本発明は、式:
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩
[式中、
環Aは、1〜3個のNを含有する6員のヘテロアリール、またはフェニルであり;
環Bは、1〜3個のNを含有する6員のヘテロアリールであり;
R
1は、
(1)C
1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5または6員のヘテロアリール、
(2)1〜3個のO、SまたはNを含有する3〜8員のヘテロシクリル、
(3)C
1−3アルキル−OH、
(4)C(O)
2C
1−3アルキル、および
(5)C(O)NR
4R
5、
からなる群から選択され;
各R
2は、
(1)C
1−3アルキル、
(2)C
1−3アルコキシ、
(3)ハロC
1−3アルキル、
(4)ハロC
1−3アルコキシ、
(5)ハロ、および
(6)シアノ、
からなる群から選択され;
R
3は、
(1)CN、
(2)ハロ、
(3)−C
1−6アルキル、
(4)−ハロC
1−6アルキル、
(5)−C
1−6アルコキシ、
(6)−ハロC
1−6アルコキシ
(7)−C
1−6アルキル−OH、
(8)−C
1−3アルキル−O−C
1−3アルキル、および
(9)−C
1−3アルキル−S−C
1−3アルキル、
からなる群から選択され;
R
4およびR
5は、
(1)水素、
(2)ヒドロキシ、
(3)C
1−6アルキル、
(4)C
1−6アルキル−OH、
(5)C
1−6アルキル−O−C
1−3アルキル、
(6)ハロC
1−6アルキル、
(7)C
1−6アルコキシ、
(8)C
3−6シクロアルキル、
(9)C
1−3アルキル−C
3−6シクロアルキルであって、ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ、または1〜3個のフルオロによって置換されていてもよい、
(10)C
1−3アルキル(C
3−6シクロアルキル)
2、
(11)1〜3個のN、OまたはSを含有するC
1−3アルキル−C
3−5ヘテロシクリルであって、ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい、
(12)1〜3個のN、OまたはSを含有するC
3−5ヘテロシクリルであって、ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい、
(13)C
1−3アルキル−C(O)NH
2、
(14)C
1−3アルキル−S(O)
2C
1−3アルキル、
(15)C
1−3アルキル−C(O)
2C
1−3アルキル、
(16)C(O)C
1−6アルキル、
(17)C(O)C
3−6シクロアルキル、
(18)S(O)
2C
1−6アルキル、および
(19)S(O)
2C
3−6シクロアルキル、
からなる群から独立に選択されるか、
あるいは、R
4およびR
5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで、前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR
6で置換されていてもよく;
各R
6は、
(1)C
1−3アルキル、
(2)ハロC
1−3アルキル、
(3)C
1−3アルコキシ、
(4)C
1−3アルキル−OH、
(5)C
1−3アルキル−O−C
1−3アルキル、
(6)ハロ、
(7)ヒドロキシ、
(8)オキソ、
(9)C(O)
2C
1−3アルキル、
(10)C(O)NH
2、
(11)C(O)N(H)C
1−6アルキル、
(12)C(O)C
3−6シクロアルキル、
(13)C
3−6シクロアルキル、
(14)C
1−3アルキル−フェニル、
(15)フェニル、
(16)1〜3個のN、OまたはSを含有する5または6員のヘテロアリール、
からなる群から選択され;そして
nは、0、1、2または3である]
に関する。
一実施形態において、本発明は、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関し、環Aは、1〜3個のNを含有する6員のヘテロアリール、またはフェニルである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、
は、環Aのエーテル結合に対してパラである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Aは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニルまたはフェニルである。
このクラスの1つのサブ−サブクラスにおいて、
は、環Aのエーテル結合に対してパラである。
この実施形態の別のクラスにおいて、環Aは、ピリジニル、ピリミジニルまたはフェニルである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、環Aはピリジニルである。
このクラスの1つのサブ−サブクラスにおいて、
は、ピリジニルのエーテル結合に対してパラである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、環Aはピリミジニルである。
このクラスの1つのサブ−サブクラスにおいて、
は、ピリミジニルのエーテル結合に対してパラである。
このクラスのまた別のサブクラスにおいて、環Aはフェニルである。
このクラスの1つのサブ−サブクラスにおいて、Xおよび
は、フェニルのエーテル結合に対してパラである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
一実施形態において、本発明は、環Bが、1〜3個のNを含有する6員のヘテロアリールである、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはトリアジニルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態のあるクラスにおいて、環Bはピリジニルまたはピリミジニルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態のあるクラスにおいて、環Bはピリジニルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態の別のクラスにおいて、環Bはピリミジニルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態の別のクラスにおいて、環Bはピリダジニルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態の別のクラスにおいて、環Bはピラジニルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態のまた別のクラスにおいて、環Bはトリアジニルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bは、
からなる群から選択される。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態のあるクラスにおいて、環Bは
である。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
この実施形態のあるサブクラスにおいて、環Bは
である。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、式I中のR3およびピペリジニル基は、パラ配向である。
一実施形態において、本発明は、R1が、C1−3アルキルによって置換されていてもよい1〜3個のO、SまたはNを含有する5または6員のヘテロアリール;1〜3個のO、SまたはNを含有する3〜8員のヘテロシクリル;C1−3アルキル−OH;C(O)2C1−3アルキル;およびC(O)NR4R5;からなる群から選択される、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい1〜4個のO、SまたはNを含有する5員のヘテロアリールである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、R
1は、
からなる群から選択される。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい1〜4個のO、SまたはNを含有する6員のヘテロアリールである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R1は、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはトリアジニルである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R1は、1〜3個のO、SまたはNを含有する3〜8員のヘテロシクリルである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R1は−C(O)2C1−3アルキルである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、R1は−CH2C(O)2Meである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R1はC1−3アルキル−OHである。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、R1は−CH2OHである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、水素;ヒドロキシ;C1−6アルキル;C1−6アルキル−OH;C1−6アルキル−O−C1−3アルキル;ハロC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C3−6シクロアルキル;C1−3アルキル−C3−6シクロアルキル(ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ、または1〜3個のフルオロによって置換されていてもよい);C1−3アルキル(C3−6シクロアルキル)2;1〜3個のN、OまたはSを含有するC1−3アルキル−C3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);1〜3個のN、OまたはSを含有するC3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);C1−3アルキル−C(O)NH2;C1−3アルキル−S(O)2C1−3アルキル;C1−3アルキル−C(O)2C1−3アルキル;C(O)C1−6アルキル;C(O)C3−6シクロアルキル;S(O)2C1−6アルキル;およびS(O)2C3−6シクロアルキルからなる群から独立に選択されるか、あるいは
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで、前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
1は
であり、そして、kは0〜3である。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R
1は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、本発明は、各R2が、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、ハロC1−3アルキル、ハロC1−3アルコキシ、ハロおよびシアノからなる群から選択される、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、各R2は、Cl、F、メチル、メトキシおよびシアノからなる群から選択される。
一実施形態において、本発明は、R3が、CN、ハロ、−C1−6アルキル、−ハロC1−6アルキル、−C1−6アルコキシ、−ハロC1−6アルコキシ、−C1−6アルキル−OH、−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルおよび−C1−3アルキル−S−C1−3アルキルからなる群から選択される、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
一実施形態において、本発明は、R3が、ハロ、−C1−6アルキル、−C1−6アルコキシ、−C1−6アルキル−OH、−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルおよび−C1−3アルキル−S−C1−3アルキルからなる群から選択される、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R
3は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、本発明は、シクロプロピル環がcisシクロプロピル異性体である、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、式Iのシクロプロピル環は、1Sおよび2S立体中心を有する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、式Iのシクロプロピル環は、1Rおよび2R立体中心を有する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、式Iのシクロプロピル環は、1Sおよび2R立体中心を有する。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、化合物は、少なくとも90%のジアステレオマー過剰率で存在する。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、化合物は、少なくとも95%のジアステレオマー過剰率で存在する。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、化合物は、少なくとも99%のジアステレオマー過剰率で存在する。
一実施形態において、本発明は、環Aがフェニルである、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリジニルである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルであり、そして、R3はハロである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい1〜4個のO、SまたはNを含有する5または6員のヘテロアリールである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい1〜4個のO、SまたはNを含有する5員のヘテロアリールである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)2C1−3アルキルである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1はC1−3アルキル−OHである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして、
R4およびR5は、水素;ヒドロキシ;C1−6アルキル;C1−6アルキル−OH;C1−6アルキル−O−C1−3アルキル;ハロC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C3−6シクロアルキル;C1−3アルキル−C3−6シクロアルキル(ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ、または1〜3個のフルオロによって置換されていてもよい);C1−3アルキル(C3−6シクロアルキル)2;1〜3個のN、OまたはSを含有するC1−3アルキル−C3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);1〜3個のN、OまたはSを含有するC3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);C1−3アルキル−C(O)NH2;C1−3アルキル−S(O)2C1−3アルキル;C1−3アルキル−C(O)2C1−3アルキル;C(O)C1−6アルキル;C(O)C3−6シクロアルキル;S(O)2C1−6アルキル;およびS(O)2C3−6シクロアルキルからなる群から独立に選択されるか、あるいは
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
1は
であり、そして、kは0〜3である。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルであり、そして、R3は−C1−6アルコキシである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5または6員のヘテロアリールである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5員のヘテロアリールである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)2C1−3アルキルである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1はC1−3アルキル−OHである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、水素;ヒドロキシ;C1−6アルキル;C1−6アルキル−OH;C1−6アルキル−O−C1−3アルキル;ハロC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C3−6シクロアルキル;C1−3アルキル−C3−6シクロアルキル(ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ、または1〜3個のフルオロによって置換されていてもよい);C1−3アルキル(C3−6シクロアルキル)2;1〜3個のN、OまたはSを含有するC1−3アルキル−C3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);1〜3個のN、OまたはSを含有するC3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);C1−3アルキル−C(O)NH2;C1−3アルキル−S(O)2C1−3アルキル;C1−3アルキル−C(O)2C1−3アルキル;C(O)C1−6アルキル;C(O)C3−6シクロアルキル;S(O)2C1−6アルキル;およびS(O)2C3−6シクロアルキルからなる群から独立に選択されるか、あるいは
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
1は
であり、そして、kは0〜3である。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルであり、そして、R3は−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5または6員のヘテロアリールである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5員のヘテロアリールである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、−C(O)2C1−3アルキルである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキル−OHである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、水素;ヒドロキシ;C1−6アルキル;C1−6アルキル−OH;C1−6アルキル−O−C1−3アルキル;ハロC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C3−6シクロアルキル;C1−3アルキル−C3−6シクロアルキル(ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ、または1〜3個のフルオロによって置換されていてもよい);C1−3アルキル(C3−6シクロアルキル)2;1〜3個のN、OまたはSを含有するC1−3アルキル−C3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);1〜3個のN、OまたはSを含有するC3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);C1−3アルキル−C(O)NH2;C1−3アルキル−S(O)2C1−3アルキル;C1−3アルキル−C(O)2C1−3アルキル;C(O)C1−6アルキル;C(O)C3−6シクロアルキル;S(O)2C1−6アルキル;およびS(O)2C3−6シクロアルキルからなる群から独立に選択されるか、あるいは
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
1は
であり、そして、kは0〜3である。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルであり、そして、R3は−C1−6アルキル−OHである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5または6員のヘテロアリールである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5員のヘテロアリールである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、−C(O)2C1−3アルキルである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキル−OHである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、水素;ヒドロキシ;C1−6アルキル;C1−6アルキル−OH;C1−6アルキル−O−C1−3アルキル;ハロC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C3−6シクロアルキル;C1−3アルキル−C3−6シクロアルキル(ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ、または1〜3個のフルオロによって置換されていてもよい);C1−3アルキル(C3−6シクロアルキル)2;1〜3個のN、OまたはSを含有するC1−3アルキル−C3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);1〜3個のN、OまたはSを含有するC3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);C1−3アルキル−C(O)NH2;C1−3アルキル−S(O)2C1−3アルキル;C1−3アルキル−C(O)2C1−3アルキル;C(O)C1−6アルキル;C(O)C3−6シクロアルキル;S(O)2C1−6アルキル;およびS(O)2C3−6シクロアルキルからなる群から独立に選択されるか、あるいは
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで、前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
1は
であり、そして、kは0〜3である。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルであり、そして、R3はC1−6アルキルである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5または6員のヘテロアリールである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキルによって置換されていてもよい、1〜4個のO、SまたはNを含有する5員のヘテロアリールである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、−C(O)2C1−3アルキルである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は、C1−3アルキル−OHである。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、水素;ヒドロキシ;C1−6アルキル;C1−6アルキル−OH;C1−6アルキル−O−C1−3アルキル;ハロC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C3−6シクロアルキル;C1−3アルキル−C3−6シクロアルキル(ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ、または1〜3個のフルオロによって置換されていてもよい);C1−3アルキル(C3−6シクロアルキル)2;1〜3個のN、OまたはSを含有するC1−3アルキル−C3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);1〜3個のN、OまたはSを含有するC3−5ヘテロシクリル(ここで前記ヘテロシクリルは、1〜2個のオキソによって置換されていてもよい);C1−3アルキル−C(O)NH2;C1−3アルキル−S(O)2C1−3アルキル;C1−3アルキル−C(O)2C1−3アルキル;C(O)C1−6アルキル;C(O)C3−6シクロアルキル;S(O)2C1−6アルキル;およびS(O)2C3−6シクロアルキルからなる群から独立に選択されるか、あるいは
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで、前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスの別のサブクラスにおいて、R1は−C(O)NR4R5であり、そして
R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
1は
であり、そして、kは0〜3である。
