JP6111461B2 - 表示装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本技術は、有機発光素子等の表示素子を有する表示装置および電子機器に関する。
近年、表示素子として、有機層を含む自発光型の有機発光素子を用いた有機ELディスプレイが実用化されている。有機ELディスプレイは、自発光型であるので、例えば液晶ディスプレイなどに比較して視野角が広く、また、高精細度の高速ビデオ信号に対しても十分な応答性を有するものである。
これまで有機発光素子については、共振器構造を導入し、発光色の色純度を向上させたり発光効率を高めたりするなど発光層で発生する光を制御することにより、表示性能を向上させる試みがなされている。有機発光素子は、例えば第1基板の上に、駆動トランジスタなどを含む駆動回路を介して第1電極と有機層と第2電極とが順に積層された構造を採用している。上面発光型(トップエミッション方式)の有機発光素子では、第2電極を透明導電材料により構成し、第1電極と第2電極との間で有機層からの光を多重反射させ、第1基板に対向する第2基板から光を取り出すようになっている。第2電極として用いる透明導電材料は、一般に、金属材料よりも高い抵抗値を有するものである。したがって、より大型の有機発光表示装置では、表示部において端部領域から中央領域に向かうほど電圧降下の影響により表示性能が低下してしまう場合がある。第2電極の膜厚を厚くすると、抵抗値が下がり、表示面内での電圧降下が緩和されるものの、第2電極の可視光透過率が低下し、発光素子の光取出し効率を低下させてしまうことになる。
このような問題を解決するため、第2基板に補助電極を形成し、補助電極と有機発光素子の第2電極とを電気的に接続することにより、第2電極の電圧降下を緩和する手法が提案されている(例えば特許文献1参照)。補助電極と有機発光素子の第2電極とは、例えば導電性のピラーを介して電気的に接続される。
特開2002−33198号公報
しかしながら、このようなピラーを形成すると、このピラーが他の部材に影響を及ぼす虞がある。例えば、複数のピラーの間で長さにばらつきがあると、より長いピラーが第1基板および第2基板に強く接触して、これらを損傷させる虞がある。
本技術はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ピラー形成による他の部材の損傷を抑えた表示装置および電子機器を提供することにある。
本技術の第1の表示装置は、互いに対向する第1基板および第2基板と、第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、第2基板の第1基板との対向面に設けられ、第2基板から第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、補助電極と第2電極とを電気的に接続するピラーとを備え、補助電極は各々の膜の間に間隙を有しているものである。
本技術の第4の表示装置は、互いに対向する第1基板および第2基板と、第1基板上に設けられ、第1電極、第2電極および第1電極と第2電極との間の発光層を有する表示素子と、第2基板の第1基板との対向面に設けられ、第2基板から第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、補助電極と第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを備え、補助電極に含まれる膜の各々が、発光層からの光が取り出される開口を複数有し、各々の膜の開口率は、第2基板から第1基板に向かうに連れて大きくなるものである。
本技術の第1の電子機器は、上記本技術の第1の表示装置を備えたものである。
本技術の第4の電子機器は、上記本技術の第4の表示装置を備えたものである。
本技術の第1,4の表示装置または第1,4の電子機器では、複数の膜を積層することにより補助電極が構成されているので、ピラーを介して補助電極と表示素子の第2電極とを接触させる際の衝撃は、補助電極を構成する各々の膜を伝わるうちに徐々に減衰する。
本技術の第2の表示装置は、互いに対向する第1基板および第2基板と、第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、第2基板の第1基板との対向面に設けられた補助電極と、第1基板および第2基板の面に対して傾斜して配置され、補助電極と第2電極とを電気的に接続するピラーとを備えたものである。
本技術の第2の電子機器は、上記本技術の第2の表示装置を備えたものである。
本技術の第2の表示装置または第2の電子機器では、ピラーが第1基板および第2基板の面に対して傾斜するように配置されているので、ピラーの実際の長さに比べて、第1基板および第2基板に対して垂直方向にピラーが占める距離(以下、見かけ上の長さという。)は短くなる。即ち、ピラーの実際の長さのばらつきに比べて、ピラーの見かけ上の長さのばらつきは小さくなる。
本技術の第3の表示装置は、互いに対向する第1基板および第2基板と、第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、第2基板の第1基板との対向面に設けられた補助電極と、補助電極と第2基板との間の緩衝膜と、補助電極と第2電極とを電気的に接続するピラーとを備えたものである。
本技術の第3の電子機器は、上記本技術の第3の表示装置を備えたものである。
本技術の第3の表示装置または第3の電子機器では、補助電極と第2基板との間に緩衝膜が設けられているので、ピラーを介して補助電極と表示素子の第2電極とを接触させる際の衝撃が緩衝膜に吸収される。
本技術の第1,4の表示装置および第1,4の電子機器によれば、複数の膜を積層することにより補助電極を構成するようにし、本技術の第2の表示装置および第2の電子機器によれば、ピラーを第1基板および第2基板の面に傾斜して配置するようにし、本技術の第3の表示装置および第3の電子機器によれば、補助電極と第2基板との間に緩衝膜を設けるようにしたので、ピラーを介して補助電極と表示素子の第2電極とを接触させる際の他の部材への衝撃を弱めることが可能となる。よって、ピラー形成による他の部材の損傷を抑えることができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。 図1に示した表示装置の全体構成を表す図である。 図2に示した画素駆動回路の一例を表す図である。 図1に示した補助電極の構成を表す断面図である。 図1に示したピラーの配置の一例を表す平面図である。 図1に示したピラーの配置の他の例を表す平面図である。 図1に示した表示装置の素子パネルの製造工程を表す断面図である。 Aに続く工程を表す断面図である。 図1に示した表示装置の封止パネルの製造工程を表す断面図である。 図6Bに示した素子パネルと図7に示した封止パネルとの貼り合わせ工程を表す断面図である。 図8Aに続く工程を表す断面図である。 図7に示した補助電極の製造工程を表す斜視図である。 図9Aに続く工程を表す斜視図である。 比較例に係る表示装置の製造工程を表す断面図である。 図10Aに続く工程を表す断面図である。 変形例1に係る表示装置の補助電極の構成を表す断面図である。 変形例2に係る表示装置の補助電極の構成を表す断面図である。 変形例3に係る表示装置の補助電極の構成を表す平面図である。 図13に示した補助電極の構成の一例を表す断面図である。 本技術の第2の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。 図15に示したピラーを形成する工程の一例を表す断面図である。 封止基板に対して垂直方向に配置したピラーの構成を表す断面図である。 図15に示したピラーの見かけ上の長さについて説明するための断面図である。 変形例4に係る表示装置の構成を表す断面図である。 変形例5に係る表示装置の構成を表す断面図である。 本技術の第3の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。 図20に示した表示装置の製造工程を表す断面図である。 図21Aに続く工程を表す断面図である。 変形例6に係る表示装置の構成を表す断面図である。 変形例7に係る表示装置の構成を表す断面図である。 変形例8に係る表示装置の構成を表す断面図である。 図1等に示した表示装置を含むモジュールの概略構成を表す平面図である。 適用例1の外観を表す斜視図である。 適用例1の外観を表す他の斜視図である。 適用例2の外観を表す斜視図である。 適用例3の外観を表す斜視図である。 適用例4の表側から見た外観を表す斜視図である。 適用例4の裏側から見た外観を表す斜視図である。 適用例5の外観を表す斜視図である。 適用例6の外観を表す斜視図である。 適用例7の閉じた状態を表す図である。 適用例7の開いた状態を表す図である。
以下、本技術の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(表示装置:補助電極が複数の膜により構成されている例)
2.変形例1(複数の膜のヤング率または膜密度が互いに異なる例)
3.変形例2(複数の膜の厚みが互いに異なる例)
4.変形例3(複数の膜が開口を有する例)
5.第2の実施の形態(表示装置:ピラーが基板の面に対して傾斜している例)
6.変形例4(ピラーの端部が素子基板上の導電性樹脂層に埋設されている例)
7.変形例5(基板の面に対して傾斜したピラーと共に複数の膜からなる補助電極を有する例)
.第3の実施の形態(表示装置:基板と補助電極との間に緩衝層が設けられている例)
9.変形例6(緩衝層と共に基板の面に対して傾斜したピラーを有する例)
10.変形例7(緩衝層と共に複数の膜からなる補助電極を有する例)
11.変形例8(緩衝層と共に複数の膜からなる補助電極および基板の面に対して傾斜したピラーを有する例)
<第1の実施の形態>
[表示装置1の全体構成]
図1は、本技術の第1の実施の形態としての有機EL表示装置(表示装置1)の要部断面構成を表したものである。表示装置1は、素子パネル10と封止パネル20とを有し、封止パネル20を透過した光を取り出す、いわゆるトップエミッション型の表示装置である。
素子パネル10は、素子基板11(第1基板)上に、赤色の光を発生する有機発光素子10R、緑色の光を発生する有機発光素子10G、および青色の光を発生する有機発光素子10Bが設けられたものである。有機発光素子10R,10G,10B(表示素子)は、例えば素子基板11上に第1電極14、有機層16および第2電極17をこの順に有している。有機発光素子10R,10G,10Bと素子基板11との間にはTFT(Thin film transistor)層12および平坦化層13が設けられている。有機発光素子10R,10G,10Bは、封止パネル20との間に設けられた封止層19に覆われている。封止パネル20は、素子基板11と対向する封止基板21(第2基板)を有しており、その封止基板21の素子基板11との対向面に、ブラックマトリクス22、カラーフィルタ23、オーバーコート層(図示せず)、および補助電極24がこの順に設けられたものである。
