以下に添付図面を参照して、本発明にかかる評価支援装置、評価支援方法、および評価支援プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
<評価支援装置100による評価値算出の一実施例>
図1は、実施の形態にかかる評価支援装置100による評価値算出の一実施例を示す説明図である。評価支援装置100は、培地101上で培養された細菌コロニーの位置を計測する評価対象となる計測手段の評価支援を行うコンピュータである。
ここで、培地101とは、例えば、細菌を培養するため栄養素を含む固体または液体であって、化学薬品や天然物によって作成される固体または液体である。細菌コロニーとは、例えば、培地101上で培養された細菌が1箇所に集まってできた細菌の集合である。細菌コロニーの位置とは、例えば、培地101上の細菌コロニーの中心点である。
評価支援装置100は、培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって培地101上で培養された細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を有する。
ここで、実測データ群は、例えば、評価支援装置100の利用者が、培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を目視することにより得られたデータである。計測データ群は、例えば、培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測する計測ツールにより得られたデータである。
図1において、評価支援装置100は、各実測データA[1]〜A[4]と各計測データB[1]〜B[3]とを組み合わせた組み合わせ群の中から、同一の細菌コロニーに関する組み合わせを検出する。以下の説明では、同一の細菌コロニーに関する組み合わせを「ペア」と表記する場合がある。評価支援装置100によるペアの検出動作の詳細については後述する。
次に、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[4]の中でペアに含まれていない実測データを、計測ツールが計測漏れした実測データとして特定する。以下の説明では、計測ツールが計測漏れした実測データを「計測漏れデータ」と表記する場合がある。また、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[3]の中でペアに含まれていない計測データを、計測ツールが誤って計測した計測データとして特定する。以下の説明では、計測ツールが誤って計測した計測データを「誤計測データ」と表記する場合がある。
そして、評価支援装置100は、計測漏れデータの数や誤計測データの数を計数して、評価支援装置100の利用者に通知することができる。これにより、評価支援装置100の利用者は、通知された計測漏れデータの数や誤計測データの数を参照して、計測ツールを評価することができる。また、評価支援装置100は、計測漏れデータの数や誤計測データの数を用いて計測ツールの評価値を算出して、評価支援装置100の利用者に通知してもよい。これにより、評価支援装置100の利用者は、計測ツールの評価値を把握することができる。
<実施例1>
まず、図2〜図11を用いて、実施例1について説明する。実施例1では、実測データ群の各実測データと計測データ群の各計測データとを組み合わせた組み合わせ群の中から、所定条件を満たす実測データと計測データとの組み合わせを検出する。当該組み合わせは、当該実測データが実測データ群の中で当該計測データが示す位置に最も近い位置を示し、当該計測データが計測データ群の中で当該実測データが示す位置に最も近い位置を示す組み合わせである。
(評価支援装置100のハードウェア構成例)
図2は、評価支援装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2において、評価支援装置100は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、磁気ディスクドライブ(Hard Disk Drive)204と、磁気ディスク205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、ディスプレイ208と、インターフェース(以下、「I/F」と略する。)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部はバス200によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU201は、評価支援装置100の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ204は、CPU201の制御にしたがって磁気ディスク205に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク205は、磁気ディスクドライブ204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク207に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
I/F209は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク214に接続され、このネットワーク214を介して他の装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク214と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ212は、画像を光学的に読み取り、評価支援装置100内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。なお、光ディスクドライブ206、光ディスク207、ディスプレイ208、キーボード210、マウス211、スキャナ212、およびプリンタ213の少なくともいずれか1つは、なくてもよい。
(実施例1の評価支援装置100の機能的構成例)
次に、図3を用いて、実施例1の評価支援装置100の機能的構成例について説明する。
図3は、実施例1の評価支援装置100の機能的構成を示すブロック図である。評価支援装置100は、取得部301と、特定部302と、判定部303と、検出部304と、計数部305と、算出部306と、出力部307と、を含む。取得部301と、特定部302と、判定部303と、検出部304と、計数部305と、算出部306と、出力部307とは、例えば、図2に示したROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU201に実行させることにより、または、I/F209により、その機能を実現する。
取得部301は、培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得する。ここで、評価対象となる計測手段とは、例えば、培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測する計測ツールである。
取得部301は、例えば、実測データ群A[1]〜A[n]と、計測データ群B[1]〜B[m]と、を取得する。ここで、nは、実測データ群に含まれる実測データの数を示す自然数である。また、mは、計測データ群に含まれる計測データの数を示す自然数である。取得されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、特定部302は、取得部301によって取得された実測データ群と計測データ群とを比較することができる。
特定部302は、計測データ群の中で、実測データ群から選択された実測データが示す位置に最も近い位置を示す計測データを特定する。特定部302は、例えば、実測データ群A[1]〜A[n]から実測データを順次選択する。以下の説明では、選択された実測データを「実測データA[i]」と表記する場合がある。ここで、iは、1〜nのいずれかの自然数である。次に、特定部302は、実測データA[i]が選択される都度、計測データ群B[1]〜B[m]の中で、実測データA[i]が示す位置に最も近い位置を示す計測データを特定する。以下の説明では、特定された計測データを「計測データB[j]」と表記する場合がある。ここで、jは、1〜mのいずれかの自然数である。
また、特定部302は、例えば、実測データ群A[1]〜A[n]から実測データA[i]が選択される都度、計測データ群B[1]〜B[m]の中で、実測データA[i]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データB[j]を特定してもよい。ここで、所定範囲は、例えば、培地101上に細菌コロニーが一様に分散しているとした場合の細菌コロニー間の距離であってもよいし、培地101上の実際の細菌コロニー間の距離の平均値であってもよい。特定されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、特定部302は、ペアになりうる実測データA[i]と計測データB[j]との組み合わせを特定することができる。以下の説明では、ペアになりうる実測データA[i]と計測データB[j]との組み合わせを「ペア候補」と表記する場合がある。
判定部303は、実測データA[i]と、計測データB[j]と、の組み合わせについて、実測データA[i]が実測データ群A[1]〜A[n]の中で計測データB[j]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。判定部303は、例えば、特定部302によってペア候補が特定される都度、ペア候補に含まれる実測データA[i]が実測データ群A[1]〜A[n]の中でペア候補に含まれる計測データB[j]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。判定結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、検出部304は、判定部303によって最も近い位置を示すと判定された場合のペア候補をペアに決定して検出することができる。
検出部304は、実測データA[i]が実測データ群の中で計測データB[j]が示す位置に最も近い位置を示し、かつ、計測データB[j]が計測データ群の中で実測データA[i]が示す位置に最も近い位置を示す組み合わせを検出する。検出部304は、例えば、判定部303によって最も近い位置を示すと判定された場合に、組み合わせを検出する。検出された組み合わせは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、検出部304は、ペアを検出することができる。
