JP6085057B1

JP6085057B1 - ジェット機の着脱自在圧力隔壁

Info

Publication number: JP6085057B1
Application number: JP2016128147A
Authority: JP
Inventors: 一夫有▲吉▼
Original assignee: 一夫有▲吉▼
Priority date: 2016-05-20
Filing date: 2016-05-20
Publication date: 2017-02-22
Anticipated expiration: 2036-05-20
Also published as: JP2017206222A

Abstract

【課題】ジェット機が飛行中、後部圧力隔壁が、水平、尾翼の作動で、複雑な変形作用を受けても、破裂せず、安全に飛行できるようにする。【解決手段】後部圧力隔壁１は、外面カバーゴム２を半球状に形成し、該外面カバーゴムの内面に、ナイロン、ポリエステル等の高張力の糸を織った１枚又は複数枚の帆布３を貼り付け、該帆布の上から内面カバーゴム４を貼り付け、前端の全周は、内側に向けて凸周５を形成し、凸周の内側全周に、ボルト通し孔を同ピッチで開け、また、凸周の内側を押さえる短尺バネ座金を形成してボルト通し孔６を数箇所開け、後部圧力隔壁の下部にはＡＰＵ高圧空気ダクト８を形成して取り付け、而して、後部圧力隔壁を変形Ｔ型フレーム９に、短尺バネ座金７と丸バネ座金を介して高強度のボルトナット１０で取り付ける。【選択図】図２

Description

本発明は、ジェット機の着脱自在圧力隔壁に関する。

後部、前部の圧力隔壁は高空においても、機内の気圧を一定に保ち、塔乗者の居住環境を保持する重要構造であるが、数拾枚の三角形の板を中心で支えて、相互をリベットで球面状に組合せる複雑な構造のため、組立ては相当の手間がかかっている。

しかし、このように精巧極めて製作していても、飛行中、水平、垂直尾翼の作動で機体後部は大きな負荷を受けるため、圧力隔壁は常に複雑な変形作用を受け、金属疲労を起こして破裂し、墜落する。
そのため、常に、入念な保守、点検を行ねればならない。

したがって、保守点検が不十分であると、圧力隔壁が破裂し、その突風で水平、垂直尾翼を失い、迷走の末墜落する。
１９８５年８月１２日、後部圧力隔壁が破裂して、水平、垂直尾翼を失い、迷走して墜落した、群馬県上野村の事故が具体例である。

前部圧力隔壁は、後部圧力隔壁のような変形作用を受けないが、一旦事故が発生すると、パイロット等のコントロール機能を瞬時に失い墜落するため、常に、万全な保守、点検が心要である。

飛行中、圧力隔壁が水平、垂直尾翼の作動で、複雑な変形作用を受けても、破裂せず、安全に飛行できるようにすることを目的とする。

そして、本発明の実施例１から図５の後部圧力隔壁は、外面カバーゴムを半球状に形成し、該外面カバーゴムの内面に、ナイロン、ポリエステル等の高張力の糸を織った１枚又は複数枚の帆布を貼り付け、該帆布の上から内面カバーゴムを貼り付け、前端の全周は、内側に向けて凸周を形成し、凸周の内側全周に、ボルト通し孔を同ピッチで開け、また、凸周の内側を押さえる短尺バネ座金を形成してボルト通し孔を数ケ開け、後部圧力隔壁の下部にはＡＰＵ高圧空気ダクトを形成して取り付け、而して、後部圧力隔壁を変形Ｔ型フレームに、短尺バネ座金と丸バネ座金を介して高強度のボルトナットで取り付けたものである。

この時、ＡＰＵ高圧空気ダクトに通すＡＰＵ高圧空気管の重量が、後部圧力隔壁にかからないように、ＡＰＵ高圧空気管の前後を機体のフレームに固定したがよい。
また、後部圧力隔壁は、産業用ベルトに準じて製作してもよく、且、重要体であるだけに、難燃性、耐燃性の材料で製作したがよく、張力と柔軟性が要求される帆布は、よりよいものがあればこれを使用してもよい。

実施例２の図６と図７は、後部圧力隔壁を小型化した前部圧力隔壁で、機首に、後部隔壁と同じように取り付けたものである。

本発明は、以上のように構成したので、水平、垂直尾翼の複雑な変形作用を受けても、後部圧力隔壁と前部圧力隔壁は、弾性に富んだ材料で形成し、該材料の許容応力に対して微々たるものであるので、何ら影響を受けず、安定して使用することができる。
したがって、永年にわたり破損、劣化せず、取り付けた、ジェット機の寿命がある限り、安定して使用することができる。

また、本発明は、従来品に比し、構造きわめて簡単で着脱容易であると共に製作費も安価で、保守、点検も簡単にできるので総合的に判断して、ジェット機の製作費と運用コストを低減することができる。

なお、本発明は、就役中のジェット機にも、従来の圧力隔壁を外して、取り付けられる等の諸効果を有するものである。

本発明の後部圧力隔壁と前部圧力隔壁を装着したジェット機の正面図実施例１−後部圧力隔壁
図３の線Ａ−Ａの縦断正面図図２の左側面図．帆布を分りやすくするため、内面カバーゴムを一部切欠いて示した短尺バネ座金の正面図図４の平面図実施例２−前部圧力隔壁
図７の右側面図図６の線Ｂ−Ｂの縦断正面図

実施例１の図１から図５において、１は後部圧力隔壁で、外面カバーゴム２を半球状に形成し、該外面カバーゴム２の内面に、ナイロン、ポリエステル等の高張力の糸を織った帆布３を一枚又は複数枚貼っている。４は内面カバーゴムで帆布３の上に貼っている。
５は、後部圧力隔壁の前端内周を内側に向けて形成した凸周で、凸周５の内側全周にボルト通し孔６を同ピッチで開けている。
７は短尺バネ座金で非鉄バネ板で形成し、ボルト通し孔６を数ケ開けている。なお、短尺バネ座金７は真ちゅう板で形成してもよい。
８は後部圧力隔壁１の下部に貫通して取り付けたＡＰＵ高圧空気ダクトでゴムまたは軽金属管で形成し、ＡＰＵ高圧空気管を通してシールする。
而して、後部圧力隔壁１を変形Ｔ型フレーム９に、短尺バネ座金７と丸バネ座金を介して高強度のボルトナット１０で取り付けている。

また、帆布はナイロン、ポリエステル等の外に、バネ細線を布状に織るか網を形成してもよく、線材は錆びないステンレス線か非鉄金属製がよい。
なお、本発明は、ジェット機の寿命がある限り使用できるが、取り替える必要がある時は、柔軟に形成しているので、丸めて、後部乗降口から搬入して取え替えることができる。

実施例２の図６と図７は前部圧力隔壁で、後部圧力隔壁を小型化している。

１後部圧力隔壁
２外面カバーゴム
３帆布
４内面カバーゴム
５凸周
６ボルト通し孔
７短尺バネ座金
８ＡＰＵ高圧空気ダクト
９変形Ｔ型フレーム
１０ボルトナット
１１前部圧力隔壁

Claims

外面カバーゴムを半球状に形成し、該外面カバーゴムの内面に、ナイロン、ポリエステル等の高張力の糸を織った１枚又は複数枚の帆布を貼り付け、該帆布の内面に内面カバーゴムを貼り付けた後部圧力隔壁を備えるジエット機の着脱自在圧力隔壁であって、後部圧力隔壁の前端の全周は、半径方向内側に向けて凸周を形成し、後部圧力隔壁の凸周の近傍全周に、ボルト通し孔を同ピッチで開け、また、後部圧力隔壁の凸周の近傍を押さえる短尺バネ座金を形成してボルト通し孔を数ケ開け、後部圧力隔壁の下部にはＡＰＵ高圧空気ダクトを形成して取り付け、而して、後部圧力隔壁を変形Ｔ型フレームに、短尺バネ座金と丸バネ座金を介して高強度のボルトナットで取り付けるようにしたことを特徴とするジエツト機の着脱自在圧力隔壁。
外面カバーゴムを半球状に形成し、該外面カバーゴムの内面に、布状に織った又は網状に形成したバネ細線を貼り付け、布状に織った又は網状に形成したバネ細線の内面に内面カバーゴムを貼り付けた後部圧力隔壁を備えるジエット機の着脱自在圧力隔壁であって、後部圧力隔壁の前端の全周は、半径方向内側に向けて凸周を形成し、後部圧力隔壁の凸周の近傍全周に、ボルト通し孔を同ピッチで開け、また、凸周の後側を押さえる短尺バネ座金を形成してボルト通し孔を数ケ開け、後部圧力隔壁の下部にはＡＰＵ高圧空気ダクトを形成して取り付け、而して、後部圧力隔壁を変形Ｔ型フレームに、短尺バネ座金と丸バネ座金を介して高強度のボルトナットで取り付けるようにしたことを特徴とするジエット機の着脱自在圧力隔壁。
外面カバーゴムを半球状に形成し、該外面カバーゴムの内側に、ナイロン、ポリエステル等の高張力の糸を織った１枚又は複数枚の帆布を貼り付け、該帆布の内面に内面カバーゴムを貼り付けた前部圧力隔壁を備えるジエット機の着脱自在圧力隔壁であって、前部圧力隔壁の後端の全周は、半径方向内側に向けて凸周を形成し、前部圧力隔壁の凸周の近傍全周に、ボルト通し孔を同ピッチで開け、また、前部圧力隔壁の凸周の近傍を押さえる短尺バネ座金を形成してボルト通し孔を数ケ開け、而して、前部圧力隔壁を変形Ｔ型フレームに、短尺バネ座金と丸バネ座金を介して高強度のボルトナットで取り付けるようにしたことを特徴とするジエット機の着脱自在圧力隔壁。