この表示装置1では、素子パネル10と封止パネル20との間にピラー18が設けられており、ピラー18を介して封止パネル20の補助電極24と、素子パネル10の第2電極17とが電気的に接続されている。
図2は、表示装置1の全体構成を表すものである。表示装置1は、中央部に有機発光素子10R,10G,10Bがマトリクス状に二次元配置された表示領域110を有している。表示領域110の周辺には、例えば映像表示用のドライバである信号線駆動回路120、走査線駆動回路130および電源供給線駆動回路140が設けられている。
表示領域110には、複数の有機発光素子10R,10G,10Bと共に、それらを駆動するための画素駆動回路150が形成されている。画素駆動回路150において、列方向(Y方向)には複数の信号線120A(120A1,120A2,・・・,120Am,・・・)が配置され、行方向(X方向)には複数の走査線130A(130A1,・・・,130An,・・・)および複数の電源供給線140A(140A1,・・・,140An,・・・)が配置されている。有機発光素子10R,10G,10Bは、信号線120Aと走査線130Aとの交差点にそれぞれ設けられている。信号線120Aはその両端が信号線駆動回路120に接続され、走査線130Aはその両端が走査線駆動回路130に接続され、電源供給線140Aはその両端が電源供給線駆動回路140に接続されている。
信号線駆動回路120は、信号供給源(図示せず)から供給される輝度情報に応じた映像信号の信号電圧を、信号線120Aを介して選択された有機発光素子10R,10G,10Bに供給する。走査線駆動回路130は、入力されるクロックパルスに同期してスタートパルスを順にシフト(転送)するシフトレジスタなどを含む。走査線駆動回路130は、各有機発光素子10R,10G,10Bへの映像信号の書き込みに際し、行単位でそれらを走査し各走査線130Aに走査信号を順次供給する。信号線120Aには信号線駆動回路120からの信号電圧が、走査線130Aには走査線駆動回路130からの走査信号がそれぞれ供給される。
電源供給線駆動回路140は、入力されるクロックパルスに同期してスタートパルスを順にシフト(転送)するシフトレジスタなどを含む。電源供給線駆動回路140は、走査線駆動回路130による行単位の走査と同期して、各電源供給線140Aに対し、各々の両端から、互いに異なる第1電位および第2電位のいずれかを適宜供給する。これにより、後述するトランジスタTr1の導通状態または非導通状態の選択が行われる。
図3に、画素駆動回路150の一構成例を表す。画素駆動回路150は、トランジスタTr1およびトランジスタTr2と、キャパシタ(保持容量)Csと、有機発光素子10R,10G,10Bとを有するアクティブ型の駆動回路である。有機発光素子10R,10G,10Bは、電源供給線140Aおよび共通電源供給線(GND)の間においてトランジスタTr1と直列に接続されている。トランジスタTr1およびトランジスタTr2は、逆スタガ構造(いわゆるボトムゲート型)であってもスタガ構造(トップゲート型)であってもよい。
トランジスタTr2は、例えばドレイン電極が信号線120Aと接続されており、信号線駆動回路120からの映像信号が供給されるようになっている。また、トランジスタTr2のゲート電極は走査線130Aと接続されており、走査線駆動回路130からの走査信号が供給されるようになっている。さらに、トランジスタTr2のソース電極は、駆動トランジスタTr1のゲート電極と接続されている。
トランジスタTr1は、例えばドレイン電極が電源供給線140Aと接続されており、電源供給線駆動回路140による第1電位または第2電位のいずれかに設定される。トランジスタTr1のソース電極は、有機発光素子10R,10G,10Bと接続されている。
保持容量Csは、トランジスタTr1のゲート電極(トランジスタTr2のソース電極)と、トランジスタTr1のソース電極との間に形成されるものである。
[表示装置1の要部構成]
次に、再び図1を参照して、素子パネル10および封止パネル20の詳細な構成について説明する。
素子基板11は、例えば、水分(水蒸気)および酸素の透過を遮断可能なガラスまたはプラスチック材料などにより形成されている。素子基板11は、その一主面に有機発光素子10R,10G,10Bが配列形成される支持体である。素子基板11の構成材料としては、例えば高歪点ガラス、ソーダガラス(Na2O・CaO・SiO2)、硼珪酸ガラス(Na2O・B23・SiO2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)および鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2)等のガラス基板、石英基板あるいはシリコン基板が挙げられる。このようなガラス基板、石英基板およびシリコン基板の表面に絶縁膜を設けて素子基板11を構成してもよい。素子基板11には、金属箔もしくは樹脂製のフィルムやシートなどを用いることも可能である。樹脂の材質としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)などの有機ポリマーが挙げられる。なお、トップエミッション型では封止基板21から光が取り出されるため、素子基板11は、透過性材料または非透過性材料のいずれにより形成されていてもよい。封止基板21には素子基板11と同じ材料を用いるようにしてもよく、あるいは、異なる材料を用いるようにしてもよい。また、可撓性材料により素子基板11を構成してもよい。
TFT層12には、例えば、上記トランジスタTr1,Tr2が設けられており、このトランジスタTr1,Tr2が有機発光素子10R,10G,10Bの能動素子として機能する。トランジスタTr1,Tr2は例えば、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極および半導体層を有している。例えば、このトランジスタTr1,Tr2のソース電極およびドレイン電極は、酸化シリコン等からなる層間絶縁膜(図示せず)を介して所定の配線に電気的に接続されている。例えば、トランジスタTr2が接続された配線は信号線120Aに接続され、トランジスタTr1が接続された配線は平坦化層13の接続孔(図示せず)を介して有機発光素子10R,10G,10B(の第1電極14)に接続される。
平坦化層13は、TFT層12が形成された素子基板11の表面を平坦化するためのものであり、TFT層12と有機発光素子10R,10G,10Bとの間に設けられている。この平坦化層13には、TFT層12の配線と第1電極14とを接続するための微細な接続孔(図示せず)が形成されるため、平坦化層13はパターン精度が良い材料により構成されていることが好ましい。吸水率の低い材料を平坦化層13に用いると、有機発光素子10R,10G,10Bの水分による劣化を防ぐことができる。平坦化層13には、例えば、ポリイミド等の有機材料を用いることができる。平坦化層13に、青色光またはUV光を遮光する機能を加えることで、TFT層12のトランジスタの劣化を抑制できる。
隣り合う有機発光素子10R,10G,10Bの間には隔壁15が配置されている。有機発光素子10R,10G,10Bの配列は特に限定されず、例えばストライプ配列、ダイアゴナル配列、デルタ配列あるいはレクタングル配列などが採用される。
有機発光素子10R,10G,10B各々の第1電極14は、平坦化層13上に互いに離間して配置されている。第1電極14は例えばアノード電極としての機能および反射層としての機能を兼ね備えたものであり、反射率が高く、かつ、正孔注入性も高い材料により構成されていることが望ましい。このような第1電極14としては、例えば、積層方向の厚み(以下、単に厚みと言う)が0.1μm以上1μm以下であり、クロム(Cr),金(Au),白金(Pt),ニッケル(Ni),銅(Cu),モリブデン(Mo),タングステン(W),チタン(Ti),タンタル(Ta),アルミニウム(Al),鉄(Fe)あるいは銀(Ag)などの金属元素の単体または合金が挙げられる。第1電極14は、このような金属膜を複数積層したものであってもよい。銀に0.3重量%〜1重量%のパラジウム(Pd)と0.3重量%〜1重量%の銅とを含有させたAg―Pd―Cu合金あるいはAl―ネオジム(Nd)合金を第1電極14に用いるようにしてもよい。第1電極14には仕事関数の高い材料を用いることが好ましいが、アルミニウムおよびアルミニウム合金等の仕事関数の小さい金属であっても、適切な有機層16(特に、後述の正孔注入層)を選択することにより、第1電極14として用いることが可能となる。
第1電極14の表面(第2電極17との対向面)から側面は、隔壁15で覆われている。この隔壁15の開口が有機発光素子10R,10G,10Bの発光領域となる。隔壁15は、この発光領域を正確に所望の形状に制御すると共に、第1電極14と第2電極17との間の絶縁性を確保する役割を担っている。隔壁15には例えば、ポリイミド等の有機材料または酸化シリコン(SiO2),窒化シリコン(SiNx)および酸窒化シリコン(SiON)等の無機材料を用いることができる。隔壁15の厚みは例えば50nm〜2500nmである。
有機層16は、例えば、全ての有機発光素子10R,10G,10Bに共通して設けられ、第1電極14側から、正孔注入層,正孔輸送層,発光層,電子輸送層および電子注入層(いずれも図示せず)をこの順に有している。正孔輸送層,発光層および電子輸送層により有機層16を構成するようにしてもよく、このとき、発光層が電子輸送層を兼ねるようにしてもよい。このような一連の積層構造(いわゆるタンデムユニット)が接続層を介して複数重なることで有機層16が構成されてもよい。例えば、赤色、緑色、青色および白色の色毎にタンデムユニットを有し、これらを積層して有機層16を構成するようにしてもよい。
正孔注入層は、正孔注入効率を高めるためのものであると共に、リークを防止するためのバッファ層である。正孔注入層は、例えば、厚みが1nm以上300nm以下であり、化1または化2に示したヘキサアザトリフェニレン誘導体により構成されている。
Figure 0006111461
