JP6102329B2 - 脱硝装置および脱硝方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの排気ガス中に含まれる窒素酸化物を、還元剤を用いて窒素に還元する脱硝装置および脱硝方法に関する。
コンテナ船やタンカー等の大型船舶の推進用のエンジンとして、熱効率がよく、低コストの低質燃料油(重油)を使用可能な、ユニフロー型の2サイクルエンジン(2ストロークエンジン)が広く採用されている。このようなエンジンにおいて、化石燃料、例えば、ガソリン、軽油、重油、液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)、および液化石油ガス(LPG:Liquefied Petroleum Gas)等の燃料を燃焼させると、その結果生じる排気ガスには、窒素酸化物(NOx)が含まれることとなる。
そこで、近年、国際海事機関(IMO:International Maritime Organization)が、船舶から排出される排気ガス中のNOxを削減する規制を制定しており、一般海域においてNOxの排出量を予め定められた値までに制限し(2次規制)、大気汚染物質放出規制海域(ECA:Emission Control Area)においては、NOxの排出量を、2次規制より低い濃度に制限している(3次規制)。このように国際海事機関が制定した規制を遵守すべく、船舶には、排気ガスに含まれるNOxを還元するための脱硝装置を備えておく必要がある。
脱硝装置としては、NOxを還元するための還元剤と、NOxの還元を促進する脱硝触媒とを含んで構成される選択式触媒還元(Selective Catalytic Reduction)脱硝装置が普及している。選択式触媒還元脱硝装置を利用する場合、排気ガスと還元剤とを予め混合しておき、その混合気体を脱硝触媒に流通させることにより、還元剤が排気ガス中のNOxを還元(分解)する。ここで、還元剤として、アンモニア(または、前駆体として尿素水)が広く利用されている。
一方、排気ガス中には、硫黄酸化物(SOx)、および、ダスト等の固形物が含まれている。このため、NOx濃度が規制値未満である等、排気ガス中のNOx除去が必要ない場合においても、排気ガスを脱硝触媒に流通させると、脱硝触媒がSOxによって被毒する割合が増加したり、脱硝触媒における固形物の蓄積量が増加し脱硝触媒が目詰まりを起こしやすくなったりして、脱硝触媒の寿命が短くなってしまう。
そこで、エンジンの下流に、脱硝触媒を流通させる配管(脱硝ライン)と、脱硝触媒を迂回する配管(非脱硝ライン)との2つのラインを備えておき、三方弁を用いて、エンジンから排出された排気ガスを流通させる排出ラインを、脱硝ラインと非脱硝ラインとで切り換える技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−185349号公報
しかし、特許文献1に記載された、三方弁を用いて、脱硝ラインおよび非脱硝ラインのいずれか一方のラインに排出ラインを切り換える場合、他方のラインを完全に遮断することができず、エンジンから排出された排気ガスが、少なからず他方のラインに流出してしまう。また、ダンパやバタフライバルブを用いて、脱硝ラインと非脱硝ラインとを切り換えることも考えられるが、特許文献1の三方弁と同様に、他方のラインを完全に遮断することができず、他方のラインに排気ガスが流出してしまう。
ここで、シール性が高いバルブやダンパを利用することも考えられるが、コストが上昇してしまう。また、シール性が高いバルブやダンパを利用したとしても、排気ガス中の固形物がシール部分に付着して、シール性を維持できなくなってしまうおそれもある。
そうすると、例えば、排出ラインを脱硝ラインから非脱硝ラインに切り換えた場合には、脱硝ラインに流出した排気ガスに含まれるSOxによって脱硝触媒が被毒したり、固形物が脱硝触媒に蓄積したりしてしまう。また、排出ラインを非脱硝ラインから脱硝ラインに切り換えた場合には、非脱硝ラインに流出した排気ガスはNOxが除去されないまま外部に排出されてしまう。
