JP6097291B2 - 衛星電波腕時計 - Google Patents

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Description

本発明は、衛星電波腕時計に関する。
GPS(Global Positioning System)衛星等の測位システムに用いられる人工衛星からの電波(以降、衛星電波と称する。)を受信し時刻を修正する電波腕時計(以降、衛星電波腕時計と称する。)が提案されている。GPS信号に代表される測位信号には、正確な時刻情報が含まれるためである。このような衛星電波は極超短波を使用しており、従来地表において時刻修正に用いられてきた標準電波に用いられる長波に比して時間当たりに送信される情報量が多く、時刻情報の受信に要する時間は標準電波を受信する場合に比べ短縮されると考えられる。
特許文献1には、衛星電波腕時計であるGPS付き腕時計が開示されている。
特開2011−43449号公報
極超短波である衛星電波を受信するためには、高周波回路を作動させる必要があるが、かかる回路はその作動周波数が極めて高く、消費電力が大きい。そのため、衛星電波腕時計の消費電力を抑え、動作持続時間を長いものとするため、高周波回路の作動時間は可能な限り短くすることが望ましい。一方で、微弱な電波である衛星電波を受信するためには、多元送信されている衛星電波のうち、受信可能な電波強度にあるものを探知するため、衛星電波の捕捉及び追尾と呼ばれる動作が必要である。そして、この補足及び追尾に時間をかければより確実な受信が期待できる。このことにより、捕捉及び追尾に十分な時間を費やせば受信の成功確率は上がるが消費電力が増大する一方、捕捉及び追尾に費やす時間が不足すれば受信に失敗し、再受信を余儀なくされることからやはり消費電力が増大する結果をもたらす。また、いずれの場合にも全体の受信時間は増大し、ユーザに緩慢な印象を与えてしまう。さらに、捕捉及び追尾に費やす時間を最適値にしようとしても、腕時計はユーザの腕に装着され携帯されるため電波環境が変動しやすく、捕捉及び追尾に費やす時間をどのように定めても消費電力を押え、全体の受信時間を短縮することは難しい。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、衛星電波腕時計において、捕捉及び追尾に費やす時間を短縮するとともに受信の成功確率を高いものとすることを課題とする。
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下のとおりである。
(1)衛星電波を受信するアンテナと、高周波回路と、デコーダ回路を有する衛星電波受信部と、内部時刻を保持するとともに計時する時計回路と、少なくとも、前記衛星電波受信部に電源を供給し起動させる起動動作、前記衛星電波受信部により特定の衛星電波を捕捉し追尾する捕捉追尾動作、及び、前記衛星電波受信部により受信された衛星電波より時刻情報を取得する時刻情報取得動作のタイミングを制御するコントローラと、を有し、前記コントローラは、前記内部時刻に基き予測される時刻情報受信可能時点から捕捉追尾時間及び起動時間を差し引いて逆算される起動時点の到来を待って前記起動動作を開始させるとともに、所定の条件に応じて前記捕捉追尾時間を可変する衛星電波腕時計。
(2)(1)において、前記所定の条件は、自動受信又は強制受信の別、指針の位置、電源電圧、電源への充電の有無、受信履歴、手動時刻修正の有無、前記衛星電波腕時計の姿勢、前記衛星電波腕時計の移動、前記衛星電波腕時計の周囲の照度、及び、前記衛星電波腕時計の位置から選ばれる一つ又は複数に関する条件である衛星電波腕時計。
(3)(1)又は(2)において、前記コントローラは、前記捕捉追尾時間として、前記所定の条件に応じて予め定めた複数の時間のうちの一つを選択する衛星電波腕時計。
(4)(3)において、前記コントローラは、前記捕捉追尾時間として第1の捕捉追尾時間と前記第1の捕捉追尾時間より長い第2の捕捉追尾時間のいずれかを選択する衛星電波腕時計。
(5)(4)において、さらに、少なくとも第1の受信動作中であること及び第2の受信動作中であることを表示する受信表示部材を有し、前記コントローラは、前記捕捉追尾時間として前記第1の捕捉追尾時間を選択した場合には、前記受信表示部材に前記第1の受信動作中であることを表示させ、前記捕捉追尾時間として前記第2の捕捉追尾時間を選択した場合には、前記受信表示部材に前記第2の受信動作中であることを表示させる衛星電波腕時計。
(6)(4)又は(5)において、前記コントローラは、ユーザにより強制受信が選択され、指針の位置が平面視においてアンテナに重畳せず、電源電圧が所定の閾値以上であり、直近の所定の回数の受信履歴がいずれも受信成功である場合に前記第1の捕捉追尾時間を選択する衛星電波腕時計。
(7)(1)乃至(6)のいずれかにおいて、さらに、前記衛星電波腕時計の位置を測位する測位部又は前記衛星電波腕時計の位置に関する情報をユーザから受け付ける位置情報受付部を有し、前記所定の条件には、前記衛星電波腕時計の位置の緯度に関する条件が含まれる衛星電波腕時計。
(8)(7)において、さらに、前記所定の条件には、前記衛星電波腕時計の位置に基づいて予測される前記人工衛星の仰角に関する条件が含まれる衛星電波腕時計。
上記(1)乃至(4)及び(6)乃至(8)の側面によれば、衛星電波腕時計において、捕捉及び追尾に費やす時間を短縮するとともに受信の成功確率を高いものとすることができる。
また、上記(5)の側面によれば、衛星電波腕時計が短時間で受信することを優先した動作をしているのか、受信の成功確率を優先した動作をしているのかをユーザが知ることができる。
本発明の実施形態に係る衛星電波腕時計を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る衛星電波腕時計の機能ブロック図である。 GPS衛星から送信される信号のサブフレームの構成を示す概略図である。 サブフレーム1の構成を示す図である。 第1の受信動作を示すタイムチャートである。 第2の受信動作を示すタイムチャートである。 第3の受信動作を示すタイムチャートである。 第1の再受信動作を示すタイムチャートである。 第1の再受信動作を示すタイムチャートである。 第1の再受信動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る衛星電波腕時計の受信に関する動作を示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施形態に係る衛星電波腕時計1を示す平面図である。ここで衛星電波腕時計とは、前述したように、外部電波を受信して内部に保持している時刻を正しい時刻に修正する機能を持つ腕時計である電波腕時計のうち、衛星電波を受信し時刻を修正するものを指す。なお、本実施形態に係る衛星電波腕時計1は、衛星電波として、GPS衛星からの電波(L1波)を受信するものである。
図中符号2は外装ケースであり、その12時方向と6時方向に向かい合うようにバンド取付部3が設けられている。また、衛星電波腕時計1の3時側側面には、操作部材である竜頭4a及びプッシュボタン4bが設けられている。なお、同図中において、衛星電波腕時計1の12時方向は図中上方向であり、6時方向は図中下方向となっている。
衛星電波腕時計1は図示のとおり指針式であり、時針、分針、秒針が衛星電波腕時計1の中央位置を回転中心として、同軸に設けられている。なお、本実施形態では秒針が時分針と同軸となっているが、クロノグラフ型の時計のように、秒針をいわゆるクロノ針に置き換え、秒針を副針として任意の位置に配置してもよい。そして、外装ケース2の文字板6の外側の適宜の位置には、「OK」、「NG」、「QRX」及び「RX」の位置表示5が刻印又は印刷されている。これらの文字は、衛星電波腕時計1が衛星電波を受信する際及びその前後に秒針が回転移動して、これら位置表示5のいずれかを指し示すことにより、衛星電波腕時計1の各種の受信状態を知らせるためのものである。従って、秒針はユーザに対し、衛星電波腕時計1の各種の受信状態を表示する受信表示部材7でもある。なお、ここではそれぞれの位置表示5の意味は、それぞれ、「QRX」及び「RX」が受信中であることを、また、「OK」が受信成功、「NG」が受信失敗をそれぞれ意味している。なお、本実施形態において受信中の表示に「QRX」と「RX」の2種類があるのは、衛星電波腕時計1の受信動作に第1の受信動作と第2の受信動作の2種類が存在するためであり、「QRX」は第1の受信動作中であることを、また、「QX」は第2の受信動作中であることをそれぞれ意味している。第1の受信動作及び第2の受信動作の詳細については後述する。
また、文字板6の6時位置には、日窓8が設けられ、日窓8から覗く日板の位置により日付が視認されるようになっている。なお、かかる日窓8は一例であり、適宜の機構による日付表示が適宜の位置に設けられてよい。例えば、日板や他の回転円板を用いた日表示に加えて曜日表示や、副針を用いた各種の表示を用いてもよいし、液晶表示装置等の電気的表示装置による表示を用いてもよい。いずれにせよ、衛星電波腕時計1は少なくとも内部においては、現在の時刻だけでなく、現在の日付についての情報を保持している。
また、本実施形態の衛星電波腕時計1は、文字板6の裏側であって、9時側の位置に高周波受信用のアンテナとしてパッチアンテナを有している。なお、アンテナの形式は、受信しようとする電波に応じて決定すればよく、他の形式のアンテナ、例えば、逆F型アンテナ等を用いてもよい。
図2は、本実施形態に係る衛星電波腕時計1の機能ブロック図である。衛星電波はアンテナ10により受信され、高周波回路11によりベースバンド信号に変換された後、デコード回路12により衛星電波に含まれる各種の情報が抽出され、コントローラ13へと受け渡される。ここで、アンテナ10、高周波回路11及びデコード回路12は衛星電波を受信し情報を抽出する衛星電波受信部14を構成する。衛星電波受信部14は、極超短波である衛星電波を受信し情報を抽出するため、高周波数で動作する。
コントローラ13は、衛星電波腕時計1全体の動作を制御するマイクロコンピュータであると同時に、その内部に時計回路15を有しており、かかる時計回路15が保持する時刻である、内部時刻を計時する機能を有している。時計回路15の精度は、用いる水晶振動子の精度や温度等の使用環境にも依存するが、月差±15秒程度である。もちろん、この精度は、必要に応じて任意に設定して良い。また、コントローラ13は、必要に応じて時計回路15により保持される内部時刻を適宜修正し、内部時刻を正確に保つ。コントローラ13は、計時及びユーザの操作に対する応答に必要な応答速度を有していればよいため、前述の衛星電波受信部14よりも低周波数で動作し、そのため消費電力も小さい。
コントローラ13には、操作部材(竜頭4a、プッシュボタン4b等)からの信号が入力され、使用者による操作が検知できるようになっている。また、コントローラ13からは、内部時刻に基づいてモータ16を駆動する信号が出力され、指針を駆動し、時刻を表示する。また、受信表示部材7により、ユーザに対し必要な表示を行う。なお、本実施形態では受信表示部材7は秒針であるが、これに限定するものではなく、別の指針や円板等の他の部材であってもよい。例えば、受信表示部材に各種機能表示専用の指針を用いてもよいし、各指針を独立駆動とすることにより、複数の指針、例えば、時針と分針を重ね合わせて駆動することにより受信表示部材として用いてもよく、さらには指針の運針速度や運針形態(間欠駆動や、秒針の2秒運針等)を通常の運針と異なるものとすることにより、当該指針を受信表示部材として用いてもよい。また、液晶表示装置等の電気的な表示部材を受信表示部材として用いてもよい。
さらに、衛星電波腕時計1は、その電源として、リチウムイオン電池等の二次電池である電池17を備えており、文字板6(図1参照)の上又は下に配置された太陽電池18による発電により得られた電力を蓄積するようになっている。そして、電池17からは、高周波回路11、デコード回路12及びコントローラ13等に電力が供給される。
電源回路19は、電池17の出力電圧を監視しており、電池17の出力電圧が予め定められたしきい値より低下した場合にはスイッチ20をオフとし、コントローラ13への電源供給を停止する。これにより、時計回路15への電源供給も停止されるため、スイッチ20がオフとなった場合には時計回路15に保持されている内部時刻は失われる。また、電源回路19は、太陽電池18による発電等により、電池17の出力電圧が回復した場合にはスイッチ20をオンとし、コントローラ13への電源を供給して、衛星電波腕時計1の機能を回復させる。また、スイッチ21は、高周波回路11及びデコード回路12への電力供給のオン/オフを切り替えるスイッチであり、コントローラ13により制御される。高周波数で動作する高周波回路11とデコード回路12はその消費電力が大きいため、コントローラ13は、衛星からの電波を受信する時のみスイッチ21をオンとして高周波回路11及びデコード回路12を動作させ、それ以外の時はスイッチ21をオフとして、電力消費を低減する。
衛星電波の受信は、竜頭4aやプッシュボタン4b等の操作部材を操作することによるユーザからの要求がなされたとき(これを強制受信と称する)や、あらかじめ定められた時刻となったとき(これを定時受信と称する)に行ってよく、そのほかにも、前回の時刻修正があった時刻からの経過時間、あるいは太陽電池18の発電量やその他の衛星電波腕時計1の周囲の環境を示す情報等に基づいて行うようにして良い(これを環境受信と称する)。なお、強制受信に対する用語として、定時受信及び環境受信を併せて、自動受信と称する。
続いて、本実施形態に係る衛星電波腕時計1が受信するGPS衛星からの信号について説明する。GPS衛星から送信される信号は、L帯と呼ばれる1575.42MHzをキャリア周波数としており、1.023MHzの周期でBPSK(二位相偏移変調)により変調された各GPS衛星固有のC/Aコードにより符号化され、いわゆるCDMA(Code Division Multiple Access;符号分割多元接続)の手法により多重化されている。C/Aコード自体は1023ビット長であり、信号に乗せられるメッセージ・データは20個のC/Aコード毎に変化する。すなわち、1ビットの情報は、20msの信号として送信される。
GPS衛星から送信される信号は、1500ビット、すなわち30秒を単位とするフレームに区切られ、さらに、フレームは5つのサブフレームに分けられる。図3は、GPS衛星から送信される信号のサブフレームの構成を示す概略図である。各サブフレームは、300ビットの情報を含む6秒間の信号であり、順番に1から5のサブフレーム番号が付けられている。GPS衛星は、サブフレーム1から順次送信を行い、サブフレーム5の送信を終えると、再度サブフレーム1の送信に戻り、以降同様に繰り返す。
各サブフレームの先頭では、TLMとして示すテレメトリワードが送信される。TLMは、各サブフレームの先頭を示すコードであるプリアンブルと、地上管制局の情報を含んでいる。続いて、HOWとして示すハンドオーバワードが送信される。HOWには、Zカウントとも呼ばれる現在の時刻に関する情報であるTOWが含まれている。これは、GPS時刻の日曜日の午前0時からカウントした6秒単位の時間であり、次のサブフレームが開始される時刻を示している。
HOWに続く情報は、サブフレームごとに異なっており、サブフレーム1には、衛星時計の補正データが含まれている。図4は、サブフレーム1の構成を示す図である。サブフレーム1には、HOWに続いてWNとして示す週番号が含まれている。WNは、1980年1月6日を0週としてカウントした現在の週を示す数値である。したがって、WN及びTOWを受信することにより、GPS時刻における正確な日時が得られる。なお、WNは一度受信に成功すれば、衛星電波腕時計1が内部時刻を何らかの理由、例えば、電池切れ等により失わない限り、内部時刻の計時により正しい値を知ることができるため、再度の受信は必ずしも必要ではない。なお、前述したように、WNは10ビットの情報であるため、1024週を経過すると再び0に戻る。また、GPS衛星からの信号には、この他にも種々の情報が含まれるが、本発明に直接関係の無い情報については、図に示すにとどめ、その説明は省略する。
再び図3に戻ると、サブフレーム2及びサブフレーム3にはHOWに続いてエフェメリスと呼ばれる各衛星の軌道情報が含まれているが、その説明は本明細書では割愛する。
さらに、サブフレーム4及び5には、HOWに続いてアルマナックと呼ばれる全GPS衛星の概略軌道情報が含まれる。サブフレーム4及び5に収容される情報は、その情報量が多いため、ページと呼ばれる単位に分割されて送信される。そして、サブフレーム4及び5により送信されるデータはそれぞれページ1〜25に分割されており、フレームごとに異なるページの内容が順番に送信される。したがって、全てのページの内容を送信するには25フレーム、すなわち、12.5分を要することになる。
なお、以上の説明より明らかなように、TOWは全てのサブフレームに含まれているために6秒毎に、WNはサブフレーム1に含まれているために30秒毎に取得可能なタイミングが到来する。
つづいて、衛星電波腕時計1が衛星電波を受信する際に実行する個別の動作を図1、2を参照しつつ以下に説明する。衛星電波腕時計1が衛星電波を受信する一連の動作である受信動作は、コントローラ13がこれら個別の動作をタイミングを制御しつつ実行することによりなされる。
(1)継続操作検知動作
これは、前記操作部材が所定の操作受付時間の間継続的に操作されていることを検知する動作である。本実施形態の場合、ユーザがプッシュボタン4bをある一定時間(例えば、2秒間。これを操作受付時間と称する。)のあいだ押し続ける長押しの動作をすることにより強制受信が行われる。ここで継続的な操作をユーザに要求しているのは、誤操作による意図せぬ動作を防止するためである。
この継続操作検知動作は、コントローラ13がプッシュボタン4bが押下されたことを検知した後、予め定められた時間の間継続して押下されているかを検知することによりなされる。
(2)起動動作
スイッチ21をオンとし、衛星電波受信部14に電源を供給し起動させる動作である。この動作は高周波回路11及びデコード回路12の初期化等を含み、若干の時間を要する。起動動作の終了時点は、コントローラ13がスイッチ21をオンとしてから所定の時間(例えば0.6秒)が経過した時点としてもよいし、高周波回路11及びデコード回路12からの起動完了を示す信号をコントローラ13が受け取った時点としてもよい。起動動作に要する時間を、以下起動時間と称する。
(3)捕捉追尾動作
衛星電波受信部14により特定の衛星電波を捕捉し追尾する動作である。ここで、「捕捉」とは、CDMAにより多重化されている信号の一つを取り出すことであり、具体的には、一つの信号に対応するC/Aコードを受信信号に乗ずることにより、相関のある信号を取り出す動作である。選択されたC/Aコードにより相関のある信号が得られなければ、異なるC/Aコードを再度選択し繰り返す。このとき、相関の得られた信号が複数ある場合には、最も相関の高い信号を選択すればよい。また、衛星の位置情報を使用して受信し得る衛星電波を予測することにより、選択するC/Aコードの数を制限し、捕捉動作の時間短縮を図ってもよい。また「追尾」とは、受信信号のキャリア波の位相及び、かかる受信信号に含まれるC/Aコードの位相と、選択したC/Aコードのキャリア波の位相及びコードの位相とを合致させてデコードすることにより継続的にデータを取り出す動作である。なお、「追尾」の語義からは、衛星電波からデータを取り出している間は「追尾」がなされているといえるが、ここでいう「捕捉追尾動作」は、衛星電波の捕捉開始からTLMの先頭までの動作を指すものとする。この捕捉追尾動作には概ね2秒程度の時間が最低限必要であり、より長時間を費やすことでより受信成功率が向上する。一方で、捕捉追尾動作に長時間を費やすと受信動作全体の時間が長くなり、また電力消費も大きくなる。捕捉追尾動作に要する時間を、以下捕捉追尾時間と称する。
(4)時刻情報取得動作
衛星電波受信部14により受信された衛星電波より時刻情報を取得する動作である。本実施形態では、TLMおよびHOWを受信し、HOW内に含まれるTOWを取得する動作が時刻情報取得動作に該当する。この動作は、TLM及びHOWが送信されるのに要する時間、すなわち、60ビット×20ms=1.2秒が必要である。なおねHOW末尾のパリティの受信を省略する場合には、最短で47ビット×20ms=0.94秒が必要となる。
(5)日情報取得動作
衛星電波受信部14により受信された衛星電波より日に関する情報である日情報を取得する動作である。ここで日情報とは、時刻情報(すなわち、時、分、秒)以外の情報であってカレンダー上の日付を特定する情報であり、GPSの場合、WNが該当する。本実施形態では、TLM、HOWに続き送信されるWNを受信し、WNを取得する動作が日情報取得動作である。なお、このときHOWに含まれるTOWも同時に取得可能であるため、本実施形態では、日情報取得動作は時刻情報取得動作をも兼ねることになる。
(6)時刻情報転送動作
取得された時刻情報を衛星電波受信部14から時計回路15へと転送する動作である。前述したとおり、衛星電波受信部14の動作周波数とコントローラ13の動作周波数とは異なるため、衛星電波受信部14から直接デコードされた情報を時計回路15へと転送することはできない。そのため、コントローラ13はデコードされた情報を一旦蓄積し、必要な時刻情報のみ又は時刻情報及び日情報のみを抜き出して適宜のタイミングで時計回路15へと転送する。
(7)受信表示動作
受信表示部材7により、受信動作中であることを表示する動作である。本実施形態の場合、受信表示動作は、後述する第1の受信動作中であることを示す表示(「QRX」)と、第2の受信動作中であることを示す表示(「RX」)の2種類が存在する。
(8)受信結果表示動作
受信表示部材7により、受信結果を表示する動作である。ここでいう受信結果とは、受信に成功し、内部時刻の修正が行われる場合(「OK」表示となる)と、受信に失敗し、内部時刻の修正がなされない場合(「NG」表示となる)のいずれかである。
(9)前回受信結果表示動作
受信表示部材7により、前回の受信結果を表示する動作である。ここでいう前回の受信結果とは、前回受信に成功し、内部時刻の修正が行われている場合(「OK」表示となる)と、前回受信に失敗し、内部時刻の修正がなされなかった場合(「NG」表示となる)のいずれかである。
コントローラ13は、以上の各動作を、ユーザがプッシュボタン4bを押下したときの条件に応じて、各動作のタイミングを制御しながら実行する。ところで、前述したように、TOWが受信可能となるタイミングである時刻情報受信可能時点(本実施形態の場合には、サブフレームの送信開始時点のタイミングであり、時刻情報取得動作においてはTLM及びHOWを受信することとなる)は6秒毎に到来する。そして、この時刻情報受信可能時点が予測できれば、時刻情報取得動作の前に実行しなければならない捕捉追尾動作及び起動動作に要する時間である捕捉追尾時間及び起動時間を、予測した時刻情報受信可能時点から逆算して得られるタイミングである起動時点に起動動作を開始すると、衛星電波受信部14の動作時間を最小限とすることができ、省電力に資することになる。
一方で、捕捉追尾動作の項で述べたように、捕捉追尾時間を長時間とすると受信に成功する確率が向上する。そこで、コントローラ13は、以下述べるような所定の条件に応じて捕捉追尾時間を可変することにより、受信の成功確率と衛星電波受信部14の動作時間とのバランスをとる。より具体的には、コントローラ13は、捕捉追尾時間として予め定めた複数の時間を用意しておき、所定の条件に応じてそれら複数の時間の内の一を選択する。さらに具体的には、コントローラ13は、捕捉追尾時間として第1の捕捉追尾時間(例えば、2秒)と、第1の捕捉追尾時間より長い第2の捕捉追尾時間(例えば、5秒)の2種類を用意し、所定の条件に応じて第1の捕捉追尾時間を選択して第1の受信動作を行い、あるいは第2の捕捉追尾時間を選択して第2の受信動作を行う。なお、ここで示す捕捉追尾時間の可変方法は一例であり、あらかじめ用意された3以上の捕捉追尾時間から選択するようにしてもよいし、連続的に可変させてもよい。
本実施形態において、コントローラ13が、所定の条件に応じて実行する受信動作は次のとおりである。なお、各受信動作が実行される条件については後述する。
<第1の受信動作>
図5Aは、第1の受信動作を示すタイムチャートである。同チャートで、水平方向軸は時間の経過を示している。コントローラ13は、プッシュボタン4bが押下された時点Aで直ちに前回受信結果表示動作を開始し、受信表示部材7に前回の受信結果を表示させる。
その後プッシュボタン4bが操作受付時間の間継続的に押下げられており、継続操作検知動作が完了した時点Bにおいて、コントローラ13は、捕捉追尾時間として、第1の捕捉追尾時間を選択するとともに、時刻情報受信可能時点Cを予測し、そこから第1の捕捉追尾時間及び起動時間を逆算することにより起動時点Dを逆算する。なお、時刻情報受信可能時点Cは6秒毎に到来するため、起動時点Dが、時点Bより後で、且つ、最も時点Bに近いものとなるように時刻情報受信可能時点Cを選択する。また、コントローラ13は時点Bで受信表示動作を開始し、受信表示部材7に受信中であることを表示させる。この際、第1の捕捉追尾時間を用いた第1の受信動作が行われているため、受信表示部材7である秒針は第1の受信動作中であることを示す表示である「QRX」を指す。
コントローラ13は、起動時点Dの到来を待って起動動作を開始し、衛星電波受信部14に電源を供給する。さらに、コントローラ13は、起動動作の終了時点Eで直ちに捕捉追尾動作を、捕捉追尾動作の終了時点である時刻情報受信可能時点Cで時刻情報取得動作を開始する。
その後、コントローラ13は、HOWに含まれるTOWを取得し、時点Fで時刻情報転送動作を開始する。さらに、時刻情報取得動作が終了した時点Gにおいて受信結果表示動作を開始し、受信に成功していれば、受信表示部材7(本実施形態では秒針)に「OK」の位置表示5を指し示させる。なお、受信結果表示動作は、時刻情報の転送を待つことなく、時点Fで開始するようにしてもよい。
<第2の受信動作>
図5Bは、第2の受信動作を示すタイムチャートである。同チャートにおいても、水平方向軸は時間の経過を示している。同図は、強制受信の場合の受信動作を示しているため、継続操作検知動作及び前回受信結果表示動作が示されているが、自動受信の場合には、この2つの動作は実行されないため、時点Bより受信動作が開始されることになる。
第2の受信動作では、コントローラ13は、捕捉追尾時間として、第1の捕捉追尾時間より長い時間である第2の捕捉追尾時間を選択する。また、第2の受信動作では、受信表示動作において、受信表示部材7は第2の受信動作中であることを示す表示である「RX」を指す。それ以外の点は、第1の受信動作と全く同様である。そのため、第2の受信動作全体の実行に要する時間は第1の受信動作より長くなり、消費電力も多くなるが、受信に成功する可能性は第1の受信動作より高い。
なお、受信表示部材7が受信動作中であることを示す場合に、必ずしも第1の受信動作中であるか第2の受信動作中であるかを明示する必要はないが、本実施形態では、ユーザは、受信表示部材7が第1の受信動作中であることを示す「QRX」を指している場合には、衛星電波腕時計1が、特に高速に時刻情報の受信を試みていることを知ることができる。
<第3の受信動作>
第3の受信動作は、WNを取得する必要がある場合に実行される。WNの取得は、衛星電波腕時計1の電源電圧の低下により時計回路15が停止した場合や、前回WNの受信から所定の期間(例えば、1月など)経過した場合に実行されてよい。
図5Cは、第3の受信動作を示すタイムチャートである。同チャートにおいても、水平方向軸は時間の経過を示している。この第3の受信動作での動作は先の第2の受信動作の動作と類似しており、自動受信の場合に同図に示した継続操作検知動作及び前回受信結果表示動作が実行されず、時点Bより開始される点も同様である。
第3の受信動作においても、コントローラ13は、捕捉追尾時間として、第2の捕捉追尾時間を選択する。そのため、第2の捕捉追尾時間を選択するという点においては、第3の受信動作は、第2の受信動作のバリエーションであるということができる。それ以外の点は、時刻情報受信可能時点Cが到来するまで第2の受信動作と全く同様である。
コントローラ13は、時刻情報受信可能時点Cより、日情報取得動作を開始し、HOWに含まれるTOW及びWNを取得する。なお、このときの時刻情報受信可能時点Cは、WNが受信可能なもの、すなわち、サブフレーム1の送信開始時点が選択される。その後、WN取得が終了した時点Hで時刻情報転送動作を開始し、時刻情報の転送が終了した時点Gで受信結果表示移動動作を行う。なお、第1の受信動作及び第2の受信動作と同様に、受信結果表示動作を時点Hで開始してもよい。
第3の受信動作においても、第2の捕捉追尾時間が選択されているため、受信動作全体の実行に要する時間は第1の受信動作より長くなり、消費電力も多くなるが、受信に成功する可能性は第1の受信動作より高い。
ところで、図5A乃至5Cで示した第1の受信動作乃至第3の受信動作のタイムチャートは、時刻情報取得動作又は日情報取得動作において、時刻情報又は日情報の取得に成功した場合を示したものである。この点に関し、本実施形態の衛星電波腕時計1のコントローラ13は、時刻情報取得動作又は日情報取得動作による時刻情報又は日情報の取得に失敗した場合には、再度取得を試みる制御を行う。
コントローラ13が時刻情報の取得に失敗した場合に実行する受信動作(これを以後、再受信動作という)はいくつかのものが考えられ、それらのうちのどれを採用するようにしてもよい。図6A乃至図6Cは、第1の受信動作において、時刻情報取得動作による時刻情報の取得に失敗した場合に実行される受信動作を示すタイムチャートである。なお、第2の受信動作及び第3の受信動作においても同様の制御がなされるので、これらの受信動作の場合において時刻情報又は日情報の取得に失敗した場合に実行される受信動作を示すタイムチャートについては、その図示及び重複する説明は省略する。なお、ここで説明する再受信動作が、先に説明した第1の受信動作における時刻情報の取得に失敗した場合に実行されるものである場合、受信表示部材7が指し示す表示を「QRX」から「RX」に変更してもよい。再受信動作の場合には受信に時間を要するため、ユーザが体感する受信の高速性は既に失われているためである。
図6Aは第1の再受信動作を示すタイムチャートである。第1の再受信動作では、第1回目の時刻情報取得動作の終了時点Fにて時刻情報の取得に失敗したため、コントローラ13は衛星電波受信部14に継続して電力を供給し、次の時刻情報受信可能時点C’まで捕捉追尾動作を継続する。そして、時刻情報受信可能時点C’より第2回目の時刻情報取得動作を開始する。時刻情報が正しく得られていたならば、第2回目の時刻情報取得動作の終了時点F’より開始される時刻情報転送動作により転送され、その後時点G’で受信結果表示動作により、受信表示部材7により受信結果(この場合は「OK」表示)が表示される。第2回目の時刻情報取得動作によっても時刻情報の取得に失敗した場合には、時点F’より受信結果表示動作が開始され、受信表示部材7により受信結果(この場合は「NG」表示)が表示されたのち、一連の受信動作は終了する。この第1の再受信動作は、第1回目の捕捉追尾動作により得られた結果を失うことなく継続するので、受信に成功する可能性は高い。一方で、衛星電波受信部14を長時間動作させるため消費電力は大きい。
図6Bは第2の再受信動作を示すタイムチャートである。第2の再受信動作では、第1回目の時刻情報取得動作の終了時点Fにて時刻情報の取得に失敗した後、コントローラ13は衛星電波受信部14への電力の供給を停止し、衛星電波受信部14の動作を一旦終了する。そして、次回の時刻情報受信可能時点C’から逆算される起動時点D’、ここでは、次回の時刻情報受信可能時点C’から第1の捕捉追尾時間及び起動時間を差し引いた時点より再度の起動動作、及び、引き続いての捕捉追尾動作を行う。第2回目の時刻情報取得動作は、時刻情報受信可能時点C’より開始される。その後の動作については、第1の再受信動作と同様である。この第2の再受信動作は、衛星電波受信部14を必要以上に長時間動作させることがないため電力消費は第1の再受信動作の場合に比べ少なくなるが、第1回目の捕捉追尾動作により得られた結果は失われる。なお、第2の再受信動作における捕捉追尾時間は、ここで採用した第1の捕捉追尾時間には限られず、電源電圧の余裕や、再受信動作における受信の確実性等を考慮の上、第2の捕捉追尾時間を採用してもよいし、第1の捕捉追尾時間より長く、第2の捕捉追尾時間より短い第3の捕捉追尾時間を用いてもよい。第3の捕捉追尾時間は、電源電圧の余裕や第1回目の時刻情報取得動作における衛星電波の受信強度等の任意の条件に応じて可変するものとしてもよい。
図6Cは第3の再受信動作を示すタイムチャートである。第3の再受信動作では、第1回目の時刻情報取得動作の終了時点Fにて時刻情報の取得に失敗した後、コントローラ13は衛星電波受信部14への電力の供給を継続するが、デコード回路12の動作を停止する。そして、次回の時刻情報受信可能時点C’から逆算される任意の時点Iからデコード回路12の動作を再開し、捕捉追尾動作を行う。第2回目の時刻情報取得動作は、時刻情報受信可能時点C’より開始される。その後の動作については、第1の再受信動作と同様である。この第3の再受信動作は、第1の再受信動作と第2の再受信動作の中間的な再受信動作であり、第1の再受信動作よりは消費電力を抑えられる一方、第1回目の捕捉追尾動作により得られた結果は失われずに済む。第2回目の捕捉追尾時間は、例えば、第1の捕捉追尾時間としてよいが、第1回目の捕捉追尾動作により得られた結果を用いることができるため、より短い長さとしてもよい。なお、この第3の再受信動作を採用する場合には、電池17から高周波回路11及びデコード回路12への電力供給は図2に示した通りでなく、それぞれ独立にコントローラ13により供給の有無を制御できるようになっているものとする。
図7は、本実施形態の衛星電波腕時計1の受信に関する動作を示すフローチャートである。このフローチャートの有する意味は、大まかに言って、衛星電波腕時計1がおかれた環境から判断して、受信の成功可能性が高く、再受信動作が必要となり消費電力が増大する可能性が低い場合であって、かつ、受信を成功させるべき特段の事情がない場合には第1の受信動作を選択して受信時間の短縮を図り、そうでない場合には第2の受信動作(又は第3の受信動作)を選択して受信の確実性を優先する、というものである。
コントローラ13は、まず、WNの受信を要するか否か判定する(ステップST1)。WNの受信が必要である場合には、前述の第3の受信動作が選択され、これに伴い、捕捉追尾時間として、第2の捕捉追尾時間が選択される。
そうでない場合には、コントローラ13は、続くステップST2乃至8において、自動受信又は強制受信の別、指針の位置、電源電圧、電源への充電の有無、受信履歴、手動時刻修正の有無、前記衛星電波腕時計の姿勢、前記衛星電波腕時計の移動、前記衛星電波腕時計の周囲の照度、及び、前記衛星電波腕時計の位置等に関する種々の条件に基づいて、第1の受信動作及び第2の受信動作のいずれかを選択する。
まず、ステップST2において、自動受信又は強制受信の別に基づく判断を行う。ここでは、強制受信でない場合(=自動受信の場合)には、第2の受信動作を選択する。
ステップST3では、指針の位置に基づく判断を行う。ここでは、指針(例えば、時分針等)がアンテナ10と平面視において重畳する位置にあるなど、その受信性能に影響を及ぼす位置にある場合には第2の受信動作を選択する。
ステップST4では、電源電圧に基づく判断を行う。ここでは、電池17の残量が所定値以上でない場合に、第2の受信動作を選択する。
ステップST5乃至ST8では、受信履歴に基づく判断を行う。ここでは、直近に試みられた受信動作による受信が連続して所定の回数(具体的には、3回)以上成功していなければ、第2の受信動作を選択する。すなわち、ステップST5において、前回の受信に失敗したか否かを判別し、失敗している場合にはステップST6にてカウンタを0にリセットし、第2の受信動作を選択する。前回の受信に成功していれば、ステップST7にてカウンタに1を加算する。さらにステップST8において、カウンタが3以上でなければ第2の受信動作を選択する。なお、ここでいう前回の受信には、受信動作全てを含めてもよいし、第1の受信動作による受信のみを意味するものとしてもよい。
そして、ここまで第2の受信動作が選択されていない場合には、第1の受信動作を選択する。
なお、コントローラ13が第1の受信動作及び第2の受信動作の何れを選択するかを判断する条件は、上記したものに限定されず、衛星電波腕時計1の想定される仕様や使用環境、ユーザ層等に応じて適宜変更してよく、また、ユーザが自ら条件を選択できるようにしてもよい。
例えば、図7に挙げた条件以外にも、電源電圧に関する条件として、電源電圧の低下によるコントローラ13への電源供給の停止の有無を採用してもよい。或いは、電源への充電の有無として、例えば、太陽電池18やその他の方法による充電の有無を条件として採用してもよい。また、受信履歴に関する条件として、前回受信時の衛星電波の受信強度を示す指標(例えば、C/N比等)や、ドップラー周波数に関する条件を採用してもよく、衛星電波腕時計1に対するユーザのリセット操作により、受信履歴が消去された場合を判断するようにしてもよい。さらに、手動時刻修正の有無を条件として採用してもよい。
また、衛星電波腕時計1に加速度センサや角速度センサを搭載し、衛星電波腕時計1の姿勢や移動の有無を条件としてもよい。これは、極超短波である衛星電波は直進性が高いことから、衛星電波腕時計1のアンテナの受信面が鉛直上向きである場合に受信が成功しすく、また、移動中は障害物の干渉を受けやすいと予想されるからである。同様に、衛星電波腕時計1に照度センサを搭載し、衛星電波腕時計1の周囲の照度が高い場合に受信が成功しやすいと判断してもよい。これは、衛星電波腕時計1が日中の屋外等明るい場所にあるときは衛星電波を受信しやすいことによる。なお、この照度センサの代わりに、太陽電池18の発電電圧により衛星電波腕時計1の周囲の照度を評価してもよい。
また、衛星電波腕時計1の位置に関する条件を用いてもよい。この衛星電波腕時計1の位置に関する条件としては、GPS衛星を利用する場合、緯度を用いることが有効である。この点について説明すると、人工衛星から衛星電波を受信する場合に、衛星電波の発信源である人工衛星の位置が、受信位置、すなわち、衛星電波腕時計1の位置からみて、できるだけ仰角が大きく、天頂に近い位置にある方が受信に有利である。これは、人工衛星の仰角が小さいと衛星電波が周囲の建造物や地形等に遮られ、また受信位置から人工衛星までの距離が遠くなるため電波強度も低下すると考えられるからである。従って、より多くの人工衛星を仰角の大きい位置で見ることのできる位置は、受信に有利となる。これに対し、複数の人工衛星の配置が、天球面上で均等に配置されていたならば、地表の何れの位置においても受信の有利不利の差は生じないが、GPS衛星の軌道は天球面上で均等ではない。なぜなら、GPS衛星の軌道は地球の両極上空を避けるように選択されているためである。そのため、低緯度地域では仰角が大きい位置にGPS衛星が存在する可能性が高く、高緯度地域ではその逆となる。そのため、本実施形態の例でいえば、例えば、衛星電波腕時計1の位置の緯度が北緯又は南緯60度以上であれば第2の受信動作を選択する、という条件を用いてよい。この場合、衛星電波腕時計1の位置の緯度が北緯又は南緯60度未満であり、他の条件も同時に満足されているならば第1の受信動作が選択されることとなる。
また、衛星電波腕時計1の位置の緯度は、衛星電波腕時計1が測位機能を持っており、衛星電波腕時計1の位置を測位する測位部を有している場合には当該測位部による測位結果から得ることができる。或いは、衛星電波腕時計1が世界時計の機能を有している等により、衛星電波腕時計1を使用する都市名や地域・国名等の位置に関する情報をユーザから受け付ける位置情報受付部を有している場合に、位置情報受付部に受け付けられた位置に関する情報から、概算の緯度を得ることができる。
なお、衛星電波腕時計1は、衛星電波腕時計1の位置の情報に加え、さらに人工衛星の軌道情報を用いることにより、衛星電波腕時計1の位置に基づいて予測される人工衛星の仰角に関する条件を用いてもよい。すなわち、衛星電波腕時計1が自身の位置情報を有しており、なおかつ、GPS信号に含まれるエフェメリス又はアルマナックを受信することにより少なくとも1つのGPS衛星の軌道情報を持っているならば、かかるGPS衛星の現在の仰角を計算することができるのである。これを用い、例えば、仰角が30度以上となる人工衛星が所定の数(例えば、1つ)以上存在する場合に第1の受信動作を許可し、そうでなければ第2の受信動作を選択する、という条件が考えられる。
さらに、日付や、測時モード(時刻修正のみを目的として行われる受信動作)、衛星番号やその偶奇の別、測位モード(現在位置の測定を目的としておこなわれる受信動作)、モータによる運針の有無や早送り動作の有無等に関する条件を用いてもよい。なお、測位モードに関して言えば、測位には最低で3つの衛星電波を捕捉・受信する必要があり、長時間を要するので、捕捉追尾時間を長くしても大きな問題は生じないといえる。
なお、以上説明した各実施形態は発明を実施する上での一例であり、各実施形態において示された具体的な形状や配置、構成に本発明を限定するものではない。特に、種々の部材の配置や数、デザインは必要に応じ当業者が適宜設計すべき事項である。

Claims (5)

  1. 衛星電波を受信するアンテナと、高周波回路と、デコーダ回路を有する衛星電波受信部と、
    内部時刻を保持するとともに計時する時計回路と、
    少なくとも、前記衛星電波受信部に電源を供給し起動させる起動動作、前記衛星電波受信部により特定の衛星電波を捕捉し追尾する捕捉追尾動作、及び、前記衛星電波受信部により受信された衛星電波より時刻情報を取得する時刻情報取得動作のタイミングを制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記内部時刻に基き予測される時刻情報受信可能時点から捕捉追尾時間及び起動時間を差し引いて逆算される起動時点の到来を待って前記起動動作を開始させるとともに、所定の条件に応じて前記捕捉追尾時間を可変し
    前記コントローラは、前記捕捉追尾時間として、前記所定の条件に応じて予め定めた複数の時間のうちの一つを選択し、
    前記コントローラは、前記捕捉追尾時間として第1の捕捉追尾時間と前記第1の捕捉追尾時間より長い第2の捕捉追尾時間のいずれかを選択し、
    前記コントローラは、ユーザにより強制受信が選択され、指針の位置が平面視においてアンテナに重畳せず、電源電圧が所定の閾値以上であり、直近の所定の回数の受信履歴がいずれも受信成功である場合に前記第1の捕捉追尾時間を選択する衛星電波腕時計。
  2. 前記所定の条件は、自動受信又は強制受信の別、指針の位置、電源電圧、電源への充電の有無、受信履歴、手動時刻修正の有無、前記衛星電波腕時計の姿勢、前記衛星電波腕時計の移動、前記衛星電波腕時計の周囲の照度、及び、前記衛星電波腕時計の位置、から選ばれる一つ又は複数に関する条件である請求項1に記載の衛星電波腕時計。
  3. さらに、少なくとも第1の受信動作中であること及び第2の受信動作中であることを表示する受信表示部材を有し、
    前記コントローラは、前記捕捉追尾時間として前記第1の捕捉追尾時間を選択した場合には、前記受信表示部材に前記第1の受信動作中であることを表示させ、
    前記捕捉追尾時間として前記第2の捕捉追尾時間を選択した場合には、前記受信表示部材に前記第2の受信動作中であることを表示させる請求項1又は2に記載の衛星電波腕時計。
  4. 衛星電波を受信するアンテナと、高周波回路と、デコーダ回路を有する衛星電波受信部と、
    内部時刻を保持するとともに計時する時計回路と、
    少なくとも、前記衛星電波受信部に電源を供給し起動させる起動動作、前記衛星電波受信部により特定の衛星電波を捕捉し追尾する捕捉追尾動作、及び、前記衛星電波受信部により受信された衛星電波より時刻情報を取得する時刻情報取得動作のタイミングを制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記内部時刻に基き予測される時刻情報受信可能時点から捕捉追尾時間及び起動時間を差し引いて逆算される起動時点の到来を待って前記起動動作を開始させるとともに、所定の条件に応じて前記捕捉追尾時間を可変し、
    さらに、前記衛星電波腕時計の位置を測位する測位部又は前記衛星電波腕時計の位置に関する情報をユーザから受け付ける位置情報受付部を有し、
    前記所定の条件には、前記衛星電波腕時計の位置の緯度に関する条件が含まれる衛星電波腕時計。
  5. さらに、前記所定の条件には、前記衛星電波腕時計の位置に基づいて予測される前記人工衛星の仰角に関する条件が含まれる請求項に記載の衛星電波腕時計。
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