JP6105405B2 - 光ファイバケーブル製造装置及び製造方法 - Google Patents

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本発明は、光ファイバケーブル製造装置及び製造方法に係る。
光ファイバケーブルは、内部に複数の光ファイバを集合収容して形成されている。集合収容する光ファイバとしては、単心の光ファイバ心線、又は多心(4心,8心,16心など)の光ファイバテープ心線が用いられる。
具体的には、例えば、4心の光ファイバテープ心線を25本集合収容して100心の光ファイバケーブルが形成される。
この100心の光ファイバケーブルを例にとると、光ファイバケーブルの製造工程の概略は、次の(a)〜(c)である。
(a)まず、4心の光ファイバテープ心線を作成し、25個のボビンそれぞれに巻回しておく。
(b)次に、心線送り出し装置により、巻回済みの25個のボビンそれぞれから4心の光ファイバテープ心線を送り出す。すなわち、25個のボビンから25本の光ファイバテープ心線を送り出す。
(c)そして、送り出された25本の光ファイバテープ心線を、集線装置により集線すると共に、押出被覆装置により被覆して光ファイバケーブル化する。
この製造工程では、集合収容する光ファイバの本数と同じ数の心線送り出し装置が必要となる。
そのため、光ファイバケーブルが多心化するほど心線送り出し装置が多数必要となり、製造装置が大型化すると共に設備費用が多額になる。
また、心線送り出し装置毎に、送り出しのための準備作業やメンテナンス作業が必要となるので、多くの工数を要し、生産性低下を招く、などの改善すべき点がある。
そこで、心線送り出し装置の数を、集合収容する光ファイバの本数よりも少なくすることができ低コスト化等が図れる、とされる技術が特許文献1により提案されている。
特許文献1に記載された技術は、集合収容する光ファイバを光ファイバテープ心線とし、予め、一本の光ファイバテープ心線の心線数よりも多い心線数の光ファイバテープ心線を作成してボビンに巻回しておく。そして、ボビンから光ファイバケーブル心線を送出後に、テープファイバ分割装置により規定の心線数の光ファイバテープ心線に分割し、分割した光ファイバテープ心線の複数本を光ファイバケーブルとして集合収容させるものである。
この技術により、ボビン数、すなわち、心線送り出し装置の数を、光ファイバケーブルに集合収容される光ファイバテープ心線の本数よりも少なくすることができる。
特開2008−261992号公報
ところで、光ファイバケーブルは、内部に集合収容した複数の光ファイバ同士の線長差が大きくなると、スキュー特性が低下する。
そのため、収容した光ファイバの線長差は、可能な限り小さいことが望まれる。
この線長差を小さくするためには、光ファイバケーブルの製造時に、集合収容する複数の光ファイバすべてを弛みなく同一の張力で安定的に集合収容する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載された光ケーブルの集合装置(光ファイバケーブル製造装置に相当)は、光ファイバテープ心線に張力を付与するテープダンサが、テープファイバ分割装置よりも上流側に設けられている。
そのため、分割後の複数の光ファイバテープ心線それぞれに、独立して最適な張力を付与することはできず、各光ファイバテープ心線に弛みなく同一の張力を付与して安定的に集合収容することが容易ではない。
すなわち、光ファイバの線長差を小さくすることが難しい。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数の多心光ファイバを集合収容してなる光ファイバケーブルの製造において、各多心光ファイバ間の送出長差を小さくして高性能の光ファイバケーブルを製造できる光ファイバケーブル製造装置及び製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は手段として次の構成及び手順を有する。
1) 送出ボビンから巻き出された、N(Nは2以上の整数)本の光ファイバテープ心線が、長手方向に間欠的に連結部により連結されて一列とされたN分割型光ファイバテープ心線を、N本の前記光ファイバテープ心線に分割するファイバ分割部と、
分割したN本の光ファイバテープ心線それぞれに対応して設けられた、弛みを吸収する線長差調整部及び前記線長差調整部を経た前記光ファイバテープ心線の張力を調整する張力調整部と、
前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ユニットを備え、
前記ファイバ分割部は、
前記N分割型光ファイバテープ心線の走行方向に沿って離隔配置されたN個の偏向プーリを有し、N個の偏向プーリそれぞれにおいてN分割型光ファイバテープ心線のN本の前記光ファイバテープ心線を、1本ずつ前記走行方向とは異なる方向に偏向させることで、前記連結部を剪断で切断してN本の前記光ファイバテープ心線に分割すると共に、分割したN本の前記光ファイバテープ心線を、互いに離隔して並走するよう偏向させることを特徴とする光ファイバケーブル製造装置である。
2) 前記線長差調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で鉛直方向に引き出すよう鉛直揺動して線長調整する揺動プーリを有し、
前記張力調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で上方から下方に向け付勢しつつ上下揺動して張力調整するダンサローラを有し、
前記ダンサローラの揺動量に応じて前記揺動プーリの揺動量を変化させるよう構成されていることを特徴とする1)に記載の光ファイバケーブル製造装置である。
