以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
本発明に係る遊技機に好適な実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、本実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成を説明する。遊技機100は、遊技盤101を含む他、図1に示された各構成部材を備える。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指す。上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。また特に記述無き限り、前方とは、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して近い方を指し、後方は、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して遠い方を指す。
遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技施設に配置された島構造体に取り付けられる外枠10と、外枠10に対して開閉自在に取り付けられる内枠11と、内枠11に対して開閉自在に取り付けられる扉枠12と、を備える。内枠11は外枠10に対して、また、扉枠12は内枠11に対して、共に、左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能(開閉可能)に構成される。扉枠12は内枠11の前面側全体を覆うように内枠11に対して取り付けられるが、扉枠12には、後述する遊技領域のほぼ全域を前方(遊技者側)から視認することができるように、透明性を有するガラス板が嵌め込まれて成る窓部12aが形成されている。
遊技盤101は内枠11に対して着脱可能に取り付けられる。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。
遊技機100において、発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に移動方向を変化させながら落下する。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車(不図示)や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口111及び普通入賞口112が設置される。
遊技盤101の略中央部分には、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。画像表示部104は各種の演出画像を表示する。例えば、画像表示部104は、特別図柄抽選(大当たり抽選とも称される)の抽選結果を表すための特別図柄に対応して設けられた装飾図柄を表示すると共に、遊技機100が特別図柄抽選の抽選結果を示すまでに行う演出に関する画像を表示する。画像表示部104は、普通図柄抽選の抽選結果を表すための図柄(普通装飾図柄)などをも表示して良い。
画像表示部104の下方には、第1始動口105及び第2始動口106が設置される。始動口105及び106は、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって、特別図柄抽選を受けるための権利が取得される。第1、第2始動条件は、夫々、遊技球が始動口105、106を通過することによって、即ち始動口105、106に遊技球が入賞することによって成立する。以下では、第1始動条件の成立に基づく特別図柄抽選を特に第1特別図柄抽選と称することがあり、第2始動条件の成立に基づく特別図柄抽選を特に第2特別図柄抽選と称することがある。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。始動口105、106又は入賞口(大入賞口111、普通入賞口112)に対する遊技球の入賞に起因して払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。そして、始動口105に対する遊技球の入賞に対して3個の遊技球が払い出されることを、「始動口105の賞球は3個である」と称することがある。他の始動口又は入賞口についても同様である。本実施形態では、例として、始動口105、106、大入賞口111、普通入賞口112の賞球は、夫々、3個、3個、14個、3個であるとする。尚、入賞を入球と読み替えても良い。
第2始動口106の近傍に、電動チューリップ107が設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、電動チューリップ107が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。電動チューリップ107は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108も、始動口105及び106と同様、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。
第1始動口105及び第2始動口106の右側には大入賞口111が設けられる。大入賞口111も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっており、遊技球を大入賞口111へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口111へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、大入賞口111が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、大入賞口111が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口111への入賞は不可能であり、大入賞口111が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口111への入賞が可能となる。大入賞口111が開状態となることを、大入賞口111の開放とも言う。大入賞口111は、通常、閉鎖されており、特別図柄抽選にて大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口111に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば14個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口112が設置される。遊技機100は、普通入賞口112への入賞を検出した場合には所定個数(例えば3個)の賞球を払い出す。尚、第1始動口105、第2始動口106、ゲート108、大入賞口111、普通入賞口112は、図1に示した位置に限らず遊技領域103内の任意の位置に配置されて良い。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111及び普通入賞口112の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口113が設けられている。遊技盤101の右下部分には情報表示部114が設けられている(詳細は後述)。回収口113及び情報表示部114の設置位置も任意に変更可能である。
遊技盤101の外周部分には、外枠10、内枠11及び扉枠12から成る枠部材が設けられている。扉枠12には、窓部12aが形成された扉枠12の周囲(扉枠12の外周部分)において、任意の演出に用いられる各種演出部材等が組み込まれている。演出部材としては、第1のスピーカ115a、第2のスピーカ115b、第3のスピーカ115c(以下、いずれのスピーカであるかを区別する必要がない場合は、単に「スピーカ115」と称することがある)、演出ライト部116、及び、枠可動役物117が組み込まれている。スピーカ115からは演出に用いられる音声が出力される。演出ライト部116は複数のランプ及び複数のモータを有しており、各モータの駆動により各ランプによる光の照射方向を上下又は左右方向に変更することができる。枠可動役物117は、基本的に基準位置で待機しており、演出に用いられるときに作動位置に移動して演出の一部を構成する。
枠可動役物117について詳説すると、枠可動役物117は折畳式可動役物であり、扉枠12の左上部及び右上部に一つずつ設けられている。左上部及び右上部に設けられた枠可動役物117は、基準位置において、夫々、枠可動役物117の左側及び右側が共に扉枠12に接触するように配される一方、作動位置において、前者は、左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動され、後者は、右側を回動基端側とし左側を回動先端側として前方へ回動されて、枠可動役物117の回動先端側は基準位置に比べて遊技者に向かって突出する。図1は枠可動役物117が基準位置にある状態を示している。
扉枠12において、右下位置には操作ハンドル119が配置されている。操作ハンドル119は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材120が設けられている。発射指示部材120は、操作ハンドル119により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材120を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材120を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。
扉枠12において遊技領域103の下方には、演出ボタン121、十字キー122、上皿(打球供給皿)123、上皿レバー124、下皿(余剰球受皿)125及び下皿レバー126などが設けられている。演出ボタン121及び十字キー122は、遊技者からの操作を受ける操作受付部(操作入力部又は操作部と呼んでも良い)を構成している。上皿123は遊技球を収容可能な形状を有しており、収容している遊技球を発射部へ送り出す。上皿レバー124は上皿123に収納された遊技球を下皿125に送り出す手段である。下皿125は上皿123に収容しきれない遊技球を収容可能な形状を有しており、遊技球を貯留する。下皿レバー126は下皿125の下面の一部を開口する開口手段であり、遊技者が下皿レバー126を操作することで下皿125に貯留された遊技球が下皿125の下方に配置された箱体(不図示の所謂ドル箱)に落下する。
演出に用いられる可動役物は、遊技盤101上にも設けられている。本実施形態において遊技盤101上には盤可動役物130が設けられる。例えば、盤可動役物130を用いた演出の実行時において、可動役物130は、図1に示した位置から下方へスライドして画像表示部104の前面へ進出し、それ以外のときは図示のように画像表示部104の上部に設けられた収納スペースに退避している。
<<情報表示部>>
図2に示す如く、情報表示部114は、特別図柄抽選の抽選結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部201、普通図柄抽選の抽選結果を示す普通図柄を表示する普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205を備えている。各表示部201〜205をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。特別図柄表示部201は、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示部201bを有する。保留表示部203は、表示部203a、203b及び203cを有する。第1特別図柄抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U1として表示部203aに表示される。第2特別図柄抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U2として表示部203bに表示される。遊技球がゲート108を通過したことによる普通図柄抽選の権利は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U3として表示部203cに表示される。
<<遊技機の背面構成>>
図3を参照して、遊技機100の背面構成を説明する。図3は、遊技機100の背面構成を示す、遊技機100の背面斜視図である。遊技機100の裏面には、主制御基板301、賞球制御基板302、演出制御基板303、遊技機100内の各基板に電源を供給する電源基板304、及び、出力端子基板305等が設けられている。それらの各基板(特に演出制御基板303)は複数のプリント基板から形成されていても良い。また、遊技機100の裏面には、電源基板304に電力を供給するための電源プラグ315や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。また、主制御基板301にはRAMクリアスイッチ(不図示)が設けられている。遊技機100の電源がオフ状態であるときに、RAMクリアスイッチを押しながら電源スイッチを押して電源をオンにすることで、遊技機100に電力が供給されると共にRAMクリア準備状態となり、その状態で再度RAMクリアスイッチを押すことで遊技機100の遊技情報を初期化(RAMクリア)することができる(即ち、遊技機100を初期状態にすることができる)。尚、RAMクリアスイッチが押さずに電源スイッチを押して電源をオンにすると、電源オフ前の遊技機100の遊技情報に基づいて遊技機100が制御される。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件が成立すると、その成立タイミングに応じた特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づく特別図柄抽選(大当たり抽選)を行う。特図判定用情報の取得は、特別図柄抽選の権利の取得に相当する。特別図柄抽選では、大当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、或いはハズレであるか)が判定される。尚、大当たりの当選を大当たりの発生と表現することがある(後述の小当たりについても同様)。また、或る特図判定用情報が大当たりに当選していることを、当該特図判定用情報が大当たりであるなどと表現することもある(後述の小当たりについても同様)。第1特別図柄抽選をおこなった場合、遊技機100は、第1特別図柄表示部201aの第1特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、第1特別図柄抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち第1特別図柄抽選の抽選結果を示す態様で)第1特別図柄を停止表示させる。一方、第2特別図柄抽選をおこなった場合、遊技機100は、第2特別図柄表示部201bの第2特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、第2特別図柄抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち第2特別図柄抽選の抽選結果を示す態様で)第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1〜第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。例えば、大当たりを示す所定の図柄で特別図柄を停止表示させた場合(即ち、特別図柄抽選で大当たりに当選した場合)には、大当たりを示す組み合わせ(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。
当選した大当たりの種類に応じて、停止表示される第1〜第3装飾図柄の組み合わせは異なる。例えば、後述の通常長当たり(図7参照)に当選した場合には、各装飾図柄を通常長当たりを示す青色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」及び「7,7,7」を除く「2,2,2」などの数字図柄のゾロ目)で停止表示させ、後述の確変長当たり(図7参照)に当選した場合には、各装飾図柄を確変長当たりを示す赤色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」又は「7,7,7」の数字図柄のゾロ目)で停止表示させる。後述の突確短当たり、潜確短当たり(図7参照)又は小当たりに当選した場合には、各装飾図柄を突確短当たり、潜確短当たり又は小当たりを示す装飾図柄(例えば、「チャンス」の文字が記された、モード移行を示す文字図柄のゾロ目)で停止表示させる。尚、確変長当たりに当選した場合であっても、画像表示部104上に通常長当たり等を示す装飾図柄を停止表示させ、その後(例えば大当たり遊技移行前や大当たり遊技移行後)において、確変長当たりであることを明示する昇格演出を行うこともある。
特別図柄抽選の結果がハズレの場合(即ち、特別図柄抽選に落選した場合、換言すれば大当たりに当選していない場合)、第1〜第3装飾図柄を、例えば、ハズレを示す所謂バラケ目で停止させる。バラケ目とは、第1〜第3装飾図柄の内の2つ又は3つが、互いに非共通の図柄とされている状態を指す。
大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、大入賞口111を開放させるラウンド遊技を、当選した大当たりの種類(図7参照)に応じたラウンド分(例えば16ラウンド分)実行する大当たり遊技が行われる。大入賞口111の開放中に遊技球が大入賞口111へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技状態は、大当たり遊技が終了することによって終了する。
大当たり遊技中には、特別図柄抽選は行われない。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指し、左打ちでは第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができない。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は、特別図柄抽選を行う状態へ復帰する。この際、当選した大当たりの種類に応じて遊技状態が変更されうる。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口111の開放を伴う遊技状態(大当たり遊技状態を含む)を除いて、通常遊技状態としての低確率非電サポ遊技状態、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態、及び、確変遊技状態とも言うべき高確率電サポ遊技状態の内、何れか1つの遊技状態をとる。遊技機100の初期状態における遊技状態は、低確率非電サポ遊技状態である。電サポとは、電チューサポート機能の略であり、詳細については後述する。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び低確率電サポ遊技状態は、低確率遊技状態に属する。低確率遊技状態において、遊技機100は、低確率特図当たり判定テーブル(後述の図6のテーブルTAt1参照)を用いた特別図柄抽選を行い、本実施形態では例として、1/399の確率で大当たりに当選する特別図柄抽選を行うものとする。
高確率電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、高確率遊技状態に属する。高確率遊技状態において、遊技機100は、高確率特図当たり判定テーブル(後述の図6のテーブルTAt2参照)を用いた特別図柄抽選を行い、ここでは例として、10/399の確率で大当たりに当選する特別図柄抽選を行うものとする。つまり、高確率遊技状態では、低確率遊技状態に比べて、10倍高い確率で大当たりに当選するようになっている。従って、大当たりの当選し易さに関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。
低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポの具体的な内容としては、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、例えば、電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普通図柄抽選の当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られ、結果、電サポ遊技状態では、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、特別図柄抽選の契機は主として第2始動口106への入賞となる。尚、遊技領域103には、右打ちによる遊技球の第1始動口105への入賞を阻害するための釘や障害物が設けられている。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、特別図柄抽選の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の内部構成>>
図4を参照して、遊技機100の内部構成を説明する。図4は、遊技機100内の、制御に関わる部分のブロック図である。図4に示す如く、遊技機100に設けられた制御部400は、遊技の進行を制御する主制御部401と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403とを備えている。制御部400の他、図4に示される各構成要素が遊技機100に設けられる。例えば、図3の主制御基板301、賞球制御基板302及び演出制御基板303により、夫々、図4の主制御部401、賞球制御部402及び演出制御部403が形成され、図3の出力端子基板305は図4の盤用外部情報端子基板491を含む。
[1.主制御部]
主制御部401は、CPU(Central Processing Unit)411と、ROM(Read Only Memory)412と、RAM(Random Access Memory)413と、不図示の入出力インターフェース(I/O)等を備えて構成される。主制御部401におけるCPU、ROM、RAMを、夫々、特に、メインCPU、メインROM、メインRAMとも呼ぶ。メインCPU411は、遊技の進行に関する各種プログラム等をメインROM412から読み出し、メインRAM413をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。図4に示す如く、メインROM412には、テーブルTAt、TZt、THt、FAt、FZt、FHt及びDKtが格納され、メインRAM413には、記憶領域413a〜413jが設けられている。この他にも、様々なテーブルをメインROM412に格納しておくことができると共に、様々な記憶領域をメインRAM413に設けておくことができる。
また、主制御部401には、遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略すことがある)が接続されている。例えば図4に示すように、主制御部401には、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW414aと、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW414bと、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW415と、大入賞口111へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW416と、普通入賞口112へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW417とが接続されている。
SW414a及び414b並びにSW415〜417の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部401へ出力し、主制御部401は、入力された検出信号に基づき、特別図柄抽選を受けるための権利に相当する特図判定用情報を記憶したり、特図判定用情報を用いて特別図柄抽選をおこなったり、賞球制御部402に対して賞球の払い出し指示をおこなったりする。SW414a、414b、415、416及び417として、近接スイッチなどを採用することができる。また、第1始動口105が遊技盤101上に複数設けられている場合、複数の第1始動口105の夫々に対して第1始動口SW414aが設けられる。第2始動口106、ゲート108、大入賞口111又は普通入賞口112が複数設けられる場合も同様である。
また、主制御部401には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。例えば図4に示すように、主制御部401には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド420と、大入賞口111を開閉動作させる大入賞口ソレノイド421が接続されている。主制御部401は、普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップソレノイド420に対し電気信号を入力又は非入力とし、特別図柄抽選の抽選結果に基づき大入賞口ソレノイド421に対し電気信号を入力又は非入力とする。ソレノイド420、421は、夫々、主制御部401から供給される電気信号を機械的な運動に変換することで、電動チューリップ107の開閉動作、大入賞口111の開閉動作を行う。
また、主制御部401には、図2の情報表示部114内の各種表示部が接続される(但し、図4において表示部204及び205の図示は省略)。主制御部401は、特別図柄抽選の抽選結果に基づき第1特別図柄表示部201a又は第2特別図柄表示部201bの表示制御を行い、普通図柄抽選の抽選結果に基づき普通図柄表示部202の表示制御を行う。更に、主制御部401は、保留情報数U1、U2及びU3に基づき保留表示部203の表示内容を制御する。
[1−1.メイン処理]
図5に、主制御部401が行う主だった処理を列記する。遊技機100へ電力が供給されると、メインCPU411によりメイン処理が実行される。メイン処理において、メインCPU411は、主制御部401のCTC(タイマカウンタ)などの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容を示す設定情報を設定記憶領域413aに記憶させる。例えば、後述のタイマ割込処理を実行する周期などを示す情報が、設定情報に含まれる。また、メイン処理では、遊技機100への電源の遮断の有無が監視され、電源が遮断された場合にはバックアップ情報を生成して、該バックアップ情報をバックアップ記憶領域413bに記憶させる。メインRAM413にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(例えば1日)電源が供給されるようになっている。このため、メインRAM413は、遊技機100の電源が遮断されても一定期間、バックアップ記憶領域413bに記憶されたバックアップ情報を保持できる。
[1−2.タイマ割込処理]
メインCPU411は、メイン処理により設定記憶領域413aに記憶された周期(例えば数ミリ秒又はそれ以下の周期)で、メイン処理に対しタイマ割込処理を割り込み実行する(図5参照)。タイマ割込処理において、メインCPU411は、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理を順次実行する。
[1−2−1.乱数更新処理]
乱数更新処理を説明する(図5参照)。乱数更新処理において、メインCPU411は、カウンタ記憶領域413cに記憶された各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。カウンタ記憶領域413cには、特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数カウンタC5を含む、主制御部401が管理する各種乱数カウンタのカウント値が記憶されている。カウンタC1〜C5は、夫々、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数、普図当たり乱数、普図図柄乱数をカウントする。乱数更新処理において、メインCPU411は、乱数カウンタC1〜C5の内、何れか任意のカウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。ここでは例えば、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数を、夫々、「0〜398」、「0〜99」、「0〜499」の範囲内でカウントさせるものとする。普図当たり乱数及び普図図柄乱数は、例えば「0〜9」の範囲内でカウントされる。尚、本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
[1−2−2.スイッチ処理]
スイッチ処理を説明する(図5参照)。スイッチ処理において、メインCPU411は、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理及び普通入賞口スイッチ処理を順次実行する。
