JP6111726B2 - マルチレベル電力変換回路の制御方式 - Google Patents

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本発明は、交流電動機駆動などを目的とした直流電源から5レベル以上の電位を組合せて高調波成分の少ない交流電圧を生成する直流−交流変換又は交流電源から直流電源を生成する交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換回路の制御方式に関する。
図4に直流を交流に変換する電力変換回路である,半導体スイッチ素子としてIGBTを使用した5レベルインバータの回路例を示す。DP1,DP2が直列に接続された直流電源(電圧は2Ed×2)で,正側電位をP,負側電位をN,中点電位をMとしている。一般に本直流電源を交流電源システムより構成する場合は,図示していない整流器と大容量のコンデンサを直列接続などによって構成することが可能である。
S1a〜S1c、S2、S3、S4a〜S4cが直流電源の正側電位Pと負側電位Nとの間に8個直列接続されているダイオードを逆並列接続したIGBTからなる第1の半導体スイッチ素子直列回路である。S5,S6は,IGBTS1cとS2との接続点と,IGBTS3とS4aとの接続点との間に2個直列接続されたダイオードを逆並列接続したIGBTからなる第2の半導体スイッチ素子直列回路である。S7,S8は直流電源の中点電位であるM電位と,IGBTS5とS6との接続点との間に接続された双方向性のスイッチ素子を構成するIGBTで,図4に示すように逆耐圧を有するIGBTを逆並列接続するか,もしくは図8(a),図8(b)に示すように逆耐圧を有しないIGBTとダイオードとを組み合わせで構成できる。またC1がフライングキャパシタと呼ばれるコンデンサで,第2の半導体スイッチ素子直列回路(IGBTS5とS6との直列回路)と並列に接続される。コンデンサC1の両端の平均的な電圧はEdに制御され,その充放電現象を利用して一方の直流電源の中間電位の出力を実現する。ここで、直流電源のP電位又はN電位と,フライングキャパシタの正側電位又は負側電位間に接続されているIGBTS1a〜S1c又はS4a〜S4cが3直列となっている理由は,この間に印加される電圧の最大値に応じて,全てのIGBTを同一電圧定格とするためである。
これらの回路群AUを1相分として,3台(AU、AV、AW)を直流電源と並列接続することにより3相のインバータが構成できる。ここで、AVとAWについては直流電源の中点電位Mとの接続を省略している。
ACMが本システムの負荷例である交流電動機である。本回路構成とすることで,変換器の出力端子ACの電位は,P電位,N電位,M電位,及びIGBTのオンオフとコンデンサC1の電圧Edを利用してP−EdとN+Edの中間電位を出力することが可能となるため,5レベル出力のインバータとなる。図9に出力電圧(Vout)波形例を示す。
本方式は2レベルタイプのインバータに対して,低次の高調波成分が少ないことや,スイッチ素子(IGBT)のスイッチング損失が低減することから,高効率システムの構築が可能となる。
また図5,図6に,図4に示す5レベルの変換回路などのマルチレベル変換回路の基本形となる回路を示す。図5は図4の回路におけるIGBTS2とS3を除き,IGBTS1a〜S1cを一つのスイッチ素子S1に、S4a〜S4cを一つのスイッチ素子S4とした構成である。また図6は,図4の回路におけるIGBTS5とIGBTS8の機能を双方向性のスイッチ素子ACS1とし,またIGBTS6とIGBTS7の機能を双方向性のスイッチ素子ACS2とした構成である。図5の端子部TA1,TA2,又は図6の端子部TA3,TA4に,IGBTなどのスイッチ素子などからなる変換回路を追加することで5レベル以上のマルチレベル化が可能となる(図4はIGBTS2とS3を接続した例である)。
