JP6085808B2 - 粉粒体流動化ノズル - Google Patents

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Description

この発明は、粉粒体たとえば穀物粉、セメント、セラミック素材、粉末冶金用の粉体材料などを、貯槽や移送路において固気混合体として流動化させるのに好適な、加圧気体吹込み用ノズルに関する。
固気混合体を流動化させるには、それを構成する気体を吹き込むことが最も効果的であり、そのための流動化ノズルが種々提案されてきた。たとえば特許文献1では、圧力空気導入孔を弾性材料のキャップで覆い、空気導入の際には空気の圧力によってキャップを広げて閉塞を解き、必要な空気を吹き込む形式のノズルが提案されている。また特許文献2では、噴射口の吹き込み弁を磁着力とコイルばねの付勢力で閉止することによって、容器内の条件に効果的に対応できるようにしている。
また気体の吹き込みに加えて、固気混合体の容器あるいは搬送路に振動を加えると、混合体が容器や搬送路の壁面に引っかかることなく移動するので、更に作業効率が高まる。このために、吹き込みノズルとは別に打撃手段を使用する方法が広く行われており、たとえば特許文献3で提案されている。
しかしながら、吹き込みノズルとは別に加振装置を装備すると、装置の構成および運転制御が複雑となり経済的でない。本出願人は特許文献4において吹き込みノズル自体に加振機能を持たせる技術を開示した。この出願においては、ノズルの噴出しスリットを弾発体の付勢力で閉止しておき、圧縮気体を供給する間は気体圧力による開動作と、付勢力による閉動作を交互に継続させて振動を発生させるものである。
実公平4−30156号 特許第3559344号 特開2002−104062号 実開平6−39796号
特許文献4の粉粒体流動化ノズル(以下ノズルと表記する)は、開閉弁機能を果たす円筒部材が弾発体の付勢力で閉止するときに、ノズル本体側のスリット座に当って生じる打撃振動が容器壁に伝わる。これによって噴出気体による攪拌に振動が加わることにより、容器壁と内容物との摩擦抵抗が下がり、搬送の効率が向上した。しかしながら、加振力としてはまだ充分でなく、容器壁を充分に振動させるためには多数のノズルを配備せねばならない。また、加振効果を高めようとすれば圧縮気体の使用量が増えるので、エネルギー効率の観点からはノズルとは別に加振機構を装備する方式よりも劣る場合もある。ノズルのサイズを押さえて、圧縮気体の消費量を増大させることなく、攪拌機能と釣合った加振機能を発揮することによって、流動化性能を更に高めることが本発明の課題である。
上記課題を解決するために、従来公知のノズルすなわち、噴気口閉塞体であるベルを往復動自在の保持機構によって容器壁のスリット座へ衝突させるノズルにおいて、ノズル中心部から供給されベル内を流れてスリットから噴出する圧縮気体が、その流動過程においてベルをスリット座に押し付ける動圧を発生させるようなベルの内部形状とした。つまり、圧縮気体の高速流がベルに作用する動圧が、ベルをスリット座に衝突させている弾発体の付勢力に加勢するようにした。
ベルの内部形状を上記のように改良したノズルでは、ノズル中心部から容器内へ突出する軸部に圧縮気体供給路を設けてベル内へ給気し、ベルの中心にボス孔を設けてベルを軸部に挿通保持するとともに、軸部先端に設けられたベル押さえとベルの間に弾発体を介挿させることによってベルの往復動を行わせるのが良い。
また上記とは別の形式として、ノズル中心部がベルを貫通することなく、ベルがノズルの容器内に位置する部分をすべて覆うようにしてもよい。すなわち、ベルの内側中心部より付勢ロッドをノズル中心孔に通して容器外側に向けて突出させ、付勢ロッドの頭部とノズル中心孔の容器外側端面との間に弾発体を介挿させてベル保持部とする。
