JP6103959B2 - 光源装置及び被検体観察装置並びに光源制御方法 - Google Patents

光源装置及び被検体観察装置並びに光源制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検体に白色光を照射する通常光観察や、例えば被検体中の観察対象を観察するための特定の波長の光(特殊光)による特殊光観察などの複数の観察を行うための光源装置及び被検体観察装置並びに光源制御方法に関する。
かかる光源装置を備えた被検体観察装置としては、例えば内視鏡等がある。このような被検体観察装置は、被検体に白色光又は特殊光等を照射するために光源装置が備えられている。この光源装置としては、光ファイバの一端に小型の固体光源を配置すると共に他端に波長変換部材を配置し、固体光源の出力光を光ファイバを通して波長変換部材に導光し、この波長変換部材により固体光源の出力光を所望の照射パターンや波長(色)に変換するものがある。このような光源装置の技術としては、例えば特許文献1がある。この特許文献1は、発光装置及び当該発光装置を備える内視鏡に関するもので、励起光源から発せられる励起光を光ファイバに入射し、この光ファイバにより励起光を当該光ファイバの先端に配置された射出部に導光し、この射出部に備えられた波長変換部材により波長変換し、この波長変換された光を照明光として射出することについて開示する。
特開2005−205195号公報
しかしながら、上記発光装置では、複数の異なる波長の照明光を射出する場合、波長変換部材を備える射出部を複数用意する必要がある。このため、当該発光装置を備える内視鏡では、例えば通常光観察と特殊光観察との複数の観察を行う場合、波長変換部材を備える射出部を複数用意する必要があり、発光装置自体の小型化が困難である。
そこで本発明は、射出部を複数用意する必要がなく、装置自体の小型化が図れる光源装置及び被検体観察装置並びに光源制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る光源装置は、それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部とを具備し、前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、前記複数の励起光源は、第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、を有し、前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源と前記第2の励起光源の点灯を切り替え、前記複数の波長変換部材は、前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3のスペクトルとはピーク波長の異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、を含む
また、本発明の第2の態様に係る光源装置は、それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部と、を具備し、前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、前記複数の励起光源は、第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、を有し、前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源のみの点灯と、前記第1及び前記第2の励起光源の同時点灯と、を切り替える。
また、本発明の第3の態様に係る光源装置は、それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部と、を具備し、前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、前記複数の励起光源は、第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、を有し、前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源と前記第2の励起光源の点灯を切り替え、前記複数の波長変換部材は、前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3のスペクトルとはピーク波長の異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、を含み、前記光源制御部は、前記入力部に前記特殊光観察モードが入力されると、前記第1の励起光源のみを点灯して、前記第1及び前記第3のスペクトルを含む第1の照明光を射出し、前記入力部に前記通常光観察モードが入力されると、前記第1及び前記第2の励起光源を同時点灯して、前記第1乃至前記第4のスペクトルを含む第2の照明光を射出する。
また、本発明の第4の態様に係る光源装置は、それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部と、を具備し、前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、前記複数の励起光源は、第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、前記第1及び前記第2のスペクトルとは異なる第5のスペクトルを有する第3の励起光を射出する第3の励起光源と、を有し、前記複数の波長変換部材は、前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2及び前記第5のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3及び前記第5のスペクトルとは異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、前記第3の励起光を照射されたときに、前記第5のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1乃至前記第4のスペクトルとは異なる第6のスペクトルの光を射出する第3の波長変換部材と、を有し、前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1乃至前記第3の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能である。
本発明の第5の態様に係る被検体観察装置は、上記本発明の第1乃至第4態様のいずれか1つの態様に係る光源装置を備え、当該光源装置から射出された前記照明光を被検体に照射し、前記被検体を観察する。
本発明の第6の態様に係る光源制御方法は、通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードのうちいずれかの前記観察モードを入力すると、当該入力された観察モード情報に基づいて、複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え、当該点灯した励起光源からそれぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出して、前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材に照射し、これら複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出する、光源制御方法であって、前記複数の励起光源は、第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、を有し、前記複数の波長変換部材は、前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3のスペクトルとはピーク波長の異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、を含み、前記点灯する励起光源の組み合わせの切り替えでは、前記入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源と前記第2の励起光源の点灯を切り替える
また、本発明の第7の態様に係る光源制御方法は、通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードのうちいずれかの前記観察モードを入力すると、当該入力された観察モード情報に基づいて、複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え、当該点灯した励起光源からそれぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出して、前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材に照射し、これら複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出する、光源制御方法であって、前記複数の励起光源は、第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、を有し、前記点灯する励起光源の組み合わせの切り替えでは、前記入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源のみの点灯と、前記第1及び前記第2の励起光源の同時点灯と、を切り替える。
本発明によれば、射出部を複数用意する必要がなく、装置自体の小型化が図れる光源装置及び被検体観察装置並びに光源制御方法を提供できる。
