JP6088382B2 - 放射線検出器及び放射線画像撮影装置 - Google Patents

放射線検出器及び放射線画像撮影装置 Download PDF

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Description

本発明は、放射線検出器及び放射線画像撮影装置に係り、特に医療用の放射線画像の撮影に用いられる放射線検出器及び放射線画像撮影装置に関する。
近年、医療用DR(Digital Radiography)を用いた放射線画像の撮影において被検体の被曝線量を低減することが大きな関心事になっている。その実現のため、複数の画素をまとめて読み出すことで高感度化を図る技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、電荷を読み出すためのトランジスタ、及び複数の画素の電荷をまとめて読み出すためのトランジスタを1画素毎に備え、用途に応じて解像度・感度の切り替えを行う技術が記載されている。
また例えば、特許文献2には、画素間を接続するトランジスタを配置し、専用のゲート線を用いて、複数の画素の電荷をまとめて読み出す技術が記載されている。
特開2012−130656号公報 特開2012−100081号公報
特許文献1に記載の技術では、信号配線に接続されているトランジスタの数が増加するため、信号配線の寄生容量が増加する。寄生容量の増加に応じて電気ノイズが増加し、放射線画像の画質が低下する懸念がある。また、特許文献2に記載の技術では、各画素毎に電荷を読み出す場合に1個のトランジスタを経由して電荷が読み出される画素と、2個のトランジスタを経由して電荷が読み出される画素とが混在するため、画素毎に出力差が生じることにより、放射線画像にムラが生じる懸念がある。
本発明は、上記問題点を解決するために成されたものであり、放射線画像の画質を向上させることができる、放射線検出器及び放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の放射線検出器は、複数の信号配線と信号配線と交差して設けられた複数の第1走査配線と、信号配線と交差して設けられた複数の第2走査配線と、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、及び照射された放射線に応じた電荷を発生する第1センサ部を有する第1画素及び第1画素に対して第2走査配線の配線方向に隣接して設けられ、かつ第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、及び照射された放射線に応じた電荷を発生する第2センサ部を有する第2画素を含み、マトリクス状に設けられた複数の第1画素群を備え、第1スイッチング素子は、第1走査配線を流れる第1制御信号の状態に応じて読み出した電荷を接続された信号配線に出力し、第2スイッチング素子は、第2走査配線を流れる第2制御信号の状態に応じて電荷を読み出して、同一の第1画素群に含まれる第2画素に出力し、第3スイッチング素子は、第1スイッチング素子が接続された信号配線と異なる信号配線に接続されており、第1スイッチング素子と共通の第1走査配線を流れる第1制御信号の状態に応じて読み出した電荷を接続された信号配線に出力し、第4スイッチング素子は、第3スイッチング素子が接続された信号配線に接続されており、第2スイッチング素子と共通の第2走査配線を流れる第2制御信号の状態に応じて電荷を読み出して、接続された信号配線に出力する
また、本発明の放射線検出器は、信号配線の配線方向に隣接する所定数の第1画素群を含む複数の第2画素群がマトリクス状に複数配置されており、1つの第2画素群に含まれる全ての第4スイッチング素子は、同一の信号配線に接続されていることが好ましい。
また、本発明の放射線検出器の信号配線の配線方向に隣接する第2画素群に含まれる第2画素の第4スイッチング素子は、異なる信号配線に接続されていてもよい。
また、本発明の放射線検出器の複数の第2画素群は、信号配線の配列方向に並んだ複数の隣接する第2画素群毎に、複数の組に分割されており、各組毎に、第2画素の第4スイッチング素子が、異なる前号配線に接続されていてもよい。
また、本発明の放射線検出器は、信号配線の配列方向に並んだ複数の第2画素群毎に第2走査配線が設けられていてもよい。
また、本発明の放射線検出器は、信号配線の配列方向に並んだ複数の第1画素群毎に第2走査配線が設けられていてもよい。
また、本発明の放射線検出器の第1画素群には、複数の第1画素が含まれ、複数の第1画素のうち、第1画素のみに隣接する第1画素の第2スイッチング素子は、隣接する第1画素を介して、同一の第1画素群に含まれる第2画素に出力してもよい。
また、本発明の放射線検出器の第2画素は、第2センサ部で発生した電荷を収集する第1画素電極を備え、第2スイッチング素子及び第4スイッチング素子は、制御端子及び一対の主端子を備えたトランジスタであり、第2スイッチング素子の一方の主端子が、第4スイッチング素子の他方の主端子に第1画素電極を経由して接続されていてもよい。
また、本発明の放射線検出器の第2スイッチング素子及び第4スイッチング素子は、制御端子及び一対の主端子を備えたトランジスタであり、第2スイッチング素子の一方の主端子が、第4スイッチング素子の他方の主端子に直接接続されていてもよい。
また、本発明の放射線検出器は、第2スイッチング素子のオン抵抗が、第4スイッチング素子のオン抵抗よりも小さいことが好ましい。
また、本発明の放射線検出器は、複数の信号配線に接続される第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、及び第4スイッチング素子の個数の信号配線毎の総数の差が、総数が同じであるとみなす所定の範囲内にあることが好ましい。
本発明の放射線検出器は、複数の信号配線と、信号配線と交差して設けられた複数の第1走査配線と、信号配線と交差して設けられた複数の第2走査配線と、第1画素、第1画素に対して第2走査配線の配線方向に隣接して設けられた第2画素、第1画素に対して信号配線の配線方向に隣接して設けられた第3画素、及び第3画素に対して第2走査配線の配線方向に隣接して設けられた第4画素を含み、マトリクス状に設けられた複数の第2画素群を備え、第1画素及び第3画素は、照射された放射線に応じた電荷を発生する第1センサ部、第1走査配線を流れる第1制御信号の状態に応じて第1センサ部で発生した電荷を読み出して信号配線に出力する第1スイッチング素子、及び第2走査配線を流れる第2制御信号の状態に応じて第1センサ部で発生した電荷を読み出して自画素と同一の第1画素群に含まれる所定の第1画素または第2画素に出力する第2スイッチング素子を有し、第2画素及び第4画素は、照射された放射線に応じた電荷を発生する第2センサ部、第1走査配線を流れる第1制御信号の状態に応じて第2センサ部で発生した電荷を読み出して信号配線に出力する第3スイッチング素子、及び第2走査配線を流れる第2制御信号の状態に応じて第1センサ部及び第2センサ部で発生した電荷を読み出して信号配線に出力する第4スイッチング素子を有する。
本発明の放射線画像撮影装置は、本発明の放射線検出器と、放射線検出器の第1走査配線毎に第1制御信号を順次出力する第1制御信号制御部と、放射線検出器の隣接する所定の数の第2走査配線に第2制御信号を順次出力する第2制御信号制御部と、放射線検出器の信号配線に出力された電荷に基づいて放射線画像を示す画像情報を表す信号を生成して出力する信号出力手段と、を備える。
本発明によれば、射線画像の画質を向上させることができるという効果が得られる。
第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの一例の概略構成を示す概略構成図である。 第1の実施の形態に係る放射線画像撮影装置の全体構成の一例を示す構成図である。 第1の実施の形態に係る放射線画像撮影装置の信号検出回路の一例の概略構成図である。 図2に示した放射線検出器の画素及び画素群の配置の一例を示す概略図である。 第2の実施の形態に係る放射線検出器の画素及び画素群の配置の一例を示す概略図である。 第3の実施の形態に係る放射線検出器の画素及び画素群の配置の一例を示す概略図である。 第4の実施の形態に係る放射線検出器の画素及び画素群の配置の一例を示す概略図である。 第4の実施の形態に係る放射線検出器の画素群の配置を模式的に表した模式図である。 第5の実施の形態に係る放射線検出器の画素及び画素群の配置の一例を示す概略図である。 第7の実施の形態に係る放射線検出器の構造を示す平面図である。 図10に示した放射線検出器のA−A線断面図である。 第7の実施の形態に係る配線層が3層構造の場合の放射線検出器の構造を示す平面図である。 図12に示した放射線検出器のA−A線断面図である。 第8の実施の形態に係る放射線検出器の構造を示す平面図である。 図14に示した放射線検出器のA−A線断面図である。 第8の実施の形態に係る配線層が3層構造の場合の放射線検出器の構造を示す平面図である。 図16に示した放射線検出器のA−A線断面図である。 第9の実施の形態に係る放射線検出器の構造を示す平面図である。 従来の放射線検出器の構成の一例を示す構成図である。 従来の放射線検出器の構成の一例を示す構成図である。 図19及び図20に示した従来の放射線検出器を組み合わせた放射線検出器の構成の一例を示す構成図である。
