JP6092965B2 - 下糸検知装置 - Google Patents
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Description
また、検知棒測定ドグ12の外周の一部には、鉛直面から約30度の角度で傾斜する傾斜面13が形成されている。他にも、検知棒測定ドグ12の右側上下には、接点スイッチ14,18が配置されており、このうち傾斜面13に当接する接点スイッチ14は、スイッチ移動板21と一体に取り付けられ、スイッチ移動板21は、長孔28とボルト22,22とによってスイッチボックス23内を上下にスライド可能に取り付けられている。スイッチ移動板21には、位置調整ノブ15の軸部分で送りピッチ1mmのネジ16が螺合しており、ダイヤル止めネジ27で回転しないように止められている。また、接点スイッチ18は、スイッチ移動板25と一体に取り付けられ、スイッチ移動板25は、長孔29,29とボルト26,26とによってスイッチボックス23内を上下にスライド可能に取り付けられている。
先ず初めに、下糸検知装置10は、ミシン35が運転を停止するその都度、ボビン3に巻回した下糸の残量を確認する。
具体的には、図3(a)に示すように、エアーシリンダ17内のシリンダが伸出する前で、チューブ20内に検知ピン11が格納された状態から、エアーシリンダ17のシリンダが上方に向かって伸出し、検知棒測定ドグ12が上昇すると、この検知棒測定ドグ12に取り付けられたワイヤー19もチューブ20内を上方へと移動する。ワイヤー19の先端には検知ピン11が取り付けられており、ボビンケース2a側面に設けられる窓部分から、ボビンケース2a内に侵入して下糸1に当接する。
これに対し、図4(a)に示すように、検知ピン11をエアーシリンダ17によって伸出する構造では、検知ピン11が下糸1に当接した直後までは同様に慣性力が働くものの、チューブ20内でワイヤー19が撓んで慣性力を吸収する構造であることから、検知ピン11が下糸1に突き刺さらないため、下糸1を切断することがない。また、長時間の運転でも過熱することがないため、糸埃が発火することもないからである。
そして、チャック部7でボビンケース2bを挟持すると、ミシン釜筒37の位置までボビン交換用アーム6が旋回し、ミシン釜筒37にボビンケース2bをセットしてチャック部7による挟持を解除する。その後、ボビン交換用アーム6が元の待機位置に戻る。以降、ボビンケース2bでも同様に、下糸1が減ったことを下糸検知装置10で検知して交換する信号が出力されると、ボビン交換装置5によってボビンケース2c,2d・・へと順次交換が行われる。これにより、下糸1の残量を検知して最適な交換時期にボビン3の交換を自動で行い、ミシン35の空縫いを防止する。
先ず初めに、図3(b)(c)に示すように、検知ピン11は、ワイヤー19を介して検知棒測定ドグ12に連結されていることから、検知ピン11の変動に従って検知棒測定ドグ12も変動する構造である。そして、下糸検知装置10は、下糸1の残量によって検知ピン11の当接位置が変動することで、傾斜面13の位置もそれに従って変動する。
そこで、図5(b)の矢印が示す方向に接点スイッチ14をスライドさせると、接点スイッチ14が傾斜面13に近づくことから、傾斜面13によって接点スイッチ14を入力するタイミングが早くなる。そして、接点スイッチ14を入力するタイミングが早くなるということは、下糸1の残量が多い状態のときに検知ピン11が当接しても、結果として、接点スイッチ14からボビン交換装置5にボビンケース2aを交換する信号が早く出力されることとなる。
スイッチ移動板21のスライドは、ボルト22,22とダイヤル止めネジ27とを弛めて位置調整ノブ15を回転すると、軸部分のネジ16がスイッチ移動板21に螺合していることから、スイッチ移動板21の長孔28を介して接点スイッチ14が上下にスライドし、傾斜面13によって押圧される位置が調整されることとなる。その後、ボルト22,22とダイヤル止めネジ27とを締めると、接点スイッチ14がスイッチ移動板21を介してスイッチボックス23に取り付けられる。
一方、スイッチ移動板21を上方にスライドすると、傾斜面13による接点スイッチ14の押圧が遅く行われるので、下糸1の残量が少ない状態でボビンケース2aが交換されることとなる。
この場合、例えば一回目の検知では下糸の全長を3mとし、図9(b)に示す二回目の検知では下糸の全長を2mとすることが可能である。これによれば、最初に一回目の検知をした段階で下糸交換装置30によるボビンケースの交換準備を行い、二回目の検知をした段階でボビンケースの交換作業を行うことが可能となる。
この場合も位置調整ノブ15による接点スイッチ14の位置調整の場合と同様に、位置調整ノブ53を回転すると、軸部分のネジ54がスイッチ移動板52に螺合していることから、スイッチ移動板52を介して接点スイッチ51が上下にスライドし、傾斜面55によって押圧される位置が調整されることとなる。
例えば、図12(a)に示す検知スイッチ14が入力(ON動作)する距離が3.51mmとした場合、図12(b)に示すように、検知棒測定ドグ12の右上端部から長手方向下方に約35.14mmの位置において、傾斜面13の角度を鉛直面から約6度とすると、検知スイッチ14を入力させるためには、図12(c)に示すように、検知棒測定ドグ12のスライド量が少なくとも35.14mm以上は必要であることから、検知スイッチ14がON移動する時の精度が約10倍に増幅されることとなる。
Claims (2)
- ミシンが運転を停止するその都度、ボビンに巻回した下糸を検知する下糸検知装置であって、
前記ボビンの半径方向で外周から中心に向かって伸出する検知ピンと、
前記検知ピンを前記ボビンの中心に向けて移動させる移動手段と、
前記検知ピンの移動を検知する接点スイッチと、
前記接点スイッチを前記検知ピンの移動方向にネジ送りして位置の調整を行う位置調整ノブと、を含んでなり、
前記検知ピンと一体に移動する胴体を設けると共に、前記胴体における前記移動方向を中心とした左右両側に、前記接点スイッチをON動作させる一対の傾斜面を設け、
前記接点スイッチ及び前記位置調整ノブを、各前記傾斜面に対応して前記胴体の左右にそれぞれ設けて、前記胴体の左右で前記接点スイッチの位置を互いに異ならせることで、前記検知ピンの移動を二段階で検知可能としたことを特徴とする下糸検知装置。 - 前記移動手段は、エアーシリンダであることを特徴とする請求項1に記載の下糸検知装置。
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