本発明に係る光源装置を備えた被検体観察装置の第1の実施の形態を示す構成図。 同装置における波長変換ユニットを示す概略構成図。 同装置における第1の蛍光体(シリケート系(Eu賦活))の励起・発光スペクトルを示す図。 同装置における第2の蛍光体(CaS(Eu賦活))の励起・発光スペクトルを示す図。 同装置の観察対象である生体組織内の血管内のヘモグロビンの光吸収係数を示す図。 同装置から射出される第1の照明光P1のスペクトルを示す図。 同装置から射出される第1の照明光P2のスペクトルを示す図。 同装置に適用可能なYAG(Ce賦活)の励起スペクトル及び発光スペクトルを示す図。 本発明に係る光源装置を備えた被検体観察装置の第2の実施の形態を示す構成図。 同装置における波長変換ユニットを示す概略構成図。 同装置における第3の蛍光体の励起・発光スペクトルを示す図。 同装置における特殊光観察モードでの照明光のスペクトルを示す図。 同装置における通常光観察モードでの照明光のスペクトルを示す図。 本発明に係る光源装置を備えた被検体観察装置の第3の実施の形態における特殊光観察モードでの照明光のスペクトルを示す図。 同装置における通常光観察モードでの照明光のスペクトルを示す図。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は光源装置を備えた被検体観察装置の構成図を示す。この被検体観察装置1は、例えば生体等の被検体Q中の観察対象、例えば血管K中に流れるヘモグロビンを観察するもので、複数の観察モード、被検体Qに白色光を照射する通常光観察モードと、観察対象として例えばヘモグロビンを強調表示するための特殊光観察モードとを有する。
この被検体観察装置1は、被検体Qに照明光P1を照射する光源装置2と、被検体Qの画像情報を取得する画像取得手段3とを有する。被検体Qは、例えば人体等であり、血管(毛細血管、深部の太い血管を含む)Kを含む生体組織である。
光源装置2は、それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源を備える。すなわち、光源装置2は、第1の励起光源としての第1のレーザダイオード4と、第2の励起光源としての第2のレーザダイオード5とを備える。第1のレーザダイオード4は、中心波長415nmとする第1の励起光を射出する。第2のレーザダイオード5は、中心波長445nmとする第2の励起光を射出する。これら第1と第2レーザダイオード4、5には、当該レーザダイオード4、5を駆動制御するための入力部6及び光源制御部7が設けられている。
入力部6は、通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを示す観察モード情報を入力する。この入力部6は、例えば、オペレータ等のマニュアル操作を受けて観察モード情報を入力したり、外部のコンピュータからの観察モード情報を入力する。
光源制御部7は、入力部6に入力された観察モードに基づいて、第1及び第2のレーザダイオード4、5等の複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする。例えば、複数の観察モードのうちいずれかの観察モードを入力すると、当該観察モードに応じて第1と第2レーザダイオード4、5等の複数の励起光源のいずれか1つを点灯又は少なくとも2つを同時点灯する。
具体的に、光源制御部7は、入力部6に入力された観察モード情報に基づいて第1のレーザダイオード4のみの点灯と、第1及び第2のレーザダイオード4、5の同時点灯との切り替えを行う。すなわち、光源制御部7は、観察モード情報として通常光観察モードを入力すると第1及び第2のレーザダイオード4、5を同時点灯し、特殊光観察モードを入力すると第1のレーザダイオード4のみを点灯する。
第1のレーザダイオード4には、第1の光ファイバ8を介して光カプラ9の一入射端が光学的に接続されている。この第1の光ファイバ8は、第1のレーザダイオード4から射出された第1の励起光を光カプラ9に導光する。
第2のレーザダイオード5には、第2の光ファイバ10を介して光カプラ9の他入射端が光学的に接続されている。この第2の光ファイバ10は、第2のレーザダイオード5から射出された第2の励起光を光カプラ9に導光する。
光カプラ9は、射出端に第3の光ファイバ11を介して波長変換ユニット12が光学的に接続されている。この光カプラ9は、第1の光ファイバ8によって導光された第1の励起光と、第2の光ファイバ10によって導光された第2の励起光とを合波する。
第3の光ファイバ11は、光カプラ9によって合波された励起光(合波励起光)を波長変換ユニット12に導光する。
図2は波長変換ユニット12の概略構成図を示す。この波長変換ユニット12は、第1及び第2のレーザダイオード4、5等の複数の励起光源から射出される複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる複数の光に波長変換する。具体的に、波長変換ユニット12は、光源装置2の先端部に設けられ、第3の光ファイバ11により導光された合波励起光を波長変換して照明光P1として射出する。この波長変換ユニット12は、ホルダ13を備え、このホルダ13に第3の光ファイバ11の射出端11aが接続されている。このホルダ13には、内周面がテーパー形状に形成された傾斜凹面部14が設けられている。この傾斜凹面部14は、テーパー形状の開度が照明光P1の射出口12aに向かって広く形成され、かつテーパー形状の表面上には、反射部材15が形成されている。
この反射部材15は、第3の光ファイバ11の射出端11aから射出された合波励起光や、第1の蛍光体17と第2の蛍光体18とにより発光された蛍光を射出口12aに向けて反射する。この傾斜凹面部14のテーパー形状の空間内には、光透過部材16が設けられている。
この光透過部材16内の射出口12a側には、第1の蛍光体17と第2の蛍光体18とが積層されて設けられている。この光透過部材16は、第3の光ファイバ11から射出された合波励起光を透過させると共に、第1及び第2の蛍光体17、18から発光された第1と第2の蛍光を透過させる。
第1の蛍光体17と第2の蛍光体18とは、第1の蛍光体17が第3の光ファイバ11の射出端11a側に配置され、第2の蛍光体18が光透過部材16内の射出口12a側に配置されている。これら第1の蛍光体17と第2の蛍光体18とは、第3の光ファイバ11の射出端11aから射出される合波励起光の光軸上で、かつ第1の励起光の照射領域と第2の励起光の照射領域との重なる領域、すなわち第1及び第2の励起光の共通の照射領域に積層されて設けられている。
第1の蛍光体17は、第1の励起光が照射されたときに、第1のスペクトルよりも長波長で、かつ第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する。
第2の蛍光体18は、第2の励起光を照射されたときに、第2のスペクトルよりも長波長で、かつ第1及び第3のスペクトルとは異なる第4のスペクトルの光を射出する。
具体的に、第1の蛍光体17は、第1の励起光と第2の励起光とは異なるスペクトルを有する第1の蛍光を発光する。
第2の蛍光体18は、第1の励起光と第2の励起光と第1の蛍光とは異なるスペクトルを有する第2の蛍光を発光する。
又、第2の蛍光体18は、第1の蛍光体17の発する第1の蛍光を吸収し発光する性質を有する。よって、第1の蛍光体17から射出口12aの方向へ発せられた第1の蛍光が第2の蛍光体によって吸収されないように、第1及び第2の蛍光体17、18の積層の順序は、射出口12aに向かって順に第2の蛍光体18、第1の蛍光体17の順に配置する方が望ましい。なお、第2の蛍光体18から発せられる第2の蛍光は、第1の蛍光体17に吸収されない。
図3は第1の蛍光体17(シリケート系(Eu賦活))の励起スペクトルと発光スペクトルとを示す。励起スペクトルは、発光強度に対する励起光の波長依存性である。発光スペクトルは、第1の蛍光体17が励起発光したときの発光強度の波長分布であり、ピーク波長は517nmである。
第1の蛍光体17は、励起スペクトルから分かるように、第1のレーザダイオード4から射出される中心波長415nmとする第1の励起光と、第2のレーザダイオード5から射出される中心波長445nmとする第2の励起光とのいずれに対しても励起発光する。第2の励起光による励起発光の割合は、第1の励起光による励起発光の割合よりも小さく、約40%程度である。
図4は第2の蛍光体18(Eu賦活のCaS)の励起スペクトル及び発光スペクトルを示す。発光スペクトルのピーク波長は650nmである。図4に示す励起スペクトルから分かるように、第2の蛍光体18は、第1のレーザダイオード4から発せられた中心波長を415nmとする第1の励起光に対して殆ど発光せず、第2のレーザダイオード5から発せられた中心波長を445nmとする第2の励起光に対して励起発光する。
これら第1及び第2の蛍光体17、18は、それぞれ蛍光体の粉末を透明樹脂やガラスなどの封止材に分散させた状態で固化することで成形される。これら第1及び第2の蛍光体17、18の厚さや、封止材に分散される粉末状の蛍光体の濃度条件は、それぞれ第1と第2の励起光が照射されたときに、所望の波長の第1と第2の蛍光に変換されるように設定される。
また、第1及び第2の蛍光体17、18は、第1と第2の励起光の一部を吸収・発光し、かつ一部を透過するが、第1及び第2の蛍光体17、18の厚さや濃度によって、当該第1及び第2の蛍光体17、18を透過する励起光量も調整される。
画像取得手段3は、被検体Qの画像情報を取得するもので、撮像手段20と、画像処理手段21と、画像表示手段22とを有する。
撮像手段20は、光源装置2によって被検体Qに照明光P1が照射されたときの反射光の撮像を行い、この撮像により取得した画像信号を画像処理手段21に送る。この撮像手段20は、赤色画素(R)と緑色画素(G)と青色画素(B)とを配列して成る撮像素子を備え、これら赤色画素、青色画素、緑色画素からそれぞれ出力される受光量に応じた各受光信号から画像信号を生成する。
