、前記発見信号情報に前記希望端末情報が含まれると判定する。
第2実施形態において、前記ユーザ端末は、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子を前記希望端末情報として設定し、前記ユーザ端末は、前記希望ユーザ端末を示す前記固有の識別子を前記希望端末情報として前記ネットワーク装置に通知し、前記ネットワーク装置は、前記希望端末情報により取得した前記固有の識別子が、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末を示す識別子と合致する場合、前記他のユーザ端末に関連する情報を前記発見信号情報として前記ユーザ端末に通知する、及び/又は、前記希望端末情報により取得した前記固有の識別子が、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末を示す識別子と合致しない場合、希望ユーザ端末が前記他のユーザ端末と合致しないことを示す情報を前記ユーザ端末に通知する。
第2実施形態において、前記他のユーザ端末は、前記D2D通信の通信相手として発見されること許諾する許諾ユーザ端末に関するホワイトリストを前記ネットワーク装置に通知し、前記ネットワーク装置は、前記希望端末情報を通知した前記ユーザ端末が、前記ホワイトリストに含まれる前記許諾ユーザ端末である場合にのみ、前記他のユーザ端末に関連する情報を前記発見信号情報として前記ユーザ端末に通知する。
第2実施形態において、前記他のユーザ端末は、前記D2D通信の通信相手として発見されること拒否する拒否ユーザ端末に関するブラックリストを前記ネットワーク装置に通知し、前記ネットワーク装置は、前記希望端末情報を通知した前記ユーザ端末が、前記ブラックリストに含まれる前記拒否ユーザ端末である場合、前記他のユーザ端末に関連する情報を前記発見信号情報として前記ユーザ端末に通知しない。
第2実施形態において、前記他のユーザ端末は、前記D2D通信の通信相手を特定のユーザ端末に限定していない旨を前記ネットワーク装置に通知し、前記ネットワーク装置は、前記希望端末情報により取得した前記固有の識別子が、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末を示す識別子と合致しない場合であっても、前記他のユーザ端末に関連する情報を前記発見信号情報として前記ユーザ端末に通知する。
第2実施形態において、前記ユーザ端末は、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子を前記ネットワーク装置に通知し、ネットワーク装置は、前記他のユーザ端末を示す識別子として一時的に割り振られた一時的ユーザ識別子を前記発見信号情報に含めて送信し、前記ユーザ端末は、前記発見信号のスキャンによって、前記他のユーザ端末から前記発見信号を受信した場合で、且つ、前記発見信号情報に基づいて前記発見信号に対応する前記一時的ユーザ識別子を特定した場合、前記一時的ユーザ識別子を前記ネットワーク装置に通知し、前記ネットワーク装置は、前記一時的ユーザ識別子が割り振られた前記他のユーザ端末の固有の識別子が、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致した場合に、前記D2D通信を開始させるための指示を前記ユーザ端末に通知する、及び/又は、記ネットワーク装置は、前記一時的ユーザ識別子が割り振られた前記他のユーザ端末の固有の識別子が、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致しない場合に、前記他のユーザ端末の固有の識別子が前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致しないことを示す情報を、前記ユーザ端末に通知する。
第1実施形態の変更例において、前記ユーザ端末は、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子を前記ネットワーク装置に通知し、前記他のユーザ端末は、前記他のユーザ端末を示す識別子として一時的に割り振られた一時的ユーザ識別子を前記発見信号に含めて送信し、前記ユーザ端末は、前記発見信号のスキャンによって、前記他のユーザ端末から前記一時的ユーザ識別子を含む前記発見信号を受信した場合、前記一時的ユーザ識別子を前記ネットワーク装置に通知し、前記ネットワーク装置は、前記一時的ユーザ識別子が割り振られた前記他のユーザ端末の固有の識別子が、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致した場合に、前記D2D通信を開始させるための指示を前記ユーザ端末に通知する、及び/又は、前記ネットワーク装置は、前記一時的ユーザ識別子が割り振られた前記他のユーザ端末の固有の識別子が、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致しない場合に、前記他のユーザ端末の固有の識別子が、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致しないことを示す情報を前記ユーザ端末に通知する。
第1実施形態の変更例において、前記ユーザ端末は、前記発見信号のスキャンによって前記他のユーザ端末から前記発見信号を受信した場合、前記発見信号を受信した旨を前記ネットワーク装置に通知し、前記発見信号を受信した旨を受信した前記ネットワーク装置は、前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末に対して割り当てた無線リソースを前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末に通知し、前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末は、前記無線リソースを用いて前記D2D通信を開始するか否かを確認する。
第1実施形態の変更例において、前記ネットワーク装置は、前記他のユーザ端末が前記D2D通信に使用するアプリケーションに基づいて、前記無線リソースを前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末に通知するか否かを判定する。
その他実施形態の変更例において、前記ユーザ端末は、前記他のユーザ端末を示し前記ユーザ端末に既知の固有の識別子を前記希望端末情報として設定し、前記他のユーザ端末は、前記他のユーザ端末を示し前記ユーザ端末に既知の前記固有の識別子を前記発見信号に含めて送信し、前記ユーザ端末は、前記発見信号に含まれる前記固有の識別子が、前記希望端末情報として設定された前記固有の識別子と合致した場合に、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末が前記希望ユーザ端末であると判定する。
本実施形態に係るユーザ端末は、ネットワーク装置を有し、直接的な端末間通信であるD2D通信をサポートする移動通信システムにおけるユーザ端末である。当該ユーザ端末は、前記D2D通信の相手端末の発見に用いられる発見信号のスキャンを制御する制御部と、前記ネットワーク装置から前記ユーザ端末が存在するエリア内で前記発見信号を送信する他のユーザ端末に関する発見信号情報を受信する受信部と、を備える。前記制御部は、前記D2D通信の通信相手に希望する希望ユーザ端末であることを特定するための希望端末情報を設定する。前記制御部は、前記ユーザ端末は、前記ネットワーク装置から通知された前記発見信号情報に、前記希望端末情報が含まれると判定するまで、前記発見信号のスキャンを制限する。
第1実施形態において、前記制御部は、前記D2D通信に使用するアプリケーションを示すアプリケーション識別子を前記希望端末情報として設定する。前記制御部は、前記発見信号情報に含まれ前記他のユーザ端末が前記D2D通信に使用するアプリケーションを示すアプリケーション識別子が、設定した前記アプリケーション識別子と合致した場合に、前記発見信号情報に前記希望端末情報が含まれると判定する。
