JP6086787B2 - 光ファイバの樹脂被覆装置および樹脂被覆方法 - Google Patents

光ファイバの樹脂被覆装置および樹脂被覆方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6086787B2
JP6086787B2 JP2013080776A JP2013080776A JP6086787B2 JP 6086787 B2 JP6086787 B2 JP 6086787B2 JP 2013080776 A JP2013080776 A JP 2013080776A JP 2013080776 A JP2013080776 A JP 2013080776A JP 6086787 B2 JP6086787 B2 JP 6086787B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
optical fiber
coating
convection
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013080776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014201500A (ja
Inventor
信吾 松下
信吾 松下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2013080776A priority Critical patent/JP6086787B2/ja
Publication of JP2014201500A publication Critical patent/JP2014201500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6086787B2 publication Critical patent/JP6086787B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Description

本発明は、石英ガラス系光ファイバで代表される光ファイバの製造工程のうち、光ファイバの紡糸工程の技術に関するものであり、特に、光ファイバ裸線に樹脂被覆を施すための樹脂被覆装置およびそれを用いた樹脂被覆方法に関するものである。
一般に石英ガラス系光ファイバ素線の製造装置としては、図5に示すような装置が広く使用されている。この光ファイバ素線製造装置10は、石英系ガラスからなる光ファイバ母材12を加熱溶融させるための紡糸用加熱炉14と、紡糸用加熱炉14から下方に向けて線状に引き出された光ファイバ裸線16を強制冷却するための冷却装置18と、冷却された光ファイバ裸線16を保護被覆用の樹脂により被覆するための樹脂被覆装置(コーティング装置)20と、その樹脂被覆装置20により被覆された樹脂を硬化させるために必要に応じて設けられる硬化装置22と、保護被覆用の樹脂が硬化された状態の光ファイバ素線24を引き取るための引取装置26とを備えた構成とされている。
このような光ファイバ素線製造装置によって光ファイバ素線を製造するにあたっては、光ファイバ裸線の原料となる光ファイバ母材(石英系ガラス母材)12を紡糸用加熱炉14において2000℃以上の高温に加熱して溶融させ、その紡糸用加熱炉14の下部から、高温状態で光ファイバ裸線16として伸長させながら下方に引き出し、その光ファイバ裸線16を、樹脂によりコーティング可能となる温度まで冷却装置18により冷却する。そして所要の温度まで冷却された光ファイバ裸線16には、樹脂被覆装置20において保護のための樹脂が未硬化状態で被覆され、さらにその被覆樹脂が、硬化装置22において加熱硬化あるいは紫外線硬化などの樹脂の種類に応じた適宜の硬化手段により硬化され、保護被覆層を備えた光ファイバ素線24となって、ターンプーリ28を経て引取装置26によって所定速度で引き取られる。
ところで、光ファイバ素線製造装置において一般に使用されている樹脂被覆装置は、被覆時における加圧の有無によって、オープン方式のものと加圧方式のものとに大別される。
オープン方式の樹脂被覆装置20の一例を、図6に模式的に示す。
図6において、樹脂溜め室基体31の内側には、上面側が開放された樹脂溜め室33が形成され、樹脂溜め室基体31の下端部には、樹脂溜め室33に連通する樹脂流出口35が形成されている。さらに樹脂溜め室基体31の下面側にはダイス37が連結されている。ダイス37には、樹脂溜め室33の樹脂流出口35に対応する位置にダイス孔39が形成されている。
このようなオープン方式の樹脂被覆装置20では、樹脂溜め室33に適宜被覆用の溶融状態(未硬化)の樹脂41が供給され、光ファイバ裸線16は、上方から樹脂溜め室33内の樹脂41中に浸漬され、樹脂流出口35からダイス37のダイス孔39を経て下方に引き出される。その過程で、光ファイバ裸線16の外周面に樹脂41が付着して、ダイス孔39から引き出された状態では、光ファイバ裸線16に樹脂41がコーティング(被覆)されたものとなる。このオープン方式の樹脂被覆装置では、樹脂溜め室33内の樹脂41は大気圧下に曝されているから、引取装置26(図5参照)によって引き取られる光ファイバ裸線16による牽引力に加え、大気圧および溶融樹脂の自重によって、溶融樹脂がダイス孔39から樹脂被覆装置20の外部に押し出される。
一方、加圧方式の樹脂被覆装置20の一例を、図8に模式的に示す。
図8において、図6に示されるオープン方式の樹脂被覆装置と異なる点は、樹脂溜め室33が密閉されており、加圧樹脂供給口43から樹脂溜め室33内に溶融樹脂41が大気圧より高い圧力で供給される点である。なお光ファイバ裸線16は、上方から樹脂溜め室基体31の上部に設けられたニップル45のニップル孔47を経て上方から樹脂溜め室33内に引き込まれる。
このような加圧方式の樹脂被覆装置では、主として溶融樹脂に加えられる圧力によって、溶融樹脂がダイス孔39を経て樹脂被覆装置20の外部に強制的に押し出されることになる。そのため、オープン方式の樹脂被覆装置の場合よりも、高速で樹脂溜め室33内の溶融樹脂をダイス孔39から押し出すことができる。
最近では光ファイバ製造ラインの高速化が図られ、そのため樹脂被覆装置における光ファイバ裸線16の走行速度(線速)も、高速化されるようになっている。そこで、樹脂被覆装置としても、より高速化が可能な加圧方式の樹脂被覆装置を適用することが多くなっている。
