JP6092564B2 - 固形粉末化粧料用中皿 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の異なる種類の粉末化粧料組成物を直接隣接させて充填し、多色化粧料や感触の異なる化粧料セットなどの固形粉末化粧料を形成するための中皿に関し、更に詳細には、収納部の底面に特定の凹部を設けることにより中皿と化粧料の係合保持力を高め、化粧料への耐衝撃性を向上することができる固形粉末化粧料用中皿に関する。
従来、ファンデーションやアイシャドウ、チークカラーなどの固形粉末化粧料をひとつの化粧料用中皿に複数種類収納する場合、中皿の収納部内に化粧料を種類ごとに区画するための仕切壁を固定して設ける方法のほかに、かかる仕切壁を設けない通常の中皿に、化粧料組成物の充填時にのみ境界部分に可動式の仕切板を配置し、充填後にかかる仕切板を取り除いてプレスなどで押し固めて充填する方法がある(特許文献1)。
かかる仕切壁を設けない充填方法における化粧料の中皿内における配置は、中皿の形状や充填される化粧料の種類・割合などによって決定されるが、具体的な一例としては、図4のように、正方形もしくは矩形の中皿に対し、充填後の各化粧料が並列して配置される例が挙げられる。
このように複数の固形粉末化粧料を並列配置すると、以下のような問題が生じていた。すなわち、図4の状態において、両端の化粧料AとDはそれぞれ長手辺の一方の側面のみが中皿の周壁に接した状態となっている。一方、AとDに挟まれたBおよびCの化粧料は、両側の長手辺は隣の化粧料AまたはDと接しており、中皿の周壁に接しているのは短手辺の側面のみとなっている。そして、上述のような充填方法によると、化粧料の充填後に隣接する化粧料の境界に配置された仕切板を取り除くため、また、隣接する化粧料同士の組成の違いに起因する物理的特性の不連続性から接着がしにくいため、プレス等によって化粧料を押し固めた後も隣接する化粧料同士の接着強度はそれほど強くはなかった。
このように、化粧料BおよびCは中皿と接して支持される部分が短手辺のみとなるため、化粧料AあるいはDの長手辺側に対して容器外から強い衝撃が加わった場合、並列配置された化粧料に順次衝撃が伝わって、化粧料BおよびCの短手辺と中皿との接触部が剥離し、化粧料が脱落し易くなる原因となっていた。特に近年、タッチが柔らかく均一に伸びる感触や、美しいパール光沢を有するアイシャドウ等が求められており、かかる要求品質を具現化するために油剤の配合量を低減したり、雲母チタンや色素被覆雲母チタン、さらには酸化チタン被覆ガラス末や合成樹脂積層ラメ剤等の光輝性粉体を多く配合する傾向にある。このように油剤量を低減したり光輝性粉体を多く配合すること等により、プレスした固形化粧料自体の耐衝撃性が低下し、また中皿への接着強度も低下することになるため、容器が落下してしまった際に、内容物の化粧料が中皿から抜け落ちるケースがあった。とりわけ、上記のように複数の固形粉末化粧料を直接隣接させ、並列配置したようなものを通常の中皿内に収納すると、A〜Dの化粧料のうち1種類の耐衝撃性が低い場合でも、これが脱落すると、支えをなくした隣接する他の化粧料が順次脱落することとなり、全体として外部からの衝撃に対する強度がきわめて低い化粧料となってしまうことが多かった。
特開昭60−67408号
そこで本発明は、従来の中皿のかかる欠点を克服し、複数の異なる種類の固形粉末化粧料の境界に仕切壁を設けず、あるいは該境界の一部にのみ仕切壁を設けてこれら化粧料を直接隣接させて収納する中皿であって、収納部の底面に特定の凹部を設けることにより化粧料と中皿との係合保持力を高め、耐衝撃性を向上することができる固形粉末化粧料用中皿の提供をその課題とするものである。
