JP6097523B2 - 装薬物および装薬物の設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動的破砕制御のための装薬物および装薬物の設置方法に関する。
コンクリート構造物等の対象物を発破解体する際に、亀裂方向を制御して、対象物を破砕させる方法が知られている。
これは、例えば、対象物に設けた装薬孔に、爆薬などの破砕剤を装填した装薬ホルダを設置し、破砕剤の点火(起爆)により破砕を行うものである。この際、例えば爆薬を使用する場合には、装薬ホルダの形状により、ホルダ内で爆発衝撃波の集中効果を生じさせて装薬孔からの亀裂方向を制御することができる(例えば、特許文献1、2参照)。
図10(a)は、対象物101の装薬孔103に装薬ホルダ105を挿入した状態を上から見た図である。
装薬ホルダ105はひし型の断面形状を有し、鋼板部材を現場で組合せて製作する。その後、破砕剤107をホルダ内に装填する。
そして、図10(a)に示すように、装薬ホルダ105を装薬孔103に挿入する。その後、装薬孔103内および装薬ホルダ105内の隙間109にグラウトを充填する。破砕剤107には脚線(不図示)が接続されるが、この脚線は外に出しておく。グラウトの硬化後、脚線の結線および点火(起爆)を行い、対象物101を破砕する。
爆薬を使用する場合、発破時に生じる爆発衝撃波は、特許文献1あるいは特許文献2などに示されているように、装薬ホルダ105の内周面を反射しつつ装薬ホルダ105内を伝播し、断面の鋭角部に集中する。従って、発破時には、破砕剤107と装薬ホルダ105の鋭角部を結ぶ方向に対象物101の亀裂が進展する。
特公平8−12040号公報 特許第4245614号公報
しかしながら、従来の方法では、装薬ホルダを現場で製作して対象物に設置する際に、上記のように施工プロセスが多段階になり、施工時間を要するうえ施工管理が複雑であった。さらに、グラウトが硬化するまでの待機時間において、部外者立ち入り禁止措置等を含めた施工場所の管理が必要になるとともに、落雷・漏電等による不測の事故が生じる恐れも否めなかった。また、装薬ホルダを組み立てるために、あらかじめ専門の板金加工所等で鋼板の切断・加工を施した部材を現場に搬入する必要があり、現場での簡易な加工や寸法修正が困難であった。
また、制御破砕により意図した位置に正確に亀裂を発生させるためには、装薬ホルダを装薬孔の中心など所定位置に正確に設置することが肝要である。例えば図10(b)に示すように、装薬ホルダ105が装薬孔103内で傾いて配置されていると、装薬ホルダ105による亀裂方向の制御がうまく行われない恐れがある。
そのため、装薬ホルダ105を設置してからグラウトの充填終了までの間、装薬ホルダ105を正規の位置に保持しておくためにガムテープ等で固定する作業が必要である。また、グラウトの注入圧力による装薬ホルダ105の位置ずれにも注意を払うことが必要であり、難しい作業となっていた。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、施工が容易であり、装薬ホルダを正確な位置に設置でき破砕時の亀裂方向の制御効果も高い装薬物等を提供することである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、内部に破砕剤が装填された装薬ホルダと、前記装薬ホルダを収容するパイプと、前記パイプ内および前記装薬ホルダ内の隙間に充填された充填材と、を具備し、前記装薬ホルダの外周面と前記パイプの内周面との間に衝撃吸収材が配置されたことを特徴とする装薬物である。
このようにして装薬ホルダをパイプに挿入してグラウト等の充填材を充填することにより予め製作された装薬物を、対象物に形成された装薬孔に挿し込むことで、施工がほぼ完了するので、施工が容易となる。また、装薬孔内への充填材の充填が省略できるので、充填材の注入圧による装薬ホルダの位置ずれ等も生じず、正確な位置に容易に設置でき、破砕時の亀裂方向の制御効果が高い。
前記パイプは、例えば、周方向に2つに分割され、分割部が繋ぎ合わされたものとすることが望ましい。また、前記装薬ホルダは、前記破砕剤による爆発衝撃波またはガス圧力が集中する2つの集中箇所を有し、前記集中箇所と前記分割部の位置が対応することが望ましい。
破砕剤には、爆薬・火薬・非火薬破砕剤等があり、その点火(起爆)によって、爆薬を使用する場合は爆発衝撃波が発生し、火薬や非火薬破砕剤を使用する場合はガス圧力が発生する。本発明では、上記のようにして、パイプに分割部を設け、装薬ホルダの爆発衝撃波やガス圧力の集中箇所と対応させることにより、パイプを用いた場合でも、発破時の亀裂方向の制御効果が高まる。
第1の発明では、前記装薬ホルダの外周面と前記パイプの内周面との間に衝撃吸収材を配置することにより、亀裂方向と異なる方向の応力を吸収できるため、亀裂方向の制御効果が更に高まる。
また、前記装薬ホルダは、円弧状の断面を有する板材に、側面から切り込みを入れ、前記板材を前記切り込みの部分で折り曲げて、周方向の端部同士を繋ぎ合わせて形成されることが望ましい。
これにより、装薬ホルダの製作が容易になり、寸法修正も簡単に行うことができる。また、装薬ホルダの断面形状により、亀裂方向の制御効果も高めることができる。
の発明は、内部に破砕剤が装填された装薬ホルダをパイプに収容するとともに前記パイプ内および前記装薬ホルダ内の隙間に充填材を充填することにより予め製作された装薬物を、対象物に形成された装薬孔に挿し込むことによって前記装薬物の設置を行い、前記装薬ホルダの外周面と前記パイプの内周面との間に衝撃吸収材が配置されることを特徴とする装薬物の設置方法である。
の発明は、装薬ホルダの内部に破砕剤を装填するとともに前記装薬ホルダの側面にスペーサを設けることにより予め製作された装薬物を、対象物に形成された装薬孔に挿し込むことによって前記装薬物の設置を行い、前記装薬ホルダと前記破砕剤および前記装薬孔との間の隙間に充填材が充填されることを特徴とする装薬物の設置方法である。
の発明は、発明の装薬物を対象物に設置する設置方法である。装薬物の製作は、現場外または現場内の火工所で事前に行えるため、施工時の現場での作業時間が大幅に削減できる。また、施工時に使用する破砕剤などが現場に存在する時間が短縮できるため、施工時の安全性向上も望める。
第3の発明では、装薬ホルダの側面にスペーサを設けることにより予め製作された装薬物を、対象物に形成された装薬孔に挿し込むと、スペーサをガイドとして作用させつつ、装薬孔の中心部等の所定位置に挿入、設置することができるので、施工が容易となる。さらに、装薬孔にグラウト等の充填材を注入する際に、注入圧力に対して、スペーサが装薬ホルダと装薬孔の内周面との距離を一定に保持する作用をする。従って、この第3の発明でも、第1、第2の発明と同様に、装薬物の位置ずれが生じず正確な位置に容易に設置でき、破砕時の亀裂方向の制御効果が高くなる。
本発明によれば、施工が容易であり、装薬ホルダを正確な位置に設置でき破砕時の亀裂方向の制御効果も高い装薬物等を提供することができる。
装薬物27を示す図 装薬ホルダ1の組立について示す図 装薬物27の製作について示す図 装薬物27の設置について示す図 発破後の対象物35について示す図 装薬物61を示す図 装薬ホルダ41の組立について示す図 装薬物61の設置について示す図 発破後の対象物35について示す図 装薬ホルダ105の設置について示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
(装薬物27の構成)
図1は、第1の実施形態に係る装薬物27を示す図である。図1に示すように、装薬物27は、装薬ホルダ1、パイプ15、グラウト25、衝撃吸収材29等からなる。
装薬ホルダ1は、破砕剤9を内部に装填するためのものである。装薬ホルダ1は、2つの円弧の両端部同士を合わせた断面形状を有する筒体である。装薬ホルダ1の断面では、上記の両端部同士を合わせた箇所が鋭角部となり、後述する爆発衝撃波やガス圧力の集中箇所となる。
破砕剤9は、爆薬・火薬・非火薬破砕剤等の高エネルギー物質であり、その点火(起爆)によって爆発衝撃波またはガス圧力を発生させ、これにより対象物の破砕を行うものである。破砕剤9として爆薬を使用する場合は爆発衝撃波が発生し、火薬や非火薬破砕剤を使用する場合はガス圧力が発生する。
パイプ15は、装薬ホルダ1を内部に収容するためのものである。パイプ15は円周状の断面形状を有し、これを周方向に2分割した分割体の周方向の両端部同士を、テープ19で繋ぎ合わせて固定したものである。
なお、装薬ホルダ1およびパイプ15としては、鋼製やアルミ製等のじん性材料を用いることが望ましい。
グラウト25は、パイプ15内および装薬ホルダ1内の隙間を埋めるために用いられる充填材である。
衝撃吸収材29は、爆発衝撃波やガス圧力を吸収し、亀裂方向の制御効果を高めるためのものである。衝撃吸収材29は、装薬ホルダ1の外周面とパイプ15の内周面の間で、破砕剤9から見て上記の集中箇所と直交する方向に設けられる。衝撃吸収材29には、例えば、スタイロフォーム等を用いることができる。
(装薬物27の製作)
次に、図2、3を参照して、装薬物27の製作の手順について説明する。装薬物27は、現場内あるいは現場外の火工所で事前に製作される。
装薬物27を製作するには、まず装薬ホルダ1の組立を行う。図2を用いて、装薬ホルダ1の組立について説明する。
装薬ホルダ1を組み立てる際には、まず図2(a)に示すように、鋼製やアルミ製等の円周状断面の筒体を周方向に分割し、円弧状の断面を有する板材5を得る。そしてこの板材5に、円弧を分割するように側面から切り込み11を設ける。次いで、図の矢印Aに示すように、板材5を切り込み11の部分で折り曲げ、周方向の端部13同士を合わせる。
続いて、図2(b)に示すように、端部13同士をテープ7で繋ぎ合わせて固定し、装薬ホルダ1が形成される。装薬ホルダ1の内部には、破砕剤9が装填される。
これにより、装薬ホルダ1の断面形状は2つの円弧を両端部同士で合わせた形状となる。切り込み11の部分と、端部13同士を繋ぎ合わせた部分が鋭角部となり、破砕剤9の点火(起爆)によって、爆薬を使用する場合には爆発衝撃波の集中作用を作り出す。あるいは、火薬や非火薬破砕剤を使用する場合は、発生するガス圧力がこれら2カ所に集中作用する。
装薬ホルダ1の断面寸法は、例えば、長軸方向の長さを25mm程度、短軸方向の長さを20mm程度とする。こうして小型とすると、30mm径程度の小径の装薬孔に挿入できる。
上記のようにして装薬ホルダ1を組み立てる一方、図3(a)に示すように、円周状断面のパイプ15を分割部17にて周方向に2分割し、2つの分割体15aの周方向の両端部同士をテープ19で繋ぎ合わせて固定する。
続いて、図3(b)に示すように、前記の装薬ホルダ1をパイプ15に挿入する。また、衝撃吸収材29を、装薬ホルダ1の外周面22とパイプ15の内周面24との間に配置する。装薬ホルダ1では、切り込み11の部分と端部13同士を繋ぎ合わせた部分とが、前記の爆発衝撃波やガス圧力が集中する集中箇所となるが、装薬ホルダ1をパイプ15に挿入する際には、この集中箇所をパイプ15の分割部17の位置に対応させる。また、衝撃吸収材29は、破砕剤9から見て、2つの分割部17から周方向に90°回転させた方向に配置する。
最後に、図3(c)に示すように、グラウト25を、パイプ15内および装薬ホルダ1内の隙間23(図3(b))に充填して硬化させると、装薬物27が製作される。
(装薬物27の設置および発破)
次に、装薬物27の設置および発破の手順について、図4、5を参照して説明する。装薬物27は、前記の手順で事前に製作されたものを施工場所に搬送し、対象物に設置する。
まず、図4を参照して、装薬物27の設置について説明する。
図4は、対象物35に装薬物27を設置した状態を示す図であり、図4(a)は、図4(b)の線C−Cによる断面図、図4(b)は、図4(a)の線B−Bによる断面図である。なお、対象物35は、例えばコンクリート構造物等である。
対象物35に装薬物27を設置するには、まず、図4に示すように、対象物35に形成された装薬孔33に、装薬物27を挿し込む。そして、装薬孔33において、装薬物27の上部に砂39等を込める。装薬孔33は、直径30mm程度の小径のものである。また、前記の破砕剤9には脚線(不図示)が接続されており、脚線の端部は装薬孔33の外に出された状態である。
続いて、破砕剤9の脚線を結線し、破砕剤9の点火(起爆)を行う。図5は、発破後の装薬孔33近辺の状態を示す図である。装薬物27の発破により、装薬孔33の両側に亀裂37が生じる。亀裂37の方向は、図4(a)に示す破砕剤9から見て、装薬ホルダ1の爆発衝撃波やガス圧力が集中する集中箇所(切り込み11の部分と端部13同士を繋ぎ合わせた部分)と、パイプ15の分割部17が重なる方向である。
このように、第1の実施形態では、破砕剤9を装填した装薬ホルダ1をパイプ15に挿入し、グラウト25を充填、硬化させることにより装薬物27を予め製作する。施工時には、予め製作された装薬物27を対象物35に形成された装薬孔33に挿し込むだけで装薬物27の設置がほぼ完了するので、施工も容易である。また、装薬孔33内にグラウトを注入する必要もなく、グラウト注入圧による装薬ホルダ1の位置ずれ等も生じないので、正確な位置に容易に設置でき、破砕時の亀裂方向の制御効果が高い。