一実施形態において、本発明は、環Aがピリジニルである、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3はハロである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3は−C1−6アルコキシである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3は−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3は−C1−6アルキル−OHである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3はC1−6アルキルである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリジニルである。
一実施形態において、本発明は、環Aがピリミジニルである、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリミジニルである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3はハロである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3は−C1−6アルコキシである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3は−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3は−C1−6アルキル−OHである。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R3はC1−6アルキルである。
この実施形態の1つのクラスにおいて、環Bはピリジニルである。
一実施形態において、本発明は、式Ia:
で表される化合物または薬学的に許容される塩
[式中、環B、R
1、R
2、R
3およびnは、先に定義されている]に関する。
この実施形態のあるクラスにおいて、R
1は
であり、kは0〜3であり、そして、R
6は先に定義されている。
一実施形態において、本発明は、式Ib:
で表される化合物または薬学的に許容される塩
[式中、環B、R
2、R
3、R
4、R
5およびnは、先に定義されている]に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
4およびR
5は、一緒になって下記:
[式中、kは0〜3であり、そして、R
6は先に定義されている]を形成する。
一実施形態において、本発明は、式Ic:
で表される化合物または薬学的に許容される塩
[式中、R
2、R
3、R
4、R
5およびnは、先に定義されている]に関する。
この実施形態の1つのクラスにおいて、R4およびR5は、それらの両方が結合した窒素と一緒になって、C、O、NおよびS環原子を含む3〜9員の単環式または二環式ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記ヘテロシクリル環は、1〜3個のR6で置換されていてもよい。
このクラスのあるサブクラスにおいて、R
4およびR
5は、一緒になって下記:
[式中、kは0〜3であり、そして、R
6は先に定義されている]を形成する。
このクラスの1つのサブクラスにおいて、R3は−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルである。
一実施形態において、本発明は、式Id:
で表される化合物または薬学的に許容される塩
[式中、R
1、R
2およびnは、先に定義されている]に関する。
この実施形態のあるクラスにおいて、R
1は
であり、kは0〜3であり、そして、R
6は先に定義されている。
ここで、別段の定めがない限り、以下で定義する用語を使用して、本発明を詳細に記述する。
「アルキル」およびアルコキシ等の接頭辞「alk」を有する他の基は、指示されている数の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖であってよい炭素鎖、またはそれらの組み合わせを意味する。数が定められていなければ、1〜6個の炭素原子が直鎖を、3〜7個の炭素原子が分枝鎖アルキル基を意図する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−およびtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等を含む。
「アルキル−OH」または「ヒドロキシアルキル」は、ヒドロキシ基と連結しているアルキル基を意味する。
「アリール」は、炭素環原子を含有する単環式または多環式芳香族環系を意味する。好ましいアリールは、単環式または二環式6〜10員の芳香族環系である。フェニルおよびナフチルは好ましいアリールである。最も好ましいアリールは、フェニルである。
本明細書において使用される場合、「シクロアルキル」は、指定された炭素原子の数を有する飽和環状炭化水素ラジカルを意味し、原子の数が定められていなければ、縮合された1〜3個の炭素環式環を形成する3〜7個の炭素原子が意図される。「シクロアルキル」は、結合点が非芳香族部にあるアリール基と縮合した単環式環も含む。シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、テトラヒドロナフチル、デカヒドロナフチル、インダニル等を含む。
「アルコキシ」は、酸素と連結しているアルキル基を指す。
「ハロアルコキシ」および「ハロアルキルO」は交換可能に使用され、酸素原子を介して連結しているハロ置換アルキル基を指す。ハロアルコキシは、一置換および多ハロ置換アルコキシ基、最大ペルハロまで置換されたアルコキシを含む。例えば、トリフルオロメトキシが含まれる。
「ハロアルキル」は、一置換および多ハロ置換アルキル基、最大ペルハロまで置換されたアルキルを含む。例えば、トリフルオロメチルが含まれる。
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクリル」「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」は、環中の1つ以上の原子、ヘテロ原子が炭素以外の元素である非芳香族環式環構造を指す。ヘテロ原子は、典型的には、O、SまたはN原子である。ヘテロシクリル基の例は、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、アゼチジン、オキシランまたはアジリジン等を含む。
「ヘテロアリール」(HAR)は、別段の定めがない限り、O、SおよびNから選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含有する芳香族または部分的に芳香族の環系を意味する。故に、ヘテロアリールは、芳香族ではない他の種類の環、例えば、アリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルと縮合しているヘテロアリールを含む。ヘテロアリール基の例には、ピロリルまたはピロール、イソオキサゾリルまたはイソオキサゾール、イソチアゾリルまたはイソチアゾール、ピラゾリルまたはピラゾール、ピリジル、オキサゾリルまたはオキサゾール、オキサジアゾリルまたはオキサジアゾール、チアジアゾリルまたはチアジアゾール、チアゾリルまたはチアゾール、イミダゾリルまたはイミダゾール、トリアゾリルまたはトリアゾール、テトラゾリルまたはテトラゾール、フリル、トリアジニル、チエニル、ピリミジル、ベンズイソオキサゾリルまたはベンズイソオキサゾール、ベンゾオキサゾリルまたはベンゾアゾール(benzoazole)、ベンゾチアゾリルまたはベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾリルまたはベンゾチアジアゾール、ジヒドロベンゾフラニルまたはジヒドロベンゾフラン、インドリニルまたはインドリン、ピリダジニルまたはピリダジン、インダゾリルまたはインダゾール、イソインドリルまたはイソインドール、ジヒドロベンゾチエニル、インドリジニルまたはインドリジン、シンノリニルまたはシンノリン、フタラジニルまたはフタラジン、キナゾリニルまたはキナゾリン、ナフチリジニルまたはナフチリジン、カルバゾリルまたはカルバゾール、ベンゾジオキソリルまたはベンゾジオキソール、キノキサリニルまたはキノキサリン、プリニルまたはプリン、フラザニルまたはフラザン、イソベンジルフラニルまたはイソベンジルフラン、ベンズイミダゾリルまたはベンズイミダゾール、ベンゾフラニルまたはベンゾフラン、ベンゾチエニルまたはベンゾチエン、キノリルまたはキノリン、オキソ−ジヒドロキノリン、インドリルまたはインドール、オキシインドール、イソキノリルまたはイソキノリン、ジベンゾフラニルまたはジベンゾフラン等を含む。ヘテロ環式およびヘテロアリール基には、1〜3個の環を形成している3〜15個の原子を含有する環および環系が含まれる。
「ハロゲン」(ハロ)は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。
本明細書に記載の化合物において、原子は、それらの天然同位体存在度を呈し得るか、あるいは原子の1つ以上は、同じ原子番号を有するが、原子質量または質量数が自然界において主として見られる原子質量または質量数とは異なる、人為的に富化された特に同位体であってよい。本発明は、本明細書に記載の式の化合物の好適な同位体変化物をすべて含むことを意味する。例えば、水素(H)の異なる同位体形態は、プロチウム(1H)および重水素(2H)を含む。プロチウムは、自然界において見られる主な水素同位体である。重水素を富化することにより、インビボ半減期の増大もしくは必要投薬量の低減等の特定の治療上の利点を生じさせることができ、または生物学的試料の特徴付けの基準として有用な化合物を提供することができる。本明細書に記載の式における同位体富化された化合物は、過度の実験をすることなく、当業者に周知の従来の技術によって、または本明細書においてスキームおよび実施例で記述されているものに類似のプロセスによって、適切な同位体富化された試薬および/または中間体を使用して調製することができる。
本明細書に記載の式の化合物の個々の互変異性体およびそれらの混合物は、本明細書に記載の式の化合物に包括される。互変異性体は、化合物の1つの原子から化合物の別の原子への急速なプロトン移動をする化合物として定義される。本明細書に記載の化合物のいくつかは、異なる水素の結合点を持つ互変異性体として存在し得る。そのような例は、ケト−エノール互変異性体として公知のケトンおよびそのエノール形態であってよい。
本明細書に記載の式の化合物は、例えば、好適な溶媒からの分別結晶化によって鏡像異性体のジアステレオマー対に分離することができる。このようにして取得された鏡像異性体の対は、従来の手段によって、例えば、光学活性アミンまたは酸の分割剤としての使用によって、またはキラルHPLCカラムで、個々の立体異性体に分離することができる。
あるいは、本明細書に記載の式の化合物の任意の鏡像異性体は、光学的に純粋な出発材料または公知の配置の試薬を使用する立体特異的合成によって取得することができる。
本発明の化合物は、鏡像異性的に純粋な製剤として投与することが概して好ましい。ラセミ混合物は、任意の従来の方法によって、個々の鏡像異性体に分離することができる。これらは、キラルクロマトグラフィー、キラル補助基による誘導体化に続くクロマトグラフィーまたは結晶化による分離、およびジアステレオマー塩の分別結晶化を含む。
本明細書に記載の化合物は、不斉中心を含有し得、故に鏡像異性体として存在し得る。本発明による化合物が2つ以上の不斉中心を保有する場合、該化合物はさらにジアステレオマーとして存在し得る。キラル炭素との結合が本発明の式において直線として描写されている場合、キラル炭素の(R)および(S)配置両方、ならびにそれ故両方の鏡像異性体およびそれらの混合物が式内に内包されることが理解される。本発明は、すべてのそのような考えられる立体異性体を、実質的に純粋な分割された鏡像異性体、それらのラセミ混合物、およびジアステレオマーの混合物として含む。別段の定めがある場合を除き、本発明の化合物を包括する式は、特定の位置における確定的な立体化学なしに示される。従って、本発明は、式Iの化合物および薬学的に許容されるその塩のすべての立体異性体を含むものと理解することができる。
鏡像異性体のジアステレオマー対は、例えば好適な溶媒からの分別結晶化によって分離することができ、このようにして取得された鏡像異性体の対は、従来の手段、例えば、分割剤として光学活性酸もしくは塩基の使用によって、またはキラルHPLCカラムで、個々の立体異性体に分離することができる。さらに、一般式IまたはIaの化合物の任意の鏡像異性体またはジアステレオマーは、光学的に純粋な出発材料または公知の配置の試薬を使用する立体特異的合成によって取得することができる。
さらに、本発明の化合物の結晶性形態のいくつかは多形として存在することができ、それ自体が本発明に含むことが意図されている。加えて、本発明の化合物のいくつかは、水または一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成することができる。本明細書に記載の構造式の化合物の溶媒和物、特に水和物も、本発明に含まれる。
本発明の化合物は、GPR119受容体の強力なアゴニストである。これらの化合物および薬学的に許容されるその塩は、GPR119として公知の受容体のモジュレーターであり、従って、GPR119リガンドおよびアゴニストによって調整される疾患の治療において有用である。これらの疾患の多くを以下にまとめる。前記化合物は、以下を含むがこれらに限定されない疾患または症状の1つ以上を治療するための薬剤の製造に使用され得る:
(1)非インスリン依存性真性糖尿病(2型糖尿病);
(2)高血糖;
(3)メタボリックシンドローム/シンドロームX;
(4)肥満;
(5)虚血および心筋梗塞;
(6)アルツハイマー病、統合失調症および認知障害等の神経学的障害;
(5)高コレステロール血症;
(6)高トリグリセリド血症(トリグリセリド高含有リポタンパク質レベルの上昇);
(7)混合型または糖尿病性脂質異常症;
(8)低HDLコレステロール;
(9)高LDLコレステロール;
(10)高アポベータリポタンパク血症(Hyperapobetalipoproteinemia);ならびに
(11)アテローム性動脈硬化症。
化合物はGPR119受容体のアゴニストであるため、化合物は、糖尿病患者において、ならびにグルコース耐性異常を有し、および/または前糖尿病症状である非糖尿病患者において、グルコース、脂質およびインスリン抵抗性を低下させるために有用となる。化合物は、多くの場合糖尿病または前糖尿病患者において発生する高インスリン血症を、多くの場合これらの患者において発生する血清グルコースレベルにおける変動を変調することによって寛解するのに有用である。化合物は、インスリン抵抗性を治療または低減させるために有用である。化合物は、妊娠性糖尿病を治療または予防するために有用である。
さらに、高血糖を制御下に保つことにより、化合物は、血管再狭窄および糖尿病性網膜症を遅延させるまたは予防するために有用である。
本発明の化合物は、β細胞機能を改善または回復する際に有用であるため、1型糖尿病を治療する際、または2型糖尿病患者がインスリン療法を必要とするのを遅延させるもしくは防止する際に有用となり得る。
本明細書に記載の化合物、組成物および薬剤は、メタボリックシンドロームまたはシンドロームXに関連する有害な後遺症のリスクを低減させるために、ならびにアテローム性動脈硬化症発生のリスクを低減し、アテローム性動脈硬化症の発症を遅延させ、および/またはアテローム性動脈硬化症の後遺症のリスクを低減させるのにさらに有用である。アテローム性動脈硬化症の後遺症には、狭心症、跛行、心臓発作、脳卒中などを含む。
化合物は、肥満対象において食欲および体重を低減させるために有用となり得、従って、高血圧、アテローム性動脈硬化症、糖尿病および脂質異常症等の肥満に関連する共存症のリスクを低減させる際に有用となり得る。
活性GLP−1のレベルをインビボで上昇させることにより、化合物は、アルツハイマー病、多発性硬化症および統合失調症等の神経学的障害を治療する際に有用である。
本発明の一態様は、混合型または糖尿病性脂質異常症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、低HDLレベル、高LDLレベル、高脂血症および/または高トリグリセリド血症の治療および制御のための方法であって、そのような治療を必要とする患者に、治療有効量の本明細書に記載の式の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む方法を提供する。化合物は、単独で使用してもよく、有利には、コレステロール生合成阻害剤、特にHMG−CoA還元酵素阻害剤(例えば、シンバスタチン、アトルバスタチン等)とともに投与してもよい。化合物は、有利には、コレステロール吸収阻害剤(例えば、スタノールエステル、ステロール配糖体、またはエゼチミブ等のアゼチジノン)、ACAT阻害剤(例えばアバシミブ)、CETP阻害剤(例えばアナセトラピブ)、ナイアシン、胆汁酸金属イオン捕捉剤、ミクロゾームトリグリセリド輸送阻害剤および胆汁酸再取り込み阻害剤等の他の脂質低下薬と組み合わせて使用してもよい。そのような併用治療は、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、高脂血症、高トリグリセリド血症、脂質異常症、高LDLおよび低HDL等の症状の治療または制御に有用である。
本発明の別の態様は、肥満またはメタボリックシンドロームの治療および制御のための方法であって、そのような治療を必要とする患者に、治療有効量の本明細書に記載の式を有する化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む方法を提供する。化合物は、単独で使用してもよく、有利には、リパーゼ阻害剤(例えばオルリスタット)またはモノアミン神経伝達物質再取り込み阻害剤(例えば、シブトラミンまたはフェンテルミン)等の抗肥満剤とともに投与してもよい。化合物は、有利には、CB−1インバースアゴニストまたはアンタゴニスト(例えば、リモナバンまたはタラナバン)と組み合わせて使用してもよい。
本発明はさらに、そのような治療を必要とする哺乳類患者において、高血糖、糖尿病またはインスリン抵抗性を治療する方法であって、前記患者に、本明細書に記載の式に従う化合物または薬学的に許容されるその塩を、高血糖、糖尿病またはインスリン抵抗性を治療するのに有効な量で投与することを含む方法に関する。
関心対象である本発明のまた別の態様は、そのような治療を必要とする哺乳類患者においてアテローム性動脈硬化症を治療する方法であって、前記患者に、本明細書に記載の式に従う化合物または薬学的に許容されるその塩を、アテローム性動脈硬化症を治療するのに有効な量で投与することを含む方法に関する。
関心対象である本発明のまた別の態様は、それを必要とする哺乳類患者においてインスリン抵抗性が構成要素である前述の症状および障害の1つの発症を遅延させる方法であって、前記患者に、本明細書に記載の式に従う化合物または薬学的に許容されるその塩を、前記症状の発症を遅延させるのに有効な量で投与することを含む方法に関する。
関心対象である本発明のまた別の態様は、それを必要とする哺乳類患者においてインスリン抵抗性が構成要素である前述の症状および障害の1つの発生リスクを低減させる方法であって、前記患者に、本明細書に記載の式に従う化合物または薬学的に許容されるその塩を、前記症状の発生リスクを低減させるのに有効な量で投与することを含む方法に関する。
関心対象である本発明のまた別の態様は、そのような治療を必要とする哺乳類患者において、(1)高血糖、(2)グルコース耐性異常、(3)インスリン抵抗性、(4)肥満、(5)脂質障害、(6)脂質異常症、(7)高脂血症、(8)高トリグリセリド血症、(9)高コレステロール血症、(10)低HDLレベル、(11)高LDLレベル、(12)アテローム性動脈硬化症およびその後遺症、(13)血管再狭窄、(14)膵炎、(15)腹部肥満、(16)神経変性疾患、(17)網膜症、(18)腎症、(19)神経障害、(20)シンドロームX、(21)高血圧、ならびにインスリン抵抗性が構成要素である他の症状および障害からなる群から選択される症状を治療する、または症状発生のリスクを低減させる、または症状の発症を遅延させる方法であって、前記患者に、本明細書に記載の式に従う化合物または薬学的に許容されるその塩を前記症状を治療するのに有効な量で、ならびに
(a)DPP−IV阻害剤;
(b)(i)PPARアゴニストおよび(ii)ビグアニド、からなる群から選択されるインスリン増感剤;
(c)インスリンおよびインスリン模倣物質;
(d)スルホニル尿素および他のインスリン分泌促進剤;
(e)α−グルコシダーゼ阻害剤;
(f)グルカゴン受容体アンタゴニスト;
(g)GLP−1、GLP−1模倣物質およびGLP−1受容体アゴニスト(例えば、エキセナチド、リラグルチド、リキシセナチド);
(h)GIP、GIP模倣物質およびGIP受容体アゴニスト;
(i)PACAP、PACAP模倣物質およびPACAP受容体3アゴニスト;
(j)以下の群から選択されるコレステロール低下剤:
(i)HMG−CoA還元酵素阻害剤、(ii)金属イオン捕捉剤、(iii)ニコチニルアルコール、ニコチン酸およびその塩、(iv)PPARαアゴニスト、(v)PPARα/γデュアルアゴニスト、(vi)コレステロール吸収の阻害剤、(vii)アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤、ならびに(viii)酸化防止剤;
(k)PPARδアゴニスト;
(1)SGLT阻害剤(例えば、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、BI−10773、PF−729、トホグリフロジン、イプラグリフロジン、LX−4211);
(m)抗肥満化合物;
(n)回腸胆汁酸トランスポーター阻害剤;
(o)グルココルチコイドを除く抗炎症剤;
(p)タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤;ならびに
(q)アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシンII受容体アンタゴニストまたはレニン阻害剤(例えば、リシノプリル、ロサルタン)等のアンジオテンシンまたはレニン系に作用するものを含む抗高血圧薬;
からなる群から選択される化合物を投与することを含み、前記化合物は、前記患者に、前記症状を治療するのに有効な量で投与される方法に関する。
投薬の目的で、哺乳動物、とりわけヒトに、有効量の本発明の化合物を提供するために任意の好適な投与ルートを用いることができる。剤形は、錠剤、トローチ、分散剤、懸濁剤、液剤、カプセル剤、クリーム剤、軟膏剤、エアロゾル剤等を含み得る。最も好ましくは、本明細書に記載の式の化合物または薬学的に許容されるその塩は、経口的に投与される。用いられる活性成分の有効な投薬量は、用いられている特定の化合物、投与モード、治療されている症状および治療されている症状の重症度に応じて変動し得る。そのような投薬量は、当業者によって容易に解明され得る。
真性糖尿病または本明細書に記載の式の化合物が適応とする他の疾患を治療または制御する場合、本発明の化合物は、動物の体重1キログラム当たり約0.1ミリグラムから約100ミリグラムまでの1日投薬量で、好ましくは日用量として、または分割用量で1日2から6回、または持続放出形態で投与すると概して満足できる結果が取得される。ほとんどの大型哺乳動物で、総1日投薬量は、約1.0ミリグラムから約1000ミリグラムまでである。70kgの成人ヒトの場合、総日用量は概して、約1ミリグラムから約350ミリグラムまでとなる。特に強力な化合物では、成人ヒトの投薬量は、0.1mgまで低くなる場合がある。投薬レジメは、最適な治療応答を提供するために、この範囲内でまたはこの範囲外でも調整され得る。経口投与は通常、錠剤またはカプセル剤を使用して行われることになる。錠剤およびカプセル剤における用量の例は、0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、1.5mg、2mg、2.5mg、3mg、3.5mg、4mg、4.5mg、5mg、5.5mg、6mg、6.5mg、7mg、7.5mg、8mg、8.5mg、9mg、9.5mg、10mg、12mg、15mg、20mg、25mg、50mg、100mg、200mg、350mg、500mg、700mg、750mg、800mgおよび1000mgである。他の経口形態も、同じまたは同様の投薬量を有し得る。
関心対象である本発明の別の態様は、薬学的に許容される担体と組み合わせた本明細書に記載の式の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物である。本発明の医薬組成物は、本明細書に記載の式の化合物または薬学的に許容される塩を活性成分として、および薬学的に許容される担体を含み、他の治療成分を含んでいてもよい。用語「薬学的に許容される塩」は、無機塩基または酸および有機塩基および酸を含む薬学的に許容される非毒性塩基または酸から調製される塩を指す。
用語「薬学的に許容される塩」内に包括される塩基性化合物の塩は、概して遊離塩基を好適な有機または無機酸と反応させることによって調製される、本明細書に記載の化合物の非毒性塩を指す。本明細書に記載の塩基性化合物の代表的な塩は、下記を含むがこれらに限定されない:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル臭化物、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムコ酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオジドおよび吉草酸塩。さらに、本明細書に記載の化合物が酸性部分を担持する場合、好適な薬学的に許容されるその塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン(manganic)、第一マンガン(mangamous)、カリウム、ナトリウム、亜鉛等を含む無機塩基に由来する塩を含むがこれらに限定されない。特に好ましいのは、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩およびナトリウム塩である。薬学的に許容される有機非毒性塩基に由来する塩は、第一級、第二級および第三級アミン、環状アミン、ならびに塩基性イオン交換樹脂の塩、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等を含む。
医薬組成物は、プロドラッグが投与される場合、プロドラッグまたは薬学的に許容されるその塩も含み得る。