本発明は、上記課題を解決するものであり、複数の異なる種類の固形粉末化粧料を化粧料の境界に仕切壁を設けず、もしくは該境界の一部にのみ仕切壁を設けて収納する固形粉末化粧料用中皿であって、その収納部内の底面には凹部を一種類の化粧料に対して少なくとも1箇所設け、該凹部が設けられていない底面部分には凹部と凹部の間を仕切る凸条部が形成されているとともに、前記凹部の幅が1.0mm以上であることを特徴とする固形粉末化粧料用中皿である。
本発明にかかる固形粉末化粧料用中皿は、収納部の底面に凹部を一種類の化粧料に対して少なくとも1箇所設けることにより中皿との係合保持力を強化し、複数の異なる種類の固形粉末化粧料を直接隣接させ収納した場合においても、中皿の側面、特に、化粧料の長手辺側からの耐衝撃性を向上することができる。
また、本発明にかかる固形粉末化粧料用中皿において、凹部と凹部の間を仕切る凸条部が化粧料の境界にあたる部分に設けられているものは、化粧料同士が接する境界部分を補強することができる。
さらに、本発明にかかる固形粉末化粧料用中皿において、凹部、凸条部、またはその両方の表面に粗面処理が施されているものは、中皿と化粧料の接着強度をより向上することができる。
本発明の多色型固形粉末化粧料用中皿の平面図 本発明の多色型固形粉末化粧料用中皿のA−A’断面図 本発明の多色型固形粉末化粧料用中皿のB−B’断面図 本発明の多色型固形粉末化粧料用中皿に化粧料を充填・収納した様子を模式的にあらわしたもの (a)本発明の第二実施態様の多色型固形粉末化粧料用中皿の平面図、(b)第二実施態様の中皿に化粧料を充填・収納した様子を模式的にあらわしたもの (a)本発明の第三実施態様の多色型固形粉末化粧料用中皿の平面図、(b)本発明の第四実施態様の多色型固形粉末化粧料用中皿の平面図、(c)第三、四実施態様の中皿に化粧料を充填した様子を模式的にあらわしたもの (a)本発明の第五実施態様の多色型固形粉末化粧料用中皿の平面図、(b)第五実施態様の中皿に化粧料を充填・収納した様子を模式的にあらわしたもの (a)本発明の第六実施態様の多色型固形粉末化粧料用中皿の平面図、(b)第六実施態様の中皿に化粧料を充填・収納した様子を模式的にあらわしたもの 図3の断面図において、中皿に化粧料組成物を充填する時の仕切板の位置を示す模式図、(a)は凸条部の位置に仕切板を配置したもの、(b)は凹部の位置に仕切板を配置したもの
以下、本発明の固形粉末化粧料用中皿の実施態様を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。
図1は本発明の多色型固形粉末化粧料用中皿の平面図、図2は同A−A’断面図、図3は同B−B’断面図である。図中、1は中皿、11は周壁、12は収納部、13aは凸条部、13bは凸条部、13cは凸条部、14は凸条部、15は凹部、16はスラリー充填孔をそれぞれ示す。また、図5において17は中皿の仕切壁を、図9において2は充填時の仕切板を示す。
図に示すように、本発明の中皿1は、収納部12内の底面周縁より立設する周壁11によって内部に化粧料を充填可能な収納部12を形成する有底容器である。本実施態様では、中皿1は平面視で正方形に形成されているが、形状はこれに限らず、長方形、矩形、円形、楕円形などに形成しても良い。
本実施態様の中皿1は、図4に示すように4種類の粉末化粧料を収納可能に設けられているが、化粧料の種類はこれに限らず、少なくとも2種類以上であれば良い。本実施態様の中皿1への化粧料の充填方法としては、収納部12の底面に設けられた4箇所のスラリー充填孔16から収納部12内へ、それぞれの種類の粉末化粧料組成物を油剤や溶剤によりスラリー状にしたものを注入する。このとき、各化粧料の間には図9(a)や図9(b)で示すように仕切板2を設置しておき、各仕切板の間からプレス型(図示せず)を入れて充填された化粧料を圧縮し、かかる仕切板2を取り除いて、再度圧縮を行う。そして、その後乾燥工程にて、溶剤を蒸発させ、乾燥固化する。