JP6087427B2 - 回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法 - Google Patents

回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6087427B2
JP6087427B2 JP2015516357A JP2015516357A JP6087427B2 JP 6087427 B2 JP6087427 B2 JP 6087427B2 JP 2015516357 A JP2015516357 A JP 2015516357A JP 2015516357 A JP2015516357 A JP 2015516357A JP 6087427 B2 JP6087427 B2 JP 6087427B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permanent magnet
rotor
core
rotating electrical
electrical machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015516357A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016051568A1 (ja
Inventor
由晴 ▲高▼島
由晴 ▲高▼島
佳樹 岡田
佳樹 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6087427B2 publication Critical patent/JP6087427B2/ja
Publication of JPWO2016051568A1 publication Critical patent/JPWO2016051568A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/28Means for mounting or fastening rotating magnetic parts on to, or to, the rotor structures
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • H02K1/2753Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets the rotor consisting of magnets or groups of magnets arranged with alternating polarity
    • H02K1/278Surface mounted magnets; Inset magnets
    • H02K1/2781Magnets shaped to vary the mechanical air gap between the magnets and the stator
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C24/00Coating starting from inorganic powder
    • C23C24/02Coating starting from inorganic powder by application of pressure only
    • C23C24/04Impact or kinetic deposition of particles
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K15/00Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines
    • H02K15/02Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines of stator or rotor bodies
    • H02K15/03Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines of stator or rotor bodies having permanent magnets

