JP6086719B2 - 光音響顕微鏡 - Google Patents
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本発明は、光音響顕微鏡に関するものである。
光音響波とは、物質に吸収波長域の光を照射した際に生じる熱弾性過程にて発生する弾性波の一種である。そのため、光音響波は、吸収特性をイメージングする手法として注目されている。また、光音響波は、超音波の一種で、光に比べて散乱の影響を受けにくい特徴を有していることから、生体内部のイメージング手段として適用されている。
光音響波を検出信号としてイメージングに適用する光音響顕微鏡では、観察対象物の吸収波長域に合わせたパルス光を励起光として用い、該励起光を対物レンズにより集光して標本内を集光スポットにより走査し、これにより各集光スポット位置で発生する光音響波をトランスデューサ等で検出する手法が用いられている。かかる光音響顕微鏡によると、標本を集光スポットで走査した際に、集光スポット位置に吸収物質が存在すると光音響波が発生するので、その光音響波を検出することにより、標本内の吸収特性をイメージングすることができる。
このような光音響顕微鏡として、例えば特許文献1に開示のものが知られている。図6は、特許文献1に開示された光音響顕微鏡を示すものである。図6において、図示しないレーザパルス光源からの励起光Lは、集光レンズ101、ピンホール102、振動ミラー103、対物レンズ104、補正レンズ105、二等辺プリズム106、シリコンオイル層107、菱形プリズム108及び音響レンズ109を経て標本Sの内部に集光される。また、励起光Lの照射により標本S内の集光位置から発生する光音響波Uは、音響レンズ109により集波されて波面変換され、菱形プリズム108内で反射されて超音波トランスデューサ110で検出される。
図6において、二等辺プリズム106及び菱形プリズム108は、シリコンオイル層107を介して結合されている。音響レンズ109は、光学レンズの光軸に相当する音軸が対物レンズ104の光軸と一致し、かつ音響レンズ109の焦点位置と対物レンズ104の焦点位置とが一致するように菱形プリズム108に接合されている。超音波トランスデューサ110は、音響レンズ109の焦点からの光音響波Uの波面が、音響レンズ109により平面波に変換されて、超音波トランスデューサ110の検出面に垂直に入射するように菱形プリズム108に接合されている。また、標本Sは、液体に浸漬される。
図6に示した構成の光音響顕微鏡では、振動ミラー103を振動させることにより、標本Sに照射される励起光Lを偏向して、標本Sを励起光Lの集光スポットで走査する。しかしながら、振動ミラー103により励起光Lを偏向すると、音響レンズ109の焦点位置からずれて照射される集光スポットにより発生する光音響波Uは、音響レンズ109で波面変換された後、超音波トランスデューサ110の検出面に対して傾いて入射することになる。
ここで、超音波トランスデューサ110は、平面波が垂直に入射する場合に検出感度がもっとも高くなるように設定される。そのため、振動ミラー103による標本Sの走査範囲を広くしようとすると、超音波トランスデューサ110に入射する光音響波Uの最大傾きが大きくなって検出精度が低下することになる。なお、標本Sからの光音響波Uが超音波トランスデューサ110に常に垂直に入射するように、振動ミラー103による走査に代えて、対物レンズ104を含む励起光Lの入射系及び音響レンズ109を含む光音響波Uの検出系と、標本Sを載置する標本ステージとを相対的に移動させることが想定される。しかし、この場合は、走査に時間がかかることになる。
本発明は、かかる観点に鑑みてなされたもので、高速走査が可能で、かつ広い走査範囲に亘って検出精度を向上できる光音響顕微鏡を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成する本発明に係る光音響顕微鏡は、
励起光を標本に照射させる対物レンズと、
前記励起光を偏向して前記標本を走査させる光走査部と、
前記励起光の照射により前記標本から発生される光音響波の波面を変換する音響レンズと、
前記音響レンズからの前記光音響波を検出する光音響波検出部と、
前記音響レンズ及び前記光音響波検出部の少なくとも一方を変位させる駆動部と、
前記光走査部による前記励起光の走査に同期して、前記光音響波検出部に前記光音響波が垂直に入射するように前記駆動部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするものである。
励起光を標本に照射させる対物レンズと、
前記励起光を偏向して前記標本を走査させる光走査部と、
