JP6085044B1 - アルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池 - Google Patents

アルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】自己腐食や分極等の問題を解決し、エネルギー密度や電圧等の電池性能に優れ、寿命が長く、安全性の高いアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池を提供することを目的とする。【解決手段】アルミニウム又はアルミニウム合金を活物質とする負極と、酸素を活物質とする正極(空気極)と、中性水系電解質とからなるアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池において、電解質が中性水系電解質に有機脂肪酸塩を溶解したものであることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、定置用電源、非常用電源、電子機器、電気自動車等に必要な電気エネルギーを蓄積し供給する電源として使用することができ、メカニカルチャージで容量が回復できる、アルミニウムを活物質とする負極と、酸素を活物質とする正極(空気極)と、中性水系電解質とからなるアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池に関する。
18世紀半ばに始まった産業革命以来の技術進歩は、世界的な人口増加と相まって、電気や熱等の大量エネルギーなくしては成り立たない現代社会が作り上げられ、温室効果ガスの排出量も増加の一途を辿っている。このようなエネルギーの消費量と温室効果ガスの排出量の増加は、将来的にも抑制することは実質上困難である。従って、資源に限りある地球が持続可能な社会であるためには、人類が活用する電気や熱等の有効エネルギーに変換する際の有害物質排出量(二酸化炭素、窒素酸化物等)が少なく、太陽光・太陽熱、風力、水力、地熱、波力・潮力、及び、バイオマス等の永続的に利用可能な資源から製造されるエネルギーであって、石油、石炭、天然ガス等を用いた化石エネルギー及びウラン等を用いた原子力エネルギー等のような枯渇資源を用いないエネルギー、すなわち、再生可能エネルギーを創出し活用する必要がある。
特に、エネルギーの中でも、産業、交通・運輸、通信・サービス、家庭等、あらゆる部門において電気エネルギーの占める割合が増加している。そのため、太陽光発電、風力発電、地熱発電等の再生可能エネルギーの開発が重要であることは言うまでもないが、このようにして製造された電気を蓄積し、繰り返し利用可能で、有害物質を排出しない二次電池も不可欠な存在であり、性能の向上やコストダウンを目的とした開発が積極的に行われている。
この二次電池には、代表的なものとして、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等があるが、電圧、容量、エネルギー密度の観点から、現在では、リチウムイオン電池の用途が拡大しており、パソコンや携帯電話等のあらゆる携帯機器に採用されている。今後は、電気自動車の電源、震災等の緊急時のライフライン確保のための非常用電源、定置用電力貯蔵として、その役割が一層重要となってくるものと推測される。そのため、容量やエネルギー密度の更なる向上を目指した電極材料、電解質、セパレータ等の要素技術開発が継続されている(非特許文献2及び3)ものの、このようなリチウムイオン電池にも、解決することが困難な問題がある。第一に、エネルギー密度に限界があり、電気自動車等には不十分であるという性能の問題である。第二に、正極材料にリチウム(Li)やコバルト(Co)等のレアメタルを使用しなければならず、高価であるというコスト及び資源枯渇の問題がある。第三に、リチウム(Li)やコバルト(Co)は毒性があり、環境の二次破壊を引き起こす可能性がある。第四に、電解液として非水系の有機溶媒を使用しており、内部短絡で高温になると発火・爆発するという安全性の問題がある。第五に、従来の二次電池では繰り返し使用するためには充電を必要とし、充放電を繰り返すことによる電池の劣化が著しく進行し、最終的には廃棄処分もしくはリサイクル処理が必要になるという問題がある。