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

本発明は、回転子のコアの外周面に永久磁石が配置された回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法に関する。
近時、資源枯渇による省エネルギー化の要望、機械加工タクトの短縮又は難切削材加工への対応から、工業用途の回転電機に対する高効率化、高出力化、及び高速回転化へのニーズが非常に高くなっている。
回転電機には、「同期式」と「誘導式」の2通りの駆動方式があり、工業用途の回転電機には、堅牢かつ強固を特徴とする誘導式回転電機がよく用いられている。しかしながら、誘導式回転電機では、原理上、回転子にも電流が流れるため、高効率化及び高出力化を進める上で、当該電流に起因した回転子の発熱が課題となる。そのため、工業用途の回転電機への同期式回転電機の適用が進んでいる。
同期式回転電機は、回転子の界磁に永久磁石を使用するため、回転子の発熱は理論上発生せず、高効率化及び高出力化の面で有利となる。しかしながら、同期式回転電機の高速回転化の実用に向けては、回転時における遠心力による永久磁石の剥離と、インバータPWM(Pulse Width Modulation)制御のキャリアに起因した高調波損失による発熱の課題に対処する必要がある。ここで、高調波損失は、詳細には高調波渦電流による損失である。
これに対し、特許文献1では、回転子軸の外周に永久磁石を一定の間隔をおいて取付け、永久磁石及び回転子軸の外面に溶射膜リングを形成することで、回転子の回転時における遠心力による永久磁石の剥離を抑制する構造が提案されている。
また、特許文献2では、回転子表面に導電性金属を溶射することで回転時のインバータPWM制御のキャリアに起因した高調波損失による発熱を抑制する構造が提案されている。
特開平4−101640号公報 特許第2977846号公報
特許文献1に記載された回転子によれば、永久磁石及び回転子軸の外面に溶射膜リングが形成されているので、永久磁石自体の発熱を抑制することは可能であるが、金属溶射により形成された溶射膜リングには高調波損失による発熱が生じる。そのため、溶射膜リングの発熱により、永久磁石の温度が上昇し、永久磁石が熱減磁するおそれがある。
また、金属溶射は導電性金属を溶融させて吹き付けることで溶射膜リングを形成する方法であり、金属溶射によって形成された溶射膜リングは少なからず熱劣化する。そのため、当該熱劣化により溶射膜リングの導電率が低下することで、永久磁石で発生する高調波渦電流による損失が増加し、発熱抑制効果が低くなるおそれがある。また、溶射膜リングは酸化物を含むことから、強度確保という点においても信頼性に欠ける。
同様に、特許文献2に記載された回転子表面への金属溶射によれば、金属溶射によって形成された導電性皮膜は少なからず熱劣化する。そのため、当該熱劣化により導電性皮膜の導電率が低下することで、回転子で発生する高調波渦電流による損失が増加し、発熱抑制効果が低くなるおそれがある。また、当該導電性皮膜は酸化物を含むことから、強度確保という点においても信頼性に欠ける。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回転時の遠心力による永久磁石の剥離と高調波損失による永久磁石の温度上昇を抑制可能な回転電機の回転子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る回転電機の回転子は、円筒形状のコアと、前記コアの外周面に貼り付けられた永久磁石と、固相状態の導体粒子が前記コア及び前記永久磁石に吹き付けられて形成され、前記コア及び前記永久磁石を一体化する環状の皮膜と、を備え、前記導体粒子は、前記コア及び前記永久磁石よりも導電率の高い材料から形成されることを特徴とする。
本発明によれば、回転時の遠心力による永久磁石の剥離と高調波損失による永久磁石の温度上昇を抑制可能になる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る回転電機の回転子の縦断面図 実施の形態1に係る回転電機の回転子の横断面図 実施の形態1において皮膜を形成する前の回転子の構成を示す縦断面図 実施の形態1において皮膜を形成する前の回転子の構成を示す横断面図 実施の形態1に係る回転電機の回転子の製造工程を示す模式図 実施の形態1に係る回転電機の回転子の製造工程を示す別の模式図 実施の形態1において高調波渦電流による回転子での発熱及び放熱の様子を示す模式図 実施の形態1の変形例に係る回転電機の回転子の縦断面図 実施の形態1の変形例に係る回転電機の回転子の横断面図 実施の形態2に係る回転電機の回転子の縦断面図 実施の形態2に係る回転電機の回転子の横断面図 実施の形態3に係る回転電機の回転子の縦断面図 実施の形態3に係る回転子への導体粒子の付着性を示す縦断面図 実施の形態3の比較例において磁石端部が角状の回転子への導体粒子の付着性を示す縦断面図 実施の形態4に係る回転電機の回転子の縦断面図
以下に、本発明の実施の形態に係る回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る回転電機の回転子1の縦断面図、図2は、本実施の形態に係る回転電機の回転子1の横断面図である。ここで、図1に示す縦断面図は、回転子1の回転中心軸線2を含む断面による断面図である。また、図2に示す横断面図は、回転中心軸線2と直交する断面による断面図であり、具体的には図1に示すI−I線による断面図である。
図1及び図2に示すように、回転子1は、円筒形状のコア3と、コア3の外周面に貼り付けられた複数個の永久磁石4と、固相状態の導体粒子がコア3及び複数個の永久磁石4に吹き付けられて形成され、コア3及び複数個の永久磁石4を一体化する環状の皮膜5とを備えている。回転子1は、表面永久磁石(SPM:Surface Permanent Magnet)型の同期回転電機の回転子である。
コア3は、電磁鋼板から打抜かれた環状の薄板を回転中心軸線2方向に複数枚積層した積層体又は円筒形状の鋼管から形成される。コア3には、回転中心軸線2方向にコア3を貫通するコア貫通穴6が形成されている。シャフト7はコア貫通穴6を貫通し、コア3に固定されている。なお、以下では、回転中心軸線2方向を「軸方向」という。
複数個の永久磁石4は、コア3の外周面で回転子1の回転方向に配列され、それぞれコア3の外周面に接着剤によって貼り付けられている。図示例では、4個の永久磁石4が回転方向に等間隔で配置されている。また、図示例では、永久磁石4の横断面形状は三日月形状である。すなわち、永久磁石4は、内周面及び外周面ともに弧状である。また、永久磁石4の縦断面形状は矩形状である。永久磁石4の軸方向の長さは、コア3の軸方向の長さよりも短い。永久磁石4は、希土類磁石又はフェライト磁石である。