3) 前記送出ボビンから繰り出される光ファイバテープ心線の繰り出し張力を調整する繰り出し張力調整部を有し、
前記光ファイバテープ心線すべてについて前記ダンサローラが同じ揺動をした場合に、前記繰り出し張力を調整して前記ダンサローラの位置を基準位置に位置させるよう構成されていることを特徴とする2)に記載の光ファイバケーブル製造装置である。
4) 複数本の光ファイバテープ心線を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルを製造する光ファイバケーブルの製造方法であって、
送出ボビンから巻き出された、N(Nは2以上の整数)本の光ファイバテープ心線が、長手方向に間欠的に連結部により連結されて一列とされたN分割型光ファイバテープ心線を、ファイバ分割部でN本の光ファイバテープ心線に分割するファイバ分割ステップと、
分割したN本の光ファイバテープ心線それぞれの弛みを、線長差調整部で吸収する弛み吸収ステップと、
前記光ファイバテープ心線の張力を、前記線長差調整部の下流側に配置した張力調整部で調整する張力調整ステップと、
前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を、集線被覆ユニットで撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ステップを含み、
前記ファイバ分割ステップは、
前記N分割型光ファイバテープ心線の走行方向に沿って離隔配置したN個の偏向プーリそれぞれにおいて、N分割型光ファイバテープ心線のN本の前記光ファイバテープ心線を1本ずつ前記走行方向とは異なる方向に偏向させることで、前記連結部を剪断で切断してN本の前記光ファイバテープ心線に分割すると共に、分割したN本の前記光ファイバテープ心線を、互いに離隔して並走するよう偏向させることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法である。
5) 前記線長差調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で鉛直方向に引き出すよう鉛直揺動して線長調整する揺動プーリを有し、
前記張力調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で上方から下方に向け付勢しつつ上下揺動して張力調整するダンサローラを有し、
前記弛み吸収ステップ及び前記張力調整ステップにおいて、前記ダンサローラの揺動量に応じて前記揺動プーリの揺動量を変化させることを特徴とする4)に記載の光ファイバケーブルの製造方法である。
6) 前記光ファイバテープ心線すべてについて前記ダンサローラが同じ揺動をした場合に、前記送出ボビンから繰り出される前記光ファイバテープ心線の繰り出し張力を調整することを特徴とする5)記載の光ファイバケーブルの製造方法である。
本発明によれば、複数の多心光ファイバを集合収容してなる光ファイバケーブルの製造において、集合収容した多心光ファイバの送出長差が小さい高性能の光ファイバケーブルを製造できる、という効果が得られる。
本発明の実施形態に係る光ファイバケーブル製造装置の実施例1である製造装置Sを説明するための前面図である。 製造装置Sで製造する光ファイバケーブルを説明するための断面図である。 実施例1で用いる光ファイバ51を説明するための斜視図及び断面図である。 製造装置Sの全体構成を説明するための図である。 製造装置Sのファイバ分割部2を説明するための斜視図である。 製造装置Sの線長差調整部3を説明するための平面図である。 製造装置Sの制御系の構成を説明するためのブロック図である。 製造装置Sの張力調整部5を説明するための平面図である。 製造装置Sの動作を説明するためのフロー図である。 実施例2で用いる光ファイバ61を説明するための斜視図である。 実施例2の製造装置SAの要部を説明するための斜視図である。 製造装置Sの変形例を説明するための斜視図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
送出ボビンから巻き出されたN(Nは2以上の整数)分割型光ファイバテープ心線をN本の光ファイバテープ心線に分割するファイバ分割部と、分割したN本の光ファイバテープ心線それぞれに対応して設けられた、弛みを吸収する線長差調整部及び前記線長差調整部を経た前記光ファイバテープ心線の張力を調整する張力調整部と、前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ユニットと、を備えた光ファイバケーブル製造装置が明らかとなる。
このような光ファイバケーブル製造装置であれば、光ファイバケーブルに集合収容した多心光ファイバ(光ファイバテープ心線)の送出長差が小さい高性能の光ファイバケーブルを製造できる。
M(Mは2以上の整数)本の光ファイバテープ心線が巻回された送出ボビンから引き出されたM本の前記光ファイバテープ心線を互いに離隔して並走するよう分離する分線部と、分離したM本の光ファイバテープ心線それぞれに対応して設けられた、弛みを吸収する線長差調整部及び前記線長差調整部を経た前記光ファイバテープ心線の張力を調整する張力調整部と、前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ユニットと、を備えた光ファイバケーブル製造装置が明らかとなる。
このような光ファイバケーブル製造装置であれば、集合収容した多心光ファイバ(光ファイバテープ心線)の送出長差が小さい高性能の光ファイバケーブルを製造できる。
