JP6116506B2 - 現像装置、およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

現像装置、およびこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像装置、およびこれを備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用した、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置は、像担持体(例えば、感光体ドラムや転写ベルト)上に形成された静電潜像にトナーを供給して該静電潜像を現像することにより、像担持体上にトナー像を形成する。前記現像を行う方式の一つとして、非磁性体のトナーおよび磁性体のキャリアを含む二成分現像剤を用いたタッチダウン現像方式が知られている。この場合、磁気ローラー上に二成分現像剤層(いわゆる磁気ブラシ層)が担持され、現像ローラー上に前記二成分現像剤層からトナーが移動され、トナー層が担持される。更に、該トナー層から像担持体にトナーが供給されることで前記静電潜像が可視化される。特許文献1には、タッチダウン現像方式が採用された現像装置において、交流電圧のピーク間電圧が変化され、リークが発生するリーク電圧を検出するリーク検知動作に関する技術が開示されている。
特開2010−85592号公報
特許文献1に記載の技術では、画像形成動作およびリーク検知動作のために、磁気ローラーおよび現像ローラーのそれぞれに専用のトランス(変圧器)が備えられている。このため、現像装置およびこれを備える画像形成装置のコストが増大されるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、トナー担持体および現像剤担持体に対して単一のトランスから現像バイアスを印加するとともに、リーク検知動作が安定して実行可能な現像装置、およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る現像装置は、所定の極性に帯電するトナーおよびキャリアを含む現像剤を貯留する現像ハウジングと、回転され、前記現像ハウジング内の現像剤を受け取って、現像剤層を担持する現像剤担持体と、前記現像剤層に接触した状態で回転され、前記現像剤層からトナーを受け取ってトナー層を担持し、表面に静電潜像が形成され前記トナーによって顕在化されるトナー像を担持する像担持体に、前記トナーを供給するトナー担持体と、一つのトランスを含み、直流電圧および互いに同じ周波数かつ逆位相の交流電圧を、前記現像剤担持体および前記トナー担持体に対して印加するバイアス印加部と、前記像担持体と前記トナー担持体との間に発生するリーク、または、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間で発生するリークを検知するリーク検知部と、前記トナー担持体から前記像担持体にトナーが供給される現像動作時に、前記バイアス印加部を制御して、前記トナーが前記現像剤担持体から前記トナー担持体に移動するように、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間に所定の前記直流電圧の電位差を設けるとともに前記交流電圧を印加させるバイアス制御部と、前記現像動作時とは異なるリーク検知動作時に、前記トナー担持体および前記現像剤担持体に同じ直流電圧を印加し、かつ、前記トナー担持体および前記現像剤担持体に印加される前記交流電圧のピーク間電圧同士の比が一定とされた状態で前記ピーク間電圧を変化させ、前記リークが発生する前記ピーク間電圧の値を検出するリーク検知制御部と、を有することを特徴とする。
本構成によれば、現像動作時に、現像剤担持体からトナー担持体に、更に、トナー担持体から像担持体にトナーが供給され、像担持体上の静電潜像がトナー像に顕在化される。一方、リーク検知動作時には、前記トナー担持体および前記現像剤担持体には同じ直流電圧が印加される。この結果、現像剤担持体からトナー担持体へのトナー供給を抑制し、トナー担持体の表面にトナーが付着していない状態で、リーク検知動作を実行することができる。また、現像動作時に、像担持体とトナー担持体との間でリークが発生しうる交流電圧の電位差と、トナー担持体と現像剤担持体との間でリークが発生しうる交流電圧の電位差とのバランス関係を維持した状態で、精度良くリーク検知動作が実行される。更に、現像動作およびリーク検知動作が、一つのトランスによって実現され、現像装置のコストダウンが可能となる。
上記の構成において、前記リーク検知制御部は、前記リーク検知動作時に前記トナー担持体および前記現像剤担持体に印加する前記直流電圧の値を、前記現像動作時に前記現像剤担持体に印加される前記直流電圧の値と同じとすることが望ましい。
本構成によれば、現像動作時に、像担持体とトナー担持体との間でリークが発生しうる交流電圧の電位差と、トナー担持体と現像剤担持体との間でリークが発生しうる交流電圧の電位差とのバランス関係を良好に維持した状態で、リーク検知動作を実行することができる。
上記の構成において、前記リークが発生した際に前記トナー担持体に印加された前記交流電圧のピーク間電圧をVa(V)、前記現像動作時に前記トナー担持体に印加される前記所定の直流電圧の値をVsldc(V)、前記現像動作時に前記現像剤担持体に印加される前記所定の直流電圧の値をVmgdc(V)、前記現像動作時に前記トナー担持体に印加される前記所定の交流電圧のDuty比をD(%)、所定のオフセット電圧をVt(V)とした場合、前記リーク検知制御部は、以下の関係を満たすように、次の現像動作時に前記トナー担持体に印加する前記交流電圧のピーク間電圧の値Vc(V)を決定することが望ましい。Vc={(Vmgdc−Vsldc)+Va×(100−D)/100}/{(100−D)/100}−Vt
本構成によれば、リーク検知動作時に、トナー担持体および現像剤担持体に印加された直流電圧の影響を取り除いた上で、現像動作時にトナー担持体に印加する交流電圧のピーク間電圧を導出することができる。
上記の構成において、前記リーク検知部は、前記トナー担持体に流れる電流値の変動によって前記リークを検知し、前記リーク検知制御部は、前記交流電圧のピーク間電圧を増大させながら、前記像担持体と前記トナー担持体との間、または、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間に前記リークを発生させることが望ましい。