(化1において、R1〜R6それぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、アルールアミノ基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルコキシル基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基、炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基、ニトリル基、シアノ基、ニトロ基、またはシリル基から選ばれる置換基であり、隣接するRm(m=1〜6)は環状構造を通じて互いに結合してもよい。また、X1〜X6はそれぞれ独立に炭素もしくは窒素原子である。)
Figure 0006111461
正孔輸送層は、発光層への正孔輸送効率を高めるためのものである。正孔輸送層は、例えば、厚みが40nm程度であり、4,4′,4″−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)またはα−ナフチルフェニルジアミン(αNPD)により構成されている。
発光層は例えば白色発光用の発光層であり、第1電極14と第2電極17との間に例えば赤色発光層、緑色発光層および青色発光層(いずれも図示せず)の積層体を有している。赤色発光層,緑色発光層および青色発光層は、電界をかけることにより、第1電極14から正孔注入層および正孔輸送層を介して注入された正孔の一部と、第2電極17から電子注入層および電子輸送層を介して注入された電子の一部とが再結合して、それぞれ赤色,緑色および青色の光を発生させるものである。
赤色発光層は、例えば、赤色発光材料,正孔輸送性材料,電子輸送性材料および両電荷輸送性材料のうち少なくとも1種を含んでいる。赤色発光材料は、蛍光性のものでも燐光性のものでもよい。赤色発光層は、例えば、厚みが5nm程度であり、4,4−ビス(2,2−ジフェニルビニ)ビフェニル(DPVBi)に2,6−ビス[(4'−メトキシジフェニルアミノ)スチリル]−1,5−ジシアノナフタレン(BSN)を30重量%混合したものにより構成されている。
緑色発光層は、例えば、緑色発光材料,正孔輸送性材料,電子輸送性材料および両電荷輸送性材料のうち少なくとも1種を含んでいる。緑色発光材料は、蛍光性のものでも燐光性のものでもよい。緑色発光層は、例えば、厚みが10nm程度であり、DPVBiにクマリン6を5重量%混合したものにより構成されている。
青色発光層は、例えば、青色発光材料,正孔輸送性材料,電子輸送性材料および両電荷輸送性材料のうち少なくとも1種を含んでいる。青色発光材料は、蛍光性のものでも燐光性のものでもよい。青色発光層は、例えば、厚みが30nm程度であり、DPVBiに4,4’−ビス[2−{4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPAVBi)を2.5重量%混合したものにより構成されている。
電子輸送層は、発光層への電子輸送効率を高めるためのものであり、例えば厚みが20nm程度の8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)により構成されている。電子注入層は、発光層への電子注入効率を高めるためのものであり、例えば厚みが0.3nm程度のLiFあるいはLi2O等により構成されている。
有機層16と第2電極17との間に高抵抗層(図示せず)を設けるようにしてもよい。この高抵抗層は、第1電極14と第2電極17との間の短絡の発生を防止するためのものであり、例えば全ての有機EL素子10R,10G,10Bに共通して設けられている。高抵抗層は、例えば、酸化ニオブ(Nb25),酸化チタン(TiO2),酸化モリブデン(MoO2,MoO3),酸化タンタル(Ta25),酸化ハフニウム(HfO),酸化マグネシウム(MgO),IGZO(InGaZnOx),酸化ニオブと酸化チタンとの混合物,酸化チタンと酸化亜鉛(ZnO)との混合物,酸化ケイ素(SiO2)と酸化錫(SnO2)との混合物または酸化亜鉛に酸化マグネシウム、酸化ケイ素あるいは酸化アルミニウム(Al23)のうちから少なくとも1つを混合した混合物により構成されている。
第2電極17は、有機層16を間にして第1電極14と対をなし、例えば電子注入層の上に全ての有機EL素子10R,10G,10Bに共通して設けられている。第2電極17は例えばカソード電極としての機能および光透過層としての機能を兼ね備えたものであり、導電性が高く、かつ、光透過率も高い材料により構成されていることが望ましい。したがって、第2電極17は、例えば、アルミニウム(Al),マグネシウム(Mg),銀(Ag),カルシウム(Ca)またはナトリウム(Na)の合金により構成されている。中でも、マグネシウムと銀との合金(Mg−Ag合金)は、薄膜での導電性と吸収の小ささとを兼ね備えているので好ましい。Mg−Ag合金におけるマグネシウムと銀との比率は特に限定されないが、膜厚比でMg:Ag=20:1〜1:1の範囲であることが望ましい。また、第2電極17の材料には、アルミニウム(Al)とリチウム(Li)との合金(Al−Li合金)を用いるようにしてもよく、インジウム錫酸化物(ITO),酸化亜鉛(ZnO),アルミナドープ酸化亜鉛(AZO),ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO),インジウム亜鉛酸化物(IZO),インジウムチタン酸化物(ITiO)またはインジウムタングステン酸化物(IWO)等を用いてもよい。詳細は後述するが、表示装置1には補助電極24が設けられているので、第2電極17を薄膜化することが可能であり、第2電極17の厚みは、例えば10〜500nm程度である。第2電極17および高抵抗層は、有機層16への水分の浸入を防ぐ機能も有している。
素子パネル10と封止パネル20との間の封止層19は、有機層16への水分の侵入を防ぐと共に、表示装置1の機械的強度を高めるためのものであり、第2電極17を覆うように設けられている。この封止層19の光透過率は80%程度、厚みは3μm〜20μm、中でも5μm〜15μmであることが好ましい。封止層19の厚みが20μmよりも大きいと、有機発光素子10R,10G,10Bとカラーフィルタ23との間の距離が長くなり、素子基板11に対して斜め方向の輝度が正面方向の輝度に比べて低くなる虞がある。また、混色が発生して色度が低下することにより、視野角が狭くなる虞もある。一方、封止層19の厚みが3μmよりも小さいと、素子パネル10と封止パネル20とを貼り合わせる際に異物を挟み込んでしまった場合に、この異物が有機発光素子10R,10G,10Bに接触しやすい。異物により有機発光素子10R,10G,10Bに圧力がかかり、画素抜けなどの滅点が生じる虞がある。
封止パネル20のブラックマトリクス22は、表示領域110では有機発光素子10R,10G,10Bの配置に合わせて、例えばマトリクス状にパターニングされている。ブラックマトリクス22は、例えばカーボンブラックにより構成される。遮光性と導電性を兼ねた材料、クロムおよびグラファイト等をブラックマトリクス22に用いるようにしてもよい。あるいは、薄膜の干渉を利用した薄膜フィルタによりブラックマトリクス22を構成するようにしてもよい。この薄膜フィルタは、例えば、金属、金属窒化物または金属酸化物等の薄膜を1層以上積層することにより、薄膜の干渉を生じさせて光を減衰させるものである。このような薄膜フィルタとしては、例えば、封止基板21側から、窒化シリコン(SiN)65nm、アモルファスシリコン(a−Si)20nmおよびモリブデン(Mo)50nm以上をこの順に積層させたもの、あるいは、封止基板21側から、酸化モリブデン(MoOx)45nm、モリブデン10nm、酸化モリブデン40nmおよびモリブデン(Mo)50nm以上をこの順に積層させたもの等を挙げることができる。
カラーフィルタ23は、例えば、赤色フィルタ23R、緑色フィルタ23G、および青色フィルタ23Bを含み、これらが有機発光素子10R,10G,10Bのパターン毎に配色されている。ブラックマトリクス22に重なる位置にカラーフィルタ23が設けられていてもよい。赤色フィルタ23R、緑色フィルタ23Gおよび青色フィルタ23Bは、例えば顔料または染料を混入した樹脂により構成されている。この顔料または染料の種類を適宜選択することにより、赤色フィルタ23R、緑色フィルタ23G、および青色フィルタ23Bではそれぞれ、赤色、緑色または青色それぞれの波長域の光透過率が高くなるように調整されている。赤色、緑色および青色の目的とする波長域以外では、カラーフィルタ23の光透過率は低くなっている。カラーフィルタ23の厚みは例えば、1〜4μmである。カラーフィルタ23は、封止基板21のどちらの面(素子基板11との対向面あるいはその反対側の面)に設けられてもよいが、素子基板11との対向面に設けられることが好ましい。カラーフィルタ23が表面に露出せず、封止層19や補助電極24により保護することができるからである。また、有機層16とカラーフィルタ23との間の距離が狭くなることにより、有機層16から出射した光が隣接する他の色のカラーフィルタに入射して混色を生じることを避けることができるからである。
カラーフィルタ23の表面(素子基板11との対向面)はオーバーコート層(図示せず)に覆われている。オーバーコート層は、カラーフィルタ23表面の平坦性を高め、保護するためのコーティング剤であり、例えば樹脂等の有機材料やSiO,SiNあるいはITOなどの無機材料により構成されている。
補助電極24は、所謂IRドロップの発生を抑えるためのものである。トップエミッション型の表示装置では、光透過性の導電膜を第2電極に使用するが、光透過性の導電膜は抵抗率が高いので、給電点から各有機発光素子までの距離に応じた配線抵抗の増加率が大きい。また、第2電極の厚みは薄い方が好ましいので、第2電極の抵抗は更に高くなる。このため、各々の有機発光素子と給電点との距離が長くなると、有機発光素子に印加される実効電圧が著しく降下し、輝度も大きく低下する。第2電極17と第2電極17の給電点との間の電流バイパスとして機能する補助電極24を設けることにより、このようなIRドロップの発生を、抑えることができる。補助電極24は、有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17を例えば共通電源供給線(GND)に電気的に接続している。
本実施の形態では、この補助電極24が封止基板21から素子基板11に向かう方向に積層された複数の膜(膜24−1,24−2,24−3)を含んでいる。詳細は後述するが、これによりピラー18を介して補助電極24と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際の他の部材への衝撃が弱められる。
