JP6089313B2 - 光学部材および光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学フィルム,レンズ,ディスプレイなど、表面に反射防止等の光学的機能を付与した光学部材や光学装置に関するものである。
従来より、波長に相当するサイズの微細構造を表面に有した光学部材が、幅広く用いられている。
例えば、図11Aと図11Bに見られる光学部材1は、平面基材2の表面に反射防止層3が形成されている。空気とフィルムやレンズ基材などの屈折率の差に起因し生じる各界面の反射を抑えるために、界面となる反射防止層3には、モスアイ(Moth−eye)構造と呼ばれる、光波長以下の細かい凹凸が無数に形成することで屈折率を緩やかに変化させている。反射防止層3は、膜厚Tを有する残膜31と、その上に微細な突起群32が群を成して配置されている。突起群32は、その突起高さがHであり、各突起の繰り返し距離、すなわち、ピッチがPである。
このような凹凸構造は、一般的にナノインプリント工法を用い形成する。具体的には、平面基材2上に、紫外線もしくは熱により硬化する性質を持つ樹脂を塗布し、所望の凹凸形状の逆転形状を有する成型用金型を用いて押し付け、その後、紫外線を照射もしくは加熱することで硬化させ、前記成型用金型を離型させる。
これら光学部材に適用されるモスアイ構造は公知技術であり、その微細凹凸の形状や配置の特徴は各社各様である。例えば特許文献1では、突起群32の配列が円弧状で、かつ円錐型の凸形状が円周方向を長軸とした楕円形状であることを特徴とする。また特許文献2では、突起群32における凸部の頭頂が一定の割合以下で隣接する凸部と結合していることを特徴とする。このように、凹凸構造の形成方法に起因した特徴に関するものがある。
また特許文献3などには、部材内の特定の位置にのみマーク領域を設け、その領域のみ他の領域とは異なる配列および高さの凹凸構造を形成することで、凹凸構造を形成する原版の複製を防止することが記載されている。
特開2009−109755号公報 国際公開番号WO2010/143503A1 特開2007−79005号公報
しかしながら、特許文献1,2のような従来の構成では、形成されたフィルムなどの部材に何らかの手段での欠陥が確認された場合、その原因の特定が困難であるという問題がある。具体的には、フィルム上に凹凸構造の崩れに起因する性能のばらつきが確認された際、それが成形時の異物の混入によるものなのか、または前述した成形に用いる金型の欠陥によるものなのかの判別が難しい。仮に、成形時の異物ではなく、金型の欠陥の可能性に限定できた場合おいても、フィルムの成形サイズに対し、分析用には顕微鏡などの各種分析用試料台に収まるサイズに個片化するため、またフィルム上の微細構造は無数ある同形の凹凸構造の繰り返しであるため、フィルム全体、さらには元となる金型のどの位置の不具合なのかを高精度に特定するのには、膨大な時間とコストがかかる。
それに対し特許文献3などは、金型および部材の任意の位置にマーク領域を設け、その領域のみ凹凸構造の配列や高さを変化させるため、その位置を基準にした分析が可能であるが、フィルム自身は、大面積に形成したフィルムを貼付け対象とするデバイスのサイズに応じ任意に一旦カッティングされるため、フィルムによってはマークが存在せず、また分析用試料台に個片化してしまえば同様に位置特定が不可能なケースが存在する。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、表面に複数の凹凸構造を有した光学部材において、欠陥発生時の原因特定および成形用金型へのフィードバックが容易に行える光学部材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の光学部品は、表面に反射防止機能を有する波長に相当するサイズの無数の突起群を有した光学部材において、前記突起群を、第1突起群と前記第1突起群とは突起の高さあるいは突起間のピッチが異なる第2突起群で構成し、前記第1突起群は