計数部305は、実測データ群から順次選択された実測データと、特定部302によって特定された計測データと、の組み合わせ群の中で、検出部304によって検出された組み合わせの数を計数する。計数部305は、例えば、検出部304によって検出されたペアの数を計数する。計数結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、計数部305は、計測ツールによって正しく細菌コロニーの位置が計測された計測データの数を計数することができる。
算出部306は、実測データ群の実測データの数と、計数部305によって計数された組み合わせの数と、に基づいて、培地101上で培養された細菌コロニー群の中で計測手段によって位置が計測されなかった細菌コロニーの数を算出する。算出部306は、例えば、実測データの数nからペアの数を減算することにより計測漏れデータの数を算出する。また、算出部306は、計測データ群の計測データの数と、計数部305によって計数された組み合わせの数と、に基づいて、計測手段によって誤って計測された計測データの数を算出してもよい。算出部306は、例えば、計測データの数mからペアの数を減算することにより誤計測データの数を算出する。
また、算出部306は、実測データ群に対する計測漏れデータの割合を算出してもよい。算出部306は、例えば、実測データの数で計測漏れデータの数を除算することにより割合を算出する。また、算出部306は、計測データ群に対する誤計測データの割合を算出してもよい。算出部306は、例えば、計測データの数で誤計測データの数を除算することにより割合を算出する。算出結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、算出部306は、計測ツールの評価値を算出することができる。
出力部307は、検出部304による検出結果を出力する。また、出力部307は、算出部306による算出結果を出力してもよい。また、出力部307は、検出部304によって検出された組み合わせに含まれる実測データを、実測データ群から除いた残余の実測データを出力してもよい。また、出力部307は、検出部304によって検出された組み合わせに含まれる計測データを、計測データ群から除いた残余の計測データを出力してもよい。
出力形式としては、例えば、ディスプレイ208への表示、プリンタ213への印刷出力、I/F209による外部装置への送信がある。また、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶することとしてもよい。これにより、出力部307は、評価支援装置100の利用者が計測ツールの評価に使用するデータを評価支援装置100の利用者に通知することができる。
ここでは、特定部302によって実測データが選択される場合について説明したが、これに限らない。例えば、特定部302は、計測データを選択してもよい。ここで、特定部302が計測データを選択する場合の特定部302と判定部303と検出部304との動作について説明する。また、特定部302が計測データを選択する場合の取得部301と計数部305と算出部306と出力部307の動作は、特定部302が実測データを選択する場合と同様のため説明を省略する。
この場合、特定部302は、実測データ群の中で、計測データ群から選択された計測データが示す位置に最も近い位置を示す実測データを特定する。特定部302は、例えば、計測データ群B[1]〜B[m]から計測データB[j]を順次選択する。次に、特定部302は、計測データB[j]が選択される都度、実測データ群A[1]〜A[n]の中で、計測データB[j]が示す位置に最も近い位置を示す実測データを特定する。また、特定部302は、計測データB[j]が選択される都度、実測データ群A[1]〜A[n]の中で、計測データB[j]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す実測データを特定してもよい。
判定部303は、計測データ群から選択された計測データB[j]と特定部302によって特定された実測データA[i]との組み合わせについて、計測データB[j]が計測データ群の中で実測データA[i]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。検出部304は、判定部303によって最も近い位置を示すと判定された場合に、計測データ群から選択された計測データB[j]と、特定部302によって特定された実測データA[i]と、の組み合わせを検出する。
(実施例1の培地101)
次に、図4を用いて、実施例1の培地101について説明する。
図4は、実施例1の培地101を示す説明図である。図4に示す培地101は、細菌を培養した結果として7個の細菌コロニーCを有する培地101である。評価支援装置100は、評価支援装置100の利用者によって実測された培地101上の各細菌コロニーCの位置を示す実測データ群と、計測ツールによって自動計測された培地101上の各細菌コロニーCの位置を示す計測データ群と、を取得する。
(実施例1の実測された細菌コロニーCの位置)
次に、図5を用いて、実施例1の実測された細菌コロニーCの位置について説明する。
図5は、実施例1の実測された細菌コロニーCの位置を示す説明図である。実施例1では、図5に示すように、図4の培地101上から7個の細菌コロニーCが検出され、各細菌コロニーCの位置を示す実測データ群A[1]〜A[7]が実測される。実測データは、例えば、細菌コロニーCの中心点のx軸とy軸との座標値を示す。図5では、横軸がx軸であって、縦軸がy軸である。
(実施例1の自動計測された細菌コロニーCの位置)
次に、図6を用いて、実施例1の自動計測された細菌コロニーCの位置について説明する。
図6は、実施例1の自動計測された細菌コロニーCの位置を示す説明図である。実施例1では、図6に示すように、図4の培地101上から7個の細菌コロニーCが検出され、各細菌コロニーCの位置を示す計測データ群B[1]〜B[7]が自動計測される。計測データは、例えば、細菌コロニーCの中心点のx軸とy軸との座標値を示す。図6では、横軸がx軸であって、縦軸がy軸である。
ここで、自動計測された計測データの数は、実測された実測データの数と一致している。しかしながら、計測データ群の中には、誤計測データが含まれている。誤計測データは、例えば、実測データが示す位置から離れた位置を示す計測データB[1]、B[5]である。また、実測データ群の中には、計測漏れデータが含まれている。計測漏れデータは、例えば、実測データ群の実測データであって、当該実測データが示す位置の近傍の位置を示す計測データが存在しない実測データA[2]、A[5]である。
(実施例1の実測データテーブル700の記憶内容)
次に、図7を用いて、図5に示した実測データ群A[1]〜A[7]の各実測データを格納する実測データテーブル700について説明する。
図7は、実施例1の実測データテーブル700の記憶内容の一例を示す説明図である。図7に示すように、実測データテーブル700は、index項目と、座標値項目と、を有し、実測データのindexごとに各項目の値がレコードとして記憶される。
index項目には、実測データの識別子が記憶される。実測データA[1]の識別子は「A[1]」である。座標値項目には、細菌コロニーCの位置を示す座標値が記憶される。実測データA[1]が示す座標値は(x、y)=(24,90)である。
(実施例1の計測データテーブル800の記憶内容)
次に、図8を用いて、図6に示した計測データ群B[1]〜B[7]の各計測データを格納する計測データテーブル800について説明する。
図8は、実施例1の計測データテーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。図8に示すように、計測データテーブル800は、index項目と、座標値項目と、を有し、計測データのindexごとに各項目の値がレコードとして記憶される。
index項目には、計測データの識別子が記憶される。計測データB[1]の識別子は「B[1]」である。座標値項目には、細菌コロニーCの位置を示す座標値が記憶される。計測データB[1]が示す座標値は(x、y)=(16,40)である。
(実施例1の評価支援装置100の評価支援処理の流れ)
次に、図9を用いて、実施例1の評価支援装置100の評価支援処理の流れについて説明する。
図9は、実施例1の評価支援装置100の評価支援処理の流れを示す説明図である。図9において、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中から実測データを順次選択し、選択した実測データを含むペアを検出する。
(1)評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中から、実測データA[1]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[1]が示す位置から計測データ群B[1]〜B[7]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[7]の中で、実測データA[1]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データB[2]を特定する。所定範囲とは、例えば、閾値10mm(millimeter)以内の範囲である。
次に、評価支援装置100は、計測データB[2]が示す位置から実測データ群A[1]〜A[7]の各実測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中で、実測データA[1]が、計測データB[2]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。
ここで、評価支援装置100は、実測データA[1]が、計測データB[2]が示す位置から最も近い位置を示すため、実測データA[1]と計測データB[2]との組み合わせをペアとして検出する。評価支援装置100は、検出したペアをペア情報テーブルに格納し、実測データ群A[1]〜A[7]の中から実測データA[1]を削除し、計測データ群B[1]〜B[7]の中から計測データB[2]を削除する。
ペア情報テーブルは、ペアID項目と、A項目と、B項目と、距離項目と、を有し、検出したペアごとに各項目の値がレコードとして記憶される。ペアID項目には、検出したペアのIDが記憶される。A項目には、検出したペアに含まれる実測データの識別子が記憶される。B項目には、検出したペアに含まれる計測データの識別子が記憶される。距離項目には、検出したペアに含まれる実測データが示す位置と計測データが示す位置との距離が記憶される。