始動口スイッチ処理は、第1及び第2始動口スイッチ処理から成る(図5参照)。第1始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、第1始動口SW414aにより第1始動口105に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口105への入賞に基づく第1始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cの特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2及び特図変動パターン乱数カウンタC3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を、特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)をメインRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。第2始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、第2始動口SW414bにより第2始動口106に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口106への入賞に基づく第2始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cの特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)を、メインRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。
特図判定用情報記憶領域413dは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413dには、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413d内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413dに記憶された各特図判定用情報に対し、特別図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする。始動口スイッチ処理の中で実行される事前判定処理については後述する。
ゲートスイッチ処理(図5参照)において、メインCPU411は、ゲートSW415によりゲート108を通過した遊技球が検出されたタイミングで、カウンタ記憶領域413cの普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数カウンタC5のカウント値を取得し、取得したカウンタC4及びC5のカウント値を普図当たり乱数及び普図図柄乱数として含んだ普図判定用情報(普図保留情報)を、メインRAM413の普図判定用情報記憶領域413iに記憶させる。普図判定用情報記憶領域413iは、普図判定用情報を所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413i内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域記憶領域413iに記憶された各普図判定用情報に対し普通図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
大入賞口スイッチ処理(図5参照)において、メインCPU411は、大入賞口111に入賞した遊技球を大入賞口SW416により検出する。普通入賞口スイッチ処理(図5参照)において、メインCPU411は、普通入賞口112に入賞した遊技球を普通入賞口SW417により検出する。
[1−2−3.特別図柄処理]
特別図柄処理を説明する(図5参照)。特別図柄処理において、メインCPU411は特図判定を実行する。特図判定は、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定から成る。上述の特別図柄抽選は、特図当たり判定及び特図図柄判定を含み、特図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。故に、特図判定は特別図柄抽選を包含すると考えても良いし、特図判定と特別図柄抽選は互いに等価であると考えても良い。特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されている特図判定用情報を用いて、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を特図判定結果記憶領域413eに記憶させる。そして、特図変動パターン判定によって選択された特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動表示を行った後、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す図柄で(特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す態様で)特別図柄を停止させる。
メインCPU411は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果を含む変動開始コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行開始を指示し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行終了を指示する。また、特図当たり判定の結果が大当たり又は小当たりの当選を示しているとき、メインCPU411は、変動停止コマンドに続きオープニングコマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し当たり演出の実行開始を指示し、大当たり遊技又は後述の小当たり遊技の終了時においてエンディングコマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し当たり演出の実行終了を指示する。RAM413に設定されたこれらのコマンドは、後述の出力処理(図5参照)において演出制御部403に出力される。
特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413d内で最も優先順位を高く設定された特図判定用情報を判定対象(当該判定対象)TTとして取得し、判定対象TTの特図判定用情報を用いて特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413dから消去されて(故に保留情報数U1又はU2が1だけ減少し)他の記憶領域(不図示)に移される。尚、特別図柄処理において、記憶領域413dに特図判定用情報が記憶されていない場合には、特図判定が行われることなく特別図柄処理を終える。
特別図柄処理において、メインCPU411は、まず、メインROM412に記憶された特図当たり判定テーブルTAtと判定対象TTの特図当たり乱数との比較を伴う特図当たり判定を行う。
図6に示すように、特図当たり判定テーブルTAtは、低確率特図当たり判定テーブルTAt1と、高確率特図当たり判定テーブルTAt2とから構成される。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。
メインCPU411は、特図当たり判定時(即ち特別図柄抽選時)に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。ここでは、大当たりの当選確率(特別図柄抽選の当選確率)が、低確率遊技状態、高確率遊技状態において、夫々、1/399、10/399となるように、特図当たり判定テーブルTAtが形成されているものとする。
また、メインCPU411は、特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる態様の特別図柄で表される特定のハズレである。メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。ここでは、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率は1/399であるとする。但し、第2特別図柄についての特図当たり判定においては(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定においては)、特図当たり乱数の如何に関係なく、小当たりに当選することは無い。
図7は、大当たりの種類を示す図である。大当たりの種類として、特A〜特I及び通A〜通Cがある。特A〜特Gは確変長当たりに属し、特Hは突確短当たり(確変短当たり))に属し、特Iは潜確短当たりに属する。通A〜通Cは通常長当たりに属する。特C〜特Gは、確変長当たりの一種であるランクアップボーナス(以下、RUBと称することがある)に属する。RUBでは、大当たり遊技の開始時点において大入賞口111のロング開放を伴うラウンドが何ラウンドまで継続するのかが遊技者に秘匿にされ、ラウンドの追加の有無を大当たり遊技中に段階的に遊技者に告知してゆく。
特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、特H、特Iのラウンド数は、夫々、5、16、5、7、9、11、16、2、2である。通A〜通Cのラウンド数は全て5である。尚、大当たりにおける“R”はラウンドを示す。各ラウンドにおいて、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(所定時間)に達するまで、大入賞口111が開放される。但し、各ラウンドにおいて、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間に達さなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定数に達した時点で大入賞口111は閉鎖される。以下の大入賞口111の開放時間に関する説明では、各ラウンドにおいて大入賞口111への遊技球の入賞数が所定数に達していない状況を想定している。
確変長当たり及び通常長当たりにおける各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、所定のロング開放時間(例えば30秒)であって、突確短当たり及び潜確短当たりにおける各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、ロング開放時間より短い所定のショート開放時間(例えば0.2秒)である。各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、確変長当たり及び通常長当たり間で同じであるが、確変長当たり及び通常長当たり間で多少異なっていても良い。各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、突確短当たり及び潜確短当たり間で同じであるが、突確短当たり及び潜確短当たり間で多少異なっていても良い。尚、大入賞口111がロング開放時間分、開放されることをロング開放と称し、大入賞口111がショート開放時間分、開放されることをショート開放と称することがある。
第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、特H、特I、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、40%、5%、9%、5%、4%、3%、2%、5%、10%、3%、4%、10%である。第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、20%、40%、9%、5%、4%、3%、2%、3%、4%、10%である。つまり、第2特別図柄についての特別図柄処理において、特H及び特Iの大当たりに当選することは無い。
図8に、大当たりの発生を契機とした遊技状態の変化の様子を示す。
確変長当たり又は突確短当たりに属する何れかの大当たりに当選した場合、メインCPU411は、当選した大当たりの種類に対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、その後、所定の低確率非電サポ移行条件が成立するまで、その設定内容(高確率電サポ遊技状態)を維持し、低確率非電サポ移行条件が成立すると遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。低確率非電サポ移行条件は、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数(即ち特別図柄が変動表示を介して変動停止した回数)が高確率付与回数以上且つ電サポ付与回数以上になることで成立する。
高確率付与回数とは、高確率遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がik回分だけ変動する間、遊技状態が高確率遊技状態とされ且つ特別図柄がik回分だけ変動した後は低確率遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する高確率付与回数はik回である(ikは整数)。低確率遊技状態と比べて高確率遊技状態では大当たりが発生しやすくなるため、高確率付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がid回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がid回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はid回である(idは整数)。非電サポ遊技状態と比べて電サポ遊技状態では始動条件が成立し易くなるため、電サポ付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
確変長当たり又は突確短当たりに属する大当たりに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数は共に10000回である(図7参照)。故に、確変長当たり又は突確短当たりの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が10000回に達すると、低確率非電サポ移行条件が成立して遊技機100の遊技状態は低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。但し、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、確変長当たり又は突確短当たりの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
潜確短当たりに属する大当たり(即ち特I)に当選した場合、メインCPU411は、特Iに対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態に設定し、その後、所定の低確率非電サポ移行条件が成立するまで、その設定内容(高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態)を維持し、低確率非電サポ移行条件が成立すると遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。
特Iの大当たりが発生した際に、遊技機100の遊技状態が高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態の何れに設定されるのかは、特Iの大当たりの発生が「初回」であるか「初回以外」であるか(即ち「初回」に該当するか否か)に依存する。特Iに対応する大当たり遊技の終了後の遊技機100の遊技状態は、特Iの大当たりの発生が「初回」である場合(「初回」に該当する場合)には、高確率非電サポ遊技状態に設定され、特Iの大当たりの発生が「初回以外」である場合(「初回」に該当しない場合)には、高確率電サポ遊技状態に設定される。ここで、発生した特Iの大当たりが「初回」に該当するか否かは、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態に基づいて判定される。特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であれば、当該特Iの大当たりは「初回」に該当すると判定され、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態以外であれば、当該特Iの大当たりは「初回」に該当しないと判定される。尚、「初回」に該当するか否かの基準はこれに限られるものではなく、例えば、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率遊技状態であれば当該特Iの大当たりは「初回」に該当し、且つ、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態であれば当該特Iの大当たりは「初回」に該当しないと判定されることとしても良い。
初回の特Iに対する高確率付与回数、電サポ付与回数は、夫々、10000回、0回であり、初回以外の特Iに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数は共に10000回である(図7参照)。故に、初回又は初回以外の特Iの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が10000回に達すると、低確率非電サポ移行条件が成立して遊技機100の遊技状態は低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。但し、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、特Iの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
通常長当たりに属する何れかの大当たりに当選した場合、メインCPU411は、当選した大当たりの種類に対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、その後、所定の低確率非電サポ移行条件が成立すると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。通A〜通Cに対する高確率付与回数は0回であり、通A、通B、通Cに対する電サポ付与回数は、夫々、50回、30回、20回である。通常長当たりの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が電サポ付与回数に達すると、低確率非電サポ移行条件が成立して遊技機100の遊技状態は低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。
尚、小当たりに当選した場合も、大入賞口111の開放を伴う遊技(これを小当たり遊技という)が実行されるが、主制御部401は、小当たりの当選を契機として遊技機100の遊技状態(特別図柄抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)を変化させない。つまり、小当たりの当選の前後間で遊技機100の遊技状態(特別図柄抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)は変化しない。小当たり遊技では、大入賞口111のショート開放時間(例えば0.2秒)による開放(即ちショート開放)が複数回繰り返される。
特別図柄処理に内包される特図図柄判定について説明する(図5参照)。メインCPU411は、メインROM412に記憶されている特図図柄判定テーブルTZtと判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて、特別図柄をどのような図柄で停止させるかを決定するための特図図柄判定を行う。大当たりの当選時においては、当該比較結果に基づいて大当たりの種類が判定されることになる。
特図図柄判定テーブルTZtは、第1特図図柄判定テーブルと、第2特図図柄判定テーブルとから構成される。判定対象TTが第1始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第1特図図柄判定テーブルを用いて、判定対象TTが第2始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第2特図図柄判定テーブルを用いて、特図図柄判定が行われる。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合(図7参照)で定まるように、夫々、第1、第2特図図柄判定テーブルが形成されている。
図7から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値よりも大きいことを意味する。“大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値”を、大当たり遊技におけるラウンド数の期待値(大入賞口111のロング開放を伴うラウンド数の期待値)、又は、大当たり遊技における大入賞口111の総開放時間の最大値の期待値に読み替えても良い。
メインCPU411は、特別図柄処理において、特図変動パターンテーブルTHtと判定対象TTの特図変動パターン乱数とに基づき、判定対象TTに対する特図変動パターンを判定する特図変動パターン判定を行う。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。特図変動パターンテーブルTHtには複数の特図変動パターンが含まれており、特図変動パターン判定において判定対象TTに対する1つの特図変動パターンが選択される。各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さ)を定義している。
特図判定結果記憶領域413e(図4参照)には、判定対象TTについての特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の各判定結果が、互いに対応付けられた状態で記憶される。
[始動口スイッチ処理の中の事前判定処理]
また、始動口スイッチ処理の中でメインCPU411は事前判定処理を実行する(図5参照)。事前判定処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定処理の判定結果(即ち、事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果)は事前判定情報記憶領域413hに記憶され、事前判定処理の判定結果を含む事前判定コマンドがメインRAM413に設定されて、後述の出力処理にて演出制御部403に送信される。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、それが記憶領域413dに記憶される前に始動口スイッチ処理の中で実行される。
[1−2−4.普通図柄処理]
普通図柄処理(図5参照)を説明する。普通図柄処理において、メインCPU411は、普図判定用情報記憶領域413i内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得して、普図当たり判定テーブルFAt、普図図柄判定テーブルFZt及び普図変動パターンテーブルFHt並びに普図判定対象FFなどに基づき、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定から成る普図判定(普通図柄抽選に相当)を実行し、普図判定の判定結果を普図判定結果記憶領域413jに記憶させると共に、普図判定の判定結果に基づいて普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413iから消去されて(故に保留情報数U3が1だけ減少し)他の記憶領域(不図示)に移される。尚、普通図柄処理において、記憶領域413iに普図判定用情報が記憶されていない場合には、普図判定が行われることなく普通図柄処理を終える。
普図当たり判定では、普図当たりに当選したか否かが判定される。普図当たりに当選した場合、普図図柄判定テーブルFZtを用いた普図図柄判定により普図当たりの種類が判定される。普図当たりには、長開放当たりと短開放当たりとがある。電動チューリップ107が開状態とされる時間は、長開放当たりの方が短開放当たりよりも長い。普図変動パターン判定において、メインCPU411は、電サポの付与有無などに基づき、普図変動パターンテーブルFHtに含まれる複数の普図変動パターンの中から普図判定対象FFに対する普図変動パターンを選択する。普図変動パターンは、普通図柄の変動時間等を規定している。メインCPU411は、普図判定の判定結果が記憶された普図判定結果記憶領域413jの記憶内容に基づいて、普通図柄の表示制御を行わせる。例えば、普図変動パターン判定によって選択された普図変動パターンが示す変動時間だけ普通図柄の変動表示を行った後、普図当たり判定及び普図図柄判定の判定結果を示す図柄で(普図当たり判定及び普図図柄判定の判定結果を示す態様で)普通図柄を停止させる。
[1−2−5.電動役物制御処理]
電動役物制御処理を説明する(図5参照)。電動役物制御処理では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。
大入賞口処理では、特図判定の結果が大当たりの当選を示しているときに、大当たりの種類に応じた大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作され、特図判定の結果が小当たりの当選を示しているときに、小当たり用の大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。大入賞開放パターンテーブルDKtには、大入賞口111の開放態様を定義した大入賞口開放パターンが大当たりの種類ごとに格納されていると共に、小当たり用の大入賞口開放パターンが格納されている。メインCPU411は、テーブルDKtを参照して大入賞口処理を実現する。尚、テーブルDKtにおいて、特Iの大当たりに対する大入賞口開放パターンと、小当たり用の大入賞口開放パターンとを同一又は類似のパターンに設定しておくと良い。つまり、小当たり遊技における大入賞口111の開閉態様と、潜確短当たりに当選した場合の大当たり遊技における大入賞口111の開閉態様とを同一又は類似の開閉態様にしておくと良い。
大入賞口111の開放を伴う大当たり遊技は、大当たりを示す態様で特別図柄が特別図柄表示部201に停止表示された後に開始される。大当たり遊技が開始されると、所定のオープニング期間(換言すればオープニング時間;例えば10秒)の経過後に、大当たりの種類に応じた規定最大開放時間(所定時間)だけ大入賞口111を開放させるラウンド遊技が、所定のインターバル期間(換言すればインターバル時間)を隔ててRmax回実行される。Rmaxは、大当たりの種類に応じたラウンド数(図7参照)を表す。但し、上述したように、各ラウンド(即ち各ラウンド遊技)において、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(ロング開放時間又はショート開放時間)に達していなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値(例えば10個)に達した時点で大入賞口111は閉鎖され、当該ラウンド(ラウンド遊技)は終了する。そして、最後のラウンド遊技が終了し、所定のエンディング期間(換言すればエンディング時間;例えば5秒)が経過すると大当たり遊技が終了される。オープニング期間及びエンディング期間は、大当たり遊技の実行期間に含まれないと考えても良い。小当たり遊技についても同様である。
大入賞口開放パターンにおいて、上記の規定最大開放時間及びインターバル期間が定義されており、オープニング期間及びエンディング期間も定義されうる。
―――大入賞口111が開放される遊技の有利性について―――
ここで、大入賞口111が開放される遊技の有利性について説明する。本実施形態において、大当たり遊技及び小当たり遊技は大入賞口111が開放される遊技である。大入賞口111が開放される遊技は、大入賞口111への遊技球の入賞によって賞球を得られる機会が与えられるため、大入賞口111が開放されない遊技(例えば通常遊技状態における遊技)よりも遊技者にとって有利である、と言える。ここにおける有利とは、大入賞口111の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。但し、大入賞口111がロング開放される場合は遊技球を大入賞口111に入賞させることが比較的容易であるのに対して、大入賞口111がショート開放される場合は遊技球を大入賞口111に入賞させることが比較的困難である(大入賞口111への遊技球の入球が規制されている)。つまり、大入賞口111がロング開放される1つのラウンドは大入賞口111がショート開放される1つのラウンドよりも、遊技者に有利である。
この観点からすると、大入賞口111をロング開放させるラウンド遊技を含んだ大当たり遊技は、大入賞口111をショート開放させるラウンド遊技のみから構成される大当たり遊技又は小当たり遊技よりも有利であり、例えば、特Aの大当たり遊技は、特Hの大当たり遊技及び小当たり遊技よりも有利であるといえる(図7参照)。
また、大入賞口111をロング開放させるラウンド遊技を含んだ大当たり遊技については、大入賞口111をロング開放させるラウンド(ラウンド遊技)の数が多いほど、有利であり、例えば特Bの大当たり遊技は特Aの大当たり遊技よりも有利であるといえる(図7参照)。大入賞口111のショート開放についても同様に考えても良い。