図7にはその応用回路として,スイッチ素子としてIGBTを使用し、全てのIGBTの電圧定格を全て等しくした場合の7レベルインバータの回路例を示す。図7の回路は,直流電源DP3とDP4を直列接続して構成した直流電源の電圧(3Ed×2)に対してIGBTS3のコレクタとIGBTS4のエミッタとの間に1単位の電圧(Ed)に充電されるコンデンサC2を,またIGBTS2のコレクタと,IGBTS5のエミッタとの間に2単位の電圧(2Ed)に充電されるコンデンサC3を,さらにIGBTS10のコレクタとIGBTS11のエミッタとの間に1単位の電圧(Ed)に充電されるコンデンサC4を接続することにより7レベルの電位の交流出力が可能となる。
図7に示すように全てのIGBTの電圧を同一電圧定格とした場合,IGBTS1はIGBTS1a〜S1dの4個の直列接続回路に、IGBTS6はIGBTS6a〜S6dの4個の直列接続回路にする必要がある。
図10(a)〜(e)に図2に示す5レベルインバータ回路の1相分の動作遷移図例を示す。直流電源の中間点の電位を零とした場合の交流出力ACの電位の遷移を説明する。図10(a)はIGBTS1a〜S1c及びS2がオン状態で,交流出力ACに2Edの電位が出力される。図10(b)は,IGBTS1a〜S1cがターンオフし,IGBTS8,S6,S2がオンしている状態で,交流出力ACにはEdが出力される。この時、IGBTS1aのコレクタとS1cのエミッタとの間にはEdの電圧が印加される。図10(c)は,IGBTS2がターンオフし,IGBTS8,S6,S3がオンしている状態で,交流出力ACには零電位(M電位)が出力される。この時、IGBTS1aのコレクタとS1cのエミッタとの間にはEdの電圧が印加される。図10(d)は,IGBTS6がターンオフし,IGBTS8,S5,S3がオンしている状態で,交流出力ACには−Edが出力される。この時IGBTS1aのコレクタとS1cのエミッタとの間には2Edの電圧が印加される。図10(e)は,IGBTS8がターンオフし,IGBTS4a〜S4c,S3がオンしている状態で,交流出力ACには−2Edが出力される。この時IGBTS1aのコレクタとS1cのエミッタとの間には3Edの電圧が印加される。
以上のように,IGBTS1a〜S1cには図10(b)以降,静的にEdから3Edまで電圧がステップ的に印加されていく。
以上の5レベルインバータの回路例,マルチレベル回路の基本回路、動作などについては,特許文献1、特許文献2に示されている。
特表2009−525717号公報 特開2010−182974号公報 特許第3767740号号公報
図10に示すように,通常の運転状態において,S1a〜S1cがターンオフする場合,S1aのコレクタとS1cのエミッタ間に印加される電圧はEdとなる。実際にはスイッチング時の過渡時において,配線インダクタンスなどによって発生するサージ電圧が重畳されるが,本提案内容に対しては本質的でないのでここでは無視する。
その後,他のスイッチ素子(IGBT)のスイッチング状態が進み,IGBTS3,S4a〜S4cがオン状態で,IGBTS1a〜S1c,S2がオフの状態となった場合(交流出力にはN電位が出力されている状態)は,IGBTS1aのコレクタとS2のエミッタ間には4Edの電圧が印加される。すなわち,この状態になった場合はIGBTS1aのコレクタとS1cのエミッタ間には3Edの電圧が印加される。そのためIGBTを全て同一電圧定格とした場合,理想的にはS1として3個の直列数が必要となる。
一般にIGBTの高耐圧化には限界があり,また高耐圧のIGBTほどコストが高いという課題がある。また,IGBTを直列接続させた場合でターンオフさせる場合,各IGBTの特性ばらつきやゲート駆動回路の遅延時間ばらつきなどによって,全く同時にスイッチングさせることは不可能である。そのため従来,極力各IGBTに印加される電圧を均等化するために,素子特性の選別や,IGBTと並列に抵抗とコンデンサの直列回路を接続することや,ゲート駆動配線間にトランスを接続すること,などが行われている。しかしこれらはすべてコストアップ要因であり,課題となっていた。
