JP6090307B2 - 近距離無線通信用アンテナ、アンテナモジュール及び無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話等の小型の無線通信装置に用いられる小電力無線通信:RFID(Radio Frequency Identification)用のアンテナであって、特に13.56 MHzの通信周波数帯を利用した近距離通信規格NFC(Near Field Communication)に対応した近距離無線通信用アンテナ、及びそれを具備するアンテナモジュール及び無線通信装置に関する。
近距離無線通信を行うシステムとして、ICカードシステムが広く知られている。例えば、特開2010-200061号に開示のICカードシステムは、図24に示すように、リーダ/ライタ(「アンテナ装置」と呼ぶことができる。)280と、トランスポンダとなるICカード285により構成されている。アンテナ装置280は不平衡型回路であって、半導体70と、ノイズフィルタ(第一フィルタ)71と、整合回路72と、ローパスフィルタ(第二フィルタ)73と、アンテナ共振回路66とを具備する。半導体70は、送信回路、受信回路、変調回路、復調回路、コントローラ等を含む。アンテナ共振回路66は、近距離無線通信用アンテナ1a及び抵抗(図示せず)と、共振コンデンサ65とを含む。アンテナ共振回路66の共振周波数は、通信に利用される固有の周波数(例えば13.56 MHz)に設定され、前記周波数においてアンテナ共振回路66のインピーダンスの実部は実質的に短絡状態にある。アンテナ共振回路66はインピーダンス整合回路72を介して半導体70と接続されている。
半導体70内の送信回路の変調回路と接続する出力端Txは、EMC対策用の第一フィルタ71を介してインピーダンス整合回路72に接続されている。また半導体70内の受信回路の復調回路と接続する入力端Rxは、抵抗と直列に接続したキャパシタを備えた第二フィルタ73を介して、第一フィルタ71とインピーダンス整合回路72との接続点に接続されている。
送信回路及び受信回路の動作はコントローラにより制御される。送信回路に発振器から同調周波数に対応する周波数(例えば13.56 MHz)の信号が与えられ、所定のプロトコルに基づいて変調されてアンテナ共振回路66へ供給される。アンテナ共振回路66の近距離無線通信用アンテナ1aは、ICカード285の近距離無線通信用アンテナ1bと所定の結合係数で磁気的に結合する。そのため、近距離無線通信用アンテナ1aにトランスポンダであるICカード285を近づけると、ICカード285内の近距離無線通信用アンテナ1bは近距離無線通信用アンテナ1aと磁気結合し、電磁誘導による電力伝送によってICカード285の集積回路68は電源の供給を受けるとともに、所定のプロトコル(例えばISO 14443、15693、18092等)に従ってデータ伝送を行う。
このようなシステムに用いられる近距離無線通信用アンテナ(以下単に「アンテナ」と呼ぶ)として、特開2005-094737号は、図25に示すように、円柱状の胴部351と矩形板状の鍔部355とからなる片鍔状の軟磁性コアと、胴部351に巻回されたコイル352とを具備し、コイル352の導線端部353,353が鍔部355の側面及び底面に設けられた端子356,356に接続されており、コイル352と胴部351の上に上面が平面状の非磁性材(図示せず)が設けられたアンテナ200を提案している。コイル352から生じた磁束は専ら軟磁性コアを通過するため、コイル352の上方に指向する磁束密度が高くなる。
携帯電話等の無線通信機器は、制限されたサイズの筐体内に、他の回路装置とともに、主に通話に用いられるメインアンテナ、近距離無線通信用アンテナ、無接点充電用アンテナ、デジタルテレビ用アンテナ等の複数のアンテナを具備する。このため、実装面積が小さく背も低い小型の近距離無線通信用アンテナが要求されている。
近距離無線通信用アンテナは、小型化しても実用上30 mm以上の通信距離が要求される。アンテナの小型化には軟磁性部材の小型化が必要であるが、軟磁性部材を小さくすると磁束が減少するため、所定の通信距離を確保することが困難となり、安定した通信を実行できない。
アンテナの自己共振周波数は、通信周波数帯である13.56 MHzより十分に高周波数であることが求められ、一般に40 MHz以上であることが推奨されている。特開2005-094737号のアンテナでは、軟磁性胴部351にコイル352が直接巻回されており、コイル352の内側領域のほぼ全体が軟磁性部材で満たされている。その結果、自己インダクタンスは大きく、アンテナの自己共振周波数は低下して、通信周波数帯に近づく。このようなアンテナでは、コイル352の寄生リアクタンスのばらつきや軟磁性部材の磁気特性のばらつきにより、通信周波数帯におけるアンテナの自己インダクタンスがばらつき易くなる。自己インダクタンスがばらつくと、各アンテナで他の回路との整合条件の調整を行う必要があり、多くの時間と工数を必要とし、アンテナのコスト上昇を招く。コイルの巻き数や巻径を減じて自己インダクタンスを小さくできるが、コイルが発生する磁束が減少するために、通信距離が短くなる。
通信距離を確保するために、供給電力の増大によりアンテナからの放射磁界を大きくすることも考えられるが、供給電力を大きくし過ぎると、磁性体が磁気飽和したり、近距離の場合に相手方のアンテナに大きな電力を誘起し、半導体を破壊したりするおそれがある。その対策に保護回路を設けることもできるが、その分部品点数が増加するという問題が発生する。