、前記第1突起群とは前記表面における周期的な位置が異なる前記第2突起群で囲まれており、前記第2突起群の突起は、前記第1突起群が形成されている領域との境界から離れて前記第2突起群が形成されている領域の内側に近付くほど次第に変化するように形状が形成されている、または突起の高さが前記第1突起群と同じで、突起の基端の高さが前記第1突起群とは異なる、または突起の高さが前記第1突起群と同じで、突起の基端の高さが前記第1突起群とは異なるとともに、前記第1突起群が形成されている領域との境界から離れて前記第2突起群が形成されている領域の内側に近付くほど前記基端の高さが次第変化している、ことを特徴とする。
また、本発明の光学部品は、表面に反射防止機能を有する波長に相当するサイズの無数の突起群を有した光学部材において、前記突起群を、第1突起群と前記第1突起群とは突起の高さあるいは突起間のピッチが異なる第2突起群で構成し、前記第1突起群は、前記第1突起群とは前記表面における周期的な位置が異なる前記第2突起群で囲まれており、
前記第2突起群は、パターンの繰り返しで形成されており、前記パターン内で、前記突起群の突起高さ、ピッチ、あるいは残膜の厚さが次第に変化している、ことを特徴とする。
本発明によれば、欠陥発生箇所に最も近い第2領域までの位置座標を、分析機器上で高倍率かつ高精度に記憶しておけば、光学部材の中で、第2領域のうちどの格子領域に欠陥発生箇所が存在するかのみをマッピングするだけで、光学部材の全体の中の欠陥発生箇所、さらには、光学部材を成形するために用いる金型内の位置を高精度に把握できる。従って、欠陥発生時の原因特定および成形用金型へのフィードバックが容易に行える光学部材や装置が提供でき、部材の品質および歩留まり向上を実現できる。
本発明の実施の形態1における光学部材の断面模式図 同実施の形態における光学部材の平面模式図 同実施の形態における光学部材の製造方法を示す模式図 同実施の形態における光学部材の別の製造方法を示す模式図 同実施の形態における光学部材の更に別の製造方法を示す模式図 本発明の実施の形態2の光学部材の平面模式図 同実施の形態の光学部材の別の実施例の平面模式図 本発明の実施の形態3における光学部材の断面模式図 同実施の形態における光学部材の別の実施例の断面模式図 同実施の形態における光学部材の更に別の実施例の断面模式図 同実施の形態における光学部材の更に別の実施例の断面模式図 本発明の実施の形態4における光学部材の断面模式図 同実施の形態における光学部材の別の実施例の断面模式図 微細凹凸構造が表面に形成された従来例の光学部材の断面図 微細凹凸構造が表面に形成された従来例の光学部材の平面図 本発明の更に別の実施の形態における光学部材の断面模式図
以下、本発明の各実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1Aは本発明の実施の形態の光学部材の断面図、図1Bはこの光学部材を部材表面から見た平面図である。
光学部材1は、平面基材2上に反射防止層3が形成されている。反射防止層3は、膜厚Tを有する残膜31と、その上に微細な突起群32が群をなして配置されている。
突起群32は、異なる形状の突起が形成された第1領域D1,第2領域D2がある。第1領域D1の突起は、高さがH1、突起繰り返し距離、すなわちピッチがP1に形成されている。第2領域D2の突起は、高さがH2、突起繰り返し距離、すなわちピッチがP2に形成されている。第1領域D1に形成されている突起群を第1突起群321と呼び、第2領域D2に形成されている突起群を第2突起群322と呼ぶ。第1突起群321は第2突起群322で囲まれている。第2突起群322は、光学部材の表面内の任意の第1方向および第1方向と一定の角度をなす第2方向を主軸とした格子線上に形成されている。具体的には、図1Bに図示するように、第2領域D2は、光学部材1全面に対し格子状、すなわち、紙面の上下および左右の各方向に対し平行に配置されている。その格子間隔はWである。
