JP6102762B2 - 電解設備 - Google Patents

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Description

本発明は、電解設備に関する。
電解採取や電解精製が行われる電解設備は、電解液が供給される電解槽と、電解槽に挿入されるアノードおよびカソードとを備えている。電解槽の両方の側部にはそれぞれサイドブスバーが設置されており、一方のサイドブスバーをアノードに接続し、他方のサイドブスバーをカソードに接続し、それらサイドブスバーを介してアノード‐カソード間に電流を流している。
ニッケル製錬プロセスの一工程である脱銅電解工程では、電解液中の銅をカソードに電着させつつ、カソードに一定時間間隔で振動を与えて電着した電気銅をカソードから剥ぎ落とし、電解槽の底に溜まった電気銅を回収することが行われる。カソードに振動を与えるためにカソードを動かす必要があるから、カソードとサイドブスバーとはフレキシブル導体で接続される。
ここで、フレキシブル導体とは、銅線を編み込んで作られた平編銅線の両端に銅板で形成された端子を固定したものである(例えば、特許文献1)。フレキシブル導体は、平編銅線部分が剥き出しであり、電解槽から飛散する電解液が付着しやすく、建屋内雰囲気に含まれる腐食性ガスの影響を受けやすい。これに加え、フレキシブル導体はカソードの動きに追随して繰り返し変形することから、長期間の使用により劣化が進み断線する場合がある。フレキシブル導体が断線すると、一部のカソードに電流が流れなくなるため電着量が減少し、脱銅電解工程の操業効率が低下するという問題がある。
特許文献2には、電解によって銅箔などを製造する装置の電解用電極板に、その全域にわたってほぼ均一に電流を流す技術が開示されている。また、特許文献3には、電解槽ブロックの一番端にある端末電解槽において電解槽内の電流分布のばらつきをなくす技術が開示されている。しかし、これらの技術は、ブスバーと電極板、またはブスバー同士を柔軟性のないリードバーで接続する技術であり、カソードがブスバーに対して動く電解設備には適用できない。
実開平1−143026号公報 特開平9−87883号公報 特開2000−54182号公報
本発明は上記事情に鑑み、給電経路が断線しにくく安定した操業ができる電解設備を提供することを目的とする。
第1発明の電解設備は、電解液が供給される電解槽と、前記電解槽に挿入されるアノードおよびカソードと、前記電解槽の側部に設けられたアノード用サイドブスバーおよびカソード用サイドブスバーと、前記カソードに振動を与える振動付与手段と、を備え、前記アノードと前記アノード用サイドブスバーとが接続されており、前記カソードと前記カソード用サイドブスバーとが被覆付きの電線を介して接続されていることを特徴とする。
第2発明の電解設備は、第1発明において、前記電線は、難燃性ポリフレックス電線であることを特徴とする。
第3発明の電解設備は、第1または第2発明において、一枚の前記カソードあたり複数の前記電線が接続されていることを特徴とする。
第4発明の電解設備は、第1、第2または第3発明において、前記カソードは、カソード板と、該カソード板を吊り下げるカソードビームとを備え、前記カソードビームの端面にはカソード側金具が突出して取り付けられており、前記カソード用サイドブスバーの上面にはブスバー側金具が突出して取り付けられており、前記電線は、一端が前記カソード側金具に固定され、他端が前記ブスバー側金具に固定されていることを特徴とする。
第5発明の電解設備は、第1、第2、第3または第4発明において、前記カソードは、カソード板と、該カソード板を吊り下げるカソードビームとを備え、前記振動付与手段は、前記カソードビームの一端側を支点として、他端側を上昇させ落下させることで、前記カソードに振動を与える手段であり、前記電線は前記カソードビームの支点側の端部に固定されていることを特徴とする。
第6発明の電解設備は、第1、第2、第3、第4または第5発明において、ニッケル製錬プロセスの脱銅電解工程に用いられることを特徴とする。
第1発明によれば、カソードとカソード用サイドブスバーとが被覆付きの電線を介して接続されているので、電解槽から飛散する電解液や建屋内雰囲気に含まれる腐食性ガスにより電線が腐食しにくく断線しにくい。そのため、安定した操業ができる。
第2発明によれば、難燃性ポリフレックス電線は可撓性が高いので、カソードの動きを邪魔することなく追随でき、繰り返し変形しても劣化しにくく断線しにくい。そのため、安定した操業ができる。また、難燃性ポリフレックス電線は許容電流が大きいので、電解槽に供給される大電流を許容できる。