透磁率、飽和磁束密度、コアロス等の磁気特性に優れた軟磁性合金を用いて特開2005-094737号の軟磁性コアを小型化することも可能であるが、直接コイルを巻回するために絶縁コーティングを施す必要がある。すると工数が増加し、アンテナの製造コストが上昇する。また、コイル352を保護するための樹脂部材も必要となり、製造コストが上がる。
従って、本発明の目的は、通信する相手方向への指向性と通信距離を確保しながら小型化でき、コイルの保護が容易であり、面実装が可能な近距離無線通信用アンテナを提供することである。
本発明の別の目的は、かかる近距離無線通信用アンテナを具備するアンテナモジュール及び無線通信装置を提供することである。
本発明の一実施態様による近距離通信用アンテナは、少なくとも一つの環状コイルと、前記環状コイルを保持する板状の非磁性樹脂部材と、前記環状コイルを介して前記非磁性樹脂部材と重なる板状の軟磁性部材と、前記環状コイルの導線が接続する端子とを備え、
前記環状コイルは、前記軟磁性部材の外周より外側に出ないように、前記非磁性樹脂部材の外周に沿った周方向凹部に配置されており、
前記環状コイルの導線は前記軟磁性部材の外周縁に設けられた切欠きを通って前記端子に接続されおり、
前記環状コイルの内側全体が非磁性領域であることを特徴とする。
前記環状コイルの内側全体は非磁性領域であることにより、軟磁性部材は磁気ヨークとしての機能を発揮し、無用な自己インダクタンスの増加を抑制することができる。
前記非磁性樹脂部材は前記軟磁性部材と接合される固定面と、それに対向する自由面とを有する。非磁性樹脂部材の周方向凹部は、(a) 自由面から延在する1つの外周鍔部を有する周方向段部、又は(b) 固定面及び自由面から延在する一対の外周鍔部を有する周方向溝部である。(a) の場合、環状コイルは、非磁性樹脂部材に接合された軟磁性部材と外周鍔部により形成された空隙に配置される。(b) の場合、周方向溝部に配置された環状コイルが1つの外周鍔部の分だけ軟磁性部材から離隔しているので、自己インダクタンスを低下させることができる。また実装基板のグランド面がアンテナの設置面より十分に広い場合、環状コイルと軟磁性部材との間隔によりアンテナのQ値が高まる。さらに、周方向溝部の方が周方向段部より環状コイルと軟磁性部材との間隔のばらつきを小さくできる。
いずれの場合も、周方向凹部は環状コイルの位置決め機能を有するとともに、環状コイルを他の部品との干渉から保護する。また環状コイルは、インサート成形により非磁性樹脂部材と一体的に構成しても良い。
前記環状コイルを複数のコイルで構成しても良い。本発明の別の実施態様による近距離通信用アンテナは、少なくとも一つの環状コイルと、前記環状コイルを保持する板状の非磁性樹脂部材と、前記環状コイルを介して前記非磁性樹脂部材と重なる板状の軟磁性部材と、前記環状コイルの導線が接続する端子とを備え、前記環状コイルは、前記軟磁性部材の外周より外側に出ないように、前記非磁性樹脂部材の外周に沿った周方向凹部に配置されており、前記環状コイルの導線は前記軟磁性部材の外周縁に設けられた切欠きを通って前記端子に接続されおり、第一コイル及び第二コイルは同心状に配置されており、第一コイルの導線の一端と第二コイルの導線の一端は接続されて接地端を構成し、第一コイルの導線の他端と第二コイルの導線の他端はそれぞれ信号端を構成し、接地端から見て第一コイルと第二コイルとは逆方向に巻回されていることを特徴とする。このような構成のアンテナは平衡型の回路に好適である。
本発明のさらに別の実施態様による近距離通信用アンテナは、少なくとも一つの環状コイルと、前記環状コイルを保持する板状の非磁性樹脂部材と、前記環状コイルを介して前記非磁性樹脂部材と重なる板状の軟磁性部材と、前記環状コイルの導線が接続する端子とを備え、前記環状コイルは、前記軟磁性部材の外周より外側に出ないように、前記非磁性樹脂部材の外周に沿った周方向凹部に配置されており、前記環状コイルの導線は前記軟磁性部材の外周縁に設けられた切欠きを通って前記端子に接続されおり、第一コイル及び第二コイルは軟磁性部材の面上に並んでおり、第一コイルの導線の一端と第二コイルの導線の一端は接続されて接地端を構成し、第一コイルの導線の他端と第二コイルの導線の他端はそれぞれ信号端を構成し、接地端から見て第一コイルと第二コイルとは逆方向に巻回されていることを特徴とする。このような構成のアンテナでは、一方のコイルを送信用に他方のコイルを受信用に用い、送受信を同時に行うことができる。
前記軟磁性部材は、対向する平坦な上面及び底面と、それらの間の側面とを有する矩形板状であるのが好ましい。上面及び底面は、非磁性樹脂部材の位置決めに用いる開口部、窪み又は突起部を有しても良い。この場合、非磁性樹脂部材は、軟磁性部材の開口部、窪み又は突起部に対応する突起部、開口部又は窪みを有する。軟磁性部材又は非磁性樹脂部材の突起部を基準にして両者を組み合わせるので、位置ずれのない組み立てが容易となる。なお、軟磁性部材に突起部を設ける場合、自己インダクタンスへの影響が少ない位置、寸法及び形状を選択する。
軟磁性部材の側面に、環状コイルの導線を引き出す切欠き部を設けるのが好ましい。切欠き部を通った導線は、軟磁性部材の底面(非磁性樹脂部材と反対側の面)、又は軟磁性部材の底面に接着された基板部材の底面に設けられた端子に接続される。軟磁性部材の側面切欠き部は、導線を位置決めするだけでなく、導線がアンテナの側面から飛び出すのを防止し、もって断線を防止する。