さらに、装薬物27の製作は、現場外または現場内の火工所で事前に行えるため、施工時には、現場での作業時間が大幅に削減できる。また、施工時に使用する破砕剤9などが現場に存在する時間が短縮できるため、施工時の安全性向上も望める。
また、装薬物27では、パイプ15に分割部17が設けられており、他の部分に比べ構造的に弱い部分となっている。そして、この分割部17の位置と、装薬ホルダ1の爆発衝撃波やガス圧力の集中箇所とが対応する。これにより、発破時に意図した方向にひび割れを誘発することができ、亀裂方向の制御効果が高くなる。
さらに、第1の実施形態では、装薬物27において、前記したように衝撃吸収材29を配置することにより、亀裂方向と直交する方向の応力が吸収され、意図しない方向への亀裂発生を抑制できる。また、応力吸収により装薬ホルダ1やパイプ15の破損も防ぐことができ、再利用が可能になる利点もある。
また、第1の実施形態では、装薬ホルダ1を、円弧状の板材5を折り曲げて作成する。これにより、装薬ホルダ1の製作や寸法修正を容易に行うことができる。さらに、図10(a)に示すようなひし型の装薬ホルダ105を用いた場合、意図する方向(XX)だけでなく、それと直交する方向(YY)にもある程度の爆発衝撃波やガス圧力の集中が発生するが、本実施形態のように円弧を組み合わせた装薬ホルダ1の断面形状では、このような意図しない箇所への爆発衝撃波やガス圧力の集中を抑制することができる。
ただし、本発明はこれに限ることはない。例えば、装薬ホルダ1の形状は上記に限らず様々に定めることができ、ひし形のものとすることも可能である。また、パイプ15の分割部17も必要に応じて設けられ、例えばパイプ15自体を強度の低い材料で構成する場合などでは、省略することも考えられる。
さらに、装薬ホルダを正確な位置に設置するための構成についても、第1の実施形態で説明したものに限ることはない。別の構成の例について、第2の実施形態として以下説明する。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態の装薬物61を示す図である。図6(a)は装薬物61の斜視図である。図6(b)は装薬物61を上から見た図である。図6(c)はスペーサ55を示す図である。
第2の実施形態の装薬物61は、内部に破砕剤9を装填した装薬ホルダ41の側面に、スペーサ55を複数取り付けたものである。
図6(a)、(b)に示すように、装薬ホルダ41は、ひし形の断面形状を有する筒体である。この断面形状では、鋭角部が爆発衝撃波やガス圧力の集中箇所となる。
スペーサ55は、装薬ホルダ41と装薬孔33の間を一定間隔に保持し、装薬物61を正しい位置に正確に配置するためのものである。図6(c)に示すように、スペーサ55は、中央付近を折り曲げるようにして山型形状の凸部57を形成した板材である。また、両端部は平坦部59となっている。
装薬ホルダ41およびスペーサ55には、例えば、鋼製やアルミ製等、じん性材料からなる板材を用いることが望ましい。
(装薬物61の製作)
次に、図7等を参照して、装薬物61の製作の手順について説明する。
装薬物61を製作する際も、まず装薬ホルダ41の組立を行う。図7を用いて、装薬ホルダ41の組立について説明する。
装薬ホルダ41を組み立てる際には、まず図7(a)に示すように、鋼製やアルミ製等の2枚の山型断面の板材45の端部53同士を突合せ、図7(b)に示すように、端部53同士をテープ47で繋ぎ合わせて固定する。こうして装薬ホルダ41が組み立てられる。装薬ホルダ41の内部には、破砕剤9が装填される。装薬ホルダ41では、端部53同士を繋ぎ合わせた鋭角部が、爆発衝撃波やガス圧力が集中する2つの集中箇所となる。
次に、図6(a)に示したように、装薬ホルダ41の4つの側面44のそれぞれに、スペーサ55を取り付ける。スペーサ55は、装薬ホルダ41の高さ方向にも複数取り付けられる。
スペーサ55の平坦部59は、装薬ホルダ41の側面44に沿って配置され、テープ63を平坦部59の上から装薬ホルダ41の周囲に巻き付けるようにして貼り付ける。これにより、スペーサ55が装薬ホルダ41に固定され、装薬物61が製作される。なお、ここで装薬ホルダ41内の隙間に予めグラウトを充填して硬化させてもよい。
(装薬物61の設置および発破)
次に、装薬物61の設置および発破の手順について、図8、9を参照して説明する。