第1実施形態に係るユーザ端末は、前記希望ユーザ端末を示す前記固有の識別子を前記希望端末情報として前記ネットワーク装置に通知する送信部をさらに備え、前記受信部は、前記希望端末情報により取得した前記固有の識別子が、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末を示す識別子と合致する場合に、前記他のユーザ端末に関連する情報を前記発見信号情報として前記ネットワーク装置から受信する、及び/又は、前記希望端末情報により取得した前記固有の識別子が、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末を示す識別子と合致しない場合、希望ユーザ端末が前記他のユーザ端末と合致しないことを示す情報を前記発見信号情報として前記ネットワーク装置から受信する。
本実施形態に係るネットワーク装置は、ユーザ端末を有する直接的な端末間通信であるD2D通信をサポートする移動通信システムにおけるネットワーク装置である。当該ネットワーク装置は、前記ユーザ端末が存在するエリア内で前記発見信号を送信する他のユーザ端末に関する発見信号情報を前記ユーザ端末に通知する送信部を備える。前記発見信号情報は、前記ユーザ端末が前記D2D通信の通信相手に希望する希望ユーザ端末が、前記発見信号を前記エリア内で送信しているか否かを前記ユーザ端末が判定するために用いられる。
第1実施形態に係るネットワーク装置において、前記送信部は、前記他のユーザ端末が前記D2D通信に使用するアプリケーションを示すアプリケーション識別子を含む前記発見信号情報を前記ユーザ端末に通知し、前記発見信号情報に含まれる前記アプリケーション識別子は、前記他のユーザ端末が前記D2D通信に使用するアプリケーションが、前記ユーザ端末が前記D2D通信に使用するアプリケーションと合致しているか否かを、前記ユーザ端末が判定するために用いられる。
第1実施形態に係るネットワーク装置は、前記ユーザ端末から前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子を受信する受信部と、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子が、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末を示す識別子と合致する場合、前記他のユーザ端末に関連する情報を前記発見信号情報として前記ユーザ端末に通知する、及び/又は、前記希望端末情報により取得した前記固有の識別子が、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末を示す識別子と合致しない場合、希望ユーザ端末が前記他のユーザ端末と合致しないことを示す情報を前記発見信号情報として前記ユーザ端末に通知する制御を行う制御部と、を備える。
なお、第2実施形態に係るユーザ端末は、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子を前記ネットワーク装置に通知する送信部をさらに備える。前記送信部は、前記発見信号のスキャンによって、前記他のユーザ端末を示す識別子として一時的に割り振られた一時的ユーザ識別子を含む前記発見信号を前記他のユーザ端末から受信した場合、前記一時的ユーザ識別子を前記ネットワーク装置に通知する。前記受信部は、は、前記一時的ユーザ識別子が割り振られた前記他のユーザ端末の固有の識別子が、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致した場合に、前記ユーザ端末に前記D2D通信を開始させるための指示を前記ネットワーク装置から受信する。
また、第2実施形態に係るユーザ端末は、前記発見信号のスキャンによって前記他のユーザ端末から前記発見信号を受信した場合、前記発見信号を受信した旨を前記ネットワーク装置に通知する送信部をさらに備える。前記受信部は、前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末に対して割り当てた無線リソースを受信する。前記制御部は、前記無線リソースを用いて前記他のユーザ端末と前記D2D通信を開始するか否かを確認する。
また、第2実施形態に係るユーザ端末において、前記制御部は、前記他のユーザ端末を示し前記ユーザ端末に既知の固有の識別子を前記希望端末情報として設定する。前記受信部は、前記他のユーザ端末を示し前記ユーザ端末に既知の前記固有の識別子を含む前記発見信号を前記他のユーザ端末から受信する。前記制御部は、前記発見信号に含まれる前記固有の識別子が、前記希望端末情報として設定された前記固有の識別子と合致した場合に、前記発見信号を送信する前記他のユーザ端末が前記希望ユーザ端末であると判定する。
また、第2実施形態に係るネットワーク装置は、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子を前記ユーザ端末から受信する受信部と、前記他のユーザ端末を示す識別子として一時的ユーザ識別子を一時的に割り振る制御部と、をさらに備える。前記受信部は、前記発見信号に含まれた前記一時的ユーザ識別子を前記ユーザ端末から受信し、前記制御部は、前記一時的ユーザ識別子が割り振られた前記他のユーザ端末の固有の識別子が、前記希望ユーザ端末を示す固有の識別子と合致した場合に、前記ユーザ端末に前記D2D通信を開始させるための指示を通知する制御を行う。
また、第2実施形態に係るネットワーク装置は、前記発見信号を受信した旨を前記ユーザ端末から受信する受信部を備える。前記送信部は、前記受信部が前記発見信号を受信した旨を受信した場合、前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末に対して割り当てた無線リソースを前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末に通知する。
また、第2実施形態に係るネットワーク装置は、前記他のユーザ端末が前記D2D通信に使用するアプリケーションに基づいて、前記無線リソースを前記ユーザ端末及び前記他のユーザ端末に通知するか否かを判定する制御部をさらに備える。
なお、上述した請求項に係る「ネットワーク装置」は、eNB200を含む。
[第1実施形態]
(LTEシステム)
図1は、本実施形態に係るLTEシステムの構成図である。
図1に示すように、LTEシステムは、複数のUE(User Equipment)100と、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10と、EPC(Evolved Packet Core)20と、を含む。E−UTRAN10及びEPC20は、ネットワークを構成する。
UE100は、移動型の無線通信装置であり、接続を確立したセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100はユーザ端末に相当する。
E−UTRAN10は、複数のeNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は基地局に相当する。eNB200は、セルを管理しており、セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。
なお、「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
eNB200は、例えば、無線リソース管理(RRM)機能と、ユーザデータのルーティング機能と、モビリティ制御及びスケジューリングのための測定制御機能と、を有する。
EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、OAM400(Operation and Maintenance)と)を含む。また、EPC20は、コアネットワークに相当する。
MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行うネットワークノードであり、制御局に相当する。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行うネットワークノードであり、交換局に相当する。
eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。また、eNB200は、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。
