JP6111023B2 - 電子部品装着装置 - Google Patents
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Description
第1従来例の駆動ステージは、マウント機構を搭載するための移動体17と、その移動体17を搭載するためのビーム16と、これらを駆動するためのリニアモータ18と、駆動案内(ガイドレール19、スライダ20)と、で構成されている。なお、移動体17とビーム16とは、駆動案内(ガイドレール19、スライダ20)を介して接続されている。
リニアモータ18は、可動子18aと、固定子18bと、で構成され、可動子18aが固定子18bに対向する位置に配置される。移動体17には可動子18aが設置され、ビーム16には移動体17の移動距離に応じた長さの固定子18bが設置される。
図7に示す第2従来例の駆動ステージにおいて、可動子18aとそれぞれの固定子18bとの間に作用する磁気吸引力は、その作用方向が反対方向で同軸上に作用するので、磁気吸引力は相殺される。この構成により、締結部の信頼性の確保だけでなく、ビーム16のたわみやねじれ変形も抑制することができる。
図8に示す固定子18bは図7の構成とは異なり、固定子18bが一体構造となっているものの、固定子18bが可動子(図示せず)を挟む構造となっているため、この場合も磁気吸引力は相殺されるようになっている。
図9に示す第4従来例の駆動ステージにおいて、水平方向(y方向)に駆動ステージが加速動作しても、y方向の慣性力は固定子18bの設置面に対して法線方向に作用し、ボルト22はy方向の慣性力を軸方向成分で全て負担することができる。したがって、慣性力に対する締結部のすべりやボルトのせん断破壊を防止することができる。
しかし、ボルト径を小さく、かつ、ボルト本数を少なくすると、結果としてボルト1本あたりに作用する軸直角成分の力は大きくなり、締結部のすべりやボルトのせん断破壊の発生の可能性が高まることになる。
本実施形態に係る電子部品装着装置30の構成について説明する。
図1および図2は、本実施形態に係る電子部品装着装置30の概略構成図であり、図1は、電子部品装着装置30の正面図であり、図2は、電子部品装着装置30の上面図である。
また、移動体17には、基板31の上に電子部品(図示せず)を装着するためのマウント機構38が搭載されている。
まず、電子部品装着装置30は、y軸用リニアモータ37を動作させることにより、駆動ステージ10を、y軸用ガイドレール34に沿って、y軸方向に移動させる。そして、電子部品装着装置30は、x軸用リニアモータ18を動作させることにより、移動体17を、x軸用ガイドレール19に沿って、x軸方向に移動させる。
このような構成により、電子部品装着装置30は、移動体17を基台32の上に配置された基板31上の任意位置(xy平面)に移動させることができ、移動体17に設置されたマウント機構38が基板31上の所定位置に電子部品(図示せず)を装着させることができるようになっている。
本実施形態に係る電子部品装着装置30が備える駆動ステージ10について、図3から図5を用いて更に説明する。
図3は、本実施形態に係る電子部品装着装置30が備える駆動ステージ10をyz平面で切断した断面図である。図4は、駆動ステージ10の斜視図である。図5は、ビーム16とx軸用ガイドレール19の斜視図である。
なお、図4および図5に示す斜視図においては、駆動ステージ移動手段33の支持部材36と接続される駆動ステージ10の両端部は省略し、移動体17をx軸方向に移動可能な領域の駆動ステージ10(ビーム16)についてのみ図示している。
ここで、略L字状のビーム16の各部について、図3において垂直方向(z方向)の上側に突出した部分を上側突出部16aと定義し、水平方向(y方向)の左側に突出した部分を下側突出部16bと定義し、上側突出部16aと下側突出部16b間の領域を開口部16d(図5参照)と定義する。本実施形態におけるビーム16は、図3に示すように、上側突出部16aのz方向に突出した長さが下側突出部16bのy方向に突出した長さよりも短く形成されている。
また、この穴25a,25bの径について、ボルト締結部の信頼性の確保を目的に、下側突出部16bの穴25bの穴径は、上側突出部16aの穴25aの穴径よりも大きく、1.5〜2倍程度の大きさで形成し、後述するように、下側突出部16bのボルト22b方が上側突出部16aのボルト22aよりも径の大きいボルトを用いている。
可動子18aは、ビーム16の開口部16d(図5参照)に収まるように、移動体17の縦板部17aに固定される。
また、固定子18bは、ビーム16の開口部16d(図5参照)に、ビーム16の上側突出部16aおよび下側突出部16bに形成された穴25a,穴25bを利用してボルト22a,22bで締結固定される。
本実施形態においては、いずれのボルト締結部の信頼性が確保される程度に、ボルト22bの呼び径がボルト22aの呼び径よりも大きく、1.5〜2倍程度の大きさのものを用いている。
また、ボルト22bは、接続部18b3を通して下側突出部16b(厚肉部16b1)の雌ねじが形成された穴25b(図5参照)に締結固定するようになっている。
本実施形態に係る電子部品装着装置30の作用および効果を説明する。
