以下に図面を参照して、本発明にかかるテスト支援プログラム、テスト支援装置およびテスト支援方法の実施の形態を詳細に説明する。
(テスト支援方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかるテスト支援方法の一実施例を示す説明図である。図1において、テスト支援装置101は、システムが仕様通りに動作するか否かを検証するテストを支援するコンピュータである。システムは、テスト対象となる情報処理を実行するコンピュータであり、例えば、Webサービスを提供するWebシステムである。
テスト対象となる情報処理は、システムにより提供されるサービスを実現するための情報処理である。サービスとしては、例えば、企業における従業員の氏名、年齢、所属部署等の情報を検索するサービスや、企業間における電子商取引を実現するサービスなどがある。
ここで、Webサービスは、例えば、SOAP(Simple Object Access Protocol)と呼ばれるXML形式のプロトコルを用いたメッセージの送受信により実現される。XMLは、システム固有のデータ型の定義ができるため、システムの可用性を高めることができる。
一方、システム開発におけるテスト時に、テスト者がシステムで利用されているXMLスキーマを知らない、あるいは、XMLスキーマを理解する技術的知識がなければ、テスト時に入力すべきデータが何であるかを判断することが難しい。また、テスト用のXML文書を生成・送受信する専用ツールを使用する場合、専用ツールの導入コストがかかるとともに、専用ツールの操作方法の習得コストがかかる。
そこで、本実施の形態では、テスト支援装置101は、テスト対象となる情報処理の処理要求となるXML文書のスキーマを解析して、テスト時に入力すべき入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成する。これにより、テスト者がシステムで利用されているスキーマを知らない、あるいは、XMLスキーマを理解する技術的知識がなくても、テスト時に入力すべきデータを判断できるように支援する仕組みを提供する。以下、テスト支援装置101のテスト支援処理例について説明する。
(1)テスト支援装置101は、テスト対象となる情報処理の識別子を取得する。ここで、情報処理の識別子は、例えば、情報処理により実現されるサービスを識別するサービス名やオペレーション名である。具体的には、例えば、テスト支援装置101は、テスト者が使用するクライアント端末102から、テスト対象となる情報処理の識別子を含む入力画面生成要求を取得する。図1の例では、クライアント端末102からテスト対象となる情報処理の識別子「XXX」を含む入力画面生成要求110が取得されている。
(2)テスト支援装置101は、テスト対象となる情報処理の識別子を取得した場合、記憶部103から、テスト対象となる情報処理の識別子に対応するスキーマを検索する。ここで、記憶部103は、情報処理の識別子と、情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマとを対応付けて記憶するデータベースである。
情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマには、情報処理の入力となる入力項目の項目名やデータ形式が定義されている。以下の説明では、情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマを「リクエスト用のスキーマ」と表記する場合がある。図1の例では、テスト対象となる情報処理の識別子「XXX」に対応するリクエスト用のスキーマ120が検索されている。
(3)テスト支援装置101は、検索したリクエスト用のスキーマを参照して、テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名を特定する。具体的には、例えば、テスト支援装置101は、リクエスト用のスキーマ120を解析して、テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名として定義されている要素の要素名を特定する(図1中、点線枠121)。図1の例では、入力項目の項目名「YYY」が特定される。
(4)テスト支援装置101は、特定した入力項目の項目名に基づいて、入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成する。ここで、入力画面の画面情報は、クライアント端末102において解釈、表示可能な画面情報を記述するためのマークアップ言語を用いて記述される。
具体的には、例えば、テスト支援装置101は、入力項目の項目名「YYY」を表示用文字列に設定するとともに(図1中、点線枠131)、入力項目の項目名「YYY」を表示用文字列に対応する項目の項目名に設定することにより(図1中、点線枠132)、入力画面の画面情報130を生成する。図1の例では、入力画面の画面情報130として、HTML(HyperText Markup Language)により記述されたHTML文書が生成されている。
(5)テスト支援装置101は、生成した入力画面の画面情報を出力する。具体的には、例えば、テスト支援装置101は、クライアント端末102に入力画面の画面情報130を送信する。図1の例では、クライアント端末102に入力画面の画面情報130が送信された結果、クライアント端末102において、テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目値を入力するための入力画面140が表示される。
このように、テスト支援装置101によれば、テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成してクライアント端末102に送信することができる。これにより、クライアント端末102において、テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目値を入力するための入力画面を表示させることができる。また、テスト者は、システムで利用されているXMLスキーマを知らない、あるいは、XMLスキーマを理解する技術的知識がなくても、テスト時に入力すべきデータを判断して入力することができる。
(テストシステム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態にかかるテストシステム200のシステム構成例について説明する。図2は、テストシステム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、テストシステム200は、テスト支援装置101と、クライアント端末102と、サーバ201と、を含む。テストシステム200において、テスト支援装置101、クライアント端末102およびサーバ201は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
ここで、サーバ201は、業務クラスを実行するコンピュータである。業務クラスとは、業務処理を実行するためのプログラムである。業務処理は、Webサービスを実現するための情報処理である。業務クラスは、例えば、業務処理に対する入力データに対応するタグに対応して作成される。
サーバ201は、例えば、テスト支援装置101から特定の入力データを含むXML文書を受信した場合に、XML文書に含まれるタグに対応する業務クラスを呼び出すことにより、特定の入力データを処理する。そして、サーバ201は、業務処理の処理結果を表すXML文書をテスト支援装置101に送信する。
テスト支援装置101は、スキーマDB(データベース)220を有し、サーバ201が仕様通りに動作するか否かを検証するテストを支援する。スキーマDB220は、XML文書の構造を定義するXMLスキーマを記憶するデータベースである。スキーマDB220の記憶内容については、図5を用いて後述する。なお、図1に示した記憶部103は、例えば、スキーマDB220に相当する。
