JP2014198084A - 生地送り検出装置及び連続生地加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続生地加工装置などで生地送り量の検出に使用する装置として、生地送りされている生地の生地送り量を確実且つ高精度で検出するできるようにし、筒状となった生地Wを周方向に沿って回転させるように生地送りしつつ、この生地に対して加工開始位置と加工終了位置とを一致させることが確実且つ高精度で行えるようにする。【解決手段】生地送りされる生地Wの近接位置で生地Wとの非接触状態を保持しつつ配置され且つ生地送り方向に倣って回転自在に保持された回転受動体40と、回転受動体40と生地送り中の生地Wとの少なくとも一方をこれら両者の相互近接方向へ付勢して接触状態に保持させる回転伝動手段41と、回転受動体40の回転量を検出する回転量検出部42と、を有した構成の生地送り検出装置を開発した。【選択図】図1
Description
本発明は、連続生地加工装置(例えばミシン)などにおいて生地送り量の検出に好適に使用できるようにした生地送り検出装置と、この生地送り検出装置を備えて成る連続生地加工装置とに関する。
衣類の裾部分など、筒状となった生地の生地端に、筒形の周方向全周にわたって折り返しを形成するに際して、この折り返しを縫製できるようにしたミシンが知られている(例えば、特許文献1等参照)。このミシンでは、折り返しの縫製が一周したことを検出するための手段として、生地送りされる生地に回転体を押し付けて、この回転体と連動回転するスリット円板からフォトインタラプタを用いてオンオフ信号を検出し、このオンオフ信号から生地送り量を求めるという検出方法が採用されている。
なお、一般的なミシンにおいても、生地送りされる生地の移動量をロータリセンサによって計測することが知られている(例えば、特許文献2等参照)。このロータリセンサでは、生地に押し付ける回転体に検出部を内蔵させておき、この検出部によって回転体の回転角等を検出し、この回転角等から生地送り量を求めるという検出方法になっている。
生地の生地端全周に形成した折り返しを縫製するに際しては、縫い始め位置と縫い終わり位置とで縫製ラインを一致させることは非常に重要である。
そこで本出願人は、ミシンの針位置に対して生地送り方向の一次側にある生地を、縫製中において生地送り方向と平面直交する方向で随時移動できる構成とし、移動の向きや移動量を制御することによって、縫い始め位置と縫い終わり位置とを一致させることに想到した。ただ、これを実現するためには、縫い終わり位置が縫い始め位置まで到達するタイミングを正確に把握する必要がある。そしてこのためには、生地の送り量を正確に把握する必要がある。
そこで本出願人は、ミシンの針位置に対して生地送り方向の一次側にある生地を、縫製中において生地送り方向と平面直交する方向で随時移動できる構成とし、移動の向きや移動量を制御することによって、縫い始め位置と縫い終わり位置とを一致させることに想到した。ただ、これを実現するためには、縫い終わり位置が縫い始め位置まで到達するタイミングを正確に把握する必要がある。そしてこのためには、生地の送り量を正確に把握する必要がある。
前記した従来公知の生地送り検出方法では、いずれも生地に対して回転体を押し付けることで、回転体の回転量を検出する方法である。しかし、これらの検出方法では回転体と生地との間に無視できないスリップが多発する。そのため、これらの検出方法で検出した生地送り量は正確さに欠け、縫い始め位置と縫い終わり位置とを一致させる制御に使用するには誤差が大きすぎる問題があった。
のみならず、生地が滑り易い糸で製作されている場合をはじめ、生地が伸びやすい糸や腰の弱い糸、細い糸などで製作されている場合では、回転体を生地に押し付けるだけで、生地自体に伸びや撓み、皺などを生じさせてしまうことになるので、そもそも縫製自体に不具合が発生するという問題もあった。この問題は、回転体と生地との間に生じるスリップを解消する目的で、回転体を生地に押し付ければ押し付ける程、顕著に現れるといった二律背反性を有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、連続生地加工装置(例えばミシン)などにおいて生地送り量の検出に使用する装置として、生地送りされている生地の生地送り量を確実且つ高精度で検出することができるようにした生地送り検出装置を提供することを目的とする。
また本発明は、筒状となった生地を周方向に沿って回転させるように生地送りしつつ、この生地に対して例えば縫製等の加工を施す場合にあって、加工開始位置(縫い始め位置など)と加工終了位置(縫い終わり位置など)とを一致させることが確実且つ高精度で行えるようにした生地送り検出装置及び連続生地加工装置を提供することを目的とする。
また本発明は、筒状となった生地を周方向に沿って回転させるように生地送りしつつ、この生地に対して例えば縫製等の加工を施す場合にあって、加工開始位置(縫い始め位置など)と加工終了位置(縫い終わり位置など)とを一致させることが確実且つ高精度で行えるようにした生地送り検出装置及び連続生地加工装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る生地送り検出装置は、生地送りされる生地の近接位置で生地との非接触状態を保持しつつ配置され且つ生地送り方向に倣って回転自在に保持された回転受動体と、前記回転受動体と生地送り中の生地との少なくとも一方をこれら両者の相互近接方向へ付勢して接触状態に保持させる回転伝動手段と、前記回転受動体の回転量を検出する回転量検出部と、を有していることを特徴とする。
即ち、本発明に係る生地送り検出装置は、生地送りされる生地の近接位置で生地との非接触状態を保持しつつ配置され且つ生地送り方向に倣って回転自在に保持された回転受動体と、前記回転受動体と生地送り中の生地との少なくとも一方をこれら両者の相互近接方向へ付勢して接触状態に保持させる回転伝動手段と、前記回転受動体の回転量を検出する回転量検出部と、を有していることを特徴とする。
前記回転受動体の外周面には、周方向に設けた微小凹凸のうちの凸部で生地と接触できるようにして当該回転受動体の自己回転力を生起させる高摩擦面が形成されたものとするのが好適である。
前記回転伝動手段は、前記回転受動体と対峙する生地に対して前記回転受動体へ向かう方向へエアを吹き付けることで当該生地を前記回転受動体へ押し当てるエア噴出装置であるとすればよい。