OAM400は、オペレータによって管理されるサーバ装置であり、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。
次に、UE100及びeNB200の構成を説明する。
図2は、UE100のブロック図である。図2に示すように、UE100は、アンテナ101と、無線送受信機110と、ユーザインターフェイス120と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機130と、バッテリ140と、メモリ150と、プロセッサ160と、を有する。メモリ150及びプロセッサ160は、制御部を構成する。
本実施形態の制御部は、D2D通信の相手端末の発見に用いられる発見信号(Discovery信号)の送信を制御する。また、制御部は、発見信号のスキャンを制御する。具体的には、制御部は、発見信号情報に希望UEを特定するための情報が含まれると判定するまで発見信号のスキャンを制限する。
UE100は、GNSS受信機130を有していなくてもよい。また、メモリ150をプロセッサ160と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ160’としてもよい。
アンテナ101及び無線送受信機110は、無線信号の送受信に用いられる。アンテナ101は、複数のアンテナ素子を含む。無線送受信機110は、プロセッサ160が出力するベースバンド信号を無線信号に変換してアンテナ101から送信する。また、無線送受信機110は、アンテナ101が受信する無線信号をベースバンド信号に変換してプロセッサ160に出力する。
ユーザインターフェイス120は、UE100を所持するユーザとのインターフェイスであり、例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカ、及び各種ボタンなどを含む。ユーザインターフェイス120は、ユーザからの操作を受け付けて、該操作の内容を示す信号をプロセッサ160に出力する。
GNSS受信機130は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をプロセッサ160に出力する。
バッテリ140は、UE100の各ブロックに供給すべき電力を蓄える。
メモリ150は、プロセッサ160によって実行されるプログラムと、プロセッサ160による処理に使用される情報と、を記憶する。
プロセッサ160は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ150に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサ160は、さらに、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサ160は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
図3は、eNB200のブロック図である。図3に示すように、eNB200は、アンテナ201と、無線送受信機210と、ネットワークインターフェイス220と、メモリ230と、プロセッサ240と、を有する。メモリ230及びプロセッサ240は、制御部を構成する。なお、メモリ230をプロセッサ240と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ240’としてもよい。
アンテナ201及び無線送受信機210は、無線信号の送受信に用いられる。アンテナ201は、複数のアンテナ素子を含む。無線送受信機210は、プロセッサ240が出力するベースバンド信号を無線信号に変換してアンテナ201から送信する。また、無線送受信機210は、アンテナ201が受信する無線信号をベースバンド信号に変換してプロセッサ240に出力する。
ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。
メモリ230は、プロセッサ240によって実行されるプログラムと、プロセッサ240による処理に使用される情報と、を記憶する。
プロセッサ240は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ230に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ240は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
図4は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。
図4に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルのレイヤ1乃至レイヤ3に区分されており、レイヤ1は物理(PHY)レイヤである。レイヤ2は、MAC(Media Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control)レイヤを含む。
物理レイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。物理レイヤは、物理チャネルを用いて上位レイヤに伝送サービスを提供する。UE100の物理レイヤとeNB200の物理レイヤとの間では、物理チャネルを介してデータが伝送される。
MACレイヤは、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMACレイヤとeNB200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータが伝送される。eNB200のMACレイヤは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式など)、及び割り当てリソースブロックを決定するMACスケジューラを含む。
RLCレイヤは、MACレイヤ及び物理レイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤとeNB200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータが伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRCレイヤは、制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRCレイヤとeNB200のRRCレイヤとの間では、各種設定のための制御信号(RRCメッセージ)が伝送される。RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100は接続状態であり、そうでない場合、UE100はアイドル状態である。
RRCレイヤの上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)レイヤは、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
図5は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)、上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ使用される。
図5に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各シンボルの先頭には、サイクリックプレフィックス(CP)と呼ばれるガード区間が設けられる。リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルにより構成される無線リソース単位はリソースエレメント(RE)と称される。
UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより特定でき、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により特定できる。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームの残りの区間は、主に物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用できる領域である。さらに、各サブフレームには、セル固有参照信号(CRS)が分散して配置される。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームにおける周波数方向の中央部は、主に物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用できる領域である。さらに、各サブフレームには、復調参照信号(DMRS)及びサウンディング参照信号(SRS)が配置される。