しかしながら被覆すべき樹脂の種類や粘度特性によっては、加圧方式の樹脂被覆装置によって加圧しながら高速で押し出した場合、樹脂が光ファイバ裸線の表面に十分に濡れず、そのため光ファイバ裸線の表面と被覆樹脂との密着性が十分に得られなかったり、偏肉が生じたりするなど、樹脂被覆の安定性に欠けるという問題が生じることがある。例えばフッ素系樹脂の一部のものでは、高速のせん断によって粘性が低下する傾向を示すものがあるが、このような樹脂の場合、ダイス孔39内での樹脂に対する高速のせん断力によって樹脂の粘性が低下して、加圧方式による高速の樹脂被覆装置では、安定して被覆することが困難となる。具体的には、樹脂に加えられるせん断速度を速くしていったときに、樹脂の粘度が低下し始める時のせん断速度(以下臨界せん断速度という)が1000 s-1 以下であるような樹脂を使用する場合には、加圧方式による高速の樹脂被覆装置では、安定して被覆することができない。
そこで、このような樹脂を使用する場合は、オープン方式の樹脂被覆装置を用いて、比較的低速で樹脂被覆を行なうのが通常である。
ところで、オープン方式の樹脂被覆装置では、図7に模式的に示すように、光ファイバ裸線16が樹脂溜め室33内の樹脂41中に下方に引き込まれる際に、光ファイバ裸線16の周囲に、樹脂41が循環する流れ、すなわち樹脂の対流49が生じるとともに、樹脂41と大気との間の界面(液面)に、凹状に窪むメニスカス51が形成される。
オープン方式の場合、加圧方式と異なり、樹脂溜め室33で対流が生じる部分は、大気と接触しているため、対流49によって大気が樹脂中に引き込まれ、樹脂溜め室33の樹脂中に多数の気泡53が生じてしまうのが通常である。これらの気泡53も、対流49によって樹脂溜め室33内で樹脂とともに循環する。ここで、気泡53が光ファイバ裸線16に接触していない状態では被覆状態に影響しないが、気泡同士が凝集して大きな気泡となり、メニスカス51の箇所に溜まって光ファイバ裸線16に気泡が密着すれば、メニスカス51の形状が不安定となり、その結果、樹脂溜め室33内の樹脂の流れが乱れて、被覆偏心量の増大や被覆径の変動が発生し、光ファイバの品質を低下するなどの問題が生じる。なおまた、気泡が光ファイバ裸線16の表面に付着したままダイス孔39から引き出されてしまった場合には、その気泡の部分が被覆層の欠陥となってしまうという問題もある。
上述のような樹脂溜め室31内での気泡の発生による問題を解決するため、特許文献1では次のような方法が提案されている。
すなわち特許文献1では、樹脂溜め室の中心に沿って、樹脂液面上から液面下に向かって突入するニップルを設け、ニップル先端を、対流が発生しない位置(樹脂溜め室内の下部)まで突入させることが提案されている。この方法によれば、対流に起因する大気の引き込みによる気泡の発生を回避することが可能となると考えられる。
しかしながら特許文献1で提案されているように、オープン方式の樹脂被覆装置において、樹脂の液面下に突入するニップルを設けて、光ファイバ裸線が樹脂内に突入する位置を、対流が発生し得る領域よりも下方に下げれば、実質的に樹脂が対流する領域が確保できなくなり、樹脂の対流が発生しなくなる。その結果として、樹脂被覆装置内の樹脂の流れが発達せず、光ファイバ裸線に樹脂がほとんど塗布されないまま、樹脂被覆装置を通過してしまうという問題があった。すなわち、この種の樹脂被覆装置においては、樹脂溜め室内の対流により、光ファイバ裸線の樹脂中での下降に連れて光ファイバ裸線の周囲において樹脂の下向流が生じて、光ファイバ表面と樹脂との接触時間が確保されることにより、樹脂が光ファイバ裸線の表面に十分に濡れることが可能となり、安定した被覆が可能となるのであるが、対流が十分に生じない場合、光ファイバ裸線の樹脂中での下降に連れての光ファイバ裸線の周囲の樹脂の下降流が十分に生じないことになり、その場合は、安定して樹脂を被覆することが困難となって、その後に硬化した樹脂被覆層が光ファイバ裸線表面に十分に密着していない不良品が生じてしまう。したがって特許文献1の方法は、オープン方式の樹脂被覆装置としては、実際上は適用し難いものであった。
特開昭62−52144号公報
本発明は以上の事情を背景としてなされたもので、光ファイバ裸線に対する樹脂被覆のためのオープン方式の樹脂被覆装置として、気泡の発生を少なくすると同時に、気泡による悪影響を抑制して、メニスカスの安定化を図り、これによって偏肉や被覆厚の変動が生じたりすることなく、確実かつ安定して樹脂被覆層を形成することができ、しかも特許文献1に記載の被覆装置を適用した場合の如く、光ファイバ裸線に樹脂がほとんど被覆されずに不良品が発生してしまうような事態の発生をも未然に防止しうる樹脂被覆装置を提供することを課題としている。
前述のような課題を解決するための方法について種々実験・検討を重ねた結果、オープン方式の樹脂被覆装置において、樹脂溜め室内を、光ファイバ裸線が通過する中心寄りの領域(内側領域)とその外側の領域(外側領域)とに区分する区画部材を設けて、内側領域を、樹脂の対流が生じる領域(対流領域)とするとともに、外側領域を非対流領域とし、さらに区画部材に、樹脂中の気泡を捉えてそれを外側領域の側に逃がす空隙を形成しておくことによって、前述の課題を解決し得ることを新規に見い出し、本発明をなすに至った。
このような知見を見い出すに至った経緯について、次に説明する。
オープン方式の樹脂被覆装置においては、樹脂溜め室内の対流領域が広いほど、樹脂と大気との間の界面(液面)に形成される凹状に窪むメニスカスも深くかつ広くなり、しかも対流により循環する樹脂量が増えるため、大気を巻き込みやすくなり、樹脂溜め室の樹脂中に取り込まれる気泡量が増加する。したがって樹脂内に取り込まれる気泡混入量を減少させるためには、対流領域を狭くすれば良いと考えられる。しかしながら、従来技術で示されるように、実質的に対流が発生しなくなるような状態まで対流領域を狭くしてしまえば、樹脂溜め室内での樹脂の流れが十分に発達せず、樹脂が光ファイバ裸線にほとんど塗布されないまま樹脂被覆装置を通過してしまうことがある。
そこで、本発明者等は、先ず図9に示しているように、全体として円筒状をなす区画部材55を、樹脂溜め室33内に、光ファイバ裸線16を取り囲むように光ファイバ裸線16に対し同心状に配設して、その区画部材55によって、樹脂溜め室33内の樹脂が収容される空間を、光ファイバ裸線が通過する中心寄りの領域(内側領域)33Aとその外側の領域(外側領域)33Bとに区分することを考えた。このようにすれば、内側領域33Aでは樹脂の対流49が生じる一方、外側領域33Bでは実質的に対流49が生じないことになる。すなわち、対流49が生じる領域(対流領域)は、区画部材55を設けない場合(図6、図7)と比較して格段に狭くなる。また一方、メニスカス51として樹脂の対流により凹上に窪む部分は、実質的に内側領域33A内に制限されて、区画部材55を設けない従来の場合よりも格段に小さくくなる。このことは、縦断面で見た時のメニスカス51の凹状に窪む部分の長さ(以下、これを単にメニスカスの長さと称する)が短くなる、と言い換えることができる。
