JP6113569B2 - 回転霧化式塗装装置 - Google Patents
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本発明によれば、インナー部材とアウター部材が互いに接続されておらず、それぞれ個別に回転軸に接続されているため、インナー部材及びアウター部材のうちいずれか一方のみを交換することができる。即ち、インナー部材とアウター部材とを取り付けた状態での重心のずれを調整する必要が無いため、いずれか一方のみを容易に交換できる。
また、インナー部材及びアウター部材がそれぞれ個別に回転軸に接続されているため、互いに回転バランスの誤差が影響を及ぼすことがないので、各部材の材質を限定する必要がないうえ、インナー部材及びアウター部材の各部材の回転数を同一に保つことができる。
インナー部材の接続部及びアウター部材の接続部いずれにおいても、十分な強度を得るためには回転軸方向の長さをある程度確保する必要があるところ、この発明によれば、インナー部材及びアウター部材の両方を回転軸の外面側又は内面側に接続する場合と比べて、接続部の回転軸方向の長さを短くできるため、装置を小型化できる。
この発明によれば、アウター部材を取り外すことなく、インナー部材を取り外すことができる。従って、塗料溜まりを洗浄する際やインナー部材が破損した場合に、インナー部材のみを容易に交換することができる。
この発明によれば、インナー部材を取り外すことなく、アウター部材を取り外すことができる。従って、アウター部材が破損した場合や、塗装パターンを変更するべくアウター部材の径を変更する場合に、アウター部材のみを容易に交換することができる。
この発明によれば、インナー部材及びアウター部材のうちいずれか一方のみを取り外すことができる。従って、この発明によれば、インナー部材及びアウター部材のうちいずれか一方が破損した場合等に、いずれか一方のみを容易に交換することができる。
この発明によれば、前方突出量調整手段によりインナー部材の前方への突出量を調整することで、インナー部材の外壁面と、前方に向かうに従い外方に傾斜するテーパ面で構成されたアウター部材の内壁面とで形成される塗料吐出口の開口径を調整できる。具体的には、インナー部材の前方突出量を大きくすることで、塗料吐出口の開口径を大きくでき、塗料吐出量を増加できる。また、インナー部材の前方突出量を小さくすることで、塗料吐出口の開口径を小さくでき、塗料吐出量を低減できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る回転霧化式塗装装置1の先端部の構成を示す断面図である。回転霧化式塗装装置1は、図示しないロボットアームの先端に取り付けられ、自動車のボディ等を静電塗装する。
インナー部材31は、略円盤状のインナー本体315を備え、このインナー本体315から基端側に突出して設けられた円環状部311が、回転軸20の開口部21内に嵌合することで、回転軸20に接続される。即ち、インナー部材31は、回転軸20の先端の内面側に接続されている。
アウター部材32は、その中心部に上述のインナー部材31を収容する収容部322が形成されており、収容部322はインナー部材31の外形に略沿った形状を有する。
アウター部材32の内壁面323の前方側には、前方に向かうに従い拡径する塗料薄膜化沿面325が形成される。また、塗料薄膜化沿面325の先端縁には、塗料を液糸にするための複数の図示しない溝が、円周方向に等間隔で複数形成されている。
塗料供給部40の先端部41は、回転軸20の先端の開口部21から前方に突出し、上述のインナー部材31により形成される塗料溜まり部310内に臨むように設けられる。
エアキャップ50の先端部には、回転霧化頭30を囲繞して形成されたエア噴出孔51が、軸線Xを中心として円周方向に等間隔で複数形成されている。複数のエア噴出孔51から噴出されたシェーピングエアは、回転霧化頭30の遠心力によりその先端縁から噴霧された塗料と衝突し、塗料の微粒子化を促進するとともに、塗料の噴霧方向を中央に指向させる。
図2(b)に示すように、前方突出量調整部316は、アウター部材32の収容部322内の基端側に介装されたOリングで構成される。図2(a)と(b)を比べれば明らかであるように、このOリングにより、インナー部材31の前方側への突出量が大きくなる結果、塗料吐出口324の開口径が大きくなっている。これにより、塗料の吐出量を調整可能となっている。
先ず、図示しないエアコンプレッサからエアモータ10にエアを供給し、回転霧化頭30を高速で回転させる。さらに、図示しない高電圧印加装置により、回転霧化頭30に高電圧を印加する。
(1)本実施形態では、回転霧化頭30を、塗料溜まり部310を構成するインナー部材31と、塗料薄膜化沿面325を構成するアウター部材32とを含んで構成するとともに、これらインナー部材31及びアウター部材32を、それぞれ個別に回転軸20に接続した。
本実施形態によれば、インナー部材31とアウター部材32が互いに接続されておらず、それぞれ個別に回転軸20に接続されているため、インナー部材31及びアウター部材32のうちいずれか一方のみを交換することができる。即ち、インナー部材31とアウター部材32とを取り付けた状態での重心のずれを調整する必要が無いため、いずれか一方のみを容易に交換できる。
また、インナー部材31及びアウター部材32がそれぞれ個別に回転軸20に接続されているため、互いに回転バランスの誤差が影響を及ぼすことがないので、各部材の材質を限定する必要がないうえ、インナー部材31及びアウター部材32の各部材の回転数を同一に保つことができる。
インナー部材31の接続部及びアウター部材32の接続部いずれにおいても、十分な強度を得るためには回転軸20方向の長さをある程度確保する必要があるところ、本実施形態によれば、インナー部材31及びアウター部材32の両方を回転軸20の外面側又は内面側に接続する場合と比べて、接続部の回転軸20方向の長さを短くできるため、装置を小型化できる。
