以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態の構成>
図1は、第1実施形態の画像公開システム10のブロック図である。
画像公開システム10は、画像提供者が所持する通信機能付デジタルカメラやカメラ付携帯端末装置等の端末装置100と、端末装置100を用いて撮影された画像情報を公開する画像公開サーバ200と、画像公開サーバ200により公開される画像を閲覧するための端末装置20とを備える。これらの機器は、ネットワーク30を介して相互に接続される。
[端末装置100の構成]
端末装置100は、端末制御部102、通信部104、撮影部106、位置情報取得部108、画像記憶部110、操作部112及び表示部114を備え、これらがバス116に接続されて構成される。
端末制御部102は、CPU、ROM、RAMを備え、ROMに記憶されたプログラムに基づき、端末装置100の全体の動作制御を行う。例えば、ROMには、ブラウザのアプリケーションが記憶されている。
通信部104は、ネットワーク30を介して画像公開サーバ200と各種情報の送受信を行う手段である。撮影部106は、画像を撮影し、デジタルデータとして取得する手段である。位置情報取得部108は、例えば、複数のGPS衛星から衛星電波を受信し、衛星電波に含まれる各GPS衛星の位置情報及び時刻情報に基づき、端末装置100の位置情報を取得する手段である。なお、端末装置100の位置情報は、端末装置100が接続される基地局から取得するようにしてもよい。また、例えば、端末装置100が加速度情報及び速度情報を取得可能な車載型の端末装置である場合には、これらの情報に基づいて位置情報を算出することも可能である。
画像記憶部110は、位置情報取得部108により取得した位置情報を、撮影部106によって撮影された画像に付加して記憶する手段である。この場合、位置情報は、例えば、撮影条件、撮影日時、撮影位置等のメタデータをタグとして付加したExif(Exchangeable image file format)の形式で画像記憶部110に記憶させておくことができる。なお、以下の説明においては、位置情報が付加された画像を、必要に応じて「位置情報付画像」と称する。操作部112は、撮影条件の設定、画像の撮影、表示部114に表示されたデータ入力画面に基づく画像公開処理のための各種情報の入力、画像公開サーバ200への画像情報の送信指示等の操作を行うための手段である。表示部114は、画像公開処理のためのメニュー画面等のデータ入力画面を表示し、また、撮影部106により撮影された画像を表示するための手段である。
[画像公開サーバ200の構成]
画像公開サーバ200は、サーバ制御部202と、位置判定部204と、公開対象者設定処理部206及び公開方式処理部208を有する公開制限状態設定部210と、地図情報記憶部212と、公開制限情報記憶部214と、公開設定情報記憶部216と、画像記憶部218と、通信部220とを備え、これらがバス222に接続されて構成される。
サーバ制御部202は、CPU、ROM、RAMを備え、ROMに記憶されたプログラムに基づき、画像公開サーバ200の全体の動作制御を行う。また、サーバ制御部202は、端末装置100に対して所定の確認処理を行う確認部224を有する。
位置判定部204は、端末装置100から送信される位置情報付画像の撮影位置が、位置情報の公開を制限する特定領域の範囲内か否かを判定する判定部である。
公開制限状態設定部210は、位置判定部204の位置情報付画像の撮影位置についての判定結果に基づいて位置情報の公開に関する設定を行う設定部である。具体的には、位置情報付画像の撮影位置が特定領域の範囲内と判定された場合、少なくとも位置情報の公開を制限する状態に設定する。
公開対象者設定処理部206は、画像提供者により設定された公開対象者データテーブルTB2(図3)を参照し、画像提供者が指定する特定関係に基づき、撮影位置が特定領域の範囲内である位置情報付画像の公開を許可する公開対象者を設定する処理を行う。公開方式処理部208は、公開設定データテーブルTB4(図5)を参照し、画像提供者が指定する公開方式に基づき、撮影位置が特定領域の範囲内である位置情報付画像を処理する。
公開対象者設定処理部206は、公開制限情報である特定領域情報及び公開対象者情報を設定するためのアプリケーションを備える。また、公開方式処理部208は、公開条件である特定関係及び公開方式を設定するためのアプリケーションを備える。
図2は、公開を制限する特定領域情報を設定した特定領域データテーブルTB1の説明図である。特定領域データテーブルTB1は、公開対象者設定処理部206が備えるアプリケーションによって設定される。
特定領域データテーブルTB1は、画像提供者を特定する画像提供者名又はID符号(X〜Z)と、各画像提供者に対応して設定される特定領域に係る情報(特定領域情報)(PX〜PZ)とから構成される。この場合、特定領域は、画像提供者であるX〜Zについての居所(自宅)、実家、知人宅等の領域である。特定領域は、例えば、住所、行政区画名(○○町等)、建物名(○○マンション等)、郵便番号(〒○○○○等)等の特定領域を示す特定領域情報として設定することができる。また、特定領域情報は、居所領域、特定の地点を中心とする所定半径以内の領域を規定する情報として設定してもよい。さらに、特定領域情報は、任意形状のポリゴン領域を規定する情報として設定してもよい。
図3は、位置情報付画像の公開を限定的に許可するための情報を設定した公開対象者データテーブルTB2の説明図である。公開対象者データテーブルTB2は、公開対象者設定処理部206が備えるアプリケーションによって設定される。公開対象者データテーブルTB2は、公開対象者を特定する公開対象者名又はID符号(A〜W)と、画像提供者と特定関係にある公開対象者に係る情報とから構成される。なお、公開対象者データテーブルTB2は、画像提供者毎に設定されるテーブルである。
「登録顔画像」は、公開対象者が画像に関連しているか否かを、位置情報付画像に写っている被写体の顔認識により判定するための画像判定情報である。登録顔画像には、例えば、公開対象者の目、鼻、口等の配置関係を表す情報を設定することができる。公開対象者データテーブルTB2では、公開対象者A、C、E、G、I、K、M、O、Q、S、U、Wに対して、登録顔画像G1〜G12に基づく画像判定を行うための公開対象者情報が設定されている。
「タグ」は、公開対象者が画像に関連しているか否かを、位置情報付画像に写っている被写体を判定するための画像判定情報である。タグ情報としては、公開対象者名、固有の識別情報、ID符号(A〜W)を設定することができる。公開対象者データテーブルTB2では、公開対象者B、C、F、G、J、K、N、O、R、S、V、Wに対して、タグ情報T1〜T12に基づく画像判定を行うための公開対象者情報が設定されている。
「SNS」(Social Networking Service)は、公開対象者が画像提供者のネットワークグループであるSNSに加入しているか否かを規定する公開対象者情報である。「SNS内相互承認」は、公開対象者が画像提供者のSNS内で画像提供者と相互承認されているか否かを規定する公開対象者情報である。「知人」は、公開対象者が画像提供者と知人関係(親戚、親友、会社の同僚等)であるか否かを規定する公開対象者情報である。公開対象者データテーブルTB2では、公開対象者D〜K、P〜WがSNS、公開対象者H〜K、T〜WがSNS内相互承認、公開対象者L〜Wが知人の公開対象者としてそれぞれ設定されている。なお、SNSへの加入の有無や知人関係に基づく公開対象者情報は、SNSではなく、画像を公開するサービスにおいて用いることにより、公開対象者を制限することができる。
なお、特定関係としては、公開対象者データテーブルTB2に示すもの以外に、画像提供者が所有する個人的なアドレス帳のデータを公開対象者の情報として設定することもできる。個人的なアドレス帳のデータとしては、例えば、携帯電話やネットワーク上に保存されている画像提供者と特定関係にある者の情報を設定することができる。また、アドレス帳のデータは、画像提供者が自由に追加することできる。
図4Aは、特定関係を指定するメニュー画面の説明図、図4Bは、公開方式を指定するメニュー画面の説明図である。ここで、公報方式とは、位置情報付画像の公開形態をいう。公開条件データテーブルTB3は、画像提供者を特定する画像提供者名又はID符号と、指定した特定関係及び公開方式を特定するデータとにより構成される。公開条件データテーブルTB3は、公開方式処理部208が備えるアプリケーションによって、図4A、4Bに示すメニュー画面を端末装置100の表示部114に表示させ、設定される。なお、以下の説明においては、前記特定関係及び前記公開方式を必要に応じて「公開条件」と称する。