そして上述のように対流領域が狭くなって、メニスカス51の長さが小さくなることによって、メニスカス51において樹脂中に引き込まれる大気の量も少なくなって、樹脂中への気泡混入量を少なくすることが可能となり、その結果、気泡による悪影響を小さくすることが可能となると考えられる。
なお、前述のように区画部材55を設けておくことによって、対流領域を狭くすることができるが、光ファイバ裸線16の牽引方向(垂直方向)への対流領域の長さはさほど短くならず、そのため光ファイバ裸線16が樹脂中で下降する際の光ファイバ裸線周囲での樹脂の下降流はある程度確保することができ、そのため特許文献1のような問題が生じることは回避し得る。
前述のように樹脂溜め室に区画部材を設けて、樹脂溜め室内を、対流が生じる内側領域と対流が実質的に生じない外側領域とに区分することによって、対流領域を狭く制限すれば、特許文献1の技術のような問題を招くことなく、樹脂中への気泡混入量を従来よりも少なくすることが可能となると考えられる。
しかしながら、対流領域を制限しても、対流領域内に生じる対流によって気泡が生じてしまうことを完全には防止できず、少量ながらもある程度は樹脂内への気泡混入が発生する。また一方、対流領域を狭くすることは、気泡が溜まるメニスカス領域を小さくすることを意味し、したがって気泡の絶対量自体は減少しても、メニスカスに溜まる気泡の密度はさほど低下しない。
そのため、長時間連続して紡糸・樹脂被覆する場合には、樹脂内に取り込まれた気泡が次第に成長し、内側領域のメニスカスに溜まることによって、メニスカス形状が次第に不安定化し、被覆の偏心や被覆径の変動を発生させてしまう可能性があることを知見した。
そこで本発明者等がさらに実験・検討を進めた結果、対流領域を制限するための区画部材に、対流領域(内側領域)で樹脂中に取り込まれた気泡を捕らえて、その気泡を区画部材の外側領域に逃がすための空隙を形成しておけば、対流領域(内側領域)のメニスカスに成長した気泡が溜まってメニスカス形状が不安定化することを防止し得ることが判明した。
すなわち、区画部材の内側領域(対流領域)において樹脂中に取り込まれた気泡は、その大部分が区画部材の空隙に捉えられ、さらにその空隙を通過して外側領域に抜け出て、
外側領域で樹脂中を浮上して大気中に放出されるが、内側領域と外側領域との間には区画部材が介在しているため、外側領域の樹脂中で浮上した気泡は、内側領域(対流領域)のメニスカスに溜まることが回避され、そのため内側領域(対流領域)のメニスカスにおいて気泡が成長してしまうことを防止でき、その結果、長時間連続して紡糸・樹脂被覆しても、安定した被覆が可能になることを見い出した。
さらに、樹脂溜め室に空隙を有する区画部材を設けておけば、対流のない領域(外側領域)に、連続操業中における樹脂補給を行なうことができる。その場合、対流しない領域から区画部材の空隙を通して内側領域(対流領域)に樹脂が供給されることになる。したがって、急激に対流領域に樹脂が流れ込むことがなくなり、対流領域内の樹脂の流れを乱すことがなく、樹脂補給時でも安定した被覆が可能になることを見い出した。
上述のように、単に樹脂溜め室に区画部材を設けて対流領域を制限するだけではなく、その区画部材に、気泡を捕らえて外側の領域(対流のない領域)に気泡を逃がすことにより、長時間連続して紡糸・樹脂被覆しても、樹脂被覆層の偏肉や被覆厚の変動、被覆層の密着不良などが生じることなく、安定した被覆が可能になることを知見し、本発明をなすに至ったのである。
したがって本発明の基本的な態様(第1の態様)による光ファイバの樹脂被覆装置は、下端にダイス孔が形成されかつ大気圧下に開放された樹脂溜め室に溶融樹脂を供給し、前記樹脂溜め室内に、溶融樹脂の液面の上方から前記ダイス孔に抜けるように光ファイバ裸線を通過させて、光ファイバ裸線に連続的に樹脂を被覆するようにした光ファイバの樹脂被覆装置において、前記樹脂溜め室に、その室内を、光ファイバ裸線の通過位置を基準として光ファイバ裸線通過位置に近い内側領域と、光ファイバ裸線通過位置に遠い外側領域とに区分する全体として筒状をなす区画部材が、光ファイバ裸線通過方向に沿って配設され、かつ前記区画部材には、その内外を貫通する空隙が形成されていることを特徴とするものである。
また本発明の第2の態様による光ファイバの樹脂被覆装置は、前記第1の態様の光ファイバの樹脂被覆装置において、前記内側領域が、光ファイバ裸線の走行に伴って樹脂溜め室内に溶融樹脂の対流が生じる対流域とされ、前記外側領域が、溶融樹脂の対流が実質的に生じない非対流域とされ、前記空隙が、対流域内の樹脂中に混入した気泡を捕捉しかつその気泡を外側領域の非対流域に逃がすものであることを特徴とするものである。
なおここで、溶融樹脂の対流が実質的に生じない非対流域とは、光ファイバ裸線の走行に伴っての溶融樹脂の循環(対流)が直接的には生じない領域であることを意味する。言い換えれば、区画部材の空隙などを通じての内側領域(対流域)からの間接的な影響による樹脂の流れ(移動)、すなわち二次的な樹脂の流れは、非対流域である外側領域にも存在するのが通常である。
また本発明の第3の態様による光ファイバの樹脂被覆装置は、前記第2の態様の光ファイバの樹脂被覆装置において、前記区画部材が、樹脂溜め室内の樹脂の液面より上方の位置から、少なくとも対流域の下端より下方の位置までカバーするように設けられていることを特徴とするものである。
さらに本発明の第4の態様の光ファイバの樹脂被覆方法は、前記第1態様の光ファイバの樹脂被覆装置を用いて光ファイバ裸線に連続的に樹脂被覆を施す方法であって、前記樹脂溜め室内の前記内側領域に溶融樹脂の対流を生じさせて、内側領域内で樹脂中に混入した気泡の少なくとも一部を、前記空隙によって捕捉しかつその気泡を外側領域に逃がしながら、樹脂被覆を行なうことを特徴とするものである。
さらに本発明の第5の態様による光ファイバの樹脂被覆方法は、前記第4態様の光ファイバの樹脂被覆方法において、被覆時における樹脂の粘度を0.1〜5.0Pa・sの範囲内とすることを特徴とするものである。
さらに本発明の第6の態様による光ファイバの樹脂被覆方法は、前記第4若しくは第5の態様の光ファイバの樹脂被覆方法において、被覆時における光ファイバ裸線の走行速度を、5〜100m/minの範囲内とすることを特徴とするものである。
本発明の樹脂被覆装置、被覆方法によれば、光ファイバ製造に使用されるオープン方式の樹脂被覆装置、被覆方法として、大気が樹脂中に巻き込まれて生じる気泡の発生量を少なくすると同時に、気泡による悪影響を抑制して、メニスカスの安定化を図り、これによって偏肉や被覆厚の変動が生じたりすることなく、確実かつ安定して樹脂被覆層を形成することができ、しかも、光ファイバ裸線に樹脂がほとんど被覆されずに不良品が発生してしまうような事態の発生をも未然に防止することができる。