皮膜5は、コア3及び複数個の永久磁石4を覆う環状の皮膜である。具体的には、皮膜5は、複数個の永久磁石4の外面をすべて覆うと共に永久磁石4間のコア3の外周面を覆うことで、複数個の永久磁石4とコア3を一体化している。ここで、永久磁石4の外面は、永久磁石4の外周面及び軸方向の端面である。皮膜5は、後述するコールドスプレー法によって形成される。
次に、図3から図5を参照して、回転子1の製造方法について説明する。図3は、本実施の形態において皮膜5を形成する前の回転子1である回転子1aの構成を示す縦断面図、図4は、本実施の形態において皮膜5を形成する前の回転子1である回転子1aの構成を示す横断面図である。ここで、図3に示す縦断面図は、回転中心軸線2を含む断面による断面図である。また、図4に示す横断面図は、回転中心軸線2と直交する断面による断面図であり、具体的には図3に示すII−II線による断面図である。図3及び図4では、図1及び図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。また、図5は、本実施の形態に係る回転電機の回転子の製造工程を示す模式図である。ここで、図5では、回転子1については図1と同様の縦断面図を示し、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
まず、回転子1aを製造する。すなわち、コア3の外周面に複数個の永久磁石4を貼り付ける。また、コア貫通穴6にシャフト7を貫通させ、シャフト7をコア3に固定する。シャフト7のコア3への固定は、永久磁石4の貼り付け前に行ってもよいし、永久磁石4の貼り付け後に行ってもよい。シャフト7は、圧入、焼き嵌め、及び冷やし嵌めの何れかの方法によりコア3に嵌め込まれて固定される。
次に、図5に示すように、コールドスプレー装置10を用いて皮膜5を形成する。ここで、コールドスプレー装置10は、コールドスプレー法によって皮膜5を形成する装置であり、コールドスプレー法は、超音速のガス流の中に導体粒子15を投入して加速させ、導体粒子15を固相状態のまま基材に衝突させて皮膜を形成する方法である。
図5に示すように、コールドスプレー装置10は、ガスを供給するガス供給部11と、導体粒子15を供給する導体粒子供給部12と、導体粒子15が投入されたガスを超音速まで加速するラバル(Laval)ノズル13とを備えている。
ラバルノズル13には、先端の出口に向かうにつれて拡大する流路が形成されている。ラバルノズル13は、ガスを超音速まで加速する。導体粒子15がアルミニウムから形成される場合は、ガスの流速は、500m/s〜1000m/sに設定される。なお、導体粒子15がアルミニウム以外の金属から形成される場合は、ガスの流速はこの限りではない。
ガスは、導体粒子15の融点よりも低い温度に設定される。ガスは、窒素ガス、ヘリウムガス、空気、又はこれらの混合ガスとすることができる。ガスは、常温で又は加熱して使用され、導体粒子15がアルミニウムから形成される場合は、ガスの温度は常温から500℃までの範囲で設定される。なお、導体粒子15がアルミニウム以外の金属から形成される場合は、ガスの温度はこの限りではない。
導体粒子15の粒径は、導体粒子15がアルミニウムから形成される場合は、5μm〜50μmである。なお、導体粒子15がアルミニウム以外の金属から形成される場合は、導体粒子15の粒径はこの限りではない。導体粒子15は、永久磁石4よりも導電率及び熱伝導率の高い材料から形成することができる。具体的には、導体粒子15は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、又は銅合金から形成することができる。ここで、銅は、純銅であり、銅合金は、クロム銅、コルソン合金、ベリリウム銅、又はアルミナ分散強化銅とすることができる。
上記のように構成されたコールドスプレー装置10のラバルノズル13の先端は、コア3の外周面に向き合わされ、ラバルノズル13の先端からコア3及び複数個の永久磁石4の表面に超音速の導体粒子15が吹き付けられる。この際、ガスの温度は導体粒子15の融点よりも低い温度に設定されることから、導体粒子15は固相状態のままでコア3及び複数個の永久磁石4の表面に衝突し付着する。
なお、ラバルノズル13は、先端が回転中心軸線2に向かうように配置され、コア3の外周面に向けて導体粒子15を吹き付ける。また、ラバルノズル13は、回転中心軸線2と直交する状態から平行となる状態まで姿勢を変えて導体粒子15を吹き付けることができる。図5では、回転中心軸線2に平行な直線とラバルノズル13の軸線との間の角度であるスプレー角度をθで表している。図示例では、スプレー角度θは90°である。また、ラバルノズル13は、回転中心軸線2の回りに回転移動可能である。
導体粒子15を吹き付ける際には、スプレー角度θを調整すると共に、ラバルノズル13を回転中心軸線2の回りに回転移動させることで、コア3及び複数個の永久磁石4の表面に一定の膜厚の皮膜5を形成することができる。なお、ラバルノズル13を回転中心軸線2の回りに回転移動させる代わりに、回転子1aを回転中心軸線2の回りに回転させてもよい。
皮膜5の膜厚は特に限定されないが、皮膜5の強度と部材間接合を維持するため、0.3mm〜50mmの間に設定することができる。ここで、部材間接合は、皮膜5とコア3又は永久磁石4との接合である。こうして、皮膜5は、コア3及び複数個の永久磁石4と相互に接合される。
上記のようにして回転子1に皮膜5を形成することにより、以下に説明するような作用効果を奏する。
回転子1は、図示しない固定子と共に同期回転電機を構成し、当該同期回転電機は固定子巻線に流れる電流をPWM制御するインバータを備える。回転子1は、固定子巻線から発生した回転磁界によりトルクを受けて回転中心軸線2の回りに回転する。コア3の外周面に貼り付けられた複数個の永久磁石4は、回転子1の回転に伴って遠心力を受けるが、皮膜5によってコア3と一体化されているので、コア3からの剥離が抑制される。すなわち、皮膜5は、回転子1の回転時の遠心力による永久磁石4のコア3からの剥離を抑制する補強効果を有する。
特に、コールドスプレー法によれば、結晶粒の肥大化が抑制された緻密な皮膜5が形成される。これにより、皮膜5の強度が向上すると共に、コア3及び複数個の永久磁石4は皮膜5によって確実に接合される。
また、コールドスプレー法によれば、導体粒子15は固相状態のまま吹き付けられるので、皮膜5の酸化及び熱変成が抑制される。これにより、皮膜5の脆性化が抑制され、皮膜5の強度が向上する。また、皮膜5には導体が溶融した場合に生ずる熱収縮もなく、異種部材間に形成される隙間を抑制することができる。これにより、コア3及び複数個の永久磁石4は皮膜5によって確実に接合される。
また、コールドスプレー法によれば、皮膜5の熱劣化が抑制されるので、皮膜5の導電率の低下が抑制される。これにより、回転電機のインバータPWM制御時に、皮膜5で発生する高調波渦電流による損失が、従来の金属溶射により形成された皮膜で発生する高調波渦電流による損失よりも大きくなり、その分、永久磁石4で発生する高調波渦電流による損失が抑制されるので、永久磁石4での発熱が抑制され、永久磁石4の温度上昇が抑制される。