組成物は、典型的には、経口、直腸内、局所、非経口(皮下、筋肉内および静脈内を含む)、眼内(眼科)、肺内(鼻腔または口腔吸入)、または鼻腔投与に好適であるが、任意の所与の事例における最も好適なルートは、治療されている症状の性質および重症度ならびに選択される特定の活性成分によって決まることになる。組成物は、好都合には、単位剤形で提示されてよく、当分野において周知の方法のいずれかによって調製することができる。
実用的使用において、本明細書に記載の式の化合物または薬学的に許容されるその塩を活性成分として、医薬担体との緊密混合物中に、従来の医薬配合技術に従って組み合わせてよい。担体は、投与、例えば経口または非経口(静脈内を含む)に望ましい調製物の形態に応じて多種多様な形態をとり得る。経口剤形用の組成物を調製する際、例えば、懸濁剤、エリキシル剤および液剤等の経口液体調製物の場合は、例えば、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、保存剤、着色剤等の通常の医薬媒質;または例えば、散剤、硬および軟カプセル剤ならびに錠剤等の経口固体調製物の場合は、デンプン、糖、微結晶性セルロース、賦形剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等の担体のいずれかを用いてよく、固体経口調製物が液体調製物よりも好ましい。
それらの投与の簡便性により、錠剤およびカプセル剤は最も有利な経口剤形を代表するものである。従って、典型的には固体医薬担体が用いられる。所望ならば、標準的な水性または非水性技術によって錠剤をコーティングしてよい。そのような組成物および調製物は、典型的には少なくとも約0.1パーセントの活性化合物を含み、組成物の残りは担体である。これらの組成物中における活性化合物の百分率は、当然ながら変動し得、好都合には、剤形の重量の約2パーセントから約60パーセントの間である。そのような治療上有用な組成物中における活性化合物の量は、有効な投薬量が送達されるようなものである。
あるいは、活性化合物を、例えば液滴またはスプレー剤の形態のように鼻腔内に投与してよい。
錠剤、カプセル剤等は、典型的には結合剤も含有する。好適な結合剤の例は、トラガカントガム、アカシア、ゼラチン、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等の合成または半合成デンプン誘導体;第二リン酸カルシウム等の添加剤;コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤;ならびに場合によっては、スクロース、ラクトースまたはサッカリン等の甘味剤を含む。用いられる剤形がカプセル剤である場合、剤形は、上述した構成要素に加えて、脂肪油等の液体担体を含有し得る。
コーティングとしてまたは投薬量単位の物理的形態を修飾するために、種々の他の材料が存在してよい。例えば、錠剤は、セラック、糖、または両方でコーティングされていてよい。シロップ剤およびエリキシル剤は、典型的には、活性成分に加えてスクロースを甘味剤として、メチルまたはプロピルパラベンを保存剤として、染料、およびチェリーまたはオレンジ風フレーバー等の香味料を含有する。
本明細書に記載の式の化合物または薬学的に許容されるその塩は、非経口的に投与されてもよい。これらの活性化合物の溶液または懸濁液は、界面活性剤、緩衝剤等と好適に混合された、水、生理食塩水または別の生体適合性ビヒクル中で調製することができる。分散剤は、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの油中混合物中で調製することもできる。普通の貯蔵および使用条件下で、これらの調製物は、微生物の成長を防止するための保存剤を含有してもよい。
注射用途に好適な医薬品形態は、無菌水溶液および分散系、ならびに無菌注射溶液および分散系の即時調製のための無菌粉末を含む。調製物は、滅菌条件下で調製され、注射容易性が存在する程度まで流動性であるべきである。調製物は、製造条件および貯蔵条件下で充分に安定であり、細菌および真菌等の微生物の成長に対して保存されるべきである。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、それらの好適な混合物、および好適な油を含有する溶媒または分散媒であってよい。
上記で論じた通り、本発明の化合物は、本明細書に記載の疾患および症状の治療または寛解においても有用となり得る他の薬物と組み合わせて使用してよい。従って、そのような他の薬物は、一般に使用されるルートおよび量で、本明細書に記載の式の化合物または薬学的に許容されるその塩と同時または順次に投与され得る。2型糖尿病、インスリン抵抗性、肥満、メタボリックシンドローム、神経学的障害、およびこれらの疾患に付随する共存症を有する患者の治療においては、1つを超える薬物が一般に投与される。本発明の化合物は、概して、これらの症状用に1以上の他の薬物を既に服用している患者に投与され得る。
本明細書に記載の式の化合物が、1以上の他の薬物と同時に使用される場合、そのような他の薬物および本明細書に記載の式の化合物を含有する単位剤形の医薬組成物が好ましい。しかしながら、併用療法は、本明細書に記載の式の化合物および1以上の他の薬物が異なる重複スケジュールで投与される療法も含む。1以上の他の活性成分と組み合わせて使用される場合、本発明の化合物および他の活性成分は、それぞれが個々に使用される場合よりも低い用量で使用され得ることも意図されている。従って、本発明の医薬組成物は、本明細書に記載の式の化合物に加えて、1以上の他の活性成分を含有するものを含む。
本明細書に記載の式の化合物と別個に、または同一医薬組成物中で投与され得る他の活性成分の例には、以下を含むがこれらに限定されない:
(1)ジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−4)阻害剤;
(2)以下を含むインスリン増感剤:
(i)グリタゾン(例えばピオグリタゾン)等のPPARγアゴニスト、ならびに他のPPARリガンド、例えば(1)PPARα/γデュアルアゴニスト(例えばムラグリタザール);(2)フェノフィブリン酸誘導体(例えばゲムフィブロジル)等のPPARαアゴニスト;(3)選択的PPARγモジュレーター(SPPARγM);および(4)PPARγ部分アゴニスト;
(ii)メトホルミンおよびその薬学的に許容される塩、特にメトホルミン塩酸塩等のビグアニド、ならびにグルメッツァ(商標)、フォルタメット(商標)およびグルコファージXR(商標)等のその長期放出製剤;ならびに
(iii)タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤;
(3)インスリンまたはインスリン類似体;
(4)レプチンおよびレプチン誘導体およびアゴニスト;
(5)アミリンおよびアミリン類似体、例えばプラムリンチド;
(6)スルホニル尿素および非スルホニル尿素インスリン分泌促進剤;
(7)α−グルコシダーゼ阻害剤(例えばアカルボース);
(8)グルカゴン受容体アンタゴニスト;
(9)GLP−1、GLP−1類似体、誘導体および模倣物質等のインクレチン模倣物質;ならびにGLP−1受容体アゴニスト(例えば、エキセナチド、リラグルチド、リキシセナチド);
(10)LDLコレステロール低下剤、例えば:(i)HMG−CoA還元酵素阻害剤(例えばシンバスタチン)、(ii)胆汁酸金属イオン捕捉剤(例えばコレスチラミン)、(iii)コレステロール吸収阻害剤(例えばエゼチミブ)、および(iv)アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えばアバシミブ);
(11)HDL上昇薬(例えば、ナイアシンおよびニコチン酸受容体アゴニスト);
(12)抗肥満化合物;
(13)アスピリン、非ステロイド系抗炎症薬またはNSAID、グルココルチコイドおよび選択的シクロオキシゲナーゼ−2またはCOX−2阻害剤のような、炎症症状において使用することが意図されている薬剤;
(14)抗高血圧剤、例えば、ACE阻害剤(例えばリシノプリル)、A−II受容体遮断薬(例えばロサルタン)、レニン阻害剤(例えばアリスキレン)、ベータ遮断薬およびカルシウムチャネル遮断薬;
(15)グルコキナーゼ活性化剤(GKA);
(16)11β−ヒドロキシステロイド脱水素酵素1型阻害剤(例えば、米国特許第6,730,690号明細書において開示されているもの);
(17)CETP阻害剤(例えばアナセトラピブ);
(18)フルクトース1,6−ビスホスファターゼ阻害剤(例えば、米国特許第6,054,587号明細書において開示されているもの);
(19)アセチルCoAカルボキシラーゼ−1または2阻害剤;
(20)AMP活性化タンパク質キナーゼ(AMPK)活性化剤;
(21)他のGタンパク質共役受容体アゴニスト:GPR−109、GPR−119およびGPR−40;
(22)SSTR3アンタゴニスト;
(23)ニューロメジンU受容体アゴニスト;
(24)SCD阻害剤;
(25)GPR−105アンタゴニスト;
(26)SGLT阻害剤(例えば、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、BI−10773、PF−729、トホグリフロジン、イプラグリフロジン、LX−4211);
(27)アシル補酵素A:ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1および2(DGAT−1およびDGAT−2)阻害剤;
(28)脂肪酸合成酵素阻害剤;
(29)アセチル−CoAカルボキシラーゼ−1および2(ACC−1およびACC−2)阻害剤;
(30)アシル補酵素A:モノアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1および2(MGAT−1およびMGAT−2)阻害剤;
(31)TGR5受容体(GPBAR1、BG37、GPCR19、GPR131およびM−BARとしても公知である)アゴニスト;
(32)回腸胆汁酸トランスポーター阻害剤;
(33)PACAP、PACAP模倣物質、およびPACAP受容体3アゴニスト;
(34)PPARアゴニスト;
(35)タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤;ならびに
(36)メシル酸ブロモクリプチンおよびその迅速放出製剤。
特に興味深いのは、本発明の化合物と組み合わせて使用することができるジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−4)阻害剤である。そのような阻害剤には、シタグリプチン(米国特許第6,699,871号明細書において開示されている)、MK−3102、SYR−472、テネリグリプチン、KRP104、TS021、AMG222、SK0403、LC15−0444、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、アログリプチン、デナグリプチン、カルメグリプチン、デュトグリプチン、メログリプチン、リナグリプチン、および薬学的に許容されるその塩、ならびにこれらの化合物とメトホルミン塩酸塩、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、シンバスタチン、アトルバスタチンまたはスルホニル尿素との固定用量配合剤を含むがこれらに限定されない。
本明細書に記載の式の化合物と組み合わせて使用され得る他のジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−4)阻害剤は、以下を含むがこれらに限定されない:
(2R,3S,5R)−5−(1−メチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−イル)−2−(2,4,5−トリフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−アミン;
(2R,3S,5R)−5−(1−メチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−イル)−2−(2,4,5−トリフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−アミン;
(2R,3S,5R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ)5−(4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−アミン;
(3R)−4−[(3R)−3−アミノ−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ブタノイル]−ヘキサヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ジアゼピン−2−オン;
4−[(3R)−3−アミノ−4−(2,5−ジフルオロフェニル)ブタノイル]ヘキサヒドロ−1−メチル−2H−1,4−ジアゼピン−2−オン塩酸塩;および
(3R)−4−[(3R)−3−アミノ−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ブタノイル]−ヘキサヒドロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2H−1,4−ジアゼピン−2−オン;ならびに薬学的に許容されるその塩。
関心対象である本発明の別の態様は、本明細書に記載の疾患または症状の治療用の薬剤の製造における、本明細書に記載の式に従う化合物または薬学的に許容されるその塩の使用に関する。
本発明の化合物は、下記のアッセイの1つ以上において生物学的に活性であることが示された:
LANCE384ウェルcAMPキットを使用するGPR119シグナル伝達の測定
ヒトGPR119を安定にトランスフェクトしたヒト胎児腎臓(HEK)293細胞株を、FBS、ペニシリン−ストレプトマイシン、HEPESおよびハイグロマイシンを含有するDMEM培地中で維持した。cAMPアッセイでは、非酵素的細胞解離溶液(GIBCO2672)を使用してトランスフェクト細胞を収穫し、ペレット化し、刺激緩衝液(100μΜのホスホジエステラーゼ阻害剤の存在下、DMEM、25mMのHepes、0.1%のBSA、pH7.4)に再懸濁した。アデニル酸シクラーゼアッセイは、LANCE(商標)cAMPキット(パーキンエルマー、AD0264)使用説明書に準じて構築した。簡潔に述べると、アレクサフルオル(登録商標)647抗cAMP抗体を持つ細胞を、最終濃度2.5%DMSOの刺激緩衝液中、10点連続希釈した試験物品とともに45分間インキュベートした。Eu−SA/ビオチン−cAMPトレーサのユーロピウムキレートを含有する、供給された検出緩衝液とともに3時間インキュベートすることにより、反応を停止させた。アッセイは、2連プレート用の384ウェルプレート中、2連で実施した。665nmにおける蛍光を、フェラスター機器を使用して測定した。定常活性はDMSO対照を使用して決定し、最大応答は内部アゴニスト対照によって生成されるcAMP刺激として定義した。標準的なcAMP濃縮物を、蛍光シグナルのcAMPレベルへの変換について同時にアッセイした。マイクロソフトエクセルにおいて4パラメータ曲線当てはめを使用して、データを分析した。
サイクリックAMP(cAMP)均一時間分解蛍光(HTRF)アッセイを使用するGPR119シグナル伝達の測定
許容グアニンヌクレオチド結合タンパク質アルファ15(Gα15)およびネズミGPR119を安定にトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を、FBS、ペニシリン−ストレプトマイシン、プロマイシンおよびG418(ジェネティシン)を含有するDMEM培地中で維持した。あるいは、ヒト胎児腎臓(HEK)293 Flp−In細胞(インビトロジェン、カールスバッド、CA)にGPR119のヒトSNP変異体(S309L)を安定にトランスフェクトし、FBS、ペニシリン−ストレプトマイシンおよびハイグロマイシンを含有するDMEM培地中で維持した。GPR119受容体のアゴニスト活性は、本発明の化合物で処理された、上述した受容体トランスフェクト細胞において、cAMP測定用の市販の均一時間分解蛍光(HTRF)キット(シスビオ、ベッドフォード、MA)を使用して測定した。アッセイは、96ウェルハーフボリュームプレート(half−volume plates)(ネズミ)または384ウェルプレート(ヒト)中、製造業者の使用説明書に準じて実施した。簡潔に述べると、懸濁細胞を、用量漸増の試験化合物とともに室温で60分間インキュベートし、溶解させ、HTRF試薬とともにさらに60分間インキュベートした。時間分解蛍光を読み取るように調整したエンビジョンマルチラベルリーダー(パーキンエルマー)を使用してプレートを読み取り、cAMP濃度をcAMP校正曲線から外挿した。GPR119アゴニストは、細胞内cAMPの濃度依存性増大を呈するであろう。半最大応答(EC50)を刺激するために必要な試験化合物の濃度、および内部アゴニスト対照と比較した際の効能を、得られた正規化活性対化合物濃度のプロットのシグモイド4パラメータ曲線当てはめから決定した。
スタティックな単離されたマウスの島におけるグルコース依存性インスリン分泌(GDIS)の評価
膵臓のランゲルハンス島を、10〜12週齢のC57BL/6マウスの膵臓から、LacyおよびKostianovskyの原法(Lacy&Kostianovsky,1967 Diabetes 16−35−39)の修正であるコラゲナーゼ消化および不連続フィコール勾配分離によって単離した。膵島を、RPMI1640培地(11mMのグルコース、10%のFCS)中で終夜培養した後、実験的処置をした。GDISに対する本発明の化合物の急性影響は、クレブスリンガーの重炭酸塩(KRB)培地中、膵島との60分間の静的インキュベーションによって決定した。KRB培地は、2mg/mlのウシ血清アルブミン、および2(G2)または16(G16)mMのグルコースのいずれか(pH7.4)に加えて、mMで143.5のNa+、5.8のK+、2.5のCa2+、1.2のMg2+、124.1のCl−、1.2のPO4 3−、1.2のSO4 2+、25のCO3 2−および10のHEPES、pH7.4を含有していた。静的インキュベーションは、丸底96ウェルプレート(1島/200μlのKRB培地を加えたウェル)を用いて実施した。60分間インキュベーションの開始直前、化合物をKRB培地に添加した。インキュベーション緩衝液のアリコート中におけるインスリン濃度を、アルプコダイアグノスティクス(ウィンダム、NH)製の超高感度ラットインスリンEIAキットによって測定した。
本発明の化合物は、本明細書に記載の合成スキーム、および化学分野の当業者には明らかとなる数種の代替的方法のいずれかを使用して調製することができる。
下記の略語が、合成スキームまたは実施例において使用され得る。
BOPはベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートであり;BuTMDOBは、R,RまたはS,Sと定められる通りのtrans2−ブチル−N,N,N,N−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−4,5−ジカルボキシアミドであり;DCMはジクロロメタンであり;DEADはアゾジカルボン酸ジエチルであり;DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピルであり;DIPEAはΝ,Ν−ジイソプロピルエチルアミンまたはヒューニッヒ塩基であり;DMAPはジメチルアミノピリジンであり;DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり;DMSOはジメチルスルホキシドであり;EDCは1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−カルボジイミドHClであり;EtOAcは酢酸エチルであり;EtOHはエタノールであり;HClは塩酸であり;HOBtは1−ヒドロキシベンゾトリアゾールであり;HPLCは高速液体クロマトグラフィーであり;iPrOAcは酢酸イソプロピルであり;LRMSは低分解能質量分析であり;Mはモル濃度であり;mmolはミリモルであり;n−BuLiはn−ブチルリチウムであり;室温はRTであり;TEAはトリエチルアミンであり;TFAはトリフルオロ酢酸であり;THFはテトラヒドロフランであり;TLCは薄層クロマトグラフィーであり;TPAPは過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムである。
以下の反応スキームは、式Iの本発明の化合物の合成において用いられる方法を例証するものである。すべての置換基は、別段の指示がない限り、上記で定義した通りである。本発明の新規化合物の合成は、合成スキームの1つ以上によって遂行することができる。
一般スキーム
スキームにおいて示されている置換アリールおよびヘテロアリールカップリング中間体は、市販されているか、または容易にアクセス可能なアリール、ヘテロ環式もしくは他の同族体から、数多くのルートを経由して調製することができる。
本例の連結鎖におけるシクロプロピル残基は、数種の方法のいずれかによって導入することができる。特に好都合な方法を以下のスキーム1において概説する。容易に入手可能なヒドロキシメチルピペリジンからアセチレンへの多段階プロトコールによる変換は、リンドラー還元後、示されているシスオレフィンへの容易なアクセスを可能にする(好都合なプロトコールについては、例えば、Eymeryら,Synth 2000,185〜213,196ページを参照)。CharetteのEt2Zn/CH2I2シクロプロパン化により、ラセミ、ジアステレオマー的に富化されたまたはエナンチオマー的に富化されたシクロプロピル類似体が得られる(Charetteら,JACS 1998,120,11943〜11952;さらなる詳細は、Charetteら,JACS,2001,123,12160〜12167)。補助キラルルイス酸の非存在下において、シスアリル型オレフィンにより、良好な収率の所望のラセミ類似体が得られる。また、補助キラルルイス酸の非存在下において、RまたはSグリシジルエポキシドの開環に由来するキラルアルコールにより、妥当な比率のキラルジアステレオメリックなシクロプロパン化生成物が得られる。
補助キラルルイス酸RRまたはSS BuTMDOBの添加により、同じシクロプロパン化プロトコールで、アリル型またはホモアリル型シクロプロパン化のいずれかにおいて非常に良好な比率の所望の鏡像異性体につながる。描写されているキラルホモアリル型アルコールは、二重ジアステオ選択的プロトコールにおいて、「適合する」ジオキサボロランを必要とする。
上述した手順から利用可能な出発アルコールを用い、数種の異なるルートを経由して多くの類似体を作製することができる。アミノ保護基に応じて、除去のために数種の方法を使用することができ、これは当業者に明らかであろう。例えば、t−ブチルカルボニルは、HClまたはTFA等の酸による処理によって除去することができる。一般に使用される別の保護基はカルボキシベンジルであり、これは水素化によって除去することができる。不安定なヘテロアリールハロゲン化物または他の脱離基の直接置きかえは、多くの場合、スキーム2において示されている通り、窒素置換基を直接導入するために使用され得る。
スキーム3は、フェノールとの光延反応を介するシクロプロピルアルコールから置換アリール/ヘテロアリールエーテルへの変換のための特に好都合な方法を概説するものである。シクロプロピルアルコールおよびフェノールの混合物を、トリフェニルホスフィンおよび好適な溶媒(THF、ジクロロメタン等)の存在下でDIADまたはDEADにより処理して、置換アリールエーテルを得ることができる。
スキーム4は、40〜100℃の間に加熱した水素化ナトリウム等の塩基の存在下、2から24時間にわたってアリール/ヘテロアリールハロゲン化物による処理を介する、シクロプロピルアルコールから置換アリール/ヘテロアリールエーテルへの変換のための別の好都合な方法を概説するものである。
フェノールを、活性化シクロプロピルアルコール中間体を介した求核置換において使用してもよい(スキーム4A)。シクロプロピルアルコールは、TEA等の有機塩基およびDMAP等の活性化剤の存在下、適切な溶媒中、塩化トシルまたはメシルでの処理を介して、トシル酸塩またはメシル酸塩に変換することができる。次いで、このトシル/メシル酸塩を、水素化ナトリウム等の塩基の存在下、置換フェノールの選択により処理して、所望のフェノキシ−エーテルを形成することができる。
アリールエーテルおよびピペリジンN−置換基の導入の順序は、保護されたシクロプロピルアルコール(スキーム1から)を使用し、アリール/ヘテロアリール(A環)を最初に導入し、次いでピペリジン窒素の誘導体化(スキーム5)によって容易に反転させることができる。同様の化学が前スキームにおいて表されている通りに使用され、これは当業者には明らかであろう。
スキーム3から5までで形成されたエーテルは、最終のGPR119アゴニストであるか、または当業者に明らかな変換を介するGPR119アゴニストの最終合成において使用され得るかのいずれかである。O−アリールまたはO−ヘテロアリール残基がX基(ここで、X=Cl、Br、IまたはOTf)で置換されている場合、パラジウム媒介カップリング反応を利用することによって残基を官能化することが可能である(スキーム6)。
中間体
中間体1:
rac cis tert−ブチル4−[2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート、すなわち(tert−ブチル4−[(1S,2R)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート)の調製
ステップA:ラセミtert−ブチル4−[(1Z)−4−(ベンジルオキシ)ブタ−1−エン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製。
(3−ベンジルオキシプロピル)トリフェニルホスホニウムブロミド(2.88g、5.86mmol)を15mLのTHFに懸濁し、0℃に冷却した。ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、5.63mL、5.63mmol)を滴下添加した。混合物が深橙色になった。3mLのTHF中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(1g、4.69mmol)を5分後に添加した。色が褪せて淡黄色になった。反応物を室温で1.5時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。水層を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、水および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、20%EtOAc/ヘキサンを使用する40グラムのバイオタージシリカゲルカートリッジを通過させることによって精製して、生成物を無色油として得た。NMR積分は、20:1超のZ/E選択性を示した。LRMS計算値:345.2;観察値:346.5(M+l)。