(2)評価支援装置100は、実測データ群A[2]〜A[7]の中から、実測データA[2]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[2]が示す位置から計測データ群B[1]、B[3]〜B[7]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]、B[3]〜B[7]の中で、実測データA[2]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データが存在しないため、実測データA[2]を含むペアが存在しないと判定する。
(3)評価支援装置100は、実測データ群A[2]〜A[7]の中から、実測データA[3]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[3]が示す位置から計測データ群B[1]、B[3]〜B[7]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]、B[3]〜B[7]の中で、実測データA[3]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データB[3]を特定する。
次に、評価支援装置100は、計測データB[3]が示す位置から実測データ群A[2]〜A[7]の各実測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、実測データ群A[2]〜A[7]の中で、実測データA[3]が、計測データB[3]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。
ここで、評価支援装置100は、実測データA[3]が、計測データB[3]が示す位置に最も近い位置を示すため、実測データA[3]と計測データB[3]との組み合わせをペアとして検出する。評価支援装置100は、検出したペアをペア情報テーブルに格納し、実測データ群A[2]〜A[7]の中から実測データA[3]を削除し、計測データ群B[1]、B[3]〜B[7]の中から計測データB[3]を削除する。
(4)評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[4]〜A[7]の中から、実測データA[4]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[4]が示す位置から計測データ群B[1]、B[4]〜B[7]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]、B[4]〜B[7]の中で、実測データA[4]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データB[4]を特定する。
次に、評価支援装置100は、計測データB[4]が示す位置から実測データ群A[2]、A[4]〜A[7]の各実測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[4]〜A[7]の中で、実測データA[4]が、計測データB[4]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。
ここで、評価支援装置100は、実測データA[4]が、計測データB[4]が示す位置に最も近い位置を示すため、実測データA[4]と計測データB[4]との組み合わせをペアとして検出する。評価支援装置100は、検出したペアをペア情報テーブルに格納し、実測データ群A[2]、A[4]〜A[7]の中から実測データA[4]を削除し、計測データ群B[1]、B[4]〜B[7]の中から計測データB[4]を削除する。
(5)評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[5]〜A[7]の中から、実測データA[5]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[5]が示す位置から計測データ群B[1]、B[5]〜B[7]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]、B[5]〜B[7]の中で、実測データA[5]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データB[6]を特定する。
次に、評価支援装置100は、計測データB[6]が示す位置から実測データ群A[2]、A[5]〜A[7]の各実測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[5]〜A[7]の中で、実測データA[5]が、計測データB[6]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。ここで、評価支援装置100は、実測データA[5]が、計測データB[6]が示す位置に最も近い位置を示さないため、実測データA[5]を含むペアが存在しないと判定する。
(6)評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[5]〜A[7]の中から、実測データA[6]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[6]が示す位置から計測データ群B[1]、B[5]〜B[7]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]、B[5]〜B[7]の中で、実測データA[6]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データB[6]を特定する。
次に、評価支援装置100は、計測データB[6]が示す位置から実測データ群A[2]、A[5]〜A[7]の各実測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[5]〜A[7]の中で、実測データA[6]が、計測データB[6]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。
ここで、評価支援装置100は、実測データA[6]が、計測データB[6]が示す位置に最も近い位置を示すため、実測データA[6]と計測データB[6]との組み合わせをペアとして検出する。評価支援装置100は、検出したペアをペア情報テーブルに格納し、実測データ群A[2]、A[5]〜A[7]の中から実測データA[6]を削除し、計測データ群B[1]、B[5]〜B[7]の中から計測データB[6]を削除する。
(7)評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[5]、A[7]の中から、実測データA[7]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[7]が示す位置から計測データ群B[1]、B[5]、B[7]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]、B[5]、B[7]の中で、実測データA[7]が示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データB[7]を特定する。
次に、評価支援装置100は、計測データB[7]が示す位置から実測データ群A[2]、A[5]、A[7]の各実測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、実測データ群A[2]、A[5]、A[7]の中で、実測データA[7]が、計測データB[7]が示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する。
ここで、評価支援装置100は、実測データA[7]が、計測データB[7]が示す位置に最も近い位置を示すため、実測データA[7]と計測データB[7]との組み合わせをペアとして検出する。評価支援装置100は、検出したペアをペア情報テーブルに格納し、実測データ群A[2]、A[5]、A[7]の中から実測データA[7]を削除し、計測データ群B[1]、B[5]、B[7]の中から計測データB[7]を削除する。このようにして、評価支援装置100は、5個のペアを検出する。
(8)評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中でペアとして検出されなかった実測データA[2]、A[5]を、計測漏れデータとして特定する。また、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[7]の中でペアとして検出されなかった計測データB[1]、B[5]を、誤計測データとして特定する。
そして、評価支援装置100は、特定した計測漏れデータの数と誤計測データの数とを用いて、計測ツールの評価値を算出して出力する。評価値とは、例えば、再現率(検出率)と適合率(検出精度)とである。再現率とは、計測漏れの少なさの指標となる評価値である。適合率とは、誤計測の少なさの指標となる評価値である。ここで、検出されたペアの数を「TP」、計測漏れデータの数を「FN」、誤計測データの数を「FP」とした場合、再現率はTP/(TP+FN)により算出することができ、適合率はTP/(TP+FP)により算出することができる。
また、評価支援装置100は、再現率と適合率とを用いて算出される総合的な評価値であるF値を算出して出力してもよい。再現率を「recall」、適合率を「precision」とした場合、F値は(2×precision×recall)/(precision+recall)により算出することができる。
また、評価支援装置100は、ペア情報テーブルのレコードを出力してもよい。これにより、評価支援装置100の利用者は、計測ツールが計測に成功した場合の誤差を把握することができる。また、評価支援装置100は、特定した計測漏れデータと誤計測データとを出力してもよい。これにより、評価支援装置100の利用者は、評価支援装置100から出力された評価値を参照して、計測ツールを評価することができる。また、評価支援装置100の利用者は、評価支援装置100から出力された計測漏れデータと誤計測データを参照して、計測ツールが計測漏れする条件や計測ツールが誤計測する条件を把握したりすることができる。
ここでは、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中から実測データを順次選択し、選択した実測データを含むペア候補の中からペアを検出したが、これに限らない。例えば、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[7]の中から計測データを順次選択し、選択した計測データを含むペア候補の中からペアを検出してもよい。この場合の評価支援装置100の処理は、上述した処理における実測データと計測データとを入れ替えた処理であるため説明を省略する。