本発明の一実施形態の樹脂被覆装置を示す略解的な縦断面図である。 図1に示される樹脂被覆装置における作用を説明するための略解的な縦断面図である。 図2の一部の拡大図である。 本発明の樹脂被覆装置に使用される区画部材の第1の例を示す模式的な正面図である。 本発明の樹脂被覆装置に使用される区画部材の第2の例を示す模式的な正面図である。 本発明の樹脂被覆装置に使用される区画部材の第3の例を示す模式的な正面図である。 本発明の樹脂被覆装置に使用される区画部材の第4の例を示す模式的な正面図である。 本発明の樹脂被覆装置に使用される区画部材の第5の例を示す模式的な正面図dwある。 本発明の樹脂被覆装置が適用される光ファイバ製造装置の一例の全体構成を示す略解図である。 従来のオープン方式の樹脂被覆装置の一例を示す略解的な縦断面図である。 図5に示される従来のオープン方式の樹脂被覆装置の作用を説明するための略解的な縦断面図である。 従来の加圧方式の樹脂被覆装置の一例を示す略解的な縦断面図である。 本発明の前提となる態様として、従来のオープン方式の樹脂被覆装置に、空隙のない区画部材を組み込んだ態様の樹脂被覆装置を示す略解的な縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1には本発明の一実施形態の樹脂被覆装置20を示す。なお図1において、図6に示した従来のオープン方式の樹脂被覆装置と同一の要素については図6と同一の符号を付し、その説明は省略する。
図1において、樹脂溜め室33には、全体として中空円筒状をなす区画部材57が、光ファイバ裸線16を取り囲むように光ファイバ裸線16に対し同心状に(したがって通常は軸線が垂直となるように)配設されている。この区画部材57は、図9に示した区画部材55とは異なり、中空円筒の内外を貫通する空隙59が形成されたものである。そして区画部材57は、樹脂溜め室基体31の上端部から内側に突出する1または2以上の複数の支持腕61および区画部材57の上端部の周囲に取り付けられた支持リング63を介して、樹脂溜め室33の樹脂液面よりも上方から吊り下げられ、樹脂41中に上方から浸漬されている。そして区画部材57は、その下端が、樹脂溜め室33の底部(樹脂流出口35の入口周囲部分)に近い位置に位置するように位置決めされている。
上述のような区画部材57によって、樹脂溜め室33内の樹脂41が収容される空間は、光ファイバ裸線16が通過する中心寄りの領域(内側領域)33Aとその外側の領域(外側領域)33Bとに区分される。そして内側領域33Aは樹脂の対流が生じる対流領域となり、外側領域33Bでは実質的に対流が生じない非対流領域となる。すなわち、対流が生じる領域(対流領域)は、区画部材57を設けない場合(図6、図7)と比較して格段に狭くなる。なおここで、外側領域(非対流領域)33Bでは、光ファイバ裸線の走行に伴っての溶融樹脂の循環(対流)は、直接的には生じないが、区画部材57における後述する空隙59などを通じての内側領域(対流域)33Aからの間接的な影響による樹脂の流れ(移動)、すなわち二次的な樹脂の流れは、非対流域である外側領域33Bにも生じるのが通常である。
なお、区画部材57を吊り下げて支持するための手段は、上記の支持腕61および支持リング63に限らず、任意の構成とすることができる。また本実施形態では、区画部材57は、その下端が樹脂溜め室33の底部(樹脂流出口35の入口周囲部分)から離隔しているが、後に改めて説明するように、樹脂溜め室33の底部に接することも許容される。
区画部材57に形成される空隙59は、要は、区画部材57の内側の内側領域(対流領域)33Aで樹脂41中に巻き込まれた気泡を捕捉して、その気泡を、区画部材57の外側の外側領域(非対流領域)33Bに逃がし得る(抜け出させ得る)ような形状であればよい。
具体的な空隙59の形状としては、例えば図4A〜図4Eに示すような形状を適用することができる。
図4Aの例では、全体として中空円筒状をなす区画部材57の壁部に、断面が円形の空隙59を、中空円筒の軸線方向と平行な方向および周方向に間隔を置いて多数形成している。
また図4Bの例では、全体として中空円筒状をなす区画部材57の壁部に、断面が方形状をなす空隙59を、中空円筒の軸線方向と平行な方向および周方向に間隔を置いて多数形成している。
さらに図4Cの例では、全体として中空円筒状をなす区画部材57の壁部に、中空円筒の軸線方向と平行な方向に延びるスリット状(長方形)の空隙59を、中空円筒の周方向に間隔を置いて多数形成している。
また図4Dの例では、区画部材57自体を、線材などによってコイル状とすることによって、その軸線を基準とする螺旋状の空隙59を有する構成としている。
さらに図4Eの例では、区画部材57の周壁部を網(メッシュ)で構成することによって、その網目を空隙59としている。
その他、種々の空隙形状を適用することができ、要は内側領域(対流領域)33Aの気泡を捉えて、外側領域33Bに逃がし得るような空隙形状であれば良い。
なお、図4A〜図4Eは、飽くまで空隙形状を説明するための模式図にすぎず、図4A〜図4Eにおける空隙の寸法、数は実際とは異なっている場合があることはもちろんである。
なお区画部材57の材料は特に限定されず、溶融樹脂の温度で変形することがなく、かつ溶融樹脂と反応しない材料であれば、種々の材料を使用することができ、例えばステンレス鋼や真鍮などを用いることができる。
上述のように樹脂溜め室33内に区画部材57を設けて、樹脂が収容される空間を、光ファイバ裸線16が通過する中心寄りの領域(内側領域)33Aとその外側の領域(外側領域)33Bとに区分すれば、図2に示しているように、内側領域33Aでは樹脂の対流49が生じる一方、外側領域33Bでは実質的に対流が生じないことになる。この点は、図9に示した場合と同様である。すなわち、対流49が生じる領域(対流領域:内側領域33A)は、区画部材55を設けない場合と比較して格段に狭くなる。また一方、メニスカス51として樹脂の対流49により凹上に窪む部分は、実質的に内側領域33A内に制限されて、従来よりも格段に小さくなる。すなわちメニスカス51の長さが短くなる。
そして上述のように対流領域が狭くなって、メニスカス51の長さが小さくなることによって、メニスカス51において樹脂中に引き込まれる大気の量も少なくなって、樹脂中への気泡混入量を少なくすることが可能となり、その結果、気泡による悪影響を小さくすることが可能となる。
なお、前述のように区画部材57を設けることによって、対流領域を狭くすることができるが、光ファイバ裸線16の牽引方向(垂直方向)への対流領域の長さはさほど短くならず、そのため光ファイバ裸線16が樹脂中で下降する際の光ファイバ裸線周囲での樹脂の下降流はある程度確保することができ、そのため特許文献1のような問題が生じることを回避できることは、図9に示した場合と同様である。
