JP6088239B2 - 光走査型内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、素子が収容されるハウジング内の温度を調節する温度調節機構並びにこの温度調節機構を備えた光走査型内視鏡に関する。
医師が患者の体腔内を観察するときに使用する装置として、一般的に電子内視鏡が知られている。従来の一般的な電子内視鏡の撮像素子には、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などが用いられている。近年、これらの代替となるものとして、特許文献1に開示される次世代の光走査装置が提案されている。この光走査装置では、片持ち支持された光ファイバの先端部(自由端部)を共振させて、光ファイバの先端から放射される照明光を所定の軌跡(例えば螺旋状の軌跡)で走査させながら被写体に照射する。そして、被写体からの戻り光(反射光や蛍光)を連続的に検出して、照明光の位置と戻り光の強度とをマッピングすることにより、被写体を画像化している。
特許文献1の光走査装置においては、光ファイバの自由端部を駆動するマイクロアクチュエータの駆動特性や光ファイバの材料力学的性質が温度に依存する。そのため、光ファイバの自由端部の振動は、光走査素子(光ファイバの自由端部及びマイクロアクチュエータを含む)が収容されるハウジング内の温度の影響を受ける。従って、撮像中にハウジング内の温度が変動すると、照明光の軌跡が歪み、撮像によって得られる画像にも歪みが生じてしまう。
そのため、特許文献1に記載の光走査装置には、光走査素子が収容されたハウジング内の温度を設定温度に保つ温度調節機構が設けられている。温度調節機構は、主に、温度センサ、ヒータ及び温度調節回路から構成される。光走査素子を収容するハウジングの容積が制限される用途(例えば光走査型内視鏡)では、ハウジング内に温度調節回路を配置することができない。そのため、ハウジング内には温度センサとヒータのみを配置し、ハウジングと温度調節回路とをケーブル部によって接続する構成が採用される。
また、上記方式の光走査装置で一般に使用されているマイコンにはPWM制御機能が実装されているため、ヒータの駆動制御にもPWM制御(電圧制御)が採用されていた。
また、上記方式の光走査装置を使用した光走査型共焦点内視鏡(顕微内視鏡)は、広視野観察が可能な電子内視鏡との併用が特に有効であり、例えば一般的な電子内視鏡の鉗子チャネルに挿通して使用される。そのため、鉗子チャネルに挿入されるハウジング及びケーブル部の外径を大凡2mm以下の細さに仕上げる必要がある。また、ケーブル部のシース内には、光ファイバの他に、マイクロアクチュエータ駆動用、ヒータ駆動用及び温度センサ用の少なくとも8本のワイヤ(被覆電線)を収容する必要がある。また、導体抵抗を所定値未満に抑えるために、各ワイヤの導体径を一定値以上に設定する必要がある。そのため、各ワイヤの被覆は、エナメル線と同程度以下の薄さ(大凡40〜50μm)に形成されている。
国際公開第2008/033168号
上記方式の光走査型内視鏡では、ケーブル部が繰り返し屈曲されるため、ケーブル部内で撚り合わされたワイヤ同士が擦れて、ワイヤの被覆が破損し、短絡が発生し易い。また、温度調節機構におけるヒータの駆動制御に電圧制御が用いられていたため、ヒータ駆動用のワイヤが短絡すると、光走査装置に過電流が流れ、損傷が広範囲に広がる可能性があった。
本発明の実施形態によれば、光源からの光を光ファイバによって導光し、光ファイバの出射端から出射される光を被写体上で周期的に走査させる光走査ユニットと、光走査ユニットの動作を制御する制御回路を有する制御ボックスと、光走査ユニットと制御ボックスとを接続する可撓性ケーブルと、を備えた光走査型内視鏡であって、光ファイバは、可撓性ケーブル内に挿通されており、光走査ユニットは、光ファイバの出射端近傍部分を前記光源側で片持ち支持し、光ファイバの円筒面を光ファイバの長手方向に直交する方向から押圧することにより光ファイバを屈曲させ、光ファイバから出射する光を走査させるアクチュエータと、可撓性ケーブル内に挿通され、制御回路と接続される1対の第1ワイヤを有し、1対の第1ワイヤを直列に流れる電流によってアクチュエータ近傍の閉鎖空間を加熱するヒータと、を備え、制御回路は、1対の第1ワイヤの一方をグラウンドに接続するグラウンド端子と、1対の第1ワイヤの他方と接続され、グラウンド端子から1対の第1ワイヤを介して電流を吸い込む電流ドライバと、1対の第1ワイヤの他方と電流ドライバとの間に直列に挿入され、1対の第1ワイヤに流れる電流を制限する電流制限器を備えることを特徴とする光走査型内視鏡が提供される。
また、上記の光走査型内視鏡において、光走査ユニットは、可撓性ケーブル内に挿通され、制御回路と接続される1対の第2ワイヤを有し、1対の第2ワイヤを直列に流れる電流によって閉鎖空間の温度を検出する温度センサを備え、制御回路は、温度センサが検出した温度に応じて電流ドライバが吸い込む電流を制御し、閉鎖空間の温度を所定の温度に調節する温度調節回路を備える構成としてもよい。
