JP6095134B2 - 水中摺動部材 - Google Patents

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Description

本発明は、ダムの水門の摺動部や排水ポンプなどの用途において水中で用いられる水中摺動部材に関するものであり、詳細には、金属基体に潤滑プラグが埋設された水中摺動部材に係るものである。
水中摺動部材は、ダムの水門の摺動部や排水ポンプなどの低速、高負荷の条件下で用いられ、例えばシャフトなどの相手材が水に浸漬しており、水中摺動部材がそのシャフト等を支持するために用いられる。このような水中摺動部材として、金属基体に複数の孔または凹部を形成し、この孔または凹部に潤滑プラグを埋設したものが知られている。
特許文献1には、金属基体に埋め込んで使用される潤滑プラグ(ペレット)の構造として、黒鉛よりなるペレット母体部に凹部を設け、パラフィン、黒鉛などの固体潤滑剤およびポリエチレンの混合物を充填させたものが記載されている。黒鉛は、水を物理的に吸着し、黒鉛自身の劈開強さが弱くなって摩擦係数が低下すると考えられている。また、この水中摺動部材は、使用時に摩擦によって摺動面の温度が上昇すると、潤滑プラグを構成するポリエチレンおよびパラフィンが熱膨張し、さらにパラフィンは固相から液相となり体積膨張することで、混合物が摺動面から突出し相手材の表面に押し付けられ、摺動面間に黒鉛などの固体潤滑剤が供給され易くなっていると記載する。
また、特許文献2では、黒鉛を含む潤滑プラグを用いた摺動部材は摺動面での被膜の形成能が不十分だとし、黒鉛に代えて、メラミンシアヌレートを含有させた、ポリエチレンとワックスとメラミンシアヌレートとからなる潤滑プラグが提案されている。メラミンシアヌレートは、黒鉛等と同じく層状構造であり劈開性を有すると考えられ、摺動部材の耐摩耗性を向上させる作用を有すると記載されている。
特開昭51−46668号公報 国際公開第2004/046285号
特許文献1の摺動部材は、水中での使用時に、軸が動き始めたとき、すなわち起動時に、金属基体の摺動面と潤滑プラグの表面とが面一になっていることから、軸と金属基体の摺動面とが直接接し、金属基体の摺動面に損傷や焼付が発生する問題がある。
特許文献2の潤滑プラグにおいても、金属基体の摺動面と潤滑プラグの表面とが面一になっていることから、起動時に軸と金属基体の摺動面とが直接接し、金属基体の摺動面に損傷や焼付が発生する問題がある。
本発明は、上記の従来技術の問題を解決して、水中用摺動部材が用いられる装置の起動時に、金属基体の摺動面と相手材とが直接接することなく、金属基体の摺動面に損傷や焼付が起き難い水中摺動部材を提供することを目的とする。
本発明に係る水中摺動部材は、摺動面を有する金属基体と潤滑プラグとを備え、金属基体には、摺動面に開口する複数の孔または凹部が形成され、この孔または凹部に潤滑プラグが埋設されている。潤滑プラグは、合成樹脂から形成され、潤滑プラグが摺動表面を有し、この潤滑プラグの摺動表面は、潤滑プラグの摺動表面の円相当径の0.05%〜5%の突出高さで、金属基体の摺動面から突出していることを特徴とする。
ここで、「潤滑プラグの摺動表面の円相当径」とは、潤滑プラグの摺動表面の面積と等しい面積を有する円の直径をいう。
潤滑プラグの摺動表面が金属基体の摺動面から突出する高さは、0.005〜0.2mmが好ましい。
潤滑プラグが円筒形状であり潤滑プラグの摺動表面が円形であることが好ましい。
潤滑プラグはポリエチレンからなることが好ましい。
この場合、潤滑プラグは、フェノール、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリオキシベンゾイルから選ばれる1種以上の樹脂を20体積%以下でさらに含有できる。
潤滑プラグは、固体潤滑剤として、黒鉛、2硫化モリブデン、2硫化タングステンから選ばれる1種以上の固体潤滑剤を5体積%以下で含有することができる。
また、潤滑プラグは、1体積%以下の着色剤を含有することができる。
金属基体は、内周面が摺動面である円筒形状を有するものが好ましい。
本発明の他の目的、特徴及び利点は添付図面に関する以下の本発明の実施例の記載から明らかになるであろう。
本発明に係る水中摺動部材の一具体例の斜視図 図1の水中摺動部材の摺動面近傍の断面図。 本発明に係る水中摺動部材の他の具体例の摺動面近傍の断面図。
図1および図2に、本発明に係る水中摺動部材の一具体例を示す。
