JP6085704B1 - 抗生剤徐放器具 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、抗生剤を用いても、骨折治療後の骨組織および周辺組織における感染症の発症抑制が容易ではない。その原因として下記のものが挙げられる。
1.大きな外力により組織がダメージを受けているため血流が悪い。
2.ダメージを受けたところには血や体液がたまりやすい。
3.抗生剤を静脈から点滴しても血管も潰れていることが多く、患部組織へ抗生剤が行き渡りにくい。
4.骨折を固定する金属の周囲には「バイオフィルム」(菌の集合体)が作られて強力な抗生物質のバリアになってしまい抗生剤が届きにくい。
抗生剤の投与方法として、従来技術では以下の3つの方法があった。
1.経口=内服
2.点滴=静脈注射から
3.局所=骨セメントなどに抗生剤を混ぜて患部に留置
経口投与よりも、静脈からの点滴投与の方が投与した抗生剤が患部に届きやすいと言えるものの全身に行き渡るため、抗生剤の濃度には限界があった。つまり、あまり濃い濃度の抗生剤を経口投与や静脈からの点滴投与を行うと、血流に乗って他の臓器へも行き渡ってしまい、他の臓器に対して悪影響を及ぼすことがあり得る。その点、局所投与は投与箇所が限定されているため、抗生剤の他の臓器などへの影響が少ない上、直接患部に抗生剤を投与できるという利点がある。
第1の問題は、埋設型であるので、一度埋め込んでしまうと後からのアクセスが難しく、治療期間中、長期にわたり留置された状態が継続することである。抗生剤の投与は患部組織の状況を見極めながら、抗生剤の種類、濃度、投与間隔などを臨機応変に変更・調整しながら進めるのが理想的であるところ、上記従来技術ではいずれも患部に埋設してしまうため、内部に充填した抗生剤の種類、濃度を変更するのは再度手術が必要となってしまう。また、常に徐放されるため、投与間隔などを調整することはできない。
輸液チューブを介して患部の状態に応じた最適な種類・濃度の抗生剤を外部から供給すれば、本発明の抗生剤徐放器具を介して確実に患部および周辺の組織に対して抗生剤が投与される。
第1のパターンは、抗生剤徐放器具の基端部側において、外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタと接合する形状の輸液チューブ接続部を備え、輸液チューブ接続部を介して抗生剤輸液チューブと直接接続可能とするものである。
この第1のパターンの構成によれば、輸液チューブ接続部が一体に設けられた恒常的な構成物であるので抗生剤を投与するフェーズで抗生剤輸液チューブを接続できる。
電動ドリルアタッチメントは、外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタと同じ形状を持ち固定ピンの基端部の輸液チューブ接続部と接合できる輸液チューブ接続部用アダプタ部と、電動ドリル本体のドリル把持部が把持可能な形状の部位である把持接続部を備えたものである。
電動ドリルアタッチメントを取り付けることにより、電動ドリルと接続するフェーズでは、固定ピンの基端側の形状を電動ドリルに接合できるよう形状変換することができる。
この第2のパターンの構成によれば、電動ドリル接続部が一体に設けられた恒常的な構成物であるので電動ドリルと接続するフェーズにおいて外部の電動ドリル本体のドリル把持部に接続できる。
輸液チューブアタッチメントは、基端部側に常設されている電動ドリル接続部と接続できる電動ドリル接続部用アダプタ部と、外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタと接続可能な輸液チューブ接続部を備えたものである。
輸液チューブアタッチメントを取り付けることにより、抗生剤を投与するフェーズでは、固定ピンの基端側の形状を外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタに接合できるよう形状変換することができる。
例えば、当該脱着機構の構造例としては、固定ピン側の電動ドリル接続部の外周に対向するように配設されたグリップロック用ボールと、弾性体と、弾性体で軌道に沿って移動するとグリップロック用ボールを押圧しつつ移動するグリップ力調整体を備え、グリップ力調整体のグリップロック用ボールに当接押圧する構造部分が楔形構造をなし、脱着機構の弾性体の弾性力によりグリップ力調整体が軌道に沿って移動すれば、楔形構造によりグリップロック用ボールの当接押圧の力が増加し、グリップロック用ボールの固定ピンの電動ドリル接続部の外周へのグリップ力が増大する構造とするものである。
つまり、本発明の抗生剤徐放器具を骨折箇所に複数取り付けて、少なくともいずれか一つまたは複数の固定ピンから抗生剤を徐放せしめるよう抗生剤徐放器具群として組み付けることができる。
以下、実施例1として、固定ピン本体110に輸液チューブ接続部120が一体的に形成された構成例を示し、実施例2として、固定ピン本体110に電動ドリル接続部150が一体的に形成された構成例を示す。実施例3として本発明の抗生剤徐放器具100を骨折治療における創外固定器具と兼用させる例を説明する。
本発明の抗生剤徐放器具には、電動ドリルを使用するフェーズと抗生剤を投与するフェーズがあるが、本実施例1の構成例では、抗生剤投与フェーズに使用する輸液チューブ接続部120が常設され、電動ドリル使用フェーズに使用する電動ドリル接続部は電動ドリルアタッチメントとして随時提供される構成となっている。
図1(a)に示すように、本発明の抗生剤徐放器具100は、固定ピン本体110と、輸液チューブ接続部120を備えた構成となっている。
図1(b)は抗生剤徐放器具100の各部位を詳しく説明する図である。なお、図中、内部の中空部113が分かりやすいように透過して破線にて描いている。
実施例1の構成例では、固定ピン本体110と輸液チューブ接続部120は一体的に形成されており、分離できないものとなっている。
固定ピン本体110は、骨折箇所の創外の骨に刺入して固定せしめる部材であり、軸体111、ネジ部112、中空部113、側面開口部114、基端開口部115の各構造を備えたものとなっている。
シャフト径、全長、スクリュー部位の長さなどは、刺入固定する骨の形状や大きさによって様々なものがあり得る。ここでは一例として、全長150mm、外径5.0mm、先端スレッド長15mm、後端形状はstrykerホフマン型のものとし、ディスポーザブル品とした。
なお、ネジ部112、中空部113、側面開口部114、基端開口部115ともすべてステンレス製またはチタン製の金属またはその表面にハイドロキシアパタイトコーティングなどの表面処理を施したものとすることが好ましい。
実施例1の抗生剤徐放器具100の構成例では、固定ピン本体110の基端部側に輸液チューブ接続部120が設けられており、輸液チューブ接続部120を介して外部の抗生剤輸液チューブ200から抗生剤の供給を受ける。
この構成例では、輸液チューブ接続部120の形状は、外部の輸液チューブ200の先端に取り付けられたロックコネクタ210に接続可能な形状となっている。
図2に示すように、抗生剤を充填した外部の輸液チューブ200の先端に取り付けられているロックコネクタ210と接続され、輸液チューブ200から抗生剤の供給を受けて固定ピン本体110の基端開口部150に導通するものであり、中空部113を介して側面開口部114から抗生剤を徐放せしめるものである。
電動ドリルアタッチメント140は、外部の電動ドリル本体300のドリル把持部310に接続可能とする部位を提供するアタッチメントである。
図3に示すように、電動ドリルアタッチメント140は、輸液チューブ接続部用アダプタ部141と、把持接続部142を備えた構成となっている。
輸液チューブ接続部用アダプタ部141は、外部の抗生剤輸液チューブ200の先端のロックコネクタ210と同じ形状を持つ部材であり、固定ピン本体110の基端部の輸液チューブ接続部120と接合できるものである。
まず、図4(a)に示すように、電動ドリル使用フェーズとするため、図3に示した手順により、固定ピン本体110の基端部に電動ドリルアタッチメント140を取り付ける。
ここで、図6(a)に示すように、側面開口部114が骨髄組織の所定位置に留置される。
本発明の抗生剤徐放器具には、電動ドリルを使用するフェーズと抗生剤を投与するフェーズがあるが、本実施例2の構成例では、電動ドリル使用フェーズに使用する電動ドリル接続部150が基端部に常設され、抗生剤投与フェーズに使用される輸液チューブアタッチメント160として随時提供される構成となっている。
図7(a)に示すように、本発明の抗生剤徐放器具100aは、固定ピン本体110と、電動ドリル接続部150を備えた構成となっている。
図7(b)は抗生剤徐放器具100aの各部位を詳しく説明する図である。なお、図中、内部の中空部113が分かりやすいように透過して破線にて描いている。
実施例2の構成例では、固定ピン本体110と電動ドリル接続部150は一体的に形成されており、分離できないものとなっている。
固定ピン本体110の軸体111、ネジ部112、中空部113、側面開口部114は、実施例1に示した構造と同様で良いのでここでの詳しい説明は省略することとする。
なお、実施例1の固定ピン本体110の各部もすべてステンレス製またはチタン製の金属またはその表面にハイドロキシアパタイトコーティングなどの表面処理を施したものとすることが好ましい。
輸液チューブアタッチメント160は、外部の輸液チューブ200のロックコネクタ210に接続可能とする部位を提供するアタッチメントである。
輸液チューブアタッチメント160を取り付けることにより、抗生剤徐放器具100aの基端側の形状を外部の抗生剤輸液チューブ200の先端のロックコネクタ210が接合できるよう形状変換することができる。
図8に示すように、輸液チューブアタッチメント160は、電動ドリル接続部用アダプタ部161と輸液チューブ接続部162を備えた構成となっている。
図9は、輸液チューブアタッチメント160の内部構造の一例を簡単に示す図である。内部構造が分かりやすいように縦断面にて示した拡大断面図となっている。
図9(b)は、楔形構造166が分かりやすいようにクリップ力調整体165の端面の上側のみを取り出して示した図となっている。
輸液チューブ接続部162と外部の抗生剤輸液チューブ200との接続方法は特に限定されないが、ここでは実施例1で説明した輸液チューブ接続部120と同様のものとする。
脱着機構163の構造は、固定ピン本体110の電動ドリル接続部150に対して輸液チューブアタッチメント160を脱着できる機構であれば特に限定されないが、この構成例では、固定ピン本体110の電動ドリル接続部150の外周の一部をグリップロック用ボール167により押圧することによって挟持するものとなっており、押圧力を強くすると輸液チューブアタッチメント160が固定ピン本体110の電動ドリル接続部150に嵌着され、押圧力を弱くすると輸液チューブアタッチメント160を固定ピン本体110の電動ドリル接続部150から抜去できる構造となっており、着脱自在となっている。
図10に示すように、この例では、脱着機構163はグリップロック用ボール167を内蔵している。
つまり、グリップロック用ボール167が強く電動ドリル接続部150の外周の窪み152に対して押し付けられれば両者間の摩擦力が大きくなり、グリップロック用ボール167を介して輸液チューブアタッチメント160が電動ドリル接続部150に固定され、図8(b)に示すように、固定ピン本体110と一体となる。
この構成例では、図9に示すように、脱着機構163は、弾性体164と、グリップ力調整体165、楔形構造166、グリップブロック用ボール167を備えた構成となっている。
この構成例では、弾性体の姿勢が安定するよう電動ドリル接続部用アダプタ部161とグリップ力調整体165の間の隙間の空間に収められている。
グリップ力調整体165が所定の軌道で移動するように制御する方法は限定されない。例えば、電動ドリル接続部用アダプタ部161との間でスライド移動できるように両者を連結した構造であれば、グリップ力調整体165は電動ドリル接続部用アダプタ部161に対してスライド移動するよう軌道が定められる。
図10(a)は、楔形構造166を一部に持つグリップ力調整体165が、弾性体164の弾性力によって図中左へ移動することにより、グリップロック用ボール167を押圧する様子を示す図である。
図10(a)は、弾性体164の弾性力がグリップ力調整体165を左側に押圧するように掛かっている。ここで、楔形構造166が先端の細い方から左方向に入り込んで行き、楔形構造166の内面(それはグリップ力調整体165の内面の一部でもある)によってグリップロック用ボール167を内側に押圧していることが分かる。楔形構造166が左側に進むほどグリップロック用ボール167の内側への押圧力が増大する。ここで、グリップロック用ボール167は電動ドリル接続部150の窪み152にも当接しているので、その結果、グリップロック用ボール167により電動ドリル接続部150に対する押圧力が増加し、両者間の摩擦力も増加する。適度なバランス位置において輸液チューブアタッチメント160がグリップロック用ボール167を介して電動ドリル接続部150に連結して支持されるようになる。
図10(b)では、操作者の指などの外力がグリップ力調整体165を右側に移動させるように掛かった状態を示している。操作者の指などの外力が適度であれば、弾性体164の弾性力に打ち勝ち、グリップ力調整体165が右側に移動する。そうすると入り込んでいた楔形構造166が抜けるように右側に移動し、楔形構造166の内面(それはグリップ力調整体165の内面の一部でもある)のグリップロック用ボール167に対する押圧力が減少することが分かる。楔形構造166が右側に進むほどグリップロック用ボール167の内側への押圧力が減少し、その結果、グリップロック用ボール167による電動ドリル接続部150へのグリップ力も低下し、やがて輸液チューブアタッチメント160が電動ドリル接続部150から離脱する。
図11は、輸液チューブアタッチメント160の基端部にある輸液チューブ接続部162に対して外部の輸液チューブ200のロックコネクタ210を取り付ける様子を示す図である
まず、図12(a)に示すように、抗生剤徐放器具100aの基端部の電動ドリル接続部150に対して、外部の電動ドリル本体300のドリル把持部310を接続し、実施例2にかかる本発明の抗生剤徐放器具100aを電動ドリル本体300に取り付ける。
この例では、抗生剤徐放器具100の固定ピン本体110の軸体111およびネジ部112の素材や外形などが、骨折治療における創外固定器具の固定ピン本体と同様のものとなっている。
この構成例では、複数本の抗生剤徐放器具100に加え、それらの間を接続する橋梁器具170を備えた構成となっている。
なお、実施例1で説明したように、抗生剤徐放器具100の刺入前に、前もって骨の表面に対して、刺入するきっかけとなる小さな穴をドリルなどで開けておくこともできる。
図17(c)の状態となれば、術式を担当している医師の予定どおりの位置の骨内組織に抗生剤を徐放するための足場が確保されたこととなる。
このように組み上げた抗生剤徐放器具群のうち、少なくともいずれか一つまたは複数の抗生剤徐放器具の基端側に対して輸液チューブ200を取り付け、必要なタイミングで、徐放する抗生剤の種類、濃度などを調整し、所望の期間、所望の速度で、骨折治療箇所付近の所望の骨内組織に対して徐放することができる。
110 固定ピン本体
111 軸体
112 ネジ部
113 中空部
114 側面開口部
115 基端開口部
120 輸液チューブ接続部
130 外径の異なる部位
140 電動ドリルアタッチメント
141 輸液接続部用アダプタ部
142 把持接続部
150 電動ドリル接続部
151 本体部
152 窪み
160 輸液チューブアタッチメント
161 電動ドリル接続部用アダプタ部
162 輸液チューブ接続部
163 脱着機構
164 弾性体
165 クリップ力調整体
166 楔形構造
167 グリップロック用ボール
170 橋梁器具
Claims (9)
- 骨折箇所の組織に抗生剤を投与する器具であって、
前記骨折箇所の創外の骨の一方の皮質骨から刺入して骨髄を貫通させ骨の他方の皮質骨に到達させて固定せしめる固定ピン本体と、
前記固定ピン本体の軸途中の側面に設けられ、前記骨髄内に位置する側面開口部と、前記固定ピン本体の基端部に設けられた基端開口部と、前記側面開口部から前記基端開口部まで前記固定ピン本体の内部を貫く中空部と、前記固定ピン本体の先端部の周囲に設けられ骨内に螺入せしめるネジ部を備え、
外部から導いた前記抗生剤を徐放する開口を前記軸本体の側面開口部のみとして前記ネジ部には設けないことにより、前記側面開口部からのみ前記骨髄内に徐放せしめる、骨折創外に固定装着する抗生剤徐放器具。 - 前記基端部に、外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタと接合する形状の輸液チューブ接続部を備え、前記輸液チューブ接続部を介して前記抗生剤輸液チューブと直接接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の骨折創外に固定装着する抗生剤徐放器具。
- 外部の電動ドリル本体のドリル把持部に接続可能とする部位を提供する電動ドリルアタッチメントであって、
前記外部の抗生剤輸液チューブの先端の前記ロックコネクタと同じ形状を持ち前記固定ピン本体の基端部の前記輸液チューブ接続部と接合できる輸液チューブ接続部用アダプタ部と、前記電動ドリル本体の前記ドリル把持部が把持可能な形状の部位である把持接続部を備え、
前記電動ドリルアタッチメントにより、前記固定ピン本体の基端側の形状を前記電動ドリルに接合できるよう形状変換することを特徴とする請求項2に記載の骨折創外に固定装着する抗生剤徐放器具。 - 前記基端部に、外部の電動ドリル本体のドリル把持部に接続可能とする形状の電動ドリル接続部を備え、前記電動ドリル接続部を介して前記電動ドリル本体と直接接続可能であること特徴とする請求項1に記載の骨折創外に固定装着する抗生剤徐放器具。
- 外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタと接続可能とする部位を提供する輸液チューブアタッチメントであって、
前記輸液チューブアタッチメントにおいて、前記電動ドリル接続部と接続できる電動ドリル接続部用アダプタ部と、前記外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタと接続可能な輸液チューブ接続部を備え、
前記輸液チューブアタッチメントにより、前記固定ピン本体の基端側の形状を前記外部の抗生剤輸液チューブの先端のロックコネクタに接合できるよう形状変換することを特徴とする請求項4に記載の骨折創外に固定装着する抗生剤徐放器具。 - 前記輸液チューブアタッチメントが、前記電動ドリル接続部用アダプタ本体の内周の前記固定ピン本体の前記電動ドリル接続部の外周へのグリップの強弱を調整する脱着機構を備え、
前記脱着機構が、前記固定ピン本体側の前記電動ドリル接続部の外周に対向するように配設されたグリップロック用ボールと、弾性体と、前記弾性体で軌道に沿って移動すると前記グリップロック用ボールを押圧しつつ移動するグリップ力調整体を備え、前記グリップ力調整体の前記グリップロック用ボールに当接押圧する構造部分が楔形構造をなし、
前記脱着機構の前記弾性体の弾性力により前記グリップ力調整体が前記軌道に沿って移動すれば、前記楔形構造により前記グリップロック用ボールの当接押圧の力が増加し、前記グリップロック用ボールの前記固定ピン本体の前記電動ドリル接続部の外周へのグリップ力が増大する構造であることを特徴とする請求項5に記載の抗生剤徐放器具。 - 前記固定ピン本体において、少なくとも一部に外径の異なる部位を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の抗生剤徐放器具。
- 複数本の前記固定ピン本体の間を接続する橋梁器具を備え、
前記骨折箇所に対して複数箇所に複数の前記固定ピン本体を固定装着して前記橋梁器具で支持するとともに、少なくともいずれか一つまたは複数の前記固定ピン本体から前記抗生剤を徐放せしめるよう抗生剤徐放器具群として組み付けた請求項1から7のいずれかに記載の抗生剤徐放器具。 - 前記固定ピン本体の外形が、前記骨折箇所に対する創外固定器具のピン外形と同等の構造を備えたものであり、
前記骨折箇所に対する創外固定器具としても兼用し、前記骨折箇所に対する創外固定機能と、前記骨折箇所付近の組織への抗生剤の徐放機能を兼用せしめた請求項1から8のいずれかに記載の抗生剤徐放器具。
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