前記励起光の照射により前記標本から発生される光音響波の波面を変換する音響レンズと、
前記音響レンズからの前記光音響波を検出する光音響波検出部と、
前記音響レンズ及び前記光音響波検出部の少なくとも一方を変位させる駆動部と、
前記光走査部による前記励起光の走査に同期して、前記光音響波検出部に前記光音響波が垂直に入射するように前記駆動部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、高速走査が可能で、かつ広い走査範囲に亘って検出精度を向上できる光音響顕微鏡を提供することができる。
以下、本発明のある態様に係る実施の形態について、図を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、第1実施の形態に係る光音響顕微鏡の要部の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る光音響顕微鏡は、パルス光源10から射出される励起光Lを、光走査部11により偏向して、対物レンズ12により光音響波反射部13及び音響レンズ14を経て標本S内に集光スポットとして照射させる。また、標本Sから発生する光音響波Uは、音響レンズ14により集波されて平面波に波面変換された後、光音響波反射部13により励起光Lの光路とは異なる方向に反射されて光音響波検出部15により検出される。
図1は、第1実施の形態に係る光音響顕微鏡の要部の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る光音響顕微鏡は、パルス光源10から射出される励起光Lを、光走査部11により偏向して、対物レンズ12により光音響波反射部13及び音響レンズ14を経て標本S内に集光スポットとして照射させる。また、標本Sから発生する光音響波Uは、音響レンズ14により集波されて平面波に波面変換された後、光音響波反射部13により励起光Lの光路とは異なる方向に反射されて光音響波検出部15により検出される。
パルス光源10は、例えば、標本Sが生体で、生体内の血管をイメージングする場合、ヘモグロビンの吸収波長の励起光Lを射出する。なお、観察対象は血管に限定するものではなく、メラニン等の内因性物質のイメージングに適用することが可能である。この際、励起光Lは対象となる物質の吸収波長域の光を用いればよい。また、蛍光体や金属ナノ粒子等の外因性物質のイメージングに適用することも可能である。この際、励起光Lは、蛍光体の場合には対象となる蛍光体の吸収波長域の光を、金属ナノ粒子の場合には対象となる金属ナノ粒子の共鳴波長域の光をそれぞれ用いればよい。また、標本S内に複数の吸収体が存在する場合には、観察対象物の特徴的な吸収スペクトルのピークの波長の光を用いるのが望ましい。パルス光源10は、制御部20によりパルス光の発光タイミングが制御される。
光走査部11は、例えば、2個のガルバノミラーを有し、標本S内を励起光Lの集光スポットにより二次元走査するように、制御部20によりパルス光源10の発光タイミングに同期して駆動制御される。
対物レンズ12は、焦点距離の異なるものが適宜選択されて装着される。
光音響波反射部13は、2個の直角三角プリズム13a、13bを有し、それらの斜面同士が光音響波反射部材13cにより結合されて構成される。光音響波反射部材13cは、励起光Lに対しては透明で、音響レンズ14側の直角三角プリズム13bに対しては、音響インピーダンスが異なる部材、例えばシリコンオイル、あるいは空気からなる。直角三角プリズム13bの音響インピーダンスと、光音響波反射部材13cの音響インピーダンスと、の差が所定の関係を満たすため、光音響波Uは、光音響波反射部材13cによって反射される。
音響レンズ14は、光学レンズの光軸に相当する音軸Aが、対物レンズ12の光軸Oと同軸となるように、直角三角プリズム13bの励起光Lの射出面に接合して配置される。音響レンズ14の焦点位置は、対物レンズ12の焦点位置と略一致している。これにより、標本Sの励起光Lの集光スポット位置から発生する光音響波Uは、音響レンズ14により平面波に変換されて直角三角プリズム13bに入射される。そして、光音響波Uは、直角三角プリズム13bと光音響波反射部材13cとの境界面で、励起光Lの光路と異なる方向に反射されて直角三角プリズム13bから射出され、光音響波検出部15により検出される。なお、少なくとも対物レンズ12と標本Sとの間、及び直角三角プリズム13bと光音響波検出部15との間には、光音響波Uが伝播し易い水やグリセリン等の光音響波伝達媒質が充填されるのが好ましい。