上記の各構成によれば、第1ワイヤ(ヒータ駆動用ワイヤ)に短絡が発生した場合でも、制御回路から第1ワイヤに過電流が流されることがなく、過電流による光走査型内視鏡の損傷の拡大が防止される。
また、上記の光走査型内視鏡において、電流制限器が、固定抵抗、ヒューズ及びPTCサーミスタのいずれかである構成としてもよい。
特に、PTCサーミスタを使用した構成は、正常時の抵抗値を低く抑えることができ、電流制限値を例えばmA(ミリアンペア)単位の高い精度で設定することができ、更に、非破壊的に動作するため、電流制限作用が働いた後も継続して使用することができるというメリットがある。
また、上記の光走査型内視鏡において、温度センサがサーミスタである構成としてもよい。
また、上記の光走査型内視鏡において、温度調節回路が、温度センサに定電圧を供給する低ドロップアウトレギュレータを備える構成としてもよい。
この構成によれば、温度センサの測定精度を向上させることができる。
また、上記の光走査型内視鏡において、第1ワイヤの被覆厚が50μm以下である構成としてもよい。
第1ワイヤの被覆厚がこのように薄い構成においては、可撓性ケーブルの屈曲等により可撓性ケーブル内に収容された第1ワイヤの被覆が損傷を受ける頻度が高いため、過電流による損傷発生を防止する顕著な効果が得られる。
本発明の実施形態の構成によれば、温度調節機構の第1ワイヤ(ヒータ駆動用ワイヤ)の被覆損傷に伴う過電流の発生及びこれによる光走査型内視鏡の損傷拡大が防止される。
本発明の実施形態に係る光走査型共焦点内視鏡装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る共焦点走査光学ユニットの概略構成を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る温度制御システムの回路構成の概略を示すブロック図である。 温度検出回路における増幅器の効果を説明するグラフである。 温度調節回路(演算処理回路)が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態に係る共焦点プローブ内蔵型電子内視鏡(先端部)の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光走査型共焦点内視鏡装置1の概略構成を示すブロック図である。光走査型共焦点内視鏡装置1は、共焦点顕微鏡の原理を応用して設計された、被写体を高倍率かつ高解像度で観察可能な医療用観察システムである。また、光走査型共焦点内視鏡装置1は、特定のがん組織に特有の物質と選択的に結合する蛍光色素を予め観察部位に散布し、蛍光色素の励起光を観察野に照射して、がん組織に結合した蛍光色素から放射される蛍光を用いてがん組織を観察する蛍光内視鏡検査法(色素法)を行うように構成されている。
図1に示すように、光走査型共焦点内視鏡装置1は、プロセッサ100、共焦点プローブ200及びモニタ300を備えている。共焦点プローブ200は、図示しない電子内視鏡の処置具挿通チャンネルを介して、患者の体内(例えば消化管内)に挿入される可撓性を有する細長い挿入部200bを備えている。光走査型共焦点内視鏡装置1を用いた内視鏡観察は、共焦点プローブ200の挿入部200bの先端面を被写体に押し付けた状態で行われる。
プロセッサ100は、CPU102、メインメモリ104、光源106、光検出器108、光カプラ110、映像信号処理回路112及び画像メモリ114を備えている。共焦点プローブ200は、プロセッサ100に接続される接続部(制御ボックス)200a及び被検者の体内に挿入される可撓性を有する細長いケーブル状の挿入部200bから構成される。挿入部200bは、その先端に設けられた共焦点走査光学ユニット220と、共焦点走査光学ユニット220と接続部200aとを接続するケーブル部210から構成される。
本実施形態の共焦点プローブ200は、電子内視鏡の処置具挿通チャンネルに通して観察野にアクセスできるよう、挿入部200bの直径は約2mm(シース内径は約1.4mm)の細径に形成されている。また、ケーブル部210には、共焦点走査光学ユニット220と接続部200aとを接続するSMF(シングルモード光ファイバ)211及び複数(少なくとも合計12本)のワイヤ212a〜dが収容されている。SMF211の外径は約250μmである。ケーブル部210内の狭い空間には、SMF211及び多数のワイヤ212a〜dを収容し、且つワイヤ212a〜dの導体抵抗を一定水準に抑えることが要求される。そのため、各ワイヤ212a〜dには導体径46AWG(American Wire Gage)(約40μm)の導体が使用され、絶縁被覆厚は大凡40〜50μmに設定されている。各ワイヤ212a〜dの長さは5〜6mであり、約100Ωの電気抵抗を有する。
また、接続部200aは、CPU202、メインメモリ204、走査制御回路206及び温度調節回路230を備えている。プロセッサ100と共焦点プローブ200(接続部200a)とは、光コネクタ152及び電気コネクタ154により、それぞれ光学的及び電気的に接続されている。