図4Aの特定関係指定メニューの項目1は、画像に写っている被写体の顔画像が登録顔画像に一致するか否かを判定し、一致する被写体を公開対象者に指定する項目である。登録顔画像は、公開対象者データテーブルTB2に設定されている(図3)。項目2は、画像に写っている被写体に対して画像提供者がタグ情報を付与した場合、そのタグ情報に該当する被写体を公開対象者に指定する項目である。項目3は、画像提供者が加入するSNSの会員である閲覧者を公開対象者に指定する項目である。項目4は、画像提供者が加入するSNS内で画像提供者と相互承認されている閲覧者を公開対象者に指定する項目である。項目5は、閲覧者のうち、画像提供者と知人関係にある人を公開対象者に指定する項目である。項目6は、閲覧者全員を非公開に指定する項目である。この項目6は、画像公開サーバ200をストレージサーバとして利用し、位置情報付画像を保存させるだけの場合に指定する項目である。
なお、特定関係指定メニューは、1〜5の項目から複数の項目を同時に指定して、公開対象者を設定してもよい。例えば、項目1及び3を指定することにより、画像に写っている被写体の顔画像が登録顔画像に一致し、且つ、SNSの会員である閲覧者を公開対象者に指定することができる。また、項目1及び3を指定することにより、画像に写っている被写体の顔画像が登録顔画像に一致する閲覧者、又は、SNSの会員である閲覧者を公開対象者に指定するようにしてもよい。
図4Bの公開方式指定メニューの項目1は、位置情報を非公開とし、又は、位置情報を位置情報付画像から削除し、画像のみを公開する処理を行うことを指定する項目である。項目2は、位置情報に対する曖昧処理を指定する項目である。
曖昧処理としては、例えば、位置情報を正しい位置から所定量だけシフトさせることにより、位置情報又は位置情報に対応する位置に画像が表示されても、画像の撮影された正しい位置が知られないようにすることができる(シフト表示)。なお、位置情報をシフトさせる方法としては、例えば、位置情報に係る位置が属する行政界を他の行政界に変更する方法、位置情報に係る位置が属するブロック(道路と道路で囲まれた領域)を他のブロックに変更する方法等がある。また、曖昧処理としては、画像とともに表示される地図情報の拡大率に上限値を設定することにより、画像の撮影された詳細な位置が知られないようにすることができる(拡大表示)。さらに、曖昧処理としては、画像提供者が設定した公開制限情報である特定領域の範囲、例えば、任意形状のポリゴン領域で設定された特定領域のサイズや形状を変更し、画像の表示位置をサイズや形状の変更されたポリゴン領域に応じてずらして表示させることにより、画像の撮影された正しい位置が知られないようにすることができる。なお、位置情報のシフト量、地図情報の拡大率の上限値、ポリゴン領域のサイズや形状の変更等の曖昧処理のパラメータは、既定値として予め設定しておいてもよいが、項目2を指定した際に、パラメータを入力するメニュー画面を表示させ、画像提供者に設定させるようにしてもよい。
公開方式指定メニューの項目3は、位置情報付画像に対してパスワードを設定し、所定のパスワードを入力した閲覧者にのみ位置情報付画像を公開させることを指定する項目である。項目4は、位置情報付画像を非公開と指定する項目である。この項目4は、図4Aの項目6と同様に、画像公開サーバ200をストレージサーバとしての利用となる。項目5は、位置情報付画像を削除することを指定する項目である。項目6は、位置情報付画像の送信不可を指定する項目である。
なお、この項目5は、通常は、公開方式指定メニュー画面に表示されない。項目5は、例えば、なりすまし防止のために設定されている。即ち、端末装置の所有者である正規の画像提供者以外の者が正規の画像提供者の意図に反して、位置情報付画像を画像公開サーバ200に送信されたときの場合の対応手段として設定するための項目である。このような場合には、画像公開サーバ200において、送信された位置情報付画像の公開を防ぐために削除される。
地図情報記憶部212は、ハードディスクやSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、地図情報が記憶されている。地図情報としては、地図上に表示される建造物、道路、線路、橋、トンネル、川、海、行政区画等の形状データ、地名、住所、電話番号、施設名称等の注記データ、山、史跡、学校、病院、店等の記号等のデータが含まれる。
公開制限情報記憶部214は、特定領域データテーブルTB1(図2)、公開対象者データテーブルTB2(図3)及び公開条件データテーブルTB3(図4C)を記憶する記憶部である。
公開設定情報記憶部216は、公開設定データテーブルTB4を記憶する記憶部である。図5は、公開設定データテーブルTB4の説明図である。公開設定データテーブルTB4は、特定領域データテーブルTB1、公開対象者データテーブルTB2及び公開条件データテーブルTB3に基づいて作成される公開設定情報のテーブルである。公開設定データテーブルTB4は、画像提供者毎に設定されるテーブルである。公開設定データテーブルTB4は、位置情報付画像の画像ファイル名又は画像ファイルの記憶先を指定するファイルパスと、位置情報付画像の位置情報と、画像提供者が指定する特定関係と、画像提供者が指定する公開方式と、公開対象者設定処理部206で設定された公開対象者を特定する名前やID符号とから構成される。なお、図5では、後述するように、画像ファイル毎に特定関係、公開方式が異なる例を示している。
画像記憶部218は、端末装置100から送信された位置情報付画像を記憶する記憶部である。通信部220は、ネットワーク30を介して端末装置20及び100と情報の送受信を行う手段である。
<第1実施形態の動作>
次に、第1実施形態の画像公開システム10の動作について説明する。図6は、第1実施形態の画像公開システム10における公開制限情報等の初期設定の処理フローチャートである。図7は、第1実施形態の画像公開システム10の処理フローチャートである。
[公開制限情報等の設定(初期設定)]
画像提供者は、画像公開サーバ200に位置情報付画像を送信(アップロード)するのに先立ち、予め公開制限情報等を公開制限情報記憶部214に設定しておく。
画像提供者は、端末装置100の端末制御部102に記憶されているブラウザを起動して画像公開サーバ200にアクセスする。画像公開サーバ200へアクセスするに際しては、サーバ制御部202は、端末装置100に対して、画像提供者又は公開対象者を特定するためのID符号、パスワードの入力を求め、入力されたID符号、パスワードの照合を行う(ステップS1)。画像公開サーバ200では、公開対象者設定処理部206のアプリケーションが起動され、端末装置100に入力画面情報が送信される(ステップS2)。入力画面情報を受信した端末装置100の表示部114には、入力画面が表示される。画像提供者は、この入力画面に従い、端末装置100の操作部112を用いて、公開を制限する特定領域に係る特定領域情報を入力する。入力された特定領域情報は、画像提供者を特定する画像提供者名又はID符号とともに、通信部104からネットワーク30を介して画像公開サーバ200に送信される(ステップS3)。画像公開サーバ200は、特定領域情報を通信部220により受信する。サーバ制御部202は、特定領域情報を画像提供者と関連づけ、特定領域データテーブルTB1(図2)として公開制限情報記憶部214に記憶させる(ステップS4)。
また、公開対象者データテーブルTB2が上述したステップS1〜ステップS4に基づいて設定される。かかる場合において、ステップS3では、表示部114には、入力画面が表示され、画像提供者は、操作部112を用いて、位置情報付画像の公開を限定的に許可する公開対象者情報を入力し、公開対象者を特定する公開対象者名又はID符号とともに公開対象者情報は画像公開サーバ200に送信される。ステップS4では、画像公開サーバ200は、受信した公開対象者情報を公開対象者と関連づけ、公開対象者データテーブルTB2(図3)として公開制限情報記憶部214に記憶させる(ステップS4)。なお、公開対象者情報は、画像提供者の入力によらずに、SNSで登録されている会員情報を取得して、公開制限情報記憶部214に記憶させてもよい。