水中摺動部材1は、円筒形状の金属基体2と、金属基体2の内周面と外周面との間の壁厚を貫通する複数の円筒形状の孔3と、この孔3に埋設された円筒形状の潤滑プラグ4とを有する。金属基体2の内周面が摺動部材の摺動面5となる。
金属基体2の組成は、特に限定されないが、銅合金、鉄合金等の各種合金を用いることができ、焼結または鋳造により製造することができる。 金属基体2のサイズ(内径、外径、幅)に限定はなく、水中摺動部材1が用いられる装置の摺動部の寸法に応じて設定できる。摺動部材1の摺動面5における孔3の径は3〜30mm程度であればよく、摺動面5における複数の孔3の開口の面積率(潤滑プラグの面積率)が10%〜50%とすればよいが、この寸法および面積率に限定されることなく、変更することもできる。
潤滑プラグ4の内周面側の表面6は金属基体2の内周面5よりも突出しており、相手材と摺動を起こす摺動表面となる。このように、摺動部材1は、予め、潤滑プラグ4の表面を摺動面5(すなわち、金属基体2の内周面)から突出した構成としているので、摺動部材1が用いられる装置の起動時であっても、摺動面5から突出した潤滑プラグ4の摺動表面6が相手材の表面と接触する。摺動面5と相手材の表面は、それらの面の間に隙間が形成されることで、その隙間に水膜が形成され、金属基体2と相手材とが直接接触することが防がれる。
潤滑プラグ4の寸法および形状は、金属基体2の孔3の径および形状に整合するように作製される。この例では、潤滑プラグ4は円筒形状により説明しているが、その形状は円筒形状に限定されるものではなく、角柱、楕円柱、円錐、角錐、楕円錘などその他の形状でもよい。
金属基体2の摺動面5からの潤滑プラグの摺動表面6の突出高さは、潤滑プラグの摺動表面6の直径の0.05%〜5%とする。潤滑プラグ4が円筒形でなく、潤滑プラグの摺動表面が円形でない場合には、潤滑プラグの摺動表面の円相当径の0.05%〜5%とする。通常、金属基体2の摺動面5からの潤滑プラグの摺動表面の突出高さは、0.005〜0.2mmが好ましく、更に好ましい値は0.01〜0.05mmである。
潤滑プラグ4は、ポリエチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオキシメチレン等の合成樹脂からなる。潤滑プラグ4は、原材料である合成樹脂の粉末を円筒形状に射出成型して作製できるが、潤滑プラグ4の作製方法は、これに限定されないで、押出成形、圧縮成形等の他の方法でもよい。
潤滑プラグ4は、金属基体2の孔3に埋設されたのち、金属基体2の内周面に切削加工が施される。
この切削加工は、刃先が円弧形状である切削刃を用い、さらに、通常よりも切削面である金属基体2の内周面に対する切削刃による垂直方向の押圧力を高くして金属基体2の内周面を旋削する。円弧形状の切削刃は、各潤滑プラグ4の表面を切削刃の円弧形状の刃先が複数回通過することで潤滑プラグ4の表面の全体に切削加工が施されるようになっている。したがって、加工時には、円弧形状の刃先は、潤滑プラグ4の表面の一部としか接しない。
この加工時には、金属基体2の内周面および潤滑プラグ4の表面は、切削刃による通常よりも高い押圧力を受けた状態で削られるため、合成樹脂からなる潤滑プラグ4は、この押圧力により加工される表面に対して垂直方向に弾性圧縮される。この潤滑プラグ4の弾性変形量は、金属基体2の内周面の弾性変形量よりも大きくなるため、切削刃が通過し押圧力が除荷されると、押圧力による弾性変形が元に戻り、潤滑プラグ4の表面は、金属基体2の内周面よりも突出するようになる。切削刃による金属基体2の内周面に対する押圧力を調整することで、金属基体2の摺動面5からの潤滑プラグ4の突出量が制御できる。
潤滑プラグ4は、合成樹脂からなる単相の組織であり、摺動時に相手材と接触し変形してもせん断が起き難い。
さらに、潤滑プラグ4は、吸水率が低いポリエチレン樹脂からなるものが好ましい。
なお、本発明の潤滑プラグ4は、ポリエチレン樹脂を用いる場合には、ポリエチレン樹脂に、フェノール、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリオキシベンゾイルから選ばれる1種以上の樹脂を0体積%を超え20体積%以下の範囲で添加して、潤滑プラグ4の強度等を調整することもできる。とりわけ、水中摺動部材1の使用中に相手材との摩擦により潤滑プラグ4の温度が上がった場合でも強度を保つことができる。
ポリエチレン樹脂は、一般に市販される各種のポリエチレン樹脂を用いることができる。さらに、ポリエチレン樹脂は、分子量が20万以上であるものが好ましい。その理由は、潤滑プラグ4の強度が高くなり、摺動時に潤滑プラグ4の表面の摩耗量を少なくできるからである。この分子量が20万以上であるポリエチレン樹脂としては例えば以下のものを用いることができる。