まず、図8を参照して、装薬物61の設置について説明する。図8(a)は、対象物35の装薬孔33に装薬物61を挿入した状態を上から見た図である。図8(b)、図8(c)は、グラウト77を充填した状態を示す。図8(b)は図8(c)の線E−Eによる断面図、図8(c)は図8(b)の線D−Dによる断面図である。
対象物35に装薬物61を設置するには、図8(a)に示すように、対象物35に形成された装薬孔33の内周面71にスペーサ55の凸部57を沿わせつつ、装薬物61を装薬孔33に挿入する。
そして、図8(b)、(c)に示すように、装薬孔33内部および装薬ホルダ41内部の隙間73(図8(a))にグラウト77を充填する。グラウト77は、装薬孔33の頂部まで充填しておく。また、前記と同様、破砕剤9の脚線(不図示)は装薬孔33の外に出しておく。
続いて、破砕剤9の脚線を結線し、破砕剤9の点火(起爆)を行う。図9は、発破後の装薬孔33近辺の状態を示す図である。装薬物61の発破により、装薬孔33の両側に亀裂79が生じる。亀裂79の方向は、図8(b)に示す破砕剤9から見て、装薬ホルダ41の爆発衝撃波やガス圧力が集中する集中箇所(鋭角部)の方向である。
このように、第2の実施形態では、装薬ホルダ41の側面44にスペーサ55を設けることにより装薬物61を予め製作する。施工時には、スペーサ55をガイドとして作用させつつ、装薬物61を装薬孔33の中心部等の所定位置に挿入、設置することができるので、施工が容易となる。さらに、第1の実施形態と同様、施工時の作業時間が短縮され、安全性が向上する効果もある。
また、装薬孔33にはグラウト77を注入するが、この際、グラウト77の注入圧力に対し、スペーサ55が装薬ホルダ41と装薬孔33の内周面71との距離を一定に保持する作用をするため、第1の実施形態と同様、グラウト注入圧による装薬ホルダ41の位置ずれ等も生じず正確な位置に容易に設置でき、破砕時の亀裂方向の制御効果が高い。
なお、第1の実施形態の装薬ホルダ1と同様のホルダを装薬ホルダ41に替えて用いることも可能である。さらに、スペーサ55の形状は、図6(c)に示したものに限らない。スペーサ55は、上記した機能を有するものであればよく、例えば凸部57は山型状に限らず円弧状にもできる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、41、105:装薬ホルダ
5、45:板材
9:破砕剤
11:切り込み
15:パイプ
17:分割部
23、73:隙間
25、77:グラウト
27、61:装薬物
29:衝撃吸収材
33:装薬孔
35:対象物
37、79:亀裂
55:スペーサ

Claims (6)

  1. 内部に破砕剤が装填された装薬ホルダと、
    前記装薬ホルダを収容するパイプと、
    前記パイプ内および前記装薬ホルダ内の隙間に充填された充填材と、
    を具備し、
    前記装薬ホルダの外周面と前記パイプの内周面との間に衝撃吸収材が配置されたことを特徴とする装薬物。
  2. 前記パイプは、周方向に2つに分割され、分割部が繋ぎ合わされたことを特徴とする請求項1記載の装薬物。
  3. 前記装薬ホルダは、前記破砕剤による爆発衝撃波またはガス圧力が集中する2つの集中箇所を有し、前記集中箇所と前記分割部の位置が対応することを特徴とする請求項2記載の装薬物。
  4. 前記装薬ホルダは、円弧状の断面を有する板材に、側面から切り込みを入れ、前記板材を前記切り込みの部分で折り曲げて、周方向の端部同士を繋ぎ合わせて形成されたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の装薬物。
  5. 内部に破砕剤が装填された装薬ホルダをパイプに収容するとともに前記パイプ内および前記装薬ホルダ内の隙間に充填材を充填することにより予め製作された装薬物を、対象物に形成された装薬孔に挿し込むことによって前記装薬物の設置を行い、
    前記装薬ホルダの外周面と前記パイプの内周面との間に衝撃吸収材が配置されることを特徴とする装薬物の設置方法。
  6. 装薬ホルダの内部に破砕剤を装填するとともに前記装薬ホルダの側面にスペーサを設けることにより予め製作された装薬物を、対象物に形成された装薬孔に挿し込むことによって前記装薬物の設置を行い、
    前記装薬ホルダと前記破砕剤および前記装薬孔との間の隙間に充填材が充填されることを特徴とする装薬物の設置方法。
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