以下、各図面を参照して本実施の形態の一例について説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本実施の形態の放射線画像撮影装置を用いた放射線画像撮影システムの概略構成について説明する。図1は、本実施の形態の放射線画像撮影システムの一例の概略構成図である。
放射線画像撮影システム200は、放射線(例えばエックス線(X線)等)を被検体206に照射する放射線照射装置204と、放射線照射装置204から照射され、被検体206を透過した放射線を検出する放射線検出器10を備えた放射線画像撮影装置100と、放射線画像の撮影を指示すると共に、放射線画像撮影装置100から放射画像を取得する制御装置202と、を備えている。制御装置202の制御に基づいたタイミングで、放射線照射装置204から照射され撮影位置に位置している被検体206を透過することで画像情報を担持した放射線は放射線画像撮影装置100に照射される。
次に、本実施の形態の放射線画像撮影装置100の概略構成について説明する。本実施の形態では、放射線を一旦光に変換し、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出器10に本発明を適用した場合について説明する。本実施の形態の放射線画像撮影装置100は、間接変換方式の放射線検出器10を備えている。なお、図2では、放射線を光に変換するシンチレータの記載は省略している。
放射線検出器10は、画素20A及び画素20Bの2種類の画素を含む複数の画素20を備えている。本実施の形態の放射線検出器10は、図2に示すように、1つの画素20Aと、走査配線G及び走査配線Mの配線方向に隣接する1つの画素20Bとを含む画素群30を複数備えている。なお、以下では、画素20A及び画素20Bを総称する場合は、画素20という。複数の画素20は、マトリクス状に配置されている。
画素20は、光を受けて電荷を発生し、発生した電荷を蓄積するセンサ部26と、センサ部26に蓄積された電荷を読み出すためのスイッチング素子である2つのTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)であるTFT22及びTFT24と、を含んでいる。本実施の形態では、シンチレータによって変換された光が照射されることにより、センサ部26が、電荷を発生する。画素20A及び画素20BのTFT22のゲートは、走査配線Gに接続されている。画素20A及び画素20Bでは、それぞれ各センサ部26に蓄積された電荷がTFT22により読み出されて信号配線Dに出力される。一方、画素20A及び画素20BのTFT24のゲートは、走査配線Mに接続されている。画素20Aでは、TFT24が画素20Bに接続されておおり、TFFT24によりセンサ部26に蓄積された電荷が読み出されて行方向に隣接する画素20Bに出力される。なお、どのように画素20AのTFT24が画素20Bに接続されているかは、他の実施の形態において詳細に説明する。画素20Bでは、自センサ部26に蓄積された電荷と、隣接する画素20Aから出力された電荷とが読み出されて信号配線Dに出力される。
画素20は、走査配線G、Mの配線方向(図2の横方向、以下「行方向」ともいう)及び当該行方向に対する交差方向である信号配線Dの配線方向(図2の縦方向、以下「列方向」ともいう)にマトリクス状に複数配置されている。図2では、画素20の配列を簡略化して示しているが、例えば、画素20は行方向及び列方向に1024×1024個配置されている。
また、放射線検出器10には、TFT22のオン/オフを制御するための複数の走査配線G(図2では、G1〜G4)及びTFT24のオン/オフを制御するための複数の走査配線M(図2では、M1〜M4)と、上記センサ部26に蓄積された電荷を読み出すための画素20の列毎に備えられた複数の信号配線D(図2では、D1〜D4)と、が互いに交差して設けられている。本実施の形態では、例えば、画素20が行向及び列方向に1024×1024個配置されている場合、走査配線G、走査配線M、及び信号配線Dは1024本ずつ設けられている。
なお、各画素20のセンサ部26は、図示を省略した共通配線に接続されており、共通配線を介して電源(図示省略)からバイアス電圧が印加されるように構成されている。
走査配線Gには、各TFT22をスイッチングするためのスキャン信号が流れる。このようにスキャン信号が各走査配線Gに流れることによって、各TFT22がスイッチングされる。また、走査配線Mには、各TFT24をスイッチングするためのスキャン信号が流れる。このようにスキャン信号が各走査配線Mに流れることによって、各TFT24がスイッチングされる。
信号配線Dには、各画素20のTFT22のスイッチング状態及びTFT24のスイッチング状態に応じて、各画素20に蓄積された電荷量に応じた電気信号がTFT22またはTFT24を介して流れる(詳細後述)。
各信号配線Dには、各信号配線Dに流れ出した電気信号を検出する信号検出回路105がアンプ端子16を介して接続されている。各走査配線Gには、各走査配線GにTFT22をオン/オフするためのスキャン信号を出力するスキャン信号制御回路104がゲート端子12を介して接続されている。また、当該スキャン信号制御回路104には、各走査配線MにTFT24をオン/オフするためのスキャン信号を出力するように各走査配線Mがゲート端子14を介して接続されている。図2では、配線等の図示の簡略化のため、当該スキャン信号制御回路104を2つ(放射線検出器10の左右両側)記載しているが、本実施の形態ではこれらは別個のものではなく、同一のものである。なお、別個のものであってもよい。
また、図2では、信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104を1つに簡略化して示しているが、例えば、信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104を複数設けてもよい。具体的一例として、本実施の形態の放射線検出器10では、スキャン信号制御回路104及び信号検出回路105は、複数のIC(Integrated Circuit)を含んでおり、各IC毎に所定本(例えば、256本)毎に信号配線D又は走査配線G、走査配線Mを接続する。例えば、信号配線D、走査配線G、及び走査配線Mが1024本ずつ設けられている場合、スキャン信号制御回路104(または、スキャンIC)を4個設けて256本ずつ走査配線G及び走査配線Mを接続し、信号検出回路105(信号検出IC)も4個設けて256本ずつ信号配線Dを接続する。
図3は、本実施の形態の信号検出回路105の一例の概略構成図である。本実施の形態の信号検出回路105は、増幅回路120、及びADC(アナログ・デジタル変換器)124を備えている。なお、図3では図示を省略したが増幅回路120は、信号配線D毎に設けられている。すなわち、信号検出回路105は、放射線検出器10の信号配線Dの数と同じ数の、複数の増幅回路120を備えている。
増幅回路120は、チャージアンプ回路で構成されており、オペアンプ等のアンプ122と、アンプ122に並列に接続されたコンデンサCと、アンプ122に並列に接続された電荷リセット用のスイッチSW1と、を備えている。
増幅回路120では、電荷リセット用のスイッチSW1がオフの状態で画素20のTFT22またはTFT24により電荷(電気信号)が読み出される。コンデンサCには、TFT22またはTFT24Bにより信号配線Dに出力された電荷が蓄積され、蓄積される電荷量に応じてアンプ122から出力される電圧値が増加するようになっている。
また、制御部106は、電荷リセット用スイッチSW1に電荷リセット信号を印加して電荷リセット用のスイッチSW1のオン/オフを制御するようになっている。なお、電荷リセット用のスイッチSW1がオン状態とされると、アンプ122の入力側と出力側とが短絡され、コンデンサCの電荷が放電される。
ADC124は、S/H(サンプルホールド)スイッチSWがオン状態において、増幅回路120から入力されたアナログ信号である電気信号をデジタル信号に変換する機能を有する。ADC124は、デジタル信号に変換した電気信号を制御部106に順次出力する。
なお、本実施の形態のADC124には、信号検出回路105に備えられた全ての増幅回路120から出力された電気信号が入力される。すなわち、本実施の形態の信号検出回路105は、増幅回路120(信号配線D)の数にかかわらず、1つのADC124を備えている。