本構成によれば、交流電圧のピーク間電圧が増大された際に、トナー担持体に流れる電流値の変動によってリークを検知することができる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記静電潜像及び前記トナー像を担持する前記像担持体と、上記の何れか1に記載の現像装置と、を有することを特徴とする。
本構成によれば、トナー担持体の表面にトナーがほとんど付着していない状態で、リーク検知動作を精度よく実行することができる。また、現像動作およびリーク検知動作が、一つのトランスによって実現される。この結果、現像装置および画像形成装置のコストダウンが実現されるとともに、リークの発生を防止することができる。
本発明によれば、トナー担持体および現像剤担持体に対して単一のトランスから現像バイアスを印加するとともに、リーク検知動作が実行可能な現像装置、およびこれを備えた画像形成装置が提供される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る現像装置の断面図である。 本発明の実施形態に係る現像装置内の構造を示した平面図である。 本発明の実施形態に係る現像装置の電気的構成を示したブロック図である。 本発明の実施形態に係る現像装置の現像動作を示した模式図である。 本発明の実施形態に係る現像装置の現像動作時の現像バイアスの波形を示した模式図である。 本発明の実施形態に係る現像装置のリーク検知動作時の現像バイアスの波形を示した模式図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。なお、本発明は、電子写真方式を採用した画像形成装置、例えばコピー機、プリンター、ファクシミリ、これらの機能を備える複合機等に適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構造を示す正面断面図である。画像形成装置1は、装置本体11に、画像形成部12、定着装置13、給紙部14、用紙排出部15、および原稿読取部16等を備えて構成されている。
装置本体11は、下部本体111と、この下部本体111の上方に対向配置された上部本体112と、この上部本体112と下部本体111との間に介設された連結部113とを備えている。連結部113は、下部本体111と上部本体112との間に用紙排出部15を形成させた状態で両者を互いに連結するための構造物であり、下部本体111の左部および後部から立設され、平面視でL字状を呈している。上部本体112は、連結部113の上端部に支持されている。
下部本体111には、画像形成部12、定着装置13および給紙部14が内装されているとともに、上部本体112には原稿読取部16が収容されている。
画像形成部12は、給紙部14から給紙された用紙Pにトナー像を形成する画像形成動作を実行する。画像形成部12は、上流側から下流側へ向けて水平に順次配設された、マゼンタ色のトナーを用いるマゼンタ用ユニット12M、シアン色のトナーを用いるシアン用ユニット12C、イエロー色のトナーを用いるイエロー用ユニット12Yおよびブラック色のトナーを用いるブラック用ユニット12Bkと、中間転写ベルト125と、中間転写ベルト125の外周面に当接する二次転写ローラー196とを備えている。
画像形成部12の各色のユニットは、感光体ドラム121と、現像装置122と、トナーを収容するトナーカートリッジ(不図示)と、帯電装置123と、ドラムクリーニング装置127と、をそれぞれ一体的に備えている。また、隣接する現像装置122の下方には、それぞれの感光体ドラム121を露光するための露光装置124が水平に配置されている。
感光体ドラム121は、その周面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像がトナーによって顕在化されるトナー像を担持する。現像装置122は、矢印の方向へ回転する感光体ドラム121の周面の静電潜像にトナーを供給し、感光体ドラム121の周面に前記画像データに応じたトナー像を形成する。各現像装置122には、前記トナーカートリッジからトナーが適宜補給される。帯電装置123は、各感光体ドラム121の周面を一様に帯電させる。露光装置124は、コンピューター等から入力された画像データや原稿読取部16が取得した画像データに基づく各色に対応したレーザー光を、帯電後の感光体ドラム121の周面に照射し、各感光体ドラム121の周面に静電潜像を形成する。なお、露光装置124は、感光体ドラム121上に、所定の潜像電位を形成するため、予め設定された露光光量に応じて、前記レーザー光を照射する。ドラムクリーニング装置127は、感光体ドラム121の周面の残留トナーを除去してクリーニングする。
中間転写ベルト125は、無端の導電性の軟質ベルトである。中間転写ベルト125は、略水平方向に配置された複数の張架ローラーに掛け回されている。張架ローラーは、定着装置13の近傍に配置され中間転写ベルト125を回転駆動する駆動ローラー125Aと、駆動ローラー125Aに対して水平方向に所定間隔を置いて配設され従動回転する従動ローラー125Eと、を含む。中間転写ベルト125は、図1において時計方向に周回駆動される。
二次転写ローラー196には、二次転写バイアス印加部(不図示)が電気的に接続されている。二次転写ローラー196と駆動ローラー125Aとの間に印加される転写バイアスによって、中間転写ベルト125上に形成されたトナー画像は、下方の搬送ローラー対192から搬送された用紙Pに転写される。
定着装置13は、内部に加熱源を備えた加熱ローラー132と、加熱ローラー132に対向配置された加圧ローラー134と、を備えている。定着装置13は、画像形成部12で転写された用紙P上のトナー像に対して定着処理を施す。定着処理の完了したカラー印刷済みの用紙Pは、定着装置13の上部から延設された排紙搬送路194を通って装置本体11の頂部に設けられた排紙トレイ151へ向けて排出される。
給紙部14は、手差しトレイ141と、給紙カセット142とを備えている。給紙カセット142は、複数枚の用紙Pが積層されてなる用紙束P1を収容する。給紙カセット142の上方には、ピックアップローラー143が設けられ、ピックアップローラー143は、給紙カセット142に収容された用紙束P1の最上位の用紙Pを用紙搬送路190へ向けて繰り出す。手差しトレイ141は、用紙Pを1枚ずつ手差し操作で画像形成部12へ向けて給紙するためのトレイである。