前記線長差調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で鉛直方向に引き出すよう鉛直揺動して線長調整する揺動プーリを有し、前記張力調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で上方から下方に向け付勢しつつ上下揺動して張力調整するダンサローラを有し、前記ダンサローラの揺動量に応じて前記揺動プーリの揺動量を変化させるよう構成されていることが望ましい。
これにより、前記複数本の前記光ファイバテープ心線それぞれにおいて弛みが吸収されつつ最適張力が付与されるので、前記光ファイバテープ心線間での送出長差を極めて小さくすることができる。
前記送出ボビンから繰り出される光ファイバテープ心線の繰り出し張力を調整する繰り出し張力調整部を有し、前記光ファイバテープ心線すべてについて前記ダンサローラが同じ揺動をした場合に、前記繰り出し張力を調整して前記ダンサローラの位置を基準位置に位置させるよう構成されていることが望ましい。
これにより、各前記光ファイバテープ心線に対して緩みを吸収しつつ適切な張力を付与することができる。
複数本の光ファイバテープ心線を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルを製造する光ファイバケーブルの製造方法であって、送出ボビンから巻き出されたN(Nは2以上の整数)分割型光ファイバテープ心線を、ファイバ分割部でN本の光ファイバテープ心線に分割するファイバ分割ステップと、分割したN本の光ファイバテープ心線それぞれの弛みを、線長差調整部で吸収する弛み吸収ステップと、前記光ファイバテープ心線の張力を、前記線長差調整部の下流側に配置した張力調整部で調整する張力調整ステップと、前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を、集線被覆ユニットで撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ステップと、を含むことを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法が明らかとなる。
このような光ファイバケーブル製造方法であれば、光ファイバケーブルに集合収容した前記多心光ファイバ(光ファイバテープ心線)の送出長差が小さい高性能の光ファイバケーブルを製造できる。
複数本の光ファイバテープ心線を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルを製造する光ファイバケーブルの製造方法であって、M(Mは2以上の整数)本の光ファイバテープ心線が巻回された送出ボビンから引き出されたM本の前記光ファイバテープ心線を、分線部で互いに離隔して並走するよう分離する分離ステップと、分離したM本の光ファイバテープ心線それぞれの弛みを、線長差調整部で吸収する弛み吸収ステップと、前記光ファイバテープ心線の張力を、前記線長差調整部の下流側に配置した張力調整部で調整する張力調整ステップと、前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を、集線被覆ユニットで撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ステップと、を含むことを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法が明らかとなる。
このような光ファイバケーブル製造方法であれば、光ファイバケーブルに集合収容した前記多心光ファイバ(光ファイバテープ心線)の送出長差が小さい高性能の光ファイバケーブルを製造できる。
前記線長差調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で鉛直方向に引き出すよう鉛直揺動して線長調整する揺動プーリを有し、前記張力調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で上方から下方に向け付勢しつつ上下揺動して張力調整するダンサローラを有し、前記弛み吸収ステップ及び前記張力調整ステップにおいて、前記ダンサローラの揺動量に応じて前記揺動プーリの揺動量を変化させることが望ましい。
これにより、前記複数本のテープ心線体それぞれにおいて弛みが吸収されつつ最適張力が付与されるので、前記テープ心線体間での送出長差を極めて小さくすることができる。
前記光ファイバテープ心線すべてについて前記ダンサローラが同じ揺動をした場合に、前記送出ボビンから繰り出される前記光ファイバケーブル心線の繰り出し張力を調整することが望ましい。
これにより、各前記光ファイバテープ心線に対して緩みを吸収しつつ適切な張力を付与することができる。
本発明の実施の形態に係る光ファイバケーブル製造装置を、好ましい実施例及びその変形例により図1〜図12を参照して説明する。
<実施例1>
図1は、実施例1の光ファイバケーブル製造装置S(以下、単に製造装置Sと称する)における一部の構成を説明するための水平前方からみた前面図である。
図2は、製造装置Sで製造する光ファイバケーブルCBの断面図である。
図3(a)は、光ファイバケーブルCBの製造に用いられる光ファイバである光ファイバテープ心線51を示す斜視図であり、図3(b)は、その断面図である。
図4は、製造装置Sの全体構成を説明するための図である。
図3に示されるように、実施例1で用いる光ファイバテープ心線51は、4心3分割型の分割型光ファイバテープ心線である。
具体的には、光ファイバテープ心線51は、4心の光ファイバテープ心線51a(以下、区別のため、テープ心線体51aとも称する)の三本が、連結部51bにより長手方向の同じ位置で間欠的に連結されて、一列に並ぶ12心とされているものである。
