JP6099144B2 - 光スイッチ及び光スイッチシステム - Google Patents
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Description
ただし、経路数は設定できる波長数で制限される。
この方式は波長数に制約されずに経路数を増加できるため、より柔軟なネットワーク構築が可能となる。
まず、電気的に電気光学効果もしくはキャリア効果を用いて各アレイ導波路の位相を変化させるため、多数の電極とそれに付随する電気制御装置が必要となり、高コスト、高消費電力となる。
また光パケットをそのまま空間的にスイッチングするため、同一の時間では入力ポートと出力ポート間がパケットの占有時間で占有されてしまう。このため、同時に受信された複数のパケットを一素子でスイッチングすることが不可能であるという課題があった。
このため空間光スイッチの大規模化、高スループット化、そして低消費電力化には限界があった。
複数の入力ポートと、複数の出力ポートを備え、前記入力ポートのいずれかから光が入力されると、等しい光強度で分配された光が前記出力ポートのそれぞれから出力される入力用スラブ導波路と、
前記入力用スラブ導波路の前記出力ポートと同数の入力ポートと、複数の出力ポートを備え、前記入力ポートにそれぞれ入力される各光の相対的な位相差に応じて、複数の前記出力ポートのうち光が出力される一つの出力ポートが定まる出力用スラブ導波路と、
前記入力用スラブ導波路の前記出力ポートと、前記出力用スラブ導波路の前記入力ポートを、それぞれ個別に接続する順に並んで隣接する複数のアレイ導波路と、
前記アレイ導波路にそれぞれ挿入されており、前記アレイ導波路のうち隣接する一方の端のアレイ導波路から隣接する他方の端のアレイ導波路に向かう毎に、長さが順次一定の長さだけ長くなっている非線形媒質と、
を有し、
前記入力用スラブ導波路の入力ポートには、ポンプ光と、前記ポンプ光とは異なる波長で且つ前記ポンプ光と同期した信号光が入力され、
前記ポンプ光の強度による前記非線形媒質の屈折率変化量に応じて、前記出力用スラブ導波路の複数の出力ポートのうち前記信号光が出力される一つの出力ポートが定まる光スイッチと、
ポンプ光用の短パルス光を発生する第1の短パルス光源と、
前記ポンプ光用の短パルス光とは異なる波長で且つ前記ポンプ光用の短パルス光と同期した信号光用の短パルス光を発生する第2の短パルス光源と、
光減衰選択器と全光ゲートと光結合器を有すると共に、前記光結合器から出力される光を前記光スイッチの入力ポートに送る複数の光制御回路と、
前記第1の短パルス光源から発生した前記ポンプ光用の短パルス光を分岐し、分岐した前記ポンプ光用の短パルス光の遅延量を異ならせて複数の前記光減衰選択器にそれぞれ伝播する第1の分岐・遅延回路と、
前記第2の短パルス光源から発生した前記信号光用の短パルス光を分岐し、分岐した前記信号光用の短パルス光の遅延量を異ならせ、しかも遅延状態が前記第1の分岐・遅延回路における遅延状態と同じにして、複数の前記全光ゲートにそれぞれ伝播する第2の分岐・遅延回路とを有し、
前記光減衰選択器は、それぞれ、前記第1の分岐・遅延回路により伝播されてきた前記ポンプ光用の短パルス光を複数に分岐すると共に、分岐した前記短パルス光に対して減衰強度を異ならせて減衰し、分岐・減衰した前記パルス光の一つをポンプ光として出力し、 前記全光ゲートは、それぞれ、前記第2の分岐・遅延回路により伝播されてきた前記信号光用の短パルス光を、外部から入力される光パケット情報に対応した制御光があるときに透過させると共に前記制御光が無いときに減衰させることにより、信号光として出力し、
前記光結合器は、それぞれ、前記光減衰選択器から出力された前記ポンプ光と、このポンプ光に同期した前記全光ゲートから出力された前記信号光とを合波して、前記光スイッチの入力ポートの一つに送る
ことを特徴とする。
図1は、本発明の実施例1に係る光スイッチ10を示す。この光スイッチ10は、スイッチファブリック(switch fabric)部100と、複数の3R再生器140を有している。
3R再生器140は、増幅(Re-amplification)、タイミング再生(Re-timing)、波形整形(Re-shaping)という3つの機能を持つ再生器である。
この場合、入力ポート111a〜111eのうちのいずれか一つから光が入力されると、等しい光強度で分配された光が、各出力ポート112a〜112kから出力されるように、入力用スラブ導波路110の分配特性が設計されている。
この場合、各入力ポート122a〜122kに入力される各光の相対的な位相差に応じて、入力した各光が干渉して集光していく一つの出力ポート(出力ポート121a〜121eのうちの何れか一つの出力ポート)が定まるように、出力用スラブ導波路120の集光特性が設計されている。
即ち、入力用スラブ導波路110の各出力ポート112a〜112kにアレイ導波路130a〜130kの入力端が接続され、出力用スラブ導波路120の各入力ポート122a〜122kにアレイ導波路130a〜130kの出力端が接続されている。