また、大当たり遊技の実行中又は大当たり遊技の後、大入賞口処理の中で遊技状態設定処理(図5参照)が実行される。遊技状態設定処理において、メインCPU411は、遊技状態を定める高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグなどの各種遊技フラグを遊技フラグ記憶領域413fに設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがメインRAM413に設定される。
従って、特A〜特Hの何れかの大当たりに伴う遊技状態設定処理では(図7参照)、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。
初回の特Iの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがONとされる一方で電サポ遊技フラグがOFFとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに夫々「10000」及び「0」が設定される。初回以外の特Iの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。
通A、通B又は通Cの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数Xに「0」が設定される。通A、通B、通Cの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、電サポ遊技残回数Jに、夫々、「50」、「30」、「20」が設定される。つまり、或る大当たりに伴って実行される遊技状態設定処理にて設定される高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jは、夫々、当該大当たりに対応する高確率付与回数及び電サポ付与回数(図7参照)と一致している。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。上述したように、遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアスイッチを用いて遊技機100の遊技情報を初期化することで、初期状態となる。
電チュー処理において、メインCPU411は、普通図柄処理の処理結果に基づき電動チューリップ107を開閉動作させる。普通図柄抽選で当たり(普図当たり)に当選した場合に、所定時間、電動チューリップ107が開状態とされる。
[1−2−6.賞球処理]
賞球処理において、メインCPU411は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を、賞球コマンドとして賞球情報記憶領域413gに設定する。
[1−2−7.出力処理]
出力処理において、メインCPU411は、メインRAM413内の各記憶領域の記憶内容を示す情報(任意のコマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(賞球制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。尚、出力処理において、メインCPU411は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できる。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によってメインCPU411が実行する処理はメイン処理に戻る(図5参照)。
また、図4に示すように、主制御部401には盤用外部情報端子基板491が接続されており、主制御部401は、メインRAM413内の記憶内容を示す情報を、基板491を通じて外部(例えば遊技施設のホールコンピュータ)に出力することができる。
[2.賞球制御部]
賞球制御部402(図4参照)は、CPUと、ROMと、RAMと、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。賞球制御部402は、主制御部401からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、賞球の払い出しを行う。
賞球制御部402には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。例えば図4に示すように、賞球制御部402には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW424と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW425と、上皿123内に遊技球があるかを検出する球有り検出SW426と、満タン検出SW427が接続されている。満タン検出SW427は、上皿123が遊技球で満たされていることを検出する上皿満タン検出SWと、下皿125が遊技球で満たされていることを検出する下皿満タン検出SWとを含む。SW424〜427の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部402へ出力する。賞球制御部402は、主制御部401から出力された払い出し指示や、SW424〜427から入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部402は、SW424〜427から入力される検出信号を主制御部401へ出力しても良い。
また、賞球制御部402には、発射部428が接続される。賞球制御部402は、発射部428に対する遊技球の発射の操作(遊技者による操作)を検出して遊技球の発射を制御する。発射部428は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部402は、発射部428のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。
また、賞球制御部402には、賞球を払い出すための払出部429が接続される。払出部429は、遊技球を貯留する不図示の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出駆動モータを備える。賞球制御部402は、払出部429を制御して払出駆動モータを駆動させることで、各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112)への入賞に対応した賞球の払い出しを実現する。また、賞球制御部402には枠用外部情報端子基板492が接続されており、賞球制御部402が取り扱う各種情報を、基板492を通じて外部に出力することができる。
[3.演出制御部]
演出制御部403は、CPU431と、ROM432と、RAM433と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される(図4参照)。演出制御部403におけるCPU、ROM、RAMを、夫々、特に、サブCPU、サブROM、サブRAMとも呼ぶ。サブCPU431は、遊技機100が行う演出の制御に関する各種プログラムをサブROM432から読み出し、サブRAM433をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
演出制御部403は、画像表示部104の表示制御やスピーカ115の音声出力制御を行う画像/音声制御部(不図示)と、演出ライト部116及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びに枠可動役物117及び盤可動役物130の駆動制御を行うランプ制御部(不図示)などを備える。また、演出制御部403には、遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン121及び十字キー122が接続されている。演出制御部403は、演出ボタン121及び十字キー122に対する遊技者からの入力操作内容に応じた演出を行うことができる。
演出制御部403は、変動演出を含む任意の演出を、演出実現要素(演出手段)を用いて実現する。即ち、演出制御部403は、演出実現要素を制御することで演出実現要素に所望の演出を行わせる(この表現における演出の主体は演出実現要素であるが、本実施形態の説明では、主として、演出制御部403が演出の主体であると捉える)。演出実現要素は、画像表示部104、スピーカ115、演出ライト部116、枠可動役物117、演出ボタン121、盤ランプ135及び盤可動役物130の内、少なくとも1つを含む。変動演出は、特別図柄の変動表示中、変動開始時及び変動終了時において演出制御部403により実行される演出を指し、特図判定の判定結果を示唆する演出を含む。尚、演出による示唆、報知、告知又は通知等は、特に記述無き限り、遊技者に対するものと考えて良い。また、特に記述無き限り、演出制御部403の制御による任意の画像及び図柄の表示は、画像表示部104におけるそれらの表示を指す。
[3−1.演出メイン処理]
図9に、演出制御部403が行う主だった処理を列記する。演出制御部403へ電力が供給されると、サブCPU431により演出メイン処理が実行される。演出メイン処理において、サブCPU431は、演出制御部403内のCTCなどの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容をサブRAM433に記憶させる。
[3−2.演出タイマ割込処理]
サブCPU431は、演出メイン処理によりサブRAM433に記憶された設定内容に従う周期で、演出メイン処理に対し演出タイマ割込処理を割り込み実行する(図9参照)。演出タイマ割込処理において、サブCPU431は、演出用乱数更新処理、コマンド受信処理及び操作受付処理を順次実行する。
[3−2−1.演出用乱数更新処理]
演出用乱数更新処理において、サブCPU431は、サブRAM433内の演出用カウンタ記憶領域(不図示)に記憶された各演出用乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各演出用乱数カウンタのカウント値を更新する。任意の演出用乱数カウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。演出用乱数カウンタのカウント値を、各種演出で利用される演出用乱数の値として参照することができる。
[3−2−2.コマンド受信処理]
コマンド受信処理において、サブCPU431は、特図演出処理、普図演出処理及び当たり演出処理を実行する。
[3−2−2−1.特図演出処理]
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。サブCPU431は、主制御部401からの変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、主制御部401からの変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には変動演出内容決定処理が内包される。変動演出内容決定処理において、サブCPU431は、演出用乱数や主制御部401より受信したコマンド等に基づき変動演出の内容を決定する。具体的には例えば、各々に変動演出の内容を定義した複数の変動演出パターン(特図変動演出パターン)を含む変動演出パターンテーブル(特図変動演出パターンテーブル)が予めROM432に格納されており、変動演出内容決定処理において、変動開始コマンド等に基づき、当該変動演出パターンテーブルから1つの変動演出パターンを選択及び判定することで変動演出の内容を決定する。
また、サブCPU431は、主制御部401から事前判定コマンドを受信したとき、コマンド受信処理において、事前判定コマンドに基づく情報をサブRAM433に記憶すると共に保留増加処理を行う。保留増加処理では、事前判定対象に対応する保留画像を画像表示部104に追加表示する。事前判定対象に対応する保留画像は、後に、その事前判定対象が判定対象TTとなって変動開始コマンドが受信された際に、画像表示部104から消去される又は特定の表示位置にシフトされる。サブCPU431は、事前判定コマンドに基づき、事前判定対象についての先読み予告演出を行うこともできる。
[3−2−2−2.普図演出処理]
普図演出処理(図9参照)は、主制御部401から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、サブCPU431により実行される。普通図柄の変動開始時及び終了時において主制御部401から普通図柄に関するコマンドが演出制御部403に送信される。普図演出処理では、普通図柄の変動時における普図演出が実行される。
[3−2−2−3.当たり演出処理]
当たり演出処理(図9参照)は、主制御部401から当たり演出に関するコマンドが受信された場合にサブCPU431により実行される。大当たり遊技又は小当たり遊技である当たり遊技の開始時、終了時に、当たり演出に関するコマンドとして、夫々、オープニングコマンド、エンディングコマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。当たり演出処理において、演出制御部403は、オープニングコマンドの受信に応答して当たり演出を開始し、エンディングコマンドの受信に応答して当たり演出を終了させる。
オープニングコマンドに、オープニング期間を示す情報、当たりの種類(どの種類の大当たりであるか或いは小当たりであるか)を示す情報、大入賞口開放パターンを示す情報、及び、遊技機100の現在の遊技状態を特定可能な情報が含まれていて良い。エンディングコマンドに、エンディング期間を示す情報が含まれていて良い。演出制御部403はオープニングコマンド及びエンディングコマンドに含まれる情報に基づいて、当たり演出の内容を決定することが可能である。
[3−2−3.操作受付処理]
操作受付処理(図9参照)において、サブCPU431は、演出ボタン121又は十字キー122からの信号に基づき、遊技者による演出ボタン121又は十字キー122への操作状態(操作の入力有無及び操作の内容)を認識する。演出制御部403は、認識された操作状態に応じた演出を行うことができる。
<<特図変動パターンテーブルについて>>
図10を参照し、メインROM412に記憶される特図変動パターンテーブルTHtについて説明を加える。図10に、特図変動パターンテーブルTHtの構成要素の例である特図変動パターンテーブルTHt_aを示す。以下では、特に記述無き限り、特図変動パターンテーブルTHt_aを用いて特図変動パターン判定が行われることを想定する。
特図変動パターンテーブルTHt_aは、特図変動パターンTHp_a11〜THp_a17、THp_a21、THp_a31及びTHp_a41に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば特別図柄の変動時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さ)を定義している。特図変動パターンTHp_a11〜THp_a17における特別図柄の変動時間は、夫々、13.5秒、30秒、40秒、50秒、60秒、70秒、90秒であり、特図変動パターンTHp_a21、THp_a31及びTHp_a41における特別図柄の変動時間は全て40秒である。
特図変動パターンテーブルテーブルTHt_aは、テーブルTHt_a1〜THt_a5を含んで構成される。メインCPU411は、特図当たり判定の判定結果が、小当たり以外のハズレの場合、小当たりの場合、特A〜特G及び通A〜通Cの何れかの大当たりの場合、特Hの大当たりの場合、特Iの大当たりの場合、夫々、テーブルTHt_a1、THt_a2、THt_a3、THt_a4、THt_a5を選択する。
そして、メインCPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここではTHt_a1〜THt_a5の何れか)における特図変動パターンTHp_aiに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして特図変動パターンTHp_aiを選択及び設定する(ここで、iは11以上17以下の整数又は21、31若しくは41)。上述したように、特図変動パターン乱数は「0〜499」の範囲内の整数をとる乱数である。
テーブルTHt_a1では、特図変動パターンTHp_a11、THp_a12、THp_a13、THp_a14、THp_a15、THp_a16に対して、夫々、計450個の判定値「0〜449」、計34個の判定値「450〜483」、計8個の判定値「484〜491」、計5個の判定値「492〜496」、計2個の判定値「497〜498」、1個の判定値「499」を割り当てており、他の特図変動パターンには判定値を割り当てていない。
テーブルTHt_a2では、特図変動パターンTHp_a21に対して、計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、他の特図変動パターンには判定値を割り当てていない。
テーブルTHt_a3では、特図変動パターンTHp_a14、THp_a15、THp_a16、THp_a17に対して、夫々、計50個の判定値「0〜49」、計150個の判定値「50〜199」、計290個の判定値「200〜489」、計10個の判定値「490〜499」を割り当てており、他の特図変動パターンには判定値を割り当てていない。
テーブルTHt_a4では、特図変動パターンTHp_a31に対して、計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、他の特図変動パターンには判定値を割り当てていない。
テーブルTHt_a5では、特図変動パターンTHp_a41に対して、計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、他の特図変動パターンには判定値を割り当てていない。
尚、図10には示していないが、保留情報数(U1又はU2)が所定数(例えば3)以上であるときにおいて、判定対象TTの特図当たり判定の結果が小当たり以外のハズレであり且つ判定対象TTの特図変動パターン乱数が“0〜449”内の何れかである場合、13.5秒より小さな変動時間(例えば2秒)を持つ特図変動パターンを、判定対象TTに対する特図変動パターンとして選択及び設定するようにしても良い。
<<演出モードについて>>
演出制御部403は、主制御部401から受信したコマンド等に基づきつつ、所定の複数の演出モードの中から1つの演出モードを選択及び設定する。ここで選択される演出モードを、以下、対象演出モードと呼ぶことがある。演出制御部403は対象演出モードにて変動演出を含む各種の演出を行う。上記複数の演出モードには、第1〜第4の演出モードとしての通常モード、確変モード、潜伏モード及びチャンスモードが含まれる。演出制御部403は、通常モード、確変モード、潜伏モード及びチャンスモード間において、互いに異なる演出を実行する。
図11を参照し、対象演出モードは、高確率電サポ遊技状態において確変モードとされ、低確率電サポ遊技状態においてチャンスモードとされ、高確率非電サポ遊技状態において潜伏モードとされる。また、低確率電サポ遊技状態において、対象演出モードは通常モード又は潜伏モードとされる。例えば、低確率電サポ遊技状態において、小当たりに当選した場合、小当たり遊技後、所定の潜通移行条件が成立するまで対象演出モードが潜伏モードに設定され、潜通移行条件の成立後に対象演出モードが通常モードに設定される。潜通移行条件は、例えば、小当たり遊技後の特別図柄の変動回数(即ち特別図柄の変動表示を介した変動停止の回数)が所定回数(例えば40回)に達することで成立する。
<<信頼度(期待度)>>
ここで、用語“信頼度”を説明する。或る1つの特図判定用情報Q1に対して或る演出Q2が行われる場合において、特図判定用情報Q1が大当たりに当選する確率、即ち、特図判定用情報Q1に基づく特図当たり判定において大当たりと判定される期待値(確率論上の期待値)を、大当たりの信頼度、特図判定用情報Q1の信頼度、若しくは、演出Q2の信頼度と呼ぶ、又は、特図判定用情報Q1又は演出Q2に関連する用語(例えば、保留された特図判定用情報Q1についての保留画像)に対応付けつつ単に信頼度と呼ぶ。例えば、情報Q1が保留されている場合、情報Q1の信頼度を保留の信頼度などと呼ぶこともある。情報Q1が保留されているとは、情報Q1が特図判定用情報記憶領域413dに記憶されていて、情報Q1に基づく特別図柄の変動が未だ開始されていない状態を指す。演出Q2は、特図判定用情報Q1に対応する特別図柄の変動中に行われる当該予告演出(即ち変動演出)でありうるし、特図判定用情報Q1に対応する特別図柄の変動開始前に行われる先読み予告演出でありうる。用語“信頼度”を“期待度”に読み替えても良い。
任意の1つの特図判定用情報Q1に関して、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“r”で表し、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“v”で表す。そうすると、特図判定用情報Q1に対して演出Q2が行われるときの大当たりの信頼度は、“(100×v/(r+v))[%]”で表される。
<<各種演出の内容及び流れの説明>>
次に、演出制御部403が行うことのできる様々な演出、及び、その流れについて説明する。以下に述べる変動演出及び変動演出中の各種演出は、特に記述無き限り、注目した或る1つの特図判定用情報に対する変動演出(当該判定対象TTへの特図判定の結果に応じた変動演出)及び各種演出であると解される。また、以下では、遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であって且つ判定対象TTは第1始動条件の成立に基づいて取得された特図判定用情報であると想定する。尚、装飾図柄を含む、演出制御部403の制御の下で表示される図柄は、画像表示部104に表示される図柄であるとする。
演出制御部403は、変動演出において、特別図柄の変動表示の開始に同期して第1〜第n装飾図柄の変動表示を開始した後、特別図柄の変動表示の停止に同期して判定対象TTの特図判定の結果に応じた態様で第1〜第n装飾図柄の変動表示を停止させる。ここでnは、通常、2以上の任意の整数であるが、“n=1”でありうる。以下では、特に記述無き限り、n=3であるとする。
第1〜第3装飾図柄は、左図柄、右図柄及び中図柄から成る。画像表示部104には、左図柄が表示される左図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域及び中図柄が表示される中図柄表示領域が設定される。左、右及び中図柄表示領域の内、画像表示部104に正対する遊技者から見て、左図柄表示領域が最も左に位置し、右図柄表示領域が最も右に位置する。
[リーチ演出]
演出制御部403は、変動演出において、第1〜第n装飾図柄の内、第1〜第(n−1)装飾図柄の変動表示を共通の図柄にて仮停止させた後、リーチ演出を行うことができる。ここでは、説明の具体化のため、第1及び第2装飾図柄が左図柄及び右図柄であると考える。そうすると、演出制御部403は、左図柄及び右図柄の変動表示を共通の図柄にて仮停止させた後、リーチ演出を行うことができる。
装飾図柄の仮停止とは、厳密には装飾図柄を停止させていないが、遊技者に対しては、装飾図柄が停止したと認識させることが可能な態様で装飾図柄を画像表示部104上で微変動させる装飾図柄の変動表示態様である。具体的には例えば、第i装飾図柄を数字“2”が記された図柄にて仮停止させるとは、第i装飾図柄が数字“2”が記された図柄であることを遊技者が認識できるように、数字“2”が記された図柄を第i装飾図柄として画像表示部104における所定表示領域内で振動させつつ所定時間以上継続表示させることを意味する(iは整数)。
リーチ演出は、判定対象TTに対する大当たり遊技の実行の期待度が所定期待度KTREFよりも高いことを示唆する演出である。大当たり遊技の実行の期待度(以下、大当たりの期待度とも言う)とは、注目した1つの特図判定用情報(ここでは判定対象TT)が大当たりに当選している確率(統計上の確率)を表す。注目した1つの特図判定用情報に対して特定の演出が行われるのであれば、当該特図判定用情報に対する大当たりの期待度は、その特定の演出に対する大当たりの期待度(その特定の演出が割り当てられた特図判定用情報が大当たりに当選している確率)とも言える。所定期待度KTREFは、大当たりの当選確率として予め定められた確率OTKを示す、又は、その確率OTKよりも大きな所定値(例えば、確率OTKの5倍)を示す。確率OTKは、特図判定が低確率遊技状態で行われたならば“1/399”であり、特図判定が高確率遊技状態で行われたならば“10/399”である(図6参照)。ここでは、低確率非電サポ遊技状態であることを想定しているため“OTK=1/399”である。大当たりの期待度は上述の信頼度と同義である。
図12に示す如く、リーチ演出では、例えば、遊技上の課題(遊技上の敵キャラクタを倒す課題など)が発生し、その課題が達成されるか否かを示す演出が実行される。判定対象TTが大当たりに当選しているとき、当該課題が達成される演出が行われることで大当たりの当選が告知される。判定対象TTがハズレであるとき(即ち判定対象TTが大当たりに当選していないとき)、当該課題が達成されない演出が行われることでハズレが告知される。
リーチ演出として、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出及びプレミアリーチ演出がある。何れのリーチ演出も大当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆しているが、中リーチ演出は大当たり遊技の実行の期待度が弱リーチ演出よりも更に高いことを示唆し、強リーチ演出は大当たり遊技の実行の期待度が中リーチ演出よりも更に高いことを示唆する。但し、当該期待度は、強リーチ演出においても100%未満である。プレミアリーチ演出は大当たりの当選確定を示唆する演出であって、プレミアリーチ演出に対する大当たりの期待度は100%であって良い(又は実質的に100%であって良い)。
図13に示す如く、ここでは、判定対象TTに対して特図変動パターンTHp_a14、THp_a15、THp_a16、THp_a17が選択されたとき、夫々、変動演出の中で、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出、プレミアリーチ演出が実行されるものとする。そうすると、上述の信頼度演算式から理解されるように、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出が示唆する大当たり遊技の実行の期待度は、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出の順に高くなる(弱リーチ演出のそれが最も低く、強リーチ演出のそれが最も高い)。
具体的には、第1始動条件の成立により取得された任意の特図判定用情報Q1に関し、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に対し特図変動パターンTHp_a14が選択及び割り当てられる確率rは“(397/399)×(5/500)”であって(図10参照)、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に対し特図変動パターンTHp_a14が選択及び割り当てられる確率vは、“(1/399)×(50/500)×0.85”であるので(図10及び図7参照)、特図判定用情報Q1に特図変動パターンTHp_a14が選択及び割り当てられることで弱リーチ演出が実行されるときの大当たりの信頼度は“(100×v/(r+v))[%]”より、約2.1%である。同様に考えて、特図判定用情報Q1に特図変動パターンTHp_a15が選択及び割り当てられることで中リーチ演出が実行されるときの大当たりの信頼度は約13.8%であり、特図判定用情報Q1に特図変動パターンTHp_a16が選択及び割り当てられることで強リーチ演出が実行されるときの大当たりの信頼度は約38.3%である。
[単位演出]
図14を参照し、1つの判定対象TTである1つの特図判定用情報1100に注目し、特図判定用情報1100に対する変動演出を特に変動演出1200と呼ぶ。
図15(a)〜(c)に示す如く、演出制御部403は、変動演出1200の中で、所定の単位演出を1回だけ行うことができる、又は、所定の単位演出を複数回繰り返し行うことができる。変動演出1200における第i回目の単位演出を記号“TE[i]”にて表す(iは整数)。変動演出1200に含めることのできる単位演出の最大数mは任意であるが、本実施形態では、m=4であるとする。
図16(a)〜(c)に示す如く、第i回目の単位演出TE[i]は、画像表示部104の所定領域に、現在実行されている単位演出が何回目の単位演出であるのか(即ちiの数値)を表示する単位演出番号表示演出を含んでいてよい。但し、第1回目の単位演出TE[1]は単位演出番号表示演出を含んでいなくても良い。
特図判定用情報1100に関し、単位演出をより多く含む変動演出1200は、含まれる単位演出の数がより少ない変動演出1200よりも、特図判定の結果が大当たりである期待度(大当たり遊技の実行の期待度)が高いことを示唆する。候補
[継続演出]
演出制御部403は、変動演出1200において、単位演出TE[i]に続いて単位演出TE[i+1]を行う場合、単位演出TE[i]の最終部分において継続演出を行うことができる。継続演出は、単位演出TE[i]に続いて単位演出TE[i+1]が行われることを告知する演出である。継続演出は単位演出TE[i]と単位演出TE[i+1]との間に実行されると考えるようにしても良いが、ここでは、単位演出TE[i]に続いて単位演出TE[i+1]が行われる場合、単位演出TE[i]の最終部分において継続演出が行われると考える。