連結部51bは、樹脂で形成され容易に分断できるようになっている。
これにより、製造装置Sにおいて、光ファイバテープ心線51は、後述するファイバ分割部2によって連結部51bが分断され、3本のテープ心線体51aに分割される。
そして、5本の光ファイバテープ心線51それぞれから分割された合計15本のテープ心線体51aが集合収容されて、60心の光ファイバケーブルCBとされる。
図1及び図4に示されるように、製造装置Sは、上流側から、光ファイバテープ心線51が巻回された送出ボビン1aを、回転軸を水平方向(図1の紙面直交方向)として着脱自在に装着可能とするファイバ送出部1と、ファイバ送出部1から幅方向が水平方向となる姿勢で送出された光ファイバテープ心線51を、連結部51bを分断して3本のテープ心線体51aに分割するファイバ分割部2と、を有する。
また、ファイバ分割部2の下流には、分割されたテープ心線体51aそれぞれに対応して、調整ユニットKAが備えられている。この例では、3本のテープ心線体51aそれぞれに対応して調整ユニットKA1〜KA3が備えられている。
調整ユニットKAは、テープ心線体51aの弛みを吸収して送出長さを調節する線長差調整部3と、テープ心線体51aにダンサローラ5bの自重により最適な張力が付与されるよう調整する張力調整部5と、を有する。
ファイバ送出部1と、ファイバ分割部2と、調整ユニットKA1〜KA3と、により、送出部Kが構成される。
製造装置Sにおいて、この例において、5本の光ファイバテープ心線51それぞれに対応して送出部K(送出部K1〜K5)が備えられている。図1では、送出部Kの代表として送出部K2が示されている。
送出部K1〜K5の下流には、各送出部K1〜K5から送出された合計15本のテープ心線体51aを所定配列で集合させる分線盤6aを有し、その分線盤6aを所定のパターンで回動させて集合させた複数のテープ心線体51aに撚りを与える撚り付与部6と、光ファイバ等の線体を樹脂材により被覆するクロスヘッド7aを有し、撚りが付与された複数のテープ心線体51aに対し、更にテンションメンバ52及びリップコード53を集合させてクロスヘッド7aにより被覆し、光ファイバケーブルCBとする被覆部7と、得られた光ファイバケーブルCBを巻き取る巻き取りボビン8aを着脱自在に装着可能とする巻き取り部8と、を有している。
ファイバ送出部1には、アクチュエータ1bを有して送出ボビン1aの回転を制御する回転制御部1cと、送出する光ファイバテープ心線51の繰出し張力を、ダンサローラ5b(後述する)の位置が予め設定した基準位置となるように、内蔵したスプリングの位置により調整する繰り出し部1dと、が設けられている。回転制御部1cと繰り出し部1dとで、繰り出し張力調整部1eが構成されている。
すなわち、送出ボビン1aから送り出される光ファイバテープ心線51に対し、繰り出し張力調整部1eにより、ダンサローラ5bの位置が基準位置となるように繰り出し張力が調整される。
張力調整部1eの動作は、アクチュエータ1bへの指示により、制御部SG(図7参照)により制御される。
上述のように、調整ユニットKAは、線長差調整部3及び張力調整部5を含んで構成される。
また、送出部Kは、ファイバ送出部1,ファイバ分割部2,及び調整ユニットKA1〜KA3を含んで構成される。
また、撚り付与部6と被覆部7とを含んで集線被覆ユニットM1が構成される。
光ファイバケーブルCBには、テープ心線体51aを15本収容させるので、送出部Kとして、送出部K1〜K5の5組が備えられている。
そして、各送出部K1〜K5から送出された光ファイバテープ心線51aが集線被覆ユニットM1に供給されて光ファイバケーブルCB化され、巻き取り部8で巻き取りボビン8aに巻き取られる。
次に、ファイバ分割部2及び調整ユニットKAについて詳述する。
ファイバ分割部2は、図5に示されるように、ファイバ送出部1から前後方向を幅方向とする姿勢で送り出された光ファイバテープ心線51に対して、上下方向に離隔した位置で接触するよう配置された3つの偏向プーリ2b1〜2b3を有している。
偏向プーリ2b1〜2b3は、前方から見たときに、3本のテープ心線体51aが上下方向に離隔して並走(例えば互いに平行に)するように配置されている(図1も参照)。
すなわち、最も上流側の偏向プーリ2b1は、光ファイバテープ心線51の3本のテープ心線体51aの内の3本すべてのテープ心線体51aに接触し、中間の偏向プーリ2b2は、前方側の2本のテープ心線体51aに接触し、最下流側の偏向プーリ2b3は、前方側の1本のテープ心線体51aに接触するように、軸方向長さと配設位置が決められている。
また、ファイバ分割部2の下流側に配置されテープ心線体51aが供給される調整ユニットKAの配設位置は、後方側のテープ心線体51aが供給される調整ユニットKAが最下位置とされ、前方側のテープ心線体51aが供給される調整ユニットKAが最上位置とされている。
従って、後方側のテープ心線体51aは、偏向プーリ2b1を通過した後ほぼ直角に偏向されるので、後方側のテープ心線体51aと中央のテープ心線体51aとを連結する連結部51bは、偏向プーリ2b1において強制的に剪断で切断される。
同様に、中央のテープ心線体51aは、偏向プーリ2b2を通過した後ほぼ直角に偏向されるので、中央のテープ心線体51aと前方側のテープ心線体51aとを連結する連結部51bは、偏向プーリ2b2において強制的に剪断で切断される。
線長差調整部3には、図6に示されるように、上流のファイバ分割部2からテープ心線体51aが水平姿勢で供給される。