図2において、駆動ステージ移動手段33により駆動ステージ10がy方向に移動すると、移動部(駆動ステージ10、y軸用スライダ35、支持部材36、y軸用リニアモータ37)の質量と加速度との積に相当する慣性力がy方向に発生し、この力は図3に示すx軸用リニアモータ18の固定子18bとビーム16のボルト締結部に作用する。
また、固定子18bの自重に相当する力がz方向に発生し、この力も固定子18bとビーム16のボルト締結部に作用する。
即ち、固定子18bのボルト締結部は、必ずy方向とz方向の両方向からの力が作用する。
また、ビーム16の固定子18bを固定する締結部周辺は雌ネジの深さを確保するために厚肉の厚肉部16a1,厚肉部16b1が形成されているので、ボルト22の過重負担の低減と、ボルト22と雌ネジのねじ山に発生する応力集中を低減し、締結部のすべりやボルトのせん断破壊の防止効果を高めている。
なお、本実施形態に係る電子部品装着装置30は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、穴25aおよび穴26bのx方向の位置が千鳥配置となるように形成されていてもよい。このように構成することにより、固定子18bの接続部18b3に形成されるボルト22aが貫通する貫通穴と、ボルト22bが固定される雌ネジ穴との干渉を防ぐことができ、ボルト22bが固定される雌ネジ穴を深く形成することができる。これにより、ボルト22bと雌ネジのねじ山に発生する応力集中を低減し、締結部のすべりやボルトのせん断破壊の防止効果をより高めることができる。
また、穴25aおよび穴25bの数(ボルト22aおよびボルト22bの数)は、締結部の信頼性が確保される範囲であればよく、同数でなくともよい。
例えば、固定子18bがz方向(図3の上側)に開口し、可動子18aが移動体17の横板部17bからz方向(図3の上側から下側)に突出するように配置されている構成であってもよい。
16 ビーム
16a 上側突出部(ビーム突出部、他方のビーム突出部)
16a1 厚肉部
16b 下側突出部(ビーム突出部、一方のビーム突出部)
16a1,16b1 厚肉部
16c 中空部
16d 開口部
17 移動体
17a 縦板部
17b 横板部
18 リニアモータ
18a 可動子
18b 固定子
18b1 上側突出部(第1固定子突出部)
18b2 下側突出部(第2固定子突出部)
18b3 接続部(固定子接続部)
19 ガイドレール(駆動案内)
20 スライダ(駆動案内)
22,22a,22b ボルト
23,24 補強壁
25a,穴25b 穴(ボルト穴部)
30 電子部品装着装置
31 基板
32 基台
33 駆動ステージ移動手段
34 ガイドレール
35 スライダ
36 支持部材
37 リニアモータ
38 マウント機構
Claims (3)
- ビーム、前記ビームの長手方向に沿って移動可能な駆動案内を介して前記ビームに搭載される移動体、および、前記ビームに固定される固定子および前記移動体に固定される可動子を有するリニアモータを有する駆動ステージと、
前記駆動ステージを前記移動体の移動方向と垂直方向に移動させる駆動ステージ移動手段と、を備える電子部品装着装置であって、
前記ビームは、
その長手方向の垂直断面が2つのビーム突出部で略L字状に形成され、
前記固定子は、
長手方向に永久磁石が配される第1固定子突出部と、長手方向に永久磁石が配される第2固定子突出部と、前記第1固定子突出部と前記第2固定子突出部とを接続する固定子接続部とで、略コ字状に形成され、
前記2つのビーム突出部のうち一方のビーム突出部には前記固定子接続部と接するように一方の穴部が形成され、他方のビーム突出部には前記固定子接続部と接するように他方の穴部が貫通穴として形成され、
前記一方の穴部および前記他方の穴部は前記長手方向において千鳥配置され、
前記ビームと前記固定子とは、
前記固定子接続部と前記一方のビーム突出部とが接して前記一方の穴部を通したボルトで締結固定されるとともに、
前記固定子接続部と前記他方のビーム突出部とが接して前記他方のビーム突出部から前記貫通穴を通して挿入されたボルトで締結固定される
ことを特徴とする電子部品装着装置。 - 前記ビームの長手方向に垂直な断面において、前記一方のビーム突出部は第1方向に突出して形成されるとともに前記他方のビーム突出部は前記第1方向と直交する第2方向に突出して形成され、
前記他方のビーム突出部の前記第2方向における長さは、前記一方のビーム突出部の前記第1方向における長さよりも短く、
前記固定子接続部は、前記第1固定子突出部および前記第2固定子突出部よりも短く形成され、
前記他方のビーム突出部と前記固定子接続部とが接する面の略中央でボルト締結により固定される
ことを特徴とする請求項1に記載の電子部品装着装置。 - 前記ビームは、
その長手方向に一様延伸されてその内部に中空部を有する中空構造に形成され、
前記一方の穴部および前記他方の穴部を有するビームの板厚は、ボルトの過重負担の低減とねじ込み深さを確保するように厚肉に形成されるとともに、
前記ビームの補強のための補強壁が設けられる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品装着装置。
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