このように、光学部材1の概ね全面に形成されている第1領域D1の第1突起群321に対し、突起高さおよび隣接する突起の中心間距離が第1突起群321とは異なる第2突起群322を、格子状の第2領域D2にわたって周期的に形成したことによって、光学部材1の欠陥発生時の原因および成形用金型の欠陥特定が容易に行える理由を、従来例と比較し、以下に記述する。
光学部材1に異物付着や膜面異常などの欠陥が発生した場合、その要因が成形用金型にあることを特定するためには、部材の外形線に対する、欠陥の相対位置を高精度に特定する必要がある。しかしながら、顕微鏡など、欠陥分析用の各種の分析機器は、セットできる試料サイズが限定されるため部材をカットする際のばらつきが発生し、また分析用モニターの画面サイズも限定されるためステージ送りの際のばらつきもあることから、位置情報を正確にフィードバックすることは困難である。
それに対し、この実施の形態1に示す光学部材1であれば、可視光波長以下である300nm程度のサイズで形成された微細な突起群であるため、前記形状の異なる第1突起群321および第2突起群322の存在する領域を判別することはできず、光学部材の目視品質を損なうことはない。しかしながら、例えば原子間力顕微鏡、走査型電子顕微鏡など300nm以下の微細な形状そのものを直接に測定する装置や、共焦点レーザー顕微鏡など突起の高さに応じた蛍光強度の違いを利用した評価装置や、分光反射率計などであれば、形状の異なる第1突起群321と第2突起群322の微量な反射率の違いを利用し、レーザー顕微鏡などでは第1領域D1と第2領域D2の区別が可能であり、第1突起群321とは形状の異なる第2領域D2の位置特定が可能である。
例えば、光学部材1の所定の箇所に欠陥が生じた場合、第2領域D2を利用し、欠陥発生箇所に最も近い格子領域までの位置座標を、各種の分析機器上で高倍率かつ高精度に記憶しておけば、光学部材1の中で、第2領域D2のうちどの格子領域に欠陥発生箇所が存在するかのみを、比較的低倍率なレーザー顕微鏡でマッピングするだけで、光学部材1の全体の中の欠陥発生箇所、さらには、光学部材1を成形するために用いる金型内の位置を高精度に把握することができる。
さらには、これら光学部材1を形成する際においては、光学部材1の面積と比較し十分小さいサイズの成型用金型を用意し、その金型を任意のピッチで規則的に繰り返し転写し成型する場合がある。この場合は、光学部材の欠陥が、前記金型の転写するピッチと同じ周期で存在しているか否かを判別することで、欠陥の原因が金型にあるかどうかを速やかに判断することができる。
これら第1突起群321および第2突起群322の形状の違いによって変化する反射率の差は微量であるため、目視および実体顕微鏡等では認識されず、従来例の光学部材と比較して外観および実使用における反射防止等の光学機能の品質低下はない。
このようにして形成される光学部材1上の突起群32の各寸法について具体的に記述する。
ピッチP1,P2は、部材に反射防止効果を持たせるために必要な距離として、可視光波長以下である必要があり、およそ300nm以下となる。それに対し高さH1,H2は、突起の幅に対し0.5以上のアスペクト比を有し形成する必要があるため、150nm以上が望ましい。
また、フィルムの分析に用いる分析機器上で、第1領域D1と第2領域D2が明確に区別できる必要があるため、第1領域D1における第1突起群321のピッチP1および高さH1と、第2領域D2における第2突起群322のピッチP2および高さH2の寸法差に関しては、例えば、P2に対しP1が2分の1程度、またH2に対しH1が2分の1程度以上であることが望ましい。
第2領域D2が配置されるピッチWに関しては、各種分析機器を利用する際に光学部材1をカットした場合に、個片の光学部材内に必ず第2領域D2が存在するように形成する必要があるため、ピッチWは各種分析機器上で利用する際にカットする必要のある最大サイズ例えば、10mm程度であることが望ましい。
次ぎに、上記のように、高さおよびピッチが異なる第1突起群321,第2突起群322を、第1領域D1および第2領域D2に住分けて形成する方法について、図2A,図2B,図2Cを用いて以下に記述する。