また、ここでは、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中から実測データを識別子の昇順に選択し、選択した実測データを含むペア候補の中からペアを検出したが、これに限らない。例えば、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中から実測データを識別子の降順に選択し、選択した実測データを含むペア候補の中からペアを検出してもよい。また、例えば、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[7]の中から実測データをランダムに選択し、選択した実測データを含むペア候補の中からペアを検出してもよい。
また、評価支援装置100は、実測データの複数の選択順序で選択し、各選択順序に応じたペアを検出してもよい。この場合、各選択順序に応じたペア情報テーブルが作成される。ここで、評価支援装置100は、各ペア情報テーブルの中から、最も尤もらしいペア情報テーブルを特定してもよい。
評価支援装置100は、例えば、ペア情報テーブルの距離項目の合計値が最小のペア情報テーブルを、最も尤もらしいペア情報テーブルに特定する。また、評価支援装置100は、例えば、ペア情報テーブルの距離項目の合計値をペアの数で除算した値が最小のペア情報テーブルを、最も尤もらしいペア情報テーブルに特定する。また、評価支援装置100は、例えば、ペア情報テーブルの距離項目の最大値が最小のペア情報テーブルを、最も尤もらしいペア情報テーブルに特定する。そして、評価支援装置100は、特定したペア情報テーブルに基づいて、評価値を算出して出力する。
(閾値の算出例)
次に、図10を用いて、閾値の算出例について説明する。図9の所定範囲を規定する閾値は、例えば、図10に示すように算出することができる。
図10は、閾値の算出例を示す説明図である。図10では、評価支援装置100は、細菌コロニーCが培地101上に一様に存在している場合における細菌コロニーC間の距離を閾値として算出する。評価支援装置100は、例えば、培地101の面積を細菌コロニーCの数で除算することにより、1個当たりの細菌コロニーCの面積を算出し、1個当たりの細菌コロニーCの面積から細菌コロニーC間の距離を算出する。
培地101の面積を「Sschale」、細菌コロニー群の細菌コロニーCの数を「n」、1個当たりの細菌コロニーCの面積を「Scolony」とした場合、Scolony=Sschale/nとなる。また、1個当たりの細菌コロニーCの占める領域を正六角形で近似し、細菌コロニーC間の距離を「d」とした場合、Scolony=(√3/2)×d^2となる。したがって、dは√{(2/√3)×(Sschale/n)}により算出することができる。また、評価支援装置100は、実測データA[1]〜A[n]を用いて閾値を算出してもよい。評価支援装置100は、例えば、各実測データ間の距離の中の最小値を閾値として算出する。
(実施例1の評価支援装置100の評価支援処理手順)
次に、図11を用いて、実施例1の評価支援装置100の評価支援処理手順の一例について説明する。
図11は、実施例1の評価支援装置100の評価支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図11において、評価支援装置100は、変数iを1に設定する(ステップS1101)。次に、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[m]の中から実測データA[i]が示す位置に最も近い位置を示す計測データB[j]を特定する(ステップS1102)。
そして、評価支援装置100は、実測データA[i]が示す位置と計測データB[j]が示す位置との距離が閾値より小さいか否かを判定する(ステップS1103)。ここで、閾値以上である場合(ステップS1103:No)、評価支援装置100は、ステップS1107の処理に移行する。
一方、閾値より小さい場合(ステップS1103:Yes)、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[n]の中から計測データB[j]が示す位置に最も近い位置を示す実測データA[k]を特定する(ステップS1104)。次に、評価支援装置100は、実測データA[i]と実測データA[k]が一致したか否かを判定する(ステップS1105)。ここで、一致していない場合(ステップS1105:No)、評価支援装置100は、ステップS1107の処理に移行する。
一方、一致した場合(ステップS1105:Yes)、評価支援装置100は、実測データA[i]と計測データB[j]との組み合わせをペアとして検出する。また、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[n]の中から実測データA[i]を削除し、計測データ群B[1]〜B[m]の中から計測データB[j]を削除し(ステップS1106)、ステップS1107の処理に移行する。
ステップS1107において、評価支援装置100は、変数iに1を加算する(ステップS1107)。次に、評価支援装置100は、変数iがn以上であるか否かを判定する(ステップS1108)。ここで、nより小さい場合(ステップS1108:No)、評価支援装置100は、ステップS1102の処理に戻る。
一方、n以上である場合(ステップS1108:Yes)、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[n]の中で残った実測データを計測漏れデータとして計数する(ステップS1109)。次に、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[m]の中で残った計測データを誤計測データとして計数する(ステップS1110)。
そして、評価支援装置100は、ステップS1109において計数した計測漏れデータの数と、ステップS1110において計数した誤計測データの数と、を用いて、計測ツールの評価値を算出して出力し(ステップS1111)、評価支援処理を終了する。これにより、評価支援装置100は、計測ツールの評価値を評価支援装置100の利用者に通知することができる。
<実施例2>
次に、図12〜図19を用いて、実施例2について説明する。実施例2では、評価支援装置100は、実測データと計測データとの組み合わせであって、当該実測データが示す位置と当該計測データが示す位置との距離が所定範囲内にある組み合わせを検出する。
(評価支援装置100のハードウェア構成例)
評価支援装置100のハードウェア構成例は、図2と同様のため説明を省略する。
(実施例2の評価支援装置100の機能的構成例)
次に、図12を用いて、実施例2の評価支援装置100の機能的構成例について説明する。
図12は、実施例2の評価支援装置100の機能的構成を示すブロック図である。評価支援装置100は、取得部1201と、特定部1202と、抽出部1203と、選択部1204と、計数部1205と、算出部1206と、出力部1207と、を含む。取得部1201と、特定部1202と、抽出部1203と、選択部1204と、計数部1205と、算出部1206と、出力部1207とは、例えば、図2に示したROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU201に実行させることにより、または、I/F209により、その機能を実現する。
取得部1201は、培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーCの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーCの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得する。ここで、評価対象となる計測手段とは、例えば、培地101上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーCの位置を計測する計測ツールである。
取得部1201は、例えば、実測データ群A[1]〜A[n]と、計測データ群B[1]〜B[m]と、を取得する。ここで、nは、実測データ群に含まれる実測データの数を示す自然数である。また、mは、計測データ群に含まれる計測データの数を示す自然数である。取得されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、特定部1202は、取得部1201によって取得された実測データ群と計測データ群とを比較することができる。
特定部1202は、取得部1201によって取得された計測データ群の中で、取得部1201によって取得された実測データ群から順次選択された実測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データを特定する。特定部1202は、例えば、実測データ群A[1]〜A[n]から実測データを順次選択する。以下の説明では、選択された実測データを「実測データA[i]」と表記する場合がある。ここで、iは、1〜nのいずれかの自然数である。次に、特定部1202は、実測データA[i]が選択される都度、計測データ群B[1]〜B[m]の中で、実測データA[i]が示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データを特定する。以下の説明では、特定された計測データを「計測データB[j]」と表記する場合がある。ここで、jは、1〜mのいずれかの自然数である。
特定されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、特定部1202は、ペアになりうる実測データA[i]と計測データB[j]との組み合わせの集合を特定することができる。以下の説明では、ペアになりうる実測データA[i]と計測データB[j]との組み合わせを「ペア候補」と表記する場合がある。
抽出部1203は、実測データ群の中で特定部1202によって計測データが特定された実測データのうち、特定部1202によって特定された計測データの数が最小である実測データを抽出する。抽出部1203は、例えば、特定部1202によってペア候補が特定された実測データであって、特定されたペア候補の数が最も少ない実測データを抽出する。
また、抽出部1203は、実測データ群の中で特定部1202によって計測データが特定された実測データのうち、特定部1202によって特定された計測データの数が最小である未抽出の実測データを抽出する。抽出部1203は、例えば、後述する選択部1204によってペア候補が削除された場合に、ペア候補が特定された実測データであって、削除により残ったペア候補の数が最も少ない実測データを抽出する。抽出されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、抽出部1203は、ペア候補を抽出することができる。