図17に示す如く、第1回目の単位演出TE[1]は、停止中の第1〜第3装飾図柄の変動表示を開始させる演出と、その後に第1〜第3装飾図柄の変動表示を所定時間分継続する演出と、更にその後に第1〜第3装飾図柄の内、1、2又は3つの装飾図柄を仮停止する演出と、を含んでいて良い。
単位演出TE[1]に続いて単位演出TE[2]が行われる場合、単位演出TE[1]の最終部分において継続演出が行われ、単位演出TE[2]は、仮停止中の装飾図柄を再変動させる演出(再変動を開始する演出)と、その後に第1〜第3装飾図柄の変動表示を所定時間分継続する演出と、更にその後に第1〜第3装飾図柄の内、1、2又は3つの装飾図柄を仮停止する演出と、を含んでいて良い。単位演出TE[2]に続いて単位演出TE[3]が行われる場合も同様である。一般化すれば、単位演出TE[i]に続いて単位演出TE[i+1]が行われる場合、単位演出TE[i]の最終部分において継続演出が行われ、単位演出TE[i+1]は、仮停止中の装飾図柄を再変動させる演出(再変動を開始する演出)と、その後に第1〜第3装飾図柄の変動表示を所定時間分継続する演出と、更にその後に第1〜第3装飾図柄の内、1、2又は3つの装飾図柄を仮停止する演出と、を含んでいて良い。
仮停止中の装飾図柄を再変動させる演出は、仮停止した装飾図柄の変動停止を確定させずに仮停止した装飾図柄を再度変動表示させる擬似再変動演出である。装飾図柄の仮停止は、厳密には装飾図柄の厳密な停止表示ではないため、擬似再変動演出における、装飾図柄の仮停止を経た装飾図柄の再変動表示は、装飾図柄の擬似的な再変動表示(再度の変動表示)である。擬似再変動演出は擬似連演出とも呼ばれる。継続演出と擬似再変動演出とが擬似連演出を構成すると考えても良い。以下では、装飾図柄の表示における、擬似的な再変動を擬似再変動とも表現する。
図18に示す如く、例えば、演出制御部403は、単位演出TE[i]において、左図柄及び右図柄の仮停止を経て継続演出が実行されることを示唆する特殊図柄(図18において“NEXT”と記された図柄であって、後述の図21における図柄PD4に相当)を表示し、当該特殊図柄を中図柄として仮停止させた後、単位演出TE[i+1]を行う。この場合、当該特殊図柄を中図柄として仮停止させる演出が継続演出として機能する。尚、詳細は後述するが、上記の特殊図柄の仮停止が行われることなく継続演出を行われる場合があっても良い。
[ルーレット演出]
演出制御部403は、変動演出1200に含まれる任意の単位演出TE[i]の中でルーレット演出を行うことができる。換言すれば、変動演出1200に含まれる任意の単位演出TE[i]が行われているときに、ルーレット演出を行うことができる。演出制御部403は、変動演出内容決定処理において、変動演出1200に含まれる1又は複数の単位演出にてルーレット演出を行うのか否かを単位演出ごとに決定することができる。演出制御部403は、このような決定を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。
単位演出TE[i]中のルーレット演出において、演出制御部403は、複数の候補図柄を画像表示部104に表示する候補図柄表示演出の後、その複数の候補図柄の内の何れか1つを特定する候補図柄特定演出を行う(後述の図19等参照)。或る候補図柄の特定とは、当該候補図柄が複数の候補図柄の中から選ばれたことを遊技者が認識できる態様で(即ち例えば、遊技者が、複数の候補図柄の内、特定された候補図柄を他の候補図柄と識別可能な態様で)当該候補図柄を表示することを指す。後述の説明からも明らかとなるが、ルーレット演出は特図判定用情報1100への特図判定の結果に依存している。即ち、ルーレット演出は特図判定用情報1100への特図判定の結果に応じて実行されるものであって良く、ルーレット演出の詳細は特図判定用情報1100への特図判定の結果に基づき決定されるものであって良い。
図19を参照し、ルーレット演出の一例である中図柄ルーレット演出について説明する。まず、ルーレット演出に先立ち、演出制御部403は左図柄及び右図柄を仮停止させる。ここで仮停止された左図柄及び右図柄の内容は任意であるが、以下では、特に記述無き限り、ルーレット演出に先立って仮停止された左図柄及び右図柄が、数字「2」を示す共通の装飾図柄であるものとする(後述の専用ルーレット演出が行われる場合も同様)。
図19の例では、左図柄及び右図柄の仮停止の後、複数の候補図柄として、数字「1」を示す候補図柄1511、数字「2」を示す候補図柄1512、文字「SP」を示す候補図柄1513、及び、文字「NEXT」を示す候補図柄1514が、同時に又は順次、中図柄の候補として中図柄表示領域に表示される。そして、演出制御部403は、中図柄が、候補図柄1511〜1514の中で変化するかのような画像を表示した後、候補図柄1511〜1514の何れかを中図柄として特定する。図19の例では、文字「SP」を示す候補図柄1513が特定されている。即ち、候補図柄1513が候補図柄1511〜1514の中から選ばれたことを遊技者が認識できるように、候補図柄1513が中図柄として一定時間仮停止(又は完全に停止)せしめられる。尚、中図柄ルーレットの代わりに、複数の候補図柄の何れかを左図柄として特定する左図柄ルーレット又は複数の候補図柄の何れかを右図柄として特定する右図柄ルーレットを行うようにしても良い。
図20を参照し、ルーレット演出の他の例である専用ルーレット演出について説明する。図20の例では、数字「2」を示す共通の装飾図柄にて左図柄及び右図柄が仮停止した後、ルーレット演出が実行されることを示唆するルーレット示唆図柄1520を中図柄として仮停止させることでルーレット演出の実行を告知する(尚、当該告知のやり方は任意である)。その後、記号「×」を示す候補図柄1521、文字「BONUS」を示す候補図柄1522、文字「SP」を示す候補図柄1523、及び、文字「NEXT」を示す候補図柄1524を並列配置して形成されるルーレット画像を画像表示部104に表示する。そして、演出制御部403は、ルーレット画像中における候補図柄1521〜1524についての4つの表示領域を順番に明滅させた後、候補図柄1521〜1524の何れか1つを強調表示することで(例えば、他の3つよりも輝度を高くすることで)、その1つの候補図柄を特定する。図20の例では、文字「SP」を示す候補図柄1523が特定されている。
図21に、候補図柄の例を示す。ルーレット演出において表示され且つ特定の候補となる複数の候補図柄(以下、候補図柄群とも言う)には、候補図柄PD1〜PD8の内の少なくとも2以上の候補図柄が含まれる。中図柄ルーレット演出で用いられる候補図柄PD1と専用ルーレット演出で用いられる候補図柄PD1は、図柄の見た目において相違点を有するが、それ以外は同じものである。これは、候補図柄PD2〜PD8を含む他の候補図柄に対しても当てはまる。
候補図柄PD1〜PD4の夫々は、自身に対応付けられた演出が実行されることを示唆する候補図柄である。候補図柄PD1〜PD4に対応付けられた演出は、夫々、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出、継続演出である。
候補図柄PD1は、文字「キャラリーチ」が示され、且つ、弱リーチ演出が実行されることを示唆する候補図柄である。候補図柄PD2は、文字「SP」が示された候補図柄であって、中リーチ演出が実行されることを示唆する候補図柄である。候補図柄PD3は、文字「SPSP」が示された候補図柄であって、強リーチ演出が実行されることを示唆する候補図柄である。
特図判定用情報1100に対してリーチ演出が実行されたとき、特図判定用情報1100が所定の大当たりに当選していて、特図判定用情報1100に対する特図判定の結果に基づき所定の大当たり遊技が行われる可能性がある。ここにおける所定の大当たりとは、特A〜特G及び通A〜通Cの何れかの大当たり(図7参照)であり、以下、BONUS大当たりとも言う。従って、リーチ演出図柄PD1〜PD3の夫々は、BONUS大当たりによる大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する候補図柄であると、考えても良い。
候補図柄PD4は、文字「NEXT」が示された候補図柄であって、継続演出が実行されることを示唆する候補図柄である。継続演出が実行された場合、現在行っている単位演出TE[i]に続いて単位演出TE[i+1]が行われるのであるから、候補図柄PD4は、単位演出が繰り返して実行されることを示唆する候補図柄である、とも言える。
演出制御部403(演出制御部403に内包されるリーチ演出制御部)は、ルーレット演出において、候補図柄PD1、PD2、PD3を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に、夫々、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出を実行する。演出制御部403(演出制御部403に内包される継続演出制御部)は、ルーレット演出において、候補図柄PD4を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に、継続演出を実行する。
候補図柄PD5は、数字「1」又は記号「×」が示された候補図柄であって、特図判定用情報1100がハズレであること(即ち、特図判定用情報1100に対して大当たり遊技が実行されないこと)を示唆する候補図柄である。候補図柄PD5は、弱、中及び強リーチ演出が行われないこと並びに継続演出が行われないこと(即ちその後において単位演出が繰り返して実行されないこと)をも示唆していると言える。更に、候補図柄PD5は、後述のRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出、及び、後述の潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出が行われないことをも示唆していると言える。ルーレット演出において、候補図柄PD5は、特図判定用情報1100がハズレ(小当たり以外のハズレ)である場合にのみ特定されうる。演出制御部403は、ルーレット演出において、候補図柄PD5を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に、ハズレを示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることでハズレを告知する。
候補図柄PD6は、数字「2」又は文字「BONUS」が示された候補図柄であって、特図判定用情報1100がBONUS大当たりに当選していること(即ち、特図判定用情報1100に対してBONUS大当たりによる大当たり遊技が実行されること)を示唆する候補図柄である。ルーレット演出において、候補図柄PD6は、特図判定用情報1100がBONUS大当たりに当選している場合にのみ特定されうる。演出制御部403は、ルーレット演出において、候補図柄PD6を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に、BONUS大当たりを示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることでBONUS大当たりの発生を告知する。
候補図柄PD7は、図21(a)に示す如く、文字「RUSH」が示された候補図柄であって、特図判定用情報1100が突確短当たり(即ち特H(2R突)の大当たり)に当選していること(即ち、特図判定用情報1100に対して特Hの大当たり遊技が実行されること)を示唆する候補図柄であってよい。この場合、ルーレット演出において、候補図柄PD7は、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している場合にのみ特定されうる。そして、演出制御部403は、ルーレット演出において候補図柄PD7を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に、突確短当たりを示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることを含むRUSH突入演出を行うことで突確短当たりの発生を告知する。尚、“RUSH”は遊技上における確変モードの呼び名である。
或いは、候補図柄PD7は、図21(b)に示す如く、文字「RUSH!?」が示された候補図柄であって、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している可能性があること(即ち、特図判定用情報1100に対して特Hの大当たり遊技が実行される可能性があること)を示唆する候補図柄であっても良い。この場合、ルーレット演出において、候補図柄PD7は、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している場合又は特定のハズレである場合(例えば特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合)に特定されうる。そして、演出制御部403は、ルーレット演出において候補図柄PD7を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後にRUSHチャンス演出を行う。RUSHチャンス演出は、例えば演出ボタン121を用いた演出である。特図判定用情報1100が突確短当たりに当選しているならば、RUSHチャンス演出の後、突確短当たりを示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることを含むRUSH突入演出を行うことで突確短当たりの発生を告知する。一方、特図判定用情報1100がハズレであるならば、RUSHチャンス演出の後、ハズレを示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることでハズレを告知する。
特図判定用情報1100に対してRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出が実行されたとき、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選していて、特図判定用情報1100に対する特図判定の結果に基づき突確短当たりの大当たり遊技が行われる可能性がある。従って、候補図柄PD7は、突確短当たりによる大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する候補図柄であると、考えても良い。また例えば、候補図柄PD7は、RUSH突入演出又はRUSHチャンス演出が行われることを示唆する候補図柄である、とも言える。
候補図柄PD8は、図21(a)に示す如く、文字「潜」が示された候補図柄であって、特図判定用情報1100が潜確短当たり(即ち特I(2R潜)の大当たり)又は小当たりに当選していること(即ち、特図判定用情報1100に対して特Iの大当たり遊技又は小当たり遊技が実行されること)を示唆する候補図柄であってよい。この場合、ルーレット演出において、候補図柄PD8は、特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりに当選している場合にのみ特定されうる。そして、演出制御部403は、ルーレット演出において候補図柄PD8を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に、潜確短当たり又は小当たりを示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることを含む潜伏突入演出を行うことで潜確短当たり又は小当たりの発生(即ち特別図柄の次変動以降では潜伏モードにて変動演出が行われること)を告知する。第1〜第3装飾図柄に関し、潜確短当たりを示す態様と小当たりを示す態様は同一であって良い。
或いは、候補図柄PD8は、図21(b)に示す如く、文字「潜!?」が示された候補図柄であって、特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりに当選している可能性があること(即ち、特図判定用情報1100に対して特Iの大当たり遊技又は小当たり遊技が実行される可能性があること)を示唆する候補図柄であっても良い。この場合、ルーレット演出において、候補図柄PD8は、特図判定用情報1100が潜確短当たりに当選している場合、小当たりである場合又は小当たり以外の特定のハズレである場合(例えば特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合)に特定されうる。そして、演出制御部403は、ルーレット演出において候補図柄PD8を特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に潜伏チャンス演出を行う。潜伏チャンス演出は、例えば演出ボタン121を用いた演出である。特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりに当選しているならば、潜伏チャンス演出の後、潜確短当たり又は小当たりを示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることを含む潜伏突入演出を行うことで潜確短当たりの発生(即ち特別図柄の次変動以降では潜伏モードにて変動演出が行われること)を告知する。一方、特図判定用情報1100が小当たり以外のハズレであるならば、潜伏チャンス演出の後、ハズレ(小当たり以外のハズレ)を示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させることでハズレ(小当たり以外のハズレ)を告知する。
特図判定用情報1100に対して潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出が実行されたとき、特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりに当選していて、特図判定用情報1100に対する特図判定の結果に基づき潜確短当たりの大当たり遊技又は小当たり遊技が行われる可能性がある。従って、候補図柄PD8は、潜確短当たりによる大当たり遊技又は小当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する候補図柄であると、考えても良い。また例えば、候補図柄PD8は、潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出が行われることを示唆する候補図柄である、とも言える。
尚、候補図柄PD7及びPD8は、候補図柄PD6と同様、弱、中及び強リーチ演出が行われないこと並びに継続演出が行われないこと(即ちその後において単位演出が繰り返して実行されないこと)をも示唆していると言える。
ルーレット演出における候補図柄群の中に、候補図柄PD1〜PD8以外の候補図柄が含まれていても良く、例えば、演出の行われるゾーン又はステージが変更されることを示唆する候補図柄が含まれていても良い。
以下では、候補図柄PD1、PD2、PD3、PD4、PD5、PD6、PD7、PD8を、夫々、弱リーチ演出示唆図柄PD1、中リーチ演出示唆図柄PD2、強リーチ演出示唆図柄PD3、継続演出示唆図柄PD4、ハズレ示唆図柄PD5、BONUS示唆図柄PD6、RUSH示唆図柄PD7、潜伏示唆図柄PD8と表記することがある。候補図柄PD1〜PD3を総称してリーチ演出示唆図柄と呼ぶこともある。
[変動演出1200の詳細]
図22は、変動演出1200にのみ注目した、演出制御部403の動作フローチャートである。図22のステップS11〜S15の処理は、演出タイマ割込処理(図9)の繰り返しの中で実行される。
まずステップS11において、演出制御部403は主制御部401からの変動開始コマンドの受信を待機し、変動開始コマンドが受信されるとステップS12に進む。変動開始コマンドには、特図判定用情報1100に対する特図判定の結果が含まれている。ステップS12において、演出制御部403は変動演出内容決定処理により変動演出1200の内容を決定する。具体的には例えば、各々に変動演出の内容を定義した複数の変動演出パターン(特図変動演出パターン)を含む変動演出パターンテーブル(特図変動演出パターンテーブル)が予めROM432に格納されており、変動演出内容決定処理において、特図判定用情報1100の変動開始コマンド等に基づき、当該変動演出パターンテーブルから1つの変動演出パターンを選択及び判定することで変動演出1200の内容を決定する。以下において、変動演出パターンの選択とは、特図判定用情報1100に対して適用される変動演出パターンの選択を指す(後述の変動演出フローについても同様)。
変動演出パターンの選択後、ステップS13にて、演出制御部403は、選択した変動演出パターンによる変動演出1200を開始する。変動演出1200の開始後、演出制御部403にて変動停止コマンドが受信されると(ステップSS14のY)、ステップS15に進む。ステップS15において、演出制御部403は、変動演出1200を終了し、この際、特図判定用情報1100への特図判定の結果を示す態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。
図23に示す如く、変動演出パターンテーブルに格納される複数の変動演出パターンは、変動演出パターンX[1,1]〜X[4,1]、X[1,2]〜X[4,2]、X[1,3]〜X[4,3]、X[1,4]〜X[4,4]、X[1,5]〜X[4,5]、X[1,6]〜X[4,6]及びX[1,7]〜X[4,7]を含む。尚、変動演出1200において実行されるリーチ演出を特に対象リーチ演出という。また、以下では、説明の簡略化上、特に記述無き限りプレミアリーチ演出の存在を無視する。
変動演出パターンX[i,j]における“i”は、単位演出の実行回数を表している。即ち、“i=1”、“i=2”、“i=3”、“i=4”である変動演出パターンX[i,j]は、変動演出1200において単位演出が、夫々、1回、2回、3回、4回だけ行われることを定義している。
“j=1”、“j=2”、“j=3”である変動演出パターンX[i,j]は、変動演出1200においてi回分の単位演出を経て、夫々、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出が対象リーチ演出として行われることを定義している。ここでは、上述したように、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14、THp_a15、THp_a16が選択されたときに、対象リーチ演出として夫々弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出が実行されることを想定しているため、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14、THp_a15、THp_a16が選択された場合に、夫々、変動演出パターンX[i,1]、X[i,2]、X[i,3]が選択される。
“j=4”である変動演出パターンX[i,j]は、変動演出1200においてi回分の単位演出を経て、RUSH突入演出及びRUSHチャンス演出が行われることを定義している。例えば、変動演出パターンX[i,4]は、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している場合にのみ選択される。或いは例えば、変動演出パターンX[i,4]は、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している場合又は特定のハズレである場合(例えば特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合)に選択される。
“j=5”である変動演出パターンX[i,j]は、変動演出1200においてi回分の単位演出を経て、潜伏突入演出及び潜伏チャンス演出が行われることを定義している。例えば、変動演出パターンX[i,5]は、特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりに当選している場合にのみ選択される。或いは例えば、変動演出パターンX[i,5]は、特図判定用情報1100が潜確短当たりに当選している場合、小当たりである場合又は小当たり以外の特定のハズレである場合(例えば特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合)に選択される。
“j=6”である変動演出パターンX[i,j]は、変動演出1200においてi回分の単位演出を経て、リーチ演出、RUSH突入演出(又はRUSHチャンス演出)及び潜伏突入演出(又は潜伏チャンス演出)の何れもが行われることなく、特図判定用情報1100がハズレ(小当たり以外のハズレ)であることを告知するハズレ演出を行って変動演出が終了することを定義している。例えば、特図判定用情報1100がハズレであって且つ特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a11又はTHp_a12が選択された場合に変動演出パターンX[i,6]が選択される。また例えば、特図判定用情報1100がハズレであって且つ特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合に変動演出パターンX[i,6]が選択されうる。
“j=7”である変動演出パターンX[i,j]は、変動演出1200においてi回分の単位演出を経て、リーチ演出、RUSH突入演出(又はRUSHチャンス演出)及び潜伏突入演出(又は潜伏チャンス演出)の何れもが行われることなく、特図判定用情報1100がBONUS大当たりであることを告知するBONUSビタ止まり演出を行って変動演出が終了することを定義している。変動演出パターンX[i,7]は、特図判定用情報1100がBONUS大当たりである(即ちBONUS大当たりに当選している)場合にのみ選択されうる。BONUSビタ止まり演出では、例えば、第1及び第2装飾図柄を共通の図柄にて仮停止させた後に、所定のリーチ演出を介さずに、第3装飾図柄も該共通の図柄にて仮停止し、その後第1〜第3装飾図柄を共通の図柄で揃えた状態で完全に停止させる。BONUSビタ止まり演出は、ルーレット演出の中で行われることもある(詳細は後述)。
対象リーチ演出として弱リーチ演出の実行を定義する変動演出パターンX[i,1]を特に弱リーチ変動演出パターンとも呼び、対象リーチ演出として中リーチ演出の実行を定義する変動演出パターンX[i,2]を中リーチ変動演出パターンとも呼び、対象リーチ演出として強リーチ演出の実行を定義する変動演出パターンX[i,3]を強リーチ変動演出パターンとも呼ぶ。また、変動演出パターンX[i,4]をRUSH突入対応変動演出パターンとも呼び、変動演出パターンX[i,5]を潜伏突入対応変動演出パターンとも呼び、また、変動演出パターンX[i,6]をハズレ変動演出パターン(ノーマルハズレ変動演出パターン)とも呼び、変動演出パターンX[i,7]をBONUSビタ止まり変動演出パターンとも呼ぶ。弱、中、強リーチ変動演出パターンを総称してリーチ変動演出パターンとも呼ぶ。
また、対象リーチ演出などを変動演出1200中に実行される主たる演出と捉えて主演出と呼ぶ(図23参照)。
リーチ変動演出パターンX[i,1]、X[i,2]、X[i,3]における主演出は、夫々、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出である。リーチ演出図柄PD1〜PD3(図21参照)は、夫々、主演出としての弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出に対応付けられている。
RUSH突入対応変動演出パターンX[i,4]における主演出は、RUSH突入演出又はRUSHチャンス演出である。RUSH示唆図柄PD7は、主演出としてのRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出に対応付けられている。
潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]における主演出は、潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出である。潜伏示唆図柄PD8は、主演出としての潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出に対応付けられている。
ハズレ変動演出パターンX[i,6]における主演出は、ハズレ演出である。ハズレ示唆図柄PD5は、主演出としてのハズレ演出に対応付けられている。
BONUSビタ止まり変動演出パターンX[i,7]における主演出は、BONUSビタ止まり演出である。BONUS示唆図柄PD6は、主演出としてのBONUSビタ止まり演出に対応付けられている。
特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14、THp_a15、THp_a16が選択されたとき、特図判定用情報1100の変動演出1200において、夫々、弱リーチ演出、中リーチ演出、強リーチ演出が対象リーチ演出として実行されるように変動演出内容決定処理が行われる(図13参照)。故に、弱、中、強リーチ変動演出パターンによる変動演出1200の内、弱リーチ変動演出パターンによる変動演出1200の信頼度(大当たり遊技の実行の期待度)が最も低く(但しゼロより高い)、強リーチ変動演出パターンによる変動演出1200の信頼度が最も高い。