そこで、革新的二次電池として期待されているのが、金属空気電池及び金属空気燃料電池である。これは、次のような根拠に基づいている。まず、従来の2次電池と異なり、メカニカルチャージという負極金属や電解質を機械的に外部供給する方式で、発電で消耗した金属であるアルミニウムを交換するという、いわゆる、充電ではない方法で容量回復を可能にする。更に、燃料となる金属であるアルミニウムを化学反応させない方式で保管することができ、これまでの二次電池の課題の一つである自己放電による容量の減少を発生することがない。その他に、従来の二次電池の性能、コスト、資源、環境、及び、安全性の問題を理論的には解決できる可能性がある。例えば、金属空気電池のエネルギー密度は、理論的にはリチウムイオン電池の数倍以上、すなわち、リチウム(Li)−空気電池で、11,400Wh/Kg、アルミニウム(Al)−空気電池で、8,100Wh/Kgと計算されており、ガソリン車のエネルギー密度(12,722Wh/Kg)に肩を並べることができる(非特許文献4及び5)。又、正極の活物質は大気中に無尽蔵に存在する酸素(O)であり、負極の活物質は地球に広く分布している鉄、亜鉛、マグネシウム、及び、アルミニウムのように安価な卑金属材料を用いることが出来る(非特許文献6)。そして、電解質は反応性が高いリチウムやナトリウムでは使用できない水系を用いることができるため、発火、発熱、爆発の心配がなく、安全性が高い。
更に、金属空気電池は、フランスのフェリーが1900年代初期に考案し、ル・カーボン社が改良して製造した亜鉛空気電池で、一次電池として利用されていたが(非特許文献7)、1996年、米国のAbrahamにより、リチウム空気電池が蓄電池として機能することが報告されて、二次電池を目的とした金属空気電池の開発が活発化し、次世代の二次電池として期待されるようになった(非特許文献4及び8)。特に、金属空気電池に特徴的なことは、従来の充電方式だけでなく、再生可能な電解質及び金属電極を入れ替えるメカニカルチャージを採用することが可能で、一種の燃料電池ともなる(非特許文献9)。
しかしながら、金属空気電池には、負極材料の金属の種類、電解質の種類(有機系又は水系)、及び、正極材料の種類に応じてそれぞれ克服しなければならない課題を数多く内在している。特に、空気極と、安価なアルミニウム又はアルミニウム合金とする負極と、安全性を確保できる水系電解質とからなるアルミニウム空気電池の場合、電極反応及びそれに付随する化学反応等に起因する種々の問題が生起する。
アルミニウム空気電池の放電における電極反応[化1]から分かるように、アルカリ性又は酸性が強い程電位差が大きくなるので、電解質溶液としては、塩酸(HCl)等の酸性水溶液又は水酸化ナトリウム(NaOH)や水酸化カリウム(KOH)等のアルカリ水溶液を採用することが望ましい。
Figure 0006085044
しかしながら、アルミニウム(Al)は両性金属であるため、[化2]に示したように、塩酸水溶液や水酸化ナトリウム水溶液による自己放電が激しく、負極材料が無駄に消費されてしまうという問題がある。更に、塩酸水溶液や水酸化ナトリウム水溶液のような強酸性水溶液や強アルカリ性水溶液を用いると、液漏れ等における火傷や失明の事故に繋がる危険性があるという問題もある。
Figure 0006085044
この問題に対して、塩化ナトリウム(NaCl)や塩化カリウム(KCl)等の中性塩化物の水溶液を電解質として適用すれば、自己放電が大幅に減少するが、アルミニウム表面に酸化被膜(Al)が形成されてアルミニウムが溶解せず、発電能力が極めて低くなる(特許文献1)。そのため、アルカリ性電解質に、四級アンモニウム基を有する高分子電解質(特許文献1)やオキソ酸塩等を添加すること(特許文献2及び3)や、負極材料に適したアルミニウム合金を採用すること(特許文献4)で自己放電を抑制する方法が提案されている。一方、電解質をアルカリ性からアニオン交換樹脂を含む中性電解質とする改良(特許文献5)も開示されている。
更に、電極反応[化1]の放電生成物である水酸化アルミニウム(Al(OH))が、負極上に析出し、ゲル化して発電を阻害するだけでなく、[化3]に示す水酸化アルミニウムと水との反応により、アルミン酸イオン([Al(OH))と共に水素イオン(H)を生成し、分極する。これは、アルミン酸イオンが電位差を低下させ発電を阻害する一方、水素イオンは負極から電子を奪って水素となるため、電子の逆流現象が生起すると共に、水素の気泡が負極を覆ってアルミニウムの酸化と、電解質への金属イオンの透過を阻害するためである。
Figure 0006085044
この問題に対して、例えば、電解質である塩化ナトリウム水溶液を空気極とアルミニウムイオン伝導体を貼り合わせた負極とで挟むことによって解決手段が提案されている(特許文献6)。
以上、水系電解質を用いたアルミニウム空気電池の改良が数多く提案されているが、未だ、エネルギー密度、電圧、寿命、及び、安全性等の性能・機能を満足するアルミニウム空気電池は得られていない。