光音響波検出部15は、例えば、超音波トランスデューサからなる。本実施の形態において、光音響波検出部15は、駆動部21により変位可能に構成される。駆動部21は、例えばジンバルアクチュエータを備え、光走査部11による励起光Lの走査に同期して、光音響波検出部15に光音響波Uが垂直に入射するように、制御部20からの制御量に基づいて音響レンズ14の音軸Aに対する光音響波検出部15の検出面15aの傾きを制御する。
制御部20は、光音響顕微鏡の全体の動作を制御する。制御部20には、記憶部22が接続される。記憶部22には、当該光音響顕微鏡に装着可能な対物レンズの焦点距離に対応して、光走査部11による励起光Lの走査に同期した駆動部21の制御量、つまり光音響波検出部15の検出面15aの変位量がデータベース化されて記憶される。ここで、変位量は、検出面15aの傾き方向及び傾き量を含む。そして、制御部20は、装着された対物レンズ12の焦点距離に対応する制御量(変位量)を記憶部22から読み出して、駆動部21を光走査部11による励起光Lの走査に同期して制御する。また、記憶部22には、必要に応じて制御部20による動作プログラム等が記憶される。なお、記憶部22は、制御部20の内蔵メモリであってもよい。
また、制御部20には、信号処理部23が接続される。信号処理部23は、制御部20による光走査部11の駆動に同期して、すなわち標本Sを対物レンズ12の光軸Oと直交する平面内で二次元走査する際の励起光Lの照射タイミングに同期して、光音響波検出部15から得られる出力信号に基づいて、励起光Lの照射位置と出力信号の対応関係をデータ化する。例えば、励起光Lの照射位置と、取得した信号強度と、を対応付けても良いし、励起光Lの照射位置と、取得した出力波形と、を対応付けてもよい。また、標本Sの走査面のデータを画像化する場合には、信号処理部23にて画像化され、図示しないが、例えば画像記憶部に記憶されてモニタに表示される。なお、信号処理部23は、制御部20に内蔵されてもよい。
本実施の形態に係る光音響顕微鏡によると、光走査部11による励起光Lの走査に同期して、標本Sからの光音響波Uの平面波が、光音響波検出部15の検出面15aに垂直に入射するように、検出面15aの傾きが制御される。すなわち、励起光Lの集光スポットが音響レンズ14のほぼ焦点位置に形成される光走査部11の駆動位置では、光音響波検出部15の検出面15aが、図2(a)に部分拡大図を示すように、音響レンズ14の音軸Aに対して直交するように制御される。また、励起光Lの集光スポットが音響レンズ14の焦点位置から離間して形成される光走査部11の駆動位置では、光音響波検出部15の検出面15aが、図2(b)に部分拡大図を示すように、音響レンズ14の音軸Aに対して傾斜するように制御される。ここで、音軸Aに対する検出面15aの変位量、つまり検出面15aの傾き量及び傾き方向は、音響レンズ14の焦点位置からの集光スポットの離間距離及び離間方向、つまり対物レンズ12の焦点位置からの集光スポットの離間距離及び離間方向に応じて変化する。
したがって、本実施の形態に係る光音響顕微鏡によれば、標本Sの広い走査範囲に亘って、標本Sからの光音響波Uの検出精度を向上することができる。また、光走査部11により励起光Lを偏向して標本Sを走査するので、高速走査が可能となる。また、装着可能な対物レンズの焦点距離に対応する駆動部21の制御量を記憶部22に記憶するようにしたので、種々の焦点距離の対物レンズの使用に容易に対処することが可能となる。
(第2実施の形態)
図3は、第2実施の形態に係る光音響顕微鏡の要部の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る光音響顕微鏡は、図1に示した光音響顕微鏡の構成において、光音響波検出部15が固定的に配置される。また、音響レンズ14は、直角三角プリズム13bの光音響波Uの射出面に変位可能に接合され、該射出面内でつまり音軸Aと直交する平面内で、駆動部31により移動される。駆動部31は、例えば、2個のピエゾアクチュエータ又は2個のステッピングモータを備え、制御部20(図1参照)からの制御量に基づいて、標本Sの励起光Lによる二次元走査方向に対応する二次元方向に音響レンズ14を移動させる。光音響波検出部15は、検出面15aが音響レンズ14の音軸と直交するように配置される。その他の構成は第1実施の形態と同様であるので、図1に示した構成要素と同一作用を成す構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する。なお、図3では、図面を明瞭とするため、図1に示した制御部20、記憶部22、信号処理部23の図示を省略している。
