JP6091201B2 - 誤接続防止装置 - Google Patents
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Description
以下、まず、当該技術の前提となる継手部材の構成、プラグの構成、プラグへの継手部材の接続動作、プラグから継手部材の分離動作を、図面に基づいて説明する。
尚、図10(b)では、ホース10、継手部材20、プラグ40に渡って流体流路22が形成され、ホース10側からガス機器(図示せず)の側への燃料ガスの供給が可能な状態となっている。この状態では、継手部材20は、その先端からの流体の流出が許容される開放状態となっている。
図10(a)に示すように、継手部材20は、ホース10が接続されるコネクタ11と、コネクタ11に連結される筒状本体21と、筒状本体21の内側で軸方向(図10(a)で矢印Xに沿う方向)に移動自在な作動部材33と、筒状本体21の外周部位で軸方向に移動自在なスリーブ部材34と、筒状本体21の継手部材先端側(図10(a)で矢印Xの先端側)に位置されスリーブ部材34の内径面により径方向の位置が規制されるロック用ボール35と、当該ロック用ボール35を継手部材先端側から位置決めする先端部材24と、筒状本体21の継手部材基端側(図10(a)で矢印Xの基端側)の外周部位で筒状本体21に固定されているカバー部材23とを備えて構成されている。
ロック用ボール35は、スリーブ部材34が引退位置(図10(a)に示す状態)に位置する場合、ロック用ボール35とスリーブ部材34との位置関係から、第1規制面25により径方向位置を規制される。このとき、作動部材33は、継手部材先端側に位置して流体流路22が閉止され、流体流路22における燃料ガスの流通が禁止される。即ち、継手部材20は、閉止状態となる。
一方、ロック用ボール35は、スリーブ部材34が突出位置(図10(b)に示す状態)に位置する場合、ロック用ボール35とスリーブ部材34との位置関係から、第2規制面26により径方向位置を規制される。このとき、作動部材33は、継手部材基端側に位置して流体流路22が開放され、流体流路22における燃料ガスの流通が許容される。即ち、継手部材20は、開放状態となる。
以上の如く構成することにより、継手部材20は、その閉止状態と開放状態との間で、その内部を流れる燃料ガスの流れ状態を切替自在に構成されている。
プラグ40は、図10(a)に示すように、継手部材20が接続される接続部48を備えて構成されており、当該接続部48の外周部位には、プラグ先端側からプラグ基端側への方向(図10(a)で矢印Xの方向)へ向けて、第1環状部41、ロック用ボール35を受け入れるロック溝部42、及び第2環状部43を順に備えている。接続部48の内部には、軸方向(図10(a)で矢印Xに沿う方向)に沿って、プラグ先端側からプラグ基端側に亘って、内部流体流路46が設けられている。
図10(a)に示す例では、第1環状部41と第2環状部43とは略同径に構成されており、ロック溝部42は、断面視において、プラグ40の径方向で径外から径内へ向けて徐々に幅狭となる略三角形状の溝として構成されている。
尚、当該プラグ40には、第2環状部43よりプラグ基端側において、第2環状部43より大径の大径部44が設けられている。
プラグ40への継手部材20の接続動作に際しては、作業者は、継手部材20のカバー部材23を保持し、プラグ40を継手部材20の内部へ挿入させる。挿入前の状態で、継手部材20は、閉止状態(図10(a)に示す状態)にある。挿入操作において、プラグ40のプラグ先端側(図10(a)で矢印Xの基端側)の端面47は、作動部材33の継手部材先端側(図10(a)で矢印Xの先端側)の先端に当接し、作動部材33を継手部材基端側(図10(a)で矢印Xの基端側)へ押し込む。これにより、ホース10、継手部材20、及びプラグ40に亘って、流体流路22が形成される。
当該プラグ40の継手部材20への挿入に伴って、ロック用ボール35がロック溝部42に嵌り込むと共に、ロック用ボール35によるスリーブ部材34の継手部材基端側(図10(a)で矢印Xの基端側)への位置保持が解除され、継手部材先端側に付勢されているスリーブ部材34が継手部材先端側へ突出する。