クライアント端末102は、Webブラウザを有し、テスト支援装置101から送信される各種画面の画面情報を表示する。具体的には、例えば、クライアント端末102は、テスト支援装置101から各種画面の画面情報を受信した場合、Webブラウザにより、各種画面の画面情報を解釈して、後述の図4に示すディスプレイ407に各種画面を表示する。
また、クライアント端末102は、後述の図4に示すキーボード408やマウス409を用いたテスト者の操作入力を受け付ける。テスト者は、クライアント端末102を操作することにより、サーバ201が仕様通りに動作するか否かを検証するテストを行う。
なお、ここでは、テスト支援装置101とクライアント端末102とが別々のコンピュータにより実現される場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。具体的には、例えば、テスト支援装置101とクライアント端末102とは、同一のコンピュータにより実現されることにしてもよい。また、サーバ201の具体的な処理内容については、例えば、特開2005−63404号公報を参照することができる。
(テスト支援装置101のハードウェア構成例)
図3は、テスト支援装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、テスト支援装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、I/F(Interface)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、テスト支援装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
I/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、図2に示したクライアント端末102、サーバ201)に接続される。そして、I/F303は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。I/F303には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
なお、テスト支援装置101は、上述した構成部のほか、例えば、SSD(Solid State Drive)、キーボード、ディスプレイなどを有することにしてもよい。また、図2に示したサーバ201についても、上述したテスト支援装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。
(クライアント端末102のハードウェア構成例)
図4は、クライアント端末102のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、クライアント端末102は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、I/F406と、ディスプレイ407と、キーボード408と、マウス409と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU401は、クライアント端末102の全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記憶する。
I/F406は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、テスト支援装置101)に接続される。そして、I/F406は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。I/F406には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
ディスプレイ407は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ407は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
キーボード408は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス409は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。なお、クライアント端末102は、上述した構成部のほか、例えば、光ディスクドライブ、光ディスク、スキャナ、プリンタなどを有することにしてもよい。
(スキーマDB220の記憶内容)
つぎに、図2に示したスキーマDB220の記憶内容について説明する。スキーマDB220は、例えば、図3に示したメモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置に記憶される。
図5は、スキーマDB220の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、スキーマDB220は、Webサービス名、オペレーション名、リクエスト/レスポンスおよびXMLスキーマのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、スキーマ情報(例えば、スキーマ情報500−1〜500−4)をレコードとして記憶する。
ここで、Webサービス名は、サーバ201により提供されるWebサービスの名称である。オペレーション名は、Webサービスに含まれるオペレーションの名称である。ここでは、Webサービス名とオペレーション名の組み合わせにより、サーバ201で実行される情報処理(業務処理)が特定される。
リクエスト/レスポンスは、XMLスキーマが、リクエスト用またはレスポンス用のいずれのXMLスキーマであるかを示す。XMLスキーマは、リクエスト用またはレスポンス用のXMLスキーマである。具体的には、リクエスト用のXMLスキーマは、情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義する。レスポンス用のXMLスキーマは、情報処理の処理応答となるXML文書の構造を定義する。
例えば、スキーマ情報500−1は、Webサービス名「従業員検索」、オペレーション名「従業員ID指定検索」、リクエスト/レスポンス「リクエスト」およびXMLスキーマ「XMLスキーマS1」を示している。
(リクエスト用のXMLスキーマの具体例)
つぎに、図5に示したXMLスキーマS1を例に挙げて、リクエスト用のXMLスキーマの具体例について説明する。
図6は、リクエスト用のXMLスキーマの具体例を示す説明図である。図6において、XMLスキーマS1は、オペレーション名「従業員ID指定検索」の情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマである。XMLスキーマS1には、情報処理の入力となる入力項目に関する項目情報601が記述されている。
具体的には、項目情報601には、情報処理の入力となる入力項目の項目名「従業員ID」およびデータ形式が定義されている。データ形式としては、データ型「文字列」、最小出現回数「1」および最大出現回数「1」が定義されている。
(レスポンス用のXMLスキーマの具体例)
つぎに、図5に示したXMLスキーマS2を例に挙げて、レスポンス用のXMLスキーマの具体例について説明する。
図7は、レスポンス用のXMLスキーマの具体例を示す説明図である。図7において、XMLスキーマS2は、オペレーション名「従業員ID指定検索」の情報処理の処理応答となるXML文書の構造を定義するスキーマである。XMLスキーマS2には、情報処理の出力となる出力項目に関する項目情報701が記述されている。
具体的には、項目情報701には、情報処理の出力となる出力項目の項目名「従業員名」、「入社年度」、「役職」およびデータ形式がそれぞれ定義されている。項目名「従業員名」の出力項目のデータ形式としては、データ型「文字列」、最小出現回数「1」および最大出現回数「1」が定義されている。