ステップB:rac−tert−ブチル4−{2−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート、すなわち(tert−ブチル4−{(1S,2R)−2−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル4−{(1R,2S)−2−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート)。
ジクロロエタン(5mL)を脱気し、アルゴンで3回パージした後、ジエチル亜鉛溶液(ヘキサン中1M、1.74mL、1.74mmol)を添加した。溶液を−20℃に冷却した。内部温度を−15℃未満に維持しながら、クロロヨードメタン(613mg、3.47mmol)を滴下添加した。−20℃で10分間撹拌した後、脱気したジクロロエタン(1mL)中のtert−ブチル4−[(1Z)−4−(ベンジルオキシ)ブタ−1−エン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(この実施例のステップ1から、200mg、0.579mmol)を滴下添加した。反応物を−20℃で10分間撹拌した後、室温にゆっくり加温した。1時間後、反応混合物を−10℃に冷却した。飽和塩化アンモニウム水溶液および水酸化アンモニウム水溶液の1:4混合物(28%w/w)をゆっくり導入して、過剰試薬をクエンチした。混合物を室温で3時間撹拌した。水層を分離し、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、25%EtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物を無色油として得た。LRMS計算値:359.25;観察値:360.5(M+1)。
ステップC:rac cis tert−ブチル4−[2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート、すなわち(tert−ブチル4−[(1S,2R)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート)。
ステップ2からのラセミ−cis tert−ブチル4−{2−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート(140mg、0.39mmol)を、5mLの酢酸エチルおよびエタノール(1:1)に溶解した。溶液を脱気し、窒素で3回パージした後、水酸化パラジウム(炭素上20%、54.6mg、0.08mmol)を添加した。混合物を脱気し、水素で3回パージした。反応物を、水素バルーン下、室温で1時間撹拌し、シリカゲルの小型プラグに通して濾過して、触媒を除去した。シリカゲルプラグをアセトンで徹底的に洗浄した。溶出液を濃縮して粗生成物を得、これをさらに精製することなく使用した。LRMS計算値:269.2;観察値:270.2(M+1)。
中間体2:
ベンジル4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製。
ステップA:tert−ブチル4−[(4R)−5−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシペンタ−1−イン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製。
市販のtert−ブチル4−エチニルピペリジン−1−カルボキシレートを40mlのTHFに溶解し、−78℃に冷却して、白色スラリーを形成した。滴定したn−BuLi(ヘキサン中2.2M、23.9ml、52.6mmol)を撹拌下滴下添加した。透明無色溶液を−78℃で5分間撹拌した。R−(+)ベンジルグリシジルエポキシド(8.63g、52.6mmol)のTHF(20ml)中の溶液を滴下添加した。次いで、BF
3エーテラート(8,43g、59.7mmol)をシリンジで滴下添加し、溶液を−78℃で1時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液を添加し(100ml)、混合物を室温に加温し、水で希釈して、残った固体を溶解し、iPrOAc(3×100ml)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、除去させた。粗生成物を、30%EtOAc:ヘキサンで溶出するSiO
2上でのクロマトグラフィーによって精製した。アルコールを、C18逆相カラム上でのクロマトグラフィー(12〜100%水:アセトニトリル0.1%TFA2回の実行)によって再精製した。生成物含有画分を合わせ、体積をおよそ50%低減させ、飽和NaHCO
3水溶液の添加によって塩基性にし、水を添加していくつかの白色固体を溶解し、混合物をiPrOAc(3×100)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、除去させた。
ステップB:tert−ブチル4−[(1Z,4R)−5−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシペンタ−1−エン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
この実施例のステップ1からのアルコール(9.1g、24.4mmol)をEtOAc(100ml)に溶解し、キノリン(0.48ml、4.03mmol)を添加した。リンドラー触媒(1.04g)を添加し、容器を排気し、H
2で3回再充填した。スラリーをH
2雰囲気下で40分間撹拌した。出発材料は完全に消費された。混合物をセライトに通して濾過し、EtOAc(4×50ml)ですすいだ。EtOAcの体積を真空下で約80%低減させた。残った溶液をエーテル(100ml)で希釈し、2N HCl(100ml)で洗浄した。水性画分をエーテル(2×50ml)で再抽出し、有機物を合わせ、15mlの2N HClで洗浄した。有機画分を飽和NaHCO
3水溶液、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、除去させた。得られた油を、EtOAc:ヘキサンで溶出するSiO
230%上でのクロマトグラフィーによって精製した。
ステップC:cis tert−ブチル4−{2−[(2R)−3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレートの調製。
EtOHで安定させたジクロロメタンを、N
2下、CaH
2から蒸留し、N
2でスパージして、無酸素溶媒を維持した。500mlの三つ口丸底フラスコに、三方活栓および内部熱電対が取り付けられた添加漏斗を装備した。装置を排気し、N
2で4回再充填した。20mLのDCM、ジエチルエーテル(5.06g、重量により移動)およびEt
2Znの溶液(8.43g、68.2mmol、30mlのDCM中)を、この脱気した容器にN
2雰囲気下で添加した。溶液を−20℃に冷却し、CH
2I
2の溶液(36.5g、136mmol、20mlのDCM中)を滴下添加した。温度を内部温度プローブでモニターした。一定な−20℃の内部温度を維持するように添加速度を変更した。添加後に形成された微細沈殿物は、約80%完了であった。混合物を10分間撹拌した。
市販の(S,S)ジオキサボロランリガンド(7.37g、27.3mmol)のDCM(20mL)中の溶液を添加した。混合物を10分間撹拌した。沈殿物が溶解し、透明溶液となった。この実施例のステップBからのアルケン(8.53g、22.7mmol)のDCM(20mL)中の溶液を添加した。溶液を0℃に加温し、24時間撹拌した。24時間撹拌後、溶液は透明なままである。24時間後、50mlの飽和NH4Cl水溶液の添加によって反応をクエンチした。混合物を分液漏斗に入れ、250mlのDCMおよび200mlの10%HCl(水溶液)を添加し、振とうし、層を分離した。水層をDCM(2×150ml)で再抽出し、有機層を合わせ、モートンフラスコに移した。2N NaOH(300ml)および50mlの30%H2O2を添加した。二層溶液を12時間激しく撹拌した。層を分離し、水層をDCM(2×150ml)で再抽出し、有機層を合わせ、10%HCl(水溶液、250ml)、1N Na2S2O3(250ml)、飽和NaHCO3(250ml)、食塩水(250ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、除去させた。材料を、30%EtOAc:ヘキサンで溶出するSiO2上でのクロマトグラフィーによって精製した。所望生成物が、微量ジアステレオマーおよび残留SMとの混合物として取得される。所望のジアステレオマーを、キラルパックIA固定相クロマトグラフィーによって単離した。
ステップD:cis tert−ブチル4−[2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製。
この実施例のステップCからのtert−ブチル4−{2−[(2R)−3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート(4.3g、11mmol)を、0.88mgのアルドリッチ水酸化パラジウム(炭素上20重量%−デグサタイプE101)を加えた55mlの1:1 EtOAc/エタノール中のパールシェーカー圧力管に移した。混合物を、パールシェーカー上、50psig水素で振とうした。30分でのHPLC検査は完全変換を示した。生成物をセライトに通して濾過し、エタノールで洗浄し、真空下で減少させて油とした。
粗製の脱ベンジル化生成物をCH2Cl2(56ml)に溶解し、氷中で冷却した。過ヨウ素酸ナトリウム(4.77g、22.3mmol)を水(56ml)に溶解し、ゆっくり滴下添加した。乳状混合物を0℃で激しく撹拌した。HPLCは、0℃にて30分で完全開裂を示した。反応混合物を食塩水およびCH2Cl2で希釈した。混合物をCH2Cl2で3回抽出し、MgSO4で乾燥させ、真空下で低減させた。
粗製アルデヒドをEtOH(56ml)に再溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(0.422g、11.2mmol)を固体として添加し、混合物を室温で撹拌した。還元が30分で完了した。飽和NH4Cl水溶液(70ml)を添加してクエンチし、混合物を真空下で減少させてペーストとした。得られたものを水(350ml)およびiPrOAcで希釈した。混合物をiPrOAc(3×)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で低減させた。粗生成物を、40%EtOAc:ヘキサンで溶出するSiO2上でのクロマトグラフィーによって精製した。
ステップE:ベンジル4−[2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート
Cis tert−ブチル4−[2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート(2.0g、7.44mmol)を、ジオキサン中の4M HCl(200mL)により、室温で2時間処理した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を200mLのDCMに溶解した。この溶液に、TEA(10.0mL、7.64mmol)、続いてクロロギ酸ベンジル(1.30g、7.64mmol)を添加し、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を、1N HCl水溶液(75mL)、続いて飽和重炭酸ナトリウム水溶液(75mL)および食塩水(75mL)で洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、0〜80%酢酸エチル勾配で溶出するバイオタージ(40M+シリカゲル)によって精製し、表題化合物(2.06g、91%)を粘性油として得た。
ステップF:ベンジル4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートおよびベンジル4−[(1S,2R)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートの分離。
純粋なジアステレオマーを得るためのシス異性体の分離は、酵素的なエナンチオ過剰率(ee)富化によって行った。
ステップF−1:4−[2−(2−{1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エチルオキシ)]−4−オキソブタン酸の調製
ベンジル4−[−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート(2g、6.70mmol)およびTEA(10.0mL、7.60mmol)の酢酸エチル(40mL)中の溶液に、スクシンアミド(760mg、7.60mmol)を添加し、得られた混合物を油浴によって4時間加熱還流した。混合物を室温に1時間かけて冷却させ、次いで、混合物を1N HClでクエンチした。有機物を分離し、水、続いて食塩水で洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮乾固し、生成物(2.61g、87%)を得た。
ステップF−2:ベンジル4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製。
リン酸カリウム(二塩基;1.05g、6.00mmol)および炭酸ナトリウム(610mg、5.76mmol)の水(60mL)中の溶液を予め混合し、すべての固体が溶解するまで熟成させた。溶液を氷/水浴によって0℃に冷却し、4−[2−(2−{1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エチルオキシ]−4−オキソブタン酸(2.60g、6.47mmol)のDMSO/メタノール(1:3、20mL)中の溶液をシリンジによって添加した。溶液のpHを検査して、それが7から8の間であることを確かめ、酵素のための適正な条件を確実にした。コデクシスBS3(110mg、出発材料の約5重量%)を添加し、反応温度をモニターして、25℃を超えないことを確かめた。次いで、反応混合物を21℃で7時間熟成させ、その後、炭酸カリウムの水中溶液の添加によってpHを11に調整した。溶液を酢酸エチルで希釈し、水性物を分離した。有機物を炭酸カリウム水溶液(25mL)で洗浄し、すべての水性片を合わせた。次いで、合わせた水性物を5℃に冷却し、温度を40℃未満に保ちながら、47%水酸化ナトリウム溶液(5mL)で処理した。混合物のpHは約14であり、HPLCに基づくと、99%超の加水分解が処理の30分後に発生した。次いで、混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(75mL)で希釈した。二層混合物をソルカフロックのパッドに通して濾過し、澄んだ層を分離した。有機物を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮乾固して、表題化合物(1.40g、71%)を96%のeeで得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.46−7.30(m,5H),5.16(s,2H),4.20(br s,2H),3.82−3.70(m,2H),2.77(br s,2H),1.95−1.87(m,1H),1.76−1.72(m,2H),1.46−1.23(m,4H),1.02−0.87(m,1H),0.86−0.76(m,1H),0.67−0.61(m,1H),0.60−0.52(m,1H),−0.18(q,J=4.5Hz,1H)。
中間体3:
2−((1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノールの調製
メタノール(130mL)中、ベンジル4−((1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(7.50g、24.7mmol)およびパラジウム活性炭素(10%、湿式、1.00g)を、水素雰囲気(1気圧)下、室温で48時間撹拌した。混合物をセライト(登録商標)に通して濾過し、濾過ケーキをメタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(3.87g、93%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 3.74(m,2H),3.15−3.05(m,2H),2.56(m,2H),1.91−1.87(m,2H),1.76−1.72(m,3H),1.36−1.28(m,3H),0.92−0.87(m,1H),0.84−0.76(m,1H),0.67−0.61(m,1H),0.60−0.56(m,1H),−0.18(q,J=4.5Hz,1H)。
中間体4:
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノールの調製
ステップA:2,5−ジクロロピリミジンの調製。
2,4,5−トリクロロピリミジン(25g、136mmol)および亜鉛(26.7g、409mmol、粒状)を合わせ、THF(100ml)を添加した。スラリーを室温で撹拌し、氷酢酸を添加し(11.7ml、204mmol)、混合物を2時間加熱還流した。混合物を室温に冷却し、DCM(100ml)で希釈し、セライトに通して濾過した。次いで、溶液を真空下で濃縮した。粗材料をDCM(100ml)に溶解し、飽和NaHCO
3を少量ずつ添加し、水層のpHが8になるまで振とうした。次いで、1N NaOH(水溶液)を使用してpHを10に調整し、振とうし、層を分離した。有機画分をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。材料を、2%EtOAc:ヘキサンで溶出するSiO
2上でのクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。
ステップB:2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール
Tert−ブチル4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート(1.07g、3.95mmol)をDCM(20ml)に溶解し、0℃に冷却した。過剰TFA(20ml)を滴下添加し、溶液を0℃で30分間撹拌した。揮発物を真空下で除去した。DCMから2回除去させ、続いて真空下で乾燥させることにより残留TFAをさらに除去した。得られた材料を、DCM中、ナシ型フラスコに移し、揮発物を真空下で除去した。
粗製ピペリジンを、この実施例のステップAからのジクロロピリミジン(0.59g、3.95mmol)とともにDMF(9ml、0.44M)に溶解し、炭酸セシウム(7.08g、21.7mmol、5.5当量)を添加した。混合物を室温で6.0時間撹拌した。混合物を150mlの水に注ぎ入れ、iPrOAc(3×100ml)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、除去させた。粗材料を、40%EtOAc:ヘキサンで溶出するSiO2上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LRMS計算値:281.1;観察値:282.2(M+l)。
中間体5:
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノールの調製
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノールは、2−((1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノールから、2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノールについて記述されている方法に従い、2−クロロ−5−エチルピリミジンを用いて合成した。MS(ESI)m/z276.1(M+H)。
中間体6:
2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エタノールの調製
ステップA:2−クロロ−5−(メトキシメチル)ピリミジンの調製
2−クロロ−5−ヒドロキシメチル−ピリミジン(9.0g、62mmol)の70mlの無水DMF中の溶液に、ヨウ化メチル(6当量 370mmol、23ml)を添加した。混合物を0℃に冷却し、次いでNaH(2.61g、1.05当量)を少しずつ5分間かけて添加した。得られた混合物を0℃で25分、次いで室温で25分撹拌した。次いで、反応混合物を氷浴中で冷却し、飽和NH
4Cl水溶液(200ml)の添加によってクエンチし、エーテル(150ml×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水によって洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中酢酸エチル(0〜90%酢酸エチル、2500ml、次いで1000mlの酢酸エチル)を使用するISCOカラム(330gのシリカゲル)によって精製し、6.5g(66%)の表題化合物を得た:MS(ESI)m/z159.2(M+H);
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.60(s,2H),4.48(s,2H),3.45(s,3H)。
ステップB:2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エタノールの調製
2−((1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(6.30g、37.2mmol)を、この実施例のステップAからの2−クロロ−5−(メトキシメチル)ピリミジン(5.90g、37.2mmol)のDMF(35ml)中の溶液に添加した。炭酸カリウム(6.68g、48.4mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を120mlの食塩水で希釈し、EtOAc(150ml×3)で抽出し、有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。EtOAc:ヘキサン(ヘキサン中0〜70%、次いで70%EtOAc)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、表題化合物(9.7g、90%)を得た。MS(ESI)m/z292.4(M+H)。
実施例
実施例1
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル)エタノンの調製
ステップA:メチル[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]アセテート
メチル(4−ヒドロキシフェニル)アセテート(106mg、0.639mmol)の5mlの無水ジクロロメタン中の溶液に、室温で、2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(150mg、0.532mmol)の5mlの無水ジクロロメタン中の溶液、トリフェニルホスフィン(ポリマー結合、419mg、1.21mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(245mg、1.07mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。これをセライト(登録商標)によって濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの勾配溶出液(1000ml)を使用するシリカゲル(50g)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)430.3(M+H)
+。
ステップB:[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]酢酸
3mlのTHF中のメチル[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]アセテート(20mg、0.047mmol)を、1mlのメタノールおよび1mlの水に添加した。水酸化リチウム(5.6mg、0.23mmol)を混合物に添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。1Mの塩酸を添加して、pHを4に調整した。揮発物を真空下で除去し、残った水層をジクロロメタン(3×10ml)で抽出した。有機物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。
LC/MS(m/z)416.3(M+H)+。
ステップC:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル)エタノン
[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]酢酸(150mg、0.361mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(55.2mg、0.361mmol)および(E)−3−(エチルジアゼニル)−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン塩酸塩(83mg、0.433mmol)を、CH
2Cl
2(5ml)に溶解した。混合物を室温で5分間撹拌し、アゼチジン(20.6mg、0.361mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、シリカゲルカラムに直接付し、ヘキサン中50〜100%EtOAcで展開した。所望生成物(Rf=0.30、ヘキサン中70%EtOAc)を収集し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.12(s,2H),7.20(d,2H),6.84(d,2H),4.65(m,2H),4.15(t,2H),4.03(m,4H),3.40(s,2H),2.92(m,2H),2.25(m,3H),1.90(m,2H),1.55(m,1H),1.40(m,2H),0.95−1.05(m,2H),0.68(m,2H),−0.40(m,1H)。LC/MS(m/z):455(M+H)