この構造によって、振動するベルの質量が相対的に大きくなるので加振力が強化される。加えて、容器内に突出する部分が相対的に小さくなるとともに、ベル以外の部材が容器内容物を汚染する恐れもないので、ノズルの総合的な機能が更に高められる。
本発明品によれば、圧縮気体がスリットから高速で噴出する際に、スリットの片側を構成するベルが高速の気流によって振動するようにしたので、気体の噴出流量が増えれば容器壁に加える打撃エネルギーも増大する。これによって、噴出気流による固気混合体の流動化と同時に、容器壁も気流の増加とともに強く振動するので、内容物の粘着が起こりにくく、架橋現象を生じることが無くなった。
本発明品が容器壁を振動させる範囲は圧縮気体の噴出による内容物の流動化範囲よりも充分に広いことが確かめられた。したがって、たとえばサイロの円錐型底部にノズルを適当な配置で設置すれば、比較的少ない数のノズルであっても円錐部全体を振動させることができる。それによって、円筒部と円錐部の接続点で内容物が滞留することが無く、完全な先入れ先出し管理が可能となった。
本発明品は、従来品に比べて比較的小さなサイズでも、従来品と同等以上の流動化性能を発揮するので、ノズルの容器内構造部の大きさを、容器壁の取付け孔を通るサイズまで小さくしても充分な働きをする。これによって、取り付け工事あるいは補修・点検工事の際に、一切容器内部に入る必要がないので危険な容器内作業を排除できた。また、内容物の性状によっては容器内に充填したままでも、ノズルを取り付け・取り外し可能な場合が少なくない。これらのことは安全の確保と工事費用の削減、工事期間の短縮をもたらす。
本発明品では安定した加振力が得られると共に、振動に伴う音響によって予期していなかった作用効果が得られた。実施例のノズルをセメントサイロに装着して駆動するときに発生する音響は、容器内の粉体充填度が高い時は低く、充填度が低下するとともに高くなり、残り少なくなると容器壁が強く共鳴する。これによってハンマーテストと同等の充填高さ測定が可能であり、簡便な在庫管理手段にも兼用できる。
また本発明品は他の加振手段に比して電気的あるいは複雑な機構を要しない、極めて簡素な構造であるので非常に耐久性が高い。セメントサイロ用に製作した実施例では、180Hzを超える打撃を容器に与えているにもかかわらず、損耗が殆ど認められない。これによってノズルの使用現場における保守管理の費用が、大幅に削減できるものと期待される。
本発明第1実施例の粉粒体流動化ノズルの縦断面図である。 従来の粉粒体流動化ノズルの縦断面図である。 本発明品のスリット部分における噴気流の説明図である。 粉粒体流動化ノズルの実機性能試験の配置図である。 従来の粉粒体流動化ノズルにおける振動波形である。 本発明第1実施例の粉粒体流動化ノズルにおける振動波形である。 本発明第2実施例の粉粒体流動化ノズルの縦断面図である。 本発明第3実施例における部分断面図である。 本発明第4実施例におけるベル部分の説明図である。
まず粉体流動化技術において、本発明の出発点となった基本技術を図2によって説明する。図2は本発明者による特許文献4の考案になるノズルである。図において粉体容器の壁42に設けられたノズル取付け孔41は粉体容器の外面側をノズル取付座43で補強されている。ノズル本体1は段部12でノズル取付け孔にはまり合い、基台部11がノズル取付座に、図示を省略したボルトによってフランジ結合されている。段部12の端面にはスリット座13が貼着されており、スリット座の表面は粉体容器内面と面一(つらいち)または僅かに出っ張る位置に設定される。こうしてノズルは粉体容器壁面に対して垂直に容器内面側へ突出する姿勢で取付けられる。