環状コイルの導線を接続する端子は、アンテナを面実装するための電極としても用いられる。端子は、(a) 軟磁性部材の上面又は底面にAgペースト等を端子パターン状に印刷又は転写し、焼き付けることにより形成したり、(b) 導体パターンを有するプリント基板を貼付したり、(c) 端子がインサート成形された樹脂基板を貼付したりして、形成することができる。
基板部材を用いる場合、基板部材に突起部を設け、軟磁性部材に前記基板部材の突起部を受承する開口部を設け、非磁性樹脂部材に基板部材の突起部を受承する開口部又は凹部を設けるのが好ましい。この場合も、突起部を基準にして軟磁性部材と非磁性樹脂部材とを組み合わせるので、位置ずれのない組み立てが容易となる。
非磁性樹脂部材は平面視で軟磁性部材と相似形の矩形状又は円形状であるのが好ましい。はんだリフロー等の高温に耐え得るように、非磁性樹脂部材は液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイド等の高耐熱性エンジニアリングプラスチックにより形成するのが好ましい。非磁性樹脂部材の一面に平坦部を設ければ、真空吸着法によりアンテナを回路基板等へ自動実装するのが容易となる。
本発明のアンテナモジュールは、樹脂基板に、上記近距離無線通用アンテナと、整合回路を構成するリアクタンス素子と、ノイズフィルタを構成するリアクタンス素子と、送信回路と受信回路とを含む集積回路を実装したことを特徴とする。
本発明の無線通信装置は上記近距離無線通用アンテナを具備することを特徴とする。
本発明の近距離無線通信用アンテナは、通信相手への指向性及び通信距離を確保しながら小型化でき、コイルの保護が容易であり、かつ面実装が容易であるという利点を有する。
本発明の第一の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す上面斜視図である。 本発明の第一の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す底面斜視図である。 本発明の第一の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す断面図である。 本発明の第一の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す分解上面斜視図である。 本発明の第一の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す分解底面斜視図である。 本発明の第二の実施例による近距離無線通信用アンテナを示す分解上面斜視図である。 本発明の第二の実施例による近距離無線通信用アンテナを示す分解底面斜視図である。 本発明の第三の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す上面斜視図である。 本発明の第三の実施態様による近距離無線通信用アンテナに用いるコイル保持用非磁性樹脂部材を示す底面斜視図である。 本発明の第三の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す分解上面斜視図である。 本発明の第四の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す上面斜視図である。 本発明の第四の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す分解上面斜視図である。 本発明の第五の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す上面斜視図である。 本発明の第五の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す底面図である。 本発明の第五の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す部分拡大断面図である。 本発明の第五の実施態様による近距離無線通信用アンテナに用いることができる基板部材を示す上面斜視図である。 本発明の近距離無線通信用アンテナを具備するモジュールの回路構成例を示すブロック図である。 本発明の第六の実施態様による近距離無線通信用アンテナを示す上面斜視図である。 本発明の近距離無線通信用アンテナを具備するモジュールの回路構成例を示すブロック図である。 実施例1〜3の近距離無線通信用アンテナに用いる試料1〜3の軟磁性部材を示す平面図である。 図20(a) のA-A断面図である。 実施例4の近距離無線通信用アンテナに用いる試料4の軟磁性部材を示す平面図である。 図21(a) のB-B断面図である。 実施例5の近距離無線通信用アンテナに用いる試料5の軟磁性部材を示す平面図である。 図22(a) のC-C断面図である。 比較例1の近距離無線通信用アンテナに用いる試料6の軟磁性部材を示す平面図である。 図23(a) のD-D断面図である。 近距離無線通信用アンテナを具備するアンテナ装置の回路を示すブロック図である。 従来の近距離無線通信用アンテナを示す斜視図である。 アンテナの通信距離の評価方法を示す概略図である。 本発明の近距離無線通信用アンテナを具備する無線通信装置の外観を示す斜視図である。