+、GPR119ヒトEC
50:0.79nM。
表1中の実施例は、前の実施例(1)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例7
1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−2−(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)エタノンの調製
ステップA:メチル(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル]}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)アセテート
2−((1S,2R)−2−(1−(5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(1.2g、4.12mmol)、4−ヒドロキシフェニル酢酸メチル(0.82g、4.94mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.62g、6.18mmol)を、ジクロロメタン(20ml)に溶解した。混合物を、N
2下、室温で5分間撹拌し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.21ml、6.18mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物をDCM(50ml)で希釈し、水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。粗材料をシリカゲルカラム(50gのSNAP、ヘキサン中15〜50%EtOAc)によって精製し、所望生成物を得た。この材料を、さらに精製することなく次のステップに使用した。LC/MS(m/z):440(M+H)
+。Rfは、ヘキサン中30%EtOAcで0.4であった。
ステップB:(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)酢酸
メチル(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル]}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)アセテート(1.8g、4.1mmol)をMeOH(15ml)に溶解し、水酸化ナトリウム(5M、4.1ml、20.5mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、5M HCl(5ml)でpH5に中和し、EtOAc(50ml)で抽出した。EtOAc層をMgSO
4で乾燥させ、真空下で濃縮し、表題生成物を得た。LC/MS(m/z):426(Μ+Η)
+。
ステップC:1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−2−(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)エタノン
(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)酢酸(70mg、0.165mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(37.8mg、0.247mmol)、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(27mg、0.247mmol)および(E)−3−(エチルジアゼニル)−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン塩酸塩(44.3mg、0.247mmol)を、CH
2Cl
2(4ml)に溶解した。混合物を室温で5分間撹拌し、トリエチルアミン(0.078ml、0.556mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、混合物を分取TLCプレートに直接付し、これをEtOAc中10%MeOHで展開した。所望生成物(Rf=0.35、EtOAc中10%MeOH)を収集し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.30(s,2H),7.20(d,2H),6.85(d,2H),4.70(m,2H),4.55(broad,s,1H),4.22(s,2H),4.10(m,1H),4.05(m,2H),3.85(m,2H),3.40(s,2H),3.35(s,3H),2.85(m,2H),2.05(m,1H),1.95(m,2H),1.55(m,1H),1.38(m,2H),1.10(m,1H),0.95(m,1H),0.68(m,2H),−0.40(m,1H)。LC/MS(m/z):481(M+H)
+。GPR119ヒトEC
50:7.7nM。
表2中の実施例は、前の実施例(7)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例15:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−メチルフェニル]エタノンの調製
ステップA:tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]アセテート
5−ベンジルオキシ−2−ブロモトルエン(1g、3.61mmol)のTHF(10ml)中の溶液に、2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル亜鉛クロリド(18.04ml、9.02mmol)を添加した。窒素ガスを混合物に10分間バブリングし、次いでPd
2(dba)
3(0.165g、0.180mmol)およびX−PHOS(0.172g、0.361mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で50分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(飽和、1×15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、EtOAc/ヘキサン(0〜20%)の勾配溶出液を使用するシリカゲル(バイオタージ50M)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):335(M+Na)
+。
ステップB:[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]酢酸
tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]アセテート(1.05g、3.36mmol)のDCM(8ml)中の溶液をTFA(7.77ml、101mmol)で処理し、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):257(Μ+Η)
+。
ステップC:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]エタノン
[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]酢酸(0.5g、1.951mmol)をDMF(1ml)に溶解した。アゼチジン(0.167g、2.93mmol)、DIEA(0.511ml、2.93mmol)およびHATU(1.484g、3.90mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。残渣を、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):296(Μ+Η)
+。
ステップD:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタノン
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]エタノン(440mg、1.490mmol)をエタノール(3ml)に溶解し、水酸化パラジウム炭素(20%)(105mg、0.149mmol)を添加した。混合物を、水素ガス雰囲気下、室温で終夜撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して表題化合物を得た。LC/MS(m/z):206(Μ+Η)
+。
ステップE:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−メチルフェニル]エタノン
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(50mg、0.177mmol)をトルエン(1ml)に溶解し、1−(アゼチジン−1−イル)−2−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタノン(36.4mg、0.177mmol)、トリフェニルホスフィン(55.8mg、0.213mmol)およびDIAD(41.4μl、0.213mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、食塩水(10ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出液で溶出するシリカゲル、バイオタージ25M上でのクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):469(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.73nM。
表3中の実施例は、前の実施例(15)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例18:
2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルアセトアミドの調製
ステップA:2−[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルアセトアミド
[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]酢酸(1.1g、4.29mmol)をDMF(5ml)に溶解し、そしてジメチルアミン(6.44ml、12.88mmol)、DIEA(2.25ml、12.88mmol)およびHATU(3.26g、5.58mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。残渣を、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):284(M+H)
+。
ステップB:2−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−N,N−ジメチルアセトアミド
2−[4−(ベンジルオキシ)−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルアセトアミド(680mg、2.40mmol)をエタノール(4ml)に溶解し、水酸化パラジウム炭素(20%)(169mg、0.240mmol)を添加した。混合物を、水素ガス雰囲気下、室温で終夜撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):194(Μ+Η)
+。
ステップC:2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルアセトアミド
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(90mg、0.319mmol)をトルエン(1ml)に溶解し、2−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−N,N−ジメチルアセトアミド(62mg、0.319mmol)、トリフェニルホスフィン(126mg、0.479mmol)およびDIAD(93μl、0.479mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を、10〜100%水:アセトニトリル+0.1%TFAの勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):457(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:1.7nM。
表4中の実施例は、前の実施例(18)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例20:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[2−クロロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]エタノンの調製
ステップA:4−(ベンジルオキシ)−1−ブロモ−2−クロロベンゼン
4−ブロモ−3−クロロフェノール(1g、4.82mmol)をDMF(10ml)に溶解し、K
2CO
3(1.332g、9.64mmol)および臭化ベンジル(0.630ml、5.30mmol)を添加した。混合物を、N
2下、室温で1時間撹拌した。混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水(飽和、1×8mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。残渣を、EtOAc/ヘキサン(0〜50%)の勾配溶出液を使用するシリカゲルバイオタージ25M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):297(M+H)
+。
ステップB:tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−クロロフェニル]アセテート
4−(ベンジルオキシ)−1−ブロモ−2−クロロベンゼン(1g、3.36mmol)のTHF(10ml)中の溶液に、2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル亜鉛クロリド(13.44ml、6.72mmol)を添加した。窒素ガスを混合物に10分間バブリングさせた。Pd
2(dba)
3(0.154g、0.180mmol)およびX−PHOS(0.160g、0.336mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で50分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(飽和、1×15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、EtOAc/ヘキサン(0〜20%)の勾配溶出液を使用するシリカゲルバイオタージ50M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):333(M+H)
+。
ステップC:[4−(ベンジルオキシ)−2−クロロフェニル]酢酸
tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−クロロフェニル]アセテート(1.0g、3.00mmol)のDCM(8ml)中の溶液をTFA(6.94ml、90mmol)で処理し、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):299(M+Na)
+。
ステップD:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(ベンジルオキシ)−2−クロロフェニル]エタノン
[4−(ベンジルオキシ)−2−クロロフェニル]酢酸(0.52g、1.88mmol)をDMF(1ml)に溶解し、アゼチジン(0.161g、2.82mmol)、DIEA(0.99ml、5.64mmol)およびHATU(1.43g、3.76mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液をバイオタージRP C18カートリッジ(30g)に直接付し、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用して精製した。揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):316(M+H)
+。
ステップE:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(ベンジルオキシ)−2−クロロフェニル]エタノン(520mg、1.65mmol)をエタノール(2ml)に溶解し、水酸化パラジウム炭素(20%)(116mg、0.165mmol)を添加した。混合物を、水素ガス雰囲気下、室温で終夜撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):226(M+H)
+。
ステップF:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[2−クロロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]エタノン
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(25mg、0.089mmol)をトルエン(1ml)に溶解し、1−(アゼチジン−1−イル)−2−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタノン(20mg、0.089mmol)、トリフェニルホスフィン(28mg、0.106mmol)およびDIAD(21μl、0.106mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、食塩水(10ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):489(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.32nM。
表5中の実施例は、前の実施例(20)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例23:
2−[2−(アゼチジン−1−イル)−2−オキソエチル]−5−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)ベンゾニトリルの調製
ステップA:5−(ベンジルオキシ)−2−ブロモベンゾニトリル
4−ブロモ−3−シアノフェノール(1g、5.05mmol)をDMF(10ml)に溶解し、K
2CO
3(1.40g、10.10mmol)および臭化ベンジル(0.66ml、5.56mmol)を添加した。混合物を、N
2下、室温で1時間撹拌した。混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水(飽和、1×8mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。残渣を、EtOAc/ヘキサン(0〜50%)の勾配溶出液を使用するシリカゲルバイオタージ25M上でのクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):289(Μ+Η)
+。
ステップB:tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−シアノフェニル]アセテート
5−(ベンジルオキシ)−2−ブロモベンゾニトリル(0.73g、2.53mmol)のTHF(10ml)中の溶液に、2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル亜鉛クロリド(10.13ml、5.07mmol)を添加した。窒素ガスを混合物に10分間バブリングさせ、次いでPd
2(dba)
3(0.116g、0.127mmol)およびX−PHOS(0.121g、0.253mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で50分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(飽和、1×15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、EtOAc/ヘキサン(0〜15%)の勾配溶出液を使用するシリカゲルバイオタージ50M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):346(Μ+Η)
+。
ステップC:[4−(ベンジルオキシ)−2−シアノフェニル]酢酸
tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−シアノフェニル]アセテート(0.48g、1.48mmol)のDCM(7ml)中の溶液をTFA(3.43ml、44.5mmol)で処理し、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):268(M+H)
+。
ステップD:2−[2−(アゼチジン−1−イル)−2−オキソエチル]−5−(ベンジルオキシ)ベンゾニトリル
[4−(ベンジルオキシ)−2−シアノフェニル]酢酸(0.40g、1.50mmol)をDMF(5ml)に溶解し、アゼチジン(0.128g、2.25mmol)、DIEA(0.78ml、4.49mmol)およびHATU(1.14g、2.99mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液をバイオタージRP C18カートリッジ(30g)に直接付し、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用して精製した。揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)307(Μ+Η)
+。
ステップE:2−[2−(アゼチジン−1−イル)−2−オキソエチル]−5−ヒドロキシベンゾニトリル
2−[2−(アゼチジン−1−イル)−2−オキソエチル]−5−(ベンジルオキシ)ベンゾニトリル(410mg、1.34mmol)をエタノール(2ml)に溶解し、水酸化パラジウム炭素(20%)(94mg、0.134mmol)を添加した。混合物を、水素ガス雰囲気下、室温で終夜撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、0〜25%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):217(M+H)
+。
ステップF:2−[2−(アゼチジン−1−イル)−2−オキソエチル]−5−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)ベンゾニトリル
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(22mg、0.076mmol)をトルエン(1ml)に溶解し、2−[2−(アゼチジン−1−イル)−2−オキソエチル]−5−ヒドロキシベンゾニトリル(15mg、0.069mmol)、トリフェニルホスフィン(36mg、0.139mmol)およびDIAD(27μl、0.139mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、食塩水(10ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、10〜100%EtOAc:ヘキサンの勾配溶出液を使用し、バイオタージSiO2カートリッジ(25g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):480(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.32nM。
表6中の実施例は、前の実施例(23)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例26:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−メトキシフェニル]エタノンの調製
ステップA:tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシフェニル]アセテート
4−(ベンジルオキシ)−1−ブロモ−2−メトキシベンゼン(2.0g、6.82mmol)のTHF(20ml)中の溶液に、2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル亜鉛クロリド(27.3ml、13.64mmol)を添加した。窒素ガスを混合物に10分間バブリングさせ、次いでPd
2(dba)
3(0.312g、0.341mmol)およびX−PHOS(0.325g、0.682mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で30分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(飽和、1×15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、EtOAc/ヘキサン(0〜50%)の勾配溶出液を使用するシリカゲルバイオタージ50M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(2.2g、98%)を得た。LC/MS(m/z)351(M+Na)
+。
ステップB:[4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシフェニル]酢酸
tert−ブチル[4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシフェニル]アセテート(2.2g、6.70mmol)のDCM(10ml)中の溶液をTFA(10.3ml、134mmol)で処理し、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):273(Μ+Η)
+。
ステップD:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシフェニル]エタノン
