JP6115400B2 - 蓄電装置及び蓄電装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、蓄電装置に係り、詳しくは隣り合うケース部品がビーム溶接による接合部を介して密閉構造に構成されているケースに電極組立体を収容した蓄電装置及び蓄電装置の製造方法に関する。
二次電池やキャパシタのような蓄電装置は再充電が可能であり、繰り返し使用することができるため電源として広く利用されている。一般に、容量の大きな蓄電装置は電極組立体を収容するケースを備え、そのケース内に電極組立体が収容されている。従来、二次電池のケースは、ケース本体と蓋体とは別物品として構成され、ケース本体内に電極組立体を収容した後、ケース本体の開口部を覆うように蓋体がレーザ溶接により固着される。二次電池の軽量化のため、アルミニウム製又はアルミニウム合金製のケースが使用されている。
従来、レーザ溶接におけるレーザ吸収率を高めてレーザ溶接性を向上させたアルミニウム又はアルミニウム合金部材が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、図8に示すように、アルミニウム又はアルミニウム合金の母材51の溶接面52に、アルミニウムよりレーザ吸収率が高く、アルミニウムより蒸気圧が低く、アルミニウムより沸点が高く、かつその膜厚が0.1μm以上のレーザ吸収被膜53が形成されている。そのため、母材51同士を溶接する場合、図8に示すように、両母材51の境界、即ち溶接面にレーザビームを照射すると、レーザ吸収被膜53が母材51の沸点以上の高温となって、母材51へ十分な熱伝導を行う。その結果、図9に示すように、溶接面52は確実に溶融して、高強度の接合部54を形成することができる。
特開2008−274333号公報
特許文献1の場合、母材51の表面全体にレーザ吸収被膜53を形成する必要があり手間が掛かる。また、ケースを構成するケース本体と蓋体とをレーザ溶接で溶接する場合、ケース本体と蓋体との境界に発生するピンホールやクラックが製品の歩留まりを低下させる。レーザ溶接によるケース本体と蓋体との溶接の際、溶接すべき箇所に隙間が存在する状態でレーザビーム照射を行うと、ピンホールやクラックが発生する。しかし、特許文献1は、溶接すべき箇所に隙間が存在しない状態で、レーザビーム照射を行うことに関してはなんら記載はない。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、溶接すべき隣り合うケース部品の表面状態や組立精度に影響なく溶接不良を抑制防止した状態でビーム溶接を行うことができる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する蓄電装置は、隣り合うケース部品がビーム溶接による接合部を介して密閉構造に構成されているケースに電極組立体を収容した蓄電装置であって、隣り合う前記ケース部品間には、前記ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、前記ケース部品の前記照射ビームの吸収率より高い金属部材が配置されており、前記金属部材は、隣り合う前記ケース部品が対向する面の間にその外周面が挟持される突条部と、前記突条部に連続し、かつ隣り合う前記ケース部品それぞれの外周面に沿う方向に突出する突出部とを有し、前記接合部は、前記突条部の周囲において隣り合う前記ケース部品それぞれが溶融したものである。この構成によれば、隣り合うケース部品はケース部品同士の当接面に対してビームが照射されることにより溶接すべき箇所が溶融して溶接されるのではなく、金属部材にビームが照射されて金属部材介してケース部品が加熱されて溶接される。そして、金属部材及びケース部品の両者が溶融して固溶体を形成して溶接される場合と、金属部材は溶融せずに隣り合うケース部品の溶接部のみが溶融して溶接される場合とがある。いずれの場合も、隣り合うケース部品の当接面にビームを照射して溶接を行う場合に比べて、ピンホールやクラックの発生が抑制され、溶接すべき隣り合うケース部品の表面状態や組立精度に影響なく溶接不良を抑制防止した状態でビーム溶接を行うことができる。
前記金属部材は、前記ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、前記ケース部品の前記照射ビームの吸収率より高い。この構成によれば、金属部材に照射されたビームエネルギーが効率良く熱になって、溶接に必要なエネルギー消費量を低減できる。
隣り合う前記ケース部品は、前記金属部材を跨いだ状態で連続していることが好ましい。この構成によれば、隣り合うケース部品はそれぞれ金属部材と固溶体を構成せずに、ケース部品同士の溶融部で接合され、金属部材は照射されたビームのエネルギーをケース部品の溶接部に伝達すればよい。一方、隣り合うケース部品がそれぞれ金属部材と固溶体を構成した状態で接続されるためには、ケース部品と金属部材との組み合わせに限定があり、ケース部品及び金属部材を構成する金属の選択の自由度が低くなる。
前記ケース部品は、ケース本体及び蓋体であることが好ましい。ケースを複数のケース部品で構成する場合、有底筒状のケース本体と、その開口部を覆う蓋体との2部品、あるいは筒状のケース本体とその両端の開口部を覆う2個の蓋体とで構成することが、ケース部品の製造を効率良く行うのによい。
前記ケース部品はアルミニウム系金属製であることが好ましい。ここで、「アルミニウム系金属」とは、工業用純アルミニウム(例えば、A1000系アルミニウム)やアルミニウム合金(例えば、A3000系アルミニウム合金)等のようにアルミニウムを主成分とする金属を意味する。蓄電装置の軽量化のためにはケースを軽金属の中でも生産量が多く安価なアルミニウム系金属製とするのが好ましいが、アルミニウム系金属はビーム溶接に使用されるビームの吸収率が低い。しかし、ビームの吸収率がアルミニウム系金属より高い金属部材を使用することにより、アルミニウム系金属製のケースのビーム溶接をエネルギー効率良く行うことができる。
上記課題を解決する蓄電装置の製造方法は、隣り合うケース部品がビーム溶接による接合部を介して密閉構造に構成されているケースに電極組立体を収容した蓄電装置の製造方法であって、隣り合う前記ケース部品が対向する面の間にその外周面が挟持される突条部と、前記突条部に連続し、かつ隣り合う前記ケース部品それぞれの外周面に沿う方向に突出する突出部とを有した、前記ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、前記ケース部品の前記照射ビームの吸収率より高い金属部材を配置し、前記突出部に向けて前記照射ビームを照射して前記ビーム溶接を行う。この構成によれば、隣り合うケース部品はケース部品同士の当接面に対してビームが照射されることにより溶接すべき箇所が溶融して溶接されるのではなく、金属部材にビームが照射されて金属部材を介してケース部品が加熱されて溶接される。そして、金属部材及びケース部品の両者が溶融して固溶体を形成して溶接される場合と、金属部材は溶融せずに隣り合うケース部品の溶接部のみが溶融して溶接される場合とがある。いずれの場合も、隣り合うケース部品の当接面にビームを照射して溶接を行う場合に比べて、ピンホールやクラックの発生が抑制され、溶接すべき隣り合うケース部品の表面状態や組立精度に影響なく溶接不良を抑制防止した状態でビーム溶接を行うことができる。
本発明によれば、ケースが複数のケース部品を溶接して密閉構造に構成されている蓄電装置において、隣り合うケース部品の表面状態や組立精度に影響なくビーム溶接を行うことができる。
一実施形態の二次電池の概略分解斜視図。 二次電池を正極端子の中心軸を含む面で切断した概略部分断面図。 (a),(b)は蓋体とケース本体とを溶接する手順を示す概略部分断面図。 別の実施形態の図3(b)に対応する断面図。 別の実施形態の図3(b)に対応する断面図。 別の実施形態の図3(b)に対応する断面図。 (a),(b)はそれぞれ別の実施形態の金属部材とケース本体及び蓋体との関係を示す部分断面図。 従来技術のアルミニウム合金部材同士を溶接する際の模式断面図。 同じく溶接後の模式断面図。
以下、積層型の電極組立体を備えた二次電池に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1及び図2に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、四角箱状のケース11内に積層型の電極組立体12及び電解液(図示せず)が収容されている。ケース11は、ケース本体13と、その開口部13aを覆う蓋体14とが間に金属部材15が存在する状態で溶接されて密閉構造に構成されている。ケース本体13及び蓋体14はそれぞれケース部品を構成する。即ち、ケース11は、複数のケース部品を間に金属部材15が存在する状態で溶接して密閉構造に構成されている。
この実施形態では、ケース本体13及び蓋体14は、アルミニウム系金属製である。アルミニウム系金属とは、アルミニウム又はアルミニウム合金を意味する。アルミニウム合金とは、例えば、アルミニウムを主成分とし、銅、マンガン、亜鉛、シリコン、マグネシウムなどが添加されたものを含み、熱処理型合金も含む。
図1及び図2に示すように、電極組立体12は、金属箔16の両面に活物質層17aを有する複数の正極17と、金属箔16の両面に活物質層18aを有する複数の負極18とが、両者の間にセパレータ19が介在する状態で積層されている。正極17及び負極18は、活物質層17a,18aが形成された部分が矩形状に形成されている。各正極17には、電極組立体12の一端面(図1において上端面)の左側寄りに正極タブ17bが突設されている。正極タブ17bは金属箔16の一部が活物質層17aの一端から突出するようにして形成されている。各負極18には、電極組立体12の一端面(図1において上端面)の右側寄りに負極タブ18bが突設されている。負極タブ18bは金属箔16の一部が活物質層18aの一端から突出するようにして形成されている。
セパレータ19は、正極17と負極18との間の電気的絶縁性を確保するため、例えば、正極タブ17b及び負極タブ18bを除いた正極17及び負極18の矩形部より大きな矩形状に形成されている。二次電池10がリチウムイオン二次電池の場合、正極17用の金属箔16はアルミニウム箔が好ましく、負極18用の金属箔16は銅箔が好ましい。
図1及び図2に示すように、電極端子としての正極端子20は、板状の接続部20aを介して正極タブ17bに溶接され、正極タブ17bは先端側が電極組立体12の上端面に沿って延びるように折り曲げられた状態で接続部20aに溶接されている。そして、図2に示すように、正極端子20が蓋体14に形成された孔14aから突出する状態で、蓋体14がケース本体13に接合されている。同様に、電極端子としての負極端子21は、板状の接続部21aを介して負極タブ18bに溶接され、負極タブ18bは先端側が電極組立体12の上端面に沿って延びるように折り曲げられた状態で接続部21aに溶接されている。図示しないが、負極端子21も蓋体14に形成された孔14aから突出する状態で、蓋体14がケース本体13に接合されている。なお、正極端子20及び負極端子21には、ケース11から絶縁するための絶縁リング22がそれぞれ取り付けられている。
図1及び図2に示すように、蓋体14は平面視の外形がケース本体13の平面視の外形と同じに形成されている。図2に示すように、蓋体14のケース本体13と対向する面の周縁に沿って矩形環状の突条14bが形成され、突条14bの外周には段差部14cが形成されている。
金属部材15は矩形環状に形成され、その内面に蓋体14の段差部14cに嵌合可能な
突条15aが矩形環状に形成されている。そして、金属部材15の突条15aが蓋体14の段差部14c及びケース本体13の開口側端面と当接し、かつ突条15aを挟んだ内面がケース本体13及び蓋体14の外周面に当接した状態で、ケース本体13と蓋体14とが金属部材15を介してレーザ溶接(ビーム溶接)されて接合部23が突条15aの周面に沿って形成されている。金属部材15は、レーザ溶接に使用される照射ビームの吸収率が、ケース部品の照射ビームの吸収率より高い材質であるニッケルで形成されている。ニッケルはYAGレーザ(波長1.06μm)の吸収率がアルミニウムの3倍程度ある。
次に前記のように構成された二次電池10の組立方法を説明する。
二次電池10を組み立てる場合、図3(a)に示すように、ケース本体13内に電極組立体12を収容した後、ケース本体13の上端部に金属部材15を載置嵌合する。次に図3(b)に示すように、正極端子20が蓋体14の孔14aを貫通する状態で、蓋体14の段差部14cが金属部材15の突条15aと嵌合し、かつ下端がケース本体13の上端に当接した状態で、蓋体14をケース本体13にレーザ溶接で溶接する。図示しないが、負極端子21も蓋体14の孔14aを貫通する状態となっている。
レーザ溶接は、レーザビームを金属部材15に照射することにより行われる。即ち、従来のレーザ溶接方法と異なり、レーザビームは溶接すべき隣り合う部材としてのケース本体13及び蓋体14の当接する対向面(境界)に向けて照射するのではなく、金属部材15の平面部に照射される。従来のレーザ溶接方法では、当接すべき対向面間に隙間が有ったり、レーザビームの照射方向に対して段差(ずれ)が有ったりすると、レーザビームが隙間で乱反射したり、段差で反射したりして目的の箇所が効率良く加熱されず、ブローホールや穴あきあるいはクラックなどの溶接欠陥が発生する。しかし、レーザビームは金属部材15に向けて照射されるため、レーザビームが隙間で乱反射したり、段差で反射したりして目的の箇所が効率良く加熱されないということが回避される。
ケース本体13の上端と蓋体14の下端とが当接して配置された状態でレーザ溶接が行われるため、ケース本体13と蓋体14とは、少なくともその部分において溶接される。レーザビームのエネルギーを高くして、金属部材15の一部も溶融して金属部材15とケース本体13及び蓋体14とが固溶体を形成して溶接されるようにしてもよい。しかし、金属部材15とケース本体13及び蓋体14とは必ずしも溶接されなくてもよい。なお、図2では、金属部材15は溶融せずにケース本体13及び蓋体14が溶融して接合部23が形成された状態を図示している。
金属部材15は、ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、ケース本体13及び蓋体14の照射ビームの吸収率より高く、金属部材15に照射されたビームのエネルギーが効率良く熱になって、溶接に必要なエネルギー消費量を低減できる。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)蓄電装置(二次電池10)は、電極組立体12を収容するケース11が複数のケース部品(ケース本体13及び蓋体14)をビーム溶接(レーザ溶接)して密閉構造に構成された蓄電装置である。そして、隣り合うケース部品(ケース本体13及び蓋体14)は、間に金属部材15が存在する状態で溶接されている。したがって、隣り合うケース本体13と蓋体14の当接面にビームを照射して溶接を行う場合に比べて、ピンホールやクラックの発生が抑制され、溶接すべき隣り合うケース部品の表面状態や組立精度に影響なく溶接不良を抑制防止した状態でビーム溶接を行うことができる。
(2)金属部材15は、ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、ケース部品(ケース本体13及び蓋体14)の照射ビームの吸収率より高い。したがって、金属部材15に照射されたビームエネルギーが効率良く熱になって、溶接に必要なエネルギー消費量を低減できる。
(3)隣り合うケース部品(ケース本体13及び蓋体14)は、金属部材15を跨いだ状態で連続している。そのため、隣り合うケース部品はそれぞれ金属部材15と固溶体を構成せずに、ケース部品同士の溶融部で接合された構成とすれば、金属部材15は溶融せずに照射されたビームのエネルギーをケース部品の溶接部に伝達すればよい。したがって、隣り合うケース部品がそれぞれ金属部材15と固溶体を構成した状態で接続される場合に比べて、ケース部品及び金属部材15を構成する金属の選択の自由度が高くなる。
(4)ケース部品は、箱状のケース本体13と、その開口部13aを覆う蓋体14とで構成されている。蓄電装置のケースを複数のケース部品で構成する場合、この実施形態のように箱状(有底筒状)のケース本体13と、その開口部13aを覆う蓋体14との2部品とすれば、ケース部品の製造を効率良く行うことができる。
(5)ケース部品はアルミニウム系金属製である。蓄電装置(二次電池10)の軽量化のためにはケース11を軽金属の中でも生産量が多く安価なアルミニウム系金属製とするのが好ましいが、アルミニウム系金属はビーム溶接に使用されるビームの吸収率が低い。しかし、この実施形態では金属部材15はニッケルで形成されている。ニッケルはYAGレーザ(波長1.06μm)の吸収率がアルミニウムの3倍程度あるため、アルミニウム系金属製のケース11のビーム溶接をエネルギー効率良く行うことができる。
(6)金属部材15は、矩形環状に形成され、ケース本体13と蓋体14とを位置決めした状態で両者の間に配置することが可能に形成されている。したがって、ケース本体13と蓋体14とを溶接する際に、適正な位置に容易に配置することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 金属部材15は、ケース11から突出する部分の断面形状が矩形状に限らず、例えば、図4に示すように、鎌状であってもよい。
○ 隣り合うケース部品(ケース本体13及び蓋体14)は、金属部材15を跨いだ状態で連続している構成に限らない。即ち、ケース本体13及び蓋体14は、両者が直接溶接された箇所はなく、金属部材15を挟んだ状態で溶接された構成であってもよい。例えば、図5に示すように、金属部材15の突条15aを挟んだ状態でケース本体13の上端面全体及び蓋体14の下端面全体がそれぞれ突条15aに当接する状態に配置された状態で、ビーム溶接されてもよい。この場合、金属部材15はレーザビーム溶接によりケース本体13及び蓋体14とそれぞれ固溶体を構成する材料を使用する必要がある。例えば、ケース本体13及び蓋体14がアルミニウム系金属製の場合は、金属部材15の材料として鉄や鉄系金属はアルミニウム系金属と固溶体を構成し難いため好ましくなく、例えば、銅や銅系金属が好ましい。
○ 金属部材15は、ケース本体13及び蓋体14の側面外周に沿って配置された状態に限らない。例えば、図6に示すように、ケース本体13の上端部内周に段差部13bが形成され、蓋体14は厚さが段差部13bの高さと同じに形成されるとともに、上面側の周縁に沿って段差部14dが形成され、金属部材15は、突条15aがケース本体13の段差部13bと蓋体14の段差部14dとで形成される溝に嵌合する状態で配置されても良い。即ち、金属部材15は、ケース本体13の上端面と蓋体14の上端面に当接する状態でケース11上に配置された状態であってもよい。この場合、溶接時に、ビームがケース11の上方から金属部材15に向かって照射される。
○ ケース本体13及び蓋体14が金属部材15と当接する部分の形状は、金属部材15の突条15aの一面に各当接部が当接する形状に限らない。例えば、図7(a)に示すように、金属部材15がケース11の側面外周に配置される構成において、突条15aの先端面にはケース本体13の段差部13bと蓋体14の段差部14cとが半分ずつ当接する構成としてもよい。また、図7(b)に示すように、金属部材15がケース11の上面の周縁部に配置される構成において、突条15aの先端面にはケース本体13の段差部13bと蓋体14の段差部14dとが半分ずつ当接する構成としてもよい。これらの場合、金属部材15の突条15aと対向するケース本体13と蓋体14との当接面の端は、突条15aの先端中央と対向するため、レーザビームを金属部材15の端面のケース本体13と蓋体14との当接面と対応する位置に照射することにより、効率良くケース本体13と蓋体14との当接面を加熱することができる。
○ ケース11は、複数のケース部品をビーム溶接して密閉構造に構成されていればよく、複数のケース部品は、有底筒状のケース本体13とその開口部13aを覆う蓋体14との組み合わせに限らない。例えば、ケース11は、両端が開放されたケース本体13と、その両側の開口部をそれぞれ蓋体14で封止される構成であってもよい。この場合は、ケース部品は3個となる。また、ケース11は、ケース11を筒状部で二分割された構成、即ち2個の有底筒状体が接合された構成や、複数に分割された筒状部と、溶接後の筒状部の開口部を覆う蓋体とで構成されていてもよい。
○ 金属部材15は、環状に限らず複数個の部品に分割され、全部の部品を合わせて隣り合うケース部品の間に環状となるように配置される構成であってもよい。
○ 金属部材15は、必ずしも環状となる状態に配置されなくてもよい。例えば、ケース本体13が有底角筒状の場合、金属部材15をケース本体13の開口部13a及び蓋体14の各角部と対応する箇所にのみ配置したり、あるいは角部を除いた各辺と対応する箇所にのみ配置したりしてもよい。また、角部と辺の部分の両方に間隔を空けて複数の金属部材15を配置してもよい。
○ ケース本体13及び蓋体14をアルミニウム系金属製とした場合、金属部材15もアルミニウム系金属製とし、かつ金属部材15のアルミニウム系金属をケース本体13及び蓋体14のアルミニウム系金属に比べてレーザの吸収率の高いものを使用してもよい。
○ ケース本体13及び蓋体14は、アルミニウム系金属製に限らず、例えば、ステンレス鋼製であってもよい。
○ ビーム溶接は、レーザ溶接に限らず、電子ビーム溶接であってもよい。
○ 電極組立体12は積層型に限らず、巻回型であってもよい。
○ 二次電池10は電解液が必須ではなく、電解質として電解液を使用する構成であっても、電解液を使用せずに固体電解質や高分子電解質を使用する構成であってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池10に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のようなキャパシタであってもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)電極組立体を収容するケースが複数のケース部品をビーム溶接して密閉構造に構成された蓄電装置のケース部品の溶接方法であって、隣り合う前記ケース部品の間に、前記ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、前記ケース部品の前記照射ビームの吸収率より高い金属部材を配置した状態で、前記金属部材に対して前記ビーム溶接に使用されるビームを照射して前記隣り合うケース部品を溶接することを特徴とする蓄電装置のケース部品の溶接方法。
10…蓄電装置としての二次電池、11…ケース、12…電極組立体、13…ケース部品としてのケース本体、14…ケース部品としての蓋体、15…金属部材。

Claims (5)

  1. 隣り合うケース部品がビーム溶接による接合部を介して密閉構造に構成されているケースに電極組立体を収容した蓄電装置であって、
    隣り合う前記ケース部品間には、前記ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、前記ケース部品の前記照射ビームの吸収率より高い金属部材が配置されており、
    前記金属部材は、隣り合う前記ケース部品が対向する面の間にその外周面が挟持される突条部と、前記突条部に連続し、かつ隣り合う前記ケース部品それぞれの外周面に沿う方向に突出する突出部とを有し、
    前記接合部は、前記突条部の周囲において隣り合う前記ケース部品それぞれが溶融したものであることを特徴とする蓄電装置。
  2. 隣り合う前記ケース部品は、前記金属部材を跨いだ状態で連続している請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記ケース部品は、ケース本体及び蓋体である請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置。
  4. 前記ケース部品はアルミニウム系金属製である請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の蓄電装置。
  5. 隣り合うケース部品がビーム溶接による接合部を介して密閉構造に構成されているケースに電極組立体を収容した蓄電装置の製造方法であって、
    隣り合う前記ケース部品が対向する面の間にその外周面が挟持される突条部と、前記突条部に連続し、かつ隣り合う前記ケース部品それぞれの外周面に沿う方向に突出する突出部とを有した、前記ビーム溶接に使用される照射ビームの吸収率が、前記ケース部品の前記照射ビームの吸収率より高い金属部材を配置し、
    前記突出部に向けて前記照射ビームを照射して前記ビーム溶接を行うことを特徴とする蓄電装置の製造方法。
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