ところで、直列素子を同時にターンオフさせた際の最悪ケースは,ある特定IGBTのみ(仮にS1aとする)に電圧Edが印加され,その他のIGBT(S1b,S1c)には全く電圧が印加されない状態となる。本回路方式ではこの状態からその後,静的に3Edまで電圧が印加されるが,その際,2Ed(3Ed−Edで得られる)の電圧が3素子に均一に印加される(電流遮断を伴わない静的な電圧印加であるため,電圧分担は均一化する)ため,最終的に各IGBTに印加される電圧は,
S1a:Ed+2Ed/3=5Ed/3
S1b,S1c:2Ed/3
となる。
すなわち本ケースを想定すると,S1部に必要となるIGBTの電圧定格は,5Ed/3に対して余裕のあるものとする必要がある。
また、図7の7レベル方式では,同様に,
S1a: Ed+3Ed/4=7Ed/4
S1b〜S1d: 3Ed/4
となり,S1部に必要となるIGBTの電圧定格は,7Ed/4に対して余裕のあるものとする必要がある。
従来の直列接続IGBTの電圧均等化対策例は,特許文献3の図5,図9などに記載されている。
従って、本発明の課題は、マルチレベル電力変換回路において、同時にオン状態及びオフ状態を維持する機能を備えた少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群のオフ時に各半導体スイッチ素子に印加される電圧を主回路に部品を追加することなく極力均等化の方向に低減できる制御方式を提供することである。
上述の課題を解決するために、第1の発明においては、直流から交流,又は交流から直流に変換する電力変換回路であって,1相分の回路として,直流電源回路の正側端子と負側端子間に接続されたダイオードを逆並列接続した半導体スイッチ素子を少なくとも8個直列に接続した第1の半導体スイッチ素子直列回路と、前記直流電源回路の中間電位点に一方の端子が接続された双方向性にスイッチングが可能な双方向性スイッチ素子と、前記第1の半導体スイッチ素子直列回路の半導体スイッチ素子同士の接続点の中の特定の二つの接続点間に接続されるダイオードが逆並列接続された半導体スイッチ素子を直列接続した第2の半導体スイッチ素子直列回路と、前記第2の半導体スイッチ素子直列回路と並列接続されたコンデンサと、を備え、前記第2の半導体スイッチ素子直列回路の中間接続点に前記双方向性スイッチ素子の他方の端子を接続したマルチレベル電力変換回路であって、前記直流電源回路の正側端子又は負側端子に接続された同時にオン状態及びオフ状態を維持する機能を備えた少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群のターンオフ動作において,前記少なくとも3個直列接続された直列スイッチ素子群の内,最初にいずれか1個の半導体スイッチ素子のみをターンオフさせ,残りの半導体スイッチ素子は前記最初にターンオフした半導体スイッチ素子のターンオフ完了時点より時間を遅らせてターンオフさせる。
上記ターンオフさせた後、前記直流の正側電位又は負側電位に接続された少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群が全てターンオフした後に,最初にターンオフさせた半導体スイッチ素子を所定時間ターンオンさせる。
の発明においては、第1の発明におけるマルチレベル電力変換回路の制御方式において,前記直流の正側電位又は負側電位に接続された少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群の中で,最初にターンオフさせる半導体スイッチ素子を,順次切り換える。
の発明においては、第1〜第3の発明の何れかのマルチレベル電力変換回路の制御方式を、7レベル以上の電位で構成した交流電圧を出力するマルチレベル電力変換回路に適用する。
本発明では、マルチレベル電力変換回路において、同時にオン状態及びオフ状態を維持する機能を備えた少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群をオフさせる制御方式として、直列接続された半導体スイッチ素子群の内,最初にいずれか1個の半導体スイッチ素子のみをターンオフさせ,残りの半導体スイッチ素子は最初にターンオフさせた半導体スイッチ素子のターンオフ時点より時間を遅らせてターンオフさせる。さらに全てがターンオフ完了後に、最初にターンオフさせた半導体スイッチ素子を所定時間ターンオンさせるようにしている。