さらに、公開条件データテーブルTB3が上述したステップS1〜ステップS4に基づいて設定される。かかる場合において、ステップS3では、表示部114には、図4A、図4Bに示すメニュー画面が表示され、画像提供者は、表示されたメニュー画面に従い、操作部112を用いて、公開条件を入力し、画像提供者を特定する画像提供者名又はID符号とともに公開条件は画像公開サーバ200に送信される。ステップS4では、サーバ制御部202は、受信した公開条件である特定関係及び公開方式を画像提供者と関連づけ、公開条件データテーブルTB3(図4C)として公開制限情報記憶部214に記憶させる(ステップS4)。
この場合、図4Aの特定関係指定メニュー画面では、位置情報付画像の撮影位置が画像提供者の指定した特定領域の範囲内である場合において、位置情報付画像の公開を限定的に許可する閲覧者と画像提供者との特定関係が指定される。また、図4Bの公開方式指定メニュー画面では、位置情報付画像の撮影位置が画像提供者の指定した特定領域の範囲内である場合における位置情報付画像の公開方式が指定される。図4Cに示す公開条件データテーブルTB3は、画像提供者Xが、特定関係指定メニューから項目1を選択し、公開方式指定メニューから項目1を選択した場合を例示したものである。
[画像情報及び位置情報の取得]
次に、画像公開処理について説明する。画像提供者は、端末装置100の撮影部106を用いて所望の画像を撮影する(ステップS11)。一方、位置情報取得部108は、画像を撮影した時点又は直近の端末装置100の位置情報を取得する(ステップS12)。撮影して得られた画像は、取得した位置情報が付加された位置情報付画像として画像記憶部110に記憶される(ステップS13)。画像記憶部110に記憶された位置情報付画像及びID符号は、通信部104からネットワーク30を介して画像公開サーバ200に送信される(ステップS14)。
[公開対象者設定処理及び公開方式による処理]
サーバ制御部202は、通信部220が位置情報付画像及びID符号を受信すると(ステップS15)、位置情報付画像を画像記憶部218に記憶させるとともに、位置情報付画像を特定するための公開設定情報である画像ファイル名を公開設定情報記憶部216の公開設定データテーブルTB4に設定する。また、サーバ制御部202は、画像ファイル名に対応させて、位置情報付画像の位置情報を公開設定データテーブルTB4に設定する。さらに、サーバ制御部202は、位置情報付画像の送信時に公開条件データテーブルTB3として設定されている公開方式を公開制限情報記憶部214から読み出し、公開設定データテーブルTB4に設定する(ステップS16)。
次に、位置判定部204は、公開制限情報記憶部214に記憶されている特定領域データテーブルTB1(図2)を読み出し、受信したID符号に対応する画像提供者の特定領域情報と、公開設定データテーブルTB4に設定された各画像ファイルの位置情報とを比較し、位置情報に係る撮影位置がいずれかの特定領域の範囲内か否かを判定する(ステップS17)。この場合、撮影位置が画像提供者Xの指定している特定領域の範囲内であるときには、当該画像ファイルは、公開を制限する対象となる。
撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合(ステップS17、YES)、公開対象者設定処理部206は、公開対象者データテーブルTB2に設定されている特定関係を公開制限情報記憶部214から読み出し、その特定関係に関連づけられている公開対象者を決定し、公開を許可する公開対象者情報として設定する(ステップS18)。公開対象者の名前やID符号等は、公開対象者(ID符号)として公開設定データテーブルTB4(図5)に設定され、公開設定情報記憶部216に記憶される(ステップS18)。
また、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合において(ステップS17、YES)、公開方式処理部208は、公開設定データテーブルTB4に設定されている公開方式を公開設定情報記憶部216から読み出し、画像記憶部218に記憶されている公開を許可する位置情報付画像の処理を行う(ステップS19)。公開方式処理部208による処理(ステップS19)は、公開対象者設定処理部206による処理(ステップS18)の前に行ってもよく、又は、公開対象者設定処理部206と並列処理としてもよい。
なお、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合(ステップS17、YES)、ステップS18及びS19で設定された位置情報付画像の公開対象者や公開方式について、画像提供者に確認してもよい。具体的には、サーバ制御部202の確認部224が、撮影位置が特定領域の範囲内であるとの判定結果を端末装置100に送信し、端末装置100からの応答結果に基づいて、必要に応じて、公開対象者設定処理部206、公開方式処理部208に指示し、当該位置情報付画像を非公開の状態に設定し、又は、公開設定情報を書き換えて公開対象者や公開方式を変更するようにしてもよい。
一方、撮影位置が特定領域の範囲外と判定された場合(ステップS17、NO)、公開対象者設定処理部206は、全ての閲覧者を公開対象者として設定する処理を行う(ステップS20)。この場合、例えば、画像ファイルp及びqの公開設定情報は、公開設定データテーブルTB4に示すように、全ての閲覧者が公開対象者として設定されて公開設定情報記憶部216に記憶される(ステップS20)。
[公開対象者設定処理及び公開方式による処理の具体例]
ここで、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合において、公開対象者の設定処理及び公開方式に基づく位置情報付画像の処理につき、公開設定データテーブルTB4に従い、具体的に説明する。なお、画像ファイルa〜nは、位置情報Pa〜Pnが特定領域の範囲内にある位置情報付画像である。また、特定領域は、画像提供者が指定する特定領域として、特定領域データテーブルTB1に設定されている。
画像ファイルaに対しては、位置情報付画像の送信時に特定関係として図4Aの項目1(画像内の顔画像登録者に公開)が指定され、公開方式として図4Bの項目1(画像のみ公開)が指定されているとする(以下、特定関係1、公開方式1のように記載する。)。この場合、公開対象者設定処理部206は、図3の公開対象者情報に基づき、公開対象者A、C、E、G、I、K、M、O、Q、S、U、Wの登録顔画像G1〜G12と、画像ファイルaの画像に写っている被写体の顔画像の特徴部分とを照合する。図8は、画像に含まれる顔画像と登録顔画像とを照合する処理の説明図である。照合の結果、画像に写っている被写体の顔画像が、登録されている公開対象者Cの登録顔画像に所定の範囲内で一致すると、公開対象者Cが画像ファイルaの公開対象者として公開設定データテーブルTB4に設定される。すなわち、閲覧者が公開対象者Cである場合、当該閲覧者が画像ファイルaを閲覧可能となる。また、公開方式処理部208は、画像記憶部218に記憶されている画像ファイルaの位置情報付画像を処理する。画像ファイルaに対しては、公開方式1が指定されているので、位置情報付画像から位置情報を消去し、又は、位置情報付画像の位置情報と画像との関連づけを解除することにより、画像ファイルaの位置情報が公開されない状態に設定される。
画像ファイルbに対しては、位置情報付画像の送信時に特定関係2(画像内のタグ設定対象者に公開)と、公開方式2(曖昧処理して公開)とが指定されているとする。公開対象者設定処理部206は、図3の公開対象者情報に基づき、公開対象者B、C、F、G、J、K、N、O、R、S、V、Wのタグ情報T1〜T12と、画像ファイルbの画像に写っている被写体に付加されているタグ情報とを照合する。図9は、タグ225が付加された画像の説明図である。この場合、タグ225には、タグ情報T1が付加されているため、タグ情報T1が設定されている公開対象者Bが画像ファイルbの公開対象者として公開設定データテーブルTB4に設定される。すなわち、閲覧者が公開対象者Bである場合、当該閲覧者が画像ファイルbを閲覧可能となる。また、公開方式処理部208は、画像ファイルbに対しては、位置情報を曖昧処理する。例えば、曖昧処理として、位置情報を所定量だけシフトさせた位置情報に書き換えて画像記憶部218に記憶させる。
