JP6092297B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、遊技盤面に遊技球を打ち出すパチンコ遊技機などの遊技機に関する。
パチンコ遊技機などの遊技機において、遊技球が始動口に入球することを条件として特別遊技判定を行い、その特別遊技判定の結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技を行うものが広く普及している。この種の遊技機は、特別遊技判定を行うと、画像表示器などにおいて図柄を所定時間変動させる図柄変動演出を行う。そして図柄変動演出の実行中に遊技球が始動口に入球した場合には、その入球に基づく特別遊技判定の権利を所定の上限数まで保留として記憶し、現在の保留数に応じた数の保留アイコンを表示する。
従来、上記のような遊技機において、特別遊技判定の権利が保留として記憶されると、その権利に基づく特別遊技判定が行われる前に、事前判定を行い、その事前判定の結果に基づいて保留アイコンの表示態様を通常とは異なる表示態様に変化させたり、或いは保留アイコンにサブアイコンを付加して表示させたりすることにより、当該保留アイコンで大当たりとなる期待度が他の保留アイコンよりも高いことを遊技者に示唆するものが知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、従来の遊技機は、保留アイコンに対して複数のサブアイコンが付加されることがあるものの、それによって興趣性の高い演出が行われているとは言い難い。
そこで本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、従来の遊技機よりも興趣性を高めた遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、遊技機(1)であって、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させるか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段(52)と、前記特別遊技判定の権利を保留して記憶する保留記憶手段(62)と、前記権利に対して前記特別遊技判定が行われる前に、前記権利が前記特別遊技状態へ移行させるものであるか否かの事前判定を行う事前判定手段(51a)と、所定の図柄を表示可能な表示手段(12)を含む所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段(33)と、を備え、前記演出制御手段(33)は、前記権利に対応する保留図柄(81)を前記表示手段(12)に表示させることが可能であり、前記事前判定の結果に基づき、前記保留図柄(81)に対して前記特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する1つ又は複数の付加図柄(82)を付加して表示させることを可能にし、前記保留図柄(81)に対して1つの前記付加図柄(82)が表示されたときと、複数の前記付加図柄(82)が表示されたときとで、前記期待度が互いに異なり、前記保留図柄(81)に対して複数の前記付加図柄(82)が表示されるときには、1つの前記付加図柄(82)が順に表示されるときと、複数の前記付加図柄(82)がまとめて表示されるときと、があることを特徴とする構成である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の遊技機(1)において、前記付加図柄(82)は、前記期待度が互いに異なる複数種類の付加図柄(82)を含み、前記演出制御手段(33)は、前記保留図柄(81)に対して複数の前記付加図柄(82)を表示させる際に、同じ種類の付加図柄(82)を表示させるときと、異なる種類の付加図柄(82)を表示させるときと、があることを特徴とする構成である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の遊技機(1)において、前記演出制御手段(33)は、前記保留図柄(81)に対して前記付加図柄(82)を表示させる前に、所定の示唆演出(140)を行わせることを可能にし、前記示唆演出(140)において、複数の前記付加図柄(82)がまとめて表示されることを示唆することが可能であることを特徴とする構成である。
請求項4に係る発明は、遊技機(1)であって、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させるか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段(52)と、前記特別遊技判定の権利を保留して記憶する保留記憶手段(62)と、所定の図柄を表示可能な表示手段(12)を含む所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段(33)と、を備え、前記演出制御手段(33)は、前記権利に対応する保留図柄(81)を前記表示手段(12)に表示させることが可能であると共に、前記権利に対して前記特別遊技判定が行われたとき、当該権利に対応する保留図柄(81)と同じ又は異なる疑似保留図柄(80)を前記表示手段(12)に表示させることが可能であり、前記疑似保留図柄(80)に対して前記特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する1つ又は複数の付加図柄(82)を付加して表示させることを可能にし、前記疑似保留図柄(80)に対して1つの前記付加図柄(82)が表示されたときと、複数の前記付加図柄(82)が表示されたときとで、前記期待度が互いに異なり、前記疑似保留図柄(80)に対して複数の前記付加図柄(82)が表示されるときには、1つの前記付加図柄(82)が順に表示されるときと、複数の前記付加図柄(82)がまとめて表示されるときと、があることを特徴とする構成である。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の遊技機(1)において、前記付加図柄(82)は、前記期待度が互いに異なる複数種類の付加図柄(82)を含み、前記演出制御手段(33)は、前記疑似保留図柄(80)に対して複数の前記付加図柄(82)を表示させる際に、同じ種類の付加図柄(82)を表示させるときと、異なる種類の付加図柄(82)を表示されるときと、があることを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の遊技機(1)において、前記演出制御手段(33)は、前記疑似保留図柄(80)に対して前記付加図柄(82)を表示させる前に、所定の示唆演出(140)を行わせることを可能にし、前記示唆演出(140)において、複数の前記付加図柄(82)がまとめて表示されることを示唆することが可能であることを特徴とする構成である。
尚、本欄における符号は、本発明の説明に際して例示的に示したものであり、この符号により本発明が限定的に解釈されるものではない。
本発明に係る遊技機によれば、従来よりも興趣性の高い演出を行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについて重複する説明は省略する。
◇遊技機の外観構成◇
図1は、本実施形態における遊技機1の外観構成を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作によって発射される遊技球が各種入賞口に入球すると賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。遊技機1は、ホール(店舗)の島設備などに固定される遊技機本体1aを有し、その遊技機本体1aの正面側に、透明ガラス板2が嵌め込まれた前枠扉3を有している。そして遊技機本体1aは、前枠扉3の内側に遊技球を転動させる遊技盤10を備えている。
図1は、本実施形態における遊技機1の外観構成を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作によって発射される遊技球が各種入賞口に入球すると賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。遊技機1は、ホール(店舗)の島設備などに固定される遊技機本体1aを有し、その遊技機本体1aの正面側に、透明ガラス板2が嵌め込まれた前枠扉3を有している。そして遊技機本体1aは、前枠扉3の内側に遊技球を転動させる遊技盤10を備えている。
前枠扉3は遊技機本体1aの左端部において回動可能に軸支されており、遊技機本体1aの前面側を開閉可能な構成である。透明ガラス板2は、前枠扉3が遊技機本体1aの前面側を閉鎖した状態で、遊技機本体1aの内側に取り付けられる遊技盤10を視認可能にするためのものである。また前枠扉3の下部中央には、正面側に張り出した棚状の球貯留部4が設けられる。この球貯留部4の上面には、遊技者が操作可能な操作ボタン6が設けられると共に、遊技盤10に打ち出すための遊技球を貯留しておくための貯留皿が設けられる。また前枠扉3は、球貯留部4の右下部に、遊技者が遊技球を発射させるために時計回り方向の所定角度範囲内で回転操作可能なハンドルレバー5を備えている。さらに前枠扉3は、透明ガラス板2の上方及び球貯留部4の下方に、遊技の進行に伴って各種パターンで点灯する枠ランプ7を備えており、透明ガラス板2の上方に位置する枠ランプ7の左右両側には遊技の進行に伴って各種演出用又は報知用の音響出力を行うスピーカー8を備えている。
遊技盤10は、前枠扉3が閉じられた状態のとき、その盤面と、前枠扉3に嵌め込まれた透明ガラス板2との間に遊技球が転動可能な遊技領域を形成する。遊技者によってハンドルレバー5が操作されると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技領域の左上部に打ち出され、その後、遊技球が遊技領域を転動しながら流下する。そして遊技球が遊技盤10に設けられた各種入賞口に入球すると、遊技機1は、球貯留部4の貯留皿に賞球を払い出す。
遊技盤10の中央には、遊技の進行に伴って各種演出を行うためのセンター役物11が設けられる。また遊技盤10は、センター役物11の周囲に、多数の釘や風車などの他、第1始動口13、第2始動口14、第1大入賞口15、第2大入賞口16、スルーゲート21及びアウト口23といった公知の部材を備えている。またこの他にも、遊技盤10には、図示を省略する普通入賞口や盤面ランプなども設けられる。さらに、遊技盤10は、遊技球が転動する遊技領域の外側における盤面左下部に、特別図柄の変動表示を行って特別遊技判定(大当たり判定)の判定結果に応じた特別図柄を表示したり、第1始動口13及び第2始動口14に遊技球が入賞したことによる保留数を表示したり、或いは、スルーゲート21を遊技球が通過したことによって行われる普通図柄抽選の抽選結果を表示したりするための図柄表示器22を備えている。
また遊技機1は、遊技球が転動する遊技領域として、センター役物11の左側領域である第1の遊技領域と、右側領域である第2の遊技領域とを有している。そのため、遊技者によるハンドルレバー5の操作角度が所定角度よりも小さいときには、打球力が小さくなり、遊技領域に打ち出される遊技球が矢印F1で示すように第1の遊技領域を転動しながら流下していくようになる。これに対し、ハンドルレバー5の操作角度が所定角度よりも大きいときには、打球力が大きくなり、遊技球が矢印F2で示すように第2の遊技領域を転動しながら流下していくようになる。
図1に示す遊技盤10では、スルーゲート21がセンター役物11の右側に相当する第2の遊技領域に設けられている。このスルーゲート21は、矢印F2で示すように第2の遊技領域に向けて発射された遊技球が通過する可能性のあるゲートである。またスルーゲート21は、遊技機1において普通図柄抽選が行われる条件となるゲートであり、遊技球の通過により遊技機1において普通図柄抽選が行われる。そして図柄表示器22において普通図柄の変動表示が遊技状態に応じた所定時間行われた後、普通図柄の抽選結果が表示される。
第1始動口13は、遊技盤10に固定される第1始動装置に設けられた遊技球が入球可能な入賞口であり、センター役物11の下方位置に設けられている。第2始動口14も遊技盤10に固定される第2始動装置に設けられた遊技球が入球可能な入賞口であり、第1始動口13の右側の位置に設けられている。ここで第1始動口13は、矢印F1で示すように第1の遊技領域に向けて発射された遊技球が入球する可能性のある入賞口である。そのため、矢印F2で示すように第2の遊技領域に向けて発射された遊技球が第1始動口13に入球する可能性は極めて低くなる。一方、第2始動口14は、矢印F2で示すように第2の遊技領域に向けて発射された遊技球が入球する可能性のある入賞口である。そのため、矢印F1で示すように第1の遊技領域に向けて発射された遊技球が第2始動口14に入球する可能性は極めて低くなる。
第1始動口13および第2始動口14のそれぞれは、所定球数の賞球を払い出すための入賞口であると共に、遊技機1において遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を行うか否かの特別遊技判定(大当たり判定)が行われる条件となる入賞口である。これら始動口13,14に入球した遊技球が始動検知領域を通過して始動条件が成立すると、遊技機1において特別遊技判定が行われ、図柄表示器22において特別図柄の変動表示が開始されると共に、センター役物11などにおいてもその特別遊技判定の結果に応じた図柄変動演出が開始される。そして所定時間経過後に特別図柄の変動表示及び図柄変動演出が終了し、特別遊技判定の結果が表示される。その特別遊技判定の結果が大当たりを示すものであれば、遊技機1はその後、特別遊技状態へと移行し、遊技者にとって有利な特別遊技を開始する。
尚、図柄表示器22は、遊技盤10の隅に配置されており、遊技者にとって視認し難い位置に設けられていると共に、特別図柄の変動表示の表示態様なども遊技者にとっては大当たりであるか否かを識別し難い表示態様で表示される。それ故、遊技者は、特別遊技判定の結果などを、主にセンター役物11などで行われる図柄変動演出の結果などによって認識する。
また第2始動口14は、その左右両側の近傍位置に羽根状に開閉する開閉部材である電動チューリップ14aを備えている。電動チューリップ14aは、閉鎖状態のとき、第2始動口14の近傍に転動してくる遊技球を第2始動口14へ入球させないようにブロックする。これに対し、電動チューリップ14aが開放状態となると、第2始動口14の近傍に転動してくる遊技球は第2始動口14に入球し易くなる。つまり、電動チューリップ14aの開放状態は、第2始動口14への遊技球の入球を補助する補助状態である。言い換えると、電動チューリップ14aは、遊技盤10に打ち出された遊技球が第2始動口14に入球することを補助する補助状態(開状態)と、遊技球が第2始動口14に入球することを補助しない非補助状態(閉状態)とに駆動される補助部材である。この電動チューリップ14aは、通常、第2始動口14を閉鎖した閉状態となっており、第2始動口14への遊技球の入球を補助しない。これに対し、遊技盤10に打ち出された遊技球が第2の遊技領域に設けられたスルーゲート21を通過することよって行われる普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ14aは、普通図柄の変動表示が終了した後、そのときの遊技状態に応じて予め定められた所定時間の間、継続的又は断続的に、第2始動口14を開放し、第2始動口14への遊技球の入球を補助する補助遊技を行う。
第1大入賞口15は、遊技盤10に固定される第1可変入賞装置に設けられた遊技球が入球可能な入賞口であり、遊技盤10において第2始動口14の更に右側に設けられている。つまり、第1大入賞口15は、第2の遊技領域に設けられている。この第1大入賞口15は、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動される開閉扉を有し、通常はその開閉扉が閉鎖状態となっている。そして第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球して始動条件が成立することにより行われる特別遊技判定で大当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、開閉扉が駆動され、第1大入賞口15が開放状態となり、遊技球が第1大入賞口15に入球可能な状態となる。ただし、第1大入賞口15に入球する可能性がある遊技球は、矢印F2で示すように第2の遊技領域に向けて発射された遊技球である。
第1大入賞口15が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は、所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第1大入賞口15が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入球させることが可能であり、それによって遊技者は多くの賞球を獲得することができる。そして開放状態に駆動された第1大入賞口15は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。
第2大入賞口16は、遊技盤10に固定される第2可変入賞装置に設けられた遊技球が入球可能な入賞口であり、センター役物11の右側に設けられている。つまり、第2大入賞口16も、第1大入賞口15と同様、第2の遊技領域に設けられている。この第2大入賞口16は、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動される開閉扉を有し、通常はその開閉扉が閉鎖状態となっている。そして第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球して始動条件が成立することにより行われる特別遊技判定で大当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、開閉扉が駆動され、第2大入賞口16が開放状態となり、遊技球が第2大入賞口16に入球可能な状態となる。ただし、第2大入賞口16に入球する可能性がある遊技球も、矢印F2で示すように第2の遊技領域に向けて発射された遊技球である。
第2大入賞口16が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は、所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第2大入賞口16が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入球させることが可能であり、それによって遊技者は多くの賞球を獲得することができる。そして開放状態に駆動された第2大入賞口16は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。
特別遊技では、上記のような第1大入賞口15及び第2大入賞口16のいずれかを択一的に開放状態へ駆動するラウンド遊技が所定回数実行される。そのため、第1大入賞口15及び第2大入賞口16が同時に開放状態となることはない。また第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放するラウンド遊技が複数回行われる特別遊技は、遊技者に対して通常よりも多くの賞球を獲得することができる機会を付与する遊技であるため、遊技者にとって特別有利な遊技状態(特別遊技状態)となる。尚、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放状態を継続させる開放時間は、特別遊技の種類に応じてラウンドごとに予め設定されるものであり、ラウンドによって異なる開放時間を設定することも可能である。例えば、特別遊技として行われる複数ラウンドのうちの特定のラウンドにおいて、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放時間を、遊技球が入球し難い程の短い時間に設定することもできる。
またセンター役物11は、その中央に、例えばカラー液晶ディスプレイなどで構成される画像表示器12を備えている。この画像表示器12は、例えば数字やアルファベット、文字などの図柄が付された3つの装飾図柄12a,12b,12cを表示可能である。遊技機1において特別遊技判定が行われて特別図柄の変動表示が開始されることに伴い、画像表示器12は、それら3つの装飾図柄12a,12b,12cを上下方向に変動させる図柄変動演出を開始し、所定時間経過後にその変動演出を停止させることにより、その特別遊技判定の結果を遊技者に報知する演出を行う。例えば、画像表示器12で行われる図柄変動演出が3つの装飾図柄12a,12b,12cの全てを同じ図柄に揃えた状態で停止すると、その停止図柄が揃った状態により大当たりであることが遊技者に報知される。
画像表示器12は、図柄変動演出を開始してから停止させるまでの間に、様々な遊技演出を行うこともある。例えば、図柄変動演出を開始してから3つの装飾図柄12a,12b,12cを仮停止させ、その仮停止の後に再び3つの装飾図柄12a,12b,12cの変動を再開させることにより、遊技者に対してあたかも複数回の変動が連続的に行われたかのように見せる疑似連演出や、3つの装飾図柄12a,12b,12cのうちの2つの図柄を揃った状態で停止させ、残り1つの図柄の変動を継続させて行うリーチ演出などを行うことがある。またリーチ演出には、単に残り1つの図柄が変動するだけのノーマルリーチ演出や、ノーマルリーチ演出から発展的に行われる演出であって、キャラクタ動画や実写映像などによって所定のアクションが表示されるか否かによって大当たりであるか否かを報知するSPリーチ演出などがある。尚、SPリーチ演出は、その後更に別のSPリーチ演出に発展することもある。またこの他にも、画像表示器12は、遊技者に操作ボタン6の操作を促す操作演出を行い、遊技者が所定のタイミングでホタン操作を行うことに伴い、その操作に連動した演出画像を表示することも可能である。そして画像表示器12は、遊技機1において特別遊技が開始されると、特別遊技演出画像などを表示する。
また画像表示器12は、画面下部に、特別遊技判定の権利が保留されている場合に、その保留数に応じた数の保留図柄を表示するための保留図柄表示領域120と、特別遊技判定の結果に基づいて図柄変動演出を開始させることに伴い、当該特別遊技判定が行われた権利に対応する図柄を疑似保留図柄として表示するための疑似保留図柄表示領域121とを表示可能である。画像表示器12が保留図柄表示領域120を表示して現在の保留数を表示することにより、遊技者は、図柄表示器22に視線を移すことなく、現在の保留状態を確認することができる。また図柄変動演出の開始時に当該図柄変動演出の対象である疑似保留図柄を疑似保留図柄表示領域121に表示することにより、その疑似保留図柄の表示態様で遊技者に一定の期待感を付与することができる。
またアウト口23は、遊技盤10の中央最下部に設けられており、第1又は第2の遊技領域を転動している間に、上述した各種入賞口のいずれにも入球しなかった遊技球をアウト球として遊技盤10の背面側へ排出する。
◇第2大入賞口の構成◇
図1に示すように、センター役物11の右側部には、第2大入賞口16が開放状態のとき、その第2大入賞口16に入球した遊技球が転動する転動領域17が形成されている。図2は、その転動領域17を拡大して示す図である。この転動領域17の下部には、例えば図2(a)に示すように、第2大入賞口16に入球した遊技球の入賞を検知して遊技盤10の背面側へ排出するための排出口20が設けられる。第2大入賞口16が図2(a)に示すように閉鎖状態であるとき、第2の遊技領域に向けて発射された遊技球B1は、転動領域17に進入することはない。これに対し、図2(b),(c)に示すように第2大入賞口16が開放状態であるとき、第2の遊技領域に向けて発射された遊技球B2,B3が第2大入賞口16に入球する可能性がある。それら遊技球B2,B3が第2大入賞口16に入球すると、第2大入賞口16の内側に設けられた転動領域17に進入する。この転動領域17の一部の領域には、スルーゲート21と同様に遊技球が通過可能であり、且つ、その遊技球の通過を検知可能なVゲート18が設けられている。すなわち、転動領域17は、第2大入賞口16に入球した遊技球B2,B3を排出口20へ案内する経路として、Vゲート18を通過する経路である第1通過領域17aと、Vゲート18を通過しない経路である第2通過領域17bとの2つの通過領域を有している。
図1に示すように、センター役物11の右側部には、第2大入賞口16が開放状態のとき、その第2大入賞口16に入球した遊技球が転動する転動領域17が形成されている。図2は、その転動領域17を拡大して示す図である。この転動領域17の下部には、例えば図2(a)に示すように、第2大入賞口16に入球した遊技球の入賞を検知して遊技盤10の背面側へ排出するための排出口20が設けられる。第2大入賞口16が図2(a)に示すように閉鎖状態であるとき、第2の遊技領域に向けて発射された遊技球B1は、転動領域17に進入することはない。これに対し、図2(b),(c)に示すように第2大入賞口16が開放状態であるとき、第2の遊技領域に向けて発射された遊技球B2,B3が第2大入賞口16に入球する可能性がある。それら遊技球B2,B3が第2大入賞口16に入球すると、第2大入賞口16の内側に設けられた転動領域17に進入する。この転動領域17の一部の領域には、スルーゲート21と同様に遊技球が通過可能であり、且つ、その遊技球の通過を検知可能なVゲート18が設けられている。すなわち、転動領域17は、第2大入賞口16に入球した遊技球B2,B3を排出口20へ案内する経路として、Vゲート18を通過する経路である第1通過領域17aと、Vゲート18を通過しない経路である第2通過領域17bとの2つの通過領域を有している。
例えば図2(b)に示すようにVゲート18が第2大入賞口16に入球した遊技球B2の通過を検知すると、その特別遊技が終了した後に行われる特別遊技判定において大当たりに当選する確率が通常確率よりも高い高確率状態となる。つまり、Vゲート18は、その後の大当たりに当選する確率が通常の低確率状態(通常確率状態)よりも高くなる高確率状態へと移行させるための契機となるゲートである。またVゲート18の上部には、第2大入賞口16の開放動作と連動して駆動され、遊技盤10の盤面に対して前後方向に進退することによりVゲート18への進入経路を開閉するシャッタ19が設けられる。このシャッタ19は、例えば第2大入賞口16が開放状態に駆動されると、その開放タイミングから1〜2秒程度の所定時間遅延したタイミングでVゲート18への進入経路を開放する。したがって、図2(c)に示すように、シャッタ19がVゲート18を閉鎖しているときに第2大入賞口16に遊技球B3が入球すると、その遊技球B3は第1通過領域17aへ進入しないので、Vゲート18を通過することなく、第2通過領域17bを経由して排出口20へと導かれる。これに対し、図2(b)に示すように、シャッタ19がVゲート18の上方を開放しているときに第2大入賞口16に遊技球B2が入球すると、その遊技球B2は第1通過領域17aへと進入し、Vゲート18を通過して排出口20へと導かれる。このようにシャッタ19は、第2大入賞口16へ入球した遊技球を振り分ける振分手段として機能する。
