JP6103610B2 - Qamマッピング装置およびマッピング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ビット誤り率を低減するQAMマッピングの技術に関する。
光伝送技術を用いた100Gbps超級のシステムでは、既知の分散補償技術を用いても伝送路中の歪を補償しきれないという問題があった。その問題に対して、デジタルコヒーレント信号処理技術を用いたデジタル信号処理を導入することによって、補償技術を向上させることができるようになった。また、デジタルコヒーレント信号処理技術を用いることによって、位相推定、偏波分離といった処理をデジタル信号処理によって実現可能になり、より高速な多値変調や偏波多重等といった技術が利用できるようになってきている。
なお、100Gbps級の光伝送システムでは、DP−QPSK(Dual Polarization - Quadrature Phase Shift Keying)信号を用いたケースが開示されている(非特許文献1参照)。また、デジタルコヒーレント信号処理技術は、汎用性の高いDSP(Digital Signal Processer)を用いて実現することが可能であり商用サービスへの導入が検討されている。
光伝送技術において、更なる高速大容量化を実現するために、多値変調においてより多くのシンボルを用いる方式についての検討が望まれている。多値変調の一種であるQAM(Quadrature Amplitude Modulation)は、位相と振幅の両方を変化させて送信データを変調する方式であり、伝送速度を高速にすることができる。16QAM信号では、直交した偏波それぞれに16値のいずれかの位相・振幅情報を重畳する。そのため、例えば、25GBaudの信号に対し4ビットの情報(シンボル)と2つの偏波を使用することで25G×4×2=200Gbitの情報を伝送することが可能になる。
T. Kobayashi,et al.,"8-Tb/s(80x127Gb/s) DP-QPSK L-band DWDM Transmission over 457-km Installed DSF Links with EDFA-only amplification",15th OptoElectronics and Communications Conference (OECC2010) Technical Digest,,July 2010
QAM方式は、位相変化と振幅変化とを組み合わせた変調方式である。1シンボル当たりに割り当てるビット数を多く設定した場合には、伝送効率が良くなる。しかし、QAM方式は、隣接シンボル間のハミング距離(符号間距離:2つの2進数を比較したとき異なっているビットの数)にばらつきが生じるようにビット列を配置した場合には、送信データのビット誤り率が高くなるという問題がある。なお、QAM方式は、1シンボル当たりに割り当てるビット数が多くなるほど、シンボル間の振幅距離および位相距離が近くなるため、送信データのビット誤り率が高くなる虞がある。振幅距離とは、同相(in-phase)軸と直角位相(quadrature)軸とで表されるIQ平面上における原点からの距離についての差分であり、位相距離とは、原点回りの回転角についての差分である。
また、伝送路の伝送品質や装置の性能等に依存して位相スリップが生じた場合には、送信時のマッピング状態を受信側で正常に復元できなくなるため、送信データのビット誤り率が高くなるという問題もある。
そこで、本発明は、QAM方式において、ビット誤り率を低減するQAMマッピング装置およびマッピング方法を提供することを課題とする。
本発明の通信装置は、QAMによってデータを変調するQAMマッピング装置を備える通信装置であって、前記QAMマッピング装置は、前記QAMのシンボルの位置を表すIQ平面において、同じ象限内の前記シンボルに割り当てるビット列として、そのビット列の上位側(MSB側;Most Significant Bit側)に同じビット列を配置した複数のマッピングパタンであって、前記IQ平面の原点に対して90度回転した位置のシンボルのビット列として、前記上位側のビット列に加えてさらに、前記上位側のビットを除く下位側に同じビット列を配置した第1のマッピングパタンを含む複数のマッピングパタンを記憶しているマッピングパタン記憶部と、リップ率の情報に基づいて、マッピングパタン選択情報を受信し、当該マッピングパタン選択情報に基づいて前記複数のマッピングパタンから第1のマッピングパタンを1つ選択し、選択したマッピングパタンからシンボルの前記上位側のビット列を読み出して、当該読み出した前記上位側のビット列に基づいて、前記データの前記上位側のビット列を変調するマッピング部と、を備え、前記通信装置は、伝送路から受信した信号からIQ値を取得し、所定の閾値情報を用いてIQ値の閾値処理を行うことで、シンボル位置の判定を行う判定部、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、QAMマッピング装置は、IQ平面の原点に対して90度回転した位置のシンボルのビット列の下位側(LSB側)に同じビット列を割り当てることができる。したがって、通信装置は、位相スリップに伴うビット誤り率を低減することができる。