画像ファイルcに対しては、位置情報付画像の送信時に特定関係3(SNS会員に公開)と、公開方式3(パスワードを設定して公開)とが指定されているとする。公開対象者設定処理部206は、図3の公開対象者情報に基づき、特定関係がSNSに設定されている公開対象者D〜K、P〜Wを画像ファイルcの公開対象者として公開設定データテーブルTB4に設定する。また、公開方式処理部208は、画像ファイルcに対しては、パスワードを設定する。従って、公開対象者D〜K、P〜Wの閲覧者であって、所定のパスワードを入力した閲覧者が画像ファイルcを閲覧可能となる。
画像ファイルdに対しては、位置情報付画像の送信時に特定関係4(SNS内相互承認会員に公開)と、公開方式1(画像のみ公開)とが指定されているとする。公開対象者設定処理部206は、図3の公開対象者情報に基づき、特定関係がSNS内相互承認に設定されている公開対象者H〜K、T〜Wを画像ファイルdの公開対象者として公開設定データテーブルTB4に設定する。また、公開方式処理部208は、画像ファイルdに対しては、位置情報付画像から位置情報を消去し、又は、位置情報付画像の位置情報と画像との関連づけを解除する。
画像ファイルeに対しては、位置情報付画像の送信時に特定関係5(知人に公開)と、公開方式2(曖昧処理して公開)とが指定されているとする。公開対象者設定処理部206は、図3の公開対象者情報に基づき、特定関係が知人に設定されている公開対象者L〜Wを画像ファイルeの公開対象者として公開設定データテーブルTB4に設定する。また、公開方式処理部208は、画像ファイルeに対して、位置情報を曖昧処理し、画像記憶部218に記憶させる。
なお、上記の説明では、特定関係1と公開方式1、特定関係2と公開方式2、特定関係3と公開方式3、特定関係4と公開方式1、特定関係5と公開方式2の各組み合わせが指定された画像ファイルについて説明した。特定関係と公開方式とは、これらの関係に限られるものではなく、特定関係1〜5と公開方式1〜3の任意の組み合わせから選択することができる。
画像ファイルf〜jは、特定関係1及び2、1及び3、1〜3及び4、1〜4及び5、6がそれぞれ指定され、公開方式が指定されていない。公開対象者設定処理部206は、図3の公開対象者データテーブルTB2に基づき、画像ファイルf〜iの公開対象者を画像ファイルa〜eの場合と同様に設定する。また、公開対象者設定処理部206は、画像ファイルjについては、特定関係6(閲覧者全員に非公開)が指定されているので、公開対象者を設定しない。
この場合、画像ファイルf〜iには、複数の特定関係が同時に指定されている。例えば、画像ファイルgには、特定関係1及び3が指定されている。従って、公開対象者設定処理部206は、公開対象者が加入しているSNS会員の登録顔画像G3〜G6、G9〜G12と、画像ファイルfの画像に写っている被写体の顔画像の特徴部分とを照合する。そして、顔画像が所定の範囲で一致する公開対象者E、G、I、K、Q、S、U、Wが画像ファイルfを閲覧可能な公開対象者に設定される。他の特定関係1〜5の組み合わせについても同様である。
なお、公開方式処理部208は、画像ファイルf〜iの公開方式を、公開方式指定メニューの公開方式1〜3のいずれかであり公開条件データテーブルTB3に記載の公開方式をデフォルトの公開方式として設定することができる。この場合、画像公開サーバ200は、公開方式処理部208がなく、公開対象者設定処理部206のみからなる構成としてもよい。
画像ファイルk〜nは、特定関係が指定されておらず、公開方式1〜4がそれぞれ指定されている。公開対象者設定処理部206は、画像ファイルk〜nの公開対象者を、特定関係指定メニューの特定関係1〜6のいずれかであり公開条件データテーブルTB3に記載の特定関係をデフォルトの公開者対象者に設定することができる。また、公開方式処理部208は、画像ファイルnを非公開とする処理をする。画像ファイルnを非公開にする処理としては、例えば、画像ファイルnに対するファイルパスを削除し、閲覧者が当該画像ファイルにアクセスできない状態とすればよい。この場合、画像公開サーバ200は、公開対象者設定処理部206がなく、公開方式処理部208のみからなる構成としてもよい。
[閲覧時の処理]
次に、閲覧者の画像の閲覧処理について説明する。閲覧者が端末装置20を用いて、画像の閲覧を要求したとする(ステップS21、YES)。この場合は、サーバ制御部202は、公開設定データテーブルTB4に基づき、閲覧者が閲覧しようとする画像ファイルに設定されている公開対象者であるか否かを判定する(ステップS22)。閲覧者が公開対象者であるか否かは、例えば、閲覧の際に閲覧者が入力した名前又はID符号と、公開設定データテーブルTB4に設定されている公開対象者の名前又はID符号とを照合して判定することができる。
サーバ制御部202は、閲覧者が、閲覧しようとしている画像ファイルに設定されている公開対象者である場合(ステップS22、YES)、当該画像ファイルに係る位置情報付画像を画像記憶部218から読み出す。そして、画像提供者が公開方式に従って処理された位置情報付画像を閲覧者に公開する(ステップS23)。なお、公開方式として、位置情報付画像にパスワードが設定されている場合には、画像提供者からパスワードが知らされている閲覧者が当該パスワードを入力した場合に限り、位置情報付画像を閲覧できることになる。
画像の撮影位置が画像提供者が指定する特定領域内である場合には、公開設定情報として設定されている公開対象者にのみ、設定された公開方式で位置情報付画像を公開することにより、画像提供者のプライバシーが守られる。
サーバ制御部202は、閲覧者が、閲覧しようとしている画像ファイルに設定されている公開設定情報の公開対象者でない場合(ステップS22、NO)、位置情報付画像は公開されない(ステップS24)。従って、画像提供者の特定領域情報は、公開対象者でない閲覧者には公開されず、画像提供者のプライバシーが守られる。
なお、画像の撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲外である場合には、全ての閲覧者が公開対象者に設定されているため(図5、画像ファイルp、q)、全ての閲覧者に位置情報付画像が公開される。この場合、公開される位置情報は、画像提供者が指定する特定領域でないため、プライバシー上の問題が生じることはない。また、画像の撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲外である場合であっても、公開設定情報として設定されている公開対象者にのみ、設定された公開方式で位置情報付画像を公開するものとしてもよい。
[表示例]
図10Aは、閲覧者が顔画像登録者であり、画像のみを公開する公開方式が位置情報付画像の送信時に指定されている表示画面226の説明図である。公開対象者情報として登録顔画像が登録されている公開対象者Aが画像ファイルaを閲覧しようとした場合、画像ファイルaには、公開方式(項目1)が設定されているため、画像ファイルaの画像のみが表示画面226として表示される。そして、画像の撮影位置を示す自宅の位置情報は、表示されないため、画像提供者のプライバシーが守られる。
図10Bは、閲覧者が公開対象者であり、パスワードを設定して公開する公開方式が指定されている画像に対して、閲覧者がパスワードを入力したときの表示画面228の説明図である。公開対象者情報としてSNS内相互承認会員である公開対象者Cが閲覧しようとした場合には、公開方式(項目3)が設定されているため、まず、パスワードの入力が求められる。公開対象者Cが、画像ファイルcに設定されているパスワードを入力することにより、画像ファイルcの画像と、撮影位置を示すマーク230cが付された地図画像232とが表示画面228として表示される。そして、パスワードを入力した公開対象者Cは、地図画像232に表示されたマーク230cに従い、撮影位置を知ることができる。
図11Aは、閲覧者が公開対象者であり、曖昧処理して公開する公開方式が位置情報付画像の送信時に指定されている表示画面234の説明図である。曖昧処理としては、シフト表示が設定されている。公開対象者情報としてSNS会員である公開対象者Bが、画像ファイルbを閲覧しようとした場合、画像ファイルbには、公開方式(項目2)が設定されているため、画像の表示位置が地図画像236上の特定領域238からシフトされ表示画面234として表示される。この場合、公開対象者Bは、正しい撮影位置を知ることができないため、画像提供者のプライバシーが守られる。なお、図11Aに示す特定領域238は、説明の都合上、画像の位置をシフトさせる前の特定領域238を記載しているが、この特定領域238は、実際の表示画面234には表示されない。