上記のように本実施形態の遊技機1は、大当たりに当選して行われる特別遊技中に第2大入賞口16に遊技球が入球し、その入球した遊技球が転動領域17に設けられた第1通過領域17aを通過すると、その後の大当たりに当選する確率状態を低確率状態から高確率状態へと変化させる構成である。そして転動領域17に設けられたVゲート18は遊技盤10の正面側から遊技者が視認可能である。そのため、遊技機1において大当たりが発生すると、遊技者は、その大当たりの特別遊技中に遊技球がVゲート18を通過したか否かを目視で確認することにより、その後の確率状態が低確率と高確率とのいずれであるかを把握することが可能である。
上記のような遊技機1は、特別遊技を開始すると、第2の遊技領域に設けられた第1及び第2大入賞口15,16を択一的に開放状態へと駆動する。そのため、特別遊技が行われる特別遊技状態は、遊技者にハンドルレバー5の操作角度が所定角度よりも大きくなるように操作させ、第2の遊技領域に向けて遊技球を発射させながら遊技を進行させる遊技状態(右打ち遊技状態)である。
◇遊技機の制御機構◇
次に図3は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1の主たる動作を制御する主制御基板30と、主制御基板30から出力される信号やコマンドに基づいて各部を制御するサブ制御基板31とが設けられている。サブ制御基板31は、例えば図3に示すように、払出制御基板32、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35、発射制御基板36等で構成される。これらサブ制御基板31のうち、演出制御基板33、画像制御基板34及びランプ制御基板35は、遊技機1において各種演出を行うために設けられた演出制御手段である。
次に図3は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1の主たる動作を制御する主制御基板30と、主制御基板30から出力される信号やコマンドに基づいて各部を制御するサブ制御基板31とが設けられている。サブ制御基板31は、例えば図3に示すように、払出制御基板32、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35、発射制御基板36等で構成される。これらサブ制御基板31のうち、演出制御基板33、画像制御基板34及びランプ制御基板35は、遊技機1において各種演出を行うために設けられた演出制御手段である。
主制御基板30は、CPU30aとROM30bとRAM30cとを有する。この主制御基板30には、第1始動口13に遊技球が入球したことを検知する第1始動口スイッチ41、第2始動口14に遊技球が入球したことを検知する第2始動口スイッチ42、スルーゲート21を遊技球が通過したことを検知するスルーゲートスイッチ43、電動チューリップ14aを開閉させる電チューソレノイド44、第1大入賞口15を開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド45、第1大入賞口15に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口スイッチ46、第2大入賞口16を開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド47、第2大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口スイッチ48、第2大入賞口16の転動領域17に設けられたシャッタ19を進退駆動するシャッタソレノイド49、及び、Vゲート18を遊技球が通過したことを検知するVゲートスイッチ50のそれぞれが接続されている。また主制御基板30には、図柄表示器22が接続されている。この図柄表示器22には、特別遊技判定の結果に基づく特別図柄の変動表示を行うための特別図柄表示器22aと、普通図柄抽選の結果に基づく普通図柄の変動表示を行うための普通図柄表示器22bとが設けられている。
主制御基板30は、第1始動口スイッチ41、第2始動口スイッチ42、第1大入賞口スイッチ46及び第2大入賞口スイッチ48のそれぞれが遊技球の入球を検知した場合、払出制御基板32に対して賞球コマンドを送出する。払出制御基板32は、CPU32aとROM32bとRAM32cとを備え、遊技盤10の背面側に設けられた払出モーター32dを制御するように構成されており、主制御基板30から賞球コマンドを入力すると、入賞した入賞口に応じて所定球数の払い出しを行う。
また主制御基板30は、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定や、電動チューリップ14aを開放させるか否かを判定するための普通図柄抽選を行うように構成されている。例えばスルーゲートスイッチ43が遊技球の通過を検知した場合、主制御基板30は、電動チューリップ14aを開放するか否かを決定するための普通図柄抽選を行い、その普通図柄抽選の結果に基づき、普通図柄表示器22bにおける普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄抽選に当選した場合、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を所定時間経過後に当選図柄で停止させ、その後、電チューソレノイド44を所定時間及び所定回数駆動して電動チューリップ14aを開放させる。尚、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ14aが開放状態になると、上述したように第2始動口14に遊技球が入球し易い状態となるため、電動チューリップ14aが開放した補助遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態のひとつである。
また主制御基板30は、第1始動口スイッチ41や第2始動口スイッチ42が遊技球の入球を検知した場合には、大当たり乱数などを含む遊技データを取得し、遊技球の入球した始動口に応じた特別遊技判定を行い、特別図柄表示器22aにおいてその判定結果に基づく所定時間の特別図柄の変動表示を開始する。そして主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を開始することに伴い、その特別遊技判定の結果に応じた所定時間の図柄変動演出を行わせるべく、演出制御基板33に対して信号やコマンドなどを送出する。また遊技球が第1始動口13や第2始動口14に入球したことを検知した時点で先の特別図柄の変動表示が終了していないとき、主制御基板30は、その入球に基づく特別遊技判定の権利を保留として記憶する。そして先の特別図柄の変動表示が終了して次の変動表示を開始することが可能なタイミングになると、主制御基板30は、保留として記憶された権利に基づいて次の特別遊技判定を行い、その特別遊技判定の結果に基づいて次の特別図柄の変動表示を開始する。
主制御基板30は、第1始動口スイッチ41又は第2始動口スイッチ42が遊技球の入球を検知して遊技データを取得し、特別遊技判定の権利を保留として記憶した場合、演出制御基板33に対して保留記憶コマンドを送出する。これにより、演出制御基板33は、主制御基板30において管理される特別遊技判定の権利の保留状態と同じ保留状態を管理できるようになり、画像表示器12の保留図柄表示領域120に保留図柄を表示することができるようになる。
更に主制御基板30は、第1始動口スイッチ41又は第2始動口スイッチ42が遊技球の入球を検知して遊技データを取得した場合、その遊技データに基づく特別遊技判定が行われる前に、その取得した遊技データが特別遊技を行うものであるか否かを事前判定し、その事前判定の結果を演出制御基板33へ送出する。これにより、演出制御基板33は、主制御基板30において遊技データに基づく特別遊技判定が行われる前に、その事前判定の結果に応じた演出を行うことができるようになる。
また主制御基板30は、特別遊技判定において大当たりに当選していることが判明した場合、特別図柄の変動表示を所定時間行った後に、遊技状態を特別遊技状態へ移行させて大当たりの種別に応じた特別遊技を開始し、その特別遊技中の各ラウンドにおいて第1大入賞口ソレノイド45又は第2大入賞口ソレノイド47を択一的に駆動することにより、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放させる。また主制御基板30は、特別遊技を開始することに伴い、演出制御基板33に対してその特別遊技に対応した特別遊技演出を行わせるべく、信号やコマンドを送出する。
そして特別遊技状態において、主制御基板30は、第2大入賞口ソレノイド47の駆動に連動してシャッタソレノイド49を駆動すると共に、Vゲートスイッチ50が遊技球の通過を検知すると、その後の特別遊技判定において大当たりに当選する確率を高確率状態に設定する。これに対し、特別遊技状態においてVゲートスイッチ50が遊技球の通過を検知しなかった場合、主制御基板30は、その特別遊技終了後の特別遊技判定において大当たりに当選する確率を低確率状態に設定する。
本実施形態では高確率状態で特別遊技判定が行われる回数が所定回数(例えば100回)に制限されており、特別遊技終了後の高確率状態において所定回数の特別遊技判定が行われる間に大当たりに当選しなかったときには、その後、確率状態が通常の低確率状態(通常確率状態)に戻る。主制御基板30は、このような確率変動制御も行うように構成される。
更に主制御基板30は、特別遊技の終了後、特別遊技判定が所定回数(例えば100回)行われるまでの期間中、遊技状態を時短遊技状態へ移行させる。時短遊技状態では、特別図柄の変動時間が通常よりも相対的に短くなると共に、電動チューリップ14aが通常よりも頻繁に且つ長時間開放する状態となる。それ故、時短遊技状態では、第2始動口14に遊技球が連続入球し易くなり、しかも単位時間当たりに行われる特別遊技判定の回数が増加するので、遊技者は持ち玉をあまり減らすことなく、効率的に遊技を進行させることができるようになる。時短遊技状態に移行してから特別遊技判定が所定回数行われるまでの間に大当たりに当選しなかったときには、主制御基板30は、遊技状態を時短遊技状態から通常遊技状態へ移行させる。通常遊技状態では、特別図柄の変動時間が時短遊技状態よりも相対的に長くなると共に、電動チューリップ14aの開放頻度が少なくなり、しかも電動チューリップ14aが開放した場合であってもその開放時間が極めて短い時間になる。
演出制御基板33は、CPU33aとROM33bとRAM33cとを備えており、主制御基板30から受信するデータや信号、各種コマンドに基づいて具体的な演出内容を決定し、その決定した演出の実行を制御する。つまり、演出制御基板33は、画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれを制御することにより、決定した具体的な演出内容に基づく演出を実行させる。このように演出制御基板33は、主制御基板30からの指示に基づき、遊技機1の全体で行う具体的な演出を決定すると共に、その演出の実行を統括的に制御する。
例えば、演出制御基板33は、主制御基板30と同様に、特別遊技判定の権利の保留状態を管理し、その保留状態に基づいて画像制御基板34を制御することにより保留図柄表示領域120に保留図柄を表示させる。また演出制御基板33は、主制御基板30から事前判定の結果を示す事前判定データを取得した場合には、その事前判定データに基づいて事前判定演出を行うか否かを決定する。そして事前判定演出を行うと決定した場合には、演出制御基板33は、保留図柄表示領域120に表示する保留図柄を通常とは異なる表示態様に変化させたり、或いは、保留図柄に対して付加図柄を付加させたりすることで当該保留が大当たりに当選する可能性があることを遊技者に対して事前に報知する。
また演出制御基板33は、主制御基板30によって特別遊技判定が行われ、特別図柄の変動表示が所定時間行われる場合、その所定時間の間、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を行う。この図柄変動演出では、3つの装飾図柄12a,12b,12cが単に上下方向に変動するだけの通常の図柄変動演出が行われるだけでなく、リーチ演出に移行したり、更にSPリーチ演出に移行したりするなど、特別遊技判定の結果に応じて様々な演出が行われる。また演出制御基板33には、操作ボタン6が接続されている。そのため、演出制御基板33は、遊技者がボタン操作を行うことが可能な所定のタイミングで操作ボタン6が操作されたことを検知した場合、そのボタン操作に応じた演出を行うことも可能である。更に演出制御基板33は、主制御基板30によって特別遊技判定が行われることに伴って図柄変動演出を開始させるとき、画像表示器12の疑似保留図柄表示領域121に対し、当該図柄変動演出が大当たりとなる期待度に応じた疑似保留図柄を表示させる。そして演出制御基板33は、当該図柄変動演出を開始してから終了させるまでの間に、疑似保留図柄表示領域121に表示している疑似保留図柄の表示態様を変化させることがある。
主制御基板30によって特別遊技が行われる場合、演出制御基板33は、特別遊技判定において当選した大当たりの種類に応じた特別遊技演出(大当たり遊技演出)の実行を制御する。
画像制御基板34は、CPU34aとROM34bとRAM34cとVRAM34dとを備えており、画像表示器12に表示する画像を制御するものである。この画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づいて3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を開始すると共に、その図柄変動演出をリーチ演出に移行させたり、リーチ演出を更にSPリーチ演出へと発展的に移行させたりする。また画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づいて特別遊技中に現在のラウンドのラウンド表示を行ったり、動画像などの特別遊技演出画像を表示したりする。この画像制御基板34においてVRAM34dは、画像表示器12に表示するための画像を書き込むメモリである。CPU34aはこのVRAM34dに対して背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理などの各種処理を実行することにより、画像表示器12に対して、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像などを重畳的に表示して最前面の画像を遊技者に視認させることができる。更にこのような重畳的表示により、画像制御基板34は、任意の演出画像に重畳させて遊技者に報知すべき様々な報知情報を表示することが可能である。
また画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づき、スピーカー8から演出用の効果音や報知用の音声などを出力するように構成されている。演出用の効果音とは、例えば画像表示器12に表示されている演出画像に対応する音楽などである。また報知用の音声とは、例えば遊技者に報知すべき報知情報に基づく音声であり、演出用の効果音とは関係のない内容を遊技者に報知する音声である。画像制御基板34は、演出用の効果音と、報知用の音声とを同時にスピーカー8から出力することが可能であるが、報知用の音声を出力するときには、演出用の効果音の出力レベルを通常出力レベルよりも低下させることにより、遊技者が報知用の音声を聞き取り易くなるようにすることが好ましい。
ランプ制御基板35は、CPU35aとROM35bとRAM35cとを備えており、演出制御基板33からの指示に基づいて各種のランプを点灯させたり、消灯させたりする制御を行う。このランプ制御基板35は、例えば前枠扉3に設けられた枠ランプ7の点灯を制御すると共に、センター役物11やその他遊技盤10の盤面上に設けられた盤面ランプ24の点灯を制御するように構成される。またランプ制御基板35は、遊技盤10の盤面上に可動役物が設けられている場合には、それら可動役物を駆動して所定の動作を行わせるように制御する。
尚、画像表示器12、スピーカー8、枠ランプ7及び盤面ランプ24は、遊技機1における遊技の進行に伴って遊技者が簡単に知覚可能な各種演出を行うために設けられた演出手段である。
発射制御基板36は、遊技者によって時計回り方向に回転操作されるハンドルレバー5の操作角度に基づき、遊技球を発射する発射ソレノイド36aを駆動するものである。すなわち、発射制御基板36は、ハンドルレバー5の操作角度が大きくなるほど発射ソレノイド36aが強い打球力で遊技球を打ち出すように制御する。
◇主制御基板の具体的構成例◇
図4は、主制御基板30における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。主制御基板30のRAM30cには、遊技データ格納部61と、保留記憶部62とが設けられる。遊技データ格納部61は、大当たり乱数や図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数を遊技データとして格納するものである。遊技データ格納部61に格納される各種乱数は、それぞれ予め定められた範囲内の値を採り得る乱数であり、その値が図示を省略する乱数更新部によって逐次更新される。そのため、遊技データ格納部61から遊技データが読み出されるタイミングによって、各種乱数の値がランダムに異なる値となる。尚、遊技データ格納部61には、普通図柄抽選に用いられる普通図柄乱数なども遊技データとして格納される。保留記憶部62は、遊技データ取得部51によって遊技データ格納部61から読み出された遊技データを所定の上限数まで記憶して特別遊技判定の権利を一時的に保留しておくための記憶領域である。
図4は、主制御基板30における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。主制御基板30のRAM30cには、遊技データ格納部61と、保留記憶部62とが設けられる。遊技データ格納部61は、大当たり乱数や図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数を遊技データとして格納するものである。遊技データ格納部61に格納される各種乱数は、それぞれ予め定められた範囲内の値を採り得る乱数であり、その値が図示を省略する乱数更新部によって逐次更新される。そのため、遊技データ格納部61から遊技データが読み出されるタイミングによって、各種乱数の値がランダムに異なる値となる。尚、遊技データ格納部61には、普通図柄抽選に用いられる普通図柄乱数なども遊技データとして格納される。保留記憶部62は、遊技データ取得部51によって遊技データ格納部61から読み出された遊技データを所定の上限数まで記憶して特別遊技判定の権利を一時的に保留しておくための記憶領域である。
主制御基板30のROM30bには、特別遊技判定テーブル63と、変動パターンテーブル64と、開放パターンテーブル65と、普通図柄抽選テーブル66とが予め記憶されている。特別遊技判定テーブル63は、特別遊技判定を行うために参照されるテーブルである。この特別遊技判定テーブル63には、低確率用判定テーブルと高確率用判定テーブルとが含まれており、低確率用判定テーブルには大当たり乱数が大当たりとなる当選値として所定数の値が予め定められており、高確率用判定テーブルには低確率用判定テーブルよりも多くの大当たりとなる当選値が予め定められている。また特別遊技判定テーブル63には、特別遊技判定において大当たりであると判定された場合に大当たりの種別を決定するために参照される大当たり種別決定用テーブルが含まれる。この大当たり種別決定用テーブルには、第1始動口13に入賞して取得された遊技データを判定するための第1始動口用テーブルと、第2始動口14に入賞して取得された遊技データを判定するための第2始動口用テーブルとがあり、第1始動口13に入賞して大当たりとなった場合と第2始動口14に入賞して大当たりとなった場合とで大当たりの種別が異なる割合に設定されている。
変動パターンテーブル64は、主制御基板30において特別遊技判定が行われた場合に、その判定結果を表示するための特別図柄の変動時間を決定するために参照されるテーブルである。変動パターンテーブル64には、大当たり乱数が大当たりを示す場合に参照されるテーブル、リーチ乱数がリーチを示す場合に参照されるテーブルなど、複数のテーブルが含まれている。そして変動パターンテーブル64に含まれる複数のテーブルのそれぞれは、変動パターン乱数に対して特別図柄の変動時間が対応付けられたテーブルとなっている。そのため、この変動パターンテーブル64を参照すれば、特別遊技判定の結果やリーチ乱数などに対応する特別図柄の変動時間を決定することができる。また変動パターンテーブル64は、遊技機1の遊技状態に応じたテーブルを有しており、遊技機1の遊技状態に応じて異なるテーブルが参照される。例えば変動パターンテーブル64は、通常遊技状態と時短遊技状態とで異なるテーブルとなっており、時短遊技状態のときには通常遊技状態よりも相対的に特別図柄の変動時間が短くなるように設定されている。更に変動パターンテーブル64には、特別遊技判定において大当たりであると判定された場合に参照される大当たり用変動パターンテーブルなども含まれる。
開放パターンテーブル65は、特別遊技判定において大当たりに当選した場合に行われる特別遊技において大入賞口15を開放させる開放パターンを決定するために参照されるテーブルである。この開放パターンテーブル65には、複数の開放パターンが定義されており、それら開放パターンに対して大当たりの当たり種別が対応付けられたテーブルである。そのため、特別遊技判定において大当たりに当選したことが判定されると、その大当たりの種類に基づいて開放パターンテーブル65を参照することにより、特別遊技中において第1大入賞口15及び第2大入賞口16を開放させる一の開放パターンを決定することができる。
普通図柄抽選テーブル66は、普通図柄の抽選を行うために参照されるテーブルである。この普通図柄抽選テーブル66には、通常遊技状態で参照されるテーブルと時短遊技状態で参照されるテーブルとが含まれる。通常遊技状態で参照されるテーブルには普通図柄乱数の当選値として所定個数の値が予め定められており、時短遊技状態で参照されるテーブルには通常遊技状態のテーブルよりも多くの当選値が予め定められている。それ故、時短遊技状態のときには、通常遊技状態のときよりも普通図柄抽選に当選する確率が高くなる。
主制御基板30のCPU30aは、遊技機1の動作を統括的に制御するものである。そのため、CPU30aは様々な処理部として機能する。図4にはその一部の機能が例示されており、CPU30aは、遊技データ取得部51、特別遊技判定部52、変動パターン決定部53、特別図柄制御部54、特別遊技制御部55、遊技状態制御部56及び補助遊技制御部57として機能する。
遊技データ取得部51は、第1始動口スイッチ41及び第2始動口スイッチ42のそれぞれが遊技球の入球による始動条件成立を検知した場合に、そのタイミングで遊技データ格納部61から、大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含む遊技データを取得する。遊技データ取得部51は、第1始動口13又は第2始動口14への入賞によって遊技データを取得すると、その遊技データを保留記憶部62に格納する。保留記憶部62は、第1始動口13への入球によって取得された遊技データと、第2始動口14への入球によって取得された遊技データとを区別した状態で、それぞれの遊技データを所定の上限数(例えば4つ)まで記憶することが可能である。そのため、遊技データ取得部51は、第1始動口13への入球によって取得した遊技データを第1始動口用の保留記憶領域へ格納し、第2始動口14への入球によって取得した遊技データを第2始動口用の保留記憶領域へ格納する。尚、それらの保留記憶領域に対して既に上限数の遊技データが格納されている場合には、遊技データ取得部51は、遊技データ格納部61から遊技データを取得する処理を行わない。
また遊技データ取得部51は、事前判定部51aを備えている。事前判定部51aは、遊技データ取得部51によって取得された遊技データに基づく特別遊技判定が行われる前に、その遊技データが特別遊技状態へ移行させるものであるか否かの事前判定を行い、その事前判定の結果を演出制御基板33へ送出するものである。つまり、事前判定部51aは、特別遊技判定において参照される特別遊技判定テーブル63や変動パターンテーブル64などを参照し、遊技データ取得部51によって取得された遊技データを事前に判定するのである。また事前判定部51aは、遊技データ取得部51によって遊技データが取得されると、その遊技データが保留記憶部62へ格納される前に、事前判定を行う。これにより、事前判定部51aが事前判定を行う際には、保留記憶部62から遊技データを読み出す必要がないため、保留記憶部62に記憶された遊技データを破損させてしまうこともない。つまり、遊技データ取得部51によって保留記憶部62に記憶された遊技データは、特別遊技判定部52によって読み出されるまでは保留記憶部62に記憶された状態が維持されるので遊技データの不正利用を防止することができる。
特別遊技判定部52は、保留記憶部62に記憶されて保留状態にある遊技データを読み出し、その遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて特別遊技判定テーブル63を参照し、該大当たり乱数が大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。上述したように特別遊技判定テーブル63には高確率用判定テーブルと低確率用判定テーブルとがあり、特別遊技判定部52は、遊技データを読み出し時点での確率状態に応じて低確率用判定テーブル及び高確率用判定テーブルのいずれか一方を選択し、大当たり乱数がその選択したテーブルに定められた大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。このような判定により、保留記憶部62から読み出した遊技データの当選又はハズレが決定する。低確率用判定テーブルは、大当たりとなる確率が例えば1/400程度に設定されたテーブルであり、高確率用判定テーブルは、通常確率用判定テーブルよりも大当たりとなる確率が高く、例えば1/68程度に設定されたテーブルである。
また特別遊技判定部52は、特別図柄制御部54によって特別図柄の変動表示が行われているときには、保留記憶部62からの遊技データの読み出しを行わない。この場合、特別図柄制御部54によって行われている特別図柄の変動表示が終了し、次の変動表示を行うことが可能になったタイミングで、特別遊技判定部52は、保留記憶部62から遊技データの読み出しを行い、その読み出した遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。このとき、特別遊技判定部52は、第2始動口用の保留記憶領域に遊技データが格納されていれば、その遊技データを読み出して特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、第1始動口用の保留記憶領域に格納されている遊技データよりも、第2始動口用の保留記憶領域に格納されている遊技データを優先的に読み出して保留消化を行っていくように構成されている。