三井化学(株)製 商品名ハイゼックスミリオン(登録商標)(分子量50万以上)
三井化学(株)製 商品名リュブマー(登録商標)(分子量20万以上)、
旭化成ケミカルズ(株)製 商品名サンファイン(登録商標)UH(分子量350万以上)
潤滑プラグ4に、任意の着色を施すために1体積%以下の着色剤を含有させることもできる。着色剤としては、樹脂の着色のために用いられている一般的なものであればよく、カーボンブラック、酸化鉄、酸化クロム等を用いることが可能である。しかし、着色剤はこれに限定されないで、一般市販される各種の着色剤を用いることができる。
また、潤滑プラグ4は、固体潤滑剤として、黒鉛、2硫化モリブデン、2硫化タングステンから選ばれる1種以上を5体積%以下でさらに含有することもできる。
相手材と潤滑プラグ4との摺動により、金属基体2の表面よりも突出した部分の潤滑プラグ4にはその表面に平行な方向の力が加わり変形が起こる。黒鉛、2硫化モリブデン、2硫化タングステンは劈開性を有するため、この変形により、潤滑プラグ4の内部に存在する黒鉛、2硫化モリブデン、2硫化タングステン等の固体潤滑剤の粉末に劈開(せん断)が起こるが、潤滑プラグ4にこれら固体潤滑剤を5体積%を超えて含有させた場合には、さらに、固体潤滑剤の粉末を保持していた合成樹脂にもせん断が起こり易い。このせん断により、表面近傍の潤滑プラグ4が取りさられる。あるいは、金属基体2の表面(摺動面5)よりも突出した潤滑プラグ4の部分と、金属基体2の孔部に拘束される部分との境界付近で応力集中が起こり、この境界付近の固体潤滑剤粉末に劈開(せん断)が起こり、さらに、固体潤滑剤粉末を保持していた合成樹脂にもせん断が起こり、これにより潤滑プラグ4が取りさられる損傷が起こり易い。
潤滑プラグ4に固体潤滑剤として、黒鉛、2硫化モリブデン、2硫化タングステンから選ばれる1種以上を5体積%以下で含有させる場合には、このような潤滑プラグ4が取りさられる損傷が起き難くなる。
なお、潤滑プラグ4は、カーボンファイバー等の硬質である繊維状粒子の含有は避けるべきである。その理由は、金属基体2の内周面への切削加工時に、通常よりも高い切削刃からの押圧力により潤滑プラグ4の表面付近に含有される硬質の繊維状粒子がせん断され、摺動時にこれら硬質の繊維状粒子のせん断片が潤滑プラグ4の表面から相手材と金属基体2との間の隙間に脱落し、金属基体2の摺動面5が損傷を受けるからである。
図3に本発明に係る水中摺動部材の他の具体例の摺動面近傍の断面図を示す。
この例では、金属基体2には、貫通孔の代わりに、摺動面5にのみ開口し外周面には開口しない凹部3’が形成され、この凹部3’に潤滑プラグ4’が埋設される。潤滑プラグ4’の摺動表面6’は金属基体2の摺動面5から突出している。金属基体2に孔に代えて凹部3’が形成される以外の構成については、図1および図2に記載した具体例と同じであり、図1および図2に関して説明した通りである。
本発明の水中摺動部材は、図1〜図3に示す構成に限定されないで、他の変形が可能である。例えば、水中摺動部材の金属基体は、円筒形状に限定されないで、半円筒形状や平板形状や、その他の形状であってもよい。金属基体の孔または凹部は、円筒形状に限定されないで、楕円柱や角柱形状とすることも可能である。当然、潤滑プラグは、金属基体の孔または凹部に整合した形状とされる。
なお、本発明とは異なり、金属基体に孔を形成しないで、金属基体の平滑な内周面の全面に単に合成樹脂層を被覆した水中摺動部材は、摺動時に金属基体の表面と合成樹脂層との界面でせん断が起こるという問題がある。
以下の工程により実施例1〜4および比較例1〜3の各摺動部材を作製した。
金属基体の作製
実施例および比較例の金属基体は同じものを用いた。この金属基体は以下のように作製した。すなわち、Cu−25質量%Zn−6質量%Al−3質量%Fe―3質量%Mnの組成を有する銅合金を溶解して内径20mm、外径28mm、幅20mmの円筒体に鋳造した。次に円筒体の外周面と内周面を貫通する複数の円筒形状の孔を形成した。孔の径は4mmで、金属基体の摺動面となる内周面における複数の孔の開口面積率を25%とした。
潤滑プラグの作製
実施例および比較例の潤滑プラグは、表1に示す組成の原材料を、射出成型により径が4mm、長さが4mmの円筒形状を得た。なお、ポリエチレン樹脂は、三井化学(株)製 商品名リュブマー(登録商標)(分子量50万)を用いた。ポリアミド樹脂は旭化成ケミカルズ(株)製レオナ1300Sを用いた。
