JP6116599B2 - 生物学的流体収集システム - Google Patents

Description

本発明は、生物学的流体を収集する装置、システム、及び方法に関する。

生物学的流体の生成及び収集を支援し或いはその他の方法で補助する様々の生物学的流体収集装置及びシステムが開発されている。そこに含められるものは、マスタベーションスリーブ及び他のそのようなシステムのような、精液の刺激、従って、生成を補助するシステム及び装置である。そのような装置の実例は、全てSteven A. Shubin, Sr.に発効した、「Device for Discreet Sperm Collection」という表題の１９９８年７月２１日付け米国特許第５，７８２，８１８号、「Prophylactic and Prosthetic Device」という表題の１９９８年９月１５日付け米国特許第５，８０６，５２３号、「Device for Discreet Sperm Collection」という表題の１９９８年９月１５日付け米国特許第５，８０７，３６０号、及び「Female Functional Mannequin」という表題の１９９５年１１月１４日付け米国特許第５，４６６，２３５号であり、それらの全文をここに参照として援用する。

精液の収集は、人間においてであれ、動物においてであれ、問題を孕み且つ困難であり得る。人間の男性の場合のように、収集は気恥ずかしく不格好な経験であり得る。或いは、雄の動物の場合のように、試料を取得しようと試みるとき、収集は問題を孕み得る。更に、馬等のような大きい動物の場合には、動物の大きさ、予測不能性、非協調の故に、収集は危険であり得る。

人間に関して、手順は依然として極めて古風であり、マスタベーションして検体容器内に個別に入れることを含み、それは不快さを招き得る。即ち、勃起した雄のペニスは概ね上向きに方向付けられるのに対し、収集装置はそれに対して下方に或いは下向きに保持され或いは位置付けられなければならない。よって、献体容器内に収容されるよう射精可能であるために、提供者は勃起したペニスを下向きに押し下げなければならない。勃起したペニスを下向きに押し下げることは困難であり得るのみならず、不快でさえもあり、一部の場合には、苦痛でさえもあり得る。更に、勃起したペニスと献体容器の位置との間の衝突は、雄の不適切なタイミングの開始及び／又は射精の故に、射精液の損失及び／又はより多くの精子に富む射精液の不注意な損失も招き得る。使用中に起こり得る不快さの故にであろうが、献体容器とペニスとの同時の角度形成及び整列の故にであろうが、改良が望ましい。

その上、更に、今日の施設において用いられる献体容器は、快適性のためというよりもむしろ、有用性の目的のために設計されている。例えば、献体容器自体は、厳密に容器として機能し、快適性、使用の容易さ、或いは提供者に対する及び／又は提供者のための他の支援に関して、何も提供しない。それに加えて、更に、今日の献体容器の大きさ、形状、粗い縁、及びネジ山は、実際に提供者に不快さを引き起こし得るし、生殖器との接触が行われるならば、苦痛ですらあり得る。

その上、更に、動物における精液の収集も問題を孕み、困難である。これらの献体のために、収集は収集に携わる人員に物理的な危険を提示し得る。よって、予測不能性を減少させ且つ動物の協力を増大させる装置、システム、及び方法が望まれる。更に、獲得される精液献体は、動物の診断及び治療において用いられるのみならず、育種家（ブリーダ）等に販売されもするので、そのような献体は利益になり、よって、これらの動物の所有者は、最小量の浪費で十分に捕捉される献体を有することを探求する。

その上、医者は、前立腺の健康が精液の生産の刺激から益を得ることができ、よって、そのプロセスを促進すると同時に前述の欠点を軽減するシステムが望まれると言う。近年の研究は、人間の男性の前立腺の健康が射精の頻度に関連し得ることを見出した。具体的には、低頻度の射精は、鬱血性前立腺炎としても既知の前立腺の腫れを引き起こし得るし、人間の男性における癌の危険性も増大し得る。一部の医療情報源は、毎週３〜４回の頻度の射精が良好な前立腺の健康を保証することを示唆する。１つの研究は、毎月１３〜２０回の間の射精を行う男性が生涯に前立腺癌になる率が１４％より低く、毎月２１回以上射精する男性が生涯に前立腺癌になる率が３３％以上より低いことを見出した。精液の刺激及び収集のための装置は、男性、特に未婚又は長く結婚している男性の中で、より高い射精率を達成するのを助け得る。