第3発明によれば、一枚のカソードあたり複数の電線が接続されているので、一部の電線が断線しても他の電線を介してカソードに給電できる。そのため、安定した操業ができる。
第4発明によれば、電線の一端がカソードビームの端面に突出したカソード側金具に固定され、他端がカソード用サイドブスバーの上面に突出したブスバー側金具に固定されているので、電線に弛みを持たせやすい。そのため、カソードの動きを許容でき、電線の変形を小さくして劣化を抑制できる。また、電線の取り付け、取り外しの作業が容易となる。
第5発明によれば、電線はカソードビームの支点側の端部に固定されているので、カソードビームの端部とカソード用サイドブスバーとの位置関係の変化が小さく、電線の変形を小さくして劣化を抑制できる。
第6発明によれば、電線が断線しにくいので電着量の減少を抑制でき、脱銅電解工程の操業効率の低下を防止できる。
本発明の一実施形態に係る電解設備の電解槽の平面図である。 図1におけるII-II線矢視断面図である。 図1におけるIII-III線矢視断面図である。 図1におけるIV-IV線矢視断面図である。 カソードビームとカソード用サイドブスバーの接続部分の拡大正面図である。 同接続部分の拡大平面図である。 同接続部分の拡大側面図である。 ニッケル製錬プロセスの工程図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明に係る電解設備は、電解採取や電解精製に用いられる電解設備であり、その用途は特に限定されない。以下では、ニッケル製錬プロセスの脱銅電解工程に用いられる場合を例に説明するが、これ以外の用途の電解設備に本発明を適用しても同様の効果を奏することができる。
硫化物からニッケルを回収するニッケル製錬プロセスの一例を図8に基づき説明する。
まず、ニッケルマットなどの原料を粉砕工程において粉砕した後、後述の電解廃液と混合してマットスラリーとし、その大部分をセメンテーション工程に供給する。セメンテーション工程には塩素浸出工程で得られた浸出液が供給されており、この浸出液中に含まれる銅がマット中のニッケルと置換反応を起こして、硫化銅として析出する。そして、析出した硫化銅をセメンテーション残渣とともに分離し、塩素浸出工程に供給する。
セメンテーション工程の終液中にはCoやFeなどが含まれているため、浄液工程で塩素ガスを吹き込んで酸化しつつ、同時に炭酸ニッケルを添加して中和する、いわゆる酸化中和法により、これらの元素およびCu、Pb、Asなどの微量不純物を除去する。不純物を除去した液はその後、電解給液として電解工程に送る。電解工程においては、電解採取により、電解液に含まれるニッケルを電気ニッケルとして回収する。電解工程で発生した塩素ガスは塩素浸出工程および浄液工程に繰り返して再利用する。電解工程から排出された電解廃液は粉砕工程および浄液工程に送られる。
塩素浸出工程には残りのマットスラリーとMS(Mix Sulfide:ニッケルとコバルトの混合硫化物)およびセメンテーション残渣からなるスラリーが供給される。塩素浸出工程では、浸出槽に吹き込まれる塩素ガスの酸化力によって、スラリー中の固形物に含まれる非鉄金属が実質的に全て液中に浸出される。塩素浸出工程から排出されたスラリーは固液分離装置により浸出液と浸出残渣とに固液分離される。ニッケルマットに含まれていた硫黄はほとんど浸出されず、その大部分が浸出残渣として分離される。非鉄金属が浸出された浸出液の大部分は、そのままセメンテーション工程に繰り返して供給される。浸出液の一部は脱銅電解工程に送られ、電解採取により銅が除去された脱銅電解廃液が浸出液とともにセメンテーション工程に供給される。脱銅電解工程で余分な銅を除去することで、ニッケルマットに含まれている銅が系内で濃縮されることを防止している。
つぎに、ニッケル製錬プロセスの脱銅電解工程に用いられる脱銅電解設備を説明する。
脱銅電解設備には、図1および図2に示す電解槽1が備えられている。電解槽1には塩素浸出工程から排出された浸出液の一部が電解液として供給されており、電解採取により得られた電気銅とともに、銅が除去された脱銅電解廃液が排出されている。
