以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施形態例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。また、上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67(本発明の「遊技者の所定の操作」の操作対象)が配置されている。
このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50は、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置を備えている。また、本機は機外に賞球を払出す構成となっているが、所定数の遊技球を機内に封入し、発射した遊技球を遊技機内で回収して循環的に使用することで遊技を行う封入式遊技機としても何ら問題なく本発明の効果を発揮する。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。本発明の演出図柄表示装置に相当)の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11と第2始動口12とが配置され、センターケース5の左方には、ゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている。
遊技領域の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9(本発明の特別図柄表示装置に相当)、第2特別図柄表示装置10(本発明の特別図柄表示装置に相当)とが配置されている。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33及び第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34は、入球率が変化しない普通入賞口である。
上記のように遊技盤1を構成することによって、普通図柄作動ゲート17に遊技球が入球(普通図柄作動スイッチ17a(図4参照)が遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド12b(図4参照)を駆動させる。普通電役ソレノイド12bが駆動すると、ほぼ同期して普通電動役物の羽根部材が開放して、第2始動口12への入球(第2始動口スイッチ12a(図4参照)の検出)が可能となるように構成されている。尚、本実施形態におけるパチンコ機では、普通電動役物の羽根部材が駆動する開放時間は、通常時は0.2秒(1回)、時短状態(開放延長状態)では1.8秒(2回)である。また、第2始動口12は、普通電動役物の羽根部材が駆動しなければ遊技球が入球不可能な構成となっている。
第1始動口11に遊技球が入球(第1始動口スイッチ11a(図4参照)が遊技球を検出)すると、第1特別図柄表示装置9において第1特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第2始動口12である普通電動役物に遊技球が入球(第2特図始動スイッチ12a(図4参照)が遊技球を検出)すると、第2特別図柄表示装置10において第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の変動中は、演出図柄表示装置6において各々の特別図柄の変動に連動した演出態様を表示する。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、第1始動口と第2始動口への入球順に関係なく、第2特別図柄の変動停止を優先して実施する。具体的には、第1特別図柄の保留記憶がある場合、第2特別図柄の変動が停止し且つ第2特別図柄保留記憶が無い状態となって、第1特別図柄保留記憶分の変動を開始する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の確定表示した態様に応じて後述する大入賞口ソレノイド14b(図4参照)が駆動する。大入賞口ソレノイド14bが駆動すると、ほぼ同期して大入賞口14の扉部材が開放し、大入賞口14への遊技球の入球(カウントスイッチ14a(図4参照)が遊技球を検出)が可能となるように構成されている。
また、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得する当否乱数等の種々の乱数を、保留記憶として主制御装置50に格納(記憶)するとともに、第1始動口11及び第2始動口12への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置83(図4参照)に送信する処理を行う。以後、第1始動口11に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第1保留記憶、第2始動口12に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第2保留記憶、普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに格納される保留記憶を普図保留記憶として説明する。
本実施形態においては、普通図柄保留数表示装置8、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19による各々の点灯数の最大個数は4個(最大保留記憶数が4個)となっている。また、それぞれの保留記憶数が0であっても、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に主制御装置50に格納される。
