JP6107642B2 - 地雷探査システム、地雷探査車両制御装置 - Google Patents
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Description
地雷を除去するには予め埋設された地雷の位置を特定しなければならないが、従来、地中の地雷を効率的に探知するための地雷探知装置が種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、特許文献2に開示された異物探知装置では、赤外線カメラで得られた画像から抽出した地雷候補を更に可視カメラで得られた画像に基づいて地雷であるか否かを弁別するものである。これにより地雷の誤検出を防止し、誤検出の確率を大きく低下させることができる。
すなわち、地雷を探査した場所を正確に管理できないために、探知漏れの場所があった場合に、その場所に埋設されていた地雷は探知されることなくそのまま地中に放置されてしまうという課題があった。
図1は、本発明の実施の形態1に係る地雷探査システム100を表す概略図である。地雷探査システム100は、地雷探査車両10と地雷探査車両制御装置30(以下、車両制御装置30という)からなる。
地雷探査車両10は移動しながら地雷センサ2により、地面Gの下に埋もれている地雷Mを探査する。地中に地雷の存在を探知した際は探知アラーム11を車両制御装置30に送信する。地雷センサ2は、地雷探査車両10の車両本体に固定された地雷センサ保持部3に脱着可能に取り付けられる。地雷センサ2は先述の通り種々提案されており、例えば赤外線カメラにより地表の温度差を検出して地雷を探知するもの、コイルの電流を流して周辺に磁界を作り、その磁界が金属によって乱される現象を認識して金属物体の有無を判別する金属探知器を利用したもの、金属棒を地中に差し込んで、地中の埋設物との接触を感知することで地雷を探知するものなどが開発されている。
なお、地雷センサ2が磁界の変化を利用した金属探知器であれば、その金属探知器の取付け位置や探知範囲等によりエリア6の位置、大きさが決定されることになる。
車両制御装置30はコンピュータの種類であり、地雷探査車両10から地雷探査の結果(探知アラーム11)と、地雷探査車両10の位置情報12を受信する。
車両制御装置30はモニタ31を備えており、モニタ31上には探査を行うエリア周辺の地図と、地雷探査車両10により移動しながら地雷探査を行った軌跡を表示する。
また、車両制御装置30は地雷探査車両10の移動開始、移動速度、移動停止、地雷センサ2による地雷探査の開始、停止などの制御信号39を地雷探査車両10に向けて送信する。地雷探査車両10は制御信号39に基づき移動し地雷探査を行う。
なお、地雷探査車両10に取り付けるセンサ部2の位置と、測位演算部19で演算する地雷探査車両10の位置との相対位置関係は予め測定されており、測位演算部19で地雷探査車両10の位置を演算することにより、センサ部2が地雷探査を行っている位置を特定することが可能である。
まず、車両制御装置30の電源を入れたのち、モニタ31に表示されたメニュー(図示せず)から地雷探査車両10の動力電源を入れる。これにより、地雷センサ2による地雷検知機能、GPS衛星や準天頂衛星を利用した地雷探査車両10の測位機能をONとする。
図3は、車両制御装置30のモニタ31の表示画面の一例であり、地雷探査車両10に設置されている地雷センサの種類を選択させる選択リストの一例である。図3の例では、モニタ31上には、「1.赤外線カメラ方式地雷検知センサ」「2.渦電流方式の金属探知センサ」等が表示され、キーボード等の入力部32で上下の操作することにより、選択可能となっている。
本実施の形態では地雷センサとして赤外線カメラが設定しているため、ここでは、入力部32を操作することで「1.赤外線カメラ方式地雷検知センサ」を選択する。
入力部32により「1.赤外線カメラ方式地雷検知センサ」が選択されると、探知経路演算部35はセンサ仕様記憶部34に記憶されている「1.赤外線カメラ方式地雷検知センサ」に対応する赤外線カメラの仕様を取得する。
赤外線カメラの仕様とは、赤外線カメラの視野角、赤外線を受光する受光素子の画素数、赤外線カメラの地雷探査車両10への取付け位置、角度、測位演算部19で測位する車両位置とカメラの相対位置関係等の値である。
これにより、探知経路演算部35は赤外線カメラの視野角に入るエリアの座標、すなわち、地雷の探知を実施したエリア6の座標を特定することができる。
地雷探査車両10の測位演算部19は、GPS衛星300や準天頂衛星301を利用して測位した地雷探査車両10の位置情報12を、所定の間隔で車両制御装置30へ送信する。
そして、探知経路演算部35は、特定したエリア6の座標情報を探知経路演算部35内のメモリに記憶すると共に、表示部31に出力する。
図4(b)は、図4(a)中の破線部Aを拡大した図である。地雷探査車両10の移動に伴い、赤外線カメラが撮像するエリア6の範囲も移動する。移動毎の各エリア6を重ね描きしたエリア6の包絡線が地雷探査を行ったエリアであり、地雷探査済みエリア201で示されている。
これにより、地雷探査車両10の地雷センサ2により地中の地雷を既に探査したエリア201と、未だ探査を行っていない地雷未探査エリア202をモニタ上に明確に区分して表示することができるので、地雷未探査エリア202については、地雷探査車両を当該エリアに移動させて地雷探査を行うことができ、探査漏れのない地雷探知を行うことが可能となる。
従来までは、図5(a)に示すようにGPS衛星により算出した位置の誤差を考慮し、探査の経路を折り返して探査を行う場合でも、地雷の探知を実施したエリア6の多くの領域が重なるように探査を行う必要があったが、準天頂衛星301から送られる測位補強信号を利用することで、測位精度が向上し、図5(b)に示すようにエリア6の重なりを小さくすることが可能となる。
具体的には、準天頂衛星を利用した場合の1回の折り返しで地雷を探査できる幅L(準天頂衛星)は、GPS衛星のみを利用した場合の1回の折り返しで地雷を探査できる幅L(GPS衛星)に比べて大きく(L(準天頂衛星)>L(GPS衛星))、より効率的に地雷の探査を行うことができる。
Claims (4)
- 地雷を検知する地雷センサと、
GNSS(Global Navigation Satellite System)で用いられる衛星から送られる測位
用信号を受信して位置情報を取得し、前記位置情報を車両制御装置へ送信する測位演算部
を備える地雷探査車両と、
前記地雷探査車両から前記位置情報を受信する受信部と、
前記地雷センサが地雷の有無を検知可能な地雷検知範囲と前記位置情報に基づき求めた
前記地雷センサが地雷の探査を行った地雷探査エリアを表示する表示部を備える車両制御
装置と、
からなることを特徴とする地雷探査システム。 - 前記車両制御装置は複数種類の地雷センサの各仕様を記憶したセンサ仕様記憶部を備え、
前記表示部は、前記センサ仕様記憶部に記憶した複数の地雷センサの仕様の中から抽出された、前記地雷探査車両が備える地雷センサに適した仕様に基づき、前記地雷検知範囲を求めることを特徴とする請求項1記載の地雷探査システム。 - 前記GNSSで用いられる衛星は、準天頂衛星であることを特徴とする請求項1、2いず
れか記載の地雷探査システム。 - 地雷を検知する地雷センサとGNSSで用いられる衛星から送られる測位用信号を受信し
て位置情報を取得する測位部を備える地雷探査車両から、前記位置情報を受信する受信部
と、
前記地雷センサが地雷の有無を検知可能な地雷検知範囲と前記位置情報に基づいて求め
た前記地雷センサが地雷の検知を行った地雷検知エリアを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする地雷探査車両制御装置。
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