電解槽1には、複数枚のアノード2およびカソード3が交互に挿入されている。電解槽1の両方の側部には、それぞれ電解槽1の全長に渡ってサイドブスバー4、5が設けられている。以下では、一方のサイドブスバー4をアノード用サイドブスバー4と称し、他方のサイドブスバー5をカソード用サイドブスバーと称する。後述のごとく、アノード2とアノード用サイドブスバー4とが接続されており、カソード3とカソード用サイドブスバー5とが接続されている。サイドブスバー4、5は図示しない給電設備に接続されており、それらサイドブスバー4、5を介してアノード2とカソード3の間に電流を流している。これにより電解採取が行われ、電解液中の銅がカソード3に電着する。
アノード用サイドブスバー4の上面には電解槽1の全長に渡って絶縁体6が載置されており、カソード用サイドブスバー5の上面には電解槽1の全長に渡って絶縁体7が載置されている。図3に示すように、絶縁体6はアノード用サイドブスバー4よりも幅狭であり、電解槽1の外側に偏って載置されている。そのため、アノード用サイドブスバー4の上面のうち電解槽1の内側寄りの部分は露出している。絶縁体7はカソード用サイドブスバー5よりも幅狭であり、電解槽1の内側に偏って載置されている。そのため、カソード用サイドブスバー5の上面のうち電解槽1の外側寄りの部分は露出している。
アノード2は、アノード板21と、アノード板21を吊り下げるアノードビーム22とからなる。アノードビーム22の一端(図3における左端)はアノード用サイドブスバー4の上面に固定されている。これによりアノード2とアノード用サイドブスバー4とが電気的に接続されている。アノードビーム22の他端(図3における右端)は絶縁体7に載せられている。すなわち、アノード2とカソード用サイドブスバー5とは絶縁されている。
図4に示すように、カソード3は、カソード板31と、カソード板31を吊り下げるカソードビーム32とからなる。カソードビーム32の一端(図4における左端)は絶縁体6に載せられている。すなわち、カソード3とアノード用サイドブスバー4とは絶縁されている。カソードビーム32の他端(図4における右端)は絶縁体7に載せられている。なお、絶縁体7は側面視において凹凸が繰り返された形状となっており、凹部にアノードビーム22が載せられ、凸部にカソードビーム32が載せられている。そのため、アノードビーム22は絶縁体7の凹部とアノード用サイドブスバー4に架け渡されて略水平に設けられており(図3参照)、カソードビーム32は絶縁体7の凸部と絶縁体6に架け渡されて略水平に設けられている(図4参照)。
カソードビーム32のカソード用サイドブスバー5側の端部とカソード用サイドブスバー5とは電線8を介して接続されている。すなわち、カソード3とカソード用サイドブスバー5とは電線8を介して電気的に接続されている。
脱銅電解工程では、電解液中の銅をカソード3に電着させつつ、カソード3に数十秒〜数分間隔で振動を与えて電着した電気銅をカソード3から剥ぎ落とすことが行われる。そのため、カソード3に振動を与える振動付与手段が設けられる。
本実施形態において振動付与手段はエアシリンダ9で構成されている。より詳細には、カソードビーム32のアノード用サイドブスバー4側の端部の上方にエアシリンダ9が設けられている。エアシリンダ9のロッド91は下方を向いている。また、カソードビーム32には、エアシリンダ9の下方の位置に接続金具92が取り付けられている。そして、ロッド91の先端と接続金具92とが紐93で連結されている。
カソードビーム32のカソード用サイドブスバー5側の端部は、絶縁体7の上面に固定された支持部材71によって支持されている。支持部材71はU字溝を有する部材であり、そのU字溝にカソードビーム32を挿入することで、カソードビーム32が支持されている。
エアシリンダ9を伸長させた状態では、カソードビーム32が絶縁体6に載せられた状態となる(図4における実線)。一方、エアシリンダ9を収縮させた状態では、カソードビーム32は、カソード用サイドブスバー5側の端部が支持部材71に支持されたまま、アノード用サイドブスバー4側の端部が上昇する(図4における一点鎖線)。すなわち、カソードビーム32は、カソード用サイドブスバー5側の端部を支点として回動する。エアシリンダ9を収縮させた状態から素早く伸長させると、カソードビーム32のアノード用サイドブスバー4側の端部が落下し絶縁体6に衝突する。
以上のようにエアシリンダ9を収縮、伸長させることで、カソードビーム32の一端側(図4における右側)を支点として、他端側(図4における左側)を上昇させ落下させることができる。これによりカソード3に衝撃を与えて振動させ、電着した電気銅をカソード3から剥ぎ落とすことができる。