ノズル本体1の軸部21と軸部先端のベル押え22ならびに付勢ねじ23、および弾発体24がベル保持部を構成する。ボス部31によって軸部に挿通されたベル3は弾発体24によってベルスリット部33がスリット座13に押し付けられ、スリット座に対して接近離反の往復動自在に保持されている。軸部の中心孔16と連通孔17から構成される圧縮気体供給部はベルに覆われて蓄圧室35を形成する。
次に、上記の構成におけるノズルの作用効果を説明する。加圧気体を送給すると、気体は蓄圧室35に至りその内圧を上昇させる。そうして蓄圧室の内圧が弾発体24の付勢力を越えるとベル3が押し戻されて、ベルスリット部33とスリット座13との間にスリット36の僅かな隙間が開かれて、加圧気体がスリットから噴出する。その噴出流はノズル中心から放射状に広がる円板状の噴気流を形成してノズル周辺の内容物(粉体)を撹拌する。
スリットから加圧気体が排出されると蓄圧室の内圧が下がり、ベル3は弾発体の付勢力によって押し戻されスリット36が閉じられる。ここでベルのベルスリット部がスリット座に衝突することにより音響と振動を発する。この容器壁の振動が前記の噴出流による撹拌に加わることがこのノズルの特徴である。この振動は主として容器壁を振動させるので内容物の流動化と同時に、内容物と容器壁との接触抵抗を著しく低下させる。それにより内容物の切り出し中に発生するブリッジ(架橋)現象が起こり難くなった。
スリット座は、蓄圧時のシール機能と併せて、ベルスリット部の衝突を受けての加振機能とを発揮するために、ベルとは異なる材質がよい。この材料としては適度の柔軟性と硬さを兼ね備える必要があるので、たとえばセメントサイロの事例では硬質ゴムが適合する。
こうして、加圧気体が供給される間は、ベルの往復運動が繰り返されるのであるが、実際の粉体容器においては、常に流動性を維持する必要はなく、切り出しなどの際に流動すればよい。したがって本ノズルの使用現場では、必要な時のみ加圧気体を短時間に限り、適当な間隔のパルス状に送り込むことによって加圧気体の使用効率を高めている。
以上は従来のノズルの構造と作用効果である。この形式のノズルはそれ以前のノズルには無かった加振という新しい作用を加えることによって大きく性能を向上させた。しかしながら、さらに厳しい要求に応えるには未だ十分ではない。たとえば、粉体容器の容積効率を高めるために下部ホッパ部分の円錐角を大きく(鈍角化)すると、この部分で居着を生じやすくなるので、ノズルの配備密度を高める必要があり、ノズル単位での流動化性能の更なる向上が求められている。
ノズルの性能を高めるには、噴出気流の形状と流速の改良、および打撃による加振の強化を図ればよい。一方でノズルは、容器壁面の突出物として内容物移動の障害となっているのでサイズは小さいほど望ましいという制約がある。この制約の中で、ノズル形状とくにベルの形状を様々に変更して試作試験を重ねた結果、本発明に至ったものである。
次に図1および図3を用いて、実施例を兼ねて本願第1請求項に関わる発明を説明する。ノズルの改良に際して着目したことは、噴気による攪拌効果に比して打撃による加振効果が相対的に小さいことであった。そこで圧縮気体の流路の形状を種々変化させて、ベルの振動を増大させる形状を探索した。その結果、ベルスリット部の内径側を図1に示すように断面舌片状に突出させたところ、振動が顕著に増大した。
ベルスリット部の内径側形状を変更したことによる効果を実測して比較した。供試ノズルは、セメント用サイロで実用に供しているものをベルの形状のみを異ならせて図1と図2の2種を制作した。ベルスリット部について、外径はいずれも35mm、従来品は内径が25mmでスリットの半径方向長さが5mm、本発明品は内径が30mmで舌片部の半径方向長さは2.5mm、スリットの半径方向長さは5mmである。これらのノズルを図4に示すように、セメントサイロの下部ホッパの同一高さ位置に、180度向かい合わせて取り付けて、ポルトランドセメントをノズル位置から高さ2mまで装填した。圧縮空気の圧力は3段階に切替えて、両ノズル交互にパルス状に供給して駆動し、ノズル基台部の外側端面の振動をレーザドップラ速度計で測定した。図2に示す従来品の測定結果を図5に、図1に示す本発明品の測定結果を図6に示す。
