JP6090918B2 - 円筒形電池 - Google Patents

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Description

本発明は円筒形電池に関する。
有底円筒形状の外装缶と、外装缶に収容された電極体と、外装缶の開口を封止する蓋構造体とを備える円筒形電池として、例えばアルカリマンガン乾電池等の一次電池、ニカド二次電池、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池が公知である。このような円筒形電池は、例えば過放電や誤充電等によって内部にガスが異常発生して内圧が上昇する虞があり、また例えば二次電池は充放電サイクルによって内圧が上昇する場合がある。そのため一般的に円筒形電池の蓋構造体には、内圧が一定の弁作動圧に達すると開弁して内部のガスを外部に排出し、そのガスの排出により内圧が弁作動圧より低下すると閉弁する復帰式の安全弁機構が設けられている。この安全弁機構が設けられた蓋構造体によって、円筒形電池の内圧は一定の圧力以下に保たれる。
このような円筒形電池の蓋構造体の一例としては、ガス抜き孔が形成された蓋板と、弾性を有する材料で形成され、ガス抜き孔を塞ぐように蓋板に当接する弁体とを備えるものが公知である(例えば特許文献1、2又は3を参照)。このような構成の蓋構造体は、円筒形電池の内圧が弁作動圧に達すると、その内圧によって弁体が弾性変形して弁体と蓋板との当接面に隙間が生じてガス抜き孔が開いた状態となり、円筒形電池の内部のガスがガス抜き孔から外部へ排出される。そして円筒形電池の内圧が弁作動圧より低下すると、その弁体の弾性変形が元に戻り、ガス抜き孔が弁体に塞がれて閉じた状態に復帰する。
特開2007−242510号公報 特開2003−68268号公報 特開2000−100407号公報
しかしながら、円筒形電池の内圧の上昇時に蓋構造体のガス抜き孔に導かれる物質はガスだけではない。
近年の携帯電話やノート型コンピュータ等のモバイル機器の普及に伴って円筒形電池には高容量化が要望されており、それに応えるために円筒形電池内に収容されている電極体等の内容物は次第に増加する傾向にある。例えば充電機器の制御異常或いは誤使用による外部短絡等が生じると、内部の急激な温度上昇によりガスが発生するだけでなく内容物が溶融する場合がある。比較的低容量の円筒形電池では溶融物の発生量が少ないため、主にガスのみがガス抜き孔に導かれて問題なく外部へ排出される。
ところが、高容量の円筒形電池では溶融物が多量に発生することから、一部の溶融物がガスと共にガス抜き孔に導かれる現象が生じる。これらの溶融物がガスと同じくガス抜き孔を経て外部に排出される場合には問題ないが、高粘度の溶融物はガス抜き孔の周縁の角部に付着して凝固してしまう。結果として蓋構造体の安全弁機構は初期作動するものの、その直後に凝固した溶融物によりガス抜き孔が閉塞されて正常な内圧調整機能を果たせなくなる。このような不具合を回避するために円筒形電池内に収容される電極体等の内容物は制限を受け、結果として円筒形電池の高容量化が阻まれている現状があった。
このような状況に鑑み本発明はなされたものであり、その目的は、電極体等の内容物が溶融した場合であっても、その溶融物をガスと共に円滑に外部に排出して正常な内圧調整機能を維持でき、もって、さらなる高容量化を実現することができる円筒形電池を提供することにある。
<本発明の態様>
本発明の態様は、有底円筒形状の外装缶と、前記外装缶に収容された電極体と、ガス抜き孔が形成された蓋板、弾性を有する材料で形成され、前記ガス抜き孔を塞ぐように前記蓋板に当接する弁体を含み、前記外装缶の開口を封止する蓋構造体と、を備え、前記ガス抜き孔の前記電極体側の周縁に、該電極体に向けて直線状の断面をなして拡開するテーパー面、又は円弧状の断面をなして拡開する湾曲面として第1の拡開面が形成され、前記ガス抜き孔の前記弁体側の周縁に、該弁体側に向けて円弧状の断面をなして拡開する第2の拡開面が形成され、前記蓋板の板厚をt、前記第1の拡開面を前記テーパー面として形成したときの面取りをC、前記第1の拡開面を前記湾曲面として形成したときの断面半径をRとしたときに、0.1mm<C<t、又は0.1mm<R<tを満足する、ことを特徴とする円筒形電池である。
円筒形電池の内圧の上昇により弁体と蓋板との当接面に隙間が生じると、ガスと共に溶融物がガス抜き孔に流入する。このときの溶融物は流通を妨げられることなく、テーパー面又は湾曲面として形成された第1の拡開面の案内により円滑にガス抜き孔内に導かれて外部に排出される。