この結果、主回路に部品を付加することなく直列接続された各半導体スイッチ素子に印加される電圧をより均等化させることが可能となる。
本発明の実施例を示す制御アルゴリズムである。 本発明の実施例を示す制御信号例を示すタイムチャート図である。 図2に示す各時刻における各IGBTへの印加電圧を示す図である。 5レベル変換回路によるインバータ回路例である。 マルチレベル変換回路の基本形1である。 マルチレベル変換回路の基本形2である。 マルチレベル変換回路の基本形に基づいた7レベル変換回路例である。 双方向性スイッチ回路例である。 5レベルインバータの出力線間電圧波形例である。 5レベルインバータの動作遷移図である。
本発明の要点は、直流電源回路の正側端子と負側端子間に接続した半導体スイッチ素子を少なくとも8個直列接続した第1の半導体スイッチ素子直列回路と、前記直流電源回路の中間電位点に一方の端子が接続された双方向性スイッチ素子と、前記第1の半導体スイッチ素子直列回路の接続点の中の特定の二つの接続点間に接続される第2の半導体スイッチ素子直列回路と、前記第2の半導体スイッチ素子直列回路と並列接続されるコンデンサと、を備え、前記第2の半導体スイッチ素子直列回路の中間接続点に前記双方向性スイッチ素子の他方の端子を接続したマルチレベル電力変換回路であって、前記直流電源回路の正側端子又は負側端子に接続された同時にオン状態及びオフ状態を維持する機能を備えた少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群のターンオフ動作において,前記直列スイッチ素子群の内,最初にいずれか1個の半導体スイッチ素子のみをターンオフさせ,残りの半導体スイッチ素子は前記最初にターンオフさせた半導体スイッチ素子のターンオフ完了時点より時間を遅らせてターンオフさせ、さらに全ての半導体スイッチ素子がターンオフ完了した後、最初にターンオフさせた半導体スイッチ素子を短時間オンさせる点である。
図1に、図4に示す5レベル電力変換回路における本発明の実施アルゴリズム図を示す。
スタートブロックBL1後,ブロックBL3でS1(S1又はS4のターンオフ判断がなされた場合,ブロックBL4にてS1又はS4の中の所定の1素子のみをターンオフさせる。この時,IGBT側に電流が流れていた場合,電流の遮断動作が行われるので,この素子にはターンオフ損失が発生し,また電圧Edがコレクタ・エミッタ間に印加される。その後、所定時間後(タイマーブロックBL5による処理)に,ブロックBL6にてS1又はS4の直列接続されたその他のスイッチ素子をターンオフさせる。この時、電流の遮断動作はないため,ターンオフ損失は発生せず,また電圧も印加されない。その後、所定時間後(タイマーブロックBL7による処理)に,ブロックBL8にて最初にターンオフさせた素子を短時間オンさせる。この時,この素子には電圧印加がなくなると同時に,その他の素子にはEd/2ずつ電圧が印加される。その後ブロックBL9にてその他の通常のアルゴリズムが実行され,図8に示すように最終的にS1(S1a〜S1c)又はS4(S4a〜S4c)には最大で3Edが印加される。
最初にターンオフさせるスイッチ素子(IGBT)をS1aとした時の各IGBT(S1a〜S1c)の駆動信号例を図2に、各時刻における各IGBTの電圧を図3に、各々示す。図10に示す動作遷移図において、IGBTS1がオフして、電圧EdがIGBTS1a〜S1cに印加される動作モードで、IGBTS1a〜S1cがオンしている状態からS1へのオフ信号に基づいて、時刻t1で最初にIGBTS1aをオフさせ、各IGBTの電圧が静的に安定した時刻t2でIGBTS1bとS1cをオフさせる。その後IGBTS1bとS1cのオン状態が静的に安定した時刻t3で最初にオフしたIGBTS1aを短時間オンさせる。オン時間はIGBTS1aがオンして電圧が零となり、IGBTS1bとS1cがEd/2ずつ電圧を分担し安定するまでの時間で、短時間である。時刻t4でIGBTS1aをオフしてもこの状態は維持される。