図9(a)は凸条部の位置に仕切板2を設置する場合を示すが、この場合は各化粧料の境界線にあたる部分が凸条部に位置する。図9(b)は凹部の位置に仕切板2を設置する場合を示し、この場合は各化粧料の境界線にあたる部分は凹部に位置するが、仕切板2の設置位置はこれらに限定されず、これらを組み合わせても良い。なお、中皿1内への化粧料の充填方法は上記した中皿底面からのスラリー充填に限らず、上部の中皿開口側からの充填でも良く、溶剤等を用いないプレス充填など、スラリー充填以外の公知の充填方法を採用することができる。ただし、スラリー充填の場合、底面の凹凸構造の隅々化粧料組成物を行きわたらせ、凹凸構造による耐衝撃性をより有効に得ることができるので、前記複数の異なる種類の固形粉末化粧料のうち、少なくとも一種類、好ましくは全種類の固形粉末化粧料をスラリー充填により製造すれば、本発明の効果をより有効に享受することができ、好ましい。また、本発明の固形粉末化粧料用中皿に充填される複数の種類の化粧料は、典型的には同じ用途に使用される色違いの化粧料、即ち多色固形粉末化粧料であるが、これに限らず、同じ色からなる異なる感触を有する複数の化粧料でもよく、また、アイシャドウ用とチーク用などのように用途が異なる複数の化粧料でもよい。
図4のように、中皿1には4種類の粉末化粧料AないしDが収納される。これらの化粧料は収納部12内に並列配置するように収納されるため、図4では、上下の周壁11が化粧料Aと化粧料Dの一方の長手辺に接している。また、左右の周壁11は化粧料AないしDの左右の短手辺に接している。
図1〜図3に示すように、中皿1の収納部12内の底面には、凹部15が他の底面より凹陥して設けられている。本実施態様では、それぞれの化粧料に対し2箇所ないし3箇所ずつ凹部15が設けられている。凹部15が設けられていない底面部分には、凹部15と凹部15の間を仕切る凸条部13が形成され、凹部15と周壁11との間には凸条部14が形成されている。
凹部15は、いずれも化粧料の長手方向に沿って延伸するよう設けられている。化粧料AおよびD部分には、スラリー充填孔16の左右にそれぞれ1箇所ずつの凹部15が設けられており、さらに、凸条部13aを介してほぼ収納部12の全幅(化粧料長手方向)に渡って形成された凹部15が1箇所設けられている。化粧料BおよびC部分には、ほぼ収納部12の全幅に渡って形成された凹部15が凸条部13aを間に挟んで上下に1箇所ずつ設けられている。なお、凸条部13aは各化粧料の長手方向中心線にあたる位置に形成されており、さらに、化粧料の境界線にあたる部分には、凸条部13bが設けられている。かかる凸条部13a、13bにより、凹部15は図面上で上下に分割され、並列配置するように形成されている。
このように、本実施態様では、それぞれの化粧料に対し、凸条部13aや充填用穴16で仕切ることにより、2箇所ないし3箇所ずつ凹部15が設けられている。一種類の化粧料に対しては、少なくとも1箇所の凹部15を設ければよいが、2箇所〜5箇所程度設けることが好ましい。また、凹部15の形状は、本実施態様のように必ずしも長方形に限定されず、充填される化粧料の形状に併せて、正方形、長方形、円形、半円形、楕円形、三角形、あるいは雲形等に適宜形成することができる。ただし、本実施態様のように、一種類の化粧料に設けられた凹部15を、平面視で、隣接する前記固形粉末化粧料の境界とほぼ平行な2つの長辺を有する長方形、同台形、同矩形、該境界とほぼ平行な1つの長辺を有する三角形、該境界とほぼ平行な直線状の長辺を有する半円形から選ばれる形状とし、これらの一種または二種以上の形状の凹部15を組み合わせて設けた中皿1を好ましい態様として挙げることができる。この場合、化粧料同士が接する長手辺の境界の部分が、前述したように他の部分と比べて衝撃に対する強度が弱いため、かかる境界のできるだけ多くの部分を補強すれば化粧料全体の耐衝撃性が向上する。このため、境界の長さに対する前記長辺の長さの割合は65%〜100%あることが好ましく、より好ましくは90%〜100%、特に95%〜100%が好ましい。