第1特図始動スイッチ11a又は第2特図始動スイッチ12aが遊技球を検出し、その場合の第1保留記憶又は第2保留記憶の数が4個未満であれば、抽出した大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を第1又は第2保留記憶として記憶領域に格納する。
保留記憶された各種乱数は、後述する当否判定処理によって予め設定されている値との比較判定(本発明の大当り遊技を発生させるか否かの判定に相当)が行われ、大当り判定用乱数の当否判定結果が大当り図柄決定用乱数の値に基づいて第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10、演出図柄表示装置6に表示される。
尚、本実施形態におけるパチンコ機は確率変動機として構成されている。具体的に説明すると、本実施形態のパチンコ機による遊技は、大入賞口14を閉鎖した遊技と大入賞口14を開放する大当たり遊技とに大別され、大入賞口14を閉鎖した遊技には、大きく分類して、通常確率状態(以下、通常状態)と、該通常状態に比べて遊技者にとって有利な状態(大当りとなる確率が高く、大当りし易い)となる高確率状態(以下、確率変動状態とも記載)とが存在する。
特別図柄は、確率変動図柄及び非確率変動図柄とからなり、確率変動状態は確率変動図柄での大当り遊技終了後に移行可能に設定され、通常状態、確率変動状態のうち、いずれの遊技状態でも確率変動図柄で大当りすれば、大当り遊技終了後、確率変動状態に移行する。同様に通常状態は、非確率変動図柄での大当り遊技終了後に移行可能に設定され、通常状態、確率変動状態のうち、いずれの遊技状態でも非確率変動図柄で大当りすれば、大当り遊技終了後、通常状態に移行する。
通常状態に移行後は、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ普通電動役物の開放延長機能が作動する時短状態となる。特別図柄及び普通図柄の変動時間(変動開始から結果が表示されるまでの時間)が短縮されると、一定時間内に変動表示が行なわれる回数が増大される。
具体的には、本実施形態の時短状態では、特別図柄の変動時間の短縮とともに、普通図柄表示装置に表示される普通図柄の時間短縮も行われるが、この普通図柄の変動表示を短縮させることで、一定時間内で多数回普通図柄の確定表示を行う。従って、一定時間内での普通図柄が当りとなる回数が増大し、これにより普通電動役物の作動回数も増大する。また、普通電動役物の開放時間が長くなるように設定されている(開放延長機能)ので、多数の遊技球が入賞し易くなる。このように多数の遊技球が入賞し易くなることにより、特別図柄の変動表示回数が更に増大されるとともに、普通電動役物入賞で得る賞球により、遊技者の持ち玉が減り難くなり、有利な遊技を行うことができる。
尚、確率変動状態では、時短状態と同様に特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、普通電動役物の開放延長機能が作動する。各種図柄の短縮と普通電動役物開放延長機能に関わる設定は時短状態と同一であるが、確率変動状態は時短状態に加えて特別図柄の大当り確率が高くなる(大当りし易い状態)ため、更に遊技者に有利な遊技状態(本発明の遊技者にとって有利な遊技状態に相当)となる。
図3は、パチンコ機50の裏面を示し、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球が入球すれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置、電源基板85が設けられている。なお、電源基盤85はバックアップ装置を備え、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83が、本発明のサブ制御装置に相当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置が描かれていないが、発射制御装置は払出制御装置81の下(裏側)に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
図4は、パチンコ機50の電気的構成を示すブロック図となり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9(図では第1特図表示装置)、第2特別図柄表示装置10(図では第2特図表示装置)及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18(図では第1特図保留数表示装置)、第2特別図柄保留数表示装置19(図では第2特図保留数表示装置)、普通図柄保留数表示装置8(図では普図保留数表示装置)の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図4では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12となる普通電動役物の開閉動作を制御する。主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が行われ、払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を制御して賞球を払い出す。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドルからの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルを触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が主制御装置80からの入力及び演出ボタン67の操作に応じた信号入力に基づいて生成したものとがある)に基づく制御を行い、擬似図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とはサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信回路として構成されている。
