JP6098856B1 - 電子オルゴール - Google Patents

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晃平 藤原
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Abstract

【課題】高効率で十分な音量を得ることができ、且つ、任意の曲を演奏することができる電子オルゴールを提供する。【課題を解決するための手段】本発明の実施形態に係る電子オルゴールは、音階の異なる複数の振動弁を有する音階板と、前記音階板の一方の面に対向して配置され、前記複数の振動弁の夫々を独立に吸引又は反発可能な複数の第1の電磁石と、前記音階板の他方に対向して配置され、前記複数の振動弁の夫々を独立に吸引又は反発可能な複数の第2の電磁石と、前記複数の第1及び第2の電磁石に、対向する前記振動弁の共振周波数と略同一の周波数をもつ第1及び第2の周期性信号をそれぞれ印加する制御部とを備え、前記制御部は、前記振動弁の一方の面の方向と前記他方の面の方向の2方向から前記振動弁に磁力を働かせ、前記振動弁の振動を増強するように、前記第1及び第2の周期性信号を前記第1及び前記第2の電磁石に印加する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子オルゴールに係り、特に、音階板を電磁石で駆動する電子オルゴールに関する。
従来から、多くの突起をもつ円筒を回転させ、櫛の歯形の音階板を突起ではじくことによって自動演奏する機械式のオルゴールが知られている。しかしながら、機械式オルゴールの多くは、予め決められた曲を演奏することしかできない。
一方、任意の曲を演奏することができる電子オルゴールに関する先行技術文献も知られている。例えば、特許文献1には、音階板の一方の面に対向して複数の電磁石を設け、各電磁石で、音階板の夫々の振動弁を電磁力で駆動する電子オルゴールが開示されている。
また、特許文献2には、音階板の一方の面に対向して1つの電磁石を設け、この1つの電磁石で、音階板の夫々の振動弁を電磁力で駆動する電子オルゴールが開示されている。
特表2006−522373号公報 特開2008−268827号公報
特許文献1、2が開示する電子オルゴールは、任意の曲のデータを用いて電磁石を電気的に駆動することが可能であるため、データの種類を適宜選択することにより、任意の曲を演奏することができる。
しかしながら、特許文献1、2が開示する電子オルゴールは、実装可能な電磁石の大きさや、電磁石の配置等の制約により、ユーザを満足させる程度に十分な音量で曲を演奏することは難しいと考えられる。
本発明が解決しようとする課題は、上記事情を鑑みてなされたものであり、高効率で十分な音量を得ることができ、且つ、任意の曲を演奏することができる電子オルゴールを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明に係る電子オルゴールは、音階の異なる複数の振動弁を有する音階板と、前記音階板の一方の面に対向して配置され、前記複数の振動弁の夫々を独立に吸引又は反発可能な複数の第1の電磁石と、前記音階板の他方の面に対向して配置され、前記複数の振動弁の夫々を独立に吸引又は反発可能な複数の第2の電磁石と、前記複数の第1の電磁石の夫々に、対向する前記振動弁の共振周波数と略同一の周波数をもつ第1の周期性信号を印加すると共に、前記複数の第2の電磁石の夫々に、対向する前記振動弁の共振周波数と略同一の周波数をもつ第2の周期性信号を印加する制御部と、を備え、前記制御部は、前記振動弁の一方の面の方向と前記他方の面の方向の2方向から前記振動弁に磁力を働かせ、前記振動弁の振動を増強するように、前記第1及び第2の周期性信号を前記第1及び前記第2の電磁石に印加する、ことを特徴とする。
本発明に係る電子オルゴールによれば、高効率で十分な音量を得ることができ、且つ、任意の曲を演奏することができる。
本発明の実施形態の電子オルゴールの構成例を示すブロック図。 実施形態の音階板の拡大図。 音階板の振動弁と、第1電磁石及び第2電磁石の位置関係を示す側面図。 第1の実施形態の電子オルゴールの各電磁石への駆動信号の波形例を示図。 第1の実施形態の電子オルゴールの動作概念を説明する図。 第2の実施形態の電子オルゴールの各電磁石への駆動信号の波形例を示図。 第2の実施形態の電子オルゴールの動作概念を説明する図。 第3の実施形態の電子オルゴールの構成例を説明する図。