これにより、継手部材20は、図10(a)に示す閉止状態から図10(b)に示す開放状態へ切り替えられることとなる。
プラグ40から継手部材20の分離動作に際しては、作業者は、継手部材20のスリーブ部材34を持って、このスリーブ部材34を継手部材基端側(図10(a)で矢印Xの基端側)に移動させる。移動前の状態において、継手部材20は、図10(b)に示す開放状態にある。移動操作において、作業者が、スリーブ部材34を、第2コイルバネ32の付勢力に抗して継手部材基端側に移動されることで、スリーブ部材34の第1規制面25が軸方向(図10(a)で矢印Xに沿う方向)のロック用ボール35に相対する位置に移動し、ロック用ボール35がロック溝部42から脱離される。
これにより、スリーブ部材34が、ロック用ボール35により継手部材基端側に位置保持されて、継手部材20は、図10(b)に示す開放状態から図10(a)に示す閉止状態へ切り替えられることとなる。
プラグ基端側に凹欠部が形成されるプラグの接続部に、ホースの一端に設けられる継手部材を接続する接続構造に使用する誤接続防止装置であって、その特徴構成は、
前記プラグの接続部に装着可能であると共に、一対の連結部材を連結して構成される筒状部材が設けられ、
前記筒状部材の前記プラグの接続部への装着状態において、前記筒状部材の筒状部材基端側端部に当該筒状部材より内径側へ突出すると共に、前記プラグの前記凹欠部に嵌合する嵌合部を備え、
前記装着状態において、前記筒状部材は、一の前記連結部材及び他の前記連結部材の内周部位で筒状部材先端側に、筒状部材先端側の外部から前記プラグの接続部を隔離する隔離壁を備え、
一対の前記連結部材のうち、一の前記連結部材には係合部が設けられると共に、他の前記連結部材には前記係合部に係合する被係合部が設けられ、
前記被係合部を備えた前記連結部材は、連結部材本体と、当該連結部材本体と一部で一体化され、他部が当該連結部材本体に対して揺動自在に構成される係合解除用弾性変形部とを有して構成され、
前記装着状態において、前記係合解除用弾性変形部に、前記筒状部材より内径側に突出すると共に、筒状部材先端側から筒状部材基端側に向かうに従って内径側突出量が増加する傾斜部を備え、
プラグ軸方向で筒状部材先端側から筒状部材基端側への前記継手部材の挿入に伴って、前記傾斜部に前記継手部材が当接して前記係合解除用弾性変形部が弾性変形し、前記係合部と前記被係合部との係合が解除され、前記筒状部材が前記プラグの接続部から脱離する点にある。
また、本発明は、装着対象が、プラグ基端側に凹欠部が形成されるプラグである場合に、当該凹欠部に嵌り合う嵌合部を備えるものであるから、筒状部材のプラグの接続部への装着状態において、凹欠部に嵌合部を嵌合させて、筒状部材をプラグの軸心周りで周り止めすることができる。
更には、装着状態において、筒状部材は、一の連結部材及び他の連結部材の内周部位で筒状部材先端側に、筒状部材先端側の外部からプラグの接続部を隔離する隔離壁を備えるから、装着状態においてゴムホース等がプラグの接続部へ接続されることを好適に防止できる。
前記一対の連結部材に関し、
前記プラグへの非装着状態において離間する前記連結部材の離間側端位置の一方に凸部が設けられると共に、他方に凹部が設けられ、
前記プラグへの装着状態において、前記凸部が前記凹部に進入して、前記一対の連結部材が互いに対して位置決めされる点にある。
前記一の連結部材に設けられる前記係合解除用弾性変形部の他部側端部は、前記一部側から前記他部側へ向けて膨出する膨出部を備え、
前記他の連結部材は、前記係合部と前記被係合部との係合状態において、前記膨出部を受け入れる受入部を備え、
前記受入部及び前記膨出部は、前記受入部が前記膨出部を受け入れる受け入れ状態において、前記係合解除用弾性変形部の弾性変形を抑制する弾性変形抑制機構として働く点にある。
前記膨出部は、前記受入部への受け入れ状態から脱離する脱離方向側において、前記受入部の内面に当接する当接部位が、平面形状を有している点にある。
特に、プラグ40の接続部48へ当該誤接続防止装置100が装着されている装着状態において、プラグ40の接続部48へ継手部材20を接続させる場合に、その接続を円滑に実行させるべく、誤接続防止装置100を、積極的にプラグ40から脱離するように構成している。