また、項目名「入社年度」の出力項目のデータ形式としては、データ型「整数」、最小出現回数「1」および最大出現回数「1」が定義されている。また、項目名「役職」の出力項目のデータ形式としては、データ型「文字列」、最小出現回数「1」および最大出現回数「1」が定義されている。
(入力画面生成要求の具体例)
つぎに、クライアント端末102からテスト支援装置101に送信される入力画面生成要求の具体例について説明する。入力画面生成要求は、例えば、テスト対象となる情報処理を指定するために、図4に示したキーボード408やマウス409を用いたテスト者の操作入力により、クライアント端末102からテスト支援装置101に送信される。
図8は、入力画面生成要求の具体例を示す説明図である。図8において、入力画面生成要求800は、テスト対象となる情報処理の識別子を含むURL(Uniform Resource Locator)である。具体的には、入力画面生成要求800には、テスト対象となる情報処理のWebサービス名「従業員検索」とオペレーション名「従業員ID指定検索」とが含まれている。
(フォームデータの具体例)
つぎに、クライアント端末102からテスト支援装置101に送信されるフォームデータの具体例について説明する。フォームデータは、例えば、Webサービスのテスト開始時に、キーボード408やマウス409を用いたテスト者の操作入力により、クライアント端末102からテスト支援装置101に送信される。
図9は、フォームデータの具体例を示す説明図である。図9において、フォームデータ900は、テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名および項目値を含むテストデータである。フォームデータ900には、テスト対象となる情報処理の識別子が含まれる。
具体的には、フォームデータ900には、テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名「従業員ID」および項目値「123」が記述されている。また、フォームデータ900には、テスト対象となる情報処理のWebサービス名「従業員検索」とオペレーション名「従業員ID指定検索」が記述されている。
(テスト支援装置101の機能的構成例)
図10は、テスト支援装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図10において、テスト支援装置101は、取得部1001と、検索部1002と、特定部1003と、生成部1004と、出力部1005と、判断部1006と、変更部1007と、を含む構成である。取得部1001〜変更部1007は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、磁気ディスク305等に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置に記憶される。
取得部1001は、テスト対象となる情報処理の識別子を取得する機能を有する。ここで、情報処理の識別子は、例えば、Webサービスのサービス名やオペレーション名である。具体的には、例えば、取得部1001は、ネットワーク210を介して、クライアント端末102からテスト対象となる情報処理の識別子を含む入力画面生成要求800(図8参照)を取得する。
なお、テスト支援装置101を操作してWebサービスのテストを行う場合には、取得部1001は、不図示のキーボードやマウスを用いたテスト者の操作入力により、入力画面生成要求800を取得することにしてもよい。以下の説明では、「テスト対象となる情報処理」を「テスト対象サービス」と表記する場合がある。
検索部1002は、スキーマDB220(図5参照)から、取得部1001によって取得されたテスト対象サービスの識別子に対応するリクエスト用のXMLスキーマを検索する機能を有する。具体的には、例えば、検索部1002は、スキーマDB220から、入力画面生成要求800に含まれるWebサービス名「従業員検索」とオペレーション名「従業員ID指定検索」の組み合わせに対応するリクエスト用のXMLスキーマS1(図6参照)を検索する。
特定部1003は、検索部1002によって検索されたリクエスト用のXMLスキーマを参照して、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目名を特定する機能を有する。具体的には、例えば、特定部1003は、リクエスト用のXMLスキーマS1を解析することにより、テスト対象サービスの入力となる入力項目に関する項目情報601を抽出する。そして、特定部1003は、抽出した項目情報601から入力項目の項目名「従業員ID」を特定する。
生成部1004は、特定部1003によって特定された入力項目の項目名に基づいて、入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成する機能を有する。入力画面の画面情報は、例えば、HTMLにより記述されたHTML文書である。具体的には、例えば、生成部1004は、入力項目の項目名を表示用文字列に設定するとともに、入力項目の項目名を表示用文字列に対応する項目の項目名に設定することにより、入力画面の画面情報を生成する。なお、入力画面の画面情報の具体例については、図11を用いて後述する。
出力部1005は、生成部1004によって生成された入力画面の画面情報を出力する機能を有する。具体的には、例えば、出力部1005は、入力画面生成要求の要求元であるクライアント端末102に入力画面の画面情報を送信する。この結果、クライアント端末102において、入力画面の画面情報がディスプレイ407に表示される。
なお、テスト支援装置101を操作してWebサービスのテストを行う場合には、出力部1005は、不図示のディスプレイに入力画面の画面情報を出力することにしてもよい。この場合、テスト支援装置101において、入力画面の画面情報が不図示のディスプレイに表示される。なお、入力画面の画面例については、図12を用いて後述する。
また、取得部1001は、出力部1005によって入力画面の画面情報が出力された結果、入力画面に入力された入力項目の項目値を取得する機能を有する。ここで、入力項目の項目値は、テスト対象サービスの入力となるデータである。具体的には、例えば、取得部1001は、ネットワーク210を介して、クライアント端末102からフォームデータ900(図9参照)を取得する。
なお、テスト支援装置101を操作してWebサービスのテストを行う場合には、取得部1001は、不図示のキーボードやマウスを用いたテスト者の操作入力により、フォームデータ900を取得することにしてもよい。
また、生成部1004は、テスト対象サービスの識別子に対応するリクエスト用のXMLスキーマがスキーマDB220から検索されなかった場合、テスト対象サービスの識別子が誤っている旨のエラー画面の画面情報を生成することにしてもよい。エラー画面の画面情報は、例えば、HTMLにより記述されたHTML文書である。具体的には、例えば、生成部1004は、入力画面生成要求として指定されたURLが不正である旨のエラー画面の画面情報を生成する。
また、出力部1005は、生成部1004によって生成されたエラー画面の画面情報を出力することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部1005は、入力画面生成要求の要求元であるクライアント端末102にエラー画面の画面情報を送信する。この結果、クライアント端末102において、エラー画面の画面情報がディスプレイ407に表示される。
なお、テスト支援装置101を操作してWebサービスのテストを行う場合には、出力部1005は、不図示のディスプレイにエラー画面の画面情報を出力することにしてもよい。この場合、テスト支援装置101において、エラー画面の画面情報が不図示のディスプレイに表示される。なお、エラー画面の画面例については、図13を用いて後述する。