本発明に係る電子オルゴールの実施形態について、添付図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の電子オルゴール1の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、電子オルゴール1は、制御部10、第1電磁石群20、第2電磁石群30、及び音階板40を少なくとも備えて構成される。
音階板40は、櫛歯とも呼ばれ、従来の機械式のオルゴールで使用される音階板とほぼ同様のものである。音階板40は複数の音階に夫々対応する複数の振動弁を有している。
第1電磁石群20は音階板40の一方の面(例えば、上側の面)に対向して配置される。第1電磁石群20は、複数の振動弁の夫々に対応した複数の第1電磁石を有している。第2電磁石群30は、音階板40の前記一方の面とは反対側の面(例えば、下側の面)に対向して配置される。第2電磁石群30も、複数の振動弁の夫々に対応した複数の第2電磁石を有している。第1電磁石群20及び第2電磁石群30は、本実施形態の電子オルゴール1に特有のものであり、具体的な構成及び動作については、後述する。
制御部10は、複数の第1電磁石の夫々、及び、複数の第2電磁石の夫々に印加する電気信号を、演奏する曲に応じて生成するものである。
制御部10は、図1に示すように、例えば、外部メモリインタフェース(外部メモリI/F)11、通信インターフェース(通信I/F)12、プロセッサ13、メモリ14、ユーザインタフェース15、駆動信号生成回路16、及び、電磁石駆動回路17を具備する。
外部メモリI/F11は、USBフラッシュメモリ、SDカード等のカード型メモリ、HD(ハードディスク)等の外部メモリに記録された楽曲データを入力するためのインターフェース回路である。外部メモリに記録される楽曲データのデータ形式は特に限定するものではないが、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格に基づく楽曲データ(以下、単にMIDIデータと呼ぶ)を記録している。外部メモリI/F11は、外部メモリからMIDIデータを入力し、内部メモリであるメモリ14に保存する。メモリ14には、多数の曲、例えば、数百曲以上の種類の曲に対応するMIDIデータを保存することができる。
通信I/F12は、無線或いは有線を介して、外部のサーバやインターネット等から楽曲データを入力するためのインターフェース回路である。例えば、通信I/F12は、有線LAN、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、携帯電話回線等を用いた通信のインターフェース回路である。通信I/F12を介した通信によっても、外部のサーバやインターネット等から、MIDIデータをダウンロードし、メモリ14に保存することができる。
ユーザインタフェース15は、電子オルゴール1のユーザによる操作を行うためのデバイス、或いは操作を支援するためのデバイスである。ユーザインタフェース15は、例えば、操作スイッチ、操作ボタン、ディスプレイ、タッチパネル等を有する。ユーザインタフェース15により、メモリ14に保存されている複数の楽曲の表示、所望の楽曲の選択、選択した楽曲の演奏の開始や停止等の操作を行うことができる。また、ユーザインタフェース15を用いて、外部メモリI/F11や通信I/F12を介したMIDIデータの入力操作やダウンロード操作を行うこともできる。
プロセッサ13は、電子オルゴール1の全体の制御を行う他、メモリ14から読み出したMIDIデータをデコードして、楽曲を再生するための再生用データを生成する。再生用データは、例えば、「ド」、「ミ」、「ソ」等の楽曲の各音の音階の種類、各音の持続時間、各音の強弱等に関する情報を含むデータである。再生用データは、駆動信号生成回路16に送られる。
駆動信号生成回路16は、再生用データに基づいて、第1電磁石群20の夫々の第1電磁石、及び、第2電磁石群20の夫々の第2電磁石に印加する駆動信号を生成する。駆動信号は、各音の音階に応じて異なる周波数を有する周期性信号である。