図3は、第2実施の形態に係る光音響顕微鏡の要部の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る光音響顕微鏡は、図1に示した光音響顕微鏡の構成において、光音響波検出部15が固定的に配置される。また、音響レンズ14は、直角三角プリズム13bの光音響波Uの射出面に変位可能に接合され、該射出面内でつまり音軸Aと直交する平面内で、駆動部31により移動される。駆動部31は、例えば、2個のピエゾアクチュエータ又は2個のステッピングモータを備え、制御部20(図1参照)からの制御量に基づいて、標本Sの励起光Lによる二次元走査方向に対応する二次元方向に音響レンズ14を移動させる。光音響波検出部15は、検出面15aが音響レンズ14の音軸と直交するように配置される。その他の構成は第1実施の形態と同様であるので、図1に示した構成要素と同一作用を成す構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する。なお、図3では、図面を明瞭とするため、図1に示した制御部20、記憶部22、信号処理部23の図示を省略している。
本実施の形態に係る光音響顕微鏡においては、光走査部11による励起光Lの走査に同期して、標本Sからの光音響波Uの平面波が、光音響波検出部15の検出面15aに垂直に入射するように、駆動部31により音響レンズ14が音軸Aと直交する平面内で移動される。すなわち、励起光Lの集光スポットが対物レンズ12の光軸O上に形成される光走査部11の駆動位置では、音響レンズ14の焦点位置が、図4(a)に部分拡大図を示すように、励起光Lの集光スポット位置SPに一致するように、音響レンズ14が制御される。また、励起光Lの集光スポットが対物レンズ12の光軸Oから離間して形成される光走査部11の駆動位置では、音響レンズ14の焦点位置が、図4(b)に部分拡大図を示すように、光軸Oから離間した励起光Lの集光スポット位置SPに一致するように、音響レンズ14が制御される。つまり、本実施の形態においては、光走査部11による励起光Lの走査に同期して、音響レンズ14の焦点位置が、励起光Lの集光スポット位置SPに一致するように、音響レンズ14が駆動部31により音軸Aと直交する平面内で二次元方向に移動される。
したがって、本実施の形態に係る光音響顕微鏡においても、第1実施の形態に係る光音響顕微鏡と同様の効果が得られる。
(第3実施の形態)
図5は、第3実施の形態に係る光音響顕微鏡の要部の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る光音響顕微鏡は、図1に示した光音響顕微鏡の構成において、光音響波検出部15が、音響レンズ14の音軸Aと検出面15aが直交するように、直角三角プリズム13bの光音響波Uの射出面に接合して配置される。また、音響レンズ14は、光音響波反射部13及び光音響波検出部15と一体に、音軸Aと直交する平面内で駆動部32により移動される。駆動部32は、第2実施の形態の場合と同様に、例えば、2個のピエゾアクチュエータ又は2個のステッピングモータを備え、制御部20(図1参照)からの制御量に基づいて、標本Sの励起光Lによる二次元走査方向に光音響波反射部13、音響レンズ14及び光音響波検出部15を一体に移動させる。その他の構成は第1実施の形態と同様であるので、図1に示した構成要素と同一作用を成す構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する。なお、図5では、図面を明瞭とするため、図1に示した制御部20、記憶部22、信号処理部23の図示を省略している。
図5は、第3実施の形態に係る光音響顕微鏡の要部の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る光音響顕微鏡は、図1に示した光音響顕微鏡の構成において、光音響波検出部15が、音響レンズ14の音軸Aと検出面15aが直交するように、直角三角プリズム13bの光音響波Uの射出面に接合して配置される。また、音響レンズ14は、光音響波反射部13及び光音響波検出部15と一体に、音軸Aと直交する平面内で駆動部32により移動される。駆動部32は、第2実施の形態の場合と同様に、例えば、2個のピエゾアクチュエータ又は2個のステッピングモータを備え、制御部20(図1参照)からの制御量に基づいて、標本Sの励起光Lによる二次元走査方向に光音響波反射部13、音響レンズ14及び光音響波検出部15を一体に移動させる。その他の構成は第1実施の形態と同様であるので、図1に示した構成要素と同一作用を成す構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する。なお、図5では、図面を明瞭とするため、図1に示した制御部20、記憶部22、信号処理部23の図示を省略している。