変動パターン決定部53は、特別遊技判定部52において特別遊技判定が行われることに伴い、特別図柄の変動時間を決定する。すなわち、変動パターン決定部53は、特別遊技判定部52が保留記憶部62から読み出した遊技データに含まれる変動パターン乱数などに基づいて変動パターンテーブル64を参照することにより、特別図柄の変動時間を決定する。
特別図柄制御部54は、変動パターン決定部53により決定された特別図柄の変動時間に基づき、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を行う。そして特別図柄の変動表示を開始してから変動パターン決定部53で決定された特別図柄の変動時間が経過するタイミングで、特別図柄の変動表示を停止させ、特別遊技判定部52において行われた特別遊技判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、特別遊技判定の結果がハズレであれば、特別図柄制御部54は、ハズレに対応した特別図柄を表示する。これに対し、大当たりに当選していれば、その大当たりに対応した特別図柄を表示する。
特別遊技制御部55は、特別遊技判定部52による特別遊技判定において大当たりに当選し、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行させることが決定された場合に機能するものである。特別遊技制御部55は、特別遊技判定部52によって大当たりであることが判定されると、特別図柄の変動表示が停止した後に行われる特別遊技状態において第1大入賞口15及び第2大入賞口16のそれぞれを開放させる開放パターンを決定する。そして特別遊技制御部55は、特別遊技が開始されることに伴い、決定した開放パターンに基づいて複数ラウンドのうちの各ラウンドで第1大入賞口15及び第2大入賞口16のそれぞれを択一的に開放させることにより、特別遊技中において第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放状態へ作動させる開放特別遊技を制御する。
この特別遊技制御部55は、特別遊技状態における開放パターンを決定する際、第1始動口13と第2始動口14とのいずれに入球して取得された遊技データが大当たりとなったかに応じて異なるテーブルを参照する。例えば、第1始動口13への入球に伴って保留記憶部62に記憶された遊技データが大当たりである場合、特別遊技制御部55は、開放パターンテーブル65から第1始動口13に対応するテーブルを読み出し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいて一の開放パターンを決定する。また第2始動口14への入球に伴って保留記憶部62に記憶された遊技データが大当たりである場合、特別遊技制御部55は、開放パターンテーブル65から第2始動口14に対応するテーブルを読み出し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいて一の開放パターンを決定する。言い換えると、特別遊技制御部55は、特別遊技判定において大当たりに当選した場合に、その後に行う特別遊技の種類を決定するものである。本実施形態では、特別遊技の種類として、例えば第1から第3の3つの特別遊技がある場合を例示する。
図5は、第1始動口13又は第2始動口14へ入球して行われる特別遊技の種類を示す図である。まず図5(a)は、第1始動口13への入球によって取得された遊技データが大当たりと判定された場合の特別遊技の種類を示している。第1始動口13に遊技球が入球して取得された遊技データが大当たりであると判定されると、特別遊技制御部55は、図5(a)に示すように、第1、第2及び第3の特別遊技P1〜P3のうちから一の特別遊技を決定する。図5(a)の例では、第1の特別遊技P1の発生する割合は40%、第2の特別遊技P2の発生する割合は30%、第3の特別遊技P3の発生する割合は30%となっている。したがって、第1始動口13に遊技球が入球して大当たりとなった場合には、その後に行われる特別遊技として、第1乃至第3の特別遊技P1〜P3のうちのいずれか1つが実行される。
一方、図5(b)は、第2始動口14への入球によって取得された遊技データが大当たりと判定された場合の特別遊技の種類を示している。第2始動口14に遊技球が入球して取得された遊技データが大当たりであると判定されると、特別遊技制御部55は、図5(b)に示すように、100%の割合で第3の特別遊技P3を実行すべき特別遊技として決定する。したがって、第2始動口14に遊技球が入球して大当たりに当選すると、第1又は第2の特別遊技P1,P2が行われることはなく、常に第3の特別遊技P3が実行される。
第1乃至第3の特別遊技P1〜P3では、いずれの特別遊技であっても第1大入賞口15及び第2大入賞口16のいずれか一方を開放するラウンドが所定回数(例えば合計16ラウンド)行われる。そして第1ラウンドから第4ラウンドまでは第1大入賞口15が開放し、第5ラウンドでは第2大入賞口16が開放する。その後、第6ラウンドから第15ラウンドまでは再び第1大入賞口15が開放し、第16ラウンドでは再び第2大入賞口16が開放する。以上の点は、第1乃至第3の特別遊技P1〜P3のいずれにおいても共通する。
第1乃至第3の特別遊技P1〜P3において相違する点は、各ラウンドにおける第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放時間である。すなわち、第1大入賞口15及び第2大入賞口16のいずれにもロング開放とショート開放とが定められており、各特別遊技P1〜P3のラウンド毎にロング開放とショート開放のいずれか一方が設定されている。ロング開放の場合、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放時間が例えば30秒程度の比較的長い時間に設定される。これに対し、ショート開放の場合には、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放時間が例えば0.2秒程度の極めて短い時間に設定される。そのため、第1大入賞口15又は第2大入賞口16がロング開放される場合には開放中の大入賞口15,16に遊技球が入球し易い状態となるのに対し、ショート開放の場合には開放中の大入賞口15,16に遊技球が入球し難い状態となる。またロング開放及びショート開放のいずれの場合であっても、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放中に所定の上限個数(例えば9個程度)の遊技球が入球すれば、開放時間が経過する前であっても第1大入賞口15又は第2大入賞口16は閉鎖する。ただし、ショート開放の場合には、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放中に1個又は2個程度の遊技球が稀に入球することはあっても、所定の上限個数(例えば9個程度)の遊技球が入球することはほとんど無いと言える。そのため、ショート開放の場合には、0.2秒程度の開放時間が経過することによって第1大入賞口15又は第2大入賞口16を閉鎖するケースが多くなる。
ただし、ロング開放の場合の開放時間は30秒に限られるものではなく、ショート開放の場合の開放時間も0.2秒に限られるものではない。例えば、ロング開放の場合は、遊技盤10に対して遊技球が連続的に打ち出されるときの打ち出し間隔よりも長く、開放状態において複数の遊技球が入球可能な開放時間であれば良い。これに対し、ショート開放の場合は、例えば遊技盤10に対して遊技球が連続的に打ち出されるときの打ち出し間隔よりも短く、開放状態において遊技球が入球し難い開放時間であれば良い。
第1の特別遊技P1では、第1〜第4ラウンドまで第1大入賞口15がロング開放となり、第5ラウンド以降では第1大入賞口15又は第2大入賞口16が全てショート開放となる開放パターンが決定され、この開放パターンに基づく開放特別遊技が行われる。第2の特別遊技P2では、第1〜第3ラウンドまで第1大入賞口15がロング開放となり、第4ラウンドで第1大入賞口15がショート開放となり、第5ラウンドで第2大入賞口16がロング開放となり、第6ラウンド以降では第1大入賞口15又は第2大入賞口16が全てショート開放となる開放パターンが決定され、この開放パターンに基づく開放特別遊技が行われる。第3の特別遊技P3では、第1〜第16ラウンドまでの全てのラウンドで第1大入賞口15又は第2大入賞口16がロング開放となる開放パターンが決定され、この開放パターンに基づく開放特別遊技が行われる。
尚、第1乃至第3の特別遊技P1〜P3のいずれが行われる場合であっても、特別遊技が行われた後には所定期間が終了するまでの間、電動チューリップ14aが通常よりも頻繁に開放状態(補助遊技状態)へと駆動されるようになり、通常遊技状態よりも第2始動口14に遊技球が入球し易くなる時短遊技状態で遊技が進行するようになる。そのため、特別遊技が終了してから所定期間が経過するまでの期間中において、遊技者は、特別遊技で獲得した賞球をあまり減らすことなく遊技を進行させることができる。
特別遊技制御部55は、大当たりであると判定された遊技データに含まれる図柄乱数を判定することにより、上記第1〜第3の特別遊技P1〜P3のうちから一の特別遊技を決定する。ただし、第2始動口14への入球によって大当たりとなった場合には、毎回、第3の特別遊技P3が決定されることになる。そして遊技機1が特別遊技状態へ移行すると、特別遊技制御部55は、その決定した一の特別遊技の開放パターンに基づき、第1大入賞口ソレノイド45、第2大入賞口ソレノイド47及びシャッタソレノイド49を駆動することにより、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放させる開放特別遊技を進行させる。また特別遊技制御部55は、Vゲートスイッチ50を監視しており、特別遊技の進行中において遊技球がVゲート18を通過すればそれを検知することがきる。
上述のように第1乃至第3の特別遊技P1〜P3のうち、第1の特別遊技P1には、第2大入賞口16がロング開放されるラウンドが存在しない。そのため、遊技機1において第1の特別遊技P1が行われるときには、第2大入賞口16に遊技球が入球する可能性は極めて低い。これに対し、第2及び第3の特別遊技P2,P3には、第2大入賞口16がロング開放されるラウンドが存在する。そのため、遊技機1において第2及び第3の特別遊技P2,P3のいずれかが行われるときには、第2大入賞口16に遊技球が入球する可能性がある。
上述したように第2大入賞口16の開放中に入球した遊技球がVゲート18を通過すると、その後に特別遊技判定部52において大当たりと判定される確率が高確率状態となる。そのため、第2及び第3の特別遊技P2,P3は、第2大入賞口16がロング開放されるラウンド遊技を有するため、特別遊技終了後の確率状態を高確率状態に移行させることができる特別遊技となる。これに対し、第1の特別遊技P1には第2大入賞口16がロング開放されるラウンド遊技を有さないため、特別遊技終了後の確率状態を高確率状態に移行させることができない遊技となり、特別遊技終了後の確率状態は低確率状態となる。
このように特別遊技終了後に大当たりの当選確率が高確率状態と低確率状態とのいずれになるかという観点から、第1乃至第3の特別遊技P1〜P3で行われる開放特別遊技を大別すると、第1の特別遊技P1で行われる開放特別遊技は、特別遊技終了後に大当たりの当選確率を高確率状態へ移行させることができない第1開放特別遊技となり、第2及び第3の特別遊技P2,P3で行われる開放特別遊技は、特別遊技終了後に大当たりの当選確率を高確率状態へ移行させることが可能な第2開放特別遊技となる。
次に遊技状態制御部56は、遊技機1の遊技状態の移行を制御するものである。図6は、遊技状態制御部56による遊技状態の移行を示す図である。まず遊技機1に電源が投入されると、遊技状態制御部56は、遊技機1を通常遊技状態ST1で動作させる。この通常遊技状態ST1では、特別遊技判定において大当たりに当選する確率が低確率状態に設定される。またこの通常遊技状態ST1は、スルーゲート21を遊技球が通過して行われる普通図柄抽選に当選した場合であっても、遊技球が第2始動口14に入球する可能性が低い遊技状態である。そのため、この通常遊技状態ST1は、遊技者がハンドルレバー5を比較的小さい操作角度で操作することにより、図1の矢印F1で示すように遊技球を第1の遊技領域に向けて発射させ、第1始動口13への入球を狙って遊技を進行させる遊技状態(左打ち遊技状態)である。
そして通常遊技状態ST1において行われる特別遊技判定で大当たりに当選すると、遊技状態制御部56は、矢印A1で示すように、通常遊技状態ST1から特別遊技状態ST2へ移行させる。これにより遊技機1において特別遊技が開始されるため、特別遊技状態ST2は、遊技者が第2の遊技領域に向けて遊技球を発射させながら遊技を進行させる遊技状態(右打ち遊技状態)となる。そして特別遊技が終了すると、遊技状態制御部56は、矢印A2,A4で示すように遊技状態を特別遊技状態ST2から時短遊技状態ST3,ST4のいずれかへ移行させる。時短遊技状態ST3は、特別遊技判定において大当たりと判定される確率状態が低確率状態である遊技状態である。これに対し、時短遊技状態ST4は、特別遊技判定において大当たりと判定される確率状態が低確率状態である遊技状態である。つまり、遊技状態制御部56は、特別遊技状態ST2においてVゲート18を遊技球が通過していなければ、特別遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態ST3へと移行させ、特別遊技判定において大当たりに当選する確率を低確率状態に設定する。これに対し、特別遊技状態ST2においてVゲート18を遊技球が通過していれば、遊技状態制御部56は、特別遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態ST4へと移行させ、特別遊技判定において大当たりに当選する確率を低確率状態に設定する。
時短遊技状態ST3,ST4は、特別遊技の終了後、所定回数(例えば100回)の特別遊技判定が行われて所定回数の特別図柄の変動表示が終了するまでの所定期間継続する遊技状態である。この所定期間の間に、特別遊技判定で大当たりに当選すると、遊技状態制御部56は、矢印A3又はA5で示すように、時短遊技状態ST3,ST4から再び特別遊技状態ST2へ移行させる。一方、所定期間の間に大当たりに当選しなかった場合、すなわち所定回数目の特別図柄の変動表示がハズレとなって停止すると、遊技状態制御部56は、矢印A6又はA7で示すように時短遊技状態ST3,ST4から通常遊技状態ST1へ移行させる。
また時短遊技状態ST3,ST4は、スルーゲート21を遊技球が通過して行われる普通図柄抽選に当選すると、遊技球が第2始動口14に入球し易くなる遊技状態である。そのため、この時短遊技状態ST3,ST4は、遊技者がハンドルレバー5を比較的大きい操作角度で操作することにより、図1の矢印F2で示すように遊技球を第2の遊技領域に向けて発射させ、第2始動口14に遊技球を入球させることを狙って遊技を進行させる遊技状態(右打ち遊技状態)である。そのため、時短遊技状態ST3,ST4から通常遊技状態ST1へ移行すると、遊技者がハンドルレバー5に対して行う操作が右打ち遊技状態から左打ち遊技状態へ移行することになる。
次に補助遊技制御部57は、スルーゲートスイッチ43が遊技球の通過を検知した場合に、そのタイミングで遊技データ格納部61から普通図柄乱数を取得し、普通図柄抽選テーブル66に基づいて普通図柄抽選を行う。補助遊技制御部57は、普通図柄抽選を行うと、普通図柄表示器22bにおいて普通図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後にその変動表示を停止させて普通図柄抽選の結果を表示する。そして普通図柄抽選に当選しているときには、普通図柄の変動表示を停止させた後、電チューソレノイド44を駆動することにより、電動チューリップ14aを継続的又は断続的に開放状態へと駆動して補助遊技を行わせる。尚、補助遊技制御部57は、普通図柄の変動表示中に普通図柄乱数を取得したときには、その普通図柄乱数に基づく普通図柄抽選を所定の上限数(例えば4つ)まで保留するように構成される。
◇主制御基板の動作◇
図7は、主制御基板30における主要動作を示すフローチャートである。主制御基板30のCPU30aは、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除き、通常の動作時において図7に示すフローチャートに基づく処理をタイマ割込処理として一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。この処理が開始されると、主制御基板30は、乱数更新処理(ステップS101)、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)、第2始動口スイッチ処理(ステップS103)、ゲートスイッチ処理(ステップS104)、各種スイッチ処理(ステップS105)、賞球処理(ステップS106)、特別図柄処理(ステップS107)、特別遊技処理(ステップS108)、普通図柄処理(ステップS109)、補助遊技処理(ステップS110)、及び、出力処理(ステップS111)を一連の処理として順次実行し、それら一連の処理が終了すると、その後は初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行する。その後、時間が経過して再びタイマによる割込が発生することにより、乱数更新処理(ステップS101)以降の処理の実行を再び開始する。これ以降、同様の処理が繰り返される。
図7は、主制御基板30における主要動作を示すフローチャートである。主制御基板30のCPU30aは、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除き、通常の動作時において図7に示すフローチャートに基づく処理をタイマ割込処理として一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。この処理が開始されると、主制御基板30は、乱数更新処理(ステップS101)、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)、第2始動口スイッチ処理(ステップS103)、ゲートスイッチ処理(ステップS104)、各種スイッチ処理(ステップS105)、賞球処理(ステップS106)、特別図柄処理(ステップS107)、特別遊技処理(ステップS108)、普通図柄処理(ステップS109)、補助遊技処理(ステップS110)、及び、出力処理(ステップS111)を一連の処理として順次実行し、それら一連の処理が終了すると、その後は初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行する。その後、時間が経過して再びタイマによる割込が発生することにより、乱数更新処理(ステップS101)以降の処理の実行を再び開始する。これ以降、同様の処理が繰り返される。
乱数更新処理(ステップS101)では、RAM30cの遊技データ格納部61に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数、普通図柄乱数などの各種乱数の値が更新される処理が行われる。第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、上述の遊技データ取得部51が第1始動口スイッチ41の状態を監視し、第1始動口13に入球した遊技球が所定の領域を通過することによって第1始動口スイッチ41がオンとなった場合に遊技データ格納部61から遊技データを取得する処理が行われる。第2始動口スイッチ処理(ステップS103)では、上述の遊技データ取得部51が第2始動口スイッチ42の状態を監視し、第2始動口14に入球した遊技球が所定の領域を通過することによって第2始動口スイッチ42がオンとなった場合に遊技データ格納部61から遊技データを取得する処理が行われる。ゲートスイッチ処理(ステップS104)では、補助遊技制御部57がスルーゲートスイッチ43の状態を監視し、スルーゲート21を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンとなった場合に普通図柄抽選を行うために普通図柄乱数を取得する処理が行われる。各種スイッチ処理(ステップS105)では、その他全てのスイッチ(例えば大入賞口スイッチなど)からの信号を入力する処理が行われる。賞球処理(ステップS106)では、各種入賞口への入賞数を計数し、その計数値に基づいて賞球コマンドを設定する処理が行われる。特別図柄処理(ステップS107)では、特別遊技判定部52、変動パターン決定部53及び特別図柄制御部54による特別遊技判定処理及びその特別遊技判定の結果に基づく特別図柄の変動処理などが行われる。特別遊技処理(ステップS108)では、第1大入賞口15及び第2大入賞口16を開放させる開放特別遊技の動作が制御される。普通図柄処理(ステップS109)では、補助遊技制御部57による普通図柄の変動表示処理およびその変動表示処理に伴う処理が行われる。補助遊技処理(ステップS110)では、補助遊技制御部57による電動チューリップ14aの開閉動作制御が行われる。また出力処理(ステップS111)では、主制御基板30から払出制御基板32及び演出制御基板33のそれぞれに対して制御用コマンドや遊技データなどを出力する処理が行われる。各基板に出力するコマンドやデータは、ステップS102〜S110の各処理において生成され、予めRAM30cにセットされている。そのため、この出力処理(ステップS111)ではそれらのRAM30cにセットされたコマンドやデータを読み出して出力する処理が行われる。そして初期値乱数更新処理(ステップS112)では、遊技データ格納部61に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数、普通図柄乱数などの各種乱数の初期値が更新される。
図8は、第1始動口スイッチ処理(図7のステップS102)及び第2始動口スイッチ処理(図7のステップS103)の詳細を示すフローチャートである。まず図8(a)に示すように、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、第1始動口13に遊技球が入球して第1始動口スイッチ41がオンになったか否かを判断する(ステップS201)。ここで第1始動口スイッチ41がオンになっていない場合には第1始動口スイッチ処理を終了する。第1始動口スイッチ41がオンになっていれば、保留記憶部62の第1始動口用の保留記憶領域に記憶されている保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップS202)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数U1が上限値に達している場合には(ステップS202でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第1始動口スイッチ処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップS202でYES)、保留数U1の値を1加算する(ステップS203)。そして第1始動口13へ入球したことによる遊技データを遊技データ格納部61から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を取得する(ステップS204)。このとき読み出した大当たり乱数の値によって、「大当たり」であるか又は「ハズレ」であるかが確定する。また「大当たり」である場合、読み出した図柄乱数の値によってその大当たり遊技として行う特別遊技の種類が確定する。また「ハズレ」である場合、読み出したリーチ乱数の値によってリーチ演出が行われるか否かが確定する。そして主制御基板30は、その遊技データに含まれる各種乱数の値に基づいて事前判定を行い(ステップS205)、その事前判定の結果を示す事前判定データを演出制御基板33に送信するためのデータとしてRAM30cにセットする(ステップS206)。尚、事前判定データには、当該遊技データが大当たりとなるか否かを示すデータや、当該遊技データに基づいて行われる特別図柄の変動パターンや変動時間などに関するデータが含まれる。またこのとき、主制御基板30は、第1始動口13に遊技球が入球して保留を記憶したことを示す保留記憶コマンドをRAM30cにセットする。この保留記憶コマンドは、事前判定データと共に、演出制御基板33に送出される。そして主制御基板30は、ステップS204で読み出した遊技データを保留記憶部62の第1始動口用の保留記憶領域に格納する(ステップS207)。以上で、第1始動口スイッチ処理が終了する。
次に図8(b)に示すように、第2始動口スイッチ処理(図7のステップS103)では、第2始動口14に遊技球が入球して第2始動口スイッチ42がオンになったか否かを判断する(ステップS301)。ここで第2始動口スイッチ42がオンになっていない場合には第2始動口スイッチ処理を終了する。第2始動口スイッチ42がオンになっていれば、保留記憶部62の第2始動口用の保留記憶領域に記憶されている保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップS302)。そして保留数U2が上限値に達している場合には(ステップS302でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第2始動口スイッチ処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップS302でYES)、保留数U2の値を1加算する(ステップS303)。そして第2始動口14に入球したことによる遊技データを遊技データ格納部61から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を取得する(ステップS304)。このとき読み出した各種乱数の値により、大当たりであるか否か、またハズレの場合はリーチ演出を行うか否かなどが確定する。そして主制御基板30は、その遊技データに含まれる各種乱数の値に基づいて事前判定を行い(ステップS305)、その事前判定の結果を示す事前判定データを演出制御基板33に送信するためのデータとしてRAM30cにセットする(ステップS306)。尚、事前判定データには、当該遊技データが大当たりとなるか否かを示すデータや、当該遊技データに基づいて行われる特別図柄の変動パターンや変動時間などに関するデータが含まれる。またこのとき、主制御基板30は、第2始動口14に遊技球が入球して保留を記憶したことを示す保留記憶コマンドをRAM30cにセットする。この保留記憶コマンドは、事前判定データと共に、演出制御基板33に送出される。そして主制御基板30は、ステップS304で読み出した遊技データを保留記憶部62の第2始動口用の保留記憶領域に格納する(ステップS307)。以上で、第2始動口スイッチ処理が終了する。