さらに本発明の場合、単に区画部材を設けるだけではなく、特に区画部材57に空隙59を形成しているため、図3に拡大して模式的に示しているように、対流領域(内側領域33A)で樹脂41中に取り込まれた気泡53を、空隙59の部分で捕らえて、その気泡53を区画部材57の外側領域33Bに逃がすことができる。外側領域33Bに逃げた気泡53は、外側領域33B中において樹脂中を浮上して大気中に放出される。内側領域33Aと外側領域33Bとの間には区画部材57が介在しているため、外側領域33Aの樹脂中で浮上した気泡53は、内側領域(対流領域)33Aのメニスカス51に溜まることが回避される。したがって凹状に窪んだ内側領域(対流領域)33A内のメニスカス51に、凝集・成長した大きな気泡が溜まってメニスカス形状が不安定化することが有効に防止される。
さらに、上述のように樹脂溜め室33に空隙59を有する区画部材57を設けておけば、実質的に対流がない領域(外側領域33B)に、連続操業中における樹脂補給を行なうことができる。その場合、対流しない外側領域33Aから区画部材57の空隙59を通して内側領域(対流領域)33Aに樹脂が供給されることになる。したがって、急激に対流領域に樹脂が流れ込むことがなくなり、対流領域内の樹脂の流れを乱すことがなく、樹脂補給時でも安定した被覆が可能になる。
さらに区画部材57、空隙59の好ましい態様について説明する。
先ず、区画部材57の内径は、5mm以上、20mm以下の範囲内が好ましい。言い換えれば、対流領域である内側領域33Aの直径を5mm以上、20mm以下の範囲内とすることが好ましい。内側領域(対流領域)33Aの径が5mm未満では、対流領域が狭すぎて、光ファイバ裸線牽引方向に沿っての樹脂の対流の長さを確保することが困難となり、その結果、光ファイバ裸線に樹脂が十分に濡れずに、被覆不良が生じるおそれがある。一方、内側領域(対流領域)33Aの径が20mmを越えれば、対流域が広すぎて、区画部材によって対流域を制限する効果が小さくなり、メニスカス形状が不安定化して、長時間連続して紡糸・樹脂被覆を行なった場合には、樹脂被覆層の偏肉や被覆厚の変動などが生じてしまう可能性がある。
次に区画部材57に形成される空隙59の寸法Sは、0.5mm以上、2.0mm以下であることが望ましい。空隙59の寸法Sが0.5mm未満である場合には、実質的に空隙がない状態と同じとなり、内側領域(対流領域)33A内において樹脂中に取り込まれた気泡を効果的に捕捉することができない。また、2.0mm以上の場合には、内側領域(対流領域)33A内において樹脂中に取り込まれた気泡が、対流により区画部材57の内壁面に沿って上昇する際に、空隙59に補足されずに通過してしまい、区画部材57の外側(外側領域33B)に気泡を逃がす効果が十分に得られなくなるおそれがある。
なおここで空隙59の寸法Sとは、空隙59の断面形状が真円や等方形状でない場合には、その短径方向の幅を意味する。例えば、空隙形状が図4Aに示すように円形の場合には、その円の直径が空隙59の寸法Sに相当するが、空隙形状が楕円形である場合(図示せず)には、その楕円の短径が空隙59の寸法Sに相当する。
また空隙形状が図4Bに示すように正方形の場合には、その一辺の長さが空隙59の寸法Sに相当するが、空隙形状が長方形の場合(例えば図4Cの場合など)には、その短片の長さが空隙59の寸法Sに相当する。
さらに、図4Dに示すように空隙59の形状が螺旋状である場合には、その螺旋状空隙の幅が空隙59の寸法Sに相当する。
また図4Eに示すように空隙59が網目である場合には、その網目の大きさが空隙59の寸法Sに相当する。
また区画部材57における空隙59の比率、すなわち空隙率を、区画部材57の内周面の面積に対する空隙59の断面積の合計の比率と定義すれば、その空隙率は、通常は30〜70%の範囲内とすることが望ましい。空隙率が30%未満では、実質的に空隙がない状態に近くなり、内側領域(対流領域)33A内において樹脂中に取り込まれた気泡を効果的に捕捉することができなくなるおそれがある。一方空隙率が70%を越えれば、内側領域33A内の対流が外側領域33Aにまで影響を及ぼして、外側領域33Aにも対流が発生してしまって、区画部材57を設けた効果が小さくなるおそれがある。なお一般には、空隙率は50%前後とすればよい。
さらに空隙59の数は特に限定されず、要は、区画部材57の全周にわたって、ほぼ均一に形成されていればよい。すなわち、図4Dに示すように空隙59が螺旋状である場合は、一つの空隙59によって区画部材57の全周をカバーするから、空隙59の数は一つで良いことになる。一方、図4A〜図4C、図4Eに示す場合は、区画部材57の全周にわたって、望ましくは等ピッチで多数の空隙59を形成しておけば良い。
区画部材57の配設位置については、その上端が樹脂溜め室33内における溶融樹脂41の液面より上方に位置し、かつ下端が、紡糸・樹脂被覆の操業時において内側領域33A内に実際に生じる対流域の下端よりも下方に位置していれば良い。
但し、紡糸・樹脂被覆の操業時においては、被覆の進行に伴って、樹脂溜め室33内の樹脂液面も下がって行き、それに伴って、内側領域33A内の実際の対流域も次第に降下することになる。したがって、実際の操業時における対流域の最下降位置を予測して、その最下降位置で対流域の下端までカバーし得るように、区画部材の下端位置を定めることが望ましい。その場合、区画部材59の下端が樹脂溜め室33の底部(樹脂流出口35の入口周囲部分)に接しても構わない。
なお上記の区画部材57の配設位置についての説明では、区画部材57の上端から下端までにわたって均一に空隙59が形成されているものとして説明したが、上端部分および/または下端部分に空隙が形成されていない場合は、要は空隙が形成されている領域の位置が、上記の配設位置の好ましい条件を満たすように定めればよい。すなわち、区画部材57における空隙59が形成されている領域につぃて、その領域の上端が溶融樹脂41の液面より上方に位置し、かつ下端が、紡糸・樹脂被覆の操業時において内側領域33A内に実際に生じる対流域の下端よりも下方に位置していれば良い。
本発明の樹脂被覆装置を用いて、実際に紡糸・樹脂被覆を行なう場合、樹脂被覆時の粘度が0.1〜5.0Pa・sの範囲内の樹脂を対象とし、かつ光ファイバ裸線の走行速度(線速)が5〜100m/minの範囲ないである場合に、本発明の効果を最大限に発揮することができる。すなわち、オープン方式の樹脂被覆装置においては、樹脂の対流に伴う樹脂溜め部への気泡混入量は、対流領域の広さのみならず、使用する樹脂の粘度と線速によっても変化する。したがって樹脂の粘度や線速によっては、本発明の効果が十分に得られないか、または実操業への適用が困難となることもある。そこで、樹脂粘度および線速の影響について次に説明する。