特開昭55−62661号公報 特開2012−15025号公報 特開2012−15026号公報 特開平6−179936号公報 特開2002−184472号公報 特開2006−147442号公報
独立行政法人・新エネルギー・産業技術総合開発機構編、「NEDO再生可能エネルギー技術白書第二版」、2014年2月、森北出版株式会社 暖水慶孝、「二次電池の進化と将来」、年報NTTファシリティーズ総研レポート、No.24、2013年6月、pp.67〜72 独立行政法人・新エネルギー・産業技術総合開発機構編、「NEDO二次電池技術開発ロードマップ2013」、2013年8月 富士色素株式会社ホームページ、http://www.fuji−pigment.co.jp/pres.pdf 環境庁ホームページ、https://www.env.go.jp/policy/tech/nano_tech/review/theme/03/05.html、石井正純、「環境ナノテクがエレクトリック・カーの未来の問題を開く〜自動車産業のシリコンバレー・モデル〜」 村上浩康、「リチウム資源」、地質ニュース670号、22−26頁、2010年6月 吉田和正、「一次電池技術発展の系統化調査」、独立行政法人国立科学博物館編、国立科学博物館 技術の系統化調査報告第9集、2007年3月30日、172−277頁 武田保雄他、「水溶液系リチウム/空気電池の現状と課題」、GS Yuasa Technical Report、2010年6月、第7巻、第1号、1−7頁 国立研究開発法人・産業技術総合研究所ホームページ、「新しい構造の高性能「リチウム−空気電池」を開発」、2009年2月24日掲載、http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2009/pr20090224/pr20090224.html
本発明は、上述した自己放電や分極等の問題を解決し、エネルギー密度や電圧等の電池性能に優れ、寿命が長く、安全性の高いアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、アルミニウム又はアルミニウム合金を活物質とする負極と、酸素を活物質とする正極(空気極)と、中性水系電解質とからなるアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池において、中性水系電解質に有機脂肪酸塩を溶解することによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金を活物質とする負極と、酸素を活物質とする正極(空気極)と、中性水系電解質とからなるアルミニウム空気電池において、中性水系電解質が純水もしくは中性塩化物と有機脂肪酸塩とを水に溶解した電解質であることを特徴とするアルミニウム空気電池である。
上記中性塩化物としては、塩化ナトリウム又は塩化カリウムであることが好ましく、上記有機脂肪酸塩としては、有機脂肪酸ナトリウム又は有機脂肪酸カリウムであることが好ましい。更に、有機脂肪酸ナトリウム又は有機脂肪酸カリウムは、高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムであることがより好ましく、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、又は、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも1つ以上の単量体から合成される重合体であることがより更に好ましい。
本発明により、電解質は、水もしくは中性塩化物の水溶液に有機脂肪酸塩を溶解した中性水系であるため、自己放電の問題はない上、有機脂肪酸塩が解離し、負極で生成する水素イオンと結合して有機酸となることによって、アルミニウムの酸化剤としてアルミニウムの溶解を促進すると共に、水素イオンを吸着することで水素ガスの発生を防止する。その上、この有機酸が負極で生成する水酸化アルミニウムと混合して負極ではアルミニウム表面を被覆して酸化被膜が形成されることを防止するだけではなく、水酸化アルミニウムが正極に移行しないことで正極の被毒も防止する。更に、ゲル化した電解質が負極金属のアルミニウムの支持体となることで、金属脱落による自己放電も防止する。従って、発電が阻害されることなく、長寿命のアルミニウム空気電池が得られる。
又、上述したように、有機脂肪酸の生成によって水素イオンが消費されことで、電位差を低下させ発電を阻害する要因となるアルミン酸イオンが生成されても、水素が発生しない電解質内では、アルミン酸イオンは水と反応して水酸化アルミニウムに戻るという循環反応経路が形成される。従って、有機脂肪酸の生成は、アルミン酸イオンによる電位差の低下及び水酸化アルミニウムによる負極の劣化を防止する効果がある。