例えば、図1において最も上側にある一方のアレイ導波路130aの非線形媒質131aの長さが最も短く、図1において最も下側にある他方のアレイ導波路130kの非線形媒質131kの長さが最も長くなるように、上側の非線形媒質131aから下側の非線形媒質131kに向かう毎に、各非線形媒質長が順次、一定の長さだけ長くなっている。これにより、アレイ導波路130a〜130kの各出力端からは、位相差が付いた光が出力される。
ポンプ光PPは、予め決めた一定の周期をもつ短パルス光である。信号光PSは、ポンプ光PPと同期しており、且つ論理レベルが1のときのみに短パルス光を持つものである。
なお、ポンプ光PPのパルス幅は例えば1.6psとなっており、信号光PSのパルス幅は例えば1.4psとなっている。つまり、信号光PSのパルス幅は、ポンプ光PPのパルス幅よりも狭くなっている。また、ポンプ光PPと信号光PSの波長は異なっている。
なお、図示はしていないが、出力用スラブ導波路120の各出力ポート121a〜121eの後段で、且つ、各3R再生器140の前段に、ポンプ光PPを除去すると共に信号光PSを透過させる波長フィルタをそれぞれ設置している。
この場合では、各アレイ導波路130a〜130kの入力端から出力端まで各信号光PSが伝播することにより、各信号光PSは、出力用スラブ導波路120にそれぞれ入力される。
各信号光PSは、出力用スラブ導波路120内で干渉し、所定の出力ポート(出力ポート121a〜121eのうち何れか一つの出力ポート)で集光されて出力される。ここでは、例えば図1で一番上の出力ポート121aから出力される。
このとき、各アレイ導波路130a〜130kの非線形媒質131a〜131kで与えられる屈折率変化は、ポンプ光PPの強度と非線形媒質131a〜131kの長さに対応する。
このため、各アレイ導波路130a〜130kから出力してきた各信号光PSを、出力用スラブ導波路120で干渉させると、先ほどの屈折率変化がない場合と比べて、信号光PSは、図1において、一番上の出力ポート121aよりも下側の出力ポートに集光される。
したがって、予め非線形媒質131a〜131kの長さを所望の長さで設置し、ポンプ光PPの強度を調整することで、信号光PSを出力ポート121a〜121eのうちの任意の出力ポートから出力させることができる。
ここでは入力ポートと出力ポートとスラブ導波路とアレイ導波路と非線形媒質の導波路から構成されたスイッチ構造で、出力ポートをスイッチングするために必要な屈折率変化量、即ち信号光が受ける位相変化量を求めればよい。
ΔL=Lmax/k
となるようにすればよいことが分かる。
また波長変換機能を用いないので、高速な波長可変レーザなどが必要なく、多ポート化などの拡張性が高い。但し、ポート数は出力ポートでのクロストークや3R再生回路の受信感度なども考慮する必要がある。
また、この空間光スイッチを多段に接続することで、さらなる多ポート化も可能になる。
次に本発明の実施例2に係る光スイッチシステム200を、図3を参照しつつ説明する。
この光スイッチシステム200は、図1に示す光スイッチ10の中核部分であるスイッチファブリック部100と同様な構成のスイッチファブリック部100aと、このスイッチファブリック部100aに入力するポンプ光及び信号光を生成する部分とにより構成されている。
また、信号用モードロックレーザ223と波形整形器224により、信号光PSの基となる短パルス光PSSを生成する第2の短パルス光源が構成されている。
スイッチファブリック部100aは、図1に示すスイッチファブリック部100に対して、入出力ポートの数は異なるが、その他の構成及びスイッチング機能は同一である。
異なる減衰強度で調整された複数の短パルス光PPSの中から選択された一つのポンプ光PPの光強度は、スイッチファブリック部100aの所定の出力ポートから光が出力されるように、非線形媒質の屈折率変化を生成する強度となっている。
生成された短パルス光PSSは、必要に応じて波形整形器224により波形整形される。波形整形された短パルス光PSSは、光ファイバ回路232により伝播・分岐されて、各光制御回路210−1〜210−11の全光ゲート212に遅延量を異ならせてそれぞれ入力(分配)される。
(1) 各ポートの光減衰選択器211に入力されていく短パルス光PPSは、少なくとも各ポート間で短パルス光PPSのパルス幅以上の間隔(時間ずれ)を持ち、且つ、各ポートの短パルス光PPSを基に生成したポンプ光PPがスイッチファブリック部100aに入力されたときに同一時間軸上で重ならないように、光ファイバ回路231の回路構成を調整しており、
(2) 各ポートの全光ゲート212に入力されていく短パルス光PSSは、少なくとも各ポート間で短パルス光PSSのパルス幅以上の間隔(時間ずれ)を持ち、且つ、各ポートの短パルス光PSSを基に生成した信号光PSがスイッチファブリック部100aに入力されたときに同一時間軸上で重ならないように、光ファイバ回路232の回路構成を調整している。