選択部1204は、抽出部1203によって抽出された実測データについて特定部1202によって特定された計測データのうち、いずれかの計測データを選択する。選択部1204は、例えば、抽出部1203によって抽出された実測データを含むペア候補の中から、いずれかのペア候補を選択する。ここで、選択部1204は、選択したペア候補に含まれる実測データと計測データとを含む他のペア候補を、特定部1202によって特定されたペア候補の集合の中から削除する。
選択部1204は、抽出部1203によって抽出された実測データについて特定部1202によって特定された計測データのうち、実測データの示す位置に最も近い位置を示す計測データを選択してもよい。選択部1204は、例えば、抽出部1203によって抽出された実測データを含むペア候補の中から、ペア候補に含まれる実測データが示す位置と計測データが示す位置とが最も近いペア候補を選択する。ここで、選択部1204は、選択したペア候補に含まれる実測データと計測データとを含む他のペア候補を、特定部1202によって特定されたペア候補の集合の中から削除する。
選択部1204は、抽出部1203によって抽出された実測データについて特定部1202によって特定された計測データのうち、未選択のいずれかの計測データを選択する。選択部1204は、例えば、削除により残ったペア候補の中から、抽出部1203によって抽出された実測データを含むいずれかのペア候補を選択する。選択されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、選択部1204は、ペアを決定することができる。
計数部1205は、選択部1204によって選択されたペアの数を計数する。計数結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、計数部1205は、計測ツールによって正しく細菌コロニーCの位置が計測された計測データの数を計数することができる。
算出部1206は、実測データ群の実測データの数と、計数部1205によって計数された組み合わせの数と、に基づいて、培地101上で培養された細菌コロニー群の中で計測手段によって位置が計測されなかった細菌コロニーCの数を算出する。算出部1206は、例えば、実測データの数nからペアの数を減算することにより計測漏れデータの数を算出する。また、算出部1206は、計測データ群の計測データの数と、計数部1205によって計数された組み合わせの数と、に基づいて、計測手段によって誤って計測された計測データの数を算出してもよい。算出部1206は、例えば、計測データの数mからペアの数を減算することにより誤計測データの数を算出する。
また、算出部1206は、実測データ群に対する計測漏れデータの割合を算出してもよい。算出部1206は、例えば、実測データの数で計測漏れデータの数を除算することにより割合を算出する。また、算出部1206は、計測データ群に対する誤計測データの割合を算出してもよい。算出部1206は、例えば、計測データの数で誤計測データの数を除算することにより割合を算出する。算出結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。これにより、算出部1206は、計測ツールの評価値を算出することができる。
出力部1207は、抽出部1203によって抽出された実測データと、選択部1204によって選択された計測データと、の組み合わせを出力する。出力部1207は、例えば、選択部1204によって選択されたペア候補をペアとして出力する。また、出力部1207は、算出部1206による算出結果を出力してもよい。また、出力部1207は、選択部1204によって選択されたペア候補に含まれる実測データを、実測データ群から除いた残余の実測データを出力してもよい。また、出力部1207は、選択部1204によって選択されたペア候補に含まれる計測データを、計測データ群から除いた残余の計測データを出力してもよい。
出力形式としては、例えば、ディスプレイ208への表示、プリンタ213への印刷出力、I/F209による外部装置への送信がある。また、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶することとしてもよい。これにより、出力部1207は、評価支援装置100の利用者が計測ツールの評価に使用するデータを評価支援装置100の利用者に通知することができる。
ここでは、特定部1202によって実測データが選択される場合について説明したが、これに限らない。例えば、特定部1202は、計測データを選択してもよい。ここで、特定部1202が計測データを選択する場合の特定部1202と抽出部1203と選択部1204と出力部1207との動作について説明する。また、特定部1202が計測データを選択する場合の取得部1201と計数部1205と算出部1206の動作は、特定部1202が実測データを選択する場合と同様のため説明を省略する。
この場合、特定部1202は、取得部1201によって取得された実測データ群の中で、取得部1201によって取得された計測データ群から順次選択された計測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す実測データを特定する。特定部1202は、例えば、計測データ群B[1]〜B[m]から計測データB[j]を順次選択する。次に、特定部1202は、計測データB[j]が選択される都度、実測データ群A[1]〜A[n]の中で、計測データB[j]が示す位置から所定範囲内の位置を示す実測データを特定する。
抽出部1203は、計測データ群の中で特定部1202によって実測データが特定された計測データのうち、特定部1202によって特定された実測データの数が最小である計測データを抽出する。抽出部1203は、例えば、特定部1202によってペア候補が特定された計測データであって、特定されたペア候補の数が最も少ない計測データを抽出する。
また、抽出部1203は、計測データ群の中で特定部1202によって実測データが特定された計測データのうち、特定部1202によって特定された実測データの数が最小である未抽出の計測データを抽出する。抽出部1203は、例えば、後述する選択部1204によってペア候補が削除された場合に、ペア候補が特定された計測データであって、削除により残ったペア候補の数が最も少ない計測データを抽出する。
選択部1204は、抽出部1203によって計測データが抽出された場合に、抽出部1203によって抽出された計測データについて特定部1202によって特定されたいずれかの実測データを選択する。選択部1204は、例えば、抽出部1203によって抽出された計測データを含むペア候補の中から、いずれかのペア候補を選択する。ここで、選択部1204は、選択したペア候補に含まれる実測データと計測データとを含む他のペア候補を、特定部1202によって特定されたペア候補の集合の中から削除する。
選択部1204は、抽出部1203によって抽出された計測データについて特定部1202によって特定された実測データのうち、計測データの示す位置に最も近い位置を示す実測データを選択してもよい。選択部1204は、例えば、抽出部1203によって抽出された計測データを含むペア候補の中から、ペア候補に含まれる実測データが示す位置と計測データが示す位置とが最も近いペア候補を選択する。ここで、選択部1204は、選択したペア候補に含まれる実測データと計測データとを含む他のペア候補を、特定部1202によって特定されたペア候補の集合の中から削除する。
選択部1204は、抽出部1203によって抽出された計測データについて特定部1202によって特定された実測データのうち、未選択のいずれかの実測データを選択する。選択部1204は、例えば、削除により残ったペア候補の中から、抽出部1203によって抽出された計測データを含むいずれかのペア候補を選択する。
出力部1207は、抽出部1203によって抽出された計測データと、選択部1204によって選択された実測データと、の組み合わせを出力する。出力部1207は、例えば、選択部1204によって選択されたペア候補をペアとして出力する。また、出力部1207は、算出部1206による算出結果を出力してもよい。また、出力部1207は、選択部1204によって選択されたペア候補に含まれる実測データを、実測データ群から除いた残余の実測データを出力してもよい。また、出力部1207は、選択部1204によって選択されたペア候補に含まれる計測データを、計測データ群から除いた残余の計測データを出力してもよい。
(実施例2の実測された細菌コロニーCの位置)
次に、図13を用いて、実施例2の実測された細菌コロニーCの位置について説明する。
図13は、実施例2の実測された細菌コロニーCの位置を示す説明図である。実施例2では、図13に示すように、培地101上から3個の細菌コロニーCが検出され、各細菌コロニーCの位置を示す実測データA[1]〜A[3]が実測される。実測データは、例えば、細菌コロニーCのx軸とy軸との座標値を示す。図13では、横軸がx軸であって、縦軸がy軸である。
(実施例2の自動計測された細菌コロニーCの位置)
次に、図14を用いて、実施例2の自動計測された細菌コロニーCの位置について説明する。
図14は、実施例2の自動計測された細菌コロニーCの位置を示す説明図である。実施例2では、図14に示すように、培地101上から3個の細菌コロニーCが検出され、各細菌コロニーCの位置を示す計測データ群B[1]〜B[3]が自動計測される。計測データは、例えば、細菌コロニーCのx軸とy軸との座標値を示す。図14では、横軸がx軸であって、縦軸がy軸である。
(実施例2の実測データテーブル1500の記憶内容)
次に、図15を用いて、図13に示した実測データ群A[1]〜A[3]の各実測データを格納する実測データテーブル1500の記憶内容について説明する。
図15は、実施例2の実測データテーブル1500の記憶内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、実測データテーブル1500は、index項目と、座標値項目と、を有し、実測データのindexごとに各項目の値がレコードとして記憶される。各項目の記憶内容は図7の各項目の記憶内容と同様のため説明を省略する。
(実施例2の計測データテーブル1600の記憶内容)
次に、図16を用いて、図14に示した計測データ群B[1]〜B[3]の各計測データを格納する計測データテーブル1600について説明する。
図16は、実施例2の計測データテーブル1600の記憶内容の一例を示す説明図である。図16に示すように、計測データテーブル1600は、index項目と、座標値項目と、を有し、計測データのindexごとに各項目の値がレコードとして記憶される。各項目の記憶内容は図8の各項目の記憶内容と同様のため説明を省略する。