第1突起群321および第2突起群322は、前述したように、あらかじめ紫外線もしくは熱により硬化する樹脂を平面基材2上に成膜しておき、所望の突起形状の逆転形状の金型を押し付け形状を転写し、前記紫外線を照射もしくは加熱することで硬化させる手段をとるが、更に具体的には、図2A,図2B,図2Cの何れの実施によっても製造できる。
図2Aのように、金型4の成形面に、図1A,1Bに示した第1領域D1と第2領域D2でピッチおよび高さが異なる第1,第2突起群321,322に対応した凹部d1,d2を形成しておき、平面基材2上に成膜された樹脂30に対し、金型4で転写することでそのまま逆転形状の第1,第2突起群321,322を形成する。
また図2Bのように、(a)では第1突起群321の逆転形状の凹部d1のみを全面に有した金型42を用いて、先ず、樹脂30に対し一括転写を行う。次ぎに(b)では、第2突起群322の逆転形状の凹部d2を有した小型の金型41を用い所定の第2領域D2に対し再度転写を行うことで形成する。
またさらには図2Cのように、(a)では第1突起群321の逆転形状の凹部d1のみを全面に有した、第1領域D1の幅の金型42を用いて、平面基材2上の樹脂30に対し一部分の転写を行う。次ぎに(b)では、(a)で使用した同じ金型42を使用して、第2領域D2の部分のみ重複させるように、かつ既に転写された第1突起群321に対し金型の凹部の位置が完全に一致しないよう半ピッチ程度ずらして再度転写する。
この実施の形態では、ピッチP1とP2、高さH1とH2がともに異なっていたが、何れかが異なっているだけでも、第1領域D1と第2領域D2を判別できる。
なお、図1Bでは便宜上、格子状に形成された第2領域D2内の第2突起群322の突起高さH2およびピッチP2それぞれを、その他の第1領域D1内の第1突起群321の突起高さH1およびピッチP1と比べ小さくなるように図示しているが、本実施例で示す利点を有するための突起群の形状差はこの限りでなく、逆に、突起高さH2およびピッチP2それぞれが、突起高さH1およびピッチP1と比べ大きくなっても良い。また、図1Bでは、各突起の配列を正方格子配列としているが、三方配列でも良い。
(実施の形態2)
図3,図4はそれぞれ本発明の実施の形態2の光学部材を、部材表面から見た平面図である。
図1Bでは、第2領域D2は光学部材1全面に対し格子状、すなわち紙面の上下および左右の各方向に対し平行に配置されていたが、格子状では、分析機器上の画面上で表示できるサイズが格子サイズよりも小さい場合、画面上に第2領域D2の一部が表示されたとしても、格子内の位置情報の抽出が困難な場合がある。そこで、この実施の形態2では、第2領域D2が配置されている領域を、図3に示すように所定のピッチで配置された円環形状、または図4に示すように所定のピッチで配置された多角形状に形成することで、分析機器の画面上に第2領域D2の一部が表示された場合には、その角度や配置形状パターンを利用して位置特定を容易にすることができる。
図3の場合には、第2突起群322は、光学部材1の表面内の任意の間隔および配列で配置された点を中心とし、任意の径を有する各円周上に形成されている。
図4の場合には、第2突起群322は、光学部材1の表面内に任意の間隔で配置された点を中心とし、任意の長さの辺を有する多角形の外形線上に形成されている。
(実施の形態3)
図5〜図8はそれぞれ本発明の実施の形態3を示す。
実施の形態1,2では、第1領域D1に形成される第1突起群321は全て同形状、第2領域D2に形成される第2突起群322も全て同形状であったが、第1領域D1に形成される第1突起群321の形状、第2領域D2に形成される第2突起群322の形状を異ならせることもできる。