また、コールドスプレー法によれば、皮膜5の熱伝導率の低下も抑制され、皮膜5で発生した熱をコア3へ効率的に逃すことができ、皮膜5での発熱による永久磁石4の温度上昇が抑制される。
このように、皮膜5を形成することにより、永久磁石4の熱減磁が抑制され、回転電機の効率の低下が抑制される。
また、コールドスプレー法による皮膜5の形成では、溶射、溶接、又はろう付けによる皮膜5で生ずる熱ひずみ及び組成の脆性化を抑制することができ、更に、溶射、溶接、又はろう付けで発生する冷却時間を設ける必要がなく、工数を減らすことができる。
本実施の形態では、コア3にシャフト7を予め装着した状態で皮膜5を形成している。これにより、コア3の内周面に導体粒子15が固定することを抑制することができ、導体粒子15を除去する工程を省略して、製造コストの削減を図ることができる。
なお、皮膜5は、コア3にシャフト7を固定する前に形成することも可能である。図6は、本実施の形態に係る回転電機の回転子の製造工程を示す別の模式図である。図6では、図5と同様にコールドスプレー装置10を用いて皮膜5を形成する工程を模式的に示しており、図5に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。図6では、コア貫通穴6にはシャフト7が嵌め込まれておらず、コア貫通穴6は空洞状態であるが、この場合でも、図5の場合と同様にして、コールドスプレー装置10を用いて皮膜5を形成することができる。シャフト7は、皮膜5の形成後にコア貫通穴6に嵌め込まれる。
また、導体粒子15は、永久磁石4よりも導電率の高い材料から形成することができる。これにより、高調波損失による永久磁石4での発熱を抑制することができる。この発熱抑制効果を、図7を参照して詳細に説明する。
図7は、本実施の形態において高調波渦電流による回転子1での発熱及び放熱の様子を示す模式図である。図7では、回転子1の縦断面の一部のみが示されており、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。インバータPWM制御のキャリアに起因した高調波によって皮膜5及び永久磁石4にはそれぞれ高調波渦電流18及び高調波渦電流19が発生する。高調波渦電流18による損失と高調波渦電流19による損失は、皮膜5の導電率と永久磁石4の導電率とに依存して発生する割合が変わり、導電率がより高い材料に、より多くの損失が発生する。導体粒子15が永久磁石4よりも導電率の高い材料から形成されている場合には、皮膜5で発生する高調波渦電流18による損失は、永久磁石4で発生する高調波渦電流19による損失よりも大きい。換言すれば、永久磁石4での高調波渦電流19による損失をより少なくすることができ、永久磁石4での発熱を抑制することができる。
また、導体粒子15は、コア3及び永久磁石4よりも熱伝導率の高い材料から形成することができる。具体的には、導体粒子15は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、又は銅合金から形成することができる。この場合には、図7中で矢印20により示したように、皮膜5で発生した熱を効率よくコア3へ逃がすことができる。これにより、皮膜5で発生した熱による永久磁石4の温度上昇を抑制することができる。なお、金属では、一般に、導電率が高い材料は熱伝導率も高い。
また、導体粒子15は、いわゆる高剛性の材料から形成することができる。具体的には、導体粒子15は、チタン、ステンレス、又は銅合金から形成することができる。ここで、ステンレスはオーステナイト系ステンレスである。これにより、皮膜5の強度がより向上し、回転時の遠心力による永久磁石4の剥離を抑制する効果が向上する。
また、導体粒子15は、非磁性の材料から形成することができる。導体粒子15を非磁性の材料から形成することで、漏れ磁束を抑制し、回転電機の出力低下を抑制することができる。なお、上記したアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、及びステンレスはいずれも非磁性の材料である。
なお、図1及び図2に示した永久磁石4の形状は一例であって、図示例に限定されない。永久磁石4の横断面形状は、径方向の厚さが一定の弧状であってもよい。また、各永久磁石4は、それぞれ、軸方向に分割された複数個の磁石から構成されていてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、回転子1の回転時の遠心力による永久磁石4の剥離と、高調波損失による永久磁石4の温度上昇を抑制することができる。また、本実施の形態によれば、回転子1を備えた回転電機、及び当該回転電機を備えた電気機器を提供することができる。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。図8は、本実施の形態の変形例に係る回転電機の回転子1の縦断面図、図9は、本実施の形態の変形例に係る回転電機の回転子1の横断面図である。ここで、図8に示す縦断面図は、回転子1の回転中心軸線2を含む断面による断面図である。また、図9に示す横断面図は、回転中心軸線2と直交する断面による断面図であり、具体的には図8に示すIII−III線による断面図である。なお、図8及び図9では、図1及び図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図8及び図9に示すように、本変形例に係る回転子1は、円筒形状のコア3と、コア3の外周面に貼り付けられた円筒形状の永久磁石4aと、固相状態の導体粒子がコア3及び永久磁石4aに吹き付けられて形成され、コア3及び永久磁石4aを一体化する環状の皮膜5とを備えている。
すなわち、本変形例では、永久磁石4aは、1個の円筒状の磁石からなる。また、永久磁石4aは、コア3の外周面に接着剤によって貼り付けられている。また、永久磁石4aの軸方向の長さは、コア3の軸方向の長さよりも短い。
皮膜5は、図6と同様にして、コールドスプレー装置10を用いて形成することができる。皮膜5は、永久磁石4aの外面をすべて覆うと共に、永久磁石4aの軸方向の両側におけるコア3の外周面を覆う。ここで、永久磁石4aの外面は、永久磁石4aの外周面及び軸方向の端面である。
円筒形状に形成された永久磁石4aは、回転子1の回転時に、遠心力を受けて割れることがあり得る。本変形例に係る回転子1では、永久磁石4aは皮膜5によってコア3と一体化されているので、仮に永久磁石4aが割れて永久磁石4aが回転子1の回転方向に分割された状態となった場合でも、割れにより回転方向に分割された磁石片がコア3から剥離することが抑制される。