尚、ハズレ変動演出パターンは、特図判定用情報1100がハズレである場合にのみ選択されるので、ハズレ変動演出パターンによる変動演出1200の信頼度はゼロである。特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a11〜THp_a13の何れかが選択されたときに、演出制御部403は、特図判定用情報1100の変動演出パターンとしてハズレ変動演出パターンX[1,6]〜X[4,6]の何れかを選択することができる。この選択を、例えば、演出制御部403が発生する演出用乱数を用いてランダムに行うことができる。但し、単位演出が3回又は4回行われることを定義するハズレ変動演出パターンX[3,6]及びX[4,6]は選択されえないようにしておくと良い。
また、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14が選択された場合において、特図判定用情報1100が大当たり(BONUS大当たり)に当選しているとき、所定の確率ZYAKUA[i]でi回分の単位演出を伴う弱リーチ変動演出パターンX[i,1]が選択されるように、且つ、特図判定用情報1100がハズレであるとき、所定の確率ZYAKUH[i]でi回分の単位演出を伴う弱リーチ変動演出パターンX[i,1]が選択されるように、変動演出内容決定処理を行うとよい。演出制御部403は、このような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。ここで、“0<ZYAKUA[1]<ZYAKUA[2]<ZYAKUA[3]<ZYAKUA[4]<1”且つ“1>ZYAKUH[1]>ZYAKUH[2]>ZYAKUH[3]>ZYAKUH[4]>0”が満たされる。このため、弱リーチ変動演出パターンによる変動演出1200において、単位演出の実行回数が多いほど当該変動演出1200の信頼度は高くなる。
上記のような確率ZYAKUA[i]による弱リーチ変動演出パターンX[i,1]の選択方法について補足説明する。例えば、演出用乱数が0から999までの整数値をランダムにとる場合において“(ZYAKUA[1],ZYAKUA[2],ZYAKUA[3],ZYAKUA[4])=(0.05,0.15,0.3,0.55)”とする場合、「0〜49」の判定値を、「50〜199」の判定値、「200〜499」の判定値、「500〜999」の判定値を、夫々、パターンX[1,1]、X[2,1]、X[3,1]、X[4,1]に割り当てた弱リーチ変動演出パターン用且つ当たり用テーブルをサブROM432に格納しておく。そして、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14が選択された場合において、特図判定用情報1100が大当たり(BONUS大当たり)に当選しているとき、弱リーチ変動演出パターン用且つ当たり用テーブルを参照し、特図判定用情報1100についての変動開始コマンドを受信したタイミングでの演出用乱数がパターンX[i,1]に割り当てられた判定値と一致する場合に、パターンX[i,1]を選択すれば良い。確率ZYAKUH[i]による弱リーチ変動演出パターンX[i,1]の選択方法も同様にすればよい。また、これと同様の方法を、所定の確率で所定の演出又はパターン等を選択又は特定等する方法に利用できる。
同様に、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a15が選択された場合において、特図判定用情報1100が大当たり(BONUS大当たり)に当選しているとき、所定の確率TYUA[i]でi回分の単位演出を伴う中リーチ変動演出パターンX[i,2]が選択されるように、且つ、特図判定用情報1100がハズレであるとき、所定の確率TYUH[i]でi回分の単位演出を伴う中リーチ変動演出パターンX[i,2]が選択されるように、変動演出内容決定処理を行うとよい。演出制御部403は、このような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。ここで、“0<TYUA[1]<TYUA[2]<TYUA[3]<TYUA[4]<1”且つ“1>TYUH[1]>TYUH[2]>TYUH[3]>TYUH[4]>0”が満たされる。このため、中リーチ変動演出パターンによる変動演出1200において、単位演出の実行回数が多いほど当該変動演出1200の信頼度は高くなる。
同様に、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a16が選択された場合において、特図判定用情報1100が大当たり(BONUS大当たり)に当選しているとき、所定の確率KYOA[i]でi回分の単位演出を伴う強リーチ変動演出パターンX[i,3]が選択されるように、且つ、特図判定用情報1100がハズレであるとき、所定の確率KYOH[i]でi回分の単位演出を伴う強リーチ変動演出パターンX[i,3]が選択されるように、変動演出内容決定処理を行うとよい。演出制御部403は、このような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。ここで、“0<KYOA[1]<KYOA[2]<KYOA[3]<KYOA[4]<1”且つ“1>KYOH[1]>KYOH[2]>KYOH[3]>KYOH[4]>0”が満たされる。このため、強リーチ変動演出パターンによる変動演出1200において、単位演出の実行回数が多いほど当該変動演出1200の信頼度は高くなる。
単位演出TE[i]に続いて単位演出TE[i+1]が実行される場合、単位演出TE[i]の後半部分において常に継続演出が行われて良く、そうすると、変動演出1200における継続演出の実行回数は、変動演出1200における単位演出の実行回数から1を差し引いた回数と一致する。
尚、変動演出内容決定処理において、3回以上の単位演出を伴う弱リーチ変動演出パターンX[3,1]及びX[4,1]が選択され得ないようにしても良いし、4回の単位演出を伴う中リーチ変動演出パターンX[4,2]が選択され得ないようにしても良い。
―――図24:1回の単位演出―――
図24は、1回の単位演出の実行を定義した変動演出パターンX[1,1]〜X[1,7]についての、単位演出におけるルーレット演出の実行有無及び実行態様の説明図である。図24において、記述“RLT有無”は「ルーレット演出の実行有無」を意味し、記述“RLT停止”は「ルーレット演出において特定される候補図柄“を意味し、斜線で満たされた四角形は、弱リーチ演出示唆図柄PD1、中リーチ演出示唆図柄PD2、強リーチ演出示唆図柄PD3、RUSH示唆図柄PD7、潜伏示唆図柄PD8、ハズレ示唆図柄PD5及びBONUS示唆図柄PD6の何れかを表す(後述の図28〜図30においても同様)。
変動演出パターンX[1,1]〜X[1,7]を含む変動演出パターンX[1,j]を選択した場合、演出制御部403は、単位演出TE[1]においてルーレット演出を行うのか否かを決定すると共に、単位演出TE[1]でルーレット演出を行うと決定したならば当該単位演出TE[1]中のルーレット演出において特定される候補図柄を決定する。これらの決定内容(これを変動演出フローという)に従う変動演出が変動演出1200として実行される。演出制御部403は、これらの決定を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により実現できる。
例えば、変動演出パターンX[1,1]〜X[1,7]の何れかに適用できる変動演出フローYA1では、変動演出1200の開始後、単位演出TE[1]中にルーレット演出RLTA[1]を実行した後に主演出を実行する。
ルーレット演出RLTA[1]における候補図柄群は、選択された変動演出パターンの主演出(図23参照)に対応付けられた候補図柄(PD1〜PD3及びPD5〜PD8の何れか)を含み、それ以外の1以上の任意の候補図柄を更に含む。従って、ルーレット演出RLTA[1]における候補図柄群は、選択された変動演出パターンが弱リーチ変動演出パターンであるならば弱リーチ演出示唆図柄PD1とそれ以外の1以上の候補図柄を含み、選択された変動演出パターンが中リーチ変動演出パターンであるならば中リーチ演出示唆図柄PD2とそれ以外の1以上の候補図柄を含み、選択された変動演出パターンが強リーチ変動演出パターンであるならば強リーチ演出示唆図柄PD3とそれ以外の1以上の候補図柄を含み、選択された変動演出パターンがRUSH突入対応変動演出パターンであるならばRUSH示唆図柄PD7とそれ以外の1以上の候補図柄を含み、選択された変動演出パターンが潜伏突入対応変動演出パターンであるならば潜伏示唆図柄PD8とそれ以外の1以上の候補図柄を含み、選択された変動演出パターンがハズレ変動演出パターンであるならばハズレ示唆図柄PD5とそれ以外の1以上の候補図柄を含み、選択された変動演出パターンがBONUSビタ止まり変動演出パターンであるならばBONUS示唆図柄PD6とそれ以外の1以上の候補図柄を含む。
ルーレット演出RLTA[1]では(ルーレット演出RLTA[1]中の候補図柄特定演出では;図19又は図20参照)、候補図柄群の内、変動演出1200に対し選択された変動演出パターンの主演出に対応付けられた候補図柄(PD1〜PD3及びPD5〜PD8の何れか)が特定される。従って、
図25(a)に示す如く、選択された変動演出パターンが弱リーチ変動演出パターンX[1,1]であるならばルーレット演出RLTA[1]にて弱リーチ演出示唆図柄PD1が特定された後に弱リーチ演出が実行され、
図25(b)に示す如く、選択された変動演出パターンが中リーチ変動演出パターンX[1,2]であるならばルーレット演出RLTA[1]にて中リーチ演出示唆図柄PD2が特定された後に中リーチ演出が実行され、
図25(c)に示す如く、選択された変動演出パターンが強リーチ変動演出パターンX[1,3]であるならばルーレット演出RLTA[1]にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定された後に強リーチ演出が実行され、
図26(a)に示す如く、選択された変動演出パターンがRUSH突入対応変動演出パターンX[1,4]であるならばルーレット演出RLTA[1]にてRUSH示唆図柄PD7が特定された後にRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出が実行され、
図26(b)に示す如く、選択された変動演出パターンが潜伏突入対応変動演出パターンX[1,5]であるならばルーレット演出RLTA[1]にて潜伏示唆図柄PD8が特定された後に潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出が実行される。
図27(a)に示す如く、選択された変動演出パターンがハズレ変動演出パターンX[1,6]であるならばルーレット演出RLTA[1]にてハズレ示唆図柄PD5が特定された後にハズレ演出(バラケ目による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、ハズレ示唆図柄PD5を特定することが、ハズレ演出である又はハズレ演出に含まれると考えても良い。
図27(b)に示す如く、選択された変動演出パターンがBONUSビタ止まり変動演出パターンX[1,7]であるならばルーレット演出RLTA[1]にてBONUS示唆図柄PD6が特定された後にBONUSビタ止まり演出(共通図柄による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、BONUS示唆図柄PD6を特定することが、BONUSビタ止まり演出である又はBONUSビタ止まり演出に含まれると考えても良い。
変動演出パターンX[1,1]〜X[1,7]の何れかに適用できる変動演出フローYA2では、変動演出1200の開始後、一切のルーレット演出を実行することなく主演出を実行する。
―――図28:2回の単位演出―――
図28は、2回の単位演出の実行を定義した変動演出パターンX[2,1]〜X[2,7]についての、単位演出におけるルーレット演出の実行有無及び実行態様の説明図である。
変動演出パターンX[2,1]〜X[2,7]を含む変動演出パターンX[2,j]を選択した場合、演出制御部403は、単位演出TE[1]及びTE[2]においてルーレット演出を行うのか否かを単位演出ごとに決定すると共に、単位演出TE[i]でルーレット演出を行うと決定したならば当該単位演出TE[i]中のルーレット演出において特定される候補図柄を決定する。これらの決定内容を表す変動演出フローに従う変動演出が変動演出1200として実行される。演出制御部403は、これらの決定を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により実現できる。
例えば、変動演出パターンX[2,1]〜X[2,7]の何れかに適用できる変動演出フローYB1では、変動演出1200の開始後、単位演出TE[1]、TE[2]中に夫々ルーレット演出RLTB[1]、RLTB[2]を実行し、その後に主演出を実行する。
ルーレット演出RLTB[1]における候補図柄群は、継続演出示唆図柄PD4(図21参照)と、それ以外の1以上の任意の候補図柄を含む。ルーレット演出RLTB[1]における候補図柄特定演出(図19又は図20参照)では、継続演出示唆図柄PD4が特定されることによる継続演出が行われる。
ルーレット演出RLTB[2]は、図24のルーレット演出RLTA[1]と同様である。つまり、ルーレット演出RLTB[2]では(ルーレット演出RLTB[2]中の候補図柄特定演出では;図19又は図20参照)、候補図柄群の内、変動演出1200に対し選択された変動演出パターンの主演出に対応付けられた候補図柄(PD1〜PD3及びPD5〜PD8の何れか)が特定される。従って、
選択された変動演出パターンが弱リーチ変動演出パターンX[2,1]であるならばルーレット演出RLTB[2]にて弱リーチ演出示唆図柄PD1が特定された後に弱リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンが中リーチ変動演出パターンX[2,2]であるならばルーレット演出RLTB[2]にて中リーチ演出示唆図柄PD2が特定された後に中リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンが強リーチ変動演出パターンX[2,3]であるならばルーレット演出RLTB[2]にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定された後に強リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンがRUSH突入対応変動演出パターンX[2,4]であるならばルーレット演出RLTB[2]にてRUSH示唆図柄PD7が特定された後にRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出が実行され、
選択された変動演出パターンが潜伏突入対応変動演出パターンX[2,5]であるならばルーレット演出RLTB[2]にて潜伏示唆図柄PD8が特定された後に潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出が実行される。
選択された変動演出パターンがハズレ変動演出パターンX[2,6]であるならばルーレット演出RLTB[2]にてハズレ示唆図柄PD5が特定された後にハズレ演出(バラケ目による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、ハズレ示唆図柄PD5を特定することが、ハズレ演出である又はハズレ演出に含まれると考えても良い。
選択された変動演出パターンがBONUSビタ止まり変動演出パターンX[2,7]であるならばルーレット演出RLTB[2]にてBONUS示唆図柄PD6が特定された後にBONUSビタ止まり演出(共通図柄による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、BONUS示唆図柄PD6を特定することが、BONUSビタ止まり演出である又はBONUSビタ止まり演出に含まれると考えても良い。
変動演出パターンX[2,1]〜X[2,7]の何れかに適用できる変動演出フローYB2では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出を夫々に含まない単位演出TE[1]及びTE[2]を経て主演出を実行する。
変動演出パターンX[2,1]〜X[2,7]の何れかに適用できる変動演出フローYB3では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出RLTB[1]を含む又は含まない単位演出TE[1]と、ルーレット演出RLTB[2]を含む又は含まない単位演出TE[2]と、を経て主演出を実行する。
ルーレット演出を含まない単位演出TE[i]に続いて単位演出TE[i+1]が行われる場合、単位演出TE[i]においてルーレット演出を使用しない継続演出(以下、ルーレット非経由継続演出という)が行われ、ルーレット非経由継続演出によって、単位演出TE[i]に続き単位演出TE[i+1]が行われることが告知される。
ルーレット非経由継続演出として、例えば、以下の第1〜第3のルーレット非経由継続演出の何れかを採用することができる。
第1のルーレット非経由継続演出では、左図柄及び右図柄の仮停止を経て、継続演出が実行されることを示唆する特殊図柄(継続演出示唆図柄PD4に相当)を、ルーレット演出とは無関係に中図柄として仮停止させることで、単位演出TE[i]に続き単位演出TE[i+1]が行われることを告知する。
第2のルーレット非経由継続演出では、左図柄、右図柄及び中図柄をハズレを示す態様で仮停止させた後、左図柄、右図柄及び中図柄を完全に停止させることなく、左図柄、右図柄及び中図柄とは関係なく上記特殊図柄を画像表示部104に表示及び仮停止させることで、或いは、左図柄、右図柄及び中図柄の何れか又は全部を上記特殊図柄に置き換え表示することで、単位演出TE[i]に続き単位演出TE[i+1]が行われることを告知する。
第3のルーレット非経由継続演出では、左図柄及び右図柄を仮停止させた後、又は、左図柄、右図柄及び中図柄をハズレを示す態様で仮停止させた後、可動役物130を所定態様で作動させることで、単位演出TE[i]に続き単位演出TE[i+1]が行われることを告知する。この場合、所定態様による可動役物130の作動が継続演出に相当する。
ここで説明したルーレット非経由継続演出は、後述の任意の変動演出パターン及び変動演出フローにも適用可能である。
―――図29:3回の単位演出―――
図29は、3回の単位演出の実行を定義した変動演出パターンX[3,1]〜X[3,7]についての、単位演出におけるルーレット演出の実行有無及び実行態様の説明図である。
変動演出パターンX[3,1]〜X[3,7]を含む変動演出パターンX[3,j]を選択した場合、演出制御部403は、単位演出TE[1]〜TE[3]においてルーレット演出を行うのか否かを単位演出ごとに決定すると共に、単位演出TE[i]でルーレット演出を行うと決定したならば当該単位演出TE[i]中のルーレット演出において特定される候補図柄を決定する。これらの決定内容を表す変動演出フローに従う変動演出が変動演出1200として実行される。演出制御部403は、これらの決定を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により実現できる。
例えば、変動演出パターンX[3,1]〜X[3,7]の何れかに適用できる変動演出フローYC1では、変動演出1200の開始後、単位演出TE[1]〜TE[3]中に夫々ルーレット演出RLTC[1]〜RLTC[3]を実行し、その後に主演出を実行する。
ルーレット演出RLTC[1]及びRLTC[2]における候補図柄群は、継続演出示唆図柄PD4と、それ以外の1以上の任意の候補図柄を含む。ルーレット演出RLTC[1]及びRLTC[2]における候補図柄特定演出(図19又は図20参照)では、継続演出示唆図柄PD4が特定されることによる継続演出が行われる。
ルーレット演出RLTC[3]は、図24のルーレット演出RLTA[1]と同様である。つまり、ルーレット演出RLTC[3]では(ルーレット演出RLTC[3]中の候補図柄特定演出では;図19又は図20参照)、候補図柄群の内、変動演出1200に対し選択された変動演出パターンの主演出に対応付けられた候補図柄(PD1〜PD3及びPD5〜PD8の何れか)が特定される。従って、
選択された変動演出パターンが弱リーチ変動演出パターンX[3,1]であるならばルーレット演出RLTC[3]にて弱リーチ演出示唆図柄PD1が特定された後に弱リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンが中リーチ変動演出パターンX[3,2]であるならばルーレット演出RLTC[3]にて中リーチ演出示唆図柄PD2が特定された後に中リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンが強リーチ変動演出パターンX[3,3]であるならばルーレット演出RLTC[3]にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定された後に強リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンがRUSH突入対応変動演出パターンX[3,4]であるならばルーレット演出RLTC[3]にてRUSH示唆図柄PD7が特定された後にRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出が実行され、
選択された変動演出パターンが潜伏突入対応変動演出パターンX[3,5]であるならばルーレット演出RLTC[3]にて潜伏示唆図柄PD8が特定された後に潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出が実行される。
選択された変動演出パターンがハズレ変動演出パターンX[3,6]であるならばルーレット演出RLTC[3]にてハズレ示唆図柄PD5が特定された後にハズレ演出(バラケ目による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、ハズレ示唆図柄PD5を特定することが、ハズレ演出である又はハズレ演出に含まれると考えても良い。
選択された変動演出パターンがBONUSビタ止まり変動演出パターンX[3,7]であるならばルーレット演出RLTC[3]にてBONUS示唆図柄PD6が特定された後にBONUSビタ止まり演出(共通図柄による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、BONUS示唆図柄PD6を特定することが、BONUSビタ止まり演出である又はBONUSビタ止まり演出に含まれると考えても良い。
変動演出パターンX[3,1]〜X[3,7]の何れかに適用できる変動演出フローYC2では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出を夫々に含まない単位演出TE[1]〜TE[3]を経て主演出を実行する。
変動演出パターンX[3,1]〜X[3,7]の何れかに適用できる変動演出フローYC3では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出RLTC[1]を含む又は含まない単位演出TE[1]と、ルーレット演出RLTC[2]を含む又は含まない単位演出TE[2]と、ルーレット演出RLTC[3]を含む又は含まない単位演出TE[3]と、を経て主演出を実行する。
―――図30:4回の単位演出―――
図30は、4回の単位演出の実行を定義した変動演出パターンX[4,1]〜X[4,7]についての、単位演出におけるルーレット演出の実行有無及び実行態様の説明図である。
変動演出パターンX[4,1]〜X[4,7]を含む変動演出パターンX[4,j]を選択した場合、演出制御部403は、単位演出TE[1]〜TE[4]においてルーレット演出を行うのか否かを単位演出ごとに決定すると共に、単位演出TE[i]でルーレット演出を行うと決定したならば当該単位演出TE[i]中のルーレット演出において特定される候補図柄を決定する。これらの決定内容を表す変動演出フローに従う変動演出が変動演出1200として実行される。演出制御部403は、これらの決定を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により実現できる。
例えば、変動演出パターンX[4,1]〜X[4,7]の何れかに適用できる変動演出フローYD1では、変動演出1200の開始後、単位演出TE[1]〜TE[4]中に夫々ルーレット演出RLTD[1]〜RLTD[4]を実行し、その後に主演出を実行する。
ルーレット演出RLTD[1]〜RLTD[3]における候補図柄群は、継続演出示唆図柄PD4と、それ以外の1以上の任意の候補図柄を含む。ルーレット演出RLTD[1]〜RLTD[3]における候補図柄特定演出(図19又は図20参照)では、継続演出示唆図柄PD4が特定されることによる継続演出が行われる。
ルーレット演出RLTD[4]は、図24のルーレット演出RLTA[1]と同様である。つまり、ルーレット演出RLTD[4]では(ルーレット演出RLTD[4]中の候補図柄特定演出では;図19又は図20参照)、候補図柄群の内、変動演出1200に対し選択された変動演出パターンの主演出に対応付けられた候補図柄(PD1〜PD3及びPD5〜PD8の何れか)が特定される。従って、
選択された変動演出パターンが弱リーチ変動演出パターンX[4,1]であるならばルーレット演出RLTD[4]にて弱リーチ演出示唆図柄PD1が特定された後に弱リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンが中リーチ変動演出パターンX[4,2]であるならばルーレット演出RLTD[4]にて中リーチ演出示唆図柄PD2が特定された後に中リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンが強リーチ変動演出パターンX[4,3]であるならばルーレット演出RLTD[4]にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定された後に強リーチ演出が実行され、
選択された変動演出パターンがRUSH突入対応変動演出パターンX[4,4]であるならばルーレット演出RLTD[4]にてRUSH示唆図柄PD7が特定された後にRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出が実行され、
選択された変動演出パターンが潜伏突入対応変動演出パターンX[4,5]であるならばルーレット演出RLTD[4]にて潜伏示唆図柄PD8が特定された後に潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出が実行される。
選択された変動演出パターンがハズレ変動演出パターンX[4,6]であるならばルーレット演出RLTD[4]にてハズレ示唆図柄PD5が特定された後にハズレ演出(バラケ目による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、ハズレ示唆図柄PD5を特定することが、ハズレ演出である又はハズレ演出に含まれると考えても良い。
選択された変動演出パターンがBONUSビタ止まり変動演出パターンX[4,7]であるならばルーレット演出RLTD[4]にてBONUS示唆図柄PD6が特定された後にBONUSビタ止まり演出(共通図柄による第1〜第3装飾図柄の停止表示)が実行される。但し、BONUS示唆図柄PD6を特定することが、BONUSビタ止まり演出である又はBONUSビタ止まり演出に含まれると考えても良い。
変動演出パターンX[4,1]〜X[4,7]の何れかに適用できる変動演出フローYD2では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出を夫々に含まない単位演出TE[1]〜TE[4]を経て主演出を実行する。
変動演出パターンX[4,1]〜X[4,7]の何れかに適用できる変動演出フローYD3では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出RLTD[1]を含む又は含まない単位演出TE[1]と、ルーレット演出RLTD[2]を含む又は含まない単位演出TE[2]と、ルーレット演出RLTD[3]を含む又は含まない単位演出TE[3]と、ルーレット演出RLTD[4]を含む又は含まない単位演出TE[4]と、を経て主演出を実行する。
以下、遊技機100に関する複数の実施例を説明する。以下に示す各実施例は、上述の記載を基礎とする実施例であり、特に述べない限り且つ矛盾無き限り、上述の記載を以下の各実施例に適用することができる。以下の各実施例において、上述の説明と重複する事項が述べられることがある。以下の各実施例において上述の説明と矛盾する点については、以下の各実施例の記載が優先される。以下に示す複数の実施例の内、任意の2以上の実施例を組み合わせることができる。即ち、以下の複数の実施例の切り分けは便宜上のものであり、後述の複数の実施例の内、第iA実施例で記載した事項は、矛盾無き限り、第iB実施例にも適用される(ここにおけるiA及びiBは互いに異なる任意の整数)。
<<第1実施例>>
遊技機100の第1実施例を説明する。
図31に示す如く、演出制御部403は、任意の単位演出中の任意のルーレット演出において、リーチ演出示唆図柄PD1、PD2及びPD3の内の任意の1以上のリーチ演出示唆図柄と、潜伏示唆図柄PD8と、を候補図柄群に含めるようにしても良い。図31では、例として、リーチ演出示唆図柄PD1、PD2及びPD3の内、PD1のみが候補図柄群に含められている。当該ルーレット演出においてリーチ演出示唆図柄が特定されたとき、特定されたリーチ演出示唆図柄に対応するリーチ演出が実行され、当該ルーレット演出において潜伏示唆図柄PD8が特定されたとき、特定された潜伏示唆図柄PD8に対応する演出(即ち潜伏突入演出又は潜伏チャンス演出;図21参照)が実行される。
ところで、大入賞口111のショート開放しか行われない大当たり遊技(即ち特H又は特Iの大当たり遊技)及び大入賞口111のショート開放しか行われない小当たり遊技も、短時間とはいえ大入賞口111が開放されるため、大入賞口111の開放を伴わない遊技よりも、遊技者に有利な遊技に属する。大入賞口111のショート開放しか行われない大当たり遊技(即ち特H又は特Iの大当たり遊技)及び大入賞口111のショート開放しか行われない小当たり遊技を、非BONSU当たり遊技と呼ぶ。大入賞口111のロング開放を伴う大当たり遊技(即ち特A〜特G又は通A〜通Cの大当たり遊技)は、非BONUS当たり遊技よりも更に遊技者に有利なBONUS大当たり遊技に属する。
―――潜伏示唆図柄について―――
上述したように、潜伏示唆図柄PD8は、図21(a)に示す如く、特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりに当選していること(即ち、特図判定用情報1100に対して非BONUS当たり遊技が実行されること)を示唆する候補図柄(以下、これを第1潜伏示唆図柄PD8aという;図32参照)、又は、図21(b)に示す如く、特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりに当選している可能性があること(即ち、特図判定用情報1100に対して非BONUS当たり遊技が実行される可能性があること)を示唆する候補図柄(以下、これを第2潜伏示唆図柄PD8bという;図32参照)である。
まとめると、潜伏示唆図柄PD8は、非BONUS当たり遊技(潜確短当たりによる大当たり遊技又は小当たり遊技)が実行される可能性があることを示唆する候補図柄である、と考えることができる(PD8がPD8aである場合には当該可能性は100%であるが、PD8がPD8bである場合には当該可能性は100%未満である)。以下の説明において、単に潜伏示唆図柄PD8と記載した場合、それは、第1潜伏示唆図柄PD8a又は第2潜伏示唆図柄PD8bを指す。
また、演出制御部403は、ルーレット演出において第1潜伏示唆図柄PD8aを特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に潜伏突入演出を行い、ルーレット演出において第2潜伏示唆図柄PD8bを特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後に潜伏チャンス演出を行う。以下では、潜伏突入演出及び潜伏チャンス演出を総称して、潜伏煽り演出という(図32参照)。潜伏示唆図柄PD8は潜伏煽り演出が行われることを示唆する図柄と言える。
図33を参照し、潜伏煽り演出の例を挙げる。尚、図33では、潜伏示唆図柄PD8として第2潜伏示唆図柄PD8bが示されているが、潜伏示唆図柄PD8は第1潜伏示唆図柄PD8aであっても良い。任意のルーレット演出において潜伏示唆図柄PD8が特定された後、ボタン演出を利用した潜伏煽り演出を行うことができる。ボタン演出は、演出ボタン121を利用して行われる演出である。
演出制御部403は、潜伏煽り演出におけるボタン演出において、変動演出1200の実行期間中であって且つ潜伏示唆図柄PD8が特定された後に、所定の時間長さを有する操作有効期間を設定する。操作有効期間とは、演出ボタン121の押下による操作が有効な期間を指す。操作有効期間中であって演出ボタン121が未だ押下されていないとき、演出制御部403は、遊技者に演出ボタン121に対する操作の入力を促す演出を行う。操作の入力を促す演出とは、操作の入力を指示、催促、示唆又は許可する操作入力促進演出である。
操作入力促進演出は、例えば、図33に示す如く、演出ボタン121を模したボタン画像3110の表示及び演出ボタン121の操作有効期間を示す有効期間画像3120の表示を含む。そして、演出制御部403は、操作有効期間中において演出ボタン121が押下されたか否かを監視し、操作有効期間中に演出ボタン121が押下された場合(より詳細には演出ボタン121の押下が検出された場合)には、その押下に応答して所定の操作対応演出を行う。通常、操作対応演出は演出ボタン121が押下された直後に実行される。ボタン演出は、操作入力促進演出と、演出ボタン121の押下に応じた操作対応演出とを少なくとも含む。演出ボタン121が押下されることなく操作有効期間が終了した場合には、操作有効期間の終了直後に操作対応演出を行うようにすると良い。図33の例では、扉を模した画像の表示と文字「ボタンプッシュで扉を開け!!」を示す画像の表示も、操作入力促進演出に含まれる。
潜伏煽り演出に利用されるボタン演出での操作対応演出は、扉が開く様子を示す画像の表示及び文字「潜伏モード突入!!」の表示による潜伏成功演出、又は、扉が閉まる様子を示す画像の表示及び文字「失敗」を表示する潜伏失敗演出である。潜伏成功演出によって、潜確短当たり又は小当たりの発生(即ち特別図柄の次変動以降では潜伏モードにて変動演出が行われること)が告知される。この告知の後、又は、この告知を行っている最中に、潜確短当たり又は小当たりの発生による非BONUS当たり遊技が行われる。潜伏失敗演出によって、潜確短当たり又は小当たりの非発生(即ち特別図柄の次変動以降では潜伏モードにて変動演出が行われないこと)が告知される。
図33の潜伏煽り演出は、ボタン演出における操作入力促進演出を少なくとも含む。但し、操作入力促進演出の後、非BONUS当たり遊技が行われるのであれば、操作入力促進演出の後、非BONUS当たり遊技が行われるまでの演出も、潜伏煽り演出に含まれると考えるようにしても良い。
ルーレット演出で潜伏示唆図柄PD8が特定された後に実行される潜伏煽り演出は、潜確短当たり又は小当たりの発生による非BONUS当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆する演出である。
潜確短当たり又は小当たりの発生による非BONUS当たり遊技の実行の期待度とは、注目した1つの特図判定用情報(ここでは特図判定用情報1100)が潜確短当たり又は小当たりに当選している確率(統計上の確率)を表す。
潜確短当たり又は小当たりの発生による非BONUS当たり遊技の実行の期待度が高いとは、潜確短当たり又は小当たりに基づく非BONUS当たり遊技の実行の期待度が所定期待度KTREF1よりも高いことを意味する。
所定期待度KTREF1は、確率OTK1を示す、又は、その確率OTK1よりも大きな所定値(例えば、確率OTK1の5倍)を示す。確率OTK1は、潜確短当たりの当選確率として予め定められた確率OTK1A、若しくは、小当たりの当選確率として予め定められた確率OTK1B、又は、それら2つの確率の合計確率(OTK1A+OTK1B)である。ここでは、低確率非電サポ遊技状態であることを想定しているため“OTK1A=(1/399)×0.1”である(図6及び図7参照)。また、“OTK1B=1/399”である(図6参照)。期待度は信頼度とも呼ばれる。
ルーレット演出において潜伏示唆図柄PD8が特定された後に潜伏煽り演出が行われる変動演出パターンは、i回の単位演出を伴う潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]の内(図23参照)、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行う潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5](以下、潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]Fという)である。
演出制御部403は、例えば、特図判定用情報1100が潜確短当たりに当選している場合、小当たりである場合又は小当たり以外の特定のハズレである場合(例えば特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合)に、潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]Fを選択することができる。
第1実施例では、特図判定用情報1100が潜確短当たりに当選している場合、及び、小当たりである場合の何れである場合でも、常に、パターンX[i,5]Fが選択されるものとする。即ち、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a41又はTHp_a21が選択された場合(図10参照)、演出制御部403は、常にパターンX[i,5]Fを選択するものとする。
また、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合(特図判定用情報1100が小当たり以外の特定のハズレの場合)、所定の潜伏ガセ確率GSSEN(例えば0.1%)でパターンX[i,5]Fを選択するものとする。演出制御部403は、このような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。
そうすると、パターンX[i,5]Fによる変動演出1200が行われるとき、特図判定用情報1100が潜確短当たり又は小当たりである場合には、i回目の単位演出TE[i]におけるルーレット演出にて潜伏示唆図柄PD8が特定された後、潜伏煽り演出が行われ、その後、潜伏成功演出と潜確短当たり又は小当たりによる非BONUS当たり遊技とが行われる(図33の左側のルート)。一方、特図判定用情報1100が小当たり以外の特定のハズレであって且つパターンX[i,5]Fによる変動演出1200が行われるとき、i回目の単位演出TE[i]におけるルーレット演出にて潜伏示唆図柄PD8が特定された後、潜伏煽り演出が行われ、その後、潜伏失敗演出が行われる(図33の右側のルート)。特図判定用情報1100が小当たり以外の特定のハズレであるとき、当然、非BONUS当たり遊技は行われない。
パターンX[i,5]Fによる変動演出1200が行われるとき、潜伏示唆図柄PD8の特定を経て潜伏煽り演出が行われた後に潜確短当たり又は小当たりによる非BONUS当たり遊技が行われる確率JSENは、潜確短当たりの発生確率A1、小当たりの発生確率B1及び上記潜伏ガセ確率GSSENに基づく確率C1に依存し、“JSEN=100×(A1+B1)/(A1+B1+C1)[%]”で表される。
ここでは、低確率非電サポ遊技状態を想定しているため、“A1=(1/399)×0.1”である(図6及び図7参照)。また“B1=1/399”である。確率C1は、特図判定用情報1100に対して主制御部401により特図変動パターンTHp_a13が選択され且つ演出制御部403によりパターンX[i,5]Fが選択される確率である。故に、“C1=(397/399)×(8/500)×GSSEN”である(図10参照)。
―――リーチ演出示唆図柄について―――
上述したように、リーチ演出示唆図柄(PD1〜PD3)は、弱、中又は強リーチ演出が実行されることを示唆する候補図柄であり、弱、中又は強リーチ演出は、大当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆する演出である。
リーチ演出では、例えば、遊技上の課題(遊技上の敵キャラクタを倒す課題など)が発生し、その課題が達成されるか否かを示す演出が実行される(図12参照)。特図判定用情報1100がBONUS大当たりに当選しているとき、当該課題が達成される演出が行われることでBONUS大当たりの当選が告知される。特図判定用情報1100がハズレであるとき(即ち特図判定用情報1100がBONUS大当たりに当選していないとき)、当該課題が達成されない演出が行われることでハズレが告知される。
図10及び図13から分かるように、弱、中又は強リーチ演出は、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14、THp_a15又はTHp_a16が選択されたときにのみ実行され、且つ、発生し得る大当たりがBONUS大当たり(特A〜特G、通A〜通Cの大当たり)であるときにしか特図変動パターンTHp_a14、THp_a15及びTHp_a16は選択されえないため、弱、中又は強リーチ演出は、BONUS大当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆する演出であり、BONUS大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する演出であるとも言える。
従って、ルーレット演出でリーチ演出示唆図柄(PD1、PD2又はPD3)が特定された後に実行されるリーチ演出(弱、中又は強リーチ演出)も、BONUS大当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆する演出である。
BONUS大当たり遊技の実行の期待度とは、注目した1つの特図判定用情報(ここでは特図判定用情報1100)がBONUS大当たりに当選している確率(統計上の確率)を表す。
BONUS大当たり遊技の実行の期待度が高いとは、BONUS大当たり遊技の実行の期待度が所定期待度KTREF2よりも高いことを意味する。
所定期待度KTREF2は、BONUS大当たりの当選確率として予め定められた確率OTK2を示す、又は、その確率OTK2よりも大きな所定値(例えば、確率OTK2の5倍)を示す。ここでは、低確率非電サポ遊技状態であることを想定しているため“OTK2=(1/399)×0.85”である(図6及び図7参照)。
ルーレット演出において弱リーチ演出示唆図柄PD1が特定された後に弱リーチ演出が行われる変動演出パターンは、i回の単位演出を伴う弱リーチ変動演出パターンX[i,1]の内、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行う弱リーチ変動演出パターンX[i,1](以下、弱リーチ変動演出パターンX[i,1]Fという)である。 ルーレット演出において中リーチ演出示唆図柄PD2が特定された後に中リーチ演出が行われる変動演出パターンは、i回の単位演出を伴う中リーチ変動演出パターンX[i,2]の内、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行う中リーチ変動演出パターンX[i,2](以下、中リーチ変動演出パターンX[i,2]Fという)である。
ルーレット演出において強リーチ演出示唆図柄PD3が特定された後に強リーチ演出が行われる変動演出パターンは、i回の単位演出を伴う強リーチ変動演出パターンX[i,3]の内、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行う強リーチ変動演出パターンX[i,3](以下、強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fという)である。
演出制御部403は、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14、THp_a15、THp_a16が選択された場合に、夫々、弱リーチ変動演出パターンX[i,1]F、中リーチ変動演出パターンX[i,2]F、強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fを選択することができる(図13参照)。
図34を参照し、弱リーチ変動演出パターンX[i,1]Fによる変動演出1200が行われるとき、特図判定用情報1100がBONUS大当たりに当選している場合には、i回目の単位演出TE[i]におけるルーレット演出にて弱リーチ演出示唆図柄PD1が特定された後に弱リーチ演出が行われ、その後、BONUS大当たりを告知する演出を経てBONUS大当たり遊技が行われる(図34の左側のルート)。一方、特図判定用情報1100がハズレであって且つパターンX[i,1]Fによる変動演出1200が行われるとき、i回目の単位演出TE[i]におけるルーレット演出にて弱リーチ演出示唆図柄PD1が特定された後に弱リーチ演出が行われ、その後、ハズレを告知する演出が行われる(図34の右側のルート)。特図判定用情報1100がハズレであるとき、当然、BONUS大当たり遊技は行われない。中リーチ変動演出パターンX[i,2]F又は強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fによる変動演出1200が行われる場合も同様である。
今、説明の簡略化上、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14、THp_a15、THp_a16が選択された場合、常に、夫々、弱リーチ変動演出パターンX[i,1]F、中リーチ変動演出パターンX[i,2]F、強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fが選択されると仮定する(後述の第2実施例でも同様)。
そうすると、弱リーチ変動演出パターンX[i,1]Fによる変動演出1200が行われるとき、弱リーチ演出示唆図柄PD1の特定を経て弱リーチ演出が行われた後にBONUS大当たり遊技が行われる確率JBONUS1は、上述の“弱リーチ演出が実行されるときの大当たりの信頼度”に相当し、信頼度演算式により約2.1%である。特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報1100に対し特図変動パターンTHp_a14が選択及び割り当てられる確率rは“(397/399)×(5/500)”であって(図10参照)、特図当たり判定の結果が“BONUS大当たり”であって且つ特図判定用情報1100に対し特図変動パターンTHp_a14が選択及び割り当てられる確率vは、“(1/399)×(50/500)×0.85”であるので(図10及び図7参照)、特図判定用情報1100に特図変動パターンTHp_a14が選択及び割り当てられることで弱リーチ演出が実行されるときの大当たりの信頼度は“100×(v/(r+v))[%]”より、約2.1%だからである。
同様に考えて、中リーチ変動演出パターンX[i,2]Fによる変動演出1200が行われるとき、中リーチ演出示唆図柄PD2の特定を経て中リーチ演出が行われた後にBONUS大当たり遊技が行われる確率JBONUS2は、上述の“中リーチ演出が実行されるときの大当たりの信頼度”に相当し、信頼度演算式により約13.8%である。
同様に考えて、強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fによる変動演出1200が行われるとき、強リーチ演出示唆図柄PD3の特定を経て強リーチ演出が行われた後にBONUS大当たり遊技が行われる確率JBONUS3は、上述の“強リーチ演出が実行されるときの大当たりの信頼度”に相当し、信頼度演算式により約38.3%である。
“1>JBONUS3>JBONUS2>JBONUS1>0”が成立する。
―――確率の対比―――
これらの確率JBONUS1〜JBONUS3を、上述の確率JSEN(潜伏示唆図柄PD8の特定を経て潜伏煽り演出が行われた後に潜確短当たり又は小当たりによる非BONUS当たり遊技が行われる確率)と比較する。
例えば、演出制御部403は、確率JSENが確率JBONUS1〜JBONUS3の夫々よりも高くなるように(即ち“JSEN>JBONUS3>JBONUS2>JBONUS1”となるように)、変動演出内容決定処理を行う。これを、潜伏ガセ確率GSSENの調整により実現できる。例えば、確率JSENを50%以上且つ100%未満の確率に設定する。潜伏ガセ確率GSSENをゼロにしても良い。そうすると、確率JSENは100%となり、潜伏煽り演出の後は、必ず潜伏成功演出及び非BONUS当たり遊技が行われるようになる。
或いは例えば、演出制御部403は、“JBONUS3≧JSEN>JBONUS2>JBONUS1”となるように、又は、“JBONUS3>JBONUS2≧JSEN>JBONUS1”となるように、変動演出内容決定処理を行っても良い。これも、潜伏ガセ確率GSSENの調整により実現できる。
或いは例えば、演出制御部403は、“JSEN>JBONUS”となるように変動演出内容決定処理を行っても良い。これも、潜伏ガセ確率GSSENの調整により実現できる。確率JBONUSは、確率JBONUS1〜JBONUS3の合成確率(例えば単純平均)である。
BONUS大当たり遊技は、大入賞口111への入賞による賞球を得やすい有利な遊技であるため、リーチ演出の実行回数に対するBONUS大当たり遊技の実行回数の比率(JBONUS1、JBONUS2、JBONUS3又はJBONUSに相当)が比較的低くても(ハードルが高くても)、遊技者の不満はそれほど大きくはならない。逆に、その比率を高くし過ぎるとリーチ演出の発生確率が低くなりすぎて遊技の盛り上がりに欠ける。一方、非BONUS当たり遊技は、大入賞口111への入賞による賞球を得にくく、BONUS大当たり遊技ほど有利な遊技ではないため、潜伏煽り演出の実行回数に対する非BONUS当たり遊技の実行回数の比率(JSENに相当)が低いと、演出バランスが良好でなくなるおそれがある。つまり、有利度合いの小さい遊技が行われるためのハードル(JSENの逆数に相当)は、有利度合いの大きい遊技が行われるためのハードル(JBONUS1、JBONUS2、JBONUS3又はJBONUSの逆数に相当)よりも低い方が、付与される有利度合いとハードルとのバランスが良好になると考えられる。故に、上述のように、確率JBONUS1〜JBONUS3又はJBONUSと確率JSENとの関係を定めておくことにより、付与される有利度合いと対応する演出の発生確率とのバランスが良好になると考えられる。
但し、確率JBONUS1〜JBONUS3及びJBONUSと確率JSENとの大小関係を、上述したものの逆にすることも可能である。
<<第2実施例>>
遊技機100の第2実施例を説明する。
図35に示す如く、演出制御部403は、任意の単位演出中の任意のルーレット演出において、リーチ演出示唆図柄PD1、PD2及びPD3の内の任意の1以上のリーチ演出示唆図柄と、RUSH示唆図柄PD7と、を候補図柄群に含めるようにしても良い。図35では、例として、リーチ演出示唆図柄PD1、PD2及びPD3の内、PD1のみが候補図柄群に含められている。当該ルーレット演出においてリーチ演出示唆図柄が特定されたとき、特定されたリーチ演出示唆図柄に対応するリーチ演出が実行され、当該ルーレット演出においてRUSH示唆図柄PD7が特定されたとき、特定されたRUSH示唆図柄PD7に対応する演出(即ちRUSH突入演出又はRUSHチャンス演出;図21参照)が実行される。
―――RUSH示唆図柄について―――
上述したように、RUSH示唆図柄PD7は、図21(a)に示す如く、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選していること(即ち、特図判定用情報1100に対して非BONUS当たり遊技が実行されること)を示唆する候補図柄(以下、これを第1RUSH示唆図柄PD7aという;図36参照)、又は、図21(b)に示す如く、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している可能性があること(即ち、特図判定用情報1100に対して非BONUS当たり遊技が実行される可能性があること)を示唆する候補図柄(以下、これを第2RUSH示唆図柄PD7bという;図36参照)である。
まとめると、RUSH示唆図柄PD7は、非BONUS当たり遊技(突確短当たりによる大当たり遊技)が実行される可能性があることを示唆する候補図柄である、と考えることができる(PD7がPD7aである場合には当該可能性は100%であるが、PD7がPD7bである場合には当該可能性は100%未満である)。以下の説明において、単にRUSH示唆図柄PD7と記載した場合、それは、第1RUSH示唆図柄PD7a又は第2RUSH示唆図柄PD7bを指す。
また、演出制御部403は、ルーレット演出において第1RUSH示唆図柄PD7aを特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後にRUSH突入演出を行い、ルーレット演出において第2RUSH示唆図柄PD7bを特定する候補図柄特定演出を実行すると、その特定の後にRUSHチャンス演出を行う。以下では、RUSH突入演出及びRUSHチャンス演出を総称して、RUSH突入煽り演出という(図36参照)。RUSH示唆図柄PD7はRUSH突入煽り演出が行われることを示唆する図柄と言える。
図37を参照し、RUSH突入煽り演出の例を挙げる。尚、図37では、RUSH示唆図柄PD7として第2RUSH示唆図柄PD7bが示されているが、RUSH示唆図柄PD7は第1RUSH示唆図柄PD7aであっても良い。任意のルーレット演出においてRUSH示唆図柄PD7が特定された後、ボタン演出を利用したRUSH突入煽り演出を行うことができる。ボタン演出は、演出ボタン121を利用して行われる演出である。
演出制御部403は、RUSH突入煽り演出におけるボタン演出において、変動演出1200の実行期間中であって且つRUSH示唆図柄PD7が特定された後に、所定の時間長さを有する操作有効期間を設定する。操作有効期間とは、演出ボタン121の押下による操作が有効な期間を指す。操作有効期間中であって演出ボタン121が未だ押下されていないとき、演出制御部403は、遊技者に演出ボタン121に対する操作の入力を促す演出を行う。操作の入力を促す演出とは、操作の入力を指示、催促、示唆又は許可する操作入力促進演出である。
操作入力促進演出は、例えば、図37に示す如く、演出ボタン121を模したボタン画像3210の表示及び演出ボタン121の操作有効期間を示す有効期間画像3220の表示を含む。そして、演出制御部403は、操作有効期間中において演出ボタン121が押下されたか否かを監視し、操作有効期間中に演出ボタン121が押下された場合(より詳細には演出ボタン121の押下が検出された場合)には、その押下に応答して所定の操作対応演出を行う。通常、操作対応演出は演出ボタン121が押下された直後に実行される。ボタン演出は、操作入力促進演出と、演出ボタン121の押下に応じた操作対応演出とを少なくとも含む。演出ボタン121が押下されることなく操作有効期間が終了した場合には、操作有効期間の終了直後に操作対応演出を行うようにすると良い。図37の例では、扉を模した画像の表示と文字「ボタンプッシュでRUSHをつかめ!!」を示す画像の表示も、操作入力促進演出に含まれる。
RUSH突入煽り演出に利用されるボタン演出での操作対応演出は、扉が開く様子を示す画像の表示及び文字「RUSH GET!!」の表示によるRUSH突入成功演出、又は、扉が閉まる様子を示す画像の表示及び文字「失敗」を表示するRUSH突入失敗演出である。RUSH突入成功演出によって、突確短当たりの発生(即ち特別図柄の次変動以降では確変モードにて変動演出が行われること)が告知される。この告知の後、又は、この告知を行っている最中に、突確短当たりの発生による非BONUS当たり遊技が行われる。RUSH突入失敗演出によって、突確短当たりの非発生(即ち特別図柄の次変動以降では確変モードにて変動演出が行われないこと)が告知される。
図37のRUSH突入煽り演出は、ボタン演出における操作入力促進演出を少なくとも含む。但し、操作入力促進演出の後、非BONUS当たり遊技が行われるのであれば、操作入力促進演出の後、非BONUS当たり遊技が行われるまでの演出も、RUSH突入煽り演出に含まれると考えるようにしても良い。
ルーレット演出でRUSH示唆図柄PD7が特定された後に実行されるRUSH突入煽り演出は、突確短当たりの発生による非BONUS当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆する演出である。
突確短当たりの発生による非BONUS当たり遊技の実行の期待度とは、注目した1つの特図判定用情報(ここでは特図判定用情報1100)が突確短当たりに当選している確率(統計上の確率)を表す。
突確短当たりの発生による非BONUS当たり遊技の実行の期待度が高いとは、突確短当たりに基づく非BONUS当たり遊技の実行の期待度が所定期待度KTREF3よりも高いことを意味する。
所定期待度KTREF3は、確率OTK3を示す、又は、その確率OTK3よりも大きな所定値(例えば、確率OTK3の5倍)を示す。確率OTK3は、突確短当たりの当選確率として予め定められた確率である。ここでは、低確率非電サポ遊技状態であることを想定しているため“OTK3=(1/399)×0.05”である(図6及び図7参照)。期待度は信頼度とも呼ばれる。
ルーレット演出においてRUSH示唆図柄PD7が特定された後にRUSH突入煽り演出が行われる変動演出パターンは、i回の単位演出を伴うRUSH突入対応変動演出パターンX[i,4]の内(図23参照)、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行うRUSH突入対応変動演出パターンX[i,4](以下、RUSH突入対応変動演出パターンX[i,4]Fという)である。
演出制御部403は、例えば、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している場合又は小当たり以外の特定のハズレである場合(例えば特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合)に、RUSH突入対応変動演出パターンX[i,4]Fを選択することができる。