画像形成部12の左方位置には、上下方向に延びる用紙搬送路190が形成されている。用紙搬送路190には、適所に搬送ローラー対192が設けられ、搬送ローラー対192は、給紙部14から繰り出された用紙Pを、二次転写ローラー196を有する二次転写ニップ部へ向けて搬送する。用紙排出部15は、下部本体111と上部本体112との間に形成されている。用紙排出部15は、下部本体111の上面に形成された排紙トレイ151を備える。
原稿読取部16は、上部本体112の上面開口に装着された、原稿を載置するためのコンタクトガラス161と、このコンタクトガラス161に載置された原稿を押さえる開閉自在の原稿押さえカバー162と、コンタクトガラス161に載置された原稿の画像を走査して読み取る走査機構163とを備えている。走査機構163は、イメージセンサーを用いて原稿の画像を光学的に読み取り、画像データを生成する。また、装置本体11は、この画像データから作像画像を生成する画像処理部(不図示)を有する。
<現像装置の構成>
続いて、現像装置122について詳細に説明する。図2は、現像装置122の内部構造を概略的に示す上下および左右方向の断面図、図3は、現像装置122の内部構造を示した平面図である。現像装置122は、該現像装置122の内部空間を画定する現像ハウジング80を含む。この現像ハウジング80には、所定の極性に帯電する非磁性体のトナーおよび磁性体のキャリアを含む現像剤を貯留する現像剤貯留部81が備えられている。一例として、前記トナーの平均粒径は、6.8μmである。また、現像ハウジング80の内部には、現像剤貯留部81の上方に配置された磁気ローラー82(現像剤担持体)と、磁気ローラー82の斜め上方位置で磁気ローラー82に対向配置された現像ローラー83(トナー担持体)と、磁気ローラー82に対向配置された現像剤規制ブレード84とが配設されている。
現像剤貯留部81は、現像装置122の長手方向に延びる2つの隣り合う現像剤貯留室81a、81bを含む。現像剤貯留室81a、81bは、現像ハウジング80に一体に形成され長手方向に延びる仕切り板801によって互いに仕切られているが、図3に示すように、長手方向における両端部において連通路803、804によって互いに連通されている。各現像剤貯留室81a、81bには、軸回りに回転することにより現像剤を攪拌及び搬送するスクリューフィーダー85、86が収容されている。スクリューフィーダー85、86は、図略の駆動機構により回転駆動されるが、その回転方向が互いに逆方向に設定されている。これにより現像剤は、図3に矢印で示すように、現像剤貯留室81aおよび現像剤貯留室81b間を攪拌されつつ循環搬送される。この攪拌により、トナーとキャリアとが混合され、本実施形態ではトナーがプラスに帯電される。
磁気ローラー82は、現像装置122の長手方向に沿って配設されており、図2では時計方向に回転駆動される。磁気ローラー82の内部には、固定式の所謂磁石ロール(図示せず)が配置されている。磁石ロールは複数の磁極を有しており、本実施形態では汲上極821、規制極822及び主極823を有する。汲上極821は現像剤貯留部81に対向し、規制極822は現像剤規制ブレード84に対向し、主極823は現像ローラー83に対向している。また、磁気ローラー82は、現像ローラー83に対して周速比1.5の速度で、対向位置において現像ローラー83と逆方向(カウンター回転)に回転される。
磁気ローラー82は、汲上極821の磁力によって現像剤貯留部81から現像剤をその周面82A上に磁気的に汲み上げる(受け取る)。磁気ローラー82は、周面82A上に、汲み上げられた現像剤を磁気的に現像剤層(磁気ブラシ層)として担持する。磁気ローラー82の回転に伴って、前記現像剤は現像剤規制ブレード84に向けて搬送される。
現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の回転方向から見て現像ローラー83よりも上流側に配置され、磁気ローラー82の周面82Aに磁気的に付着した現像剤層の層厚を規制する。現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の長手方向に沿って延びる磁性材料からなる板部材であり、現像ハウジング80の適所に固定された所定の支持部材841によって支持されている。また、現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の周面82Aとの間で所定の寸法の規制ギャップGを形成する規制面842(つまり現像剤規制ブレード84の先端面)を有する。
磁性材料から形成された現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の規制極822によって磁化される。これにより、現像剤規制ブレード84の規制面842と規制極822との間には、すなわち規制ギャップGには、磁路が形成される。汲上極821によって磁気ローラー82の周面82A上に付着した現像剤層が、磁気ローラー82の回転に伴って規制ギャップG内に搬送されると、現像剤層の層厚は規制ギャップGにおいて規制される。これにより、周面82A上には所定厚さの均一な現像剤層が形成される。
現像ローラー83は、現像装置122の長手方向に沿って、且つ、磁気ローラー82に対して平行に延びるように配設されており、図2では時計方向に回転駆動される。現像ローラー83は、磁気ローラー82の周面82A上に保持された現像剤層に接触した状態で回転しつつ、前記現像剤層からトナーを受け取ってトナー層を担持する周面83Aを有する。現像動作が行なわれる現像時には、現像ローラー83は、前記トナー層のトナーを感光体ドラム121の周面に供給する。本実施形態では、現像ローラー83は、アルマイトの表面に樹脂コート(ウレタンコート)が施されたローラーである。また、現像ローラー83は、感光体ドラム121に対して周速比1.3の速度で、対向位置において感光体ドラム121と同方向(ウィズ回転)に回転される。
現像ローラー83および磁気ローラー82は、後記の駆動部962によって回転駆動される。現像ローラー83の周面83Aと磁気ローラー82の周面82Aとの間には、所定の寸法の隙間Sが形成されている。隙間Sは例えば0.3mmに設定されている。現像ローラー83は、現像ハウジング80に形成された開口を通して感光体ドラム121に臨むように配置され、周面83Aと感光体ドラム121の周面との間にも所定の寸法の隙間が形成されている。本実施形態では、前記隙間は0.12mmに設定されている。