なお、本実施形態の共焦点プローブ200は、内視鏡とは別体のプローブとして構成されている。別の実施形態では、例えば図6に示すように、共焦点プローブ200’と内視鏡(図示しないライトガイドとCCD等の撮像素子410を備えた電子内視鏡)とを一体化した共焦点プローブ内蔵型内視鏡400とすることもできる。共焦点プローブを内視鏡と一体化した構成の場合、挿入部200bに相当する部分の外径は大凡3〜4mm、内径は大凡2〜3mm程度に仕上げられる。
プロセッサ100のCPU102は、プロセッサ100の各部及び共焦点プローブ200を統合的に制御する。また、共焦点プローブ200のCPU202は、プロセッサ100のCPU102による制御下で、共焦点プローブ200の各部を統合的に制御する。
光源106は、観察部位に散布される蛍光色素の励起光である青色の光を発生する半導体レーザ光源である。光源106から出射した励起光は、SMF110aを介して、光カプラ110の分岐ポート(後述)の一方に入力される。
光カプラ110は、1つの共通ポートと2つの分岐ポートを有する1×2分岐の光カプラである。分岐ポートの一方がSMF110aを介して光源106に接続され、他方がSMF110bを介して光検出器108に接続されている。また、光カプラ110の共通ポートは、SMF110cを介して、共焦点プローブ200のSMF211に接続されている。光源106から出力された励起光は、分岐ポートの一方から光カプラ110に入力され、共通ポートから出力される。光カプラ110の共通ポートから出力された励起光は、共通ポートに接続されたSMF110cを介して、光コネクタ152によりSMF110cに接続された共焦点プローブ200のSMF211に結合する。
後述(図2)のように、共焦点プローブ200のSMF211の先端(自由端211a)は、共焦点走査光学ユニット220内に収容されている。SMF211を伝搬した励起光は、共焦点走査光学ユニット220から被写体(例えば消化管内壁)に照射される。被写体の組織に結合した蛍光色素は、励起光を吸収して励起し、蛍光を放射する。蛍光色素から放射された蛍光の一部(観察光)は、共焦点走査光学ユニット220内の自由端211aに入射し、照射時の励起光の進行方向と逆向きにSMF211及びSMF110cを伝搬して、共通ポートから光カプラ110に入力される。光カプラ110により2分岐された観察光の一方が光検出器108に入力され、光検出器108により検出された観察光の強度に基づいて後段の映像信号処理回路112が蛍光観察像を形成する。
次に、共焦点プローブ200の挿入部200bの先端に設けられた共焦点走査光学ユニット220の詳細を説明する。図2は、共焦点走査光学ユニット220の概略構成を示す側断面図である。以下の共焦点走査光学ユニット220の説明において、共焦点走査光学ユニット220の長手方向(中心軸AXの方向)をZ方向とし、Z方向に直交しかつ互いに直交する二方向をX方向及びY方向とする。また、共焦点走査光学ユニット220の長手方向(Z軸方向)における、ケーブル部210(図1)に接続された一端(Z軸負方向端)を基端といい、他端(Z軸正方向端)を先端という。
図2に示すように、共焦点走査光学ユニット220は、ハウジング221、マウント部材222、XY軸アクチュエータ223、対物光学系224、サーミスタ225、ヒータ226、Z軸アクチュエータ227及びZ軸変位センサ228を備えている。
ハウジング221は、共焦点走査光学ユニット220を構成する各部を収容するケースであり、略円筒状の金属部材である内筒221A及び外筒221Bを備えている。内筒221Aは、外筒221B内に同軸に略隙間無く収容されており、外筒221Bの内周面によりガイドされて、外筒221B内を中心軸AX方向へスライド可能に構成されている。
内筒221Aの先端部には、複数のレンズから構成される対物光学系224が中空部内で保持されている。また、内筒221Aの内周面には、XY軸アクチュエータ223を同軸に支持するマウント部材222が取り付けられている。
XY軸アクチュエータ223は、その中空部にSMF211の一部(自由端部211bに隣接する部分)が挿し込まれて接着固定された略円筒形状の圧電素子223aと、この圧電素子223aの外周面に設けられた図示しない2組の電極対(X軸駆動用電極対、Y軸駆動用電極対)を備えている。SMF211の先端部(自由端部)211bは、XY軸アクチュエータ223の先端から所定の長さ突出し、XY軸アクチュエータ223により片持ち支持されている。XY軸アクチュエータ223は、逆圧電効果により、X軸駆動用電極対にX軸駆動電圧を印加するとX軸方向に(Y軸周りに)湾曲し、Y軸駆動用電極対にY軸駆動電圧を印加するとY軸方向に(X軸周りに)湾曲するように構成されている。XY軸アクチュエータ223の湾曲駆動により、片持ち支持されたSMF211の自由端部211bが揺動するように構成されている。