また、生成部1004は、取得部1001によって入力項目の項目値が取得された場合、入力項目の項目値とリクエスト用のXMLスキーマとに基づいて、テスト対象サービスの処理要求となるXML文書を生成する機能を有する。ここで、処理要求となるXML文書は、例えば、テスト対象サービスを実行するための業務クラスの呼出要求となるXML文書である。また、入力項目の項目値は、例えば、業務クラスに対応する入力データである。
具体的には、例えば、まず、生成部1004は、フォームデータ900を解析することにより、入力項目の項目名「従業員ID」および項目値「123」を特定する。そして、生成部1004は、リクエスト用のXMLスキーマS1に従って、入力項目の項目名「従業員ID」および項目値「123」を用いて、テスト対象サービスの処理要求となるXML文書を生成する。なお、テスト対象サービスの処理要求となるXML文書の具体例については、図14を用いて後述する。
また、出力部1005は、生成部1004によって生成されたテスト対象サービスの処理要求となるXML文書を出力する機能を有する。具体的には、例えば、出力部1005は、ネットワーク210を介して、サーバ201(図2参照)にテスト対象サービスの処理要求となるXML文書を送信する。この結果、サーバ201において、テスト対象サービスの処理要求となるXML文書に含まれるタグに対応する業務クラスが実行される。
また、取得部1001は、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書を取得する機能を有する。ここで、処理応答となるXML文書は、例えば、テスト対象サービスを実行するための業務クラスの実行結果を表すXML文書である。具体的には、例えば、取得部1001は、ネットワーク210を介して、サーバ201からテスト対象サービスの処理応答となるXML文書を取得する。なお、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書の具体例については、図15を用いて後述する。
また、検索部1002は、スキーマDB220から、テスト対象サービスの識別子に対応するレスポンス用のXMLスキーマを検索する機能を有する。具体的には、例えば、検索部1002は、スキーマDB220から、入力画面生成要求800に含まれるWebサービス名「従業員検索」とオペレーション名「従業員ID指定検索」の組み合わせに対応するレスポンス用のXMLスキーマS2(図7参照)を検索する。なお、テスト対象サービスの識別子は、例えば、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書に含まれていてもよい。
また、生成部1004は、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書と、検索部1002によって検索されたレスポンス用のXMLスキーマとに基づいて、テスト対象サービスの処理応答を表す出力画面の画面情報を生成する機能を有する。出力画面の画面情報は、例えば、HTMLにより記述されたHTML文書である。
具体的には、例えば、生成部1004は、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書から、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目名および項目値を抽出する。そして、生成部1004は、抽出した出力項目の項目名および項目値と、レスポンス用のXMLスキーマとに基づいて、テスト対象サービスの処理応答を表す出力画面の画面情報を生成する。なお、出力画面の画面情報を生成する具体的な処理内容については、図16を用いて後述する。
また、出力部1005は、生成部1004によって生成された出力画面の画面情報を出力する機能を有する。具体的には、例えば、出力部1005は、入力画面生成要求の要求元であるクライアント端末102に出力画面の画面情報を送信する。この結果、クライアント端末102において、出力画面の画面情報がディスプレイ407に表示される。
なお、テスト支援装置101を操作してWebサービスのテストを行う場合には、出力部1005は、不図示のディスプレイに出力画面の画面情報を出力することにしてもよい。この場合、テスト支援装置101において、出力画面の画面情報が不図示のディスプレイに表示される。なお、出力画面の画面例については、図17を用いて後述する。
判断部1006は、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目のデータ形式に基づいて、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目名および項目値がデータ形式に適合するか否かを判断する機能を有する。出力項目のデータ形式としては、例えば、出力項目のデータ型、最小出現回数、最大出現回数などが定義される。
具体的には、例えば、判断部1006は、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目値が、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目のデータ型に適合するか否かを判断する。また、判断部1006は、例えば、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目値が、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目の最小出現回数または/および最大出現回数に適合するか否かを判断することにしてもよい。
変更部1007は、判断部1006によって判断された判断結果に基づいて、出力画面の画面情報における出力項目の項目名および項目値の表示形式を変更する機能を有する。具体的には、例えば、変更部1007は、出力項目の項目名および項目値がデータ形式に適合しない場合、出力画面の画面情報における出力項目の項目名および項目値の表示形式を、データ形式に適合する場合とは異なる表示形式に変更する。
変更後の表示形式としては、例えば、レスポンス用のXMLスキーマに定義されたデータ形式に適合しない出力項目の項目名および項目値を強調表示する表示形式がある。また、出力項目の項目名および項目値が、レスポンス用のXMLスキーマに定義されたデータ形式に適合しない旨のエラー画面をポップアップ表示する表示形式などがある。
また、判断部1006は、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目のうち、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書に含まれていない出力項目があるか否かを判断することにしてもよい。また、変更部1007は、処理応答となるXML文書に含まれていない出力項目の項目名および項目値の表示形式を、処理応答となるXML文書に含まれる出力項目の項目名および項目値とは異なる表示形式に変更することにしてもよい。
また、出力部1005は、出力項目の項目名および項目値の表示形式が変更された変更後の出力画面の画面情報を出力する機能を有する。なお、出力項目の項目名および項目値の表示形式が変更された変更後の出力画面の画面例については、図17を用いて後述する。
(入力画面の画面情報の具体例)
つぎに、生成部1004によって生成される入力画面の画面情報の具体例について説明する。ここでは、図8に示した入力画面生成要求800に応じて生成される入力画面の画面情報について説明する。
図11は、入力画面の画面情報の具体例を示す説明図である。図11において、リクエストHTML文書1100は、HTMLにより記述された入力画面の画面情報である。具体的には、リクエストHTML文書1100において、特定部1003によって特定された入力項目の項目名「従業員ID」が表示用文字列に設定されている(図11中、点線枠1101)。
また、リクエストHTML文書1100において、入力項目の項目名「従業員ID」が表示用文字列に対応するname属性に設定されている(図11中、点線枠1102)。また、リクエストHTML文書1100において、入力画面生成要求800に含まれるWebサービス名「従業員検索」とオペレーション名「従業員ID指定検索」が非表示データとして記述されている(図11中、点線枠1103)。また、リクエストHTML文書1100において、テスト実行用のボタンを表示するためのボタンデータが記述されている(図11中、点線枠1104)。