図11Bは、閲覧者が公開対象者であり、曖昧処理して公開する公開方式が位置情報付画像の送信時に指定されている表示画面240の説明図である。曖昧処理としては、拡大表示が設定されている。公開対象者情報としてSNS会員である公開対象者Bが、画像ファイルbを閲覧しようとした場合、画像ファイルbには、公開方式(項目2)が設定されているため、画像ファイルbを拡大させたときに、画像ファイルbの撮影位置を示す地図画像242の拡大が制限される。従って、公開対象者Bは、詳細な撮影位置を知ることができないため、画像提供者のプライバシーが守られる。
図12は、閲覧者が公開対象者であり、画像のみを公開する公開方式が位置情報付画像の送信時に指定された画像を含む複数の画像からなるギャラリの表示画面244の説明図である。公開対象者情報として登録顔画像が登録されている公開対象者Aがギャラリを閲覧しようとした場合、表示画面244には、公開対象者Aが被写体として撮影されている画像ファイルaと、画像提供者の特定領域の範囲外で撮影された画像ファイルp、qが表示される。この場合、画像ファイルaについては、画像のみを表示する公開方式が指定されているため、画像ファイルaの撮影位置は表示されない。一方、画像ファイルp、qについては、撮影位置が特定領域の範囲外であるため、地図画像246上に撮影位置を示すマーク230p、230qが表示画面244として表示される。従って、画像ファイルaについては、画像提供者のプライバシーが守られることになる。
<第2実施形態の構成>
次に、第2実施形態の画像公開システム10について説明する。第1実施形態では、画像公開サーバ200に位置情報付画像が送信され、公開対象者及び公開方式の処理が行われている。これに対して、第2実施形態では、まず、端末装置100から画像公開サーバ200に位置情報のみを送信し、画像公開サーバ200で受信した位置情報に基づいて位置情報付画像の送信の要否の判定を行う。位置情報付画像の送信が必要であると判定された場合には、端末装置100から位置情報付画像が画像公開サーバ200に送信される。画像公開サーバ200では、位置情報付画像を受信すると、公開対象者及び公開方式の処理が行われる。ただし、位置情報が画像提供者の特定領域外の場合は、公開方式の処理は行われない。第2実施形態の構成は、第1実施形態の構成と同一であるため、図1に示す画像公開システム10に基づいて動作のみを説明する。
<第2実施形態の動作>
図13は、第2実施形態の画像公開システム10の処理フローチャートである。
画像の撮影に先立ち、第1実施形態の場合と同様に、初期設定として、特定領域データテーブルTB1、公開対象者データテーブルTB2及び公開条件データテーブルTB3が設定され、公開制限情報記憶部214に記憶される(図6、ステップS1〜S4)。
ステップS31〜S33は、第1実施形態のステップS11〜S13と同様に処理される。すなわち、画像提供者は、端末装置100の撮影部106で画像を撮影し(ステップS31)、また、撮影位置を位置情報取得部108で取得し(ステップS32)、位置情報付画像として画像記憶部110に記憶させる(ステップS33)。そして、画像記憶部110に記憶された位置情報付画像の位置情報、画像ファイル名、及びID符号が通信部104から画像公開サーバ200に送信される(ステップS34)。なお、この段階においては、位置情報付画像は、画像公開サーバ200に送信されない。
画像公開サーバ200のサーバ制御部202は、通信部220が位置情報、画像ファイル名、及びID符号を受信すると(ステップS35)、画像ファイル名を公開設定情報記憶部216の公開設定データテーブルTB4に設定する。また、サーバ制御部202は、画像ファイル名に対応させて、受信した位置情報を公開設定データテーブルTB4に設定する。さらに、サーバ制御部202は、公開条件データテーブルTB3として設定されている公開方式を公開制限情報記憶部214から読み出し、公開設定データテーブルTB4に設定する(ステップS36)。
次に、位置判定部204は、公開制限情報記憶部214に記憶されている特定領域データテーブルTB1を読み出し、受信したID符号に対応する画像提供者の特定領域情報と、公開設定データテーブルTB4に設定された画像ファイルの位置情報とを比較し、位置情報が画像提供者の特定領域の範囲内か否かを判定する(ステップS37)。位置情報が画像提供者の指定している特定領域の範囲内であるときには、当該画像ファイルは、公開を制限する対象となる。
撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合(ステップS37、YES)、サーバ制御部202は、公開設定データテーブルTB4に設定されている公開方式を公開設定情報記憶部216から読み出し、読み出した公開方式が項目5又は項目6であるか否かを判定する(ステップ38)。
サーバ制御部202は、読み出した公開方式が項目5又は項目6である場合(ステップS38、YES)、端末装置100からサーバ制御部202への位置情報付画像の送信の要否を設定するための情報である画像送信要否情報に位置情報付画像の送信の不要を意味する「No」を設定し(ステップ39)、画像送信要否情報を端末装置100へ送信する(ステップ41)。
一方、読み出した公開方式が項目5又は項目6でない場合(ステップS38、NO)、サーバ制御部202は、画像送信要否情報に位置情報付画像の送信の必要を意味する「Yes」を設定し(ステップ40)、画像送信要否情報を端末装置100へ送信する(ステップ41)。また、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲外と判定された場合(ステップ37、NO)、サーバ制御部202は、画像送信要否情報に「Yes」を設定し(ステップ40)、画像送信要否情報を端末装置100へ送信する(ステップ41)。
端末制御部102は、画像送信要否情報を画像公開サーバ200から受信する(ステップS42)。受信した画像送信要否情報が、「Yes」である場合、すなわち、位置情報付画像の送信が必要な場合には(ステップS43、YES)、位置情報付画像が画像記憶部110から読み出され、位置情報付画像及びID符号は、通信部104から画像公開サーバ200に送信される(ステップS44)。また、このとき、画像送信要否情報とともに公開方式を受信し、受信した公開方式に応じて、端末制御部102が位置情報付画像から位置情報を削除して、画像のみが画像公開サーバ200に送信されるものとしてもよい。すなわち、受信した公開方式が項目1の場合は位置情報が不要であるので、位置情報付画像から位置情報を削除し、画像のみが送信されるようにしてもよい。一方、受信した画像送信要否情報が、「No」である場合、すなわち、画像の送信が不要な場合には(ステップS43、NO)、処理が終了する。この場合、画像提供者の特定領域の情報が知られてしまう事態を未然に防ぐことができる。また、画像公開サーバ200に対して、位置判定部204の判定結果に応じて画像送信要否情報を端末装置100に送信することにより、画像が無駄に送信されることを回避することができる。
サーバ制御部202は、端末装置100から位置情報付画像を受信すると(ステップS45、YES)、位置情報付画像を画像記憶部218に記憶させ、公開制限状態設定部210は、その位置情報付画像に対して、特定関係及び公開方式に基づく処理を行う。一方、サーバ制御部202の確認部224は、端末装置100に対して画像送信要否情報を送信してから、所定時間内に位置情報付画像を受信しない場合、処理を終了する(ステップS45、NO)。なお、位置情報付画像を受信しない場合は、公開設定データテーブルTB4から当該位置情報付画像に関するデータを削除するようにしてもよい。なお、確認部224は、画像送信要否情報に「No」が設定された場合、上記所定時間内であっても、処理を終了するようにしてもよい。
以降の第2実施形態における画像公開サーバ200の動作(図13のS46〜S53)は、第1実施形態における画像公開サーバ200の動作(図7のS17〜S24)と同様に処理される。
位置判定部204は、特定領域データテーブルTB1(図2)を読み出し、受信したID符号に対応する画像提供者の特定領域情報と、公開設定データテーブルTB4に設定された各画像ファイルの位置情報とを比較し、位置情報に係る撮影位置が特定領域の範囲内か否かを判定する(ステップS46)。
撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合(ステップS46、YES)、公開対象者設定処理部206は、公開対象者データテーブルTB2に設定されている特定関係を公開制限情報記憶部214から読み出し、その特定関係に関連づけられている公開対象者を決定し、公開を許可する公開対象者情報として設定する(ステップS47)。公開対象者は、公開設定データテーブルTB4に設定され、公開設定情報記憶部216に記憶される。