更に、有機酸塩から解離したナトリウムイオン(Na)やカリウムイオン(K)等の金属イオンが、正極の電極反応で生成する水酸イオン(OH)と塩橋の役割を果たし、イオンの平衝を保つことで発電を促進する。一方、有機酸は、水との水素結合によって水を吸着し、正極で副次的に生じる水と電子との反応によって生成する水素の発生を妨げ、正極の電極反応を促進する効果もある。
そして、本発明により、非水系電解質の発火・爆発の問題、酸性又はアルカリ性電解質の火傷や失明の問題がない、安全性の高いアルミニウム空気電池を提供することができる。特に、高分子脂肪酸塩を用いた場合は、電解質が水との相互作用によりゲル状となるため、簡易な構造で、液漏れがなく、メカニカルチャージが容易なアルミニウム空気燃料電池を構成できる。
金属空気電池の基本構成と電極及び電解質における反応を示す模式図である。 電解質にポリアクリル酸ナトリウムを水に溶解した電解ゲルでの各成分の作用効果図である。 本発明の一実施形態であるアルミニウム空気電池Aの基本構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態であるアルミニウム空気電池Bの基本構成を示す模式図である。 各種アルミニウム空気電池の放電特性評価の結果を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明を詳細に説明するが、本発明は、図面に描かれた一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想によってのみ限定されるものである。
本発明における負極も、従来のアルミニウム空気電池と同様のアルミニウム又はアルミニウム合金を用いることができるが、負極の自己腐食率を低減させ、又、負極燃料極の金属表面の酸化に伴う分極を抑制するという観点からアルミニウム合金の方が好ましい(図1及び2)。又、アルミニウム合金は表面に酸化被膜があり初期の反応性が悪いだけでなく、長時間の使用に当たっても酸化被膜が新たに生成されることから、アルミニウムにMg、Zn、Sn、Si、In、Ga等が少なくとも1種以上添加したアルミニウム合金であることがより好ましい。
本発明における正極(空気極)も、従来のアルミニウム空気電池と同様に、酸素を活物質とするので、水との濡れ性を有し、気体を透過し、電子を受け取って酸素と水との三相界面で還元する導電性物質であれば、特に限定されるものではない(図1)。活性炭やカーボンブラック等の炭素材料、ランタンマンガナイト等のぺロブスカイト型複合酸化物、マンガン低級酸化物、又は、これらの混合物等を用いることができる。特に、気体透過性があり、酸素還元能と導電性を有する活性炭やカーボンブラック等の炭素材料が好ましい。更に、電極の強度という観点から、気体透過性と導電性があり、このような炭素材料を支持することができる、例えば、ニッケル、ステンレス、チタン、クロム、鉄等の金属又はこれらの合金のメッシュ又は多孔質体のような集電材と貼り合わせた正極を用いる方がより好ましい(図2)。又、正極には、市販の白金担持カーボン電極等も用いることができる。
本発明の電解質は、有機脂肪酸塩とを水に溶解した電解質、もしくは、中性塩化物と有機脂肪酸塩とを水に溶解した電解質であることを特徴としている。
上記の中性塩化物が選ばれた理由は、中性溶液でありながら、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる負極を溶解する能力の高い塩素イオンが生成するためである。中性塩化物として特に限定されるものではないが、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化マンガン(MnCl)等の塩化物を用いることができる。しかし、有機脂肪酸塩との組合せによる種々の効果を十分発現するためには、塩化ナトリウム又は塩化カリウムであることが好ましい。
有機脂肪酸塩も、特に限定されるものではないが、水に対する溶解性と、上記中性塩化物である塩化ナトリウム又は塩化カリウムを溶解した水溶液との組合せによる種々の効果を十分発現するためには、有機脂肪酸ナトリウム又は有機脂肪酸カリウムであることが好ましい。