(入力画面の画面例)
つぎに、図11に示したリクエストHTML文書1100に基づいて、クライアント端末102のディスプレイ407に表示される入力画面の画面例について説明する。
図12は、入力画面の画面例を示す説明図である。図12において、入力画面1200は、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目値を入力するための画面である。入力画面1200には、入力項目の項目名「従業員ID」とともに、入力項目の項目値を入力するためのボックス1201が表示されている。また、入力画面1200には、テスト実行用のボタン1202が表示されている。
入力画面1200において、キーボード408やマウス409を用いたテスト者の操作入力により、カーソルCSを移動させてボックス1201をクリックすることにより、従業員IDを入力することができる(図12中、(12−1)参照)。図12の例では、従業員ID「123」がボックス1201に入力されている。
また、入力画面1200において、テスト者の操作入力により、カーソルCSを移動させてボタン1202をクリックすることにより、テスト対象サービスのテストを開始することができる(図12中、(12−2)参照)。ボタン1202がクリックされると、図9に示したフォームデータ900が、クライアント端末102からテスト支援装置101に送信される。
入力画面1200によれば、テスト者は、Webシステムで利用されているリクエスト用のXMLスキーマS1を知らなくても、テストデータとして入力すべき項目名「従業員ID」の入力項目の項目値を入力することができる。
(エラー画面の画面例)
つぎに、テスト対象サービスの識別子に対応するリクエスト用のXMLスキーマがスキーマDB220から検索されなかった場合にクライアント端末102のディスプレイ407に表示されるエラー画面の画面例について説明する。
図13は、エラー画面の画面例を示す説明図である。図13において、エラー画面1300は、入力画面生成要求(例えば、入力画面生成要求800)として指定されたURLが不正である旨の画面である。エラー画面1300によれば、テスト者は、例えば、入力画面生成要求として指定したURLが不正であることを認識することができ、入力画面生成要求の作成からやり直すことができる。
(テスト対象サービスの処理要求となるXML文書の具体例)
つぎに、生成部1004によって生成されるテスト対象サービスの処理要求となるXML文書の具体例について説明する。ここでは、図9に示したフォームデータ900に応じて生成されるXML文書について説明する。
図14は、テスト対象サービスの処理要求となるXML文書の具体例を示す説明図である。図14において、リクエストXML文書1400は、リクエスト用のXMLスキーマS1に従って、XMLにより記述されたテスト対象サービスの処理要求である。具体的には、リクエストXML文書1400には、テスト対象サービス(オペレーション名:従業員ID指定検索)の入力となる入力項目(項目名:従業員ID)の項目値「123」が記述されている。
(テスト対象サービスの処理応答となるXML文書の具体例)
つぎに、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書の具体例について説明する。ここでは、図14に示したリクエストXML文書1400に対してサーバ201から送信されるXML文書について説明する。
図15は、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書の具体例を示す説明図である。図15において、レスポンスXML文書1500は、テスト対象サービスの処理応答である。具体的には、レスポンスXML文書1500には、テスト対象サービス(オペレーション名:従業員ID指定検索)の出力となる出力項目(項目名:従業員名)の項目値「山田 太郎」および出力項目(項目名:入社年度)の項目値「二千年」が記述されている。
(出力画面の画面例)
つぎに、クライアント端末102のディスプレイ407に表示される出力画面の画面例について説明する。ここでは、まず、図15に示したレスポンスXML文書1500と、レスポンス用のXMLスキーマS2とを例に挙げて、出力画面の画面情報を生成する具体的な処理内容について説明する。
まず、生成部1004は、レスポンスXML文書1500を解析することにより、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目名および項目値を抽出する。ここで、図16を用いて、レスポンスXML文書1500の解析結果の具体例について説明する。
図16は、レスポンスXML文書1500の解析結果の具体例を示す説明図である。図16において、解析結果1600は、レスポンスXML文書1500を解析することにより得られた解析結果である。具体的には、解析結果1600は、出力項目の項目名「従業員名」および項目値「山田 太郎」の組み合わせと、出力項目の項目名「入社年度」および項目値「二千年」の組み合わせとを表す。
つぎに、生成部1004は、レスポンス用のXMLスキーマS2を解析することにより、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目名を特定する。図7に示したレスポンス用のXMLスキーマS2の例では、出力項目の項目名「従業員名」、「入社年度」および「役職」が特定される。
つぎに、生成部1004は、XMLスキーマS2に従って、出力項目の項目名「従業員名」、「入社年度」および「役職」を表示用文字列にそれぞれ設定するとともに、出力項目の項目名「従業員名」、「入社年度」および「役職」を表示用文字列に対応する項目の項目名にそれぞれ設定する。
そして、生成部1004は、解析結果1600を参照して、出力項目の項目値を、表示用文字列に対応する項目の項目値に設定することにより、出力画面の画面情報を生成する。この際、生成部1004は、解析結果1600に項目名および項目値の組み合わせが含まれていない出力項目の項目値については、例えば、「−(NULL)」が設定される。
また、判断部1006は、レスポンス用のXMLスキーマS2から、テスト対象サービスの出力となる出力項目に関する項目情報701を抽出する。そして、判断部1006は、抽出した項目情報701を参照して、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目値が、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義された出力項目のデータ型に適合するか否かを判断する。ここでは、出力項目のデータ型を例に挙げて、出力項目の項目値が、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義された出力項目のデータ型に適合するか否かを判断する場合について説明する。
解析結果1600の例では、項目名「従業員名」の出力項目のデータ型「文字列」に対して、項目値「山田 太郎」という文字列が設定される。このため、判断部1006は、項目名「従業員名」の出力項目の項目値「山田 太郎」が、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義された出力項目のデータ型に適合すると判断する。
また、解析結果1600の例では、項目名「入社年度」の出力項目のデータ型「整数」に対して、項目値「二千年」という文字列が設定される。このため、判断部1006は、項目名「入社年度」の出力項目の項目値「二千年」が、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義された出力項目のデータ型に適合しないと判断する。