この信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104には、制御部106が接続されている。制御部106は、信号検出回路105において変換されたデジタル信号に対してノイズ除去などの所定の処理を施すと共に、信号検出回路105に対して信号検出のタイミングを示す制御信号を出力する。また、制御部106は、スキャン信号制御回路104に対してスキャン信号の出力のタイミングを示す制御信号を出力する。
本実施の形態の制御部106は、マイクロコンピュータによって構成されており、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部を備えている。制御部106は、画素20から読み出した電荷に基づいて画像データに所定の処理を施し、照射された放射線が示す放射線画像を生成して出力する。
次に、本実施の形態の放射線検出器10を用いた放射線画像撮影装置100における電荷の読み出し動作について説明する。図4は、図2に示した放射線検出器10の画素20及び画素群の配置の一例を示す概略図である。
図4に示すように、本実施の形態の放射線検出器10は、列方向に隣接する2つの画素群30を含む、画素群40を備えている。これにより、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群40単位で、すなわち、画素群40を1つの画素とみなして複数(本実施の形態では、2×2=4個)の画素20からまとめて電荷を読み出すことができる。
本実施の形態の放射線検出器10は、画素20単位で電荷を読み出す読出方式(以下、画素単位読出という)と、上述のように画素群40単位で電荷を読み出す読出方式(以下、画素群単位読出という)と、2種類の読出方式に対応できる。
まず、画素単位読出について説明する。スキャン信号制御回路104は、画素20のTFT24をオフ状態にするよう、走査配線Mにゲート端子14を介してスキャン信号を出力する。また、スキャン信号制御回路104は、画素20のTFT22をオン状態にするため、順次、走査配線Gにゲート端子12を介してスキャン信号を出力する。TFT22がオン状態の画素20では、各画素のセンサ部26から電荷が読み出され信号配線Dに出力される。
図4を参照して当該動作を具体的に説明する。走査配線G1にTFT22をオン状態にするためのスキャン信号が出力されると、走査配線G1にTFT22のゲートが接続された画素20(20(1)〜20(4))のTFT22がオン状態になる。画素20(1)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D1に出力される。画素20(2)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D2に出力される。画素20(3)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D3に出力される。画素20(4)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D4に出力される。
さらに、走査配線G2にTFT22をオン状態にするためのスキャン信号が出力されると、走査配線G2にTFT22のゲートが接続された画素20(20(5)〜20(8))のTFT22がオン状態になる。画素20(5)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D1に出力される。画素20(6)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D2に出力される。画素20(7)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D3に出力される。画素20(8)では、TFT22により読み出された電荷が信号配線D4に出力される。
本実施の形態の放射線検出器10では、画素単位読出の場合は、走査配線G毎に、順次、各画素20単位で電荷が読み出されて、各列毎に同一の信号配線Dに出力される。
次に、画素群単位読出について説明する。スキャン信号制御回路104は、画素20のTFT22をオフ状態にするよう、走査配線Gにゲート端子12を介してスキャン信号を出力する。また、スキャン信号制御回路104は、画素20のTFT24をオン状態にするため、順次、画素群40の列方向の配列毎に走査配線Mにゲート端子14を介してスキャン信号を出力する。画素20Aでは、センサ部26からTFT24により読み出された電荷が同一画素群30の隣接する画素20Bに出力される。一方、画素20では、自画素のセンサ部26から読み出した電荷、及び同一画素群30の隣接する画素20から読み出された電荷がTFT24により読み出されて、信号配線Dに出力される。
図4を参照して当該動作を具体的に説明する。1列目の画素群40に対しては、走査配線M1及び走査配線M2にTFT24をオン状態にするためのスキャン信号が出力されると、走査配線M1及び走査配線M2にTFT24のゲートが接続された画素20(20(1)〜20(8))のTFT22がオン状態になる。
画素群40(1)に関してさらに詳しく説明する。画素群40(1)は、画素20Aである画素20(2)及び画素20(6)と、画素30Bである画素20(1)及び画素20(5)と、を備えている。画素20(2)では、TFT24により読み出された電荷が画素20(1)に出力される。画素20(1)では、TFT24により、画素20(1)及び画素20(2)から読み出された電荷が信号配線D1に出力される。同様に、画素20(6)では、TFT24により読み出された電荷が画素20(5)に出力される。画素20(5)では、TFT24により、画素20(5)及び画素20(6)から読み出された電荷が信号配線D1に出力される。この際、走査配線M1及び走査配線M2は同時にTFT24をオン状態にするためのスキャン信号が出力されているため、画素20(1)及び画素20(5)からは同一とみなせるタイミングで信号配線D1に電荷が出力される。従って、画素群40(1)を構成する4個の画素20(20(1)、20(2)、20(5)、20(6))の電荷が信号配線D1に出力される。また同様に、画素群40(21)を構成する4個の画素20(20(3)、20(4)、20(7)、20(8))の電荷が信号配線D3に出力される。
本実施の形態の本実施の形態の放射線検出器10では、画素群単位読出の場合は、画素群40毎に、2×2=4個の画素20の電荷が読み出されて、4個の電荷の和が、信号配線Dに1列おきに流れる。
画素群単位読出の場合は、4個の画素20(画素群40)から電荷をアナログ値として読み出すことが可能となる。また、画素20のTFT24から読み出された電荷を信号配線Dに直接出力せず、画素20を介して出力するようにしているため、信号配線Dに直接出力する場合に比べて、信号配線Dに接続されているTFT(22、24)の総数を少なくすることができる。具体的には、画素20のTFT24から読み出された電荷を信号配線Dに直接出力する場合は、信号配線Dに接続されたTFTの総数が、各画素単位読出のみを行う放射線画像撮影装置の信号配線に接続されたTFTの総数の2倍になる。一方、本実施の形態の放射線検出器10では、TFTの総数は、画素単位読出のみを行う放射線画像撮影装置の1.5倍になる。
一般に、電気ノイズは、信号配線Dの寄生容量に比例する。信号配線Dの寄生容量は、信号配線Dと画素電極(画素20のセンサ部26で発生した電荷を収集する電極、詳細後述)との間の容量、TFTの容量、及び信号配線Dと共通配線との間の容量が主な原因としてあげられる。このうち、TFTの容量は、全体の2割〜3割を占めている。そのため、TFTの数が例えば倍になると、電気ノイズが2割〜3割悪化することになる。これに対して本実施の形態の放射線検出器10では、信号配線Dに接続されているTFTの総数を抑制することができるため、電気ノイズを抑制することができ、S/N(信号/ノイズ)比を向上させて高感度化を図ることができる。従って、本実施の形態の放射線検出器10では、放射線画像の画質を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
本実施の形態の放射線画像撮影装置及び放射線検出器は、第1の実施の形態の放射線画像撮影装置100及び放射線検出器10と略同様の構成であるため、同一部分にはその旨を記し、詳細な説明を省略する。本実施の形態の放射線検出器10では、列方向に隣接する画素群40が電荷を出力する信号配線Dが異なっている。
図5には、本実施の形態の放射線検出器10の画素20及び画素群40の配置の一例を示す概略図を示す。図5に示すように、本実施の形態は放射線検出器10の画素群40の配置が、第1の実施の形態の放射線検出器10と異なる。
図5に示すように、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群40が、画素群40の行毎に走査配線Mの配線方向に1画素ずれており、画素群40が、いわゆる千鳥配置されている。
放射線検出器10において、画素単位読出は、第1の実施の形態と同様に行えばよい。一方、画素群単位読出は、第1の実施の形態と動作が異なる。