ここで、駆動信号生成回路16が周期性信号を生成する理由を説明する。周知のとおり、夫々の音階は、固有の周波数をもっている。例えば、中央オクターブの音階「A」(「ラ」の音)の周波数は440Hzである。また、中央オクターブの音階「C」(「ド」の音)の周波数は523.25Hzである。
従来の機械式オルゴールと同様に、本実施形態の電子オルゴール1の音階板40の夫々の振動弁は、この音階に対応した共振周波数を有している。例えば、中央オクターブの音階「A」(「ラ」の音)に対応する振動弁の共振周波数は440Hzに設定されている。つまり、周波数440Hzで振動弁が共振するように、振動弁の長さや幅等の物理的諸元が決定されている。また、中央オクターブの音階「C」(「ド」の音)に対応する振動弁の共振周波数は523.25Hzに設定されている。
振動弁の共振周波数と同じ周波数の外力を振動弁に加えることにより、振動弁を大きく振動させる(即ち、共振させる)ことができる。
そこで、本実施形態の電子オルゴール1では、夫々の振動弁の共振周波数と同じ周波数の周期性信号を第1電磁石及び第2電磁石に印加するようにしている。各振動弁は、鉄等の磁石に引き付けられる物質で形成されている。このため、第1電磁石及び第2電磁石は、夫々の振動弁の共振周波数と同じ周波数で周期的に発生する吸引力又は反発力を、振動弁に連続的に与えることができる。これにより、振動弁に直接接触することなく、振動弁をその共振周波数で大きく振動させることができる。
駆動信号生成回路16が生成する周期性信号は、典型的には矩形波のパルス信号であるが、これに限定されるものではなく、各周期の波形として任意の波形を用いることができる。周期性信号は、例えば、三角波、台形波、鋸歯状歯、或いは正弦波の一部を切り取った波形等を繰り返す信号であってもよい。
駆動信号生成回路16で生成された周期性信号は、電磁石駆動回路17に送られる。電磁石駆動回路17は、入力した周期性信号を所定の電圧値に増幅して、第1電磁石群20及び第2電磁石群30の夫々の電磁石に印加する。或いは、電磁石駆動回路17は、入力された周期性信号(例えば、矩形波パルス信号)に基づいて、所定の電圧値(例えば、+24V)を有する定電圧電源をFET等によってスイッチングして、夫々の電磁石に印加してもよい。
図2は、音階板40の拡大図である。図2に例示する音階板40は、N種類(n=1〜N)の音階に夫々対応するN個の振動弁41(n)(n=1〜N)を有している。各振動弁41(n)の一端は、基部42によって固定されており、他端は開放されている。
各振動弁41(n)の開放端側に図示する丸印は、第1電磁石群20及び第2電磁石群30が有する個々の電磁石を模式的に示したものである。前述したように、第1電磁石群20は、音階板40の一方の面(例えば、上側の面)に対向して配置され、第2電磁石群30は、音階板40の前記一方の面とは反対側の面(例えば、下側の面)に対向して配置される。図2及び以下の記載では、第1電磁石群20に含まれる個々の電磁石を、第1電磁石20(n)(n=1〜N)と呼び、第2電磁石群30に含まれる個々の電磁石を、第2電磁石30(n)(n=1〜N)と呼ぶものとする。第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)は、振動弁41(n)の一方の面と他方の面に夫々1つずつ配置される。
図3は、ある1つの音階nに対応する振動弁41(n)と、第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)との位置関係を示す側面図であり、図2の側方から見た図である。このうち、図3(a)は、第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)を縦型電磁石として構成した例に対応する図である。一方、図3(b)は、第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)を横型電磁石として構成した例に対応する図である。いずれの電磁石も、コア(鉄心)とコイル(巻線)を有する。