本発明は、このような課題に鑑み、安価かつ簡易な構成で、脱硝ラインおよび非脱硝ラインのいずれか一方のラインから他方のラインへ排気ガスが流出してしまうのを防止することが可能な脱硝装置および脱硝方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の脱硝装置は、エンジンから送出された排気ガスを外部に排出するラインであって、排気ガスに含まれる窒素酸化物の還元を促進する脱硝触媒が内設された脱硝ラインと、エンジンから送出された排気ガスを、脱硝触媒を介さずに外部に排出する非脱硝ラインと、エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ラインを、脱硝ラインと非脱硝ラインとで切り換えるライン切換部と、エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ライン脱硝ラインである場合には、非脱硝ラインの圧力を脱硝ラインの圧力よりも高くし、排出ラインが非脱硝ラインである場合には、脱硝ラインの圧力を非脱硝ラインの圧力よりも高くする圧力制御部と、を備えたことを特徴とする。
圧力制御部は、エンジンから送出された排気ガスによって回転するタービン、および、タービンの回転を利用して空気を圧縮しエンジンに圧縮した空気を導入する圧縮機を有する過給機における、圧縮機が圧縮した空気を脱硝ラインまたは非脱硝ラインに導入するとしてもよい。
上記課題を解決するために、エンジンから送出された排気ガスを外部に排出するラインであって、排気ガスに含まれる窒素酸化物の還元を促進する脱硝触媒が内設された脱硝ラインと、エンジンから送出された排気ガスを、脱硝触媒を介さずに外部に排出する非脱硝ラインと、を用いた、本発明の脱硝方法は、エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ラインを、脱硝ラインと非脱硝ラインとで切り換える工程と、エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ライン脱硝ラインである場合には、非脱硝ラインの圧力を脱硝ラインの圧力よりも高くし、排出ラインが非脱硝ラインである場合には、脱硝ラインの圧力を非脱硝ラインの圧力よりも高くする工程と、を有することを特徴とする。
切り換える工程において、脱硝ラインに排気ガス以外の気体を導入して、脱硝ラインの排気ガスを気体に置換した後、脱硝ラインから非脱硝ラインへの切り換えを行うとしてもよい。
本発明は、安価かつ簡易な構成で、脱硝ラインおよび非脱硝ラインのいずれか一方のラインから他方のラインへ排気ガスが流出してしまうのを防止することが可能となる。
脱硝システムを説明するための説明図である。 中央制御部の機能を説明するためのブロック図である。 脱硝装置を用いた脱硝方法の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 変形例の脱硝装置を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかる脱硝システム100を説明するための図である。図1に示すように、脱硝システム100は、エンジンユニット110と、過給機120と、脱硝装置200とを含んで構成される。図1中、物質(排気ガス、還元剤)の流れを実線の矢印で示し、信号の流れを破線の矢印で示す。
エンジンユニット110は、エンジン112と、排気集合管114とを含んで構成され、当該脱硝システム100が搭載される船舶(例えば、コンテナ船やタンカー)に推進力を供給する。エンジン112は、ユニフロー型の2サイクル(2ストローク)のディーゼルエンジンである。排気集合管114は、エンジン112を構成する複数のシリンダ(図示せず)と連通する複数の排気路を集約する。
過給機120は、タービン122と、タービン122と同軸の圧縮機(コンプレッサ)124とを含んで構成される。タービン122は、エンジン112から排出された排気ガスX1によって回転し、圧縮機124は、タービン122の回転を利用し、外部から導入される空気を圧縮してエンジン112への掃気圧を高める。こうすることで、エンジン112の出力を向上させることができる。
脱硝装置200は、排気ガスX1に還元剤(アンモニア)を作用させることで、排気ガスX1中のNOxを窒素に還元する(脱硝する)。
このように、エンジン112から排出された排気ガスX1は、脱硝装置200に導入され、NOxが還元されて、排気ガスX2として外部に排出される。
しかし、エンジン112から排出される排気ガスX1中のNOxの濃度が規制値未満である場合や、NOxの規制がない海域を航行している場合等、排気ガスX1中のNOx除去が必要ない場合においてまで、排気ガスX1を脱硝触媒に流通させると、排気ガスX1中のSOxや固形物で脱硝触媒の寿命が短くなってしまう。