これに対し、従来の構成、すなわち、コア3の外周面に円筒形状の永久磁石4aを貼り付け、永久磁石4aとコア3とを一体化する皮膜5を形成しない構成では、回転子1の回転時に遠心力を受けた永久磁石4aが割れ、永久磁石4aが回転子1の回転方向に分割された状態となった場合には、割れにより回転方向に分割された磁石片が遠心力を受けてコア3から剥離する可能性がある。
本変形例のその他の構成は、上記した本実施の形態の構成と同様であり、本変形例は、上記した本実施の形態と同様の効果を奏する。また、本変形例に係る回転子1は、上記した実施の形態と同様の製造方法により製造することができる。なお、永久磁石4aは、軸方向に分割された複数個の磁石から構成されていてもよく、この場合でも、本変形例と同様の効果を奏する。
実施の形態2.
図10は、本実施の形態に係る回転電機の回転子1の縦断面図、図11は、本実施の形態に係る回転電機の回転子1の横断面図である。ここで、図10に示す縦断面図は、回転子1の回転中心軸線2を含む断面による断面図である。また、図11に示す横断面図は、回転中心軸線2と直交する断面による断面図であり、具体的には図10に示すIV−IV線による断面図である。なお、図10及び図11では、図1及び図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図10及び図11に示すように、回転子1は、円筒形状のコア3と、コア3の外周面に貼り付けられた複数個の永久磁石4と、固相状態の導体粒子がコア3及び複数個の永久磁石4に吹き付けられて形成され、コア3及び複数個の永久磁石4を一体化する環状の皮膜5と、皮膜5の外周面を覆う環状の補強部材21とを備えている。永久磁石4は、コア3の外周面で回転子1の回転方向に配列されている。皮膜5は、実施の形態1で説明したように、コールドスプレー法を用いて形成される。
補強部材21の内周面は、皮膜5の外周面と全周にわたって接触している。また、補強部材21は断面円環状であり、皮膜5の外周形状は円形状であり、補強部材21の内周円の半径と皮膜5の外周円の半径が等しい。
回転子1は、コア3の外周面に複数個の永久磁石4を貼り付け、皮膜5を形成した後、皮膜5の外周面に皮膜5を覆う補強部材21を配置することで製造される。補強部材21は、皮膜5が形成されたコア3に圧入、焼き嵌め、及び冷やし嵌めの何れかの方法により皮膜5の外周面に配置することができる。なお、補強部材21を皮膜5の外周面に配置した後に、シャフト7をコア3に圧入、焼き嵌め、及び冷やし嵌めの何れかの方法により装着し、コア3の内周面側からコア3を径方向に拡張することで、コア3と補強部材21との結合に締め代を与え、当該結合をより強固にすることができる。また、補強部材21は、補強部材21の材質によっては、皮膜5が形成されたコア3に直接巻付けることにより皮膜5の外周面に配置することができる。
補強部材21は、いわゆる高剛性の材料から形成することができる。具体的には、補強部材21は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastics)、チタン、又はステンレスから形成することができる。ここで、ステンレスはオーステナイト系ステンレスである。補強部材21をCFRP又はGFRPから形成する場合には、CFRP又はGFRPの繊維束又はテープ状の繊維を皮膜5が形成されたコア3に直接巻付けることにより補強部材21を形成することができる。
また、補強部材21は、非磁性の材料から形成することができる。これにより、漏れ磁束による回転電機の出力低下を抑制することができる。なお、上記したCFRP、GFRP、チタン、及びステンレスは、いずれも非磁性の材料である。
本実施の形態によれば、皮膜5を補強部材21で覆うようにしたので、回転時の遠心力による永久磁石4の剥離を抑制する補強効果を更に高めることができる。
また、本実施の形態では、補強部材21は断面円環状であり、皮膜5の外周形状は円形状であり、補強部材21の内周円の半径と皮膜5の外周円の半径が等しく、補強部材21の内周面は皮膜5の外周面と全周にわたって接触している。これにより、補強部材21には皮膜5が面で当たる形となり、回転子1の回転時の遠心力が均一に補強部材21に加わる形となる。そのため、補強部材21での応力集中が抑制され、必要強度が低減されるため、補強部材21の低コスト化を図ることができる。
なお、補強部材21の形状は一例であり、図示例に限定されない。皮膜5の外周形状を円形状以外の形状とし、補強部材21の内周形状を皮膜5の外周形状と同一の形状とすることもできる。また、補強部材21の内周面と皮膜5の外周面とが全面で接触せずに、補強部材21の内周面の一部と皮膜5の外周面の一部とが接触する構成でもよい。
また、補強部材21を、CFRP、GFRP、チタン、又はステンレスから形成することで、回転時の遠心力による永久磁石4の剥離を抑制する補強効果を更に高めることができると共に、漏れ磁束を抑制して回転電機の出力低下を抑制することができる。
なお、本実施の形態は、図8及び図9に示した単一の円筒状の永久磁石4aに適用することもできる。
本実施の形態のその他の構成は、実施の形態1の構成と同様である。本実施の形態のその他の作用効果は、実施の形態1と同様である。
実施の形態3.
図12は、本実施の形態に係る回転電機の回転子1の縦断面図である。ここで、図12に示す縦断面図は、回転子1の回転中心軸線2を含む断面による断面図である。なお、図12に示すV−V線による横断面図は図2と同じである。また、図12では、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図12に示すように、本実施の形態に係る回転子1は、円筒形状のコア3と、コア3の外周面に貼り付けられ、軸方向及び回転方向に分割されると共に、各々が前記軸方向の両端部で面取りされた複数個の永久磁石4と、固相状態の導体粒子がコア3及び複数個の永久磁石4に吹き付けられて形成され、コア3及び複数個の永久磁石4を一体化する環状の皮膜5とを備えている。具体的には、永久磁石4は、軸方向の両端部に面取り30が施された永久磁石4bと軸方向の両端部に面取り30が施された永久磁石4cとに軸方向に2分割されている。また、図2に示すように、永久磁石4bは、回転子1の回転方向に4分割されている。なお、永久磁石4cも永久磁石4bと同様に回転子1の回転方向に4分割されている。
図13は、本実施の形態に係る回転子1への導体粒子15の付着性を示す縦断面図である。ここで、図13に示す縦断面図は、回転子1の回転中心軸線2を含む断面による断面図であり、図12に示す回転子1の構成の一部を示している。図13では、図12に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図13に示すように、コア3の外周面に永久磁石4b,4cが貼り付けられている。永久磁石4b,4cは、軸方向に配列され、互いに距離を隔てて配置されている。また、永久磁石4bの軸方向の各端部には面取り30が施されている。同様に、永久磁石4cの軸方向の各端部には面取り30が施されている。皮膜5は、コールドスプレー装置10のラバルノズル13から吹き付けられた導体粒子15がコア3及び永久磁石4b,4cの表面に付着して形成される。この際、永久磁石4bには面取り30が施されているので、永久磁石4bの軸方向の各端部での導体粒子15の付着性が向上する。同様に、永久磁石4cには面取り30が施されているので、永久磁石4cの軸方向の各端部での導体粒子15の付着性が向上する。