膜24−1,24−2,24−3は、例えば、封止基板21の表示領域110全面にわたり設けられており、封止基板21に近い位置から、膜24−1、膜24−2および膜24−3がこの順に配置されている。このような膜24−1,24−2,24−3は、光透過率が高く、かつ、電気抵抗率の低い材料により構成されていることが好ましく、具体的には、第2電極17と同様の材料により構成される。厚みが1μm〜100μmのPET(Polyethylene terephthalate)等の樹脂フィルム上に、10μm以下の厚みの導電材料を設けて膜24−1,24−2,24−3を構成するようにしてもよい。導電材料としては、例えばカーボンナノチューブ,ITOおよびナノ銀等が挙げられる。アルミニウム,アルミニウム合金あるいはその他の金属類を樹脂フィルム上に設けるようにしてもよい。これらの膜厚は薄いことが好ましい。膜24−1,24−2,24−3は例えば全て同じ材料からなり、同じ厚みを有している。補助電極24は、各々別々に形成された膜24−1,24−2,24−3を重ねることにより形成される。膜24−1,24−2,24−3各々のシート抵抗は、例えば1Ω/sq〜1000Ω/sqである。
補助電極24は、膜間、即ち、膜24−1と膜24−2との間、および膜24−2と膜24−3との間に間隙Sを有していることが好ましい。間隙Sには例えば、希ガス,乾燥窒素(N2),ドライエアーあるいは吸湿剤が設けられている。間隙Sは真空であってもよい。膜24−1,24−2,24−3は互いに接していてもよい。
図4は、補助電極24全体の断面構成を表したものである。このように、補助電極24では、膜24−1,24−2,24−3の周縁にシール材25が設けられ、膜24−1、膜24−2および膜24−3が互いに固定されている。膜24−1と封止基板21との間にもシール材25が設けられており、補助電極24は封止基板21に固定されている。このシール材25には、光硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂等の樹脂を用いることができ、具体的にはエポキシ樹脂を用いることができる。上述のように、導電材料と樹脂フィルムとにより膜24−1,24−2,24−3を構成する場合には、樹脂フィルムの中央部に導電材料を成膜し、樹脂フィルムの周縁ではシール材25と樹脂フィルムとを接触させることが好ましい。更に、樹脂フィルムとシール材とが同じ材料により構成されていることが好ましい。これにより、樹脂フィルムとシール材との組成および構造が近くなる。即ち、原子間距離、熱膨張係数および表面状態(親水性/疎水性)の差が小さくなり、樹脂フィルムとシール材とが密着し易くなる。これにより、外部からの水分の浸入を抑えることが可能となる。
補助電極24と第2電極17との間のピラー18は、第2電極17への給電点となるものであり、第2電極17と補助電極24とを電気的に接続している。このピラー18は、例えば柱状であり、その一端部が補助電極24に、他端部が第2電極17にそれぞれ接している。全てのピラー18が第2電極17および補助電極24に接していることが好ましいが、第2電極17および補助電極24のどちらか一方のみに接しているピラー18が存在していてもよい。
ピラー18の長さ(図1のZ方向)は、例えば3μm〜20μmであり、このピラー18の長さにより、素子パネル10と封止パネル20との間の距離を規定することも可能である。ピラー18の一端部は、補助電極24の膜24−1,24−2,24−3のいずれかに接していればよい。一端部が補助電極24に接しているピラー18のうちの一部または全部が、膜24−3に接していてもよく、膜24−3を貫通して膜24−2に、あるいは、膜24−2,24−3を貫通して膜24−1に接していてもよい。即ち、膜24−1あるいは膜24−2に接するピラー18は、膜24−1あるいは膜24−2よりも素子基板11に近い位置にある膜(膜24−2,24−3あるいは膜24−3)を貫通している。
弾性を有し、変形可能なピラー18を用いて、素子パネル10の第2電極17と封止パネル20の補助電極24とを確実に接続させることが好ましい。形成したピラー18の長さにばらつきがあると、封止パネル20を素子パネル10に貼り合わせていく際に、長いピラー18から順に素子パネル10の第2電極17に接していくことになる。弾性かつ変形可能なピラー18は、この長さのばらつきを吸収することが可能であり、より短いピラー18までも第2電極17に確実に接触させることができる。また、長いピラー18に加わる圧力を吸収して、その損傷も防ぐことができる。ピラー18に加えて、ブラックマトリクス22と補助電極24との間のカラーフィルタ23の厚みにより、素子パネル10と封止パネル20との間の距離を調整することも可能である。隣接する赤色フィルタ23R、緑色フィルタ23Gおよび青色フィルタ23Bの互いの端部を重ねることで、この距離を調整するようにしてもよい。
ピラー18はどのような形状であってもよく、例えばテーパ状であってもよい(図示せず)。ピラー18は、導電性材料、具体的にはアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリイミド樹脂等の樹脂材料に導電性微粒子を混合したものにより構成されている。樹脂材料に導電性粒子を膜状に付着させてピラー18を形成するようにしてもよい。あるいは、柱状に成形した樹脂材料の表面に導電膜を設けてピラー18を構成するようにしてもよい。
ピラー18は、図5Aに示したように、例えば隣り合う有機発光素子10R,10G,10Bの間の領域(非発光領域)に配置され、ブラックマトリクス22に対向している。換言すれば、隔壁15上に延在した第2電極17と補助電極24との間にピラー18が設けられている。ピラー18は、一の有機発光素子10R,10G,10B毎に設けるようにしてもよく(図5A)、図5Bに示したように、一のピクセル(4色のサブピクセル)毎に設けるようにしてもよい。
[表示装置1の製造方法]
表示装置1は、例えば素子パネル10および封止パネル20をそれぞれ形成したのち、これら素子パネル10と封止パネル20とを貼り合わせて製造する。以下、素子パネル10の形成工程(図6A,図6B)と、封止パネル20の形成工程(図7)と、素子パネル10および封止パネル20の貼り合わせ工程(図8A,図8B)とを順に説明する。
[素子パネル10の製造方法]
まず、素子基板11にTFT層12および平坦化層13をこの順に形成する。平坦化層13は例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、塗布法、スパッタリング法および各種印刷法等により形成することができる。平坦化層13には接続孔を設けておく。
次いで、平坦化層13上に導電膜を例えばスパッタ法により成膜したのち、これをフォトリソグラフィ工程によりパターニングして第1電極14を形成する。続いて、第1電極14上および平坦化層13上に、例えばプラズマCVD法により例えば窒化シリコン膜を成膜した後、この窒化シリコン膜に開口を設けて隔壁15を形成する。
続いて、例えば真空蒸着法等の物理的気相成長法(PVD法:Physical Vapor Deposition
)により発光層を含む有機層16および第2電極17を素子基板11上の表示領域110(図2)の全面に形成する(図6A)。有機層16および第2電極17は、スクリーン印刷法およびインクジェット印刷法等の印刷法、レーザ転写法あるいは塗布法等により形成するようにしてもよい。レーザ転写法は、転写用基板上に形成されたレーザ吸収層と有機層16との積層構造にレーザを照射し、有機層16を素子基板11に転写する方法である。
第2電極17を設けた後、この第2電極17に電気的に接続させてピラー18を形成する(図6B)。ピラー18は、液晶ディスプレイなどでフォトスペーサーとして用いられている技術を転用して形成すればよい。具体的には、まず、例えばアクリル樹脂等を第2電極17上に塗布した後、フォトリソグラフィ工程を用いてこれを所望の形状に成型する。この後、成形した樹脂上を含む第2電極17の全面に例えばスパッタ法によりITOを成膜することにより、ピラー18が形成される。
[封止パネル20の製造方法]
表示装置1の封止パネル20は、例えば以下のようにして形成する(図7)。まず、封止基板21の全面にブラックマトリクス22の構成材料を成膜したのち、これを例えばフォトリソグラフィ工程を用いてマトリクス状にパターニングすることで、有機発光素子10R,10G,10Bの配置に合わせて開口を複数形成する。次いで、このブラックマトリクス22を設けた封止基板21上に赤色フィルタ23R、緑色フィルタ23Gおよび青色フィルタ23Bを順次パターニングしてカラーフィルタ23を形成する。続いて、封止基板21の全面にオーバーコート層(図示せず)を成膜した後、オーバーコート層上に補助電極24を形成する。補助電極24は、例えば、以下のように形成する。まず、樹脂フィルム上に例えばスパッタ法または蒸着法により0.01μm〜5μmの導電材料を成膜して膜24−1,24−2,24−3を各々形成する。次いで、図9A,図9Bに示したように、これら膜24−1,24−2,24−3各々の間にシール材25(図4)を間にして重ねることにより補助電極24が形成される。以上の工程により、封止パネル20が完成する。
[素子パネル10と封止パネル20との貼り合わせ工程]
上記のようにして形成した素子パネル10と封止パネル20とは、封止19を間にして例えばODF(One Drop Fill)工程により貼り合わされる(図8A,図8B)。具体的には、真空チャンバ内に一対の上プレートおよび下プレート(図示せず)を準備し、上プレートにおける下プレートと対向する面に封止パネル20を、下プレートにける上プレートと対向する面に素子パネル10を、それぞれ固定する。次いで、素子パネル10に封止層19を形成するための樹脂を滴下する。続いて、真空チャンバ内で素子パネル10と封止パネル20とを貼り合わせたのち、チャンバ内を窒素(N2)雰囲気にして、素子パネル10と封止パネル20とを押し付ける。これにより、ピラー18が補助電極24の膜24−1,24−2,24−3に接するようになる。その後、この状態で樹脂を硬化させて封止層19を形成する。以上により、図1に示した表示装置1が完成する。
[表示装置1の動作]
表示装置1では、各有機発光素子10R,10G,10Bに、各色の映像信号に応じた駆動電流が印加されると、第1電極14および第2電極17を通じて、有機層16に電子および正孔が注入される。これらの電子および正孔は、有機層16に含まれる発光層においてそれぞれ再結合され、発光を生じる。この光は、第2電極17,カラーフィルタ23および封止基板21を透過して外部へ取り出される。このようにして、表示装置1では、例えばR,G,Bのフルカラーの映像表示がなされる。また、この映像表示動作の際に容量素子Csの一端に、映像信号に対応する電位が印加されることにより、容量素子Csには、映像信号に対応する電荷が蓄積される。