射精の前立腺健康効果に関する支援を超えて、射精を通じた精液の刺激及び収集のための装置は、脱感作の問題を逆転させるのを助け得る。即ち、手又は粗布を用いたペニスの反復的なマスタベーション刺激は、特に何らかの形態の潤滑剤が存在しない場合には、ペニスの脱感作を招き得る。その場合、脱感作は交接中に勃起障害を引き起こし得る。

精液の刺激及び収集のために特に設計された適切に潤滑された装置の使用は、脱感作の問題を逆転させるのを助け、よって、脱感作の問題に関連する勃起障害の発生を減少させ得る。

例示的な実施態様の詳細な記載のために、次に添付の図面を参照する。

開示のシステムの分解状態の実施態様を示す分解斜視図である。 開示のシステムの分解状態の他の実施態様を示す分解斜視図である。 図１のシステムの組立状態の実施態様を示す側断面図である。 開示の１つの実施態様に従った角度付き容器を示す側面図である。 開示の１つの実施態様に従ったアダプタを示す斜視図である。 開示の１つの実施態様に従ったアダプタを示す斜視図である。 開示の１つの実施態様に従ったアダプタを示す斜視図である。 開示の１つの実施態様に従ったアダプタを示す斜視図である。 開示の１つの実施態様に従ったアダプタを示す斜視図である。 開示の１つの実施態様に従ったアダプタを示す斜視図である。 開示の１つの実施態様に従ったアダプタを示す斜視図である。 図２のシステムの分解状態を示す分解図である。 図２のシステムの分解状態を示す分解図である。 開示の実施態様に従った方法を示すフローチャートである。 開示の実施態様に従った方法を示すフローチャートである。

具体的なシステム構成部品を言及するために、以下の記述及び請求項を通じて特定の用語が用いられる。当業者が理解するように、異なる会社は、ある構成部品を異なる名称で言及し得る。この文献は、機能において異なるのではなく名称において異なる構成部品の間を区別することを意図しない。

以下の既述において並びに請求項において、「含む」(“including”及び“comprising”)という用語は、開放型の様式において用いられ、よって、「〜を含むが、〜に限定されない」を意味するものと解釈されるべきである。「結合する」(“couple”又は“couples”)という用語も、間接的又は直接的な接続を意味する。よって、第１の装置が第２の装置に結合するならば、その接続は、直接的な接続を通じて或いは他の装置又は接続を介した間接的な接続を通じてであり得る。更に、そのような接続は、流体又は他の機械的連絡、信号連絡等を非限定的に含む、連絡的接続であり得るが、そのように結合されるときに、単一ユニットを形成するよう物理的に取り付けられ得るが、そうであることを意味する必要はない。

特定の寸法及び材料仕様が明細書及び請求項の一方又は両方に含められ或いは省略されている場合、そのように請求されていない限り、それらは請求項中に組み込まれないものと理解されるべきである。

ここにおける記述の目的のために、「上方」、「下方」、「上」、「下」、「右」、「左」、「後方」、「前方」、「垂直」、「水平」及びそれらの派生語は、図３に示されるような装置の向きに関する。

同じ又は類似の部分に言及するために、図面を通じて同じ参照番号を用い得る。様々の実施態様の間の更なる同等の機能は、類似の番号指定を利用し得る。適切であるならば、対応するアルファベット指定が変更させられる。更に、図面中に例示される寸法（もし提供されているならば）は、例示の目的のためだけに含められており、本発明の範囲を限定することは意図されていない。

「流体」は、広義の一般的な普通の意味において用いられ且つ定義付けられ、その用語法は、とりわけ、尿、精液、及び他の生物学的流体に適用されることが意図される。

更に、要約の目的は、米国特許商標局、公衆、特に表現の特許用語又は法律用語に精通していない科学者、エンジニア、及び実務家が、通り一遍の点検から、その出願の技術的開示の本質を素早く学ぶことを可能にすることにある。従って、要約は請求項によってのみ判断されるべき発明や出願を定義付けることを意図せず、請求項の発明について如何様にも限定することを意図しない。