本実施の形態に係る光音響顕微鏡においては、光走査部11による励起光Lの走査に同期して、標本Sからの光音響波Uの平面波が、光音響波検出部15の検出面15aに垂直に入射するように、光音響波反射部13、音響レンズ14及び光音響波検出部15が、駆動部32により音軸Aと直交する平面内で一体に移動される。すなわち、励起光Lの集光スポットが対物レンズ12の光軸O上に形成される光走査部11の駆動位置では、音響レンズ14の焦点位置が、図5(a)に示すように、励起光Lの集光スポット位置に一致するように制御される。また、励起光Lの集光スポットが対物レンズ12の光軸Oから離間して形成される光走査部11の駆動位置では、音響レンズ14の焦点位置が、図5(b)に示すように、光軸Oから離間した励起光Lの集光スポット位置に一致するように制御される。つまり、本実施の形態においては、光走査部11による励起光Lの走査に同期して、音響レンズ14の焦点位置が、励起光Lの集光スポット位置に一致するように、音響レンズ14が光音響波反射部13及び光音響波検出部15と一体に駆動部32により音軸Aと直交する平面内で二次元方向に移動される。
したがって、本実施の形態に係る光音響顕微鏡においても、第1実施の形態に係る光音響顕微鏡と同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、第3実施の形態においては、光音響波検出部15を第2実施の形態と同様に光音響波反射部13から離間して配置して、光音響波反射部13及び音響レンズ14を駆動部32により一体に移動させるようにしてもよい。また、上記実施の形態において、駆動部の制御量は、必ずしも記憶部にデータベース化して記憶する必要はなく、ハード的又はソフト的な関数発生回路等の出力に基づいて駆動部を制御することも可能である。従って、本発明において、記憶部は必ずしも必須の構成ではない。更に、光走査部は、例えば1個のガルバノミラーを有し、該ガルバノミラーにより集光スポットの主走査を行い、副走査は標本Sが載置される標本ステージを移動させて行うように構成されてもよい。この場合、駆動部は、副走査方向に対応する変位制御を省略することができる。
10 パルス光源
11 光走査部
12 対物レンズ
13 光音響波反射部
13a、13b 直角三角プリズム
13c 光音響波反射部材
14 音響レンズ
15 光音響波検出部
15a 検出面
20 制御部
21、31、32 駆動部
22 記憶部
23 信号処理部
L 励起光
U 光音響波
S 標本
11 光走査部
12 対物レンズ
13 光音響波反射部
13a、13b 直角三角プリズム
13c 光音響波反射部材
14 音響レンズ
15 光音響波検出部
15a 検出面
20 制御部
21、31、32 駆動部
22 記憶部
23 信号処理部
L 励起光
U 光音響波
S 標本
Claims (6)
- 励起光を標本に照射させる対物レンズと、
前記励起光を偏向して前記標本を走査させる光走査部と、
前記励起光の照射により前記標本から発生される光音響波の波面を変換する音響レンズと、
前記音響レンズからの前記光音響波を検出する光音響波検出部と、
前記音響レンズ及び前記光音響波検出部の少なくとも一方を変位させる駆動部と、
前記光走査部による前記励起光の走査に同期して、前記光音響波検出部に前記光音響波が垂直に入射するように前記駆動部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする光音響顕微鏡。 - 前記駆動部は、前記音響レンズの音軸に対する前記光音響波検出部の検出面の傾きを変位させる、請求項1に記載の光音響顕微鏡。
- 前記駆動部は、前記音響レンズの音軸と直交する平面内で、少なくとも前記音響レンズを変位させる、請求項1に記載の光音響顕微鏡。
- 前記対物レンズと前記標本との間に、光音響波反射部を備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光音響顕微鏡。
- 前記光走査部による前記励起光の走査に同期した前記駆動部の制御量を記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された制御量に基づいて前記駆動部を制御する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光音響顕微鏡。 - 前記対物レンズは、焦点距離の異なるものが装着可能であり、
前記記憶部は、装着可能な前記対物レンズの焦点距離に対応する前記制御量を記憶し、
前記制御部は、装着された前記対物レンズの焦点距離に対応する前記記憶部に記憶された前記制御量に基づいて前記駆動部を制御する、
請求項5に記載の光音響顕微鏡。
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