このように本実施形態では、主制御基板30が、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したことを契機として遊技データを取得すると、その遊技データの取得時に事前判定を行い、その事前判定の結果を演出制御基板33へ通知する。したがって、演出制御基板33は、主制御基板30から通知される事前判定の結果に基づいて事前判定演出を行うか否かを決定することが可能であり、その第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したタイミングとほぼ同じタイミングで事前判定演出を行うことができるようになる。
◆演出制御基板◆
次に演出制御基板33の構成について説明する。図9は、演出制御基板33の機能構成を示すブロック図である。図9に示すように、演出制御基板33のCPU33aは、事前判定データ受信部70、演出判定部71、保留図柄表示演出制御部72、コマンド受信部73、報知演出制御部74、疑似保留図柄表示演出制御部75、特別遊技演出制御部76、及び、待機演出制御部77として機能し、主制御基板30から受信する遊技データや各種コマンドに応じて様々な演出の実行を制御する。
次に演出制御基板33の構成について説明する。図9は、演出制御基板33の機能構成を示すブロック図である。図9に示すように、演出制御基板33のCPU33aは、事前判定データ受信部70、演出判定部71、保留図柄表示演出制御部72、コマンド受信部73、報知演出制御部74、疑似保留図柄表示演出制御部75、特別遊技演出制御部76、及び、待機演出制御部77として機能し、主制御基板30から受信する遊技データや各種コマンドに応じて様々な演出の実行を制御する。
事前判定データ受信部70は、主制御基板30から事前判定データを受信すると、演出判定部71を動作させる。演出判定部71は、事前判定データ受信部70が主制御基板30から事前判定データを受信した場合に、その受信した事前判定データに基づいて事前判定演出を行うか否かを決定する処理部である。すなわち、演出判定部71は、主制御基板30において遊技データが取得され、事前判定が行われたタイミングで、事前判定演出を行うか否かを決定する。例えば、事前判定データには、事前判定の結果として、保留として記憶された遊技データが大当たりとなるか否かを示すデータ、リーチとなるか否かを示すデータ、特別図柄の変動時間に関するデータなどが含まれている。そのため、演出判定部71は、事前判定データに含まれるそれらのデータに基づいて抽選を行うことにより、事前判定演出を行うか否かを決定する。例えば、主制御基板30において取得された遊技データが大当たりとなるものである場合、演出判定部71は、抽選を行うことにより、大当たりとならない場合よりも高い確率で事前判定演出を行うことを決定する。これに対し、遊技データがハズレとなるものである場合、演出判定部71は、その遊技データに基づく特別図柄の変動表示中にリーチ演出を行うか否か、或いは、その特別図柄の変動時間に基づいて抽選を行うことにより、事前判定演出を行うか否かを決定する。このような抽選では、例えば、特別図柄の変動時間が相対的に長くなるほど、変動時間が短い場合と比較して事前判定演出を行うと決定される確率が高くなる。そのため、演出判定部71は、遊技データが大当たりであるか否かにかかわらず、その遊技データに基づく特別図柄の変動時間が長くなるほど高い確率で事前判定演出を行うことを決定する。ただし、遊技データがハズレであり、特別図柄の変動時間が比較的短い場合でも、事前判定演出を行うと決定される確率は0ではない。
保留図柄表示演出制御部72は、演出制御基板33が保留記憶コマンドを受信することに伴い、保留図柄表示領域120に保留図柄を表示させるものである。保留図柄表示演出制御部72は、主制御基板30において新たに記憶された保留の保留記憶コマンドを取得すると、その新たな保留に対応する保留図柄を保留図柄表示領域120に表示する。保留図柄表示領域120には所定の上限数(例えば4つ)まで保留図柄を表示することが可能であり、保留図柄表示演出制御部72は、その上限数まで保留図柄を追加的に表示させることができる。また保留図柄表示演出制御部72は、主制御基板30から取得した保留記憶コマンドに対応する保留図柄を保留図柄表示領域120に表示するとき、演出判定部71の判定結果に基づいて複数の表示態様のうちから一の表示態様を選択して表示する。例えば事前判定データ受信部70が取得した事前判定データに基づいて演出判定部71で行われる判定により、事前判定演出を行うことが決定されなかった場合、保留図柄表示演出制御部72は、通常の表示態様で保留図柄を表示する。これに対し、事前判定データ受信部70が取得した事前判定データに基づいて演出判定部71が事前判定演出を行うことを決定した場合、保留図柄表示演出制御部72は、通常の表示態様とは異なる表示態様で保留図柄を表示する。また保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄表示領域120に保留図柄を既に表示させている状態のとき、その保留図柄の表示態様を別の表示態様に変化させることがある。更に保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄表示領域120に保留図柄を表示しているとき、その保留図柄に対して付加図柄を付加することがある。すなわち、保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄を通常とは異なる表示態様で表示したり、或いは、保留図柄に付加図柄を付加したりすることにより、保留図柄表示領域120に表示する保留図柄に対して様々な保留図柄演出を行うことが可能である。このような保留図柄演出もまた、演出判定部71の判定結果に基づいて行われるものである。
コマンド受信部73は、主制御基板30から各種コマンドを受信すると、その受信コマンドに基づき、報知演出制御部74、特別遊技演出制御部76及び待機演出制御部77のいずれかを機能させるものである。例えば主制御基板30から変動開始コマンド及び変動停止コマンドを受信すると、コマンド受信部73は、それらのコマンドを報知演出制御部74へ出力する。また主制御基板30から特別遊技開始コマンド及び特別遊技終了コマンドを受信すると、それらのコマンドを特別遊技演出制御部76へ出力する。
報知演出制御部74は、主制御基板30で特別遊技判定が行われた場合にその特別遊技判定の結果を遊技者に報知するための報知演出を制御するものである。報知演出は、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を開始することにより行われる演出であり、疑似連演出やリーチ演出などを行うこともある。報知演出制御部74は、コマンド受信部73が変動開始コマンドを受信することに伴い、その変動開始コマンドに基づいて遊技機1で行うべき演出パターンを決定する。すなわち、報知演出制御部74は、ROM33bに予め記憶されている複数の演出パターンの中から、変動開始コマンドに含まれる特別遊技判定の結果と特別図柄の変動時間とに基づき、特別図柄の変動時間に対応する演出であって、特別遊技判定の結果に対応する演出パターンを一つ選択し、その選択した演出パターンを遊技機1で行うべき演出パターンとして決定する。そして報知演出制御部74は、決定した演出パターンに基づき、3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を開始し、所定時間経過後にコマンド受信部73が変動停止コマンドを受信することに伴い、図柄変動演出を終了させて主制御基板30で行われた特別遊技判定の結果を遊技者に報知する。尚、以下においては、報知演出制御部74によって行われる報知演出を図柄変動演出と呼ぶこともある。
報知演出制御部74は、報知演出を開始するとき、疑似保留図柄表示演出制御部75を動作させ、特別遊技判定が行われた遊技データに対応する疑似保留図柄を疑似保留図柄表示領域121に表示させる。疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄表示領域121に疑似保留図柄を表示させる処理を行うものであり、報知演出制御部74からの指令に基づいて疑似保留図柄表示領域121に疑似保留図柄を表示させる。また報知演出制御部74は、報知演出を開始するとき、保留図柄表示演出制御部72を動作させ、保留図柄表示領域120に表示されている保留図柄の表示位置を1つずつシフトさせる。
疑似保留図柄表示演出制御部75は、特別遊技判定が行われた遊技データに対応する疑似保留図柄を疑似保留図柄表示領域121に表示させるとき、その遊技データに対応する保留図柄が保留図柄表示領域120に表示されていた場合にはその保留図柄の表示態様を引き継いで疑似保留図柄を表示させることができる。また疑似保留図柄表示演出制御部75は、保留図柄表示演出制御部72と同様に、疑似保留図柄表示領域121に疑似保留図柄を表示しているとき、その疑似保留図柄の表示態様を変化させることがある。更に疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄表示領域121に疑似保留図柄を表示しているとき、その疑似保留図柄に対して付加図柄を付加することもある。すなわち、疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄を通常とは異なる表示態様で表示したり、或いは、疑似保留図柄に付加図柄を付加したりすることにより、疑似保留図柄表示領域121に表示する疑似保留図柄に対して様々な疑似保留図柄演出を行うことが可能である。
特別遊技演出制御部76は、コマンド受信部73が特別遊技開始コマンドを受信することに伴い、その特別遊技開始コマンドに基づいて特別遊技演出を開始し、コマンド受信部73が特別遊技終了コマンドを受信することに伴い、特別遊技演出を終了させるものである。
待機演出制御部77は、報知演出制御部74又は特別遊技演出制御部76が演出を行っておらず、コマンド受信部73が主制御基板30からコマンドを受信しない状態が所定時間以上継続した場合に機能し、いわゆる客待ち状態で行う待機演出の実行を制御するものである。
演出制御基板33では上記各部が機能することにより、遊技機1において各種の演出が行われるようになる。特に本実施形態では、保留図柄及び疑似保留図柄による演出を従来よりも興趣性のあるものにしている。以下、保留図柄及び疑似保留図柄による演出について詳しく説明する。
◆保留図柄及び疑似保留図柄の表示態様◆
図10及び図11は、画像表示器12における保留図柄及び疑似保留図柄の一表示例を示す図である。まず図10(a)に示すように画像表示器12は、その中央に、3つの装飾図柄12a,12b,12cを表示し、その下部に、保留図柄81を表示するための保留図柄表示領域120と、疑似保留図柄80を表示するための疑似保留図柄表示領域121とを表示する。保留図柄表示領域120には、例えば最大4つの保留図柄81の表示位置を示すため予め4つの保留表示欄120a,120b,120c,120dが表示されている。また疑似保留図柄表示領域121には、現在変動中の遊技データに対応する1つの疑似保留図柄80の表示位置を示すため予め1つの疑似保留表示欄が表示される。尚、図10(a)は、3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動しておらず、しかも保留が記憶されていない状態を示している。
図10及び図11は、画像表示器12における保留図柄及び疑似保留図柄の一表示例を示す図である。まず図10(a)に示すように画像表示器12は、その中央に、3つの装飾図柄12a,12b,12cを表示し、その下部に、保留図柄81を表示するための保留図柄表示領域120と、疑似保留図柄80を表示するための疑似保留図柄表示領域121とを表示する。保留図柄表示領域120には、例えば最大4つの保留図柄81の表示位置を示すため予め4つの保留表示欄120a,120b,120c,120dが表示されている。また疑似保留図柄表示領域121には、現在変動中の遊技データに対応する1つの疑似保留図柄80の表示位置を示すため予め1つの疑似保留表示欄が表示される。尚、図10(a)は、3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動しておらず、しかも保留が記憶されていない状態を示している。
例えば図10(a)は通常遊技状態ST1での表示状態を示している。通常遊技状態ST1では、第2始動口14に遊技球が入球する可能性が極めて低いため、遊技者は第1始動口13に遊技球を入球させることを狙って遊技を進行させる。そのため、保留図柄表示領域120に含まれる4つの保留表示欄120a〜120dは、第1始動口13に遊技球が入球して記憶されている保留に対応した保留図柄を表示するものである。これに対し、例えば時短遊技状態ST3,ST4に移行して第2始動口14に遊技球が入球し易くなったときには、保留図柄表示領域120に含まれる4つの保留表示欄120a〜120dは、第2始動口14に遊技球が入球して記憶されている保留図柄を表示するものに切り替わる。また、通常遊技状態ST1であっても、第2始動口14に遊技球が入球して保留が記憶されたときには、保留図柄表示領域120に含まれる4つの保留表示欄120a〜120dは、第2始動口14に遊技球が入球して記憶されている保留図柄を表示するものに切り替わる。ただし、そのような場合であっても、第1始動口13に入球した保留が記憶されている場合には、その保留状態を表示することが好ましい。そのため、通常遊技状態ST1及び時短遊技状態ST3,ST4において第2始動口14に遊技球が入球して保留が記憶されたときには、保留図柄表示領域120に、第1始動口13に入球して記憶されている保留と第2始動口14に入球して記憶されている保留との合計8つの保留表示欄を表示させるようにしても良い。この場合、第1始動口13に対応する4つの保留表示欄と、第2始動口14に対応する4つの保留表示欄の色を変更するなど、表示態様を互いに異なるものとすることにより、第1始動口13に入球して記憶されている保留図柄と第2始動口14に入球して記憶されている保留図柄とを互いに区別して認識できるように表示しても良い。そして第2始動口14に入球して記憶された保留は、第1始動口13に入球して記憶された保留よりも優先的に消化されるため、第2始動口14に入球して記憶された保留が全て消化されると、保留図柄表示領域120に表示されていた第2始動口14に対応する4つの保留表示欄が消去され、図10(a)に示すように第1始動口13に対応する4つの保留表示欄120a〜120dが表示された状態に戻る。
図10(a)に示す状態で遊技球が例えば第1始動口13に入球し、始動条件が成立すると、主制御基板30において特別遊技判定が行われ、演出制御基板33による報知演出、すなわち図柄変動演出が開始される。これにより、画像表示器12の表示状態は、図10(b)に示すような状態となる。すなわち、疑似保留図柄表示領域121には、特別遊技判定が行われた遊技データに対応する疑似保留図柄80が表示され、遊技者に始動条件が成立したことが報知される。そして図10(b)に示すように3つの装飾図柄12a,12b,12cが上下方向に高速変動を開始し、特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かを示す報知演出が行われる。
図10(b)に示すように3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動しているとき、第1始動口13に対して更に遊技球が連続入球すると、図10(c)に示すように、保留図柄表示領域120に保留図柄81が表示される。すなわち、1つ目の保留に対応する保留図柄81が保留表示欄120aに表示され、2つ目の保留に対応する保留図柄81が保留表示欄120bに表示される。尚、3つ目の保留が記憶された場合には、3つ目の保留図柄81が保留表示欄120cに表示され、4つの目の保留が記憶された場合には、4つ目の保留図柄81が保留表示欄120dに表示される。
ここで、3つの目の保留が記憶されたときに演出判定部71が事前判定の結果に基づいて事前判定演出を行うことを決定すると、保留図柄表示演出制御部72は、図11(a)に示すように3つ目の保留表示欄120cに表示する保留図柄81を、通常とは異なる表示態様で表示する。これにより、3つ目の保留表示欄120cに表示された保留図柄81に対応する図柄変動演出が行われるときに大当たりとなるかも知れないという期待感を遊技者に与えることができる。
そして画像表示器12で行われていた図柄変動演出が終了し、次の保留が消化されるとき、図11(b)に示すように保留図柄81は1つずつその表示位置を移動する。例えば、1つ目の保留表示欄120aに表示されていた保留図柄81は、疑似保留図柄表示領域121へと移動し、疑似保留図柄80として表示される。また2つ目の保留表示欄120bに表示されていた保留図柄81が1つ目の保留表示欄120aへ移動し、3つ目の保留表示欄120cに表示されていた保留図柄81が2つ目の保留表示欄120bへ移動する。すなわち、図柄変動演出が終了する都度、保留図柄表示領域120に表示されている保留図柄81は、疑似保留図柄表示領域121に向かって1つずつ表示位置をシフトさせていく。
そして3つ目の保留が消化されるとき、通常とは異なる表示態様で表示されていた保留図柄81は、図11(c)に示すように疑似保留図柄80として疑似保留図柄表示領域121に表示される。このとき、疑似保留図柄80は、元の保留図柄81の表示態様をそのまま引き継いで表示しても良いし、元の保留図柄81とは異なる表示態様で表示しても良い。疑似保留図柄80を通常とは異なる表示態様で表示することにより、3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動する図柄変動演出が開始されると、当該図柄変動演出が大当たりとなるかも知れないという期待感を遊技者に与えることができる。
図12は、疑似保留図柄80及び保留図柄81の表示態様と期待度との関係を示す図である。疑似保留図柄80と保留図柄81の表示態様には、通常表示態様と特殊表示態様とがある。通常表示態様90は、例えばボール状の形態を所定の色で表示する図柄である。特殊表示態様には、例えば第1表示態様91〜第4表示態様94の4つの表示態様があり、それぞれ同一キャラクタの形態を有し、互いに色が異なる図柄である。例えば、第1表示態様91が白色であり、第2表示態様92が青色であり、第3表示態様93が緑色、第4表示態様が赤色である。これらの表示態様は、互いに大当たりとなる期待度が異なることを示唆しており、通常表示態様90よりも特殊表示態様である第1表示態様91〜第4表示態様94の方が大当たりとなる期待度が高いことを示唆するものである。また特殊表示態様の4つの表示態様91〜94についても大当たりとなる期待度が互いに異なることを示唆しており、第1表示態様91よりも第2表示態様92の期待度が高くなり、第2表示態様92よりも第3表示態様の期待度が高くなり、第3表示態様93よりも第4表示態様94の期待度が高くなる。
演出判定部71において事前判定演出を行わないことが決定された場合、保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄表示領域120に保留図柄81を表示するとき、通常表示態様90で保留図柄81を表示する。これに対し、演出判定部71において事前判定演出を行うことが決定された場合、保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄表示領域120に保留図柄81を表示するとき、特殊表示態様である複数の表示態様91〜94のうちから一の表示態様を選択し、その選択した表示態様で保留図柄81を表示する。例えば演出判定部71は、事前判定データに基づいて事前判定演出を行うことを決定した場合、当該遊技データに基づいて特別図柄の変動表示が行われるときの変動時間に応じて特殊表示態様に含まれる複数の表示態様91〜94のうちから一の表示態様を決定する。言い換えると、演出判定部71は、事前判定が行われた遊技データに基づく特別図柄の変動時間が長くなるほど、期待度の高い表示態様を決定する。そして保留図柄表示演出制御部72は、演出判定部71によって決定された一の表示態様と、それよりも期待度の低い表示態様とを含む複数の表示態様の中から一の表示態様を選択し、その選択した表示態様で保留図柄81を表示する。
例えば演出判定部71によって第3表示態様93が決定された場合、保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄表示領域120に保留図柄81を表示させるとき、図13(a)に示すように演出判定部71によって決定された第3表示態様93で保留図柄81を表示するようにしても良い。また、これに限らず、保留図柄表示演出制御部72は、図13(b)に示すように、はじめに演出判定部71によって決定された第3表示態様93よりも期待度の低い第1表示態様91で保留図柄81を表示し、その後、当該保留図柄81が消化されるまでの間に、保留図柄81の表示態様を、第1表示態様91から第3表示態様93へと変化させるようにしても良い。この場合、保留図柄表示演出制御部72は、期待度の低い表示態様から期待度の高い表示態様へと変化させる。言い換えると、保留図柄81の表示態様を変化させるときには、期待度の高いものから低いものへと変化させることはない。つまり、保留図柄81の表示態様を通常とは異なる特殊表示態様で表示した後であっても、特殊表示態様の表示態様を変化させて保留図柄81の期待度を更に上昇させることにより、当該保留図柄81が消化されるまでの間に遊技者の期待感を徐々に高揚させていくことができるようになる。
また疑似保留図柄表示演出制御部75も上記と同様に疑似保留図柄80の表示態様を変更することができる。疑似保留図柄表示演出制御部75は、保留を消化して報知演出制御部74による図柄変動演出が行われるとき、保留消化時の保留図柄81の表示態様を引き継いで疑似保留図柄80を表示する。またこの他にも、疑似保留図柄表示演出制御部75は、保留消化時の保留図柄81の表示態様とは異なる表示態様で疑似保留図柄80を表示することも可能である。ただしこの場合も、疑似保留図柄表示演出制御部75は、保留消化時における保留図柄81の表示態様よりも期待度の高い表示態様を選択して疑似保留図柄80を表示するのであり、保留図柄81の表示態様よりも期待度の低い表示態様に変更して疑似保留図柄80を表示させることはない。これにより、保留消化時には、遊技者の期待感をより一層高揚させることが可能であり、遊技者を失望させてしまうことはない。更に、疑似保留図柄表示演出制御部75は、報知演出制御部74による図柄変動演出が開始されてから終了するまでの期間中においても、疑似保留図柄80の表示態様をより期待度の高いものに変化させることがある。
このように本実施形態では、保留図柄81の表示態様を変化させることにより、その保留が消化されるまでの間に遊技者の期待感を高揚させることができる。また疑似保留図柄80の表示態様を変化させることにより、図柄変動演出が開始されてから終了するまでの間に遊技者の期待感を高揚させることもできる。
◆付加図柄◆
保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄表示領域120に表示している保留図柄81に対して付加図柄を付加して表示させることが可能である。同様に、疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄表示領域121に表示している疑似保留図柄80に対して付加図柄を付加して表示させることが可能である。以下、このような付加図柄について説明する。
保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄表示領域120に表示している保留図柄81に対して付加図柄を付加して表示させることが可能である。同様に、疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄表示領域121に表示している疑似保留図柄80に対して付加図柄を付加して表示させることが可能である。以下、このような付加図柄について説明する。
図14は、付加図柄82の種類と期待度との関係を示す図である。本実施形態では、疑似保留図柄80及び保留図柄81に対して複数種類の付加図柄82が付加されることがある。図14(a),(b),(c)は付加図柄82の種類を示している。図14(a)は第1図柄82aが付加図柄82として疑似保留図柄80又は保留図柄81に付加された場合を例示している。第1図柄82aは、例えば「NEXT」という文字列が表示された図柄である。図14(b)は第2図柄82bが付加図柄82として疑似保留図柄80又は保留図柄81に付加された場合を例示している。第2図柄82bは、例えば「チャンス」という文字列が表示された図柄である。図14(c)は第3図柄82cが付加図柄82として疑似保留図柄80又は保留図柄81に付加された場合を例示している。第3図柄82cは、例えば「SP」という文字列が表示された図柄である。これら第1乃至第3図柄82a〜82cはいずれも報知演出(図柄変動演出)で行われる演出の内容を示唆するものであり、図柄毎に大当たりとなる期待度が異なるものである。図14(d)は第1図柄82a乃至第3図柄82cのそれぞれの期待度を示している。図14(d)に示すように、第1図柄82aは他の図柄よりも大当たりとなる期待度が低く、第2図柄82bは第1図柄82aよりも期待度が高く、第3図柄82cよりも期待度が低い。そして第3図柄82cは、他の図柄よりも大当たりとなる期待度が最も高くなっている。したがって、疑似保留図柄80及び保留図柄81のそれぞれにこれらの付加図柄82を付加して表示することにより、疑似保留図柄80及び保留図柄81の表示態様による期待度の示唆とは別に、大当たりとなる期待度を遊技者に示唆することができる。
また疑似保留図柄表示演出制御部75及び保留図柄表示演出制御部72は、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して付加図柄82を付加するとき、1つに限らず、複数の付加図柄82を付加することがある。図15は、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対する付加図柄82の付加態様の一例を示す図である。図15(a)は、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して1つの付加図柄82が付加された状態を示している。図例では、第1図柄82aに対応する付加図柄82が1つ付加された場合を例示している。尚、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して1つの付加図柄82が付加される場合、第1図柄82aではなく、第2図柄82b又は第3図柄82cが付加されることもある。