筒状部材50は、図1、2に示すように、一の連結部材60bと他の連結部材60aとの間を、ヒンジ部60cにて連結する状態で一体成型されており、当該ヒンジ部60cを回転中心として、一の連結部材60bと他の連結部材60aとが互い対して回動自在に構成されている。
一方、上記ヒンジ部60cに対向する位置で、一の連結部材60bと他の連結部材60aとの間には、一の連結部材60bに係合部61が設けられると共に、他の連結部材60aには係合部61が係合する被係合部62が設けられている。
一の連結部材60bと他の連結部材60aとは、図3に示すように、係合部61と被係合部62とが係合する係合状態において、プラグ40の接続部48の軸心周りを外囲する円筒形状を有する筒状部材50を構成する。
ここで、係合部61及び被係合部62と、ガス機器200の裏面200aとの距離は、使用者の指が入らない適度の距離に設定される。
さらに、筒状部材50は、図2、5〜8に示すように、一の連結部材60b及び他の連結部材60aの内周部位で、上記円弧状嵌合部71より筒状部材先端側(図2、5〜8で、矢印Xの先端側)に、筒状部材先端側の外部から、プラグ40の接続部48を隔離する隔離壁85を備えている。これにより、筒状部材50のプラグ40の接続部48への装着状態において、筒状部材先端側の外部から、プラグ40の接続部48を隔離することができ、接続部48にゴムホース80が直接接続されることを防止できる。また、プラグ40の接続部48に塵埃が付着することを防止できる。
以上の構成により、筒状部材50は、プラグ40の接続部48に対しその接続状態を良好に維持可能に構成されているのであるが、本願の誤接続防止装置100では、以下に詳述するように、筒状部材50の内周部位に内径側への突出量が、筒状部材先端側から筒状部材基端側(図1、2で矢印Xの先端側から基端側)へ向けて増加する傾斜部86(図2参照)を備えることにより、筒状部材50への継手部材20の挿入により、円滑にプラグ40の接続部48から脱離するように構成されている。
当該係合解除用弾性変形部62bには、図2、3に示すように、筒状部材50のプラグ40の接続部48への装着状態において、筒状部材50の内径側へ突出すると共に、継手部材20の挿入に伴う継手部材20の当接により、係合爪61aと係合孔62aとの係合を解除する傾斜部86が設けられている。
当該傾斜部86は、筒状部材先端側から筒状部材基端側(図2、3で矢印Xの矢示方向と逆側)へ向かうに従って、内径側への突出量が増加する傾斜面を備えている。
尚、傾斜部86の傾斜面の突出量の増加割合は、筒状部材先端側で大きく筒状部材基端側で小さく設定している。
当該膨出部82は、受入孔87への受け入れ状態から脱離する脱離方向側(図2で矢印Zの先端側)で受入孔87(図5に図示)の内面に当接する当接部位82aが、平面形状を有している。
当該膨出部82及び受入孔87は、受入孔87が膨出部82を受け入れる受け入れ状態において、係合解除用弾性変形部62bの弾性変形(揺動変形)を抑制する弾性変形抑制機構として働く。
本発明にあっては、図6(a)(b)に示すように、筒状部材50のプラグ40の接続部48への装着状態で、傾斜部86のプラグ軸方向での筒状部材基端側部位とプラグ40の軸心との距離L1は、継手部材20の先端の軸心から外径までの距離L2よりも小さく構成されている。
これにより、継手部材20のプラグ40の接続部48への接続動作において、以下に示すように、プラグ40の接続部48から誤接続防止装置100が適切に脱離し、接続動作が実行できるようになっている。
次に、本願の誤接続防止装置100をプラグ40の接続部48へ装着している場合に、プラグ40の接続部48への継手部材20の接続動作の各段階における、誤接続防止装置100の働きを、図面に基づいて説明する。
尚、このとき、プラグ40の凹欠部49c(図5に図示)に、筒状部材基端側の環状部位83に設けられる嵌合部91が嵌合しており、プラグ40の軸心周りでの筒状部材50の周方向及び軸方向での位置が固定されている。
ゴムホース80は、継手部材20と一体に設けられているホース10とは、別のものを意味するものであり、一般的にホース10の外径よりも大きい外径を有するものである。本発明にあっては、当該ゴムホース80につき、以下の関係を満たすように構成されている。