SMF211を伝搬した励起光は、自由端211aから出射する。なお、SMF211の自由端211aにおいて、励起光は直径数μmのコアに閉じ込められており、SMF211の自由端211aにおけるコアは共焦点光学系の点光源(光源側ピンホール)として機能する。また、SMF211の自由端211aは、自由端211aから放射される励起光の発散角が小さく(理想的には平行光に)なるように、球面状に成形されている。自由端211aから出射した励起光は、対物光学系224によって集光されて、共焦点走査光学ユニット220の外部でスポット(集光点)を形成する。励起光のスポットは対物光学系224の直近に形成されるため、被写体に共焦点プローブ200の先端を押し当てると、被写体の表層部に励起光のスポットが照射される。
XY軸アクチュエータ223に供給されるX軸駆動電圧及びY軸駆動電圧は、モニタ300に出力されるビデオ信号のフレームレートに同期した交流電圧である。X軸駆動電圧及びY軸駆動電圧をXY軸アクチュエータ223に印加することにより、SMF211の自由端211a(そして、自由端211aから放射された励起光のスポット)がZ軸に垂直なXY平面上で所定の軌跡を描いて走査するようにXY軸アクチュエータ223が駆動される。なお、厳密には、自由端211a(励起光のスポット)は曲面上に走査軌跡を描くが、SMF211の自由端部211bの長さに対する自由端211aの走査幅が十分に小さいため、自由端211a(励起光のスポット)がZ軸と垂直なXY平面上を走査するものと近似することができる。
X軸駆動電圧及びY軸駆動電圧の波形を変更することにより、スポットの走査軌跡を様々に変えることができる。二次元走査方式としては、例えば、中心軸AXを中心とした螺旋軌道を走査するスパイラル走査、走査範囲の水平方向を往復走査するラスタスキャン方式、走査範囲を正弦波的に走査するリサージュスキャン方式など、種々の走査方式を採用することができる。
外筒221Bの基端部には内側に突出した基端壁部221Bwが設けられており、内筒221Aの基端面221Afと外筒221Bの基端壁部221Bwとが、Z軸アクチュエータ227及びZ軸変位センサ228によって連結されている。Z軸アクチュエータ227は、外筒221B(及び外筒221Bの先端が押し当てられた被写体)に対して内筒221AをZ軸方向(被写体の深さ方向)に移動させることで、共焦点走査光学ユニット220の走査面(すなわち観察面)の深度を調整する。
Z軸アクチュエータ227は、ニチノール(Ni−Ti合金)等の形状記憶合金から形成された棒状部材であり、通電加熱時に発生する形状回復力により長手方向(Z軸方向)に伸長するように構成されている。Z軸アクチュエータ227は、一対のワイヤ212a2(212a)によって接続部200a内の走査制御回路206に接続されており、走査制御回路206から供給されるZ軸駆動電流によって通電加熱されて、Z軸方向に伸長する。なお、Z軸アクチュエータ227は、上記の形状記憶合金を使用したものに限らず、他の駆動機構(例えば、ナットに設けられた圧電素子を振動させることで送りねじを駆動する機構)を用いた各種リニアアクチュエータを使用することができる。
Z軸変位センサ228は、細径の絶縁電線から形成された二重コイルがウレタン等の伸縮性を有する樹脂に埋め込まれた略円柱状の素子であり、長さ(Z軸方向寸法)に応じて2つのコイル間の静電容量が変化するように構成されている。Z軸変位センサ228の長さ(伸縮量)と静電容量との関係は予め測定されており、走査制御回路206内のメモリ(不図示)にルックアップテーブルとして格納されている。Z軸変位センサ228は、一対のワイヤ212bによって接続部200a内の走査制御回路206に接続されている。走査制御回路206内に設けられたZ軸変位計測回路(不図示)によりZ軸変位センサ228の静電容量が計測され、当該静電容量がルックアップテーブルを用いてZ軸変位センサ228の長さに変換される。なお、Z軸変位センサ228は、上記の二重コイルを使用したものに限らず、他の検出機構を用いた各種位置センサ(例えば、ホール素子)を使用することができる。
また、Z軸アクチュエータ227は、非加熱時においては、Z軸方向における自然長がZ軸変位センサ228よりも少し長く形成されており、また軟らかいマルテンサイト相を示すため、Z軸変位センサ228による圧縮力を受けて自然長よりも短くなる。Z軸アクチュエータ227を通電加熱すると、硬いオーステナイト相への逆変態が起こり、強い形状回復力が発生してZ軸アクチュエータ227が伸長する。
走査制御回路206は、Z軸変位センサ228の長さがCPU202から指定された設定値となるように、Z軸アクチュエータ227に供給するZ軸駆動電流を調節する。これにより、Z軸方向における外筒221Bに対する内筒221Aの位置(すなわち、励起光のスポットの位置)が制御され、励起光のスポット走査面の深度(すなわち、光走査型共焦点内視鏡装置1によって観察される観察面の深度)が調節される。