前記回転伝動手段は、前記回転受動体と対峙する生地に対して前記回転受動体へ向かう方向へエアを吹き付けることで当該生地を前記回転受動体へ押し当てるエア噴出装置であるとすればよい。
前記高摩擦面は、微小凹凸の凸部を生地に刺さる針として、当該針が群生状に突出されたものとすることができる。
一方、本発明に係る連続生地加工装置は、生地を搬送する生地送り通路に対して生地に加工を施す加工部が設けられており、前記生地送り通路に沿った近接位置に対して本発明に係る生地送り検出装置が設けられ、前記生地送り検出装置により検出された生地送り量に基づいて前記加工部が動作制御可能とされていることを特徴とする。
一方、本発明に係る連続生地加工装置は、生地を搬送する生地送り通路に対して生地に加工を施す加工部が設けられており、前記生地送り通路に沿った近接位置に対して本発明に係る生地送り検出装置が設けられ、前記生地送り検出装置により検出された生地送り量に基づいて前記加工部が動作制御可能とされていることを特徴とする。
前記加工部から見て生地送り方向に平面直交する方向で隣接する位置に、前記生地送り検出装置の回転受動体が配置されているものとすればよい。
前記加工部に対する生地送り方向の一次側及び二次側には、生地に当接して当該生地に生地送り方向に対する平面直交方向の移動力を付与可能とする出入り調整機構が設けられており、一次側の出入り調整機構と二次側の出入り調整機構とが互いに別個独立して動作可能とされている構成を採用することもできる。
前記加工部に対する生地送り方向の一次側及び二次側には、生地に当接して当該生地に生地送り方向に対する平面直交方向の移動力を付与可能とする出入り調整機構が設けられており、一次側の出入り調整機構と二次側の出入り調整機構とが互いに別個独立して動作可能とされている構成を採用することもできる。
この場合、前記一次側の出入り調整機構及び/又は前記二次側の出入り調整機構は、生地送り方向に倣った駆動回転をするロータの外周面に設けられた構成とすることも可能である。
前記加工部を通過搬送される生地は筒状生地とされており、前記加工部には生地送り方向の一次側及び二次側にわたって生地の筒内面に複数の生地掛け部材を当接させながら筒径を押し広げる保持装置が付設されており、この保持装置は生地掛け部材の相互間隔を変動させることで生地の周方向テンションを調節可能とするような構成としてもよい。
前記加工部を通過搬送される生地は筒状生地とされており、前記加工部には生地送り方向の一次側及び二次側にわたって生地の筒内面に複数の生地掛け部材を当接させながら筒径を押し広げる保持装置が付設されており、この保持装置は生地掛け部材の相互間隔を変動させることで生地の周方向テンションを調節可能とするような構成としてもよい。
本発明に係る生地送り検出装置及び連続生地加工装置では、生地送りされている生地の生地送り量を確実且つ高精度で検出することができる。また、筒状となった生地を周方向に沿って回転させるように生地送りしつつ、この生地に対して加工を施す場合にあって、加工開始位置と加工終了位置とを一致させることが確実且つ高精度で行えるようになっている。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図8は、本発明に係る連続生地加工装置1の第1実施形態を示している。本第1実施形態は、連続生地加工装置1としてミシンに適用した場合を例示している。すなわち、この連続生地加工装置1(即ち、生地送りされる生地Wに対して連続して加工を施す装置)による生地Wへの加工の種類は、「縫製」である。
図1乃至図8は、本発明に係る連続生地加工装置1の第1実施形態を示している。本第1実施形態は、連続生地加工装置1としてミシンに適用した場合を例示している。すなわち、この連続生地加工装置1(即ち、生地送りされる生地Wに対して連続して加工を施す装置)による生地Wへの加工の種類は、「縫製」である。
従って、本第1実施形態の連続生地加工装置1は、縫製台4上の針板5に設けられた針孔6へ向けてミシン針3を上下動させる構成の加工部を備えており、またこの加工部に対して、針孔6の位置(以下、「針位置S」と言う)へ生地Wの通過搬送を可能にする機構が備えられたものとなっている。
そのうえで、この連続生地加工装置1は、生地W(少なくとも縫製の対象とする生地端)が筒状に形成されている場合を対象にしており、加えて、生地Wの生地端に対し、筒形の周方向全周にわたって折り返しを形成しつつ、この折り返し形体を維持できるように縫製する場合を対象にするものとしている。
そのうえで、この連続生地加工装置1は、生地W(少なくとも縫製の対象とする生地端)が筒状に形成されている場合を対象にしており、加えて、生地Wの生地端に対し、筒形の周方向全周にわたって折り返しを形成しつつ、この折り返し形体を維持できるように縫製する場合を対象にするものとしている。
そのための付加的な構成として、この連続生地加工装置1には、針位置Sを通過する状態(配置)で生地Wの生地端(筒状になった部分)の筒径を押し広げながら保持させる保持装置7と、この保持装置7が保持した生地Wの生地端に折り返しを形成させる折込装置8とが設けられている。
またこの連続生地加工装置1では、針位置Sに対して送り込まれる生地Wの送り量を確実且つ高精度に検出できるようにした生地送り検出装置10が装備されている。この生地送り検出装置10が装備されていることで、加工中(縫製中)の生地送り量を確実且つ高精度で検出することが可能であり、もって、加工開始位置(以下では「縫い始め位置」と言うこともある)と加工終了位置(以下では「縫い終わり位置」と言うこともある)とを一致させることが確実且つ高精度で行えるようになっている。
またこの連続生地加工装置1では、針位置Sに対して送り込まれる生地Wの送り量を確実且つ高精度に検出できるようにした生地送り検出装置10が装備されている。この生地送り検出装置10が装備されていることで、加工中(縫製中)の生地送り量を確実且つ高精度で検出することが可能であり、もって、加工開始位置(以下では「縫い始め位置」と言うこともある)と加工終了位置(以下では「縫い終わり位置」と言うこともある)とを一致させることが確実且つ高精度で行えるようになっている。
なお、生地端が筒状に形成された生地Wとは、丸編機等による編成を経て筒形の周方向がシームレスとされた生地(いわゆる、筒状生地)でもよいし、身頃の表裏を脇ラインなどで縫着することによって筒形に仕上げた衣類用の生地等でもよいものとする。
まず、保持装置7及び折込装置8について説明する。