これにより本発明の態様によれば、溶融物の付着・凝固によるガス抜き孔の閉塞を防止でき、円筒形電池の内圧を常に弁作動圧以下の適切な圧力に保つことができる。そして、このように円筒形電池の内容物が溶融した場合であっても正常な内圧調整機能を維持できるため、内部の電極体等の内容物を増加させることにより、さらなる高容量化を実現することができる。
又、ガス抜き孔の弁体側の周縁に湾曲面として第2の拡開面が形成されているため、弁体が第2の拡開面に対して広い領域で当接して接触圧が分散される。よって、所期の弁作動圧で確実に弁体と蓋板との当接面に隙間を生じさせてガス抜き孔を開くことができ、結果として弁作動圧の安定化により内圧調整機能を一層向上することができる。
一方、第1の拡開面をテーパー面として形成したときの面取りC、或いは第1の拡開面を湾曲面として形成したときの断面半径Rをそれぞれ増加させるほど、溶融物の付着・凝固を防止する作用は向上するが、蓋板の板厚まで増加させると、弁体側に湾曲面として第2の拡開面を形成できなくなる。一方で、たとえ面取りCや断面半径Rを0.1mm程度まで縮小しても、ある程度の溶融物の付着・凝固を防止作用が得られる。よって、0.1mm<C<t、又は0.1mm<R<tを満足することにより、溶融物の付着・凝固を防止する作用と弁体の作動を安定化させる作用とを両立させることができる。
本発明によれば、電極体等の内容物が溶融した場合であっても、その溶融物をガスと共に円滑に外部に排出して正常な内圧調整機能を維持でき、もって、さらなる高容量化を実現することができる。
ニッケル水素二次電池の縦断面を図示した斜視図。 ニッケル水素二次電池における正極板と正極集電板及び負極板と負極集電板との接続部を示す断面図。 蓋構造体の要部を図示した縦断面図。 実施形態のガス抜き孔の周縁の断面形状を示す図3のA部詳細図。 別例1のガス抜き孔の周縁の断面形状を示す詳細図。 別例2のガス抜き孔の周縁の断面形状を示す詳細図。 別例3のガス抜き孔の周縁の断面形状を示す詳細図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、本発明は、以下説明する実施例に特に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
<ニッケル水素二次電池の構成>
ニッケル水素二次電池1の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1は、ニッケル水素二次電池1の縦断面を図示した斜視図である。図2は、ニッケル水素二次電池1の縦断面を図示した平面図である。
「円筒形電池」の一例である円筒型のニッケル水素二次電池1は、外装缶10、電極体20及び蓋構造体30を備える。外装缶10は、一端が開口した有底円筒形状の部材であり導電性を有している。電極体20は、セパレータ23を介して正極板21と負極板22とを重ねて渦巻き状に巻くことによって略円筒状に構成されている。蓋構造体30は、外装缶10の開口を封止する構造体である。ニッケル水素二次電池1は、外装缶10に電極体20が収容され、さらにアルカリ電解液(図示せず)が充填され、外装缶10の開口が蓋構造体30に閉塞されて構成されている。
正極板21は、非焼結式ニッケル極であり、正極芯体(図示せず)と正極芯体に保持された正極合剤とからなる。正極芯体は、耐アルカリ性を有する金属材料からなり、金属繊維によって構成されたフェルト状の3次元の網目構造を有する。耐アルカリ性を有する金属材料としては、例えばニッケルを用いることができる。正極合剤は、正極活物質粒子、正極板の特性を改善するための種々の添加剤粒子、これら正極活物質粒子及び添加剤粒子の混合粒子を正極芯体に結着するための結着剤からなる。
正極活物質粒子は水酸化ニッケル粒子である。水酸化ニッケル粒子は、ニッケルの平均価数が2よりも大の高次水酸化ニッケル粒子であってもよい。また水酸化ニッケル粒子は、コバルト、亜鉛、カドミウム等を固溶していてもよく、あるいはコバルト化合物で表面が被覆されていてもよい。添加剤は、酸化イットリウムの他に、酸化コバルト、金属コバルト、水酸化コバルト等のコバルト化合物、金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛化合物、酸化エルビウム等の希土類化合物等を用いることができる。結着剤は、親水性又は疎水性のポリマー等を用いることができる。より具体的には結着剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリル酸ナトリウム(SPA)のうちから選択される1種以上を使用することができる。結着剤は、例えば正極活物質粒子100質量部に対して0.1質量部以上0.5質量部以下となるようにすればよい。