線長差調整部3は、テープ心線体51aの走行を上方側から案内するガイドプーリ3a1と、ガイドプーリ3a1の下流側に配置され、テープ心線体51aの下面に接触してテープ心線体51aを上方側へ引き出すように所定の揺動ストロークL1で移動可能な揺動プーリ3b1と、揺動プーリ3b1の下流側に配置され、テープ心線体51aの上面に接触しテープ心線体51aを下方側に引き出すように所定の揺動ストロークL2で移動可能な揺動プーリ3b2と、揺動プーリ3b2の下流側に配置され、テープ心線体51aを、供給側の経路の延長線上で走行するよう案内するガイドプーリ3a2と、揺動プーリ3b1及び揺動プーリ3b2をそれぞれ独立又は連携して駆動するアクチュエータ3c(図6には不図示:図7参照)と、を有している。
図6において、揺動プーリ3b1,3b2は、揺動ストロークの中間位置にある場合が実線で示され、揺動ストロークの最上点及び最下点位置にある場合が破線で示されている。
揺動プーリ3b1が最下点位置にあり、揺動プーリ3b2が最上点位置にある場合、テープ心線体51aは、概ね直線上に走行する。
アクチュエータ3cの動作は、後述する角度センサ5sからの角度情報J1に基づいて制御部SGにより制御される。制御部SGは、例えば製造装置Sの動作を制御する制御盤等に備えられる。この制御の詳細は後述する。
揺動プーリ3b1の最下点位置からの上方移動、又は揺動プーリ3b2の最上点位置からの下方移動により、テープ心線体51aの走行経路は上下方向に交互に湾曲した略S字状を呈する。
すなわち、揺動プーリ3b1,3b2の揺動程度により、ガイドプーリ3a1との接触開始位置P1とガイドプーリ3a2からの接触離脱位置P2との間の、テープ心線体51aの走行経路長を増減させることができる。
増減可能な走行経路長の範囲は、概ね揺動ストロークL1の2倍と揺動ストロークL2の2倍との合算分となる。
すなわち、線長差調整部3において、揺動ストロークL1,L2をそれぞれ約1mとすると、テープ心線体51aの4m分の送出長差を、後工程に影響を与えることなく吸収することができる。
従って、4心のテープ心線体51aで想定される約3mの送出長差を吸収するには、例えば揺動ストロークL1,L2を、それぞれ約0.8mとすれば足りる。
図1及び図6では、2つの揺動プーリ3b1,3b2を備えた例を説明したが、これに限定されず、3つ以上の揺動プーリを備えた多段タイプにして、走行経路長の増減範囲を更に拡張してもよい。
張力調整部5には、図8に示されるように、上流の線長差調整部3からテープ心線体51aが水平方向(図8の紙面直交方向)に伏せた姿勢で供給される。
張力調整部5は、テープ心線体51aの走行を下方側から案内するガイドプーリ5a1と、ガイドプーリ5a1の下流側に配置され、テープ心線体51aの上面側に載置されて、その自重により、テープ心線体51aを上方側から下方側に付勢するダンサローラ5bと、ダンサローラ5bの下流側に配置され、テープ心線体51aを再び供給側の経路の延長上で走行するよう案内するガイドプーリ5a2と、先端側がダンサローラ5bの軸部に連結され、根本側が固定部材Bに回動可能に軸支持されたアーム5cと、所定の基準角度位置RFに対するアーム5cの回動角度θ1を検出する角度センサ5sと、を有している。
角度センサ5sは、検出した回動角度θ1の情報を、角度情報J1として制御部SGに向け出力する。回動角度θ1は、例えば、基準角度位置RFに対して時計回り方向を(+)、反時計回り方向を(−)とする。
張力調整部5では、上流側でテープ心線体51aが弛むとダンサローラ5bが下降し、上流側のテープ心線体51aが締まるとダンサローラ5bが上昇して、下流側のテープ心線体51aには常に一定の張力が付与される。
ここで、制御部SGは、角度センサ5sからの角度情報J1から得られる、ダンサローラ5bの上下動距離に対応した回動角度θ1の値に応じて、アクチュエータ1b又はアクチュエータ3cの動作を制御する。
アクチュエータ1bとアクチュエータ3cとのいずれを制御するかは、共通のファイバ送出部1に対応する調整ユニットKA1〜KA3の全てのアーム5cに、同様の回動が生じたか否かで判定する。この判定と制御について、フロー図である図9も参照して説明する。
制御部SGは、調整ユニットKA1〜KA3それぞれの角度センサ5sから入来する角度情報J1に基づいて、いずれかのアーム5cの回動角度θ1に変化が生じたか否かを常に監視している(Step1)。
あるアーム5cの回動角度θ1に変化が生じた場合、制御部SGは、全てのアーム5cの回動角度θ1について、同じ時間に同じ回動量が生じたか否かを判定する(Step2)。
すべてのアーム5cについて、同じ時間に同じ回動量が生じた(Yes)と判定された場合、制御部SGは、ファイバ分割部2よりも上流側の共通部位であるファイバ送出部1に繰り出し張力の変動が生じたと判断し、アクチュエータ1bの出力を基準に対して増加又は減小させる増減駆動を開始する(Step3)。
この増減駆動によりファイバ送出部1から送り出される光ファイバ51の繰り出し張力が増減する。
例えば、回動角度θ1が(+)に変化した場合は、ファイバ分割部2よりも上流側の張力が増加したと判断して、送出ボビン1aから送り出される光ファイバ51の繰り出し張力量が下がるようアクチュエータ1bの出力を減小させる。
逆に、回動角度θ1が(−)に変化した場合は、ファイバ分割部2よりも上流側の張力が減小したと判断して、繰り出し張力量が上がるようアクチュエータ1bの出力を増加させる。
制御部SGは、アクチュエータ1bの増減駆動に伴い、角度情報J1に基づいて、全てのアーム5cの回動角度θ1の変化分が減小し元の基準角度位置RFに戻った否か、すなわち、回動角度θ1の変化分が0(ゼロ)になったか否か、を判定する(Step4)。
基準角度位置RFに戻っていない(No)と判定されたら増減駆動を継続する(Step3)。