保持装置7は、生地Wの生地端(筒状になった部分)を押し広げながら保持するだけでなく、生地Wに回転駆動(生地端が筒形に沿って周回する駆動)を付与する作用を有したもので、生地端を張り渡すためのメインロータ12と生地掛け部材13とを有している。
まず、保持装置7及び折込装置8について説明する。
保持装置7は、生地Wの生地端(筒状になった部分)を押し広げながら保持するだけでなく、生地Wに回転駆動(生地端が筒形に沿って周回する駆動)を付与する作用を有したもので、生地端を張り渡すためのメインロータ12と生地掛け部材13とを有している。
生地掛け部材13は、連続生地加工装置1の正面方向(図2の下方)へ向けて略水平に突出した丸棒等として形成されている。この生地掛け部材13は、生地Wの生地端を筒状に押し広げるためのものであるため、生地Wの筒内面に対して周方向に離れた複数箇所で当接するように、互いに離れた配置で複数本(図例では2本)を設けるのが好適とされる。しかし、後述するメインロータ12との共同作用として生地Wを筒形に押し広げることも可能であり、この場合には少なくとも1本、設けられていればよいものとする。
これら各生地掛け部材13は、棒材自体を回転自在に保持する構造にしたり心棒に外嵌させたカラー(ローラー)を回転自在に保持する構造にしたりしてもよいし、外周面を滑り面とする非回転構造にしてもよい。
生地掛け部材13は、上下方向や左右方向、或いはこれらの合成方向(斜め方向)等へ向けて近接離反するように移動可能な構造としておき、生地掛け部材13同士(場合によってはメインロータ12に対する生地掛け部材13)の間でその相互間隔を変動できるようにするのが好適である。この構造を採用することで、生地掛け部材13のまわりへ生地Wの生地端を着脱し易くなる。
生地掛け部材13は、上下方向や左右方向、或いはこれらの合成方向(斜め方向)等へ向けて近接離反するように移動可能な構造としておき、生地掛け部材13同士(場合によってはメインロータ12に対する生地掛け部材13)の間でその相互間隔を変動できるようにするのが好適である。この構造を採用することで、生地掛け部材13のまわりへ生地Wの生地端を着脱し易くなる。
また、移動量を調節可能にしておくことで、生地端の保持時には周方向のテンションを適切に調節できるようになる。なお、生地掛け部材13の移動は、手動による位置調節構造を採用してもよいが、エアアクチュエータやモータ駆動機構などの自動機構を採用してもよい。自動機構を採用することで、生地端のテンション調整を生地送り中の張力安定化制御(生地端の周長管理)に利用することができる利点がある。
生地掛け部材13の移動を自動機構で行う場合の移動量については、各種の生地W(各品番)ごとに与えられた最適張力と生地掛け部材13の現位置との相関を予め確認してお
き、その関係から、生地Wの現位置に合わせて生地掛け部材13の移動量(移動目標とする位置)を決めるようにするとよい。この他、センサを用いて生地Wの張力を測定し、加工に最適の張力が得られるように生地掛け部材13の位置を求め、そこから移動量を決めるようにしてもよい。
き、その関係から、生地Wの現位置に合わせて生地掛け部材13の移動量(移動目標とする位置)を決めるようにするとよい。この他、センサを用いて生地Wの張力を測定し、加工に最適の張力が得られるように生地掛け部材13の位置を求め、そこから移動量を決めるようにしてもよい。
なお、本第1実施形態のように生地Wを筒状生地とする場合は、生地掛け部材13の位置に基づいて生地Wの周長を換算により取得できるので、後述する生地送り検出装置10により測定した送り量のデータと共に、生地Wの現位置に合わせて各種動作(本第1実施形態では連続生地加工装置1や折込装置8等)のタイミングを制御できることになる。
メインロータ12は、針位置Sへ生地Wを送り込む供給方向(図2〜図4の針板5上を右から左へ通過する方向であって、以下、「生地送り方向」と言うこともある)において、針位置Sに対する一次側及び/又は二次側に設けられている。本第1実施形態では、針位置Sに対する一次側及び二次側の両方に設けられたものとしてある。二次側のメインロータ12は、後述するような生地Wに対するエッジコントロールにとって、特に有効なものとなる。
メインロータ12は、針位置Sへ生地Wを送り込む供給方向(図2〜図4の針板5上を右から左へ通過する方向であって、以下、「生地送り方向」と言うこともある)において、針位置Sに対する一次側及び/又は二次側に設けられている。本第1実施形態では、針位置Sに対する一次側及び二次側の両方に設けられたものとしてある。二次側のメインロータ12は、後述するような生地Wに対するエッジコントロールにとって、特に有効なものとなる。
これらメインロータ12は、図7に示すように、その内部中心位置に設けられたロータ軸15と、このロータ軸15のまわりに放射状配置で設けられた複数の出入り調整機構16とを有している。ロータ軸15は、前記生地掛け部材13と平行とされている。
出入り調整機構16は、必要に応じて生地Wを生地送り方向と平面直交する方向(生地Wの生地端に形成された筒形の筒軸方向であり、ロータ軸15の軸方向に同じ)へ移動させるためのものである。生地端の移動は、主として、折込装置8で生地端に折り返しを形成させるときの折り代調整を目的とするものであるが、連続生地加工装置1(針位置S)に対する出入り度合いの調整を目的として行ってもよい。
出入り調整機構16は、必要に応じて生地Wを生地送り方向と平面直交する方向(生地Wの生地端に形成された筒形の筒軸方向であり、ロータ軸15の軸方向に同じ)へ移動させるためのものである。生地端の移動は、主として、折込装置8で生地端に折り返しを形成させるときの折り代調整を目的とするものであるが、連続生地加工装置1(針位置S)に対する出入り度合いの調整を目的として行ってもよい。
図例の出入り調整機構16は、ロータ軸15に沿って離反配置された複数のプーリー18間にエンドレスベルト19が掛け渡された構造となっている。ロータ軸15の基端寄りに配置されたプーリー18には従動ギヤ20が一体結合されており、この従動ギヤ20が、ロータ軸15に対して回転自在に保持された駆動ギヤ21と噛合している。この駆動ギヤ21は、ベルト伝動手段22などで回転駆動されるようになっている。駆動ギヤ21の回転はロータ軸15とは無縁であるので、出入り調整機構16の作動は、ロータ軸15の回転とは全く無関係に行える。なお、一次側の出入り調整機構16と二次側の出入り調整機構16とは、互いに別個独立して動作可能とされている。