負極板22は、帯状をなす導電性の負極芯体(図示せず)に負極合剤が保持されて形成されている。負極芯体は、複数の貫通孔を有するシート状の金属材からなり、例えばパンチングメタル、金属粉末焼結体基板、エキスパンデッドメタル、ニッケルネット等を用いることができる。特にパンチングメタルや金属粉末を成型してから焼結した金属粉末焼結体基板は負極芯体に好適である。
負極合剤は、水素を吸蔵及び放出可能な水素吸蔵合金粒子と結着剤とからなる。水素吸蔵合金粒子は、電池の充電時にアルカリ電解液中で電気化学的に発生させた水素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出できるものであればよい。このような水素吸蔵合金としては、特に限定されないが、例えばLaNi5やMmNi5(Mmはミッシュメタル)等のAB5型系のものを用いることができる。また負極合剤は、水素吸蔵合金に代えて、例えばカドミウム化合物を用いることもできる。結着剤は、例えば親水性又は疎水性のポリマー等を用いることができる。
セパレータ23は、例えばポリアミド繊維製不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したものを材料として用いることができる。
蓋構造体30は、蓋板31、絶縁ガスケット32、弁体33、正極端子34、正極リード35及び正極集電板36を含む。蓋板31は、略円形をなし、その中央には円形状のガス抜き孔311が設けられている。蓋板31は、絶縁ガスケット32が介装された状態で、外装缶10の開口縁をかしめ加工することによって外装缶10に固定されている。弁体33は、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)を主成分とするゴムで形成されており、円板形状の鍔部331と円柱体形状の弁本体部332とからなる。
弁本体部332の直径はガス抜き孔311の直径より大きく、その下面の周囲を蓋板31上に当接させている。正極端子34は、フランジ付きの円筒形状をなして弁体33を上方から覆い、その周囲を蓋板31の上面にスポット溶接で固定されている。正極端子34には、ガス抜き孔311から放出されたガスを外部へ排出する排出孔341が形成されている。蓋板31と正極端子34との間で弁体33は所望の圧縮率で縮設され、その弾性力によりガス抜き孔311を塞いでいる。
正極リード35は、折り曲げられた状態で設けられており、蓋板31の内面に一端が溶接され、正極集電板36に他端が溶接されている。正極集電板36は、円板形状の部材であり、外装缶10にアルカリ電解液を注液するための孔361が中央に形成されている。正極板21の正極芯体は、正極集電板36側の端部に連結部211が形成されている。連結部211の径方向内面には、例えば溶接又は導電性接着剤によって、ニッケルリボン等からなる帯状の金属薄板212が固定されている。金属薄板212は、連結部211から突出して正極集電板36に当接している。つまり正極集電板36と正極板21とは、金属薄板212を介して電気的に接続されている。他方、負極板22は、ニッケル水素二次電池1の負極端子をなす外装缶10の内周面に接した状態で、その外装缶10と電気的に接続されている。
以上のように構成されたニッケル水素二次電池1では、ガスの異常発生により内圧が一定の弁作動圧に達すると、その内圧によって弁体33が弾性変形して弁体33と蓋板31との当接面に隙間が生じる。これによりガス抜き孔311が開いた状態となるため、内部で発生したガスはガス抜き孔311から排出孔341を経て外部へ排出される。
ところが、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、ガスの発生だけでなく急激な温度上昇で外装缶10内の電極体20等の内容物が溶融する場合がある。特に高容量のニッケル水素二次電池1では多量に発生した溶融物の一部がガスと共にガス抜き孔311の周囲に導かれて付着・凝固し、ガス抜き孔311を閉塞して正常な内圧調整機能を阻害するという問題がある。