図5および図6は、圧縮空気をパルス状に0.5秒間供給して得られた振動波形における0.20秒から0.05秒間を切り取ったものである。縦軸はレーザドップラ速度計の実測振動速度(cm/毎秒)であり、圧縮空気の圧力は、上段が10Pa、中段が20Pa、下段は60Paである。従来品は図5の波形から観察されるように、圧力10Paでは明瞭に規則的な振動波形を読み取ることができるが、圧力が20Paおよび60Paに高まると規則性が不明瞭となり、振動速度の振幅も減少している。
図6は、本発明実施例1のノズルに、上記と同様に圧縮空気のパルスを送って得られた振動波形を、同様に切り取ったものである。この結果を従来品と比較すると、まず振動速度の振幅についてはいずれの空気圧力においても従来品より増大しており、10Paでは約5倍、20Paでは15倍、60Paでは約60倍となっている。次に波形については、従来品と異なり、空気圧力の上昇とともに振幅が顕著に増大し、かつ振幅が増大しても振動の規則性は失われず、中心周波数は僅かに上昇している。
この顕著な加振力強化の仕組みを考察すると、図3に示すようにベル内に流れ込んだ気流は、加圧流路37を形成するベル内壁にそって反転S字状の経路でスリットに至り、高速でスリットから噴出する。ここで従来技術との大きな違いは、舌片部34の背面に図示Pの動圧が加わり、これが弾発体の付勢力に加勢することである。圧縮気体の圧力が高まると流速が上昇して、このPによる動圧も増大して弾発体の付勢力よりも大きくなって、ベルの往復動の主たる駆動力になっていると推察される。すなわち、ノズル内と容器内の圧力差にもとづく静圧によって駆動される開動作と、噴出流の動圧によって駆動される閉動作が継続している。これに比べて従来品では、ベルの衝突は弾発体の付勢力のみによっているので、気体圧力を高めても加振力が強められることが無い。むしろ、圧縮気体の圧力が上昇すると、これが付勢力によるベルの衝突運動を妨げるように作用し、その結果として圧力の上昇とともに僅かに振幅が低下しているものと考えられる。
舌片部の背面の面積が広いほど動圧Pが大きくなると考えられるので、舌片部の半径方向長さを変えてノズルを駆動してみた。その結果、外径35mmのノズルにおいて少なくとも半径方向に2mm程度の舌片部があれば、実用的な振動強化の効果が表われることがわかった。また舌片部の半径方向長さを大きくする場合は、内径側の気流を妨げない限り延長できるが、ノズル全体の大きさの制約があるので、使用する容器と内容物の条件のなかで選択すればよい。セメントサイロに適用しているノズルの例では2.5mm程度で充分な加振力を発揮する。図6の供試品では2.5mmである。
次に、請求項1に関わるベル保持部の詳細を説明する。図1においてノズル本体1の軸部21には、中心孔16および孔底から半径方向に外方へ貫通する連通孔17から成る圧縮気体供給部が形成されている。中心孔はその入口に加工されたタップによって圧縮気体供給管路とねじ結合される。連通孔17は等間隔に4本あけられており、その孔径によって圧縮気体の流量を調節してベルの往復運動を制御することが出来る。
軸部21の先端にはベル押え22が付勢ねじ23によって保持され、ベル押え22とスリット座13との間には、弾発体24とベル3が重ねられて軸部21に介挿されている。弾発体24の材質は、緻密なゴムスポンジが好適で、その材種と気泡密度によって弾発力(付勢力)を調節できる。ベル3は、ボス部31で僅かの遊隙をもって軸部21にはまり合い、軸部に沿って摺動自在である。ベルの胴部は容器壁に向かって円筒状に伸び、その先端ベルスリット部33はスリット座13に当接して密着している。