第2実施例では、特図判定用情報1100が突確短当たりに当選している場合、常に、パターンX[i,4]Fが選択されるものとする。即ち、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a31が選択された場合(図10参照)、演出制御部403は、常にパターンX[i,4]Fを選択するものとする。
また、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合(特図判定用情報1100が小当たり以外の特定のハズレの場合)、所定のRUSHガセ確率GSTOTSU(例えば0.1%)でパターンX[i,4]Fを選択するものとする。演出制御部403は、このような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。
そうすると、パターンX[i,4]Fによる変動演出1200が行われるとき、特図判定用情報1100が突確短当たりである場合には、i回目の単位演出TE[i]におけるルーレット演出にてRUSH示唆図柄PD7が特定された後、RUSH突入煽り演出が行われ、その後、RUSH突入成功演出と突確短当たりによる非BONUS当たり遊技とが行われる(図37の左側のルート)。一方、特図判定用情報1100が小当たり以外の特定のハズレであって且つパターンX[i,4]Fによる変動演出1200が行われるとき、i回目の単位演出TE[i]におけるルーレット演出にてRUSH示唆図柄PD7が特定された後、RUSH突入煽り演出が行われ、その後、RUSH突入失敗演出が行われる(図37の右側のルート)。特図判定用情報1100が小当たり以外の特定のハズレであるとき、当然、非BONUS当たり遊技は行われない。
パターンX[i,4]Fによる変動演出1200が行われるとき、RUSH示唆図柄PD7の特定を経てRUSH突入煽り演出が行われた後に突確短当たりによる非BONUS当たり遊技が行われる確率JTOTSUは、突確短当たりの発生確率A2及び上記RUSHガセ確率GSTOTSUに基づく確率C2に依存し、“JTOTSU=100×A2/(A2+C2)[%]”で表される。
ここでは、低確率非電サポ遊技状態を想定しているため、“A2=(1/399)×0.05”である(図6及び図7参照)。確率C2は、特図判定用情報1100に対して主制御部401により特図変動パターンTHp_a13が選択され且つ演出制御部403によりパターンX[i,4]Fが選択される確率である。故に、“C2=(397/399)×(8/500)×GSTOTSU”である(図10参照)。
―――リーチ演出示唆図柄について―――
リーチ演出示唆図柄(PD1〜PD3)について第1実施例で述べた事項が、第2実施例にも適用される。故に、
弱リーチ変動演出パターンX[i,1]Fによる変動演出1200が行われるとき、弱リーチ演出示唆図柄PD1の特定を経て弱リーチ演出が行われた後にBONUS大当たり遊技が行われる確率JBONUS1は、約2.1%であり、
中リーチ変動演出パターンX[i,2]Fによる変動演出1200が行われるとき、中リーチ演出示唆図柄PD2の特定を経て中リーチ演出が行われた後にBONUS大当たり遊技が行われる確率JBONUS2は、約13.8%であり、
強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fによる変動演出1200が行われるとき、強リーチ演出示唆図柄PD3の特定を経て強リーチ演出が行われた後にBONUS大当たり遊技が行われる確率JBONUS3は、約38.3%である。
“1>JBONUS3>JBONUS2>JBONUS1>0”が成立する。
―――確率の対比―――
これらの確率JBONUS1〜JBONUS3を、上述の確率JTOTSU(RUSH示唆図柄PD7の特定を経てRUSH突入煽り演出が行われた後に突確短当たりによる非BONUS当たり遊技が行われる確率)と比較する。
例えば、演出制御部403は、確率JTOTSUが確率JBONUS1〜JBONUS3の夫々よりも高くなるように(即ち“JTOTSU>JBONUS3>JBONUS2>JBONUS1”となるように)、変動演出内容決定処理を行う。これを、RUSHガセ確率GSTOTSUの調整により実現できる。例えば、確率JTOTSUを50%以上且つ100%未満の確率に設定する。RUSHガセ確率GSTOTSUをゼロにしても良い。そうすると、確率JTOTSUは100%となり、RUSH突入煽り演出の後は、必ずRUSH突入成功演出及び非BONUS当たり遊技が行われるようになる。
或いは例えば、演出制御部403は、“JBONUS3≧JTOTSU>JBONUS2>JBONUS1”となるように、又は、“JBONUS3>JBONUS2≧JTOTSU>JBONUS1”となるように、変動演出内容決定処理を行っても良い。これも、RUSHガセ確率GSTOTSUの調整により実現できる。
或いは例えば、演出制御部403は、“JTOTSU>JBONUS”となるように変動演出内容決定処理を行っても良い。これも、RUHSガセ確率GSTOTSUの調整により実現できる。確率JBONUSは、確率JBONUS1〜JBONUS3の合成確率(例えば単純平均)である。
BONUS大当たり遊技は、大入賞口111への入賞による賞球を得やすい有利な遊技であるため、リーチ演出の実行回数に対するBONUS大当たり遊技の実行回数の比率(JBONUS1、JBONUS2、JBONUS3又はJBONUSに相当)が比較的低くても(ハードルが高くても)、遊技者の不満はそれほど大きくはならない。逆に、その比率を高くし過ぎるとリーチ演出の発生確率が低くなりすぎて遊技の盛り上がりに欠ける。一方、非BONUS当たり遊技は、大入賞口111への入賞による賞球を得にくく、BONUS大当たり遊技ほど有利な遊技ではないため、RUSH突入煽り演出の実行回数に対する非BONUS当たり遊技の実行回数の比率(JTOTSUに相当)が低いと、演出バランスが良好でなくなるおそれがある。つまり、有利度合いの小さい遊技が行われるためのハードル(JTOTSUの逆数に相当)は、有利度合いの大きい遊技が行われるためのハードル(JBONUS1、JBONUS2、JBONUS3又はJBONUSの逆数に相当)よりも低い方が、付与される有利度合いとハードルとのバランスが良好になると考えられる。故に、上述のように、確率JBONUS1〜JBONUS3又はJBONUSと確率JTOTSUとの関係を定めておくことにより、付与される有利度合いと対応する演出の発生確率とのバランスが良好になると考えられる。
但し、確率JBONUS1〜JBONUS3及びJBONUSと確率JTOTSUとの大小関係を、上述したものの逆にすることも可能である。
<<第3実施例>>
遊技機100の第3実施例を説明する。上述の第1実施例及び第2実施例にて記載した事項は矛盾無き限り第3実施例にも適用される(後述の他の実施例についても同様)。
演出制御部403(例えば演出制御部403に含まれるルーレット演出制御部)は、或る単位演出にてルーレット演出を行った後に単位演出が繰り返し行われた場合、その繰り返し行われた単位演出においてもルーレット演出を行うことが可能である。即ち、単位演出TE[x]にてルーレット演出を行った後に単位演出TE[y]が行われた場合、その単位演出TE[y]においてもルーレット演出を行うことが可能である(図39参照)。ここで、x及びyは“1≦x<y≦4”を満たす任意の整数である。典型的には例えば、“x+1=y”であるが、“x+2=y”又は“1=x+3=y=4”であっても良い。
例えば、図28の変動演出フローYB1においては、単位演出TE[1]にてルーレット演出RLTB[1]が行われた後に、単位演出TE[2]が行われ、その単位演出TE[2]においてもルーレット演出RLTB[2]が行われている。
図38は、2回の単位演出を含む中リーチ変動演出パターンX[2,2]及び変動演出フローYB1が適用された変動演出1200の流れを表している。図38の例では、単位演出TE[1]にてルーレット演出RLTB[1]が行われ、そのルーレット演出RLTB[1]にて継続演出示唆図柄PD4が特定されることによる継続演出が実行される。その後、単位演出TE[2]にて装飾図柄の擬似再変動を経てルーレット演出RLTB[2]が行われ、そのルーレット演出RLTB[2]にて潜伏示唆図柄PD8が特定された後に、潜伏煽り演出が実行される。
ルーレット演出は、当該変動演出1200がどのような演出にて展開されてゆくのかを示唆できる、又は、当該変動の大当たりへの期待度を示唆できる面白みのある演出である。このようなルーレット演出を、繰り返し実行された単位演出においても実行可能に遊技機100を形成しておくことで、遊技をより面白みのあるものにすることが可能となる。
図39に示す如く、2回以上のルーレット演出の実行を定義する任意の変動演出パターン及び変動演出フローに関し、単位演出TE[x]中のルーレット演出RLTx及び単位演出TE[y]中のルーレット演出RLTyの夫々において、候補図柄群に、潜伏示唆図柄PD8と、リーチ演出図柄PD1〜PD3の何れか1つ以上と、少なくとも含めておいてよい。ルーレット演出RLTx及びRLTyの夫々における候補図柄群に、潜伏示唆図柄PD8に代えて又は潜伏示唆図柄PD8に加えてRUSH示唆図柄PD7を含めるようにしても良い。また例えば、ルーレット演出RLTx及びRLTyの夫々における候補図柄群に、継続演出示唆図柄PD4、ハズレ示唆図柄PD5及びBONUS示唆図柄PD6の内の任意の1以上の候補図柄を更に含めておいてもよい。
図39を再度参照し、単位演出TE[x]におけるルーレット演出RLTxと単位演出TE[y]におけるルーレット演出RLTyとの間に、他の1以上のルーレット演出が介在していても良い。即ち例えば、ルーレット演出RLTx及びRLTyは、夫々、図29のルーレット演出RLTC[1]及びRLTC[3]であっても良いし、図30のルーレット演出RLTD[1]及びRLTD[4]であっても良い。
ルーレット演出RLTx及びRLTy間において、候補図柄群は、互いに同じであっても良いし、互いに異なっていても良い。図39の例では、ルーレット演出RLTxにおける候補図柄群は候補図柄PD1、PD4、PD5及びPD8から成り、ルーレット演出RLTyにおける候補図柄群は候補図柄PD1、PD2、PD4及びPD8から成る。
ルーレット演出RLTxにおける候補図柄群が弱リーチ演出示唆図柄PD1を含むが中リーチ演出示唆図柄PD2及び強リーチ演出示唆図柄PD3を含まない場合、ルーレット演出RLTyにおける候補図柄群に、弱リーチ演出示唆図柄PD1を含めずに中リーチ演出示唆図柄PD2及び強リーチ演出示唆図柄PD3の少なくとも一方を含めるようにしても良い、或いは、弱リーチ演出示唆図柄PD1に加えて中リーチ演出示唆図柄PD2及び強リーチ演出示唆図柄PD3の少なくとも一方を含めるようにしても良い。ルーレット演出RLTxにおける候補図柄群が中リーチ演出示唆図柄PD2を含むが強リーチ演出示唆図柄PD3を含まない場合、ルーレット演出RLTyにおける候補図柄群に、中リーチ演出示唆図柄PD2を含めずに強リーチ演出示唆図柄PD3を含めるようにしても良い、或いは、中リーチ演出示唆図柄PD2に加えて強リーチ演出示唆図柄PD3を含めるようにしても良い。
<<第4実施例>>
遊技機100の第4実施例を説明する。第4実施例では、図柄PD7又はPD8と図柄PD1〜PD3との対比について特に注目する。以下では、図柄PD7又はPD8に対応する大当たり遊技又は小当たり遊技の大入賞口111の開放態様がショート開放であって、図柄PD1〜PD3に対応する大当たり遊技の大入賞口111の開放態様がロング開放であることに着目し、用語“ショート対応図柄”及び“ロング対応図柄”を導入する。ショート対応図柄は、図柄PD7及びPD8のどちらかを指す、又は、図柄PD7及びPD8の双方を指す。ロング対応図柄は、図柄PD1〜PD3の何れか1つ若しくは2つを指す、又は、図柄PD1〜PD3の全てを指す。
ロング対応図柄(PD1、PD2、PD3)は、所定回数目NUMA1未満の単位演出で行われるルーレット演出においてよりも、所定回数目NUMA1以上の単位演出で行われるルーレット演出においての方が特定され易いようにしても良い。“ロング対応図柄が特定され易い”とは、ロング対応図柄が常に特定されることを意味していても良い。
上述したように、本実施形態では、変動演出1200に含まれる単位演出の最大数が4であると仮定しているため、NUMA1は、2、3又は4の何れかである。故に、所定回数目NUMA1未満の単位演出とは、“NUMA1=2”ならば単位演出TE[1]のみを指し、“NUMA1=3”ならば単位演出TE[1]及びTE[2]の夫々を指し、“NUMA1=4”ならば単位演出TE[1]〜TE[3]の夫々を指す。所定回数目NUMA1以上の単位演出とは、“NUMA1=2”ならば単位演出TE[2]〜TE[4]の夫々を指し、“NUMA1=3”ならば単位演出TE[3]及びTE[4]の夫々を指し、“NUMA1=4”ならば単位演出TE[4]のみを指す。
これを実現するべく、例えば、演出制御部403は、所定回数目NUMA1以上の単位演出で行われるルーレット演出においてロング対応図柄(PD1、PD2、PD3)が特定される確率が、所定回数目NUMA1未満の単位演出で行われるルーレット演出においてロング対応図柄が特定される確率よりも高くなるように変動演出内容決定処理を行うと良い。演出制御部403は、これが実現されるように、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選を通じて変動演出内容決定処理を行えば良い。
ロング対応図柄が強リーチ演出示唆PD3であると仮定して具体例を挙げる。ルーレット演出において強リーチ演出示唆図柄PD3が特定されて対象リーチ演出として強リーチ演出が実行される変動演出パターンは、i回の単位演出を伴う強リーチ変動演出パターンX[i,3]の内、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行う強リーチ変動演出パターン(即ち、上述の強リーチ変動演出パターンX[i,3]F)である。演出制御部403は、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a16が選択された場合に強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fを選択することができる。故に、演出制御部403は、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a16が選択された場合、所定の確率KYOB[i]でi回分の単位演出を伴う強リーチ変動演出パターンX[i,3]Fが選択されるように変動演出内容決定処理を行うとよい。演出制御部403は、このような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。ここで、“0<KYOB[1]<KYOB[2]<KYOB[3]<KYOB[4]<1”が満たされる。
この場合、ルーレット演出において強リーチ演出示唆図柄PD3が特定される全ての事象の内(換言すれば例えば強リーチ変動演出パターンX[1,3]F〜X[4,3]Fにおいて)、“単位演出TE[1]中のルーレット演出にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定される確率(KYOB[1];例えば1%)”<“単位演出TE[2]中のルーレット演出にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定される確率(KYOB[2];例えば4%)”<“単位演出TE[3]中のルーレット演出にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定される確率(KYOB[3];例えば35%)”<“単位演出TE[4]中のルーレット演出にて強リーチ演出示唆図柄PD3が特定される確率(KYOB[4];例えば60%)”、となる。但し、確率KYOB[1]はゼロであっても良い。或いは、確率KYOB[1]及びKYOB[2]はゼロであっても良い。
所定回数以上の単位演出が行われたとき、遊技者は大当たり(特にBONUS大当たり)への期待感を膨らませる(上述したように、実際に、単位演出の実行回数が多いほど当該変動演出の信頼度は高くなる)。所定回数目以上の単位演出でのルーレット演出において、ロング対応図柄(例えばPD3)が特定され易くしておくことで、膨らんだ期待感を更に増大させることができ、演出に対して遊技者の興味を強く惹き付けることができる。興味を惹き付けられる演出の実現が遊技機100にとって重要であることは言うまでもない。
また例えば、1つの変動演出1200において、所定回数目NUMA2以上の単位演出でルーレット演出を行う場合、演出制御部403(例えば演出制御部403に含まれるルーレット演出制御部)は、そのルーレット演出中の候補図柄表示演出において、ショート対応図柄(PD7、PD8)を表示しないようにしても良い(即ち候補図柄群からショート対応図柄を除外するようにしても良い)。
上述したように、本実施形態では、変動演出1200に含まれる単位演出の最大数が4であると仮定しているため、NUMA2は、2、3又は4の何れかである。故に、所定回数目NUMA2以上の単位演出とは、“NUMA2=2”ならば単位演出TE[2]〜TE[4]の夫々を指し、“NUMA2=3”ならば単位演出TE[3]及びTE[4]の夫々を指し、“NUMA2=4”ならば単位演出TE[4]のみを指す。通常、“NUMA2=NUMA1”と考えて良い。
例えば、“NUMA2=3”であって、且つ、図29の変動演出パターンX[3,j]及び変動演出フローYC1が選択されてそれらに従う変動演出1200が実行される場合、ルーレット演出RLTC[1]及びRLTC[2]では、候補図柄群にショート対応図柄を含めることができるが、所定回数目NUMA2以上の単位演出中のルーレット演出であるルーレット演出RLTC[3]では、候補図柄群にショート対応図柄を含めないようにすると良い。同様に例えば、“NUMA2=4”であって、且つ、図30の変動演出パターンX[4,j]及び変動演出フローYD1が選択されてそれらに従う変動演出1200が実行される場合、ルーレット演出RLTD[1]〜RLTD[3]では、候補図柄群にショート対応図柄を含めることができるが、所定回数目NUMA2以上の単位演出中のルーレット演出であるルーレット演出RLTC[4]では、候補図柄群にショート対応図柄を含めないようにすると良い。
ショート対応図柄が潜伏示唆図柄PD8である場合において、例えば“NUMA2=3”であるならば、3回以上の単位演出の実行を定義する潜伏突入対応変動演出パターンX[3,5]及びX[4,5]が選択されえないようにしても良い。そうすると、3回目又は4回目の単位演出中のルーレット演出において潜伏示唆図柄PD8を特定する必要性が無くなるため、3回目又は4回目の単位演出中のルーレット演出において潜伏示唆図柄PD8が候補図柄群に含まれていてなくても問題は生じない。潜伏突入対応変動演出パターンX[3,5]又はX[4,5]が選択されうるように変動演出内容決定処理が行われたとしても、潜伏突入対応変動演出パターンX[3,5]における単位演出TE[3]並びに潜伏突入対応変動演出パターンX[4,5]における単位演出TE[4]ではルーレット演出が行われないようにすると良い。“NUMA2=4”である場合なども同様にすればよい。
また例えば、ショート対応図柄は、所定回数目NUMA3未満の単位演出で行われるルーレット演出においてよりも、所定回数目NUMA3以上の単位演出で行われるルーレット演出においての方が特定され難いようにしても良い。“ショート対応図柄が特定され難い”とは、ショート対応図柄が特定されることが一切無いことを意味していても良い。
上述したように、本実施形態では、変動演出1200に含まれる単位演出の最大数が4であると仮定しているため、NUMA3は、2、3又は4の何れかである。故に、所定回数目NUMA3未満の単位演出とは、“NUMA3=2”ならば単位演出TE[1]のみを指し、“NUMA3=3”ならば単位演出TE[1]及びTE[2]の夫々を指し、“NUMA3=4”ならば単位演出TE[1]〜TE[3]の夫々を指す。所定回数目NUMA3以上の単位演出とは、“NUMA3=2”ならば単位演出TE[2]〜TE[4]の夫々を指し、“NUMA3=3”ならば単位演出TE[3]及びTE[4]の夫々を指し、“NUMA3=4”ならば単位演出TE[4]のみを指す。通常、“NUMA3=NUMA2”と考えて良い。
ショート対応図柄が潜伏示唆図柄PD8であると仮定して具体例を挙げる。ルーレット演出において潜伏示唆図柄PD8が特定されて潜伏煽り演出が実行される変動演出パターンは、i回の単位演出を伴う潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]の内、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行う潜伏突入対応変動演出パターン(即ち、上述の潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]F)である。演出制御部403は、例えば、特図判定用情報1100が潜確短当たりに当選している場合、小当たりである場合又は小当たり以外の特定のハズレである場合(例えば特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a13が選択された場合)に、潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]Fを選択することができる。潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]Fを選択した際、演出制御部403は、更に、パターンX[i,5]Fにおける“i”の値が所定の確率QQ[1]、QQ[2]、QQ[3]、QQ[4]で、夫々、1、2、3、4となるように、“i”の値を決定する。演出制御部403は、このような決定を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。ここで、“1>QQB[1]>QQB[2]>QQB[3]>QQB[4]>0”が満たされる。
この場合、ルーレット演出において潜伏示唆図柄PD8が特定される全ての事象の内(換言すれば例えば潜伏突入対応変動演出パターンX[1,1]F〜X[4,1]Fにおいて)、“単位演出TE[1]中のルーレット演出にて潜伏示唆図柄PD8が特定される確率(QQB[1];例えば50%)”>“単位演出TE[2]中のルーレット演出にて潜伏示唆図柄PD8が特定される確率(QQB[2];例えば45%)”>“単位演出TE[3]中のルーレット演出にて潜伏示唆図柄PD8が特定される確率(QQB[3];例えば4%)”>“単位演出TE[4]中のルーレット演出にて潜伏示唆図柄PD8が特定される確率(QQB[4];例えば1%)”、となる。但し、確率QQB[4]はゼロであっても良い。或いは、確率QQB[3]及びQQB[4]はゼロであっても良い。
所定回数以上の単位演出が行われたとき、遊技者は大当たり(特にBONUS大当たり)への期待感を膨らませる(上述したように、実際に、単位演出の実行回数が多いほど当該変動演出の信頼度は高くなる)。所定回数目以上の単位演出でのルーレット演出において、ショート対応図柄(PD7又はPD8)を出現させないようにすることで、膨らんだ期待感(BONUS大当たりへの期待感)が減退することを回避でき、演出に対して遊技者の興味を強く惹き付けることができる。興味を惹き付けられる演出の実現が遊技機100にとって重要であることは言うまでもない。また、所定回数目以上の単位演出でのルーレット演出において、ショート対応図柄(PD7又はPD8)を出現させたとしても、ショート対応図柄が特定され難くしておくことで、膨らんだ期待感が減退することを抑制できる。期待感の減退抑制によっても興味の惹き付けは促進される。
<<第5実施例>>
遊技機100の第5実施例を説明する。ハズレ示唆図柄PD5は、リーチ演出が行われないことを示唆し、且つ、単位演出が繰り返して行われないこと(即ち現在実行中の単位演出に続いて次の単位演出が行われないこと)を示唆し、且つ、BONUS大当たりに当選していないこと(BONUS大当たりによる大当たり遊技が実行されないこと)を示唆する。更に、ハズレ示唆図柄PD5は、潜伏煽り演出又はRUSH突入煽り演出が行われないことを示唆すると共に、潜確短当たり、突確短当たり及び小当たりに当選していないこと(非BONUS当たり遊技が実行されないこと)をも示唆する。
図40に示す如く、1つの変動演出1200において、所定回数目NUMB1以上の単位演出でルーレット演出を行う場合、演出制御部403(例えば演出制御部403に含まれるルーレット演出制御部)は、そのルーレット演出中の候補図柄表示演出において、ハズレ示唆図柄PD5を表示しないようにしても良い(即ち候補図柄群からハズレ示唆図柄PD5を除外するようにしても良い)。
上述したように、本実施形態では、変動演出1200に含まれる単位演出の最大数が4であると仮定しているため、NUMB1は、2、3又は4の何れかである。故に、所定回数目NUMB1以上の単位演出とは、“NUMB1=2”ならば単位演出TE[2]〜TE[4]の夫々を指し、“NUMB1=3”ならば単位演出TE[3]及びTE[4]の夫々を指し、“NUMB1=4”ならば単位演出TE[4]のみを指す。
例えば、“NUMB1=3”であって、且つ、図29の変動演出パターンX[3,j]及び変動演出フローYC1が選択されてそれらに従う変動演出1200が実行される場合、ルーレット演出RLTC[1]及びRLTC[2]では、候補図柄群にハズレ示唆図柄PD5を含めることができるが、所定回数目NUMB1以上の単位演出中のルーレット演出であるルーレット演出RLTC[3]では、候補図柄群にハズレ示唆図柄PD5を含めないようにすると良い。同様に例えば、“NUMB1=4”であって、且つ、図30の変動演出パターンX[4,j]及び変動演出フローYD1が選択されてそれらに従う変動演出1200が実行される場合、ルーレット演出RLTD[1]〜RLTD[3]では、候補図柄群にハズレ示唆図柄PD5を含めることができるが、所定回数目NUMB1以上の単位演出中のルーレット演出であるルーレット演出RLTC[4]では、候補図柄群にハズレ示唆図柄PD5を含めないようにすると良い。
例えば“NUMB1=3”であるならば、3回以上の単位演出の実行を定義するハズレ変動演出パターンX[3,6]及びX[4,6]が選択されえないようにしても良い。そうすると、3回目又は4回目の単位演出中のルーレット演出においてハズレ示唆図柄PD5を特定する必要性が無くなるため、3回目又は4回目の単位演出中のルーレット演出においてハズレ示唆図柄PD5が候補図柄群に含まれていてなくても問題は生じない。ハズレ変動演出パターンX[3,6]又はX[4,6]が選択されうるように変動演出内容決定処理が行われたとしても、ハズレ変動演出パターンX[3,6]における単位演出TE[3]並びにハズレ変動演出パターンX[4,6]における単位演出TE[4]ではルーレット演出が行われないようにすると良い。“NUMB1=4”である場合なども同様にすればよい。
また例えば、ハズレ示唆図柄PD5は、所定回数目NUMB2未満の単位演出で行われるルーレット演出においてよりも、所定回数目NUMB2以上の単位演出で行われるルーレット演出においての方が特定され難いようにしても良い。“ハズレ示唆図柄PD5が特定され難い”とは、ハズレ示唆図柄PD5が特定されることが一切無いことを意味していても良い。通常、“NUMB1=NUMB2”と考えて良い。
上述したように、本実施形態では、変動演出1200に含まれる単位演出の最大数が4であると仮定しているため、NUMB2は、2、3又は4の何れかである。故に、所定回数目NUMB2未満の単位演出とは、“NUMB2=2”ならば単位演出TE[1]のみを指し、“NUMB2=3”ならば単位演出TE[1]及びTE[2]の夫々を指し、“NUMB2=4”ならば単位演出TE[1]〜TE[3]の夫々を指す。所定回数目NUMB2以上の単位演出とは、“NUMB2=2”ならば単位演出TE[2]〜TE[4]の夫々を指し、“NUMB2=3”ならば単位演出TE[3]及びTE[4]の夫々を指し、“NUMB2=4”ならば単位演出TE[4]のみを指す。
これを実現するべく、例えば、演出制御部403は、所定回数目NUMB2未満の単位演出で行われるルーレット演出においてハズレ示唆図柄PD5が特定される確率が、所定回数目NUMB2以上の単位演出で行われるルーレット演出においてハズレ示唆図柄PD5が特定される確率よりも高くなるように、変動演出内容決定処理を行うと良い。演出制御部403は、これが実現されるように、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選を通じて変動演出内容決定処理を行えば良い。
ルーレット演出においてハズレ示唆図柄PD5が特定されることでハズレが告知される変動演出パターンは、i回の単位演出を伴うハズレ変動演出パターンX[i,6]の内、i回目の単位演出TE[i]にてルーレット演出を行うハズレ変動演出パターン(以下、ハズレ変動演出パターンX[i,6]Fという)である。演出制御部403は、例えば、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a11、THp_a12又はTHp_a13が選択された場合に、ハズレ変動演出パターンX[i,6]Fを選択することができる。故に、演出制御部403は、特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a11、THp_a12又はTHp_a13が選択された場合、所定の確率HZR[i]でi回分の単位演出を伴うハズレ変動演出パターンX[i,6]Fが選択されるように変動演出内容決定処理を行うとよい。演出制御部403は、このような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。ここで、“1>HZR[1]>HZR[2]>HZR[3]>HZR[4]>0”が満たされる。