図15(b)は、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して2つの付加図柄82が付加された状態を示している。図例では、第1図柄82aと第2図柄82bの2つの付加図柄82が付加された場合を例示している。これら2つの付加図柄82は、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して同時に付加されるものであっても良いし、1つずつ順番に付加されるものであっても良い。例えば第1図柄82aが先に付加された後、第2図柄82bが更に付加されると、それによって付加図柄82による期待度がアップすることになる。尚、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して2つの付加図柄82を付加する場合、同じ図柄を付加しても良い。その場合、同じ図柄の数が増加することにより、期待度がアップすることになる。
図15(c)は、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して3つの付加図柄82が付加された状態を示している。図例では、第1図柄82aと第2図柄82bと第3図柄82cとの3つの付加図柄82が付加された場合を例示している。これら3つの付加図柄82は、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して同時に付加されるものであっても良いし、1つずつ順番に付加されるものであっても良い。例えば第1図柄82aが先に付加された後に第2図柄82bが付加され、その後更に第3図柄82cが付加されるものであっても良い。この場合、1つずつ順に付加されていくことにより、付加図柄82の期待度が次第にアップしていくことになる。尚、疑似保留図柄80又は保留図柄81に対して3つの付加図柄82を付加する場合においても同じ図柄を付加するようにしても良い。その場合、同じ図柄の数が増加することにより、期待度がアップすることになる。
◆報知演出の演出パターン◆
次に報知演出の演出パターンについて説明する。報知演出制御部74は、上述のように主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、その変動開始コマンドに基づき、複数の演出パターンの中から図柄表示器22で行われる特別図柄の変動時間と一致する演出時間の演出パターンを選択し、その選択した演出パターンに基づく報知演出を実行する。図16は、報知演出制御部74による選択対象となる複数の演出パターンPT1〜PT7の一例を示す図である。図16に示すように、演出制御基板33のROM33bには、それぞれ演出時間の異なる複数の演出パターンが含まれており、各演出パターンは大当たりとなる期待度が異なっている。つまり、主制御基板30は、特別遊技判定の結果が大当たりである場合には、特別図柄の変動時間を、ハズレの場合よりも長い時間に決定する。また主制御基板30は、特別遊技判定の結果がハズレであっても、リーチ乱数に基づいてリーチ演出を行うと判定した場合には、リーチ演出を行わない通常のハズレの場合よりも特別図柄の変動時間を長い時間に決定する。尚、特別遊技判定の結果がハズレであっても、特別図柄の変動時間が大当たりの場合と同様の時間に設定されることもある。そして報知演出制御部74は、主制御基板30で決定される特別図柄の変動時間に対応する演出パターンを選択するため、選択した演出パターンに基づいて行われる演出の演出時間が長くなる程、大当たりとなる期待度が高くなるのである。例えば、図16に示す演出パターンPT1〜PT7の場合、変動時間が比較的長い演出パターンPT6,PT7は大当たりとなる可能性がある演出パターンであり、変動時間が比較的短い演出パターンPT1〜PT5は大当たりとなる可能性がない演出パターンである。尚、演出パターンPT6とPT7とを比較した場合、大当たりとなる期待度は変動時間の長い演出パターンPT7の方がより一層高くなる。
次に報知演出の演出パターンについて説明する。報知演出制御部74は、上述のように主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、その変動開始コマンドに基づき、複数の演出パターンの中から図柄表示器22で行われる特別図柄の変動時間と一致する演出時間の演出パターンを選択し、その選択した演出パターンに基づく報知演出を実行する。図16は、報知演出制御部74による選択対象となる複数の演出パターンPT1〜PT7の一例を示す図である。図16に示すように、演出制御基板33のROM33bには、それぞれ演出時間の異なる複数の演出パターンが含まれており、各演出パターンは大当たりとなる期待度が異なっている。つまり、主制御基板30は、特別遊技判定の結果が大当たりである場合には、特別図柄の変動時間を、ハズレの場合よりも長い時間に決定する。また主制御基板30は、特別遊技判定の結果がハズレであっても、リーチ乱数に基づいてリーチ演出を行うと判定した場合には、リーチ演出を行わない通常のハズレの場合よりも特別図柄の変動時間を長い時間に決定する。尚、特別遊技判定の結果がハズレであっても、特別図柄の変動時間が大当たりの場合と同様の時間に設定されることもある。そして報知演出制御部74は、主制御基板30で決定される特別図柄の変動時間に対応する演出パターンを選択するため、選択した演出パターンに基づいて行われる演出の演出時間が長くなる程、大当たりとなる期待度が高くなるのである。例えば、図16に示す演出パターンPT1〜PT7の場合、変動時間が比較的長い演出パターンPT6,PT7は大当たりとなる可能性がある演出パターンであり、変動時間が比較的短い演出パターンPT1〜PT5は大当たりとなる可能性がない演出パターンである。尚、演出パターンPT6とPT7とを比較した場合、大当たりとなる期待度は変動時間の長い演出パターンPT7の方がより一層高くなる。
報知演出制御部74は、変動開始コマンドに基づいて演出パターンPT6又はPT7を選択した場合、図柄変動演出を開始した後の所定のタイミングでリーチ演出を行い、そのリーチ演出で大当たりとなる期待度の高い演出を行う。またリーチ演出がノーマルリーチ演出からSPリーチ演出に発展すると大当たりとなる期待度が更に高くなり、SPリーチ演出が更に別のSPリーチ演出に発展すると大当たりとなる期待度がより一層高くなる。ノーマルリーチ演出をSPリーチ演出に移行させたり、SPリーチ演出を更に別のSPリーチ演出に移行させるためには、所定時間以上の変動時間が必要となる。それ故、変動時間が長くなる程、大当たりとなる期待度が高くなるのである。
報知演出制御部74は、図柄変動演出を開始した後、その図柄変動演出がリーチ演出へと移行するか否かを示唆するために疑似連演出を行うこともある。また報知演出制御部74は、図柄変動演出がリーチ演出へ移行した後にも、そのリーチ演出がSPリーチ演出へ発展するか否かを示唆するために疑似連演出を行うこともある。このような疑似連演出は、発生回数が多くなるほど、当該図柄変動演出で大当たりとなる期待度が高くなることを示唆する演出である。そして疑似連演出の発生回数を多くするためには、所定時間以上の変動時間が必要となるため、変動時間が長くなる程、大当たりとなる期待度が高くなる。
疑似保留図柄80及び保留図柄81に付加される付加図柄82が第1図柄82aであるとき、その付加図柄82は、図柄変動演出において疑似連演出が行われることを示唆する。図17は、疑似保留図柄80に第1図柄82aである付加図柄82が付加されている場合の図柄変動演出の一例を示す図である。報知演出制御部74は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信することに伴い、図17(a)に示すように疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出を開始する。このとき疑似保留図柄表示領域121に表示される疑似保留図柄80は、特殊表示態様として表示されており、更に第1図柄82aである付加図柄82が付加されている。疑似保留図柄80に付加された付加図柄82は、図柄変動演出において疑似連演出が行われることを示唆している。したがって、遊技者は、図柄変動演出が開始されると、その図柄変動演出において疑似連演出が行われ、大当たりとなる期待度が高くなることを予感する。
その後、報知演出制御部74は、所定のタイミングで、図17(b)に示すように3つの装飾図柄12a,12b,12cのうち、左右両側の2つの装飾図柄12a,12cを所定の図柄(リーチとならない図柄)で仮停止させ、更に中央の残り1つの装飾図柄12bを所定の疑似連図柄で仮停止させる。疑似連図柄は、疑似連演出が発生するか否かを遊技者に期待させるための専用の図柄であり、通常の図柄変動時には出現しない図柄である。中央に疑似連図柄を出現させた状態で3つの装飾図柄12a,12b,12cが仮停止すると、1回目の疑似連演出が発動されたことになる。次に報知演出制御部74は、図17(c)に示すように再び3つの装飾図柄12a,12b,12cの高速変動を開始する。このとき、疑似保留図柄80に付加されている第1図柄82の付加図柄82が消去されずにそのまま表示されている。そのため、疑似保留図柄80に付加されている付加図柄82は、2回目の疑似連演出を示唆するものとなる。報知演出制御部74は、その後の所定のタイミングで、図17(d)に示すように3つの装飾図柄12a,12b,12cのうち、左右両側の2つの装飾図柄12a,12cを所定の図柄(リーチとならない図柄)で仮停止させ、更に中央の残り1つの装飾図柄12bを疑似連図柄で仮停止させる。これにより、2回目の疑似連演出が発動されたことになる。次に報知演出制御部74は、図17(e)に示すように再び3つの装飾図柄12a,12b,12cの高速変動を開始する。このときもまた、疑似保留図柄80に付加されている第1図柄82の付加図柄82が消去されずにそのまま表示されている。そのため、疑似保留図柄80に付加されている付加図柄82は、3回目の疑似連演出を示唆するものとなる。報知演出制御部74は、その後の所定のタイミングで、図17(f)に示すように3つの装飾図柄12a,12b,12cのうち、左右両側の2つの装飾図柄12a,12cを所定の図柄(リーチとならない図柄)で仮停止させ、更に中央の残り1つの装飾図柄12bを疑似連図柄で仮停止させる。これにより、3回目の疑似連演出が発動されたことになる。続いて報知演出制御部74は、図17(g)に示すように再び3つの装飾図柄12a,12b,12cの高速変動を開始する。このとき疑似保留図柄80に付加されている第1図柄82aの付加図柄82が消去されている。つまり、疑似連演出が更に継続することは示唆されていない状態となる。そして報知演出制御部74は、3つの装飾図柄12a,12b,12cのうちの左右両側の2つの装飾図柄12a,12cを同じ図柄で停止させ、リーチ状態であることを報知してリーチ演出を行う。
このように疑似保留図柄80に疑似連演出に対応する付加図柄82が付加されているとき、図柄変動演出において付加図柄82に対応する疑似連演出が行われると、疑似保留図柄80に付加された付加図柄82が消去されるときと、消去されないときとがある。付加図柄82に対応する疑似連演出が行われたときに付加図柄82が消去されないときには、その後更に付加図柄82に対応する疑似連演出が行われることを示唆するものであるため、大当たりとなる期待度がより一層高くなる。これに対し、付加図柄82に対応する疑似連演出が行われたときに付加図柄82が消去されると、付加図柄82に対応する演出がその後も行われることが示唆されないため、大当たりとなる期待度はそれ以上高くはならない。
上記のような疑似連演出にはガセ演出がある。すなわち、2つの装飾図柄12a,12cが仮停止した状態で、中央の装飾図柄12bに疑似連図柄が現れたとしても、その疑似連図柄が画像表示器12の画面中央で仮停止するとは限らず、画面を通過してしまい、別の図柄で仮停止することもある。その場合、3つの装飾図柄12a,12b,12cは全て異なる図柄で仮停止した状態となり、その仮停止状態が確定停止状態へと変わることにより、特別遊技判定の結果がハズレであったことが報知される。そのため、疑似保留図柄80に第1図柄82aの付加図柄82が付加されているときには、疑似連演出が行われていることが確定しているのに対し、第1図柄82aの付加図柄82が付加されていないときには、疑似連演出が行われていることが確定しておらず、ガセ演出が行われる可能性があり、付加図柄82の有無によって期待度が異なるものとなる。尚、このようなガセ演出は、疑似連演出が少なくとも1回行われた後の2回目以降で行われることもある。
また疑似保留図柄80及び保留図柄81に付加される付加図柄82が第2図柄82bであるとき、その付加図柄82は、図柄変動演出においてリーチ演出が行われることを示唆する。図18は、疑似保留図柄80に第2図柄82bである付加図柄82が付加されている場合の図柄変動演出の一例を示す図である。報知演出制御部74は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信することに伴い、図18(a)に示すように疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出を開始する。このとき疑似保留図柄表示領域121に表示される疑似保留図柄80は、特殊表示態様として表示されており、更に第2図柄82bである付加図柄82が付加されている。疑似保留図柄80に付加された付加図柄82は、図柄変動演出においてリーチ演出が行われることを示唆している。したがって、遊技者は、図柄変動演出が開始されると、その図柄変動演出においてリーチ演出が行われ、大当たりとなる期待度が高くなることを予感する。
その後、報知演出制御部74は、所定のタイミングで、図18(b)に示すように3つの装飾図柄12a,12b,12cのうち、左右両側の2つの装飾図柄12a,12cを同一図柄で停止させ、リーチ状態とする。そして報知演出制御部74は、2つの装飾図柄12a,12cでリーチ状態とした後、図18(c)に示すように中央の残り1つの装飾図柄12bの変動表示を継続させ、リーチ演出を行う。このとき、疑似保留図柄80に付加されている第2図柄82bの付加図柄82が消去されている。つまり、リーチ演出が開始されると、その後更に遊技者にチャンスがあることは示唆されていない状態となる。したがって、付加図柄82によって予告された演出は全て終了したことになる。
疑似保留図柄80に第2図柄82bの付加図柄82が付加されているときには、リーチ演出が行われていることが確定しているのに対し、第2図柄82bの付加図柄82が付加されていないときには、リーチ演出が行われるか否かは不明である。また図柄変動演出が最終的に大当たりとなる場合には、必ずリーチ演出が行われる。それ故、疑似保留図柄80に第2図柄82bである付加図柄82が付加されているか否かによって大当たりとなる期待度が異なるものとなる。
更に疑似保留図柄80及び保留図柄81に付加される付加図柄82が第3図柄82cであるとき、その付加図柄82は、図柄変動演出においてリーチ演出が行われ、且つそのリーチ演出がSPリーチ演出へ発展することを示唆する。図19は、疑似保留図柄80に第3図柄82cである付加図柄82が付加されている場合の図柄変動演出の一例を示す図である。報知演出制御部74は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信することに伴い、図19(a)に示すように疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出を開始する。このとき疑似保留図柄表示領域121に表示される疑似保留図柄80は、特殊表示態様として表示されており、更に第3図柄82cである付加図柄82が付加されている。疑似保留図柄80に付加された付加図柄82は、図柄変動演出においてSPリーチ演出が行われることを示唆している。したがって、遊技者は、図柄変動演出が開始されると、その図柄変動演出においてSPリーチ演出が行われ、大当たりとなる期待度が高くなることを予感する。
その後、報知演出制御部74は、所定のタイミングで、図19(b)に示すように3つの装飾図柄12a,12b,12cのうち、左右両側の2つの装飾図柄12a,12cを同一図柄で停止させ、中央の残り1つの装飾図柄12bの変動表示を継続させるリーチ演出を行う。このとき、付加図柄82は消去されず、依然として疑似保留図柄80に付加された表示状態である。そして報知演出制御部74は、その後の所定のタイミングで、図19(c)に示すようにリーチ演出をSPリーチ演出130へと発展させ、大当たりとなる期待度が高いリーチ演出を行う。このとき、疑似保留図柄80に付加されている第2図柄82bの付加図柄82が消去されている。したがって、付加図柄82によって予告された演出は全て終了したことになる。これに対し、リーチ演出がSPリーチ演出130へ発展した後、付加図柄82が消去されずに表示された状態のままであれば、その後更に別のSPリーチ演出へ発展することが示唆されることになる。尚、リーチ演出がSPリーチ演出130へ移行して付加図柄82が消去されるときには、それと共に疑似保留図柄80を画面上から消去するようにしても良い。SPリーチ演出130では、キャラクタ動画や実写映像などによって大当たりとなる期待度が高い演出が行われるため、疑似保留図柄80を画面上から消去することにより、SPリーチ演出130の演出内容を引き立たせることができると共に、遊技者をSPリーチ演出130の演出内容だけに注目させることができるようになる。
疑似保留図柄80に第3図柄82cの付加図柄82が付加されているときには、SPリーチ演出が行われていることが確定しているのに対し、第3図柄82cの付加図柄82が付加されていないときには、SPリーチ演出が行われるか否かは不明である。また図柄変動演出が最終的に大当たりとなる場合には、比較的高い確率でSPリーチ演出が行われる。それ故、疑似保留図柄80に第3図柄82cである付加図柄82が付加されているか否かによって大当たりとなる期待度が異なるものとなる。
したがって、保留図柄表示領域120に保留図柄81が表示されているとき、或いは、疑似保留図柄表示領域121に疑似保留図柄80が表示されているとき、遊技者は、それら保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加されることを期待するようになる。ただし、本実施形態では、上述のように保留図柄81及び疑似保留図柄80の表示態様によっても大当たりとなる期待度を遊技者に示唆する構成である。このような構成では、例えば保留図柄81や疑似保留図柄80の表示態様が期待度の低いときに期待度の高い付加図柄82を付加してしまうと、付加図柄82の期待度が高いにもかかわらず、保留図柄81や疑似保留図柄80の期待度が低いため、遊技者にハズレを予感させる演出となってしまい、遊技者の遊技意欲を減退させる可能性がある。そこで本実施形態では、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様を変化させることによる期待度の示唆と、付加図柄82を付加することによる期待度の示唆とをある程度連動させることで、表示態様による期待度が低いときに付加図柄82の期待度が極端に高くなってしまう頻度を低減し、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうことを抑制できるようにしている。以下、このような遊技機1の制御について詳しく説明する。
◆保留図柄及び疑似保留図柄の表示態様と付加図柄の関係◆
図20は、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様と付加図柄82との関係を示す図である。本実施形態では、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が特殊表示態様のときに付加図柄82が付加される場合を例示する。ただし、通常表示態様90のときに付加図柄82が付加されるようにしても良い。
図20は、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様と付加図柄82との関係を示す図である。本実施形態では、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が特殊表示態様のときに付加図柄82が付加される場合を例示する。ただし、通常表示態様90のときに付加図柄82が付加されるようにしても良い。
まず図20(a)に示すように、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が第1表示態様91であるとき、第1図柄82aである付加図柄82が付加される確率は30%であり、第2図柄82bである付加図柄82が付加される確率は15%であり、第3図柄82cである付加図柄82が付加される確率は0%である。すなわち、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出において疑似連演出が行われる場合であっても第1図柄82aの付加図柄82が付加される確率は30%であり、図柄変動演出においてリーチ演出が行われる場合であっても第2図柄82bの付加図柄82が付加される確率は15%である。また保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出においてSPリーチ演出が行われる場合であっても第3図柄82cの付加図柄82が付加される確率は0%である。尚、図柄変動演出において付加図柄82に対応する演出が行われない場合には、付加図柄82が付加される確率は0%である。このように第1表示態様91は、特殊表示態様のうちで最も期待度が低いため、最も期待度の高い第3図柄82cの付加図柄82が付加されないように設定されている。
次に図20(b)に示すように、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が第2表示態様92であるとき、第1図柄82aである付加図柄82が付加される確率は50%であり、第2図柄82bである付加図柄82が付加される確率は30%であり、第3図柄82cである付加図柄82が付加される確率は10%である。すなわち、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出において疑似連演出が行われる場合であっても第1図柄82aの付加図柄82が付加される確率は50%であり、図柄変動演出においてリーチ演出が行われる場合であっても第2図柄82bの付加図柄82が付加される確率は30%である。また保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出においてSPリーチ演出が行われる場合であっても第3図柄82cの付加図柄82が付加される確率は10%である。尚、図柄変動演出において付加図柄82に対応する演出が行われない場合には、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が第2表示態様92であっても各付加図柄82が付加される確率は0%である。このように第2表示態様92は、第1表示態様91よりも期待度が高いため、第1乃至第3図柄82a〜82cの各付加図柄82が付加される確率が第1表示態様91よりも高くなる。
次に図20(c)に示すように、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が第3表示態様93であるとき、第1図柄82aである付加図柄82が付加される確率は80%であり、第2図柄82bである付加図柄82が付加される確率は70%であり、第3図柄82cである付加図柄82が付加される確率は60%である。すなわち、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出において疑似連演出が行われる場合には第1図柄82aの付加図柄82が付加される確率は80%であり、図柄変動演出においてリーチ演出が行われる場合には第2図柄82bの付加図柄82が付加される確率は70%である。また保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出においてSPリーチ演出が行われる場合には第3図柄82cの付加図柄82が付加される確率は60%である。尚、図柄変動演出において付加図柄82に対応する演出が行われない場合には、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が第3表示態様93であっても各付加図柄82が付加される確率は0%である。このように第3表示態様93は、第2表示態様92よりも期待度が高いため、第1乃至第3図柄82a〜82cの各付加図柄82が付加される確率が第2表示態様92よりも高くなる。
次に図20(d)に示すように、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が第4表示態様94であるとき、第1図柄82aである付加図柄82が付加される確率は100%であり、第2図柄82bである付加図柄82が付加される確率は80%であり、第3図柄82cである付加図柄82が付加される確率は70%である。すなわち、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出において疑似連演出が行われる場合には第1図柄82aの付加図柄82が100%の確率で付加されるようになっており、また図柄変動演出においてリーチ演出が行われる場合には第2図柄82bの付加図柄82が付加される確率は80%である。更に保留図柄81又は疑似保留図柄80に対応する図柄変動演出においてSPリーチ演出が行われる場合には第3図柄82cの付加図柄82が付加される確率は70%である。尚、図柄変動演出において付加図柄82に対応する演出が行われない場合には、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が第4表示態様94であっても各付加図柄82が付加される確率は0%である。このように第4表示態様94は、第3表示態様93よりも期待度が高いため、第1乃至第3図柄82a〜82cの各付加図柄82が付加される確率が第3表示態様93よりも高くなる。
このように遊技機1は、保留図柄81又は疑似保留図柄80がある1つの表示態様で表示されているときと、別の表示態様で表示されているときとで、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される確率が互いに異なる構成である。つまり、保留図柄81又は疑似保留図柄80が期待度の高い表示態様で表示されているときには、期待度の低い表示態様で表示されているときよりも、付加図柄82が付加される確率が高くなるように構成されている。このような構成により、保留図柄81又は疑似保留図柄80が期待度の低い表示態様で表示されているときには、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される頻度を低下させることができるため、遊技者にハズレを予感させるような演出となってしまうことを低減することが可能であり、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することができるのである。