<電気的構成、ブロック図>
続いて、画像形成装置1の主要な電気的構成について説明する。画像形成装置1(現像装置122)は、当該画像形成装置1の各部の動作を統括的に制御する制御部90を備える。図4は、制御部90の機能ブロック図である。また、図5は、本実施形態に係る現像装置122の現像動作を示した模式図である。制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。また、制御部90には、現像装置122の各部材に加え、現像バイアス印加部88(バイアス印加部)、リーク検知部89、駆動部962、画像メモリー963、I/F964などが電気的に接続されている。
図5を参照して、現像バイアス印加部88は、直流電源と交流電源とから構成され、後記のバイアス制御部92またはリーク検知制御部93からの制御信号に基づき、現像装置122内の磁気ローラー82および現像ローラー83に、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを印加する。本実施形態では、現像バイアス印加部88は、一つのトランスから構成される。換言すれば、共通の現像バイアス印加部88から磁気ローラー82および現像ローラー83に現像バイアスが印加され、磁気ローラー82および現像ローラー83にそれぞれ固有のバイアス印加部(トランス)が配置されていない。このため、現像装置122が安価に構成される。現像バイアス印加部88は、直流電圧および互いに同じ周波数かつ逆位相の交流電圧を、磁気ローラー82および現像ローラー83に対して印加する。
図5を参照して、現像バイアス印加部88は、交流印加部88Aと、第1直流印加部88Bと、第2直流印加部88Cとを備える。そして、現像バイアス印加部88から現像バイアスが出力される端子は2つ配置されている。一方は第1端子K1であり、他方は第2端子K2である。磁気ローラー82に対して第1端子K1を介して現像バイアスが印加され、現像ローラー83に対して第2端子K2を介して現像バイアスが印加される。
リーク検知部89(図5)は、現像バイアス印加部88に電気的に接続されている。リーク検知部は、感光体ドラム121と現像ローラー83との間、もしくは、現像ローラー83と磁気ローラー82との間に発生するリークを検知する。この際、リーク検知部89は、現像ローラー83に流れる電流値の変動(過電流)によってリークを検知する。
駆動部962(図4)は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、制御部90からの制御信号に応じて、現像動作及びリーク検知動作時に、感光体ドラム121に加え、現像装置122内の現像ローラー83、磁気ローラー82およびスクリューフィーダー85、86などを回転駆動させる。本実施形態では、現像ローラー83、磁気ローラー82およびスクリューフィーダー85、86は、駆動部962によって同期して回転駆動される。
画像メモリー963は、当該画像形成装置1がプリンターとして機能する場合に、例えばパーソナルコンピューターなどの外部機器から与えられる印刷用画像データを一時的に記憶する。また、画像メモリー963は、画像形成装置1が複写機として機能する場合には、ADF20により光学的に読み取られた画像データを一時的に記憶する。
I/F964は、外部機器とのデータ通信を実現させるためのインターフェイス回路であり、例えば画像形成装置1と外部機器とを接続するネットワークの通信プロトコルに従った通信信号を作成すると共に、ネットワーク側からの通信信号を画像形成装置1が処理可能な形式のデータに変換する。パーソナルコンピューター等から送信される印刷指示信号はI/F964を介して制御部90に与えられ、また画像データは、I/F964を介して画像メモリー963に記憶される。
制御部90は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部91、バイアス制御部92およびリーク検知制御部93を備えるように機能する。
駆動制御部91は、駆動部962を制御して、現像ローラー83、磁気ローラー82およびスクリューフィーダー85、86を回転駆動させる。また、駆動制御部91は、不図示の駆動機構を制御して、感光体ドラム121を回転駆動させる。本実施形態では、駆動制御部91は、画像形成動作時における現像動作およびリーク検知動作において、上記の各部材を回転駆動させる。
バイアス制御部92は、磁気ローラー82から現像ローラー83に、更に、現像ローラー83から感光体ドラム121にトナーが供給される現像動作時に、現像バイアス印加部88を制御して、磁気ローラー82と現像ローラー83との間に直流電圧の電位差を設ける。前記電位差によって、トナーが磁気ローラー82から現像ローラー83に移動される。また、バイアス制御部92は、現像動作時に、磁気ローラー82および現像ローラー83に同じ周波数であって互いに逆位相の交流電圧を印加する。なお、後記のとおり、交流電圧のDuty比は固定とされている。該交流電圧によって、磁気ローラー82から現像ローラー83へのトナーの移動が促進される。更に、現像ローラー83に印加される上記の現像バイアスによって、現像ローラー83から感光体ドラム121にトナーが移動される。現像動作時の現像バイアスの詳細については後記で詳述する。
リーク検知制御部93は、リーク検知動作において、現像バイアス印加部88を制御して、磁気ローラー82および現像ローラー83に、直流電圧および逆位相の交流電圧を印加する。リーク検知動作では、現像ローラー83に印加される現像バイアスのうち、感光体ドラム121と現像ローラー83との間、または、磁気ローラー82と現像ローラー83との間でリークが発生する交流電圧のピーク間電圧が検出される。この際、リーク検知制御部93は、現像バイアスの交流電圧のピーク間電圧を増大させながら、感光体ドラム121と現像ローラー83との間、または、磁気ローラー82と現像ローラー83との間にリークを発生させる。現像動作に先だって予めリーク検知動作が実行され、リークが生じるピーク間電圧(リーク発生電圧)が検出される。そして、現像動作時には、リーク発生電圧に至らない範囲で交流電圧のピーク間電圧が設定され、リークの発生が防止される。なお、リーク検知動作時の現像バイアスの詳細については後記で詳述する。