即ち、図9(a)に示すように、筒状部材50のプラグ40の接続部48への装着状態で、傾斜部86のプラグ軸方向での筒状部材基端側部位とプラグ40の軸心との距離L1は、ゴムホース80の軸心から外径までの距離L3よりも大きく構成(L3<L1)されている。
これにより、図9(a)、(b)に示すように、ゴムホース80では傾斜部86に当接しない為、係合爪61aの係合孔62aに対する係合が解除できず、ゴムホース80は隔離壁85に邪魔され、プラグ40をゴムホース80に挿入することができない。
(1)上記実施形態では、一の連結部材60bと他の連結部材60aとが、ヒンジ部60cにて連結され、一体型に構成されている例を示した。
しかしながら、一の連結部材60bと他の連結部材60aとは、ヒンジ部60cにて連結されていなくても良く、例えば、その部位が、上述した係合爪61aと係合孔62aとの係合状態により、連結されるような構成を採用しても良い。
40 :プラグ
48 :接続部
49c :凹欠部
50 :筒状部材
60a :連結部材
60b :連結部材
60e :連結部材本体
61 :係合部
61a :係合爪
62 :被係合部
62a :係合孔
62b :係合解除用弾性変形部
80 :ホース
82 :膨出部
82a :当接部位
86 :傾斜部
87 :受入部
91 :嵌合部
92 :凸部
93 :凹部
100 :誤接続防止装置
200 :ガス機器
200a :裏面
Claims (4)
- プラグ基端側に凹欠部が形成されるプラグの接続部に、ホースの一端に設けられる継手部材を接続する接続構造に使用する誤接続防止装置であって、
前記プラグの接続部に装着可能であると共に、一対の連結部材を連結して構成される筒状部材が設けられ、
前記筒状部材の前記プラグの接続部への装着状態において、前記筒状部材の筒状部材基端側端部に当該筒状部材より内径側へ突出すると共に、前記プラグの前記凹欠部に嵌合する嵌合部を備え、
前記装着状態において、前記筒状部材は、一の前記連結部材及び他の前記連結部材の内周部位で筒状部材先端側に、筒状部材先端側の外部から前記プラグの接続部を隔離する隔離壁を備え、
一対の前記連結部材のうち、一の前記連結部材には係合部が設けられると共に、他の前記連結部材には前記係合部に係合する被係合部が設けられ、
前記被係合部を備えた前記連結部材は、連結部材本体と、当該連結部材本体と一部で一体化され、他部が当該連結部材本体に対して揺動自在に構成される係合解除用弾性変形部とを有して構成され、
前記装着状態において、前記係合解除用弾性変形部に、前記筒状部材より内径側に突出すると共に、筒状部材先端側から筒状部材基端側に向かうに従って内径側突出量が増加する傾斜部を備え、
プラグ軸方向で筒状部材先端側から筒状部材基端側への前記継手部材の挿入に伴って、前記傾斜部に前記継手部材が当接して前記係合解除用弾性変形部が弾性変形し、前記係合部と前記被係合部との係合が解除され、前記筒状部材が前記プラグの接続部から脱離する誤接続防止装置。 - 前記一対の連結部材に関し、
前記プラグへの非装着状態において離間する前記連結部材の離間側端位置の一方に凸部が設けられると共に、他方に凹部が設けられ、
前記プラグへの装着状態において、前記凸部が前記凹部に進入して、前記一対の連結部材が互いに対して位置決めされる請求項1に記載の誤接続防止装置。 - 前記一の連結部材に設けられる前記係合解除用弾性変形部の他部側端部は、前記一部側から前記他部側へ向けて膨出する膨出部を備え、
前記他の連結部材は、前記係合部と前記被係合部との係合状態において、前記膨出部を受け入れる受入部を備え、
前記受入部及び前記膨出部は、前記受入部が前記膨出部を受け入れる受け入れ状態において、前記係合解除用弾性変形部の弾性変形を抑制する弾性変形抑制機構として働く請求項1又は2に記載の誤接続防止装置。 - 前記膨出部は、前記受入部への受け入れ状態から脱離する脱離方向側において、前記受入部の内面に当接する当接部位が、平面形状を有している請求項3に記載の誤接続防止装置。
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