(D2D通信)
本実施形態に係るLTEシステムは、直接的な端末間通信(UE間通信)であるD2D通信をサポートする。ここでは、D2D通信を、LTEシステムの通常の通信であるセルラ通信と比較して説明する。セルラ通信は、データパスがネットワーク(E−UTRAN10、EPC20)を経由する通信モードである。データパスとは、ユーザデータの通信経路である。これに対し、D2D通信は、UE間に設定されるデータパスがネットワークを経由しない通信モードである。
図6は、D2D通信を説明するための図である。図6に示すように、D2D通信は、データパスがeNB200を経由しない。相互に近接するUE100−1及びUE100−2は、eNB200のセルにおいて、低送信電力で直接的に無線通信を行う。このように、近接するUE100−1及びUE100−2が低送信電力で直接的に無線通信を行うことにより、セルラ通信に比べて、UE100の消費電力を削減し、かつ、隣接セルへの干渉を低減できる。
(発見リスト)
eNB200は、eNB200が管理する自セル内で発見信号を送信するUE100に関する発見リスト(Discovery List)を有する。
発見リストは、発見信号を送信するUE100を示す固有の識別子(例えば、固有のUEID、電話番号、メールアドレス)、発見信号を識別するためのコードである発見コード(DiscoveryCode)、及び、発見信号を送信するUE100がD2D通信で使用するアプリケーションの識別子(アプリケーションID)の情報を含む。
発見コードは、例えば、UE100自身に予め設定された固有の識別子(UEID)、当該UEIDよりも上位の識別子(例えば、電話番号)、eNB200が制御するために一時的に割り当てる識別子(RNTI)及び発見信号のシーケンスのいずれか1つ以上を含む。
なお、発見信号を送信するUE100のユーザは、D2D通信を商業目的で使用する場合、アプリケーション識別子は、アプリケーションを示す識別子に加えて、各店舗(又は各サービス)を識別する識別子を含むものであってもよい。言い換えると、店舗(又はサービス)毎で専用の起動ソフトウェアがアプリケーション識別子に対応付けられていてもよいし、各店舗(又は各サービス)で共通の起動ソフトウェア及び店舗識別子のセットがアプリケーション識別子に対応付けられていてもよい。
また、発見リストは、発見信号を送信するUE100を示す識別子として一時的に割り振られた一時的なUE100の識別子(TemporaryUEID)、発見信号の送信に用いられる無線リソース(例えば、周波数帯域)、発見信号の送信タイミング、発見信号を送信するUE100がD2D通信で使用するアプリケーションの内容、アプリケーションの識別子の種類(一時的な識別子(TemporaryID)又は固有の識別子(UniqueID))、アプリケーションに関連する情報、発見信号を送信するUE100がD2D通信の通信相手として発見されることを許諾する許諾UEを識別するための情報(ホワイトリスト)、発見信号を送信するUE100がD2D通信の通信相手として発見されることを拒否する拒否UEを識別するための情報(ブラックリスト)、OpenDiscovery情報の少なくともいずれかの情報を含んでもよい。
一時的なUE100の識別子は、eNB200(又はネットワーク500)が発見信号を送信するUE100を管理するためにUE100に一時的に割り振った識別子である。
アプリケーションの識別子の種類は、そのアプリケーションの識別子が一時的な識別子(TemporaryID)か固有の識別子(UniqueID)かを示す。固有の識別子は、PLMN内、所定の領域(Region)内、国内、或いは、世界において固有の識別子である。
アプリケーションに関連する情報は、例えば、アプリケーションが後述する2次的な発見処理が必要か否かを示す情報である。
OpenDiscovery情報は、発見信号を送信又は受信するUE100が、D2D通信における発見対象又は通信対象を、特定のUE100を対象としていないことを示す情報である。OpenDiscovery情報は、発見信号を送信又は受信するUE100が、OpenDiscoveryの対象か否かを示すフラグであってもよい。
本実施形態において、発見リストに登録されるUE100は、eNB200が管理するセルに存在するUE100である。eNB200は、UE100の識別子、UE100のD2D通信に関するケイパビリティ情報(Capability Information)、UE100のD2D通信が有効か否かを示す情報(ON/OFF情報)、及び、D2D通信の通信相手の発見に関連する情報(Discoverable関連情報)のいずれか一つ以上を参照して、発見リストに、UE100の情報を登録してもよい。eNB200は、発見リストに登録する情報をUE100から取得してもよいし、ネットワーク500から取得してもよい。
なお、eNB200は、発見リストに登録することをUE100が要求する場合に、当該UE100を発見リストに登録してもよい。
(移動通信システムの動作環境)
次に、本実施形態に係る移動通信システムの動作環境について、図7を用いて説明する。図7は、本実施形態に係る移動通信システムの動作環境を説明するための説明図である。
図7に示すように、eNB200が管理するセル内に、UE100(UE100−1及びUE100−2)が存在する。
UE100−1は、D2D通信の通信相手に希望する希望UEを特定するための情報を候補リスト(OrderList)に設定する。
候補リストに設定する情報は、例えば、希望UEを示す識別子(例えば、固有のUEID、電話番号、メールアドレス)であってもよいし、D2D通信に使用するアプリケーション識別子(アプリケーションID)であってもよい。
UE100−1は、候補リストにアプリケーションを示す識別子が設定された場合、設定されたアプリケーションを起動するためのソフトウェア(起動アプリケーション)及び設定されたアプリケーションの実行に関する実行オプションも候補リストに設定してもよい。なお、実行オプションは、例えば、アプリケーション識別子がソフトウェアを示すだけでなく、店舗識別子を含む場合に、対応するために用いられる。
図7に示すように、eNB200は、発見リストに基づいて、自セル内に存在するUE100−1に、発見信号情報(DiscoveryListMessage)を通知する。
発見信号情報(DiscoveryListMessage)は、UE100−1が存在するエリア内で発見信号を送信するUE100−2に関する情報である。具体的には、発見リストに登録されたUE100−2に関する情報である。発見信号情報は、発見リストに登録されたUE100−2に関する一部の情報であってもよいし、UE100−2に関する全ての情報を含んでいてもよい。また、発見信号情報は、UE100−2が送信する無線リソースに関連する情報(Discovery−resource−related information)を含んでもよい。
(移動通信システムの概略動作)
次に、本実施形態に係る移動通信システムの概略動作について、図8及び図9を用いて説明する。図8及び図9は、本実施形態に係る移動通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
図8に示すように、UE100−1のユーザは、D2D通信に使用するアプリケーションを設定する。これにより、UE100−1は、D2D通信に使用するアプリケーション識別子AP1及びソフトウェアSoft1を候補リストに設定(登録)する。UE100−2は、発見コードDis1を含む発見信号の報知(ブロードキャスト)を開始する。eNB200は、アプリケーション識別子AP1及びUE100−2が送信する発見信号に含まれる発見コードDis1を発見リストに登録する。eNB200は、発見リストに登録する内容をUE100−2から事前に取得してもよいし、ネットワークから取得してもよい。