<現像動作について>
次に、図5および図6を参照して、現像動作における感光体ドラム121上の静電潜像の現像メカニズムについて説明する。図6は、本実施形態に係る現像装置122の現像動作時に磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される現像バイアスの波形を示した模式図である。図6(A)は現像ローラー83に印加される現像バイアスの交流電圧の1周期分の波形を示し、図6(B)は磁気ローラー82に印加される現像バイアスの交流電圧の1周期分の波形を示している。なお、図6(A)および図6(B)は、直流バイアスの大小関係を相対的に比較するために、上下方向(バイアスの大小方向)の位置を調整して示している。本実施形態に係る画像形成装置1は、毎分25枚のプリントスピードを備える。そして、感光体ドラム121の周速は、120mm/secに設定されている。また、本実施形態では、現像剤中のキャリアには、体積固有抵抗が、1010Ω・cmであり、飽和磁化が、65emu/gであり、平均粒径が35μmのコーティングフェライトキャリアが使用されている。前述のように、画像形成装置1の画像形成動作に際して、現像装置122の現像動作が実行される場合、バイアス制御部92が現像バイアス印加部88を制御して、現像バイアスを印加する。
図5を参照して、磁気ローラー82の周面82A上の磁気ブラシ層は、現像剤規制ブレード84(図2)によって層厚が均一に規制された後、磁気ローラー82の回転に伴って現像ローラー83に向けて搬送される。その後、磁気ローラー82および現像ローラー83が対向する領域において、磁気ブラシ層中の多数の磁気ブラシDBが、回転中の現像ローラー83の周面83Aに接触する。
このとき、バイアス制御部92は、現像バイアス印加部88を制御して、後記のように直流電圧および交流電圧からなる現像バイアスを磁気ローラー82および現像ローラー83に印加する。これにより、磁気ローラー82の周面82Aと現像ローラー83の周面83Aとの間に所定の電位差(現像用電位差ΔV、図6(A)のVsldcと図6(B)のVmgdcとの差)が生じる。現像用電位差ΔVは、環境などに応じて100Vから350Vの範囲に設定される。ΔVが大きい場合、現像ローラー83上のトナー層が厚くなり、ΔVが小さい場合、現像ローラー83上のトナー層が薄くなる。この電位差により、周面82Aと周面83Aとの対向位置において(主極823(図2)と周面83Aとの対向位置において)、磁気ブラシDBからトナーTのみが周面83Aに移動し、磁気ブラシDBのキャリアCと残留する一部のトナーとは周面82A上に残る。これにより、現像ローラー83の周面83A上に所定厚さのトナー層TLが担持される。
周面83A上のトナー層TLは、現像ローラー83の回転に伴って感光体ドラム121の周面に向けて搬送される。現像ローラー83には、直流電圧と交流電圧との重畳電圧が印加されている。したがって、静電潜像に応じて表面に電位を有している感光体ドラム121の周面と該現像ローラー83の周面83Aとの間には所定の電位差が生じている。この電位差により、トナー層TLのトナーTが感光体ドラム121の周面に移動する。これにより、感光体ドラム121の周面上の静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
なお、バイアス制御部92が、現像動作時において現像バイアス印加部88を制御して、磁気ローラー82及び現像ローラー83に印加する現像バイアスの一例は次の通りである。
磁気ローラー82の直流電圧Vmgdc;550V
現像ローラー83の直流電圧Vsldc;250V
磁気ローラー82の交流電圧(Vpp)Vmgac;600V(3.7kHz)
現像ローラー83の交流電圧(Vpp)Vslac;1000V(3.7kHz)
現像ローラー83の交流電圧のDuty比(Duty1);27%
磁気ローラー82の交流電圧のDuty比(Duty2);73%
感光体ドラム121の画像部電位VL:+100V
感光体ドラム121の背景部電位Vo:+430V
一方、表1は、上記の現像バイアスおよび感光体ドラム121上の電位が設定された場合の磁気ローラー82および現像ローラー83の電位条件を示している。
Figure 0006116506
以下、表1および図6(A)、(B)を参照して、現像動作時の電位関係について更に詳述する。図6に示すように、現像動作時には、磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される現像バイアスのうち交流電圧の位相は逆位相に設定されている。このため、磁気ローラー82と現像ローラー83との間には、前述の直流電圧からなる現像用電位差ΔVに加え、交流電圧に基づく周期的な電位差が設定される。図6(A)を参照して、現像ローラー83には、Vsldc;250Vの直流バイアスが印加され、Vslac;1000Vのピーク間電圧を備えた交流バイアスが印加されている。このとき、前記交流バイアスのプラス側のDuty比(Duty1)は27%であるため、現像ローラー83の交流バイアスのプラス側のピーク電圧Vslpp1は、730Vとなる。この結果、交流電圧の最大値Vmaxslは、250+730=980Vとなる(表1)。同様に、現像ローラー83の交流バイアスのマイナス側のピーク電圧Vslpp2は、270Vとなる。この結果、交流電圧の最小値Vminslは、250−270=−20Vとなる(表1)。
このとき、前述のように感光体ドラム121の画像部電位VLは+100Vであり、背景部電位Voは+430Vに設定されている。したがって、現像ローラー83と感光体ドラム121と間(DS間)の直流バイアスの電位差は、Vsldc−VL=150Vとなる。更に、現像ローラー83には交流バイアスが印加されているため、感光体ドラム121の画像部と現像ローラー83との間の電位差は、Vmaxsl−VL=980−100=880Vである(表1)。また、感光体ドラム121の背景部と現像ローラー83との間の電位差は、Vo−Vminsl=430−(−20)=450Vである(表1)。