スキャン信号制御回路104は、4本の走査配線Mに、同時に各画素20のTFT24をオン状態にするためのスキャン信号を出力する。上述したように、画素群40の配置が画素群40の各行毎に1画素ずれているため、画素群40の画素20BのTFT24が接続される信号配線Dと、隣接する行の画素群40の画素20BのTFT24が接続される信号配線Dとが異なる。そのため、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群単位読出の場合は、2行分の画素群40群(4行分の画素20)から電荷を同時に読み出すことができる。
図5を参照して当該動作を具体的に説明する。走査配線M1〜M4にTFT24をオン状態にするためのスキャン信号が出力されると、走査配線M1〜M4にTFT24のゲートが接続された画素20(20(1)〜20(16))のTFT24がオン状態になる。
画素群40(1)では、TFT24により画素20(2)の電荷が画素20(1)に出力され、画素20(1)では、TFT24により、画素20(1)の電荷及び画素20(2)の電荷が、信号配線D1に出力される。また、画素群40(1)では、TFT24により画素20(6)の電荷が画素20(5)に出力され、画素20(5)では、TFT24により、画素20(5)の電荷及び画素20(6)の電荷が、信号配線D1に出力される。
同様に、画素群40(2)では、TFT24により画素20(4)の電荷が画素20(3)に出力され、画素20(3)では、TFT24により、画素20(3)の電荷及び画素20(4)の電荷が、信号配線D3に出力される。また、画素群40(2)では、TFT24により画素20(8)の電荷が画素20(7)に出力され、画素20(7)では、TFT24により、画素20(7)の電荷及び画素20(8)の電荷が、信号配線D3に出力される。
また、画素群40(4)では、TFT24により画素20(11)の電荷が画素20(10)に出力され、画素20(10)では、TFT24により、画素20(10)の電荷及び画素20(11)の電荷が、信号配線D2に出力される。また、画素群40(4)では、TFT24により画素20(15)の電荷が画素20(14)に出力され、画素20(14)では、TFT24により、画素20(14)の電荷及び画素20(15)の電荷が、信号配線D2に出力される。
このように画素群40(1)と同じ行の画素群40の電荷は、信号配線D1に出力され、画素群40(3)と同じ行の画素群40の電荷は、信号配線D2に出力され、画素群40(2)と同じ行の画素群40の電荷は、信号配線D3に出力される。本実施の形態の放射線検出器10では、画素群単位読出の場合は、画素群40毎に、2×2=4個の画素20の電荷の和が、隣接する信号配線Dを流れる。
従って、第1の実施の形態と同様に、本実施の形態の放射線検出器10では、TFTの総数は、画素単位読出のみを行う放射線画像撮影装置の1.5倍になる。また、本実施の形態の放射線検出器10では、2行の画素群40から同時に電荷を読み出すことができるため、第1の実施の形態に比べてフレームレート(読み出し速度)を向上させることができる。
また、第1の実施の形態では、信号配線Dに接続されるTFT(22、24)の数が隣接する信号配線Dと異なっている(例えば、図4の信号配線D1及び信号配線D2と、信号配線D3及び信号配線D4とで異なっている)。これに対して本実施の形態の放射線検出器10では、各信号配線Dに接続されるTFTの総数を同様にすることができる。従って、TFTに応じた信号配線Dの寄生容量がばらつくのを抑制することができるため、画像むらを抑制することができる。
従って、本実施の形態の放射線検出器10では、放射線画像の画質を向上させることができる。
なお、本実施の形態の放射線検出器10では、隣接する行の画素群40から電荷が出力される信号配線Dが異なっていればよく、画素群40の配置等は、図5に例示したものに限らない。例えば、図5に例示した放射線検出器10では、画素群40の配置が画素群40の各行毎に1画素ずれているいわゆる千鳥配置であるが、千鳥配置ではない場合(例えば、図4の放射線検出器10を参照)であってもよい。例えば、1行毎に、画素群40に含まれる画素群30の画素20A及び画素20Bの配置が反転した構造であれば、隣接する行の画素群40から電荷が出力される信号配線Dが異なるため、このような構成であってもよい。
[第3の実施の形態]
本実施の形態の放射線画像撮影装置お予備放射線検出器は、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置100及び放射線検出器10と略同様の構成であるため、同一部分にはその旨を記し、詳細な説明を省略する。本実施の形態の放射線検出器10では、画素群40に接続される走査配線Mの配置(数)が上記各実施の形態と異なっている。
図6には、本実施の形態の放射線検出器10の画素20及び画素群40の配置の一例を示す概略図を示す。図6に示すように、本実施の形態は放射線検出器10では、走査配線Mが画素群40毎に設けられている。
図6に示すように本実施の形態の放射線検出器10では、画素群40に含まれる画素群30が上下の行で反転した構造となっている。
図6を参照して当該動作を具体的に説明する。
画素群40(1)では、画素群30(1)と画素群30(3)とが、走査配線M1を挟んで上下が反転した構造となっている。画素20(1)のTFT22及び画素20(2)のTFT22は、走査配線G1に接続されている。また、画素20(5)のTFT22及び画素20(6)のTFT22は、走査配線G2に接続されている。また、画素20(1)のTFT24、画素20(2)のTFT24、画素20(5)のTFT24、及び画素20(6)のTFT24は、走査配線M1に接続されている。
画素群単位読出の場合は、走査配線Mに順次、TFT24をオン状態にするためのスキャン信号が出力される。当該スキャン信号により、走査配線M1にTFT24のゲートが接続された画素20(20(1)〜20(8))のTFT24がオン状態になる。画素群40(1)及び画素群40(2)の電荷がそれぞれ、信号配線D1及び信号配線D3に出力される。
このように本実施の形態の放射線検出器10では、画素群40毎に走査配線Mが設けられているため、走査配線Mの本数を、上記各実施の形態に比べて抑制することができる。これにより、放射線検出器10の製造歩留まりを上記各実施の形態に比べて向上させることができる。
[第4の実施の形態]
本実施の形態の放射線画像撮影装置及び放射線検出器は、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置100及び放射線検出器10と略同様の構成であるため、同一部分にはその旨を記し、詳細な説明を省略する。本実施の形態の放射線検出器10では、画素エリアを複数の組に分割し、各組毎に画素群40に接続される信号配線Dが切り替わるように、画素群40を配置している。なお、本実施の形態において「画素エリア」とは、放射線検出器10において画素20が形成されている領域全体のことをいう。
図7には、本実施の形態の放射線検出器10の画素20及び画素群40の配置の一例を示す概略図を示す。また、図8には、画素群40の配置を模式的に表した模式図を示す。
図7及び図8に示すように、本実施の形態の放射線検出器10では、画素エリアを、信号配線Dの配列方向において上下2組(画素組45(1)、45(2))に分割し、各画素組毎に、画素群40の配列の仕方を異ならせている。
本実施の形態の放射線検出器10では、画素組45(1)では、画素群40の電荷が信号配線D1及び信号配線D3に出力される。また、画素組45(2)では、画素群40の電荷が信号配線D2及び信号配線D4に出力される。このように、各画素組毎に、画素群40の電荷が出力される信号配線Dが異なるため、各組の画素群40から同時に電荷を読み出すことできる。
本実施の形態のようにスキャン信号制御回路104が複数のゲートICを備える場合は、分割位置は、ゲートICのタブ間の切れ目であることが好ましい。例えば、スキャン信号制御回路104が256ch(チャンネル)のゲートICを12個備える場合は、走査配線M1の256×(12/2)=1356ラインで区切ることにより、1行(ライン)目から1536行(ライン)目までの読み出しと、1537行(ライン)目から3072行(ライン)目までの読み出しとを同時に行うことが可能となる。なお、当該読み出しの際における読み出し方向の指定は特になく、画素エリアの中央及び画素エリアの端のいずれから読み出しを開始または終了してもよい。上記具体例で説明すると、4つの場合が挙げられる。第1の場合は、1行(ライン)目から1536行(ライン)目までの読み出し及び1537行(ライン)目から3072行(ライン)目までの読み出しを同時に行う場合である。第2の場合は、1行(ライン)目から1536行(ライン)目までの読み出し及び3072行(ライン)目から1537行(ライン)目までの読み出しを同時に行う場合である。第3の場合は、1536行(ライン)目から1行(ライン)目までの読み出し及び1537行(ライン)目から3072行(ライン)目までの読み出しを同時に行う場合である。第4の場合は、1536行(ライン)目から1行(ライン)目までの読み出し及び3072行(ライン)目から1537行(ライン)目までの読み出しを同時に行う場合である。
なお、画素組の分割位置は、本実施の形態の放射線検出器10のように、放射線検出器10の画素エリアの中央(信号配線Dの配線方向の中央)であることが好ましいが、必ずしも中央でなくてもよい。また、本実施の形態の放射線検出器10では、画素エリアを2分割しているがこれに限らず、それ以上の数に分割しても良い。例えば、上記具体例の場合では、1行(ライン)目〜768行(ライン)目、769行(ライン)目〜1536行(ライン)目、1537行(ライン)目〜2304行(ライン)目、及び2305行(ライン)目〜3072行(ライン)目等のように4分割し、各組の画素群40のTFT24が接続される信号配線Dを切り替えてもよい。また、画素群30に含まれる画素20の数に応じて分割してもよい。
このように、本実施の形態の放射線検出器10では、画素エリアを複数の組に分割し、各画素組毎に、画素群40の電荷が出力される信号配線Dを異ならせているため、各組の画素群40から同時に電荷を読み出すことできる。従って、電荷の読み出し時間(フレームレート)を向上させることができる。
[第5の実施の形態]
本実施の形態の放射線画像撮影装置及び放射線検出器は、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置100及び放射線検出器10と略同様の構成であるため、同一部分にはその旨を記し、詳細な説明を省略する。本実施の形態の放射線検出器10では、画素群30に含まれる画素20(A)の数が、上記各実施の形態と異なっている。
図9には、本実施の形態の放射線検出器10の画素20画素群30、及び画素群40の配置の一例を示す概略図を示す。
図9に示すように、本実施の形態の放射線検出器10の画素群30は、2つの画素20Aと、1つの画素20Bを備えている。具体的例として図9に示すように放射線検出器10では、画素群30(1)は、画素20(1)、画素20(2)、及び画素20(3)を備えている。また、画素群30(3)は、画素20(5)、画素20(6)、及び画素20(7)を備えている。画素群40(1)は、画素群30(1)及び画素群30(3)を備えている。すなわち、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群40は6個の画素20を備えている。
画素群30(1)の画素20(3)のTFT24は、画素20(2)に接続されており、TFT24により、画素20(3)の電荷が、画素20(2)に出力される。また、画素20(2)のTFT24は、画素20(1)に接続されており、TFT24により、画素20(2)の電荷及び画素20(3)の電荷が、画素20(1)に出力される。さらに画素20(1)のTFT24は、信号配線D1に接続されており、TFT24により、画素20(1)の電荷、画素20(2)の電荷、及び画素20(3)の電荷が信号配線D1に出力される。同様に、画素群30(3)では、画素20(7)のTFT24は、画素20(6)に接続され、画素20(6)のTFT24は、画素20(5)に接続されているため、画素20(5)のTFT24により、画素20(5)の電荷、画素20(6)の電荷、及び画素20(7)の電荷が信号配線D1に出力される。
本実施の形態の本実施の形態の放射線検出器10では、画素群単位読出の場合は、画素群40毎に、3×2=6個の画素20の電荷が読み出されて、6個の電荷の和が、信号配線D出力される。
従って、信号配線Dに接続されているTFT24の総数を上記各実施の形態に比べてさらに抑制することができる。具体的には、本実施の形態の放射線検出器10では、TFT(22、24)の総数は、画素単位読出のみを行う放射線画像撮影装置の1.33(8/6)倍になる。上記各実施の形態の放射線検出器10では、TFTの総数は、画素単位読出のみを行う放射線画像撮影装置の1.5倍であるため、本実施の形態のように画素群30の画素20Aの数を増やす方が、より、TFTの総数を抑制できることがわかる。
なお、画素群30の画素20Aの数は、本実施の形態に限定されず、3個以上としてもよいが、画素20Aの数を増やすことにより、TFTの総数が抑制できる反面、画素20BのTFT24が信号配線Dに出力する電荷量が多くなる。そのため、画素20BのTFT24の負荷が大きくなる。また、まとめて電荷を読み出す画素20の数が増加するため、放射画像が低解像度となる。そのため、画素群30の構造(画素20Aの数)は、画素20AのTFT24の負荷、所望の放射線画像の解像度(精度)等により定めるようにするとよい。
また、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群40の行毎に、配列を1画素ずらすことにより、画素群40単位でみた場合に、接続されている信号配線D異ならせている。図9に示すように、画素群40(1)は電荷を信号配線D1に出力し、画素群40(4)は電荷を信号配線D2に出力し、画素群40(6)は、電荷を信号配線D3に出力する。そのため、走査配線M1〜M3に接続される画素群40から同時に電荷を読み出すことができる。このように配列をずらすことにより、まとめて読み出せる画素群40(走査配線M)の数を増加させることができるため、読み出し速度(フレームレート)を向上させることができる。
なお、本実施の形態の放射線検出器10のように画素群40の行毎に、配列を1画素ずらさずに、例えば、第1の実施の形態の放射線検出器10のように画素群40を配置してもよい。なお、この場合は、各行毎に画素群40から電荷を読み出さなくてはいけないため、読み出し速度(フレームレート)が本実施の形態(図9の放射線検出器10)に比べて低下する。
なお、本実施の形態の放射線検出器10の画素群40は、2行の画素群30を含むことにより3×2=6個の画素20を備えているが、含まれる画素群30の数はこれに限らない。例えば、3行の画素群30を含むことにより、3×3=9個の画素20を備えるようにしてもよい。この場合は、1つの画素群40から電荷を読み出すことにより、9個の画素20分の電荷をまとめて読み出すことができ、読み出し速度(フレームレート)が向上する。
また、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群30において信号配線DにTFT24が接続される画素20Aの位置を左側(ゲート端子12側)端部としているがこれに限らない。例えば、号配線D.にTFT24が接続される画素20Aの位置を中央部や、右側(ゲート端子14側)端部としてもよい。なお、中央部とすることにより配線構造をシンプルにすることができるため、好ましい。
また、本実施の形態の放射線検出器10の画素群30では、各画素20Aは隣接する画素20Aを経由して最終的に画素20Bに接続されているがこれに限らず、各画素20Aは、直接画素20Bに接続されていてもよい。
[第6の実施の形態]
本実施の形態の放射線画像撮影装置及び放射線検出器は、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置100及び放射線検出器10と略同様の構成であるため、同一部分にはその旨を記し、詳細な説明を省略する。本実施の形態の放射線検出器10では、上記各実施の形態の画素群30における画素20Aと、画素20Bとの接続状態について詳細に説明する。
本実施の形態の画素群30では、画素20AのTFT24のソース電極が、画素20Bの画素電極(下部電極:詳細後述)に接続されている。
図10には、本実施形態に係る放射線検出器10の構造を示す平面図を示す。また、図11には、図10に示した放射線検出器10のA−A線断面図を示す。なお、本実施の形態では、画素20A及び画素20BのTFT22及びTFT24は全て同様のものを使用している。
図11に示すように、放射線検出器10の画素20は、無アルカリガラス等からなる絶縁性の基板71上に、走査配線G及び走査配線M(図10参照)、ゲート電極72、及び画素20Aと画素20Bとを接続する接続配線73が形成されている。TFT22のゲート電極72は、走査配線Gに接続されており、TFT24のゲート電極72は、走査配線Mに接続されている(図10参照)。接続配線73は、コンタクトホール75を介して画素20Bの接続配線74に接続されている。また、接続配線73は、コンタクトホール76を介して画素20Aのソース電極79に接続されている。走査配線G及び走査配線M、ゲート電極72、及び接続配線73が形成された配線層(以下、この配線層を「第1信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜を用いて形成されているが、これらに限定されるものではない。
この第1信号配線層上には、一面に絶縁膜85が形成されており、ゲート電極72上に位置する部位がTFT22及びTFT24におけるゲート絶縁膜として作用する。この絶縁膜85は、例えば、SiN等からなっており、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)成膜により形成される。