そこで、本実施形態にかかる脱硝装置200では、脱硝触媒を介する脱硝ラインと並行して、脱硝触媒を介さない非脱硝ラインを設け、排気ガスX1中のNOx除去が必要ない場合、エンジン112から排出された排気ガスX1を非脱硝ラインに流通させる。以下、脱硝装置200の具体的な構成について詳述する。
(脱硝装置200)
本実施形態にかかる脱硝装置200では、排気ガスX1に還元剤を導入し、還元剤の導入位置の下流に配した脱硝触媒で、排気ガスX1中のNOxの還元を促進して窒素を生成する選択式触媒還元方式を採用している。
図1に示すように、脱硝装置200は、脱硝ライン220と、NOx検出部224と、還元剤調整部226と、還元剤導入部228と、非脱硝ライン230と、第1導入ライン232と、第2導入ライン234と、第1バルブ240と、第2バルブ242と、第1切換弁250と、第2切換弁252と、圧力測定部260と、中央制御部270とを含んで構成される。
脱硝ライン220は、エンジン112から送出された排気ガスX1を外部に排出するライン(排気路)であり、後述する脱硝触媒222が内設されている。
脱硝触媒222は、バナジウム、タングステン、モリブデン等の金属またはその酸化物と酸化チタン等で構成され、排気ガスX1に含まれるNOxの還元を促進する。本実施形態において、脱硝触媒222は、脱硝ライン220におけるタービン122の下流に設けられる。
NOx検出部224は、タービン122と第1切換弁250との間のラインである上流側ライン202aの排気ガスX1のNOxの濃度を検出する。還元剤調整部226は、NOx検出部224が検出したNOxの濃度に基づいて、NOxを適切に還元できるように、還元剤導入部228が導入する尿素水の量を調整する。還元剤導入部228は、脱硝ライン220における脱硝触媒222の上流に還元剤(ここでは還元剤の前駆体として尿素水)を導入(噴霧)する。
NOx検出部224および還元剤調整部226を備える構成により、排気ガスX1中のNOxが少ないときに必要以上に尿素水を導入してしまい、脱硝触媒222においてアンモニアが酸化されずに、外部に排出してしまったり、アンモニアと排気ガスX1中のSOxとで生成される硫酸アンモニウム(硫安)によって脱硝触媒222が被毒してしまったりする事態を回避することができる。また、NOxが多いときにそのNOxを還元するために必要な量の尿素水を導入することが可能となる。
非脱硝ライン230は、エンジン112から送出された排気ガスX1を、脱硝触媒222を介さずに外部に排出するラインである。
第1導入ライン232は、脱硝ライン220と非脱硝ライン230とに接続されており、脱硝ライン220と非脱硝ライン230との境界には、第1バルブ240および第2バルブ242が配されている。第2導入ライン234は、一端が、第1導入ライン232における、第1バルブ240と第2バルブ242との間に接続され、他端から導入された圧縮機124が圧縮した空気(圧縮空気)を第1導入ライン232に導入する。第1バルブ240、第2バルブ242は、開閉バルブで構成される。また、第1バルブ240、第2バルブ242は、後述する中央制御部270によって開閉制御される。
第1切換弁250は、ダンパや、三方弁、バタフライバルブ等で構成され、上流側ライン202a、脱硝ライン220、非脱硝ライン230の連接部230aに設けられる。第2切換弁252は、第1切換弁250同様、ダンパや、三方弁、バタフライバルブ等で構成され、非脱硝ライン230、脱硝ライン220、下流側ライン202bの連接部230bに設けられる。また、第1切換弁250、第2切換弁252は、中央制御部270によって切換制御される。
第1バルブ240、第2バルブ242の開閉制御、および、第1切換弁250、第2切換弁252の切換制御は、中央制御部270によって為されるが、その詳細は後述する。
圧力測定部260は、脱硝ライン220と、非脱硝ライン230との差圧を測定する。
中央制御部270は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成され、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出し、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して脱硝装置200全体を管理および制御する。