以下の議論は、様々の実施態様に向けられている。これらの実施態様のうちの１つ又はそれよりも多くが好適であり得るが、開示の実施態様は、請求項を含めて、開示の範囲を限定するものとして解釈され或いは他の方法において用いられてならない。加えて、当業者は、以下の記述が広い適用を有し、如何なる実施態様の議論もその実施態様の例示であることを意味するに過ぎず、開示の範囲が、請求項を含めて、その実施態様に限定されないことを理解するであろう。

以下に議論する様々の例示的な実施態様は、人間の精子及び精液の収集の脈絡において展開され、よって、以下に続く議論は、展開的な議論に基づく。しかしながら、ここに開示する実施態様は、（そのように請求されない限り）人間の精子及び精液の収集だけに限定されることは意図されず、ここで議論するシステム、装置、及び方法を如何なる生物学的流体（例えば、尿）とも利用し得るし、人間以外の動物（例えば、馬）におけるそのような流体の収集で利用し得る。

雄の動物からの生物学的流体の収集は問題を孕み得る。人間の男性の場合には、収集は気恥ずかしく不格好であり得る。馬のような大きい動物の場合、検体の収集は物理的な危険を提示し、よって、予測不能性を減少させ且つ動物の協力を増大させる装置、システム、及び方法も望ましい。

関連技術の不利点及び欠点が、ここに開示し且つ記載する例示的なシステム１０を通じて、少なくとも部分的に取り組まれる。ここで、図１を参照すると、流体収集システム１０が示されており、流体収集システム１０は、（蓋又はカバーとも等しく呼び得る）キャップ２４及び８６と共に、シェル２２とスリーブ４０とを含む装置２０と、（コネクタ又は肘とも等しく呼び得る）アダプタ６０と、（貯槽又は器とも等しく呼び得る）容器８０とを含む。

装置２０は、シェル２２と、スリーブ４０とを含み得る。図１及び２に例示するように、シェル２２は、単一ピース（図１）又は多数ピース（図２）の実施態様を含み得る。多数ピースの実施態様を「クラムシェル」構造と呼び得る。図２の実施態様は、シェル２２の内部機能を表示するよう開放構成において例示されている。図２の多数ピースの実施態様は、閉じられるときには、その外部機能に関して、図１の単一ピースの実施態様と実質的に同じように見え得る。逆に、図１の単一ピースの実施態様の内部機能は、図２の多数ピースの実施態様と実質的に同じであり得る。シェル２２は、第１の開口３２と、第２の開口３４とを形成し、中央通路３３と、対応する第１及び第２の端３２Ａ及び３４Ａとを備え得る。図１を再び参照すると、例示の実施態様において、シェル３８の外表面が、シェルを把持するのを助ける内部機能３９を含む。

少なくとも幾つかの実施態様において、シェル２２は、スリーブを保持する。更に、スリーブをシェル又はその一体的な部分内に取り外し可能に配置し得る。その上、更に（図２）、シェル２２を第１の部分１１２と第２の部分１１４とに分岐させ、蝶番１１６式に接続させ得る。図７と共に、システム１０の多数ピースシェルを以下に更に記載する。

図１及び２を依然として参照すると、少なくとも幾つかの実施態様において、シェル２２及びスリーブ４０の少なくとも一方は、スリーブ及びシェルが軸ｘ−ｘ（図２）に沿って互いに対して両方向において（即ち、往復運動式に）実質的に長手に滑動するのが制限されるよう、他方を保持するように構成される。例えば、シェル２２は、スリーブ４０がその中で実質的に長手に移動しないよう、噛み合い可能に接続し、結合し、或いはその他の方法で作用する、１つ又はそれよりも多くのの機能を含み得る。図２に例示される実施態様では、リング３６がスリーブ４０内に凹部を形成する環状溝５６内に収容されるように設けられる。しかしながら、他の機能、突起又は類似の手段を用い得る。その中に噛み合い可能に受け入れられるときに、スリーブ及びシェルは使用中に互いに対して長手に往復運動式に滑動するのが実質的に制限される。