図5に示す実施例では、第2領域D2における第2突起群322の形状が、第1領域D1との境界から離れて第2領域D2の内側に近付くほど第2突起群322の高さが徐々に小さくなるなど、次第に変化するような形状となるように形成されている。このように形成すると、突起高さに起因する反射率の変化を緩やかにすることができ、各種の分析機器での第1領域D1,第2領域D2の検出感度を損なうことなく目視上の品質を向上させることができる。
図6に示す実施例では、第2突起群322の突起の高さが第1突起群321と同じで、突起の基端の高さが第1突起群321とは異なっている。つまり、第2領域D2に形成される第2突起群322における第2残膜312の膜厚T2に対し、第1領域D1に形成される第1突起群321における第2残膜311の膜厚T1が異なるように形成しても、残膜の違いによる外光の透過率の違いが各種分析上で区別できるため、同様の効果が得られる。
さらに、図7に示す実施例では、その膜厚を、図6のように第1領域D1および第2領域D2内で一律ではなく、第2突起群322が形成される第2領域D2において、その第2残膜312の膜厚T2が、第1領域D1との境界にかけ、第1残膜311の膜厚T1まで徐々に薄くなるなど、次第に変化するような形状となるように形成すれば、膜厚に起因する透過率の変化を緩やかにすることができ、各種の分析機器での検出感度を損なうことなく目視上の品質を向上させることができる。
図6と図7に示すように、第2突起群322の突起高さ、あるいは残膜の厚さを次第に変化させるほかにも、第2突起群322のピッチを、第1領域D1との境界から離れて第2突起群322が形成されている第2領域D2の内側に近付くほど次第に変化するように形成しても実現できる。
上記の各実施の形態では、第2領域D2内には第2突起群322が形成されるとしたが、図8に示す実施例では、第2領域D2には表面に凹凸構造が形成されていない平坦形状の平坦部322Fによって囲まれている場合であって、このように構成しても分析機器上の第1領域D1と第2領域D2の検出感度を向上させることができる。この場合は、目視上の品質を確保するため、第2領域D2の幅は数十μm以下であることが望ましい。
この図8に示した、突起が形成されていない平坦な第2領域D2の光学部材1の表面内の配置の詳細は、実施の形態1または実施の形態2と同じである。具体的には、図1Bの場合と同様に、突起が形成されていない平坦な第2領域D2を、光学部材1の表面内の任意の第1方向および前記第1方向と一定の角度をなす第2方向を主軸とした格子線上に形成する。または、図3の場合と同様に、突起が形成されていない平坦な第2領域D2を、光学部材の表面内の任意の間隔および配列で配置された点を中心とし、任意の径を有する各円周上に形成する。または、図4の場合と同様に、突起が形成されていない平坦な第2領域D2を、光学部材1の表面内に任意の間隔で配置された点を中心とし、任意の長さの辺を有する多角形の外形線上に形成する。
(実施の形態4)
図9,図10はそれぞれ本発明の実施の形態4を示す。
上記の各実施の形態では、第1領域D1と第2領域D2に分け、第1領域D1内の第1突起群321と第2領域D2内の第2突起群322との突起形状や膜厚の違いについて記述したが、本発明はこの限りではない。
例えば、光学部材1内において、図9のように任意の周期で突起高さHが緩やかに変化したり、図10のように膜厚31が緩やかに変化するように形成した場合でも同様の効果は得られる。
ただし、図9や図10の場合、突起高さや膜厚が急激に変化する箇所が存在し、外光の入射角度や目視する方向によって目視品質が劣化することがある。この場合、品質が劣化する目視角度は決まっていることから、製品を使用する上での目視角度を限定することで従来と遜色ない品質を保つことができる。
図9や図10のような光学部材をディスプレイへ貼り付ける場合、図中の第2目視方向Bから目視する場合と比較し、図中の第1目視方向Aから目視する場合のみ品質が劣化する性質を利用し、図中第1目視方向Aが下や左になるように貼付け向きを限定すればよい。
また実際の製品においては、ディスプレイに対し光学部材を貼り付ける向きが決まっている場合がある。この際には、第1目視方向Aから目視する場合と第2目視方向Bから目視する場合で光学特性が異なることを利用し、あらかじめそれら光学特性から部材の上下および左右の向きを確認し貼り付けることで、貼付けミスによる不良を防ぐことができる。