図14は、本実施の形態の比較例において磁石端部が角状の回転子1への導体粒子15の付着性を示す縦断面図である。図14に示す縦断面図は、回転子1の回転中心軸線2を含む断面による断面図である。図14では、図12に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図14に示すように、コア3の外周面に永久磁石4d,4eが貼り付けられている。永久磁石4d,4eは、軸方向に配列され、互いに距離を隔てて配置されている。ただし、永久磁石4dは面取りされておらず、永久磁石4dの軸方向の各端部には直角の角部が形成されている。同様に、永久磁石4eは面取りされておらず、永久磁石4eの軸方向の各端部には直角の角部が形成されている。皮膜5は、コールドスプレー装置10のラバルノズル13から吹き付けられた導体粒子15がコア3及び永久磁石4d,4eの表面に付着して形成される。この際、永久磁石4dは面取りされていないので、導体粒子15は永久磁石4dの軸方向の各端部の端面に付着しにくくなる。同様に、永久磁石4eは面取りされていないので、導体粒子15は永久磁石4eの軸方向の各端部の端面に付着しにくくなる。そのため、皮膜5は永久磁石4d,4e間で分断され、皮膜5が連続しない付着欠陥が生じやすい。
これに対し、図13では、永久磁石4b,4cにそれぞれ面取り30を施すことにより、導体粒子の付着性が向上し、皮膜5は永久磁石4b,4c間にわたって連続的に形成することが可能となり、付着欠陥の発生が抑制され、歩留りを向上させることができる。
以上のように、永久磁石4b,4cの軸方向の各端部に面取り30を施すことで、当該各端部の端面が軸方向と直交する方向に対して傾斜し、コールドスプレー法により皮膜5を形成する際に、当該各端部における導体粒子の付着性が向上し、皮膜5の製作効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、永久磁石4は軸方向に2分割されているとしたが、3個以上に分割されていてもよい。この場合でも、分割された磁石の各端部の角部に面取り30を施すことで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、永久磁石4は軸方向に分割されているとしたが、軸方向に一体でもよい。この場合でも、永久磁石4の軸方向の各端部の角部に面取り30を施すことで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、永久磁石4は、回転子1の回転方向に4分割されているとしたが、永久磁石4が4個以外の複数個に分割されている場合でも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態では、永久磁石4は、回転子1の回転方向にも分割されているとしたが、回転方向に一体でもよい。すなわち、本実施の形態は、図8及び図9に示した円筒状の永久磁石4aに適用することもできる。この場合、永久磁石4aの軸方向の各端部の角部に面取り30を施すことで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、永久磁石4の横断面形状は、図2に示すように、三日月形状としている。これにより、回転子1の回転方向における永久磁石4の各端部での導体粒子の付着性が向上している。永久磁石4の横断面形状が回転子1の回転方向に一定の厚さの場合には、永久磁石4の回転方向の各端部の角部に面取り30を施すことで、永久磁石4の回転方向の各端部における導体粒子の付着性も向上する。
本実施の形態のその他の構成は、実施の形態1の構成と同様である。本実施の形態のその他の作用効果は、実施の形態1と同様である。また、本実施の形態と実施の形態2を組み合わせることもできる。
実施の形態4.
図15は、本実施の形態に係る回転電機の回転子1の縦断面図である。ここで、図15に示す縦断面図は、回転子1の回転中心軸線2を含む断面による断面図である。なお、図15に示すVI−VI線による横断面図は図2と同じである。また、図15では、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図15に示すように、回転子1は、外周面に金属コーティング35aが施された円筒形状のコア3と、金属コーティング35aが施されコア3の外周面に貼り付けられ、表面に金属コーティング35bが施された複数個の永久磁石4と、固相状態の導体粒子が金属コーティング35aが施されたコア3及び金属コーティング35bが施された複数個の永久磁石4に吹き付けられて形成され、コア3及び複数個の永久磁石4を一体化する環状の皮膜5とを備えている。すなわち、コールドスプレー法による皮膜5は、金属コーティング35a,35b上に形成されることとなる。
ここで、金属コーティング35a,35bは、それぞれ、コア3及び複数個の永久磁石4よりも導体粒子の付着性が高い金属材料から形成される。具体的には、金属コーティング35a,35bは、ニッケル、銅、又はアルミニウムから形成することができる。なお、コア3は、電磁鋼板から形成され、永久磁石4は、希土類磁石又はフェライト磁石である。
本実施の形態では、コア3の外周面にコア3よりも導体粒子の付着性のよい金属コーティング35aを施し、永久磁石4の表面に永久磁石4よりも導体粒子の付着性のよい金属コーティング35bを施すようにしたので、皮膜5の製作効率を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、皮膜5の製作効率が向上するので、吹き付け時の導体粒子の速度を低減することができる。これにより、導体粒子の吹き付けに使用するガスを分子量がより大きいものにすることができるので、コストの高いヘリウムから、コストの安い窒素又は空気へ変更することが可能となる。従って、皮膜5の製作コストを低減することができる。
本実施の形態のその他の構成は、実施の形態1の構成と同様である。本実施の形態のその他の作用効果は、実施の形態1と同様である。また、本実施の形態と実施の形態2との組み合わせ、本実施の形態と実施の形態3との組み合わせ、又は本実施の形態と実施の形態2,3との組み合わせも可能である。
1,1a 回転子、2 回転中心軸線、3 コア、4,4a,4b,4c,4d,4e 永久磁石、5 皮膜、6 コア貫通穴、7 シャフト、10 コールドスプレー装置、11 ガス供給部、12 導体粒子供給部、13 ラバルノズル、15 導体粒子、18,19 高調波渦電流、20 矢印、21 補強部材、30 面取り、35a,35b 金属コーティング。