弾発体24の両端面はベル3の端面およびベル押え22にそれぞれ接着されており、付勢ねじ23を締め込むことによってベルスリット部33とスリット座13が密着して、蓄圧機能を兼ね備える加圧流路37が形成される。スリット座への押し付け、すなわち加圧流路の閉止力は弾発体の圧縮変形によって発生するので、付勢ねじ23の締め込みによって加圧流路の内圧を調節することができる。
本実施例の構造の特徴は、弾発体による付勢機構を極限まで小さくして、ノズルの先端部に収めていることである。先行技術に多く見られる形式すなわち、コイルスプリングを容器の外に装備する付勢構造に比して、容器の外への突出が非常に少ない。これはサイロ底のコーン部においては人が動き回るスペースが少ないので、歓迎される場合が多い。
次に本発明における第2の形式を図7によって説明する。図示のようにベル5はドーム型を呈し、ノズルの容器内に位置する部分をすべて覆っている。ベルの胴部からスリット部に至る部分は実施例1と同じである。ベル内側の中心にはベル中心軸51が突出し、ベル中心軸には同軸で付勢ロッド52がねじ止め固着されてベルと一体とされている。付勢ロッドの下端は大径の付勢ロッド頭部54が形成されている。
ノズル軸部21の中心孔16は軸の先端まで貫通し、その開口端にベル中心軸が摺動自在にはまりこんでいる。中心孔は容器外側が大径であり、その段違い部分の端面がばね受け座14を形成し、ばね受け座と前記付勢ロッド頭部54との間には弾発体であるコイルばね55が介挿されている。付勢ロッド頭部と中心孔大径部との間には遊隙があり、付勢ロッド頭部は中心孔に沿って摺動自在である。コイルばねは圧縮ばねであり、ばね付勢力によってベルスリット部33をスリット座13に押し付けてスリットを閉止している。これが本実施例におけるベル保持部である。
付勢ロッド52の頭部54には軸方向の通気孔56が同心円上に4箇所設けられており、供給された圧縮気体の通路となる。圧縮気体は中心孔から連通孔を経て加圧流路37に到り、実施例1と同様にベルを振動させつつ、スリットから容器内へ噴出して内容物を攪拌する。同一の取付け孔サイズのノズルで比較すると、本実施例は実施例1に比してベルの質量が大きくなり、相対的に振動の際の打撃力は大きくなる。
実施例1では、スポンジの弾発体が容器内へ露出しており、弾発体が内容物の粉粒体あるいは搬送ガスによって侵食される可能性がある。これは同時に内容物が弾発体によって汚染されることを意味するので、汚染防止の観点から本実施例が歓迎される用途は多い。
なお、本実施例ではベルの保持を圧縮ばねによっているが、引張ばねを用いてもよい。ただし、引張ばねを中心孔の中に通して、ベルとノズル基台部に張架させる場合には、引張ばねが伸び切った場合に、ベルが容器内へ脱落しないような係止機構を付加する必要がある。本実施例では、圧縮ばねがそのリミッタの機能を備えているので別に係止機構を必要とせず、実用性が高い。
以上実施例1と2を説明したが、いずれにも共通する本ノズルの特徴に触れる。図1および図7において、ノズルの容器内構造物の最大直径はベル、ベル押さえあるいは弾発体である。一方で容器に設けられたノズル取付け孔は、いずれの実施例においてもこれら容器内構造物の最大直径よりも大きくしてある。この構造によって、ノズルの保守点検や換装の際には容器内に入ることなく作業を完遂することができる。これは、容器に出入りする危険作業を無くするのみならず、容器内を汚染しないので洗浄作業を発生させない。
実施例1では、スポンジ製の弾発体に容器の内容物が侵入することによってスポンジの弾性が劣化するという課題が残されていた。この内容物の侵入は主として、ノズルが作動して周囲の内容物が激しく流動しているときに起っていると考えられる。これをノズルの構造によって解決したものが実施例3であり、その構造を図8に示す。軸の中心孔16はベルのボス部分の位置まで延伸され、中心孔からボス内径に通じる掃気孔18が設けられている。