図2は、中央制御部270の機能を説明するためのブロック図である。図2に示すように、本実施形態において中央制御部270は、ライン切換部272、圧力制御部274としても機能する。
ライン切換部272は、船員等による操作入力(切り換え指示)に応じて、第1切換弁250および第2切換弁252を切換制御し、エンジン112から送出された排気ガスX1を通過させる排出ライン(以下、単に排出ラインという)を、脱硝ライン220と非脱硝ライン230とで排他的に切り換える。なお、ここで、排出ラインは、排気ガスX1を流通させる具体的な配管を示すものではなく、排気ガスX1を流通させる概念的な経路を指し、上流側ライン202aと脱硝ライン220と下流側ライン202bとを流通する経路、または、上流側ライン202aと非脱硝ライン230と下流側ライン202bとを流通する経路を示す。
具体的に説明すると、ライン切換部272は、第1切換弁250を制御して、上流側ライン202aと脱硝ライン220とを接続するとともに、上流側ライン202aと非脱硝ライン230との接続を遮断し、第2切換弁252を制御して、下流側ライン202bと脱硝ライン220とを接続するとともに、下流側ライン202bと非脱硝ライン230との接続を遮断することで、排出ラインを非脱硝ライン230から脱硝ライン220へ切り換える。同様に、ライン切換部272は、第1切換弁250を制御し、第2切換弁252を制御して、排出ラインを脱硝ライン220から非脱硝ライン230へ切り換える。
圧力制御部274は、排出ラインが、脱硝ライン220および非脱硝ライン230のいずれか一方のラインであるとき、他方のラインの圧力を一方のラインの圧力よりも高くする。圧力制御部274は、他方のラインの圧力を一方のラインの圧力よりも、例えば、数十mmAq(1mmAq=9.807Pa)程度高くする。
具体的に説明すると、例えば、ライン切換部272が排出ラインを脱硝ライン220から非脱硝ライン230に切り換えた場合、第1バルブ240および第2バルブ242がいずれも閉になっているところ、圧力制御部274は、第1バルブ240のみを開にして、圧縮空気を脱硝ライン220に導入する。これにより、脱硝ライン220の圧力を非脱硝ライン230の圧力よりも高くすることができる。
そうすると、非脱硝ライン230を通過する排気ガスX1が脱硝ライン220に流出してしまう事態を回避することができる。したがって、排気ガスX1中のSOxや固形物による脱硝触媒222の短寿命化を防止することが可能となる。
また、ライン切換部272が排出ラインを非脱硝ライン230から脱硝ライン220に切り換えた場合、第1バルブ240および第2バルブ242がいずれも閉になっているところ、圧力制御部274は、第2バルブ242のみを開にして、圧縮空気を非脱硝ライン230に導入する。これにより、非脱硝ライン230の圧力を脱硝ライン220の圧力よりも高くすることができる。
したがって、排気ガスX1の非脱硝ライン230への流出を防止でき、排気ガスX1中のNOxが分解されずにそのまま外部に排出されてしまう事態を回避することが可能となる。
(脱硝方法)
図3は、本実施形態にかかる脱硝装置200を用いた脱硝方法の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
図3に示すように、中央制御部270は、第1切換弁250が上流側ライン202aと非脱硝ライン230とを接続しているか否かを判定する(S300)。
第1切換弁250が上流側ライン202aと非脱硝ライン230とを接続していれば(S300におけるYES)、中央制御部270は、脱硝ライン220の排気ガスX1を圧縮空気に置換するために必要な時間(以下、単に置換時間と称する)が経過したか否かを判定し(S310)、置換時間が経過すると(S310におけるYES)、ライン切換部272は、第2切換弁252が下流側ライン202bと脱硝ライン220とを接続しているか否かを判定し(S312)、接続していれば(S312におけるYES)、第2切換弁252を制御して、下流側ライン202bと脱硝ライン220との接続を遮断し、下流側ライン202bと非脱硝ライン230とを接続する(S314)。一方、置換時間が経過していないか(S310におけるNO)、第2切換弁252が既に下流側ライン202bと非脱硝ライン230とを接続している場合(S312におけるNO)、第2切換弁252の切換制御を行わず差圧判定処理S316に処理を移す。