Claims (12)

  1. 円筒形状のコアと、
    前記コアの外周面に貼り付けられた永久磁石と、
    固相状態の導体粒子が前記コア及び前記永久磁石に吹き付けられて形成され、前記コア及び前記永久磁石を一体化する環状の皮膜と、
    を備え、
    前記導体粒子は、前記コア及び前記永久磁石よりも導電率の高い材料から形成されることを特徴とする回転電機の回転子。
  2. 前記皮膜の外周面は、環状の補強部材で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
  3. 前記導体粒子は、前記コア及び前記永久磁石よりも熱伝導率の高い材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
  4. 前記導体粒子は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、又は銅合金から形成されることを特徴とする請求項3に記載の回転電機の回転子。
  5. 前記導体粒子は、非磁性の材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
  6. 前記補強部材は、非磁性の材料から形成されることを特徴とする請求項2に記載の回転電機の回転子。
  7. 前記補強部材は、炭素繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック、チタン、又はステンレスから形成されることを特徴とする請求項6に記載の回転電機の回転子。
  8. 前記コアの軸方向における前記永久磁石の端部が、面取りされていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  9. 前記永久磁石及び前記コアには、それぞれ、前記コア及び前記永久磁石よりも前記導体粒子の付着性が高い金属コーティングが施されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  10. 前記金属コーティングは、ニッケル、銅、又はアルミニウムから形成されることを特徴とする請求項9に記載の回転電機の回転子。
  11. 円筒形状のコアの外周面に永久磁石を貼り付ける工程と、
    固相状態の導体粒子を前記コア及び前記永久磁石に吹き付け、前記コア及び前記永久磁石を一体化する環状の皮膜を形成する工程と、
    を含み、
    前記導体粒子は、前記コア及び前記永久磁石よりも導電率の高い材料から形成されることを特徴とする回転電機の回転子の製造方法。
  12. 前記皮膜を形成した後、前記皮膜の外周面に前記皮膜を覆う環状の補強部材を配置する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子の製造方法。
JP2015516357A 2014-10-02 2014-10-02 回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法 Expired - Fee Related JP6087427B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/076388 WO2016051568A1 (ja) 2014-10-02 2014-10-02 回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6087427B2 true JP6087427B2 (ja) 2017-03-01
JPWO2016051568A1 JPWO2016051568A1 (ja) 2017-04-27