一方、図6(B)を参照して、磁気ローラー82には、Vmgdc;550Vの直流バイアスが印加され、Vmgac;600Vのピーク間電圧を備えた交流バイアスが印加されている。このとき、前記交流バイアスのプラス側のDuty比(Duty2)は73%であるため、磁気ローラー82の交流バイアスのプラス側のピーク電圧Vmgpp1は、600×0.27=162Vとなる。この結果、交流電圧の最大値Vmaxmgは、550+162=712Vとなる(表1)。同様に、磁気ローラー82の交流バイアスのマイナス側のピーク電圧Vmgpp2は、438Vとなる。この結果、交流電圧の最小値Vminmgは、550−438=112Vとなる(表1)。
そして、前述のように現像ローラー83には図6(A)に示す電位が設定されている。したがって、現像ローラー83と磁気ローラー82と間(MS間)の直流バイアスの電位差は、Vmgdc−Vsldc=550−250=300Vとなる。更に、現像ローラー83および磁気ローラー82には交流バイアスが印加されているため、現像ローラー83から磁気ローラー82にトナーを回収する引き戻し側の電位差は、Vmaxsl−Vminmg=980−112=868Vである(表1)。また、磁気ローラー82から現像ローラー83にトナーを供給する送り込み側の電位差は、Vmaxmg−Vminsl=712−(−20)=732Vである(表1)。
以上のような電位差が設定されることで、磁気ローラー82から現像ローラー83、および、現像ローラー83から感光体ドラム121へのトナーの移動が促進される。したがって、単一のトランスを備える現像バイアス印加部88によって、磁気ローラー82および現像ローラー83に安定して現像バイアスを印加することができる。
一方、本実施形態に係る現像装置122とは異なり、磁気ローラー82および現像ローラー83に固有のバイアス印加部(トランス)が備えられている場合、現像動作に際して、磁気ローラー82および現像ローラー83には、それぞれ固有の現像バイアスを印加することができる。更に、感光体ドラム121と現像ローラー83との間や、現像ローラー83と磁気ローラー82との間でリークが生じるリーク発生電圧を検出する際にも、磁気ローラー82および現像ローラー83に固有の現像バイアスを印加することができる。したがって、リーク検知動作時に、磁気ローラー82から現像ローラー83にトナーが移動することを抑制し、可能な限り現像ローラー83の表面が露出した状態でリーク検知動作を行うことが可能となる。特に、固有のトランスを備える場合には、現像動作時とは、磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される直流バイアスの大小関係を逆転させることで、磁気ローラー82から現像ローラー83へのトナーの移動を防止することができる。一方、このように、磁気ローラー82および現像ローラー83にそれぞれ固有のバイアス印可部(トランス)を備える場合、現像装置122のコストが大きく増大されてしまう。
本実施形態では、前述のように1つのトランスからなる現像バイアス印加部88を利用して、安定して現像装置122のリーク検知動作を行うことが可能とされる。図7は、本実施形態に係る現像装置122のリーク検知動作時に磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される現像バイアスの波形を示した模式図である。図7(A)は現像ローラー83に印加される現像バイアスの交流電圧の1周期分の波形を示し、図7(B)は磁気ローラー82に印加される現像バイアスの交流電圧の1周期分の波形を示している。なお、図7(A)および図7(B)は、直流バイアスの大小関係を相対的に比較するために、上下方向(バイアスの大小方向)の位置を調整して示している。
リーク検知制御部93(図4)は、画像形成動作時(現像動作時)とは異なるタイミング、すなわち、画像形成装置1の出荷時や現像装置122、感光体ドラム121の交換時、および画像形成装置1の周囲の環境(温度、湿度)が変動した場合、あるいは、所定の枚数の印刷動作が実行された場合に、リーク検知動作を実行する。リーク検知動作では、リーク検知制御部93は、駆動制御部91を制御して、感光体ドラム121および現像装置122の各部材を回転駆動させる。また、リーク検知制御部93は、帯電装置123および露光装置124を制御して、感光体ドラム121上に静電潜像(感光体ドラム121上の電位VL)を形成する。そして、リーク検知制御部93は現像ローラー83および磁気ローラー82に印加される交流電圧のピーク間電圧を増大(変化)させながら、リーク検知部89によって過電流を検出することによって、リークが発生するピーク間電圧を検出する。
リーク検知制御部93が、リーク検知動作時において現像バイアス印加部88を制御して、磁気ローラー82及び現像ローラー83に印加する現像バイアスの一例は次の通りである。
磁気ローラー82の直流電圧Vmgdc;550V
現像ローラー83の直流電圧Vsldc;550V
磁気ローラー82の交流電圧(Vpp)Vmgac;可変(3.7kHz)
現像ローラー83の交流電圧(Vpp)Vslac;可変(3.7kHz)(ただし、VmgacおよびVslacは、互いの比率が、現像動作時の電圧値の比、すなわち、600:1000に固定されたまま、それぞれ可変とされる)
現像ローラー83の交流電圧のDuty比(Duty1);27%
磁気ローラー82の交流電圧のDuty比(Duty2);73%
感光体ドラム121の画像部電位VL:+100V
感光体ドラム121の背景部電位Vo:+430V
なお、リーク検知動作は感光体ドラム121上の画像部電位VLにおいて実行される。感光体ドラム121の背景部電位Voは、露光装置124によって画像部電位VLが設定されるための前提となる電位である。表2は、上記のリーク検知動作時の現像バイアスおよび感光体ドラム121上の電位が設定された場合の磁気ローラー82および現像ローラー83の電位条件を示している。なお、表2の各数値の演算方法については、先の現像動作時と同様であるため、省略する。
Figure 0006116506