UE100−1は、発見信号のスキャンが制限されている。具体的には、UE100−1は、発見信号のスキャンを行っていない。
ステップ101において、eNB200は、発見信号情報(DiscoveryListMessage)を通知する。UE100−1及びUE100−2のそれぞれは、発見信号情報を受信する。
eNB200は、例えば、システム情報ブロック(SIB)に発見信号情報を含めてブロードキャストしたり、RRCシグナリングによって、発見信号情報を通知したり、MBMS(Multimedia Broadcast and Muliticast Service)を用いて発見信号情報をマルチキャストする。
本実施形態において、発見信号情報は、UE100−2がD2D通信に使用するアプリケーション識別子AP1及び発見コードDis1を含む。
ステップ102において、UE100−1は、設定したアプリケーションが発見信号情報に存在するか否かを確認する。UE100−1は、発見信号情報に、候補リストに設定したアプリケーション識別子AP1含まれるか否かを判定する。本実施形態において、発見信号情報にアプリケーション識別子AP1が含まれるため、UE100−1は、ステップ103の処理を実行する。
ステップ103において、発見信号情報にアプリケーション識別子AP1があるため、UE100−1は、発見信号情報から発見コードDis1を取得し、発見コードDis1に基づいて、発見信号のスキャンを開始するための待ち受け設定を行う。UE100−1は、待ち受け設定の完了によって、発見信号のスキャンを開始する。すなわち、UE100−1は、発見信号のスキャンの制限を解除する。
ステップ104において、UE100−2は、発見コードDis1を含む発見信号を報知する。UE100−1は、発見信号のスキャンによって、発見信号を受信する。
ステップ105において、UE100−1は、発見信号の受信によって、発見コードDis1を発見する。これにより、UE100−1は、D2D通信の通信相手となるUE100−2を発見する。UE100−2を発見したUE100−1は、ソフトウェアSoft1を起動する。
ソフトウェアSoft1を起動した後、UE100−1は、UE100−2とD2D通信のための接続を確立し、UE100−1とUE100−2とは、D2D通信を開始する。
一方、図9に示すように、UE100−1は、D2D通信に使用するアプリケーション識別子AP1及びソフトウェアSoft1の代わりに、アプリケーション識別子AP2及びソフトウェアSoft2を候補リストに設定した場合、ステップ102において、発見信号情報に、候補リストに設定したアプリケーション識別子AP2が含まれないと判定する。この場合、UE100−1は、ステップ106の処理を行う。
ステップ106において、UE100−1は、発見信号のスキャンを開始しないために、発見信号を待ち受けない設定を行う。従って、UE100−1は、発見信号のスキャンが制限されたままである。
(第1実施形態の変更例)
次に、第1実施形態の変更例に係る移動通信システムについて、図10及び図11を用いて説明する。
図10は、第1実施形態の変更例に係る移動通信システムの動作例である動作パターン1を示すシーケンス図である。図11は、第1実施形態の変更例に係る移動通信システムの動作例である動作パターン2を示すシーケンス図である。
上述した実施形態では、UE100−1は、発見信号を受信した後、D2D通信を行ったが、本変更例では、UE100−1は、発見信号を受信した後、eNB200からD2D通信に関する指示を受ける。
なお、上述した実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、説明を適宜省略する。
本変更例では、eNB200の判断に応じて、以下の動作パターン1、2が行われる。
(1)動作パターン1
まず、動作パターン1について、図10を用いて説明する。
UE100−1は、希望UEを示す固有の識別子であるUE識別子を予めネットワーク500に通知している。ネットワーク500は、UE100−1の希望UEを示すUE識別子を登録した候補リストを有する。
図10に示すように、UE100−2は、発見コードDis1を含む発見信号の報知(ブロードキャスト)を開始する。eNB200は、アプリケーション識別子AP1、UE100−2の一時UE識別子(TemporaryUEID:TmpUEID)及びUE100−2が送信する発見信号に含まれる発見コードDis1を登録する。なお、UE100−1は、アプリケーション識別子AP1を候補リストに設定する。
ステップ201において、eNB200は、発見信号情報をブロードキャストする。UE100−1及びUE100−2のそれぞれは、発見信号情報を受信する。
本実施形態において、発見信号情報は、アプリケーション識別子AP1及び発見コードDis1に加えて、一時UE識別子を含む。
UE100−1は、アプリケーション識別子AP1を候補リストに設定し、且つ、発見信号情報にアプリケーション識別子AP1があるため、発見信号情報から発見コードDis1を取得し、発見コードDis1に基づいて、発見信号のスキャンを開始する。
ステップ202において、UE100−2は、発見コードDis1を含む発見信号を報知する。UE100−1は、発見信号のスキャンによって、発見信号を受信する。
ステップS203において、UE100−1は、発見信号情報から発見コードDis1に対応したアプリケーション識別子AP1及び一時UE識別子を取得する。これにより、UE100−1は、受信した発見信号に対応する一時UE識別子を特定する。
ステップ204において、UE100−1は、発見信号を検知したことを示す検知情報をeNB200に通知する。eNB200は、検知情報を受信する。
UE100−1は、一時UE識別子では、UE100−1が希望する希望UEであるか否かを判定できないため、eNB200又はネットワーク500に問い合わせるために、検知情報をeNB200に通知する。検知情報は、UE100−1の識別子及び発見信号に対応する一時UE識別子を含む。
ステップ205において、検知情報を受信したeNB200は、候補リスト要求をネットワーク500に通知する。ネットワーク500は、候補リスト要求を受信する。
候補リスト要求は、検知情報に含まれるUE100−1の識別子を含む。
ステップ206において、ネットワーク500は、候補リストをeNB200に送信する。eNB200は、候補リストを受信する。
ネットワーク500は、候補リスト要求に含まれるUE100−1の識別子に基づいて、UE100−1の候補リストをeNB200に送信する。候補リストには、希望UEを示すUE識別子が登録されている。
ステップ207において、eNB200は、一時UE識別子に対応するUE識別子を取得する。eNB200は、自身のメモリ230又はネットワーク500から一時UE識別子に対応する固有のUE識別子を取得する。
ステップ208において、eNB200は、UE100−1の候補リストに基づいて、UE100−1が受信した発見信号を送信したUE100−2が、希望UEであるか否かを判定する。すなわち、eNB200は、一時UE識別子に対応する固有のUE識別子が、UE100−1の候補リストに登録されたUE識別子と合致するか否かを判定する。
eNB200は、これらのUE識別子どうしが合致すると判定した場合、すなわち、一時UE識別子が、UE100−1が通信を要望する対象のUE識別子であると判定した場合、ステップ211の処理を実行する。
ステップ211において、eNB200は、D2D通信の指示をUE100−1に送信する。UE100−1は、D2D通信の指示を受信する。D2D通信の指示を受信したUE100−1は、UE100−2とD2D通信を開始する。
一方、eNB200は、これらのUE識別子どうしが合致しないと判定した場合、2次的な発見処理が必要か否かをさらに判定する。eNB200は、例えば、発見信号を送信するUE100−2が、2次的な発見処理を要求している場合に、2次的な発見処理が必要と判定する。eNB200は、2次的発見処理が必要と判定した場合、ステップ221の処理を実行する。
ステップ221において、eNB200は、2次的な発見処理を行うための帯域割当を行う。eNB200は、ステップ202とは別に、UE100−1及びUE100−2が発見信号の送受信を行うためにUE100−1及びUE100−2に対して無線リソースの割当を行う。