これに対し、ロータ軸15にはその軸端側へ独自の駆動回転が付与されるようになっており、それ自体の回転が制御可能とされている。このロータ軸15の回転時には、そのまわりで放射状に配置された出入り調整機構16が一体回転(円周移動)するようになるので、生地端に対して生地送り駆動を付与することができる。なお、ロータ軸15の回転については、一次側の出入り調整機構16と二次側の出入り調整機構16との間(すなわち、一次側及び二次側のメインロータ12との間)で、回転方向及び回転速度が同調するように設定しておけばよい。
なお、加工部での加工の種類(縫製等)に応じて、一次側、二次側の各メインロータ12をそれぞれ単独で駆動させるものとし、加工部に対する一次側と二次側とで生地Wの張力を独立制御する(場合によっては張力を異ならせる)ようにしてもよい。
一方、生地Wの生地端に折り返しを形成させる折込装置8は、図1乃至図3に示すように、針位置Sに対して生地送り方向の少なくとも一次側に設けられている。本第1実施形態では、針位置Sに対して生地送り方向の二次側となる箇所にも設けられたものとしてある。
一方、生地Wの生地端に折り返しを形成させる折込装置8は、図1乃至図3に示すように、針位置Sに対して生地送り方向の少なくとも一次側に設けられている。本第1実施形態では、針位置Sに対して生地送り方向の二次側となる箇所にも設けられたものとしてある。
この折込装置8は、図8に示すように、生地Wの生地端を支持するガイド板25と、このガイド板25上に支持された生地端を、ガイド板25の端縁部で折り曲げてガイド板25の下方へUターン状に巻き込ませる折ガイド26と、ガイド板25の下部に設けられた生地受け27と、折ガイド26による生地端の巻き込みを誘発及び加勢するエア噴出部28とを有している。
ガイド板25は、モータ駆動による動作切換機構30(図2参照)を備えており、生地
送り方向に対して平面直交する向きで移動可能とされている。すなわち、この動作切換機構30を必要に応じて動作させれば、生地Wの生地端に折り返しを生じさせたり、生地端に生じさせた折り返し内からガイド板25を脱出(針位置Sよりも正面方向へ退避)させて折り返しと非接触となる状態に保持させたり、の切り換えができる。
送り方向に対して平面直交する向きで移動可能とされている。すなわち、この動作切換機構30を必要に応じて動作させれば、生地Wの生地端に折り返しを生じさせたり、生地端に生じさせた折り返し内からガイド板25を脱出(針位置Sよりも正面方向へ退避)させて折り返しと非接触となる状態に保持させたり、の切り換えができる。
折ガイド26は、ガイド板25の端縁部で生地WをUターン状に巻き込ませるのを誘導するためのもので、ガイド板25の端縁部に対向させて凹カーブ面を有している。
生地受け27は、折ガイド26で折り返された生地Wを支持するためのもので、ガイド板25の下方に生地Wを挿入可能な隙間を生じさせるようにしつつ、折ガイド26の下部からガイド板25へ向けて張り出して設けられている。この生地受け27には、ガイド板25の下面側で生地Wの生地端を検出するセンサ29が設けられている。このセンサ29からの検出信号に基づいて、前記したメインロータ12の出入り調整機構16が送りの向きや送り量を制御されるものである。
生地受け27は、折ガイド26で折り返された生地Wを支持するためのもので、ガイド板25の下方に生地Wを挿入可能な隙間を生じさせるようにしつつ、折ガイド26の下部からガイド板25へ向けて張り出して設けられている。この生地受け27には、ガイド板25の下面側で生地Wの生地端を検出するセンサ29が設けられている。このセンサ29からの検出信号に基づいて、前記したメインロータ12の出入り調整機構16が送りの向きや送り量を制御されるものである。
エア噴出部28は、折ガイド26の凹カーブ面からガイド板25の下方へ向けてエアを勢いよく吹き出させるようになっている。この吹き出させたエアにより、生地受け27とガイド板25との上下間に挿入された生地Wの生地端に、生地送り方向に対して平面直交する方向へ向けた移動力を生じさせる。
なお、針位置Sの一次側に設けられた折込装置8において、ガイド板25を脱出移動させるタイミングは、針位置Sでの縫い始め位置が縫製の進行によって針位置Sへ回帰してくる直前(即ち、筒状の生地端が一周する直前)とされている。また、針位置Sの二次側に設けられた折込装置8では、針位置Sでの縫製が開始されたとき(略同時)とされている。これらのタイミングとされることにより、生地端の縫い始め位置がガイド板25に引っ掛かるのを防止している。
なお、針位置Sの一次側に設けられた折込装置8において、ガイド板25を脱出移動させるタイミングは、針位置Sでの縫い始め位置が縫製の進行によって針位置Sへ回帰してくる直前(即ち、筒状の生地端が一周する直前)とされている。また、針位置Sの二次側に設けられた折込装置8では、針位置Sでの縫製が開始されたとき(略同時)とされている。これらのタイミングとされることにより、生地端の縫い始め位置がガイド板25に引っ掛かるのを防止している。
なお、図4に示すように、連続生地加工装置1の縫製台4には、生地送りの際に針位置Sを生地Wの折り返しが通過するときのガイドとなるように、生地送り方向に平行する堤状の送りガイド35を設けてある。この送りガイド35に対しては、生地W(生地端の折り返し)が摺接する状況が維持されることが重要となる。そこで、本第1実施形態では、針位置Sと送りガイド35との間(図4中にKで示す位置であって可及的に送りガイド35に近接した位置とするのが好適)をフォトリフレクタ(反射型フォトインタラプタ)によって監視する機構を採用してある。
すなわち、このK位置で生地Wを検出していれば送りガイド35に対して生地Wが適正にガイドされていることを示していることになる。当然に、K位置で生地Wを非検出となれば、送りガイド35から生地Wが離れた状態を示していることになり、縫製ラインの位置ズレと見なすことができる。そこで、このような場合には、保持装置7のメインロータ12において出入り調整機構16(図7参照)を作動させたり、折込装置8のガイド板25を動作切換機構30(図2参照)によって移動させたりして、生地Wが送りガイド35に摺接する状況を維持させる。
なお、動作切換機構30はモータ駆動とすることが好適であるが、場合によってはエアシリンダ等を駆動源として構成させてもよい。
次に、縫製中の生地送り量を検出する生地送り検出装置10について説明する。
生地送り検出装置10は、連続生地加工装置1の針位置Sに対し、生地送り方向に平面直交する方向(縫製台4の正面側)で隣接するように、配置されている。但し、この生地送り検出装置10の配置は、針位置Sに対して供給又は排出される生地Wの送り通路沿い(すなわち、生地端の筒形に沿った周方向の内周側又は外周側)であれば、特に限定されるものではない。