メインメモリ204(図1)は、共焦点プローブ200の識別情報や各種特性に関する情報(プロパティ)を含むプローブ情報を格納している。CPU202は、システム起動時にメインメモリ204からプローブ情報を読み出して、共焦点プローブ200とプロセッサ100とを電気的に接続する電気コネクタ154を介してCPU102に送信する。CPU102は、CPU202から受信したプローブ情報をメインメモリ104に格納する。CPU102は、メインメモリ104に格納したプローブ情報を必要に応じて読み出し、共焦点プローブ200の制御に必要な信号を生成して、CPU202に送信する。CPU202は、CPU102からの制御信号に従ってXY軸アクチュエータ223及びZ軸アクチュエータ227を駆動するための設定値を計算して、走査制御回路206に送信する。
走査制御回路206は、CPU202から受信した設定値に応じてX軸駆動電圧、Y軸駆動電圧及びZ軸駆動電流を生成し、ワイヤ212a(212a1、212a2)を介して、共焦点走査光学ユニット220に供給する。具体的には、走査制御回路206は、XY軸アクチュエータ223を駆動するX軸駆動電圧及びY軸駆動電圧を、2対のワイヤ212a1を介してXY軸アクチュエータ223に供給し、Z軸アクチュエータ227を駆動するZ軸駆動電流を、1対のワイヤ212a2を介してZ軸アクチュエータ227に供給する。また、走査制御回路206は、Z軸変位センサ228によって検出されたZ軸アクチュエータ227の長さに基づいて、Z軸駆動電流をフィードバック制御する。走査制御回路206は、XY軸アクチュエータ223による自由端211aのXY平面上での周期的な駆動とZ軸アクチュエータ227によるZ軸方向の進退とを併せることにより、励起光のスポットを三次元走査する。
XY軸アクチュエータ223の特性やSMF211の材料力学的性質に温度依存性があるため、自由端211aの軌跡はXY軸アクチュエータ223の周辺温度T(ハウジング221内の閉鎖空間の温度)の影響を受ける(すなわち、温度特性を有する)。そのため、周辺温度Tを一定温度(例えば、40℃)に調節できるよう、共焦点走査光学ユニット220にはサーミスタ(NTCサーミスタ)225及びヒータ(コイルヒータ)226が設けられている(図2)。サーミスタ225及びヒータ226は、それぞれ一対のワイヤ212c及び212dを介して、接続部200a内に配置された温度調節回路230に接続されている。そして、温度調節回路230によってXY軸アクチュエータ223の周辺温度Tの制御が行われるようになっている。温度調節回路230による温度調節の詳細は後述する。
上述のように、被写体に励起光が照射されると、被写体の組織に結合した蛍光色素が励起光を吸収して励起し、蛍光を放射する。蛍光色素から放射された蛍光の一部(観察光)は、共焦点走査光学ユニット220の対物光学系224に入射し、SMF211の自由端211aに集光される。SMF211の自由端211aにおけるコアの位置と、励起光のスポットの位置とは共役関係にあるため、励起光のスポットの位置で発生した蛍光のみがSMF211の自由端211aにおけるコアに集光し、観察光としてSMF211を伝播して、光検出器108によって検出される。すなわち、SMF211の自由端211aにおけるコアは、共焦点光学系の光検出器側ピンホールとしても機能する。また、この構成により、励起光の微小なスポット位置で発生した蛍光のみが選択的に検出されるため、極めて位置分解能が高く、迷光等によるノイズの少ない観察像の取得が可能になる。
光検出器108は、検出した観察光の強度に応じた光検出信号を出力する。光検出信号は、映像信号処理回路112に入力される。映像信号処理回路112は、光検出信号を一定のレートでサンプルホールド及びAD変換して点像のデジタル画素信号を生成する。デジタル画素信号のサンプリングは、励起光の走査と同期して行われるため、各サンプリング期間における励起光のスポットの位置と、その位置から放射された蛍光の強度(デジタル画素信号)とが対応づけられる。映像信号処理回路112は、この画素に対応する画像メモリ114のアドレスに、デジタル画素信号を格納する。このように、映像信号処理回路112は、各点像の空間的配列によって構成される三次元画像データを画像メモリ114に格納する。また、映像信号処理回路112は、画像メモリ114から三次元画像データを読み出し、三次元画像データからCPU102から指定された深さ(Z軸座標)における2次元画像データを切り出して、画像メモリ114にバッファリングする。
バッファリングされた2次元画像データは、所定のタイミングで画像メモリ114から掃き出されて、所定の規格に準拠したビデオ信号に変換された後、モニタ300に出力される。そして、モニタ300は、プロセッサ100が出力したビデオ信号に基づいて、被写体の画像(内視鏡画像)を画面に表示する。