本発明の実施態様を添付図面を参照して以下詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。各実施態様の説明は、特に断らない限り他の実施態様にも適用される。各図において上方を向いた面を上面と呼び、下方を向いた面を底面と呼ぶが、上下関係は勿論相対的であり、アンテナを逆さにすれば逆になる。また説明の簡単化のために、各実施態様におけるアンテナの対応部品には同じ参照番号を付与する。
[1] 第一の実施態様
本発明の第一の実施態様によるアンテナ1を図1〜図5に示す。アンテナ1は、環状コイル20と、環状コイル20を保持する非磁性樹脂部材10と、コイル保持用非磁性樹脂部材10に重ねられて接着剤等により固定された矩形板状の軟磁性部材5とを有する。軟磁性部材5の外形は、平面視でほぼ正方形である。アンテナ1は、図24に示す不平衡回路、又は後述する平衡回路に用いることができる。
矩形板状の軟磁性部材5は矩形状の中央開口部8を有し、中央開口部8に矩形板状の非磁性樹脂部材10の矩形状の中央突起部24が嵌入され、接着剤等により固定される。軟磁性部材5と相似形の矩形板状の非磁性樹脂部材10は、平坦な自由面である上面10aと、軟磁性部材5に固定される底面10bと、上面10aと底面10bとの間の側面10cとを備え、側面10cは上面10aから伸びる鍔部22と周方向段部23とを備えている。周方向段部23と、鍔部22の下面と、軟磁性部材5の上面5aとで形成される空隙に環状コイル20が配置される。
アンテナ1の背を低くするために、コイル保持用非磁性樹脂部材10の厚さは2 mm以下が好ましい。非磁性樹脂部材10は、アンテナ1の真空吸着による回路基板への自動実装を容易にし、実装機の吸着ノズルや他の部品との衝突を防ぎ、環状コイル20の損傷を防止する。非磁性樹脂部材10は、液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイド等の高耐熱性の熱可塑性エンジニアリングプラスチック等により形成することができる。
周方向段部23に巻回した一つ又は二つ以上の環状コイル20が鍔部22及び軟磁性部材5の外周より外側に突出しないように、周方向段部23の深さを設定する。図示の例では、非磁性樹脂部材10の底面10bは平坦で、軟磁性部材5の開口部8と対応する位置に矩形状の突起部24を有するが、その形態は必要に応じて適宜変更しても良い。
環状コイル20の導線は巻軸方向に複数層に巻回されているが、線間容量を抑えるために巻径方向には単層であるのが好ましい。アンテナ1の高さを抑えたい場合でも、導線を二層までに留めるのが好ましい。環状コイル20の外周は、軟磁性部材5の外周以下(軟磁性部材5の外周と等しいか僅かに小さい)であるのが好ましい。環状コイル20の外周が軟磁性部材5の外周より外側に出ると、軟磁性部材5によるシールド効果が低減する。一方、環状コイル20の外周が軟磁性部材5の外周より大きく内側にあると、環状コイル20の近傍で磁束密度が大きくなり易く、通信距離が短くなる。空芯部を有する環状コイル20を軟磁性部材5の外周縁近傍に配置し、空芯部の面積を極力大きくすることにより、環状コイル20の磁界分布を環状コイル20の上方側に多くして、通信距離を確保する。通信距離とシールド効果とのバランスを考慮すれば、環状コイル20の外周と軟磁性部材5の外周との間隔を0〜1 mmとするのが好ましい。環状コイル20の巻数は、環状コイル20の巻径、軟磁性部材5の磁気特性及び所望の自己インダクタンスに応じて適宜設定することができる。図示の例では環状コイル20の外形は矩形であるが、勿論円形にしても良い。
環状コイル20と軟磁性部材5とが離れていると、アンテナ1の自己インダクタンスは低下するだけでなく、アンテナ1が実装される回路基板の接地面を構成する導体との間隔が広がるためにQ値は増加する。望ましい自己インダクタンス及びQ値が得られるように環状コイル20と軟磁性部材5との間隔を設定すれば良いが、間隔の分だけアンテナが厚くなることを考慮して1 mm以下とするのが好ましい。
環状コイル20に用いる導線は単線のエナメル線が好ましく、熱融着性オーバーコートが形成されたエナメル線(自己融着線)がより好ましい。自己融着性環状コイル20は組み立てが容易である。導線の線径は30〜80μmが好ましい。
コイル保持用非磁性樹脂部材10と相似形の矩形状の軟磁性部材5は、対向する上面5a及び底面5bと、両者間の側面5cとを有する。図1〜図5に示す例では、上面5a及び底面5bはともに平坦であり、非磁性樹脂部材10の突起部24が嵌入する中央開口部8を有する。アンテナ1の小型化のために、コイル保持用樹脂部材10の一辺を30 mm以下とし、厚さを2.5 mm以下とするのが好ましい。軟磁性部材5の側面5cには、環状コイル20の両端の導線21a,21bを配置するための複数の切欠き部6a,6bが設けられている。切欠き部6a,6bは最低2つ設ければ良いが、その形成位置により軟磁性部材5に方向性が生じないように各辺に形成しても良い。
軟磁性部材5は、Ni系フェライト、Li系フェライト、Mn系フェライト等の高抵抗軟磁性フェライト、Fe-Si系軟磁性合金、Fe基又はCo基のアモルファス合金又はナノ結晶軟磁性合金等により形成することができる。軟磁性フェライトからなる軟磁性部材5は、酸化第二鉄(Fe2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(CuO)、酸化マンガン(MnO)等を主成分とする仮焼粉を粉末成形し、焼結することにより作製するのが好ましい。焼結体をそのまま用いても良いが、研削、打ち抜き等の加工をしても良い。また、軟磁性フェライトからなる軟磁性部材5は、軟磁性フェライトのスラリーからドクターブレード法等により形成したグリーンシートを所定の形状に加工し、単層で又は積層して焼結することにより作製することもできる。この場合も、焼結体を所定の形状に加工しても良い。