ステップ222において、eNB200は、帯域割当をUE100−1及びUE100−2のそれぞれに通知する。UE100−1及びUE100−2のそれぞれは、帯域割当を受信する。
ステップ223において、UE100−1及びUE100−2のそれぞれは、帯域割当を用いて、発見信号の送受信を行う。これにより、UE100−1及びUE100−2は、D2D通信を開始するか否かを確認する。UE100−1及びUE100−2は、例えば、発見信号に認証キーを含めて送信する。UE100−1及びUE100−2は認証キーを互いに取得して、D2D通信を開始するか否かを判定するための認証手続きを行う。
UE100−1及びUE100−2のそれぞれが、互いにD2D通信を開始すると判定した場合には、認証が成功したとして、D2D通信を開始する。一方、UE100−1及びUE100−2の少なくとも一方が、D2D通信を開始しないと判定した場合には、認証が失敗したとして、D2D通信が行われない。
なお、eNB200は、UE100−1が通信を要望する対象のUE識別子でないと判定した場合、何の処理もしない、或いは、受信した発見信号を送信したUE100−2が、希望UEでないことを示す情報(すなわち、受信した発見信号を送信したUE100−2の固有の識別子が、希望UEを示す固有の識別子と合致しないことを示す情報)をUE100−1に通知する。
なお、動作パターン2の変更例として、ステップ201における発見信号情報がUE100−2の一時UE識別子を含まず、ステップ202における発見信号がUE100−2の一時UE識別子を含んでいてもよい。
この場合、ステップ204において、UE100−1は、発見信号に含まれるUE100−2の一時UE識別子をeNB200に送信する。
(2)動作パターン2
次に、動作パターン2について、図11を用いて説明する。なお、上述した動作パターン1と異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、説明を適宜省略する。
ステップ301から303は、ステップ201から203に対応する。
ステップ304において、ステップ204と同様に、UE100−1は、検知情報をeNB200に通知する。
動作パターン2では、検知情報は、UE100−1の識別子及び発見信号に対応する一時UE識別子に加えて、発見コードDis1に対応したアプリケーション識別子AP1を含む。
eNB200は、アプリケーション(アプリケーション識別子AP1)に基づいて、2次的な発見処理が必要か否かを判定する。eNB200は、例えば、アプリケーション識別子AP1が、D2D通信の通信相手として特定のUEに限定していない場合に使用されるアプリケーションを示す場合に、2次的な発見処理が必要でないと判定する。eNB200は、アプリケーション識別子AP1が2次的な発見処理を必要としないと判定した場合、ステップ311の処理を実行する。一方、eNB200は、アプリケーション識別子AP1が2次的な発見処理を必要とすると判定した場合、ステップ321の処理を実行する。
ステップ311から315は、ステップ205から208、211に対応し、ステップ321から323は、ステップ221から223に対応する。
なお、動作パターン2の変更例として、一時UE識別子によってアプリケーションが1つに決まる場合、UE100−1は、検知情報にアプリケーション識別子を含めなくてもよい。
(第1実施形態のまとめ)
本実施形態において、eNB200は、UE100−1が存在するセル内で発見信号を送信するUE100−2に関する発見信号情報をUE100−1にブロードキャストする。UE100−1は、D2D通信の通信相手に希望する希望UEを特定するためにアプリケーション識別子を候補リストに設定し、UE100−1は、発見信号情報に設定したアプリケーション識別子が含まれると判定するまで、発見信号のスキャンを制限する。これにより、UE100−1が存在するエリア内に発見信号を送信するUE100−2が存在しない場合、又は、UE100−2が発見信号を送信していない場合に、UE100−1が発見信号のスキャンを行うことが制限される。従って、UE100−1は、無駄なバッテリの消費を抑制できる。また、発見信号情報が、発見信号の送信に用いられる無線リソース(例えば、周波数帯域)を含む場合には、UE100−1は、当該無線リソースに基づいて、スキャンを行うことにより、発見信号の送信に用いられていない周波数帯域のスキャンを行うことを回避できる。その結果、UE100−1は、無駄なバッテリの消費を抑制できる。
また、本実施形態において、UE100−1は、アプリケーション識別子を希望UEを示す情報として候補リストに設定する。UE100−1は、発見信号情報に含まれるアプリケーション識別子が、設定したアプリケーション識別子と合致した場合に、発見信号情報に希望UEが含まれると判定する。これにより、希望UEの識別子が候補リストに登録されていない場合であっても、D2D通信を行うことができるため、無駄なバッテリ消費を抑制しつつも、D2D通信を有効に活用できる。
また、変更例において、UE100−1は、希望UEを示す固有の識別子をeNB200に通知する。eNB200は、UE100−2の識別子として、一時的UE識別子を発見信号に含めて送信する。UE100−1は、発見信号のスキャンによって、UE100−2から発見信号を受信した場合で、且つ、発見信号情報に基づいて発見信号に対応する一時的UE識別子を特定した場合、一時的UE識別子をeNB200に通知する。eNB200は、一時的UE識別子が割り振られたUE100−2の固有の識別子が、希望UEの識別子と合致した場合に、UE100−1にD2D通信を開始させるための指示を通知する、及び/又は、一時的UE識別子が割り振られたUE100−2の固有の識別子が、希望UEの識別子と合致した場合に、受信した発見信号を送信したUE100−2の固有の識別子が、希望UEを示す固有の識別子と合致しないことを示す情報をUE100−1に通知する。また、変更例において、UE100−2は、UE100−2の識別子として、一時的UE識別子を発見信号に含めて送信する。UE100−1は、発見信号のスキャンによって、UE100−2から一時的UE識別子を含む発見信号を受信した場合、一時的UE識別子をeNB200に通知する。eNB200は、一時的UE識別子が割り振られたUE100−2の固有の識別子が、希望UEの識別子と合致した場合に、UE100−1にD2D通信を開始させるための指示を通知する、及び/又は、一時的UE識別子が割り振られたUE100−2の固有の識別子が、希望UEの識別子と合致した場合に、受信した発見信号を送信したUE100−2の固有の識別子が、希望UEを示す固有の識別子と合致しないことを示す情報をUE100−1に通知する。これらにより、UE100−1は、UE100−2に一時的UE識別子が割り振られていても、発見信号を送信したUE100−2が希望UEかどうかを判定せずに、eNB200からの指示に基づいて、D2D通信を行うことができる。従って、UE100−1は、UE100−2が希望UEでない場合にD2D通信を開始して無駄なバッテリを消費することを抑制できる。
また、変更例において、UE100−1は、発見信号のスキャンによってUE100−2から発見信号を受信した場合、発見信号を受信した旨をeNB200に通知する。発見信号を受信した旨を受信したeNB200は、UE100−1及びUE100−2に対して割り当てた無線リソースをUE100−1及びUE100−2に通知する。UE100−1及びUE100−2は、無線リソースを用いてD2D通信を開始するか否かを確認する。これにより、UE100−1及びUE100−2が互いに希望UEであることが分かった後に、D2D通信を開始することができる。
また、変更例において、eNB200は、UE100−2がD2D通信に使用するアプリケーションに基づいて、無線リソースをUE100−1及びUE100−2に通知するか否かを判定する。これにより、アプリケーションに基づいて、1次的にD2D通信を行うか否かを判断した後に、あらためて無線リソースを用いてD2D通信を開始するか否かを確認できるため、UE100−2は、発見信号に、D2D通信を開始するか否かを確認するための情報を含める必要が無い。従って、発見信号に含まれる情報量が膨大になることを回避できるため、発見信号を送信するために使用する無線リソースの枯渇化を回避できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る移動通信システムについて、説明する。なお、上述した実施形態及び変更例と異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、説明を適宜省略する。