凹部15の幅(本実施態様における化粧料短手方向)については、一定の幅以下に狭くなった場合、凹部内へスラリー状の粉末化粧料組成物がスムーズに充填されず、凹凸構造への確実な係合効果と耐衝撃性を得ることができないおそれがある。とりわけ、一般に10μm〜200μmという大きな長径を有し、板状である光輝性粉体を多く含有する固形粉末化粧料においては、幅の狭すぎる凹部15では上記凹凸構造への係合効果が特に得られにくい。したがって、ひとつの凹部の幅が少なくとも1.0mm以上となるように設定することが必要であり、好ましくは1.0mm〜8.5mmの範囲、より好ましくは2.0mm〜5.0mmの範囲、特に3.0mm〜4.0mmの範囲となるよう設定することが好ましい。また、その深さについては、化粧料が充填されたときに各凸条部が確実に化粧料内に係合し、いわゆるアンカーの効果を得られる程度の深さであり、かつ、底面の凹凸構造による化粧料の取れにくさが大きく気にならない程度の深さとして0.1mm〜1.2mmの範囲に形成することが好ましく、より好ましくは0.3mm〜0.8mm、特に0.5mmに形成することが好ましい。
凹部15の面積については、一種類の化粧料に対して、その化粧料部分に設けられた凹部の合計面積が少なくとも、当該一種類の化粧料全体の面積の50%以上があることが好ましく、より好ましくは60%〜85%程度、特に75%〜80%程度となるようにすることが好ましい。このように、凹部の面積を設定することにより、一種類の化粧料ごとに中皿1に対する十分な係合保持効果が発揮され、複数種類の化粧料が直接隣接する固形粉末化粧料であっても、充填時の仕切板2や化粧料特性の不連続性に起因する各化粧料同士の接着の弱さの影響を受けにくく、化粧料全体として耐衝撃性が良好なものとなる。
凸条部13aや13bの設ける位置に関しては、必ずしも、化粧料の長手方向中心線や境界線にあたる位置に限定されないが、化粧料同士が接する境界の部分は前述のとおり他の部分と比べて衝撃に対する強度が弱いため、かかる境界の部分を補強するために凸条部13bは境界の部分に設けることが好ましい。また、凸条部の幅(本実施態様における化粧料短手方向)及び高さについては、化粧料が充填されたときに各凸条部が確実に化粧料内に係合し、アンカーの効果を得られる程度に形成されることが好ましく、具体的には、その幅(本実施態様における化粧料短手方向)を0.5mm〜4mm、より好ましくは0.7mm〜3mmに形成することが好ましく、また、その高さについては、0.1mm〜1.2mmの範囲に形成することが好ましく、より好ましくは0.3mm〜0.8mm、特に0.5mmに形成することが好ましい。なお、本実施態様では、かかる凸条部はいずれも直線状に形成されているが、形状はこれに限らず、例えば、隣接する化粧料との境界が曲線で構成される場合、曲線状に凸条部を形成してもよい。
以上の通り、化粧料の長手辺方向に沿って凸条部を設けることにより、凸条部がアンカーの役割を果たし、化粧料と中皿1の接着強度が向上するため、化粧料の長手辺側から加えられる衝撃に対しても、より高い保持力を発揮する。また、凹部15、凸条部13、またはその両方の表面には、シボ加工等による粗面処理を施してもよい。かかる粗面処理により、収納部12と化粧料の接着強度がより向上するため好ましい。
図5(a)は、本発明の粉末化粧料用中皿の第二の実施態様の平面図であり、図5(b)はこれに化粧料を充填した状態を示す。なお、図5では、化粧料組成物の充填用孔の記載を省略する。以下も同様とする。本実施態様のものは、異なる種類の化粧料の間に仕切壁17を一部設けており、化粧料AおよびCの部分にはそれぞれ凹部15が2箇所ずつ設けられ、真ん中の化粧料B部分には凹部15が4箇所設けられている。また、各化粧料の境界部分、すなわち、仕切壁17が設けられている部分とその延長線には、凸条部13bがそれぞれ設けられている。このように、本発明の粉末化粧料用中皿は、仕切壁を一部設けたものにも適用することができる。