シェル２２を取り外し可能なカバー又はキャップ２４及び８６と噛み合うよう設計し且つ構成し得る。キャップ２４をシェル２２の端３２と螺合式に噛み合うよう構成し得る。入れ子式接続や部分回転確実係止システムのような他の接続を等しく用い得る。例えば、不使用時にシステム１０が格納されるときのように、シェル２２の端３４と螺合式に噛み合うようキャップ８６（図１）を設計し且つ構成し得る。その上、更に、性的に示唆的なものを含むものから目立たないものまで、シェルの外観を如何様にも構成し得る。

図１及び図２の例示的な実施例において、シェル２２、アダプタ６０、及び容器８０は、アダプタ６０がシェル２２を容器８０に取り外し可能に接続するように、噛み合い可能なネジ山を含む。（例えば、差込式の取付具のような）他の接続金具又は取付具を用い得る。そのような取付具は、本発明原理の精神及び範囲内に入る。

図３は、システム１０の断面図を示している。具体的には、図３は、細長い、可撓な、重合体の、圧縮可能なスリーブ４０（例えば、インサート）を示しており、スリーブ４０は、第１の端４２と、第２の端４４とを含む。第１の端４２は、第１のオリフィス４８を定め、第２の端４４は、第２のオリフィス５０を定める。スリーブ４０は、第１のオリフィス４８と第２のオリフィス５０との間に細長い通路４６を定める。図示する例示的なシステムにおいて、細長い通路４６は、スリーブ４０の中心軸に沿って定められ、中心軸は、第１及び第２のオリフィス４８及び５０の最外側の機能によって定められる平面に対して垂直である。しかしながら、細長い通路は、スリーブ４０の中心軸に沿って存する必要はない。

１つの実施態様において、通路４６は人間のペニスを収容するような大きさとされる。第１のオリフィス４８はペニスを受け入れ、通路４６は円周方向に接触してペニスを刺激するようペニスの周囲よりも小さい大きさ（直径）とされる。更に、人間に肉を刺激する（即ち、性的に受容するオリフィスを形成する種類の）如何なる適切な材料からもスリーブ又はインサート４０を形成し得る。例えば、ほんの数例を挙げるだけでも、熱可塑性エラストマ（ＴＰＥ）ゲル、シリコン、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、又は弾性ゴム（エラストマゴム）から、スリーブ４０を作製し得る。適切な弾性ゲル（エラストマゲル）は、上述の米国特許第５，７８２，８１８号に記載されている。キャップ２４の取外し後に、スリーブ４０をシェル２２のチャンバの内側に取り外し可能に配置し得る。他の実施態様において、通路４６は、人間以外（例えば、馬、犬）のペニスを収容するような大きさとされる。

図３によって例示されるように、収集される精液又は他の流体を保持し、捕捉し、収容し、且つ／或いは貯蔵するための容器８０は、（例えば螺合式接続によって）アダプタ６０に結合され、アダプタ６０は、スリーブ４０に結合される。例示的なシステムにおいて、アダプタ６０は、シェル２２を経由してスリーブ４０に結合されるが、他の場合には、シェル２２が使用される必要はなく、よって、アダプタ６０をスリーブ４０に直接的に結合し得る。容器８０は内部容積８３を定め、図３に示されるように結合されるときに、通路４６は内部容積８３に流体的に結合される。

例示される実施態様において、アダプタ６０は、第１の端６２から第２の端６４まで測定されるときに、ある角度を形成する。１つの実施態様では、アダプタ６０を１００度〜１７０度まで角度付け（図３にαとして示される）、他の実施態様では、１１０度〜１６０度まで角度付け、第３の実施態様では、１２０度〜１５０度まで角度付け得る。よって、容器８０が装置２０に結合されるときに、容器８０はある角度に配置され、通路４６の中心軸より下に或いは通路４６の中心軸から離れて延びる。角度αを任意の適切な場所で、例えば、図示のようにアダプタ６０の辺に関して測定し得る。他の場合には、角度αをアダプタ６０の第１の端（例えば、シェル２２に結合する端）によって形成される中心軸と第２の端（例えば、容器８０に結合する端）によって形成される中心軸との間の角度として測定し得る。