上述した第1実施形態では、eNB200が発見信号情報をブロードキャストしていたが、本実施形態では、eNB200が、UE100−1のためにカスタマイズした発見信号情報をUE100−1に送信する。
(移動通信システムの動作環境)
本実施形態に係る移動通信システムの動作環境について、図12を用いて説明する。図12は、第2実施形態に係る移動通信システムの動作環境を説明するための説明図である。
図12に示すように、UE100−1は、候補リストをeNB200に送信する。候補リストは、例えば、電話番号が登録された電話帳である。
eNB200は、候補リストに含まれるUE100を示す識別子(例えば、電話番号)が、発見リスト(DiscoveryList1)に登録された発見信号を送信するUE100の識別子と合致するか否かを判定する。
eNB200は、合致したUE100の識別子を発見信号情報(DiscoveryList2Message)としてUE100−1に送信する。
(移動通信システムの概略動作)
次に、本実施形態に係る移動通信システムの概略動作について、図13及び図14を用いて説明する。図13及び図14は、本実施形態に係る移動通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
図13に示すように、UE100−1のユーザは、候補リストにユーザUsr2の識別子及びユーザUsr2が所有するUEであるUE100−2の識別子UEID100−2を設定(登録)する。UE100−2は、発見コードDis1を含む発見信号の報知(ブロードキャスト)を開始する。eNB200は、UE100−2の識別子(UEID100−2)及びUE100−2が送信する発見信号に含まれる発見コードDis1を発見リスト(第1の発見リスト)に登録する。
ステップ401において、UE100−1は、候補リストをeNB200に通知する。eNB200は、候補リストを受信する。候補リストは、ユーザUsr2の識別子及びUE100−2の識別子を含む。なお、候補リストは、ユーザUsr2の識別子を含まなくてもよい。
ステップ402において、eNB200は、候補リストに設定したUE100−2の識別子が、発見リストに存在するか否かを確認する。すなわち、eNB200は、候補リストにより取得したUE100−2の識別子が、発見リストに登録された発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致するか否かを判定する。本実施形態において、発見リスト及び候補リストのそれぞれに、UE100−2の識別子が登録されているため、eNB200は、2つの識別子が合致すると判定する。従って、eNB200は、ステップ411の処理を実行する。
なお、UE100−2が、D2D通信の相手として発見されることを許諾する許諾UEに関するホワイトリストをeNB200又はネットワーク500に通知し、当該ホワイトリストが発見リストに登録されている場合、eNB200は、UE100−1がホワイトリストに含まれるUE100である場合にのみ、2つの識別子が合致すると判定してもよい。すなわち、eNB200は、候補リストにより取得したUE100−2の識別子が、発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致していても、ステップ411の処理を実行せずに、後述するステップ421の処理を実行してもよい。
また、UE100−2が、D2D通信の相手として発見されることを拒否する拒否UEに関するブラックリストをeNB200又はネットワーク500に通知し、当該ブラックリストが発見リストに登録されている場合、eNB200は、UE100−1がブラックリストに含まれるUE100である場合には、たとえ、候補リストにより取得したUE100−3の識別子が、発見リストに登録された発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致していても、2つの識別子が合致しないと判定してもよい。この場合、ステップ411の処理を実行せずに、後述するステップ421の処理を実行する。
また、UE100−2が、D2D通信の通信相手を特定のユーザ端末に限定していない旨をeNB200又はネットワーク500に通知し、その旨が発見リストに登録されている場合、eNB200は、候補リストにより取得したUE100−2の識別子が、発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致していなくても、ステップ411の処理を実行してもよい。
ステップ411において、eNB200は、UE100−1向けに第2の発見リスト(DiscoveryList2)を生成する。第2の発見リストは、eNB200が有する発見リスト(第1の発見リスト)からUE100−1が候補リストに設定したUE100を抽出したリストである。eNB200は、第2の発見リストに、UE100−2の識別子(UEID100−2)及び発見コードDis1を登録する。
ステップ412において、eNB200は、第2の発見リストを含む発見信号情報をUE100−1に送信する。UE100−1は、発見信号情報を受信する。
eNB200は、UE100−2を含む発見信号情報が送信されたことをUE100−2に知らせるために、当該発見信号情報をUE100−2にも送信してもよいし、UE100−2がステップ413における待ち受け設定を行わないように制御するため、当該発見信号情報をUE100−2にも送信しなくてもよい。
ステップ413において、第1実施形態のステップ103と同様に、UEID100−1は、発見コードDis1に基づいて、発見信号のスキャンを開始するための待ち受け設定を行う。
ステップ414において、第1実施形態のステップ104と同様に、UE100−2は、発見コードDis1を含む発見信号を報知する。UE100−1は、発見信号のスキャンによって、発見信号を受信する。
ステップ415において、UE100−1は、発見信号の受信によって、発見コードDis1を発見する。これにより、UE100−1は、ユーザインターフェイス120にユーザUsr2を検知したことをポップアップ表示する。
その後、UE100−1は、UE100−2とD2D通信のための接続を確立し、UE100−1とUE100−2とは、D2D通信を開始する。
一方、図14に示すように、UE100−1が、候補リストにユーザUsr3の識別子及びユーザUsr3が所有するUEであるUE100−3の識別子UEID100−3を設定(登録)した場合、eNB200は、候補リストにより取得したUE100−3の識別子が、発見リストに登録された発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致しないと判定し、ステップ421の処理を実行する。
ステップ421において、eNB200は、UE100−1向けに一致する識別子(UEID)がない旨のメッセージを作成する。例えば、eNB200は、空メッセージを作成する。
ステップ422において、eNB200は、ステップ421において作成した空メッセージを含む発見信号情報をUE100−1に送信する。UE100−1は、発見信号情報を受信する。
ステップ423において、UE100−1は、UE100−1は、発見信号のスキャンを開始しないために、発見信号を待ち受けない設定を行う。従って、UE100−1は、発見信号のスキャンが制限されたままである。
(第2実施形態のまとめ)
本実施形態において、UE100−1は、希望UEの固有の識別子を候補リストに設定する。UE100−1は、希望UEの固有の識別子をeNB200に通知する。eNB200は、希望UEの固有の識別子が、発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致する場合、UE100−2に関連する情報を発見信号情報としてUE100−1に通知する、及び/又は、希望UEの固有の識別子が、発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致しない場合、希望UEの固有の識別子が、発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致しない旨(空メッセージ)を通知する。これにより、UE100−1は、希望UEに関連する情報だけを発見信号情報として取得することができる。また、UE100−1は、空メッセージが通知された場合には、希望UEが発見信号を送信していないことを認識できるため、無駄な発見信号のスキャンを行わずに済み、バッテリの消費を抑制できる。