図6(a)、(b)は、本発明の粉末化粧料用中皿の第三、第四の実施態様の平面図であり、図6(c)はこれらに化粧料を充填した状態を示す。図に示すように、第三および第四の態様のものは、化粧料の境界が曲線になるよう配置されている。図6(a)の第三実施態様では、凹部15はそれぞれ長方形または正方形に形成されており、化粧料AおよびCの部分にはそれぞれ2箇所ずつ、化粧料B部分には合計3箇所設けられている。また、図6(a)の点線部分は化粧料の境界を表しており、かかる境界をカバーするようにして凸部13が形成されている。本実施態様では、化粧料の境界をカバーするため凹部15同士の間隔も一定ではなく、凸部13も部分的には凸条ではなく単なる平坦な底面部を構成する。さらに、図6(b)の第四実施態様では、凹部15が長方形のほか、化粧料の境界の曲線に合わせて台形や三角形などに形成されており、並列配置ではなく、境界の曲線に沿って各凹部を配置している。凸部も境界の曲線に合わせて部分的に曲線に形成されている。
図7(a)は、本発明の粉末化粧料用中皿の第五の実施態様の平面図であり、図7(b)はこれに化粧料を充填した状態を示す。本態様のものは、第一ないし第四実施態様のものとは異なり、化粧料A〜Dは並列に配置されず市松模様に配置されている。かかる化粧料の配置に対し、凹部15は化粧料ごとに2箇所ずつ設けられている。また、各化粧料の境界の部分には、凸条部13bがそれぞれ設けられている。
図8(a)は、本発明の粉末化粧料用中皿の第六の実施態様の平面図であり、図8(b)はこれに化粧料を充填した状態を示す。本態様のものは、第五態様の市松模様の中央にさらに円形の化粧料を配置したものである。本実施態様では、凹部15は各化粧料の形状に沿って形成されており、化粧料A〜Dの部分にはそれぞれ凹部15が2箇所ずつ設けられており、化粧料E部分には凹部15が3箇所設けられている。また、各化粧料の境界の部分には、凸条部13bがそれぞれ設けられている。
本発明の固形粉末化粧料用中皿の材質としては、高密度または低密度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂(ナイロン等)、ポリアセタール樹脂(POM)、アクリル樹脂等の種々の合成樹脂や、アルミニウム、ステンレス等の金属などを適宜使用することができるが、中皿底面の凹凸構造を精度よく設けるためには、合成樹脂製の中皿とすることが好ましい。
(試験例)
本発明図1のタイプの中皿で、凹部の寸法等を変えた下記(ア)の<中皿P>〜<中皿S>について、ひとつの中皿に(イ)で示す組成の比較的落下強度の低いタイプの粉末化粧料(1)〜(4)を、(ウ)の製法にて充填・成形し、多色型固形粉末化粧料を調製した。その後、これらの各サンプルについて耐衝撃性を落下試験により評価した。なお、凹部および凸条の寸法の端数については、両端の周壁に接した凸条の寸法により、微調整した。

(ア)中皿
<中皿P>
収納部内寸:長さ38.0mm×幅38.0mm
凹部:長さ36.0mm、幅0.7mmの長方形で、平行に全24箇所(1色当り6箇所)配置
凸条:長さ36.0mm、幅0.85mm、高さ0.5mm
1色当りの(凹部面積/化粧料面積)比:42%
<中皿Q>
収納部内寸:長さ38.0mm×幅38.0mm
凹部:長さ36.0mm、幅1.0mmの長方形で、平行に全20箇所(1色当り5箇所)配置
凸条:長さ36.0mm、幅0.85mm、高さ0.5mm
1色当りの(凹部面積/化粧料面積)比:50%
<中皿R>
収納部内寸:長さ38.0mm×幅38.0mm
凹部:長さ36.0mm、幅3.8mmの長方形で、平行に全8箇所(1色当り2箇所)配置