[表示装置1の作用・効果]
表示装置1では、複数の膜(膜24−1,24−2,24−3)を積層することにより補助電極24が構成されている。これにより、ピラー18を介して補助電極24と第2電極17とを接触させる際の他の部材への衝撃が弱められる。以下、これについて説明する。
図10A,図10Bは比較例に係る表示装置の封止パネル20と素子パネル10との貼り合わせ工程を表している。この封止パネル20は、単膜の補助電極(補助電極124)を有している。ピラー18は、封止パネル20および素子パネル10のどちらに形成しておいてもよいが、以下、封止パネル20に形成した場合について説明する。
ピラー18の長さにばらつきがある場合、単膜の補助電極124では、ピラー18を第2電極17に接触させる際の衝撃が吸収されにくいので、この衝撃が他の部材、例えば、素子基板11および封止基板21に直接伝わり、これらを損傷させる虞がある。具体的には、相対的に短いピラー18(図10A,図10Bのピラー18S)が第2電極17に接するように、封止パネル20と素子パネル10とを近づけると、相対的に長いピラー18(図10A,図10Bのピラー18L)は、第2電極17(素子パネル10)を強く押圧することになる。これにより、素子基板11に圧力がかかると共に、その反発力により、封止基板21にも圧力がかかる。このような圧力により、素子基板11および封止基板21が損傷する虞がある。一方、相対的に長いピラー18Lに合わせて、封止パネル20と素子パネル10との間の距離を調整すると、相対的に短いピラー18Sが第2電極17に接触せず、第2電極17と補助電極124との間の接続不良が生じる虞がある。
これに対し、表示装置1では、補助電極24が複数の膜24−1,24−2,24−3を積層することにより構成されているので、素子パネル10に形成したピラー18が補助電極24に接触する際(図8A,図8B)の衝撃は、膜24−3から膜24−2へ、膜24−2から膜24−1へと伝わる間に徐々に減衰していく。特に、各々の膜24−1,24−2,24−3の間に間隙Sが設けられていると、大きく減衰する。即ち、ピラー18を介して補助電極24と第2電極17とを接触させる際の他の部材への衝撃が弱められる。したがって、単膜の補助電極124を設けた場合と比べて、素子基板11および封止基板21にかかる圧力が弱まり、これらの損傷を防ぐことができる。
また、複数の膜24−1,24−2,24−3からなる補助電極24では、各々の膜24−1,24−2,24−3の厚みを単膜の補助電極124の厚みに比べて小さくし、ピラー18が膜24−2,24−3を貫通し易くすることが可能となる。これにより、ピラー18の高さにばらつきがあり、相対的に長いピラー18が補助電極24を強く押圧した場合に、この力が封止基板21および素子基板11に伝わる前に、膜24−2,24−3(あるいは膜24−3)が裂け、ピラー18が膜24−2,24−3を貫通するようになる。したがって、ピラー18からの圧力が、素子基板11および封止基板21に伝わる前に開放され、素子基板11および封止基板21の損傷を防ぐことができる。
更に、相対的に長いピラー18が膜24−2,24−3(あるいは膜24−3)を貫通するので、相対的に短いピラー18は膜24−1(あるいは膜24−2)に接触し易くなる。ピラー18は膜24−1,24−2,24−3のいずれかに接すればよいので、ピラー18と補助電極24との電気的な接続、即ち、第2電極17と補助電極24との電気的な接続を確保し易くなる。これにより、補助電極24が十分に機能するようになり、電圧降下に起因した表示領域110内の輝度ムラを防ぐことができる。よって、表示画質を向上させることが可能となる。
以上のように、表示装置1では、補助電極24を複数の膜24−1,24−2,24−3を積層させて構成するようにしたので、ピラー18を介して補助電極24と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際の衝撃が各々の膜24−1,24−2,24−3を伝わるうちに徐々に減衰する。よって、例えば素子基板11および封止基板21等の他の部材に伝わる衝撃が弱まり、これらの損傷を防ぐことができる。
以下、上記実施の形態の変形例について説明するが、以降の説明において上記実施の形態と同一構成部分については同一符号を付してその説明は適宜省略する。
<変形例1>
図11は上記第1の実施の形態の変形例(変形例1)に係る表示装置の補助電極(補助電極24A)を表している。この補助電極24Aは、上記補助電極24と同様に複数の膜(膜24A−1,24A−2,24A−3)を含んでいるが、これらの膜24A−1,24A−2,24A−3では、ヤング率または膜密度が互いに異なっている。この点を除き、補助電極24Aは補助電極24と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
補助電極24Aは、封止基板21に近い位置から、膜24A−1、膜24A−2および膜24A−3がこの順に積層されたものである。これらの膜24A−1,24A−2,24A−3のヤング率は例えは5000N/mm2〜50000N/mm2であり、膜24A−1のヤング率、膜24A−2のヤング率、および膜24A−3のヤング率の順に小さくなっていることが好ましい(ヤング率:膜24A−1>膜24A−2>膜24A−3)。即ち、膜24A−1,24A−2,24A−3のヤング率は、封止基板21から素子基板11に向かうに連れて小さくなることが好ましい。例えば、アルミニウムを含む膜24A−1,24A−2,24A−3では、銅あるいはニッケル等を添加して膜24A−1,24A−2,24A−3各々のヤング率を調整することが可能である。このように、膜24A−1,24A−2,24A−3のヤング率を調整すると、ピラー18(図1)に最も近い膜24A−3が裂けやすく、ピラー18から最も遠い膜24A−1が裂けにくくなる。これにより、ピラー18(図8A,図8B)から力が加えられた場合に、補助電極24Aでは、膜24A−3が裂けてこの力を開放しつつ、膜24A−1で補助電極24Aとピラー18との接続が確保され易くなる。よって、このような補助電極24Aを有する表示装置では、素子基板11および封止基板21の損傷を防ぐと共に、補助電極24Aと有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17との電気的な接続を保ち、電圧降下に起因した輝度ムラを防ぐことができる
あるいは、膜24A−1,24A−2,24A−3の膜密度が互いに異なるようにしてもよい。例えば、膜24A−1の膜密度、膜24A−2の膜密度、および膜24A−3の膜密度の順に小さくなっていることが好ましい(膜密度:膜24A−1>膜24A−2>膜24A−3)。即ち、膜24A−1,24A−2,24A−3の膜密度は、封止基板21から素子基板11に向かうに連れて小さくなることが好ましい。例えば、成膜条件を変えることにより、膜24A−1,24A−2,24A−3の膜密度を調整することが可能である。このように膜24A−1,24A−2,24A−3の厚みを調整することにより、ヤング率を調整した場合と同様に、ピラー18(図1)に最も近い膜24A−3が裂けやすく、ピラー18から最も遠い膜24A−1が裂けにくくなる。よって、このような補助電極24Aを有する表示装置では、素子基板11および封止基板21の損傷を防ぐと共に、補助電極24Bと有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17との電気的な接続を保ち、電圧降下に起因した輝度ムラを防ぐことができる。
<変形例2>
図12に示したように、補助電極(補助電極24B)を構成する膜(膜24B−1,24B−2,24B−3)の厚みが互いに異なるようにしてもよい(変形例2)。
補助電極24Bは、封止基板21に近い位置から、膜24B−1、膜24B−2および膜24B−3がこの順に積層されたものであり、膜24B−1,24B−2,24B−3は例えば互いに同じ材料により構成されている。これらの膜24B−1,24B−2,24B−3の厚みの大きさは、膜24B−1、膜24B−2、および膜24B−3の順に小さくなっていることが好ましい(厚み:膜24−1>膜24−2>膜24−3)。即ち、膜24−1,24−2,24−3の厚みは、封止基板21から素子基板11に向かうに連れて小さくなることが好ましい。例えば、膜24−1,24−2,24−3の厚みを各々、2.5μm〜4.0μm、1.2μm〜2.0μm、0.5μm〜0.8μmとすればよい。このように膜24B−1,24B−2,24B−3の厚みを調整することにより、変形例1と同様に、ピラー18(図1)に最も近い膜24B−3が裂けやすく、ピラー18から最も遠い膜24B−1が裂けにくくなる。よって、このような補助電極24Bを有する表示装置では、素子基板11および封止基板21の損傷を防ぐと共に、補助電極24Bと有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17との電気的な接続を保ち、電圧降下に起因した輝度ムラを防ぐことができる。
<変形例3>
図13は上記第1の実施の形態の変形例(変形例3)に係る表示装置の補助電極(補助電極24C)の平面構成を表している。この補助電極24Cは、複数の開口24Mを有するものである。この点を除き、補助電極24は補助電極24と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
補助電極24Cは、図14に示したように、複数の膜(膜24C−1,24C−2,24C−3)を含んでおり、これらの膜24C−1,24C−2,24C−3は、封止基板21に近い位置から、膜24C−1、膜24C−2および膜24C−3の順に積層されている。補助電極24Cの開口24Mは、例えば、有機発光素子10R,10G,10Bの発光領域に対向する位置に設けられ、マトリクス状に配置されている。このような開口24Mを有する膜24C−1,24C−2,24C−3には、光透過性の低い材料を用いるようにしてもよい。例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、タングステン(W)、SUS(Steel Use Stainless)およびコバルト(Co)等により膜24C−1,24C−2,24C−3を構成することが可能である。アルミニウムは比較的酸化しやすいので、表面をモリブデン(Mo)またはチタン(Ti)等で被覆して膜24C−1,24C−2,24C−3を構成することが好ましい。