[4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシフェニル]酢酸(1.8g、6.61mmol)をDMF(5ml)に溶解し、アゼチジン(0.566g、9.92mmol)、DIEA(3.46ml、19.8mmol)およびHATU(4.02g、10.6mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液をバイオタージRP C18カートリッジ(30g)に直接付し、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用して精製した。揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):312(Μ+Η)
+。
ステップE:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)エタノン
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシフェニル]エタノン(1.26g、4.05mmol)をエタノール(10ml)に溶解し、水酸化パラジウム炭素(20%)(284mg、0.405mmol)を添加した。混合物を、水素ガス雰囲気下、室温で終夜撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、0〜30%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):222(M+H)
+。
ステップF:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−メトキシフェニル]エタノン
2−(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(75mg、0.266mmol)をトルエン(1ml)に溶解し、1−(アゼチジン−1−イル)−2−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)エタノン(59mg、0.069mmol)、トリフェニルホスフィン(105mg、0.399mmol)およびDIAD(78μl、0.399mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を、0〜100%水:アセトニトリル+0.1%TFAの勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):485(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:7.1nM。
表7中の実施例は、前の実施例(26)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例28:
2−(2−クロロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)−N,N−ジメチルアセトアミドの調製
ステップA:2−(4−{(1R,2S)−2−[2−(4−ブロモ−3−クロロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−イル)−5−(メトキシメチル)ピリミジン
2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エタノール(670mg、2.30mmol)をトルエン(5ml)に溶解し、4−ブロモ−3−クロロフェノール(525mg、2.53mmol)、トリフェニルホスフィン(905mg、3.45mmol)およびDIAD(671μl、3.45mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を、0〜50%EtOAc:ヘキサンの勾配溶出液を使用し、バイオタージ50Mカートリッジを使用するSiO
2上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)481(M+H)
+。
ステップB:tert−ブチル(2−クロロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)アセテート
2−(4−{(1R,2S)−2−[2−(4−ブロモ−3−クロロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−イル)−5−(メトキシメチル)ピリミジン(0.91g、1.89mmol)のTHF(10ml)中の溶液に、2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル亜鉛クロリド(9.46ml、4.73mmol)を添加した。窒素ガスを混合物に10分間バブリングさせ、次いでPd
2(dba)
3(0.087g、0.189mmol)およびX−PHOS(0.090g、0.189mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で30分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(飽和、1×15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、EtOAc/ヘキサン(0〜50%)の勾配溶出液を使用するシリカゲルバイオタージ50M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):516(M+H)
+。
ステップC:(2−クロロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)酢酸
tert−ブチル(2−クロロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)アセテート(0.96g、1.86mmol)のDCM(10ml)中の溶液をTFA(10.0ml、130mmol)で処理し、混合物を室温で50分間撹拌した。揮発物を除去し、残渣を、0〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用し、バイオタージRP C18カートリッジ(30g)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。
ステップD:2−(2−クロロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)−N,N−ジメチルアセトアミド
(2−クロロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)酢酸(50mg、109mmol)をDMF(1ml)に溶解し、ジメチルアミン(0.163g、0.326mmol)、DIEA(0.057ml、0.326mmol)およびHATU(62mg、0.163mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。溶液をバイオタージRP C18カートリッジ(30g)に直接付し、10〜100%水:アセトニトリル+0.05%ギ酸の勾配溶出液を使用して精製した。揮発物を真空下で除去して、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):487(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:2.3nM。
表8中の実施例は、前の実施例(28)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例33
2−[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]−1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)エタノンの調製
ステップA:2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール
2−((1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(2.5g、14.77mmol)を、N
2下、室温で、DMF(30ml)に溶解し、炭酸セシウム(7.22g、22.15mmol)を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、2−クロロ−5−メトキシピリミジン(2.56g、17.72mmol)を添加した。混合物を100℃で終夜撹拌した。混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、飽和NH
4Cl(100ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗材料をシリカゲルカラム(100gのSNAP、ヘキサン中20〜60%EtOAc)によって精製し、表題化合物を白色固体として得た。LC/MS(m/z):278(M+H)
+。Rfは、ヘキサン中50%EtOAcで0.4であった(CAM染色上に青色の点)。
ステップB:メチル[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]アセテート
2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(1.2g、4.33mmol)、メチル2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(0.956g、5.19mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.702g、6.49mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶解した。混合物を、N
2下、室温で5分間撹拌し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.274ml、6.49mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物をDCM(50ml)で希釈し、水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。粗材料をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(50gのSNAP、ヘキサン中5〜30%EtOAc)によって精製して所望生成物を得、これは若干の不純物を含有するものであった。この材料をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(50gのSNAP、DCM中2〜5%EtOAc)によって再精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):444(Μ+Η)
+。Rfは、ヘキサン中30%EtOAcで0.4であった(CAM染色上に青色の点)。
ステップC:[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]酢酸
メチル[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]アセテート(1.41g、3.28mmol)をMeOH(15ml)に溶解し、水酸化ナトリウム(5M、3.18ml、15.9mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、5M HCl(5ml)でpH5に中和し、EtOAc(50ml)で中和した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、蒸発させて表題化合物を得た。LC/MS(m/z):430(M+H)
+。
ステップD:2−[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]−1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)エタノン
[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]酢酸(80mg、0.186mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(42.8mg、0.279mmol)、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(30.6mg、0.279mmol)および(E)−3−(エチルジアゼニル)−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン塩酸塩(50.2mg、0.279mmol)を、CH
2Cl
2(4ml)に溶解した。混合物を室温で5分間撹拌し、トリエチルアミン(0.078ml、0.556mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、分取TLCに直接付し、これを純粋なEtOAcで展開した。所望生成物(Rf=0.35、純粋なEtOAc)を収集し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.1(s,2H),7.21(m,1H),6.65(m,2H),4.60(m,3H),4.30(m,2H),4.05(m,3H),3.90(m,1H),3.80(s,3H),3.72(s,broad,1H),3.41(s,2H),2.83(m,2H),2.15(m,1H),2.05(s,broad,1H),1.92(m,2H),1.55(m,1H),1.40(m,2H),0.95(m,2H),0.68(m,2H),−0.40(m,1H)。LC/MS(m/z):485(M+H)
+、GPR119ヒトEC
50:2.1nM。
表9中の実施例は、前の実施例(33)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例41:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−{2[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシルメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシル}フェニル)エタノンの調製
ステップA:メチル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート
(2−フルオロ−4−オキシルフェニル)酢酸(10g、58.8mmol)の400mlのメタノール中の溶液に、硫酸(15.7ml、294mmol)を添加した。反応混合物を終夜還流させた。混合物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、1N NaOHでpH約7に調整し、EtOAc(3×250ml)で抽出し、食塩水で洗浄し、有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中10〜100%酢酸エチルの勾配溶出液(2500ml)を使用するカラムクロマトグラフィー(100gのシリカゲル)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)185.2(M+H)
+。
ステップB:メチル{2−フルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}アセテート
メチル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(1.60g、5.49mmol)の15mlの無水ジクロロメタン中の室温溶液に、2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エタノール(2.10g、7.22mmol)の20mlの無水ジクロロメタン中の溶液、続いて、トリフェニルホスフィン(ポリマー結合、4.32g、16.5mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(2.53g、11.0mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、セライトに通して濾過し、濃縮した。残渣を、0〜50%酢酸エチル:ヘキサンの勾配溶出液(1000ml)を使用するカラムクロマトグラフィー(50gのシリカゲル)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)458.3(M+H)
+。
ステップC:{2−フルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}酢酸
メチル{2−フルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}アセテート(1.50g、3.28mmol)の21mlのテトラヒドロフラン中の溶液に、14mlのメタノールおよび14mlの水を添加した。水酸化リチウム(0.393g、16.4mmol)を混合物に添加し、室温で終夜撹拌した。1M塩酸を添加し、pHを4に調整した。揮発物を真空下で除去し、残った水層をジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。有機画分を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜70%酢酸エチルの勾配溶出液(1000ml)を使用するカラムクロマトグラフィー(50gのシリカゲル)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)444.4(M+H)
+。
ステップD:1−(アゼチジン−1イル)−2−(2−フルオロ−4−{2[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシルメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシル}フェニル)エタノン
{2−フルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}酢酸(500mg、1.13mmol)の8mlの無水DMF中の溶液に、室温で、アゼチジン(129mg、2.26mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.591ml、3.38mmol)を添加した。o−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(643mg、1.69mmol)を溶液に添加し、室温で4時間撹拌した。混合物を、分取バイオタージ逆相カラム(C−18)(50gのカラム)に直接付し、アセトニトリル/水+0.1%ギ酸(35%から90%)で溶出することによるカラムクロマトグラフィーによって精製した。材料を、EtOAc/ヘキサン(30%から90%)で溶出するシリカゲルバイオタージ40S上でのカラムクロマトグラフィーによってさらに精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.29(s,2H),7.27(t,J=8.4Hz,1H),6.64(d,J=2.1Hz,1H),6.20(d,J=2.3Hz,1H),4.74(t,J=13.2Hz,2H),4.27(s,2H),4.17(t,J=7.7Hz,2H),4.04(m,4H),3.40(s,2H),3.35(s,3H),2.85(m,2H),2.14−2.29(m,3H),1.85(m,2H),1.41(m,1H),1.36(m,2H),1.11(m,1H),0.93(m,1H),0.60−0.71(m,2H),−0.08(m,1H)。LC/MS(m/z):482.4(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.77nM。
表10中の実施例は、前の実施例(41)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例60:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]エタノンの調製
ステップA:メチル[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]アセテート
メチル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(1.3g、4.61mmol)の15mlの無水ジクロロメタン中の溶液に、室温で、2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(1.02g、1.70mmol)の5mlの無水ジクロロメタン中の溶液、続いてトリフェニルホスフィン(ポリマー結合、3.63g、10.5mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(2.13g、9.23mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、セライトに通して濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの勾配溶出液(1500ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージ100g)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)448.2(M+H)
+。
ステップB:[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]酢酸
メチル[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]アセテート(1.50g、3.25mmol)の21mlのテトラヒドロフラン中の溶液に、14mlのメタノールおよび14mlの水を添加した。水酸化リチウム(0.401g、16.7mmol)を反応混合物に添加し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。1M塩酸を添加してpHを4に調整した。揮発物を減圧下で除去し、残った水溶液をジクロロメタン(3×20ml)で抽出した。有機画分を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜70%酢酸エチルの勾配溶出液(700ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージ100g)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)434.1(M+H)
+。
ステップC:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]エタノン
[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]酢酸(100mg、0.230mmol)の1mlの無水DMF中の溶液に、室温で、アゼチジン(13.2mg、0.230mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.201ml、1.15mmol)を添加した。o−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(175mg、0.461mmol)を溶液に添加し、混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を濾過し、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中35〜75%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):473.1(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.19nM。
表11中の実施例は、前の実施例(60)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例77:
2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]−N−(シクロプロピルメチル)アセトアミドの調製
ステップA:2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]−N−(シクロプロピルメチル)アセトアミド
[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]酢酸(25mg、0.06mmol)、ヒューニッヒ塩基(0.030ml、0.17mmol)および1−シクロプロピルメタンアミン(6mg、0.09mmol)を、DMF(2ml)に溶解した。混合物を室温で10分間撹拌し、HBTU(43mg、0.12mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を濾過し、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.16%ギ酸中の水中35〜75%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):487(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:1.5nM。
表12中の実施例は、前の実施例(77)において記述されている方法に従い、適切な
試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例199
2−(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−
2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}−2−フルオロフェニル
)−1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)エタノンの調製
ステップA:2−クロロ−5−(エトキシメチル)ピリミジン
(2−クロロピリミジン−5−イル)メタノール(1g、6.92mmol)の無水D
MF(6.92ml)中の溶液を氷浴温度で冷却し、ヨードエタン(2.236ml、2
7.7mmol)を添加した。溶液を0℃で10分間撹拌した。水素化ナトリウム(0.