次に、図5を用いて、主制御装置80が実行するメインルーチンを説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、ほとんどが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
S10が否定判定、即ち、正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。例えば、この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。
大当り図柄決定用乱数1更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。大当り図柄決定用乱数2更新処理(S31)は「0」〜「49」の50個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。小当り図柄判定用乱数更新処理(S33)は「0」〜「149」の150個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S33に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには、賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図7に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
次に図6に示したフローチャートを用いて、主制御装置80が実行する始動入賞処理を説明する。始動入賞処理は、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得する当否乱数等の種々の乱数を、保留記憶として主制御装置80に格納(記憶)するとともに、記憶した乱数が予め設定された値か否かを後述する当否判定を実施する以前に確認する処理を行い、第1始動口11及び第2始動口12への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理となる。以後、第1始動口11に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第1保留記憶、第2始動口12に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第2保留記憶、普通図柄始動ゲート17を遊技球が通過したときに格納される保留記憶を普図保留記憶として説明する。
本実施形態においては、普通図柄保留数表示装置8、第1特図保留数表示装置18、第2特図保留数表示装置19による各々の点灯数の最大個数は4個(最大保留記憶数が4個)となっているが、これに限るわけではなく、例えばそれぞれの最大記憶個数が8個であってもよい。また、それぞれの保留記憶数が0であっても、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に主制御装置80に格納される。
始動入賞処理を開始すると、第1始動口スイッチ11aが遊技球を検出したか否か判定する(S100)。否定判定なら(S100:no)S130に進み、肯定判定なら(S100:yes)、主制御装置80に格納されている第1保留記憶の数が上限値(=4個)未満か否か判定する(S105)。否定判定なら(S105:no)S130に進み、肯定判定であれば(S105:yes)、抽出した大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を第1保留記憶として記憶し第1保留記憶の数を示す第1保留記憶カウンタに1を加算する(S110)。
S110に続いては、記憶した第1保留記憶の先読判定を行う(S115)。具体的には、大当り判定用乱数の値が大当りを生起する値か否かを確認し、大当り値なら大当り図柄の種類を確認する。大当り判定がハズレなら、小当りを生起する値か否かを確認し、ハズレならリーチ決定用乱数がスーパーリーチとなる値か否かを確認する。スーパーリーチでなければ、リーチとなる値か否かを確認し、変動パターン決定用乱数の値から変動時間を確認する。上記判定を行うことによって、記憶した乱数値が、遊技者が大当りの期待が持てる特定の値か否か(はずれでも大当りを期待させる演出が可能な否か)を判定する。
続いて、S115の判定結果から第1先読判定コマンドを生成してサブ統合制御装置53に送信し(S120)、S110で加算した第1保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S125)。
S125の処理、又はS100、S105の否定判定(S100:no、S105:no)に続いては、第2始動口スイッチ12aが遊技球を検出したか否か判定する(S130)。否定判定なら(S130:no)S160に進み、肯定判定なら(S130:yes)、主制御装置80に格納されている第2保留記憶の数が上限値(=4個)未満か否か判定する(S135)。否定判定なら(S135:no)S160に進み、肯定判定であれば(S135:yes)、抽出した大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を第2保留記憶として記憶し第2保留記憶数を示す第2保留記憶カウンタに1を加算し(S140)、S110と同様に記憶した第2保留記憶の先読判定を行う(S145)。
続いて、S145の判定結果から第2先読判定コマンドを生成しサブ統合制御装置53に送信し(S150)、S140で加算した第2保留記憶カウンタの値を示す第2保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S155)、S160に進む。
S160では、普通図柄作動スイッチ17aが遊技球を検出したか否か判定する(S160)。否定判定なら(S160:no)リターンに抜け、肯定判定なら(S160:yes)、主制御装置80に格納されている普図保留記憶数が上限値(=4個)未満か否か判定する(S165)。否定判定なら(S165:no)リターンに抜け、肯定判定であれば(S165:yes)、抽出した当り判定用乱数と当り図柄決定用乱数とを普図保留記憶として記憶し、普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウンタに1を加算し(S170)、加算した普図保留記憶カウンタの値を示す普図保留記憶数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S175)、リターンする。
サブ統合制御装置83は第1及び第2保留記憶数指示コマンドを受信すると、受信したコマンドが示す保留記憶数に応じて演出図柄表示装置6上で表示する各保留記憶数を変化させる指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。また、本実施例では、演出図柄表示装置6上では普通図柄の保留記憶数表示は行わないが、普図保留記憶数指示コマンドの受信に応じて表示する構成としてもよいし、普図保留記憶数指示コマンド自体を送信しない構成としてもよい。また、普図の先読判定を実施し判定結果をサブ統合制御装置に送信する構成も考えられる。これにより、普通電動役物(第2始動口12)の開放を期待させる先読予告の実施が可能となる。
次に、図7に示したフローチャートを用いて主制御装置80が行う当否判定処理を説明する。この処理は、第1始動口スイッチ11a又は第2始動口スイッチ12aでの遊技球の検出に起因して抽出された乱数値に基づいて大当り遊技(特別遊技)を実行するか否かを判定する処理となり、本発明の大当り遊技を発生させるか否かを判定に相当する。
当否判定処理を開始すると、特図の始動条件が成立しているか否か判定する(S200)。この判定処理では、大当り遊技中でないこと、第1特別図柄及び第2特別図柄が変動中又は確定表示中でないことを確認する。否定判定なら(S200:no)リターンに抜け、肯定判定なら(S200:yes)、第2保留記憶が有るか否か判定する(S205)。肯定判定なら(S205:yes)、S215に進み、否定判定なら(S205:no)第1保留記憶が有るか否か判定する(S210)。否定判定なら(S210:no)リターンに抜け、肯定判定なら(S210:yes)、S215に進む。S205とS210の判定順により、第2保留記憶の当否判定を優先して実施する構成となっている。尚、本実施例では、特別図柄が複数(第1特別図柄と第2特別図柄)の構成となっているが、特別図柄を1つとした構成であってもその効果に何ら変わりはない。
S215では確変フラグの値が0か否か判定する(S215)。確変フラグは、主制御装置80が記憶する値であり、値が「0」のときは、大当り確率が通常遊技状態中(通常確率)であることを、値が「1」のときは、確変遊技状態中(高確率)であることを主制御装置80が判断するための値である。肯定判定なら(S215:yes)S220に進み、否定判定なら(S215:no)高確率中の処理に進む。高確率中の処理は、大当り確率が異なる従来技術と何ら変わる個所がないため説明は割愛する。
S220では、保留記憶のシフト処理を行い(S220)、これにより最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタから1を減算する。
続く、大当り判定用乱数比較処理(S225)では、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数値と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、判定対象の乱数値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する。当否判定テーブルは通常確率(低確率1/300)用と高確率(1/30)用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技(確変フラグ「0」)であれば通常確率用の当否判定テーブルを用いて比較し、高確率の遊技状態(確変フラグ「1」)であれば高確率用の当否判定テーブルを用いて比較する。
続くS230の処理では、大当り判定用乱数の比較処理(S225)の結果が大当り(判定値と同一)であるか否か判定する(本実施例では1/300)。肯定判定なら(S230:yes)、図柄モード設定処理を行う(S235)。図柄モード設定処理では、当否判定の対象とした保留記憶の種類(第1保留記憶又は第2保留記憶)と、判定対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて、大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する(S235)。続いて、設定した図柄モードの種類と判定対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数2に基づいて大当り図柄選択処理を行う(S240)。これは、図柄モードの設定によって決定した大当りの種類(大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態)を大当り図柄によって報知するために、図柄モードの種類毎に設定された図柄郡の中から表示する図柄を決定する処理となる。
次にS235で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理を行う(S245)。モードバッファは当否判定時に決定した大当り遊技終了後の遊技状態の内容を、該遊技状態を設定する大当り遊技終了時まで記憶する装置である(大当り遊技中は遊技状態を設定する確変フラグ及び時短フラグをクリアする必要があるため)。モードバッファとしては、具体的な遊技内容(確変機能および開放延長機能(時短機能)の作動とその作動回数)は記憶せず、複数種類の具体的な遊技内容のそれぞれに対応した値を記憶する構成となっている。
次に、S235で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技の内容となる大入賞口の開放パターン設定処理を行い(S250)、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10、及び演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動時間となる変動パターンを、変動パターン選択テーブルから選択する(S255)。
次に、選択した大当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示信号(変動指示コマンド)(本発明の信号に相当)としてサブ統合制御装置83へ送信する(S260)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づいて、演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、大当り図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S230が否定判定、即ちハズレなら(S230:no)、大当り判定用乱数の比較処理(S225)の結果が小当りであるか否か判定し(1/150)(S265)、肯定判定なら(S265:yes)、小当り図柄を選択し(S270)、続いて小当り遊技の開放パターン設定処理を行い(S250)、小当り図柄に対応する変動パターン選択処理を行い(S255)、小当り図柄および変動パターンの情報となる変動指示信号(変動指示コマンド)をサブ統合制御装置83へ送信する(S260)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、小当り図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S265が否定判定なら(S265:no)、ハズレ図柄を選択し(S275)、続いてハズレ図柄に対応する変動パターン設定処理を行い(S255)、ハズレに関する図柄及び変動パターンの情報となる変動指示信号(変動指示コマンド)をサブ統合制御装置53へ送信する(S260)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、ハズレ図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置1010を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
以上が当否判定処理の説明となる。本実施例では、図6に示したように、始動入賞処理時に当否判定結果を報知する図柄の種類と変動パターンを選択する乱数(大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数)を取得したが、これらの乱数を当否判定処理時に取得する構成としてもよい。
また、この当否判定処理により特別図柄は変動を開始(導出表示開始)し、特別図柄がS255で設定した変動時間を終了すると主制御装置80からサブ統合制御装置83に図柄確定コマンドを送信する構成となるが、変動が終了した時点で確定した特別図柄の種類が大当り図柄なら、主制御装置80からサブ統合制御装置83に大当り演出の開始を指示する大当り開始コマンドを送信する構成となっている。なお大当り遊技中も各ラウンドの開始時と終了時、及び大入賞口14へ遊技球が入球する毎に各状態を示すコマンドが主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信される。
また、主制御装置80からサブ統合制御装置83へは、遊技機が通常遊技(通常確率)状態か高確率状態(確変状態)かを示す遊技状態コマンドが送信される。本実施例では、この場合のいずれの遊技状態コマンドも時短状態(開放延長状態を含む)か否かまでをも含むコマンド内容となっている。主制御装置80からサブ統合制御装置83へ遊技状態コマンドを送信するタイミングは、S255で選択した変動パターンに基づいて開始した特別図柄の変動が終了した時点(特別図柄変動停止時)、図柄の確定表示が終了し遊技状態が変化した時点、大当り遊技が終了した時点となる。本実施例では、大当り遊技が終了すると遊技状態が大当り遊技終了前から変化したか否かに拘らず遊技状態コマンドを主制御装置80からサブ統合制御装置83へ送信する構成となっているが、遊技状態が変化した場合のみ送信する構成としてもよい。
次に、図8に示したフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する擬似演出選択処理を説明する。この処理は、主制御装置80から受信する変動指示コマンドの種類と、該受信時にサブ統合制御装置83が抽出する乱数値とに応じて、演出図柄表示装置6上に表示する擬似演出態様を選択する処理となる。
サブ統合制御装置83が、図8に示した擬似演出選択処理を開始すると、主制御装置80から変動指示コマンドを受信したか否か判定する(S300)。否定判定なら(S300:no)リターンし、肯定判定なら(S300:yes)、振分乱数を抽出し(S305)、直近で主制御装置80から受信している遊技状態コマンドの内容に基づいて非時短状態か否か判定する(S310)。肯定判定なら(S310:yes)、受信した変動指示コマンドの内容(変動時間)とS305で抽出した乱数値に基づいて、サブ統合制御装置83が記憶する複数種類の通常擬似演出態様の中から演出図柄表示装置6に表示する1つの通常擬似演出と確定表示する擬似図柄とを選択する(S315)。
S310が否定判定なら(S310:no)、受信した変動指示コマンドの内容(変動時間)とS305で抽出した乱数値に基づいて、サブ統合制御装置83が記憶する複数種類の時短用擬似演出態様の中から演出図柄表示装置6に表示する1つの時短用擬似演出と確定表示する擬似図柄とを選択する(S325)。なお、本実施例の高確率遊技状態は、常に時短状態で遊技を行う構成となっている。
S315、又はS325で擬似演出が選択される際は、当否判定結果を示唆する予告演出を表示するか否かを決定するとともに、表示する場合は、受信した変動指示コマンドが示す当否判定結果に応じて予告演出の種類を選択する。選択された予告演出の種類によって遊技者に示唆する大当り信頼度が異なる構成となる。
S315、又はS325に続いては、選択した擬似演出態様を演出図柄表示装置6に表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信して(S320)リターンする。
次に、図9に示したフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する高確率継続回数計数処理を説明する。本処理は、高確率遊技状態が大当り遊技状態を跨いで継続(連続)する回数を計数し、計数値が所定数に達すると、出現した予告演出を終了することが可能に設定する処理となり、本発明の連続有利回数計数手段を含む特典付与手段に相当する処理となる。
本処理を開始すると、大当り遊技の終了タイミングで受信する遊技状態コマンドを受信したか否か判定する(S400)。否定判定なら(S400:no)リターンし、肯定判定なら(S400:yes)、受信したコマンド内容が高確率を示すか否か判定し(S405)、肯定判定、即ち、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率遊技状態なら(S405:yes)、サブ統合制御装置83が備える高確率状態の継続回数をカウントする高確率カウンタをインクリメントし(S410)(本発明の連続有利回数計数手段に相当)、高確率カウンタの値が所定値以上か否か判定する(S415)。
S415が否定判定なら(S415:no)リターンし、肯定判定、即ち、大当り遊技を跨いだ高確率状態の連続回数が所定回数に達したなら(S415:yes)、予告中止可能フラグに1をセットすることによって、S325の選択によって出現した予告演出を遊技者の演出ボタン67の操作によって終了することを可能とし(S420)(本発明の特典の付与に相当)、該操作の制限回数、即ち、出現した予告演出を終了することができる制限回数を設定する操作カウンタに所定数(本実施例では5)をセットし(S425)、演出図柄表示装置6に演出ボタン67を操作すると出現している予告演出を終了することが可能であることを報知する予告演出終了可能報知を表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信し(S430)、リターンする。
S405が否定判定、即ち、大当り遊技終了後の遊技状態が通常遊技状態なら(S405:no)、高確率カウンタの値が0よりも大きいか否か判定し(S435)、否定判定なら(S435:no)リターンし、肯定判定、即ち、大当り遊技前の遊技状態が通常遊技状態であったなら(S435:yes)、高確率カウンタに0をセットし(S440)、予告中止可能フラグが1か否か判定し(S445)、否定判定なら(S445:no)リターンし、肯定判定なら(S445:yes)、予告中止可能フラグに0をセットし(S450)、操作カウンタに0をセットし(S455)リターンする。従って、通常遊技状態を示す遊技状態コマンドを受信した場合に予告中止可能フラグが立っていれば、該フラグは降ろされる構成となり、これは、本発明の「前記制限回数に達していなくても、遊技状態が通常遊技状態に変化すると前記所定の操作は前記無効状態となる」に相当する。
以上がサブ統合制御装置83が実行する高確率継続回数計数処理となる。S425の操作カウンタのセットが、本発明の「所定の操作の操作回数に制限回数が設けられるようにし」に相当する。また、本実施例では、大当り終了時に主制御装置80から受信する遊技状態コマンドに基づいて、大当り遊技状態を跨いだ高確率遊技状態の継続回数を計数する構成としたが、大当り確定時(特別図柄の変動が終了して特別図柄の当否が確定した時点)に主制御装置80から受信する遊技状態コマンドに基づいて、高確率状態の継続回数を計数する構成としてもよい。
大当り確定時に受信した遊技状態コマンドに基づいて高確率状態の継続を計数する場合、受信した遊技状態コマンドが大当り遊技終了後に通常遊技状態に移行することを示せば、該受信時に高確カウンタの値を確認し、0よりも大きければ、高確率カウンタ、予告中止可能フラグ、操作カウンタに0をセットする処理を行ってもよい。
また、大当り遊技終了時には、遊技状態が変化した場合のみ主制御装置80からサブ統合制御装置83に遊技状態コマンドを送信する構成の場合は、通常遊技状態から高確率遊技状態に遊技状態が変化することを示す遊技状態コマンドを受信した場合にフラグを立て、該フラグが立っている状態で大当り遊技が終了した時点で遊技状態コマンドを受信しないことを条件に高確率カウンタをインクリメントする構成とし、該フラグが立った状態で遊技状態コマンドを受信した場合は、遊技状態が高確率遊技状態から通常遊技状態に変化することを示すためフラグを降ろす。
次に、図10を用いて、実施例1においてサブ統合制御装置83が実行する演出表示終了処理1を説明する。本処理は、本発明の視認不能手段に相当する処理となる。
本処理を開始すると、高確率状態か否か判定し(S500)、否定判定なら(S500:no)リターンし、肯定判定なら(S500:yes)、S325で時短状態の擬似演出選択時に選択された予告演出の表示中か否か判定し(S505)、否定判定なら(S505:no)リターンし、肯定判定なら(S505:yes)、予告中止可能フラグが1か否か判定し(S510)、否定判定なら(S510:no)リターンする。
S510が肯定判定、即ち、大当り遊技を跨いで高確率状態が所定回数(5回)以上継続していたなら(S510:yes)、演出ボタンスイッチ67aからの操作信号を受信したか否か判定し(S515)、否定判定なら(S515:no)リターンする。
S515が肯定判定なら(S515:yes)、演出図柄制御装置82に対して、演出図柄表示装置6で表示中の予告演出の表示(具体的な表示内容については図を用いて後述)を終了する指示信号を送信し(S520)、サブ統合制御装置83自身が制御する当該予告演出用の効果音出力を終了し(S525)(本発明の「判定の結果を示唆する演出を視認不能にすると、当該判定結果を示唆する演出の演出音として出力されている音も停止するようにした」に相当)、操作カウンタからデクリメントを行う(S530)。
S530に続いては、S530でデクリメントした操作カウンタの値が0か否か、即ち、操作の制限回数に達したか否か判定し(S535)、肯定判定なら(S535:yes)、演出図柄表示装置6で表示している予告演出終了可能報知の表示を終了する指示信号を演出図柄制御装置82に送信し(S540)、予告中止可能フラグに0をセットし(S545)、高確率カウンタに0をセットして(S550)リターンする。
S535が否定判定なら(S535:no)、操作カウンタの値を参照し(S555)、予告演出終了可能報知の表示内容を変更する指示信号を演出図柄制御装置82に送信して(S560)リターンする。S560の指示により、表示されている残りの操作可能回数を変更する。
以上が、実施例1においてサブ統合制御装置83が実行する演出表示終了処理1となる。本処理では、予告中止可能フラグが立っている状態で予告演出の表示中に演出ボタン67が操作されると、該操作時に表示している予告演出の表示を終了する構成となっている。表示を終了するのは、予告演出のみであり、擬似図柄及び擬似図柄の変動態様自体は変化しない(本発明の「視認不能手段によって前記判定の結果を示唆する演出の視認を不能にしても前記擬似図柄は視認不能にしないようにした」に相当)。つまり、視認不能手段を作動させ判定結果を示唆する演出を終了させてもさせなくても、特別図柄及び擬似図柄の変動時間は変らない。
遊技者が希望する場合に予告を終了することは、その時点の遊技者にとってはメリットにはなるが、メリットになるからといって、何の条件もなく、例えば、通常確率遊技状態から遊技者が希望するときに、予告演出を見えなくする構成とすると、遊技者が頻繁に予告演出を消してしまう可能性があり、そうなると遊技意向を高めるために熟考を重ねて作られた演出の流れが、遊技者に伝わらないという課題が発生してしまう。
そこで、本実施例では当該課題が発生しないように、遊技者にとって有利な遊技状態中(高確率遊技状態)に発生する予告演出だけを見えなくすることが可能な構成としている。高確率遊技状態へは、必ず、通常遊技状態時に大当りが発生した後に移行するので、当然、通常遊技状態中に予告演出を見ることになり、前記した演出の流れを確認できる。また、通常遊技状態中に予告演出を見た上で、消すか否かの判断もできるようになる。
しかし、パチンコ遊技機は絶対確率であるため、遊技を開始して1回目の当否判定で大当りし、高確率遊技状態に移行する場合もあり、必ずしも、高確率遊技状態に移行するまでに予告演出を堪能することができるとは言い切れない。そこで、予告演出を消すことができる条件を、高確率遊技中に連続して大当りが発生した回数が所定数に達した事とすることで、少なくとも所定回数の大当りが発生する分は、予告演出を見たということになる。
また、高確率遊技状態の連続回数が所定数に達したということは、既に、熱い予告演出が何度も発生した状況だと考えられるため、それまでに多くの他の遊技者から注目を浴びた可能性が高いほか、高確率遊技状態の連続回数が所定数に達した後においても、高確率遊技状態が続く限り熱い予告演出が頻繁に発生する確率が高いので、引き続き他の遊技者の注目をさらに浴びる可能性が高くなってしまう。
つまり、通常遊技状態時から無条件で予告演出が消せる構成にすると、遊技意向を高めるために熟考を重ねて作られた演出の流れが遊技者に伝わらないという課題が発生してしまうが、遊技者に有利な状態(高確率遊技状態)時のみ予告演出が消せる構成にすると、存分に予告やリーチ演出を堪能したとは言い切れない。高確率遊技状態の連続回数が所定数に達した場合のみ予告演出が消せる構成にすると、この場合はそれまでに何度も予告演出をみて堪能しており且つ他の遊技者の注目も何度も浴びているほか、その後も、他の遊技者の注目を浴びる可能性が高い。そこで、本実施例では、この場合に限り、予告演出を自分の意思によって消去することを可能にし、他の遊技者の注目を浴びなくてもすむようにできるというメリット(特典)を与える構成となっている。
特典が与えられると、全く予告などが発生しなくなるわけではなく、発生した予告を遊技者の意思によって見えなくするという構成となる。従って、例えば、普通なら5秒間表示を継続する予告が0秒になるわけではなく、遊技者が表示された予告を見たうえで消すか否かを判断し、消すと決めたら遊技ボタンを操作し、該操作に応じて表示していた予告演出が消えることになる。
次に、図11から15を用いて、演出図柄表示装置6に表示する演出表示内容について説明する。図11(1)は、高確率遊技中の擬似図柄の通常(予告中止可能フラグ=0)の変動態様を示す表示例となる。具体的な表示内容は、画面中段に左中右の擬似図柄が変動表示(縦又は横スクロール)を実施する擬似図柄表示部を配置し、画面下部左に第1保留記憶の数を報知する第1特図保留記憶数表示領域、画面下部右に第2保留記憶の数を報知する第2特図保留記憶数表示領域を配置している。
図11(2)は、高確率遊技状態の継続回数が所定回数(5回)を満たした場合(予告中止可能フラグ=1)の擬似図柄の変動態様を示す表示例となる。具体的な表示内容は、(1)と同一位置の擬似図柄表示部の上部にS430の処理に応じた予告演出終了可能報知部を表示する。この予告演出終了可能報知部では、演出ボタン67の模式図と「をpushすると演出が消えます」「あと5回」の文字列を表示する。この報知内容により、遊技者は演出ボタン67の操作で予告演出が消えることと、その操作が5回行えることを認識する。
図12は高確率遊技状態中の予告演出態様の表示例となり、(1)は、擬似図柄の変動表示中に大当り期待度を示す予告演出としてキャラクタ(本発明の「前記判定の結果を示唆する演出」に相当)が出現した場合の表示例となる。具体的な表示例の内容は、変動表示中の左中右擬似図柄のうち左擬似図柄が停止した状態において、変動を続ける中擬似図柄の下部にキャラクタ(熊の達吉)が出現する。この出現するキャラクタには複数の表情パターンがあり、表情の種類によって大当り信頼度を示唆している。具体的には図に示す(A)<(B)<(C)<(D)の順に大当り信頼度が高く設定されている。
この場合遊技者は、出現したキャラクタの表情の種類により、予告演出を消すかどうかの判断を行える。例えば、出現したキャラクタの表情が信頼度が低いことを示す場合は、そのまま予告演出を消さずに継続させ、信頼度が高い場合は、信頼度が高いキャラクタは出現頻度が低く、他の遊技者からの注目度が高いため、演出ボタン67を操作して予告演出を消す(終了する)という判断ができる。
図12の2(2)は、(1)の状態から演出ボタン67の操作が行われていない状態を示している。この場合は、予告演出として出現したキャラクタが予め設定された表示時間に達するまで継続表示される。但し、該予め設定された予告演出表示時間の終了間際で演出ボタン67が操作された場合でも、1回の操作としてカウントされ、その時点でキャラクタの表示は終了する。
図13の2(3)は、(1)の状態から演出ボタン67の操作が行われた場合となり、(1)から(2)までと同一の時間が経過した時点の表示例となる。この場合、(2)からキャラクタを消した画面となるが、予告演出終了可能報知部で報知する残りの操作回数が1回分減り、4に変化している。演出ボタン67の操作によって大当り期待度を報知するキャラクタは画面から消えるが、擬似図柄は何ら変化せず消えずに変動表示を継続する。
図14,15は、図12,13とは異なる予告演出を実施した場合の表示例となる。14(1)は、図12(1)と同様に、擬似図柄の変動中に予告演出を開始した時点を示す表示例となる。この場合の予告演出は、擬似図柄表示部が縮小し、予告演出表示部が表示画面上で一番大きな領域を占める表示構成となり、予告演出は時間の経過とともに表示したストーリーが展開し、ストーリーが発展した結果が当否判定の結果を示唆するものとなる。本実施例における具体的な表示内容としては決闘シーンが表示され、右側のキャラクタが勝利すると大当りとなる確率が高いことを示唆する。
図14の3(2)は、(1)の状態から演出ボタン67の操作が行われていない状態を示している。この場合も、予告演出として表示されている決闘シーンが予め設定された表示時間に達するまで継続表示され、その間は擬似図柄表示部が縮小表示される。但し、該予め設定された予告演出表示時間の終了間際で演出ボタン67が操作された場合でも、1回の操作としてカウントされ、その時点でストーリー表示は終了し(消え)、擬似図柄表示部が元の大きさに戻る。
図15の3(3)は、(1)の状態から演出ボタン67の操作が行われた場合となり、(1)から(2)までと同一の時間が経過した時点の表示例となる。この場合、(1)の表示構成に戻るが、予告演出終了可能報知部で報知する残りの操作回数が1回分減り、4に変化している。この場合も、演出ボタン67の操作によって大当り期待度を報知するストーリー表示は終了する(消える)が、擬似図柄は表示領域が変化することはあっても消えずに変動表示を継続する。
以上が実施例1の説明となる。本実施例においては、演出ボタン67の操作によって予告演出の演出図柄表示装置6上の予告表示が終了する場合は、予告演出用に実施されている効果音の出力とランプ・LEDの発光態様も同一のタイミングで終了する構成となっており、どの演出器機においても予告演出の実施が終了する構成となっている。これにより、演出ボタン67の操作によって予告演出が終了した状態では、他の遊技者からは予告が実施されていたことが分からない構成となる。
また、予告演出の説明では、2種類の予告演出を用いて説明したが、キャラクタが出現するもの(図12、13)よりも、ストーリー展開を行う予告演出が出現した場合の方が大当りとなる期待度が高い設定となっている。従って遊技者は、開始された予告演出の種類に基づいて予告演出を終了するか否かの判断も行える。当然予告演出の種類はさらに数が多くてもよいが、予告演出の種類に応じて大当り期待度が異なる構成としたほうが、遊技者の判断の種類も増え、予告演出を消すという操作であっても興趣ある遊技の一部として行えるようになる。