次に、XY軸アクチュエータ223の温度を制御するための温度制御システムについて説明する。図3は、本発明の実施形態に係る光走査型内視鏡用温度制御システムTC(以下、単に「温度制御システムTC」という。)の回路構成の概略を示すブロック図である。温度制御システムTCは、主に、共焦点プローブ200の接続部200aに設けられた温度調節回路230と、共焦点走査光学ユニット220に設けられたサーミスタ225及びヒータ226から構成される。また、温度制御システムTCを構成する回路は、サーミスタ225を使用してXY軸アクチュエータ223の周辺温度Tを検出する温度検出回路TDと、ヒータ226を駆動するヒータ駆動回路HDに大別することができる。温度調節回路230は、LDO(低ドロップアウトレギュレータ)232、ADコンバータ233、演算処理回路234、DAコンバータ235及び電流ドライバ236を備えている。演算処理回路234は、温度検出回路TDが検出したXY軸アクチュエータ223の周辺温度Tに基づいて、ヒータ226に供給する駆動電流−IdのPID(Proportional Integral and Differential)制御を行う。また、温度調節回路230には、4つの端子230a、230b、230c及び230dが設けられている。端子230a及び230bには、1対のワイヤ212cを介してサーミスタ225が接続されており、端子230c及び230dには、1対のワイヤ212dを介してヒータ226が接続されている。
端子230bには、LDO232が接続されている。LDO232は、低いドロップアウト電圧(入出力間の電圧差)で動作する三端子レギュレータであり、サーミスタ225に高精度の定電圧Vccを供給する。LDO232を用いることにより、サーミスタ225による温度の検出精度が向上する。なお、定電圧源V(共焦点プローブ200のシステム電源)から必要な精度の電圧が供給される場合には、LDO232を設けなくても良い。
端子230aには、増幅器231aを介してADコンバータ233が接続されており、端子230aの電位Vは、増幅器231aにより処理された後、ADコンバータ233によりデジタル信号に変換されて、演算処理回路234に入力される。
図4は増幅器231aの効果を説明するグラフである。具体的には、図4(a)はXY軸アクチュエータ223の周辺温度Tと端子230aの電位Vとの関係を示すグラフであり、図4(b)は周辺温度Tと増幅器231aの出力電圧V’との関係を示すグラフである。図4(a)に示すように、周辺温度Tの変化(T→T)に対する電位Vの変化量は小さい。そのため、ADコンバータ233に電位Vを直接入力すると、周辺温度Tを高い分解能で計測することができない。図4(b)に示すように、増幅器231aを通すことにより、同じ温度変化(T→T)でも大きな出力電圧V’の変化が生じるため、周辺温度Tを高い分解能で計測することが可能になる。また、増幅器231aは、電位Vを所定の利得で増幅すると共に、オフセット電圧を与える機能も備えている。これにより、高い利得に設定しても、出力電圧V’の範囲をADコンバータ233のダイナミックレンジ内に収めることが可能になり、周辺温度Tをより高い分解能で計測することが可能になる。なお、必ずしも増幅器231aを設ける必要は無く、高い温度検出確度が必要な場合には増幅器231aを設けない方が有利な場合もある。
端子230aは、抵抗Rを介してグラウンドに接続されている。従って、サーミスタ225の抵抗値をRとすると、端子230aの電位Vは次の数式1により表される。
Figure 0006088239
従って、サーミスタ225の抵抗値Rは、数式1を変形した次の数式2により表される。
Figure 0006088239
演算処理回路234は、増幅器231aの利得及びオフセット電圧の値を用いて、ADコンバータ23に入力された増幅器231aの出力電圧V’から端子230aの電位Vを計算し、更に数式2によりサーミスタ225の抵抗値Rを計算する。更に、演算処理回路234は、次の数式3を用いて、サーミスタ225の抵抗値RからXY軸アクチュエータ223のハウジング内温度Tを計算する。なお、数式3における定数Bはサーミスタ225の特性係数であり、定数Rは温度Tにおける抵抗値である。定数B、R及びTは、予め実験的に取得され、演算処理回路234内のメモリ(不図示)に格納されている。
Figure 0006088239
演算処理回路234は、このようにして取得したXY軸アクチュエータ223の周辺温度Tに基づいて、XY軸アクチュエータ223の周辺温度Tが設定温度Tに保たれるように、ヒータ226に流す駆動電流−Idを制御する。具体的には、演算処理回路234は、ヒータ226に流すべき駆動電流−Idのデジタル値を制御信号として出力する。すなわち、本実施形態の温度制御システムTCは、ヒータ226に供給する電流を制御することにより、ヒータ226の加熱量を制御している。
演算処理回路234の出力は、DAコンバータ235を介して電流ドライバ236に接続されている。DAコンバータ235は、定電圧源Vから給電を受けて、演算処理回路234が出力した制御信号(駆動電流量の大きさを示すデジタル信号)をアナログ電圧信号(0〜V)に変換して出力する。電流ドライバ236は、負の印加電圧−Vで駆動され、DAコンバータ235が出力したアナログ電圧信号に応じて駆動電流−Idを出力する(すなわち電流Idを吸い込む)。電流ドライバ236の出力は、PTCサーミスタ237を介して、端子230dに接続されている。また、端子230cはグランドに接続されている。従って、電流ドライバ236が出力した駆動電流−Idは、PTCサーミスタ237及びワイヤ212dを介して、ヒータ226に供給される。