304g、7.61mmol)を添加し、得られた混合物を、0℃で0.5時間、及び室
温で60分間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(100mL)で希釈し、EtO
Ac(3×50mL)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水(100mL)で洗浄し、
Na2SO4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。混合物を、0〜100%
EtOAc:ヘキサンの勾配溶出液を使用する50gのバイオタージKP−SiO2カー
トリッジ上で精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):173(M+H)+。
ステップB:2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エタノール
250mlのRBF中、2−クロロ−5−(エトキシメチル)ピリミジン(280mg、1.622mmol)および2−[(1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル]エタノール(334mg、1.622mmol)をDMF(1622μL)に溶解した。炭酸セシウム(1586mg、4.87mmol)を添加し、混合物を70℃で終夜撹拌した。混合物を4:1 水:食塩水(200ml)で希釈し、EtOAc(3×100ml)で抽出し、有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。混合物を、0〜100%EtOAc:ヘキサンの勾配溶出液を使用する100gのバイオタージHP−SiO
2カートリッジ上で精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):306(M+H)
+。
ステップC:メチル(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}−2−フルオロフェニル)アセテート
DIAD(0.955ml、4.91mmol)を、2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エタノール(1g、3.27mmol)、メチル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(0.724g、3.93mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.288g、4.91mmol)のトルエン(10ml)中の撹拌混合物に添加した。混合物を室温で5時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣を、0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出液を使用するシリカゲル、バイオタージ100M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):472(M+H)
+。
ステップD:(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}−2−フルオロフェニル)酢酸
メチル(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}−2−フルオロフェニル)アセテート(1.4g、2.97mmol)を、THF(3ml):MeOH(30ml)に溶解し、1M水酸化リチウム(14.84ml、14.84mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を水(5mL)で希釈した。1N HClの添加によって溶液のpHをpH約5に調整し、水層をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):458(M+H)
+。
ステップE:2−(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}−2−フルオロフェニル)−1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)エタノン
(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(エトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}−2−フルオロフェニル)酢酸(50、0.109mmol)および3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(11.97mg、0.109mmol)をDMF(1ml)に溶解し、HATU(83mg、0.219mmol)およびDIEA(0.057ml、0.328mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、MeOH/DCM(0〜10%)の勾配溶出液を使用するシリカゲル、バイオタージ25M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):513(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:1.9nM。
表13中の実施例は、前の実施例(199)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例205
1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)エタノンの調製
ステップA:2−(2−{4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール
2−((1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(810mg、4.79mmol)および2−(2−クロロピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール(991mg、5.74mmol)を12mLのDMFに溶解し、これに炭酸セシウム(2.0g、6.20mmol)を添加した。混合物を65℃で終夜加熱した。混合物を室温に冷却し、20mLのEtOAcおよび20mLの水で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、12CVにわたる40〜90%の範囲のEtOAc/Hexで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 50 SNAPカラム、バイオタージシステム)によって精製し、所望の化合物を得た。LC/MS(m/z):306(M+H)
+。
ステップB:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン
2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)酢酸(1g、5.88mmol)、HOBT一水和物(2.7g、17.6mmol)およびEDC・HCl(3.38g、17.6mmol)を25mLのDCMに溶解し、室温で30分間撹拌した。アゼチジン(1g、17.6mmol)をこの混合物に添加し、反応物を室温で3時間熟成させた。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、14CVにわたって100%EtOAcで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 50gのSNAPカラム、バイオタージシステム)によって精製し、所望生成物を得た。LC/MS(m/z):210(M+H)
+。
ステップC:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)エタノン
DIAD(95μL、0.491mmol)を、2−(2−{4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール(100mg、0.327mmol)、1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(72mg、0.344mmol)およびトリフェニルホスフィン(129mg、0.491mmol)のDCM(1.6mL)中の溶液にゆっくり添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をDCM(8mL)で希釈し、2N NaOH溶液(5mL×1)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、100%EtOAcを使用して展開される2×2000ミクロンのシリカ分取TLCプレート(uv254活性)を使用する分取TLCによって精製した。所望のバンド(Rf=0.5、100%EtOAc)を収集し、抽出して、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CD
3CN)δ 8.41(s,2H),7.17(t,1H),6.72(t,2H),4.68(t,2H),4.19(t,2H),4.06(m,2H),3.91(t,2H),3.36(s,2H),2.83(t,2H),2.22(m,2H),2.07(m,1H),1.83(m,2H),1.57(m,1H),1.48(s,6H),1.35−1.10(m,3H),0.91(m,1H),0.60(m,2H),−0.05(m,1H)。LC/MS(m/z):497(M+H)
+、GPR119ヒトEC
50:7.5nM。
表14中の実施例は、前の実施例(205)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例207
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[l−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]エタノンの調製
ステップA:メチル[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]アセテート
2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]エタノール(0.200g、0.726mmol)の5mlの無水ジクロロメタン中の溶液に、室温で、1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(0.160g、0.871mmol)の5mlの無水ジクロロメタン中の溶液を添加した。トリフェニルホスフィン、ポリマー結合(0.571g、1.90mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(0.334g、1.45mmol)を添加し、スラリーを室温で3時間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの勾配溶出液(700ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージカラム、50g)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)442.3(M+H)
+。
ステップB:[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]酢酸
メチル[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]アセテート(0.300g、0,679mmol)の6mlの無水テトラヒドロフラン中の溶液に、2mlのメタノールおよび2mlの水を添加した。水酸化リチウム(81.0mg、3.40mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。1M塩酸を添加し、pHを4に調整した。揮発物を減圧下で除去し、水層をジクロロメタン(3×20ml)で抽出した。有機物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜70%酢酸エチルの勾配溶出液(700ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(50gのシリカゲル)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)428.2(M+H)
+。
ステップC:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]エタノン
[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]酢酸(20.0mg、0.047mmol)の1mlの無水DMF中の溶液に、室温で、アゼチジン(4.01mg、0.070mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.201ml、1.15mmol)を添加した。o−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(30.2mg、0.234mmol)を添加し、混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を濾過し、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中45〜90%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):467.2(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.40nM。
表15中の実施例は、前の実施例(207)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例209
2−{2,5−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}−N,N−ジメチルアセトアミドの調製
ステップA:ベンジル4−{(1R,2S)−2−[2−(4−ブロモ−2,5ジフルオロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート
DCM(35ml)中、ベンジル4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート(2.24g、7.38mmol)に、4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェノール(1.62g、7.75mmol)、3.93gのトリフェニルホスフィン(ポリマー結合、3.0mmol/g)およびジ−tert−ブチルジアゼン−1,2−ジカルボキシレート(2.21g、9.60mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。セライトに通す濾過によって固体を除去し、濾液を濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜20%、次いで20%EtOAc勾配を使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(バイオタージカラム、50gのSNAP)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):496.2(M+H)
+。
ステップB:ベンジル4−{(1R,2S)−2−[2−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル−2,5−ジフルオロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート
THF(5ml)中、ベンジル4−{(1R,2S)−2−[2−(4−ブロモ−2,5ジフルオロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート(0.540g、1.09mmol)に、ジエチルエーテル(5.46ml、2.73mmol)中の0.5M 2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル亜鉛クロリド、続いてPd
2(dba)
3(50mg、0.055mmol)および52mgのX−Phosを添加した。容器を排気し、窒素(3×)で再充填し、混合物を65℃で終夜加熱した。飽和塩化アンモニウム(10ml)を添加し、混合物をEtOAc(15ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜15%、次いで15%EtOAc勾配を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージSNAPカラム、25g)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):552.4(M+Na)
+。
ステップC:(4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}−2,5−ジフルオロフェニル)酢酸
ベンジル4−{(1R,2S)−2−[2−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル−2,5−ジフルオロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−カルボキシレート(0.350g、0.661ml)をジクロロメタン(1.5ml)に溶解し、TFA(1.5ml)を添加した。混合物を室温で3.5時間撹拌し、揮発物を真空下で除去して表題化合物を得た。LC/MS(m/z):474.3(M+H)
+。
ステップD:ベンジル4−[(1R,2S)−2−(2−{4−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2,5−ジフルオロフェノキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート
{4−[2−((1S,2R)−2−{1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]−2,5−ジフルオロフェニル}酢酸(313mg、0.661mmol)の2.5mlの無水DMF中の溶液に、室温で、ジメチルアミン(THF中2.0M溶液、0.661ml、1.32mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.562ml、3.31mmol)を添加した。次いで、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(503mg、1.32mmol)を溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。水(12ml)の添加によって反応をクエンチし、混合物を酢酸エチル(12ml)で抽出した。層を分離し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの勾配溶出液(800ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージカラム、25g)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):501.4(M+H)
+。
ステップE:2−(2,5−ジフルオロ−4−{2−[(1S,2R)−2−ピペリジン−4−イルシクロプロピル]エトキシ}フェニル)−N,N−ジメチルアセトアミド
ベンジル4−[(1R,2S)−2−(2−{4−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2,5−ジフルオロフェノキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート(226mg、0.451mmol)の2mlの無水メタノール中の溶液に、室温で、10%パラジウム炭素(25.0mg)を添加した。反応混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。スラリーをセライトに通して濾過し、濾液を濃縮し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):368.4(M+H)
+。
ステップF:2−{2,5−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}−N,N−ジメチルアセトアミド
2−(2,5−ジフルオロ−4−{2−[(1S,2R)−2−ピペリジン−4−イルシクロプロピル]エトキシ}フェニル−)−N,N−ジメチルアセトアミド(40.0mg、0.109mmol)の1mlの無水DMF中の溶液に、室温で、トリエチルアミン(0.046ml、0.33mmol)および2−クロロ−5−(メトキシメチル)ピリミジン(20.8mg、0.131mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を濾過し、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中35〜65%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):489.5(M+H)
+。ヒトEC50:1.6nM。
実施例210
2−[2,6−ジフルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]−1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)エタノンの調製
ステップA:2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール
2−((1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(2.5g、14.77mmol)を、N
2下、室温でDMF(30ml)に溶解し、炭酸セシウム(7.22g、22.15mmol)を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、2−クロロ−5−メトキシピリミジン(2.56g、17.72mmol)を添加した。混合物を100℃で終夜撹拌した。混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、飽和ΝΗ
4Cl(100ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、揮発物を減圧下で蒸発させた。粗材料を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100gのSNAP、ヘキサン中20〜60%EtOAc)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):278(M+H)
+。Rfは、ヘキサン中の50%EtOAcで0.4であった(CAM染色上に青色の点)。
ステップB:2−(4−{(1R,2S)−2−[2−(4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−イル)−5−メトキシピリミジン
2−((1S,2R)−2−(1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(1.4g、5.05mmol)、4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノール(1.26g、6.06mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.98g、7.57mmol)を、ジクロロメタン(25ml)に溶解した。混合物を、N
2下、室温で5分間撹拌し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.53g、7.57mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物をDCM(50ml)で希釈し、0.5N NaOH(50ml)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発物を真空下で除去した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50gのSNAP、ヘキサン中10〜40%EtOAc)によって精製し、1.86g(79%)の表題化合物を得た。LC/MS(m/z):469(Μ+Η)
+。Rfは、ヘキサン中の30%EtOAcで0.3であった(CAM染色上に青色の点)。
ステップC:tert−ブチル2−[2,6−ジフルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−(1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル)アセテート
THF(5ml)中、2−(4−((1R,2S)−2−(2−(4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノキシ)エチル)シクロプロピル)ピペリジン−1−イル)−5−メトキシピリミジン(1.86g、3.97mmol)に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.364g、0.397mmol)およびX−PHOS(0.379g、0.794mmol)、続いて(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)亜鉛(II)ブロミド(エチルエーテル中0.5M、23.83ml、11.91mmol)を添加した。混合物を、N
2下で10分間脱気し、次いで60℃で終夜加熱した。混合物を飽和NH
4Cl(50ml)で希釈し、水層をEtOAc(50ml×2)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50gのSNAP、ヘキサン中5〜30%EtOAc)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):504(M+H)
+。Rfは、ヘキサン中の25%EtOAcで0.28であった(CAM染色上に青色の点)。
ステップD:[2,6−ジフルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル)シクロプロピル}エトキシ)フェニル]酢酸
Tert−ブチル2−(2,6−ジフルオロ−4−(2−((1S,2R)−2−(1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エトキシ)フェニル)アセテート(1.87g、3.71mmol)をDCM(10ml)に溶解し、塩酸(9.28ml、ジオキサン中4M溶液、37.1mmol)を添加した。混合物を35℃で5時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):448(Μ+Η)
+。
ステップE:2−[2,6−ジフルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]−1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)エタノン
2−(2,6−ジフルオロ−4−(2−((1S,2R)−2−(1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エトキシ)フェニル)酢酸(80mg、0.179mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(41.1mg、0.268mmol)、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(29.4mg、0.268mmol)および(E)−3−(エチルジアゼニル)−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン塩酸塩(48.2mg、0.268mmol)を、CH
2Cl
2(4ml)に溶解した。混合物を室温で5分間撹拌し、トリエチルアミン(0.075ml、0.536mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、分取TLCプレートに直接付し、これを純粋なEtOAcで展開することによって精製した。所望生成物(Rf=0.40、純粋なEtOAc)を収集して、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.15(s,2H),6.50(d,2H),4.60(m,3H),4.40(m,1H),4.30(m,1H),4.05(m,2H),3.90(m,1H),3.80(s,3H),3.41(s,2H),3.05(broad,s,1H),2.85(m,2H),2.15(m,1H),1.92(m,2H),1.55(m,1H),1.40(m,2H),0.95(m,2H),0.68(m,2H),−0.40(m,1H)。LC/MS(m/z):503(M+H)
+、GPR119ヒトEC
50:0.59nM。
表16中の実施例は、前の実施例(210)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例218
1−({2,6−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}アセチル)アゼチジン−3−オールの調製
ステップA:メチル(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート
(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)酢酸(1.50g、7.42mmol)の20mlの無水ジクロロメタン中の撹拌溶液に、0℃で、三臭化ホウ素(4.29ml、44.5mmol)の10mlの無水ジクロロメタン中の溶液を添加した。冷却浴を除去し、混合物を室温で2時間加温させた。反応物を20mlの無水メタノールで希釈し、30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、ヘキサン中0〜30%酢酸エチルの勾配溶出液(700ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージカラム、50g)によって精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3):δ 6.30(d,J=8.3Hz,2H),6.12(br,1H),3.76(s,3H),3.63(s,2H)。
ステップB:メチル{2,6−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}アセテート
メチル(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(1.46g、7.22mmol)の10mlの無水ジクロロメタン中の撹拌溶液に、室温で、2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エタノール(2.10g、7.22mmol)の20mlの無水ジクロロメタン中の溶液、続いてトリフェニルホスフィン(ポリマー結合、3.79g、11.4mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(1.83g、7.94mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜40%酢酸エチルの勾配溶出液(900ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージカラム、50g)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)476.4(M+H)
+。
ステップC:{2,6−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}酢酸
メチル{2,6−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}アセテート(3.15g、6.62mmol)の21mlのテトラヒドロフラン中の溶液に、14mlのメタノールおよび14mlの水を添加した。5M水酸化ナトリウム(4.50ml、22.5mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。2M塩酸(11.3ml、22.5mmol)を添加し、溶液のpHを4に調整した。揮発物を真空下で除去し、水層をジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、0〜60%EtOAc:ヘキサンの勾配溶出液(700ml)を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージカラム、50g)によって精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3):δ 8.29(s,2H),6.48(d,J=9.1Hz,2H),4.67−4.74(m,2H),4.26(s,2H),4.00−4.04(m,2H),3.67(s,2H),3.34(s,3H),2.84−2.91(m,2H),2.12−2.18(m,1H),1.83(d,J=12.4Hz,2H),1.48−1.55(m,1H),1.33−1.41(m,2H),1.05−1.12(m,1H),0.87−0.94(m,1H),0.64−0.71(m,1H),0.58−0.64(m,1H),−0.10(m,1H)。LC/MS(m/z)463.4(M+H)
+。
ステップD:1−({2,6−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}アセチル)アゼチジン−3−オール
{2,6−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}酢酸(1.00g、2.17mmol)の8mlの無水DMF中の溶液に、室温で、アゼチジン−3−オール塩酸塩(0.475g、4.33mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.84ml、10.8mmol)を添加した。O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.65g、4.33mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を濾過し、逆相HPLCカラムクロマトグラフィー(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中35〜75%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(CD
3OD):δ 8.26(s,2H),6.57(d,J=9.4Hz,2H),4.69(t,J=12.5Hz,2H),4.57−4.59(m,1H),4.45−4.49(m,1H),4.27(s,2H),4.18−4.22(m,1H),4.01−4.09(m,3H),3.75−3.78(m,1H),3.47(s,2H),3.34(s,3H),2.86−2.93(m,2H),2.09−2.12(m,1H),1.82−1.88(m,2H),1.56−1.58(m,1H),1.31−1.35(m,2H),1.16−1.18(m,1H),0.95−0.97(m,1H),0.59−0.68(m,2H),−0.04(m,1H)。LC/MS(m/z):517.5(M+H)
+。ヒトEC50:1.6nM。