戻った(Yes)と判定されたら増減駆動を終了し(Step5)、再び基準出力で制御する。
一方、(Step2)で、否と判定された場合、すなわち、アーム5cの全てではなく、そのいずれかにおいて他とは異なる回動量が生じた場合、制御部SGは、ファイバ分割部2又はファイバ分割部2よりも下流側の特定のテープ心線体51aに張力変動が生じたと判断し、アクチュエータ3cを駆動させる(Step6)。
この駆動は、調整ユニットKA1〜KA3毎に独立して行う。
具体的には、ある調整ユニットKAのアーム5cの回動角度θ1が+αの値に変化した場合、すなわち、アーム5cが基準角度位置RFに対して右回りに角度α回動した場合(θ1=+α)には、張力調整部5よりも上流側のテープ心線体51aに締まりが生じていることになる。
そのため、制御部SGは、揺動プーリ3b1,3b2を、互いに接近する方向に移動して、テープ心線体51aを繰り出すようにアクチュエータ3cを制御する。
逆に、アーム5cが基準角度位置RFに対して左回りに角度β回動した場合(θ1=−β)には、張力調整部5よりも上流側のテープ心線体51aに弛みが生じていることになる。
そのため、揺動プーリ3b1,3b2を、互いに離れる方向に移動して、テープ心線体51aを線長差調整部3に溜め込むようにアクチュエータ3cを制御する。
アーム5cの回動量に対応して移動させる揺動プーリ3b1,3b2の移動量は、アーム5cの回動量が大きい程、大きくなるように設定されている。制御部SGは、ダンサローラ5bの動きが、光ファイバテープ心線51aに対し張力を常に最適値で付与する動きとなるように、角度情報J1から得られるアーム5cの回動量の変化に基づいてクローズドループ制御を行う。
すなわち、制御部SGは、アクチュエータ3cの駆動に伴い、角度情報J1に基づいて、回動したアーム5cの回動角度θ1の変化分が減小し元の基準角度位置RFに戻った否か、すなわち、回動角度θ1が0(ゼロ)になったか否かを判定する(Step7)。
基準角度位置RFに戻っていない(No)と判定されたらアクチュエータ3cの駆動を継続する(Step6)。
戻った(Yes)と判定されたらアクチュエータ3cの駆動を終了する(Step8)。
ところで、複数のテープ心線体51aの張力変化が、ファイバ分割部2よりも上流側で生じた原因に起因する全てのテープ心線体51aに共通する弛みと、ファイバ分割部2を含む下流側で生じた原因に起因する特定のテープ心線体51aの弛みと、が合算されて生じる場合もあり得る。
例えば、送出ボビン1aの回転に不具合が生じて全てのテープ心線体51aに弛みが生じ、同時に、ファイバ分割部2における特定の偏向プーリに回転不具合が生じて特定のテープ心線体51aに締まりが生じた場合、が想定される。
この場合、各テープ心線体51a共通の不具合による弛みで生じた回動角度変化を(−10)とし、特定のテープ心線体51aにおける不具合による締まりで生じた回動角度変化を(+3)とすると、一つの送出部Kの3本のテープ心線体51aに関して検出される回動角度θ1の変化は、例えば、(−10)、(−7)、(−10)として同時に検出される。
このような変化が検出された場合、制御部SGは、複数のテープ心線体51aに共通する変化値(−10)を抽出し、これを共通の不具合による繰り出し張力の変化と判断して、アクチュエータ1bの増減駆動を(−10)を相殺する方向に実行すると共に、他とは異なる変化を示したテープ心線体51aに関わる線長差調整部3のアクチュエータ3cの駆動を、(+3)を相殺する方向に実行する。
この制御により、製造装置Sでは、張力変動が、テープ心線体51aの共通原因と単独原因との複数原因で生じていても、各テープ心線体51aに対して緩みを吸収しつつ適切な張力を付与することができる。
実施例1では、用いる光ファイバテープ心線51が4心3分割タイプである場合を説明したが、分割数N(Nは1以上の整数)は、3(分割)に限定されない。
製造装置Sは、光ファイバテープ心線がN分割タイプの場合、従来の製造装置に対して(N−1)個のファイバ送出部1を不要とするものである。従って、製造装置Sを小規模化することができる。
上述のように、実施例1の製造装置Sは、製造する光ファイバケーブルCBに収める光ファイバの心線数よりも少ない数の送出部Kによって光ファイバケーブルCBの製造が可能である。
これにより、製造装置Sは従来の製造装置よりも小規模で済む。
また、製造装置Sは、光ファイバ51を分割して得た、光ファイバケーブルCBに集合主要される複数のテープ心線体51aそれぞれに対応して、所定の張力を付与するよう調整する張力調整部5と弛みを吸収する線長差調整部3とを備えている。
これにより、複数本のテープ心線体51aそれぞれにおいて弛みが吸収されつつ最適張力が付与されるので、テープ心線体51a間での送出長差を極めて小さくすることができる。
また、製造装置Sは、複数のテープ心線体51aの張力変化が、全てのテープ心線体51aに共通に生じているのか、特定のテープ心線体51aに生じているのか、を判定し、それぞれに対応した異なる是正動作を実行する。
これにより、ファイバ送出部1の不具合による弛みを吸収するために、線長差調整部3の調整範囲が費やされて、各光ファイバテープ心線51間の線長差の吸収範囲が狭まることがない。従って、良好な線長差調整を行うことができる。
また、張力変動が生じた場合、その原因が、ファイバ分割部2の上流側と下流側とのいずれで生じたかが直ちに判明するので、調整や修理作業の短縮が図れ、生産効率が向上する。
<実施例2>
実施例1では、光ファイバケーブルCBに集合収容する光ファイバとして、分割タイプの光ファイバテープ心線51を分割して得たテープ心線体51aを用いる例を説明したが、集合収容する光ファイバとして、非分割タイプの光ファイバテープ心線をそのまま用いてもよい。