なお、脱銅電解工程は、ニッケル製錬プロセス系内の余分な銅を除去することが目的であり、銅を板状に電着させる必要はなく、塊状または粉状に電着できればよい。そのため、カソード3に一定時間間隔で振動を与えることで、塊状または粉状に電着した電気銅をカソード3から剥ぎ落とすことが行われる。カソード3から剥ぎ落とされた電気銅は、電解槽1の底に溜まり、脱銅電解廃液とともに電解槽1から排出される(図2参照)。
上記振動付与手段の構成において、エアシリンダ9に代えて油圧シリンダなどの他のアクチュエータを用いてもよい。また、カソード3に振動を与えることができれば、他の構成の振動付与手段を採用してもよい。
つぎに、カソードビーム32とカソード用サイドブスバー5の接続部分の詳細を説明する。
図5、図6および図7に示すように、カソードビーム32のカソード用サイドブスバー5側の端部は平面視T字形であり、端面が平板状に形成されている。その端面にL字形のカソード側金具81が取り付けられている。L字形のカソード側金具81の一方の面はカソードビーム32の端面に接した状態で固定され、他方の面はカソードビーム32の端面の下縁近傍において水平に突出している。カソード用サイドブスバー5の上面にはL字形のブスバー側金具82が取り付けられている。ブスバー側金具82の一方の面はカソード用サイドブスバー5の上面に接した状態で固定され、他方の面はカソード側金具81の下方において鉛直に突出している。
電線8は被覆付きの電線であり、その両端に端子83が設けられている。電線8の一端に設けられた端子83がカソード側金具81の突出部分に固定され、他端に設けられた端子83がブスバー側金具82の突出部分に固定されている。これにより、電線8は電解槽1の外側方向に膨らむように略コ字形に湾曲して設けられる。このように、カソード側金具81およびブスバー側金具82を用いることで、電線8に弛みを持たせて配線できる。
ところで、エアシリンダ9を収縮、伸長させることで、カソードビーム32はアノード用サイドブスバー4側の端部が数cm〜十数cm昇降する。これに伴い、カソードビーム32に設けられたカソード側金具81が上下に揺動する。カソードビーム32とカソード用サイドブスバー5とを電線8で接続することで、このようなカソードビーム32の動きを許容しつつカソード3に給電することができる。
前述のごとく、電線8は弛みを持って接続されているので、カソード3の動きを許容でき、カソード3の動きに伴う電線8の変形を小さくできる。そのため、電線8が繰り返し変形することによる劣化を抑制できる。しかも、電線8はカソードビーム32の支点側(カソード用サイドブスバー5側)の端部に固定されているため、カソードビーム32の端部とカソード用サイドブスバー5との位置関係の変化が小さい。そのため、電線8の変形を小さくして劣化を抑制できる。
カソード側金具81およびブスバー側金具82と端子83とは、ボルト、ナットで締結されている。カソード側金具81はカソードビーム32の端面から突出して設けられ、ブスバー側金具82はカソード用サイドブスバー5の上面から突出して設けることから、端子83の締結部分が露わとなり、ボルト、ナットの周囲に邪魔なものがない。そのため、電線8の取り付け、取り外しの作業が容易となる。
カソード3とカソード用サイドブスバー5とが被覆付きの電線8を介して接続されているので、電解槽1から飛散する電解液や建屋内雰囲気に含まれる腐食性ガスにより電線8が腐食しにくく断線しにくい。そのため、安定した操業ができる。
電線8は被覆付きの電線であれば特に限定されないが、難燃性ポリフレックス電線を用いることが好ましい。難燃性プリフレックス電線とは、軟銅線などの導体を難燃性ポリフレックスで被覆した電線である。難燃性ポリフレックス電線は可撓性が高いので、カソード3の動きを邪魔することなく追随でき、繰り返し変形しても劣化しにくく断線しにくい。そのため、安定した操業ができる。また、難燃性ポリフレックス電線は許容電流が大きいので、電解槽1に供給される大電流を許容できる。
難燃性ポリフレックス電線は可撓性が高いので、形状を変化させやすく取り付け、取り外しが容易であるので、電線8の交換、カソード3の交換、カソード用サイドブスバー5の交換、電解槽1の補修などの場合に作業が容易となる。
本実施形態においては一枚のカソード3あたり4本の電線8が接続されている。すなわち、カソード側金具81には電線8の端子83が4つ並んで固定されており(図6参照)、ブスバー側金具82にも電線8の端子83が4つ並んで固定されている(図7参照)。このように、一枚のカソード3あたり複数の電線8を接続すれば、一部の電線8が断線しても他の電線8を介してカソード3に給電できる。そのため、カソード3に電流が流れなくなる可能性が低く、安定した操業ができる。