図４は、他の実施態様に従った容器８１の側面図を示している。具体的には、容器８１は、第１の開放端８２と、内部容積８３とを定める。図４の例示的な実施例では、アダプタ６０を省略し、容器８１をスリーブ４０に直接的に又は間接的に結合し得る。よって、図４の実施態様では、容器８１が第１の端８２から第２の端８４に角度付けられるように、容器８１自体が移行領域８５を定める。他の実施態様では、移行領域８５を（図４中にＡとして示すように）１００度〜１７０度まで角度付け、他の実施態様では、１１０度〜１６０度まで角度付け、第３の実施態様では、１２０度〜１５０度まで角度付け得る。少なくとも幾つかの実施態様では、端８２の最外側の機能によって定められる平面に対して垂直な第１の中心軸１−１’と端８４の最外側の機能によって定められる平面に対して垂直な第２の中心軸２−２’との間に角度Ａを定め得る。

例示的な実施例において、容器はキャップ８７を取り外し可能に収容するよう更に構成される。キャップ８７は、シェル２２に噛み合い可能に結合するよう容器８１に設けられるネジ山又は他の取付金具と噛み合うのに適したネジ山又は他の取付金具を含み得る。容器８１の少なくとも幾つかの実施態様において、ネジ山（例えば、ネジ山８９）又は他の取付金具は、アダプタの外表面に配置される。よって、キャップ８７は、使用後に容器８１の上に配置されるときに、その内部容積８３を隔離し、内容物を損失又は汚染から守る。キャップ８７は容器８１と共に記載されているが、容器８０に従った実施態様と取り外し可能に噛み合うようキャップ８７を等しく構成し得る。その場合、キャップ８７は、アダプタ６０に噛み合い可能に結合するよう容器８０に設けられるネジ山又は他の取付金具と噛み合うのに適したネジ山又は他の取付金具を含む。

図５は、例示的なシステムに従ったアダプタ６０の様々の斜視図を描写している。具体的には、図５は、幾つかの実施態様において、アダプタ６０が第１の端６２を定め、第１の端６２は、例えば、ネジ山６３によって、容器８０（図５には示されていない）に結合するよう構成される。幾つかの場合には、第１の端６２に定められる孔の直径は、第２の端６４に定められる孔の直径よりの大きいが、他の場合には、相対的な大きさは同じであり得るし或いは第２の端６４に定められる孔はより大きくあり得る。再び、ネジ山付き接続は実施例であり、他の接続の種類も用い得る。

図６Ａ−６Ｅは、他の例示的な実施態様に従ったアダプタ６０の様々の斜視図を示している。図６Ａ−６Ｅに描写される実施態様において、アダプタ６０は、構造的に図５のアダプタと類似し得るが、アダプタ６０の側壁を通じる孔６６の形態の通気口を更に含み得る。孔６６はシステム１０の内部容積と大気圧との間の圧力均衡を可能にする。体液の損失を防止するために、殆どの場合、孔６６はアダプタ６０の上方表面６７に配置される。しかしながら、孔が同伴空気の放出のために設けられ且つ同伴空気の放出を可能にする限り、孔６６のための代替的な構造及び場所も可能である。更に、使用者は、例えば、指又は親指を用いて孔を塞ぎ或いは部分的に塞ぐことによって、圧力が均衡する速度を規制し得る。このようにして、システム１０内に部分的真空を生成し得るし、それによって創り出される吸引は精液の排除を助け得る。真空制御は、例えば射精が弱い患者からの検体の収集を支援し得る。代替的に、他の実施態様では、穴又は孔を有する栓（図示せず）を設け得る。その場合、栓を通気口６６内に挿入し得るし、孔の大きさをシステム１０の内部容積と外部との間の空気の流れが内部容積内の部分真空を維持するよう制御されるような大きさとし得る。このようにして、栓は使用者の指又は親指の役割を演じる。更に、システム１０の使用中に通気口内に栓を保持するために、栓はスナップ取付金具又は取付具又は類似の構造を備え得る。