この例を実施例2として、図10及び図11を参照して説明する。
実施例2の光ファイバケーブル製造装置SA(以下、単に製造装置SAとも称する)は、実施例1の製造装置Sに対し、調整ユニットKAに対する上流側の構成が異なるものである。
図10は、実施例2で用いる非分割タイプの光ファイバテープ心線61を示す斜視図である。
図11は、実施例2におけるファイバ送出部1A及び分線部2Aを説明するための斜視図である。
光ファイバテープ心線61は、4心タイプである。
送出ボビン1Aaには、3本の光ファイバテープ心線61が、軸方向に離隔した三つの範囲AR1〜AR3に、それぞれ独立して巻回されている。
3本の光ファイバテープ心線61は、送出ボビン1Aaから分線部2Aに送出される。
ファイバ送出部1Aには、アクチュエータ1bを有して送出ボビン1Aaから送り出される光ファイバテープ心線61の繰り出し張力を調整する繰り出し張力調整部1Acが設けられている。
繰り出し張力調整部1Acの動作は、アクチュエータ1Abへの指示により、製造装置Sの制御部SGと同様に設けられた制御部(図示せず)によって制御される。
分線部2Aは、3本の光ファイバテープ心線61それぞれに対し光ファイバテープ心線61の走行方向に順次離隔して設けられて走行方向を偏向する偏向プーリ2A1〜2A3を有している。
3本の光ファイバテープ心線61は、分線部2Aを通過することで、上方視で互いに平行かつ離隔した経路で走行するよう走行方向が偏向され、それぞれに設けられた線長差調整部3に供給される。線長差調整部3から下流側は、実施例1の製造装置Sと同じ構成である。
製造装置SAにおいて、一つの送出ボビン1Aaに独立して巻回される光ファイバテープ心線61の本数M(Mは2以上の整数)は、3(本)に限らない。
製造装置SAは、光ファイバテープ心線61を送出ボビン1AaにM本巻回した場合、従来の製造装置に対して(M−1)個のファイバ送出部1Aを不要とするものである。従って、製造装置SAを小規模化することができる。
上述のように、実施例2の製造装置SAは、製造する光ファイバケーブルCBに収める光ファイバの心線数よりも少ない数のファイバ送出部1Aによって光ファイバケーブルCBの製造が可能である。
これにより、製造装置SAは従来の製造装置よりも小規模で済む。
また、製造装置SAは、送出ボビン1Aaに独立して巻回されたM本の光ファイバテープ心線61それぞれにおいて、所定の張力を付与するよう調整する張力調整部5と弛みを吸収する線長差調整部3とを備えている。
これにより、M本の光ファイバテープ心線61それぞれにおいて弛みが吸収されつつ最適張力が付与されるので、光ファイバテープ心線61間での送出長差を極めて小さくすることができる。
また、製造装置SAは、複数の光ファイバテープ心線61の張力変化が、全ての光ファイバテープ心線61に共通に生じているのか、特定の光ファイバテープ心線61に生じているのか、を判定し、それぞれに対応した異なる是正動作を実行する。
これにより、ファイバ送出部1の不具合による弛みを吸収するために、線長差調整部3の調整範囲が費やされて、各光ファイバテープ心線61間の線長差の吸収範囲が狭まることがない。従って、良好な線線長差調整を行うことができる。
また、張力変動が生じた場合、その原因が、分線部2Aの上流側と下流側とのいずれで生じたかが直ちに判明するので、調整や修理作業の短縮が図れ、生産効率が向上する。
本発明の実施例及び各変形例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてさらに別の変形例としてもよい。
実施例1で説明した分割タイプの光ファイバテープ心線51は、テープ心線体51a同士が、連結部51bにより長手方向の同じ位置で間欠的に連結されているものを説明したが、これに限定されない。
長手方向の異なる位置で、互い違いに連結されているものであってもよい。この光ファイバテープ心線は、幅方向に広げて略網状にすることができるものである。
光ファイバケーブルCBの心数,集合収容する光ファイバの心数,及び光ファイバテープ心線の心数は限定されない。
光ファイバケーブルCBに集合収容される光ファイバの撚りの種類は、限定されず、S撚り、Z撚り、SZ撚りのいずれの撚りを付与してよい。
張力調整部5におけるダンサローラ5bの位置を測定する構造は、上述のアームの角度を測る角度センサ5sを用いるものに限定されない。例えば、ダンサローラ5bの軸部等に連結されて直動位置を直接測定するリニアセンサであってもよい、軸部等を間接測定する光センサ等を用いてもよい。
実施例1におけるファイバ分割部2は、図12に示されるように、ファイバ送出部1から前後方向を幅方向とする姿勢で送り出された光ファイバテープ心線51の連結部51bの内の、後方側の連結部51bを切断する切断刃2a1と、前方側の連結部51bを切断する切断刃2a2と、分割したテープ心線体51aに接触して走行方向を偏向する3つの偏向プーリ2b1〜2b3と、を有する変形例としてもよい。
この変形例では、切断刃2a1と切断刃2a2とは、光ファイバテープ心線51の送出ボビン1aからの走行方向に沿って離隔して配置されている。
また、偏向プーリ2b1〜2b3も同様に、走行方向に沿って離隔して配置されている。
これにより、各テープ心線体51aが供給される下流側の調整ユニットKAは、上下方向にずれて配置可能となり、互いの干渉が防止される。
1A ファイバ送出部
1a,1Aa 送出ボビン、 1b,1Ab アクチュエータ
1c 回転制御部、 繰り出し部1d
1e,1Ac 繰り出し張力調整部
2 ファイバ分割部
2A 分線部、 2a1,2a2 切断刃