このように、脱硝ライン220から非脱硝ライン230へ切り換える際に、第1切換弁250を切り換えてから直ちに(または同時に)第2切換弁252を切り換えるのではなく、第1切換弁250を切り換えてから、置換時間分遅延させて第2切換弁252を切り換えることで、脱硝ライン220に充満している排気ガスX1を圧縮空気に置換した後に、排出ラインを非脱硝ライン230へ切り換えることができる。これにより、脱硝ライン220中に排気ガスX1が滞留することによって生じる、SOxや固形物による脱硝触媒222の短寿命化を防止することが可能となる。
続いて、中央制御部270は、圧力測定部260の測定結果を参照し、差圧A(脱硝ライン220の圧力−非脱硝ライン230の圧力)が、予め定められた圧力P未満であるか否かを判定する(S316)。差圧Aが圧力P以上である場合(S316におけるNO)、圧力制御部274は、第1バルブ240が閉であるか否かを判定し(S318)、閉でなければ(S318におけるNO)、閉にする(S320)。なお、第1バルブ240が閉である場合(S318におけるYES)、閉状態を維持する。つまり、差圧が圧力Pになるまで、圧縮空気を導入し、圧力Pに到達したら、それ以上差圧を大きくする必要がないので、第1バルブ240を閉にする。また、差圧判定処理S316において差圧Aが圧力P未満である場合(S316におけるYES)、差圧を圧力P以上にすべく第1バルブ240が開であるか否かを判定し(S322)、開でなければ(S322におけるNO)、開にする(S324)。なお、第1バルブ240が開である場合(S322におけるYES)、開状態を維持する。
そして、中央制御部270は、非脱硝ライン230を通じた排気ガスX1の排出を続け、船員等による、排出ラインを非脱硝ライン230から脱硝ライン220へ切り換えるための操作入力待ち状態となる。ここで、中央制御部270は、非脱硝ライン230から脱硝ライン220へ切り換えるための操作入力があるか否かを判定し(S326)、操作入力がなければ(S326におけるNO)、ライン状態判定処理S300へ処理を戻す。
一方、非脱硝ライン230から脱硝ライン220へ切り換えるための操作入力があると(S326におけるYES)、ライン切換部272は、第1切換弁250を制御して、上流側ライン202aと非脱硝ライン230との接続を遮断し、上流側ライン202aと脱硝ライン220とを接続する(S328)。続いて、圧力制御部274は、第2バルブ242が開であるか否かを判定し(S330)、開でなければ(S330におけるNO)、開にする(S332)。なお、第2バルブ242が開である場合(S330におけるYES)、開状態を維持する。また、圧力制御部274は、第1バルブ240が閉であるか否かを判定し(S334)、閉でなければ(S334におけるNO)、閉にする(S336)。なお、第1バルブ240が閉である場合(S334におけるYES)、閉状態を維持する。そして、中央制御部270は、非脱硝ライン230の排気ガスX1を第1導入ライン232から導入された圧縮空気に置換するための置換時間の計時を開始し(S338)、ライン状態判定処理S300へ処理を戻す。
一方、第1切換弁250が上流側ライン202aと非脱硝ライン230とを接続していない、すなわち第1切換弁250が上流側ライン202aと脱硝ライン220とを接続していると判定されると(S300におけるNO)、中央制御部270は、非脱硝ライン230を置換するための置換時間が経過したか否かを判定し(S350)、置換時間が経過すると(S350におけるYES)、ライン切換部272は、第2切換弁252が下流側ライン202bと非脱硝ライン230とを接続しているか否かを判定し(S352)、接続していれば(S352におけるYES)、第2切換弁252を制御して、下流側ライン202bと非脱硝ライン230との接続を遮断し、下流側ライン202bと脱硝ライン220とを接続する(S354)。一方、置換時間が経過していない(S350におけるNO)、第2切換弁252が下流側ライン202bと脱硝ライン220とを接続している場合(S352におけるNO)、第2切換弁252の切換制御を行わず差圧判定処理S356に処理を移す。
このように、非脱硝ライン230から脱硝ライン220へ切り換える際に、第1切換弁250を切り換えてから直ちに(または同時に)第2切換弁252を切り換えるのではなく、第1切換弁250を切り換えてから、置換時間分遅延させて第2切換弁252を切り換えることで、非脱硝ライン230に充満している排気ガスX1を圧縮空気で置換した後に、排出ラインを脱硝ライン220へ切り換えることができる。これにより、非脱硝ライン230中に排気ガスX1が滞留することによって生じる、非脱硝ライン230の腐食を防止することが可能となる。