電線8の電流容量、カソード一枚当たりの本数、および長さは、給電電流、カソード側金具81の幅寸法、電線8の可撓性により適宜決定すればよい。電線8の電流容量が大きく、カソード一枚当たりの本数が多いほど、全体としての電流容量が大きくなる。また、電線8の長さが長いほど可撓性が高くなる。
以上のように、電線8が断線しにくいので、一部のカソード3に電流が流れなくなる可能性が低く、電着量の減少を抑制でき、脱銅電解工程の操業効率の低下を防止できる。また、電線8の劣化の進行が遅く交換頻度が低くなることから、電線8の交換作業を低減でき、交換部品にかかる費用を削減できる。
つぎに、実施例を説明する。
(実施例1)
ニッケル製錬プロセスの脱銅電解工程において、上記電解設備を用いて操業を行った。電解槽1に挿入されるアノード2の枚数は33枚であり、カソード3の枚数は32枚である。アノード板21およびカソード板31は、それぞれ約1m×1mの板材である。電線8として難燃性ポリフレックス電線を用いた。用いた難燃性ポリフレックス電線は断面積が38mm2であり、電流容量は通常の使用温度である60〜75℃の許容電流として130〜180A程度である。また、難燃性ポリフレックス電線の長さは40cmである。一枚のカソード3あたり4本の電線8を接続した。
1年間の操業の結果、電線8が断線することはなかった。そのため、脱銅電解工程の操業効率が低下することなく、安定して操業ができた。
(比較例1)
カソード3とカソード用サイドブスバー5とを、従来のフレキシブル導体で接続した。その余の条件は実施例1と同様である。
1年間の操業の結果、フレキシブル導体の断線が生じ、フレキシブル導体の取り付け総数の約2.5倍の数の交換が必要であった。
以上のことから、本発明により給電経路が断線しにくく安定した操業ができることが確認された。その結果、脱銅電解工程の操業効率を維持でき、交換作業などによる作業者の負担を軽減でき、交換部品にかかる費用を削減できた。
1 電解槽
2 アノード
3 カソード
31 カソード板
32 カソードビーム
4 アノード用サイドブスバー
5 カソード用サイドブスバー
6 絶縁体
7 絶縁体
8 電線
81 カソード側金具
82 ブスバー側金具
83 端子
9 エアシリンダ

Claims (6)

  1. 電解液が供給される電解槽と、
    前記電解槽に挿入されるアノードおよびカソードと、
    前記電解槽の側部に設けられたアノード用サイドブスバーおよびカソード用サイドブスバーと、
    前記カソードに振動を与える振動付与手段と、を備え、
    前記アノードと前記アノード用サイドブスバーとが接続されており、
    前記カソードと前記カソード用サイドブスバーとが被覆付きの電線を介して接続されている
    ことを特徴とする電解設備。
  2. 前記電線は、難燃性ポリフレックス電線である
    ことを特徴とする請求項1記載の電解設備。
  3. 一枚の前記カソードあたり複数の前記電線が接続されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電解設備。
  4. 前記カソードは、カソード板と、該カソード板を吊り下げるカソードビームとを備え、
    前記カソードビームの端面にはカソード側金具が突出して取り付けられており、
    前記カソード用サイドブスバーの上面にはブスバー側金具が突出して取り付けられており、
    前記電線は、一端が前記カソード側金具に固定され、他端が前記ブスバー側金具に固定されている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の電解設備。
  5. 前記カソードは、カソード板と、該カソード板を吊り下げるカソードビームとを備え、
    前記振動付与手段は、前記カソードビームの一端側を支点として、他端側を上昇させ落下させることで、前記カソードに振動を与える手段であり、
    前記電線は前記カソードビームの支点側の端部に固定されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の電解設備。
  6. ニッケル製錬プロセスの脱銅電解工程に用いられる
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の電解設備。
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