本実施形態においては、電流ドライバ236と端子230dとの間に電流制限器としてPTCサーミスタ237等の抵抗体を設けることにより、駆動電流−Idが流れるワイヤ212d等の配線部に短絡が生じても一定量以上の電流が流れないようになっている。特に、PTCサーミスタ237は、温度の上昇(ジュール熱の発生)に伴って抵抗値が増大する性質を有しており、mA(ミリアンペア)単位での優れた電流制限(過電流防止)効果を発揮する。また、PTCサーミスタ237は、電流量が減少して温度が低下すると、元の抵抗値に戻り、繰り返し使用することができる。なお、PTCサーミスタ237に替えてヒューズや通常の固定抵抗器を使用することもできる。
本実施形態では、細径(例えば、導体径46AWG)且つ長尺(例えば5m以上)のワイヤ212a〜dが使用されるため、配線抵抗のバラツキが大きい。本実施形態の温度制御システムTCは、従来の電圧制御に替えて電流制御を行うため、配線抵抗の大きなバラツキによらず、ヒータ226に供給する電力を正確に制御することができる。
また、本実施形態においては、電流制御を行うため、配線部に短絡が生じても、演算処理回路234が暴走しない限りは、電流ドライバ236が過電流を出力することがない。
また、本実施形態の共焦点プローブ200を含むSFE(Scanning Fiber Endoscope)では、狭い挿入部200b内にSMF211及び多数のワイヤ212a〜dを収容するため、ワイヤ212a〜dの絶縁被覆が極めて薄く形成されている。例えば、本実施形態では、挿入部200bの外径が約2mm(内視鏡一体型の場合は約3.5mm)であり、内径約1.4mm(内視鏡一体型の場合は約2.5mm)のシース内に、外径0.25mmのSMF211と、導体径AWG46(約0.04mm)のワイヤ212a〜dを複数(少なくとも合計12本)収容する必要があり、ワイヤ212a〜dの絶縁被覆厚が大凡40〜50μmに設定されている。そのため、例えば挿入部200bが繰り返し屈曲されることにより、例えば、挿入部200b内で撚り合わされたワイヤ212a〜d同士が擦れるため、絶縁被覆が剥離してワイヤ212a〜d間等で短絡が発生し易い。また、各ワイヤ212a〜dの条長は5m以上と長く、本数も多いため、短絡が発生する頻度が少なくない。本実施形態には、上記のような過電流を防止する様々な仕組みが導入されているため、ヒータ226の配線部に短絡が生じても、過電流による損傷の拡大が防止される。
なお、絶縁被覆厚が50μm以下になると剥離の発生頻度が増える。従って、このように薄い絶縁被覆厚のワイヤを使用する場合には、上述した過電流防止の仕組みの導入が特に有効である。また、挿入部200bの外径が約4mm(内径が約3mm)以下になると、シース内に収容されるワイヤの密度が高く(ワイヤ間の隙間が狭く)なり、絶縁被覆の剥離が発生しやすくなる。そのため、上述した過電流防止の仕組みの導入により顕著な効果が得られる。
次に、温度調節回路230の演算処理回路234によって実行される、XY軸アクチュエータ223の周辺温度Tの制御の手順について説明する。図5は、演算処理回路234が実行する処理の手順を示すフローチャートである。演算処理回路234は、まずADコンバータ233から所定のサンプリングレートで連続的に出力される端子230aの電位Vのデジタル値を取得し(S1)、直近の予め設定された個数のデジタル値Vの平均(移動平均)を計算する平滑化処理を行う(S2)。
次に、演算処理回路234は、数式2を用いて、平滑化した電位値Vをサーミスタ225の抵抗値Rに変換し(S3)、更に、数式3を用いて、抵抗値Rを温度偏差ΔTに変換する(S4)。但し、温度偏差ΔTは、サーミスタ225によって検出されるXY軸アクチュエータ223の周辺温度Tと設定温度Tとの差分T−Tである。
なお、演算処理回路234は、温度偏差計算部234a及びPID制御部234bを備えており、以上の処理S1〜S4は温度偏差計算部234aにより行われ、以下に説明する処理S5〜S12はPID制御部234bにより行われる。
次に、処理S4において得られた温度偏差ΔTが予め設定された適正温度範囲内(−α≦ΔT≦+α)にあるか否かが判断される(S5)。温度偏差ΔTが適正温度範囲内にあれば(S5:YES)、温度Tの制御が良好に行われていると判断される。この場合、後述するカウンタkをリセットして(S6)、温度Tを用いてPID制御を行い(S10)、PID制御の結果得られた制御値MVをDAコンバータ235に出力する(S12)。
また、温度偏差ΔTが予め設定された適正温度範囲(−α≦ΔT≦+α)から外れていれば(S5:NO)、次に、温度偏差ΔTが予め設定された上限値ΔTmaxを超えているか否かが判断される(S7)。温度偏差ΔTが上限値ΔTmaxを超えていれば(S7:YES)、ヒータ226による加熱を完全に止める必要があるため、PID制御は行わず、制御値MVをゼロに設定して(S11)、DAコンバータ235に出力する(S12)。