凸条:長さ36.0mm、幅0.85mm、高さ0.5mm
1色当りの(凹部面積/化粧料面積)比:76%
<中皿S>
収納部内寸:長さ38.0mm×幅38.0mm
凹部:長さ36.0mm、幅8.45mmの長方形で、平行に全4箇所(1色当り1箇所)配置
凸条:長さ36.0mm、幅0.85mm、高さ0.5mm
1色当りの(凹部面積/化粧料面積)比:84%

(イ)固形粉末化粧料の組成
・固形粉末化粧料(1)
(成分) (組成)
1.タルク 10%
2.セリサイト 32.5%
3.酸化チタン 1%
4.合成金雲母 0.1%
5.色素顔料 0.9%
6.雲母チタン 45%
7.セスキステアリン酸ソルビタン 0.5%
8.リンゴ酸ジイソステアリル 5%
9.ジメチルポリシロキサン 5%

・固形粉末化粧料(2)
(成分) (組成)
1.タルク 10%
2.セリサイト 20.2%
3.酸化チタン 1%
4.合成金雲母 1%
5.色素顔料 13.3%
6.雲母チタン、色素被覆雲母チタン 44%
7.セスキステアリン酸ソルビタン 0.5%
8.リンゴ酸ジイソステアリル 5%
9.ジメチルポリシロキサン 5%

・固形粉末化粧料(3)
(成分) (組成)
1.タルク 10%
2.セリサイト 26.5%
3.酸化チタン 1%
4.合成金雲母 5%
5.色素顔料 7%
6.雲母チタン、色素被覆雲母チタン 40%
7.セスキステアリン酸ソルビタン 0.5%
8.リンゴ酸ジイソステアリル 5%
9.ジメチルポリシロキサン 5%

・固形粉末化粧料(4)
(成分) (組成)
1.タルク 8%
2.セリサイト 24.9%
3.酸化チタン 1%
4.合成金雲母 4%
5.色素顔料 20.6%
6.雲母チタン、色素被覆雲母チタン 30%
7.セスキステアリン酸ソルビタン 0.5%
8.リンゴ酸ジイソステアリル 5%
9.ジメチルポリシロキサン 3%
10.ワセリン 3%

(ウ)上記固形粉末化粧料(1)〜(4)の製法
a.成分1〜6をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合する。
b.成分7〜9(10)を均一に加温混合する。
c.aをヘンシェルミキサーで攪拌しながら、bを添加し、均一分散する。
d.cを溶剤(軽質流動イソパラフィン)と混合し、スラリー状とする。
e.<中皿P>〜<中皿S>の上に仕切板を載置して4箇所の区画を形成し、各区画に上記化粧料(1)〜(4)のdをそれぞれ流し込み、これらを圧縮した後、仕切板を除去して、再度圧縮成形する。その後、乾燥固化して、4色が隣接する多色型固形粉末化粧料を得た。
(評価方法)
固形粉末化粧料(1)〜(4)を充填・収納した<中皿P>〜<中皿S>の各サンプルから5個ずつを選び、耐衝撃性を確保しにくい両端化粧料の長手辺側(図1の下方向)に、木製硬板上へ50cm、60cmの各高さから落下させた。5個のサンプルについて落下による変化(壊れ、剥れ、ひび、片寄り)の有無を調べ、その程度に従って下記判定基準により耐衝撃性を評価した。
◎:5個とも全く変化がない
○:5個のうち1個にわずかな変化がある
△:5個のうち2個に変化がある
×:5個のうち3個以上に変化がある

(評価結果)
(中皿) (高さ50cm) (高さ60cm)
<中皿P> △ ×
<中皿Q> ◎ ○
<中皿R> ◎ ◎
<中皿S> ○ ○
なお、<中皿R>については、同様の試験で、高さ70cmからの落下に対しても、結果は ◎ であり、極めて優れた耐衝撃性を示した。一方、凹部の幅が1.0mmより小さい<中皿P>は、高さ50cmおよび60cmからの落下に対し、何れも良好な耐衝撃性が得られなかった。