また遊技機1は、保留図柄81又は疑似保留図柄80がある1つの表示態様で表示されているときと、別の表示態様で表示されているときとで、相対的に大当たりとなる期待度の高い付加図柄82が付加される確率が互いに異なる構成である。つまり、保留図柄81又は疑似保留図柄80が期待度の高い表示態様で表示されているときには、期待度の低い表示態様で表示されているときよりも、相対的に大当たりとなる期待度の高い付加図柄82が付加される確率が高くなるように構成されている。このような構成によれば、保留図柄81又は疑似保留図柄80が期待度の低い表示態様で表示されているときには、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して期待度の低い付加図柄82が付加される頻度を上げると共に、保留図柄81又は疑似保留図柄80が期待度の高い表示態様で表示されているときには、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して期待度の高い付加図柄82が付加される頻度を上げることができるようになる。その結果、保留図柄81や疑似保留図柄80の期待度が低いにもかかわらず、高い期待度の付加図柄82が付加されてしまう頻度を低下させることができるため、遊技者にハズレを予感させるような演出となってしまうことを低減することが可能であり、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することができるのである。
◆保留図柄及び疑似保留図柄に付加図柄を付加する際の演出◆
まず保留図柄表示演出制御部72による演出について説明する。保留図柄表示演出制御部72は、報知演出制御部74によって図柄変動演出が行われている状態のときに保留図柄81に対して付加図柄82を付加することができる。そして保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄81に対して付加図柄82を付加するとき、保留図柄81に対して付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する示唆演出を行う。
まず保留図柄表示演出制御部72による演出について説明する。保留図柄表示演出制御部72は、報知演出制御部74によって図柄変動演出が行われている状態のときに保留図柄81に対して付加図柄82を付加することができる。そして保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄81に対して付加図柄82を付加するとき、保留図柄81に対して付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する示唆演出を行う。
図21は、そのような示唆演出140の一例を示す図である。保留図柄表示演出制御部72は、演出判定部71による判定結果に基づいて少なくとも1つの保留図柄81を特殊表示態様で表示している状態で付加図柄82を付加する場合には、報知演出制御部74による図柄変動演出が開始されることに伴い、図21(a)に示すような示唆演出140を行う。保留図柄表示演出制御部72が示唆演出140を行うタイミングは、報知演出制御部74によって行われる図柄変動演出が開始されてから終了するまでの間であれば任意である。ただし、図柄変動演出がその後リーチ演出などの特別な演出へ移行するときには、その特別な演出へ移行するまでの間に示唆演出140が行われる。つまり、示唆演出140は、図柄変動演出がリーチ演出などの特別な演出に移行した後には行われない。なぜなら、リーチ演出などの特別な演出は3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動するだけの通常の図柄変動演出よりも大当たりなる期待度が高い演出であるため、遊技者の関心を示唆演出140よりも特別な演出に引き寄せることが望ましいからである。
保留図柄表示演出制御部72は、示唆演出140を開始すると、例えば図21(a)に示すように保留図柄81とは別のキャラクタ141を画面内に出現させる。このキャラクタ141は、付加図柄82と同様の形態の示唆図柄142を保持した状態で画面内に出現し、特殊表示態様の保留図柄81に対して付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する。保留図柄表示演出制御部72は、示唆図柄142を表示させるとき、第1図柄82a、第2図柄82b及び第3図柄82cのうちのいずれの図柄であるかは明示しない。すなわち、示唆演出140では、保留図柄81に対して付加図柄82が付加される可能性があることは示唆されるが、複数種類の付加図柄82のうち、いずれの付加図柄82が付加される可能性があるかは遊技者に明示されない。したがって、示唆演出140が開始されると、遊技者は、より期待度の高い付加図柄82が付加されることを期待するようになり、興趣性が向上する。
そして保留図柄表示演出制御部72は、図21(b)に示すように示唆演出140を付加確定演出143へと発展させる。付加確定演出143では、例えばキャラクタ141が特殊表示態様の保留図柄81に対して示唆図柄142を放り投げる演出144が行われる。この付加確定演出143が行われることにより、保留図柄81に付加図柄82が付加されることが確定する。そして示唆図柄142が保留図柄81に到達すると、示唆図柄142が付加図柄82に変化し、保留図柄81に付加図柄82が付加された状態で表示されると共に、第1図柄82a、第2図柄82b及び第3図柄82cのうちのいずれの付加図柄82が付加されたかが明示される。図21(b)の例では、第1図柄82aの付加図柄82が付加された場合を例示している。その後、保留図柄表示演出制御部72は、図21(c)に示すようにキャラクタ141を画面内から退避させ示唆演出140を終了させる。
また保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄81に付加図柄82を付加すると、図21(d)に示すように、保留図柄81の表示態様をより期待度の高い表示態様に変化させることがある。これにより、保留図柄81と付加図柄82とによって表される大当たりの期待度が更にアップするので、遊技者の期待感を更に高揚させることができる。ただし、保留図柄81に付加図柄82が付加された場合であっても、保留図柄81の表示態様が変化しないこともある。したがって、保留図柄81に付加図柄82が付加されると、遊技者は、保留図柄81の表示態様が変化することを期待するようになるため、興趣性がより一層向上する。
保留図柄表示演出制御部72は、保留図柄81に対応する保留が消化されるまでの間に、上記のような示唆演出140を複数回繰り返し実行することにより、保留図柄81に複数の付加図柄82を付加することが可能である。
また保留図柄表示演出制御部72によって行われる示唆演出140にはガセ演出がある。図22は、示唆演出140のガセ演出を示す図である。保留図柄表示演出制御部72は、示唆演出140を開始すると、例えば図22(a)に示すように、示唆図柄142を保持した別のキャラクタ141を画面内に出現させる。キャラクタ141の出現により、特殊表示態様の保留図柄81に対して付加図柄82が付加される可能性があることが示唆される。したがって、示唆演出140が開始されると、遊技者は、より期待度の高い付加図柄82が付加されることを期待するようになる。そして保留図柄表示演出制御部72は、上述の付加確定演出143を行うことなく、図22(b)に示すようにキャラクタ141を画面内から退避させ示唆演出140を終了させる。この場合、保留図柄81には、付加図柄82が付加されない。その後、保留図柄表示演出制御部72は、図22(c)に示すように示唆演出140の開始前と同じ状態で保留図柄81を表示する。ただし、保留図柄表示演出制御部72は、示唆演出140において保留図柄81に付加図柄82を付加しなかった場合でも、その後、保留図柄81の表示態様を変化させるようにしても良い。その場合、付加図柄82が付加されなかったことで低下した遊技者の期待感を保留図柄81の表示態様変化により高揚させることができる。尚、このようなガセ演出も上記と同様、報知演出制御部74によって行われる図柄変動演出が開始されてから終了するまでの間であれば任意のタイミングで実行可能であり、図柄変動演出がその後リーチ演出などの特別な演出へ移行するときには、その特別な演出へ移行するまでの間に行われる。
ここで保留図柄81の表示態様が変化する確率は、保留図柄81に付加図柄82が付加されるときと、付加されないときとで、互いに異なるように設定される。具体的には、保留図柄81に付加図柄82が付加されるときには比較的高い確率で保留図柄81の表示態様を変化させるように設定され、付加図柄82が付加されないときには付加図柄82が付加されるときよりも保留図柄81の表示態様を変化させる確率が低くなるように設定される。これにより、遊技者は、保留図柄81に付加図柄82が付加されることをより一層期待するようになるため、示唆演出140の興趣性が向上する。
また保留図柄表示演出制御部72は、1回の示唆演出140において同時に複数の付加図柄82が付加される可能性があることを示唆することもある。図23は、そのような示唆演出140の一例を示す図である。保留図柄表示演出制御部72は、演出判定部71による判定結果に基づいて少なくとも1つの保留図柄81を特殊表示態様で表示している状態で複数の付加図柄82を付加する場合には、報知演出制御部74による図柄変動演出が開始されることに伴い、図23(a)に示すような示唆演出140を行う。すなわち、保留図柄表示演出制御部72は、画面内に複数の示唆図柄142を保持したキャラクタ141を出現させる。このときもまた、複数の示唆図柄142のそれぞれが、第1図柄82a、第2図柄82b及び第3図柄82cのうちのいずれの図柄であるかは明示しない。
そして保留図柄表示演出制御部72は、図23(b)に示すように示唆演出140を付加確定演出143へと発展させる。付加確定演出143では、例えばキャラクタ141が特殊表示態様の保留図柄81に対して複数の示唆図柄142を同時に放り投げる演出144が行われる。この付加確定演出143が行われることにより、保留図柄81に複数の付加図柄82が付加されることが確定する。そして複数の示唆図柄142が保留図柄81に到達すると、複数の示唆図柄142のそれぞれが付加図柄82に変化し、保留図柄81に複数の付加図柄82が付加された状態で表示されると共に、第1図柄82a、第2図柄82b及び第3図柄82cのうちのいずれの付加図柄82が付加されたかが明示される。図23(b)の例では、第1図柄82aと第2図柄82bと第3図柄82cとの3つの異なる付加図柄82が付加された状態を例示している。このように1回の示唆演出140で保留図柄81に複数の付加図柄82を同時に付加する演出は、保留図柄81の期待度を一気に上昇させるため、興趣性がかなり高い演出である。
一方、図23(c)及び(d)は、図23(a)及び(b)と同様に示唆演出140によって3つの付加図柄82が保留図柄81に付加される場合を示すものである。ただし、図23(c)及び(d)の例では、最終的に3つの同じ付加図柄82が付加された状態を例示している。図23(d)では、保留図柄81に第1図柄82aの付加図柄82が3つ付加されており、これによって疑似連演出が少なくとも3回行われることが示唆されている。
このように1回の示唆演出140で同時に複数の付加図柄82が保留図柄81に付加されるときには、同じ種類の付加図柄82が付加されるときと、異なる種類の付加図柄82が付加されるときとがある。同じ種類の付加図柄82が付加されたときと、異なる種類の付加図柄82が付加されたときとで、保留図柄81に対応する保留が大当たりとなる期待度が異なるため、遊技者は複数の付加図柄82がどのような態様で付加されるかという点に興味を持つようになるため、この点においても興趣性の高い演出である。
尚、保留図柄表示演出制御部72は、1回の示唆演出140において保留図柄81に複数の付加図柄82を付加し、その後に保留図柄81の表示態様を変化させるときには、保留図柄81の期待度が一気に複数段階跳ね上がるようにして表示態様を変化させるようにしても良い。
次に疑似保留図柄表示演出制御部75による演出について説明する。疑似保留図柄表示演出制御部75は、報知演出制御部74によって図柄変動演出が行われている状態のときに疑似保留図柄80に対して付加図柄82を付加することができる。そして疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄80に対して付加図柄82を付加するとき、上記と同様に、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する示唆演出140を行う。
図24は、そのような示唆演出140の一例を示す図である。疑似保留図柄表示演出制御部75は、主制御基板30において特別遊技判定が行われることに伴い、図柄変動演出の対象となる遊技データに基づいた疑似保留図柄80を疑似保留図柄表示領域121に表示させる。このとき、疑似保留図柄80に対応する保留図柄81がそれ以前に保留図柄表示領域120に表示されていれば、その保留図柄81の表示態様を引き継いだ状態で疑似保留図柄80を表示させる。ただし、疑似保留図柄表示演出制御部75は、保留図柄81をシフトさせて疑似保留図柄表示領域121に疑似保留図柄80を表示させる際に保留図柄81よりも期待度の高い表示態様に変更して疑似保留図柄80を表示させるようにしても良い。
疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄80を特殊表示態様で表示している状態で付加図柄82を付加する際、3つの装飾図柄12a,12b,12cの変動表示を開始した後に、図24(a)に示すような示唆演出140を行う。疑似保留図柄表示演出制御部75が示唆演出140を行うタイミングは、報知演出制御部74によって行われる図柄変動演出が開始されてから終了するまでの間であれば任意である。ただし、図柄変動演出がその後リーチ演出などの特別な演出へ移行するときには、その特別な演出へ移行するまでの間に示唆演出140が行われる。つまり、示唆演出140は、図柄変動演出がリーチ演出などの特別な演出に移行した後には行われない。なぜなら、リーチ演出などの特別な演出は3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動するだけの通常の図柄変動演出よりも大当たりなる期待度が高い演出であるため、遊技者の関心を示唆演出140よりも特別な演出に引き寄せることが望ましいからである。これに対し、図柄変動演出において複数回の疑似連演出が行われる場合には、その疑似連演出の途中で示唆演出140を行うようにしても良い。例えば疑似連演出が1回行われた後、2回目の疑似連演出が行われる前に第1図柄82aの付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する示唆演出140を行うようにしても良い。
疑似保留図柄表示演出制御部75は、示唆演出140を開始すると、例えば図24(a)に示すように疑似保留図柄80とは別のキャラクタ141を画面内に出現させる。このキャラクタ141は、付加図柄82と同様の形態の示唆図柄142を保持した状態で画面内に出現し、特殊表示態様の疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する。疑似保留図柄表示演出制御部75は、示唆図柄142を表示させるとき、第1図柄82a、第2図柄82b及び第3図柄82cのうちのいずれの図柄であるかは明示しない。すなわち、示唆演出140では、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される可能性があることは示唆されるが、複数種類の付加図柄82のうち、いずれの付加図柄82が付加される可能性があるかは遊技者に明示されない。したがって、示唆演出140が開始されると、遊技者は、より期待度の高い付加図柄82が疑似保留図柄80に付加されることを期待するようになり、興趣性が向上する。
そして疑似保留図柄表示演出制御部75は、図24(b)に示すように示唆演出140を付加確定演出143へと発展させる。付加確定演出143では、例えばキャラクタ141が特殊表示態様の疑似保留図柄80に対して示唆図柄142を放り投げる演出144が行われる。この付加確定演出143が行われることにより、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されることが確定する。そして示唆図柄142が疑似保留図柄80に到達すると、示唆図柄142が付加図柄82に変化し、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加された状態で表示されると共に、第1図柄82a、第2図柄82b及び第3図柄82cのうちのいずれの付加図柄82が付加されたかが明示される。図24(b)の例では、第1図柄82aの付加図柄82が付加された場合を例示している。その後、疑似保留図柄表示演出制御部75は、図24(c)に示すようにキャラクタ141を画面内から退避させ示唆演出140を終了させる。
また疑似保留図柄表示演出制御部75は、疑似保留図柄80に付加図柄82を付加すると、図24(d)に示すように、疑似保留図柄80の表示態様をより期待度の高い表示態様に変化させることがある。これにより、疑似保留図柄80と付加図柄82とによって表される大当たりの期待度が更にアップするので、遊技者の期待感を更に高揚させることができる。ただし、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加された場合であっても、疑似保留図柄80の表示態様が変化しないこともある。したがって、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されると、遊技者は、疑似保留図柄80の表示態様が変化することを期待するようになるため、興趣性がより一層向上する。
疑似保留図柄表示演出制御部75は、図柄変動演出が特別な演出に移行するまでの間に上記のような示唆演出140を複数回繰り返し実行することもある。これにより、疑似保留図柄80に複数の付加図柄82を付加することが可能である。
また疑似保留図柄表示演出制御部75によって行われる示唆演出140にはガセ演出もある。すなわち、疑似保留図柄表示演出制御部75は、示唆演出140を開始すると、例えば図24(a)に示すように示唆図柄142を保持したキャラクタ141を画面内に出現させた後、図24(b)の付加確定演出143を行うことなく、図24(c)に示すように示唆図柄142を保持した状態のキャラクタ141をそのまま画面内から退避させて示唆演出140を終了させる。この場合、疑似保留図柄80には、付加図柄82が付加されない。その後、疑似保留図柄表示演出制御部75は、示唆演出140の開始前と同じ状態で疑似保留図柄80を表示する。ただし、疑似保留図柄表示演出制御部75は、示唆演出140において疑似保留図柄80に付加図柄82を付加しなかった場合でも、その後、疑似保留図柄80の表示態様を変化させるようにしても良い。その場合、付加図柄82が付加されなかったことで低下した遊技者の期待感を疑似保留図柄80の表示態様変化により高揚させることができる。尚、このようなガセ演出も上記と同様、報知演出制御部74によって行われる図柄変動演出が開始されてから終了するまでの間であれば任意のタイミングで実行可能であり、図柄変動演出がその後リーチ演出などの特別な演出へ移行するときには、その特別な演出へ移行するまでの間に行われる。
また疑似保留図柄80の表示態様が変化する確率は、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されるときと、付加されないときとで、互いに異なるように設定される。具体的には、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されるときには比較的高い確率で疑似保留図柄80の表示態様を変化させるように設定され、付加図柄82が付加されないときには付加図柄82が付加されるときよりも疑似保留図柄80の表示態様を変化させる確率が低くなるように設定される。これにより、遊技者は、図柄変動演出が開始されると、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されることをより一層期待するようになるため、示唆演出140の興趣性が向上する。
また疑似保留図柄表示演出制御部75は、保留図柄表示演出制御部72と同様に、1回の示唆演出140において同時に複数の付加図柄82が付加される可能性があることを示唆することもある。
ところで、疑似保留図柄表示領域121における疑似保留図柄80が特殊表示態様で表示されているとき、保留図柄表示領域120の表示されている保留図柄81も特殊表示態様で表示されていることがある。そのような場合、保留図柄表示演出制御部72による示唆演出140と、疑似保留図柄表示演出制御部75による示唆演出140とが同時に行われると、効果的な演出を行うことができなくなる。そのため、疑似保留図柄80と保留図柄81との双方が特殊表示態様で表示されているとき、演出制御基板33は、保留図柄表示演出制御部72による示唆演出140と、疑似保留図柄表示演出制御部75による示唆演出140とのいずれか一方だけが行われるように制御する。例えば疑似保留図柄80と保留図柄81との双方が特殊表示態様で表示されているとき、演出制御基板33は、疑似保留図柄表示演出制御部75による示唆演出140を行わせ、保留図柄表示演出制御部72による示唆演出140を行わせないように制御する。これにより、現在の図柄変動演出が行われている遊技データに対応する疑似保留図柄80に対する演出を優先的に行うことができるという利点がある。
◆保留図柄及び疑似保留図柄の表示態様と付加図柄の数◆
演出制御基板33は、保留図柄81又は疑似保留図柄80に付加図柄82を付加する際、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様に応じて、保留図柄81又は疑似保留図柄80に付加する付加図柄82の数に制限を設けても良い。図25は、その場合の保留図柄81及び疑似保留図柄80の表示態様と付加図柄82の数との関係の一例を示す図である。尚、図25では、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が特殊表示態様の第1表示態様91であるときには1つの付加図柄82を付加可能であり、第2表示態様92であるときには2つの付加図柄82を付加可能であり、第3表示態様93及び第4表示態様94であるときには3つの付加図柄82を付加可能な場合を例示している。
演出制御基板33は、保留図柄81又は疑似保留図柄80に付加図柄82を付加する際、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様に応じて、保留図柄81又は疑似保留図柄80に付加する付加図柄82の数に制限を設けても良い。図25は、その場合の保留図柄81及び疑似保留図柄80の表示態様と付加図柄82の数との関係の一例を示す図である。尚、図25では、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が特殊表示態様の第1表示態様91であるときには1つの付加図柄82を付加可能であり、第2表示態様92であるときには2つの付加図柄82を付加可能であり、第3表示態様93及び第4表示態様94であるときには3つの付加図柄82を付加可能な場合を例示している。
例えば図25(a)に示すように保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が特殊表示態様の第1表示態様91であるとき、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して1つの付加図柄82が付加されると、図25(b)に示すような表示状態となる。第1表示態様91では、これ以上の付加図柄82を付加することができない。そのため、演出制御基板33は、図25(c)に示すように保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様を第1表示態様91から第2表示態様92に変化させる。これにより、保留図柄81又は疑似保留図柄80に付加することが可能な付加図柄82の数が1つ増える。そして演出制御基板33は、図25(d)に示すように第2表示態様92の保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して2つ目の付加図柄82を付加する。第2表示態様91では、これ以上の付加図柄82を付加することができない。そのため、演出制御基板33は、図25(e)に示すように保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様を第2表示態様92から第3表示態様93に変化させる。これにより、保留図柄81又は疑似保留図柄80に付加することが可能な付加図柄82の数が再び1つ増える。そして演出制御基板33は、図25(f)に示すように第3表示態様93の保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して3つ目の付加図柄82を付加する。その後、演出制御基板33は、図25(g)に示すように保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様を第3表示態様93から第4表示態様94に更に変化させるようにしても良い。
このように保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様に応じて保留図柄81又は疑似保留図柄80に付加する付加図柄82の数に制限を設けておくことにより、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82を1つずつ付加していくときにはそれに連動して保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が変化していくことになる。それ故、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様によって遊技者に示唆される期待度と、付加図柄82の数によって遊技者に示唆される期待度とが互いに一致するようになり、興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
◆演出制御基板33の動作◆
次に演出制御基板33によって行われる具体的な動作について説明する。図26は、演出制御基板33によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、例えばこのフローチャートに示す処理を所定時間間隔(例えば2ms間隔)で繰り返し実行する。この処理を開始すると、演出制御基板33は、主制御基板30から保留記憶コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS1001)。そして保留記憶コマンドを受信している場合(ステップS1001でYES)、演出制御基板33は、保留コマンド処理を行う(ステップS1002)。演出制御基板33は、主制御基板30から保留記憶コマンドを受信するときには、その新たな保留に基づいて行われた事前判定の結果を示す事前判定データを保留記憶コマンドと同時に受信する。そのため、保留コマンド処理では、受信した保留記憶コマンドに基づく保留管理が行われると共に、受信した事前判定データに基づいて事前判定演出を行うか否かが決定され、その決定結果に基づいて保留図柄表示領域120に新たな保留図柄81を表示させる処理が行われる。尚、この保留コマンド処理の詳細については後述する。一方、保留記憶コマンドを受信していない場合(ステップS1001でNO)、ステップS1002の処理はスキップする。