また、判断部1006は、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義された出力項目のうち、解析結果1600に含まれていない出力項目があるか否かを判断する。ここでは、判断部1006は、項目名「役職」の出力項目が解析結果1600に含まれていないと判断する。
つぎに、変更部1007は、判断部1006によって判断された判断結果に基づいて、出力画面の画面情報における出力項目の項目名および項目値の表示形式を変更する。ここでは、変更部1007は、出力項目の項目名「入社年度」および項目値「二千年」の表示形式を変更する。また、変更部1007は、解析結果1600に含まれていない出力項目の項目名「役職」および項目値「−」の表示形式を変更する。
ここで、クライアント端末102のディスプレイ407に表示される出力画面の画面例について説明する。
図17は、出力画面の画面例を示す説明図である。図17において、出力画面1700は、Webサービス名「従業員検索」とオペレーション名「従業員ID指定検索」のテスト対象サービスの処理応答を表す画面である(図17中、(17−1)参照)。
出力画面1700には、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目名および項目値の組み合わせが表示されている。具体的には、出力項目の項目名「従業員名」および項目値「山田 太郎」の組み合わせと、出力項目の項目名「入社年度」および項目値「二千年」の組み合わせと、出力項目の項目名「役職」および項目値「−」の組み合わせと、が表示されている。
また、出力画面1700において、出力項目の項目名「入社年度」および項目値「二千年」の組み合わせが強調表示されており、出力項目の項目名「役職」および項目値「−」の組み合わせが強調表示されている。これにより、テスト者は、強調表示されている出力項目の項目名および項目値が、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義されている仕様に適合していないことを認識することができる。
また、出力画面1700において、テスト者の操作入力により、カーソルCSを強調表示領域1710に移動させると、エラーメッセージ1711がポップアップ表示される。これにより、テスト者は、項目名「入社年度」の出力項目の項目値のデータ型が、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義されたデータ型に適合していないことを認識することができる。
また、出力画面1700において、テスト者の操作入力により、カーソルCSを強調表示領域1720に移動させると、エラーメッセージ1721がポップアップ表示される。これにより、テスト者は、レスポンス用のXMLスキーマS2に定義された項目名「役職」の出力項目の項目値が出力されていないことを認識することができる。
(テスト支援装置101の各種処理手順)
つぎに、テスト支援装置101の各種処理手順について説明する。ここでは、まず、テスト支援装置101の入力画面生成処理手順について説明する。
<入力画面生成処理手順>
図18は、テスト支援装置101の入力画面生成処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、テスト支援装置101は、クライアント端末102から、入力画面生成要求を受信したか否かを判断する(ステップS1801)。
ここで、テスト支援装置101は、入力画面生成要求を受信するのを待つ(ステップS1801:No)。そして、テスト支援装置101は、入力画面生成要求を受信した場合(ステップS1801:Yes)、入力画面生成要求からテスト対象サービスのサービス名とオペレーション名を取得する(ステップS1802)。
つぎに、テスト支援装置101は、スキーマDB220から、取得したテスト対象サービスのサービス名とオペレーション名に対応するリクエスト用のXMLスキーマを検索する(ステップS1803)。そして、テスト支援装置101は、リクエスト用のXMLスキーマが検索されたか否かを判断する(ステップS1804)。
ここで、リクエスト用のXMLスキーマが検索された場合(ステップS1804:Yes)、テスト支援装置101は、検索したリクエスト用のXMLスキーマを解析して、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目名を特定する(ステップS1805)。
つぎに、テスト支援装置101は、特定した入力項目の項目名に基づいて、入力画面のリクエストHTML文書を生成する(ステップS1806)。入力画面は、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目値を入力するための画面である。そして、テスト支援装置101は、生成したリクエストHTML文書をクライアント端末102に送信して(ステップS1807)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1804において、リクエスト用のXMLスキーマが検索されなかった場合(ステップS1804:No)、テスト支援装置101は、エラー画面のリクエストHTML文書を生成して(ステップS1808)、ステップS1807に移行する。エラー画面は、入力画面生成要求として指定されたURLが不正であることを示す画面である。
これにより、クライアント端末102において、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目値を入力するための入力画面を表示させることができる。また、入力画面生成要求として指定されたURLが不正の場合には、クライアント端末102において、エラー画面を表示させることができる。
<XML文書生成処理手順>
つぎに、テスト支援装置101のXML文書生成処理手順について説明する。XML文書生成処理は、テスト対象サービスの処理要求となるXML文書を生成する処理である。
図19は、テスト支援装置101のXML文書生成処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、テスト支援装置101は、クライアント端末102から、フォームデータを受信したか否かを判断する(ステップS1901)。
ここで、テスト支援装置101は、フォームデータを受信するのを待つ(ステップS1901:No)。そして、テスト支援装置101は、フォームデータを受信した場合(ステップS1901:Yes)、受信したフォームデータを解析して、テスト対象サービスのサービス名とオペレーション名を取得する(ステップS1902)。
つぎに、テスト支援装置101は、受信したフォームデータを解析して、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目名および項目値を特定する(ステップS1903)。そして、テスト支援装置101は、スキーマDB220から、取得したテスト対象サービスのサービス名とオペレーション名に対応するリクエスト用のXMLスキーマを検索する(ステップS1904)。
つぎに、テスト支援装置101は、検索したリクエスト用のXMLスキーマを解析して、テスト対象サービスの入力となる入力項目に関する項目情報を抽出する(ステップS1905)。つぎに、テスト支援装置101は、ステップS1903において特定した入力項目の項目名および項目値を選択する(ステップS1906)。
そして、テスト支援装置101は、選択した入力項目の項目名および項目値を、抽出した入力項目に関する項目情報に従ってリクエストXML文書に出力する(ステップS1907)。つぎに、テスト支援装置101は、ステップS1903において特定した入力項目の項目名および項目値のうち未選択の入力項目の項目名および項目値があるか否かを判断する(ステップS1908)。
ここで、未選択の入力項目の項目名および項目値がある場合(ステップS1908:Yes)、テスト支援装置101は、ステップS1906に戻って、未選択の入力項目の項目名および項目値を選択する。一方、未選択の入力項目の項目名および項目値がない場合(ステップS1908:No)、テスト支援装置101は、リクエストXML文書をサーバ201に送信して(ステップS1909)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、サーバ201において、テスト対象サービスに対応する業務クラスを呼び出して、テスト対象サービスを実行させることができる。
<出力画面生成処理手順>
つぎに、テスト支援装置101の出力画面生成処理手順について説明する。
図20は、テスト支援装置101の出力画面生成処理手順の一例を示すフローチャートである。図20のフローチャートにおいて、まず、テスト支援装置101は、サーバ201から、テスト対象サービスの処理応答となるレスポンスXML文書を受信したか否かを判断する(ステップS2001)。
ここで、テスト支援装置101は、レスポンスXML文書を受信するのを待つ(ステップS2001:No)。そして、テスト支援装置101は、レスポンスXML文書を受信した場合(ステップS2001:Yes)、受信したレスポンスXML文書を解析して、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目名および項目値を抽出する(ステップS2002)。
つぎに、テスト支援装置101は、スキーマDB220から、テスト対象サービスのサービス名とオペレーション名に対応するレスポンス用のXMLスキーマを検索する(ステップS2003)。なお、テスト対象サービスのサービス名とオペレーション名は、例えば、レスポンスXML文書に含まれている。
そして、テスト支援装置101は、検索したレスポンス用のXMLスキーマを解析して、テスト対象サービスの出力となる出力項目に関する項目情報を抽出する(ステップS2004)。つぎに、テスト支援装置101は、ステップS2002において抽出した出力項目の項目名および項目値を選択する(ステップS2005)。
そして、テスト支援装置101は、選択した出力項目の項目名および項目値を、表示用文字列および表示用文字列に対応する項目の項目値の組み合わせとしてレスポンスHTML文書に出力する(ステップS2006)。つぎに、テスト支援装置101は、抽出した出力項目に関する項目情報を参照して、選択した出力項目の項目名および項目値が、レスポンス用のXMLスキーマに定義されたデータ形式に適合するか否かを判断する(ステップS2007)。
ここで、データ形式に適合しない場合(ステップS2007:No)、テスト支援装置101は、選択した出力項目の項目名および項目値の表示形式を変更して(ステップS2008)、ステップS2009に移行する。一方、データ形式に適合する場合(ステップS2007:Yes)、テスト支援装置101は、ステップS2002において抽出した出力項目の項目名および項目値のうち未選択の出力項目の項目名および項目値があるか否かを判断する(ステップS2009)。
ここで、未選択の出力項目の項目名および項目値がある場合(ステップS2009:Yes)、テスト支援装置101は、ステップS2005に戻って、未選択の出力項目の項目名および項目値を選択する。一方、未選択の出力項目の項目名および項目値がない場合(ステップS2009:No)、テスト支援装置101は、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目のうち、ステップS2002において項目名および項目値が抽出されていない未抽出の出力項目があるか否かを判断する(ステップS2010)。
ここで、未抽出の出力項目がない場合(ステップS2010:No)、テスト支援装置101は、ステップS2013に移行する。一方、未抽出の出力項目がある場合(ステップS2010:Yes)、テスト支援装置101は、未抽出の出力項目の項目名および項目値「−(NULL)」を、表示用文字列および表示用文字列に対応する項目の項目値の組み合わせとしてレスポンスHTML文書に出力する(ステップS2011)。
つぎに、テスト支援装置101は、未抽出の出力項目の項目名および項目値の表示形式を変更する(ステップS2012)。そして、テスト支援装置101は、レスポンスHTML文書をクライアント端末102に送信して(ステップS2013)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、クライアント端末102において、テスト対象サービスの処理応答を表す出力画面を表示させることができる。
以上説明したように、実施の形態にかかるテスト支援装置101によれば、入力画面生成要求を取得した場合、スキーマDB220から、テスト対象サービスの識別子に対応するリクエスト用のXMLスキーマを検索することができる。これにより、テスト対象サービスの処理要求となるXML文書の構造を定義するXMLスキーマを特定することができる。
また、テスト支援装置101によれば、リクエスト用のXMLスキーマを参照して、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目名を特定し、入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成してクライアント端末102に送信することができる。これにより、クライアント端末102において、テスト対象サービスの入力となる入力項目の項目値を入力するための入力画面を表示させることができる。また、テスト者は、Webシステムで利用されているリクエスト用のXMLスキーマを知らなくても、テストデータとして入力すべき入力項目の項目値を入力することができる。
また、テスト支援装置101によれば、フォームデータを取得した場合、フォームデータに含まれる入力項目の項目値とリクエスト用のXMLスキーマとに基づいて、テスト対象サービスのリクエストXML文書を生成してサーバ201に送信することができる。これにより、サーバ201において、テスト対象サービスに対応する業務クラスを呼び出して、テスト対象サービスを実行させることができる。また、運用時にSOAPで入力されるXML文書と同等のXML文書を生成してサーバ201に送信することにより、業務クラスの処理内容を保証することができる。
また、テスト支援装置101によれば、テスト対象サービスのレスポンスXML文書を取得した場合、スキーマDB220から、テスト対象サービスの識別子に対応するレスポンス用のXMLスキーマを検索することができる。これにより、テスト対象サービスの処理応答となるXML文書の構造を定義するXMLスキーマを特定することができる。
また、テスト支援装置101によれば、テスト対象サービスのレスポンスXML文書から、テスト対象サービスの出力となる出力項目の項目名および項目値を抽出することができる。また、テスト支援装置101によれば、抽出した出力項目の項目名および項目値と、レスポンス用のXMLスキーマとに基づいて、テスト対象サービスの処理応答を表す出力画面の画面情報を生成してクライアント端末102に送信することができる。これにより、クライアント端末102において、テスト対象サービスの処理応答を表す出力画面を表示させることができる。
また、テスト支援装置101によれば、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目のデータ形式に基づいて、レスポンスXML文書から抽出された出力項目の項目名および項目値がデータ形式に適合するか否かを判断することができる。そして、テスト支援装置101によれば、データ形式に適合しない場合に、出力画面の画面情報における出力項目の項目名および項目値の表示形式を、データ形式に適合する場合とは異なる表示形式に変更することができる。これにより、テスト者は、レスポンス用のXMLスキーマに定義されている仕様に適合していない出力項目を判別することができる。
また、テスト支援装置101によれば、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目のうち、レスポンスXML文書に含まれていない出力項目があるか否かを判断することができる。そして、テスト支援装置101によれば、出力画面の画面情報におけるレスポンスXML文書に含まれていない出力項目の表示形式を、レスポンスXML文書に含まれる出力項目とは異なる表示形式に変更することができる。これにより、テスト者は、レスポンス用のXMLスキーマに定義された出力項目のうち、レスポンスXML文書に含まれていない出力項目を判別することができる。
また、テスト支援装置101によれば、テスト対象サービスの識別子に対応するリクエスト用のXMLスキーマがスキーマDB220から検索されなかった場合、エラー画面の画面情報を生成してクライアント端末102に送信することができる。これにより、テスト者は、入力画面生成要求として指定したURLが不正であることを認識することができ、入力画面生成要求の作成からやり直すことができる。
これらのことから、テスト支援装置101によれば、テスト者は、XMLやSOAPに関する技術的知識を習得していなくても、Webシステム(サーバ201)が仕様通りに動作するか否かを検証することができる。また、Webブラウザを用いたテストが可能となるため、テスト用のXML文書を生成・送受信するような専用ツールをクライアント端末102に導入する必要がなく、専用ツールの導入コストや専用ツールの操作方法の習得コストを削減することができる。
なお、本実施の形態で説明したテスト支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本テスト支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本テスト支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
テスト対象となる情報処理の識別子を取得した場合、情報処理の識別子と前記情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマとを対応付けて記憶する記憶部から、前記テスト対象となる情報処理の識別子に対応するスキーマを検索し、
検索した前記スキーマを参照して、前記テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名を特定し、
特定した前記入力項目の項目名に基づいて、前記入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成し、
生成した前記入力画面の画面情報を出力する、
処理を実行させることを特徴とするテスト支援プログラム。
(付記2)前記コンピュータに、
前記入力画面に入力された前記入力項目の項目値を取得した場合、前記入力項目の項目値と前記スキーマとに基づいて、前記テスト対象となる情報処理の処理要求となるXML文書を生成し、
生成した前記処理要求となるXML文書を出力する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載のテスト支援プログラム。
(付記3)前記記憶部は、さらに、前記情報処理の識別子と前記情報処理の処理応答となるXML文書の構造を定義する応答用のスキーマとを対応付けて記憶し、
前記コンピュータに、
前記テスト対象となる情報処理の処理応答となるXML文書を取得した場合、前記記憶部から前記テスト対象となる情報処理の識別子に対応する応答用のスキーマを検索し、
取得した前記処理応答となるXML文書から、前記テスト対象となる情報処理の出力となる出力項目の項目名および項目値を抽出し、
抽出した前記出力項目の項目名および項目値と、検索した前記応答用のスキーマとに基づいて、前記テスト対象となる情報処理の処理応答を表す出力画面の画面情報を生成し、
生成した前記出力画面の画面情報を出力する、
処理を実行させることを特徴とする付記2に記載のテスト支援プログラム。
(付記4)前記入力画面の画面情報を生成する処理は、
前記入力項目の項目名を表示用文字列に設定するとともに、前記入力項目の項目名を前記表示用文字列に対応する項目の項目名に設定することにより、前記入力画面の画面情報を生成することを特徴とする付記3に記載のテスト支援プログラム。
(付記5)前記出力画面の画面情報を生成する処理は、
前記出力項目の項目名を表示用文字列に設定するとともに前記出力項目の項目名を前記表示用文字列に対応する項目の項目名に設定し、前記出力項目の項目値を前記表示用文字列に対応する項目の項目値に設定することにより、前記出力画面の画面情報を生成することを特徴とする付記4に記載のテスト支援プログラム。
(付記6)前記コンピュータに、
前記応答用のスキーマに定義された前記出力項目のデータ形式に基づいて、抽出した前記出力項目の項目名および項目値が前記データ形式に適合するか否かを判断し、
前記データ形式に適合しない場合、前記出力画面の画面情報における前記出力項目の項目名および項目値の表示形式を、前記データ形式に適合する場合とは異なる表示形式に変更する処理を実行させ、
前記出力する処理は、
前記出力項目の項目名および項目値の表示形式が変更された変更後の前記出力画面の画面情報を出力することを特徴とする付記3〜5のいずれか一つに記載のテスト支援プログラム。
(付記7)前記画面情報は、HTMLにより記述されたHTML文書であることを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載のテスト支援プログラム。
(付記8)前記コンピュータに、
前記テスト対象となる情報処理の識別子に対応するスキーマが前記記憶部から検索されなかった場合、前記テスト対象となる情報処理の識別子が誤っている旨のエラー画面の画面情報を生成し、
生成した前記エラー画面の画面情報を出力する、
処理を実行させることを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載のテスト支援プログラム。
(付記9)コンピュータに、
テスト対象となる情報処理の識別子を取得した場合、情報処理の識別子と前記情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマとを対応付けて記憶する記憶部から、前記テスト対象となる情報処理の識別子に対応するスキーマを検索し、
検索した前記スキーマを参照して、前記テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名を特定し、
特定した前記入力項目の項目名に基づいて、前記入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成し、
生成した前記入力画面の画面情報を出力する、
処理を実行させるテスト支援プログラムを記録したことを特徴とする前記コンピュータに読み取り可能な記録媒体。
(付記10)テスト対象となる情報処理の識別子を取得した場合、情報処理の識別子と前記情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマとを対応付けて記憶する記憶部から、前記テスト対象となる情報処理の識別子に対応するスキーマを検索する検索部と、
前記検索部によって検索された前記スキーマを参照して、前記テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された前記入力項目の項目名に基づいて、前記入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記入力画面の画面情報を出力する出力部と、
を有することを特徴とするテスト支援装置。
(付記11)コンピュータが、
テスト対象となる情報処理の識別子を取得した場合、情報処理の識別子と前記情報処理の処理要求となるXML文書の構造を定義するスキーマとを対応付けて記憶する記憶部から、前記テスト対象となる情報処理の識別子に対応するスキーマを検索し、
検索した前記スキーマを参照して、前記テスト対象となる情報処理の入力となる入力項目の項目名を特定し、
特定した前記入力項目の項目名に基づいて、前記入力項目の項目値を入力するための入力画面の画面情報を生成し、
生成した前記入力画面の画面情報を出力する、
処理を実行することを特徴とするテスト支援方法。