図６Ａにおいて、アダプタ６０の角度付き特徴が更に詳細に示されている。少なくとも幾つかの実施態様において、図３に関連して上述したαのような角度を端６２の最外側の機能によって定められる平面に対して垂直な第１の中心軸１−１’と端６４の最外側の機能によって定められる平面に対して垂直な第２の中心軸２−２’との間に定め得る。

図７Ａ及び７Ｂは、例示的なクラムシェル実施態様に従ってシステム１０の２つの分解斜視図を示している。具体的には、スリーブ４０がシェル２２内に配置され、そのシェル２２は２つの部分、即ち、蝶番１１６（ヒンジ）を介して接続される部分１１２及び部分１１４で構成される。アダプタ６０が、ネジ山７３，６３，６５，７９を介して、容器８０をシェル２２に結合する。図７に示されるアダプタ６０の実施態様は、通気口６６を含む。

図８Ａ及び８Ｂは、本開示の実施態様に従った方法のフローチャートを例示している。先ず、図８Ａを参照すると、哺乳類の雄から精液を収集する方法は、ブロック８００で開始する。ブロック８０２において、哺乳類の雄を刺激して射精させる。ブロック８０４において、精液を弾性スリーブ（エラストマスリーブ）の通路内に収集する。ブロック８０６において、精液が重力で容器に送られるように弾性スリーブを方向付ける。ブロック８０８において、容器を弾性スリーブとの結合から取り外し、ブロック８１０において、キャップを容器の上に配置する。方法はブロック８１２で終了する。

次に、図８Ｂを参照すると、そこに例示されているのは、ブロック８０２の方法の更なる詳細である。ブロック８０１において、哺乳類の雄を刺激する。ブロック８０３において、刺激の少なくとも一部の間に、例えば、孔６６を通じて、容器の内部容積を大気圧に通気させる。しかしながら、ブロック８０５において、射精中に内部容積内の圧力を減少させる。圧力の減少（例えば、大気圧よりも少ない圧力を創り出すこと）は、ペニスがスリーブ内に挿入される時点で孔６６を遮り、次に、遮断構成において孔６６を保持しながらペニスをスリーブから部分的に引っ込める。ペニスと容器８０との間に定められる容積の増大は、孔６６内の空気流の導入を伴わずに、大気よりも少ない内部容積内の圧力の創成をもたらす。圧力の低下は、（通気システムに比べて）、精液が大気圧容器８０に射精される状況よりも多くの精液及び精子を流れさせる。

使用中、もし組み立てられていないならば、スリーブ４０をシェル２２内に挿入することによってシステムを組み立てる。更に、クラムシェル設計を有する実施態様では、シェルを組み立て或いは閉じることによって、それぞれの端３２Ａ及び３４Ａに開口３２及び３４を形成する。次に、アダプタ６０の第１の端６２をシェル２２の第２の端３４Ａに接続し、アダプタ６０の第２の端６４をシェル２２の第１の端８２に結合し得る。その場合、この構成は第１のオリフィス４８から容器８０の内部８３への流体連絡を可能にする。次に、ペニスをスリーブ４０内に挿入し、射精まで機械的に操作する。検体は容器８０内に流入し、容器８０内に収集される。次に、容器８０をアダプタ６０から取り外し、分析、使用、及び配給のためにキャップで覆い得る。次に、システムを洗浄し、システム１０の反復的な使用のために、新しい又は再利用の容器８０を用い得る。

上述の議論は本発明の原理及び様々の実施態様を例示することを意図する。上述の開示が十分に理解されるや否や、多数の変形及び変更が当業者に明らかになるであろう。例えば、エンドキャップはシステムの使用にとって本質的でない。以下の請求項は全てのそのような変形及び変更を包含するものと解釈されるべきことを意図する。

Claims (27)