本発明の固形粉末化粧料用中皿は、ひとつの中皿内で複数種類の化粧料が直接隣接する部分を有する、ファンデーションやアイシャドウ、チークカラー、あるいはこれらを組み合わせた化粧料など、固形粉末化粧料用の中皿として有効に利用できるものであり、これをコンパクト容器等の外装容器に公知の方法により装着・収納し、製品とすることができる。また、本発明の固形粉末化粧料用中皿の外周を装飾し、強化する、あるいは蓋を装着すること等により、当該中皿自体を容器として製品化することも可能である。
1 … … 中皿
11 … … 周壁
12 … … 収納部
13a … … 凸条部
13b … … 凸条部
13c … … 凸条部
14 … … 凸条部
15 … … 平坦部
16 … … スラリー充填孔
17 … … 仕切壁
2 … … 仕切板


Claims (10)

  1. 複数の異なる種類の固形粉末化粧料を化粧料の境界に仕切壁を設けず、もしくは該境界の一部にのみ仕切壁を設けて収納する固形粉末化粧料用中皿であって、その収納部内の底面には凹部を一種類の化粧料に対して少なくとも1箇所設け、該凹部が設けられていない底面部分には凹部と凹部の間を仕切る凸条部が形成されているとともに、前記凹部の幅が1.0mm以上であり、固形粉末化粧料の境界にあたる部分には該境界に沿って前記凸条部が形成されていることを特徴とする固形粉末化粧料用中皿。
  2. 前記凹部は、一種類の固形粉末化粧料に対して、その化粧料収納部分に設けられた凹部の合計面積が当該一種類の化粧料収納部分の面積の少なくとも50%となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の固形粉末化粧料用中皿。
  3. 前記凹部は、その深さが0.1〜1.2mmの範囲に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の固形粉末化粧料用中皿。
  4. 前記収納部内には、複数の異なる種類の固形粉末化粧料が並列配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の固形粉末化粧料用中皿。
  5. 前記凹部が固形粉末化粧料の長手方向に沿って延伸するよう設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の固形粉末化粧料用中皿。
  6. 前記凹部が、平面視の形状として、隣接する前記固形粉末化粧料の前記境界とほぼ平行な2つの長辺を有する長方形、同台形、同矩形、該境界とほぼ平行な1つの長辺を有する三角形、該境界とほぼ平行な直線状の長辺を有する半円形から選ばれる一種または二種以上の凹部を組み合わせて設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の固形粉末化粧料用中皿。
  7. 前記凹部および、または前記凸条部の表面には粗面処理が施されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の固形粉末化粧料用中皿。
  8. 前記境界に仕切板を配置し、複数の異なる種類の粉末化粧料組成物を充填した後に、該仕切板を取り除く工程を含む製法により製造される複数の異なる種類の固形粉末化粧料を収納可能な請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の固形粉末化粧料用中皿。
  9. 複数の異なる種類の固形粉末化粧料のうち、少なくともひとつがスラリー充填法により製造された固形粉末化粧料を収納可能な請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の固形粉末化粧料用中皿。
  10. 前記凹部は、その幅が1.0〜8.5mmの範囲に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9に記載の固形粉末化粧料用中皿。
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