絶縁膜85上のゲート電極72上には、半導体活性層78が島状に形成されている。この半導体活性層78は、TFT22及びTFT24のチャネル部であり、例えば、アモルファスシリコン膜からなる。
これらの上層には、ソース電極79、及びドレイン電極83が形成されている。このソース電極79及びドレイン電極83が形成された配線層には、ソース電極79、ドレイン電極83とともに、信号配線D及び接続配線74が形成されている。画素20A及び画素20BのTFT22のソース電極79、及び画素20BのTFT24のソース電極79は信号配線Dに接続されている(図3参照)。接続配線74は、絶縁膜85を貫通するコンタクトホール75を介して、接続配線73に接続されている。ソース電極79、ドレイン電極83、信号配線D、及び接続配線74が形成された配線層(以下、この配線層を「第2信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜が用いて形成されるが、これらに限定されるものではない。当該ソース電極79及びドレイン電極83と半導体活性層78との間には不純物添加アモルファスシリコン等による不純物添加半導体層(図示省略)が形成されている。これらによりTFT22及びTFT24が構成される。なお、TFT22及びTFT24は後述する下部電極81により収集、蓄積される電荷の極性によってソース電極79とドレイン電極83とが逆となる。
これら第2信号配線層を覆い、基板71上の画素20が設けられた領域のほぼ全面(ほぼ全領域)には、TFT22及びTFT24や信号配線Dを保護するために、TFT保護膜層98が形成されている。このTFT保護膜層98は、例えば、SiN等からなっており、例えば、CVD成膜により形成される。
このTFT保護膜層98上には、塗布型の層間絶縁膜82が形成されている。この層間絶縁膜82は、低誘電率(比誘電率εr=2〜4)の感光性の有機材料(例えば、ポジ型感光性アクリル系樹脂:メタクリル酸とグリシジルメタクリレートとの共重合体からなるベースポリマーに、ナフトキノンジアジド系ポジ型感光剤を混合した材料など)により1μm〜4μmの膜厚で形成されている。
本実施の形態の放射線検出器10では、この層間絶縁膜82によって層間絶縁膜82上層と下層に配置される金属間の容量を低く抑えている。また、一般的にこのような材料は平坦化膜としての機能も有しており、下層の段差が平坦化される効果も有する。層間絶縁膜82には、コンタクトホール95及びコンタクトホール96が形成されている。
層間絶縁膜82上には、コンタクトホール95及びコンタクトホール96を埋めつつ、画素領域を覆うようにセンサ部26の下部電極81が形成されている。下部電極81は、コンタクトホール95を介して、TFT22及びTFT24のドレイン電極83と接続されている。また、画素20Aの下部電極81は、コンタクトホール95を介してTFT24のドレイン電極83に接続されている。下部電極81は、後述する半導体層91が1μm前後と厚い場合には導電性があれば材料に制限がほとんどない。このため、Al系材料、及びITO等導電性の金属を用いて形成すればよい。
一方、半導体層91の膜厚が薄い場合(0.2μm〜0.5μm前後)、半導体層91で光が吸収が十分でないため、TFT22及びTFT24への光照射によるリーク電流の増加を防ぐため、遮光性メタルを主体とする合金、もしくは積層膜とすることが好ましい。
下部電極81上には、フォトダイオードとして機能する半導体層91が形成されている。本実施の形態では、半導体層91として、基板側からn+層、i層、及びp+層(n+アモルファスシリコン、アモルファスシリコン、p+アモルファスシリコン、いずれも図示省略)を積層したPIN構造のフォトダイオードを採用している。i層21は、光が照射されることにより電荷(一対の自由電子と自由正孔)が発生する。n+層及びp+層は、コンタクト層として機能し、下部電極81及び後述する上部電極92とi層21を電気的に接続する。
各半導体層91上には、それぞれ個別に上部電極92が形成されている。上部電極92には、例えば、ITOやIZO(酸化亜鉛インジウム)などの光透過性の高い材料を用いている。本実施の形態の放射線検出器10のセンサ部26は、上部電極92や半導体層91、及び下部電極81を含んでいる。
本実施の形態の放射線検出器10では、層間絶縁膜82上に、センサ部26の側面及び上部電極92の端部を覆うように、保護膜99が形成されている。
このように形成された放射線検出器10には、必要に応じてさらに光吸収性の低い絶縁性の材料により保護膜が形成されて、その表面に光吸収性の低い接着樹脂を用いて放射線変換層であるシンチレータが貼り付けられる。または、真空蒸着法により、シンチレータが形成される。シンチレータとしては、吸収可能な波長領域の光を発生できるような、比較的広範囲の波長領域を有した蛍光を発生するシンチレータが望ましい。このようなシンチレータとしては、CsI:Na、CaWO、YTaO:Nb、BaFX:Eu(XはBrまたはCl)、または、LaOBr:Tm、及びGOS等がある。具体的には、放射線としてX線を用いて撮像する場合、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが400nm〜700nmにあるCsI:Tl(タリウムが添加されたヨウ化セシウム)やCsI:Naを用いることが特に好ましい。なお、CsI:Tlの可視光域における発光ピーク波長は565nmである。また、シンチレータとしてCsIを含むシンチレータを用いる場合、真空蒸着法で短冊状の柱状結晶構造として形成したものを用いることが好ましい。
このように、本実施の形態の放射線検出器10では、接続配線73、接続配線74、コンタクトホール75、及びコンタクトホール76を介して、画素20Aのソース電極が画素20の下部電極81に接続されている。これにより、画素20のセンサ部26からTFT24により読み出された電荷は、画素20の下部電極81を経由して、画素20のTFT24から信号配線Dに出力される。
一般に、下部電極81は、画素20の表面の面積の広範囲に渡って設けられている。そのため、画素20Aを画素20Bの下部電極81に接続することにより、画素20Aと画素20Bと接続する接続配線(接続配線73及び接続配線74)の引き回しが不要になり、接続配線の配線長を抑制することができる。
なお、上記では、第1信号配線層と第2信号配線層とを備えた2層構造としているが、信号配線Dを別途設けた3層構造としてもよい。図12には、配線層を3層構造とした場合の放射線検出器10の構造を示す平面図を示す。図13には、図12に示した放射線検出器10のA−A線断面図を示す。
図13に示すように、放射線検出器10では基板71上に、走査配線G及び走査配線M、ゲート電極72が形成されている。TFT22のゲート電極72は、走査配線Gに接続されており、TFT24のゲート電極72は、走査配線Mに接続されている(図12参照)。走査配線G及び走査配線M、及びゲート電極72が形成された配線層が上記第1信号配線層に対応する。第1信号配線層上には、一面に絶縁膜85が形成されている。
絶縁膜85上のゲート電極72上には、半導体活性層78が島状に形成されている。
これらの上層には、ソース電極79、ドレイン電極83、及び接続配線73が形成されている。接続配線73は、画素20AのTFT24のソース電極79と一体的に形成されており、保護膜層98を貫通するコンタクトホール75を介して、接続配線74に接続されている。ソース電極79、ドレイン電極83、及び接続配線73が形成された配線層が上記第2信号配線層に対応する。
第2信号配線層を覆い、基板71上の画素20が設けられた領域のほぼ全面(ほぼ全領域)には、TFT保護膜層98が形成されている。
TFT保護膜層98上には、信号配線D、接続配線74、及び接続配線86が形成されている。信号配線Dは、コンタクトホール87を介して、画素20BのTFT24のソース電極79に接続されている。接続配線74は、コンタクトホール75を介して接続配線73(画素20Bのソース電極79)に接続されている。また、接続配線74は、コンタクトホール96を介して下部電極81に接続されている。一方、接続配線86は、コンタクトホール97を介してTFT22及びTFT24のドレイン電極83に接続されている。また、接続配線86は、コンタクトホール95を介して下部電極81に接続されている。号配線D、接続配線74、及び接続配線86が形成された配線層が第3信号配線に対応する。
第3信号配線上には、保護膜層88が形成されており、保護膜層88上には、層間絶縁膜82が形成されている。層間絶縁膜82及び保護膜層88には、コンタクトホール95及びコンタクトホール96が形成されている。
層間絶縁膜82上には、コンタクトホール95及びコンタクトホール96を埋めつつ、画素領域を覆うように下部電極81が形成されている。下部電極81上には、半導体層91が形成されている。半導体層91上には、上部電極92が形成されている。また、層間絶縁膜82上に、センサ部26の側面及び上部電極92の端部を覆うように、保護膜99が形成されている。