次に、縫製中の生地送り量を検出する生地送り検出装置10について説明する。
生地送り検出装置10は、連続生地加工装置1の針位置Sに対し、生地送り方向に平面直交する方向(縫製台4の正面側)で隣接するように、配置されている。但し、この生地送り検出装置10の配置は、針位置Sに対して供給又は排出される生地Wの送り通路沿い(すなわち、生地端の筒形に沿った周方向の内周側又は外周側)であれば、特に限定されるものではない。
この生地送り検出装置10は、図4〜図6に示すように、回転受動体40と回転伝動手段41と回転量検出部42とを有している。
回転受動体40は、本第1実施形態では連続生地加工装置1をミシンに適用しているために、加工部(針位置S)の上面レベルよりも、若干、上方へ浮き上がった高さに設けてあり、この加工部へ送り込まれる生地Wの上面に近接しつつも、常態では非接触の状態を維持するようにしてある。しかし、連続生地加工装置1をミシン以外に適用する場合であ
れば、回転受動体40は、生地Wの上下面(表裏面)に関係なく、配置できる可能性がある。
回転受動体40は、本第1実施形態では連続生地加工装置1をミシンに適用しているために、加工部(針位置S)の上面レベルよりも、若干、上方へ浮き上がった高さに設けてあり、この加工部へ送り込まれる生地Wの上面に近接しつつも、常態では非接触の状態を維持するようにしてある。しかし、連続生地加工装置1をミシン以外に適用する場合であ
れば、回転受動体40は、生地Wの上下面(表裏面)に関係なく、配置できる可能性がある。
本第1実施形態において、この回転受動体40は、生地Wの生地送り方向に倣って回転自在に保持されたホイール状に形成されたものとしてある。回転受動体40には、そのホイール外周面を取り巻くように高摩擦面45を形成してある。
この高摩擦面45は、柔軟性又は粘着質を有した面、ローレット状の凹凸を備えた面、ザラツキのある粗面などとして形成することができるが、好ましくは、周方向に設けた微小凹凸のうちの凸部で生地Wと接触できるような面性状にして、回転受動体40の自己回転力を生起させるものとするのが好適である。ここにおいて微小凹凸とは、例えば歯車の外周面などのように、周方向に一定間隔又はランダムに凸部と凹部とが交互に設けられたものを挙げることができる。
この高摩擦面45は、柔軟性又は粘着質を有した面、ローレット状の凹凸を備えた面、ザラツキのある粗面などとして形成することができるが、好ましくは、周方向に設けた微小凹凸のうちの凸部で生地Wと接触できるような面性状にして、回転受動体40の自己回転力を生起させるものとするのが好適である。ここにおいて微小凹凸とは、例えば歯車の外周面などのように、周方向に一定間隔又はランダムに凸部と凹部とが交互に設けられたものを挙げることができる。
本第1実施形態では、ベース布47aに対して針47bが群生状に植設された針布47をローラ外周面に巻いて貼り付けることで、針47bにおける針先の集合体として高摩擦面45を形成させてある。すなわち、針47bの針先が、微小凹凸の凸部としての作用を奏することになる。
高摩擦面45の幅は、生地Wの生地寸法や生地質(厚みや滑りやすさ等)により、適宜変更可能である。また、この高摩擦面45を針47bの針先による集合体として構成する場合では、針47bの太さや弾力性、突出長さ(生地Wに刺さる長さ)、密集度なども、適宜変更することができる。
高摩擦面45の幅は、生地Wの生地寸法や生地質(厚みや滑りやすさ等)により、適宜変更可能である。また、この高摩擦面45を針47bの針先による集合体として構成する場合では、針47bの太さや弾力性、突出長さ(生地Wに刺さる長さ)、密集度なども、適宜変更することができる。
このような回転受動体40では、その外周面と生地Wとを互いに当接状態とさせ、そのうえで、連続生地加工装置1による縫製動作及び保持装置7による生地送り駆動で生地Wを生地送りさせたときに、針47bが生地Wに刺さったり抜けたりする現象が継続的に生じるようになる。その結果、この回転受動体40と生地Wとの間に強い係止力が生起してスリップが皆無の状態になり、もって、回転受動体40に対して確実な自己回転力を生起させるようになっている。
回転伝動手段41は、回転受動体40と生地送り中の生地Wとの少なくとも一方をこれら両者の相互近接方向へ付勢して接触状態に保持させるためのものである。本第1実施形態において、この回転伝動手段41は、連続生地加工装置1の縫製台4に対してその正面側へ突出するように設けた支持台49の上面(回転受動体40の真下)に、上方へ向けてエアを噴出する複数の噴出孔50を配置して、これら噴出孔50からエアを吹き上げさせるようにしたものである。
すなわち、図5に示すように、支持台49上に生地Wが被さった状態で噴出孔50からエアを吹き上げさせると、吹き出したエアは、回転受動体40と対峙している生地Wの裏面(下面)にぶつかって、生地Wを部分的に押し上げ、回転受動体40へ当接させるようになる。なお、エアの供給圧は、生地Wが回転受動体40に押し付けられたときに、生地Wと回転受動体40の高摩擦面45とが十分な係止作用を生起する(具体的に言えば、針47bが生地Wに刺さる)ことを目安として、設定しておく。
このような回転伝動手段41によって生地Wを回転受動体40へ押し付ける場合、生地Wは、回転受動体40とその下方の支持台49との間で挟持されるものではない。そのため、生地Wには、支持台49に対する摺動抵抗や、回転受動体40の遅れ回転(回転抵抗)に伴うような引張作用などが発生又は増大するといったことが一切ない。従って、生地Wに伸びや撓み、皺などが生じることはない。
回転量検出部42は、例えばロータリーエンコーダなどであって、回転受動体40が回転したときにその回転角や回転数などの回転量を高精度で検出できるようになっている。
次に、上記構成の連続生地加工装置1の使用状況を説明する。
まず連続生地加工装置1の停止時に、図1に示すように、保持装置7(メインロータ12及び生地掛け部材13)へ生地Wの生地端を筒状に広げて掛け渡す(図3参照)。
次に、上記構成の連続生地加工装置1の使用状況を説明する。
まず連続生地加工装置1の停止時に、図1に示すように、保持装置7(メインロータ12及び生地掛け部材13)へ生地Wの生地端を筒状に広げて掛け渡す(図3参照)。
この状態で連続生地加工装置1を運転開始すると、折込装置8では、動作切換機構30の動作によってガイド板25が折ガイド26へ向けて近接し、エア噴出部28からエアが吹き出す。そのため生地Wは、生地端が折ガイド26を介してガイド板25の下方へとU