図3(a)に示す縦型電磁石の構成では、棒状のコアにコイルを巻きつけて縦型電磁石を構成し、この縦型電磁石を、振動弁41(n)の先端部近傍において、振動弁41(n)の延出方向と垂直に配置している。
一方、図3(b)に示す横型電磁石の構成では、コアが、振動弁41(n)に平行な長手部と、長手部の先端から振動弁41(n)の先端部に向けて垂直に延びる短手部とを有する形状となっており、コイルが、短手部よりも長く形成される長手部に巻かれる構成となっている。
横型電磁石の構成は、縦型電磁石の構成よりも若干複雑ではあるものの、高さ方向(図3における上下方向)の寸法を縦型電磁石の構成よりも小さくできる。また、高さ方向の寸法を小さくした場合でも、コイルを巻きつけるコアの領域を長く確保できるため、横型電磁石の構成よりも大きな磁力を発生しうる。
なお、以下では、縦型電磁石の構成の図を用いて電子オルゴール1の動作を説明するが、以下に説明する動作に関しては、横型電磁石の構成でも何ら異なるところはない。
図4及び図5は、第1の実施形態の電子オルゴール1の動作を説明する図である。第1の実施形態の電子オルゴール1は、第1電磁石20(n)に単極性の第1の周期性信号を駆動信号として印加し、第2電磁石30(n)にも単極性の第2の周期性信号を駆動信号として印加する。
図4の上段は、第1電磁石20(n)に印加する第1の周期性信号の駆動信号の一例を示す図であり、図4の下段は、第2電磁石30(n)に印加する第2の周期性信号の駆動信号一例を示す図である。図4に示すように、第1の周期性信号及び第2の周期性信号は、いずれもオンとオフとを周期的に繰り返す単極性の周期性信号となっている。また、第1の周期性信号及び第2の周期性信号の周波数fn(周期Tnはその逆数)は、いずれも、振動弁41(n)の共振周波数に対応する周波数に設定されている。振動弁41(n)が、例えば、中央オクターブの音階「A」(「ラ」の音)に対応する場合は、第1の周期性信号及び第2の周期性信号の周波数fnは、440Hzに設定される。したがって、各周期性信号のオンから次のオンまでの期間(周期)は、その逆数の、2.27msecに設定される。また、例えば、振動弁41(n)が、中央オクターブの音階「C」(「ド」の音)に対応する場合は、第1の周期性信号及び第2の周期性信号の周波数fnは、523.25Hzに設定され、その周期は、1.91msecに設定される。
また、第1の周期性信号及び第2の周期性信号とは、図4に示すように、位相が互いに半周期だけシフトしている。つまり、第1の周期性信号がオンのとき第2の周期性信号はオフとなり、第1の周期性信号がオフのとき第2の周期性信号はオンとなるように、それぞれの周期信号の位相が設定される。
第1の周期性信号及び第2の周期性信号の振幅、即ち、駆動電圧V(+)は、特に限定するものではないが、例えば、+24ボルト等に設定される。
なお、1つの音(例えば音階「A」の音)の持続時間は、第1の周期性信号及び第2の周期性信号の継続時間Tによって設定及び調整が可能である。
また、図4では、第1及び第2の周期性信号として、デューティ比が50%の矩形パルス波列を例示しているが、前述したように、夫々の波形は台形波や三角波等の任意の波形を用いても良い。また、デューティ比も50%に限定されるものではなく、所望の音質や音量が得られるように調整することができる。
図5は、上記の第1の周期性信号及び第2の周期性信号が、第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)に印加されたときの動作を説明する図である。
図5(a)は、第1の周期性信号がオン(したがって、第2の周期性信号がオフ)の期間に対応する図である。この期間では、第1電磁石20(n)にのみ電流が印加され、第1電磁石20(n)と振動弁41(n)との間に吸引力が発生する。一方、この期間には、第2電磁石30(n)には電流が印加されないため、第2電磁石30(n)と振動弁41(n)との間には吸引力が働かない。この結果、振動弁41(n)は、第1電磁石20(n)側(図5の例では、上側)に引っ張られる。
一方、図5(b)は、第1の周期性信号がオフ(したがって、第2の周期性信号がオン)の期間に対応する図である。この期間では、第2電磁石30(n)にのみ電流が印加され、第2電磁石30(n)と振動弁41(n)との間に吸引力が発生する。一方、この期間には、第1電磁石20(n)には電流が印加されないため、第1電磁石20(n)と振動弁41(n)との間には吸引力が働かない。この結果、振動弁41(n)は、第2電磁石30(n)側(図5の例では、下側)に引っ張られる。