この構造によって、ノズルに圧縮気体が供給されている間は、図に破線矢印で示すように圧縮気体は掃気孔からボス内径に到り、ボス部31と軸21の遊隙を通ってスポンジに侵入する。スポンジに入った圧縮気体は気孔構造の中を通り抜けてスポンジの外周面から容器内へ出る。この圧縮気体の流れは、容器内からスポンジに侵入しようとする内容物を押し戻す作用がある。これによってスポンジの寿命が大きく延長された。
実施例1では、また容器内へ露出するスポンジが内容物によって侵食され、損耗するという課題があった。これに対するひとつの解決策を図9に示す。この実施例では、ベルの肩部分が延長されて延長部39を形成してスポンジを包囲し、その先端はベル押さえ22と僅かな隙をあけてはまりあっている。
こうすることによって、スポンジが直接に内容物に触れて摩滅させられる可能性はほとんど無くなった。したがって機械的な作用で内容物がスポンジに汚染されるリスクは非常に低くなった。また付加的な効果として、延長部分はベルの質量を増やすので、ノズルの作動時には加振エネルギーが増大する。
粉体は材料、食品および化学など広い分野で取り扱われており、その粒度は、微粉から超微粉へと粉砕の技術開発が進み、これを利用する産業分野が拡大している。それにともなって粉粒体の貯蔵・移送技術に関する課題も高度化して来た。本発明は粉粒体の移送を容易にする基本的な技術であり、物流コスト・管理コストを大幅に削減する可能性を秘めており、今後様々な分野で広く利用されるものと考えられる。
1 ノズル本体、12 段部、13 スリット座
15 圧縮気体供給部、16 中心孔、17 連通孔
20 ベル保持部、21 軸部、22 ベル押え、23 付勢ねじ、24 弾発体
3 ベル、31 ボス部、32 胴部、33 ベルスリット部、34 舌片部
35 蓄圧室、37 加圧流路
36 スリット
41 ノズル取付け孔
5 ベル、51 ベル中心軸、52 付勢ロッド、55 コイルばね

Claims (2)

  1. 容器内壁面と略同一面に位置するスリット座と、
    スリット座の内側で、ノズル中心部から容器内へ突出する圧縮気体供給部と、
    圧縮気体供給部を覆い、中心にボス孔を有するとともに、周縁の端部をスリット座に当接されて噴気スリットを形成するベルと、
    ベルをボス孔によって挿通保持する軸部と、軸部先端に設けられたベル押さえと、ベル押さえとベルの間に介挿された弾発体とからなり、ベルをスリット座へ離接の往復動自在とするとともに、スリット座へ弾発付勢力で押し付けて保持するベル保持部と、
    からなる粉粒体流動化ノズルにおいて、
    ベルの内部に、ベル内を流れる圧縮気体が衝突して、ベルをスリット座に押し付ける動圧を生じさせる突出部を設け
    ことを特徴とする粉粒体流動化ノズル。
  2. 容器内壁面と略同一面に位置するスリット座と、
    スリット座の内側で、ノズル中心部から容器内へ突出する圧縮気体供給部と、
    ノズルの容器内に位置する部分をすべて覆い、ベル内側の中心より突出してノズル中心孔に摺動自在に嵌りこむベル中心軸を有するとともに、周縁の端部をスリット座に当接されて噴気スリットを形成するベルと、
    ベルの内部に設けられ、ベル内を通過する圧縮気体が衝突して、ベルをスリット座に押し付ける動圧を生じさせる突出部と、
    一端をベル中心軸に固着されてノズル中心孔に挿通される付勢ロッドと、付勢ロッドの頭部とノズル中心孔の容器外側端面との間に介挿された弾発体とからなり、ベルをスリット座へ離接の往復動自在とするとともに、スリット座へ弾発付勢力で押し付けて保持するベル保持部と、
    からなることを特徴とする粉粒体流動化ノズル。
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