ターン状に巻き込まれ、折り返しが形成される(図8参照)。
また、生地送り検出装置10では、回転伝動手段41が噴出孔50からエアを吹き上げる状態となって、連続生地加工装置1の針位置Sに対する正面側において、支持台49上の生地Wを上方へ浮き上がらせる(図5参照)。
ターン状に巻き込まれ、折り返しが形成される(図8参照)。
また、生地送り検出装置10では、回転伝動手段41が噴出孔50からエアを吹き上げる状態となって、連続生地加工装置1の針位置Sに対する正面側において、支持台49上の生地Wを上方へ浮き上がらせる(図5参照)。
連続生地加工装置1では、針位置Sに位置する生地Wの生地端に向けて押さえ板55が下降し、この押さえ板55と針板5とで生地Wを挟持する。
この状態でミシン針3を上下動させながら縫製を開始する。また、保持装置7がメインロータ12を回転させる。この縫製開始と略同時に、二次側の折込装置8では、動作切換機構30が動作してガイド板25を解放位置へ移動させる。
この状態でミシン針3を上下動させながら縫製を開始する。また、保持装置7がメインロータ12を回転させる。この縫製開始と略同時に、二次側の折込装置8では、動作切換機構30が動作してガイド板25を解放位置へ移動させる。
保持装置7では、メインロータ12に設けられた出入り調整機構16は、原則としては生地Wの生地端を連続生地加工装置1へ引き寄せる方向(図7の右方向)へ駆動する。そのため、折込装置8では生地端に形成される折り返しの折り代が大きくなる方向へ調整される。
しかしセンサ29が生地端を検出すると、メインロータ12の出入り調整機構16は上記とは逆方向へ少しだけ送り動作をして、生地端を連続生地加工装置1から遠ざける方向(図7の左方向)へ駆動するようになる。そして、センサ29が生地端を検出しなくなったときに出入り調整機構16は再び引き寄せ方向への駆動を行う、といった正逆の交互駆動を繰り返し、センサ29が生地端を検出したり検出しなかったりする時間を徐々に短くさせてゆき、これによって生地端の位置決めを行う。
しかしセンサ29が生地端を検出すると、メインロータ12の出入り調整機構16は上記とは逆方向へ少しだけ送り動作をして、生地端を連続生地加工装置1から遠ざける方向(図7の左方向)へ駆動するようになる。そして、センサ29が生地端を検出しなくなったときに出入り調整機構16は再び引き寄せ方向への駆動を行う、といった正逆の交互駆動を繰り返し、センサ29が生地端を検出したり検出しなかったりする時間を徐々に短くさせてゆき、これによって生地端の位置決めを行う。
このような状況を維持させつつ、メインロータ12が回転して、生地端を保持装置7まわりで回転させるようになる。
この間、連続生地加工装置1では縫製が継続して行われるが、万が一、針位置Sを通過する生地Wが送りガイド35から離れたことが、図4のK位置を監視するフォトリフレクタによって検出された場合も、出入り調整機構16が引き寄せ方向への駆動を行い、生地Wの生地送りを適正に保とうとする。
この間、連続生地加工装置1では縫製が継続して行われるが、万が一、針位置Sを通過する生地Wが送りガイド35から離れたことが、図4のK位置を監視するフォトリフレクタによって検出された場合も、出入り調整機構16が引き寄せ方向への駆動を行い、生地Wの生地送りを適正に保とうとする。
一方で、生地送り検出装置10では、前記したように回転伝動手段41によって針位置Sの正面側に設けられた支持台49上で生地Wが浮き上がった状態とされている。そのため、回転受動体40の高摩擦面45が、周方向に設けられた微小凹凸のうちの凸部(針47b)によって生地Wと接触する(凸部が針47bである場合には生地Wに刺さったり抜けたりする)ようになって、回転受動体40と生地Wとの間に強い係止力が生起する。
従って、回転受動体40と生地Wとの間ではスリップが皆無の状態になり、生地Wの生地送り力を受けて回転受動体40が確実に回転している。そのため、回転量検出部42により、連続生地加工装置1が縫製を開始した後(回転伝動手段41が生地Wを浮き上げた後)における生地Wの生地送り量(距離)が正確に検出されていることになる。
のみならず、生地送り検出装置10は、回転伝動手段41によって生地Wを部分的に浮上させて回転受動体40へ押し付けているので、生地Wは、摺動抵抗や引張作用などの無用な外力を受けることがなく、その結果として、生地Wに伸びや撓み、皺などが生じることはない。
のみならず、生地送り検出装置10は、回転伝動手段41によって生地Wを部分的に浮上させて回転受動体40へ押し付けているので、生地Wは、摺動抵抗や引張作用などの無用な外力を受けることがなく、その結果として、生地Wに伸びや撓み、皺などが生じることはない。
なお、本第1実施形態において、この生地送り検出装置10(殊に回転受動体40)は、連続生地加工装置1の針位置Sに対して生地送り方向に平面直交する方向(縫製台4の正面側)で隣接するように、配置されている。このことから、連続生地加工装置1の針位置S(針板5内)に設けられた送り爪により、生地Wが生地送り駆動を受ける箇所に対して、回転受動体40が真横で近接した配置になっていると言うことができる。それ故、送り爪によって生地Wに付与される生地送り駆動が、回転受動体40の自己回転力として効率よく伝達される利点がある。
なお、回転量検出部42によって検出する目標距離としては、縫製開始時点(計測開始時点)から、生地Wの縫い始め位置が針位置Sへ回帰してくる直前(即ち、筒状の生地端が一周する直前)までの距離を設定しておく。
回転量検出部42が目標距離を検出すると、折込装置8では、動作切換機構30が動作してガイド板25を解放位置へ移動させる。これにより、生地Wの縫製部がガイド板25
に引っ掛からないようになっている。すなわち、回転量検出部42が目標距離を検出するまで(生地Wの縫い始め位置が針位置Sへ到達するギリギリの時点まで)、ガイド板25によって生地Wの生地端へ折り返しを形成させ続けることができる。
回転量検出部42が目標距離を検出すると、折込装置8では、動作切換機構30が動作してガイド板25を解放位置へ移動させる。これにより、生地Wの縫製部がガイド板25
に引っ掛からないようになっている。すなわち、回転量検出部42が目標距離を検出するまで(生地Wの縫い始め位置が針位置Sへ到達するギリギリの時点まで)、ガイド板25によって生地Wの生地端へ折り返しを形成させ続けることができる。