公開方式処理部208は、公開設定データテーブルTB4に設定されている公開方式を公開設定情報記憶部216から読み出し、画像記憶部218に記憶されている公開を許可する位置情報付画像の処理を行う(ステップS48)。公開方式処理部208による処理(ステップS48)は、公開対象者設定処理部206による処理(ステップS47)の前に行ってもよく、又は、公開対象者設定処理部206と並列処理としてもよい。
なお、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合(ステップS46、YES)、ステップS47及びS48で設定された位置情報付画像の公開対象者や公開方式について、画像提供者に確認してもよい。具体的には、確認部224が、撮影位置が特定領域の範囲内であるとの判定結果を端末装置100に送信し、端末装置100からの応答結果に基づいて、必要に応じて、公開対象者設定処理部206、公開方式処理部208に指示し、当該位置情報付画像を非公開の状態に設定し、又は、公開設定情報を書き換えて公開対象者や公開方式を変更するようにしてもよい。
一方、画像の撮影位置が特定領域の範囲外である場合(ステップS46、NO)、公開対象者設定処理部206は、全ての閲覧者を公開設定データテーブルTB4の公開対象者に設定し、公開制限情報記憶部214に記憶させる(ステップS49)。例えば、画像ファイルp及びqの公開設定情報は、公開設定データテーブルTB4に示すように、全ての閲覧者が公開対象者として設定されて公開設定情報記憶部216に記憶される(ステップS49)。
次に、端末装置20を用いて、閲覧者から画像の閲覧要求があると(ステップS50、YES)、サーバ制御部202は、公開設定情報記憶部216に記憶されている公開設定情報に基づき、閲覧者が閲覧しようとする画像ファイルに設定されている公開対象者であるか否かを判定する(ステップS51)。閲覧者が公開対象者である場合には(ステップS51、YES)、画像提供者が、位置情報付画像の送信時に指定している公開方式に従って処理された位置情報付画像が閲覧者に公開される(ステップS52)。閲覧者が、閲覧しようとしている画像ファイルに設定されている公開設定情報の公開対象者でない場合には(ステップS51、NO)、位置情報付画像は公開されない(ステップS53)。
<第3実施形態の構成>
図14は、第3実施形態の画像公開システム12のブロック図である。第1実施形態では、位置判定部204、公開対象者設定処理部206及び公開方式処理部208による各処理を画像公開サーバ200で行っている。これに対して、第3実施形態では、これらの処理を全て端末装置300で行う。なお、第1実施形態の構成要素と同一の機能を有する構成要素には、同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
画像公開システム12は、画像提供者が所持する通信機能付デジタルカメラやカメラ付携帯端末装置等の端末装置300と、端末装置300を用いて撮影された画像情報を公開する画像公開サーバ400と、画像公開サーバ200により公開される画像情報を閲覧するための端末装置20とを備え、これらの機器がネットワーク30を介して相互に接続される。
端末装置300は、端末制御部102と、通信部104と、撮影部106と、位置情報取得部108と、位置判定部304と、公開対象者設定処理部306及び公開方式処理部308を有する公開制限状態設定部310と、公開制限情報記憶部314と、公開設定情報記憶部316と、画像記憶部110と、操作部112と、表示部114とを備え、これらがバス116に接続されて構成される。なお、位置判定部304、公開対象者設定処理部306、公開方式処理部308、公開制限状態設定部310、公開制限情報記憶部314及び公開設定情報記憶部316は、各々、第1実施形態の構成要素である位置判定部204、公開対象者設定処理部206、公開方式処理部208、公開制限状態設定部210、公開制限情報記憶部214及び公開設定情報記憶部216と同一の機能を備える。
画像公開サーバ400は、サーバ制御部202、地図情報記憶部212、公開設定情報記憶部216、画像記憶部218及び通信部220を備え、これらがバス222に接続されて構成される。
<第3実施形態の動作>
図15は、第3実施形態の画像公開システム12の処理フローチャートである。
画像の撮影に先立ち、初期設定として、特定領域データテーブルTB1、公開対象者データテーブルTB2及び公開条件データテーブルTB3が設定され、公開制限情報記憶部314に記憶される。この場合、第1実施形態では、端末装置100においてブラウザを起動し、画像公開サーバ200にアクセスして公開制限情報等を設定していた(図6参照)。これに対して、第3実施形態では、画像公開サーバ200にアクセスする必要はなく、端末装置300の操作部112を用いて公開制限情報等を入力し、入力された公開制限情報等が端末装置300の公開制限情報記憶部314に記憶される。
ステップS61〜S63は、第1実施形態のステップS11〜S13と同様に処理される。すなわち、画像提供者は、端末装置300の撮影部106で画像を撮影し(ステップS61)、また、撮影位置を位置情報取得部108で取得し(ステップS62)、位置情報付画像として画像記憶部110に記憶させる(ステップS63)。
次のステップS64〜S67は、第1実施形態において、画像公開サーバ200が処理するステップS17〜S20と同様に処理される。位置判定部304は、公開制限情報記憶部314に記憶されている特定領域データテーブルTB1(図2)を読み出し、画像提供者の特定領域情報と、公開設定データテーブルTB4に設定された各画像ファイルの位置情報とを比較する。画像の撮影位置が特定領域の範囲内である場合(ステップS64、YES)、公開対象者設定処理部306は、公開対象者データテーブルTB2に設定されている特定関係を公開制限情報記憶部314から読み出し、その特定関係に関連づけられている公開対象者を決定し、公開を許可する公開対象者情報として設定する処理を行う(ステップS65)。公開対象者の名前やID符号等は、公開対象者(ID符号)として公開設定データテーブルTB4(図5)に設定され、公開設定情報記憶部316に記憶される。
ここで、ステップS65での処理において、公開対象者が設定されない場合がある。例えば、特定関係として、顔画像登録者に公開する項目1(図4A)が指定された場合において、どの画像にも登録顔画像に該当する被写体が写っていないような場合である。この場合には、閲覧できる公開対象者が存在しないため、画像公開サーバ400に対する位置情報付画像の送信を事前に停止することができる。これにより、位置情報付画像の無駄な送受信を回避することができる。
また、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合において(ステップS64、YES)、公開方式処理部308は、公開設定データテーブルTB4に設定されている公開方式を公開設定情報記憶部316から読み出し、画像記憶部110に記憶されている公開を許可する位置情報付画像の処理を行う(ステップS66)。なお、公開方式処理部308による処理(ステップS66)は、公開対象者設定処理部206による処理(ステップS65)の前に行ってもよく、又は、公開対象者設定処理部306と並列処理してもよい。
一方、撮影位置が特定領域の範囲外と判定された場合(ステップS64、NO)、公開対象者設定処理部306は、全ての閲覧者を公開対象者に設定し、公開設定情報として、公開設定情報記憶部316に記憶させる(ステップS67)。端末制御部102は、以上のようにして設定された公開設定情報を、位置情報付画像及びID符号とともに通信部104から画像公開サーバ400に送信する(ステップS68)。また、端末制御部102が位置情報付画像から位置情報を削除して、画像のみが画像公開サーバ400に送信されるものとしてもよい。
画像公開サーバ400のサーバ制御部202は、位置情報付画像、ID符号及び公開設定情報を受信すると(ステップS69)、位置情報付画像を画像記憶部218に記憶させるとともに、公開設定情報を公開設定データテーブルTB4に設定する(ステップS70)。