図5(a)と図5(b)の状態は、図4に示す波形にしたがって、半周期毎に繰り返されることになる。
なお、図5(a)及び図5(b)に例示した第1電磁石20(n)と第2電磁石30(n)の磁極の極性は一例であり、N極とS極が反対でも構わない。要は、オンのときに磁力が発生しさえすればよい。
上記のように、第1の実施形態の電子オルゴール1は、振動弁41(n)の一方の面の方向と他方の面の方向の2方向から振動弁41(n)に磁力を働かせ、振動弁41(n)の振動を増強するように第1及び第2の周期性信号を第1電磁石20(n)と第2電磁石30(n)に印加する構成となっている。
一方、特許文献1、2に開示される電子オルゴールは、振動弁に一方の面の方向にのみ吸引力を発生させる構成となっている。これに対して、上記のように、第1の実施形態の電子オルゴール1は、振動弁41(n)の一方の面(例えば上側の面)と、他方の面(例えば下側の面)の双方向に吸引力を交互に発生させることができる。この結果、第1の実施形態の電子オルゴール1は、従来技術に比べて振動弁の振動振幅を大きくすることができ、曲をより大きな音量で再生することができる。
また、実施形態の電子オルゴール1は、振動弁41(n)の双方向に吸引力を交互に発生させることができるため、1つの音の立ち上がり時間を従来技術よりも短縮することができるため、「歯切れの良い」音で楽曲を再生することができる。
(第2の実施形態)
図6及び図7は、第2の実施形態の電子オルゴール1の動作を説明する図である。第2の実施形態の電子オルゴール1は、構成自体は図1のブロック図と同じであるが、第1電磁石20(n)と第2電磁石30(n)に印加される周期性信号の波形が異なる。また、第1の実施形態の電子オルゴール1の振動弁41(n)は、鉄等の磁化していない物質で形成されるものであるのに対して、第2の実施形態では、厚み方向に磁化された振動弁41(n)、即ち、永久磁石として機能する振動弁41(n)を使用する点で異なる。
図6の上段は、第2の実施形態の第1の周期性信号の駆動信号の一例を示す図であり、図6の下段は第2の実施形態の第2の周期性信号の駆動信号一例を示す図である。第1の実施形態の各波形(図4)が、オンとオフとを繰り返す単極性の周期性信号であるのに対して、第2の実施形態の各波形は、図6に示すように、正(+)と負(−)とを繰り返す双極性の周期性信号となっている。正(+)の期間では、第1の周期性信号及び第2の周期性信号の駆動電圧V(+)は、例えば、+24ボルト等に設定され、負(−)の駆動電圧V(−)は、例えば、−24ボルト等に設定される。
図7は、図6に示した第1の周期性信号の駆動信号及び第2の周期性信号の駆動信号が、第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)に印加されたときの動作を説明する図である。
第1の周期性波形が正(+)の期間のとき、第1電磁石20(n)の振動弁41(n)に近接する側の磁極がN極となるように、第1電磁石20(n)に電流を印加するものとする。また、この期間のとき、第2の周期性波形は例えば、負(−)となり、第2電磁石30(n)の振動弁41(n)に近接する側の磁極もN極となるように、第2電磁石30(n)に電流を印加するものとする。駆動電圧が正から負に反転することにより、第1電磁石20(n)と第2電磁石30(n)の、振動弁41(n)に近接する側の磁極の極性も、N極からS極へと反転することになる。
言い換えると、第1及び第2の周期性波形の正負を半周期毎に切り換えながら、振動弁41(n)に近接する側の第1電磁石20(n)と第2電磁石30(n)の磁極の極性が常に同極性(N極とN極、又は、S極とS極)となるように、第1及び第2の周期性波形を第1電磁石20(n)と第2電磁石30(n)に印加すればよい。
図7(a)は、第1の周期性信号が正(+)(したがって、第2の周期性信号が負(−))の期間に対応する図である。この期間では、前述したように、第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)の振動弁41(n)に近接する側の磁極は、いずれもN極となる。