(3) しかも、各ポートのポンプ光PPと信号光PSは時間軸上で重なっていて、且つ異なるポートのそれらとは重なっていない。
即ち、複数のポートからパケットが入力されても、お互いに影響することなく時分割多重方式で処理が行われる。
例えば、入力用スラブ導波路、出力用スラブ導波路、アレイ導波路、及び非線形媒質が、石英系平面光波回路に集積されて構成されていても良い。
また、アレイ導波路及び非線形媒質が、異なるバンドギャップ波長と導波路構造をもつ半導体材料でモノリシックに集積された構成になっていてもよい。
100,100a スイッチファブリック部
110 入力用スラブ導波路
120 出力用スラブ導波路
130a〜130k アレイ導波路
131a〜131k 非線形媒質
140 3R再生器
200 光スイッチシステム
210−1〜210−11 光制御回路
211 光減衰選択器
212 全光ゲート
213 光結合器
221 ポンプ光用モードロックレーザ
222 波形整形器
223 信号光用モードロックレーザ
224 波形整形器
231,232 分岐遅延回路である光ファイバ回路
Claims (1)
- 複数の入力ポートと、複数の出力ポートを備え、前記入力ポートのいずれかから光が入力されると、等しい光強度で分配された光が前記出力ポートのそれぞれから出力される入力用スラブ導波路と、
前記入力用スラブ導波路の前記出力ポートと同数の入力ポートと、複数の出力ポートを備え、前記入力ポートにそれぞれ入力される各光の相対的な位相差に応じて、複数の前記出力ポートのうち光が出力される一つの出力ポートが定まる出力用スラブ導波路と、
前記入力用スラブ導波路の前記出力ポートと、前記出力用スラブ導波路の前記入力ポートを、それぞれ個別に接続する順に並んで隣接する複数のアレイ導波路と、
前記アレイ導波路にそれぞれ挿入されており、前記アレイ導波路のうち隣接する一方の端のアレイ導波路から隣接する他方の端のアレイ導波路に向かう毎に、長さが順次一定の長さだけ長くなっている非線形媒質と、
を有し、
前記入力用スラブ導波路の入力ポートには、ポンプ光と、前記ポンプ光とは異なる波長で且つ前記ポンプ光と同期した信号光が入力され、
前記ポンプ光の強度による前記非線形媒質の屈折率変化量に応じて、前記出力用スラブ導波路の複数の出力ポートのうち前記信号光が出力される一つの出力ポートが定まる光スイッチと、
ポンプ光用の短パルス光を発生する第1の短パルス光源と、
前記ポンプ光用の短パルス光とは異なる波長で且つ前記ポンプ光用の短パルス光と同期した信号光用の短パルス光を発生する第2の短パルス光源と、
光減衰選択器と全光ゲートと光結合器を有すると共に、前記光結合器から出力される光を前記光スイッチの入力ポートに送る複数の光制御回路と、
前記第1の短パルス光源から発生した前記ポンプ光用の短パルス光を分岐し、分岐した前記ポンプ光用の短パルス光の遅延量を異ならせて複数の前記光減衰選択器にそれぞれ伝播する第1の分岐・遅延回路と、
前記第2の短パルス光源から発生した前記信号光用の短パルス光を分岐し、分岐した前記信号光用の短パルス光の遅延量を異ならせ、しかも遅延状態が前記第1の分岐・遅延回路における遅延状態と同じにして、複数の前記全光ゲートにそれぞれ伝播する第2の分岐・遅延回路とを有し、
前記光減衰選択器は、それぞれ、前記第1の分岐・遅延回路により伝播されてきた前記ポンプ光用の短パルス光を複数に分岐すると共に、分岐した前記短パルス光に対して減衰強度を異ならせて減衰し、分岐・減衰した前記パルス光の一つをポンプ光として出力し、 前記全光ゲートは、それぞれ、前記第2の分岐・遅延回路により伝播されてきた前記信号光用の短パルス光を、外部から入力される光パケット情報に対応した制御光があるときに透過させると共に前記制御光が無いときに減衰させることにより、信号光として出力し、
前記光結合器は、それぞれ、前記光減衰選択器から出力された前記ポンプ光と、このポンプ光に同期した前記全光ゲートから出力された前記信号光とを合波して、前記光スイッチの入力ポートの一つに送ることを特徴とする光スイッチシステム。
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---|---|---|---|
JP2013152197A JP6099144B2 (ja) | 2013-07-23 | 2013-07-23 | 光スイッチ及び光スイッチシステム |
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ID=52486715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013152197A Active JP6099144B2 (ja) | 2013-07-23 | 2013-07-23 | 光スイッチ及び光スイッチシステム |
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-
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