アモルファス合金又はナノ結晶軟磁性合金からなる軟磁性部材5は、合金リボンを所定の形状に切断し、積層することにより作製することができる。また、合金リボンを粉末状又は薄片状に粉砕し、ダストコアとするか、樹脂又はゴムに分散させてシート状に成形しても良い。
いずれの場合も、軟磁性部材5を構成する軟磁性材料の初透磁率μi(周波数100 kHz)は、リング状コアの形状で測定したとき10以上であるのが好ましい。
軟磁性部材5の開口部8の形状及び大きさは、磁気ヨークとして機能しつつ非磁性樹脂部材10を位置決めできれば、特に限定されないが、磁気ヨークとしての機能を確保するために、開口部8の面積は軟磁性部材5の面積の1〜20%であるのが好ましく、1〜10%であるのがより好ましい。開口部8の各辺は軟磁性部材5の対応する各辺と平行であり、かつ開口部8の中心と軟磁性部材5の中心とは一致しているのが好ましい。第一の実施態様では開口部8は貫通孔であるが、窪みでも良い。なお、アンテナ1の端子と実装基板に設けられた線路との接続を阻害しないように、開口部8に嵌入した突起部24は、端子15が設けられた軟磁性部材5の底面5bより突出してはならない。
環状コイル20の導線21a,21bは、軟磁性部材5の外周切欠き部6a,6bを通って、軟磁性部材5の底面5bに形成された端子15a,15bと溶接、熱圧着、超音波振動等により接続されている。Ag等の導体パターンで形成された端子15a〜15dは面実装用電極としても用いられる。各端子15a〜15dは、軟磁性部材5の底面5bに直接又は絶縁性ガラス層又は樹脂層を介して設けられた導体層と、熱的な保護及びはんだ付け性向上のためにその表面に形成する保護層とからなる。
上記導体層は、例えば、ガラスや有機ビヒクル、溶剤等を含むCu、Ag、Ag-Pd等の合金のペーストを、軟磁性部材5の底面5bの所定箇所に印刷により塗布し、約50〜150℃で乾燥し、500℃以上の温度で焼き付けることにより形成する。また、合金ペーストを焼き付ける代わりに、導体層用金属をめっき又は蒸着した後、不要部分をエッチングにより除去する方法により上記導体層を形成しても良い。上記保護層は、半田層、又はNi、Au等のめっき層である。
[2] 第二の実施態様
図6及び図7は本発明の第二の実施態様によるアンテナを示す。第一の実施態様のアンテナとは位置決めの構成以外ほぼ同じであるので、相違点のみ詳細に説明する。本実施態様では、軟磁性部材5の上面5aに位置決め用の中央突起部9が設けられており、非磁性樹脂部材10の底面10bに突起部9を受承する窪み(未貫通の凹部)7が設けられている。突起部9は環状コイル20の空芯部に位置し、環状コイル20の内径より十分に小さい。突起部9の平面視の面積は環状コイル20の内周部の面積の1〜10%であるのが好ましく、1〜5%であるのがより好ましい。突起部9の各辺は軟磁性部材5の対応する各辺と平行であり、かつ突起部9の中心と軟磁性部材5の中心とは一致しているのが好ましい。このような構成の第二の実施態様のアンテナも、第一の実施態様のアンテナと同じ作用効果を発揮する。
[3] 第三の実施態様
図8〜図10は本発明の第三の実施態様によるアンテナを示す。このアンテナは、図9に示す細長い形状のコイル保持用非磁性樹脂部材10と、上記非磁性樹脂部材10と同様に細長い形状の軟磁性部材5とを具備する。非磁性樹脂部材10の底面10bと軟磁性部材5の上面5aと接着される。
本実施態様では、非磁性樹脂部材10は側面10cの全周に上下一対の鍔部22a,22bを有し、両鍔部22a,22bに形成された溝部23に環状コイル20が巻かれている。底面10b側の鍔部22bには、環状コイル20の導線を通す切欠き部25a,25bが形成されている。
軟磁性部材5の側面5cにも、非磁性樹脂部材10の切欠き部25a,25bと対応する位置に切欠き部6a,6bが形成されている。軟磁性部材5の底面には3つの端子15a,15b,15cが設けられており、端子15aは切欠き部6aに近接しており、端子15bは切欠き部6bに近接しており、端子15cは端子15aと端子15bとの中間に位置する。端子15cは面実装用電極として用いられる。
環状コイル20の一方の導線21aは、非磁性樹脂部材10の切欠き部25a及び軟磁性部材5の切欠き部6aを通って端子15aに接続され、また環状コイル20の他方の導線21bは、非磁性樹脂部材10の切欠き部25b及び軟磁性部材5の切欠き部6bを通って端子15bに接続されている。
本実施態様では、一対の鍔部22a,22bにより形成された溝部23に環状コイル20が巻かれているので、環状コイル20の位置決めが容易である。また鍔部22bの厚さの分だけ、環状コイル20は軟磁性部材5から離隔している。軟磁性部材5及びコイル保持用樹脂部材10に位置決め手段(突起部と開口部の組合せ)がないが、非磁性樹脂部材10の切欠き部25a,25bと軟磁性部材5の切欠き部6a,6bとを整合させることにより、非磁性樹脂部材10と軟磁性部材5との位置決めを行うことができる。
このアンテナは細長いので、他の部品の実装領域を損ねないように回路基板の縁部に沿って実装可能である。第三の実施態様のアンテナも、第一の実施態様のアンテナと同じ作用効果を発揮する。
[4] 第四の実施態様
図11及び図12は本発明の第四の実施態様によるアンテナを示す。このアンテナは、一対の突起部16a,16bを有する基板部材14と、突起部16a,16bを受承する一対の開口部8a,8bを有する軟磁性部材5と、突起部16a,16bを受承する一対の開口部11a,11bを有するコイル保持用非磁性樹脂部材10とからなり、非磁性樹脂部材10には上面側の外周鍔部22aと底面側の外周鍔部22bとが設けられており、一対の鍔部22a,22bにより形成される溝部に環状コイル20が巻回されている。非磁性樹脂部材10の対向側面にそれぞれ切欠き部25a,25bが設けられており、軟磁性部材5の対向側面で切欠き部25a,25bと平面視で同じ位置に切欠き部6a,6bが設けられており、基板部材14の対向側面で切欠き部25a,25bと平面視で同じ位置に切欠き部26a,26bが設けられている。
非磁性樹脂部材10、軟磁性部材5及び基板部材14を順に重ねて、非磁性樹脂部材10の開口部11a,11b及び軟磁性部材5の開口部8a,8bに基板部材14の突起部16a,16bを嵌入させ、非磁性樹脂部材10の底面10bに軟磁性部材5の上面5aを接着し、軟磁性部材5の底面5bに基板部材14の上面14aを接着する。突起部16a,16bの長さは、非磁性樹脂部材10、軟磁性部材5及び基板部材14を重ねたときに、突起部16a,16bが開口部11a,11bから突出しないように設定する。非磁性樹脂部材10の切欠き部25a,25b、軟磁性部材5の切欠き部6a,6b、及び基板部材14の切欠き部26a,26bはそれぞれ垂直方向に並び、環状コイル20の両引出線21a,21bが通る一対の垂直方向の切欠き部となる。
第四の実施態様のアンテナも、第一の実施態様のアンテナと同じ作用効果を発揮する。その上、このアンテナでは、非磁性樹脂部材10、軟磁性部材5及び基板部材14の組立時の位置決めが非常に容易である。なお、基板部材14は液晶ポリマーにより形成するのが好ましい。
[5] 第五の実施態様
図13〜図15は本発明の第五の実施態様によるアンテナを示す。本実施態様では、環状コイル20は、コイル保持用非磁性樹脂部材10の鍔部22a,22b間の溝部に同心状に巻回された第一コイル20aと第二コイル20bとからなる。軟磁性部材5の底面5bには、3つの端子15a,15b,15cが設けられている。第一コイル20aの一方の導線と第二コイル20bの一方の導線は接続されて、共通線21cとして中央の端子15cに接続され、両コイル20a,20bの他方の導線21a,21bは両端の端子15a,15bに接続されている。共通線21cから見て、第一コイル20aと第二コイル20bとは逆方向に巻回されている。
軟磁性部材5の底面5bに端子を形成する代わりに、端子用導体パターンが設けられたフレキシブルプリント基板又はリジッド基板(例えばガラスエポキシ基板)、又は図16に示すように端子15a,15b,15cが一体的にインサート成形された樹脂基板部材14を用いても良い。基板部材14の一側面には、軟磁性部材5の切欠き部6a,6b,6cと対応する位置に、導線21a,21b、21cを通すための切欠き部26a,26b,26cが設けられている。
このアンテナを用いた本発明のモジュールの平衡型回路を図17に示す。第一コイル20aの一端21aはキャパシタC1,C2で構成された整合回路72に接続され、インダクタL0とキャパシタC0で構成された第一フィルタ71を介して、半導体70内の送信回路の変調回路と接続する出力端Tx1に接続されている。半導体70内の受信回路の復調回路と接続する入力端Rxは、直列に接続した抵抗R2及びキャパシタC3を備えた第二フィルタ73を介して、フィルタ71と整合回路72との接続点に接続されている。同様に、第二コイル20bの一端21bはキャパシタC1,C2で構成された整合回路72に接続され、インダクタL0とキャパシタC0で構成された第一フィルタ71を介して、半導体70内の送信回路の変調回路と接続する出力端Tx2に接続されている。第一コイル20aと第二コイル20bの共通端21cは接地されている。ガラスエポキシ基板にアンテナ1、半導体70、整合回路72、及び第一及び第二のフィルタ71,73を構成するリアクタンス素子及び抵抗を設けて、モジュールとする。なお、第一〜第五の実施態様のように、中間タップを設けない構成でも、環状コイル20の一端を出力端Txに、他端を出力端Tx2に接続すれば、平衡型回路のモジュールとすることができる。
[6] 第六の実施態様
図18は本発明の第六の実施態様によるアンテナを示す。このアンテナは、環状コイル20が第一コイル20a及び第二コイル20bで構成されている点では第五の実施態様と同じであるが、2つのコイル20a,20bが軟磁性部材5の上面5a上に並んで配置されている点で異なる。第一コイル20aの一方の導線と第二コイル20bの一方の導線とは接続され、共通線21cとして端子15cに接続されており、各コイル20a,20bの他方の導線21a,21bは端子15a,15bに接続されている。共通線21cから見て、第一コイル20aと第二コイル20bとは逆方向に巻回されている。
このアンテナを用いた本発明のモジュールの他の回路構成を図19に示す。第一コイル20aの一端21aは、整合回路72及びフィルタ71を介して、半導体70内の送信回路の変調回路と接続する出力端Txに接続されている。第二コイル20bの一端21bは、整合回路72及びフィルタ71を介して、半導体70内の受信回路の復調回路と接続する入力端Rxに接続されている。ガラスエポキシ基板にアンテナ1、半導体70、整合回路72及びフィルタ71を構成するリアクタンス素子及び抵抗を設けて、モジュールとする。このような構成のモジュールでは送信しながら受信を行うことができる。