2b1〜2b3,2A1〜2A3 偏向プーリ
3 線長差調整部
3a1,3a2 ガイドプーリ、 3b1,3b2 揺動プーリ
3c アクチュエータ
5 張力調整部
5a1,5a2 ガイドプーリ、 5b ダンサローラ、 5c アーム
5s 角度センサ
6 撚り付与部、 6a 分線盤
7 被覆部、 7a クロスヘッド
8 巻き取り部、 8a 巻き取りボビン
51,61 光ファイバテープ心線(光ファイバ)
51a テープ心線体、 51b 連結部
52 テンションメンバ
53 リップコード
CB 光ファイバケーブル
AR1〜AR3 範囲
J1 角度情報
K,K1〜K5 送出部、 KA,KA1〜KA3 調整ユニット
L1,L2 揺動ストローク
M1 集線被覆ユニット
P1 接触開始位置、 P2 接触離脱位置
RF 基準角度位置
S,SA 製造装置(光ファイバケーブル製造装置)
SG 制御部
θ1 回動角度

Claims (6)

  1. 送出ボビンから巻き出された、N(Nは2以上の整数)本の光ファイバテープ心線が、長手方向に間欠的に連結部により連結されて一列とされたN分割型光ファイバテープ心線を、N本の前記光ファイバテープ心線に分割するファイバ分割部と、
    分割したN本の光ファイバテープ心線それぞれに対応して設けられた、弛みを吸収する線長差調整部及び前記線長差調整部を経た前記光ファイバテープ心線の張力を調整する張力調整部と、
    前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ユニットを備え、
    前記ファイバ分割部は、
    前記N分割型光ファイバテープ心線の走行方向に沿って離隔配置されたN個の偏向プーリを有し、N個の偏向プーリそれぞれにおいてN分割型光ファイバテープ心線のN本の前記光ファイバテープ心線を、1本ずつ前記走行方向とは異なる方向に偏向させることで、前記連結部を剪断で切断してN本の前記光ファイバテープ心線に分割すると共に、分割したN本の前記光ファイバテープ心線を、互いに離隔して並走するよう偏向させることを特徴とする光ファイバケーブル製造装置。
  2. 前記線長差調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で鉛直方向に引き出すよう鉛直揺動して線長調整する揺動プーリを有し、
    前記張力調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で上方から下方に向け付勢しつつ上下揺動して張力調整するダンサローラを有し、
    前記ダンサローラの揺動量に応じて前記揺動プーリの揺動量を変化させるよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル製造装置。
  3. 前記送出ボビンから繰り出される光ファイバテープ心線の繰り出し張力を調整する繰り出し張力調整部を有し、
    前記光ファイバテープ心線すべてについて前記ダンサローラが同じ揺動をした場合に、前記繰り出し張力を調整して前記ダンサローラの位置を基準位置に位置させるよう構成されていることを特徴とする請求項2記載の光ファイバケーブル製造装置。
  4. 複数本の光ファイバテープ心線を撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルを製造する光ファイバケーブルの製造方法であって、
    送出ボビンから巻き出された、N(Nは2以上の整数)本の光ファイバテープ心線が、長手方向に間欠的に連結部により連結されて一列とされたN分割型光ファイバテープ心線を、ファイバ分割部でN本の光ファイバテープ心線に分割するファイバ分割ステップと、
    分割したN本の光ファイバテープ心線それぞれの弛みを、線長差調整部で吸収する弛み吸収ステップと、
    前記光ファイバテープ心線の張力を、前記線長差調整部の下流側に配置した張力調整部で調整する張力調整ステップと、
    前記張力調整部を経た前記光ファイバテープ心線の複数本を、集線被覆ユニットで撚り合わせると共に被覆して光ファイバケーブルとする集線被覆ステップを含み、
    前記ファイバ分割ステップは、
    前記N分割型光ファイバテープ心線の走行方向に沿って離隔配置したN個の偏向プーリそれぞれにおいて、N分割型光ファイバテープ心線のN本の前記光ファイバテープ心線を1本ずつ前記走行方向とは異なる方向に偏向させることで、前記連結部を剪断で切断してN本の前記光ファイバテープ心線に分割すると共に、分割したN本の前記光ファイバテープ心線を、互いに離隔して並走するよう偏向させることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
  5. 前記線長差調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で鉛直方向に引き出すよう鉛直揺動して線長調整する揺動プーリを有し、
    前記張力調整部は、前記光ファイバテープ心線を幅方向が水平方向となる姿勢で上方から下方に向け付勢しつつ上下揺動して張力調整するダンサローラを有し、
    前記弛み吸収ステップ及び前記張力調整ステップにおいて、前記ダンサローラの揺動量に応じて前記揺動プーリの揺動量を変化させることを特徴とする請求項4記載の光ファイバケーブルの製造方法。
  6. 前記光ファイバテープ心線すべてについて前記ダンサローラが同じ揺動をした場合に、前記送出ボビンから繰り出される前記光ファイバテープ心線の繰り出し張力を調整することを特徴とする請求項5記載の光ファイバケーブルの製造方法。
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