一方、永久磁石として構成される振動弁41(n)の、第1電磁石20(n)側(図7の例では上側)の極性がS極であり、第2電磁石30(n)側(図7の例では下側)の極性がN極であるとする。
この場合、第1電磁石20(n)と振動弁41(n)との間に吸引力が働き、振動弁41(n)には上側に動く力が働く。それと同時に、第2電磁石20(n)と振動弁41(n)との間には反発力が働き、振動弁41(n)には、やはり上側に動く力が働く。つまり、吸引力と反発力の2つの力の合成力によって、振動弁41(n)を上側に動かすことになる。
他方、図7(b)は、第1の周期性信号が負(−)(したがって、第2の周期性信号が正(+))の期間に対応する図である。この期間では、上述した期間に対して各周期性信号の極性が反転するため、第1電磁石20(n)及び第2電磁石30(n)の振動弁41(n)に近接する側の磁極もそれぞれ反転し、いずれもS極となる。
この場合、第1電磁石20(n)と振動弁41(n)との間には反発力が働き、振動弁41(n)には下側に動く力が働く。それと同時に、第2電磁石20(n)と振動弁41(n)との間には吸引力が働き、振動弁41(n)には、やはり下側に動く力が働く。つまり、吸引力と反発力の2つの力の合成力によって振動弁41(n)を下側に動かすことになる。
このように、第2の実施形態の電子オルゴール1では、第1の実施形態よりも大きな力で振動弁41(n)を振動させることができ、より大きな音量で曲を再生することが可能となる。
(第3の実施形態)
図8は第3の実施形態の電子オルゴール1の構成例を示す図である。第3の実施形態の電子オルゴール1の構成は、第1の実施形態(図1)とほぼ同じであるが、第1の実施形態の第2電磁石群30に換えて、永久磁石50を有している点が異なる。
つまり、第3の実施形態では、音階板40の一方の面(例えば上側の面)に対向して、第1の実施形態と同じ複数の第1電磁石20(n)からなる第1電磁石群20を配置する一方、音階板40の他方の面(例えば下側の面)に対向して、永久磁石50を配置する。
第1電磁石群20の夫々の第1電磁石20(n)には、第1の実施形態と同様に、オン、オフを繰り返す単極性の周期性信号、つまり、図4上段に示した波形の信号が印加される。第3の実施形態の電子オルゴール1は、電磁石群が1つであるため、第1及び第2の実施形態に比べて構成が簡素となる。
第3の実施形態の電子オルゴール1では、周期性信号がオンの期間は、振動弁41(n)は第1電磁石20(n)の磁力によって上側に引っ張られ、周期性信号がオフの期間は、永久磁石50の磁力によって下側に引っ張られる。このため、一方向にのみ吸引力が働く特許文献1、2の技術よりも、振動弁41(n)を大きな力で振動させることができるため、大きな音量で曲を再生することができる。
以上説明してきたように、本発明の各実施形態の電子オルゴール1によれば、高効率で十分な音量を得ることができ、且つ、任意の曲を演奏することができる。
なお、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
1 電子オルゴール
10 制御部
13 プロセッサ
14 メモリ
16 駆動信号生成回路
17 電磁石駆動回路
20、20(n) 第1電磁石群、第1電磁石
30、30(n) 第2電磁石群、第2電磁石
40 音階板
41、41(n) 振動弁

Claims (1)

  1. 音階の異なる複数の振動弁を有する音階板と、
    前記音階板の一方の面に対向して配置され、前記複数の振動弁の夫々を独立に吸引可能な複数の電磁石と、
    前記音階板の前記一方の面とは反対側の面に対向して配置される永久磁石と、
    前記複数の電磁石の夫々に、対応する前記振動弁の共振周波数と略同一の周波数をもつ周期性信号を印加する制御部と、
    を備えることを特徴とする電子オルゴール。
JP2016215345A 2016-11-02 2016-11-02 電子オルゴール Active JP6098856B1 (ja)

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