この状態で、時刻t5で図10に示す動作遷移図において、IGBTS1(S1a〜S1c)に2Edが印加されるモードになると、IGBTS1aの電圧は零からEd/3に、IGBTS1bとS1cの電圧はEd/2+Ed/3=5Ed/6となる。さらに、時刻t6で図10に示す動作遷移図において、IGBTS1(S1a〜S1c)に3Edが印加されるモードになると、IGBTS1aの電圧はEd/3+Ed/3=2Ed/3に、IGBTS1bとS1cの電圧は5Ed/6+Ed/3=7Ed/6となる。
従って、従来方式ではIGBTS1aに印加される電圧は5Ed/3、IGBTS1bとS1cに印加される電圧は2Ed/3であり、IGBT素子としては、5Ed/3に耐える素子が必要であるが、本提案ではIGBTS1aに印加される電圧は2Ed/3、IGBTS1bとS1cに印加される電圧は7Ed/6であり、IGBT素子としては、7Ed/6に耐える素子が必要なり、従来に比べて最大印加電圧値が軽減され、耐圧の低いIGBTを適用することが可能となる。
また、図1で毎回同じスイッチ素子を最初にターンオフさせると,このスイッチ素子のみターンオフ損失が発生し,熱的なアンバランスが発生するので,これを防止するため,ブロックBL9では,最初にターンオフさせるスイッチ素子を毎回(もしくは数回ごとに),順次切り換え,熱的なアンバランスを低減させる。
また、IGBTS4a〜S4cについても同様の動作となるので、説明は省略する。
図7にフライングキャパシタを用いた7レベル変換回路の1相分の構成を示す。実施例1に示した5レベル変換回路を7レベルに拡張した構成である。DP1,DP2が直列に接続された直流電源(電圧は3Ed×2)で,正側電位をP,負側電位をN,中点電位をMとしている。
S1a〜S1d、S2、S3、S4、S5、S6a〜S6dが直流電源の正側電位Pと負側電位Nとの間に12個直列接続されているダイオードを逆並列接続したIGBTからなる第1の半導体スイッチ素子直列回路である。S9〜S12は,IGBTS1dとS2との接続点と,IGBTS5とS6aとの接続点との間に4個直列接続されたダイオードを逆並列接続したIGBTからなる第2の半導体スイッチ素子直列回路である。S7,S8は直流電源の中点電位であるM電位と,IGBTS10とS11との接続点との間に接続された双方向性のスイッチ素子で,図4に示すように逆耐圧を有するIGBTを逆並列接続するか,もしくは図8(a),図8(b)に示すように逆耐圧を有しないIGBTとダイオードとを組み合わせで構成できる。
また、C3がフライングキャパシタと呼ばれるコンデンサで,第2の半導体スイッチ素子直列回路(IGBTS9〜S12の直列回路)と並列に接続される。コンデンサC3の両端の平均的な電圧は2Edに制御される。C2はIGBTS3とS4の直列回路と並列接続されたフライングキャパシタで、コンデンサC1の両端の平均的な電圧はEdに制御される。C4はIGBTS10とS11の直列回路と並列接続されたフライングキャパシタで、コンデンサC4の両端の平均的な電圧はEdに制御される。ここで直流電源のP電位又はN電位と,フライングキャパシタの正側電位又は負側電位間に接続されているIGBTS1a〜S1d又はS6a〜S6dが4直列となっている理由は,この間に印加される電圧の最大値に応じて,全てのIGBTを同一電圧定格とするためである。
この様な構成においても、5レベル変換回路と同様に、図1に示す制御方式を適用可能である。図1のブロックBL3は「S1又はS6ターンオフ?」となる。詳細な説明は実施例1と同様であるので、省略するが、結果は下記となる。