このように放射線検出器10を形成することにより、配線層が3層の放射線検出器10についても上記と同様に、画素20Aを画素20Bの下部電極81に接続するため、画素20Aと画素20Bと接続する接続配線(接続配線73及び接続配線74)の引き回しが不要になり、接続配線の配線長を抑制することができる。
[第7の実施の形態]
本実施の形態の放射線画像撮影装置及び放射線検出器は、上記第6の実施の形態の放射線検出器10と画素群30における画素20Aと、画素20Bとの接続状態が異なる。本実施の形態の画素群30では、画素20AのTFT24のソース電極が、画素20Bのドレイン電極83に直接(下部電極81を介さずに)接続されている。
まず、配線層が2層構造の場合について説明する。図14には、本実施形態に係る放射線検出器10の構造を示す平面図が示されている。また、図15には、図14に示した放射線検出器10のA−A線断面図が示されている。本実施の形態の放射線検出器10は、第6の実施の形態における配線層が2層構造の放射線検出器10と略同様の構造であるため、同様な構造については詳細な説明を省略し、異なる構造のみ詳細に説明する。
図14及び図15に示すように、本実施の形態では、接続配線が、コンタクトホール75とのコンタクト部から、画素20Bのドレイン電極83まで延びている。これにより、画素20Bのセンサ部26からTFT24により読み出された電荷は、画素20Aの下部電極81を経由することなく、直接画素20AのTFT24から信号配線Dに出力される。
本実施の形態では、接続配線74を画素20AのTFT24ドレイン電極83まで伸ばすため、接続配線74の配線長が長くなるが、第6の実施の形態で設けていたコンタクトホール96を設ける必要が無くなる。
次に配線層が3層構造の場合について説明する。図14には、本実施形態に係る放射線検出器10の構造を示す平面図が示されている。また、図15には、図14に示した放射線検出器10のA−A線断面図が示されている。本実施の形態の放射線検出器10は、第6の実施の形態における配線層が3層構造の放射線検出器10と略同様の構造であるため、同様な構造については詳細な説明を省略し、異なる構造のみ詳細に説明する。
図16及び図17に示すように、本実施の形態では、接続配線73が、画素20BのTFT24のソース電極79から、画素20Bのドレイン電極83まで延びている。これにより、画素20Bのセンサ部26からTFT24により読み出された電荷は、画素20Aの下部電極81を経由することなく、直接画素20AのTFT24から信号配線Dに出力される。
本実施の形態では、接続配線73を画素20AのTFT24ドレイン電極83まで伸ばすため、接続配線73の配線長が長くなるが、第6の実施の形態で設けていたコンタクトホール75、接続配線74、及びコンタクトホール96を設ける必要が無くなる。
[第8の実施の形態]
上記各実施の形態では、全てのTFT22及びTFT24を同構造のものとしていたが、本実施の形態では、画素20AのTFT24の方が、画素20BのTFT24よりもオン抵抗が小さくなるように構成している。なお、本実施の形態において「オン抵抗」とは、ゲートオンの時のTFTの抵抗のことをいう。
図18には、本実施形態に係る放射線検出器10の構造を示す平面図を示す。なお、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群30における画素20Aと画素20Bとの接続は、第6の実施の形態の放射線検出器10と同様としている。
TFTのオン抵抗は、TFTのチャネル幅(ソース電極及びドレイン電極の幅)及びチャネル長(ソース電極とドレイン電極との距離)に依存し、一般的にTFTにおいて、チャネル幅(図18、W参照)が広い方がオン抵抗が小さい。また、チャネル長(図18、L参照)が短い方がオン抵抗が小さい。そのため、本実施の形態の放射線検出器10では、画素20BのTFT24は、画素20AのTFT24に比べてチャネル幅Wが広く、かつチャネル長Lが短い。なお、本実施の形態ではこのようにチャネル幅W及びチャネル長Lの両方を異ならせているがいずれか一方のみを異ならせてもよい。
このようにオン抵抗を小さくすることにより、電荷の読み出し速度が向上する。なお、画素20BのTFT24は、信号配線Dに接続されていないため、このようにオン抵抗を小さくしても、信号配線Dの寄生容量が増加するという問題は生じない。
なお、画素20BのTFT24は、TFT22と同様のものであってもよいし、異なる(オン抵抗が異なる)ものであってもよい。なお、信号配線Dに接続されるTFT24の配線幅は、細い方が好ましい。
以上、上記各実施の形態で説明したように、本実施の形態の放射線画像撮影装置100の放射線検出器10は、画素20Aと、走査配線Mの配線方向に隣接する画素20Bとを含む画素群30が複数マトリクス状に設けられている。また、画素群40は、信号配線Dの配線方向に隣接する画素群30を複数含んで、マトリクス状に設けられている。本実施の形態の放射線検出器10では、画素群単位読出の場合は、画素群40毎に、各画素群40に含まれる画素20の電荷が読み出されて、読み出された電荷の和が、信号配線Dに出力される。このように、本実施の形態の放射線検出器10では、画素群単位読出の場合は、画素群40に含まれる画素2の電荷をまとめてアナログ値として読み出すことが可能となる。
また、画素20のTFT24から読み出された電荷を信号配線Dに直接出力せず、画素20を介して出力するようにしているため、信号配線Dに直接出力する場合に比べて、信号配線Dに接続されているTFT(22、24)の総数を少なくすることができる。信号配線Dに接続されているTFTの総数を抑制することができるため、電気ノイズを抑制することができ、S/N(信号/ノイズ)比を向上させて高感度化を図ることができる。これにより、さらに被検体206の被曝量を低減することができる。
従って、本実施の形態の放射線検出器10では、放射線画像の画質を向上させることができる。
比較例として、従来の放射線検出器について説明する。図19には、特開2012−130656号公報(特許文献1)に記載された技術を適用した放射線検出器の構成図を示す。また、図20には、特開2012−100081号公報(特許文献2)に記載された技術を適用した放射線検出器の構成図を示す。さらに、図21には、特許文献1及び特許文献2に記載の技術を組み合わせて放射線検出器の構成図を示す。
図19に示した放射線検出器では、2×2=4個の画素から電荷をまとめて読み出す画素群単位読出用のTFTを新たに追加し、4画素分の信号読み出しを可能としているが、TFTを増やした影響により信号配線Dの寄生容量が増加し、電気ノイズの悪化を引き起こすため、S/N比が本発明の放射線検出器に比べて向上されない。
一方、図20に示した放射線検出器では、複数の画素を1つのまとまりとして定義し、そのうち任意の1画素をTFT経由で信号配線Dに接続し、他の画素は専用の走査配線に接続されたTFT経由で任意の1画素に接続する構造としている。電荷の読み出し時は、配線1010によりTFTをオンとした後、さらに配線1005によりを順次TFTをオンとすることで2×2=4個の画素の読み出しをまとめて行い、配線1005での読み出しを順次行った後に、配線1010a、b、cのいずれかによりTFTをオンにしつつ配線1005に接続されたTFTを順次オンとすることで画素単位読出を行っている。この構成においては信号配線Dの寄生容量が増大しないというメリットがあるものの、画素単位読出においてTFTを1個経由する画素と2個経由する画素が存在し、画素毎の出力差によるムラが生じる。
また、図21の放射線検出器では、画素単位読出用の走査配線G、画素間接続TFTを制御する走査配線N、まとめ読み出し用の走査配線Mの3種類が必要となる。そのため、配線構造が複雑となり、また、画素毎に配線密度も大きくことなるため歩留まりの悪化やムラの発生が懸念される。
これに対して本発明の放射線検出器10では、画素20のTFT24を同時に駆動して電荷を読み出すことにより、上記従来技術の放射線検出器で生じる課題を解決した。本発明の放射線検出器10では、信号配線Dに接続されるTFTの数の増加量を抑制することが可能であり、信号配線Dの寄生容量の増加による電気ノイズの悪化を的確に抑制することが可能である。また、画素単位読出においては専用のTFT(TFT22)を用いて読み出しを行うため、従来の放射線検出器のような出力ばらつきによるムラが発生しない。
なお、上記各実施の形態で説明した放射線画像撮影装置100、放射線検出器10等の構成、動作等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。
また、上記各実施の形態を、組み合わせて放射線画像撮影装置100(放射線検出器10)としてもよい。なお、各実施の形態は、適宜組み合わせればよいが、TFTに応じた信号配線Dの寄生容量がばらつくのを抑制するためには、全ての信号配線Dにおいて、接続されるTFTの総数が同様となるように、放射線検出器10を構成することが好ましい。