図27は本発明のアンテナを用いた無線通信装置の外観を示す。本発明のアンテナは小型であるので、スマートフォン100のように小型かつ小電力で高機能の通信機器にも内蔵可能である。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
実施例1〜3
軟磁性部材5を構成する軟磁性材料として、46.5 mol%のFe2O3,20.0 mol%のZnO,22.5 mol%のNiO,及び11.0 mol%のCuOからなる組成(焼成後)を有し、初透磁率が110のNi系フェライトを用いた。Fe2O3粉末,ZnO粉末,NiO粉末及びCuO粉末を上記焼成後の組成となるように混合し、仮焼した粉末にバインダー等を加えて造粒し、造粒粉を正方形状成形体に成形し、成形体を1100℃で焼結し、得られた焼結体に中央開口部8を形成するとともに、必要な面を砥石で研削して平坦化し、図20(a) 及び図20(b) に示すように中央開口部8を有する正方形状の軟磁性部材5(試料1〜3)を作製した。試料1〜3はいずれも14 mm×14 mm×0.8 mmの外形寸法(焼結後)を有し、中央開口部8の寸法はそれぞれ3.5 mm×3 mm(試料1)、2.5 mm×2 mm(試料2)、及び1.5 mm×1 mm(試料3)であった。
各試料1〜3に対応する突起部を有する非磁性樹脂部材10を液晶ポリマーにより形成した。各非磁性樹脂部材10の外形寸法は、突起部を除き、13.6 mm×13.6 mm×0.6 mmであった。各非磁性樹脂部材10の側面全周に外周縁から0.3 mmで、主面から0.3 mmの環状切欠き部を形成した。この環状切欠き部に、線径60μm(導体径:50μm、被覆層厚さ:5μm)のエナメル線を7ターン巻回し、縦横ともに13 mmで、厚さ0.25 mmの環状コイル20とした。環状コイル20を非磁性樹脂部材10とともに軟磁性部材5に接着し、厚さ1.4 mmのアンテナを作製した。
実施例4
実施例1〜3と同様にして、図21(a) 及び図21(b) に示すように中央凹部8を有する正方形状の軟磁性部材5(試料4)を作製した。試料4の外形寸法は14 mm×14 mm×0.8 mmであり、中央凹部7の寸法は3.5 mm×3 mmで、深さ0.4 mmであった。試料4の軟磁性部材5を用いて、実施例1〜3と同様にして、厚さ1.4 mmのアンテナを作製した。
実施例5
実施例1〜3と同様にして、図22(a) 及び図22(b) に示すように中央突起部9を有する正方形状の軟磁性部材5(試料5)を作製した。試料5の外形寸法は14 mm×14 mm×0.8 mmであり、中央突起部9の寸法は3.5 mm×3 mmで、高さ0.4 mmであった。試料5の軟磁性部材5を用いて、実施例1〜3と同様にして、厚さ1.4 mmのアンテナを作製した。環状コイル20の内周部に対する中央突起部9の面積率は6.2%であった。
比較例1
実施例1〜3と同様にして、図23(a) 及び図23(b) に示すように円形状胴部27を有する正方形状の軟磁性部材5(試料6)を作製した。試料6の外形寸法は14 mm×14 mm×0.7 mmであり、円形状胴部27の寸法は直径12 mmで、高さ0.7 mmであった。環状コイル20の内周部に対する円形状胴部27の面積率は100%であった。
試料6の軟磁性部材5の円形状胴部27に、線径60μm(導体径:50μm、被覆層厚さ:5μm)のエナメル線を6ターン巻回し、内径12mm、外径12.7mm及び厚さ0.1 mmの環状コイル20とした。環状コイル20を軟磁性部材5に接着し、厚さ1.4 mmのアンテナを作製した。
図26に示す評価装置を用いて、各アンテナとICタグとの通信を行った。評価装置は、非接触データ通信に必要な信号処理回路及び情報を格納したICチップ部品を具備するNXP Semiconductor社製の評価ボードである。なお、アンテナの自己共振周波数を40 MHz以上とするには、13.56 MHzでのアンテナの自己インダクタンスを3μH未満とするのが望ましい。
実施例1〜5及び比較例1のアンテナも3μH未満の自己インダクタンスを有するように、コイルの巻き数を調整した。実施例1〜5及び比較例1で整合回路の定数は同じとした。アンテナとICタグとの通信距離を表1に示す。
Figure 0006090307
実施例1〜3のアンテナでは、軟磁性部材5の開口部の面積が大きくなるに従い、13.56 MHzでの自己インダクタンスは僅かに低下した。軟磁性部材5に凹部を設けた実施例4のアンテナでは、自己インダクタンスは低下した。また軟磁性部材5に突起部を設けた実施例5のアンテナでは、自己インダクタンスは僅かに増加した。このように、実施例1〜5のいずれも、同じ巻き数で3μH未満のインダクタンス値が得られた。実施例4及び実施例5では、最大でインダクタンスに0.11μHの差があるが、同じ整合回路で同様の通信距離が得られた。前記開口部、凹部及び突起部は軟磁性部材5の中央部に設けられているので、通信に寄与する磁束への影響は少なく、実施例1〜5で通信距離に差がなかった。
一方、比較例1のアンテナでは、実施例1と同じコイルの巻き数では、自己インダクタンスが3.73μHと大きく、3μH未満のインダクタンスは得られなかった。コイルの巻き数を6ターンに減じて3μH未満のインダクタンスを得たが、実施例と同じ整合回路では通信できず、整合回路の定数を変えてインピーダンスマッチングを調整しても、通信距離は31 mmと短かった。