本出願人は、このような溶融物の付着・凝固に関する現象が、ガス抜き孔311の周縁の断面形状に依存する点に着目した。
蓋板31にプレス加工等でガス抜き孔311を形成した場合、ガス抜き孔311の内周面は、その周方向の何れの箇所においても蓋板31の上面及び下面に対して単純な断面直角状をなすことになる。このため、外装缶10内で発生したガス及び溶融物は、ガス抜き孔311の下側(蓋板31の下面側)の周縁に形成された角部を乗り越えながらガス抜き孔311に流入し、このとき高粘度の溶融物が角部に付着・凝固してガス抜き孔311を閉塞させてしまう。
そこで本出願人は、ガス抜き孔311を上方よりバーリング加工してガス抜き孔311の周縁を外装缶10内に向けて環状に突出させ、この環状に突出した箇所により溶融物の流れを堰き止めてガス抜き孔311の閉塞を防止する対策を見出した。しかし、試験の結果、堰き止められた溶融物は環状に突出した箇所に一層付着・凝固し易くなり、却ってガス抜き孔311の閉塞を助長してしまうことが判明した。
以上のことから、溶融物の流れを堰き止めるよりも、逆に溶融物を円滑に流通させてガスと共にガス抜き孔311を経て外部に排出した方が、ガス抜き孔311の閉塞防止に有効であるという知見に至った。そこで、本実施形態のニッケル水素二次電池1では、以下に述べるようにガス抜き孔311の周縁の断面形状を設定している。
<ガス抜き孔311の周縁の断面形状>
図3は、蓋構造体30の要部を図示した縦断面図である。図4は、ガス抜き孔311の周縁の断面形状を示す図3のA部詳細図である。なお、図4はガス抜き孔311の周縁の一側の断面形状を示しているが、周方向の何れの箇所においても同一断面形状である。
ガス抜き孔311の下側(電極体20側)の周縁にはパンチ加工が施され、これにより直線状の断面をなして電極体20に向けて拡開するテーパー面312(第1の拡開面)が形成されている。また、ガス抜き孔311の上側(弁体33側)の周縁には同じくパンチ加工が施され、これにより円弧状の断面をなして弁体33側に向けて拡開する湾曲面313(第2の拡開面)が形成されている。
本実施形態では、蓋板31の板厚をtとすると、テーパー面312が面取りC=t/2(面取り角度θ=45°)となるように形成され、湾曲面313が断面半径R1=t/2となるように形成されている。例えば板厚t=0.4mmの場合には、C=0.2mm、R1=0.2mmとなる。なお、テーパー面312及び湾曲面313の加工方法はパンチ加工に限ることはなく、例えば切削加工を適用してもよい。
ニッケル水素二次電池1の内圧の上昇により弁体33と蓋板31との当接面に隙間が生じると、ガスと共に溶融物がガス抜き孔311に流入する。図4に示すように、蓋板31の下面とガス抜き孔311の内部とは、テーパー面312を介して緩やかな断面形状で接続されている。このためテーパー面312は、上記した角部のように溶融物の流通を妨げることなく、逆に溶融物をガス抜き孔311内に案内する作用を奏する。よって、溶融物はテーパー面312に付着せずに、図4中に矢印で示すようにテーパー面312の案内により円滑にガス抜き孔311内に導かれ、その後にガス抜き孔311から排出孔341を経て外部に排出される。
結果として、溶融物の付着・凝固によるガス抜き孔311の閉塞を防止でき、ニッケル水素二次電池1の内圧を常に弁作動圧以下の適切な圧力に保つことができる。そして、このようにニッケル水素二次電池1内で電極体20等の内容物が溶融した場合であっても正常な内圧調整機能を維持できるため、内部の電極体20等の内容物を増加させることにより、さらなる高容量化を実現することができる。
一方、ガス抜き孔311の上側の周縁に角部が形成されている場合には、弁体33が局所的に強く当接することにより弁作動圧が不安定になり易いことが確認されている。本実施形態では、ガス抜き孔311の上側の周縁に湾曲面313が形成されているため、弁体33は湾曲面313に対して広い領域で当接して接触圧が分散されることになる。よって、所期の弁作動圧で確実に弁体33と蓋板31との当接面に隙間を生じさせて、ガス抜き孔311を開くことができる。結果として弁作動圧が安定化するため、内圧調整機能を一層向上することができる。
ところで、ガス抜き孔311の周縁の断面形状は上記実施形態に限るものではなく、任意に変更可能である。そこで、以下に別例1〜3を順次説明する。なお、これらの別例の基本的な構成は図1〜3に基づき説明した実施形態のものと同一であるため、共通する構成の箇所は同一部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に述べる。