また、上記各実施の形態では、放射線検出器10の全画素について画素群(画素群30、画素群40)を構成する場合について説明したがこれに限らず、一部の画素20のみ画素群を構成するようにしてもよい。例えば、放射線検出器10の放射線が照射される面を複数の領域に分け、当該領域に応じて画素群を構成するようにしてもよいし、当該領域に応じて画素群を構成する画素20の数を異ならせても良い。
また、上記各実施の形態では、照射された放射線を一旦光に変換し、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出器10に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、放射線を直接電荷に変換する直接変換方式の放射線検出器10に適用してもよい。
また、上記各実施の形態では、本発明の放射線は、特に限定されるものではなく、X線やγ線等を適用することができる。
10 放射線検出器
26 センサ部 (第1センサ部、第2センサ部)
20 画素、20A (第1画素)、20B (第2画素)
22 TFT (第1スイッチング素子、第3スイッチング素子)
24 TFT、24A (第2スイッチング素子)、24B (第4スイッチング素子)
30 画素群 (第1画素群)
40 画素群 (第2画素群)
72 ゲート電極 (制御端子)
79 ソース電極 (主端子)
81 下部電極 (画素電極)
83 ドレイン電極 (主端子)
100 放射線画像撮影装置
104 スキャン信号制御回路
105 信号検出回路
G 走査配線
M 走査配線
D 信号配線

Claims (13)

  1. 複数の信号配線と
    前記信号配線と交差して設けられた複数の第1走査配線と、
    前記信号配線と交差して設けられた複数の第2走査配線と、
    第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、及び照射された放射線に応じた電荷を発生する第1センサ部を有する第1画素及び前記第1画素に対して前記第2走査配線の配線方向に隣接して設けられ、かつ第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、及び照射された放射線に応じた電荷を発生する第2センサ部を有する第2画素を含み、マトリクス状に設けられた複数の第1画素群を備え、
    前記第1スイッチング素子は、前記第1走査配線を流れる第1制御信号の状態に応じて読み出した電荷を接続された前記信号配線に出力し、
    前記第2スイッチング素子は、前記第2走査配線を流れる第2制御信号の状態に応じて電荷を読み出して、同一の前記第1画素群に含まれる前記第2画素に出力し、
    前記第3スイッチング素子は、前記第1スイッチング素子が接続された前記信号配線と異なる前記信号配線に接続されており、前記第1スイッチング素子と共通の前記第1走査配線を流れる前記第1制御信号の状態に応じて読み出した電荷を接続された前記信号配線に出力し、
    前記第4スイッチング素子は、前記第3スイッチング素子が接続された前記信号配線に接続されており、前記第2スイッチング素子と共通の前記第2走査配線を流れる前記第2制御信号の状態に応じて電荷を読み出して、接続された前記信号配線に出力する、
    放射線検出器。
  2. 前記信号配線の配線方向に隣接する所定数の前記第1画素群を含む複数の第2画素群がマトリクス状に複数配置されており、
    1つの前記第2画素群に含まれる全ての前記第4スイッチング素子は、同一の前記信号配線に接続されている、
    請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記信号配線の配線方向に隣接する前記第2画素群に含まれる前記第2画素の前記第4スイッチング素子は、異なる前記信号配線に接続されている、
    請求項2に記載の放射線検出器。
  4. 複数の前記第2画素群は、前記信号配線の配列方向に並んだ複数の隣接する前記第2画素群毎に、複数の組に分割されており、
    各組毎に、前記第2画素の前記第4スイッチング素子が、異なる前記信号配線に接続されている、
    請求項2または請求項3に記載の放射線検出器。
  5. 前記信号配線の配列方向に並んだ複数の前記第2画素群毎に前記第2走査配線が設けられている、
    請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  6. 前記信号配線の配列方向に並んだ複数の前記第1画素群毎に前記第2走査配線が設けられている、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  7. 前記第1画素群には、複数の前記第1画素が含まれ、当該複数の前記第1画素のうち、前記第1画素のみに隣接する前記第1画素の前記第2スイッチング素子は、隣接する前記第1画素を介して、同一の前記第1画素群に含まれる前記第2画素に出力する、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  8. 前記第2画素は、前記第2センサ部で発生した電荷を収集する第1画素電極を備え、
    前記第2スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子は、制御端子及び一対の主端子を備えたトランジスタであり、
    前記第2スイッチング素子の一方の主端子が、前記第4スイッチング素子の他方の主端子に前記第1画素電極を経由して接続されている、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  9. 前記第2スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子は、制御端子及び一対の主端子を備えたトランジスタであり、
    前記第2スイッチング素子の一方の主端子が、前記第4スイッチング素子の他方の主端子に直接接続されている、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  10. 前記第2スイッチング素子のオン抵抗が、前記第4スイッチング素子のオン抵抗よりも小さい
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  11. 複数の前記信号配線に接続される前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び前記第4スイッチング素子の個数の前記信号配線毎の総数の差が、総数が同じであるとみなす所定の範囲内にある、
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  12. 複数の信号配線と
    前記信号配線と交差して設けられた複数の第1走査配線と、
    前記信号配線と交差して設けられた複数の第2走査配線と、
    第1画素、前記第1画素に対して前記第2走査配線の配線方向に隣接して設けられた第2画素、前記第1画素に対して前記信号配線の配線方向に隣接して設けられた第3画素、及び前記第3画素に対して前記第2走査配線の配線方向に隣接して設けられた第4画素を含み、マトリクス状に設けられた複数の第2画素群を備え、
    前記第1画素及び前記第3画素は、照射された放射線に応じた電荷を発生する第1センサ部、前記第1走査配線を流れる第1制御信号の状態に応じて前記第1センサ部で発生した電荷を読み出して前記信号配線に出力する第1スイッチング素子、及び前記第2走査配線を流れる第2制御信号の状態に応じて前記第1センサ部で発生した電荷を読み出して自画素と同一の第1画素群に含まれる所定の前記第1画素または前記第2画素に出力する第2スイッチング素子を有し、
    前記第2画素及び前記第4画素は、照射された放射線に応じた電荷を発生する第2センサ部、前記第1走査配線を流れる前記第1制御信号の状態に応じて前記第2センサ部で発生した電荷を読み出して前記信号配線に出力する第3スイッチング素子、及び前記第2走査配線を流れる前記第2制御信号の状態に応じて前記第1センサ部及び前記第2センサ部で発生した電荷を読み出して前記信号配線に出力する第4スイッチング素子を有する、
    放射線検出器。
  13. 前記請求項1から前記請求項12のいずれか1項に記載の放射線検出器と、
    前記放射線検出器の第1走査配線毎に第1制御信号を順次出力する第1制御信号制御部と、
    前記放射線検出器の隣接する所定の数の第2走査配線に第2制御信号を順次出力する第2制御信号制御部と、
    前記放射線検出器の信号配線に出力された電荷に基づいて放射線画像を示す画像情報を表す信号を生成して出力する信号出力手段と、
    を備えた放射線画像撮影装置。
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