実施例3の潤滑プラグは、着色剤であるカーボンブラックを1体積%含有させたものである。カーボンブラックは、三菱化学(株)製、商品名:RCF♯44を用いた。

準備した潤滑プラグを、金属基体の孔に埋設し、各実施例および比較例1、2については金属基体の摺動面となる内周面に、上記で説明した押圧力をかけた切削加工を施して、金属基体の内周面に対する潤滑プラグの摺動表面の突出高さを0.02mmとした。比較例3は、金属基体の摺動面となる内周面側に研磨加工を施して金属基体の内周面と潤滑プラグの表面とが面一となるようにした。以上の工程により、実施例1〜4および比較例1〜3の摺動部材を得た。
評価
実施例1〜4および比較例1〜3の摺動部材について、表2に示す条件の摺動試験を行い、摺動部材の金属基体の摺動面の損傷の有無を評価した。
具体的な評価方法は、表2に示す条件で試験を行った実施例および比較例の摺動部材の摺動面を、形状測定器(粗さ測定器)を用いて、金属基体の摺動面に0.05mm以上の傷(摩擦傷)が確認された場合は、金属基体の摺動面が損傷したと判断した。その結果を表1の「損傷の有無」欄に示す。

実施例1〜4の摺動部材は、いずれも金属基体の摺動面も、相手材との摩擦傷がなく平滑な面を維持していた。
実施例2として、ポリエチレン樹脂に、選択成分としてフェノール樹脂を添加した例を示したが、フェノール以外の選択成分として、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリオキシベンゾイルから選ばれる一種以上を添加させる場合、選択成分の添加量を20体積%以下とすれば、潤滑プラグの表面は損傷しないことは摺動試験にて確認できた。
実施例4では、潤滑プラグにポリアミドを用いてもポリエチレンと同様の効果が得られることが確認された。
比較例1〜3の摺動部材は、いずれも金属基体の摺動面に、相手材との摩擦による深さ0.05mmの摩擦傷が多数発生したことが確認された。比較例1および2の潤滑プラグの表面に損傷が観察され、それらの表面は不規則な凹凸面となっており、潤滑プラグの表面付近の内部からせん断された形態であることが確認された。比較例1および比較例2の潤滑プラグは、劈開性を有する黒鉛およびメラミンシアヌレートをそれぞれ多量に含む。このために、摺動時に、潤滑プラグの表面付近の内部でせん断が起こり、そのために金属基体が相手材と接触して摩擦傷の発生に繋がったと考えられる。
比較例3の潤滑プラグの表面には損傷が観察されなかったが、潤滑プラグが金属基体と面一のため、金属基体と相手材との接触により摩擦傷の発生に至ったと考えられる。
1 水中摺動部材
2 金属基体
3 孔
3’ 凹部
4、4’ 潤滑プラグ
5 摺動面
6、6’ 潤滑プラグの摺動表面

Claims (4)

  1. 摺動面を有する金属基体と潤滑プラグとを備える水中摺動部材であって、
    前記金属基体には、前記摺動面に開口する複数の孔または凹部が形成され、該孔または凹部に前記潤滑プラグが埋設されており、
    前記潤滑プラグが、
    フェノール、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリオキシベンゾイルから選ばれる1種以上の樹脂を0〜20体積%と、
    黒鉛、2硫化モリブデン、2硫化タングステンから選ばれる1種以上の固体潤滑剤を0〜5体積%と、
    着色剤を0〜1体積%と
    を含み、残部がポリエチレンからなり、
    前記潤滑プラグが摺動表面を有し、該潤滑プラグの摺動表面は、前記潤滑プラグの摺動表面の円相当径の0.05%〜5%の突出高さで、前記金属基体の摺動面から突出していることを特徴とする水中摺動部材。
  2. 前記潤滑プラグの摺動表面の前記金属基体の摺動面からの突出高さは、0.005〜0.2mmであることを特徴とする請求項1に記載された水中摺動部材。
  3. 前記潤滑プラグが円筒形状であり、前記潤滑プラグの摺動表面が円形であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された水中摺動部材。
  4. 前記金属基体は、内周面が前記摺動面である円筒形状を有することを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載された水中摺動部材。
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