この場合、ルーレット演出においてハズレ示唆図柄PD5が特定される全ての事象の内(換言すれば例えばハズレ変動演出パターンX[1,6]F〜X[4,6]Fにおいて)、“単位演出TE[1]中のルーレット演出にてハズレ示唆図柄PD5が特定される確率(HZR[1];例えば60%)”>“単位演出TE[2]中のルーレット演出にてハズレ示唆図柄PD5が特定される確率(HZR[2];例えば35%)”>“単位演出TE[3]中のルーレット演出にてハズレ示唆図柄PD5が特定される確率(HZR[3];例えば4%)”>“単位演出TE[4]中のルーレット演出にてハズレ示唆図柄PD5が特定される確率(HZR[4];例えば1%)”、となる。但し、確率HZR[4]はゼロであっても良い。或いは、確率HZR[3]及びHZR[4]はゼロであっても良い。
所定回数以上の単位演出が行われたとき、遊技者は大当たり(特にBONUS大当たり)への期待感を膨らませる(上述したように、実際に、単位演出の実行回数が多いほど当該変動演出の信頼度は高くなる)。所定回数目以上の単位演出でのルーレット演出において、ハズレ示唆図柄PD5を出現させないようにすることで、膨らんだ期待感が減退することを回避でき、演出に対して遊技者の興味を強く惹き付けることができる。興味を惹き付けられる演出の実現が遊技機100にとって重要であることは言うまでもない。また、所定回数目以上の単位演出中のルーレット演出において、ハズレ示唆図柄PD5を出現させたとしても、ハズレ示唆図柄PD5が特定され難くしておくことで、膨らんだ期待感が減退することを抑制できる。期待感の減退抑制によっても興味の惹き付けは促進される。
<<第6実施例>>
遊技機100の第6実施例を説明する。BONUS大当たり遊技は大入賞口111への入賞による賞球を得やすい有利な遊技であるため、比較的長い時間をかけてBONUS大当たりが発生するか否かを煽る演出を行った方が面白みが増す。一方、非BONUS当たり遊技は、大入賞口111への入賞による賞球獲得に関してBONUS大当たり遊技ほど有利な遊技ではないため、非BONUS当たりが発生するか否かを、それほど長い時間をかける必要性は低い。
故に、リーチ演出(弱、中又は強リーチ演出)の実行時間を、潜伏煽り演出又はRUSH突入煽り演出(図33及び図37参照)の実行時間よりも長くしておくと良い。これとの整合がとれるように、リーチ演出を含む変動演出に対応する特図変動パターン(THa_a14等)の変動時間を、潜伏煽り演出又はRUSH突入煽り演出を含む変動演出に対応する特図変動パターン(THa_a13、THa_a21、THa_a31、THa_a41)の変動時間をよりも長くすると良い(図10参照)。
<<第7実施例>>
遊技機100の第7実施例を説明する。特図判定用情報1100がBONUS大当たりに当選しているとき、リーチ演出を介してBONUS大当たりの発生を告知する以外にも、ルーレット演出でのBONUS示唆図柄PD6(図21参照)の特定によりBONUS大当たりの発生を告知することがあっても良い。
具体的には例えば、特図判定用情報1100がBONUS大当たりに当選していて且つ特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a16が選択されている場合、演出制御部403は、特図判定用情報1100に対して、所定の第1確率(例えば98%)で強リーチ変動演出パターンX[i,3]を選択する一方、残りの第2確率(例えば2%)でBONUSビタ止まり変動演出パターンX[i,7]を選択すればよい(第1確率と第2確率の合計は100%)。特図判定用情報1100のBONUS大当たりに当選していて且つ特図判定用情報1100に対して特図変動パターンTHp_a14又はTHp_a15が選択されている場合も同様であって良い。
<<第8実施例>>
遊技機100の第8実施例を説明する。演出制御部403は、単位演出TE[x]中のルーレット演出にてリーチ演出示唆図柄(PD1、PD2又はPD3)を特定した後に継続演出を実行し、その後に単位演出TE[y]を行うことがあっても良い。つまり、後に単位演出TE[y]が行われる場合であっても、単位演出TE[x]中のルーレット演出においてリーチ演出示唆図柄(PD1、PD2又はPD3)を特定することがあっても良い。x及びyの意義は上述した通りであるが(図39参照)、典型的には“y=x+1”である。
図41に示す如く、例えば、演出制御部403は、単位演出TE[x]中のルーレット演出にてリーチ演出示唆図柄(PD1、PD2又はPD3)を特定した後に、ルーレット演出を使用しない継続演出である上述のルーレット非経由継続演出を行うことができる。ルーレット非経由継続演出の内、ルーレット演出にてリーチ演出示唆図柄(PD1、PD2又はPD3)が特定された後に実行されるルーレット非経由継続演出を、特に割込継続演出と呼ぶ。図41の割込継続演出では、継続演出が実行されることを示唆する特殊図柄をルーレット演出とは無関係に中図柄として仮停止させることで単位演出TE[x]に続き単位演出TE[x+1]が行われることを告知し、その後、単位演出TE[x+1]を開始する。
例えば、以下のような演出が可能であっても良い。変動演出内容決定処理において、特図判定用情報1100に対し2回の単位演出の実行を定義する中リーチ変動演出パターンX[2,2]又は強リーチ変動演出X[2,3]が選択され且つ変動演出フローYB1又はYB3(図28参照)が選択されたとき、演出制御部403は、ルーレット演出RLTB[1]における候補図柄群に弱リーチ演出示唆図柄PD1と他の1以上の任意の候補図柄(例えばPD2〜PD8の何れか1以上)を含め、特図判定用情報1100の変動演出1200において以下の演出E[EX8A]又はE[EX8B]を選択的に行うようにしても良い。このような場合に、演出E[EX8A]及びE[EX8B]のどちらを行うのかを、演出用乱数を用いた抽選により決定することができる。
図42に示す如く、演出E[EX8A]では、単位演出TE[1]にて変動演出1200を開始した後、ルーレット演出RLTB[1]を実行し、ルーレット演出RLTB[1]にて継続演出示唆図柄PD4の特定による継続演出を実行し、その後に擬似再変動を含む単位演出TE[2]の実行を経て、対象リーチ演出である中又は強リーチ演出を実行する(このときの単位演出TE[2]はルーレット演出を含んでいても含んでいなくても良い)。
図43に示す如く、演出E[EX8B]では、単位演出TE[1]にて変動演出1200を開始した後、ルーレット演出RLTB[1]を実行し、ルーレット演出RLTB[1]にて弱リーチ演出示唆図柄PD1の特定を行い、その特定に応答した弱リーチ演出の実行前又は実行中に割込継続演出を実行し、その後に擬似再変動を含む単位演出TE[2]の実行を経て、対象リーチ演出である中又は強リーチ演出を実行する(このときの単位演出TE[2]はルーレット演出を含んでいても含んでいなくても良い)。
図43の演出E[EX8B]では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出RLTB[1]の実行完了までの演出が単位演出TE[1]に含まれ、且つ、擬似再変動から対象リーチ演出に至るまでの演出が単位演出TE[2]に含まれ、且つ、単位演出TE[1]及びTE[2]間に割込継続演出が介在している、と考えることができる。或いは、割込継続演出が単位演出TE[1]又はTE[2]に含まれている、と考えるようにしても良い。
割込継続演出の形態は、上述したものに限定されない。例えば、割込継続演出では、可動役物130を所定態様で作動させることで単位演出TE[i]に続き単位演出TE[i+1]が行われることを告知する。この場合、所定態様による可動役物130の作動が割込継続演出に相当する。
また例えば、以下のような演出が可能であっても良い。変動演出内容決定処理において、特図判定用情報1100に対し2回の単位演出の実行を定義する中リーチ変動演出パターンX[2,2]又は強リーチ変動演出X[2,3]が選択され且つ変動演出フローYB1又はYB3(図28参照)が選択されたとき、演出制御部403は、特図判定用情報1100の変動演出1200において以下の演出E[EX8C]又はE[EX8D]を選択的に行うようにしても良い。このような場合に、演出E[EX8C]及びE[EX8D]のどちらを行うのかを、演出用乱数を用いた抽選により決定することができる。演出E[EX8C]、E[EX8D]は、夫々、図42に示す演出E[EX8A]、図43に示す演出E[EX8B]の一形態である。
図44に示す如く、演出E[EX8C]では、単位演出TE[1]にて変動演出1200を開始した後、ルーレット演出RLTB[1]を実行し、ルーレット演出RLTB[1]にて継続演出示唆図柄PD4の特定による継続演出を実行し、その後、擬似再変動を含む単位演出TE[2]においてルーレット演出RLTB[2]を実行する。ルーレット演出RLTB[2]における候補図柄群には、中リーチ演出示唆図柄PD2及び/又は強リーチ演出示唆図柄PD3と他の1以上の任意の候補図柄が含まれる。そして、当該ルーレット演出RLTB[2]にて中リーチ演出示唆図柄PD2又は強リーチ演出示唆図柄PD3を特定した後、対象リーチ演出である中又は強リーチ演出を実行する。
図45に示す如く、演出E[EX8D]では、単位演出TE[1]にて変動演出1200を開始した後、ルーレット演出RLTB[1]を実行し、ルーレット演出RLTB[1]にて弱リーチ演出示唆図柄PD1の特定を行い、その特定に応答した弱リーチ演出の実行前又は実行中に割込継続演出を実行し、その後、擬似再変動を含む単位演出TE[2]においてルーレット演出RLTB[2]を実行する。ルーレット演出RLTB[2]における候補図柄群には、中リーチ演出示唆図柄PD2及び/又は強リーチ演出示唆図柄PD3と他の1以上の任意の候補図柄が含まれる。そして、当該ルーレット演出RLTB[2]にて中リーチ演出示唆図柄PD2又は強リーチ演出示唆図柄PD3を特定した後、対象リーチ演出である中又は強リーチ演出を実行する。
図45の演出E[EX8D]では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出RLTB[1]の実行完了までの演出が単位演出TE[1]に含まれ、且つ、擬似再変動から対象リーチ演出に至るまでの演出が単位演出TE[2]に含まれ、且つ、単位演出TE[1]及びTE[2]間に割込継続演出が介在している、と考えることができる。或いは、割込継続演出が単位演出TE[1]又はTE[2]に含まれている、と考えるようにしても良い。
また例えば、以下のような演出が可能であっても良い。変動演出内容決定処理において、特図判定用情報1100に対し3回の単位演出の実行を定義する強リーチ変動演出パターンX[3,3]が選択され且つ変動演出フローYC1又はYC3(図29参照)が選択されたとき、演出制御部403は、特図判定用情報1100の変動演出1200において以下の演出E[EX8E]又はE[EX8F]を選択的に行うようにしても良い。このような場合に、演出E[EX8E]及びE[EX8F]のどちらを行うのかを、演出用乱数を用いた抽選により決定することができる。
図46に示す如く、演出E[EX8E]では、単位演出TE[1]にて変動演出1200を開始した後、ルーレット演出RLTC[1]を実行し、ルーレット演出RLTC[1]にて継続演出示唆図柄PD4の特定による継続演出を実行し、その後、1回目の擬似再変動を含む単位演出TE[2]においてルーレット演出RLTC[2]を実行し、ルーレット演出RLTC[2]にて継続演出示唆図柄PD4の特定による継続演出を実行し、その後、2回目の擬似再変動を含む単位演出TE[3]においてルーレット演出RLTC[3]を実行する。ルーレット演出RLTC[3]における候補図柄群には、強リーチ演出示唆図柄PD3と他の1以上の任意の候補図柄が含まれる。そして、当該ルーレット演出RLTC[3]にて強リーチ演出示唆図柄PD3を特定した後、対象リーチ演出である強リーチ演出を実行する。
図47に示す如く、演出E[EX8F]では、単位演出TE[1]にて変動演出1200を開始した後、ルーレット演出RLTC[1]を実行し、ルーレット演出RLTC[1]にて弱リーチ演出示唆図柄PD1の特定を行い、その特定に応答した弱リーチ演出の実行前又は実行中に1回目の割込継続演出を実行し、その後、1回目の擬似再変動を含む単位演出TE[2]においてルーレット演出RLTC[2]を実行する。演出E[EX8F]のルーレット演出RLTC[2]にて中リーチ演出示唆図柄PD2の特定を行い、その特定に応答した中リーチ演出の実行前又は実行中に2回目の割込継続演出を実行し、その後、2回目の擬似再変動を含む単位演出TE[3]においてルーレット演出RLTC[3]を実行する。ルーレット演出RLTC[3]における候補図柄群には、強リーチ演出示唆図柄PD3と他の1以上の任意の候補図柄が含まれる。そして、当該ルーレット演出RLTC[3]にて強リーチ演出示唆図柄PD3を特定した後、対象リーチ演出である強リーチ演出を実行する。
図47の演出E[EX8F]では、変動演出1200の開始後、ルーレット演出RLTC[1]の実行完了までの演出が単位演出TE[1]に含まれ、単位演出TE[1]及びTE[2]間に1回目の割込継続演出が介在しており、且つ、1回目の擬似再変動からルーレット演出RLTC[2]の実行完了までの演出が単位演出TE[2]に含まれ、且つ、単位演出TE[2]及びTE[3]間に2回目の割込継続演出が介在しており、且つ、2回目の擬似再変動から対象リーチ演出に至るまでの演出が単位演出TE[3]に含まれている、と考えることができる。或いは、1回目の割込継続演出が単位演出TE[1]又はTE[2]に含まれ、且つ、2回目の割込継続演出が単位演出TE[2]又はTE[3]に含まれている、と考えるようにしても良い。
変動演出1200において、単位演出TE[x]中のルーレット演出により第1のリーチ演出に対応付けられたリーチ演出示唆図柄が特定された後に割込継続演出が実行され、その後に単位演出TE[y]を経て第2のリーチ演出が実行されるとき、第2のリーチ演出についての大当たり遊技の期待度は、第1のリーチ演出のそれよりも高いと良い。割込継続演出の実行及びそれに伴う単位演出の実行回数の増大は、遊技者の期待感の増大をさそうため、割込継続演出の実行後に、より期待度の高いリーチ演出を行うようにすることで、遊技者の期待感をより煽ることができる。但し、第2のリーチ演出についての大当たり遊技の期待度は、第1のリーチ演出のそれと同等であっても良い。
また、変動演出1200において、単位演出TE[x]中のルーレット演出によりリーチ演出に対応付けられたロング対応図柄(即ちリーチ演出示唆図柄PD1、PD2又はPD3)が特定された後に割込継続演出が実行され、その後に単位演出TE[y]の中でルーレット演出が行われる場合、演出制御部403は、単位演出TE[y]中のルーレット演出の候補図柄表示演出においてショート対応図柄(即ちRUSH示唆図柄PD7、潜伏示唆図柄PD8)を表示しないようにしても良い(即ち候補図柄群からショート対応図柄を除外するようにしても良い)、或いは、単位演出TE[y]中のルーレット演出において候補図柄群の中にショート対応図柄を含めたとしてもショート対応図柄が特定されることが無いようにすると良い。これを担保するために、単位演出TE[i]にてルーレット演出を行う潜伏突入対応変動演出パターンX[i,5]又はRUSH突入対応変動演出パターンX[i,4]が選択されたとき、ルーレット演出でリーチ演出示唆図柄(PD1、PD2又はPD3)を特定した後に割込継続演出が行われることが無いようにすると良い。
上述の如く、ルーレット演出にてリーチ演出示唆図柄が特定された後に継続演出(割込継続演出)を実行可能にして新たな単位演出を行い得るようにしておくことで、特定されたリーチ演出示唆図柄に対応するリーチ演出よりも更に大当たり遊技の期待度が高いリーチ演出が実行されることに関して、遊技者に期待感を持たせることができる。つまり、遊技者の期待感を段階的に向上させて演出に興味を惹き付けるという効果が期待される。
また、一旦ルーレット演出にて、ロング対応図柄(リーチ演出示唆図柄)が特定された後に継続演出(割込継続演出)が行われ、その後にショート対応図柄が特定されることは、いわゆる降格演出と捉えられる可能性がある。つまり、BONUS大当たり遊技への期待度が高いリーチ演出に対応するロング対応図柄が特定された後に、非BONUS当たり遊技に関連するショート対応図柄が特定されると、BONUS大当たり遊技による多量の賞球獲得可能性が否定されることになり、遊技者は不満を覚える可能性がある。これを考慮し、ルーレット演出にてロング対応図柄が特定された後に継続演出(割込継続演出)を経由して再度ルーレット演出が行われるときには、上述の如くショート対応図柄の除外等を行うと良い。
<<第9実施例>>
遊技機100の第9実施例を説明する。ルーレット演出の例として、図19に中図柄ルーレット演出及び図20に専用ルーレット演出を挙げたが、ルーレット演出の形態は、これらに限定されない。
図48に示す如く、例えば、ルーレット演出は、候補図柄PD1〜PD8に含まれる任意の2以上の候補図柄(図49において画像2111〜2113)を順番に画像表示部104に表示する候補図柄表示演出と、候補図柄表示演出にて表示された2以上の候補図柄を一定時間順番に画像表示部104に表示させた後、その内の1つを特定する候補図柄特定演出と、を含んでいても良い。
また、ルーレット演出における候補図柄は、画像表示部104ではなく、機構的に回転する回転ドラム(不図示)上に表示された(描かれた)図柄であっても良い。
<<第10実施例>>
遊技機100の第10実施例を説明する。1以上の単位演出によって、いわゆるストーリー擬似連演出が構成されてもよい。ストーリー擬似連演出では、複数の章から成るストーリーを表現する演出が行われ、各章が単位演出に相当する。
図49に示す如く、単位演出の実行回数の最大値が4である場合、上記ストーリーは第1〜第4章にて構成され、第1〜第4章を表現する演出がそれぞれ単位演出TE[1]〜TE[4]に相当する。
<<第11実施例>>
遊技機100の第11実施例を説明する。本実施形態では、潜確短当たり、突確短当たり及び小当たりが発生しうる仕様を説明したが、潜確短当たり、突確短当たり及び小当たりの内、任意の1以上の当たりが発生することが有り得ない仕様を、遊技機100に対して採用することも可能である。小当たりが発生しえない場合、上述の“小当たり以外のハズレ”とは、大当たりではない全てのハズレを指す。
<<第12実施例>>
遊技機100の第12実施例を説明する。上述の遊技機100では、遊技者に有利な第1特別遊技又は第1特別遊技よりも遊技者に更に有利な第2特別遊技が行われ得る。ここにおける第1特別遊技の例は、潜確短当たり等による非BONUS当たり遊技であり、第2特別遊技の例は、確変長当たり等によるBONUS大当たり遊技である。非BONUS当たり遊技は、大入賞口111への入賞による賞球が実質的に得られない当たり遊技とも言えるが、本発明に係る第1特別遊技はこれに限られない。例えば、第1特別遊技は大入賞口111がMAラウンド分ロング開放される大当たり遊技であって、且つ、第2特別遊技は大入賞口111がMBラウンド分ロング開放される大当たり遊技であってもよい。ここで、MA及びMBは“0<MA<MB”を満たす整数である。
<<発明の考察>>
本実施形態に関する発明について考察する。
本発明の一側面に係る遊技機W1は、始動条件の成立により遊技者に有利な第1特別遊技(例:非BONUS当たり遊技)又は前記第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技(例:BONUS大当たり遊技)を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に従って前記第1特別遊技又は前記第2特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、表示手段を含む所定の演出手段に前記判定手段の判定結果に応じた演出を行わせる演出制御手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、前記第1特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第1示唆演出(例:潜伏煽り演出又はRUSH突入煽り演出)又は前記第2特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第2示唆演出(例:リーチ演出)を行わせることが可能な示唆演出制御手段と、前記第1示唆演出が行われることを示唆する第1特定候補(例:潜伏示唆図柄PD8又はRUSH示唆図柄PD7)及び前記第2示唆演出が行われることを示唆する第2特定候補(例:リーチ演出示唆図柄PD1〜PD3)を含む複数の特定候補を前記表示手段に表示させる演出と、前記複数の特定候補の何れかを特定する演出と、を含んだ特殊演出(例:ルーレット演出)を行わせる特殊演出制御手段と、を有し、前記第1特定候補の特定を経て前記第1示唆演出が行われた後に前記第1特別遊技が実行される第1確率と、前記第2特定候補の特定を経て前記第2示唆演出が行われた後に前記第2特別遊技が実行される第2確率は、互いに異なることを特徴とする。
これにより、特別遊技の内容に応じて演出バランスを調整することができる。
或いは遊技機W1について以下のように表現することもできる−遊技機W1は、始動条件の成立により遊技者に有利な第1特別遊技(例:非BONUS当たり遊技)又は前記第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技(例:BONUS大当たり遊技)を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に従って前記第1特別遊技又は前記第2特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、表示手段を含む所定の演出手段に前記判定手段の判定結果に応じた演出を行わせる演出制御手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、前記第1特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第1特定候補(例:潜伏示唆図柄PD8又はRUSH示唆図柄PD7)及び前記第2特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第2特定候補(例:リーチ演出示唆図柄PD1〜PD3)を含む複数の特定候補を前記表示手段に表示させる演出と、前記複数の特定候補の何れかを特定する演出と、を含んだ特殊演出(例:ルーレット演出)を行わせる特殊演出制御手段と、
前記第1特定候補を特定する特殊演出が行われた後に前記第1特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第1示唆演出(例:潜伏煽り演出又はRUSH突入煽り演出)を行わせるとともに、前記第2特定候補を特定する特殊演出が行われた後に前記第2特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第2示唆演出(例:リーチ演出)を行わせる示唆演出制御手段と、を有し、前記第1示唆演出が行われた後に前記第1特別遊技が実行される第1確率と、前記第2示唆演出が行われた後に前記第2特別遊技が実行される第2確率は、互いに異なることを特徴とする。
遊技機W1において例えば、前記第1確率は前記第2確率よりも高くても良い。
これにより、特別遊技の有利度合いに適応した演出バランスを実現できる。
本発明の一側面に係る遊技機W2は、始動条件の成立により遊技者に有利な第1特別遊技(例:非BONUS当たり遊技)又は前記第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技(例:BONUS大当たり遊技)を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に従って前記第1特別遊技又は前記第2特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、表示手段を含む所定の演出手段に前記判定手段の判定結果に応じた演出を行わせる演出制御手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、所定の前段演出を1回又は複数回繰り返して行わせる前段演出制御手段と、前記前段演出が行われた後に、前記第1特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第1示唆演出(例:潜伏煽り演出又はRUSH突入煽り演出)又は前記第2特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第2示唆演出(例:リーチ演出)を行わせることが可能な示唆演出制御手段と、前記前段演出が行われているときに、前記第1示唆演出が行われることを示唆する第1特定候補(例:潜伏示唆図柄PD8又はRUSH示唆図柄PD7)及び前記第2示唆演出が行われることを示唆する第2特定候補(例:リーチ演出示唆図柄PD1〜PD3)を含む複数の特定候補を前記表示手段に表示させる演出と、前記複数の特定候補の何れかを特定する演出と、を含んだ特殊演出(例:ルーレット演出)を行わせる特殊演出制御手段と、を有し、前記特殊演出制御手段は、前記特殊演出を行わせた後に前記前段演出が繰り返して行われた場合、その繰り返し行われた前段演出においても前記特殊演出を行わせることが可能であることを特徴とする。
特殊演出は、判定手段の判定結果に応じた演出がどのような演出にて展開されてゆくのかを示唆できる、又は、特別遊技(第1又は第2特別遊技)の実行の期待度を示唆できる面白みのある演出である。このような特殊演出を、繰り返し実行された前段演出においても実行可能に遊技機を形成しておくことで、遊技をより面白みのあるものにすることが可能となる。
或いは遊技機W2について以下のように表現することもできる−遊技機W2は、始動条件の成立により遊技者に有利な第1特別遊技(例:非BONUS当たり遊技)又は前記第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技(例:BONUS大当たり遊技)を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に従って前記第1特別遊技又は前記第2特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、表示手段を含む所定の演出手段に前記判定手段の判定結果に応じた演出を行わせる演出制御手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、所定の前段演出を1回又は複数回繰り返して行わせる前段演出制御手段と、前記前段演出が行われているときに、前記第1特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第1特定候補(例:潜伏示唆図柄PD8又はRUSH示唆図柄PD7)及び前記第2特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第2特定候補(例:リーチ演出示唆図柄PD1〜PD3)を含む複数の特定候補を前記表示手段に表示させる演出と、前記複数の特定候補の何れかを特定する演出と、を含んだ特殊演出(例:ルーレット演出)を行わせる特殊演出制御手段と、前記第1特定候補を特定する特殊演出が行われた後に前記第1特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第1示唆演出(例:潜伏煽り演出又はRUSH突入煽り演出)を行わせるとともに、前記第2特定候補を特定する特殊演出が行われた後に前記第2特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第2示唆演出(例:リーチ演出)を行わせる示唆演出制御手段と、を有し、前記特殊演出制御手段は、前記特殊演出を行わせた後に前記前段演出が繰り返して行われた場合、その繰り返し行われた前段演出においても前記特殊演出を行わせることが可能であることを特徴とする。
遊技機W1及びW2における判定手段及び特別遊技実行手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される。遊技機W1〜W3における演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。
特別遊技(第1又は第2特別遊技)は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口111であって良く、従って特別遊技は大入賞口111の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技又は小当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
上述の遊技機100は、特A〜特Iの何れかの大当たりに当選した場合、次回の大当たりに当選するまで高確率遊技状態が完全に又は実質的に維持されるループ機に属する。但し、遊技機100を所謂ST機として形成するようにしても良い。この場合、特A〜特Iに対する高確率付与回数を上述したものよりも小さい所定のST回数に設定すれば良い。ST回数は、1以上の整数であれば幾つでも良いが、例えば、高確率遊技状態における大当たりの当選確率(図6の例において、10/399)の逆数の2倍以下又は3倍以下の整数とされる。
また、上述の実施形態では、本発明を旧第一種タイプのパチンコ遊技機に適用した例を説明したが、本発明を、それ以外のタイプ(例えば旧一種二種混合タイプ)のパチンコ遊技機に適用しても良いし、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。