(実施例2の評価支援装置100の評価支援処理の流れ)
次に、図17を用いて、実施例2の評価支援装置100の評価支援処理の流れについて説明する。
図17は、実施例2の評価支援装置100の評価支援処理の流れを示す説明図である。図17において、評価支援装置100は、実測データが示す位置と計測データが示す位置との距離が閾値以内であるペア候補の中からペアを検出する。
(1)評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[3]の中から、実測データA[1]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[1]が示す位置から計測データ群B[1]〜B[3]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[3]の中で、実測データA[1]が示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データB[1]〜B[3]を特定する。所定範囲とは、例えば、閾値15mm(millimeter)以内の範囲である。ここで、評価支援装置100は、実測データA[1]と計測データB[1]〜B[3]の各計測データとの組み合わせをペア候補として、ペア候補情報テーブルに格納する。
ペア候補情報テーブルは、ペアID項目と、A項目と、B項目と、距離項目と、を有し、ペア候補ごとに各項目の値がレコードとして記憶される。ペアID項目には、ペア候補のIDが記憶される。A項目には、ペア候補に含まれる実測データの識別子が記憶される。B項目には、ペア候補に含まれる計測データの識別子が記憶される。距離項目には、ペア候補に含まれる実測データが示す位置と計測データが示す位置との距離が記憶される。
(2)評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[3]の中から、実測データA[2]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[2]が示す位置から計測データ群B[1]〜B[3]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[3]の中で、実測データA[2]が示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データB[2]、B[3]を特定する。ここで、評価支援装置100は、実測データA[2]と計測データB[2]、B[3]の各計測データとの組み合わせをペア候補として、ペア候補情報テーブルに格納する。
(3)評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[3]の中から、実測データA[3]を選択する。次に、評価支援装置100は、実測データA[3]が示す位置から計測データ群B[1]〜B[3]の各計測データが示す位置までの距離を算出する。そして、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[3]の中で、実測データA[3]が示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データB[3]を特定する。ここで、評価支援装置100は、実測データA[3]と計測データB[3]との組み合わせをペア候補として、ペア候補情報テーブルに格納する。
(4)評価支援装置100は、ペア候補の数が最も少ない実測データA[3]を特定する。次に、評価支援装置100は、特定した実測データA[3]を含むペア候補のいずれかをペアに決定する。ここでは、評価支援装置100は、実測データA[3]と計測データ群B[3]とのペア候補をペアに決定する。そして、評価支援装置100は、決定したペアをペア情報テーブルに格納し、ペア候補情報テーブルの中から決定したペアに含まれる実測データA[3]と計測データ群B[3]とのいずれかを含むペア候補を削除する。
ペア情報テーブルは、ペアID項目と、A項目と、B項目と、距離項目と、を有し、決定したペアごとに各項目の値がレコードとして記憶される。ペアID項目には、決定したペアのIDが記憶される。A項目には、決定したペアに含まれる実測データの識別子が記憶される。B項目には、決定したペアに含まれる計測データの識別子が記憶される。距離項目には、決定したペアに含まれる実測データが示す位置と計測データが示す位置との距離が記憶される。
(5)評価支援装置100は、ペア候補の数が最も少ない実測データA[2]を特定する。次に、評価支援装置100は、特定した実測データA[2]を含むペア候補のいずれかをペアに決定する。ここでは、評価支援装置100は、実測データA[2]と計測データ群B[2]とのペア候補をペアに決定する。そして、評価支援装置100は、決定したペアをペア情報テーブルに格納し、ペア候補情報テーブルの中から決定したペアに含まれる実測データA[2]と計測データ群B[2]とのいずれかを含むペア候補を削除する。
(6)評価支援装置100は、ペア候補の数が最も少ない実測データA[1]を特定する。次に、評価支援装置100は、特定した実測データA[1]を含むペア候補のいずれかをペアに決定する。ここでは、評価支援装置100は、実測データA[1]と計測データ群B[1]とのペア候補をペアに決定する。そして、評価支援装置100は、決定したペアをペア情報テーブルに格納し、ペア候補情報テーブルの中から決定したペアに含まれる実測データA[1]と計測データ群B[1]とのいずれかを含むペア候補を削除する。
(7)評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[3]の中でペアとして検出されなかった実測データがないため、計測漏れデータがないと判定する。また、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[3]の中でペアとして検出されなかった計測データがないため、誤計測データがないと判定する。
そして、評価支援装置100は、計測漏れデータの数と誤計測データの数とを用いて、計測ツールの評価値を算出して出力する。また、評価支援装置100は、ペア情報テーブルのレコードを出力してもよい。これにより、評価支援装置100の利用者は、計測ツールが計測に成功した場合の誤差を把握することができる。また、評価支援装置100は、計測漏れデータと誤計測データとを出力してもよい。これにより、評価支援装置100の利用者は、評価支援装置100から出力された評価値を参照して計測ツールを評価することができる。また、評価支援装置100の利用者は、評価支援装置100から出力された計測漏れデータと誤計測データを参照して計測ツールが計測漏れする条件や計測ツールが誤計測する条件を把握したりすることができる。
ここでは、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[3]の各実測データを含むペア候補の中からペアを検出したが、これに限らない。例えば、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[3]の各計測データを含むペア候補の中からペアを検出してもよい。この場合の評価支援装置100の処理は、上述した処理における実測データと計測データとを入れ替えた処理であるため説明を省略する。
また、ここでは、評価支援装置100は、1種類の閾値に応じたペア候補情報テーブルの中からペアを検出したが、これに限らない。例えば、評価支援装置100は、複数種類の閾値を用いて、各閾値に応じたペア候補情報テーブルを作成し、各ペア候補情報テーブルの中からペアを検出してもよい。この場合、各閾値に応じたペア情報テーブルが作成される。ここで、評価支援装置100は、各ペア情報テーブルの中から、最も尤もらしいペア情報テーブルを特定してもよい。
評価支援装置100は、例えば、ペア情報テーブルの距離項目の合計値が最小のペア情報テーブルを、最も尤もらしいペア情報テーブルに特定する。また、評価支援装置100は、例えば、ペア情報テーブルの距離項目の合計値をペアの数で除算した値が最小のペア情報テーブルを、最も尤もらしいペア情報テーブルに特定する。また、評価支援装置100は、例えば、ペア情報テーブルの距離項目の最大値が最小のペア情報テーブルを、最も尤もらしいペア情報テーブルに特定する。そして、評価支援装置100は、特定したペア情報テーブルに基づいて、評価値を算出して出力する。
(閾値の算出例)
図17の所定範囲を規定する閾値は、例えば、図10を用いて上述した場合と同様にして算出することができる。ここで、実施例2の閾値の算出例は図10と同様のため説明を省略する。
(実施例2の評価支援装置100の評価支援処理手順)
次に、図18および図19を用いて、実施例2の評価支援装置100の評価支援処理手順の一例について説明する。
図18および図19は、実施例2の評価支援装置100の評価支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図18において、評価支援装置100は、変数iを1に設定する(ステップS1801)。次に、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[m]の中から実測データA[i]が示す位置から所定範囲内の位置を示す全ての計測データB[j]を特定する(ステップS1802)。
そして、評価支援装置100は、計測データB[j]が特定されたか否かを判定する(ステップS1803)。ここで、特定されていない場合(ステップS1803:No)、評価支援装置100は、ステップS1802の処理に戻る。
一方、特定された場合(ステップS1803:Yes)、評価支援装置100は、実測データA[i]と各計測データB[j]との組み合わせをペア候補として検出してペア候補情報テーブルに格納する(ステップS1804)。次に、評価支援装置100は、変数iに1を加算する(ステップS1805)。
次に、評価支援装置100は、変数iがn以上であるか否かを判定する(ステップS1806)。ここで、nより小さい場合(ステップS1806:No)、評価支援装置100は、ステップS1802の処理に戻る。一方、n以上である場合(ステップS1806:Yes)、評価支援装置100は、図19のステップS1901の処理に移行する。
図19において、評価支援装置100は、検出されたペア候補に基づいて、ペア候補の数が最も少ない実測データA[k]を特定する(ステップS1901)。次に、評価支援装置100は、特定した実測データA[k]を含むペア候補のいずれかをペアに決定し、ペア情報テーブルに格納する(ステップS1902)。