次に、端末装置20を用いて、閲覧者から画像の閲覧要求があると(ステップS71、YES)、サーバ制御部202は、公開設定情報記憶部216に記憶されている公開設定情報に基づき、閲覧者が閲覧しようとする画像ファイルに設定されている公開対象者であるか否かを判定する(ステップS72)。閲覧者が公開対象者である場合には(ステップS72、YES)、画像提供者が指定している公開方式に従って処理された位置情報付画像が閲覧者に公開される(ステップS73)。閲覧しようとしている画像ファイルに設定されている公開設定情報の公開対象者でない場合には(ステップS72、NO)、位置情報付画像は公開されない(ステップS74)。
<第4実施形態の構成>
図16は、第4実施形態の画像公開システム14のブロック図である。第1実施形態では、位置判定部204、公開対象者設定処理部206及び公開方式処理部208による各処理を画像公開サーバ200で行っている。これに対して、第4実施形態では、位置判定部204及び公開対象者設定処理部206による処理を端末装置500で行い、公開方式処理部208による処理を画像公開サーバ600で行う。なお、第1実施形態の構成要素と同一の機能を有する構成要素には、同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
画像公開システム14は、画像提供者が所持する通信機能付デジタルカメラやカメラ付携帯端末装置等の端末装置500と、端末装置300を用いて撮影された画像情報を公開する画像公開サーバ600と、画像公開サーバ600により公開される画像情報を閲覧するための端末装置20とを備え、これらの機器がネットワーク30を介して相互に接続される。
端末装置500は、端末制御部102、通信部104、撮影部106、位置情報取得部108、位置判定部504、公開対象者設定処理部506、公開制限情報記憶部514、公開設定情報記憶部516、画像記憶部110、操作部112及び表示部114を備え、これらがバス116に接続されて構成される。なお、位置判定部504、公開対象者設定処理部506、公開制限情報記憶部514及び公開設定情報記憶部516は、各々、第1実施形態の構成要素である位置判定部204、公開対象者設定処理部206、公開制限情報記憶部214及び公開設定情報記憶部216と同一の機能を備える。
画像公開サーバ600は、サーバ制御部202、公開方式処理部208、地図情報記憶部212、公開設定情報記憶部216、画像記憶部218及び通信部220を備え、これらがバス222に接続されて構成される。また、サーバ制御部202は、端末装置500に対して所定の確認処理を行う確認部224を有する。
<第4実施形態の動作>
図17は、第4実施形態の画像公開システム14の処理フローチャートである。
画像の撮影に先立ち、第3実施形態と同様にして、初期設定として、特定領域データテーブルTB1、公開対象者データテーブルTB2及び公開条件データテーブルTB3が設定され、公開制限情報記憶部514に記憶される。
ステップS81〜S86は、第3実施形態のステップS61〜S65、S67と同様に処理される。すなわち、画像提供者は、端末装置500の撮影部106で画像を撮影し(ステップS81)、また、撮影位置を位置情報取得部108で取得し(ステップS82)、位置情報付画像として画像記憶部110に記憶させる(ステップS83)。
次に、位置判定部504は、公開制限情報記憶部514に記憶されている特定領域データテーブルTB1(図2)を読み出し、画像提供者の特定領域情報と、公開設定データテーブルTB4に設定された各画像ファイルの位置情報とを比較する。画像の撮影位置が特定領域の範囲内である場合(ステップS84、YES)、公開対象者設定処理部506は、公開対象者データテーブルTB2に設定されている特定関係を公開制限情報記憶部514から読み出し、その特定関係に関連づけられている公開対象者を決定し、公開を許可する公開対象者情報として設定する(ステップS85)。公開対象者の名前やID符号等は、公開対象者(符号)として公開設定データテーブルTB4(図5)に設定され、公開設定情報記憶部516に記憶される。
一方、撮影位置が特定領域の範囲外と判定された場合(ステップS84、NO)、公開対象者設定処理部506は、全ての閲覧者を公開対象者に設定し、位置情報の判定結果とともに公開設定情報として公開設定情報記憶部516に記憶させる(ステップS86)。端末制御部102は、以上のようにして設定された位置情報の判定結果を含む公開設定情報を、位置情報付画像及びID符号とともに画像公開サーバ600に送信する(ステップS87)。
画像公開サーバ600のサーバ制御部202は、位置情報付画像、ID符号及び公開設定情報を受信すると(ステップS88)、位置情報付画像を画像記憶部218に記憶させるとともに、開設定情報を公開設定データテーブルTB4に設定する(ステップS89)。
次いで、端末装置500から送信された位置情報の判定結果として、撮影位置が特定領域の範囲内と判定されている場合(ステップS90、YES)、公開方式処理部208は、公開設定データテーブルTB4に設定されている公開方式を公開設定情報記憶部216から読み出し、画像記憶部218に記憶されている公開を許可する位置情報付画像の処理を行う(ステップS91)。
なお、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合(ステップS90、YES)、サーバ制御部202の確認部224は、ステップS85及びS91で設定された位置情報付画像の公開対象者や公開方式について、画像提供者に確認し、必要に応じて、当該位置情報付画像を非公開の状態に設定し、又は、公開設定情報を書き換えて公開対象者や公開方式を変更するようにしてもよい。
次に、端末装置20を用いて、閲覧者から画像の閲覧要求があると(ステップS92、YES)、サーバ制御部202は、公開設定情報記憶部216に記憶されている公開設定情報に基づき、閲覧者が閲覧しようとする画像ファイルに設定されている公開対象者であるか否かを判定する(ステップS93)。閲覧者が公開対象者である場合には(ステップS93、YES)、画像提供者が指定している公開方式に従って処理された位置情報付画像が閲覧者に公開される(ステップS94)。閲覧しようとしている画像ファイルに設定されている公開設定情報の公開対象者でない場合には(ステップS93、NO)、位置情報付画像は公開されない(ステップS95)。
<第5実施形態の構成>
図18は、第5実施形態の画像公開システム16のブロック図である。第1実施形態では、位置判定部204、公開対象者設定処理部206及び公開方式処理部208による各処理を画像公開サーバ200で行っている。これに対して、第5実施形態では、位置判定部204及び公開方式処理部208による処理を端末装置700で行い、公開対象者設定処理部206による処理を画像公開サーバ800で行う。なお、第1実施形態の構成要素と同一の機能を有する構成要素には、同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
画像公開システム16は、画像提供者が所持する通信機能付デジタルカメラ、カメラ付携帯端末装置等の端末装置700と、端末装置700を用いて撮影された画像情報を公開する画像公開サーバ800と、画像公開サーバ800により公開される画像情報を閲覧するための端末装置20とを備え、これらの機器がネットワーク30を介して相互に接続される。
端末装置700は、端末制御部102、通信部104、撮影部106、位置情報取得部108、位置判定部704、公開方式処理部708、公開制限情報記憶部714、公開設定情報記憶部716、画像記憶部110、操作部112及び表示部114を備え、これらがバス116に接続されて構成される。公開制限情報記憶部(特定領域情報記憶部)714には、特定情報が記憶される。なお、位置判定部704、公開方式処理部708及び公開設定情報記憶部716は、各々、第1実施形態の構成要素である位置判定部204、公開方式処理部208及び公開設定情報記憶部216と同一の機能を備える。
画像公開サーバ800は、サーバ制御部202、公開対象者設定処理部206、地図情報記憶部212、公開制限情報記憶部(公開対象者情報記憶部)214a、公開設定情報記憶部216、画像記憶部218及び通信部220を備え、これらがバス222に接続されて構成される。公開制限情報記憶部214aには、公開対象者情報が記憶される。また、サーバ制御部202は、端末装置700に対して所定の確認処理を行う確認部224を有する。
<第5実施形態の動作>
図19は、第5実施形態の画像公開システム16の処理フローチャートである。
