JP6087202B2 - 仕切装置および地中連続壁施工方法 - Google Patents
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Description
なお、仕切鋼板102は、図7の(b)に示すように、掘削溝101の最深部まで建て込まれている。
つまり、仕切装置を掘削溝に配設すると、仕切板の側面から張り出したアームが掘削溝の周辺地山に係止されるため、根固めコンクリートを要することなく、仕切板を位置決めすることができる。
つまり、仕切板の下端と先行エレメント用掘削溝の底面との間に隙間が形成されているため、仕切板内にコンクリートを打設すれば、仕切板の下端からコンクリートが回り込んで仕切板と掘削溝との隙間にも打設される。そのため、コンクリートの打設が1回で済み、施工性に優れている。
さらに、仕切板と掘削溝との隙間は、蓋板により遮蔽されているため、打設コンクリートが後行エレメント側に流出することが防止されている。
先行エレメントは、土留壁としての構造機能部分と、地中連続壁の支持機能部分とを兼ねている。一方、後行エレメントは、構造機能部分を構成している。
先行エレメントは、図1に示すように、仕切装置10を利用して構築する。
仕切装置10は、仕切板11と、蓋板12と、アーム13と、連結材14とを有している。
一対の仕切板11,11は、図示しない形鋼等により連結されている。なお、仕切板11同士の連結方法は限定されない。
なお、仕切板11の材質は限定されるものではない。
補強材15は、H形鋼からなり、一方のフランジを仕切板11の側面に当接させた状態で固定されている。
なお、補強材15を構成する材料は限定されない。また、補強材15の配置や数量も限定されない。
図2および図3に示すように、蓋板12には複数の貫通孔12aが形成されている。
係止部12cの構成は限定されるものではないが、本実施形態では、貫通孔が形成された板材を蓋板12の上面に立設することにより形成する。
アーム13は、仕切板11の側方に張り出している。
アーム本体部13aは、一片が他片よりも長くなっていて、アーム本体部13aの全体形状は、つ字状を呈している。
アーム本体部13aは、折り曲げられた湾曲部分において、仕切板11の側面に固定された蝶番13dに固定されていることで、回転可能に支持されている。
係止部13cの構成は限定されるものではないが、本実施形態では、貫通孔が形成された板材をアーム本体部13aの立設することにより形成する。
アーム連結部13bは、アーム本体部13aの長尺片の先端において、アーム本体部13aと交差する方向に配設されており、アーム本体部13a同士を連結している。
連結材14は、両端部にフック(図示せず)が形成された棒状部材により構成されている。連結材14の各フックは、蓋板12の係止部12bおよびアーム13の係止部13cにそれぞれ係止されている。
本実施形態の地中連続壁施工方法は、掘削工程と、配置工程と、先行エレメント打設工程、後行エレメント配筋工程と、後行エレメント打設工程とを備えている。
掘削工程では、後行エレメント用掘削溝31も形成する。
そして、アーム13が周辺地山に接した状態でさらに深く仕切板11を先行エレメント用掘削溝21に挿入すると、図4の(c)示すように、アーム13が上向きに回動する。
蓋板12が上向きに回動すると、蓋板12の先端が仕切板11の側面から離間し、蓋板12が仕切板11の側面から張り出した状態となる。蓋板12は、仕切板11の側面から張り出すことで先行エレメント用掘削溝21の溝壁に当接し、仕切板11と先行エレメント用掘削溝21との隙間を遮蔽する。
なお、アーム13が水平になる前に蓋板12が先行エレメント用掘削溝21に接触したとしても、連結材14のバネ部14aが伸張するため、仕切板11の下降が妨げられることがない。
トレミー管23は、図5の(b)および(c)に示すように、打設コンクリート22の打設面の上昇に伴って、上昇させる。
後行エレメント3の鉄筋かご32は、隣り合う先行エレメント2同士の間に配設する。
後行エレメント3が形成されると、先行エレメント2と後行エレメント3とが交互に連設された地中連続壁1が形成される。
また、蓋板12には複数の貫通孔12aが形成されているため、先行エレメント用掘削溝21の形成時に使用した安定液を蓋板12の上側に排出させることが可能になるので、蓋板12の下側にコンクリートの未充填箇所が形成されにくくなる。
例えば、アーム13を構成するアーム本体部13aの本数は4本に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
2 先行エレメント
3 後行エレメント
10 仕切装置
11 仕切板
12 蓋板
13 アーム
14 連結材
Claims (4)
- 地中連続壁の先行エレメントを施工する際に使用する仕切装置であって、
前記先行エレメントよりも短尺の仕切板と、
前記仕切板の側面に回転可能に支持された蓋板と、
前記蓋板の上方において前記仕切板の側面に回動可能に支持されたアームと、を有し、
前記蓋板は、前記アームに連結されており、
前記アームは、前記仕切板の側方に張り出しており、
前記アームが上向きに回動することにより、前記蓋板が上向きに回動し、当該蓋板が前記仕切板から張り出すことを特徴とする、仕切装置。 - 前記蓋板に複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の仕切装置。
- 先行エレメントと後行エレメントとを連設することにより地中連続壁を形成する地中連続壁施工方法であって、
先行エレメント用掘削溝を形成する掘削工程と、
先行エレメントと後行エレメントとの境界部に仕切板を配置する配置工程と、
前記先行エレメント用掘削溝内にコンクリートを打設する打設工程と、を備えており、
前記仕切板の側面には蓋板が回動可能に支持されており、
前記配置工程では、前記仕切板の下端と前記先行エレメント用掘削溝の底面との間に隙間が形成されるように前記仕切板を前記先行エレメント用掘削溝内に挿入するとともに、前記蓋板を回動させて前記仕切板と前記先行エレメント用掘削溝との隙間を当該蓋板により遮蔽することを特徴とする、地中連続壁施工方法。 - 前記仕切板の側面には、前記蓋板に連結されたアームが回動可能に支持されており、
前記配置工程では、前記先行エレメント用掘削溝の周辺地山に前記アームを係止させた状態で前記仕切板を前記先行エレメント用掘削溝内に挿入することで、前記アームを回動させ、前記アームの回動に伴って前記蓋板を回動させることを特徴とする、請求項3に記載の地中連続壁施工方法。
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