また、本実施形態において、UE100−2は、許諾UEに関するホワイトリストをeNB200に通知する。eNB200は、希望UEを通知したUE100−1が、ホワイトリストに含まれる許諾UEである場合にのみ、UE100−2に関連する情報を発見信号としてUE100−1に通知する。また、本実施形態において、UE100−2は、拒否UEに関するブラックリストをeNB200に通知する。eNB200は、希望UEを通知したUE100−1が、ブラックリストに含まれる拒否UEである場合、UE100−2に関連する情報を発見信号としてUE100−1に通知しない。これにより、UE100−2は、D2D通信を希望しないUEに、UE100−2に関連する情報が受信されることを回避できる。
また、本実施形態において、UE100−2は、D2D通信の通信相手を特定のユーザに限定しない旨をeNB200に通知する。eNB200は、希望UEの識別子が、発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致しない場合であっても、UE100−2に関連する情報を発見信号情報としてUE100−1に通知する。これにより、UE100−2は、希望UEとして候補リストに登録されていないUE100が発見信号をスキャン可能であるため、D2D通信を有効に活用できる。
[その他実施形態]
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、上述した第1実施形態では、UE100−1は、D2D通信の通信相手に希望する希望UEを特定するための情報として、アプリケーション識別子AP1を設定していたが、これに限られない。
図15に示すように、UE100−1は、UE100−2を示しUE100−1に既知の固有の識別子(例えば、電話番号Tel2)を希望UEを示す固有識別子として設定してもよい。UE100−2は、発見コードDis2としてTel2を含む発見信号の報知(ブロードキャスト)を開始する。eNB200は、UE100−2の識別子(UEID100−2)及び発見コードDis2としてのTel2を発見リストに登録する。なお、省略されているが、eNB200は、発見コードDis2がTel2であることを発見信号情報に含めてブロードキャストする。UE100−1は、発見信号情報を受信する。
ステップ501において、UE100−1は、設定した電話番号Tel2が、発見信号情報に存在するため、候補リストの発見コードDis2として、Tel2に基づいて、発見信号のスキャンを開始するための待ち受け設定を行う。
ステップ502において、UE100−2は、発見コードTel2を含む発見信号を報知する。UE100−1は、発見信号のスキャンによって、発見信号を受信する。
ステップ503において、UE100−1は、発見信号の受信によって、発見コードTel2を発見する。これにより、UE100−1は、ユーザインターフェイス120にユーザUsr2を検知したことをポップアップ表示する。
その後、UE100−1は、UE100−2とD2D通信のための接続を確立し、UE100−1とUE100−2とは、D2D通信を開始する。
このように、UE100−1は、UE100−1が既知のUE100−2の電話番号を候補リストに設定し、UE100−2は、UE100−2自身の電話番号(すなわち、UE100−1が既知の電話番号)を発見コードして発見信号に含めて送信し、UE100−1は、発見信号に含まれる電話番号が、候補リストに設定した電話番号と合致した場合に、発見信号を送信するUE100−2が希望UEであると判定する。これにより、UE100−1は、eNB200又はネットワーク500に問い合わせることなく、発見信号を送信するUE100−2が希望UEであるか否かを判定できる。その結果、UE100−1は、eNB200又はネットワーク500に問い合わせずに済むため、バッテリの消費を抑制できる。
なお、UE100−2が発見コードとする識別子は、自身の電話番号に限らず、メールアドレスなどであってもよい。
なお、UE100−1は、発見信号情報を受信する前に、発見コードDis2としてTel2を含む発見信号をUE100−2から受信していた場合、UE100−1は、Tel2がUE100−2を示すことを知っているため、発見信号情報によって発見信号の送信元を確認することなく、送信元を認識することができる。従って、UE100−2が電話番号(UE100−1が既知のUE100−2の固有の識別子)を用いて発見信号を送信する場合には、UE100−2は、発見信号の受信及び発見信号情報によって発見信号の送信元を特定する処理を省略することが可能である。
また、上述した上述した第1実施形態の変更例では、ネットワーク500がUE100−1の候補リストを有していたが、これに限られない。図16に示すように、UE100−1が必要に応じて、eNB200に候補リストを通知してもよい(ステップ602参照)。例えば、UE100−1は、発見信号情報を受信した場合に、eNB200に候補リストを送信してもよい。
なお、ステップ601、603から611は、第1実施形態の変更例のステップ201から208、211、221から223に対応する(図10参照)。
また、図17に示すように、UE100−1とUE100−2とは、候補リストに互いのUE識別子を登録する前に、D2Dペア設定を行うと共に、UE100−1及びUE100−2のそれぞれが、候補リストを更新する旨をeNB200経由で通知してもよい。
ネットワーク500は、UE100−1及びUE100−2のそれぞれの候補リストを更新する。具体的には、ネットワーク500は、UE100−1及びUE100−2のそれぞれの候補リストに、互いのUE100の識別子を登録する。
また、第1実施形態において、発見リストに登録されるUE100は、eNB200が管理するセルに存在するUE100であったが、これに限られない。eNB200に隣接する隣接eNB200が管理するエリア(隣接セル)に存在するUE100を発見リストに登録してもよい。eNB200は、隣接eNB200からX2インターフェイスを介して、隣接セルに存在するUE100が登録された発見リストを取得してもよい。
また、上述した第1実施形態の変更例では、eNB200が判定を行っていたが、例えば、eNB200の上位装置又はネットワーク上の判定装置(サーバ)が判定を行ってもよい。
また、上述した第1及び第2実施形態では、UE100は、スキャンの制限が解除された場合に、スキャンを開始していたが、これに限られない。例えば、UE100は、スキャンを行っていて、スキャンの制限が解除された場合に、スキャン間隔を長くしてもよい。
また、上述した第2実施形態において、eNB200は、ステップ421及び422において、UE100−1向けに空メッセージを作成し、空メッセージをUE100−1に送信したが、これに限られない。eNB200は、UE100−1の候補リストにより取得したUE100−3の識別子が、発見リストに登録された発見信号を送信するUE100−2の識別子と合致しないと判定した場合、処理を終了してもよい。UE100−1は、eNB200から何も情報が通知されなければ、UE100−3が発見信号を送信していないと認識する。 また、上述した第1実施形態において、UE100−1は、発見信号情報を受信する前に予め候補リストに希望UEに関する情報を設定していたが、これに限られない。UE100−1は、発見信号情報を受信した後に、発見信号情報に含まれる情報に基づいて、候補リストに希望UEに関する情報を設定してもよい。例えば、UE100−1は、発見信号情報によって希望のアプリケーションをD2D通信に使用するUE100が存在することを認識してから、候補リストに当該アプリケーションを設定してもよいし、発見信号情報によって、希望のUE100が存在することを認識してから、候補リストに希望のUE100の識別子を設定してもよい。UE100−1は、候補リストにこれらの設定を行った後、発見信号のスキャンの制限を解除する。