1. エラストマ材料のスリーブと、
   容器と、
   シェルとを含む、
   装置であって、
   前記スリーブは、第１及び第２の端と、通路とを定め、各々の端は、第１及び第２のオリフィスをそれぞれ定め、前記通路は、前記第１及び第２のオリフィスの間に延在し、
   前記容器は、側壁及び底と、入口部分とを含み、前記側壁及び前記底は、前記容器の内部容積を定め、前記底からの前記側壁の高さは、前記容器の高さを定め、前記入口部分の内径は、前記容器の内径を定め、前記容器の前記高さは、前記容器の前記内径の少なくとも半分であり、
   前記容器は、前記内部容積が前記スリーブの前記通路に流体的に結合されるよう、前記スリーブに機械的に結合され、
   前記シェルは、前記スリーブを取り囲むように構成され、前記シェル、前記スリーブ、及び前記容器は、前記スリーブ内に挿入される哺乳類のペニスを引っ込めた後に生成される部分真空を維持するように構成され、
   当該装置は、前記通路と前記容器との間に通気口を更に含み、該通気口は、塞がれないときに、前記内部容積を大気圧に流体的に結合させる、
   装置。
2. 前記容器は、前記容器の前記側壁の外表面に配置される接続取付具を更に含み、前記容器は、前記接続取付具によって前記スリーブに機械的に結合される、請求項１に記載の装置。
3. 内径上に接続取付具を有するキャップを更に含み、前記キャップの前記接続取付具は、前記容器の前記接続取付具と噛み合い可能に接続するよう構成される、請求項２に記載の装置。
4. 前記接続取付具は、前記内部容積を封止するための装置を取り外し可能に収容するよう構成される、請求項２に記載の装置。
5. 前記容器は、第１の端から第２の端に角度付けられる、請求項１に記載の装置。
6. 第１及び第２の端を定めるアダプタを更に含み、前記第１の端は、前記スリーブに機械的に結合させられ、前記第２の端は、前記容器に機械的に結合させられ、前記アダプタは、前記スリーブの前記通路を前記容器の前記内部容積に流体的に結合させる内部通路を定める、請求項１に記載の装置。
7. 前記アダプタの前記第１の端によって定められる第１の中心軸と、前記アダプタの前記第２の端によって定められる第２の中心軸とを更に含み、前記第１及び第２の中心軸は、同一直線上にない、請求項６に記載の装置。
8. 前記第１及び第２の中心軸は、１００〜１７０度の間の値を有する鈍角を形成する、請求項７に記載の装置。
9. 当該装置は、前記通路を前記容器の前記スリーブに流体的に結合させるよう構成されるアダプタを更に含み、前記通気口は、前記アダプタ内のオリフィスを含む、請求項１に記載の装置。
10. 当該装置は、前記スリーブを取り囲むよう構成されるシェルを更に含む、請求項１に記載の装置。
11. 前記シェルは、第１の部分と第２の部分とに分岐される、請求項１０に記載の装置。
12. 前記シェルは、蝶番式に分岐される、請求項１１に記載の装置。
13. 前記シェル、前記アダプタ、及び前記容器は、前記アダプタが前記シェルを前記容器に取り外し可能に接続するよう、噛み合い可能な取付具を含む、請求項９に記載の装置。
14. 細長い可撓なスリーブと、
    シェルと、
    キャップと、
    容器とを含む、
    システムであって、
    前記スリーブは、第１及び第２の反対の端を含み、各々の端は、第１及び第２のオリフィスをそれぞれ含み、前記スリーブは、前記第１及び第２のオリフィスの間に延在し且つそれらを接続する細長い通路を含み、
    前記シェルは、前記スリーブを取り外し可能に保持するよう構成され、前記シェルは、前記第１及び第２のオリフィスにそれぞれ対応する第１及び第２の開口を含み、
    前記キャップは、前記シェルの前記第１の開口に結合し且つそれを覆うよう構成され、
    前記容器は、内部容積を定め、前記容器は、前記シェルに取り外し可能に結合させられるよう構成され、そのように結合させられるときに、前記第２のオリフィスと流体連絡し、前記容器は、その外表面に配置される接続取付具を含み、且つ前記内部容積を封止するための装置を取り外し可能に収容するよう構成され、