なお、この明細書の実施の形態では、平面基板2の表面上の残膜31の上面から突出した複数の突部の微細構造を、反射防止の機能を有する突起群として記載しているが、光学機能を有する凹凸構造はこの限りではなく、例えば、図12に示すように、厚みTの残膜31の表面から基板2に向かって凹んだ陥没形状や線状の凹凸構造、またプリズム形状など、種々の形状が考えられる。
本発明は、ディスプレイ製品やレンズ製品全般における光学的品質課題を解決するものであり、表面に複数の凹凸構造を有した光学部材や装置において、部材の品質および歩留まり向上を実現できる。
1 光学部材
2 平面基材
3 反射防止層
30 反射防止層形成工程における成膜された樹脂層
31 反射防止層形成後の残膜
32 突起群
D1 第1領域
D2 第2領域
311 第1残膜
312 第2残膜
321 第1突起群
322 第2突起群
P1 第1突起群321のピッチ
H1 第1突起群321の突起高さ
P2 第2突起群322のピッチ
H2 第2突起群322の突起高さ
T1 第1突起群321の残膜の膜厚
T2 第2突起群322の残膜の膜厚
W 第2領域D2が形成される間隔

Claims (6)

  1. 表面に反射防止機能を有する波長に相当するサイズの無数の突起群を有した光学部材において、
    前記突起群を、第1突起群と前記第1突起群とは突起の高さあるいは突起間のピッチが異なる第2突起群で構成し、
    前記第1突起群は、前記第1突起群とは前記表面における周期的な位置が異なる前記第2突起群で囲まれており、
    前記第2突起群の突起は、
    前記第1突起群が形成されている領域との境界から離れて前記第2突起群が形成されている領域の内側に近付くほど次第に変化するように形状が形成されている、
    または突起の高さが前記第1突起群と同じで、突起の基端の高さが前記第1突起群とは異なる、
    または突起の高さが前記第1突起群と同じで、突起の基端の高さが前記第1突起群とは異なるとともに、前記第1突起群が形成されている領域との境界から離れて前記第2突起群が形成されている領域の内側に近付くほど前記基端の高さが次第変化している、
    光学部材。
  2. 表面に反射防止機能を有する波長に相当するサイズの無数の突起群を有した光学部材において、
    前記突起群を、第1突起群と前記第1突起群とは突起の高さあるいは突起間のピッチが異なる第2突起群で構成し、
    前記第1突起群は、前記第1突起群とは前記表面における周期的な位置が異なる前記第2突起群で囲まれており、
    前記第2突起群は、パターンの繰り返しで形成されており、前記パターン内で、前記突起群の突起高さ、ピッチ、あるいは残膜の厚さが次第に変化している、
    光学部材。
  3. 前記第2突起群は、前記光学部材の表面内の任意の第1方向および前記第1方向と一定の角度をなす第2方向を主軸とした格子線上に形成されていることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載の光学部材。
  4. 前記第2突起群は、前記光学部材の表面内の任意の間隔および配列で配置された点を中心とし、任意の径を有する各円周上に形成されていることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載の光学部材。
  5. 前記第2突起群は、前記光学部材の表面内に任意の間隔で配置された点を中心とし、任意の長さの辺を有する多角形の外形線上に形成されていることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載の光学部材。
  6. 請求項1からの何れかに記載の光学部材を表面に有する光学装置。
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