実施例219:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2,6−ジフルオロ−4−{2[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシルメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシル}フェニル)エタノンの調製
{2,6−ジフルオロ−4−[2−((1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}酢酸(5.00g、10.8mmol)の8mlの無水DMF中の溶液に、室温で、アゼチジン(0.928g、16.3mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.78ml、21.7mmol)を添加した。o−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(6.18g、16.3mmol)を溶液に添加し、混合物を室温で4時間撹拌した。残渣を、アセトニトリル/水+0.1%ギ酸(35%から90%)で溶出する分取バイオタージ逆相(C−18)(100gカラム)によって精製した。固体を、EtOAc/ヘキサン(30%から90%)で溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(バイオタージ40M)によって精製した。生成物を、アセトニトリル/水+0.1%ギ酸(35%から90%)で溶出する分取バイオタージ逆相(C−18)(100g)によってさらに精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.28(s,2H),6.67(d,J=9.4Hz,2H),4.67(t,J=13.9Hz,2H),4.18(m,4H),4.06(m,2H),3.85(t,J=7.8Hz,2H),3.38(s,2H),3.23(s,3H),2.85(m,2H),2.20(m,2H),2.03(m,1H),1.75(t,J=14.2Hz,2H),1.51(m,1H),1.21−1.25(m,3H),0.87(m,1H),0.57(m,2H),−0.08(m,1H)。LC/MS(m/z):501.4(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.18nM。
表17中の実施例は、前の実施例(218および219)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例229
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]エタノンの調製
ステップA:2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール
2−((1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(4.0g、23.6mmol)および2−クロロ−5−エトキシピリミジン(4.12g、26.0mmol)を40mLのDMAに溶解し、これに炭酸セシウム(10.0g、30.7mmol)を添加した。反応物を105℃で終夜加熱した。反応混合物を室温に冷却し、40mLのEtOAcおよび40mLの水で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、11CVにわたって15〜80%EtOAc:ヘキサンで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 340gのSNAPカラム、バイオタージシステム)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):292(M+H)
+。
ステップB:2−(4−{(1R,2S)−2−[2−(4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノキシ)エチル]シクロプロピル}ピペリジン−1−イル)−5−エトキシピリミジン
DIAD(2.45mL、12.6mmol)を、0℃に冷却した2−((1S,2R)−2−(1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(2.45g、8.41mmol)、4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノール(1.93g、9.25mmol)およびトリフェニルホスフィン(3.31g、12.6mmol)のDCM(30mL)中の溶液にゆっくり添加した。氷浴を除去し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、2N NaOH溶液(30mL×1)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、12CVにわたって5〜40%EtOAc:ヘキサンで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 100gのSNAPカラム、バイオタージシステム)によって精製して、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):482(M+H)
+。
ステップC:tert−ブチル[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]アセテート
2−(tert−ブチルオキシ)−2−オキソエチル亜鉛クロリドの0.5MのEt
2O(43mL、21.2mmol)中の溶液を、2−(4−((1R,2S)−2−(2−(4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノキシ)エチル)シクロプロピル)ピペリジン−1−イル)−5−エトキシピリミジン(3.4g、7.05mmol)、Pd
2(dba)
3(0.484g、0.529mmol)およびX−PHOS(504mg、1.06mmol)の無水THF(10mL)中の混合物に添加した。混合物を撹拌し、65℃で終夜加熱した。混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾過し、濾過ケーキを過剰EtOAcで洗浄した。揮発物を除去し、残渣を、12CVにわたって5〜40%EtOAc:ヘキサンで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 100gのSNAPカラム、バイオタージシステム)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):518(M+H)
+。
ステップD:[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]酢酸
ジオキサン中の4M HClの溶液(16.2mL、64.7mmol)を、tert−ブチル2−(4−(2−((1S,2R)−2−(1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)アセテート(3.35g、6.47mmol)のDCM(16mL)中の溶液に添加した。この混合物を35℃で4時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):462(M+H)
+。
ステップE:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]エタノン
DCM(1mL)に溶解した、2−(4−(2−((1S,2R)−2−(1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)酢酸(80mg、0.17mmol)、ΗΟΒΤ・H
2Ο(77mg、0.51mmol)およびEDC・HCl(97mg、0.51mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。アゼチジン(45.4μL、0.673mmol)をこの溶液に添加し、反応を室温で3時間熟成させた。混合物をDCM(1mL)で希釈し、溶液を2×2000ミクロンのシリカ分取TLCプレート(UVランプを254nmで使用して可視化)に直接付し、これを、100%EtOAcを溶媒系として使用して展開した。生成物に対応するバンド(Rf=0.4、100%EtOAc)を収集し、EtOAcで洗浄し、濾液を収集し、揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CD
3CN)δ 8.07(s,2H),6.59(d,2H),4.58(t,2H),4.22(t,2H),4.08(m,2H),4.01(q,2H),3.92(t,2H),3.37(s,2H),2.80(t,2H),2.26(m,2H),2.08(m,1H),1.80(m,2H),1.55(m,1H),1.35−1.26(m,5H),1.11(m,1H),0.90(m,1H),0.61(m,2H),−0.07(m,1H)。LC/MS(m/z):501(M+H)
+、GPR119ヒトEC
50:0.14nM。
表18中の実施例は、前の実施例(229)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例237:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)エタノンの調製
ステップA:6−{4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリジン−3−カルバルデヒド
250mlのRBF中、6−クロロピリジン−3−カルバルデヒド(1.907g、13.47mmol)および2−[(1S,2R)−2−(ピペリジン−4−イル)シクロプロピル]エタノール(2.28g、13.47mmol)をDMF(13.47ml)に溶解した。炭酸セシウム(13.17g、40.4mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を4:1 水:食塩水(200ml)に注ぎ入れ、EtOAc(3×100ml)で抽出し、有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。残渣を、0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出液を使用するシリカゲル、バイオタージ100M上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):275(M+H)
+。
ステップB:6−{4−[(1R,2S)−2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリジン−3−カルバルデヒド
6−{4−[(1R,2S)−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリジン−3−カルバルデヒド(1.5g、5.47mmol)をDMF(5.47ml)に溶解し、イミダゾール(0.558g、8.20mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、TBDMS−Cl(0.989g、6.56mmol)を添加し、混合物を室温に加温させ、終夜撹拌した。混合物を4:1 水:飽和重炭酸ナトリウム(100ml)で希釈し、EtOAc(3×75ml)で抽出し、有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。残渣を、0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出液を使用するシリカゲル、バイオタージ50g上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)389(M+H)
+。
ステップC:(6−{4−[(1R,2S)−2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリジン−3−イル)メタノール
6−{4−[(1R,2S)−2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリジン−3−カルバルデヒド(1.75g、4.50mmol)を250mlのフラスコに入れ、MeOH(11.26ml)に溶解した。水素化ホウ素ナトリウム(0.170g、4.50mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、EtOAc(200ml)に溶解し、1:1 食塩水:飽和重炭酸ナトリウム(200ml)で洗浄した。層を分離し、水層をEtOAc(2×70ml)で抽出し、有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):391(M+H)
+。
ステップD:2−{4−[(1R,2S)−2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}−5−(メトキシメチル)ピリジン
(6−{4−[(1R,2S)−2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリジン−3−イル)メタノール(0.3g、0.768mmol)のTHF(1.920ml)中の溶液を、氷浴温度で冷却した。NaHMDSの溶液(0.922ml、0.922mmol)を添加し、続いてヨウ化メチル(0.067ml、1.075mmol)を添加した。浴を除去し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を1N NaOH(50ml)で希釈し、EtOAc(3×30ml)で抽出し、有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。残渣を、0〜30%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出液を使用するシリカゲル、バイオタージ25g上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):405(M+H)
+。
ステップE:2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エタノール
(6−{4−[(1R,2S)−2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリジン−3−イル)メタノール(2.471ml、0.494mmol)をTHF(1.236ml)に溶解し、TBAF(0.741ml、0.741mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を1N NaOH(50ml)で希釈し、EtOAc(3×30ml)で抽出し、有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。残渣を、0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出液を使用するシリカゲル、バイオタージ25g上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):291(M+H)
+。
ステップF:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−{2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エトキシ}フェニル)エタノン
DIAD(38.2μl、0.196mmol)を、1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(41.1mg、0.196mmol)、2−[(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル]エタノール(57mg、0.196mmol)およびトリフェニルホスフィン(51.5mg、0.196mmol)のトルエン(327μl)中の撹拌混合物に添加した。混合物を脱気し(3×)、室温で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(20ml)で洗浄し、層を分離し、水層をEtOAc(20ml)で抽出し、有機画分を合わせ、食塩水(35ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去した。残渣を、0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出液を使用するシリカゲル、バイオタージ25g上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):482(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:0.94nM。
実施例238:
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]エタノンの調製
ステップA:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン
(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)酢酸(0.98g、4.95mmol)の8mlの無水DMF中の溶液に、室温で、アゼチジン(0.565g、9.89mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.15ml、12.3mmol)を添加した。o−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(3.76g、9.89mmol)を溶液に添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。溶液を、アセトニトリル/水+0.1%ギ酸(35%から100%)で溶出する分取バイオタージ逆相(C−18)(50gカラム)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)242.3(M+15)
+。
ステップB:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]エタノン
1−(アゼチジン−1−イル)−2−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(50.0mg、0.128mmol)の5mlの無水ジクロロメタン中の溶液に、室温で、2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(38.0mg、0.182mmol)、トリフェニルホスフィン(ポリマー結合、143mg、0.412mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(84.0mg、0.363mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を濾過し、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中35〜100%アセトニトリル勾配)によって精製して、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)485.3(M+H)
+。
表19中の実施例は、前の実施例(238)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例240
2−{2,6−ジフルオロ−4−[2−((1R,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}エタノール
{2,6−ジフルオロ−4−[2−((1R,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル)エトキシ]フェニル}酢酸(72.0mg、0.125mmol)の1mlの無水テトラヒドロフラン中の溶液に、0℃で、1Mボラン−テトラヒドロフラン錯体(0.375ml、0.375mmol)を滴下添加した。反応混合物を50℃で1時間撹拌した。混合物を1mlのメタノールの添加によって希釈し、減圧下で濃縮し、残渣を、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中25〜95%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z):448.4(M+H)
+。ヒトEC50:7.2nM。
実施例241
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[6−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)ピリジン−3−イル)エタノンの調製
2−((1S,2R)−2−(1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロピル)エタノール(40mg、0.145mmol)を、N
2下、室温で、DMF(2ml)に溶解し、カリウムtert−ブトキシド(0.218ml、0.218mmol)を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、1−(アゼチジン−1−イル)−2−(6−クロロピリジン−3−イル)エタノン(36.7mg、0.174mmol)を添加した。混合物を、100℃で30分間、及び150℃で30分間マイクロ波照射した。混合物をCH
3CNで希釈し、濾過し、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中25〜95%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.10(s,2H),8.01(s,1H),7.61(d,1H),6.75(d,1H),4.70(m,2H),4.39(t,2H),4.21(t,2H),4.03(t,2H),3.38(s,2H),2.85(m,2H),2.45(m,2H),2.31(m,2H),2.18(m,1H),1.84(m,2H),1.58(m,1H),1.40(m,2H),1.10−1.20(m,5H),0.95(m,2H),0.68(m,2H),−0.40(m,1H)。LC/MS(m/z):450(M+H)
+、GPR119ヒトEC
50:7.4nM。
表20中の実施例は、前の実施例(241)において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例243:
5−クロロ−2−{4−[(1R,2S)−2−(2−{3−フルオロ−4−[(5−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)メチル]フェノキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリミジンの調製
ステップA:2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]−N−エチニルアセトアミド
[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]酢酸(80.0mg、0.184mmol)およびアセチレンアミン(11.68mg、0.190)の無水DMF(1mL)中の溶液に、HOBt(28.2mg、0.184mmol)、続いてEDC(70.7mg、0.368mmol)を添加し、混合物を、窒素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。混合物を水および酢酸エチル(5mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(5ml)で抽出し、有機画分を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中40%酢酸エチルを使用する分取TLCプレート(1000μΜ)によって精製した。生成物を含有するバンドをプレートから除去し、シリカをEtOAcで洗浄した。濾液を収集し、揮発物を真空下で除去し、表題化合物を得た。HPLC/MS;1.49分(2分実行)、471(Μ+Η)
+。
ステップB:5−クロロ−2−{4−[(1R,2S)−2−(2−{3−フルオロ−4−[(5−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)メチル]フェノキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン
2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]−N−エチニルアセトアミド(20mg、0.042mmol)のDCM:アセトニトリルの10:1(0.55mL)中の溶液に、塩化金(約1.3mg、0.004mmol)を添加し、得られた混合物を室温で2日間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。材料を、0.05%TFA緩衝液を加えた水中10〜90%アセトニトリルの勾配で溶出する分取RP−HPLCを使用して精製し、表題化合物を得た。HPLC/MS;1.52分(2分実行)、471(Μ+Η)
+。GPR119ヒトEC50:2.5nM。
実施例244:
5−クロロ−2−{4−[(1R,2S)−2−(2−{3−フルオロ−4−[(5−メチル−1,3,4−オキサジゾール−2−イル)メチル]フェノキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリミジンの調製
ステップA:2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]−アセトヒドラジド
[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]酢酸(500mg、1.152mmol)の5mLのTHF中の溶液を−10℃に冷却し、TEA(0.177mL、1.268mmol)を添加した。クロロギ酸メチル(0.098mL、1.268mmol)を添加し、混合物を−10℃で30分間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを10mLのTHFで洗浄した。濾液を収集し、減圧下で濃縮した。残渣(265mg、0.539mmol)を1mLのDMFに溶解し、ヒドラジン一水和物(0.052mL、1.077mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を酢酸エチル(3mL)で希釈し、水(2mL)および食塩水(2mL)で洗浄した。有機物画分を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、DCM中5%メタノールで展開する分取TLC(1000μΜ、シリカゲル)を使用して精製した。生成物を含有するバンドを収集し、シリカをDCM中10%メタノールで洗浄し、生成物を溶出した。溶液を減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。HPLC/MS;1.22分(2分実行)、448(Μ+Η)
+。
ステップB:5−クロロ−2−{4−[(1R,2S)−2−(2−{3−フルオロ−4−[(5−メチル−1,3,4−オキサジゾール−2−イル)メチル]フェノキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン
2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]−アセトヒドラジド(25mg、0.056mmol)を、1mLのオルト酢酸トリメチルに溶解した。溶液を窒素雰囲気下に置き、終夜加熱還流した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を、0.05%TFA緩衝液を加えた水中10〜90%アセトニトリルの勾配で溶出するマスダイレクテッドRP−HPLCによって精製し、表題化合物を得た。HPLC/MS;1.39分(2分実行)、472(M+H)
+。GPR119ヒトEC50:5.1nM。
実施例245:
5−クロロ−2−{4−[(1R,2S)−2−(2−{3−フルオロ−4−[(1,3,4−オキサジゾール−2−イル)メチル]フェノキシ}エチル)シクロプロピル]ピペリジン−1−イル}ピリミジンの調製
2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−2−フルオロフェニル]−アセトヒドラジド(25mg、0.056mmol)を、1mLのオルト酢酸トリメチルに溶解した。溶液を窒素雰囲気下に置き、終夜加熱還流した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を、0.05%TFA緩衝液を加えた水中10〜90%アセトニトリルの勾配で溶出するマスダイレクテッドRP−HPLCによって精製し、表題化合物を得た。HPLC/MS;2.58分(4分実行)、458(Μ+Η)
+。GPR119ヒトEC50:4.1nM。
表22中の実施例は、前の実施例において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
実施例248:
2−[4−((1R,2S)−2−{2−[3−フルオロ−4−(1,3,4−チアジアゾール−2−イルメチル)フェノキシ]エチル}シクロプロピル)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)ピリミジンの調製
ステップA:2−[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]アセトヒドラジド
[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}シクロプロピル}エトキシ)フェニル]酢酸(500mg、1.152mmol)の5mLのTHF中の溶液を、−10℃に冷却した。TEA(0.177mL、1.268mmol)およびクロロギ酸メチル(0.098mL、1.268mmol)を添加し、混合物を−10℃で30分間撹拌した。沈殿物を濾過し、濾過ケーキを10mLのTHFで洗浄した。濾液を収集し、減圧下で濃縮した。残渣(265mg、0.539mmol)を1mLのDMFに溶解し、ヒドラジン一水和物(0.052mL、1.077mmol)を添加した。得られた混合物を室温で終夜撹拌し、酢酸エチル(3mL)で希釈し、水(2mL)および食塩水(2mL)で洗浄した。有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、DCM中5%メタノールで展開する分取TLC(1000μΜ、シリカゲル)によって精製した。生成物を含有するバンドを収集し、シリカをDCM中10%メタノールで洗浄した。濾液を収集し、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。HPLC/MS;1.31分(2分実行)、458(M+H)
+。
ステップB:2−[4−((1R,2S)−2−{2−[3−フルオロ−4−(1,3,4−チアジアゾール−2−イルメチル)フェノキシ]エチル}シクロプロピル)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)ピリミジン
2−[2−フルオロ−4−(2−{(1S,2R)−2−{1−[5−(メトキシメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)フェニル]アセトヒドラジド(46mg、0.10mmol)をギ酸(1mL)に溶解し、溶液を室温で終夜撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を無水ジオキサン(1mL)に溶解し、ローソン試薬(50mg、0.13mmol)を添加し、混合物を100℃で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、水(5mL)で洗浄した。水性画分を酢酸エチル(2×5mL)で抽出した。有機画分を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中50%酢酸エチルで展開する分取TLC(2プレート、1000μΜ)を使用して精製した。生成物を含有するバンドを除去し、シリカゲルを100%酢酸エチルで洗浄した。濾液を収集し、減圧下で濃縮した。試料を、0.05%TFAを緩衝液として加えた水中10〜90%アセトニトリルの勾配溶出液を使用するHPマスダイレクテッドRP−HPLCを使用して精製し、表題化合物を得た。HPLC/MS;1.67分(2分実行)、484(M+H)
+。GPR119ヒトEC
50:4.2nM。
実施例249
1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−3−フルオロフェニル]エタノンの調製
ステップA:1−(アゼチジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン
(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)酢酸(0.94g、5.52mmol)の8mlの無水DMF中の溶液に、室温で、アゼチジン(0.379g、6.63mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.89ml、16.6mmol)を添加した。EDC(1.59g、8.29mmol)および混合物を室温で4時間撹拌した。残渣を逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中10〜100%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)210.2(M+15)
+。
ステップB:1−(アゼチジン−1−イル)−2−[4−(2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エトキシ)−3−フルオロフェニル]エタノン
1−(アゼチジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(65.0mg、0.236mmol)の5mlの無水ジクロロメタン中の溶液に、室温で、2−{(1S,2R)−2−[1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]シクロプロピル}エタノール(59.0mg、0.283mmol)、トリフェニルホスフィン(ポリマー結合、186mg、0.534mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(109mg、0.472mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をセライトによって濾過し、濃縮した。残渣を濾過し、逆相HPLC(サンファイアプレップC18 OBD 5um 19×100mmカラム;0.1%ギ酸中の水中35〜100%アセトニトリル勾配)によって精製し、表題化合物を得た。LC/MS(m/z)467.3(M+H)
+。
表15中の実施例は、前の実施例において記述されている方法に従い、適切な試薬および溶媒を用いて合成した。
医薬製剤の例
本発明の化合物の経口組成物の具体的な実施形態として、50mgの例のいずれかを充分に微粉化したラクトースとともに製剤化し、サイズOの硬ゼラチンカプセルを充填するための総量580から590mgを提供する。
本発明を、その具体的な実施形態を参照して記述し例証してきたが、本発明から逸脱することなく、種々の変更、修正および置換がその中で為され得る。例えば、治療されている患者の応答性に基づき、代替的な有効な投薬量が適用可能となり得る。同様に、薬理学的応答は、選択される特定の活性化合物、製剤および投与モードに応じて変動し得る。すべてのそのような変形形態は、本発明内に含まれる。