なお、ガイド板25が解放位置へ退避した後において、万が一、針位置Sを通過する生地Wが送りガイド35との間から離れたことが、図4のK位置を監視するフォトリフレクタによって検出された場合には、保持装置7の出入り調整機構16が引き寄せ方向への駆動を行い、生地Wの生地送りを適正に保とうとする。
なお、K位置の監視については、縫製台4上、或いは針板5上とする以外の場所(加工部の一次側や二次側)に複数設けてもよく、各動作については各センサからの信号に合わせて、適宜決めればよい。
なお、K位置の監視については、縫製台4上、或いは針板5上とする以外の場所(加工部の一次側や二次側)に複数設けてもよく、各動作については各センサからの信号に合わせて、適宜決めればよい。
このようにして、針位置Sに対して生地Wの生地端が一周を超え、縫い始め位置と縫い終わり位置とが所定量縫い重なるようになった段階で縫製が完了する。
以上詳説したところから明かなように、本発明に係る連続生地加工装置1では、生地送り検出装置10を装備するものであるから、縫製中の生地送り量を確実且つ高精度で検出することができる。そのため、筒状となった生地Wの生地端全周に形成した折り返しを縫製するに際して、縫い始め位置と縫い終わり位置とを一致させることが確実且つ高精度で行えるものである。
以上詳説したところから明かなように、本発明に係る連続生地加工装置1では、生地送り検出装置10を装備するものであるから、縫製中の生地送り量を確実且つ高精度で検出することができる。そのため、筒状となった生地Wの生地端全周に形成した折り返しを縫製するに際して、縫い始め位置と縫い終わり位置とを一致させることが確実且つ高精度で行えるものである。
ところで、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、生地送り検出装置10は、連続生地加工装置1以外であって、生地Wを扱う装置や工程などでも、生地送り量の検出を行うために広く使用可能である。
生地送り検出装置10において、回転伝動手段41は、支持台49の上面に対して上下動自在で且つ上方へ向けてバネ付勢する状態に設けた浮き床等で、生地Wを回転受動体40へ当接する高さまで直接的又は間接的に持ち上げるような構造としてもよい。なお、ここにおいて「直接的」とは、回転受動体40と合致する位置で生地Wを浮上させることを言うものとおき、一方で「間接的」とは、回転受動体40から少し離れた位置で生地Wを浮上させることを言うものとおく。
例えば、生地送り検出装置10は、連続生地加工装置1以外であって、生地Wを扱う装置や工程などでも、生地送り量の検出を行うために広く使用可能である。
生地送り検出装置10において、回転伝動手段41は、支持台49の上面に対して上下動自在で且つ上方へ向けてバネ付勢する状態に設けた浮き床等で、生地Wを回転受動体40へ当接する高さまで直接的又は間接的に持ち上げるような構造としてもよい。なお、ここにおいて「直接的」とは、回転受動体40と合致する位置で生地Wを浮上させることを言うものとおき、一方で「間接的」とは、回転受動体40から少し離れた位置で生地Wを浮上させることを言うものとおく。
また、回転伝動手段41は、回転受動体40を生地Wへ向けて押し付け方向(又は引き寄せ方向)へ付勢するものとしてもよい。付勢の構造として、バネを利用するものとしてもよいし、エアダンパのようなもの利用するものとしてもよい。
図9に示すように、回転受動体40を構成する針布47は、針47bが途中で鈍角に折れ曲がって「く」字状を形成したものを採用することができる。このようにすることで、高摩擦面45を形成する針47bの針先が、回転受動体40の回転方向(生地Wの生地送り方向)に対して若干傾斜するようになる。これにより、生地Wとの間に強い係止力を発生させる作用や、針47bを長寿命化させる作用などを期待できる。
図9に示すように、回転受動体40を構成する針布47は、針47bが途中で鈍角に折れ曲がって「く」字状を形成したものを採用することができる。このようにすることで、高摩擦面45を形成する針47bの針先が、回転受動体40の回転方向(生地Wの生地送り方向)に対して若干傾斜するようになる。これにより、生地Wとの間に強い係止力を発生させる作用や、針47bを長寿命化させる作用などを期待できる。
なお、高摩擦面45は、図6に示したように軸方向で2列に分離させて配置することも可能であるが、この場合、図9(A)や(B)に示すように、針47bが折れ曲がる方向が相対逆になるように配置することも可能であるし、同じ方向となるように配置することも可能である。また、図5に示したような径方向に真っ直ぐな針47bを備えたものと併用することも可能である。
回転受動体40は、ホイール状に形成したものに限らず、エンドレスベルト等を用いた巻掛け伝動手段として形成してもよい。この場合、エンドレスベルトの外周面に、針布を貼り付けるなどして高摩擦面45を形成すればよい。なお、このように回転受動体40を巻掛け伝動手段として形成する場合は、エンドレスベルト等で支持台49の外周を一周させるように巻き掛ける構造とすることができる。
回転量検出部42は、ロータリエンコーダに限定されず、回転受動体40と一体回転するように設けたスリット円板から、フォトインタラプタを用いてオンオフ信号を検出する構成のものを採用してもよい。
連続生地加工装置1の構成や、保持装置7、折込装置8の構成などは特に限定されるものではない。例えば、連続生地加工装置1としてロックミシンを採用するといったことは
適宜選択可能である。また、保持装置7のメインロータ12において、出入り調整機構16は、複数のプーリー18にエンドレスベルト19を架け渡したものとして説明したが、これらを円盤体に変更した構成のものに置換することも可能である。
連続生地加工装置1の構成や、保持装置7、折込装置8の構成などは特に限定されるものではない。例えば、連続生地加工装置1としてロックミシンを採用するといったことは
適宜選択可能である。また、保持装置7のメインロータ12において、出入り調整機構16は、複数のプーリー18にエンドレスベルト19を架け渡したものとして説明したが、これらを円盤体に変更した構成のものに置換することも可能である。
本発明において、生地Wの縫製箇所が筒状であることや、生地Wの生地端を折り返すこと等については特に限定されるものではない。当然に、生地Wの材質も何ら限定されるものではなく、天然繊維素材、合成繊維素材で形成されたもの、織生地や編生地、或いは不織布、樹脂や金属により形成されたシート材などを対象にすることができる。
そもそも、本発明に係る連続生地加工装置1では、加工部が、生地Wに折り返しを設けたり縫製を行ったりするものであることを限定されるものではない。