例えば、IGBTS1aからS1dを従来のように一括で遮断すると、IGBTS1aが最初に遮断された場合、IGBTS1aの電圧はEd+3Ed/4=7Ed/4に、IGBTS1b〜S1dの電圧は3Ed/4となり、IGBTとしては7Ed/4に耐える素子が必要となる。また、本発明の制御方式を適用すると、IGBTS1aの電圧は3Ed/4に、IGBTS1b〜S1dの電圧はEd/3+3Ed/4=13Ed/12となり、IGBTとしては13Ed/12に耐える素子が必要となる。
実施例1と同様に、従来方式と比べて最大印加電圧値が軽減され、耐圧の低いIGBTを適用することが可能となる。
また、図1で毎回同じスイッチ素子を最初にターンオフさせると,このスイッチ素子のみターンオフ損失が発生し,熱的なアンバランスが発生するので,これを防止するため,ブロックBL9では,最初にターンオフさせるスイッチ素子を毎回(もしくは数回ごとに),順次切り換え,熱的なアンバランスを低減させる。
また、IGBTS6a〜S6dについても同様の動作となるので、説明は省略する。
本実施回路例では,5レベル変換回路と7レベル変換回路例の場合について示したが,図5又は図6の回路に基づき,直流電圧の中間電位点に双方向性のスイッチ素子を接続して構成した9レベル以上のマルチレベル変換器においても,適用可能である。
本発明は、正側電位P,負側電位N,中点電位Mを備えた直流電源から5レベル以上のマルチレベルの変換回路を耐圧の同じ半導体素子で構成する場合の直列接続した半導体素子の電圧バランスを部品を追加せずに実現する制御方式であり、高電圧電動機駆動装置、系統連系用電力変換装置などへの適用が可能である。
DP1、DP2、DP3、DP4・・・直流電源 ACM・・・交流電動機
S1、S1a〜S1d、S2〜S5、S4a〜S4c、S6a〜S6d・・・IGBT
S7〜S12・・・IGBT C1〜C4・・・コンデンサ
ACS1、ACS2・・・双方向性スイッチ素子

Claims (3)

  1. 直流から交流,又は交流から直流に変換する電力変換回路であって,1相分の回路として,直流電源回路の正側端子と負側端子間に接続されたダイオードを逆並列接続した半導体スイッチ素子を少なくとも8個直列に接続した第1の半導体スイッチ素子直列回路と、前記直流電源回路の中間電位点に一方の端子が接続された双方向性にスイッチングが可能な双方向性スイッチ素子と、前記第1の半導体スイッチ素子直列回路の半導体スイッチ素子同士の接続点の中の特定の二つの接続点間に接続されるダイオードが逆並列接続された半導体スイッチ素子を直列接続した第2の半導体スイッチ素子直列回路と、前記第2の半導体スイッチ素子直列回路と並列接続されたコンデンサと、を備え、
    前記第2の半導体スイッチ素子直列回路の中間接続点に前記双方向性スイッチ素子の他方の端子を接続したマルチレベル電力変換回路であって、前記直流電源回路の正側端子又は負側端子に接続された同時にオン状態及びオフ状態を維持する機能を備えた少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群のターンオフ動作において,前記少なくとも3個直列接続された直列スイッチ素子群の内,最初にいずれか1個の半導体スイッチ素子のみをターンオフさせ,残りの半導体スイッチ素子は前記最初にターンオフした半導体スイッチ素子のターンオフ完了時点より時間を遅らせてターンオフさせた後に、前記最初にターンオフさせた半導体スイッチ素子を所定時間ターンオンさせる
    を特徴とするマルチレベル電力変換回路の制御方式。
  2. 請求項1に記載のマルチレベル電力変換回路の制御方式において,前記直流の正側電位又は負側電位に接続された少なくとも3個直列接続された半導体スイッチ素子群の中で,最初にターンオフさせる半導体スイッチ素子を,順次切り換えることを特徴とするマルチレベル電力変換回路の制御方式。
  3. 請求項1から請求項の何れか1項に記載のマルチレベル電力変換回路の制御方式を、7レベル以上の電位で構成した交流電圧を出力するマルチレベル電力変換回路に適用することを特徴とするマルチレベル電力変換回路の制御方式。
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