画像処理手段21は、撮像手段20から出力された画像信号を入力し、この画像信号に対して通常光観察モード又は特殊光観察モードのいずれかの観察モードに応じた画像処理を行う。
特殊光観察モードにおいて、画像処理手段21は、撮像手段20から出力された画像信号を入力し、この画像信号を画像処理、すなわち撮像手段20から出力された画像信号から青色画素の受光信号を青色と緑色との各画素の受光信号に割り当て、かつ緑色画素の受光信号を赤色画素の受光信号に割り当てる信号処理を行い、この信号処理された信号に対して予め設定された画像処理に行って特殊光観察画像を生成する。この特殊光観察画像において、粘膜表層の毛細血管Kは、明るい赤色と暗い緑色と暗い青色とが合わさった褐色(ブラウン)に近似した色となり、深部の太い血管Kは、暗い赤色と明るい緑色と明るい青色とが合わさった青緑色に近似した色となる。この結果、特殊光観察画像は、これら粘膜表層の毛細血管Kと深部の太い血管Kとのコントラストが強調されたものとなる。
この特殊光観察画像の生成について具体的に説明すると、特殊光観察モードの照明光P1において、第1のレーザダイオード4から射出された第1の励起光のスペクトルは、図5に示すようにヘモグロビンの光吸収スペクトルの最大強度ピーク(λh1)付近に存在する。第1の蛍光のスペクトルは、ヘモグロビンの光吸収スペクトルの強度ピーク(λh2)付近に存在する。
波長415nm付近の第1の励起光は、粘膜表層の毛細血管K中のヘモグロビンに強く吸収される。粘膜表層の血管Kが存在しない部分では、散乱されやすい性質を持つために、波長415nm付近の第1の励起光は、深部までは到達しない。
一方、波長520nm付近の第1の蛍光は、波長415nm付近の第1の励起光に比べて散乱されにくく、かつ粘膜の深部まで到達し、深部の太い血管K中のヘモグロビンに多く吸収さる。
照明光P1を被検体に照射したときの反射光は、撮像手段20における撮像素子の赤色画素と緑色画素と青色画素とにより受光される。
青色画素により主に受光される光成分は、波長415nm付近の第1の励起光の反射光である。粘膜表層の毛細血管部分では、当該第1の励起光の反射光の量が少なくなっている。
緑色画素で主に受光される光成分は、波長415nm付近の第1の励起光の反射光である。深部の太い血管部分では、当該第1の励起光の反射光の量が少なくなっている。
なお、照明光P1において赤色領域は、波長欠落領域であり、赤色領域の光を含まないために、赤色画素は、反射光を殆ど受光しない。
このように撮像手段20の撮像素子から出力される青色、緑色、赤色の各画素の各受光信号は、画像処理手段21に伝送される。
画像処理手段21は、上記の通り、青色画素の受光信号を青色と緑色との各画素の受光信号として割り当て、かつ緑色画素の受光信号を赤色画素の受光信号として割り当てる信号処理を行い、この信号処理された信号に対して予め設定された画像処理に行って特殊光観察画像を生成する。
通常光観察モードにおいて、画像処理手段21は、撮像手段20から出力された画像信号を入力し、この画像信号の青色、緑色及び赤色の受光信号を同色の画素信号として画像処理、すなわち撮像手段20から出力された画像信号から青色画素の受光信号を青色の各画素の受光信号とし、緑色画素の受光信号を緑色画素の受光信号とし、さらに赤色画素の受光信号を赤色画素の受光信号として信号処理を行い、この信号処理された信号に対して予め設定された画像処理に行って通常光観察画像を生成する。この通常光観察画像では、白色光の照射による例えば粘膜表層の毛細血管Kを含む画像となる。
この通常光観察モードは、通常の観察に適したものであり、白色光を被写体に照射することにより様々な波長の光が存在し、被検体に対する吸収・散乱特性も様々である。又、通常光観察モードでは、特殊光観察モードのような画素の割り当てが出来ないので、粘膜表層の毛細血管Kと深部の太い血管Kとのコントラストを強調表示することができない。
画像表示手段22は、画像処理手段21によって生成された特殊光観察画像又は通常光観察画像に対して特殊光観察モード又は通常光観察モードのいずれかの観察モードに応じてモニタに表示するための処理を行い、当該処理された特殊光観察画像又は通常光観察画像をモニタに表示する。特殊光観察モードでは、上記の通り、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とする被検体Qの特殊光観察画像を生成するので、画像表示手段22は、粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色としたコントラストの強調された特殊光観察画像をモニタに表示する。
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
[特殊光観察モードで被検体Qを観察する場合]
観察モード情報として特殊光観察モードが入力部6に入力されると、この入力部6は、特殊光観察モードの情報を光源制御部7に送る。この光源制御部7は、特殊光観察モードを入力すると、第1のレーザダイオード4のみを点灯する。
この第1のレーザダイオード4は、点灯することにより中心波長を415nmとする第1の励起光を射出する。この第1の励起光は、第1の光ファイバ8、光カプラ9、第3の光ファイバ11を通って光源装置2の先端部に設けられた波長変換ユニット12に導光され、当該波長変換ユニット12に入射する。
この波長変換ユニット12は、入射した第1の励起光を波長変換し、特殊光用の照明光P1として射出する。この特殊光用の照明光P1は、被検体Qに照射される。
被検体Qの観察は、被検体Qに照明光P1を照射したときの当該被検体Qからの反射光Fを撮像し、この撮像により得られた画像を観察する。従って、被検体Qの生体組織や血液などに対して照明光P1がどのように散乱や吸収されるのかが被検体Qの見え方に大きく影響する。
本実施の形態では、特殊光観察モードにおいて、被検体Qの血管Kを強調表示して観察を行う。図5は血管K内に流れるヘモグロビンの光吸収係数を示す。ヘモグロビンの吸収係数は、波長領域380nm〜780nmの可視光領域において、波長415nm付近(λh1)と、波長540nm付近(λh2)と、波長580nm付近(λh3)との3つの互いに異なる波長に吸収強度ピークを持ち、このうち波長415nm(λh1)付近の吸収強度が最も高い。
特殊光観察モードでは、この光吸収係数の波長による違いを利用して被検体Qの血管Kを強調表示して観察する。
特殊光観察モードにおける照明光P1のスペクトルについて説明する。ここで、可視光領域(波長400nm〜780nm)の発光スペクトルの最大強度に対してスペクトル強度が所定値以下、例えば20分の1以下である波長領域を波長欠落領域と定義する。
図6は特殊光用の照明光P1のスペクトルを示す。中心波長を415nmとする第1の励起光は、第1の蛍光体17を励起する。この励起により第1の蛍光体17は、ピーク波長517nm、発光波長領域約500nm〜550nmの第1の蛍光を発光する。
光源装置2から射出される特殊光用の照明光P1は、第1の蛍光体17から発光した第1の蛍光と、第2の蛍光体18から発光した第2の蛍光と、第1の蛍光体17に吸収されずに透過した第1の励起光とが混在した光である。この照明光P1のスペクトルは、第1の蛍光のスペクトルと、第2の蛍光のスペクトルと、第1の励起光のスペクトルとが混在したスペクトルである。
第1の励起光は、上記図4に示すように第2の蛍光体18を殆ど励起しない。これにより、照明光P1の最大強度である第1の励起光の透過光の強度に対して第2の蛍光のスペクトル強度は、20分の1以下である。
従って、特殊光用の照明光P1において第1の蛍光のスペクトルよりも長波長領域(580nm付近より長波長領域)は、第2の波長欠落領域となる。又、第1の励起光の透過光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間(420nm付近〜480nm付近)にも第1の波長欠落領域が存在する。
特殊光用の照明光P1に含まれる第1の励起光のスペクトルは、図5に示すようにヘモグロビンの光吸収スペクトルの最大強度ピーク(λh1)付近に存在する。第1の蛍光のスペクトルは、ヘモグロビンの光吸収スペクトルの強度ピーク(λh2)付近に存在する。
第1の蛍光体17に吸収されずに透過した波長415nm付近の第1の励起光(以下、第1の励起光の透過光と称する)と波長520nm付近の第1の蛍光とでは、被検体Qの生体組織に対する反射・散乱特性及び生体組織の内部へ侵入する深さが異なると共に、吸収される被検体Qの生体組織での部位が異なる。これにより、被検体Qに第1の励起光の透過光を照射したときの反射光と第1の蛍光を照射したときの反射光とは、コントラストを有するものとなる。
具体的に、特殊光観察モードで被検体Qの粘膜表面の観察を行う場合、波長415nm付近の第1の励起光の透過光は、粘膜表層の毛細血管K中のヘモグロビンに強く吸収され、かつ粘膜表層の血管Kが存在しない部位において強く反射・散乱される性質を持つ。
これに対して波長520nm付近の第1の蛍光は、粘膜表層の血管Kが存在しない部位に照射されると、第1の励起光の透過光よりも深く粘膜に対して侵入し、この後に散乱・反射され、深部の太い血管K中のヘモグロビンによって吸収される。
このような状態に、撮像手段20は、被検体Qに特殊光用の照明光P1を照射したときの反射光Fを撮像し、この撮像により取得した画像信号を出力する。
画像処理手段21は、撮像手段20から出力された画像信号を入力し、この画像信号から青色画素の受光信号を青色と緑色との各画素の受光信号に割り当て、かつ緑色画素の受光信号を赤色画素の受光信号に割り当てる信号処理を行い、この信号処理された信号に対して予め設定された画像処理に行い、粘膜表層の毛細血管Kを明るい赤色と暗い緑色と暗い青色とが合わさったブラウンに近似した色とし、深部の太い血管Kを暗い赤色と明るい緑色と明るい青色とが合わさった青緑色に近似した色とする特殊光観察画像を生成する。
画像表示手段22は、画像処理手段21によって生成された特殊光観察画像に対して当該特殊光観察モードに応じてモニタに表示するための処理を行い、当該処理された特殊光観察画像をモニタに表示する。この特殊光観察画像は、上記の通り、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とし、これら粘膜表層の毛細血管Kと深部の太い血管Kとのコントラストの強調された画像として表示される。
ここで、第1の励起光の透過光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間(420nm付近〜480nm付近)の波長領域と、第1の蛍光のスペクトルよりも長波長の波長領域との光は、コントラストを高める際に画像ノイズとして影響を与えてしまう。
従って、画像ノイズが少なく、コントラストの高い画像を得るには、第1の励起光の透過光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間の波長領域と、第1の蛍光のスペクトルよりも長波長の波長領域とは、可視光領域(波長400nm〜780nm)の発光スペクトルの最大強度に対してスペクトル強度が20分の1以下であることが望ましい。
なお、第1のレーザダイオード4から射出される第1の励起光は、中心波長415nmに限らず、ヘモグロビンの吸収係数の大きい波長λh1付近にスペクトルを有し、かつ第1の蛍光体17を励起可能で、第1の蛍光のスペクトルとの間に波長欠落領域が存在するものであればよい。
又、第1の蛍光体17は、Eu賦活のシリケート系蛍光体に限らず、ヘモグロビンの吸収係数の大きい波長λh2付近にスペクトルを有し、かつ第1の励起光の透過光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間の波長領域に波長欠落領域が存在するものであればよい。
[特殊光観察モードから通常光観察モードに切り替えて被検体Qを観察する場合]
特殊光観察モードから通常光観察モードに切り替わる観察モード情報が入力部6に入力されると、この入力部6から通常光観察モードの情報が光源制御部7に送られる。この光源制御部7は、通常光観察モードを入力すると、点灯中の第1のレーザダイオード4に加えて第2のレーザダイオード5を点灯し、2灯同時点灯の状態とする。
第1のレーザダイオード4から射出された中心波長415nmとする第1の励起光は、第1の光ファイバ8に入射し、この第1の光ファイバ8により光カプラ9に導光される。これと共に、第2のレーザダイオード5から射出された中心波長445nmとする第2の励起光は、第2の光ファイバ10に入射し、この第2の光ファイバ10により光カプラ9に導光される。
この光カプラ9は、第1の光ファイバ8によって導光された第1の励起光と、第2の光ファイバ10によって導光された第2の励起光とを合波し、この合波した励起光を第3の光ファイバ11に送る。この第3の光ファイバ11は、光カプラ9によって合波励起光を波長変換ユニット12に導光する。
この波長変換ユニット12は、第3の光ファイバ11により導光された合波励起光を波長変換し、通常光用の照明光(白色光)P2として射出する。この照明光P2は、被検体Qに照射される。
ここで、通常光観察モードにおける照明光P2のスペクトルについて説明する。図7は通常光用の照明光P2のスペクトルを示す。中心波長445nmとする第2の励起光は、第2の蛍光体18を励起する。この第2の蛍光体18は、ピーク波長650nm、発光波長領域約630nm〜690nmの第2の蛍光を発光する。
光源装置2から射出される通常光用の照明光P2は、特殊光観察モードにおける照明光P1に対して、第2の蛍光と第2の蛍光体18に吸収されずに透過した第2の励起光とを足し合わしたものとなる。この照明光P2のスペクトルは、照明光P1のスペクトルに対して第2の蛍光のスペクトルと第2の励起光のスペクトルとを足し合わしたスペクトルである。
すなわち、通常光用の照明光P2のスペクトルは、特殊光観察モードの照明光P1において波長欠落領域である第1の励起光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間の波長領域(420nm〜480nm付近)に中心波長445nmとする第2の励起光のスペクトルが追加され、かつ第1の蛍光のスペクトルよりも長波長側の波長領域(580nm付近〜)には、第2の蛍光のスペクトル(ピーク波長650nm)が追加される。
通常光観察モードの照明光P2では、特殊光用の照明光P1の波長欠落領域にスペクトルを追加することで白色光を実現している。なお、第2の励起光は、第1の蛍光体17も励起するが、この第2の励起光による第1の蛍光の発光強度は、第1の励起光による第1の蛍光の発光強度よりも小さい。これにより、第2の励起光を追加して、第1と第2のレーザダイオード4、5を同時点灯することで、第1の蛍光の発光強度が相対的に大きくなりすぎることはなく、通常光用の照明光P2が白色となるように第1及び第2の励起光の光量を光源制御部7によってそれぞれ調整することが可能である。
なお、第2のレーザダイオード5から射出される第2の励起光は、中心波長445nmに限らず、第2の蛍光体18を励起可能で、第1の蛍光のスペクトルと第1の励起光のスペクトルとの間の波長欠落領域にスペクトルが存在するようなものであればよい。
又、第2の蛍光体18は、Eu賦活のCaSに限らず、第2の励起光で発光し、Ce賦活のYAG(黄色)のように第1の蛍光よりも長波長側に発光スペクトルを有し、第1の励起光に対して殆ど発光しない蛍光体であればよい。なお、図8はYAG(Ce賦活)の励起スペクトル及び発光スペクトルを示す。
撮像手段20は、被検体Qに照明光P2を照射したときの反射光Fを撮像し、この撮像により取得した画像信号を出力する。
画像処理手段21は、撮像手段20から出力された画像信号を入力し、この画像信号の青色、緑色及び赤色の受光信号を同色の画素信号として画像処理、すなわち撮像手段20から出力された画像信号から青色画素の受光信号を青色の各画素の受光信号とし、緑色画素の受光信号を緑色画素の受光信号とし、さらに赤色画素の受光信号を赤色画素の受光信号として信号処理を行い、この信号処理された信号に対して予め設定された画像処理に行って通常光観察画像を生成する。
画像表示手段22は、画像処理手段21によって生成された通常光観察画像に対して当該通常光観察モードに応じてモニタに表示するための処理を行い、当該処理された通常光観察画像をモニタに表示する。
このように上記第1の実施の形態によれば、第1のレーザダイオード4の射出端と第2のレーザダイオード5の射出端とをそれぞれ光カプラ9に接続し、この光カプラ9の射出端を波長変換ユニット12に接続し、特殊光観察モードであれば第1のレーザダイオード4のみを点灯し、通常光観察モードであれば第1及び第2のレーザダイオード4、5を同時点灯するので、特殊光観察モードにおける粘膜表層の毛細血管Kをブラウンに近似した色とし、深部の太い血管Kを青緑色に近似した色とするコントラストの強調された特殊光観察画像を生成する特殊光観察と、通常光観察モードにおける粘膜表層の毛細血管Kを表示する白色光照射による通常光観察とを、単一の波長変換ユニット12で行うことが可能であり、小型化を実現できる。
特殊光観察モードにおいて、第1及び第2の蛍光体17、18を透過した波長415nm付近の第1の励起光の透過光は、粘膜表層の毛細血管K中のヘモグロビンに強く吸収され、かつ粘膜表層の毛細血管Kが存在しない部位において強く反射・散乱され、かつ波長520nm付近の第1の蛍光は、上記第1の励起光の透過光よりも深く粘膜に対して侵入して散乱・反射され、深部の太い血管K中のヘモグロビンによって吸収されるので、被検体Qにおける粘膜表層の毛細血管K及び深部の太い血管Kをコントラストの高い画像で観察でき、例えば粘膜表層の毛細血管Kに変化をもたらす癌などを発見し易くできる。
波長415nm付近の第1の励起光は、第1のレーザダイオード4によって射出される狭帯域なレーザ光なので、毛細血管K等の微細構造を観察しやすい。
通常光観察モードは、第1及び第2のレーザダイオード4、5を同時点灯する、又点灯中の第1のレーザダイオード4に加えて第2のレーザダイオード5を点灯して2灯を同時点灯するので、特殊光観察モードの照明光P1において波長欠落領域であった波長領域に第2の蛍光のスペクトルを追加して白色光を実現することができる。
なお、第1及び第2のレーザダイオード4、5は、同様の波長帯の励起光を射出するLEDに代えてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図9は光源装置を備えた被検体観察装置の構成図を示す。第1及び第2のレーザダイオード4、5に加えて第3のレーザダイオード30が設けられている。この第3のレーザダイオード30は、中心波長375nmとする第3の励起光を射出する。この第3のレーザダイオード30は、第4の光ファイバ31を介して光カプラ32の一入射端が光学的に接続されている。この第4の光ファイバ31は、第3のレーザダイオード30から射出された第3の励起光を光カプラ32に導光する。
光源制御部7は、入力部6から特殊光観察モードを入力すると、第1のレーザダイオード4のみを点灯して特殊光用の照明光P1を射出させ、通常光観察モードを入力すると、第1と第2と第3のレーザダイオード4、5、30を同時点灯して通常光用の照明光P3を射出させる。
光カプラ32は、第1の光ファイバ8と第2の光ファイバ10と第4の光ファイバ31とがそれぞれ各入射端に光学的に接続され、これら第1の光ファイバ8によって導光された第1の励起光と、第2の光ファイバ10によって導光された第2の励起光と、第4の光ファイバ31によって導光された第3の励起光を合波し、この合波励起光を第3の光ファイバ11に導光する。
図10は波長変換ユニット12の構成図を示す。この波長変換ユニット12は、第1と第2の蛍光体17、18に加えて第3の蛍光体33を有する。これら第1、第2と第3の蛍光体17、18、33は、第2の蛍光体18が第3の光ファイバ11の射出端11a側に配置され、第3の蛍光体33が光透過部材16内の射出口12a側に配置され、これら第2と第3の蛍光体18、33の間に第1の蛍光体17が配置されている。これら第1、第2と第3の蛍光体17、18、33は、第3の光ファイバ11の射出端11aから射出される合波励起光の光軸上で、かつ第1と第2と第3の励起光の照射領域の重なる領域に積層されて設けられている。
図11は第3の蛍光体33の励起・発光スペクトルを示す。この第3の蛍光体33は、第1と第2と第3の励起光及び第1と第2の蛍光とは異なるスペクトルを有する第3の蛍光を発光する。
この第3の蛍光体33は、Eu賦活の(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO12(以下、SCAと略記)であり、図11に示すような発光スペクトル、励起スペクトルを有する。発光スペクトルのピーク波長は448nmである。第3の蛍光体33は、励起スペクトルから分かるように第1のレーザダイオード4から射出される中心波長415nmの第1の励起光と、第3のレーザダイオード30から射出される中心波長375nmの第3の励起光とのいずれに対しても励起発光する。中心波長415nmとする第1の励起光による励起発光の割合は、中心波長375nmとする第3の励起光による励起発光の割合の50%程度である。また、第2のレーザダイオード5から射出される中心波長445nmとする第2の励起光に対しては殆ど発光しない。
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
[特殊光観察モードで被検体Qを観察する場合]
特殊光観察モードでは、光源制御部7は、第1のレーザダイオード4のみを点灯する。
この第1のレーザダイオード4から射出される第1の励起光は、上記同様に、第1の光ファイバ8、光カプラ32、第3の光ファイバ11を通って光源装置2の波長変換ユニット12に導光される。この波長変換ユニット12は、入射した第1の励起光を波長変換し、特殊光用の照明光P1として射出して被検体Qに照射する。
撮像手段20は、被検体Qに照明光P1を照射したときの反射光Fを撮像し、この撮像により取得した画像信号を出力する。
画像処理手段21は、撮像手段20から出力された画像信号を入力し、この画像信号から青色画素の受光信号を青色と緑色との各画素の受光信号に割り当て、かつ緑色画素の受光信号を赤色画素の受光信号に割り当てる信号処理を行い、この信号処理された信号に対して予め設定された画像処理に行い、粘膜表層の毛細血管Kをブラウンに近似した色とし、深部の太い血管Kを青緑色に近似した色とする特殊光観察画像を生成する。
画像表示手段22は、画像処理手段21によって生成された特殊光観察画像に対して当該特殊光観察モードに応じてモニタに表示するための処理を行い、上記の通り、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とするコントラストの強調された特殊光観察画像をモニタに表示する。
この特殊光観察モードにおいて被検体Qの観察は、上記第1の実施形態と殆ど同様であるが、第3の蛍光体33が追加されたことによる照明光P1のスペクトルが多少変わる。
図12は特殊光観察モードにおける照明光P1のスペクトルのイメージ図を示す。照明光P1は、第1の蛍光と、第2の蛍光と、第3の蛍光と、第1の蛍光体17に吸収されずに透過した第1の励起光とが混在した光である。この照明光P1のスペクトルは、第1の蛍光のスペクトルと、第2の蛍光のスペクトルと、第3の蛍光のスペクトルと、第1の励起光のスペクトルとが混在したスペクトルである。
本実施の形態では、第3の蛍光に対しても、特殊光用の照明光P1の最大強度である第1の励起光の透過光の強度に対して第3の蛍光のスペクトルの強度が20分の1以下となるように第3の蛍光体33の厚さや濃度が設定される。第3の蛍光体33は、第1の励起光では殆ど励起しない方がより望ましい。
このように特殊光用の照明光P1においては、上記第1の実施形態と同様に、第1の蛍光のスペクトルよりも長波長領域(580nm付近より長波長領域)と、第1の励起光の透過光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間(420nm付近〜480nm付近)とにそれぞれ波長欠落領域が存在する。
従って、上記第1の実施形態と同様に、特殊光観察モードで被検体Qの粘膜表面の観察を行う場合、波長415nm付近の第1の励起光の透過光は、粘膜表層の毛細血管K中のヘモグロビンに強く吸収され、かつ粘膜表層の血管Kが存在しない部位において強く反射・散乱される。
一方、波長520nm付近の第1の蛍光は、第1の励起光の透過光よりも深く粘膜に対して侵入し、この後に散乱・反射され、深部の太い血管K中のヘモグロビンによって吸収される。
この結果、画像表示手段22は、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とするコントラストの強調された特殊光観察画像をモニタに表示する。
[特殊光観察モードから通常光観察モードに切り替えて被検体Qを観察する場合]
通常光観察モードでは、光源制御部7は、点灯中の第1のレーザダイオード4に加えて、第2のレーザダイオード5と第3のレーザダイオード30とを点灯し、いわゆる3灯同時点灯の状態とする。
図13は通常光観察モードにおける照明光P3のスペクトルを示す。この通常光用の照明光P3は、特殊光観察モードにおける照明光P1に対して、第2の蛍光と、第2の蛍光体18に吸収されず透過した第2の励起光と、第3の蛍光と、第3の蛍光体33に吸収されず透過した第3の励起光を足し合わしたものである。
この通常光用の照明光P3のスペクトルは、特殊光用の照明光P1のスペクトルに対して、第2の励起光のスペクトルと、第2の蛍光のスペクトルと、第3の励起光のスペクトルと、第3の蛍光のスペクトルとを足し合わしたスペクトルである。
通常光用の照明光P3では、特殊光用の照明光P1において波長欠落領域であった第1の励起光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルの間の波長欠落領域(420nm付近〜480nm付近)に対して、中心波長445nmとする第2の励起光のスペクトルと、ピーク波長448nmの第3の蛍光のスペクトルとが追加される。これと共に、第1の蛍光のスペクトルよりも長波長側の波長欠落領域(580nm付近〜)には、ピーク波長650nmの第2の蛍光のスペクトルが追加される。
通常光観察モードの照明光P3では、特殊光用の照明光P1の波長欠落領域にスペクトルを追加することで白色光が実現される。第2の励起光及び第3の励起光は、第1の蛍光体17も励起するが、照明光P3が白色光となるように第1及び第2の励起光の光量が調整される。
このように特殊光用の照明光P1において波長欠落領域であった第1の励起光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルの間の波長欠落領域(420nm付近〜480nm付近)に対して第2と第3の蛍光のスペクトルとが追加され、かつ第1の蛍光のスペクトルよりも長波長側の波長欠落領域(580nm付近〜)に第2の蛍光のスペクトルが追加されることにより、通常光用の照明光(白色光)P3が実現される。
このように上記第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態に対して第3のレーザダイオード30を追加すると共に、第1と第2の蛍光体17、18に対して第3の蛍光体33を加え、光源制御部7によって特殊光観察モードであれば、第1のレーザダイオード4のみの点灯して照明光P1を射出させ、通常光観察モードであれば、第1と第2と第3のレーザダイオード4、5、30を同時点灯して通常光用の照明光P3を射出させるので、特殊光観察モードにおいて、上記第1の実施の形態と同様に、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とするコントラストの強調された特殊光観察画像を表示でき、通常光観察モードにおいて、粘膜表層の毛細血管Kを観察し易くなる。
通常光用の照明光P3において、第3の蛍光が第1の励起光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間の波長領域に追加されるので、波長欠落領域が少なくなり、照明光P3の白色光の演色性を上記第1の実施の形態と比べて良くすることができる。
第3の励起光は、中心波長375nmの可視光領域外の光であるので、第3の励起光そのものによって通常光用の照明光P3の色が変化することはない。これにより、第3の蛍光によって照明光P3の色が調節しやすい。
なお、第3のレーザダイオード30から射出される第3の励起光は、中心波長375nmに限らず、第3の蛍光体33を励起可能で、近紫外の波長領域にスペクトルが存在するようなものであればよい。
又、第3の蛍光体33は、Eu賦活のSCAに限らず、第3の励起光で発光し、第1の蛍光のスペクトルと第1の励起光のスペクトルとの間の波長欠落領域に発光スペクトルが存在するようなものであればよいが、第1の励起光では殆ど励起しない方が望ましい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態は、図9に示す上記第2の実施の形態の構成と略同一であり、同図9を援用してその相違するところについて説明する。
本実施の形態は、上記第2の実施の形態と相違するところは、第3の蛍光体33と、光源制御部7とである。
第3の蛍光体33は、第3のレーザダイオード30から射出される中心波長375nmとする第3の励起光によって励起され、かつ波長580nm付近に発光スペクトルのピークを有する。この第3の蛍光体33は、第2のレーザダイオード5から射出される中心波長445nmとする第2の励起光では殆ど励起しない方がより望ましい。
光源制御部7は、入力部6から特殊光観察モードが入力されると、第1のレーザダイオード4と第3のレーザダイオード30とを同時点灯し、この同時点灯により光源装置2から特殊光用の照明光P4を射出させる。
又、光源制御部7は、入力部6から通常光観察モードが入力されると、第1のレーザダイオード4と第2のレーザダイオード5と第3のレーザダイオード30とを同時点灯し、この同時点灯により光源装置2から通常光用の照明光P3を射出させる。
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
[特殊光観察モードで被検体Qを観察する場合]
特殊光観察モードでは、光源制御部7は、第1のレーザダイオード4と第3のレーザダイオード30とを同時点灯する。第1のレーザダイオード4から射出される第1の励起光は、上記同様に、第1の光ファイバ8を通って光カプラ32に導光される。これと共に、第3のレーザダイオード30から射出される第3の励起光も、第4の光ファイバ31を通って光カプラ32に導光される。この光カプラ32は、第1の光ファイバ8によって導光された第1の励起光と、第4の光ファイバ31によって導光された第3の励起光とを合波し、この合波励起光を第3の光ファイバ11に導光する。この合波励起光は、第3の光ファイバ11を通って波長変換ユニット12に導光される。この波長変換ユニット12は、入射した合波励起光を波長変換し、特殊光用の照明光P4として射出して被検体Qに照射する。
図14は特殊光観察モードにおける照明光P4のスペクトルを示す。この照明光P4は、第1の蛍光と、第2の蛍光と、第3の蛍光3と、第1の蛍光体17に吸収されずに透過した第1の励起光と、第3の蛍光体33に吸収されずに透過した第3の励起光とを混在した光である。照明光P4のスペクトルは、第1の蛍光のスペクトルと、第2の蛍光のスペクトルと、第3の蛍光のスペクトルと、第1の励起光のスペクトルと、第3の励起光のスペクトルを混在したスペクトルである。第3の蛍光のスペクトルは、ヘモグロビンの光吸収スペクトルの強度ピーク(λh3)付近に存在する。
本実施の形態における特殊光用の照明光P4では、第3の蛍光のスペクトルよりも長波長領域に波長欠落領域が存在すると共に、第1の励起光の透過光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間(420nm付近〜480nm付近)に波長欠落領域が存在する。
撮像手段20は、被検体Qに照明光P4を照射したときの反射光Fを撮像し、この撮像により取得した画像信号を出力する。画像処理手段21は、撮像手段20から出力された画像信号を画像処理し、上記の通り、粘膜表層の毛細血管Kをブラウンに近似した色とし、深部の太い血管Kを青緑色に近似した色とする特殊光観察画像を生成する。画像表示手段22は、画像処理手段21によって生成された特殊光観察画像に対して当該特殊光観察モードに応じてモニタに表示するための処理を行い、上記の通り、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とするコントラストの強調された特殊光観察画像をモニタに表示する。
[特殊光観察モードから通常光観察モードに切り替えて被検体Qを観察する場合]
通常光観察モードでは、光源制御部7は、第1のレーザダイオード4と第2のレーザダイオード5と第3のレーザダイオード30とを同時点灯し、この同時点灯により光源装置2から通常光用の照明光(白色光)P3を射出させる。
図15は通常光観察モードにおける照明光P3のスペクトルを示す。この照明光P3は、特殊光観察モードにおける照明光P1に対して、第2の蛍光と、第2の蛍光体18に吸収されずに透過した第2の励起光とを足し合わした光である。この通常光用の照明光P3のスペクトルは、特殊光用の照明光P1のスペクトルに対して第2の励起光のスペクトルと第2の蛍光のスペクトルとを足し合わしたスペクトルである。
従って、通常光観察モードにおける照明光P3は、特殊光観察モードにおける照明光P1おける波長欠落領域、すなわち第3の蛍光のスペクトルよりも長波長領域と、第1の励起光の透過光のスペクトルと第1の蛍光のスペクトルとの間(420nm付近〜480nm付近)との波長欠落領域に対して第2の蛍光と、第2の蛍光体18に吸収されずに透過した第2の励起光とを追加することで白色光を実現する。
このように上記第3の実施の形態によれば、第3のレーザダイオード30から射出される中心波長375nmとする第3の励起光によって励起され、かつ波長580nm付近に発光スペクトルのピークを有する第3の蛍光体33を設け、特殊光観察モードであれば、第1のレーザダイオード4と第3のレーザダイオード30とを同時点灯して照明光P4を射出し、通常光観察モードであれば、第1のレーザダイオード4と第2のレーザダイオード5と第3のレーザダイオード30とを同時点灯して照明光P3を射出するので、特殊光用の照明光P1において、第3の蛍光のスペクトルがヘモグロビンの光吸収スペクトルの強度ピーク(λh3)付近に存在することから、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とするコントラストの強調された特殊光観察画像をモニタに表示できる。
又、通常光用の照明光P2において、第3の蛍光が第1の蛍光のスペクトルと第2の蛍光のスペクトルとの間のスペクトル強度が低い波長領域に追加されることで、照明光P2の白色光の演色性を上記第1の実施の形態の照明光P2の白色光と比べて良くすることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態は、図9に示す上記第2の実施の形態の構成と略同一であり、同図9を援用してその相違するところについて説明する。
本実施の形態は、上記第2の実施の形態と相違するところは、第3のレーザダイオード30と、第3の蛍光体33と、第2の特殊光観察モードを追加したされたところである。
上記第1乃至第3の実施の形態は、特殊光観察モードにおいて観察対象として血管K内のヘモグロビンを強調表示して観察した。
これに対して本実施の形態は、上記特殊光観察モードとは別の第2の特殊光観察モードを追加している。この第2の特殊光観察モードは、観察対象として血管K内のヘモグロビン以外の物質、例えば被検体Q内に投与する蛍光プローブ等の薬剤や、被検体Q内にある細胞等の物質を観察する。なお、上記特殊光観察モードは、第1の特殊光観察モードと称する。
入力部6は、通常光観察モードと第1の特殊光観察モード1と第2の特殊光観察モードとのうちいずれか1つの観察モードを示す観察モード情報を入力し、この観察モード情報を光源制御部7に送る。
光源制御部7は、第1の特殊光観察モードを入力すると、第1のレーザダイオード4のみを点灯し、光源装置2から特殊光用の照明光P1を射出させる。
光源制御部7は、第2の特殊光観察モードを入力すると、第3のレーザダイオード30のみを点灯し、光源装置2から特殊光用の照明光P5を射出させる。
光源制御部7は、通常光観察モードを入力すると、第1と第2のレーザダイオード8、10を同時点灯し、光源装置2から通常光用の照明光P2を射出させる。
本実施の形態における特殊光用の照明光P1は、上記第1の実施の形態における特殊光用の照明光P1と同一の光であり、通常光用の照明光P2も上記第1の実施の形態における照明光P2と同一の光である。
第3の励起光と第3の蛍光のいずれか一方又は両方のスペクトルのピークは、蛍光プローブ等の薬剤や被検体Q内にある細胞等の物質等の観察対象の光吸収ピーク付近にあるように選定する。
又、第1の蛍光体17と第2の蛍光体18は、第3の励起光に対して殆ど発光しない。第3の蛍光体33は、第1の励起光と第2の励起光に対して殆ど発光しない。
第3の蛍光体33は、第2の励起光に対して発光してもよいが、通常観察モードにおいては、照明光P2が白色光となるように第1の励起光と第2の励起光との光量を調整する。
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
[第1の特殊光観察モードで被検体Qを観察する場合]
第1の特殊光観察モードでは、光源制御部7は、第1のレーザダイオード4のみを点灯し、光源装置2から特殊光用の照明光P1を射出させる。この第1の特殊光観察モードでは、上記第1の実施の形態と同様に、被検体Qに特殊光用の照明光P1を照射したときの反射光Fを撮像し、この撮像により取得した画像信号を画像処理することにより、例えば粘膜表層の毛細血管Kをブラウン色とし、深部の太い血管Kを青緑色とするコントラストの強調された特殊光観察画像をモニタに表示する。
[第1の特殊光観察モードから第2の特殊光観察モードに切り替えて被検体Qを観察する場合]
第2の特殊光観察モードでは、光源制御部7は、第3のレーザダイオード30のみを点灯し、光源装置2から特殊光用の照明光P5を射出させる。この第2の特殊光観察モードでは、被検体Qに特殊光用の照明光P5を照射したときの反射光Fを撮像し、この撮像により取得した画像信号を画像処理することにより、観察対象である被検体Q内に投与する蛍光プローブ等の薬剤や被検体Q内にある細胞等の物質と、それ以外の物質とにコントラストが強調された画像がモニタに表示される。
この場合、第3のレーザダイオード30から射出される第3の励起光と第3の蛍光のそれぞれの光に対する観察対象、ここでは蛍光プローブ等の薬剤や被検体Q内にある細胞等の物質等の観察対象の光吸収・反射・散乱などの特性と、観察対象の周りの物質の光吸収・反射・散乱などの特性の違いによって、観察対象を強調して観察される。
このように上記第4の実施の形態によれば、第2の特殊光観察モードを追加し、この第2の特殊光観察モードであれば、第3のレーザダイオード30のみを点灯し、光源装置2から照明光P5を射出させることにより、観察対象として血管K内のヘモグロビン以外の物質、例えば被検体Q内に投与する蛍光プローブ等の薬剤や、被検体Q内にある細胞等の物質を強調して観察できる。
又、上記第4の実施の形態によれば、第1と第2の特殊観察モードを切り替えることによって、1つの波長変換ユニット12において、異なる種類の観察対象を切り替えて強調表示して観察することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1:被検体観察装置、Q:被検体、K:血管、2:光源装置、3:画像取得手段、4:第1のレーザダイオード、5:第2のレーザダイオード、6:入力部、7:光源制御部、8:第1の光ファイバ、9:光カプラ、10:第2の光ファイバ、11:第3の光ファイバ、12:波長変換ユニット、13:ホルダ、11a:第3の光ファイバの射出端、14:傾斜凹面部、12a:射出口、15:反射部材、17:第1の蛍光体、18:第2の蛍光体、16:光透過部材、20:撮像手段、21:画像処理手段、22:画像表示手段、30:第3のレーザダイオード、31:第4の光ファイバ、32:光カプラ、33:第3の蛍光体。

Claims (30)

  1. それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、
    前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、
    通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、
    前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部と、
    を具備し、
    前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、
    前記複数の励起光源は、
    第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、
    前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、
    を有し、
    前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源と前記第2の励起光源の点灯を切り替え、
    前記複数の波長変換部材は、
    前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、
    前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3のスペクトルとはピーク波長の異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、
    を含むことを特徴とする光源装置。
  2. それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、
    前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、
    通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、
    前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部と、
    を具備し、
    前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、
    前記複数の励起光源は、
    第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、
    前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、
    を有し、
    前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源のみの点灯と、前記第1及び前記第2の励起光源の同時点灯と、を切り替えることを特徴とする光源装置。
  3. それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、
    前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、
    通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、
    前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部と、
    を具備し、
    前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、
    前記複数の励起光源は、
    第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、
    前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、
    を有し、
    前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源と前記第2の励起光源の点灯を切り替え、
    前記複数の波長変換部材は、
    前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、
    前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3のスペクトルとはピーク波長の異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、
    を含み、
    前記光源制御部は、
    前記入力部に前記特殊光観察モードが入力されると、前記第1の励起光源のみを点灯して、前記第1及び前記第3のスペクトルを含む第1の照明光を射出し、
    前記入力部に前記通常光観察モードが入力されると、前記第1及び前記第2の励起光源を同時点灯して、前記第1乃至前記第4のスペクトルを含む第2の照明光を射出する、ことを特徴とする光源装置。
  4. 前記特定の観察対象の、可視光領域における光吸収のピーク付近の波長領域では、前記第1の照明光は、前記光吸収のピークから離れた光吸収の少ない波長領域に比べて、スペクトル強度が相対的に大きいことを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  5. 前記特定の観察対象は、前記光吸収のピークを複数有し、
    前記第1のスペクトルと前記第3のスペクトルは、それぞれ異なる前記光吸収のピーク付近の波長領域において、前記光吸収のピークから離れた光吸収の少ない波長領域に比べて、スペクトル強度が相対的に大きいことを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  6. 前記第1の照明光は、前記特定の観察対象の前記光吸収のピークから離れた相対的に光吸収の少ない波長領域において、前記第1の照明光の発光スペクトルの最大強度に対してスペクトル強度が所定値以下である波長欠落領域を有することを特徴とする請求項又はに記載の光源装置。
  7. 前記波長欠落領域は、前記第1の照明光の発光スペクトルの最大強度に対して前記スペクトル強度が20分の1以下であることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  8. 前記第1の照明光は、前記第1のスペクトルと前記第3のスペクトルの間の波長領域に第1の波長欠落領域を有することを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  9. 前記第1の照明光は、前記第3のスペクトルよりも長波長側の波長領域に第2の波長欠落領域を有することを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  10. 前記第2の照明光は、前記第1の波長欠落領域内に前記第2のスペクトルを有することを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  11. 前記第2の照明光は、前記第2の波長欠落領域内に前記第4のスペクトルを含むことを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  12. 前記第2の照明光は、白色光であることを特徴とする請求項10又は11に記載の光源装置。
  13. 前記第2の波長変換部材は、前記第1の励起光に対して殆ど波長変換せず、透過又は散乱の一方又は両方する性質を有することを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  14. 前記特定の観察対象は、血液中のヘモグロビンであり、
    前記第1のスペクトルは、前記ヘモグロビンの光吸収の第1のピーク付近の波長領域400nm〜440nmにおいてスペクトル強度が相対的に大きく、
    前記第3のスペクトルは、前記ヘモグロビンの光吸収の第2のピーク付近の波長領域525nm〜555nmにおいてスペクトル強度が相対的に大きい、ことを特徴とする請求項又はに記載の光源装置。
  15. 前記第1の波長変換部材は、波長領域500nm〜580nmにおいて、発光スペクトルのピークを有する緑色蛍光体であることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  16. 前記第2の波長変換部材は、波長領域600nm〜750nmにおいて、発光スペクトルのピークを有する赤色蛍光体であることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  17. 前記第2の波長変換部材は、波長領域550nm〜650nmにおいて、発光スペクトルのピークを有する黄色蛍光体であることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  18. 前記第2のスペクトルは、波長領域430nm〜460nmに存在することを特徴とする請求項10に記載の光源装置。