膜24C−1,24C−2,24C−3は各々開口24M1,24M2,24M3を有している。膜24C−1,24C−2,24C−3の開口率の大きさは、膜24C−1、膜24C−2および膜24C−3の順に大きくなっていることが好ましい。開口24M1,24M2,24M3の互いの開口の大きさを変えるようにしてもよく(図14)、あるいは、膜24C−1,24C−2,24C−3における開口24M1,24M2,24M3の互いの数を変えるようにしてもよい。これにより、変形例1と同様に、ピラー18(図1)に最も近い膜24C−3が裂けやすく、ピラー18から最も遠い膜24C−1が裂けにくくなる。よって、このような補助電極24Cを有する表示装置では、素子基板11および封止基板21の損傷を防ぐと共に、補助電極24と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17との電気的な接続を保ち、電圧降下に起因した輝度ムラを防ぐことができる。
開口24M1,24M2,24M3は、ピラー18の外径(図1のXY平面)よりも小さいことが好ましいが、開口24M1,24M2,24M3の位置が互いにずれていれば、ピラー18の外径よりも大きくてもよい。また、膜24C−1面内での開口24M1、膜24C−2面内での開口24M2および膜24C−3面内での開口24M3の分布密度はそれぞれ一定であることが好ましい。
<第2の実施の形態>
図15は本技術の第2の実施の形態に係る表示装置(表示装置2)の断面構成を表したものである。この表示装置2のピラー(ピラー28)は、素子基板11および封止基板21の基板面(素子基板11および封止基板21の互いの対向面)に対して傾斜して配置されている。この点を除き、表示装置2は表示装置1と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
ピラー28は、上記第1の実施の形態と同様に、補助電極(補助電極26)と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを電気的に接続するためのものである。補助電極26は例えば単膜構造を有しており、上述の材料により構成されている。表示装置2のピラー28は、その長さ方向(長軸方向)の直線が素子基板11(あるいは封止基板21)の表面の垂線Hに対して角度θ(0°<θ<90°)をなすよう設けられている。角度θは大きい方が好ましいが、ピラー28の長さをLとしたときに、L×sinθが隔壁15の幅を超えないように調整する。ピラー28の、封止基板21により近い位置の端部は、導電性樹脂層27内に設けられている。
導電性樹脂層27は、補助電極26を覆うように設けられ、例えばポリイミド等の樹脂にカーボンナノチューブまたは金属等の導電性成分を分散させたものにより構成されている。導電性樹脂層27に含まれる樹脂には粘度の高いものを用いることが好ましい。この導電性樹脂層27により、素子基板11(封止基板21)に対して傾斜したピラー28の配置が固定され、かつ、補助電極26とピラー28との電気的な接続が維持される。素子パネル10と封止パネル20とを貼り合わせる際(図8A,図8B参照)に、ピラー28に所定の大きさ以上の圧力が加わった場合、導電性樹脂層27からピラー28が外れるようになっていることが好ましい。このような導電性樹脂層27のピラー28に対する保持力は、導電性樹脂層27の厚みおよび導電性樹脂層27の構成材料等により調整すればよい。導電性樹脂層27の厚みは例えば5μmである。
ピラー28は、例えば以下のようにして形成する(図16)。
まず、上記第1の実施の形態で説明したのと同様にして、封止基板21上に、ブラックマトリクス22、カラーフィルタ23、オーバーコート層および補助電極26を形成する(図7参照)。次いで、補助電極26上に導電性樹脂層27を構成する導電性の樹脂を塗布した後、封止基板21を水平面Hに対して角度θ傾斜させる。一方、ピラー28は、例えば導電性の樹脂を柱状に成形して形成しておく。封止基板21を傾斜させた後、このピラー28を鉛直線Vに沿って、導電性の樹脂内に差し入れる。その後、この樹脂を光または熱を用いて硬化させて、導電性樹脂層27を形成する。これにより、ピラー28の端部が導電性樹脂層27に埋設され、ピラー28の位置が固定される。
このようなピラー28では、ピラー28の実際の長さLに比べて、ピラー28の素子基板11および封止基板21に対して垂直方向にピラー28が占める距離(以下、見かけ上の長さと言う。)が短くなる。これにより、ピラー28の長さLのばらつきに比べて、ピラー28の見かけ上の長さ(後述の図17Bの長さL')のばらつきが小さくなる。以下、これについて説明する(図17A,図17B)。



図17Aは、ピラー(ピラー128)を、その長さ方向が封止基板21の基板面に対して垂直になるように配置した模式図である。このようなピラー128で、その実際の長さLが−10%(0.9×L)〜+10%(1.1×L)の範囲でばらつくとすると、封止基板21に対して垂直方向にピラー128が占める距離のばらつきは、実際の長さLのばらつきと同じである。即ち、ピラー128の見かけ上の長さのばらつきは、0.9×L〜1.1×Lである。素子基板11および封止基板21にかかる圧力は、素子基板11および封止基板21間の垂直距離のばらつき、換言すればピラー128の見かけ上の長さのばらつきが大きくなるにつれ、大きくなる。
一方、封止基板21に対して垂直方向から角度θ傾けるようにしてピラー28を配置すると(図17B)、ピラー28の見かけ上の長さL’は、以下の式(1)のように表される。したがって、ピラー28の実際の長さLが−10%(0.9×L)〜+10%(1.1×L)の範囲でばらつくとすると、ピラー28の見かけ上の長さL’のばらつきは、0.9×L×cosθ〜1.1×L×cosθである。cosθ<1であるから、ピラー28の見かけ上の長さL’のばらつきは、ピラー128の見かけ上の長さのばらつき(あるいはピラー28の実際の長さLのばらつき)よりも小さくなる。
(数1)
L’=L×cosθ ・・・・・(1)
このように、ピラー28では見かけ上の長さL’のばらつきが、実際の長さLのばらつきよりも小さくなるので、ピラー28を介して補助電極26と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際に、素子パネル10および封止パネル20に加えられる力が抑えられる。即ち、ピラー28を形成する際の他の部材への衝撃が弱められる。よって、素子基板11および封止基板21等の他の部材の損傷を防ぐことができる。
更に、ピラー28は素子基板11および封止基板21の基板面に対して傾斜しているので、ピラー28に加えられた力は基板面に対して垂直な成分と平行な成分とに分解される。よって、基板面に対して垂直にピラー(図17Aのピラー128)を配置した場合に比べて、素子基板11および封止基板21にかかる力が弱くなる。
<変形例4>
図18に示したように、有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17上に導電性樹脂層(導電性樹脂層27A)を設け、この導電性樹脂層27Aに、ピラー28の素子基板11に近い位置の端部を埋設するようにしてもよい。このピラー28は、例えば、素子基板11を水平面に対して傾斜させた後、鉛直線に沿って、導電性樹脂層27A内に埋設されたものである。
ピラー28の両方の端部(封止基板21に近い位置の端部と素子基板11に近い位置の端部)を導電性樹脂層27,27A(図15,図18)内に設けるようにしてもよい。
<変形例5>
図19は変形例5に係る表示装置(表示装置2A)の断面構成を表したものである。この表示装置2Aは、素子基板11および封止基板21の基板面に対して傾斜したピラー28と共に、複数の膜(膜24−1,24−2,24−3)からなる補助電極24を有するものである。この点を除き、表示装置2Aは表示装置2と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
このような、表示装置2Aでは、ピラー28の見かけ上の長さのばらつきが抑えされると共に、ピラー18を介して補助電極24と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際の衝撃が各々の膜24−1,24−2,24−3を伝わるうちに徐々に減衰する。よって、ピラー28を形成する際の他の部材への衝撃をより弱めることができる。
<第3の実施の形態>
図20は本技術の第3の実施の形態に係る表示装置(表示装置3)の断面構成を表したものである。この表示装置3の封止パネル20は、封止基板21と補助電極26との間に緩衝層31を有している。この点を除き、表示装置3は表示装置1,2と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
緩衝層31は、例えば、封止基板21の全面にわたり、封止基板21とブラックマトリクス22およびカラーフィルタ23との間に設けられている。補助電極26とブラックマトリクス22およびカラーフィルタ23との間に緩衝層31を設けることも可能である。緩衝層31には、光透過性が高く、かつ、弾性または粘弾性の高い材料を用いることが好ましい。ここで、弾性とは外力を与えると力の方向に変形し、外力を除くと原形に回復する性質をいい。粘弾性とは外力を与えると時間経過に伴って変形し、外力を除くと原形付近まで回復してひずみが残る性質をいう。具体的には、緩衝層31には例えば、1μm程度の厚みのフェノール樹脂およびポリイミド等の樹脂材料を用いることができる。低応力(例えば±30MPa以内)の酸化シリコン(SiO),酸窒化シリコン(SiON),窒化シリコン(SiN),炭窒化シリコン(SiCN)および炭化ケイ素(SiC)等により緩衝層31を構成するようにしてもよい。
緩衝層31は、例えば、封止基板21上に塗布法により樹脂材料を設けて形成する。蒸着法、スパッタ法およびCVD法等により、緩衝層31を形成するようにしてもよい。緩衝層31を設けた後、ブラックマトリクス22、カラーフィルタ23、オーバーコート層24および補助電極26をこの順に形成して封止パネル20を完成させる。
表示装置3では、ピラー18を介して補助電極26と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際の衝撃が、緩衝層31に吸収される。以下、これについて説明する(図21A,図21B)。なお、ピラー18は、封止パネル20および素子パネル10のどちらに形成しておいてもよいが、以下、封止パネル20に形成して、ピラー18を第2電極17に接触させる場合について説明する(図21A)。