    前記シェル、前記スリーブ、及び前記容器は、前記スリーブ内に挿入される哺乳類のペニスを引っ込めた後に生成される部分真空を維持するように構成され、
    当該システムは、前記通路と前記容器との間に通気口を更に含み、該通気口は、塞がれないときに、前記内部容積を大気圧に流体的に結合させる、
    システム。
15. 前記シェルを前記容器に取り外し可能に接続するよう構成されるアダプタを更に含み、該アダプタは、前記第２のオリフィスから前記容器への流体連絡を可能にする、請求項１４に記載のシステム。
16. 前記スリーブは、性的に受容的なオリフィスを刺激する弾性ゲルで構成され、前記シェルに取り外し可能に取り付け可能であり且つ前記キャップの取外し後にアクセス可能であり、前記スリーブは、第１の端と、第２の端とを有し、前記第１の端は、前記キャップの取外し後に露出されるよう位置付けられる第１のオリフィスを含む、請求項１４に記載のシステム。
17. 前記容器は、前記アダプタを介して前記シェルに結合されるよう構成され、前記アダプタは、角度付けられ、前記容器は、そのように角度付けられるときに、前記細長い通路の中心線から離れて延びる、請求項１５に記載のシステム。
18. 前記シェルは、長手軸に沿って蝶番式に分岐させられる、請求項１４に記載のシステム。
19. 前記シェルは、前記スリーブのそれぞれの１つ又はそれよりも多くの凹部内での噛み合い可能な受容のために、径方向に内向きに配置される１つ又はそれよりも多くの突起を有し、その中に噛み合い可能に受け入れられるときに、前記スリーブは、その中で長手方向に往復運動式に滑動するのが制約される、請求項１４に記載のシステム。
20. 前記容器は、受容する流体を流体的に封止するために取り外し可能なカバーを保持するよう更に構成される、請求項１４に記載のシステム。
21. 前記アダプタは、前記装置内での同伴空気の放出のための通気口を更に含む、請求項１５に記載のシステム。
22. 前記容器は、第１の端から第２の端にある角度を含み、前記第２の端は、前記容器が前記シェルに結合させられるときに、前記細長い通路の中心線から離れて延びる、請求項１４に記載のシステム。
23. 弾性スリーブ内に挿入される哺乳類の雄のペニスに対する前記弾性スリーブの往復運動によって哺乳類の雄を射精のために刺激し、
    前記弾性スリーブの通路内に精液を収容し、且つ
    前記精液を前記弾性スリーブに機械的に結合される容器に重力で送るよう前記弾性スリーブを方向付けることによって、
    哺乳類の雄から精液を収集することを含み、
    前記弾性スリーブは、シェルによって取り囲まれるように構成され、前記シェル、前記弾性スリーブ、及び前記容器は、前記弾性スリーブ内に挿入される哺乳類のペニスを引っ込めた後に生成される部分真空を維持するように構成され、
    通気口が前記通路と前記容器との間に設けられ、前記通気口は、塞がれないときに、前記容器の内部容積を大気圧に流体的に結合させる、
    方法。
24. 前記刺激することの少なくとも一部の間に、前記容器の内部容積を大気圧に通気させること、
    次に、通気口を塞ぐことによって、前記射精中に前記内部容積内の圧力を減少させることを更に含む、
    請求項２３に記載の方法。
25. 前記圧力を減少させることは、前記弾性スリーブ内への前記ペニスの挿入距離を減少させながら、前記通気口を同時に遮断することを更に含む、請求項２４に記載の方法。
26. 前記弾性スリーブへの機械的結合から前記容器を取り外すこと、及び
    前記容器の上にキャップを配置することを更に含む、
    請求項２３に記載の方法。
27. 前記取り外すことは、前記弾性スリーブに結合される装置から前記容器上に定められる接続機能を分離することを更に含み、
    前記キャップを配置することは、前記接続機能を用いて、前記キャップを前記容器に結合することを更に含む、
    請求項２６に記載の方法。
    

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