<ガス抜き孔311の周縁の断面形状の別例>
図5は、別例1のガス抜き孔311の周縁の断面形状を示す詳細図である。
この別例1では、実施形態と同様にガス抜き孔311の上側の周縁に湾曲面313(第2の拡開面)が形成され、ガス抜き孔311の下側の周縁にはテーパー面312に代えて湾曲面314(第1の拡開面)が形成されている。この点は、以下の他の別例も同様である。ガス抜き孔311の上側の湾曲面313は、円弧状の断面をなして弁体33側に向けて拡開し、ガス抜き孔311の下側の湾曲面314は、円弧状の断面をなして電極体20に向けて拡開している。
蓋板31の板厚tに対して、下側の湾曲面314が断面半径R2=t/2となるように形成され、上側の湾曲面313が断面半径R3=t/4となるように形成されている。例えば板厚t=0.4mmの場合には、R2=0.2mm、R3=0.1mmとなる。
図6は、別例2のガス抜き孔311の周縁の断面形状を示す詳細図である。
この別例2では、蓋板31の板厚tに対して、下側の湾曲面314が断面半径R2=t/2となるように形成され、同じく上側の湾曲面313が断面半径R4=t/2となるように形成されている。例えば板厚t=0.4mmの場合には、R4=R5=0.2mmとなる。
図7は、別例3のガス抜き孔311の周縁の断面形状を示す詳細図である。
この別例3は別例1と上下逆の設定であり、蓋板31の板厚tに対して、下側の湾曲面314が断面半径R6=t/4となるように形成され、上側の湾曲面313が断面半径R7=t/2となるように形成されている。例えば板厚t=0.4mmの場合には、R6=0.1mm、R7=0.2mmとなる。
ガス抜き孔311の下側の湾曲面314の断面半径R2を大とした図5に示す別例1では、特に溶融物の付着・凝固を防止する作用が奏され、これに対して、ガス抜き孔311の上側の湾曲面313の断面半径R7を大とした図7に示す別例3では、特に弁体33の作動を安定化させる作用が奏される。なお、図6に示す別例2は、別例1.3の中間特性になる。
このようにガス抜き孔311の下側の湾曲面314の断面半径R2,R4,R6を増加させるほど、溶融物の付着・凝固を防止する作用は向上するが、断面半径R2,R4,R6を蓋板31の板厚tまで増加させると、上側の湾曲面313を形成できなくなる。一方で、たとえ下側の湾曲面314の断面半径R2,R4,R6を0.1mm程度まで縮小しても、ある程度の溶融物の付着・凝固を防止作用は得られる。よって、下側の湾曲面314の断面半径R2,R4,R6を、0.1mm<R<tの範囲内で設定すれば、溶融物の付着・凝固を防止する作用と弁体33の作動を安定化させる作用とを両立させることができる。
この点は、上記実施形態のようにガス抜き孔311の下側の周縁にテーパー面312を形成した場合でも同様であり、下側のテーパー面312の面取りCを、0.1mm<C<tの範囲内で設定することが望ましい。特にテーパー面312を形成した場合には湾曲面314を形成した場合に比較して溶融物をより円滑にガス抜き孔311内に案内できることから、溶融物の付着・凝固を一層効果的に防止することができる。
1 ニッケル水素二次電池
10 外装缶
20 電極体
30 蓋構造体
31 蓋板
33 弁体
311 ガス抜き孔
312 テーパー面(第1の拡開面)
313 湾曲面(第2の拡開面)
314 湾曲面(第1の拡開面)

Claims (1)

  1. 有底円筒形状の外装缶と、
    前記外装缶に収容された電極体と、
    ガス抜き孔が形成された蓋板、弾性を有する材料で形成され、前記ガス抜き孔を塞ぐように前記蓋板に当接する弁体を含み、前記外装缶の開口を封止する蓋構造体と、を備え、
    前記ガス抜き孔の前記電極体側の周縁に、該電極体に向けて直線状の断面をなして拡開するテーパー面、又は円弧状の断面をなして拡開する湾曲面として第1の拡開面が形成され
    前記ガス抜き孔の前記弁体側の周縁に、該弁体側に向けて円弧状の断面をなして拡開する第2の拡開面が形成され、
    前記蓋板の板厚をt、前記第1の拡開面を前記テーパー面として形成したときの面取りをC、前記第1の拡開面を前記湾曲面として形成したときの断面半径をRとしたときに、0.1mm<C<t、又は0.1mm<R<tを満足する、ことを特徴とする円筒形電池。
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