粘度が0.1Pa・s未満であるような低粘度の樹脂では、樹脂中に気泡が混入しても、樹脂中に長くはとどまらず、気泡が成長することもはないため、気泡混入による問題は発生しない。一方、粘度が5.0Pa・sを超えるような樹脂の場合には、樹脂中に混入した気泡は、樹脂溜め室上部から抜け出ることがほとんどなくなり、樹脂内に混入した気泡は光ファイバ素線の樹脂被覆層中に取り込まれて、被覆層の欠陥となってしまうから、樹脂の温度調整などによって被覆時の樹脂粘度を5.0Pa・s以下となるように調整することが望ましい。以上の理由により、本発明の樹脂被覆装置を用いて実際に樹脂被覆方法を実施する際の樹脂の粘度は、被覆時において0.1〜5.0Pa・sの範囲内とすることが好ましい。
次に線速については、5mm/min未満の低速領域の場合、樹脂溜め室内で生じるメニスカスが短くなり、メニスカス形状も十分に安定化されるため、樹脂中に気泡が混入することがほとんどなくなり、そのため気泡混入による問題は発生しないが、生産性が極端に低下することになるため、現実的ではない。一方、線速が100mm/minを超えるような高速領域では、メニスカスが長くなって、気泡が混入しやすくなるとともに、樹脂中に混入した気泡が光ファイバ近傍から離脱しにくくなり、その結果、光ファイバ素線の被覆中に気泡が取り込まれやすくなり、被覆層に欠陥が生じやすくなってしまう。したがって、100mm/minを超えるような高速領域においては、オープン方式の樹脂被覆装置を適用することは現実的ではない。以上の理由により、本発明の樹脂被覆装置を用いて実際に樹脂被覆方法を実施する際の光ファイバ裸線の線速は5〜100m/minの範囲内とすることが好ましい。
以下に本発明の実施例を、比較例および参考例とともに説明する
実施例1:
図4Dに示すような螺旋状の空隙を有する真鍮製の区画部材を組み込んだ図1に示すオープン方式の樹脂被覆装置を用い、図5に示す光ファイバ製造装置により、線径125μmの石英系光ファイバ裸線を連続的に紡糸しながら、光ファイバ裸線をフッ素系樹脂によって連続的に被覆し、光ファイバ素線を製造する実験を行なった。この実施例1では、樹脂粘度は1.0Pa・s、線速は60m/minの条件とした。また区画部材の内径は5mm、空隙の寸法Sは0.5mm、空隙率は50%とした。
連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例2:
区画部材として、内径が5mm、空隙の寸法Sが2.0mm、空隙率が70%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。なお区画部材の空隙形状も、実施例1と同様に螺旋状であり、以下の実施例3〜実施例17も同様である。
連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例3:
区画部材として、内径が20mm、空隙の寸法Sが0.5mm、空隙率が30%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例4:
区画部材として、内径が20mm、空隙の寸法Sが2.0mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例5:
樹脂粘度1.0Pa・s、線速100m/minの条件とした点以外は、実施例4と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例6:
樹脂粘度0.1Pa・s、線速100m/minの条件とした点以外は、実施例4と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内で気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例7:
樹脂粘度5.0Pa・s、線速100m/minの条件とした点以外は、実施例4と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例8:
樹脂粘度5.0Pa・s、線速5m/minの条件とした点以外は、実施例4と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
実施例9:
樹脂粘度0.1Pa・s、線速5m/minの条件とした点以外は、実施例4と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。連続して10kmの長さにわたって樹脂被覆を行なったが、区画部材の内側の対流領域内の気泡は成長せず、光ファイバ裸線へ気泡が付着することもなく、被覆径の変動も生じていないことが確認された。また、作製した光ファイバ素線の被覆偏心量にも変化は認められなかった。
比較例1:
区画部材を使用しない点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して1kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分は外観不良となっていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
比較例2:
図9に示すように、区画部材として空隙のない単純な円筒状のもの(内径5mm)を用いて、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
この場合は、連続被覆を開始して1kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分は外観不良となっていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
実施例10:
区画部材として、内径が5mm、空隙の寸法Sが0.4mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して7kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には、外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例10の場合、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
実施例11:
区画部材として、内径が5mm、空隙の寸法Sが2.3mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して8kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜まり部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には、外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例11の場合、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
実施例12:
区画部材として、内径が20mm、空隙の寸法Sが0.4mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して6kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例12の場合も、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
実施例13:
区画部材として、内径が20mm、空隙の寸法Sが2.3mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して8kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例13の場合も、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
実施例14:
区画部材として、内径が4mm、空隙の寸法Sが0.5mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して7kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例14の場合も、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
実施例15:
区画部材として、内径が4mm、空隙の寸法Sが2.0mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して7kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例15の場合も、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
実施例16:
区画部材として、内径が23mm、空隙の寸法Sが0.5mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して5kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例16の場合も、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
実施例17:
区画部材として、内径が23mm、空隙の寸法Sが2.0mm、空隙率が50%のものを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で、連続して紡糸・樹脂被覆を行なった。
連続被覆を開始して5kmが過ぎたところで、光ファイバ裸線に気泡が付着した影響と思われる被覆径変動が発生した。被覆径変動が発生している状態で樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、気泡が樹脂メニスカス部に付着し、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線の外観を確認したところ、被覆径変動が発生した部分には外観不良が生じていた。また被覆偏心量を測定したところ、被覆径変動が発生していなかった部分に比べ、偏心量が大きくなっていた。
なおこの実施例17の場合も、実施例1と比較すれば、気泡が樹脂メニスカス部に付着しやすいため、長尺紡糸を実施すると、外観不良が生じ、また被覆径変動、偏肉が生じたが、区画部材を用いなかった比較例1、および空隙のない区画部材を用いた比較例2と比べれば、外観不良などが発生するまでの紡糸長が長くなっており、その点で優れていることが明らかである。
参考例1:
樹脂粘度1.0Pa・s、線速150m/minの条件とした以外は、実施例4と同様にして紡糸・連続樹脂被覆を実施した。連続樹脂被覆を開始して、線速が150mm/minとなった段階でコート変動が定常的に発生しており、樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、メニスカス形状が不安定になっていた。紡糸した素線を観察したところ、樹脂被覆層内に泡の混入が認められた。
参考例2:
樹脂粘度10.0Pa・s、線速60m/minの条件とした以外は、実施例4と同様にして紡糸・連続樹脂被覆を実施した。連続樹脂被覆を開始して、1kmたったところで、樹脂被覆装置内の樹脂溜め部を確認したところ、対流領域内に多数の気泡が確認された。作製した光ファイバ素線の観察を実施したところ、樹脂被覆層内に泡の混入が認められた。
以上、本発明の好ましい実施形態、実施例を説明したが、本発明はこれらの実施形態、実施例に限定されないことはもちろんである。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
16・・・光ファイバ裸線、20・・・樹脂被覆装置、31・・・樹脂溜め室基体、33・・・樹脂溜め室、33A・・・内側領域(対流領域)、33B・・・外側領域、39・・・ダイス孔、41・・・樹脂、49・・・対流、51・・・メニスカス、53・・・気泡、57・・・区画部材、59・・・空隙。

Claims (6)

  1. 下端にダイス孔が形成されかつ大気圧下に開放された樹脂溜め室に溶融樹脂を供給し、前記樹脂溜め室内に、溶融樹脂の液面の上方から前記ダイス孔に抜けるように光ファイバ裸線を通過させて、光ファイバ裸線に連続的に樹脂を被覆するようにした光ファイバの樹脂被覆装置において、
    前記樹脂溜め室に、その室内を、光ファイバ裸線の通過位置を基準として光ファイバ裸線通過位置に近い内側領域と、光ファイバ裸線通過位置に遠い外側領域とに区分する全体として筒状をなす区画部材が、光ファイバ裸線通過方向に沿って配設され、かつ前記区画部材には、その内外を貫通する空隙が形成されており、
    前記内側領域が、光ファイバ裸線の走行に伴って樹脂溜め室内に溶融樹脂の対流が生じる対流域とされ、前記外側領域が、溶融樹脂の対流が実質的に生じない非対流域とされ、前記空隙が、対流域内の樹脂中に混入した気泡を捕捉しかつその気泡を外側領域の非体流域に逃がすものである
    ことを特徴とする光ファイバの樹脂被覆装置。
  2. 前記区画部材が、樹脂溜め室内の樹脂の液面より上方の位置から、少なくとも対流域の下端より下方の位置までカバーするように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの樹脂被覆装置。
  3. 請求項1に記載の光ファイバの樹脂被覆装置を用いて光ファイバ裸線に連続的に樹脂被覆を施す方法であって、
    前記樹脂溜め室内の前記内側領域に溶融樹脂の対流を生じさせて、内側領域内で樹脂中に混入した気泡の少なくとも一部を、前記空隙によって捕捉しかつその気泡を外側領域に逃がしながら、樹脂被覆を行なうことを特徴とする光ファイバの樹脂被覆方法。