本実施形態によれば、アウター部材32を取り外すことなく、インナー部材31を取り外すことができる。従って、塗料溜まり部310を洗浄する際やインナー部材31が破損した場合に、インナー部材31のみを容易に交換することができる。
本実施形態によれば、前方突出量調整部316としてのOリングにより、インナー部材31の前方への突出量を調整することで、インナー部材31の外壁面313と、前方に向かうに従い外方に傾斜するテーパ面で構成されたアウター部材32の内壁面323とで形成される塗料吐出口324の開口径を調整できる。具体的には、インナー部材31の前方突出量を大きくすることで、塗料吐出口324の開口径を大きくでき、塗料吐出量を増加できる。また、インナー部材31の前方突出量を小さくすることで、塗料吐出口324の開口径を小さくでき、塗料吐出量を低減できる。
また本実施形態では、前方突出量調整部としてのOリングをインナー部材31とアウター部材32の間に介装することを例示したが、これに限定されず、例えば、インナー部材31Aに設けられた円環状部311Aの基端に設けてもよい。より詳しくは、円環状部311Aの基端において、軸線X方向に回転軸20、Oリング及び円環状部311Aが並ぶように構成することで、インナー部材31とアウター部材32を互いに接続することなく、インナー部材31Aの前方突出量を調整することができる。
図3は、本発明の第2実施形態に係る回転霧化式塗装装置2の先端部の構成を示す断面図である。本実施形態に係る回転霧化式塗装装置2は、回転霧化頭30Aを構成するインナー部材31Aの形状と、アウター部材32Aの形状と、塗料逆流防止部317を備える点が第1実施形態と異なる以外は、第1実施形態と同一の構成である。
インナー本体315Aから基端側に突出して設けられた円環状部311Aが、回転軸20の開口部21内に嵌合することで、回転軸20に接続される点は第1実施形態と同様である。即ち、インナー部材31Aは、回転軸20の先端の内面側に接続されている。
また、本実施形態に係る回転霧化式塗装装置2によれば、上述した第1実施形態に係る回転霧化式塗装装置1の(1)、(2)及び(4)の効果に加えて、以下の(5)の効果が奏される。
本実施形態によれば、インナー部材31Aを取り外すことなく、アウター部材32Aを取り外すことができる。従って、アウター部材32Aが破損した場合や、塗装パターンを変更するべくアウター部材32Aの径を変更する場合に、アウター部材32Aのみを容易に交換することができる。
図5は、本発明の第3実施形態に係る回転霧化式塗装装置3の先端部の構成を示す断面図である。本実施形態に係る回転霧化式塗装装置3は、回転霧化頭30Bを構成するインナー部材31Bの形状と、アウター部材32Bの形状が第2実施形態と若干異なる以外は、第2実施形態と同一の構成である。
インナー本体315Bから基端側に突出して設けられた円環状部311Bが、回転軸20の開口部21内に嵌合することで、回転軸20に接続される点は第1、第2実施形態と同一である。即ち、インナー部材31Bは、回転軸20の先端の内面側に接続されている。
また、本実施形態に係る回転霧化式塗装装置3によれば、上述した第1実施形態に係る回転霧化式塗装装置1の(1)、(2)及び(4)の効果に加えて、以下の(6)の効果が奏される。
本実施形態によれば、インナー部材31B及びアウター部材32Bのうちいずれか一方のみを取り外すことができる。従って、本実施形態によれば、インナー部材31B及びアウター部材32Bのうちいずれか一方が破損した場合等に、いずれか一方のみを容易に交換することができる。
20…回転軸
30…回転霧化頭
31,31A,31B…インナー部材
32,32A,32B…アウター部材
310…塗料溜まり部(塗料溜まり)
316…前方突出量調整部(前方突出量調整手段)
324…塗料吐出口
325…塗料薄膜化沿面
Claims (5)
- 回転軸と、当該回転軸の先端側に接続され、回転することで塗料を霧化する回転霧化頭と、を備える回転霧化式塗装装置であって、
前記回転霧化頭は、塗料溜まりを構成するインナー部材と、塗料薄膜化沿面を構成するアウター部材と、を備え、
前記インナー部材及び前記アウター部材は、それぞれ個別に、前記回転軸に接続されており、
前記回転軸は、先端が開口した中空形状を有し、
前記インナー部材は、前記回転軸の先端の内面側に接続され、
前記アウター部材は、前記回転軸の先端の外面側に接続されていることを特徴とする回転霧化式塗装装置。 - 前記インナー部材の最大外径部よりも前方において、前記アウター部材の内径が前記最大外径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の回転霧化式塗装装置。
- 前記アウター部材の最小内径部よりも前方において、前記インナー部材の外径が前記最小内径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の回転霧化式塗装装置。
- 前記インナー部材の最大外径が、前記アウター部材の最小内径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の回転霧化式塗装装置。
- 前記インナー部材の外壁面と前記アウター部材の内壁面により塗料吐出口が形成され、
前記塗料吐出口を形成する前記アウター部材の内壁面は、前方に向かうに従い外方に傾斜するテーパ面であり、
前記インナー部材には、当該インナー部材の前方への突出量を調整可能な前方突出量調整手段が設けられることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の回転霧化式塗装装置。
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JP2013093104A JP6113569B2 (ja) | 2013-04-25 | 2013-04-25 | 回転霧化式塗装装置 |
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Family Applications (1)
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