次に演出制御基板33によって行われる具体的な動作について説明する。図26は、演出制御基板33によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、例えばこのフローチャートに示す処理を所定時間間隔(例えば2ms間隔)で繰り返し実行する。この処理を開始すると、演出制御基板33は、主制御基板30から保留記憶コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS1001)。そして保留記憶コマンドを受信している場合(ステップS1001でYES)、演出制御基板33は、保留コマンド処理を行う(ステップS1002)。演出制御基板33は、主制御基板30から保留記憶コマンドを受信するときには、その新たな保留に基づいて行われた事前判定の結果を示す事前判定データを保留記憶コマンドと同時に受信する。そのため、保留コマンド処理では、受信した保留記憶コマンドに基づく保留管理が行われると共に、受信した事前判定データに基づいて事前判定演出を行うか否かが決定され、その決定結果に基づいて保留図柄表示領域120に新たな保留図柄81を表示させる処理が行われる。尚、この保留コマンド処理の詳細については後述する。一方、保留記憶コマンドを受信していない場合(ステップS1001でNO)、ステップS1002の処理はスキップする。
次に演出制御基板33は、主制御基板30から保留記憶コマンド以外の他のコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS1003)。保留記憶コマンド以外の他のコマンドを受信していない場合(ステップS1003でNO)、演出制御基板33による処理は、ステップS1013へ進む。これに対し、主制御基板30から保留記憶コマンド以外の他のコマンドを受信している場合(ステップS1003でYES)、演出制御基板33は、まず受信したコマンドが変動開始コマンドであるか否かを判断する(ステップS1004)。その結果、変動開始コマンドであれば(ステップS1005)、演出制御基板33は、保留図柄表示領域120に表示されている保留図柄81の表示位置を1つずつシフトさせると共に、疑似保留図柄表示領域121に疑似保留図柄80を表示させる保留図柄シフト処理を行い(ステップS1005)、変動開始コマンドに基づいて演出パターンを決定してから報知演出を開始する(ステップS1006)。このとき、既に記憶されていた保留を消化して報知演出を開始するときには、例えば消化対象となる保留図柄81の表示態様を引き継ぎ、同じ表示態様で疑似保留図柄80を表示させる。尚、受信コマンドが変動開始コマンドでなかった場合(ステップS1006でNO)、ステップS1005,S1006の処理はスキップする。
続いて演出制御基板33は、受信したコマンドが変動停止コマンドであるか否かを判断し(ステップS1007)、変動停止コマンドであれば(ステップS1007でYES)、現在実行中の図柄変動演出を特別遊技判定の結果に対応する図柄で停止させ、報知演出を終了させる(ステップS1008)。尚、受信したコマンドが変動停止コマンドでない場合(ステップS1007でNO)、ステップS1008の処理はスキップする。
続いて演出制御基板33は、受信したコマンドが特別遊技開始コマンドであるか否かを判断し(ステップS1009)、特別遊技開始コマンドであれば(ステップS1009でYES)、特別遊技の種類に応じた特別遊技演出の実行を開始する(ステップS1010)。尚、受信したコマンドが特別遊技開始コマンドでない場合(ステップS1009でNO)、ステップS1010の処理はスキップする。
尚、演出制御基板33は、特別遊技演出の実行中、主制御基板30からVゲート通過コマンドを受信することがある。その場合、演出制御基板33は、特別遊技演出実行中に、遊技球がVゲート18を通過したことを示す演出を行い、特別遊技終了後の確率状態が高確率状態となることを遊技者に報知する。
続いて演出制御基板33は、受信したコマンドが特別遊技終了コマンドであるか否かを判断し(ステップS1011)、特別遊技終了コマンドであれば(ステップS1011でYES)、現在実行中の特別遊技演出を終了させる(ステップS1012)。尚、受信したコマンドが特別遊技終了コマンドでない場合(ステップS1011でNO)、ステップS1012の処理はスキップする。
続いて演出制御基板33は、受信したコマンドが特別遊技終了コマンドであるか否かを判断し(ステップS1011)、特別遊技終了コマンドであれば(ステップS1011でYES)、現在実行中の特別遊技演出を終了させる(ステップS1012)。尚、受信したコマンドが特別遊技終了コマンドでない場合(ステップS1011でNO)、ステップS1012の処理はスキップする。
続いて演出制御基板33は、待機演出の開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS1013)。すなわち、演出制御基板33は、図柄変動演出又は特別遊技演出が行われておらず、主制御基板30からコマンドを受信しない状態が所定時間以上継続した場合に待機演出の開始タイミングであると判断する。そして演出制御基板33は、待機演出の開始タイミングである場合(ステップS1013でYES)、待機演出の実行を開始する(ステップS1014)。尚、待機演出の開始タイミングでない場合(ステップS1013でNO)、ステップS1014の処理はスキップする。
続いて演出制御基板33は、特別遊技判定の結果を報知するための図柄変動演出の実行中であるか否かを判断する(ステップS1015)。その結果、図柄変動演出の実行中である場合(ステップS1015でYES)、演出制御基板33は、疑似保留図柄演出処理(ステップS1016)と、保留図柄演出処理(ステップS1017)とを順に実行する。尚、図柄変動演出の実行中でない場合(ステップS1015でNO)、ステップS1016,S1017の処理はスキップする。
図27は、保留コマンド処理(図26のステップS1002)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、主制御基板30から受信した保留記憶コマンドに基づき保留記憶処理を行う(ステップS1101)。これにより、主制御基板30で管理される保留状態と同じ保留状態を演出制御基板33が管理することができる。そして演出制御基板33は、主制御基板30から受信した事前判定データを取得し(ステップS1102)、その事前判定データに基づき演出判定処理を行う(ステップS1103)。この演出判定処理により事前判定演出を行うか否かが決定される。そして演出制御基板33は、演出判定処理により事前判定演出を行うことが決定されたか否かを判断し(ステップS1104)、事前判定演出を行わない場合には(ステップS1104でNO)、受信した保留記憶コマンドに対応する保留図柄81を通常表示態様90で表示させる(ステップS1105)。
これに対し、事前判定演出を行う場合(ステップS1104でYES)、保留図柄81の表示態様として、複数の特殊表示態様のうちから一の表示態様を決定する(ステップS1106)。このとき演出制御基板33は、特殊表示態様に含まれる複数の表示態様のうちから、受信した保留記憶コマンドに対応する遊技データに基づいて行われる特別図柄の変動時間に応じて、新たに保留図柄81として表示すべき期待度の最大値を設定し、その最大値に対応する表示態様又はその最大値に対応する表示態様よりも期待度の低い表示態様を選択して一の表示態様を決定する。そして演出制御基板33は、特殊表示態様に含まれる複数の表示態様のうち、ステップS1106で決定した一の表示態様で保留図柄81を表示させる(ステップS1107)。したがって、受信した保留記憶コマンドに対応する遊技データが大当たりとなるものであっても、保留図柄81が常に第4表示態様94で表示されるとは限らず、第1表示態様91で表示されることもある。
図28は、演出判定処理(図27のステップS1102)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、主制御基板30から受信した事前判定データに基づき、主制御基板30で行われた事前判定の結果を解析する(ステップS1201)。そして演出制御基板33は、受信した事前判定の結果が大当たりとなるものであるか否かを判断し(ステップS1202)、大当たりとなるものである場合(ステップS1202でYES)、第1の抽選を行う(ステップS1203)。また事前判定の結果が大当たりとなるものでなかった場合(ステップS1202でNO)、演出制御基板33は、事前判定データに含まれるデータに基づき、新たに記憶された保留がリーチ演出を行うものであるか否かを判断し(ステップS1204)、リーチ演出を行うものである場合には(ステップS1204でYES)、更に変動時間が所定時間以上であるか否かを判断する(ステップS1205)。その結果、変動時間が所定時間以上である場合(ステップS1205でYES)、演出制御基板33は、第2の抽選を行う(ステップS1206)。更に遊技データがリーチ演出を行うものではなく(ステップS1204でNO)、また変動時間も所定時間未満である場合(ステップS1205でNO)、演出制御基板33は、第3の抽選を行う(ステップS1207)。第1乃至第3の抽選は、事前判定演出を行うか否かを決定するための抽選であり、事前判定演出を行うことに当選する確率が互いに異なるものである。第1の抽選では、第2及び第3の抽選よりも高い確率で事前判定演出を行うことに当選し、第2の抽選では、第3の抽選よりも高い確率で事前判定演出を行うことに当選する。例えば、第1の抽選では、90%程度の確率で当選し、第2の抽選では40%程度の確率で当選し、第3の抽選では5%程度の確率で当選する。尚、事前判定が行われた遊技データが大当たりとなるものであるには常に事前判定演出を行うこととし、第1の抽選を行わないようにしても良い。そして演出制御基板33は、ステップS1203,S1206,S1207のいずれかの抽選に当選したか否かを判断し(ステップS1208)、当選していれば(ステップS1208でYES)、事前判定演出を行うことを決定する(ステップS1209)。尚、ステップS1203,S1206,S1207のいずれかの抽選が行われた結果、ハズレであれば(ステップS1208でNO)、ステップS1209の処理は行わず、事前判定演出は行われない。
図29は、疑似保留図柄演出処理(図26のステップS1016)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、報知演出実行中にこの処理を開始すると、現在表示中の疑似保留図柄80の表示態様を確認し(ステップS1301)、特殊表示態様であるか否かを判断する(ステップS1302)。その結果、疑似保留図柄80が特殊表示態様で表示されている場合(ステップS1302でYES)、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加されることを示唆する示唆演出140を行うか否かを判断する(ステップS1303)。このとき、演出制御基板33は、抽選を行うことによって示唆演出140を行うか否かを判断するようにしても良い。例えば、現在実行中の報知演出において疑似連演出やリーチ演出、SPリーチ演出が行われるか否かを判断し、それらの演出が行われる場合には抽選により比較的高い確率で示唆演出140を行うことを決定する。ただし、それらの演出に対応する付加図柄82が疑似保留図柄80に対して既に付加されている場合は示唆演出140を行わないことを決定する。例えば、保留図柄81の表示態様を引き継いで疑似保留図柄80を表示させたとき、既に図柄変動演出中に行われる演出に対応した付加図柄82が付加されていれば、示唆演出140を行わない。また演出制御基板33は、現在実行中の報知演出において疑似連演出やリーチ演出、SPリーチ演出が行われない場合であっても抽選を行い、所定の確率でガセ演出として示唆演出140を行うことを決定しても良い。
演出制御基板33は、示唆演出140を行うことを決定した場合(ステップS1303でYES)、示唆演出140の実行可能タイミングであるか否かを判断する(ステップS1304)。例えば、演出制御基板33は、現在実行中の報知演出が3つの装飾図柄12a,12b,12cの全てを変動させている状態であれば、示唆演出140を実行可能なタイミングであると判断する。これに対し、現在実行中の報知演出が既にリーチ演出などの特別な演出に移行していれば、示唆演出140は実行可能なタイミングではない。そして示唆演出140を実行可能なタイミングである場合(ステップS1304でYES)、演出制御基板33は、示唆演出140の実行を開始させる。これにより、画像表示器12の画面内に示唆図柄142を保持したキャラクタ141が出現し、特殊表示態様の疑似保留図柄80に付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する示唆演出140が行われる。
演出制御基板33は、示唆演出140を開始すると、疑似保留図柄80に付加図柄82を付加するか否かを判断する(ステップS1306)。例えば実行中の報知演出において疑似連演出やリーチ演出、SPリーチ演出が行われる場合、それらに対応する付加図柄82が既に付加されているか否かを判断し、未だ付加図柄82が付加されていなければ付加図柄82を付加することを決定する。このとき、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に付加すべき付加図柄82の数と、付加図柄82の種類とを決定する。尚、付加図柄82を1つ付加する場合には、複数種類の付加図柄82のうち、期待度の低いものから順に付加すべき付加図柄82を決定する。また演出制御基板33は、ガセ演出として示唆演出140を行っている場合、付加図柄82を付加しないことを決定する。
演出制御基板33は、示唆演出140において付加図柄82を付加することを決定した場合(ステップS1306でYES)、示唆演出140を付加確定演出145に移行させて付加確定演出145の実行を開始させる(ステップS1307)。これにより、キャラクタ141が疑似保留図柄80に対して示唆図柄142を放り投げる演出が行われ、疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されることが報知される。その後、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に対して付加図柄82を付加した状態で表示し、期待度がアップしたことを報知する(ステップS1308)。
尚、示唆演出140を行わない場合(ステップS1303でNO)、又は示唆演出140を実行可能なタイミングでない場合(ステップS1304でNO)、上述のステップS1305の処理はスキップする。また示唆演出140がガセ演出である場合(ステップS1306でNO)、上述のステップS1307,S1308はスキップする。
続いて演出制御基板33は、疑似保留図柄80の表示態様を変更可能であるか否かを判断する(ステップS1309)。すなわち、特殊表示態様である疑似保留図柄80の表示態様が第4表示態様94ではなく、更に期待度の高い表示態様に変更可能であるか否かを判断する。その結果、表示態様の変更が可能である場合(ステップS1309でYES)、演出制御基板33は、疑似保留図柄80の表示態様を変更するか否かを判断する(ステップS1310)。ここでは、疑似保留図柄80の表示態様が現在実行中の報知演出の期待度に対応する表示態様となっているか否かが判断され、疑似保留図柄80の表示態様の期待度が報知演出の期待度よりも低いときには疑似保留図柄80の期待度を変更することが決定される。尚、報知演出の期待度は変動時間によって定まるため、演出制御基板33は、報知演出の変動時間に応じて疑似保留図柄80の表示態様を変更するか否かを判断する。そして疑似保留図柄80の表示態様を変更する場合(ステップS1310でYES)、ステップS1312の処理へと進む。
また演出制御基板33は、ステップS1302において現在表示中の疑似保留図柄80の表示態様が特殊表示態様でなかった場合(ステップS1302でNO)、通常表示態様90から特殊表示態様に変更するか否かを判断する(ステップS1311)。ここでは、例えば現在実行中の報知演出の期待度が所定の期待度以上であるか否かが判断され、所定の期待度以上である場合に通常表示態様90から特殊表示態様に変更することが決定される。また現在実行中の報知演出の期待度が所定の期待度以上ではない場合であっても、演出制御基板33は、抽選などを行うことにより、通常表示態様90から特殊表示態様のうちの最も期待度の低い第1表示態様91に変更することを決定しても良い。そして疑似保留図柄80の表示態様を通常表示態様90から特殊表示態様へ変更する場合(ステップS1311でYES)、ステップS1312の処理へと進む。
そして演出制御基板33は、疑似保留図柄80の表示態様を変更する(ステップS1312)。これにより、現在実行中の報知演出において大当たりとなる期待度がアップしたことが報知されるため、遊技者の期待感を高揚させることができる。その後、演出制御基板33は、報知演出連動処理を実行する(ステップS1313)。尚、ステップS1309で疑似保留図柄80の表示態様の変更が可能でないと判断した場合(ステップS1309でNO)、又は、ステップS1310で疑似保留図柄80の表示態様を変更しないと判断した場合(ステップS1310でNO)にも報知演出連動処理(ステップS1313)が行われる。ただし、ステップS1311で疑似保留図柄80の表示態様を特殊表示態様に変更しないと判断された場合は(ステップS1311でNO)、報知演出連動処理は行われない。
図30は、報知演出連動処理(図29のステップS1313)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、まず疑似保留図柄80が表示中であるか否かを判断する(ステップS1401)。すなわち、現在実行中の報知演出が既にSPリーチ演出などに移行している場合には、画面内から疑似保留図柄80が消去されていることもある。そのため、演出制御基板33は、現在実行中の報知演出において画像表示器12の画面内に疑似保留図柄80が依然として表示されているか否かを判断する。その結果、疑似保留図柄80が表示中である場合(ステップS1401でYES)、演出制御基板33は、その疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されているか否かを判断する(ステップS1402)。そして付加図柄82が付加されている場合(ステップS1402でYES)、現在実行中の報知演出において、その付加図柄82に対応する演出が既に実行されたか否かを確認する(ステップS1403)。演出制御基板33は、付加図柄82に対応する演出が報知演出において既に実行済みである場合(ステップS1404でYES)、その付加図柄82に対応する演出が、現在の報知演出においてその後更に実行される予定があるか否かを確認する(ステップS1405)。そして更なる実行予定がある場合(ステップS1406でYES)、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に対し、その実行予定のある演出に対応する同一の付加図柄82が複数付加されているか否かを判断する(ステップS1407)。その結果、同一の付加図柄82が複数付加されていない場合(ステップS1407)、その後更に付加図柄82に対応する演出が行われることを示唆すべく、付加図柄82を消去することなく、表示状態を継続させる。これに対し、付加図柄82に対応する演出が現在の報知演出においてその後更に実行される予定がない場合(ステップS1406でNO)、或いは、疑似保留図柄80に同一の付加図柄82が複数付加されている場合(ステップS1407でYES)、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に付加されている付加図柄82であって、既に行われた演出に対応する付加図柄82を、疑似保留図柄80から消去する(ステップS1408)。
このような報知演出連動処理により、疑似保留図柄80に対して付加された付加図柄82が、所定のタイミングで消去されたときと、所定のタイミングで消去されなかったときとで、報知演出で大当たりとなる期待度が互いに異なるようになる。すなわち、報知演出において所定のタイミングで付加図柄82に対応する演出が行われる場合、所定のタイミングで付加図柄82が消去された場合には、その後は付加図柄82に対応する演出が行われないこととなるのに対し、所定のタイミングで付加図柄82が消去されなかった場合には、その後更に付加図柄82に対応する演出が行われることが示唆され続けるため、期待度が互いに異なるものとなる。したがって、付加図柄82が長時間に亘って消去されずに表示された状態を継続させると、その継続時間に応じて期待度が次第にアップしていくこととなり、遊技者の期待感を時間経過に伴って次第に高揚させいくことが可能であり、興趣性の高い演出が行われる。
図31は、保留図柄演出処理(図26のステップS1017)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、現在、保留図柄表示領域120で表示中の保留図柄81の表示態様を確認し(ステップS1501)、特殊表示態様であるか否かを判断する(ステップS1502)。その結果、保留図柄81が特殊表示態様で表示されている場合(ステップS1502でYES)、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に対する示唆演出140が現在実行中であるか否かを判断し(ステップS1503)、疑似保留図柄80に対する示唆演出140が実行中でない場合(ステップS1503でNO)、保留図柄81に対して付加図柄82が付加されることを示唆する示唆演出140を行うか否かを判断する(ステップS1504)。このとき、演出制御基板33は、抽選を行うことによって示唆演出140を行うか否かを判断するようにしても良い。例えば、保留図柄81に対応する保留が消化されて行われる図柄変動演出において疑似連演出やリーチ演出、SPリーチ演出が行われるか否かを判断し、それらの演出が行われる場合には抽選により比較的高い確率で示唆演出140を行うことを決定する。ただし、それらの演出に対応する付加図柄82が保留図柄81に対して既に付加されている場合は示唆演出140を行わないことを決定する。また演出制御基板33は、保留図柄81に対応する保留が消化されて行われる図柄変動演出において疑似連演出やリーチ演出、SPリーチ演出が行われない場合であっても抽選を行い、所定の確率でガセ演出として示唆演出140を行うことを決定しても良い。
演出制御基板33は、示唆演出140を行うことを決定した場合(ステップS1504でYES)、示唆演出140の実行可能タイミングであるか否かを判断する(ステップS1505)。例えば、演出制御基板33は、現在実行中の報知演出が3つの装飾図柄12a,12b,12cの全てを変動させている状態であれば、示唆演出140を実行可能なタイミングであると判断する。これに対し、現在実行中の報知演出が既にリーチ演出などの特別な演出に移行していれば、示唆演出140は実行可能なタイミングではない。そして示唆演出140を実行可能なタイミングである場合(ステップS1505でYES)、演出制御基板33は、保留図柄81に対する示唆演出140の実行を開始させる。これにより、画像表示器12の画面内に示唆図柄142を保持したキャラクタ141が出現し、特殊表示態様の保留図柄81に付加図柄82が付加される可能性があることを示唆する示唆演出140が行われる。
演出制御基板33は、示唆演出140を開始すると、保留図柄81に付加図柄82を付加するか否かを判断する(ステップS1507)。例えば保留図柄81に対応する保留が消化されて行われる図柄変動演出において疑似連演出やリーチ演出、SPリーチ演出が行われる場合、それらに対応する付加図柄82が既に付加されているか否かを判断し、未だ付加図柄82が付加されていなければ付加図柄82を付加することを決定する。このとき、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に付加すべき付加図柄82の数と、付加図柄82の種類とを決定する。尚、付加図柄82を1つ付加する場合には、複数種類の付加図柄82のうち、期待度の低いものから順に付加すべき付加図柄82を決定する。また演出制御基板33は、ガセ演出として示唆演出140を行っている場合、付加図柄82を付加しないことを決定する。
演出制御基板33は、示唆演出140において付加図柄82を付加することを決定した場合(ステップS1507でYES)、示唆演出140を付加確定演出145に移行させて付加確定演出145の実行を開始させる(ステップS1508)。これにより、キャラクタ141が保留図柄81に対して示唆図柄142を放り投げる演出が行われ、保留図柄81に付加図柄82が付加されることが報知される。その後、演出制御基板33は、保留図柄81に対して付加図柄82を付加した状態で表示し、期待度がアップしたことを報知する(ステップS1509)。
尚、示唆演出140を行わない場合(ステップS1504でNO)、又は示唆演出140を実行可能なタイミングでない場合(ステップS1505でNO)、上述のステップS1506の処理はスキップする。また示唆演出140がガセ演出である場合(ステップS1507でNO)、上述のステップS1508,S1509はスキップする。
続いて演出制御基板33は、保留図柄81の表示態様を変更可能であるか否かを判断する(ステップS1510)。すなわち、特殊表示態様である保留図柄81の表示態様が第4表示態様94ではなく、更に期待度の高い表示態様に変更可能であるか否かを判断する。その結果、表示態様の変更が可能である場合(ステップS1510でYES)、演出制御基板33は、保留図柄81の表示態様を変更するか否かを判断する(ステップS1511)。ここでは、保留図柄81の表示態様が、保留図柄81に対応する保留が消化されて行われる図柄変動演出の期待度に対応する表示態様となっているか否かが判断され、保留図柄81の表示態様の期待度が報知演出の期待度よりも低いときには保留図柄81の期待度を変更することが決定される。尚、保留図柄81に対応する保留が消化されて行われる図柄変動演出の期待度は変動時間によって定まるため、演出制御基板33は、その変動時間に応じて保留図柄81の表示態様を変更するか否かを判断する。そして保留図柄81の表示態様を変更する場合(ステップS1511でYES)、演出制御基板33は、保留図柄81の表示態様を変更する(ステップS1512)。これにより、保留図柄81に対応する保留が消化されて図柄変動演出が行われるときに大当たりとなる期待度がアップしたことが報知されるため、遊技者の期待感を高揚させることができる。尚、保留図柄81の表示態様が特殊表示態様でなかった場合(ステップS1502でNO)、疑似保留図柄80に対する示唆演出140が実行中である場合(ステップS1503でYES)、保留図柄81の表示態様の変更が可能でないと判断した場合(ステップS1510でNO)、又は、保留図柄81の表示態様を変更しないと判断した場合(ステップS1511でNO)、保留図柄演出処理は終了する。
◆遊技機の特徴的構成◆