温度偏差ΔTが上限値ΔTmaxを超えていなければ(S7:NO)、カウンタkをインクリメントする(S8)。次に、カウンタkが予め設定された上限値kmaxを超えたか否かが判断される(S9)。カウンタkが上限値kmaxを超えた場合は(S9:YES)、温度Tが設定温度Tに速やかに収束されない場合であり、何らかの異常により良好な制御が行われていないと判断される。そのため、不適切な温度制御により共焦点プローブ200が損傷を受けないように、制御値MVをゼロに設定して(S11)、DAコンバータ235に出力する(S12)。カウンタkが上限値kmaxを超えていない場合は(S9:NO)、通常のPID制御を行い(S10)、PID制御の結果得られた制御値MVをDAコンバータ235に出力する(S12)。
共焦点プローブ200の動作を終了する(S13:YES)まで、上記の処理S1〜S12が繰り返し実行される。
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
上記の実施形態は、本発明を光走査型共焦点内視鏡に適用した一例であるが、本発明はこの構成に限定されず、非共焦点型の光走査型内視鏡装置に適用することもできる。また、内視鏡装置に限らず、内視鏡用の各種処置具(例えば電気メス)やカテーテルにも適用することができる。更に、本発明は医療用機器に限定されず、工業用、民生用の様々な機器に適用することができる。
1 光走査型共焦点内視鏡装置
100 プロセッサ
102,202 CPU
104,204 メインメモリ
106 光源
108 光検出器
110a,110b,110c,211 SMF
112 映像信号処理回路
200 共焦点プローブ(光走査型内視鏡)
206 走査制御回路
212a〜d ワイヤ(被覆電線)
220 共焦点走査光学ユニット(光走査ユニット)
221 ハウジング
222 マウント部材
223 XY軸アクチュエータ
224 対物光学系
225 サーミスタ
226 ヒータ
227 Z軸アクチュエータ
228 Z軸変位センサ
230 温度調節回路
300 モニタ

Claims (6)

  1. 光源からの光を光ファイバによって導光し、該光ファイバの出射端から出射される光を被写体上で周期的に走査させる光走査ユニットと、前記光走査ユニットの動作を制御する制御回路を有する制御ボックスと、前記光走査ユニットと前記制御ボックスとを接続する可撓性ケーブルと、を備えた光走査型内視鏡であって、
    前記光ファイバは、前記可撓性ケーブル内に挿通されており、
    前記光走査ユニットは、
    前記光ファイバの出射端近傍部分を前記光源側で片持ち支持し、前記光ファイバの円筒面を前記光ファイバの長手方向に直交する方向から押圧することにより前記光ファイバを屈曲させ、前記光ファイバから出射する光を走査させるアクチュエータと、
    前記可撓性ケーブル内に挿通され、前記制御回路と接続される1対の第1ワイヤを有し、該1対の第1ワイヤを直列に流れる電流によって該アクチュエータ近傍の閉鎖空間を加熱するヒータと、
    を備え、
    前記制御回路は、
    前記1対の第1ワイヤの一方をグラウンドに接続するグラウンド端子と、
    前記1対の第1ワイヤの他方と接続され、前記グラウンド端子から前記1対の第1ワイヤを介して電流を吸い込む電流ドライバと、
    前記1対の第1ワイヤの他方と前記電流ドライバとの間に直列に挿入されており、温度の上昇に伴って抵抗値が増大する性質を有し、前記1対の第1ワイヤに流れる電流を制限する抵抗体と、
    を備える
    光走査型内視鏡。
  2. 前記光走査ユニットは、
    前記可撓性ケーブル内に挿通され、前記制御回路と接続される1対の第2ワイヤを有し、該1対の第2ワイヤを直列に流れる電流によって前記閉鎖空間の温度を検出する温度センサを備え、
    前記制御回路は、
    前記温度センサが検出した温度に応じて前記電流ドライバが吸い込む電流を制御し、前記閉鎖空間の温度を所定の温度に調節する温度調節回路を備える
    請求項1に記載の光走査型内視鏡。
  3. 前記抵抗体が、固定抵抗、ヒューズ又はPTCサーミスタのいずれかである
    請求項1又は請求項2に記載の光走査型内視鏡。
  4. 前記温度センサがサーミスタである
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光走査型内視鏡。
  5. 前記温度調節回路が、前記温度センサに定電圧を供給する低ドロップアウトレギュレータを備える
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光走査型内視鏡。
  6. 前記第1ワイヤの被覆厚が50μm以下である
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光走査型内視鏡。
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