ステップS1901において、評価支援装置100は、ペア候補の数が最も少ない実測データA[k]を複数特定してもよい。この場合、評価支援装置100は、特定した複数の実測データA[k]のいずれかを含むペア候補のうち、ペア候補に含まれる実測データが示す位置と計測データが示す位置との距離が最小になるペア候補を、ペアに決定し、ペア情報テーブルに格納してもよい。
そして、評価支援装置100は、ペア候補情報テーブルの中から決定したペアに含まれる実測データA[k]と計測データB[l]とのいずれかを含むペア候補を削除する(ステップS1903)。次に、評価支援装置100は、全ての実測データA[k]を特定したか否かを判定する(ステップS1904)。ここで、特定していない実測データA[k]がある場合(ステップS1904:No)、評価支援装置100は、ステップS1901の処理に戻る。
一方、全ての実測データA[k]を特定した場合(ステップS1904:Yes)、評価支援装置100は、実測データ群A[1]〜A[n]の中で、決定されたペアに含まれていない実測データを計測漏れデータとして計数する(ステップS1905)。次に、評価支援装置100は、計測データ群B[1]〜B[m]の中で、決定されたペアに含まれていない計測データを誤計測データとして計数する(ステップS1906)。
そして、評価支援装置100は、ステップS1905において計数した計測漏れデータの数と、ステップS1906において計数した誤計測データの数と、を用いて、計測ツールの評価値を算出して出力し(ステップS1907)、評価支援処理を終了する。これにより、評価支援装置100は、計測ツールの評価値を評価支援装置100の利用者に通知することができる。
以上説明したように、評価支援装置100によれば、実測データ群の各実測データと計測データ群の各計測データとを組み合わせた組み合わせ群の中から、所定条件を満たす実測データと計測データとの組み合わせを検出する。当該組み合わせは、当該実測データが実測データ群の中で当該計測データが示す位置に最も近い位置を示し、当該計測データが計測データ群の中で当該実測データが示す位置に最も近い位置を示す組み合わせである。これにより、評価支援装置100は、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせを検出することができる。また、評価支援装置100の利用者は、検出結果に基づいて計測ツールを評価することができる。
また、評価支援装置100によれば、実測データ群から順次実測データを選択し、計測データ群の中で、選択した実測データが示す位置に最も近い位置を示す計測データを特定することができる。これにより、評価支援装置100は、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせになりうる組み合わせを特定することができる。そして、評価支援装置100によれば、選択した実測データと、特定した計測データと、の組み合わせについて、実測データが実測データ群の中で計測データが示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定することができる。これにより、評価支援装置100は、最も近い位置を示すと判定された組み合わせを、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせとして検出することができる。また、評価支援装置100は、実測データ群の各実測データと計測データ群の各計測データとを組み合わせた全ての組み合わせに対して同一の細菌コロニーCに関する組み合わせか否かを判定する場合に比べて、処理量を低減することができる。
また、評価支援装置100によれば、実測データが示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データを検出することができる。これにより、評価支援装置100は、閾値以上に距離が離れている組み合わせを、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせになりうる組み合わせとして検出しないため、処理量を低減することができる。
また、評価支援装置100によれば、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせとして検出した組み合わせの数を計数し、実測データ群の実測データの数と、計数した組み合わせの数と、に基づいて、計測漏れデータの数を算出することができる。これにより、評価支援装置100は、計測漏れデータの数を評価支援装置100の利用者に通知することができる。また、評価支援装置100の利用者は、通知された計測漏れデータの数を参照して計測ツールを評価することができる。従って、評価支援装置100の利用者は、実測データ群の実測データの数と計測データ群の計測データの数とが同数である場合に、計測漏れデータと誤計測データを含んで偶然同数になったのか否かを判定することができる。
また、評価支援装置100によれば、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせとして検出した組み合わせの数を計数し、計測データ群の計測データの数と、計数した組み合わせの数と、に基づいて、誤計測データの数を算出することができる。これにより、評価支援装置100は、誤計測データの数を評価支援装置100の利用者に通知することができる。また、評価支援装置100の利用者は、通知された誤計測データの数を参照して計測ツールを評価することができる。従って、評価支援装置100の利用者は、実測データ群の実測データの数と計測データ群の計測データの数とが同数である場合に、計測漏れデータと誤計測データを含んで偶然同数になったのか否かを判定することができる。
また、評価支援装置100によれば、検出した組み合わせに含まれる実測データを、実測データ群から除いた残余の実測データを出力することができる。これにより、評価支援装置100は、計測漏れデータを評価支援装置100の利用者に通知することができる。また、評価支援装置100の利用者は、通知された計測漏れデータを参照して計測ツールを評価することができる。
また、評価支援装置100によれば、検出した組み合わせに含まれる計測データを、計測データ群から除いた残余の計測データを出力することができる。これにより、評価支援装置100は、誤計測データを評価支援装置100の利用者に通知することができる。また、評価支援装置100の利用者は、通知された誤計測データを参照して計測ツールを評価することができる。
また、評価支援装置100によれば、計測データ群から順次計測データを選択し、実測データ群の中で、選択した計測データが示す位置に最も近い位置を示す実測データを特定することができる。これにより、評価支援装置100は、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせになりうる組み合わせを特定することができる。そして、評価支援装置100によれば、選択した計測データと、特定した実測データと、の組み合わせについて、計測データが計測データ群の中で実測データが示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定することができる。これにより、評価支援装置100は、最も近い位置を示すと判定された組み合わせを、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせとして検出することができる。また、評価支援装置100は、実測データ群の各実測データと計測データ群の各計測データとを組み合わせた全ての組み合わせに対して同一の細菌コロニーCに関する組み合わせか否かを判定する場合に比べて、処理量を低減することができる。
また、評価支援装置100によれば、実測データ群から順次実測データを選択し、計測データ群の中で、選択した実測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データを特定することができる。これにより、評価支援装置100は、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせになりうる全ての組み合わせを特定することができる。そして、評価支援装置100によれば、実測データ群の中で計測データを特定した実測データのうち、特定した計測データの数が最小である実測データを抽出し、抽出した実測データについて特定したいずれかの計測データを選択することができる。これにより、評価支援装置100は、特定した組み合わせの中から、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせを検出することができる。また、評価支援装置100は、実測データ群の各実測データと計測データ群の各計測データとを組み合わせた全ての組み合わせに対して同一の細菌コロニーCに関する組み合わせか否かを判定する場合に比べて、処理量を低減することができる。
また、評価支援装置100によれば、計測データ群から順次計測データを選択し、実測データ群の中で、選択した計測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す実測データを特定することができる。これにより、評価支援装置100は、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせになりうる全ての組み合わせを特定することができる。そして、評価支援装置100によれば、計測データ群の中で実測データを特定した計測データのうち、特定した実測データの数が最小である計測データを抽出し、抽出した計測データについて特定したいずれかの実測データを選択することができる。これにより、評価支援装置100は、特定した組み合わせの中から、同一の細菌コロニーCに関する組み合わせを検出することができる。また、評価支援装置100は、計測データ群の各計測データと実測データ群の各実測データとを組み合わせた全ての組み合わせに対して同一の細菌コロニーCに関する組み合わせか否かを判定する場合に比べて、処理量を低減することができる。
なお、本実施の形態で説明した評価支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本評価支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本評価支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記実測データ群の実測データと、前記取得部によって取得された前記計測データ群の計測データと、の組み合わせであって、前記実測データが前記実測データ群の中で前記計測データが示す位置に最も近い位置を示し、かつ、前記計測データが前記計測データ群の中で前記実測データが示す位置に最も近い位置を示す組み合わせを検出する検出部と、
前記検出部による検出結果を出力する出力部と、
を有することを特徴とする評価支援装置。