図7に示すように、本実施形態では、リーク検知動作において、磁気ローラー82の直流電圧Vmgdcおよび現像ローラー83の直流電圧Vsldcは、同じ値に設定されている。特に、現像動作時と比較して、現像ローラー83の直流電圧Vsldcが、磁気ローラー82の直流電圧Vmgdcと同じ値となるように設定されている。以下に、このリーク検知動作時の磁気ローラー82の直流電圧Vmgdcおよび現像ローラー83の直流電圧Vsldcの特徴について更に説明する。表1および図6を参照して、現像動作時に、DS間(感光体ドラム121と現像ローラー83との間)で生じるリークは、主として画像部において発生する。すなわち、図6(A)のVRd(DS)の電位差が大きい場合にリークが発生する。また、現像動作時に、MS間(磁気ローラー82と現像ローラー83との間)で生じるリークは、主として引き戻し側において発生する。すなわち、図6(A)、(B)のVRd(MS)の電位差が大きい場合にリークが発生する。前述のように、本実施形態では、現像バイアス印加部88として単一のトランスが作用されているため、磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される交流バイアスのピーク間電圧同士の比は一定である。当該比率は、現像バイアス印加部88内の所定のコイルの巻線比率で決定されている。
したがって、リーク検知動作時においても、現像動作時と同様に、磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される交流バイアスのピーク間電圧同士の比が一定に維持された状態で、前記ピーク間電圧が増大される。一方、前述のように、リーク検知動作においては、現像ローラー83上に付着したトナーが取り除かれることが望ましい。現像ローラー83上に多くのトナーが付着している場合、当該トナーが抵抗となり、リーク発生電圧に誤差が生じるためである。単一のトランスからなる現像バイアス印加部88において、上記のトナー付着を防止するために、リーク検知動作に際して図6(A)、(B)の状態とはVsldcおよびVmgdcの大小関係を逆転させることが考えられる。しかしながら、この場合、直流バイアスのシフトに伴って、VRd(DS)とVRd(MS)とのバランスが大きく変動してしまう。一例として、図6(B)のVmgdcを図6(A)のVsldcよりも100V低く設定すると、磁気ローラー82から現像ローラー83へのトナーの移動は抑制される。ただし、この場合VRd(DS)の値は変化しないが、VRd(MS)の値がVmgdc−Vsldc+100Vだけ大きくなる。このように、VRd(DS)とVRd(MS)とのバランスが大きく変動した状態で、リーク検知動作が実行された場合、本来であれば、DS間で先にリークが発生するところを、MS間で先にリークが発生してしまい、現像動作時を想定した高い精度のリーク検知動作を実行することが困難となる。
本発明の発明者は、リーク検知動作時における現像ローラー83へのトナー付着を防止しつつ、VRd(DS)とVRd(MS)とのバランスを所定の範囲に維持した状態で、安定したリーク検知動作を実行する制御を新たに知見した。すなわち、本実施形態では、先に示したようにリーク検知動作時において、現像動作時と比較して現像ローラー83の直流電圧Vsldcが磁気ローラー82の直流電圧Vmgdcと同じ値となるように設定されるものである(図7)。表2に示すように、リーク検知動作時において、現像ローラー83に1000Vのピーク間電圧の交流バイアスが印加され、磁気ローラー82に600Vのピーク間電圧の交流バイアスが設定された場合、DS間(感光体ドラム121と現像ローラー83との間)の画像部の電位差(図7(A)のVRe(DS))は、1180Vとなる。同様に、MS間(磁気ローラー82と現像ローラー83との間)の引き戻し側の電位差(図7(A)、(B)のVRe(MS))は、1168Vとなる。この電位差を、表1および図6を参照して、現像動作時のVRd(DS)およびVRd(MS)と比較すると、VRe(DS)−VRd(DS)=300V、VRe(MS)−VRd(MS)=300Vとなる。すなわち、リーク検知動作時においてVRe(DS)とRe(MS)とのバランスは、現像動作時のVRd(DS)とVRd(MS)とのバランスと同様の関係を維持することが可能となる。なお、このように現像動作時のVRd(DS)とVRd(MS)とのバランスを維持するためには、上記のように、リーク検知動作時の現像ローラー83の直流電圧Vsldcおよび磁気ローラー82の直流電圧Vmgdcが、現像動作時の磁気ローラー82の直流電圧Vmgdcの値と同じに設定されることが望ましい。
そして、磁気ローラー82および現像ローラー83が直流バイアスにおいて同電位に設定されるため、磁気ローラー82から現像ローラー83にトナーが移動することが防止される。このため、現像ローラー83の表面にほとんどトナーが付着せず、現像ローラー83の表面が露出した状態で、感光体ドラム121と現像ローラー83との間、または、現像ローラー83と磁気ローラー82との間で生じるリークを検出することができる。また、現像動作およびリーク検知動作が、一つのトランス(現像バイアス印加部88)によって実現される。この結果、現像装置122および画像形成装置1のコストダウンおよび省スペース化が実現されるとともに、複雑な制御回路が不要とされる。
表2および図7に例示される電位関係を維持ながら、リーク検知制御部93は現像ローラー83および磁気ローラー82に印加される交流電圧のピーク間電圧を増大させ、リークが発生するピーク間電圧を検出する。一例として、表2に示す電位値において、DS間の画像部、すなわち、1180Vの電位差でリークが発生したとする。この場合、現像ローラー83には1000Vのピーク間電圧の交流バイアスが印加されている。この際のピーク間電圧をVaとする(表2)。同様に、磁気ローラー82には600Vのピーク間電圧の交流バイアスが設定されている。前述のように、リーク検知動作時には、現像ローラー83の直流バイアスVsldcがシフトされている。したがって、リーク検知制御部93は、現像動作時の直流バイアスVsldcおよびVmgdcの関係において、DS間に1180Vの電位差が発生する交流バイアス(Vbと仮定する)の値を以下の式にて導出する。
Vb={(Vmgdc−Vsldc)+Va×(100−Duty1)/100}/{(100−Duty1)/100} ・・・(式1)
なお、式1において、VmgdcおよびVsldcは、現像動作時にそれぞれ印加される直流バイアスの値である。表3は、表2のVa=1000VおよびDuty1=27(%)を式1に適用した際のVb、および、当該Vbの値に応じた磁気ローラー82および現像ローラー83の電位条件を示したものである。
Figure 0006116506
表3に示すように、式1で導出されたVbが現像ローラー83に印加された場合、DS間の画像部には、表2と同じ1180Vが印加される。このため、リーク検知動作においてシフトされた直流バイアスVsldcの影響を取り除いた上で、現像動作時に実際にリークが発生する交流バイアス(Vb)の値を導出することが可能となる。