そもそも、本発明に係る連続生地加工装置1では、加工部が、生地Wに折り返しを設けたり縫製を行ったりするものであることを限定されるものではない。
連続生地加工装置1において付加的に設けるメインロータ12や出入り調整機構16は、生地Wに対して筒形の外面側に当接するように配置してもよい。また、これらメインロータ12と出入り調整機構16とについては、それぞれ別個独立した構造として配置してもよい。この場合、例えば生地Wを挟んだ両側で、互いに対向させるようにして配置してもよい。
1 連続生地加工装置
3 ミシン針
4 縫製台
5 針板
6 針孔
7 保持装置
8 折込装置
10 生地送り検出装置
12 メインロータ
13 生地掛け部材
15 ロータ軸
16 出入り調整機構
18 プーリー
19 エンドレスベルト
20 従動ギヤ
21 駆動ギヤ
22 ベルト伝動手段
25 ガイド板
26 折ガイド
27 生地受け
28 エア噴出部
29 センサ
30 動作切換機構
35 送りガイド
40 回転受動体
41 回転伝動手段
42 回転量検出部
45 高摩擦面
47 針布
47a ベース布
47b 針
49 支持台
50 噴出孔
55 押さえ板
S 針位置
W 生地
3 ミシン針
4 縫製台
5 針板
6 針孔
7 保持装置
8 折込装置
10 生地送り検出装置
12 メインロータ
13 生地掛け部材
15 ロータ軸
16 出入り調整機構
18 プーリー
19 エンドレスベルト
20 従動ギヤ
21 駆動ギヤ
22 ベルト伝動手段
25 ガイド板
26 折ガイド
27 生地受け
28 エア噴出部
29 センサ
30 動作切換機構
35 送りガイド
40 回転受動体
41 回転伝動手段
42 回転量検出部
45 高摩擦面
47 針布
47a ベース布
47b 針
49 支持台
50 噴出孔
55 押さえ板
S 針位置
W 生地
Claims (9)
- 生地送りされる生地の近接位置で生地との非接触状態を保持しつつ配置され且つ生地送り方向に倣って回転自在に保持された回転受動体と、
前記回転受動体と生地送り中の生地との少なくとも一方をこれら両者の相互近接方向へ付勢して接触状態に保持させる回転伝動手段と、
前記回転受動体の回転量を検出する回転量検出部と、
を有していることを特徴とする生地送り検出装置。 - 前記回転受動体の外周面には、周方向に設けた微小凹凸のうちの凸部で生地と接触できるようにして当該回転受動体の自己回転力を生起させる高摩擦面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の生地送り検出装置。
- 前記回転伝動手段は、前記回転受動体と対峙する生地に対して前記回転受動体へ向かう方向へエアを吹き付けることで当該生地を前記回転受動体へ押し当てるエア噴出装置であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の生地送り検出装置。
- 前記高摩擦面は、微小凹凸の凸部を生地に刺さる針として、当該針が群生状に突出されたものとされていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の生地送り検出装置。
- 生地を搬送する生地送り通路に対して生地に加工を施す加工部が設けられており、前記生地送り通路に沿った近接位置に対して請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の生地送り検出装置が設けられ、前記生地送り検出装置により検出された生地送り量に基づいて前記加工部が動作制御可能とされていることを特徴とする連続生地加工装置。
- 前記加工部から見て生地送り方向に平面直交する方向で隣接する位置に、前記生地送り検出装置の回転受動体が配置されていることを特徴とする請求項5記載の連続生地加工装置。
- 前記加工部に対する生地送り方向の一次側及び二次側には、生地に当接して当該生地に生地送り方向に対する平面直交方向の移動力を付与可能とする出入り調整機構が設けられており、一次側の出入り調整機構と二次側の出入り調整機構とが互いに別個独立して動作可能とされていることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の連続生地加工装置。
- 前記一次側の出入り調整機構及び/又は前記二次側の出入り調整機構は、生地送り方向に倣った駆動回転をするロータの外周面に設けられた構成とされていることを特徴とする請求項7記載の連続生地加工装置。
- 前記加工部を通過搬送される生地は筒状生地とされており、前記加工部には生地送り方向の一次側及び二次側にわたって生地の筒内面に複数の生地掛け部材を当接させながら筒径を押し広げる保持装置が付設されており、この保持装置は生地掛け部材の相互間隔を変動させることで生地の周方向テンションを調節可能となっていることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載の連続生地加工装置。
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---|---|---|---|
JP2013074032A JP2014198084A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 生地送り検出装置及び連続生地加工装置 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106702610A (zh) * | 2017-02-17 | 2017-05-24 | 广东溢达纺织有限公司 | 多层圆筒形裁片对边车缝系统 |
CN106757819A (zh) * | 2017-02-17 | 2017-05-31 | 广东溢达纺织有限公司 | 圆筒形裁片自动纠偏机构 |
CN110963720A (zh) * | 2020-01-03 | 2020-04-07 | 中冶长天国际工程有限责任公司 | 一种分槽旋转式石灰立窑布料系统及布料方法 |
JP2021094261A (ja) * | 2019-12-18 | 2021-06-24 | Juki株式会社 | 縫製システム |
-
2013
- 2013-03-29 JP JP2013074032A patent/JP2014198084A/ja active Pending
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