続いて、中央制御部270は、圧力測定部260の測定結果を参照し、差圧B(非脱硝ライン230の圧力−脱硝ライン220の圧力)が、予め定められた圧力P未満であるか否かを判定する(S356)。差圧Bが圧力P以上である場合(S356におけるNO)、圧力制御部274は、第2バルブ242が閉であるか否かを判定し(S358)、閉でなければ(S358におけるNO)、閉にする(S360)。なお、第2バルブ242が閉である場合(S358におけるYES)、閉状態を維持する。つまり、差圧が圧力Pになるまで、圧縮空気を導入し、圧力Pに到達したら、それ以上差圧を大きくする必要がないので、第2バルブ242を閉にする。また、差圧判定処理S356において差圧Bが圧力P未満である場合(S356におけるYES)、差圧を圧力P以上にすべく第2バルブ242が開であるか否かを判定し(S362)、開でなければ(S362におけるNO)、開にする(S364)。なお、第2バルブ242が開である場合(S362におけるYES)、開状態を維持する。
そして、中央制御部270は、脱硝ライン220を通じた排気ガスX1の排出を続け、船員等による、排出ラインを脱硝ライン220から非脱硝ライン230へ切り換えるための操作入力待ち状態となる。ここで、中央制御部270は、脱硝ライン220から非脱硝ライン230へ切り換えるための操作入力があるか否かを判定し(S366)、操作入力がなければ(S366におけるNO)、ライン状態判定処理S300へ処理を戻す。
一方、脱硝ライン220から非脱硝ライン230へ切り換えるための操作入力があると(S366におけるYES)、ライン切換部272は、第1切換弁250を制御して、上流側ライン202aと脱硝ライン220との接続を遮断し、上流側ライン202aと非脱硝ライン230とを接続する(S368)。続いて、圧力制御部274は、第1バルブ240が開であるか否かを判定し(S370)、開でなければ(S370におけるNO)、開にする(S372)。なお、第1バルブ240が開である場合(S370におけるYES)、開状態を維持する。また、圧力制御部274は、第2バルブ242が閉であるか否かを判定し(S374)、閉でなければ(S374におけるNO)、閉にする(S376)。なお、第2バルブ242が閉である場合(S374におけるYES)、閉状態を維持する。そして、中央制御部270は、脱硝ライン220の排気ガスX1を、第1導入ライン232から導入された圧縮空気に置換するための置換時間の計時を開始し(S378)、ライン状態判定処理S300へ処理を戻す。
以上説明したように、本実施形態にかかる脱硝装置200およびこれを用いた脱硝方法によれば、排出ラインを、脱硝ライン220および非脱硝ライン230のいずれか一方のラインに切り換えた場合であっても、他方のラインに圧縮空気を導入するといった簡易な構成で、他方のラインへ排気ガスX1が流出してしまうのを防止することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態において、ライン切換部272は、船員等による操作入力に応じて、排出ラインを、脱硝ライン220と非脱硝ライン230とで切り換えるが、NOx検出部224による検出結果に応じて切り換えてもよい。例えば、NOx検出部224によって検出されたNOxの濃度が予め定められた閾値以上になると、ライン切換部272は、非脱硝ライン230から脱硝ライン220へ切り換えたり、閾値未満になると、脱硝ライン220から非脱硝ライン230へ切り換えたりしてもよい。
また、上述した実施形態において、圧力制御部274は、圧縮機124が圧縮した圧縮空気をラインに導入する構成について説明したが、他方のラインの圧力を一方のラインの圧力よりも高くできればどのような構成でもよい。例えば、エンジン112の起動用の圧縮機が圧縮した圧縮空気を導入してもよいし、当該脱硝システム100を搭載した船舶に積載されたボンベから窒素ガスやアルゴンガス等を導入してもよい。
また、上述した実施形態において、エンジン112として、ユニフロー型の2ストロークエンジンを例に挙げて説明したが、他の形式の2ストロークエンジンでもよい。
また、上述した実施形態において、脱硝装置200は、タービン122の下流側に設けられる構成について説明したが、タービン122の上流側に脱硝装置を設けることもできる。