以上のように本実施形態の遊技機1は、次のような構成を有する点に特徴を有するものである。
以上のように本実施形態の遊技機1は、次のような構成を有する点に特徴を有するものである。
第1に、遊技機1は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させるか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定部52と、特別遊技判定の権利を保留して記憶する保留記憶部62と、特別遊技判定の権利に対して特別遊技判定が行われる前に、その権利が特別遊技状態へ移行させるものであるか否かの事前判定を行う事前判定部51aと、所定の図柄を表示可能な表示手段を含む所定の演出手段に演出を行わせる演出制御基板33と、を備える点に特徴を有する。これにより、興趣性の高い遊技機が実現される。
第2に、上記第1の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、事前判定部51aによる事前判定の結果に基づき、特別遊技判定の権利に対応する保留図柄81を第1の表示態様又は第2の表示態様で表示させることが可能であり、保留図柄81が第1の表示態様又は第2の表示態様で表示されているとき、事前判定の結果に基づき、当該保留図柄81に対して特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する付加図柄82を付加して表示させることを可能にし、保留図柄81が第1の表示態様で表示されているときと、第2の表示態様で表示されているときとで、保留図柄81に対して付加図柄82が表示される確率が互いに異なる点に特徴を有する。このような構成によれば、保留図柄81が第1の表示態様で表示されているときには、保留図柄81に対して付加図柄82が付加された状態で表示される確率を低くし、保留図柄81が第2の表示態様で表示されているときには、保留図柄81に対して付加図柄82が付加された状態で表示される確率を高くすることができる。それ故、保留図柄81の表示態様によって示唆される期待度と、付加図柄82によって示唆される期待度との間に相関関係を生じさせることができるので、保留図柄81に付加される付加図柄82によって、特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する演出効果を良好に発揮させることが可能であり、興趣性を高めることができるという利点がある。
第3に、上記第2の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、事前判定の結果に基づき、第1の表示態様で表示させている保留図柄81を第2の表示態様又は第3の表示態様に変化させることを可能にし、第1の表示態様で表示されている保留図柄81に対して付加図柄82が表示されるときと表示されないときとで、当該保留図柄81が第2の表示態様又は第3の表示態様に変化する確率が互いに異なる点に特徴を有する。例えば、保留図柄81が第1表示態様91で表示されているときに付加図柄82が付加されるときには、保留図柄81が第2表示態様92に変化する確率が例えば50%となり、また第3表示態様93に変化する確率が例えば20%となるのに対し、保留図柄81が第1表示態様91で表示されているときに付加図柄82が付加されないときには、保留図柄81が第2表示態様92に変化する確率が例えば15%となり、且つ、第3表示態様93に変化する確率が例えば5%となる。このような構成によれば、保留図柄81に対して付加図柄82が付加されるときの方が保留図柄81の表示態様が変化して更に期待度が上がる確率が高くなるため、遊技者は保留図柄81に付加図柄82が付加されることを期待するようになり、より一層興趣性が向上する。
第4に、遊技機1は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させるか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定部52と、特別遊技判定の権利を保留して記憶する保留記憶部62と、所定の図柄を表示可能な画像表示器12を含む所定の演出手段に演出を行わせる演出制御基板33と、を備える点に特徴を有する。これにより、興趣性の高い遊技機が実現される。
第5に、上記第4の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、特別遊技判定の権利に対応する保留図柄81を表示させることが可能であると共に、その権利に対して特別遊技判定が行われたとき、当該権利に対応する保留図柄と同じ又は異なる表示態様の疑似保留図柄80を表示させることが可能であり、疑似保留図柄80を表示させているとき、疑似保留図柄80に対して特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する付加図柄82を付加して表示させることを可能にし、疑似保留図柄80は、第1の表示態様で表示されるときと、第1の表示態様よりも特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する第2の表示態様で表示されるときと、があり、疑似保留図柄80が第1の表示態様で表示されているときと、第2の表示態様で表示されているときとで、当該疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される確率が互いに異なる点に特徴を有する。このような構成によれば、疑似保留図柄80が第1の表示態様で表示されているときには、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加された状態で表示される確率を低くし、疑似保留図柄80が第2の表示態様で表示されているときには、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加された状態で表示される確率を高くすることができる。それ故、疑似保留図柄80の表示態様によって示唆される期待度と、付加図柄82によって示唆される期待度との間に相関関係を生じさせることができるので、疑似保留図柄80に付加される付加図柄82によって、特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する演出効果を良好に発揮させることが可能であり、興趣性を高めることができるという利点がある。
第6に、上記第5の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、第1の表示態様で表示させている疑似保留図柄80を第2の表示態様又は特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する第3の表示態様に変化させることを可能にし、第1の表示態様で表示されている疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加されるときと付加されないときとで、当該疑似保留図柄80が第2の表示態様又は第3の表示態様に変化する確率が互いに異なる点に特徴を有する。例えば、疑似保留図柄80が第1表示態様91で表示されているときに付加図柄82が付加されるときには、疑似保留図柄80が第2表示態様92に変化する確率が例えば50%となり、また第3表示態様93に変化する確率が例えば20%となるのに対し、疑似保留図柄80が第1表示態様91で表示されているときに付加図柄82が付加されないときには、疑似保留図柄80が第2表示態様92に変化する確率が例えば15%となり、且つ、第3表示態様93に変化する確率が例えば5%となる。このような構成によれば、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加されるときの方が疑似保留図柄80の表示態様が変化して更に期待度が上がる確率が高くなるため、遊技者は疑似保留図柄80に付加図柄82が付加されることを期待するようになり、より一層興趣性が向上する。
第7に、上記第1の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、事前判定の結果に基づき、特別遊技判定の権利に対応する保留図柄81を第1の表示態様又は第2の表示態様で表示させることが可能であり、保留図柄81が第1の表示態様又は第2の表示態様で表示されているとき、事前判定の結果に基づき、当該保留図柄81に対して特別遊技状態への移行の期待度が互いに異なる複数の付加図柄82のうちの少なくとも1つの付加図柄を付加して表示させることを可能にし、保留図柄81が第1の表示態様で表示されているときと第2の表示態様で表示されているときとで、相対的に期待度が高い付加図柄82が表示される確率が互いに異なる点に特徴を有する。例えば、保留図柄81が第1表示態様91で表示されているときには期待度の高い付加図柄82よりも期待度の低い付加図柄82が表示される確率が高くなり、保留図柄81が第2表示態様92で表示されているときには第1表示態様91のときよりも、期待度の高い付加図柄82が表示される確率が高くなる。このような構成によれば、保留図柄81の表示態様による期待度が高いときに相対的に期待度の高い付加図柄82が付加される確率が上がるため、遊技者は保留図柄81の表示態様による期待度が高いときに付加図柄82が付加されることを期待するようになり、より一層興趣性が向上する。
第8に、上記第7の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、保留図柄81に対して付加図柄82を表示させる前に、所定の示唆演出140を行わせることを可能にし、その示唆演出140において、複数の付加図柄のうち何れが表示されるかを明示しない点に特徴を有する。このような構成によれば、示唆演出140を行うことにより、遊技者に付加図柄82が付加される可能性があることを示唆することができ、しかもその示唆演出140はどのような付加図柄82であるかを明示せずに行われるため、遊技者を示唆演出140に注目させることができる。
第9に、上記第4の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、特別遊技判定の権利に対応する保留図柄81を表示させることが可能であると共に、その権利に対して特別遊技判定が行われたとき、当該権利に対応する保留図柄81と同じ又は異なる表示態様の疑似保留図柄80を表示させることが可能であり、疑似保留図柄80を表示させているとき、疑似保留図柄80に対して特別遊技状態への移行の期待度が互いに異なる複数の付加図柄のうちの少なくとも1つの付加図柄を付加して表示されることを可能にし、疑似保留図柄80は、第1の表示態様で表示されるときと、第1の表示態様よりも特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する第2の表示態様で表示されるときと、があり、疑似保留図柄80が第1の表示態様で表示されているときと、第2の表示態様で表示されているときとで、当該疑似保留図柄80に対して相対的に期待度が高い付加図柄が表示される確率が互いに異なる点に特徴を有する。例えば、疑似保留図柄80が第1表示態様91で表示されているときには期待度の高い付加図柄82よりも期待度の低い付加図柄82が表示される確率が高くなり、疑似保留図柄80が第2表示態様92で表示されているときには第1表示態様91のときよりも、期待度の高い付加図柄82が表示される確率が高くなる。このような構成によれば、疑似保留図柄80の表示態様による期待度が高いときに相対的に期待度の高い付加図柄82が付加される確率が上がるため、遊技者は疑似保留図柄80の表示態様による期待度が高いときに付加図柄82が付加されることを期待するようになり、より一層興趣性が向上する。
第10に、上記第9の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に対して付加図柄82を表示させる前に、所定の示唆演出140を行わせることを可能にし、その示唆演出140において、複数の付加図柄のうち何れが表示されるかを明示しない点に特徴を有する。このような構成によれば、示唆演出140を行うことにより、遊技者に付加図柄82が付加される可能性があることを示唆することができ、しかもその示唆演出140はどのような付加図柄82であるかを明示せずに行われるため、遊技者を示唆演出140に注目させることができる。
第11に、上記第1の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、特別遊技判定の権利に対応する保留図柄を表示させることが可能であり、事前判定の結果に基づき、保留図柄81に対して特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する1つ又は複数の付加図柄82を付加して表示させることを可能にし、保留図柄81に対して1つの付加図柄82が表示されたときと、複数の付加図柄82が表示されたときとで、期待度が互いに異なる点に特徴を有する。このような構成によれば、例えば保留図柄81に対して1つの付加図柄82が表示されたときよりも複数の付加図柄82が表示されたときの方が期待度を高くすることができる。これにより、遊技者は、保留図柄81に対してより多くの付加図柄82が付加されることを期待するようになり、興趣性が向上する。
第12に、上記第11の構成を有する遊技機1において、付加図柄82は、期待度が互いに異なる複数種類の付加図柄82を含んでおり、演出制御基板33は、保留図柄81に対して複数の付加図柄82を表示させる際に、同じ種類の付加図柄82を表示させるときと、異なる種類の付加図柄82を表示させるときと、がある点に特徴を有する。複数種類の付加図柄82は、それぞれに期待度の異なるものであるため、期待度の低い付加図柄82が複数付加されるときと、期待度の高い付加図柄82を含む複数の付加図柄82が付加されるときとで、特別遊技状態へ移行する期待度がそれぞれ異なるものとなる。それ故、より多くのバリエーションで特別遊技状態へ移行する期待度を示唆することができるようになり、興趣性が向上する。
第13に、上記第11又は第12の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、保留図柄81に対して付加図柄82を表示させる前に、所定の示唆演出140を行わせることを可能にし、その示唆演出140において、複数の付加図柄82が表示されることを示唆することが可能である点に特徴を有する。このような構成によれば、複数の付加図柄82が表示されることを示唆する示唆演出140を行うことにより、遊技者の関心を示唆演出140に惹き付けることができ、演出としての興趣性が向上する。
第14に、上記第4の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、特別遊技判定の権利に対応する保留図柄81を表示させることが可能であると共に、その権利に対して特別遊技判定が行われたとき、当該権利に対応する保留図柄81と同じ又は異なる疑似保留図柄80を表示させることが可能であり、疑似保留図柄80に対して特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する1つ又は複数の付加図柄82を付加して表示させることを可能にし、疑似保留図柄80に対して1つの付加図柄82が表示されたときと、複数の付加図柄82が表示されたときとで、期待度が互いに異なる点に特徴を有する。このような構成によれば、例えば疑似保留図柄80に対して1つの付加図柄82が表示されたときよりも複数の付加図柄82が表示されたときの方が期待度を高くすることができる。これにより、遊技者は、疑似保留図柄80に対してより多くの付加図柄82が付加されることを期待するようになり、興趣性が向上する。
第15に、上記第14の構成を有する遊技機1において、付加図柄82は、期待度が互いに異なる複数種類の付加図柄82を含んでおり、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に対して複数の付加図柄82を表示させる際に、同じ種類の付加図柄82を表示させるときと、異なる種類の付加図柄82を表示されるときと、がある点に特徴を有する。複数種類の付加図柄82は、それぞれに期待度の異なるものであるため、期待度の低い付加図柄82が複数付加されるときと、期待度の高い付加図柄82を含む複数の付加図柄82が付加されるときとで、特別遊技状態へ移行する期待度がそれぞれ異なるものとなる。それ故、より多くのバリエーションで特別遊技状態へ移行する期待度を示唆することができるようになり、興趣性が向上する。
第16に、上記第14又は第15の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、疑似保留図柄80に対して付加図柄82を表示させる前に、所定の示唆演出140を行わせることを可能にし、その示唆演出140において、複数の付加図柄82が表示されることを示唆することが可能である点に特徴を有する。このような構成によれば、複数の付加図柄82が表示されることを示唆する示唆演出140を行うことにより、遊技者の関心を示唆演出140に惹き付けることができ、演出としての興趣性が向上する。
第17に、上記第4の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、特別遊技判定の権利に対応する保留図柄81を表示させることが可能であると共に、その権利に対して特別遊技判定が行われたとき、当該権利に対応する保留図柄81と同じ又は異なる表示態様の疑似保留図柄80を表示させることが可能であり、疑似保留図柄80に対して特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する付加図柄82を付加して表示させることを可能にし、疑似保留図柄80に対して表示された付加図柄82が、所定のタイミングで消去されたときと、所定のタイミングで消去されなかったときとで、期待度が互いに異なる点に特徴を有する。例えば、付加図柄82に対応する演出が所定のタイミングで行われたとき、そのタイミングで付加図柄82が消去されなかった場合には、消去された場合よりも期待度が高くなる。このような構成によれば、遊技者は所定のタイミングで付加図柄82が消去されるか否かの点に注目して演出を注目するようになり、遊技者を惹き付けるような興趣性の高い演出を行うことができる。
第18に、上記第17の構成を有する遊技機1において、演出制御基板33は、特別遊技判定の結果を報知する報知演出を行わせることが可能であり、その報知演出において、所定のタイミングよりも後に期待度が高いことを示唆する特別演出を行わせることを可能にし、疑似保留図柄80に対して表示された付加図柄82が、所定のタイミングで消去されなかった場合、所定のタイミングで消去された場合よりも高確率で特別演出が行われる点に特徴を有する。このような構成によれば、付加図柄82の表示を報知演出で行われる特別演出と連動させることが可能であり、興趣性の高い演出を行うことが可能である。
◇変形例◇
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば上記実施形態では、保留図柄81に対して付加図柄82が付加されることを示唆する示唆演出140と、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加されることを示唆する示唆演出140とが同じ演出態様で行われる場合を例示した。しかしこれに限られるものではなく、保留図柄81に対して付加図柄82が付加されることを示唆する示唆演出140と、疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加されることを示唆する示唆演出140とをそれぞれ別の演出態様として行うようにしても良い。この場合、保留図柄81と疑似保留図柄80とのいずれに対する示唆演出140であるかは、その演出態様によって識別可能である。そのため、疑似保留図柄80に対する示唆演出140と、保留図柄81に対する示唆演出140とを同時に行うことも可能である。
また上記実施形態では、主として保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加された後に、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が変化する場合を例示したが、これに限られるものではなく、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様の変化は、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される前であっても構わない。言い換えると、遊技機1は、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が変化すると、表示態様が変化しない場合よりも保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加される確率が高くなるものであっても構わない。このような構成によれば、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様の変化により、保留図柄81又は疑似保留図柄80に対して付加図柄82が付加されることを示唆することができるので、興趣性の高い演出を実現することができる。
また上記実施形態では、主として保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が特殊表示態様である場合に付加図柄82が付加される場合を例示した。しかしこれに限られるものでもなく、保留図柄81又は疑似保留図柄80の表示態様が通常表示態様90であっても付加図柄82が付加されるものであっても構わない。ただし、この場合、通常表示態様90のときには、付加図柄82が付加される確率は、特殊表示態様のときよりも低く設定されることが好ましい。
また上記実施形態では、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球して始動条件が成立したときに主制御基板30において事前判定を行う場合を例示したが、事前判定は、演出制御基板33で行うようにしても良い。
また上記実施形態では、特別遊技中において遊技球がVゲート18を通過すると、特別遊技終了後の確率状態が高確率状態へ移行するタイプの遊技機1を例示した。しかし、遊技機1はそのようなタイプのものに限定されるものではなく、例えば特別遊技判定のときに特別遊技終了後の確率状態を高確率状態とするか否かを図柄乱数などによって予め決定しておくものであっても構わない。
1 遊技機
12 画像表示器(表示手段、演出手段)
30 主制御基板
33 演出制御基板(演出制御手段)
52 特別遊技判定部(特別遊技判定手段)
62 保留記憶部(保留記憶手段)
51a 事前判定部(事前判定手段)
12 画像表示器(表示手段、演出手段)
30 主制御基板
33 演出制御基板(演出制御手段)
52 特別遊技判定部(特別遊技判定手段)
62 保留記憶部(保留記憶手段)
51a 事前判定部(事前判定手段)
Claims (6)
- 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させるか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、
前記特別遊技判定の権利を保留して記憶する保留記憶手段と、
前記権利に対して前記特別遊技判定が行われる前に、前記権利が前記特別遊技状態へ移行させるものであるか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
所定の図柄を表示可能な表示手段を含む所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記権利に対応する保留図柄を前記表示手段に表示させることが可能であり、
前記事前判定の結果に基づき、前記保留図柄に対して前記特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する1つ又は複数の付加図柄を付加して表示させることを可能にし、
前記保留図柄に対して1つの前記付加図柄が表示されたときと、複数の前記付加図柄が表示されたときとで、前記期待度が互いに異なり、
前記保留図柄に対して複数の前記付加図柄が表示されるときには、1つの前記付加図柄が順に表示されるときと、複数の前記付加図柄がまとめて表示されるときと、があることを特徴とする遊技機。 - 前記付加図柄は、前記期待度が互いに異なる複数種類の付加図柄を含み、
前記演出制御手段は、前記保留図柄に対して複数の前記付加図柄を表示させる際に、同じ種類の付加図柄を表示させるときと、異なる種類の付加図柄を表示させるときと、があることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記演出制御手段は、前記保留図柄に対して前記付加図柄を表示させる前に、所定の示唆演出を行わせることを可能にし、前記示唆演出において、複数の前記付加図柄がまとめて表示されることを示唆することが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させるか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、
前記特別遊技判定の権利を保留して記憶する保留記憶手段と、
所定の図柄を表示可能な表示手段を含む所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記権利に対応する保留図柄を前記表示手段に表示させることが可能であると共に、前記権利に対して前記特別遊技判定が行われたとき、当該権利に対応する保留図柄と同じ又は異なる疑似保留図柄を前記表示手段に表示させることが可能であり、
前記疑似保留図柄に対して前記特別遊技状態への移行の期待度が高いことを示唆する1つ又は複数の付加図柄を付加して表示させることを可能にし、
前記疑似保留図柄に対して1つの前記付加図柄が表示されたときと、複数の前記付加図柄が表示されたときとで、前記期待度が互いに異なり、
前記疑似保留図柄に対して複数の前記付加図柄が表示されるときには、1つの前記付加図柄が順に表示されるときと、複数の前記付加図柄がまとめて表示されるときと、があることを特徴とする遊技機。 - 前記付加図柄は、前記期待度が互いに異なる複数種類の付加図柄を含み、
前記演出制御手段は、前記疑似保留図柄に対して複数の前記付加図柄を表示させる際に、同じ種類の付加図柄を表示させるときと、異なる種類の付加図柄を表示されるときと、があることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。 - 前記演出制御手段は、前記疑似保留図柄に対して前記付加図柄を表示させる前に、所定の示唆演出を行わせることを可能にし、前記示唆演出において、複数の前記付加図柄がまとめて表示されることを示唆することが可能であることを特徴とする請求項4又は5に記載の遊技機。
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2015
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