Claims (10)

  1. 少なくとも一つの環状コイルと、前記環状コイルを保持する板状の非磁性樹脂部材と、前記環状コイルを介して前記非磁性樹脂部材と重なる板状の軟磁性部材と、前記環状コイルの導線が接続する端子とを備え、
    前記環状コイルは、前記軟磁性部材の外周より外側に出ないように、前記非磁性樹脂部材の外周に沿った周方向凹部に配置されており、
    前記環状コイルの導線は前記軟磁性部材の外周縁に設けられた切欠きを通って前記端子に接続されており、
    前記環状コイルの内側全体が非磁性領域であることを特徴とする近距離通信用アンテナ。
  2. 請求項1に記載の近距離無線通信用アンテナにおいて、前記非磁性樹脂部材は前記軟磁性部材と接合される固定面と、それに対向する自由面とを有し、前記非磁性樹脂部材の前記周方向凹部は、前記自由面から延在する1つの外周鍔部を有する周方向段部であり、前記非磁性樹脂部材に接合された前記軟磁性部材と前記外周鍔部により形成された空隙に前記環状コイルが配置されることを特徴とする近距離無線通信用アンテナ。
  3. 請求項1に記載の近距離無線通信用アンテナにおいて、前記非磁性樹脂部材は前記軟磁性部材と接合される固定面と、それに対向する自由面とを有し、前記非磁性樹脂部材の前記周方向凹部は、前記固定面及び前記自由面から延在する一対の外周鍔部を有する周方向溝部であり、前記周方向溝部に前記環状コイルが配置されることを特徴とする近距離無線通信用アンテナ。
  4. 少なくとも一つの環状コイルと、前記環状コイルを保持する板状の非磁性樹脂部材と、前記環状コイルを介して前記非磁性樹脂部材と重なる板状の軟磁性部材と、前記環状コイルの導線が接続する端子とを備え、
    前記環状コイルは、前記軟磁性部材の外周より外側に出ないように、前記非磁性樹脂部材の外周に沿った周方向凹部に配置されており、
    前記環状コイルの導線は前記軟磁性部材の外周縁に設けられた切欠きを通って前記端子に接続されており、
    前記環状コイルは同心状に配置された第一コイル及び第二コイルからなり、
    前記第一コイルの導線の一端と前記第二コイルの導線の一端は接続されて接地端を構成し、前記第一コイルの導線の他端と前記第二コイルの導線の他端はそれぞれ信号端を構成し、
    前記接地端から見て、前記第一コイルと前記第二コイルとは逆方向に巻回されていることを特徴とする近距離無線通信用アンテナ。
  5. 少なくとも一つの環状コイルと、前記環状コイルを保持する板状の非磁性樹脂部材と、前記環状コイルを介して前記非磁性樹脂部材と重なる板状の軟磁性部材と、前記環状コイルの導線が接続する端子とを備え、
    前記環状コイルは、前記軟磁性部材の外周より外側に出ないように、前記非磁性樹脂部材の外周に沿った周方向凹部に配置されており、
    前記環状コイルの導線は前記軟磁性部材の外周縁に設けられた切欠きを通って前記端子に接続されており、
    前記環状コイルは、前記軟磁性部材の面上に並んだ第一コイル及び第二コイルからなり、
    前記第一コイルの導線の一端と前記第二コイルの導線の一端は接続されて接地端を構成し、前記第一コイルの導線の他端と前記第二コイルの導線の他端はそれぞれ信号端を構成し、
    前記接地端から見て、前記第一コイルと前記第二コイルとは逆方向に巻回されていることを特徴とする近距離無線通信用アンテナ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の近距離無線通信用アンテナにおいて、
    前記非磁性樹脂部材は突起部を有し、
    前記軟磁性部材は、前記非磁性樹脂部材の前記突起部を受承する開口部又は凹部を有し、
    前記突起部が前記開口部又は凹部に嵌入することにより、前記非磁性樹脂部材と前記軟磁性部材との位置決めが行われることを特徴とする近距離無線通信用アンテナ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の近距離無線通信用アンテナにおいて、
    端子を有する基板部材をさらに具備し、
    前記基板部材は、前記軟磁性部材の前記環状コイルと反対側の面に接合されていることを特徴とする近距離無線通信用アンテナ。
  8. 請求項7に記載の近距離無線通信用アンテナにおいて、
    前記基板部材は少なくとも一つの突起部を有し、
    前記軟磁性部材は前記基板部材の突起部を受承する少なくとも一つの開口部を有し、
    前記非磁性樹脂部材は前記基板部材の突起部を受承する少なくとも一つの開口部又は凹部を有することを特徴とする近距離無線通信用アンテナ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の近距離無線通用アンテナを具備するモジュールであって、樹脂基板に、前記近距離無線通用アンテナと、整合回路を構成するリアクタンス素子と、ノイズフィルタを構成するリアクタンス素子と、送信回路及び受信回路を有する集積回路とを実装したことを特徴とするアンテナモジュール。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の近距離無線通用アンテナを具備することを特徴とする無線通信装置。
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