この表示装置3では、ピラー18が有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17に接触する際、ピラー18の長さにばらつきがあっても、より長いピラー18に対向する部分の緩衝層31が変形し、接触時の衝撃を吸収する(図21B)。したがって、他の部材への衝撃が抑えられると共に、より短いピラー18を第2電極17に接触させることが可能となる。よって、表示装置3では、素子基板11および封止基板21の損傷を防ぐと共に、ピラー18を介した補助電極26と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17との電気的な接続を保ち、電圧降下に起因した輝度ムラを防ぐことができる
<変形例6>
図22は変形例6に係る表示装置(表示装置3A)の断面構成を表したものである。この表示装置3Aは、緩衝層31と共に、素子基板11および封止基板21の基板面に対して傾斜したピラー28を有するものである。この点を除き、表示装置3Aは表示装置3と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
このような表示装置3Aでは、ピラー28を介して補助電極26と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際の衝撃が緩衝層31に吸収されると共に、ピラー28の見かけ上の長さのばらつきが小さくなる。よって、ピラー28を形成する際の他の部材への衝撃をより弱めることができる。
<変形例7>
図23は変形例7に係る表示装置(表示装置3B)の断面構成を表したものである。この表示装置3Bは、緩衝層31と共に、複数の膜(膜24−1,24−2,24−3)からなる補助電極24を有するものである。この点を除き、表示装置3Bは表示装置3と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
このような表示装置3Bでは、ピラー18を介して補助電極24と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際の衝撃が緩衝層31に吸収されると共に、各々の膜24−1,24−2,24−3を伝わるうちに徐々に減衰する。よって、ピラー18を形成する際の他の部材への衝撃をより弱めることができる。
<変形例8>
図24は変形例8に係る表示装置(表示装置3C)の断面構成を表したものである。この表示装置3Cは、緩衝層31と共に、複数の膜(膜24−1,24−2,24−3)からなる補助電極24および素子基板11および封止基板21の基板面に対して傾斜したピラー28を有するものである。この点を除き、表示装置3Cは表示装置3と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
このような表示装置3Cでは、ピラー28を介して補助電極24と有機発光素子10R,10G,10Bの第2電極17とを接触させる際の衝撃が緩衝層31に吸収されると共に、各々の膜24−1,24−2,24−3を伝わるうちに徐々に減衰する。更に、ピラー28の見かけ上の長さのばらつきが小さくなる。よって、ピラー28を形成する際の他の部材への衝撃をより弱めることができる。
<適用例>
以下、上記のような表示装置(表示装置1,2,2A,3A,3B,3C)の電子機器への適用例について説明する。電子機器としては、例えばテレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラ等が挙げられる。すなわち、上記表示装置は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
[モジュール]
上記表示装置は、例えば図25に示したようなモジュールとして、後述の適用例1〜7などの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、例えば、素子パネル10または封止パネル20の一辺に、封止用基板21または素子基板11から露出した領域61を設け、この露出した領域61に、信号線駆動回路120、走査線駆動回路130および電源線供給回路140の配線を延長して外部接続端子(第1周辺電極および第2周辺電極等)を形成したものである。この外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)62が設けられていてもよい。
[適用例1]
図26Aおよび図26Bはそれぞれ、上記実施の形態等の表示装置が適用される電子ブックの外観を表したものである。この電子ブックは、例えば、表示部210および非表示部220を有しており、この表示部210が上記実施の形態等の表示装置により構成されている。
[適用例2]
図27は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるスマートフォンの外観を表したものである。このスマートフォンは、例えば、表示部230および非表示部240を有しており、この表示部230が上記実施の形態等の表示装置により構成されている。
[適用例3]
図28は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300は、上記実施の形態等の表示装置により構成されている。
[適用例4]
図29A,図29Bは、上記実施の形態等の表示装置が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、この表示部420が上記実施の形態等の表示装置により構成されている。
[適用例5]
図30は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510,文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、この表示部530が上記実施の形態等の表示装置により構成されている。
[適用例6]
図31は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610,この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有している。そして、この表示部640が上記実施の形態等の表示装置により構成されている。
[適用例7]
図32A,図32Bは、上記実施の形態等の表示装置が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そして、これらのうちのディスプレイ740またはサブディスプレイ750が、上記実施の形態等の表示装置により構成されている。
以上、実施の形態および変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれら実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、全ての有機発光素子10R,10G,10Bが共通の有機層16を有する場合を例に挙げて説明したが、有機層16のうちのいずれかの層が有機発光素子10R,10G,10Bに共通していてもよく、あるいは、有機発光素子10R,10G,10B毎に有機層16が塗り分けられていてもよい。
また、上記実施の形態等では、赤色発光層、緑色発光層および青色発光層を積層させて白色光を発生させる場合について説明したが、発光層の構成はどのようなものであってもよく、例えば、青色発光層と黄色発光層とを積層させるようにしてもよい。
更に、上記実施の形態等では、カラーフィルタ23として赤色フィルタ23R,緑色フィルタ23Gおよび青色フィルタ23Bを設けて、赤色、緑色および青色のサブピクセルを配置する場合について説明したが、これに加えて白色フィルタまたは黄色フィルタを設けるようにしてもよい。
加えて、上記実施の形態等では、補助電極24(または補助電極24A,24B,24C)が3つの膜(膜24−1,24−2,24−3)を有する場合について説明したが、補助電極24は2つの膜により構成されていてもよく、あるいは4つ以上の膜で構成されていてもよい。更に、補助電極24Aでは膜のヤング率または膜密度が、補助電極24Bでは膜の厚みが各々異なる場合を例示したが、補助電極の膜のヤング率および膜密度が互いに異なるようにしてもよく、あるいは、ヤング率または膜密度と共に膜の厚みが互いに異なるようにしてもよい。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
また、本技術は以下のような構成を取り得るものである。
(1)互いに対向する第1基板および第2基板と、前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられ、前記第2基板から前記第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを備えた表示装置。
(2)前記表示素子は前記第1電極と第2電極との間に発光層を含み、前記第1基板上に前記第1電極、発光層および第2電極をこの順に有している前記(1)記載の表示装置。
(3)前記ピラーの一端部は前記複数の膜のうちの少なくとも一つに接し、前記ピラーの他端部は前記第2電極に接している前記(1)または(2)に記載の表示装置。
(4)前記補助電極に含まれる膜の厚みは、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて小さくなる前記(1)乃至(3)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(5)前記補助電極に含まれる膜の密度は、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて小さくなる前記(1)乃至(4)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(6)前記補助電極に含まれる膜のヤング率は、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて小さくなる前記(1)乃至(5)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(7)前記補助電極に含まれる膜の各々が複数の開口を有する前記(1)乃至(6)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(8)各々の前記膜の開口率は、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて大きくなる前記(7)に記載の表示装置。