更に、有機脂肪酸塩は、その脂肪酸塩以外の骨格構造の炭素数が、脂肪酸塩一つ当たり0〜4個の炭素(C)を有する有機脂肪酸塩である必要がある。これは、この炭素数が4以上になると水に対する溶解性が低下して使用できないためである。以下、このような有機脂肪酸塩をこの有機脂肪酸塩の骨格構造の炭素数別に例示する。炭素数が0の代表例としては、例えば、シュウ酸ナトリウム((CONa))又はシュウ酸カリウム((COK))、ギ酸ナトリウム(HCOONa)又はギ酸カリウム(HCOOK)等を挙げることができる。炭素数が1の代表例としては、例えば、酢酸ナトリウム(CHCOONa)又は酢酸カリウム(CHCOONa)、コハク酸ナトリウム((CHCOONa))又はコハク酸カリウム((CHCOOK))を挙げることができる。炭素数が2の代表例としては、例えば、プロピオン酸ナトリウム(CHCHCOONa)又はプロピオン酸カリウム(CHCHCOONa)、アクリル酸ナトリウム(CH=CHCOONa)又はアクリル酸カリウム(CH=CHCOONa)、ポリアクリル酸ナトリウム(−(CHCHCOONa)−)又はポリアクリル酸カリウム(−(CHCHCOOK)−)等を挙げることができる。炭素数が3の代表例としては、酪酸ナトリウム(CH(CH)COONa)又は酪酸カリウム(CH(CH)COOK)、クロトン酸ナトリウム(CCOONa)又はクロトン酸カリウム(CCOOK)、メタクリル酸ナトリウム(CH(CH)=CHCOONa)又はメタクリル酸カリウム(CH(CH)=CHCOOK)、ポリメタクリル酸ナトリウム(−(CH(CH)CHCOONa)−)又はポリメタクリル酸カリウム(−(CH(CH)CHCOOK)−)等を挙げることができる。炭素数4の代表例としては、例えば、吉草酸ナトリウム(CH(CH)COONa)又は吉草酸カリウム(CH(CH)COOK)等を挙げることができる。有機脂肪酸塩の炭素一つあたりの脂肪酸塩以外の骨格構造の炭素数は、整数値に限定されるものではない。アクリル酸ナトリウム(又はカリウム)、メタクリル酸ナトリウム(又はカリウム)、及び、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも一つ以上の単量体を合成して得られる重合体の場合には、脂肪酸塩の炭素一つ当たりの脂肪酸塩以外の骨格構造の炭素数を自由に制御することができる。
特に、高分子脂肪酸塩は、電解質をゲル状にし、簡易な構造で、液漏れがなく、メカニカルチャージが容易なアルミニウム空気燃料電池を構成することができると共に、適正なゲル状電解質は、水との水素結合によって水を吸着し、正極でのガス拡散電極のFlooring(水没)で生じる水と電子との反応によって生成する水素の発生を妨げ、正極の電極反応を促進する効果もある。
このような観点から、上記有機脂肪酸塩としては、ポリアクリル酸ナトリウム(又はカリウム)、ポリメタクリル酸ナトリウム(又はカリウム)、或いは、アクリル酸ナトリウム(又はカリウム)、メタクリル酸ナトリウム(又はカリウム)、及び、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも一つ以上の単量体を合成して得られる重合体が最も好ましい。このような高分子脂肪酸塩の場合には、数平均分子量が、1,000〜700,000程度のものを用いることができるが、上記ゲル状としてより好ましい数平均分子量としては、10,000〜200,000で、20,000〜80,000であることがより更に好ましい。又、メタクリル酸ナトリウム(又はカリウム)、及び、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも一つ以上の単量体を合成して得られる重合体は、脂肪酸塩の炭素一つ当たりの脂肪酸塩以外の骨格構造の炭素数を自由に制御することができるが、2〜4に制御することが好ましい。2以下の場合は、電解質の粘度が低く、ゲル状となり難いため、簡易な構造で、液漏れがなく、メカニカルチャージが容易なアルミニウム空気燃料電池を構成することが困難になる。4以上の場合は、中性塩化物水溶液への有機酸塩の溶解性が不足する。
なお、水としては、イオン交換水、蒸留水等のイオンを含まない純水であることが望ましい。
以上、種々の負極、正極、電解質を用いることができるが、図3に本発明の代表的なアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池を示す。負極1はアルミニウムを、正極2は活性炭素2−1にチタン製エキスパンドメタルの集電材2−2を貼り合わせた電極を、電解質3は塩化ナトリウム水溶液にポリアクリル酸ナトリウムを溶解した電解ゲルを用いている。この場合の電解質の中で生じる全反応を[化4]に、各成分の作用効果を図2に示す。
Figure 0006085044
塩化ナトリウム水溶液にポリアクリル酸ナトリウムを溶解した中性水系であるため、自己腐食の問題はない。ポリアクリル酸ナトリウムが解離し([化4]反応式(11))、負極で生成する水素イオンと結合してポリアクリル酸となる([化4]反応式(12))。このポリアクリル酸が、アルミニウムの酸化剤としてアルミニウムの溶解を促進すると共に、水素の発生を防止する上、負極で生成する水酸化アルミニウム([化4]反応式(8、9))と混合してアルミニウム表面を被覆して酸化被膜(Al)が形成されることを防止するため、発電が阻害されることなく、長寿命のアルミニウム空気電池が得られる。
又、上述したように、ポリアクリル酸の生成によって水素イオンが消費され、電位差を低下させ発電を阻害する要因となるアルミン酸イオンが生成されるが([化4]反応式(6))、負極上に生成する水に難溶な水酸化アルミニウムが([化4]反応式(8))、ゲル化して発電を阻害する要因を解消する。と同時に、増加したアルミン酸イオンは水と反応して水酸化アルミニウムに戻る([化4]反応式(9))という循環反応経路が形成される。従って、全体的には、ポリアクリル酸が、アルミン酸イオンによる電位差の低下及び水酸化アルミニウムによる負極での発電阻害要因を防止する効果を奏する。
更に、ポリアクリル酸ナトリウムから解離したナトリウムイオン(Na)([化4]反応式(11))が、正極及び負極の電極反応で生成する水酸イオン(OH)([化4]反応式(2)及び(9))と塩橋の役割を果たし([化4]反応式(10))、イオンの平衝を保つことで発電を促進する。一方、ポリアクリル酸は、水との水素結合によって水を吸着し、正極でのガス拡散電極のFlooring(水没)で生じる水と電子との反応によって生成する水素の発生を妨げ、正極の電極反応を促進する効果もある([化4]及び図2には省略)。
中性水溶液に溶解したポリアクリル酸ナトリウムは、中性水溶液内のイオン濃度が高まると吸水力が低下して、正極では還元剤として、負極では酸化剤となる水を放出する。従って、電解ゲル内で多価金属イオンの濃度が高まることで水を供給出来る効果もある。
そして、本発明により、非水系電解質の発火・爆発の問題、酸性又はアルカリ性電解質の火傷や失明の問題がない、安全性の高いアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池を提供することができる。特に、高分子であるポリアクリル酸塩を用いた場合は、電解質が水との相互作用によりゲル状となるため、簡易な構造で、液漏れがなく、メカニカルチャージが容易なアルミニウム空気燃料電池を構成できる。
以下、本発明のアルミニウム空気電池の実施例を用いて具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能であり、実施例によっても限定されるものではない。
評価用電解質は、以下の手順で製造した。
(電解質1)
電解質として、所定量の塩化ナトリウム(和光純薬工業(株)製特級NaCl、純度99.5%)60.3gと純水939.7gとを混合し、6.0重量%NaCl水溶液である電解質1を製造した。
(電解質2)
電解質1とポリアクリル酸ナトリウム(三菱化学(株)製)とを、重量比70/5となるように混合して電解質2を製造した。
(電解質3)
純水とポリアクリル酸ナトリウム(三菱化学(株)製)とを、重量比70/5となるように混合して電解質3を製造した。
評価用アルミニウム空気電池は、以下のような手順で、図3と図4に示した形状となるように作製した。
(アルミニウム負極の作製)
(負極1−a)
厚さ1mmのアルミニウム合金板(A5052)を縦50mm×横30mmに切断し、ワニ口クリップコードをリード線5としてアルミニウム負極1−aを作製した。
(負極1−b)
厚さ1mmのMg、Zn、In系アルミニウム合金を縦50mm×横30mmに切断し、ワニ口クリップコードをリード線(図示していない)としてアルミニウム負極1−bを作製した。
(正極の作製)
正極2は、集電体2−2として厚さ0.1mmのチタン製エキスパンドメタル(日健ラス工業(株)製)を縦40mm×横30mmに切断し、カーボンクロス((株)FFC−R&D製)を両面テープで貼り付けた後、酸素還元能と導電性を有する粒状ヤシ殻活性炭素2−1(和光純薬工業(株)製)をカーボンクロス上に敷き詰めて、針葉樹パルプ100%のろ紙で蓋をし、ワニ口クリップコードをリード線5として正極2を得た。
(アルミニウム空気電池の組み立て)
(アルミニウム空気電池A)
図3に示したように、作製した正極2をポリエチレン容器6の端から10mmのところにエポキシ系接着剤で固定すると共に、電解液の漏れ防止のシールをした後、正極から30mm間隔を開けて負極1−aをマスキングテープで固定した後、電解液を注液してアルミニウム空気電池Aを作製した。
(アルミニウム空気電池B)
図4に示したように、長方形の箱の側面2面に空気が通過する穴と、電解質3を入れる蓋8を上面に設け、蓋8は負極1−bが差し込める溝が彫られている。このようなABS樹脂製容器7を筐体とし、この筺体の内面に作製した正極2を10mmの間隔を持って対峙させた後、電解質3を詰め込み、蓋8をした後に、蓋8の溝から負極1−bを差し込んだアルミニウム空気電池Bを作製した。
(放電特性の評価)
次のような比較例1及び2、並びに、実施例1乃至3の条件で作製されたアルミニウム空気電池は、電解質を注液した後、33Ωの抵抗を接続した後、3日間の連続放電の実験を行った。これらの放電特性の評価結果は、表1及び図5に示す。
(比較例1)
負極金属は上記アルミニウム負極1−aを、電解質は上記電解質1を、実験装置は上記のアルミニウム空気電池Aを用いた。
(比較例2)
負極金属は上記アルミニウム負極1−bを、電解質は上記電解質1を、実験装置は上記のアルミニウム空気電池Aを用いた。
(実施例1)
負極金属は上記アルミニウム負極1−aを、電解質は上記電解質2を、実験装置は上記アルミニウム空気電池Aを用いた。
(実施例2)
負極金属は上記アルミニウム負極1−bを、電解質は上記電解質2を、実験装置は上記アルミニウム空気電池Aを用いた。
(実施例3)
負極金属は上記アルミニウム負極1−bを、電解質は上記電解質3を、実験装置は上記アルミニウム空気電池Bを用いた。
Figure 0006085044
表1と図5とから明らかなように、比較例1と比較例2の6.0重量%NaCl水溶液の電解質1だけのアルミニウム空気電池では,ガス拡散電極のFloodingと、負極電極からの水素と、アルミン酸イオンが発生して、双方ともに低電圧で微弱電流しか取り出せず、電圧も安定せずに降下してしまった。これらに対して、実施例1、実施例2、及び、実施例3のポリアクリル酸ナトリウムを添加した電解質2又は3では、電圧は長時間に亘って安定し、放電容量も長時間に亘って維持され、いずれも電圧と放電容量の顕著な向上が認められた。特に、塩化ナトリウム水溶液にポリアクリル酸ナトリウムを溶解した電解質2とA5052アルミニウム負極を用いたアルミニウム空気電池(実施例1)では、6.0重量%NaCl水溶液の電解質1のアルミニウム空気電池(比較例1及び比較例2)に対し、平均電圧及び平均電流共に4.7倍の向上、同じ電解質2とMg、Zn、In系アルミニウム合金負極(実施例2)では、6.0重量%NaCl水溶液の電解質1のアルミニウム空気電池(比較例1及び比較例2)に対し、平均電圧及び平均電流共に8.6倍以上の向上が確認された。そして、Mg、Zn、In系アルミニウム合金が、発電の向上に大きく寄与することも確認できた。
一方、純水にポリアクリル酸ナトリウムを溶解した電解質3とMg、Zn、In系アルミニウム合金負極を用いたアルミニウム空気電池(実施例3)でも、実施例1及び実施例2の塩化ナトリウム水溶液とポリアクリル酸ナトリウムとからなる電解質2のアルミニウム空気電池と遜色が無い電圧と放電容量の向上が確認できた。これは、ポリアクリル酸ナトリウムは、純水なら自重の100〜1,000倍、生理食塩水なら20〜60倍を吸収して膨らみ、溶媒を保持する特徴を持っており、溶媒のイオン濃度が低いほど給水倍率が向上するためである。又、ポリアクリル酸ナトリウムを溶解した電解質は、電解質内で多価金属イオンが増えると吸水力が低下して、正極では酸化剤、負極では還元剤となる水を、正極と負極に供給することが出来る。従って、実施例3では電解質に圧力が掛かることで物理的に吸水力が低下し、正極と負極に水を供給させたこととなり、電圧と放電容量の向上が可能となったものと考えられる。このような結果は、上述したポリアクリル酸ナトリウムの添加効果が相乗的に発現していることを示している。
本発明によれば、自己放電や分極等の問題が解決され、エネルギー密度、電圧、寿命等の電池性能に優れており、メカニカルチャージに適している上、液漏れ、発火・爆発、火傷等の心配がない安全性の高いアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池が提供される。そのため、本発明のアルミニウム空気電池及びアルミニウム空気燃料電池は、一次電池だけでなく、リチウムイオン電池に代わる革新的二次電池として、パソコンや携帯電話等のあらゆる携帯機器等はいうまでもなく、電気自動車の電源、震災等の緊急時のライフライン確保のための非常用電源、定置用電力貯蔵等様々な用途に適用できる。
1 負極(金属)
1−a A5052アルミニウム負極
1−b Mg、Zn、In系アルミニウム合金負極
2 正極(空気極)
2−1 活性炭素
2−2 集電体(チタン製エキスパンドメタル)
3 電解質
4 電球
5 リード線