(付記2)前記計測データ群の中で、前記実測データ群から選択された実測データが示す位置に最も近い位置を示す計測データを特定する特定部と、
前記実測データ群から選択された実測データと、前記特定部によって特定された前記計測データと、の組み合わせについて、前記実測データが前記実測データ群の中で前記計測データが示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する判定部と、を有し、
前記検出部は、前記判定部によって最も近い位置を示すと判定された場合に、前記組み合わせを検出することを特徴とする付記1に記載の評価支援装置。
(付記3)前記特定部は、前記計測データ群の中で、前記実測データ群から選択された実測データが示す位置から所定範囲内の最も近い位置を示す計測データを特定することを特徴とする付記2に記載の評価支援装置。
(付記4)前記実測データ群から順次選択された実測データと、前記特定部によって特定された前記計測データと、の組み合わせ群の中で、前記検出部によって検出された組み合わせの数を計数する計数部と、
前記実測データ群の実測データの数と、前記計数部によって計数された組み合わせの数と、に基づいて、前記培地上で培養された細菌コロニー群の中で前記計測手段によって位置が計測されなかった細菌コロニーの数を算出する算出部と、を有し、
前記出力部は、前記算出部による算出結果を出力することを特徴とする付記2または3に記載の評価支援装置。
(付記5)前記実測データ群から順次選択された実測データと、前記特定部によって特定された前記計測データと、の組み合わせ群の中で、前記検出部によって検出された組み合わせの数を計数する計数部と、
前記計測データ群の計測データの数と、前記計数部によって計数された組み合わせの数と、に基づいて、前記計測手段によって誤って計測された計測データの数を算出する算出部と、を有し、
前記出力部は、前記算出部による算出結果を出力することを特徴とする付記2〜4のいずれか一つに記載の評価支援装置。
(付記6)前記出力部は、前記検出部によって検出された前記組み合わせに含まれる実測データを、前記実測データ群から除いた残余の実測データを出力することを特徴とする付記4または5に記載の評価支援装置。
(付記7)前記出力部は、前記検出部によって検出された前記組み合わせに含まれる計測データを、前記計測データ群から除いた残余の計測データを出力することを特徴とする付記4〜6のいずれか一つに記載の評価支援装置。
(付記8)前記実測データ群の中で、前記計測データ群から選択された計測データが示す位置に最も近い位置を示す実測データを特定する特定部と、
前記計測データ群から選択された計測データと、前記特定部によって特定された前記実測データと、の組み合わせについて、前記計測データが前記計測データ群の中で前記実測データが示す位置に最も近い位置を示すか否かを判定する判定部と、を有し、
前記検出部は、前記判定部によって最も近い位置を示すと判定された場合に、前記組み合わせを検出することを特徴とする付記1に記載の評価支援装置。
(付記9)培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記計測データ群の中で、前記取得部によって取得された前記実測データ群から順次選択された実測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データを特定する特定部と、
前記実測データ群の中で前記特定部によって計測データが特定された実測データのうち、前記特定部によって特定された前記計測データの数が最小である実測データを抽出する抽出部と、
前記抽出部によって実測データが抽出された場合に、前記抽出部によって抽出された前記実測データについて前記特定部によって特定されたいずれかの計測データを選択する選択部と、
前記抽出部によって抽出された前記実測データと、前記選択部によって選択された前記計測データと、の組み合わせを出力する出力部と、
を有することを特徴とする評価支援装置。
(付記10)前記選択部は、前記抽出部によって抽出された前記実測データについて前記特定部によって特定された前記計測データのうち、前記実測データの示す位置に最も近い位置を示す計測データを選択することを特徴とする付記9に記載の評価支援装置。
(付記11)前記抽出部は、前記実測データ群の中で前記特定部によって計測データが特定された実測データのうち、前記特定部によって特定された前記計測データの数が最小である未抽出の実測データを抽出し、
前記選択部は、前記抽出部によって抽出された前記実測データについて前記特定部によって特定された前記計測データのうち、未選択のいずれかの計測データを選択することを特徴とする付記9または10に記載の評価支援装置。
(付記12)培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記実測データ群の中で、前記取得部によって取得された前記計測データ群から順次選択された計測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す実測データを特定する特定部と、
前記計測データ群の中で前記特定部によって実測データが特定された計測データのうち、前記特定部によって特定された前記実測データの数が最小である計測データを抽出する抽出部と、
前記抽出部によって計測データが抽出された場合に、前記抽出部によって抽出された前記計測データについて前記特定部によって特定されたいずれかの実測データを選択する選択部と、
前記抽出部によって抽出された前記計測データと、前記選択部によって選択された前記実測データと、の組み合わせを出力する出力部と、
を有することを特徴とする評価支援装置。
(付記13)前記選択部は、前記抽出部によって抽出された前記計測データについて前記特定部によって特定された前記実測データのうち、前記計測データの示す位置に最も近い位置を示す実測データを選択することを特徴とする付記12に記載の評価支援装置。
(付記14)前記抽出部は、前記計測データ群の中で前記特定部によって実測データが特定された計測データのうち、前記特定部によって特定された前記実測データの数が最小である未抽出の計測データを抽出し、
前記選択部は、前記抽出部によって抽出された前記計測データについて前記特定部によって特定された前記実測データのうち、未選択のいずれかの実測データを選択することを特徴とする付記12または13に記載の評価支援装置。
(付記15)コンピュータが、
培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得し、
取得した前記実測データ群の実測データと、取得した前記計測データ群の計測データと、の組み合わせであって、前記実測データが前記実測データ群の中で前記計測データが示す位置に最も近い位置を示し、かつ、前記計測データが前記計測データ群の中で前記実測データが示す位置に最も近い位置を示す組み合わせを検出し、
検出結果を出力する、
処理を実行することを特徴とする評価支援方法。
(付記16)コンピュータが、
培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得し、
取得した前記計測データ群の中で、取得した前記実測データ群から順次選択された実測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データを特定し、
前記実測データ群の中で計測データを特定した実測データのうち、特定した前記計測データの数が最小である実測データを抽出し、
実測データを抽出した場合に、抽出した前記実測データについて特定したいずれかの計測データを選択し、
抽出した前記実測データと、選択した前記計測データと、の組み合わせを出力する、
処理を実行することを特徴とする評価支援方法。
(付記17)コンピュータが、
培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得し、
取得した前記実測データ群の中で、取得した前記計測データ群から順次選択された計測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す実測データを特定し、
前記計測データ群の中で実測データを特定した計測データのうち、特定した前記実測データの数が最小である計測データを抽出し、
計測データを抽出した場合に、抽出した前記計測データについて特定したいずれかの実測データを選択し、
抽出した前記計測データと、選択した前記実測データと、の組み合わせを出力する、
処理を実行することを特徴とする評価支援方法。
(付記18)コンピュータに、
培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得し、
取得した前記実測データ群の実測データと、取得した前記計測データ群の計測データと、の組み合わせであって、前記実測データが前記実測データ群の中で前記計測データが示す位置に最も近い位置を示し、かつ、前記計測データが前記計測データ群の中で前記実測データが示す位置に最も近い位置を示す組み合わせを検出し、
検出結果を出力する、
処理を実行させることを特徴とする評価支援プログラム。
(付記19)コンピュータに、
培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得し、
取得した前記計測データ群の中で、取得した前記実測データ群から順次選択された実測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す計測データを特定し、
前記実測データ群の中で計測データを特定した実測データのうち、特定した前記計測データの数が最小である実測データを抽出し、
実測データを抽出した場合に、抽出した前記実測データについて特定したいずれかの計測データを選択し、
抽出した前記実測データと、選択した前記計測データと、の組み合わせを出力する、
処理を実行させることを特徴とする評価支援プログラム。
(付記20)コンピュータに、
培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を示す実測データ群と、評価対象となる計測手段によって前記培地上で培養された細菌コロニー群の各細菌コロニーの位置を計測して得られた計測データ群と、を取得し、
取得した前記実測データ群の中で、取得した前記計測データ群から順次選択された計測データが示す位置から所定範囲内の位置を示す実測データを特定し、
前記計測データ群の中で実測データを特定した計測データのうち、特定した前記実測データの数が最小である計測データを抽出し、
計測データを抽出した場合に、抽出した前記計測データについて特定したいずれかの実測データを選択し、
抽出した前記計測データと、選択した前記実測データと、の組み合わせを出力する、
処理を実行させることを特徴とする評価支援プログラム。