(9)前記補助電極は各々の膜の間に間隙を有している前記(1)乃至(8)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(10)前記補助電極に含まれる複数の膜は互いに固定されている前記(1)乃至(9)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(11)前記ピラーは、前記第1基板および前記第2基板の面に対して傾斜して配置されている前記(1)乃至(10)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(12)更に、前記補助電極と前記第2基板との間に緩衝膜を有する前記(1)乃至(11)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(13)互いに対向する第1基板および第2基板と、前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた補助電極と、前記第1基板および前記第2基板の面に対して傾斜して配置され、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを備えた表示装置。
(14)前記ピラーの一端部は前記第1基板および第2基板の少なくとも一方に設けられた樹脂層内に設けられている前記(13)に記載の表示装置。
(15)更に、前記補助電極と前記第2基板との間に緩衝膜を有する前記(13)または(14)に記載の表示装置。
(16)互いに対向する第1基板および第2基板と、前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた補助電極と、前記補助電極と前記第2基板との間の緩衝膜と、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを備えた表示装置。
(17)前記緩衝膜は樹脂材料を含む前記(16)に記載の表示装置。
(18)表示装置を備え、前記表示装置は、互いに対向する第1基板および第2基板と、前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられ、前記第2基板から前記第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを含む電子機器。
(19)表示装置を備え、前記表示装置は、互いに対向する第1基板および第2基板と、前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた補助電極と、前記第1基板および前記第2基板の面に対して傾斜して配置され、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを含む電子機器。
(20)表示装置を備え、前記表示装置は、互いに対向する第1基板および第2基板と、前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた補助電極と、前記補助電極と前記第2基板との間の緩衝膜と、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを含む電子機器。
1…表示装置、10…素子パネル、10R,10G,10B…有機発光素子、11…素子基板、12…TFT層、13…平坦化層、14…第1電極、15…隔壁、16…有機層、17…第2電極、18,28…ピラー、19…封止層、20…封止パネル、21…封止基板、22…ブラックマトリクス、23…カラーフィルタ、24,24A,24B,24C,26…補助電極、24−1,24−2,24−3,24A−1,24A−2,24A−3,24B−1,24B−2,24B−3,24C−1,24C−2,24C−3…膜、25…シール材、27,27A…導電性樹脂層、31…緩衝層、110A…表示領域、120…信号線駆動回路、130…走査線駆動回路、140…電源供給線駆動回路、150…画素駆動回路。

Claims (16)

  1. 互いに対向する第1基板および第2基板と、
    前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、
    前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられ、前記第2基板から前記第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、
    前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを備え、
    前記補助電極は各々の膜の間に間隙を有している
    表示装置。
  2. 前記表示素子は前記第1電極と第2電極との間に発光層を含み、前記第1基板上に前記第1電極、発光層および第2電極をこの順に有している
    請求項1記載の表示装置。
  3. 前記ピラーの一端部は前記複数の膜のうちの少なくとも一つに接し、前記ピラーの他端部は前記第2電極に接している
    請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記補助電極に含まれる膜の厚みは、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて小さくなる
    請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の表示装置。
  5. 前記補助電極に含まれる膜の密度は、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて小さくなる
    請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の表示装置。
  6. 前記補助電極に含まれる膜のヤング率は、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて小さくなる
    請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の表示装置。
  7. 互いに対向する第1基板および第2基板と、
    前記第1基板上に設けられ、第1電極、第2電極および前記第1電極と前記第2電極との間の発光層を有する表示素子と、
    前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられ、前記第2基板から前記第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、
    前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを備え、
    前記補助電極に含まれる膜の各々が、前記発光層からの光が取り出される開口を複数有し、
    各々の前記膜の開口率は、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて大きくなる
    表示装置。
  8. 前記補助電極に含まれる複数の膜は互いに固定されている
    請求項1乃至のうちいずれか1つに記載の表示装置。
  9. 前記ピラーは、前記第1基板および前記第2基板の面に対して傾斜して配置されている
    請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の表示装置。
  10. 更に、前記補助電極と前記第2基板との間に緩衝膜を有する
    請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の表示装置。
  11. 互いに対向する第1基板および第2基板と、
    前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、
    前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた補助電極と、
    前記第1基板および前記第2基板の面に対して傾斜して配置され、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーと
    を備えた表示装置。
  12. 前記ピラーの一端部は前記第1基板および第2基板の少なくとも一方に設けられた樹脂層内に設けられている
    請求項11記載の表示装置。
  13. 更に、前記補助電極と前記第2基板との間に緩衝膜を有する
    請求項11記載の表示装置。
  14. 表示装置を備え、
    前記表示装置は、
    互いに対向する第1基板および第2基板と、
    前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、
    前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられ、前記第2基板から前記第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、
    前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを含み、
    前記補助電極は各々の膜の間に間隙を有している
    電子機器。
  15. 表示装置を備え、
    前記表示装置は、
    互いに対向する第1基板および第2基板と、
    前記第1基板上に設けられ、第1電極、第2電極および前記第1電極と前記第2電極との間の発光層を有する表示素子と、
    前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられ、前記第2基板から前記第1基板に向かう方向に積層された複数の膜を含む補助電極と、
    前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを備え、
    前記補助電極に含まれる膜の各々が、前記発光層からの光が取り出される開口を複数有
    各々の前記膜の開口率は、前記第2基板から前記第1基板に向かうに連れて大きくなる
    電子機器。
  16. 表示装置を備え、
    前記表示装置は、
    互いに対向する第1基板および第2基板と、
    前記第1基板上の、第1電極および第2電極を有する表示素子と、
    前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた補助電極と、
    前記第1基板および前記第2基板の面に対して傾斜して配置され、前記補助電極と前記第2電極とを電気的に接続する複数のピラーとを含む
    電子機器。
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