Family

ID=55629657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015516357A Expired - Fee Related JP6087427B2 (ja) 2014-10-02 2014-10-02 回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法

Country Status (6)

Country Link
JP (1) JP6087427B2 (ja)
KR (1) KR101919267B1 (ja)
CN (1) CN107078572B (ja)
DE (1) DE112014007020T5 (ja)
TW (1) TWI587605B (ja)
WO (1) WO2016051568A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI613878B (zh) * 2016-10-28 2018-02-01 財團法人工業技術研究院 永磁式轉子與永磁式轉動構件
EP3373417A1 (de) * 2017-03-06 2018-09-12 Siemens Aktiengesellschaft Flussführungselement mit schichtaufbau
EP3373421B1 (de) * 2017-03-09 2019-11-20 Siemens Aktiengesellschaft Gehäuseeinheit für eine elektrische maschine
CN108336839B (zh) * 2018-01-26 2019-08-02 北京金风科创风电设备有限公司 转子、电机、加强环工装及其安装方法
EP3629454A1 (de) 2018-09-28 2020-04-01 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur herstellung eines rotors für eine elektrische rotierende maschine
CN113169641A (zh) * 2018-12-17 2021-07-23 日本制铁株式会社 层叠铁芯、层叠铁芯的制造方法、以及旋转电机
WO2021005774A1 (ja) * 2019-07-11 2021-01-14 三菱電機株式会社 ロータ、モータおよびロータの製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04101640A (ja) * 1990-08-17 1992-04-03 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石回転機の回転子
JPH1198777A (ja) * 1997-09-25 1999-04-09 Meidensha Corp チタン合金を用いた回転子とその製造方法
JP2006101695A (ja) * 2005-11-14 2006-04-13 Hitachi Ltd 永久磁石回転電機および自動車
JP2012105528A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 General Electric Co <Ge> 封入型ステータアセンブリ
JP2013169038A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Fanuc Ltd 補強構造が形成されたかご形導体を備える回転子及びその製造方法
JP2013243265A (ja) * 2012-05-21 2013-12-05 Nhk Spring Co Ltd 積層体および積層体の製造方法
JP2014132809A (ja) * 2013-01-07 2014-07-17 Nippon Steel & Sumitomo Metal 回転子コア用電磁鋼板及び回転子

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2977846B2 (ja) * 1990-02-06 1999-11-15 株式会社東芝 インバータ駆動形回転電機
CN201118297Y (zh) * 2007-09-26 2008-09-17 宁波菲仕电机技术有限公司 中,高速交流伺服电机转子磁性体的外套
CN102487234B (zh) * 2010-12-03 2015-01-07 台达电子工业股份有限公司 旋转电机及其转子

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04101640A (ja) * 1990-08-17 1992-04-03 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石回転機の回転子
JPH1198777A (ja) * 1997-09-25 1999-04-09 Meidensha Corp チタン合金を用いた回転子とその製造方法
JP2006101695A (ja) * 2005-11-14 2006-04-13 Hitachi Ltd 永久磁石回転電機および自動車
JP2012105528A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 General Electric Co <Ge> 封入型ステータアセンブリ
JP2013169038A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Fanuc Ltd 補強構造が形成されたかご形導体を備える回転子及びその製造方法
JP2013243265A (ja) * 2012-05-21 2013-12-05 Nhk Spring Co Ltd 積層体および積層体の製造方法
JP2014132809A (ja) * 2013-01-07 2014-07-17 Nippon Steel & Sumitomo Metal 回転子コア用電磁鋼板及び回転子

Also Published As

Publication number Publication date
TWI587605B (zh) 2017-06-11
CN107078572B (zh) 2019-11-08
KR101919267B1 (ko) 2018-11-15
JPWO2016051568A1 (ja) 2017-04-27
DE112014007020T5 (de) 2017-07-13
KR20170066481A (ko) 2017-06-14
CN107078572A (zh) 2017-08-18
WO2016051568A1 (ja) 2016-04-07
TW201614935A (en) 2016-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6087427B2 (ja) 回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法
JP6049897B1 (ja) 回転電機の回転子及び回転電機の回転子の製造方法
US8803399B2 (en) Rotor with reinforced squirrel-cage conductive body and manufacturing method thereof
US10381890B2 (en) Axial-gap rotating electric machine
US9071112B2 (en) Squirrel-cage rotor and production method thereof
JP6072395B1 (ja) 回転電機の回転子部材、回転電機の回転子及び回転電機
US9219399B2 (en) Method for fabricating rotor for induction motor
JP2006345627A (ja) 回転電機のロータ構造
JP6539539B2 (ja) アキシャルギャップ型回転電機
JP4930127B2 (ja) 表面磁石型ロータおよびその製造方法
JPS6173559A (ja) 永久磁石同期モ−タ−回転子
WO2015151244A1 (ja) かご形回転子
JP2013183537A (ja) 永久磁石式モータのロータおよびそのロータの製造方法
US10476330B2 (en) Interior magnet rotary electric machine
JP2013126311A (ja) 回転電機
JP2010093988A (ja) 永久磁石式回転機
JP2005333697A (ja) ステータコアの製造方法
JP2002142421A (ja) 誘導電動機の回転子製造方法
JPH1169676A (ja) 永久磁石形回転電機の回転子構造
JP2003244912A (ja) 誘導発電機及びそのロータの製造方法
JP2001169486A (ja) 高速サーボモータ
JP2010206895A (ja) モータ

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6087427

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees