JP6085532B2 - 電力管理装置、電力管理システム、電力管理方法、及びプログラム - Google Patents

電力管理装置、電力管理システム、電力管理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力管理装置、電力管理システム、電力管理方法、及びプログラムに関する。
いわゆるスマートコミュニティのような電気自動車社会では、エネルギーの地産地消が考えられている。エネルギーの地産地消を行うためには、地域における電力エネルギーのマネジメントが必要である。例えば、電気自動車を所持するユーザに対して、電気自動車の充電という電力需要をコントロールする必要がある(例示:ピークシフト/ピークカット)。そのためには、電気自動車に充電される電力の需要予測を行う必要がある。ただし、電気自動車は移動可能であるため、電気自動車を充電する場所は一定ではない。そのため、従来の電力需要予測方法では電気自動車の電力需要予測を行うことができない。
関連する技術として、特開2011−229374号公報(US2011/0258018(A1))に網において需要応答事象を計画するシステム及び方法が開示されている。このシステムは、データベース(134、136)と、需要応答モジュール(128)と、制御器(102)とを備えている。データベース(134、136)は、需要応答データを記憶する。需要応答モジュール(128)は、需要応答データに基づいて各需要家を需要家グループにグループ分けして、前記需要応答データ及び予測データに基づいて前記需要家グループの1又は複数に需要応答事象を計画する。制御器(102)は、需要応答事象を計画された前記1又は複数の需要家グループについて前記需要応答事象を具現化する。
また、特開2011−50240号公報(US2010/0076825(A1))に充放電管理装置および充放電管理方法が開示されている。この充放電管理装置は、一つ以上の電力設備の充電または放電を監視制御する。この充放電管理装置は、記憶部と、制御部と、を有する。記憶部は、外部コンピュータから受信した、需要家の前記電力設備に対する充電行動または放電行動により前記需要家が享受できる報奨および前記電力設備の充電または放電の実施に関する制約を定めた充放電報奨情報を記憶する。記憶部は、前記充放電管理装置自身を識別する個体識別情報を記憶する。制御部は、前記充放電報奨情報に基づいて、前記報奨が最大になるように、ある充電用時間帯に亘って充電を実施するときの充電量の合計と、ある放電用時間帯に亘って放電を実施するときの放電量の合計と、前記需要家による前記電力設備の使用開始が推定される時刻であって、前記充電用時間帯よりも後に定められ、かつ、前記放電用時間帯よりも前に定められる推定使用開始時刻とを含む充放電計画を作成する。制御部は、前記作成した充放電計画に従った、前記充電用時間帯での充電または前記放電用時間帯での放電の開始または終了を前記電力設備に指令する。制御部は、前記電力設備において実施された充電または放電を監視し、前記監視したときの結果として、充電または放電の実施内容および前記個体識別情報を含む充放電実施結果を作成し、前記作成した充放電実施結果を前記外部コンピュータに送信する。
特開2012−244899号公報(US8232763(B1))に電力配電網運用のための電気自動車プロファイルが開示されている。このシステムは、少なくとも1つのメモリ(202)と、少なくとも1つのプロセッサ(204)とを備える。少なくともと1つのメモリ(202)は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。少なくとも1つのプロセッサ(204)は、少なくとも1つのメモリ(202)にアクセスするように構成される。少なくとも1つのプロセッサ(204)は、少なくとも1台の車両(102)に少なくとも部分的に基づく車両(102)情報を受信する。少なくとも1つのプロセッサ(204)は、少なくとも1台の車両(102)向けの充電スタンド(110)に少なくとも部分的に基づく他の情報を受信する。少なくとも1つのプロセッサ(204)は、車両(102)情報および前記他の情報をデータ受信デバイスに送信する。
特開2011−100369号公報にフロー生成支援方法および装置が開示されている。このフロー生成支援方法は、記憶手段を備えたフロー生成支援装置におけるフロー生成支援方法である。このフロー生成支援方法は、フロー名とノード情報とキー名と初期値設定定義と値一致情報と同値禁止情報とを定義一覧情報として対応付けて記憶手段に格納する。設定項目定義の変更要求の入力応じて、前記キーについて初期値設定定義に他のキーが設定されている場合に前記他のキーについて定義一覧情報の値一致情報および同値禁止情報から前記検索する。該検索した定義一覧情報から検索したキーと前記他のキーとの関係が値一致情報もしくは同値禁止に格納されている場合には、前記他のキーと依存があることを判定する。
特開2011−229374号公報 特開2011−050240号公報 特開2012−244899号公報 特開2011−100369号公報
本発明の目的は、電気自動車で使用される電力の需要予測を適切に行うことが可能な電力管理装置、電力管理システム、電力管理方法、及びプログラムを提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。
本発明の電力管理装置は、充電器電力需要予測部(103)と、家庭電力需要予測部(102)と、全体電力需要予測部(104)とを具備している。充電器電力需要予測部(103)は、所定の地域における複数の充電器(36)での電気自動車(20)の第1電力需要予測値(P1)を算出する。家庭電力需要予測部(102)は、所定の地域における複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の充電実績と複数の家庭用充電器(41)の出力とに基づいて、複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の第2電力需要予測値(P2)を算出する。全体電力需要予測部(104)は、第1電力需要予測値(P1)と第2電力需要予測値(P2)とを合算し、所定の地域での電気自動車(20)の第3電力需要予測値(P)を算出する。
充電器電力需要予測部(103)は、第1電力需要予測値(P1)を算出する予測期間を分割して複数の第1小期間とし、複数の第1小期間の各々に対して複数の充電器(36)の過去の予約状況において過去に予約が入った場合を抽出して複数の充電器(36)ごとに予約が突発的に入る第1確率(α)を算出し、複数の充電器(36)の過去の予約状況における予約回数と充電実績の回数との比から、複数の第1小期間の各々に対して複数の充電器(36)ごとに予約が実行されない第2確率(β)を算出し、複数の第1小期間の各々において、複数の充電器(36)のうちの予約が入っていない充電器について、予約が入っていない充電器の出力に第1小期間の時間を乗じた値に第1確率(α)を乗じた第1の値を算出し、且つ複数の充電器(36)のうちの予約が入っている充電器について、予約が入っている充電器の出力に第1小期間の時間を乗じた値に1から第2確率(β)を減じた値を乗じた第2の値を算出し、すべての複数の第1小期間についての第1の値及び第2の値の総和をとり、第1電力需要予測値(P1)として算出してよい。
本電力管理装置では、電力の需要予測を、充電器での電力需要予測と、家庭用充電器での電力需要予測とに分離して計算している。そのため、充電器での電力需要予測に固有な条件と、家庭用充電器での電力需要予測に固有な条件とを別々に考慮することができる。
それにより、両者を一緒にまとめて電力需要予測を行う場合と比較して、電力需要予測を正確に行うことができる。例えば、充電器での電力需要予測に関しては、充電器の予約状況というユーザによる電力需要がほぼ確実であることを示す情報を用いることで、正確な需要予測を行うことができる。一方、家庭用充電器での需要予測に関しては、家庭用充電器の充電実績というユーザの普段の習慣や慣習や流儀が反映された情報を用いることで、正確な需要予測を行うことができる。
本電力管理装置では、充電器での電力需要予測に関して、予約が突発的に入る第1確率(α)という、充電器での電力需要予測に固有な条件を更に考慮することができる。それにより、充電器での電力需要予測をより正確に行うことができる。
本電力管理装置では、充電器での電力需要予測に関して、予約が実行されない第2確率(β)という、充電器での電力需要予測に固有な条件を更に考慮することができる。それにより、充電器での電力需要予測をより正確に行うことができる。
本電力管理装置では、充電器の電力需要予測を算出する予測期間を複数の第1小期間に分割している。すなわち、充電器の電力需要予測を第1小期間ごとに算出する。それにより、充電器の電力需要予測において、第1小区間の時間帯における充電器の需要の状況を反映させやすくでき、充電器の電力需要予測値の精度をより高くすることができる。
本電力管理装置では、充電器での電力需要予測に関して、予約が突発的に入る第1確率(α)及び予約が実行されない第2確率(β)という、充電器での電力需要予測に固有な条件を更に考慮することができる。それにより、充電器での電力需要予測をより正確に行うことができる。
上記の電力管理装置において、家庭電力需要予測部(102)は、複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の充電実績に基づいて、複数の家庭用充電器(41)で電気自動車(20)の充電が行われる第3確率(δ)を算出してもよい。その場合、家庭電力需要予測部(102)は、複数の家庭用充電器(41)の出力と第3確率(δ)とに基づいて、第2電力需要予測値(P)を算出する。
本電力管理装置では、家庭用充電器での電力需要予測に関して、家庭用充電器の充電実績を考慮した第3確率(δ)という、家庭用充電器での電力需要予測に固有な条件を考慮することができる。それにより、家庭用充電器での電力需要予測を正確に行うことができる。
上記の電力管理装置において、家庭電力需要予測部(102)は、第2電力需要予測値(P)を算出する予測期間を分割して複数の第2小期間としてもよい。その場合、家庭電力需要予測部(102)は、複数の第2小期間の各々において、複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の電力需要予測値を算出して、それらを合算して第2電力需要予測値(P)とする。
本電力管理装置では、家庭用充電器の電力需要予測を算出する予測期間を複数の第2小期間に分割している。すなわち、家庭用充電器の電力需要予測を第2小期間ごとに算出する。それにより、家庭用充電器の電力需要予測において、第2小区間の時間帯における家庭用充電器の需要の状況を反映させやすくでき、家庭用充電器の電力需要予測値の精度をより高くすることができる。
上記の電力管理装置は、予約情報データベース(114)と、充電実績情報データベース(115)とを更に具備してもよい。予約情報データベース(114)は、予約状況に関する情報を記憶する。充電実績情報データベース(115)は、電気自動車(20)に搭載された車載器(21)から取得された複数の充電器(36)及び複数の家庭用充電器(41)の充電実績に関する情報を記憶する。
本電力管理装置では、予約情報データベースと充電実績情報データベースとを有しているので、それらの情報に基づいて、精度のよい電力需要予測値を行うことができる。
本発明の電力管理システムは、上記段落のいずれかに記載の電力管理装置(11)と、電力管理装置(11)とネットワーク(50)を介して通信可能に接続された複数の充電器(36)とを具備している。電力管理装置(11)は、複数の電気自動車(20)の複数の車載器(21)と通信可能である。
本電力管理システムは、複数の車載器(21)や複数の充電器(36)からの情報を収集し、それらの情報に基づいて、電力管理装置において、電力の需要予測が可能である。それゆえ、上記各段落に記載されているように、電力需要予測を正確に行うことができる。
本発明の電力管理方法は、コンピュータが、所定の地域における複数の充電器(36)での電気自動車(20)の第1電力需要予測値(P1)を算出するステップ(S41)と、コンピュータが、所定の地域における複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の充電実績と複数の家庭用充電器(41)の出力とに基づいて、複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の第2電力需要予測値(P2)を算出するステップ(S42)と、コンピュータが、第1電力需要予測値(P1)と第2電力需要予測値(P2)とを合算し、所定の地域での電気自動車(20)の第3電力需要予測値(P)を算出する(S43)ステップとを具備し、第1電力需要予測値を算出するステップ(S41)は、第1電力需要予測値(P1)を算出する予測期間を分割して複数の第1小期間とし、複数の第1小期間の各々に対して複数の充電器(36)の過去の予約状況において過去に予約が入った場合を抽出して複数の充電器(36)ごとに予約が突発的に入る第1確率(α)を算出するステップ(S53)と、複数の充電器(36)の過去の予約状況における予約回数と充電実績の回数との比から、複数の第1小期間の各々に対して複数の充電器(36)ごとに予約が実行されない第2確率(β)を算出するステップ(S54)と、複数の第1小期間の各々において、複数の充電器(36)のうちの予約が入っていない充電器について、予約が入っていない充電器の出力に第1小期間の時間を乗じた値に第1確率(α)を乗じた第1の値を算出し、且つ複数の充電器(36)のうちの予約が入っている充電器について、予約が入っている充電器の出力に第1小期間の時間を乗じた値に1から第2確率(β)を減じた値を乗じた第2の値を算出するステップと、すべての複数の第1小期間についての第1の値及び第2の値の総和をとり、第1電力需要予測値(P1)として算出するステップ(S58)と、を含んでよい
上記の電力管理方法において、第2電力需要予測値(P)を算出するステップ(S42)は、複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の充電実績に基づいて、複数の家庭用充電器(41)で電気自動車(20)の充電が行われる第3確率(δ)を算出するステップ(S63)と、複数の家庭用充電器(41)の出力と第3確率(δ)とに基づいて、第2電力需要予測値(P)を算出するステップ(S64、S67)とを備えてもよい。
上記の電力管理方法において、第2電力需要予測値(P)を算出するステップ(S42)は、家庭電力需要予測部(102)は、第2電力需要予測値(P)を算出する予測期間を分割して複数の第2小期間とするステップ(S61)と、複数の第2小期間の各々において、複数の家庭用充電器(41)での電気自動車(20)の電力需要予測値を算出して、それらを合算して第2電力需要予測値(P)とするステップ(S64、S67)とを備えてもよい。
本発明のプログラムは、上記各段落のいずれかに記載の電力管理方法をコンピュータに実行させる。
本発明により、電気自動車で使用される電力の需要予測を適切に行うことが可能となる。
図1は、実施の形態に係る電気自動車の電力管理装置を適用したEV管理システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2Aは、実施の形態に係る電気自動車の車載器の構成の一例を示すブロック図である。 図2Bは、実施の形態に係る充電器の充電器制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2Cは、実施の形態に係る電力管理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、実施の形態に係る電力管理装置の予約管理部の動作を示すフロー図である。 図4は、実施の形態に係る電力管理装置の予約管理部の動作を示すフロー図である。 図5は、実施の形態に係る電力管理装置の電力需要予測部の動作を示すフロー図である。 図6は、実施の形態に係る電力管理装置の充電器電力需要予測部の動作を示すフロー図である。 図7は、実施の形態に係る電力管理装置の家庭電力需要予測部の動作を示すフロー図である。
本発明の実施の形態に係る電気自動車の電力管理装置及び電気自動車の電力需要予測方法について、添付図面を参照して説明する。
本実施の形態では、電気自動車に充電される電力の需要予測を、(1)充電器で電気自動車に充電する場合での電力需要予測、及び、(2)家庭の充電器で電気自動車に充電する場合での電力需要予測、の2つに分けて行う。そして、それらの電力需要予測を合算して、最終的に、電気自動車の電力需要予測とする。このように、電力の需要予測を、充電種別(又は充電方法)に分離して見積もることで、充電種別に特有の条件を考慮することができる。それにより、電力需要予測を正確に行うことができる。以下、本実施の形態について詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る電力管理装置を適用したEV(Electric Vehicle)管理システム1について説明する。
図1は、本実施の形態に係る電力管理装置を適用したEV(Electric Vehicle:電気自動車)管理システム1の構成の一例を示すブロック図である。EV管理システム1は、スマートコミュニティのような地域における電気自動車の電力を管理するシステムである。EV管理システム1は、電力管理装置11と充電器36とを具備している。電気自動車20は、電力管理装置11に管理された充電器36や、家庭用充電器41で充電される。電力管理装置11と充電器36と電気自動車20とは、ネットワーク50を介して互いに双方向通信可能に接続されている。ネットワーク50は、インターネットやWAN(Wide Area Network)や携帯電話網に例示される広域通信回線である。この図においては、一つの充電器36や電気自動車20や家庭用充電器41だけが示されているが、複数の充電器36や電気自動車20や家庭用充電器41が存在することは言うまでもない。
電力管理装置11は、電気自動車20の電力を管理するEV管理センタ10に属している。電力管理装置11は、所定の地域における電気自動車20の電力(充電量)の需要予測を行う機能と、地域における充電器36を用いた電気自動車20の充電の予約管理とを行う機能とを備えている。電力管理装置11は、更に、電力の需要予測に基づいて、電力のピークシフトやピークカットの制御を行う機能を備えていても良い。例えば、ピークシフトやピークカットは、充電の予約の変更や、充電電力の制限などで行うことができる。
電気自動車20は、電気をエネルギーとして走行する自動車である。電気自動車20は、車載器21と二次電池22と充電装置23とを備えている。充電装置23は、充電器36又は家庭用充電器41からの電気エネルギーで二次電池22を充電する。二次電池22は、その電気エネルギーを蓄積する。電気自動車20は、二次電池22の電気エネルギーで駆動する。車載器21は、二次電池22の情報や、電気自動車20の情報を取得して、プローブ情報としてネットワーク50を介して電力管理装置11へ送信する。プローブ情報は、GPS(Global Positioning System)衛星群60の信号に基づいて算出された車載器21の測位情報を含んでいる。電気自動車20は地域に複数台存在する(図中は1台のみを表示)。
充電器36は、電気自動車20の充電拠点である充電ステーション30に属し、電気自動車20の二次電池22用の充電設備である。充電器36は、充電プラグなどを介して電気自動車20の充電装置23に接続可能である。充電器36は、完全予約制の充電設備とする。予約は、電力管理装置11により管理される。充電器36は、充電器制御装置31を備えている。充電器制御装置31は、充電器36での充電に際して、充電器36の予約確認・充電実行に関する動作を制御する。ただし、充電ステーション30は地域に複数箇所存在し、それに伴い充電器36は地域に複数台存在する(図中は1箇所及び1台のみを表示)。
家庭用充電器41は、電気自動車20のユーザの家庭40に属し、家庭40内に設けられた電力供給設備である。家庭用充電器41は、充電プラグ及び充電ケーブルなどを介して電気自動車20の充電装置23に接続可能である。家庭用充電器41は、家庭40内の電源コンセントや、家庭40内に設けられた充電設備に例示される。家庭40は地域に複数戸存在し、それに伴い家庭用充電器41は地域に複数台存在する(図中は1戸及び1台のみを表示)。
なお、充電ステーション30及び家庭40は、充電器36及び家庭用充電器41を有しているので、充電可能な場所という意味で充電ポイントということもできる。
次に、本実施の形態に係る電気自動車20の車載器21について説明する。
図2Aは、本実施の形態に係る電気自動車20の車載器21の構成の一例を示すブロック図である。車載器21は、二次電池22の状態や充電に関する情報、電気自動車20の状態や動作に関する情報を取得して、プローブ情報として電力管理装置11へ送信する。
車載器21は、コンピュータに例示される情報処理装置であり、図示されていないCPU(Central Processing Unit)と、記憶装置と、入力装置と、出力装置と、インターフェースとを備えている。CPU、記憶装置、入力装置、出力装置、及びインターフェースは、バスやケーブルにより互いに情報の送受信が可能に接続されている。記憶装置は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ及びHDD(Hard Disk Drive)に例示される。入力装置は、タッチパネル、キーボード、及びマウスに例示される。出力装置は、ディスプレイやプリンタに例示される。インターフェースは、外部のコンピュータや記憶装置や記憶媒体読取装置などと有線や無線のネットワークを介して双方向通信可能に接続される。
CPUは、例えば記憶媒体からインターフェースを介してHDDにインストールされたコンピュータプログラムをRAMに展開する。そして、展開されたコンピュータプログラムを実行して、必要に応じて記憶装置や入力装置や出力装置のようなハードウェアを制御しながら、当該コンピュータプログラムの情報処理を実現する。記憶装置は、コンピュータプログラムを記録し、CPUが利用する情報や生成する情報を記録する。入力装置は、ユーザに操作されることにより生成される情報をCPUや記憶装置に出力する。出力装置は、CPUにより生成された情報や記憶装置の情報をユーザに認識可能に出力する。
車載器21は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)又はコンピュータプログラムとハードウェアとの協働で実現される車載器制御部24と、車載器記憶部25と、車載器測位部26とを備えている。
車載器制御部24は、車載器21の動作を制御する。車載器制御部24は、プローブ情報管理部201を備えている。プローブ情報管理部201は、所定の時間間隔、及び、所定のイベントごとに、二次電池22の状態に関する情報や、二次電池22の充電に関する情報や、電気自動車20の状態に関する情報や、電気自動車20の動作に関する情報を取得する。そして、プローブ情報管理部201は、それらの情報を、車載器を特定する情報(車載器ID)と共に、プローブ情報として電力管理装置11へ送信する。ここで、所定の時間間隔は10分間隔に例示され、所定のイベントは電源始動時/電源停止時や充電開始時/充電終了時に例示される。プローブ情報管理部201は、同じプローブ情報を車載器記憶部25へも出力してもよい。
ここで、二次電池22の状態に関する情報は、SOC(State Of Charge:電池残量)を示すSOC情報に例示され、二次電池22から取得される。二次電池22の充電に関する情報は、充電手段(充電器36又は家庭用充電器41)が急速充電設備か普通充電設備かを示す充電手段情報に例示され、充電装置23から取得される。電気自動車20の状態に関する情報は、自身(電気自動車20)が走行中か停止中か充電中かを示すステータス情報や、自身(電気自動車20)の現在位置を示すGPS情報(測位情報)に例示され、電気自動車20のマイクロコンピュータ(図示されず)から取得される。電気自動車20の動作に関する情報は、自身(電気自動車20)の電源がON又はOFFかや自身(電気自動車20)の二次電池22の充電が開始か停止かを示す行動情報に例示され、電気自動車20のマイクロコンピュータから取得される。したがって、プローブ情報は、SOC情報、充電手段情報、ステータス情報、GPS情報(測位情報)、行動情報、車載器IDを含んでいる。
車載器記憶部25は、プローブ情報管理部201が出力するプローブ情報を、時刻及びイベントと関連付けて、プローブ情報データベース(DB)211に記憶してもよい。車載器測位部26は、GPS衛星群60の信号に基づいて車載器21の位置を算出し、自身(電気自動車20)の現在位置を示すGPS情報(測位情報)として車載器制御部24へ出力する。
次に、本実施の形態に係る充電器36の充電器制御装置31について説明する。
図2Bは、本実施の形態に係る充電器36の充電器制御装置31の構成の一例を示すブロック図である。充電器制御装置31は、充電器36における予約確認の動作や充電実行の動作を制御する。
充電器制御装置31は、コンピュータに例示される情報処理装置であり、図示されていないCPU(Central Processing Unit)と、記憶装置と、入力装置と、出力装置と、インターフェースとを備えている。CPU、記憶装置、入力装置、出力装置、及びインターフェースの説明については、車載器21の場合と同様であるのでその説明を省略する。
充電器制御装置31は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)又はコンピュータプログラムとハードウェアとの協働で実現される充電器制御部34と、充電器記憶部35とを備えている。
充電器制御部34は、充電器制御装置31の動作を制御する。充電器制御部34は、予約確認部301と充電実行部302とを備えている。予約確認部301は、充電に際して、ネットワーク50を介して電力管理装置11へ充電予約の有無を確認する。すなわち、予約確認部301は、ユーザによる充電器36の使用希望を示す入力信号に応答して、ネットワーク50を介して電力管理装置11へ、当該ユーザが充電を予約しているか否かについて問い合わせを行う。電力管理装置11において予約確認が取れた場合、予約確認部301は、当該ユーザの使用を許可する。充電実行部302は、予約が確認された電気自動車20に対してのみ充電を実行する。すなわち、予約確認部301の使用許可に応答して、当該ユーザの予約内容に基づく使用条件で充電器36が使用可能となるように、充電器36を設定する。
充電器記憶部35は、充電器36に関する情報(例示:充電器36の位置情報、充電器36の充電手段情報)を格納していてもよい。
図2Cは、本実施の形態に係る電力管理装置11の構成の一例を示すブロック図である。電力管理装置11は、地域における電気自動車20の充電用の電力の需要予測と、地域における充電器36を用いた電気自動車の充電の予約管理とを行う。
電力管理装置11は、コンピュータに例示される情報処理装置であり、図示されていないCPU(Central Processing Unit)と、記憶装置と、入力装置と、出力装置と、インターフェースとを備えている。CPU、記憶装置、入力装置、出力装置、及びインターフェースの説明については、車載器21の場合と同様であるのでその説明を省略する。
電力管理装置11は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)又はコンピュータプログラムとハードウェアとの協働で実現される制御部14と、記憶部15とを備えている。
制御部14は、電力管理装置11の動作を制御する。制御部14は、予約管理部101と家庭電力需要予測部102と充電器電力需要予測部103と全体電力需要予測部104とを備えている。
予約管理部101は、地域における充電器36を用いた電気自動車の充電の予約管理を行う。すなわち、予約管理部101は、インターネットを利用した充電器36での充電の予約システムを提供する。ユーザは、その予約システムを介して、複数の充電器36のいずれかでの充電を予約する。それにより、その予約に応じて、ユーザはその充電器36での充電が可能となる。複数の充電器36は、いずれも完全予約制の充電設備であるため、この予約システムを介して予約を行わなければ使用できない。予約管理部101は、予約に関する情報を記憶部15に予約情報114として記憶する。
家庭電力需要予測部102と充電器電力需要予測部103と全体電力需要予測部104とは、地域における電気自動車の電力(充電量)の需要予測を行う。具体的には、以下のとおりである。
家庭電力需要予測部102は、所定の地域における複数の電気自動車20の複数の車載器21からのプローブ情報に基づいて、複数の家庭40の複数の家庭用充電器41で複数の電気自動車20に充電される電力の予測値を算出する。ここで、プローブ情報は、例えば、過去に家庭用充電器41で行われた充電に関する情報である。あるいは、家庭電力需要予測部102は、そのプローブ情報の代わりに、そのプローブ情報に基づく充電実績情報(後述)を用いても良い。更に、家庭電力需要予測部102は、充電される電力の予測値を算出するとき、予測値の精度を向上すべく、計算値を補正する係数を用いても良い。
充電器電力需要予測部103は、所定の地域における複数の充電器36の予約状況に基づいて、複数の充電器36により複数の電気自動車20に充電されるであろう電力を合算して、複数の充電器36で複数の電気自動車20に充電される電力の予測値を算出する。更に、充電器電力需要予測部103は、充電される電力の予測値を算出するとき、予測値の精度を向上すべく、計算値を補正する係数を用いても良い。
全体電力需要予測部104は、家庭電力需要予測部102が算出した家庭での電力需要の予測値と、充電器電力需要予測部103が算出した充電器での電力需要の予測値とを合算して、電気自動車20の電力需要の予測値を算出する。
家庭電力需要予測部102と充電器電力需要予測部103と全体電力需要予測部104とは一体で電力需要予測を行うことから、まとめて電力需要予測部と見ることができる。また、制御部14は、算出された電気自動車20の電力需要の予測値に基づいて、更に、電力のピークシフトやピークカットの制御を行っても良い。
記憶部15は、プローブ情報データベース(DB)111と、車載器情報データベース(DB)112と、充電器情報データベース(DB)113と、予約情報データベース(DB)114と、充電実績情報データベース(DB)115とを記憶している。
プローブ情報データベース(DB)111は、車載器21から送信されたプローブ情報を格納している。プローブ情報は、車載器ID、SOC情報、充電手段情報、ステータス情報、GPS情報(測位情報)、及び行動情報を含んでいる。車載器IDとSOC情報、充電手段情報、ステータス情報、GPS情報(測位情報)及び行動情報とは関連付けられている。
車載器情報データベース(DB)112は、車載器21に関する情報を格納している。車載器21に関する情報は、車載器21の車載器ID、その車載器21が取り付けられた電気自動車20を特定する情報(自動車ID)、及その電気自動車20の種類情報(例示:電池容量)を含んでいる。車載器IDと自動車ID及び種類情報とは関連付けられている。車載器情報データベース(DB)112は、電気自動車20が新規に登録されるときに更新される。
充電器情報データベース(DB)113は、充電器36/家庭用充電器41に関する情報を格納している。充電器36/家庭用充電器41に関する情報は、充電器36/家庭用充電器41を特定する情報(充電器ID)、充電器36/家庭用充電器41の測位情報(位置)、充電器36/家庭用充電器41の種類情報(急速充電/普通充電)、及び充電器36/家庭用充電器41の出力情報(充電量率:KWh)を含んでいる。充電器36/家庭用充電器41の測位情報と種類情報及び出力情報とは関連付けられている。
各充電器36/各家庭用充電器41の測位情報(位置)及び種類情報(急速充電/普通充電)は、プローブ情報のGPS情報及び充電手段情報に基づいて登録される。これらの情報は、いずれかの電気自動車20の車載器21で、当該充電器36又は家庭用充電器41において1回計測できれば良く、以降の変化は無い。また、各充電器36/各家庭用充電器41の出力情報(充電量率:KWh)は、プローブ情報のSOC情報の時間推移に基づいて登録される。すなわち、まず、車載器情報112から、車載器21が取り付けられた電気自動車20の電池容量(種類情報)が判る。次に、プローブ情報から、充電開始前後のSOC(SOC情報)が判る。したがって、その電池容量とその充電開始前後のSOCとから充電量(KW)が判る。その結果、その充電量(KW)と充電開始から充電停止までに要した時間とから、充電量率(KWh:出力情報)が計算できる。この情報は、いずれかの電気自動車20の車載器21で、当該充電器36又は家庭用充電器41において1回計測できれば良く、以降の変化は無い。
予約情報データベース(DB)114は、予約管理部101が提供する予約システムにおける予約に関する情報を格納している。予約に関する情報は、どのユーザが、どの充電器36を、どの時間帯で予約したかを示し、予約をしたユーザに関するユーザ情報(例示:ユーザID、ユーザ属性)、充電器ID、予約時刻、予約時間を含んでいる。充電器IDと、予約時刻、予約時間、及びユーザ情報とは関連付けられている。
充電実績情報データベース(DB)115は、各充電器36や各家庭用充電器41における充電実績の情報を格納している。充電実績の情報は、車載器ID、充電器ID、充電時刻、充電時間、及び充電量を含んでいる。車載器IDと充電時刻、充電時間、及び充電量とが関連付けられている。充電実績情報DB115は、更に、それらの充電実績の情報を統計処理した情報を含んでいる。制御部14は、これらの情報を、充電が発生するごとにプローブ情報から抽出して、充電実績情報DB115に格納する。
なお、地域における電気自動車20の電力の需要予測を行う電力需要予測部機能(家庭電力需要予測部102と充電器電力需要予測部103と全体電力需要予測部104)と、地域における充電器36を用いた電気自動車20の充電の予約管理を行う予約管理部191とを、別々の装置に設けても良い。その場合、各装置を互いに異なる場所に設置しても良い。また、記憶部15の各DBの全部又は一部は、別の装置に格納されていても良い。また、制御部14は、算出された電気自動車20の電力需要の予測値に基づいて、更に、電力のピークシフトやピークカットの制御を行っても良い。
次に、本発明の実施の形態に係る電気自動車の電力需要予測方法(電気自動車の電力管理装置の動作)について説明する。
まず、電力管理装置11の制御部14の予約管理部101の動作について説明する。図3は、電力管理装置11の制御部14の予約管理部101の動作を示すフロー図である。ここでは、予約管理部101の予約に関わる動作について説明する。
EV管理センタ10の電力管理装置11の予約管理部101は、予約用のホームページ(HP)を開設し、ユーザに各充電器36を予約できるような仕組み(予約システム)を提供している(ステップS0)。この予約システムでは、ユーザは予め設定された時間単位で予約を行う。予め設定された単位が例えば15分とすると、予約時間の最小単位は15分となる。よって、30分予約すると2単位分予約したことになる。なお、その場合、10分だけの予約ということはできない。
ユーザは、例えば自宅のPC(Personal Computer)又は携帯端末(例示:携帯電話、スマートフォン)から予約用のホームページにアクセスする。そして、ユーザは、予約依頼情報を入力する(ステップS1)。予約依頼情報は、ユーザID、充電器ID、予約時刻及び予約時間を含む。PC又は携帯端末は予約依頼情報を電力管理装置11へ送信する(ステップS2)。電力管理装置11の予約管理部101は、予約依頼情報に基づいて、記憶部15の予約情報DB114を参照して、予約が可能であるか否かを判定する(ステップS3)。
予約が不可能な場合(ステップS3:No)、予約管理部101は、予約が不可能であることを示す予約不可情報をPC又は携帯端末へ返信する(ステップS4)。ユーザは、予約変更が可能か否かを判断する(ステップS5)。予約変更が不可能な場合(ステップS5:No)、ユーザは予約を終了し、それによりプロセスは終了する。予約変更が可能な場合(ステップS5:Yes)、ユーザは、内容を変更した予約依頼情報を再入力する(ステップS6)。PC又は携帯端末は最入力された予約依頼情報を電力管理装置11へ送信する(ステップS7)。それによりプロセスはステップS3へ移行する。ステップS3において、予約が不可能な場合(ステップS3:No)については、前述のとおりである。
予約が可能な場合(ステップS3:Yes)、予約管理部101は、予約処理を行う(ステップS08)。すなわち、予約管理部101は、どのユーザがどの充電器36をどの時間帯で予約したかを予約情報DB114に登録する。具体的には、予約管理部101は、予約依頼情報に含まれるユーザID、充電器ID、予約時刻及び予約時間を予約情報DB114に記憶する。そして、予約管理部101は、予約が行われたことを示す予約確認情報をPC又は携帯端末へ返信する(ステップS9)。予約確認情報は、予約された充電器ID、予約時刻及び予約時間とユーザIDを含んでいる。ユーザは、予約確認情報をPC又は携帯端末に記憶する(ステップS10)。
以上のようにして、予約管理部101(予約)が動作する。
本実施の形態では、地域の複数の充電器36を完全予約制としている。そのため、電気自動車20に充電される電力のうち、充電器36を介して充電される電力については、予約情報を参照することで、事前に比較的正確に把握することができる。したがって、後述されるように、予約情報を用いることで、充電器36を介して充電される電力の需要の予測を正確に行うことができる。
次に、電力管理装置の制御部の予約管理部の動作について説明する。図4は、電力管理装置の制御部の予約管理部の動作を示すフロー図である。ここでは、予約管理部の充電に関わる動作について説明する。
ユーザの車載器21は、所定の時間間隔又は所定のイベントごとにプローブ情報を生成して電力管理装置11へ送信している。ここでは、所定のイベントとして、充電が発生したため、車載器21は、プローブ情報を生成して(ステップS21)、そのプローブ情報を電力管理装置11へ送信する(ステップS22)。電力管理装置11の制御部14は、そのプローブ情報をプローブ情報DB111に記憶する(ステップS23)。
ユーザは、予約した時刻に予約した充電器36に行き、自身を証明するICカードなどを利用して、充電器36の充電器制御装置31にユーザの個人を特定する情報(ユーザID)を通知する。充電器制御部34の予約確認部301は、予約照合情報を生成する(ステップS24)。予約照合情報は、ユーザID、充電器ID及び現在時刻を含む。予約確認部301は、予約照合情報を電力管理装置11へ送信する(ステップS25)。
電力管理装置11の予約管理部101は、予約照合情報に基づいて、記憶部15の予約情報DB114を参照して、予約の有無を判定する(ステップS26)。予約管理部101は、予約の有無を示す予約照合結果情報を充電器制御装置31へ返信する(ステップS27)。
予約照合結果情報が予約無しを示す場合(ステップS28:No)、予約確認部301は、充電不許可を示す表示を充電器制御装置31のディスプレイに表示して(ステップS29)、プロセスを終了する。一方、予約照合結果情報が予約有りを示す場合(ステップS28:Yes)、予約確認部301は充電許可を示す表示を充電器制御装置31のディスプレイに表示する(ステップS30)。ユーザは、電気自動車20の充電装置23と充電器36とをケーブルで接続し、充電器制御装置31に所定の操作を行う。充電器制御部34の充電実行部302は、ユーザの入力に応答して、充電を実行する(ステップS31)。充電器36が急速充電設備の場合、充電は大容量の電力で一気に行われる。一方、充電器36が普通充電設備の場合、充電は家庭での充電と変わらず、小容量の電力でゆっくり行われる。
ユーザの車載器21は、充電が終了したため、車載器21は、プローブ情報を生成して(ステップS32)、そのプローブ情報を電力管理装置11へ送信する(ステップS33)。電力管理装置11の制御部14は、そのプローブ情報をプローブ情報DB111に記憶する(ステップS34)。充電終了後のプローブ情報は、充電実績情報DB115へ格納される。
以上のようにして、予約管理部101(充電)が動作する。
本実施の形態では、車載器21のプローブ情報管理部201が充電の前後でプローブ情報を取得し、電力管理装置11へ送信している。そのため、電力管理装置11はプローブ情報を介して充電に関する情報を取得することができる。したがって、後述されるように、取得される充電に関する情報を用いることで、充電器36を介して充電される電力の需要の予測を正確に行うことができる。
なお、家庭40の家庭用充電器41での充電は、予約などの管理をされることはない。したがって、家庭用充電器41での充電は、以下のようなプロセスとなる。まず、車載器21のプローブ情報管理部201は、充電の前にステップS21〜S23のようなプロセスを実行する。続いて、ユーザは充電装置23を家庭用充電器41へ接続して充電を行う。その後、プローブ情報管理部201は、充電の後にステップS32〜S34のようなプロセスを実行する。充電終了後のプローブ情報は、充電実績情報DB115へ格納される。
この場合にも、プローブ情報管理部201が充電の前後でプローブ情報を取得し、電力管理装置11へ送信しているため、電力管理装置11はプローブ情報を介して充電に関する情報を取得することができる。したがって、後述されるように、取得される充電に関する情報を用いることで、家庭用充電器41を介して充電される電力の需要の予測を正確に行うことができる。
次に、電力管理装置の制御部の電力需要予測部(家庭電力需要予測部102、充電器電力需要予測部103及び全体電力需要予測部104)の動作について説明する。図5は、電力管理装置の制御部の電力需要予測部の動作を示すフロー図である。家庭電力需要予測部102、充電器電力需要予測部103及び全体電力需要予測部104を併せた全体(電力需要予測部)の動作について説明する。
需要予測を行う地域は、事前に特定される。それにより、需要予測の対象となる複数の充電ポイント(複数の充電ステーション30、複数の家庭40)が特定される。すなわち、需要予測の対象となる複数の充電器36及び複数の家庭用充電器41が特定される。
充電器電力需要予測部103は、需要予測の対象となる複数の充電器36に関して以下の計算を行う。充電器電力需要予測部103は、予約情報DB114を参照して、複数の充電器36の予約状況に基づいて、複数の充電器36により複数の電気自動車20に充電されるであろう電力を合算して、複数の充電器36で充電される電力の電力需要予測値Pを算出する(ステップS41)。電力需要予測値Pの計算の詳細は後述される。
家庭電力需要予測部102は、需要予測の対象となる複数の家庭用充電器41に関して以下の計算を行う。家庭電力需要予測部102は、充電実績情報DB115(又はプローブ情報DB111)を参照して、複数の家庭用充電器41で複数の電気自動車20に充電される電力の電力需要予測値Pを算出する(ステップS42)。電力需要予測値Pの計算の詳細は後述される。
全体電力需要予測部104は、家庭電力需要予測部102が算出した家庭での電力需要予測値Pと、充電器電力需要予測部103が算出した充電器での電力需要予測値Pとを合算して、電気自動車の電力需要予測値P(=P+P)を算出する(ステップS43)。
以上のようにして、電力需要予測部は動作する。
本実施の形態では、電力の需要予測を、充電器36での電力の需要予測と、家庭用充電器41での電力の需要予測とに分離して計算している。そのため、完全予約制の充電器36を用いた充電の場合と、家庭40内の家庭用充電器41を用いた充電の場合とで、それぞれ別々の条件を考慮することができる。それにより、両者を一緒にまとめて電力需要予測を行う場合と比較して、電力需要予測を正確に行うことができる。例えば、充電器での電力需要予測に関しては、充電器の予約状況というユーザによる電力需要がほぼ確実であることを示す情報を用いることで、正確な需要予測を行うことができる。一方、家庭用充電器での需要予測に関しては、家庭用充電器の充電実績というユーザの普段の習慣や慣習や流儀が反映された情報を用いることで、正確な需要予測を行うことができる。
次に、電力管理装置の制御部の充電器電力需要予測部103の動作(ステップS41)について説明する。図6は、電力管理装置の制御部の充電器電力需要予測部103の動作を示すフロー図である。
充電ステーション30の充電器36に関する電力需要予測は以下のように行う。
まず、充電器電力需要予測部103は、需要予測を行う期間(予測期間)を、n(nは自然数)個の区間に分割する(ステップS51)。それにより、予測期間は、(予測期間)/nの時間単位で区切られる。言い換えると、充電器電力需要予測部103は、予測期間を、所定の時間単位で区切る。それにより、予測期間は、n個の区間に分割される。例えば、予測期間を翌日の1日とし、96個の区間に分割すると、その1日は15分単位で区切られる。言い換えると、その1日を15分単位で区切ることで、その1日は96個の区間に分割される。このように、予測期間を分割してn個の区間に分割することで、その区間に特有の状況を反映することができる。例えば、深夜から早朝までの時間帯では充電器の需要が少ないという状況などである。
最初の第1区間(i=1;1≦i≦n、iは自然数)について、以下の計算を行う(ステップS52)。
充電器電力需要予測部103は、その区間(i=1)の時間帯(例示:15分間、0:00〜0:15)において、予約が突発的に入る確率αを予約情報DB114から充電器36ごとに求める(ステップS53)。その地域に充電器36が充電器36、36、…、36(Q−1)、36のQ個ある場合、確率αは、α、α、…、α(Q−1)、αのQ個になる。ただし、予約情報DB114を参照して、その区間の時間帯に予約が入っている充電器36については、充電器電力需要予測部103は確率αを求めない。
確率α(j=1〜Q)は、例えば、予約情報DB114に基づいて以下のように算出される。一例として、21時の時点において、翌日(1日間)に、ある充電器36で充電される電力の需要予測を行う場合を考える。インターネット予約が前日の23時までしか認められていない場合、確率αは、残り2時間(21時〜23時)の間にその充電器36に予約が入る確率となる。この場合、予約情報DB114を参照して、過去において、前日21時〜23時の間に、その区間の時間帯にその充電器36に予約が入った場合を抽出して確率を求める。例えば、過去30日間において、残り2時間(21時〜23時)の間に、その区間の時間帯に、その充電器36で、1回突発的な予約が入った場合、確率α=1/30=0.033となる。確率αは、予約が入っていない充電器36ごとに算出される。なお、上記計算は一例であり、確率αは他の方法で求めても良い。
次に、充電器電力需要予測部103は、その区間の時間帯(予約時間帯)において、ユーザ(予約者)が予約をしたにもかかわらず充電器36で充電を行わない確率βを予約情報DB114とプローブ情報DB111(又は充電実績情報DB115)から求める(ステップS54)。その地域に充電器36が充電器36、36、…、36(Q−1)、36のQ個ある場合、確率βは、β、β、…、β(Q−1)、βのQ個になる。ただし、予約情報DB114を参照して、その区間の時間帯に予約が入っていない充電器36については、充電器電力需要予測部103は確率βを求めない。
確率β(j=1〜Q)は、例えば、予約情報DB114及びプローブ情報DB111(又は充電実績情報DB115)に基づいて以下のように算出される。まず、その区間の時間帯において、ある充電器36で、過去に充電が予約されていた回数と、過去に充電が予約されていながら充電が行わなかった回数を、予約情報DB114とプローブ情報DB111(又は充電実績情報DB115)とを参照して求める。確率βは、その充電器36で、過去に充電を予約していながら充電を行わなかった回数と過去に充電を予約していた回数との比で求められる。例えば、過去30日間において、その充電器36で、過去に充電を予約していた回数が20回で、過去に充電を予約していながら充電を行わなかった回数が1回の場合、確率β=1/20=0.05となる。確率βは、予約が入っている充電器36ごとに算出される。なお、上記計算は一例であり、確率βは他の方法で求めても良い。
ユーザ(予約者)を、予約を守るユーザと、予約をあまり守らないユーザと、予約を全く守らないユーザとに予めグループ分けし、各グループのユーザに、確率βとして、確率βaと、確率βbと、確率βcとを割り振っても良い。その場合、充電器36の確率βとして、その充電器36に予約を入れているユーザの属するグループの確率βa/βb/βcを用いる。それにより、電力需要予測の精度を向上させることができる。予約を守る程度については、例えば、ユーザごとに、過去に充電を予約していた回数と過去に充電を予約していながら充電を行わなかった回数との比を、予約情報DB114とプローブ情報DB111(又は充電実績情報DB115)とを参照して求めることで、決定することができる。
次に、充電器電力需要予測部103は、の第1区間の時間帯において、以下の式(1)により、その第1区間での電力需要予測値p1を算出する(ステップS55)。
(第1区間での電力需要予測値p1
= Σ(充電器出力)×(第1区間時間)×α1j
+Σ(充電器出力)×(第1区間時間)×(1−β1j) …(1)
ただし、確率α1j及び確率β1jの添え字の「1」は第1区間であることを示している。右辺第1項のΣは、予約が入っていない全ての充電器36について合計を取ることを示している。また、右辺第2項のΣは、予約が入っている全ての充電器36について合計を取ることを示している。
ここで、第1区間時間は、他の区間でも等しいので、“区間時間”とする。したがって、第1区間では、式(1)は以下のようになる。
(第1区間での電力需要予測値p1
=Σ(充電器出力)×(区間時間)×α1j+Σ(充電器出力)×(区間時間)×(1−β1j
充電器電力需要予測部103は、分割されたn個の区間の全部について、ステップS53〜S55が終了したか否かを確認する(ステップS56)。終了していない場合(ステップS56:No)、iを1だけ増やして(ステップS57)、ステップS53〜S55を繰り返す。このとき、第i区間(1≦i≦n;iは自然数)の時間帯において、以下の式(1’)により、その第i区間での電力需要予測値p1を算出する(ステップS55)。
(第i区間での電力需要予測値p1
= Σ(充電器出力)×(区間時間)×αij
+Σ(充電器出力)×(区間時間)×(1−βij) …(1’)
その結果、第1区間〜第n区間までのn個の区間すべてについて、式(1’)の結果が得られる。すなわち、第1区間での電力需要予測値p1〜第n区間での電力需要予測値p1が得られる。
充電器電力需要予測部103は、分割されたn個の区間の全部の電力需要予測値を合算して、充電器36での電力需要予測値Pを算出する。すなわち、以下の式(2)となる。
(全区間での電力需要予測値P
=Σp1 …(2)
ただし、右辺のΣは、第1〜第n区間の電力需要予測値p1について合計を取ることを示している。
ステップS53〜ステップS58をまとめると、以下の式(2’)となる。
(全区間での電力需要予測値P
= Σ(Σ(充電器の出力)×(区間時間)×αij
+Σ(充電器の出力)×(区間時間)×(1−βij)) …(2’)
ただし、右辺のΣは、第1〜第n区間について合計を取ることを示している。
以上のようにして、充電器電力需要予測部103(ステップS41)は動作する。
本実施の形態では、複数の充電器36において充電が予測される電力を予約情報に基づいて見積もりを行っている。すなわち、ユーザが実際に充電する意思を明示した情報に基づいて見積もりを行っている。したがって、充電器36で充電される電力の需要予測を精度良く行うことができる。更に、本実施の形態では、突発的に予約が入る確率αや、充電の予約はあるが実際に充電されない確率βを考慮することができる。それにより、充電器36で充電される電力の需要予測をより精度良く行うことができる。
上記計算において、分割する時間単位を短くする(分割する区間数を多くする)と、電力需要予測値の精度をより高くすることができる。これは各区間の時間帯での確率αや確率βの精度が向上するからである。また、上記計算において、電力需要予測の期間を短時間先(例示:2時間先)に設定すると、確率αに属する充電器36の数が減る(突発的に予約が入る充電器36の数が少ない)ことになる。その結果として、電力需要予測の精度をより高くすることができる。
ただし、上記ステップS53とステップS54とは、過去の予約実績や充電実績に鑑みて、いずれか一方だけ実施しても良い。例えば、突発的な予約がほとんど発生しない場合、ステップS54を省略しても良い。予約をしたにもかかわらず充電器36で充電を行わない事態がほとんど発生しない場合、ステップS54を省略しても良い。
ところで、一般に、充電の予約時間の全てが充電に使用されているわけではない。したがって、統計的な情報から予約時間中に充電している確率γを割出し、上記式にγをかけ合わせる方法もある。例えば、統計的に、予約時間のうちの約90%の時間が充電に用いられ、残りの約10%の時間が準備や片づけに用いられていると判断されたとする。その場合、予約時間中に充電している確率γ=0.9となる。このγを上記計算に適用するためには、式(1’)や式(2’)のαijや(1−βij)に更にγを掛ければよい。この操作により、充電の電力需要予測の精度を更に向上させることができる。
次に、電力管理装置の制御部の家庭電力需要予測部102の動作(ステップS42)について説明する。図7は、電力管理装置の制御部の家庭電力需要予測部102の動作を示すフロー図である。
充電ステーション30の充電器36に関する電力需要予測は以下のように行う。
まず、家庭電力需要予測部102は、需要予測を行う期間(予測期間)を、m(mは自然数)個の区間に分割する(ステップS61)。それにより、予測期間は、(予測期間)/mの時間単位で区切られる。言い換えると、家庭電力需要予測部102は、予測期間を、所定の時間単位で区切る。それにより、予測期間は、m個の区間に分割される。例えば、予測期間を翌日の1日とし、96個の区間に分割すると、その1日は15分単位で区切られる。言い換えると、その1日を15分単位で区切ることで、その1日は96個の区間に分割される。なお、m=nであっても良い。このように、予測期間を分割してm個の区間に分割することで、その区間に特有の状況を反映することができる。例えば、深夜から早朝までの時間帯では家庭用充電器の需要が多いという状況や、昼間の時間帯では家庭用充電器の需要が少ないという状況、などである。
最初の第1区間(h=1;1≦h≦m、hは自然数)について、以下の計算を行う(ステップS62)。
家庭電力需要予測部102は、その区間(m=1)の時間帯(例示:15分間、0:00〜0:15)において、家庭用充電器41で充電が行われる確率δをプローブ情報DB111(又は充電実績情報DB115)から求める(ステップS63)。その地域に家庭用充電器41が家庭用充電器41、41、…、41(R−1)、41のR個ある場合、確率δは、δ、δ、…、δ(R−1)、δのR個になる。
確率δ(k=1〜R)は、例えば、プローブ情報DB111(又は充電実績情報DB115)に基づいて以下のように算出される。まず、その区間の時間帯において、ある家庭用充電器41で、過去の所定の期間内に充電がされた回数を、プローブ情報DB111(又は充電実績情報DB115)を参照して求める。確率δは、その家庭用充電器41で、充電がされた回数と、過去の所定の期間におけるその区間の発生回数との比で求められる。例えば、過去30日間において、その家庭用充電器41で、充電がされた回数が6回のとき、その区間の発生回数は30回であるから、確率δ=6/30=0.2となる。確率δは、家庭用充電器41ごとに算出される。なお、上記計算は一例であり、確率δは他の方法で求めても良い。
次に、家庭電力需要予測部102は、第1区間の時間帯において、以下の式(3)により、その第1区間での電力需要予測値p2を算出する(ステップS64)。
(第1区間での電力需要予測値p2
=Σ(充電量率)×(第1区間時間)×δ1k …(3)
ただし、確率δ1kの添え字の「1」は第1区間であることを示している。右辺のΣは、全ての家庭用充電器41について合計を取ることを示している。
ここで、第1区間時間は、他の区間でも等しいので、“区間時間”とする。したがって、第1区間では、式(3)は以下のようになる。
(第1区間での電力需要予測値p2
=Σ(充電量率)×(区間時間)×δ1k
家庭電力需要予測部102は、分割されたm個の区間の全部について、ステップS63〜S64が終了したか否かを確認する(ステップS65)。終了していない場合(ステップS65:No)、hを1だけ増やして(ステップS66)、ステップS63〜S64を繰り返す。このとき、第h区間(1≦h≦m;hは自然数)の時間帯において、以下の式(3’)により、その第h区間での電力需要予測値p2を算出する(ステップS64)。
(第h区間での電力需要予測値p2
=Σ(充電量率)×(区間時間)×δhk …(3’)
その結果、第1区間〜第m区間までのm個の区間すべてについて、式(3’)の結果が得られる。すなわち、第1区間での電力需要予測値p2〜第m区間での電力需要予測値p2が得られる。
家庭電力需要予測部102は、分割されたm個の区間の全部の電力需要予測値を合算して、家庭用充電器41での電力需要予測値Pを算出する。すなわち、以下の式(4)になる。
(全区間での電力需要予測値P
=Σp2 …(4)
ただし、右辺のΣは、第1〜第m区間の電力需要予測値p2について合計を取ることを示している。
ステップS63〜ステップS67をまとめると、以下の式(4’)となる。
(全区間での電力需要予測値P
=Σ(Σ(充電量率)×(区間時間)×δhk) …(4’)
ただし、右辺のΣは、第1〜第m区間について合計を取ることを示している。
以上のようにして、家庭電力需要予測部102(ステップS42)は動作する。
本実施の形態では、複数の家庭用充電器41において充電が予測される電力を過去の充電実績に基づいて見積を行っている。すなわち、家庭40に固有の習慣や慣習、やり方、流儀、くせ、スケジュールなどを反映した見積もりを行うことができる。したがって、家庭用充電器41で充電される電力の需要予測を精度良く行うことができる。
上記計算において分割する時間単位を短くする(分割する区間数を多くする)と、電力需要予測値の精度をより高くすることができる。これは各区間の時間帯での確率δの精度が向上するからである。
本発明のプログラム、データ構造は、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記録され、その記憶媒体から情報処理装置に読み込まれても良い。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
1 EV管理システム
10 EV管理センタ
11 電力管理装置
14 制御部
101 予約管理部
102 家庭電力需要予測部
103 充電器電力需要予測部
104 全体電力需要予測部
15 記憶部
111 プローブ情報データベース
112 車載器情報データベース
113 充電器情報データベース
114 予約情報データベース
115 充電実績情報データベース
20 電気自動車
21 車載器
22 二次電池
23 充電装置
24 車載器制御部
201 プローブ情報管理部
25 車載器記憶部
211 プローブ情報データベース
26 車載器測位部
30 充電ステーション
31 充電器制御装置
34 充電器制御部
301 予約確認部
302 充電実行部
35 充電器記憶部
36 充電器
40 家庭
41 家庭用充電器
50 ネットワーク
60 GPS衛星群

Claims (9)

  1. 所定の地域における複数の充電器での電気自動車の第1電力需要予測値を算出する充電器電力需要予測部と、
    前記所定の地域における複数の家庭用充電器での電気自動車の充電実績と前記複数の家庭用充電器の出力とに基づいて、前記複数の家庭用充電器での電気自動車の第2電力需要予測値を算出する家庭電力需要予測部と、
    前記第1電力需要予測値と前記第2電力需要予測値とを合算し、前記所定の地域での電気自動車の第3電力需要予測値を算出する全体電力需要予測部と
    を具備する電力管理装置であって、
    前記充電器電力需要予測部は、
    前記第1電力需要予測値を算出する予測期間を分割して複数の第1小期間とし、前記複数の第1小期間の各々に対して前記複数の充電器の過去の予約状況において過去に予約が入った場合を抽出して前記複数の充電器ごとに予約が突発的に入る第1確率を算出し、
    前記複数の充電器の過去の予約状況における予約回数と充電実績の回数との比から、前記複数の第1小期間の各々に対して前記複数の充電器ごとに予約が実行されない第2確率を算出し、
    前記複数の第1小期間の各々において、前記複数の充電器のうちの予約が入っていない充電器について、前記予約が入っていない充電器の出力に前記第1小期間の時間を乗じた値に前記第1確率を乗じた第1の値を算出し、且つ前記複数の充電器のうちの予約が入っている充電器について、前記予約が入っている充電器の出力に前記第1小期間の時間を乗じた値に1から前記第2確率を減じた値を乗じた第2の値を算出し、
    すべての前記複数の第1小期間についての前記第1の値及び前記第2の値の総和をとり、前記第1電力需要予測値として算出する
    電力管理装置。
  2. 請求項1に記載の電力管理装置において、
    前記家庭電力需要予測部は、
    前記複数の家庭用充電器での電気自動車の充電実績に基づいて、前記複数の家庭用充電器で電気自動車の充電が行われる第3確率を算出し、
    前記複数の家庭用充電器の出力と前記第3確率とに基づいて、前記第2電力需要予測値を算出する
    電力管理装置。
  3. 請求項1または2に記載の電力管理装置において、
    前記家庭電力需要予測部は、前記第2電力需要予測値を算出する予測期間を分割して複数の第2小期間とし、
    前記家庭電力需要予測部は、前記複数の第2小期間の各々において、前記複数の家庭用充電器での電気自動車の電力需要予測値を算出して、それらを合算して前記第2電力需要予測値とする
    電力管理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電力管理装置において、
    前記予約状況に関する情報を記憶する予約情報データベースと、
    電気自動車に搭載された車載器から取得された前記複数の充電器及び前記複数の家庭用充電器の充電実績に関する情報を記憶する充電実績情報データベースと
    を更に具備する
    電力管理装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電力管理装置と、
    前記電力管理装置とネットワークを介して通信可能に接続された複数の充電器と
    を具備し、
    前記電力管理装置は、複数の電気自動車の複数の車載器と通信可能である
    電力管理システム。
  6. コンピュータが、所定の地域における複数の充電器での電気自動車の第1電力需要予測値を算出するステップと、
    コンピュータが、前記所定の地域における複数の家庭用充電器での電気自動車の充電実績と前記複数の家庭用充電器の出力とに基づいて、前記複数の家庭用充電器での電気自動車の第2電力需要予測値を算出するステップと、
    コンピュータが、前記第1電力需要予測値と前記第2電力需要予測値とを合算し、前記所定の地域での電気自動車の第3電力需要予測値を算出するステップと
    を具備する電力管理方法であって
    前記第1電力需要予測値を算出するステップは、
    前記第1電力需要予測値を算出する予測期間を分割して複数の第1小期間とし、前記複数の第1小期間の各々に対して前記複数の充電器の過去の予約状況において過去に予約が入った場合を抽出して前記複数の充電器ごとに予約が突発的に入る第1確率を算出するステップと、
    前記複数の充電器の過去の予約状況における予約回数と充電実績の回数との比から、前記複数の第1小期間の各々に対して前記複数の充電器ごとに予約が実行されない第2確率を算出するステップと、
    前記複数の第1小期間の各々において、前記複数の充電器のうちの予約が入っていない充電器について、前記予約が入っていない充電器の出力に前記第1小期間の時間を乗じた値に前記第1確率を乗じた第1の値を算出し、且つ前記複数の充電器のうちの予約が入っている充電器について、前記予約が入っている充電器の出力に前記第1小期間の時間を乗じた値に1から前記第2確率を減じた値を乗じた第2の値を算出するステップと、
    すべての前記複数の第1小期間についての前記第1の値及び前記第2の値の総和をとり、前記第1電力需要予測値として算出するステップと、を含む
    電力管理方法。
  7. 請求項6に記載の電力管理方法において、
    前記第2電力需要予測値を算出するステップは、
    前記複数の家庭用充電器での電気自動車の充電実績に基づいて、前記複数の家庭用充電器で電気自動車の充電が行われる第3確率を算出するステップと、
    前記複数の家庭用充電器の出力と前記第3確率とに基づいて、前記第2電力需要予測値を算出するステップと
    を備える
    電力管理方法。
  8. 請求項6または7に記載の電力管理方法において、
    前記第2電力需要予測値を算出するステップは、
    前記第2電力需要予測値を算出する予測期間を分割して複数の第2小期間とするステップと、
    前記複数の第2小期間の各々において、前記複数の家庭用充電器での電気自動車の電力需要予測値を算出して、それらを合算して前記第2電力需要予測値とするステップと
    を備える
    電力管理方法。
  9. 請求項6乃至8のいずれか一項に記載の電力管理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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