  4. 前記空隙の寸法は、0.5mm〜2.0mmであることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバの樹脂被覆方法。
  5. 被覆時における樹脂の粘度を0.1〜5.0Pa・sの範囲内とすることを特徴とする請求項3、請求項4のいずれかの請求項に記載の光ファイバの樹脂被覆方法。
  6. 被覆時における光ファイバ裸線の走行速度を、5〜100m/minの範囲内とすることを特徴とする請求項3、請求項4、請求項5のいずれかの請求項に記載の光ファイバの樹脂被覆方法。
JP2013080776A 2013-04-08 2013-04-08 光ファイバの樹脂被覆装置および樹脂被覆方法 Active JP6086787B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013080776A JP6086787B2 (ja) 2013-04-08 2013-04-08 光ファイバの樹脂被覆装置および樹脂被覆方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013080776A JP6086787B2 (ja) 2013-04-08 2013-04-08 光ファイバの樹脂被覆装置および樹脂被覆方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014201500A JP2014201500A (ja) 2014-10-27
JP6086787B2 true JP6086787B2 (ja) 2017-03-01

Family

ID=52352271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013080776A Active JP6086787B2 (ja) 2013-04-08 2013-04-08 光ファイバの樹脂被覆装置および樹脂被覆方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6086787B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6612964B1 (ja) * 2018-12-27 2019-11-27 株式会社フジクラ 光ファイバの製造方法及び光ファイバの製造装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4246299A (en) * 1979-06-07 1981-01-20 Corning Glass Works Method of coating optical waveguide filaments
US4349587A (en) * 1981-03-12 1982-09-14 Bell Telephone Laboratories, Incorporated Method for coating fiber waveguides
JPS59121139A (ja) * 1982-12-27 1984-07-13 Hitachi Cable Ltd 光フアイバの被覆方法
US4531959A (en) * 1984-10-04 1985-07-30 Corning Glass Works Method and apparatus for coating optical fibers
JPS61183153A (ja) * 1985-02-07 1986-08-15 Furukawa Electric Co Ltd:The 光フアイバの樹脂被覆方法及び装置
FR2791664B1 (fr) * 1999-04-01 2002-03-15 Cit Alcatel Dispositif pour le gainage d'une fibre

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014201500A (ja) 2014-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5250630B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法
US9798080B2 (en) Method and apparatus for fabrication of metal-coated optical fiber, and the resulting optical fiber
JPWO2010119696A1 (ja) 光ファイバ素線の製造方法
JP6086787B2 (ja) 光ファイバの樹脂被覆装置および樹脂被覆方法
US8464554B2 (en) Method for stabilizing a column of molten material
JP2007119973A (ja) 乾湿式紡糸装置及び乾湿式紡糸方法
JP4598607B2 (ja) 乾湿式紡糸方法及びその装置
JP5771736B1 (ja) 光ファイバ素線の製造方法および製造装置
CN107604450A (zh) 一种熔融静电纺丝装置
JP2008303462A (ja) 液体法によって繊維を金属で被覆するための方法および装置
JP2006336152A (ja) 乾湿式紡糸装置
CN103741235B (zh) 一种聚合物单丝的液体冷却成型装置
CN107810286B (zh) 用于在金属熔浴中转向或引导待镀层的金属带材的辊
JP2013203621A (ja) 光ファイバ用線引炉および線引方法
JP2009179924A (ja) 乾湿式紡糸装置
JP4459858B2 (ja) 光ファイバ素線の製造方法および光ファイバ素線の製造装置
JP2016160555A (ja) 炭素繊維の製造方法
JP4983559B2 (ja) 金属被覆光ファイバの製造方法
CN203807609U (zh) 一种熔丝张力控制结构
CN102762758B (zh) 用液体工艺获得厚金属鞘包覆的陶瓷纤维的设备
JP4043841B2 (ja) 樹脂被覆光ファイバの製造方法とそれに用いる装置
JP2011058051A (ja) 線材の溶融めっき方法
JP5961653B2 (ja) 光ファイバ素線の製造方法および光ファイバ素線製造装置
CN104711688B (zh) 一种熔丝空气隧道生成喷头
JP5276037B2 (ja) 光ファイバ用母材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170131

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6086787

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250