なお、マッピング方法に係る発明については、前記したQAMマッピング装置と同様の技術的特徴を備えており、前記QAMマッピング装置と同様の効果を有しているので、「発明が解決しようとする課題」においての記載を省略する。
本発明によれば、QAM方式において、ビット誤り率を低減することができる。
通信装置の機能例を示す図である。 比較例におけるマッピングパタンの一例を示す図である。 第1のマッピングパタンの一例を示す図である。 第1のマッピングパタンを用いた場合のシンボルとIQ値との関係を示す図である。 第1のマッピングパタンを用いた場合のシンボル判定に用いる閾値のー例を示す図である。 品質の悪い伝送路についてのシミュレーション結果の一例を示す図である。 第2のマッピングパタンの一例を示す図である。 第2のマッピングパタンを用いた場合のシンボルとIQ値との関係を示す図である。 第2のマッピングパタンを用いた場合のシンボル判定に用いる閾値のー例を示す図である。
本発明を実施するための形態(以降、「本実施形態」と称す。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、16QAM方式を用いた場合を例示して説明する。
(通信装置)
QAM方式により変調したデータを送受信する通信装置の機能例について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、通信装置1は、送信情報生成部2、マッピング部3、DA(デジタルアナログ)変換部4、光信号変調部5、光信号復調部6、AD(アナログデジタル)変換部7、判定部8、受信情報同期部9、同期用挿入情報記憶部10、マッピングパタン記憶部11および閾値情報記憶部12を備える。なお、マッピング部3およびマッピングパタン記憶部11は、QAMマッピング装置13の機能である。
送信情報生成部2は、送信するデータ(以降、送信データと称する。)を受信し、受信した送信データを複数レーンに分割したり、受信側で同期処理に利用するための同期用挿入情報を同期用挿入情報記憶部10から読み出したりする機能を有する。そして、送信情報生成部2は、送信データおよび同期用挿入情報を含む送信情報を生成し、その送信情報をマッピング部3に出力する機能を有する。例えば、送信情報生成部2は、受信した送信データを2つに分離し、2つの直交する偏波それぞれの偏波データを生成してもよい。
マッピング部3は、受信した送信情報を1偏波ごとに16QAM方式によって変調する機能を有する。16QAM方式では、4ビットの情報が16個のシンボル中の1つのシンボルに割り当てられている。マッピング部3は、受信した送信情報を、複素平面(IQ平面)上のシンボル位置に対応するIQ値(同相のI値および直角位相のQ値)に変換して、そのIQ値を出力する。4ビットの情報がどのシンボルに割り当てられているかを示した関係情報が、マッピングパタンである。そのマッピングパタンは、マッピングパタン記憶部11に記憶されている。なお、マッピングパタンは、複数種類用意されていてもよい。
マッピング部3は、マッピングパタン選択情報を受け付けて、マッピングパタン記憶部11から、当該マッピングパタン選択情報に対応するマッピングパタンを選択して、変調処理を実行する。マッピングパタン選択情報は、伝送路品質や伝送時のビット誤り率やスリップ率等の情報に応じて決められる。このことによって、マッピング部3は、複数のマッピングパタンの中から、伝送路の状況に応じて最適なマッピングパタンを選択できるため、伝送時のビット誤り率を低減することができる。
DA変換部4は、マッピング部3から受信したIQ値を、アナログ信号に変換し、そのアナログ信号を光信号変調部5に出力する機能を有する。DA変換部4は、市販のDA変換器を用いても構わない。
光信号変調部5は、DA変換部4から受信したアナログ信号を、光信号に変換し、その光信号を光ファイバ等の伝送路へ送出する機能を有する。光信号変調部5は、市販の光変調器を用いても構わない。
光信号復調部6は、光ファイバ等の伝送路から受信した光信号を電気信号に変換し、その電気信号となったアナログ信号をAD変換部7に出力する機能を有する。光信号復調部6は、市販の光復調器を用いても構わない。
AD変換部7は、光信号復調部6から受信したアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号を判定部8に出力する機能を有する。AD変換部7は、市販のAD変換器を用いても構わない。
判定部8は、受信したデジタル信号からIQ値を取得し、IQ値の閾値処理を行って、16個のシンボル位置の中から1つのシンボルを決定する機能を有する。また、判定部8は、その決定したシンボル位置に対応する4ビットの情報を取得し、取得した4ビットの情報を受信情報同期部9に出力する機能を有する。判定部8は、閾値処理を行う際、閾値情報記憶部12から閾値情報を取得して、シンボル位置の判定を行う。
受信情報同期部9は、同期用挿入情報の検出を行い、同期処理を行う機能を有する。そして、受信情報同期部9は、同期して復元したデータを受信データとして出力する。
同期用挿入情報記憶部10は、送信情報生成部2によって参照される同期用挿入情報を記憶している。
マッピングパタン記憶部11は、マッピング部3によって参照されるマッピングパタンを記憶している。なお、本発明におけるマッピングパタンの具体例については後記する。閾値情報記憶部12は、判定部8によって参照される閾値情報を記憶している。
(マッピングパタン)
次に、マッピングパタンについて、1つの比較例と、本発明の2例(第1のマッピングパタンおよび第2のマッピングパタン)について、以下に説明する。
(比較例)
はじめに、比較例としてグレイコードに基づくマッピングパタンについて説明する。
図2は、比較例のマッピングパタンの一例である。IQ平面において、16個のシンボルは4×4の格子状に配置される。4ビットの情報をシンボルに割り当てる場合、隣接シンボル間のハミング距離が1(1ビットのみ異なる)となるようなグレイコードが一般的に用いられる。
図2では、4ビット列のうち、上位側(MSB側)の2ビットは、IQ平面上のI値が等しい4つのシンボル間で同じにしている。また、下位側(LSB側)の2ビットは、IQ平面上のQ値が等しい4つのシンボル間で同じにしている。そして、図2に示すマッピングパタンは、隣接シンボル間のハミング距離がすべて1となるグレイコードとなっている。グレイコードのマッピングパタンは、隣接シンボル間のハミング距離を小さくできるのでビット誤り率を低減できる。また、グレイコードのマッピングパタンは、全ての隣接シンボル間の距離を等しくできるのでビット誤り率のばらつきを小さくできる。そのため、グレイコードのマッピングパタンは、伝送性能の低下を防止できる。
(第1のマッピングパタン)
次に、本発明のマッピングパタンの一例(第1のマッピングパタン)について、図3を用いて説明する(適宜図1参照)。
図3に示すように、第1のマッピングパタンは、4ビット列のうち、上位側(MSB側)の2ビットにIQ平面の各象限の位置を表すビット列を配置し、下位側(LSB側)の2ビットを各象限内の4か所のシンボルに配置している。第1のマッピングパタンは、比較例のマッピングパタンと同様に、16個の4ビットの情報をグレイコードに従って配置している。また、第1のマッピングパタンは、さらにI軸を挟む隣接シンボル間およびQ軸を挟む隣接シンボル間において、下位側(LSB側)の2ビットが同じになるように配置している。
一般的に、伝送路や装置等を通過してきたデータには歪みが加わる。そのため、歪みの加わった隣接シンボルが誤判定(送信時とは異なるシンボルに判定)されることによって、受信側では受信データのビット誤り率が高くなる。そのため、同期用挿入情報を検出する確率が低下するという問題が起きる。
その問題を解決するため、第1のマッピングパタンでは上位側(MSB側)の2ビットは象限を表すものであるので、送信側では、マッピング部3は、上位側(MSB側)の2ビットの予め分かっているデータを生成する。そして、受信側では、判定部8が、受信した当該データの上位側(MSB側)のビット列がどのようなビット列として受信されるかを判定する。そのため、受信した当該データの上位側(MSB側)のビット列のばらつきに基づいて、波長分散の推定や位相雑音の推定等がほぼ正確に行えるようになる。これにより、通信装置1は、ASE(Amplified spontaneous emission)雑音や伝送距離等の影響による伝送品質の悪い条件下においても波長分散補償や位相雑音補償を精度よく行うことができ、同期用挿入情報を検出する確率を比較例の場合に比べて向上させることができる。また、第1のマッピングパタンは、比較例に比べて、ビット誤り率を低減することができる。
また、第1のマッピングパタンは、IQ平面の象限間の境界を示すI軸またはQ軸を挟む隣接シンボル間においてLSB側の2ビットを同じに配置している。そのため、第1のマッピングパタンは、象限間のI軸またはQ軸を跨ぐようなシンボル位置の揺らぎに対しても、ビット誤り率を低減することができる。
ここで、第1のマッピングパタンを用いた場合のシンボルとIQ値との関係について、図4を用いて説明する(適宜、図1参照)。
マッピング部3は、第1のマッピングパタンに基づいて、送信データを4ビット毎にシンボル化し、そのシンボルをIQ値(I値およびQ値)に変換して出力する。I値は、図4に示すように、−Iout2、−Iout1、Iout1、Iout2のいずれかで表される。Q値は、図4に示すように、−Qout2、−Qout1、Qout1、Qout2のいずれかで表される。ただし、|Iout2|>|Iout1|および|Qout2|>|Qout1|である。
例えば、マッピング部3は、シンボル「1001」を送信する場合、I値=−Iout2、Q値=Qout1を出力する。
I値およびQ値は、階調値として設定変更することが可能である。例えば、シンボルの存在する範囲を、I値の軸を±32(6ビット)の階調で表した場合について説明する。I値の軸の最大値および最小値を±1.0の座標値の範囲に対応させた場合、階調値=24はI値=0.75(=24/32)に相当し、階調値=8はI値=0.25(=8/32)に相当する。ここでは、Q値についても、I値の場合と同様に、Qout1=Iout1、Qout2=Iout2であるものとする。
例えば、シンボル「1001」を送信する場合、階調値は、I値=−Iout2=−0.75、Q値=Qout1=0.25を送ればよい。
次に、第1のマッピングパタンを用いた場合のシンボル判定に用いる閾値のー例について、図5を用いて説明する(適宜、図1参照)。
判定部8では、シンボルのIQ値に対して、図5の点線に示すように、閾値を設定して閾値処理を実行する。I値の閾値は、例えば、−TH_I、0、+TH_Iで表される。また、Q値の閾値は、−TH_Q、0、+TH_Qで表される。つまり、判定部8は、IQ平面を16個の領域に分割して、シンボルのIQ値がどの領域に属するかを判定し、その領域に対応する4ビット列を出力する。なお、閾値の点線上は、どちら側の領域に属するかを予め定めておけばよい。I値およびQ値の閾値は、閾値情報記憶部12に記憶される。
図6は、品質の悪い伝送路についてのシミュレーション結果を表している。図6から分かるように、受信側では、シンボルのIQ値がばらついて、I軸またはQ軸を跨いでしまうことが分かる。図6に示すような場合であっても、第1のマッピングパタンを用いることによって、同期処理を正確に行えるようになり、ビット誤り率を低減することができる。
以上では、1シンボルに4ビットをマッピングする16QAMの場合について説明したが、第1のマッピングパタンは、1シンボルが5ビット以上の場合に拡張することができる。具体的には、上位側(MSB側)の2ビットは象限を表す情報とし、上位側(MSB側)を除いた下位側(LSB側)の3ビット以上は象限内シンボル位置を表す情報として用いる。そして、16QAMの場合と同様に、I軸またはQ軸を挟んで隣接するシンボルの下位側(LSB側)のビット列を同じにすればよい。このようにして、1シンボル当たり5ビット以上の多値のQAM方式(例えば、32QAM、64QAM、128QAM等)を、容易に実現することができる。その場合の効果は、16QAMの場合と同様の効果
を奏する。
(第2のマッピングパタン)
次に、本発明のマッピングパタンの他の例(第2のマッピングパタン)について、図7を用いて説明する(適宜図1参照)。
第1のマッピングパタンがIQ平面のI軸またはQ軸を挟んだ隣接シンボル間の下位側(LSB側)のビットを同じにした場合であるのに対して、第2のマッピングパタンは、IQ平面の原点を中心として90度回転させた位置の下位側(LSB側)のビットを同じにしている点が第1のマッピングパタンの場合と異なる。
第2のマッピングパタンは、図7に示すように、4ビットのうち、上位側(MSB側)の2ビットをIQ平面の象限を表す情報としている。また、第2のマッピングパタンは、IQ平面の原点に対して90度回転した位置のシンボルに、下位側(LSB側)の2ビットを同じとなるように配置している。
伝送路の伝送品質や装置の性能等による各種雑音等の影響によって、受信したデータに位相スリップが生じている場合がある。受信側では、位相スリップが検出された場合、一般的に、90度単位で位相補償が行われる。したがって、下位側(LSB側)の2ビットを、図7に示すように、IQ平面の原点に対して回転対称となるように配置しておくことにより、下位側(LSB側)の2ビットのビット誤り率を低減することが可能となる。例えば、180度単位の位相スリップの場合には、プラスマイナスいずれの方向にスリップしたとしても、ビット誤り率の低減が可能となる。これによって、雑音等の影響により位相スリップが大きくなった場合であっても、ビット誤り率を低減することができる。
ここで、第2のマッピングパタンを用いた場合のシンボルとIQ値との関係について、図8を用いて説明する(適宜、図1参照)。
マッピング部3は、第2のマッピングパタンに基づいて、送信データを4ビット毎にシンボル化し、そのシンボルをIQ値(I値およびQ値)に変換して出力する。I値は、図8に示すように、−Iout2、−Iout1、Iout1、Iout2のいずれかで表される。Q値は、図8に示すように、−Qout2、−Qout1、Qout1、Qout2のいずれかで表される。ただし、|Iout2|>|Iout1|および|Qout2|>|Qout1|である。
例えば、マッピング部3は、シンボル「1001」を送信する場合、I値=−Iout1、Q値=Qout2を出力する。
I値およびQ値は、階調値として設定変更することが可能である。例えば、シンボルの存在する範囲を、I値の軸を±32(6ビット)の階調で表した場合について説明する。I値の軸の最大値および最小値を±1.0の座標値の範囲に対応させた場合、階調値=24はI値=0.75(=24/32)に相当し、階調値=8はI値=0.25(=8/32)に相当する。ここでは、Q値についても、I値の場合と同様に、Qout1=Iout1、Qout2=Iout2であるものとする。
例えば、シンボル「1001」を送信する場合、階調値は、I値=−Iout1=−0.75、Q値=Qout1=0.25の値を送ればよい。
次に、第2のマッピングパタンを用いた場合のシンボル判定に用いる閾値のー例について、図9を用いて説明する(適宜、図1参照)。
判定部8では、シンボルのIQ値に対して、図9の点線に示すように、閾値を設定して閾値処理を実行する。I値の閾値は、例えば、−TH_I、0、+TH_Iで表される。また、Q値の閾値は、−TH_Q、0、+TH_Qで表される。つまり、判定部8は、IQ平面を16個の領域に分割して、シンボルのIQ値がどこの領域に属するかを判定し、その領域に対応する4ビット列を出力する。なお、閾値の点線上は、どちら側の領域に属するかを予め定めておけばよい。I値およびQ値の閾値は、閾値情報記憶部12に記憶される。
位相スリップの対策として、送信データの差動符号化/復号化が用いられている場合がある。しかし、差動符号化は、1ビットの誤りが2ビットの誤りに拡大してしまうという問題がある。したがって、差動符号化を行う場合には、上位側(MSB側)の2ビットに対してのみ差動符号化を行い、下位側(LSB側)の2ビットは差動符号化を行わないこととする。このことによって、下位側(LSB側)のビット情報は変わらなくなる。
一方、差動符号化を行わない場合には、下位側(LSB側)の2ビットは変わらない。 このようにして、第2のマッピングパタンは、差動符号化を用いた場合であっても用いない場合であっても、下位側(LSB側)のビット列が回転対称であることが維持され、位相スリップに対するビット誤り率を低減することができる。
以上では、1シンボルに4ビットをマッピングする16QAMの場合について説明したが、第2のマッピングパタンは、1シンボルが5ビット以上の場合においても適用可能である。具体的には、上位側(MSB側)の2ビットは象限を表す情報とし、上位側(MSB側)を除いた下位側(LSB側)の3ビット以上は象限内シンボル位置を表す情報として用いる。そして、16QAMの場合と同様に、IQ平面の原点に対して90度回転した位置のシンボルの下位側(LSB側)のビット列を同じにすればよい。このようにして、1シンボル当たり5ビット以上の多値のQAM方式(例えば32QAM、64QAM、128QAM等)を、容易に実現することができる。その場合の効果は、16QAMの場合と同様の効果を奏する。
以上、本実施形態の通信装置1のQAMマッピング装置13は、マッピングパタン記憶部11に記憶している第1のマッピングパタンおよび第2のマッピングパタンを用いることにより、下記(1)〜(3)の特徴を有する。
(1)QAMのシンボルの位置を表すIQ平面において、同じ象限内のシンボルの上位側(MSB側)のビット列を同じにする。つまり、上位側(MSB側)のビットのみで波長分散の推定や位相雑音の推定等が正確に行えるようになる。したがって、波長分散や位相雑音の補償を比較例に比べて精度良く行えるようになるので、ビット誤り率を低減することができる。
(2)I軸またはQ軸を挟んで隣接するシンボルに、同じ下位側(LSB側)のビットを配置して、異なる象限のシンボル間の距離が近い場合に生じる判定時のビット誤り率を比較例に比べて低減することができる。
(3)IQ平面の原点に対して90度回転した位置のシンボルに、同じ下位側(LSB側)のビットを配置して、位相スリップに伴うビット誤り率を比較例に比べて低減することができる。
なお、マッピングパタン記憶部11に複数のマッピングパタンが記憶される場合、マッピング部3は、受信したマッピングパタン選択情報に基づいて、1つのマッピングパタンを選択する。例えば、第1のマッピングパタンと第2のマッピングパタンとがマッピングパタン記憶部11に記憶されている場合、マッピング部3は、伝送路の品質情報や伝送時のビット誤り率やスリップ率等の情報に基づいて、選択する方のマッピングパタンを示すマッピングパタン選択情報を受信する。これによって、状況に応じてより良いマッピングパタンを選択できるので、ビット誤り率を低減できる。
なお、図4では、シンボルのI値がQ軸に対して対称となるように説明したが、非対称となるように設定されても構わない。それと同様に、シンボルのQ値がI軸に対して非対称となるように設定されても構わない。
1 通信装置
2 送信情報生成部
3 マッピング部
4 DA変換部
5 光信号変調部
6 光信号復調部
7 AD変換部
8 判定部
9 受信情報同期部
10 同期用挿入情報記憶部
11 マッピングパタン記憶部
12 閾値情報記憶部
13 QAMマッピング装置

Claims (2)

  1. QAM(Quadrature Amplitude Modulation)によってデータを変調するQAMマッピング装置を備える通信装置であって、
    前記QAMマッピング装置は、
    前記QAMのシンボルの位置を表すIQ平面において、同じ象限内の前記シンボルに割り当てるビット列として、そのビット列の上位側(MSB側;Most Significant Bit側)に同じビット列を配置した複数のマッピングパタンであって、前記IQ平面の原点に対して90度回転した位置のシンボルのビット列として、前記上位側のビット列に加えてさらに、前記上位側のビットを除く下位側に同じビット列を配置した第1のマッピングパタンを含む複数のマッピングパタンを記憶しているマッピングパタン記憶部と、
    リップ率の情報に基づいて、マッピングパタン選択情報を受信し、当該マッピングパタン選択情報に基づいて前記複数のマッピングパタンから第のマッピングパタンを1つ選択し、選択したマッピングパタンから前記シンボルの上位側のビット列を読み出して、当該読み出した前記上位側のビット列に基づいて、前記データの前記上位側のビット列を変調するマッピング部と、を備え、
    前記通信装置は、
    伝送路から受信した信号からIQ値を取得し、所定の閾値情報を用いてIQ値の閾値処理を行うことで、シンボル位置の判定を行う判定部、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. QAMによって送信データを変調するQAMマッピング装置を備える通信装置のマッピング方法であって、
    前記QAMマッピング装置は、
    前記QAMのシンボルの位置を表すIQ平面において、同じ象限内の前記シンボルに割り当てるビット列として、そのビット列の上位側(MSB側)に同じビット列を配置した複数のマッピングパタンであって、前記IQ平面の原点に対して90度回転した位置のシンボルのビット列として、前記上位側のビット列に加えてさらに、前記上位側のビットを除く下位側に同じビット列を配置した第1のマッピングパタンを含む複数のマッピングパタンを記憶しているマッピングパタン記憶部を備えており、
    リップ率の情報に基づいて、マッピングパタン選択情報を受信し、当該マッピングパタン選択情報に基づいて前記複数のマッピングパタンから第1のマッピングパタンを1つ選択し、選択したマッピングパタンから前記シンボルの前記上位側のビット列を読み出して、当該読み出した前記上位側のビット列に基づいて、前記データの前記上位側のビット列を変調するステップ、を実行し、
    前記通信装置は、
    伝送路から受信した信号からIQ値を取得し、所定の閾値情報を用いてIQ値の閾値処理を行うことで、シンボル位置の判定を行うステップ、
    を実行することを特徴とするマッピング方法。
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