画像の撮影に先立ち、第3実施形態と同様にして、初期設定として、特定領域データテーブルTB1、公開対象者データテーブルTB2及び公開条件データテーブルTB3が設定され、特定領域データテーブルTB1及び公開条件データテーブルTB3が公開制限情報記憶部514に記憶される。また、公開対象者データテーブルTB2及び公開条件データテーブルTB3は、画像公開サーバ800に送信され、公開制限情報記憶部214aに記憶される。
ステップS101〜S104は、第3実施形態のステップS61〜S64と同様に処理される。すなわち、画像提供者は、端末装置700の撮影部106で画像を撮影し(ステップS101)、また、撮影位置を位置情報取得部108で取得し(ステップS102)、位置情報付画像として画像記憶部110に記憶させる(ステップS103)。
次に、位置判定部704は、公開制限情報記憶部714に記憶されている特定領域データテーブルTB1(図2)を読み出し、画像提供者の特定領域情報と、公開設定データテーブルTB4に設定された各画像ファイルの位置情報とを比較する。画像の撮影位置が特定領域の範囲内である場合(ステップS104、YES)、公開方式処理部708は、公開設定データテーブルTB4に設定されている公開方式を公開設定情報記憶部716から読み出し、画像記憶部110に記憶されている公開を許可する位置情報付画像の処理を行う(ステップS105)。
端末制御部102は、位置情報付画像、ID符号及び位置情報の判定結果を含む公開設定情報を画像公開サーバ800に送信する(ステップS106)。また、端末制御部102が位置情報付画像から位置情報を削除して、画像のみが画像公開サーバ800に送信されるものとしてもよい。
画像公開サーバ800のサーバ制御部202は、位置情報付画像及び公開設定情報を受信すると(ステップS107)、位置情報付画像を画像記憶部218に記憶させるとともに、公開設定情報を公開設定データテーブルTB4に設定する(ステップS108)。
次いで、端末装置700から送信された位置情報の判定結果として、撮影位置が特定領域の範囲内と判定されている場合(ステップS109、YES)、公開対象者設定処理部206は、公開条件データテーブルTB3に設定されている特定関係を公開制限情報記憶部214aから読み出し、その特定関係に関連づけられている公開対象者を決定する。また、公開対象者設定処理部206は、公開対象者データテーブルTB2に設定されている特定関係を公開制限情報記憶部214aから読み出し、その特定関係に関連付けられている公開対象者を決定し、公開を許可する公開対象者として設定する(ステップS110)。公開対象者は、公開設定データテーブルTB4に設定され、公開設定情報記憶部216に記憶される。
なお、撮影位置が画像提供者の特定領域の範囲内と判定された場合(ステップS110、YES)、サーバ制御部202の確認部224は、ステップS105及びS110で設定された位置情報付画像の公開対象者や公開方式について、画像提供者に確認し、必要に応じて、当該位置情報付画像を非公開の状態に設定し、又は、公開設定情報を書き換えて公開対象者や公開方式を変更するようにしてもよい。
一方、撮影位置が特定領域の範囲外である場合(ステップS109、NO)、公開対象者設定処理部206は、全ての閲覧者を公開対象者に設定し、位置情報の判定結果とともに公開設定情報として公開設定情報記憶部216に記憶させる(ステップS111)。
次に、端末装置20を用いて、閲覧者から画像の閲覧要求があると(ステップS112、YES)、サーバ制御部202は、公開設定情報記憶部216に記憶されている公開設定情報に基づき、閲覧者が閲覧しようとする画像ファイルに設定されている公開対象者であるか否かを判定する(ステップS113)。閲覧者が公開対象者である場合には(ステップS113、YES)、画像提供者が、位置情報付画像の送信時に指定している公開方式に従って処理された位置情報付画像が閲覧者に公開される(ステップS114)。閲覧者が、閲覧しようとしている画像ファイルに設定されている公開設定情報の公開対象者でない場合には(ステップS113、NO)、位置情報付画像は公開されない(ステップS115)。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。
上記実施形態では、位置判定部204(304、504、704)は、特定領域データテーブルTB1を読み出し、画像提供者の特定領域情報と、公開設定データテーブルTB4に設定された各画像ファイルの位置情報とを比較し、位置情報に係る撮影位置がいずれかの特定領域の範囲内か否かを判定しているが、これに限定されるものではない。例えば、画像提供者と特定関係にある公開対象者の特定領域情報と各画像ファイルの位置情報を比較し、位置情報に係る撮影位置がいずれかの特定領域の範囲内か否かを判定してもよい。かかる場合には、特定領域データテーブルTB1は、図20に示す特定領域データテーブルTB5のように、画像提供者と特定関係にある公開対象者を特定する公開対象者名又はID符号(A〜W)と、特定領域情報(PA〜PW)とから構成される。この場合、特定領域は、画像提供者の特定領域と同様である。かかる場合においては、位置情報に係る撮影位置がいずれかの特定領域の範囲内か否かの判定において、画像に写っている人物を抽出し、公開対象者データテーブルTB2に基づいて、公開対象者を特定した後に、位置情報に係る撮影位置がいずれかの特定領域の範囲内か否かの判定が行われる。また、画像に写っている人物が複数人いる場合には、特定人の公開方式としてもよく、さらに、公開方式としてセキュリティが高い方式、例えば、パスワードを設定しての公開としてもよい。この実施形態では、画像提供者が撮影した写真が、写真に写っている画像提供者と特定関係にある人物の特定領域内で撮影された場合に、公開設定情報として設定されている公開対象者にのみ、設定された公開方式で位置情報付画像を公開することにより、当該特定関係にある人物のプライバシーが守られる。
また、上記実施形態では、各画像ファイルの特定関係および公開方式は、位置情報付画像の送信時に設定されているがこれに限定されるものではない。例えば、初期設定時に指定され公開条件データテーブルTB3に記憶された特定関係及び公開方式をデフォルト値として使用するようにしてもよい。また、位置情報付画像の送信後に、適宜、画像提供者が設定を変更してもよい。さらに、位置情報付画像の送信時にその都度、設定するようにしてもよい。さらにまた、画像ファイルのすべてに対して、一括して同一設定に変更するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態において、図4A、4Bに示されるように、特定関係及び公開方式を設定するようにしているがこれに限定されるものではない。例えば、特定関係又は公開方式の少なくとも一方を設定するようにしてもよい。また、特定関係については、図4Aに示されるように、1〜6の態様であるがこれに限定されるものではない。例えば、閲覧者全員に公開する形態を設定できるようにしてもよい。さらに、公開方式については、図4Bに示されるように、1〜6の方式であるがこれに限定されるものではない。例えば、画像及び位置情報を公開する方式を設定できるようにしてもよい。
画像公開システムは、上述した各実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の構成とすることができる。例えば、図16に示す画像公開システム14に対して、画像公開サーバ600が、公開制限情報記憶部514、位置判定部504及び公開対象者設定処理部506を有し、端末装置500が公開方式処理部208を有する構成とすることができる。この場合、画像公開サーバ600は、位置情報の位置判定処理及び公開対象者の設定処理を行い、端末装置500は、公開方式の設定処理を行う。
また、図18に示す画像公開システム16に対して、画像公開サーバ800が公開方式処理部708を有する構成とすることができる。この場合、画像公開サーバ600は、公開方式の設定処理を行う。
また、図18に示す画像公開システム16に対して、端末装置700が、公開対象者データテーブルTB2を記憶する公開制限情報記憶部214a及び公開対象者設定処理部206を有し、画像公開サーバ800が、特定領域データテーブルTB1を記憶する公開制限情報記憶部714及び位置判定部704を有し、端末装置700又は画像公開サーバ800が、公開方式処理部708を有する構成とすることができる。この場合、端末装置700は、公開対象者の設定処理を行い、画像公開サーバ800は、位置情報の判定処理を行う。