更に、リーク検知制御部93は導出されたVb=1411(V)に対して所定のマージン電圧Vt(オフセット電圧)を差し引いたVcを次の画像形成動作に伴う現像バイアスとして設定する。本実施形態では、安全率を考慮して予め設定されるマージン電圧は100Vに設定されている。すなわち、Vc=Vb−Vt=1411−100=1311(V)のピーク間電圧が現像動作時に現像ローラー83に印加される。また、1311×600/1000=787(V)のピーク間電圧が磁気ローラー82に印加される。この結果、感光体ドラム121と現像ローラー83との間、および、磁気ローラー82と現像ローラー83との間でリークが発生することが高い精度で防止され、安定した画像形成動作が実現される。
以上、本発明の実施形態に係る現像装置122およびこれを備えた画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
(1)上記の実施形態では、リーク検知部89が現像ローラー83に流れる電流値の変動(過電流)によってリークを検知する態様にて説明した。本発明は、これに限定されるものではない。リーク検知部89は、前記電流値が予め設定された閾値を超えた回数を検出することによって、リークを検知するなど他の態様であってもよい。
(2)また、上記の実施形態では、トナーがプラスの極性に帯電する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。トナーがマイナスの極性に帯電する場合であっても、上記と同様の制御を行うことによって、現像ローラー83および磁気ローラー82に対して単一のトランスから現像バイアスを印加するとともに、リーク検知動作が実行可能とされる。この場合、トナーの極性に対応して、感光体ドラム121の表面電位、磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される現像バイアスの極性が調整されればよい。
1 画像形成装置
11 装置本体
12 画像形成部
121 感光体ドラム
122 現像装置
80 現像ハウジング
81 現像剤貯留部
82 磁気ローラー(現像剤担持体)
83 現像ローラー(トナー担持体)
84 現像剤規制ブレード
88 現像バイアス印加部(バイアス印加部)
89 リーク検知部
90 制御部
91 駆動制御部
92 バイアス制御部
93 リーク検知制御部

Claims (5)

  1. 所定の極性に帯電するトナーおよびキャリアを含む現像剤を貯留する現像ハウジングと、
    回転され、前記現像ハウジング内の現像剤を受け取って、現像剤層を担持する現像剤担持体と、
    前記現像剤層に接触した状態で回転され、前記現像剤層からトナーを受け取ってトナー層を担持し、表面に静電潜像が形成され前記トナーによって顕在化されるトナー像を担持する像担持体に、前記トナーを供給するトナー担持体と、
    一つのトランスを含み、直流電圧および互いに同じ周波数かつ逆位相の交流電圧を、前記現像剤担持体および前記トナー担持体に対して印加するバイアス印加部と、
    前記像担持体と前記トナー担持体との間に発生するリーク、または、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間で発生するリークを検知するリーク検知部と、
    前記トナー担持体から前記像担持体にトナーが供給される現像動作時に、前記バイアス印加部を制御して、前記トナーが前記現像剤担持体から前記トナー担持体に移動するように、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間に所定の前記直流電圧の電位差を設けるとともに前記交流電圧を印加させるバイアス制御部と、
    前記現像動作時とは異なるリーク検知動作時に、前記トナー担持体および前記現像剤担持体に同じ直流電圧を印加し、かつ、前記トナー担持体および前記現像剤担持体に印加される前記交流電圧のピーク間電圧同士の比が一定とされた状態で前記ピーク間電圧を変化させ、前記リークが発生する前記ピーク間電圧の値を検出するリーク検知制御部と、
    を有することを特徴とする現像装置。
  2. 前記リーク検知制御部は、前記リーク検知動作時に前記トナー担持体および前記現像剤担持体に印加する前記直流電圧の値を、前記現像動作時に前記現像剤担持体に印加される前記直流電圧の値と同じとすることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記リークが発生した際に前記トナー担持体に印加された前記交流電圧のピーク間電圧をVa(V)、前記現像動作時に前記トナー担持体に印加される前記所定の直流電圧の値をVsldc(V)、前記現像動作時に前記現像剤担持体に印加される前記所定の直流電圧の値をVmgdc(V)、前記現像動作時に前記トナー担持体に印加される前記所定の交流電圧のDuty比をD(%)、所定のオフセット電圧をVt(V)とした場合、前記リーク検知制御部は、以下の関係を満たすように、次の現像動作時に前記トナー担持体に印加する前記交流電圧のピーク間電圧の値Vc(V)を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
    Vc={(Vmgdc−Vsldc)+Va×(100−D)/100}/{(100−D)/100}−Vt
  4. 前記リーク検知部は、前記トナー担持体に流れる電流値の変動によって前記リークを検知し、
    前記リーク検知制御部は、前記交流電圧のピーク間電圧を増大させながら、前記像担持体と前記トナー担持体との間、または、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間に前記リークを発生させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の現像装置。
  5. 前記静電潜像及び前記トナー像を担持する前記像担持体と、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の現像装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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