6 ポリエチレン容器
7 ABS製容器
8 容器蓋
A、B アルミニウム空気電池

Claims (12)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金を活物質とする負極と、酸素を活物質とする正極(空気極)と、中性水系電解質とからなるアルミニウム空気電池において、中性水系電解質が、高分子脂肪酸塩を水に溶解した電解質であることを特徴とするアルミニウム空気電池。
  2. 前記高分子脂肪酸塩が、高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムであることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム空気電池。
  3. 前記高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムが、アクリル酸ナトリウム又はアクリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム又はメタクリル酸カリウム、及び、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも1つ以上の単量体から合成される重合体であることを特徴とする請求項2に記載のアルミニウム空気電池。
  4. 前記中性水系電解質が、中性塩化物と高分子脂肪酸塩とを水に溶解した電解質であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム空気電池。
  5. 前記高分子脂肪酸塩が、高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムであることを特徴とする請求項4に記載のアルミニウム空気電池。
  6. 前記高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムが、アクリル酸ナトリウム又はアクリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム又はメタクリル酸カリウム、及び、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも1つ以上の単量体から合成される重合体であることを特徴とする請求項5に記載のアルミニウム空気電池。
  7. アルミニウム又はアルミニウム合金を活物質とする負極と、酸素を活物質とする正極(空気極)と、中性水系電解質とからなるアルミニウム空気燃料電池において、中性水系電解質が、高分子脂肪酸塩を水に溶解した電解質であることを特徴とするアルミニウム空気燃料電池。
  8. 前記高分子脂肪酸塩が、高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムであることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム空気燃料電池。
  9. 前記高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムが、アクリル酸ナトリウム又はアクリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム又はメタクリル酸カリウム、及び、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも1つ以上の単量体から合成される重合体であることを特徴とする請求項に記載のアルミニウム空気燃料電池。
  10. 前記中性水系電解質が、中性塩化物と高分子脂肪酸塩とを水に溶解した電解質であることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム空気燃料電池。
  11. 前記高分子脂肪酸塩が、高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムであることを特徴とする請求項10に記載のアルミニウム空気燃料電池。
  12. 前記高分子脂肪酸ナトリウム又は高分子脂肪酸カリウムが、アクリル酸ナトリウム又はアクリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム又はメタクリル酸カリウム、及び、不飽和二重結合を有する単量体の中から選ばれる少なくとも1つ以上の単量体から合成される重合体であることを特徴とする請求項11に記載のアルミニウム空気燃料電池。
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