  19. 前記複数の励起光源は、前記第1乃至前記第4のスペクトルとは異なる第5のスペクトルを有する第3の励起光を射出する第3の励起光源をさらに有し、
    前記複数の波長変換部材は、前記第3の励起光が照射されたときに、前記第5のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1乃至前記第4のスペクトルとは異なる第6のスペクトルの光を射出する第3の波長変換部材をさらに有することを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  20. 前記光源制御部は、
    前記入力部に前記特殊光観察モードが入力されると、前記第1の励起光源のみを点灯して、前記第1及び前記第3のスペクトルを含む第1の照明光を射出し、
    前記入力部に前記通常光観察モードが入力されると、前記第1及び前記第2の励起光源に加えて前記第3の励起光源も同時点灯して、前記第1乃至前記第6のスペクトルを含む第2の照明光を射出することを特徴とする請求項19に記載の光源装置。
  21. 前記第5のスペクトルは、近紫外の波長領域に存在することを特徴とする請求項20に記載の光源装置。
  22. 前記第1の照明光は、前記第1のスペクトルと前記第3のスペクトルとの間の波長領域に、前記第1の照明光の発光スペクトルの最大強度に対してスペクトル強度が20分の1以下である第1の波長欠落領域を有し、
    前記第2の照明光における前記第6のスペクトルは、前記第1の波長欠落領域内に存在することを特徴とする請求項20又は21に記載の光源装置。
  23. それぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出する複数の励起光源と、
    前記複数の励起光源から射出される前記複数の励起光をそれぞれスペクトルの異なる光に波長変換し、かつ前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材と、
    通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードを入力する入力部と、
    前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能とする光源制御部と、
    を具備し、
    前記複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出し、
    前記複数の励起光源は、
    第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、
    前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、
    前記第1及び前記第2のスペクトルとは異なる第5のスペクトルを有する第3の励起光を射出する第3の励起光源と、
    を有し、
    前記複数の波長変換部材は、
    前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2及び前記第5のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、
    前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3及び前記第5のスペクトルとは異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、
    前記第3の励起光を照射されたときに、前記第5のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1乃至前記第4のスペクトルとは異なる第6のスペクトルの光を射出する第3の波長変換部材と、
    を有し、
    前記光源制御部は、前記入力部に入力された前記観察モードに基づいて、前記第1乃至前記第3の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え可能である、ことを特徴とする光源装置。
  24. 前記光源制御部は、
    前記入力部に前記特殊光観察モードが入力されると、前記第1及び前記第3の励起光源を同時点灯して、前記第1及び前記第3及び前記第5及び前記第6のスペクトルを含む第1の照明光を射出し、
    前記入力部に前記通常光観察モードが入力されると、前記第1乃至前記第3の励起光源を同時点灯して、前記第1乃至前記第6のスペクトルを含む第2の照明光を射出する、ことを特徴とする請求項23に記載の光源装置。
  25. 前記第1及び前記第3及び前記第6のスペクトルは、前記特定の観察対象の、可視光領域に複数ある光吸収のピークのうち異なるピーク付近の波長領域において、前記光吸収のピークから離れた光吸収の少ない波長領域に比べて、それぞれスペクトル強度が相対的に大きいことを特徴とする請求項24に記載の光源装置。
  26. 前記入力部は、通常光観察モードと、第1の特定の観察対象を強調表示するための第1の特殊光観察モードと、前記第1の特定の観察対象とは異なる第2の特定の観察対象を強調表示するための第2の特殊光観察モードを入力でき、
    前記光源制御部は、
    前記入力部に前記第1の特殊光観察モードが入力されると、前記第1の励起光源のみを点灯して、前記第1及び第3のスペクトルを含む第1の照明光を射出し、
    前記入力部に前記通常光観察モードが入力されると、前記第1及び前記第2の励起光源を同時点灯して、前記第1乃至前記第4のスペクトルを含む第2の照明光を射出し、
    前記入力部に前記第2の特殊光観察モードが入力されると、前記第3の励起光源のみを点灯して前記第5及び前記第6のスペクトルを含む第3の照明光を射出させる、ことを特徴とする請求項23に記載の光源装置。
  27. 前記第3の照明光は、前記第2の特定の観察対象の光吸収のピーク付近の波長領域において、前記第2の特定の観察対象の光吸収のピークから離れた光吸収の少ない波長領域に比べてスペクトル強度が相対的に大きいことを特徴とする請求項26に記載の光源装置。
  28. 請求項1乃至27のうちいずれか1項に記載の光源装置を備え、当該光源装置から射出された前記照明光を被検体に照射し、前記被検体を観察することを特徴とする被検体観察装置。
  29. 通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードのうちいずれかの前記観察モードを入力すると、
    当該入力された観察モード情報に基づいて、複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え、当該点灯した励起光源からそれぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出して、前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材に照射し、
    これら複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出する、光源制御方法であって、
    前記複数の励起光源は、
    第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、
    前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、
    を有し、
    前記複数の波長変換部材は、
    前記第1の励起光が照射されたときに、前記第1のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルの光を射出する第1の波長変換部材と、
    前記第2の励起光を照射されたときに、前記第2のスペクトルよりも長波長で、かつ前記第1及び前記第3のスペクトルとはピーク波長の異なる第4のスペクトルの光を射出する第2の波長変換部材と、
    を含み、
    前記点灯する励起光源の組み合わせの切り替えでは、前記入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源と前記第2の励起光源の点灯を切り替える、ことを特徴とする光源制御方法。
  30. 通常光観察モードと、特定の観察対象を強調表示するための特殊光観察モードからなる複数の観察モードのうちいずれかの前記観察モードを入力すると、
    当該入力された観察モード情報に基づいて、複数の励起光源のうち点灯する励起光源の組み合わせを切り替え、当該点灯した励起光源からそれぞれ異なるスペクトルを有する複数の励起光を射出して、前記複数の励起光の共通の照射領域に配置される複数の波長変換部材に照射し、
    これら複数の波長変換部材から射出される光を照明光とし、前記複数の観察モードに応じた照明光を同一の射出部から射出する、光源制御方法であって、
    前記複数の励起光源は、
    第1のスペクトルを有する第1の励起光を射出する第1の励起光源と、
    前記第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを有する第2の励起光を射出する第2の励起光源と、
    を有し、
    前記点灯する励起光源の組み合わせの切り替えでは、前記入力された前記観察モードに基づいて、前記第1の励起光源のみの点灯と、前記第1及び前記第2の励起光源の同時点灯と、を切り替える、ことを特徴とする光源制御方法。
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