図4は、変形例の脱硝装置500を説明するための図である。図4に示すように、脱硝装置500は、排気集合管114とタービン122との間に配され、脱硝ライン220と、NOx検出部224と、還元剤調整部226と、還元剤導入部228と、非脱硝ライン230と、第1導入ライン232と、第2導入ライン234と、第1バルブ240と、第2バルブ242と、第1切換弁250と、第2切換弁252と、圧力測定部260と、中央制御部270とを含んで構成される。また、中央制御部270は、ライン切換部272、圧力制御部274として機能する。
変形例の脱硝装置500において、NOx検出部224は、排気集合管114と第1切換弁250との間のラインである上流側ライン502aの排気ガスX1のNOxの濃度を検出する。また、第1切換弁250は、上流側ライン502a、脱硝ライン220、非脱硝ライン230の連接部230aに設けられ、第2切換弁252は、非脱硝ライン230、脱硝ライン220、下流側ライン502bの連接部230bに設けられる。
このような変形例の脱硝装置500において、排出ラインを、脱硝ライン220および非脱硝ライン230のいずれか一方のラインに切り換えた場合であっても、他方のラインに圧縮空気を導入するといった簡易な構成で、他方のラインへ排気ガスX1が流出してしまうのを防止することが可能となる。
なお、本明細書の脱硝方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、エンジンの排気ガス中に含まれる窒素酸化物を、還元剤を用いて窒素に還元する脱硝装置および脱硝方法に利用することができる。
100 …脱硝システム
112 …エンジン
120 …過給機
122 …タービン
124 …圧縮機
200、500 …脱硝装置
220 …脱硝ライン
222 …脱硝触媒
230 …非脱硝ライン
272 …ライン切換部
274 …圧力制御部

Claims (4)

  1. エンジンから送出された排気ガスを外部に排出するラインであって、該排気ガスに含まれる窒素酸化物の還元を促進する脱硝触媒が内設された脱硝ラインと、
    前記エンジンから送出された排気ガスを、脱硝触媒を介さずに外部に排出する非脱硝ラインと、
    前記エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ラインを、前記脱硝ラインと前記非脱硝ラインとで切り換えるライン切換部と、
    前記エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ラインが前記脱硝ラインである場合には、前記非脱硝ラインの圧力を該脱硝ラインの圧力よりも高くし、該排出ラインが該非脱硝ラインである場合には、該脱硝ラインの圧力を該非脱硝ラインの圧力よりも高くする圧力制御部と、
    を備えたことを特徴とする脱硝装置。
  2. 前記圧力制御部は、前記エンジンから送出された排気ガスによって回転するタービン、および、該タービンの回転を利用して空気を圧縮し該エンジンに圧縮した空気を導入する圧縮機を有する過給機における、該圧縮機が圧縮した空気を前記脱硝ラインまたは前記非脱硝ラインに導入することを特徴とする請求項1に記載の脱硝装置。
  3. エンジンから送出された排気ガスを外部に排出するラインであって、該排気ガスに含まれる窒素酸化物の還元を促進する脱硝触媒が内設された脱硝ラインと、該エンジンから送出された排気ガスを、脱硝触媒を介さずに外部に排出する非脱硝ラインと、を用いた脱硝方法であって、
    前記エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ラインを、前記脱硝ラインと前記非脱硝ラインとで切り換える工程と、
    前記エンジンから送出された排気ガスを通過させる排出ラインが前記脱硝ラインである場合には、前記非脱硝ラインの圧力を該脱硝ラインの圧力よりも高くし、該排出ラインが該非脱硝ラインである場合には、該脱硝ラインの圧力を該非脱硝ラインの圧力よりも高くする工程と、
    を有することを特徴とする脱硝方法。
  4. 前記切り換える工程において、前記脱硝ラインに前記排気ガス以外の気体を導入して、該脱硝ラインの排気ガスを該気体に置換した後、前記脱硝ラインから前記非脱硝ラインへの切り換えを行うことを特徴とする請求項3に記載の脱硝方法。
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